JP2009100638A - インバータ装置および空気調和機の室外機 - Google Patents

インバータ装置および空気調和機の室外機 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、整流器と、スイッチング素子モジュール等の高発熱電気部品に対する放熱性の向上を図り、これら高発熱電気部品相互の発熱の干渉を抑制するとともに周辺電気部品の熱影響を抑制して、信頼性の向上を得られるインバータ装置と、このインバータ装置を備えて小型化を促進する空気調和機の室外機を提供する。
【解決手段】インバータ装置Sは、商用電源の交流電圧を整流平滑化して直流電圧に変換し、その直流電圧をPWM制御し、所定周波数の三相交流電圧を生成して空気調和機に搭載される圧縮機28を駆動していて、制御基板10と、この制御基板に装着され商用電源を直流電圧に整流する整流器2および整流器で変換された直流電圧を三相交流に変換するスイッチング素子モジュール3とを備え、スイッチング素子モジュールの放熱面を制御基板の外形の内側に位置した状態で制御基板に実装し、整流器の放熱面を制御基板の外形より外側に突出して制御基板に装着する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、圧縮機の運転周波数を制御するインバータ装置と、このインバータ装置を備えた空気調和機の室外機に関する。
商用電源の交流電圧を整流、平滑化して直流電圧に変換し、その直流電圧をPWM制御し、所定周波数の三相交流電圧を生成して、空気調和機の室外機に搭載される圧縮機などを駆動するインバータ装置が多用されている。
このインバータ装置は、回路パターンが形成される制御基板に実装され、商用電源を直流電圧に整流する整流器と、直流電圧を三相交流に変換するスイッチング素子モジュールと、電解コンデンサおよびコネクタ他の電気部品を備えてなる。
インバータ装置を構成するのに、制御基板における回路パターンの設計上、整流器およびスイッチング素子モジュールを、互いに近傍で、略一直線上に配置する必要がある。しかしながら、整流器およびスイッチング素子モジュールは作用にともなって発熱し、高温化してそれ自体や、周辺に配置される電気部品に熱影響を与え易い。
そこで、[特許文献1]には、制御基板に取付けられる整流器やスイッチング素子モジュール等の高発熱電気部品(発熱素子)と、これら高発熱電気部品に対する放熱器(ヒートシンク)との密着性を良くして、高発熱電気部品の冷却効果の向上化を図った技術が開示されている。
特開2005−106309号公報
具体的には、制御基板の取付け部と、ヒートシンクの取付け部とを互いに並行に設け、高発熱電気部品はホルダを介して制御基板に取付けている。前記ホルダには電気部品を固定する固定爪を取付け、前記ヒートシンクには固定爪を埋没して覆う凹部を設けたことを特徴としている。
しかしながら、近年の圧縮機に搭載されるモータは、駆動電流が極く小の状態から極く大なる範囲までに拡大している。そのため、駆動電流が大の状態が長時間継続すると、駆動電流の増加に比例して、整流器とスイッチング素子モジュール双方の発熱も著しく大になる。
[特許文献1]の技術を採用しても、高発熱電気部品自体の温度上昇が避けられず、近傍に配置される他の電気部品が熱影響を受ける虞れがある。また、ヒートシンクの部品代が嵩むとともに、ヒートシンクがスペースを取り、インバータ装置として大型化を招く。したがって、インバータ装置を備えた空気調和機の室外機の大型化につながってしまう。
本発明は上記事情にもとづきなされたものであり、その目的とするところは、商用電源を整流する整流器と、直流を三相交流に交換するためのスイッチング素子モジュール等の高発熱電気部品に対する放熱性の向上を図り、これら高発熱電気部品相互の発熱の干渉を抑制するとともに周辺電気部品の熱影響を抑制して、信頼性の向上を得られるインバータ装置と、このインバータ装置を備えて小型化を促進する空気調和機の室外機を提供しようとするものである。
上記目的を満足するため本発明のインバータ装置は、商用電源の交流電圧を整流平滑化して直流電圧に変換し、その直流電圧をPWM制御し、所定周波数の三相交流電圧を生成して空気調和機に搭載される圧縮機を駆動していて、回路パターンが形成される制御基板と、この制御基板に実装され商用電源を直流電圧に整流する整流器および整流器で変換された直流電圧を三相交流に変換するスイッチング素子モジュールとを備え、スイッチング素子モジュールの放熱面を制御基板の外形の内側に位置した状態で制御基板に実装し、整流器の放熱面を制御基板の外形より外側に突出した状態で制御基板に実装する。
上記目的を満足するため本発明の空気調和機の室外機は、室外機本体内を、熱交換器および送風機を収容する熱交換室とインバータ装置により駆動される圧縮機および配管類を機械室とに仕切る仕切り板と、この仕切り板に装着されるインバータ装置とを備え、放熱板はスイッチング素子モジュールおよび整流器の放熱面と仕切り板との間に介在する。
本発明のインバータ装置によれば、整流器やスイッチング素子モジュール等の高発熱電気部品相互における発熱の干渉を抑制して信頼性の向上を得られ、このインバータ装置を備えた空気調和機の室外機によれば、小型化を促進する等の効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を、図面にもとづいて説明する。
図1は、空気調和機の室外機に搭載されるインバータ装置Sの電気回路ブロック図である。
図中1は商用電源であり、2は整流器、3はスイッチング素子モジュールであり、4は圧縮機に備えられる電動機部であるところのブラシレスDCモータである。
商用電源1の交流電圧が倍電圧整流回路を備えた整流器2によって直流電圧に変換され、その直流電圧がスイッチング回路を備えたスイッチング素子モジュール3により所定の交流電圧に変換される。このスイッチング素子モジュール3におけるスイッチング回路の出力が駆動電力としてブラシレスDCモータ4に供給されるようになっている。
前記スイッチング回路は、還流用のダイオードが逆並列接続された2つのスイッチング素子を直列に接続し、その直列回路を三相分設けたものである。倍電圧整流回路の出力端に電圧検知回路が接続されていて、倍電圧整流回路から出力される直流電圧に対応するレベル電圧が生じ、検知電圧としてモータ制御部に供給されるようになっている。
図2は、インバータ装置Sの基本的な構成図である。
回路パターンを備えた制御基板10の、ここでは裏面側に6個のIGBTやFETのパワー半導体素子が1パッケージされた前記スイッチング素子モジュール3が実装される。このスイッチング素子モジュール3は制御基板10の面内である外形寸法内に配置されていて、放熱面を裏面側である反制御基板10側に向けている。
前記商用電源1を整流する整流器2は、全体的に制御基板10外形の図における下端縁から突出した位置にあり、接続ピンaが制御基板10に設けられるコネクタに電気的に接続される。整流器2の放熱面は、前記スイッチング素子モジュール3と同様、裏面側に向けられている。
以上の構成により、整流器2およびスイッチング素子モジュール3である高発熱電気部品Dに対する回路パターンは従来と同様、互いに近傍位置であるが、整流器2の放熱面が制御基板10の外形より外側へ突出した状態で制御基板10に実装されるので、整流器2とスイッチング素子モジュール3は互いに離間して配置されることとなる。
したがって、高発熱電気部品Dである整流器2およびスイッチング素子モジュール3は、作用にともなって放熱面から高熱を放出しても、互いの発熱干渉が抑制される。従来のような高発熱電気部品を互いに近傍位置に配置する構成と比較して、周辺温度の発熱が低減され、たとえば電解コンデンサ等の電気部品が受ける熱的悪影響が低減して、これら部品の寿命劣化を回避できる。
図3および図4は、先に図2で説明した上記構成のインバータ装置Sを、互いに異なる形状の放熱板15A,15Bに取付けた構成図である。
はじめに、図3から説明する。
放熱性の良い薄板の金属板である第1の放熱板15Aを用意する。この第1の放熱板15Aは幅方向に長く、かつ中途部がクランク状に屈曲形成される。整流器2の放熱面に第1の放熱板15A一部を密接した状態で、整流器2と第1の放熱板15Aが取付け具6を介して取付け固定される。
第1の放熱板15Aにおける他の一部をスイッチング素子モジュール3の放熱面に密接した状態で、制御基板10とスイッチング素子モジュール3および第1の放熱板15Aが取付け具6を介して取付け固定される。
この状態で、第1の放熱板15Aに整流器2およびスイッチング素子モジュール3の放熱面が密着する。そして、第1の放熱板15Aの一端部は、整流器2および制御基板10の側縁から側方へ突出形成されていて、この突出部位が取付け部eとして、被装着部位である、たとえばヒートシンクに取付け具7を介して取付け固定される。
第1の放熱板15Aの他端部は、スイッチング素子モジュール3から側方へ突出形成されていて、この突出部位が取付け部eとして被装着部位であるヒートシンクに取付け具7を介して取付け固定される。
このようにして、第1の放熱板15Aに高発熱電気部品Dである整流器2およびスイッチング素子モジュール3の放熱面を密着させることにより、高発熱電気部品Dの放熱面から放出される高熱が第1の放熱板15Aに伝達し吸収される。さらに、第1の放熱板15Aから被装着部材である、たとえばヒートシンクに伝熱して放散される。
したがって、整流器2およびスイッチング素子モジュール3は効率良く冷却されることとなり、高発熱電気部品D自体の温度低下を得られる。整流器2およびスイッチング素子モジュール3相互の発熱干渉が防止され、制御基板10に実装される他の電気部品への熱影響が抑制される。
図4は、前記第1の放熱板15Aとは異なる形状の、第2の放熱板15Bを用いた例である。
第2の放熱板15Bも、放熱性の良い薄板からなる金属板であって、全体として略L字状に形成されている。整流器2の放熱面に第2の放熱板15Bを密接した状態で、整流器2と第2の放熱板15Bが取付け具を介して取付け固定される。
さらに、第2の放熱板15Bの一端部は、制御基板10と整流器2の側縁から側方へ突出形成され、この突出部位が取付け部eとして被装着部位である、たとえばヒートシンクに取付け具7を介して取付け固定される。
スイッチング素子モジュール3の放熱面に第2の放熱板15Bが密接された状態で、制御基板10とスイッチング素子モジュール3および第2の放熱板15Bが取付け具を介して取付け固定される。
第2の放熱板15Bの他端部は、スイッチング素子モジュール3および制御基板10から側方へ突出形成されていて、この突出部位が取付け部eとして被装着部位に取付け固定される。
このような構成においても、第2の放熱板15Bに整流器2およびスイッチング素子モジュール3の放熱面が密着して、これらの放熱面から放出される高熱が第2の放熱板15Bに伝達し吸収される。さらに、第2の放熱板15Bから被装着部位に伝熱され、ここでも放熱する。
したがって、整流器2およびスイッチング素子モジュール3は効率良く冷却されることとなり、これら高発熱電気部品D自体の温度低下を得られて、整流器2およびスイッチング素子モジュール3相互の発熱干渉が防止されるとともに、制御基板10に実装される他の電気部品への熱影響が抑制される。
つぎに、本発明における第1の実施の形態での、インバータ装置Sを備えた空気調和機の室外機について説明する。
図5は、空気調和機の室外機を分解して示す斜視図である。
室外機本体20は、平面視で横長矩形状の底板20aと、この底板20aの前端縁および一側端縁に沿って折曲形成され立設される前側パネル20bと、底板20aの後端縁と他側端縁に沿って折曲形成され立設される後側パネル20cおよび、前、後側パネル20b,20cの上端縁に亘って設けられる天板20dとから構成される。
前側パネル20bの前面部には吹出し口21が開口され、ファンガードが嵌め込まれる。さらに、前側パネル20bの側面部には室内機から延出される冷媒管と接続する配管工事に必要な開口部22が設けられ、作業終了後はカバーによって閉成される。後側パネル20cの背面部には吸込み口が設けられる。
室外機本体20の内部は、仕切り板23によって二室に区分される。仕切り板23の前端部は前側パネル20bの裏面で、吹出し口21側部に密接し、前後側パネル20b,20cの両側部と並行に形成される。さらに、仕切り板23は後端部が前側パネル20bの側端部と後側パネル20cの側端部との連結部に密接するよう斜めに折曲形成される。
仕切り板23の吹出し口21と対向する空間室を熱交換室24Aと呼び、前側パネル20b側面部の開口部22と対向する空間室を機械室24Bと呼ぶ。
熱交換室24Aにおいて、後側パネル20cの背面部と間隙を存して並行に熱交換器25が配置される。熱交換器25は底板20a上に立設され、その上端部は天板20dとわずかの間隙を存する高さに形成される。
前記熱交換器25の前面側に、室外送風機26を支持する支持脚27が設けられる。この支持脚27は底板20a上に立設され、上端部は熱交換器25上端部に掛止され安定した構造となっている。一方、機械室24Bには圧縮機28が配置されるとともに、この圧縮機28に接続される配管類29が収容される。
この機械室8B側の仕切り板23上部に前記インバータ装置Sと、電気部品のうちの高発熱電気部品Dであるリアクタ30が装着される。以下、インバータ装置Sとリアクタ30の仕切り板23に対する装着構造について説明する。
図6は室外機の一部を拡大した平面図であり、図7は仕切り板一部の正面図である。
図6に示すように、仕切り板23における室外機本体20側面部と並行な部位で、この機械室24B側にリアクタ30が装着されている。機械室24Bに配置される圧縮機28や配管類29の上端部から天板20dに至る部位は充分な空間スペースが形成されているので、ここにリアクタ30を装着しても何らの不具合も生じない。
図5にも示すように、前記インバータ装置Sは仕切り板23の斜め折曲部に、リアクタ30上端と上端高さ位置を揃えて装着される。インバータ装置Sの下端部はリアクタ30の下端部よりも下方に突出しているが、機械室24Bに配置される圧縮機28や配管類29の上方部位に形成される充分な空間スペース内であることには変りがない。
図7に示すように、インバータ装置Sを構成する制御基板10が、前記仕切り板23に装着される。正確には、制御基板10のほとんど大部分は仕切り板23に直接、取付け固定され、制御基板10の残りの一部は放熱板15を介して仕切り板23に取付け固定される。
制御基板10は矩形状をなしていて、主面に回路パターンが形成される。制御基板10の図において前面側(手前側)には、上端部にコネクタ類32が実装され、下端部には電解コンデンサ33が実装される。さらに、これらコネクタ類32と電解コンデンサ33との間には、他の電気部品が実装される。
先に図2および図3でも説明したように、制御基板10の下端部から突出した状態で整流器2が実装され、この整流器2近傍の制御基板10裏面側にスイッチング素子モジュール3が実装される。
高発熱電気部品Dである整流器2とスイッチング素子モジュール3は、回路パターン上は互いに近傍位置にあるが、整流器2が制御基板10の外形から突出して実装されることにより、互いに離間した状態になり互いの発熱干渉が少なくなる。これらの近傍部位に実装される電解コンデンサ33等の他の電気部品に対する熱影響の低減を得ることは、前述したとおりである。
しかも、整流器2およびスイッチング素子モジュール3の放熱面は、それぞれ図の裏面側に形成されていて、前記放熱板15に密接するように取付けられているので、放熱性がすこぶる良い。ここに示す放熱板15は、先に図4で説明した略L字状に形成される第2の放熱板15Bと同一形態のものを用いている。
前記放熱板15は、制御基板10の下端部で左右側縁から突出し、この突出部位が取付け具7を介して仕切り板23に装着される。すなわち、放熱板15の幅寸法を制御基板10の幅寸法よりも長く形成し、この突出部である取付け部eを仕切り板23に取付け固定することで、放熱板15の取付けが容易に行える。
なお、前記放熱板15は、略L字状に形成した第2の放熱板15Bと同一形態のものを用いるばかりでなく、先に図3で説明した中途部がクランク状に形成される第1の放熱板15Aと同一形態のものを採用してもよい。さらにまた、後述する形態の、第3の放熱板68であってもよい。
整流器2およびスイッチング素子モジュール3等の高発熱電気部品Dの放熱面が放熱板15に密着するうえに、放熱板15は仕切り板23に密着状態で取付け固定される。したがって、高発熱電気部品Dから放出される高熱が放熱板15に伝達されるとともに、さらに放熱板15から仕切り板23に効率良く伝達される。
仕切り板23の熱交換室24A側の面には送風機26の駆動により外気が流通していて、常に仕切り板23は放熱状態にある。このことから、高発熱電気部品Dとその周辺部分における温度上昇を抑制するばかりか、これら部位に密着している放熱板15B部位の温度上昇も抑制して、上述したような熱的悪影響の低減を図れる。
なお、仕切り板23に放熱板15を介して制御基板10を取付ける実際の組立て作業は、以下に述べる通りである。
はじめに、高発熱電気部品Dである整流器2とスイッチング素子モジュール3の放熱面を放熱板15に向け、互いに密着させてから、放熱板15Bに取付け具6を介して整流器2およびスイッチング素子モジュール3を取付ける。
そのあと、制御基板10に整流器2を実装し、さらにスイッチング素子モジュール3を実装する。整流器2は制御基板10の外形から突出した部位に装着し、スイッチング素子モジュール3は制御基板10の面内に装着する。この状態から、仕切り板23に放熱板15Bの取付け部eを取付ける。
したがって、整流器2およびスイッチング素子モジュール3と放熱板15との密着性が向上するとともに、放熱板15と仕切り板23との密着性が向上する。仕切り板23と整流器2およびスイッチング素子モジュール3の絶縁距離を確保するとともに、これら高発熱電気部品Dの放熱効率の向上化が得られる。
つぎに、本発明における第2の実施の形態での、インバータ装置Sを備えた空気調和機の室外機について説明する。
図8は空気調和機の室外機の一部を省略した斜視図、図9は同じ室外機の横断平面図である。
筐体からなる室外機本体50は、平面視で横長矩形状の底板50aと、この底板50aの前面側に立設される前板50bと、底板50aの左側部に立設される左側板50cと、右側部に立設される右側板50dと、背面側に立設される後板50eおよび、これら前、左右、後板50b,50c,50d,50eの上端に亘って設けられる天板50fとから構成される。
底板50aと天板50fは、それぞれ単体で構成されるが、前板50bと右側板50dは一体に折り曲げ形成され、後板50eと左側板50cは一体に折り曲げ形成される。底板50a上に前板50bと右側板50dとの一体折曲板を載置するとともに、後板50eと左側板50cとの一体折曲板を載置して、これら上端に形成される開口を天板50fが閉塞する。
前記前板50bの一側部に片寄った位置に、ベルマウス51が形成される吹出口52が設けられ、この吹出し口52にファンガードが嵌め込まれる。前記左側板50cには、複数の補強用段部が形成される。前記右側板50dは、配管類53が挿通する開口部を備えていて、この開口部はパックドバルブカバー54によって覆われている。
前記配管類53は、四方切換え弁や冷媒管の他に、室内機から延出する冷媒管と接続するための2個のパックドバルブを備えている。これらパックドバルブはパックドバルブカバー54の外面側に取付けられていて、配管接続時やメンテナンス時に、パックドバルブカバー54を取外せば、作業がし易い。
前記後板50eには、縦方向と横方向に、それぞれ所定の間隔を存して桟部が設けられていて、これら桟部相互間は吸込み口を構成する開口部となっている。天板50fは、周縁に沿って折曲げ加工された片部を有する平板からなる。このようにして構成される室外機本体50内部は、後述する仕切り板55によって二室に区分される。
前記仕切り板55の前端部は、前板50bに設けられる吹出し口52の側部で、前板50b裏面に取付けられる。後端部は、後板50eと右側板50dとの折曲隅部に沿って取付けられる。仕切り板55は前端部から後端部に亘って多段に折曲形成され、仕切り板55の下端部は底板50aに載置され、上端部は天板50fに当接される。
仕切り板55から左側板50c側の空間室を熱交換室57Aと呼び、仕切り板55から右側板50d側の空間室を機械室57Bと呼ぶ。仕切り板55の取付け位置と形態から、熱交換室57Aは室外機本体50内部全体の略3/4程度の容積であり、機械室57Bは残りの略1/4程度の容積をなす。
前記熱交換室57Aにおいて、後板50eに近接する位置の底板50a上に、後板50eと並行して室外熱交換器58が配置される。室外熱交換器10は平面視で直状に形成され、一側端は前板50bと左側板50cとの折曲隅部近傍にあり、他側端は右側板50dと後板50eとの折曲隅部近傍にある。室外熱交換器10の上端は天板50fと極く近接している。
さらに、熱交換室57Aには室外送風機60を支持する送風機支持部材61が設けられている。前記室外送風機60は、室外熱交換器58と仕切り板55と左側板50cおよび前板50bとに囲まれて配置され、ファンモータ60Mと、このファンモータ60Mの回転軸に取付けられるプロペラファン60Fとから構成される。
前記ファンモータ60Mは回転速度を可変としており、プロペラファン60Fは軸方向の背面側から熱交換空気を吸込んで前面側へ吹出す送風作用をなす。すなわち、開口構造の後板60eが熱交換空気である外気の吸込み側となり、吹出し口52を備えた前板60bが吹出し側となる。前記ベルマウス51は、吹出し52において外気吹出しの案内をなす。
前記機械室57Bには、圧縮機62と気液分離器63が配置され、これら圧縮機62と気液分離器63に接続される四方切換え弁等を備えた前記配管類53が収容される。前記圧縮機62等は、熱交換室57A内の室外熱交換器58や、室内機に収容される室内熱交換器などと、冷媒管を介して冷凍サイクルを構成するよう接続される。
さらに、前記仕切り板55について詳述する。
前記仕切り板55は、下端から全高の略2/3程度の位置で、上下に分割されている。分割された上部を「上仕切り板55A」と呼び、下部を「下仕切り板55B」と呼ぶ。
先に説明したように、上仕切り板55Aは平面視で、前板50bに取付けられる部位から右側板50dと後板50eとの折曲隅部に向って多段に折曲される。これに対して下仕切り板55Bは、上仕切り板55Aの下端位置から熱交換室57A側へ平面視で略三角状に突出する。当然、下仕切り板55Bの上端開口は三角蓋によって閉成されることになる。
上仕切り板55Aは、伝熱性に優れた素材である、たとえばアルミニゥム材が選択されていて、平板から折曲形成される。特に、上仕切り板55Aの機械室57B側の面を、「電気部品取付け面部T」と呼ぶ。一方、下仕切り板55Bは、剛性が大であるとともに遮音性に優れた素材である、たとえば薄肉厚の鉄板が用いられる。
上仕切り板55Aに形成される前記電気部品取付け面部Tには、基板カバー65と、リアクタ66が並列に並んで取付けられる。なお説明すると、前記基板カバー65は電気部品取付け面部Tの前端側から後端側に亘ってほとんど大部分を占めて取付けられ、わずかに電気部品取付け面部Tの後端部が露出する。
この電気部品取付け面部Tの露出した後端部に、作用にともなって高熱を発する高発熱電気部品Dである前記リアクタ66が取付けられる。前記基板カバー65は、インバータ装置Sを構成する電気部品を実装する制御基板67をカバーしていて、制御基板67とリアクタ66とはリード線を介して電気的に接続される。
また、前記下仕切り板55Bと対向する底板50a上に、先に説明した圧縮機62と気液分離器63が配置されるとともに、これら圧縮機62と気液分離器63に接続される四方切換え弁等を備えた前記配管類53が配置される。特に、機械室57Bから熱交換室57A側へ突出する三角状のスペースには、圧縮機62および気液分離器63のそれぞれ一部が収容される。
特に図9に示すように平面視で、後板50eに対して下仕切り板55Bは傾斜角度α°に形成され、上仕切り板55Aは傾斜角度2α°に形成されている。後板50eと室外熱交換器58が並行に配置されるところから、室外熱交換器58を基準として、下仕切り板55Bの傾斜角度α°と上仕切り板55Aの傾斜角度2α°が設定される、と言い換えることができる。
すなわち、熱交換室57Aにおいて、後板50eに室外熱交換器58が近接し、かつ並行に設けられていて、実際には、仕切り板55と室外熱交換器58との間に空間スペースが形成される。
上述したように、仕切り板55は上仕切り板55Aと下仕切り板55Bとから構成され、これら上仕切り板55Aと下仕切り板55Bとの室外熱交換器58に対する空間スペースが、それぞれの傾斜角度によって異なる。
室外熱交換器58に対して、下仕切り板55Bは傾斜角度α°に形成され、上仕切り板55Aは傾斜角度2α°に形成されるところから、上仕切り板55Aと室外熱交換器58との間の空間スペースは、下仕切り板55Bと室外熱交換器58との間の空間スペースに対して約2倍の大きさとなっている。
つぎに、前記制御基板67および第3の放熱板68について説明する。
図10は、制御基板67を裏面(上仕切り板55Aへの取付け面)側から見た図である。
前記制御基板67は、矩形状のプリント基板からなり、隅部を取付けねじによって上仕切り板55Aに取付け固定される。制御基板67の下端部に対向する部位と一側縁から突出する部位を有する第3の放熱板68が、固定ねじを介して上仕切り板55Aに取付けられる。第3の放熱板23はアルミニゥム材等の伝熱性に優れた素材が用いられている。
上仕切り板55Aの機械室57B側の面が前記電気部品取付け面部Tであり、この電気部品取付け面部Tに第3の放熱板68が密着固定され、制御基板67とは間隙を存して取付けられる。換言すれば、第3の放熱板68は上仕切り板55Aと制御基板67との間に介在される。
図10に示す前記制御基板67の裏面側(実際の正面側)には、制御プログラムを格納するメモリ等の制御回路が形成されるとともに、複数の電解コンデンサやコネクタ類などの電気部品が実装される。図10の正面側には、スイッチング素子モジュール(圧縮機駆動素子:パワートランジスタ)70と整流器(レクチ)71が実装される。
なお、図10の裏面側に実装される電気部品と、図に示すように実装される前記スイッチング素子モジュール70は制御基板67の面内に位置するが、整流器71のみ制御基板67下端から下方に突出して実装される。すなわち、整流器71に突出する接続ピンが制御基板67に設けられるコネクタに挿入して、互いに電気的に接続される。
特に、制御基板67に実装される電気部品のうち、スイッチング素子モジュール70および整流器71は、前述したリアクタ66と同様、互いに所定の作用にともなって発熱し、周囲を高温化してしまう高発熱電気部品Dである。
スイッチング素子モジュール70は制御基板67の面内に実装されるのに対して、整流器71の本体部分を制御基板67の下端から下方に突出して配置しており、互いに離間して実装される。このことから、スイッチング素子モジュール70と整流器71は高発熱電気部品Dとして互いに高熱を発熱しても、互いに熱影響を与えずにすむ。
しかも、スイッチング素子モジュール70の発熱部位と、整流器71の発熱部位は特定されていて、いずれも上仕切り板55Aと対向する面である。ここでは、スイッチング素子モジュール70と整流器71の放熱面を、制御基板67に設けられる前記第3の放熱板68に密着させている。
スイッチング素子モジュール70は制御基板67の面内に実装されているから、第3の放熱板68における制御基板67と対向する部位に密着している。これに対して、前記整流器71の本体部分は制御基板67の下端から下方に突出しているから、第3の放熱板68における制御基板67の下端から突出する部位に密着している。
第3の放熱板68を基準にして説明すると、スイッチング素子モジュール70の放熱面に密着する第1の密着部位68Aが、整流器71の放熱面に密着する第2の密着部位68Bよりも上部側にある。しかも、互いの密着部位68A,68Bは水平方向に延出され、かつ左右両側に離間して設けられることになる。
すなわち、スイッチング素子モジュール70の放熱面に密着する第1の密着部位68Aと、整流器71の放熱面に密着する第2の密着部位68Bは上下に段差を有していて、これら第1、第2の密着部位68A,68B相互は、傾斜部68Cにより一体に連結形成される。
このようにして構成される空気調和機の室外機において、空調運転(冷房運転)開始の信号を入力すると、圧縮機62が駆動制御されて冷凍サイクル運転が行われる。同時に室外送風機60が駆動され、外気が後板50eに形成される開口部を介して室外機本体50内に吸込まれ、室外熱交換器58に流通する。
室外熱交換器58には、圧縮機62で圧縮された冷媒が四方切換え弁を介して導通していて、冷媒と外気とが熱交換する。そのあと冷媒は室内機へ導かれて室内空気と熱交換し、室内を空調する。前記室外熱交換器58と熱交換した外気はベルマウス51に案内され、吹出し口52からファンガードを介して外部へ吹出される。
上述したように制御基板67に実装される電気部品のうちで、特に高発熱電気部品Dであるスイッチング素子モジュール70や整流器71が発熱し易い。しかも、これらスイッチング素子モジュール70と整流器71を実装する制御基板67は、基板カバー65と上仕切り板55Aとで略密閉された箱体構造内に収容されているから、何らの対策も施さなければ、互いに熱影響を受ける。
ここでは、スイッチング素子モジュール70と整流器71の放熱面が第3の放熱板68における第1の密着部位68Aと第2の密着部位68Bに密着され、また第3の放熱板68は上仕切り板55Aに密着固定されている。
第3の放熱板68および上仕切り板55Aは熱伝導性に優れた素材を選択しているので、スイッチング素子モジュール70と整流器71等の高発熱電気部品Dから発する高熱は第3の放熱板68において拡散し、そのあと上仕切り板55Aに伝熱する。
すなわち、高発熱電気部品Dが発散する高熱を、第3の放熱板68と上仕切り板55Aが吸収する。その一方で、室外送風機60の送風作用にともなって熱交換室57A内に導かれた外気は、仕切り板55を構成する上仕切り板55Aと下仕切り板55Bに接触しながら導かれ、これら上下仕切り板55A,55Bは効率よく冷却される。
特に、図9で説明したように、室外熱交換器58に対して、下仕切り板55Bは傾斜角度α°、上仕切り板55Aは傾斜角度2α°に形成されている。したがって、上仕切り板55Aと室外熱交換器58との間の空間スペースは、下仕切り板55Bと室外熱交換器58との間の空間スペースに対して2倍の大きさである。
熱交換室57Aに導かれ室外熱交換器58を流通した外気の一部は、仕切り板55を構成する上仕切り板55Aと下仕切り板55Bとに沿って導かれる。このとき、上仕切り板55Aと室外熱交換器58との間の空間スペースが、下仕切り板55Bと室外熱交換器58との空間スペースの略2倍の大きさに形成されているから、外気の流通量も2倍となる。
上仕切り板55Aには第3の放熱板68が密着固定され、この第3の放熱板68には高発熱電気部品Dであるスイッチング素子モジュール70と整流器71の放熱面が密着して取付けられている。
上仕切り板55Aに沿って多量の外気が流通するところから、上仕切り板55は勿論のこと、第3の放熱板68およびスイッチング素子モジュール70と整流器71は効率よく冷却され、熱的悪影響が防止される。同時に、上仕切り板55に直接取付けられる高発熱電気部品Dであるリアクタ66も効率よく冷却される。
仕切り板55を構成する上仕切り板55Aの機械室57B側を電気部品取付け面部Tとしたので、従来のような仕切り板上端に熱交換室と機械室に跨って水平に配置される電気部品箱が不要となり、組立作業性の削減化と、部品点数の低減化によるコストの低減化を得られる。
上記した構成の電気部品箱が存在しないので、機械室57B上部の空間スペースが拡大して、圧縮機62の運転音の減衰作用が促進され、騒音低減を図ることができる。電気部品を仕切り板55自体に取付けるため、従来のような電気部品箱と仕切り板との間から機械室への水侵入を阻止するためのシール材が不要となる。
仕切り板55を、上仕切り板55Aと、下仕切り板55Bに分割したので、下仕切り板55Bは機械室57Bに収容される圧縮機62の配置スペースに応じて折曲形成でき、製造性を高めることができる。
上仕切り板55Aは、伝熱性を重視したアルミニゥム材を用い、下仕切り板55Bは強度と遮音性を重視した素材を用いることができるなど、それぞれの機能に対応した材料を選択でき、機能性を高めて、製造性の向上と、コストの低減化を得られる。
制御基板67に実装される電気部品のうちで、スイッチング素子モジュール70や整流器71などの高発熱電気部品Dの放熱面を、熱伝導性の高い素材からなる第3の放熱板68に密着させ、さらにこの放熱板68を上仕切り板55Aの電気部品取付け面部Tに密着固定したから、高発熱電気部品Dに対する放熱効率の向上化を得られ、熱的悪影響を防止できる。
つぎに、前記第3の放熱板68の製作方法について説明する。
先に述べたように第3の放熱板68は、スイッチング素子モジュール70の放熱面に密着する第1の密着部位68Aが、整流器71の放熱面に密着する第2の密着部位68Bよりも上部側にあって、しかも互いの密着部位68A,68Bは水平方向に延出され、かつ左右両側に離間して設けられる。
第1の密着部位68Aと、第2の密着部位68Bは上下に段差を有し、これら第1、第2の密着部位68A,68B相互間に傾斜部68Cが形成される。すなわち、前記第1の密着部位68Aおよび第2の密着部位68Bは、傾斜部68Cを介して一体に連結されることになる。
このような第3の放熱板68の形態は、第3の放熱板68の捩れ防止によるスイッチング素子モジュール70の放熱面および整流器71の放熱面との密着接合性向上および、材料取り方法をもとにして設計されたものである。
図11は第3の放熱板68の材料取り方法を説明する図である。
アルミニュウム材からなり、所定の板厚で、横幅寸法F、縦寸法Gの薄板Wが用意される。この薄板Wの横幅寸法Fは、先に図10で説明したように制御基板67の下端部から突出する第2の密着部位68Bの端縁から、制御基板67の一側縁から突出する第1の密着部位68A端縁までの間隔と同一である。
縦寸法Gは、薄板Wの一(左)側縁下端からh寸法で複数(ここでは5つ)の寸法取りをなすとともに、他(右)側縁上端から同じh寸法で、同じ数(5つ)の寸法取りをなすことで得られる。そして、薄板Wの一側縁から幅方向にLAの寸法取りをなし、他側縁から幅方向にLCの寸法取りをなす。LA寸法とLC寸法の相互間は斜めに傾斜する線で結ばれる。
以上の設計通りのプレス加工を行うと、薄板W全体から第3の放熱板68が連続して多数個同時に得られる。幅寸法LA部分が第2の密着部位68Bとなり、幅寸法LC部分が第1の密着部位68Aとなって、これら第1、第2の密着部位68B,68A相互間に傾斜部68Cが形成される。
このように第3の放熱板68を設計し製作することで、図11に示す最上端の第3の放熱板68で、特に第2の密着部位68Bと傾斜部68Cとで囲まれる交差ハッチングで示す部分が端材部Waとなる。そして、最下端の第3の放熱板68で、第1の密着部位68Aと傾斜部68Cとで囲まれる交差ハッチングで示す部分が端材部Wbとなる。
すなわち、いずれの端材部Wa,Wbも、第3の放熱板68相互間には発生せず、薄板Wのコーナー部のみに発生することになる。第3の放熱板68を以上のように設計することで薄板W全体からの端材部Wa,Wbの面積を可能な限り抑制できて、薄板Wの有効利用が図れる。
しかも、薄板Wをプレス加工で打ち抜くだけですむので、プレスの金型代および加工費が安価ですみ、コストの低減に寄与する。
さらに、第3の放熱板68は、第1、第2の密着部位68A,68B相互間に傾斜部68Cを形成することで、第1、第2の密着部位68A,68B相互間は斜めに傾斜する最短の距離で結ばれる。
第3の放熱板68をアルミニュウム材のような軟質材料から成形しても捩れ難くなり、この結果、第1、第2の密着部位68A,68Bおよび傾斜部68Cの平面度が保持される。スイッチング素子モジュール70の放熱面および整流器71の放熱面との密着接合性がよく、放熱性能を高くすることができる。
以下、比較例として、それぞれの放熱板の製作方法と形状の特徴を説明する。
図12(A)は、先に図3で説明した第1の放熱板15Aを示している。
第1の放熱板15Aは、スイッチング素子モジュール3の放熱面と密着する第1の密着部位15a1と、整流器2の放熱面と密着する第2の密着部位15a2との間が垂直に形成されていて、いわゆるクランク状をなしている。
この場合は、図12(B)に示すように、1つの第1の放熱板15Aにおける第1の密着部位15a1の下部側に、交差ハッチングで示す端材部Wcが発生する。そして、第2の密着部位15a2の上部側にも、交差ハッチングで示す端材部Wcの発生がある。しかも、1つの第1の放熱板15Aそれぞれについて端材部Wc、Wdの発生がともなう。
したがって、薄板全体に対する端材部Wc、Wdの合計面積が大になり、第1の放熱板15A単体のコストに悪影響を及ぼす。
さらに、第1の放熱板15Aは、第1、第2の密着部位15a1、15a2相互間をクランク形状の連結部で結ばれているため、アルミニュウム材の軟質材料で成形すると、連結部分が捩れにより変形し易くなる。
この結果、第1、第2の密着部位15a1、15a2とスイッチング素子モジュール3の放熱面および整流器2の放熱面との密着接合性が取り難くなり、第1の放熱板15Aが変形しないように管理を必要とするといった課題が生じてしまう。
図13(A)は、前記第1の放熱板15Aを別の方法をもって設計製作した例を示している。
すなわち、完成した状態で第1の放熱板15Aが2分割されていて、スイッチング素子モジュール3の放熱面と密着する略L字状の第1の密着部位15a3と、整流器2の放熱面と密着する直状の第2の密着部位15a4とからなる。
図13(B)に示すように、第1の密着部位15a3が形成される略L字状の内側部分に、直状の第2の密着部位15a4が得られるように寸法取りをなす。
しかしながら、1つの第1の放熱板15Aにおける整流器2の放熱面と密着する第2の密着部位15a4の周辺に沿って、略L字状の交差ハッチングで示す端材部Weの発生がある。しかも、得られる第1の放熱板15Aそれぞれについて、端材部Weの発生がともなう。
したがって、薄板全体に対する端材部Weの合計面積が大になり、第1の放熱板15A単体のコストに悪影響を及ぼす。
さらに、第1の放熱板15Aを2分割する構成とした場合は、第1、第2の密着部位15a1、15a2相互間が連結されていなため、アルミニュウム材の軟質材料で成形すると、端部が曲がって湾曲し易くなる。
この結果、第1、第2の密着部位15a1、15a2とスイッチング素子モジュール3の放熱面および整流器2の放熱面との密着接合性が取り難くなり、第1の放熱板15Aを変形しないように管理を必要とするといった課題が生じてしまう。
図14(A)は、先に図4で説明した第2の放熱板15B(図7に示す放熱板15も同様)を製作する例について示している。
第2の放熱板15Bは、スイッチング素子モジュール3の放熱面と密着する第1の密着部位15b1が、そのまま整流器2の放熱面と密着する第2の密着部位15b2側の端縁まで延長されている。そして、この端部から下方に屈曲形成され、整流器2の放熱面と密着する第2の密着部位15b2となっている。すなわち、第2の放熱板15Bは全体的に略L字状に形成される。
この場合は、図14(B)に示すように、第2の放熱板15Bが交互に入れ違い状態で得られるように寸法取りした方が有利となる。しかしながら、それぞれの第2の放熱板15Bにおける第1の密着部位15b1一部と、第2の密着部位15b2とで囲まれる、交差ハッチングで示す端材部Wfが発生することは避けられない。
すなわち、2つの第2の放熱板15Bを得るごとに端材部Wfが発生し、薄板全体に対する端材部Wfの合計面積が大になり、第2の放熱板15B単体のコストに悪影響を及ぼしてしまう。
さらに、第2の放熱板15Bの構成とした場合は、整流器2の制御基板10への接続端子部分まで放熱板が近接するため、この端子部分と放熱板間の絶縁距離が取れなくなる。したがって、この間に絶縁部材を介在させる必要が生じて、生産性、製造性に悪影響を及ぼしてしまう。
以上述べた比較例に対して、先に図10および図11で説明した第3の放熱板68の形態が、プレス加工にともなって発生する端材部Wa、Wbの合計面積が最も少なくてすみ、よってコストへの影響を最小限に抑制できることとなる。
さらに、第3の放熱板68の形態により、この放熱板の変形を防止でき、スイッチング素子モジュール70の放熱面および整流器71の放熱面との密着接合性を高めることができて、性能向上および品質向上が図れる。
なお、本発明は上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。そして、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。
本発明における実施の形態に係る、インバータ装置の電気回路ブロック図。 同実施の形態に係る、インバータ装置の基本構成図。 同実施の形態に係る、インバータ装置の放熱板への取付け構造図。 同実施の形態に係る、図3とは異なるインバータ装置の放熱板への取付け構造図。 本発明における第1の実施の形態に係る、インバータ装置を備えた空気調和機の室外機を分解した斜視図。 同実施の形態に係る、インバータ装置を備えた空気調和機の室外機一部の拡大した平面図。 同実施の形態に係る、インバータ装置部分の拡大した正面図。 本発明における第2の実施の形態に係る、インバータ装置を備えた空気調和機の室外機を分解した斜視図。 同実施の形態に係る、室外機の横断平面図。 同実施の形態に係る、制御基板に対する高発熱電気部品と第3の放熱板の取付け構造図。 同実施の形態に係る、第3の放熱板における設計図。 同実施の形態に係る、比較例としての第1の放熱板と、設計図。 同実施の形態に係る、さらに異なる第1の放熱板と、設計図。 同実施の形態に係る、比較例としての第2の放熱板と、設計図。
符号の説明
28…圧縮機、S…インバータ装置、2…整流器、3…スイッチング素子モジュール、15…放熱板、15A…第1の放熱板、15B…第2の放熱板、20…室外機本体、25…熱交換器、26…送風機、24A…熱交換室、24B…機械室、23…仕切り板、e…取付け部、50a…底板、50b…前板、50e…後板、50c…左側板、50d…右側板、50f…天板、55…仕切り板、57A…熱交換室、57B…機械室、50…室外機本体、58…熱交換器、60…送風機、62…圧縮機、53…配管類、55A…上仕切り板、55B…下仕切り板、67…制御基板、T…電気部品取付け面部、68…第3の放熱板、68A…第1の密着部位、68B…第2の密着部位、68C…傾斜部。

Claims (5)

  1. 商用電源の交流電圧を整流、平滑化して直流電圧に変換し、その直流電圧をPWM制御し、所定周波数の三相交流電圧を生成するインバータ装置であり、
    回路パターンが形成される制御基板と、
    この制御基板に実装され、商用電源を直流電圧に整流する整流器および、前記整流器で変換された直流電圧を三相交流に変換するスイッチング素子モジュールとを備え、
    上記スイッチング素子モジュールは、その放熱面が制御基板の外形の内側に位置した状態で制御基板に実装され、
    上記整流器は、その放熱面が制御基板の外形より外側に突出した状態で制御基板に実装されることを特徴とするインバータ装置。
  2. 上記整流器および上記スイッチング素子モジュールの放熱面は、放熱性の良い金属板からなる1枚の放熱板に密着されることを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  3. 前記放熱板は、スイッチング素子モジュールの放熱面に密着する第1の密着部位と、整流器の放熱面に密着する第2の密着部位とが、互いに水平で、かつ左右に離間するとともに上下に段差を有し、さらに、これら第1の密着部位と第2の密着部位相互を、斜めに傾斜する傾斜部で一体に連結形成したことを特徴とする請求項2記載のインバータ装置。
  4. 室外機本体内を、熱交換器および送風機を収容する熱交換室と、インバータ装置により駆動される圧縮機および配管類を収容する機械室とに仕切る仕切り板と、
    この仕切り板に取付けられる前記請求項2記載のインバータ装置とを備え、
    前記放熱板は、前記整流器およびスイッチング素子モジュールの放熱面と、前記仕切り板との間に介在されることを特徴とする空気調和機の室外機。
  5. 上記放熱板は、制御基板と対向する部位と、制御基板の外形から突出する部位とを備え、放熱板の制御基板外形から突出する部位に、放熱板を仕切り板に取付け固定する取付け部を備えたことを特徴とする請求項4記載の空気調和機の室外機。
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