JP2009100668A - 蚊取線香燻煙用受け皿 - Google Patents

Abstract

【課題】安価に製造できてしかも使い易い実用的な蚊取線香燻煙用受け皿を提案する。
【解決手段】先端に蚊取線香を係止支持する突起８を備えた蚊取線香支持片２は、前記突起８を備えた支持片本体７の下端に取付け板部９が一体に連設された薄板から形成されたもので、その支持片本体７には長さ方向に沿った補強用リブ１１が一体成形されると共に、前記取付け板部９には少なくとも２つの取付け用孔１２ａ，１２ｂが設けられ、前記受け皿１の底板部３に切り起こし成形した少なくとも２つの係止片１３ａ，１３ｂを前記取付け板部９の取付け用孔１２ａ，１２ｂに挿通して当該取付け板部９の表面上に倒伏圧接させることにより、前記支持片本体７を受け皿１の底板部３上に重なる倒伏姿勢で当該受け皿１に取り付け、使用時に前記支持片本体７を前記取付け板部９との境界部で折曲して起立させる構成。
【選択図】図１

Description

本発明は、受け皿の中央部に蚊取線香を支持する蚊取線香支持片が突設された蚊取線香燻煙用受け皿に関するものである。

蚊取線香燻煙用受け皿としては、特許文献を示すことはできないが、受け皿の表面側にガラス繊維などから成る蚊取線香支持用マットを敷設したものと、蚊取線香を支持する蚊取線香支持片を受け皿の中央部に突設したものとが一般的に知られている。

前者の蚊取線香燻煙用受け皿、即ち、マット利用のものは、蚊取線香燃焼残滓のタール分が付着することにより、長期間の使用によって蚊取線香の立ち消えの恐れが大きくなる。後者の蚊取線香燻煙用受け皿、即ち、蚊取線香支持片利用のものでは、蚊取線香の立ち消えの恐れは少ないが、安価に製造できてしかも使い易い実用的なものがなかった。

本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る蚊取線香燻煙用受け皿を提供することを目的とするものであって、その手段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、先端に蚊取線香を係止支持する突起８を備えた蚊取線香支持片２が受け皿１の中央部に突設された蚊取線香燻煙用受け皿において、前記蚊取線香支持片２は、前記突起８を備えた支持片本体７の下端に取付け板部９が一体に連設された薄板から形成されたもので、その支持片本体７には長さ方向に沿った補強用リブ１１が一体成形されると共に、前記取付け板部９には少なくとも２つの取付け用孔１２ａ，１２ｂが設けられ、前記受け皿１の底板部３に切り起こし成形した少なくとも２つの係止片１３ａ，１３ｂを前記取付け板部９の取付け用孔１２ａ，１２ｂに挿通して当該取付け板部９の表面上に倒伏圧接させることにより、前記支持片本体７を受け皿１の底板部３上に重なる倒伏姿勢で当該受け皿１に取り付け、使用時に前記支持片本体７を前記取付け板部９との境界部で折曲して起立させる構成となっている。

上記構成の本発明を実施するについて、具体的には請求項２に記載のように、前記支持片本体７の先端の突起８は、当該支持片本体７の上端の幅方向の中央部一箇所から突設し、支持片本体７には上下方向に長い開口部１０を設け、前記補強用リブ１１は、前記開口部１０を取り囲む門形部１１ａと、この門形部１１ａの上辺中央から前記突起８の領域内に延出する垂直部１１ｂとから形成することができる。

又、請求項３に記載のように、前記支持片本体７の先端には、当該支持片本体７の上端からＶ字形に２本の突起８ａ，８ｂを突設し、前記補強用リブ１６は、Ｖ字形の２本の前記突起８ａ，８ｂ間の切り込み部８ｃを挟むようにＵ字形に形成することができる。

更に、請求項４に記載のように、受け皿１の底板部３には、周方向適当間隔おきに着床用突起部６がプレス加工により一体成形し、前記蚊取線香支持片２は、受け皿１の底板部３上に重なる倒伏姿勢にあるとき、支持片本体７の突起８／８ａ，８ｂの先端が、一つの前記着床用突起部６を形成している受け皿底板部３の表面側の凹入部６ａの上に位置するように構成できる。

上記構成の本発明に係る蚊取線香燻煙用受け皿によれば、受け皿と蚊取線香支持片とを結合一体化する手段を含めて、全体を受け皿と蚊取線香支持片の２部品から構成することができ、しかも両者を溶接するのではなく、一方の取付け用孔と他方の切り起こし係止片とを利用して簡単容易に両者を結合一体化することができる。更に、蚊取線香支持片は、取付け板部に対する折曲起立操作が容易に行える薄板で構成しても、補強用リブの存在により支持片本体の曲げ強度は十分に高められ、取付け板部に対する折曲起立操作時に支持片本体の中間部が曲がってしまうことがなく、しかも少なくとも２つの取付け用孔と少なくとも２つの係止片との係合により蚊取線香支持片が受け皿の底板部に沿って回転することが無いので、確実且つ容易に支持片本体を起立させることができる。勿論、支持片の先端突起に蚊取線香を係止させるときに支持片本体が座屈変形してしまう恐れもなくなる。即ち、本発明の構成により、安価に製造することができてしかも使い易い実用的な蚊取線香受け皿を得ることができるに至ったのである。

尚、請求項２に記載の構成によれば、前記支持片本体に設けた開口部により当該支持片本体の軽量化を図りながら、先端の突起を含めて支持片本体全体の曲げ強度を十分に高めることができる。又、請求項３に記載の構成によれば、支持片本体の先端のＶ字形に２本突出する突起間で蚊取線香の線香棒状部を挟持させて、蚊取線香を無理なく確実に支持させることができるものでありながら、先端の突起を含めて支持片本体全体の曲げ強度を十分に高めることができる。

更に、請求項４に記載の構成によれば、受け皿は周方向複数個の着床用突起部により、この受け皿を載置する床面などから底板部を浮かせて、受け皿と前記床面との間の断熱効果を高めることができるのであるが、この着床用突起部を形成している受け皿底板部の表面側の凹入部の上に、受け皿底板部上に重なる倒伏姿勢にある、折曲起立させる前の前記支持片本体の突起の先端が位置しているので、当該突起の先端に指先を引っ掛けて容易に支持片本体を折曲起立操作することができる。

以下に本発明の具体的実施例を添付図に基づいて説明すると、図１において、１は受け皿、２は受け皿１に対して起立させた蚊取線香支持片である。受け皿１は、１枚の薄い金属板をプレス加工により浅い円形の受け皿形に成形したもので、底板部３の周縁には、上広がりに傾斜させた立ち上がり周壁部４が一体成形により連設され、底板部３の中央部には、一段高くなった円形上段部５が同心状に一体成形され、底板部３の円形上段部５と立ち上がり周壁部４との間の環状領域には、円形の着床用突起部６が周方向等間隔おき（図示例は１２０度間隔おき）に複数個（図示例は３個）、プレス加工により一体成形されている。各着床用突起部６は、その中心が最も深くなる部分球面状凹入部６ａによって形成されている。

蚊取線香支持片２は、受け皿１と同様に薄い金属板をプレス加工により成形したもので、先端側ほど幅が少し広くなった支持片本体７と、この支持片本体７の先端の幅方向の中央位置から突設された、蚊取線香の中心部を係止支持する二等辺三角形の突起８と、前記支持片本体７の下端から一体に連設された取付け板部９とから構成され、前記支持片本体７には、その先端寄り位置に逆二等辺三角形の開口部１０が当該支持片本体７の長さ方向に沿って設けられ、更にこの支持片本体７の長さ方向に沿って補強用リブ１１が成形されている。この補強用リブ１１は、支持片本体７の片面から突出する凹溝形のもので、開口部１０を取り囲む門形部１１ａと、この門形部１１ａの上辺中央から前記突起８の領域内に垂直に延出する垂直部１１ｂとを備えている。

受け皿１に対する蚊取線香支持片２の取付け構造を、図２〜図７に基づいて説明すると、前記蚊取線香支持片２の取付け板部９には、互いに平行に並列する２本の取付け用孔１２ａ，１２ｂが設けられ、受け皿１の底板部３の中央部には、前記２本の取付け用孔１２ａ，１２ｂにそれぞれ上向きに挿通することができる２つの切円形係止片１３ａ，１３ｂが切り起こしにより一体成形されている。而して、この受け皿１側の２つの切円形係止片１３ａ，１３ｂが前記蚊取線香支持片２の取付け板部９の２本の取付け用孔１２ａ，１２ｂを貫通するように、蚊取線香支持片２を受け皿１の底板部３上に重ね、取付け板部９から突出する２つの切円形係止片１３ａ，１３ｂを互いに離れる外側に向けて取付け板部９上に折曲し加圧する。このようにして蚊取線香支持片２を受け皿１の底板部３上に重ねるように取り付けたとき、当該蚊取線香支持片２は、取付け板部９が１本のリベットで受け皿１の底板部３上に取り付けられるものではないので、取付け板部９を中心に受け皿１の底板部３に沿って回転することはない。又、実際には受け皿１及び蚊取線香支持片２が非常に薄い金属板から構成されているので、図２に示すように、底板部３の底面及び取付け板部９の表面はそれぞれ殆ど段差の無い平坦な面に仕上げることができる。

上記のようにして蚊取線香支持片２を受け皿１の底板部３上に重ねるように取り付けたとき、図１の仮想線及び図４に示すように、蚊取線香支持片２の突起８の先端が受け皿１側の複数個の着床用突起部６の内の一つの凹入部６ａの上に位置するように、蚊取線香支持片２の長さ、着床用突起部６の直径と位置、及び受け皿１の底板部３に設けられる切円形係止片１３ａ，１３ｂの向きが設定されている。

従って、上記構成の蚊取線香燻煙用器を使用する際には、受け皿１の底板部３における１つの凹入部６ａの上に浮いた状態で位置する蚊取線香支持片２の突起８の先端に指先を引っ掛けて引き上げるようにし、当該蚊取線香支持片２を、その支持片本体７と取付け板部９との仮想境界線１４（図４参照）を折り曲げ線として上方に折曲し、受け皿１の底板部３に対して略直角に起立させることができる。渦巻き状の蚊取線香は、従来周知のように、その線香棒状材の内端部（渦巻き状の蚊取線香の中心側端部）に設けられたスリットに突起８の先端を差し込んで受け皿１の底板部３と略平行な水平姿勢に係止支持させて、着火燻煙させれば良い。

尚、受け皿１の周壁部４を上広がりに傾斜させることにより、蚊取線香支持片２が受け皿１の底板部３上に重なった状態の使用前の受け皿１を多数枚互いに嵌め合わせて重ねることができ、嵩低く収納運搬することができるのであるが、図８に示すように、周壁部４の高さ方向と平行の補強用リブ１５を、周壁部４の周方向横断面形状が波形状となるように成形することにより、周壁部４の強度を増大させ、取り扱いを容易にすることができる。

又、蚊取線香支持片２の形状は、上記実施形態のものに限定されない。例えば、図９に示すように、支持片本体７の先端からＶ字形に延出する２本の突起８ａ，８ｂを突設することもできる。この２本の突起８ａ，８ｂはその中間のＶ字形切り込み部８ｃに、渦巻き状の蚊取線香の線香棒状材の内端部を嵌合させることにより、当該渦巻き状の蚊取線香の中心部を係止支持するものであるが、このような突起８ａ，８ｂを設けるときは、当該２本の突起８ａ，８ｂの中間のＶ字形切り込み部８ｃを挟むように、上向き両端部が各突起８ａ，８ｂの領域内に入り込むＵ字形の補強用リブ１６を支持片本体７に設けることができる。

尚、図４及び図９に示すように、蚊取線香支持片２の支持片本体７を取付け板部９に対して折曲起立させるときの折曲位置が一定するように、支持片本体７と取付け板部９との間の両側辺に、内側に入り込むＶ形の切り込み部１７を形成しておくのが望ましい。

Ａ図は本発明の一実施形態を示す平面図、Ｂ図はＡ図のＸ−Ｘ線断面図である。 蚊取線香支持片と受け皿底板部との結合部構造を示す縦断正面図である。 同結合部構造を示す横断平面図である。 蚊取線香支持片を折曲起立させる前の状態を示す要部の平面図である。 図４のＹ−Ｙ線拡大断面図である。 蚊取線香支持片と受け皿底板部との結合部を、結合前の状態で示す縦断正面図である。 蚊取線香支持片を取り付ける前の受け皿底板部の要部を示す要部の平面図である。 受け皿の変形例を示す要部の一部横断平面図である。 蚊取線香支持片変形例を示す平面図である。

符号の説明

１ 受け皿
２ 蚊取線香支持片
３ 受け皿の底板部
４ 受け皿の立ち上がり周壁部
５ 底板部の円形上段部
６ 着床用突起部
６ａ 部分球面状凹入部
７ 蚊取線香支持片の支持片本体
８，８ａ，８ｂ 蚊取線香支持片の突起
８ｃ 突起間のＶ字形切り込み部
９ 蚊取線香支持片の取付け板部
１０ 蚊取線香支持片の開口部
１１，１６ 蚊取線香支持片の補強用リブ
１１ａ 補強用リブの門形部
１１ｂ 補強用リブの垂直部
１２ａ，１２ｂ 取付け用孔
１３ａ，１３ｂ 切円形係止片
１４ 仮想境界線（折り曲げ線）
１５ 立ち上がり周壁部の補強用リブ
１７ 蚊取線香支持片のＶ形の切り込み部

Claims (4)

1. 先端に蚊取線香を係止支持する突起を備えた蚊取線香支持片が受け皿の中央部に突設された蚊取線香燻煙用受け皿において、前記蚊取線香支持片は、前記突起を備えた支持片本体の下端に取付け板部が一体に連設された薄板から形成されたもので、その支持片本体には長さ方向に沿った補強用リブが一体成形されると共に、前記取付け板部には少なくとも２つの取付け用孔が設けられ、前記受け皿の底板部に切り起こし成形した少なくとも２つの係止片を前記取付け板部の取付け用孔に挿通して当該取付け板部の表面上に倒伏圧接させることにより、前記支持片本体を受け皿上に重なる倒伏姿勢で当該受け皿に取り付け、使用時に前記支持片本体を前記取付け板部との境界部で折曲して起立させるように構成された、蚊取線香燻煙用受け皿。
2. 前記支持片本体の先端の突起は、当該支持片本体の上端の幅方向の中央部一箇所から突設され、支持片本体には上下方向に長い開口部が設けられ、前記補強用リブは、前記開口部を取り囲むように門形部と、この門形部の上辺中央から前記突起の領域内に延出する垂直部とから形成されている、請求項１に記載の蚊取線香燻煙用受け皿。
3. 前記支持片本体の先端の突起は、当該支持片本体の上端からＶ字形に２本突設され、前記補強用リブは、Ｖ字形の２本の前記突起間の切り込み部を挟むようにＵ字形に形成されている、請求項１に記載の蚊取線香燻煙用受け皿。
4. 受け皿の底板部には、周方向適当間隔おきに着床用突起部がプレス加工により一体成形され、前記蚊取線香支持片は、受け皿の底板部上に重なる倒伏姿勢にあるとき、支持片本体の突起の先端が、一つの前記着床用突起部を形成している受け皿底板部の表面側の凹入部の上に位置している、請求項１〜３の何れか１項に記載の蚊取線香燻煙用受け皿。

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