JP2009099166A - データ記録装置及びデータ記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】データ記録用の記録部の温度上昇によるデータの書き込み・読取りの不具合が発生することを防止できると共に、データを高速かつ確実に記録できるようにする。
【解決手段】計測温度が上限温度未満である場合、スイッチ制御部3−4Aは、接続をポート3−10に切り替えてデータ信号D6をデータ記録用HDD1にデータ信号D10として記録するように制御する。また、計測温度が上限温度以上である場合、スイッチ制御部3−4Aは、接続をポート3−20に切り替えてデータ信号D6をバッファ用HDD2にデータ信号D20として記録するように制御する。更に、データ信号D6をバッファ用HDD2に記録後、計測温度が所定の温度まで下がった場合、スイッチ制御部3−4Aは、当該バッファ用HDD2に記録されたデータを、データ記録用HDD1に転送する。
【選択図】図1
【解決手段】計測温度が上限温度未満である場合、スイッチ制御部3−4Aは、接続をポート3−10に切り替えてデータ信号D6をデータ記録用HDD1にデータ信号D10として記録するように制御する。また、計測温度が上限温度以上である場合、スイッチ制御部3−4Aは、接続をポート3−20に切り替えてデータ信号D6をバッファ用HDD2にデータ信号D20として記録するように制御する。更に、データ信号D6をバッファ用HDD2に記録後、計測温度が所定の温度まで下がった場合、スイッチ制御部3−4Aは、当該バッファ用HDD2に記録されたデータを、データ記録用HDD1に転送する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ハードディスクを内蔵したハードディスクレコーダに適用可能なデータ記録装置及びデータ記録方法に関するものである。詳しくは、データ記録用の記録部の計測温度が上限温度以上である場合に、バッファ用の記録部にデータを記録するように制御することで、データ記録用の記録部の温度上昇によるデータの書き込み・読取りの不具合が発生することを防止できるようにすると共に、データを高速かつ確実に記録できるようにしたものである。
従来、テレビ放送の録画再生媒体或いはパッケージメディアの媒体としては、ビデオテープやDVD(Digital Versatile Disk)が主流であった。これは、ビットレートが低い標準解像度(SD: Standard Definition)映像を取り扱うことがほとんどであり、記録再生速度が低速であったり記録容量が小さかったりしても十分ニーズに応えることができたからである。
今後は、ディジタル放送や次世代光ディスクで使用されている高解像度(HD: High Definition)映像を記録再生するケースが増加するため、ストレージデバイスとしては記録再生速度が高く記録容量が大きいものが求められる。さらに、映像データの高フレームレート化や多ビット化が進んでいくと、この傾向に拍車が掛かることが予想される。
このような傾向を反映し、近年のテレビや、レコーダにはハードディスクが内蔵されるものが増加している。ハードディスクは、他のストレージデバイスに比べて大容量かつ安価であり、記録再生速度も現時点では十分なものが多い。しかしハードディスクは、制御用IC(Integrated Circuit)、スピンドルモータ等の発熱体を内部に含んでいるため、ビットレートの高いデータの記録再生を連続して行うと、非常に高温になるという課題を抱えている。ハードディスクは高温時におけるデータの書き込みにエラーが発生する場合がある。例えば、高温によりハードディスクのプラッタが変形してハードディスクの磁気読取装置(ヘッド)部分がプラッタに接触し、データの読み取り若しくは書き込みができなくなる問題がある。
このような問題に対処するために、温度上昇の抑制や排熱に関する対策として次のような方法が提案されている。従来から提案されている方法は、ハードディスクの発熱を抑制する方法と、ハードディスクからの発熱を効率よく排熱する方法の2つに大きく分類される。
<ハードディスクの発熱抑制方法>
データの書き込み時間、書き込み方法を制御することで、ハードディスクからの発熱を抑制する方法である。代表的なものとして、データの間欠記録再生が挙げられる。これは、データをハードディスクに記録する際、データを連続的に書き込むのではなく、バッファ用半導体メモリに一旦蓄え、ハードディスクへ書き込むデータが一定量蓄積されてから一括してハードディスクに書き込む方法である。これにより、ハードディスクへのアクセス回数が減少するため、ハードディスクの温度上昇を抑制する効果が期待できる(特許文献1)。
データの書き込み時間、書き込み方法を制御することで、ハードディスクからの発熱を抑制する方法である。代表的なものとして、データの間欠記録再生が挙げられる。これは、データをハードディスクに記録する際、データを連続的に書き込むのではなく、バッファ用半導体メモリに一旦蓄え、ハードディスクへ書き込むデータが一定量蓄積されてから一括してハードディスクに書き込む方法である。これにより、ハードディスクへのアクセス回数が減少するため、ハードディスクの温度上昇を抑制する効果が期待できる(特許文献1)。
<ハードディスクの排熱方法>
代表的なものとして、冷却ファンやペルチェ素子(熱電素子)などを使用して、ハードディスクから発生する熱を排熱する方法がある。例えばSMART(Self−Monitoring、Analysis and Reporting Technology)機能によりハードディスクから温度情報を入手し、その温度に合わせて冷却ファンのON/OFF、回転数制御、ペルチェ素子のON/OFFを行うことで、設定した温度範囲だけで冷却デバイスが機能するようにし、冷却デバイスの消費電力も抑制している(特許文献2)。
代表的なものとして、冷却ファンやペルチェ素子(熱電素子)などを使用して、ハードディスクから発生する熱を排熱する方法がある。例えばSMART(Self−Monitoring、Analysis and Reporting Technology)機能によりハードディスクから温度情報を入手し、その温度に合わせて冷却ファンのON/OFF、回転数制御、ペルチェ素子のON/OFFを行うことで、設定した温度範囲だけで冷却デバイスが機能するようにし、冷却デバイスの消費電力も抑制している(特許文献2)。
しかしながら、特許文献1に係るハードディスクの発熱抑制方法によれば、高価で小容量のバッファ用半導体メモリ(例えばDRAM;Dynamic Random Access Memory)を別に具備する必要がある。データのビットレートが高い場合はこのメモリ容量を増やす必要があり、コストアップに繋がる。また、バッファ用半導体メモリに格納できるようにデータのビットレートを落とすことも可能であるが、ビットレートが低下すると、画像/映像の解像度やフレームレートが低下することになるため、所望のクオリティを備えた記録再生を実現することは困難である。
また、特許文献2に係るハードディスクの排熱方法によれば、冷却ファンは排熱効率を高めようとすると、ファンの回転数を上げたりファンの口径を大きくしたりする必要があり、騒音やサイズの点から望ましくない。一方、ペルチェ素子は小型薄型で可動部分がないため、サイズや騒音の点では優れている。しかし、冷却ファンに比べて非常に高価で、大面積の排熱を行う場合は複数のペルチェ素子を使用する必要があり、その場合はさらにコストアップに繋がる。
そこで、本発明はこのような課題を解決したものであって、データ記録用の記録部の温度上昇によるデータの書き込み・読取りの不具合が発生することを防止できるようにすると共に、データを高速かつ確実に記録できるようにしたデータ記録装置及びデータ記録方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係るデータ記録装置は、データ記録用の記録部と、バッファ用の記録部と、前記データ記録用の記録部の温度を計測する温度センサーと、前記温度センサーにより計測された計測温度と当該計測温度の比較基準となる上限温度とを比較し、比較後、前記計測温度が前記上限温度以上であるか否かを判定し、判定結果に基づいて、前記データ記録用の記録部又は前記バッファ用の記録部にデータを記録するように制御する記録制御手段とを備え、前記記録制御手段は、前記計測温度が前記上限温度未満である場合、前記データ記録用の記録部に前記データを記録するように制御し、前記計測温度が前記上限温度以上である場合、前記バッファ用の記録部に前記データを記録するように制御することを特徴とするものである。
本発明に係るデータ記録装置によれば、温度センサーは、データ記録用の記録部の温度を計測する。記録制御手段は、この温度センサーにより計測された計測温度と当該計測温度の比較基準となる上限温度とを比較し、比較後、計測温度が上限温度以上であるか否かを判定し、判定結果に基づいてデータ記録用の記録部又はバッファ用の記録部にデータを記録するように制御する。このとき、記録制御手段は、計測温度が上限温度未満である場合、データ記録用の記録部にデータを記録するように制御し、計測温度が上限温度以上である場合、バッファ用の記録部にデータを記録するように制御する。この例で、記録制御手段は、計測温度が所定の温度まで下がったときに、バッファ用の記録部に記録されたデータをデータ記録用の記録部に転送する。これにより、データ記録用の記録部の温度上昇に応じて、このデータ記録用の記録部からバッファ用の記録部にデータを記録するようにデータ通信経路を切り替えることができる。従って、データ記録用の記録部の温度上昇によるデータの欠落や、間引き、記録ビットレートの低下などの不具合が発生することを防止できると共に、データを高速かつ確実に記録できる。
また、上述した課題を解決するために、本発明に係るデータ記録方法は、バッファ用の記録部に接続されたデータ記録用の記録部にデータを記録する方法であって、前記データ記録用の記録部の温度を計測する第1ステップと、計測された計測温度と、当該計測温度の比較基準となる上限温度とを比較する第2ステップと、比較後、前記計測温度が前記上限温度以上であるか否かを判定する第3ステップと、前記計測温度が前記上限温度未満である場合に、前記データを前記データ記録用の記録部に記録する第4ステップと、前記計測温度が前記上限温度以上である場合に、前記データを前記バッファ用の記録部に記録する第5ステップとを有することを特徴とするものである。
本発明に係るデータ記録装置及びデータ記録方法によれば、データ記録用の記録部の計測温度が上限温度以上である場合に、バッファ用の記録部にデータを記録するように制御するものである。
この構成によって、データ記録用の記録部の温度上昇に応じて、データ記録用の記録部からバッファ用の記録部にデータを記録するようにデータ通信経路を切り替えることができる。これにより、データ記録用の記録部の温度上昇によるデータの欠落や、間引き、記録ビットレートの低下などの不具合が発生することを防止できると共に、データを高速かつ確実に記録できる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るデータ記録装置及びデータ記録方法の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態としてのデータ記録装置100の構成例を示すブロック図である。図1に示すデータ記録装置100は、例えばハードディスクレコーダに適用され、1台のデータ記録用のハードディスク1(以下、データ記録用HDD1という)と、このデータ記録用HDD1の温度が上昇してデータ書き込みにエラーが発生する可能性が高くなった場合に書き込むデータを一時的に記録しておく1台のバッファ用のハードディスク2(以下、バッファ用HDD2という)と、プロセッサ4と、このプロセッサ4と上述のデータ記録用HDD1及びバッファ用HDD2とのインターフェースとして機能するストレージコントローラ3Aと、メモリ5とを有する。
図1は、第1の実施形態としてのデータ記録装置100の構成例を示すブロック図である。図1に示すデータ記録装置100は、例えばハードディスクレコーダに適用され、1台のデータ記録用のハードディスク1(以下、データ記録用HDD1という)と、このデータ記録用HDD1の温度が上昇してデータ書き込みにエラーが発生する可能性が高くなった場合に書き込むデータを一時的に記録しておく1台のバッファ用のハードディスク2(以下、バッファ用HDD2という)と、プロセッサ4と、このプロセッサ4と上述のデータ記録用HDD1及びバッファ用HDD2とのインターフェースとして機能するストレージコントローラ3Aと、メモリ5とを有する。
このデータ記録用HDD1はデータ記録用の記録部の一例を構成し、ビットレートの高いデータをリアルタイムに記録することが可能な記録速度を有し、かつ当該データ記録装置100を使用するアプリケーションに必要な記録容量を有している。
バッファ用HDD2はバッファ用の記録部の一例を構成し、半導体メモリを使用する場合に比べて、バッファ容量を十分に確保しつつコストを抑制することが可能である。なお、バッファ用HDD2の容量はデータ記録用HDD1と同一である必要はなく、バッファ用途として必要な容量を具備すれば良い。
プロセッサ4は、不図示のPCI(Peripheral Components Interconnect)やEthernet(登録商標)などの外部インターフェースに接続され、当該外部インターフェースからデータ信号D8が転送される。また、プロセッサ4はメモリ5に接続され、転送されたデータ信号D8をデータ信号D7としてメモリ5に書き込む。
また、プロセッサ4は、信号線6aによりストレージコントローラ3A(記録制御手段の一例)に接続されている。プロセッサ4は、データ信号D7をメモリ5から読み出し、この信号線6aを経由してデータ信号D6としてストレージコントローラ3Aに出力する。また、プロセッサ4は、信号線6bによりストレージコントローラ3Aに接続されている。プロセッサ4は、外部から設定された閾値設定信号3−52を、この信号線6bを経由してストレージコントローラ3Aに出力する。なお、信号線6aには、通常PCIやPCI Expressといった信号規格が使用され、信号線6bには, I2C(Inter-Integrated Circuit)、SPIといった低速の信号規格が使用される。
ストレージコントローラ3Aとバッファ用HDD2との間には、データを伝送するためのデータ信号線20が具備されている。また、ストレージコントローラ3Aとデータ記録用HDD1との間には、データを伝送するためのデータ信号線10と、当該データ記録用HDD1の内部温度情報をやりとりするための温度情報信号線11が具備されている。
この例で、データ記録用HDD1の温度情報(温度情報データ信号D11)を取得する手段として、データ記録用HDD1内部に具備される不図示の内部温度センサーの情報を、独自機能あるいはSMART機能を使用して取得する方法と、データ記録用HDD1の外部に独立した温度センサー12を配置し、当該温度センサー12により計測されたデータ記録用HDD1の温度を示す出力データを使用する方法とがある。本発明では、温度情報を取得する手段について何ら制限はない。
また温度情報の形式として、温度データそのもの或いは設定した閾値を超えているかどうかの情報等が考えられる。前者の場合、例えばストレージコントローラ3A或いはプロセッサ4でその温度と設定閾値とを比較し、閾値を超えているかどうかを判断する。温度情報をストレージコントローラ3A或いはプロセッサ4が取得するタイミングについては、特に規定することはなく任意で構わない。一方後者の場合、例えばデータ記録用HDD1に具備される温度センサー12において閾値が予め設定されることになるため、この閾値を超えているか否かを示す割り込み信号を出力したり、温度センサー12或いはストレージコントローラ3A等のレジスタに情報を書き込んだりすることになる。以上のように、温度情報の取得に関しては様々な実装形態が想定されるが、本発明では温度情報取得方法について何ら制限はない。
ストレージコントローラ3Aは、温度情報データ信号D11に基づいて、プロセッサ4から入力したデータ信号D6をデータ記録用HDD1又はバッファ用HDD2に切り替えて出力する。この例で、ストレージコントローラ3Aは、ポート3−10、3−11、3−20、3−30、切替部の一例であるスイッチ制御部3−4A、判定部の一例である温度デコーダ制御部3−5A及びテーブル管理部3−6Aを具備する。
ポート3−11は、温度情報信号線11を介してデータ記録用HDD1に接続され、このデータ記録用HDD1から温度情報データ信号D11を入力する。また、ポート3−11は、温度デコーダ制御部3−5Aに接続され、入力した温度情報データ信号D11を温度デコーダ制御部3−5Aに出力する。
この温度デコーダ制御部3−5Aは、この温度情報データ信号D11を所定の温度情報にデコードする。また、温度デコーダ制御部3−5Aは、信号線6bを介してプロセッサ4に接続され、このプロセッサ4から閾値設定信号3−52を入力する。温度デコーダ制御部3−5Aは、入力した閾値設定信号3−52が示す値(上限温度)と、デコードした温度情報が示す値(計測温度)とを比較する。この上限温度は、計測温度における比較基準となるものであり、例えばメーカー側が指定したハードディスクの動作保証温度である。温度デコーダ制御部3−5Aはスイッチ制御部3−4Aに接続され、比較後、計測温度が上限温度以上であるか否か(上回るか否か)を判定し、判定結果に基づいてデータ記録用HDD1又はバッファ用HDD2にデータ信号D6を記録するようにスイッチ制御部3−4Aを制御する。この例で、温度デコーダ制御部3−5Aは、データ記録用HDD1又はバッファ用HDD2にデータ信号D6を記録することを示す切替信号3−50を生成し、この切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Aに出力する。
スイッチ制御部3−4Aは、出力された切替信号3−50に基づいて、接続をポート3−10又はポート3−20に切り替える。この例で、計測温度が上限温度未満であることを切替信号3−50が示していた場合、スイッチ制御部3−4Aは、接続をポート3−10に切り替えてデータ信号D6をデータ記録用HDD1に記録するように制御する。また、計測温度が上限温度以上であることを切替信号3−50が示していた場合、スイッチ制御部3−4Aは、接続をポート3−20に切り替えてデータ信号D6をバッファ用HDD2に記録するように制御する。更に、データ信号D6をバッファ用HDD2に記録後、計測温度が所定の温度まで下がったことを切替信号3−50が示していた場合、スイッチ制御部3−4Aは、当該バッファ用HDD2に記録されたデータを、データ記録用HDD1に転送する。これにより、データ記録用HDD1の温度上昇によるデータ信号D6の欠落や、間引き、記録ビットレートの低下などの不具合が発生することを防止できると共に、データ信号D6を高速かつ確実に記録できるようになる。
スイッチ制御部3−4Aはテーブル管理部3−6Aに接続され、ポート3−10又はポート3−20に切り替えた後、宛先ポート番号などの切替内容を示す切替情報の一例であるテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Aに出力する。テーブル管理部3−6Aは、出力されたテーブル制御信号3−40に基づいて、所定のテーブル(図3及び図4参照)を書き替える。
ポート3−30は、信号線6aを介してプロセッサ4に接続され、プロセッサ4からデータ信号D6を入力する。また、ポート3−30はスイッチ制御部3−4Aに接続され、入力したデータ信号D6をスイッチ制御部3−4Aに出力する。スイッチ制御部3−4Aは、切替信号3−50に基づいて接続をポート3−10に切り替えた場合、ポート3−30から入力したデータ信号D6を、当該ポート3−10、データ信号線10を経由してデータ記録用HDD1に出力する。また、スイッチ制御部3−4Aは、切替信号3−50に基づいて接続をポート3−20に切り替えた場合、ポート3−30から入力したデータ信号D6を、当該ポート3−20、データ信号線20を経由してバッファ用HDD2に出力する。なお、バッファ用HDD2の台数は1台でも複数台でも構わない。
図2は、データ記録用HDD1の内部温度の変化例を示すグラフである。図2に示すグラブの縦軸は温度を示し、横軸は時刻を示している。この例で、縦軸に記載の温度Tsmaxは、書き込み先をデータ記録用HDD1からバッファ用HDD2へ変更する温度(上限温度)を示している。また、縦軸に記載の温度Tsminは、バッファ用HDD2にデータを記録後、書き込み先をバッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へ変更する温度(下限温度)を示している。なお、上限温度を示す温度Tsmaxは、およそ55℃〜60℃に設定され、下限温度を示す温度Tsminは、およそ25℃〜30℃に設定される。
また、横軸に記載の時刻t0は、データ記録装置100或いはデータ記録用HDD1の電源投入時刻を示している。また、横軸に記載の時刻t1は、電源投入後から上昇したデータ記録用HDD1の内部温度が一定になる時刻を示している。この時刻t0から時刻t1の時間(power on)は、データ記録用HDD1の初期化処理の動作時間である。
時刻t2は、データ記録用HDD1への書き込みを開始する時刻を示している。この時刻t2において、図1に示したデータ信号線10を経由してデータ記録用HDD1へのデータ書き込みが始まり、内部温度は次第に上昇していく。なお、時刻t1から時刻t2の時間(standby)は、データ記録用HDD1のスタンバイ状態である。時刻t3は、データ記録用HDD1への書き込みを終了する時刻を示している。この時刻t3にデータ書き込みが終了した時点でのデータ記録用HDD1の温度は内部温度Tsmax未満であるため、ここではバッファ用HDD2へのデータ書き込みは行われない。時刻t3でデータ書き込み終了後は、自然空冷や、冷却ファン、冷却素子などの適当な冷却手段を使用することで、データ記録用HDD1の内部温度は図2に示すように次第に低下する。
続いて時刻t4は、書き込みを終了してから、再びデータ記録用HDD1への書き込みを開始する時刻を示している。この時刻t4において、図1に示したデータ信号線10を経由してデータ記録用HDD1へのデータ書き込みが始まり、内部温度は次第に上昇していく。なお、時刻t3から時刻t4の時間(standby)は、データ記録用HDD1のスタンバイ状態である。
時刻t5は、データ記録用HDD1の内部温度が温度Tsmax、すなわち書き込み先をデータ記録用HDD1からバッファ用HDD2へ変更する温度まで上昇した時刻を示している。この時刻t5でデータ記録用HDD1の内部温度が温度Tsmax以上であると、内部温度の上昇を通知する温度情報データ信号D11(図1参照)が温度情報信号線11を経由して温度デコーダ制御部3−5Aに伝送される。温度デコーダ制御部3−5Aは、接続先をポート3−10からポート3−20に切り替えるようにスイッチ制御部3−4Aを制御する。スイッチ制御部3−4Aは、時刻t5以降にデータ記録用HDD1に書き込まれるべきデータを、ポート3−20を経由してバッファ用HDD2に出力する。この時刻t5以降は、データ記録用HDD1へのアクセスがなくなるため、自然空冷或いは適当な冷却手段を使用することで、データ記録用HDD1の内部温度は図2に示すように低下する。
時刻t6は、データ記録用HDD1の内部温度が、上述の温度Tsmaxから温度Tsmin、すなわち書き込み先をバッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へ変更する(戻す)温度Tsminに低下した時刻を示している。
データ記録用HDD1の内部温度が温度Tsminまで下がると、内部温度の下降を通知する温度情報データ信号D11(図1参照)が温度情報信号線11を経由して温度デコーダ制御部3−5Aに伝送される。温度デコーダ制御部3−5Aは、接続先をポート3−20からポート3−10に切り替えるようにスイッチ制御部3−4Aを制御する。スイッチ制御部3−4Aは、時刻t6からポート3−10を経由してデータ記録用HDD1に出力する。また、スイッチ制御部3−4Aは、時刻t5から時刻t6の間にバッファ用HDD2に書き込まれたデータを、所定のタイミングでデータ記録用HDD1に転送する。
データ記録用HDD1は、データ書き込み終了となる時刻t7まで内部温度は再度上昇していく。この時刻t7以降は、データ記録用HDD1はスタンバイ状態に(standby)に移行する。このように、上限の閾値を示す温度Tsmax及び下限の閾値を示す温度Tsminに基づいて、データ記録用HDD1とバッファ用HDD2への書き込み処理を切り替える。
続いて、図1に示したテーブル管理部3−6Aが有する切替テーブル3−6aを説明する。図3は、切替テーブル3−6aの構成例を示す説明図である。図3に示す切替テーブル3−6aは、バッファ用HDD2に一時的に記録されたデータをデータ記録用HDD1に転送する場合に使用される。
この切替テーブル3−6aは、項目「時刻」、項目「動作」、項目「HDD1の内部温度」、項目「データ番号」及び項目「宛先ポート番号」から構成されている。項目「HDD1の内部温度」の欄には、データ記録用HDD1の内部温度が書き込まれる。項目「時刻」の欄には、データ記録用HDD1の内部温度が計測された時刻が書き込まれる。項目「動作」の欄には、上述の時刻におけるデータ記録用HDD1の動作が書き込まれる。項目「宛先ポート番号」の欄には、図1に示したポート3−10、ポート3−20の番号が書き込まれる。項目「データ番号」の欄には、各ポートから出力されたデータを識別するための番号が書き込まれる。
例えば、図2に示したデータ記録用HDD1の内部温度の変化例のグラフにおける時刻t1〜時刻t3までのテーブル更新例を図3に示す切替テーブル3−6aを用いて説明する。図3に示す切替テーブル3−6aは、データを記録するためのハードディスクが1台、すなわちデータ記録用HDD1のみの状態(非RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks))であって、このデータ記録用HDD1の内部温度が図2に示した温度Tsmaxまで上昇せず、バッファ用HDD2への切り替えが無い場合を示している。
この場合、図3に示す切替テーブル3−6aの項目「時刻」の欄には、先ず図2に示した時刻t0が書き込まれ、項目「HDD1の内部温度」の欄には、この時刻t0のときの内部温度Ts1(図2参照)が書き込まれ、項目「動作」の欄には、この時刻t0のときのデータ記録用HDD1の動作「HDD1電源ON」が書き込まれ、項目「宛先ポート番号」の欄には、宛先ポート番号「初期値設定(例えば「0」)」が書き込まれ、項目「データ番号」の欄には、データ番号「初期値設定(例えば「0」)」が書き込まれる。
次に、例えば図2に示した時刻t0から時刻t2に推移した場合、切替テーブル3−6aの項目「時刻」の欄には、時刻t0に続いて時刻t2が書き込まれ、項目「HDD1の内部温度」の欄には、この時刻t2のときの内部温度Ts2(図2参照)が書き込まれ、項目「動作」の欄には、この時刻t2のときのデータ記録用HDD1の動作「Write開始」が書き込まれ、項目「宛先ポート番号」の欄には、宛先ポート番号「3−10」が書き込まれ、項目「データ番号」の欄には、データ番号「0」が書き込まれる。
同様にして、図2に示した時刻t3に推移した場合までが切替テーブル3−6aの各々の項目に書き込まれる。そして、項目「動作」の欄に書き込まれた動作「Write開始」から動作「Write終了」の間で、項目「宛先ポート番号」の欄に書き込まれた番号が、全て宛先ポート番号「3−10」の場合、バッファ用HDD2への切り替えがなかったので、切替テーブル3−6aの全ての項目の欄に初期値(例えば「0」)が設定されて当該テーブル3−6Aが初期化される。
次に、図2に示したデータ記録用HDD1の内部温度の変化例のグラフにおける時刻t1〜時刻t7までのテーブル更新例を図4に示す切替テーブル3−6bを用いて説明する。図4に示す切替テーブル3−6bは、データを記録するためのハードディスクがデータ記録用HDD1のみの状態(非RAID)であって、このデータ記録用HDD1の内部温度が図2に示した温度Tsmaxまで上昇し、バッファ用HDD2への切り替えが行われた場合を示している。
この例で、図4に示す切替テーブル3−6bの時刻t1から時刻t3までの書き込み内容は、図3に示した切替テーブル3−6aの内容と同一である。時刻t3に続いて、図2に示した時刻t4が書き込まれ、この時刻t4のときの内部温度Ts4(図2参照)が書き込まれ、この時刻t4のときのデータ記録用HDD1の動作「Write開始」が書き込まれ、宛先ポート番号「3−10」が書き込まれ、データ番号「P+1」が書き込まれる。同様にして、時刻「t4+α」から時刻「t5-α」までが切替テーブル3−6bの各々の項目に書き込まれる。
そして、時刻「t5-α」に続いて時刻t5が書き込まれ、この時刻t5のときの内部温度Tsmax(図2参照)が書き込まれ、この時刻t5のときのデータ記録用HDD1の動作「Write先をHDD1からHDD2へ切替」が書き込まれ、宛先ポート番号「3−20」が書き込まれ、データ番号「R+1」が書き込まれる。この時刻t5の時点で、データ記録用HDD1の内部温度が、書き込み先をデータ記録用HDD1からバッファ用HDD2へ変更する温度Tsmaxまで上昇したので、宛先ポート番号が「3−10」から「3−20」に変更される。同様にして、時刻「t5+α」から時刻「t6-α」までが切替テーブル3−6bの各々の項目に書き込まれる。
そして、時刻「t6-α」に続いて時刻t6が書き込まれ、この時刻t6のときの内部温度Tsmin(図2参照)が書き込まれ、この時刻t6のときのデータ記録用HDD1の動作「Write先をHDD2からHDD1へ切替」が書き込まれ、宛先ポート番号「3−10」が書き込まれ、データ番号「S+1」が書き込まれる。この時刻t6の時点で、データ記録用HDD1の内部温度が、書き込み先をバッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へ変更する温度Tsminまで下降したので、宛先ポート番号が「3−20」から「3−10」に変更される。以下同様にして、時刻「t6+α」から時刻t7までが切替テーブル3−6bの各々の項目に書き込まれる。
そして、時刻t2における動作「Write開始」から時刻t7における動作「Write終了」の間で、項目「宛先ポート番号」の欄に書き込まれた番号が、宛先ポート番号「3−20」が含まれる場合、バッファ用HDD2への切り替えが行われたので、バッファ用HDD2に記録されたデータ番号「R+1」〜データ番号「S」に係るデータが、所定のタイミングでデータ記録用HDD1に転送される。転送完了後、切替テーブル3−6bの全ての項目の欄に初期値(例えば「0」)が設定されて当該テーブル3−6bが初期化される。
続いて、図5〜図8を参照してデータ記録装置100の動作例を説明する。図5は、データ記録装置100の初期化例を示すフローチャートである。図5に示すステップST1で、データ記録装置100の不図示の電源がONされてステップST2に移行する。ステップST2で、データ記録用HDD1、バッファ用HDD2、ストレージコントローラ3A、プロセッサ4及びメモリ5を起動してステップST3に移行する。
ステップST3で、温度デコーダ制御部3−5Aは、温度センサー12からデータ記録用HDD1の温度情報データ信号D11を、ポート3−11を経由して定期的に取り込む。続いてステップST4に移行する。
ステップST4で、温度デコーダ制御部3−5Aは、温度情報データ信号D11を所定の温度情報にデコードし、外部から設定された閾値設定信号3−52の値と比較する。この例で、温度デコーダ制御部3−5Aは、温度センサー12から電圧情報を入力し、この電圧情報を例えば摂氏温度又は華氏温度を示す温度情報にデコードする。また、この温度デコーダ制御部3−5Aは、プロセッサ4から摂氏温度又は華氏温度を示す閾値設定信号3−52を入力して、当該閾値設定信号3−52が示す温度(上限温度)と、デコードした温度情報が示す温度(計測温度)とを比較する。なお、プロセッサ4からの閾値設定信号3−52が示す上限温度は、予め、データ記録装置100の制御プログラムに組み込んでも良いし、ユーザがコマンドなどを使用して設定(変更)するようにしても良い。続いて、ステップST5に移行する。
ステップST5で、温度デコーダ制御部3−5Aは、温度センサー12により計測された計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、計測温度が上限温度未満である(計測温度<上限温度)と判定した場合、ステップST6に移行する。
ステップST6で、温度デコーダ制御部3−5Aは、データ記録用HDD1にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Aに出力する。スイッチ制御部3−4Aは、この切替信号3−50に基づいて、当該スイッチ制御部3−4Aのデータ通信経路をポート3−10経由に設定する。これにより、データ通信経路がデータ記録用HDD1に切り替えられ、プロセッサ4はストレージコントローラ3Aを介してデータ記録用HDD1とデータ通信できるようになる。このとき、プロセッサ4はバッファ用HDD2とはデータ通信しない。
また、上述のステップST5で、温度デコーダ制御部3−5Aは、計測温度が上限温度以上である(計測温度≧上限温度)と判定した場合、ステップST7に移行する。
ステップST7で、温度デコーダ制御部3−5Aは、バッファ用HDD2にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Aに出力する。スイッチ制御部3−4Aは、この切替信号3−50に基づいて、当該スイッチ制御部3−4Aのデータ通信経路をポート3−20経由に設定する。これにより、データ通信経路がバッファ用HDD2に切り替えられ、プロセッサ4はストレージコントローラ3Aを介してバッファ用HDD2とデータ通信できるようになる。このとき、プロセッサ4はデータ記録用HDD1とはデータ通信しない。このように、データ記録装置100の初期化処理が行われる。
続いて、データ記録装置100の初期化処理後、実際にデータ記録用HDD1にデータを書き込む処理を説明する。図6は、データ記録装置100の動作例を示すフローチャート(その1)である。図6に示すステップST8で、プロセッサ4は、信号線6aを介してストレージコントローラ3Aのポート3−30へデータ信号D6を転送してステップST9に移行する。
ステップST9で、ストレージコントローラ3Aは、ポート3−30を経由してスイッチ制御部3−4Aへデータ信号D6を転送してステップST10に移行する。
ステップST10で、温度デコーダ制御部3−5Aは、データ記録用HDD1の温度センサー12から温度情報データ信号D11を入力する。温度デコーダ制御部3−5Aは、この温度情報データ信号D11を例えば、摂氏温度を示す温度情報(計測温度)にデコードし、この計測温度と閾値設定信号3−52が示す上限温度と比較してステップST11に移行する。
ステップST11で、温度デコーダ制御部3−5Aは、温度センサー12により計測された計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、計測温度が上限温度未満である(計測温度<上限温度)と判定した場合、ステップST12に移行する。
ステップST12で、温度デコーダ制御部3−5Aは、データ記録用HDD1にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Aに出力する。このとき、温度デコーダ制御部3−5Aは、データ記録用HDD1の動作、計測温度及び計測時刻を示す判定情報の一例であるテーブル制御信号3−51をテーブル管理部3−6Aに出力する。
スイッチ制御部3−4Aは、切替信号3−50に基づいて当該スイッチ制御部3−4Aのデータ通信経路をポート3−10経由に設定する。これにより、データ通信経路がデータ記録用HDD1に切り替えられ、プロセッサ4はストレージコントローラ3Aを介してデータ記録用HDD1とデータ通信するようになる。また、スイッチ制御部3−4Aは、データ番号(例えば「0」)と宛先ポート番号「3−10」を示すテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Aに出力する。続いてステップST13に移行する。
ステップST13で、テーブル管理部3−6Aは、スイッチ制御部3−4Aから出力されたテーブル制御信号3−40及び温度デコーダ制御部3−5Aから出力されたテーブル制御信号3−51に基づいて、例えば図4に示したように切替テーブル3−6bを書き替える。この例で、テーブル管理部3−6Aは、切替テーブル3−6bの項目「時刻」の欄に、時刻t2を書き込み、項目「HDD1の内部温度」の欄に、この時刻t2のときの内部温度Ts2(図2参照)を書き込み、項目「動作」の欄に、この時刻t2のときのデータ記録用HDD1の動作「Write開始」を書き込み、項目「宛先ポート番号」の欄に、宛先ポート番号「3−10」を書き込み、項目「データ番号」の欄に、データ番号「0」を書き込む。続いてステップST14に移行する。
ステップST14で、スイッチ制御部3−4Aは、ポート3−30を経由して入力したデータ信号D6をポート3−10へ転送してステップST15に移行する。
ステップST15で、データ記録用HDD1は、ポート3−10を経由して入力したデータ信号D10をディスクに書き込んでステップST16に移行する。
ステップST16で、データ記録用HDD1は、データ書き込みが終了したか否かを判定する。データ書き込みが終了であれば、図7に示すステップST22に移行する。また、データ書き込みが終了でなければステップST10に戻って、温度情報データ信号D11が示す計測温度と閾値設定信号3−52が示す上限温度と比較してステップST11に移行する。
ステップST11で、上述の判定とは反対に、温度デコーダ制御部3−5Aが、計測温度と上限温度との比較後、計測温度が上限温度以上である(計測温度≧上限温度)と判定した場合、ステップST17に移行する。
ステップST17で、温度デコーダ制御部3−5Aは、バッファ用HDD2にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Aに出力する。このとき、温度デコーダ制御部3−5Aは、データ記録用HDD1の動作、計測温度及び計測時刻を示すテーブル制御信号3−51をテーブル管理部3−6Aに出力する。
スイッチ制御部3−4Aは、切替信号3−50に基づいて当該スイッチ制御部3−4Aのデータ通信経路をポート3−20経由に設定する。これにより、データ通信経路がバッファ用HDD2に切り替えられ、プロセッサ4はストレージコントローラ3Aを介してバッファ用HDD2とデータ通信するようになる。また、スイッチ制御部3−4Aは、データ番号(例えば「R+1」)と宛先ポート番号「3−20」を示すテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Aに出力する。続いてステップST18に移行する。
ステップST18で、テーブル管理部3−6Aは、スイッチ制御部3−4Aから出力されたテーブル制御信号3−40及び温度デコーダ制御部3−5Aから出力されたテーブル制御信号3−51に基づいて、例えば図4に示したように切替テーブル3−6bを書き替える。この例で、テーブル管理部3−6Aは、切替テーブル3−6bの項目「時刻」の欄に、時刻t5を書き込み、項目「HDD1の内部温度」の欄に、この時刻t5のときの内部温度Tsmax(図2参照)を書き込み、項目「動作」の欄に、この時刻t5のときのデータ記録用HDD1の動作「Write先をHDD1からHDD2へ切替」を書き込み、項目「宛先ポート番号」の欄に、宛先ポート番号「3−20」を書き込み、項目「データ番号」の欄に、データ番号「R+1」を書き込む。続いてステップST19に移行する。
ステップST19で、スイッチ制御部3−4Aは、ポート3−30を経由して入力したデータ信号D6をポート3−20へ転送してステップST20に移行する。
ステップST20で、バッファ用HDD2は、ポート3−20を経由して入力したデータ信号D20をディスクに書き込んでステップST21に移行する。
ステップST21で、バッファ用HDD2は、データ書き込みが終了したか否かを判定する。データ書き込みが終了であれば、図7に示すステップST22に移行する。また、データ書き込みが終了でなければステップST10に戻って、温度情報データ信号D11が示す計測温度と閾値設定信号3−52が示す上限温度と比較してステップST11に移行する。
図7に示すステップST22で、スイッチ制御部3−4Aは、プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータがあるか否かを判定する。この判定は、バッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へのデータ転送処理よりも本来のデータ記録、例えばメモリ5のデータをデータ記録用HDD1に記録する処理を優先させるためである。プロセッサ4からポート3−30に対してデータが送信されている場合、上述のステップST8に戻る。プロセッサ4からポート3−30に対してデータが送信されていない場合、ステップST23に移行する。
ステップST23で、スイッチ制御部3−4Aは、切替テーブル3−6bに書き込まれたデータを示すテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Aから入力し、宛先ポート番号及びデータ番号の情報を確認する。続いてステップST24に移行する。
ステップST24で、スイッチ制御部3−4Aは、異なる番号の宛先ポートへデータを転送したか否かを判定する。この例で、スイッチ制御部3−4Aは、ポート3−20を経由してバッファ用HDD2にデータを転送したか否かを判定する。スイッチ制御部3−4Aは、ポート3−20を経由してバッファ用HDD2にデータを転送したと判定した場合、ステップST25に移行する。
ステップST25で、スイッチ制御部3−4Aは、プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータがある(書き込み途中である)か否かを判定する。プロセッサ4からポート3−30に対して送信しているデータがないと判定した場合、ステップST29に移行する。
ステップST29で、温度デコーダ制御部3−5Aは、データ記録用HDD1の温度センサー12から温度情報データ信号D11を入力する。温度デコーダ制御部3−5Aは、この温度情報データ信号D11を、摂氏温度を示す温度情報(計測温度)にデコードし、この計測温度と閾値設定信号3−52が示す上限温度と比較してステップST30に移行する。
ステップST30で、温度デコーダ制御部3−5Aは、温度センサー12により計測された計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、計測温度が上限温度未満である(計測温度<上限温度)と判定した場合、図8に示すステップST31に移行する。
ステップST31で、温度デコーダ制御部3−5Aは、データ記録用HDD1にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Aに出力してステップST32へ移行する。
ステップST32で、スイッチ制御部3−4Aは、バッファ用HDD2のデータをデータ記録用HDD1に転送する。この例で、スイッチ制御部3−4Aは、宛先ポート番号及びデータ番号を示す切替テーブル3−6b(図4参照)の情報に基づいてデータを転送する。例えば、スイッチ制御部3−4Aは、切替テーブル3−6bの宛先ポート番号「3−20」に該当するデータ(データ番号「R+1」〜「S」)をバッファ用HDD2から読み出して、データ記録用HDD1に転送する。なお、バッファ用HDD2に保存されたデータには、例えばヘッダ情報に当該データ番号が含まれている。続いてステップST33に移行する。
ステップST33で、スイッチ制御部3−4Aは、バッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へデータの転送が終了したか否かを判定する。例えば、スイッチ制御部3−4Aは、転送済みデータのデータ番号を切替テーブル3−6bから消去し、この切替テーブル3−6bに残りのデータ番号が存在するか否かにより転送の終了を判定する。転送が終了していない場合、ステップST25に戻る。転送が終了した場合、ステップST34に移行する。
ステップST34で、スイッチ制御部3−4Aは、バッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へデータの書き込み処理を終了してステップST35に移行する。
ステップST35で、スイッチ制御部3−4Aは、バッファ用HDD2の中身を消去する。例えば、スイッチ制御部3−4Aは、バッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へ転送したデータ(データ番号「R+1」〜「S」)をバッファ用HDD2から消去してステップST36に移行する。
ステップST36で、スイッチ制御部3−4Aは、切替テーブル3−6bの中身を消去するためのテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Aに出力する。テーブル管理部3−6Aは、このテーブル制御信号3−40に基づいて、切替テーブル3−6bに記録された情報、例えば時刻t0〜時刻t7までの情報を削除(初期値設定)する。続いてステップST37に移行する。
ステップST37で、スイッチ制御部3−4Aは、プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータが存在するか否かを判定する。プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータが存在する場合、ステップST8に戻る。プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータが存在しない場合、データ転送処理の終了となる。
また、上述のステップST25で、スイッチ制御部3−4Aは、プロセッサ4からポート3−30に対して送信しているデータがある(書き込み途中である)と判定した場合、ステップST26に移行する。
ステップST26で、スイッチ制御部3−4Aは、バッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へのデータ転送処理を中断し、転送が終了した時点のデータのデータ番号を示すテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Aに出力する。テーブル管理部3−6Aは、このテーブル制御信号3−40に基づいて当該転送が終了した時点のデータのデータ番号を切替テーブル3−6bに記録する。例えば、図4に示した切替テーブル3−6bのデータ番号「R+1」からデータ番号「S-1」のデータまで、バッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へ転送終了した場合、次から転送するデータのデータ番号「S」を切替テーブル3−6bに記録する。これにより、スイッチ制御部3−4Aは、次回にバッファ用HDD2からデータ記録用HDD1へ転送するデータを識別できるようになる。続いてステップST8に戻る。
また、上述のステップST24で、スイッチ制御部3−4Aは、異なる番号の宛先ポートへデータを転送しなかった場合、すなわちポート3−20を経由してバッファ用HDD2にデータを転送しなかった場合、ステップST27に移行する。ステップST27で、データの書き込みを終了してステップST28に移行する。
ステップST28で、スイッチ制御部3−4Aは、切替テーブル3−6bの中身を消去するためのテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Aに出力する。テーブル管理部3−6Aは、このテーブル制御信号3−40に基づいて、切替テーブル3−6bに記録された情報、例えば時刻t0〜時刻t7までの情報を削除(初期値設定)して上述のステップST37に移行してプロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータが存在するか否かを判定する。
このように、本発明に係るデータ記録装置100及びデータ記録方法によれば、データ記録用HDD1の計測温度が上限温度以上である場合に、データをバッファ用HDD2に記録するように制御するものである。この例では、計測温度が所定の温度まで下がったときに、当該バッファ用HDD2に記録されたデータをデータ記録用HDD1に転送する。
従って、データ記録用HDD1の温度上昇に応じて、データ記録用HDD1からバッファ用HDD2にデータを記録するようにデータ通信経路を切り替えることができる。これにより、データ記録用HDD1の温度上昇によるデータの欠落や、間引き、記録ビットレートの低下などの不具合が発生することを防止できると共に、データを高速かつ確実に記録できる。また、高ビットレートデータのリアルタイム記録を実現できる。
更に、高価で小容量のバッファ用半導体メモリの代替としてバッファ用途の安価で大容量のハードディスクを使用することで、バッファとしての容量を十分に確保しつつコストを抑制することが可能となる。
<第2の実施形態>
図9は、第2の実施形態としてのデータ記録装置200の構成例を示すブロック図である。図9に示すデータ記録装置200は、例えばハードディスクレコーダに適用され、2台のデータ記録用のハードディスク1−1、1−2(以下、データ記録用HDD1−1、1−2という)と、これらのデータ記録用HDD1−1、1−2が高温である場合に書き込むデータを一時的に記録しておく2台のバッファ用のハードディスク2−1、2−2(以下、バッファ用HDD2−1、2−2という)と、プロセッサ4と、このプロセッサ4と上述のデータ記録用HDD1−1、1−2及びバッファ用HDD2−1、2−2とのインターフェースとして機能するストレージコントローラ3Bと、メモリ5とを有する。なお、上述した第1の実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図9は、第2の実施形態としてのデータ記録装置200の構成例を示すブロック図である。図9に示すデータ記録装置200は、例えばハードディスクレコーダに適用され、2台のデータ記録用のハードディスク1−1、1−2(以下、データ記録用HDD1−1、1−2という)と、これらのデータ記録用HDD1−1、1−2が高温である場合に書き込むデータを一時的に記録しておく2台のバッファ用のハードディスク2−1、2−2(以下、バッファ用HDD2−1、2−2という)と、プロセッサ4と、このプロセッサ4と上述のデータ記録用HDD1−1、1−2及びバッファ用HDD2−1、2−2とのインターフェースとして機能するストレージコントローラ3Bと、メモリ5とを有する。なお、上述した第1の実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
これらのデータ記録用HDD1−1、1−2はデータ記録用の記録部の一例を構成し、ビットレートの高いデータをリアルタイムに記録することが可能な記録速度を有し、かつ当該データ記録装置200を使用するアプリケーションに必要な記録容量を有している。
バッファ用HDD2−1、2−2はバッファ用の記録部の一例を構成し、半導体メモリを使用する場合に比べて、バッファ容量を十分に確保しつつコストを抑制することが可能である。なお、バッファ用HDD2−1、2−2の容量はデータ記録用HDD1−1、1−2と同一である必要はなく、バッファ用途として必要な容量を具備すれば良い。
プロセッサ4は、信号線6aによりストレージコントローラ3B(記録制御手段の一例)に接続されている。プロセッサ4は、データ信号D7をメモリ5から読み出し、この信号線6aを経由してデータ信号D6としてストレージコントローラ3Bに出力する。また、プロセッサ4は、信号線6bによりストレージコントローラ3Bに接続されている。プロセッサ4は、外部から設定された閾値設定信号3−52を、この信号線6bを経由してストレージコントローラ3Bに出力する。
ストレージコントローラ3Bとバッファ用HDD2−1との間には、データを伝送するためのデータ信号線20−1が具備され、ストレージコントローラ3Bとバッファ用HDD2−2との間には、データ信号線20−2が具備されている。また、ストレージコントローラ3Bとデータ記録用HDD1−1との間には、データを伝送するためのデータ信号線10−1と、ハードディスクの内部温度情報をやりとりするための温度情報信号線11−1が具備され、ストレージコントローラ3Bとデータ記録用HDD1−2との間には、データを伝送するためのデータ信号線10−2と、ハードディスクの内部温度情報をやりとりするための温度情報信号線11−2が具備されている。
この例で、データ記録用HDD1−1、1−2の温度情報(温度情報データ信号D11−1、D11−2)を取得する手段として、データ記録用HDD1−1、1−2内部に具備される不図示の内部温度センサーの情報を、独自機能あるいはSMART機能を使用して取得する方法と、データ記録用HDD1−1、1−2の外部に独立した温度センサー12−1、12−2を配置してその出力データを使用する方法とがある。本発明では、温度情報を取得する手段について何ら制限はない。
また温度情報の形式として、温度データそのもの或いは設定した閾値を超えているかどうかの情報等が考えられる。前者の場合、ストレージコントローラ3B或いはプロセッサ4でその温度と設定閾値とを比較し、閾値を超えているかどうかを判断する。温度情報をストレージコントローラ3B或いはプロセッサ4が取得するタイミングについては、特に規定することはなく任意で構わない。一方後者の場合、例えばデータ記録用HDD1−1、1−2に具備される温度センサー12−1、12−2において閾値が予め設定されることになるため、この閾値を超えているか否かを示す割り込み信号を出力したり、温度センサー12−1、12−2或いはストレージコントローラ3B等のレジスタに情報を書き込んだりすることになる。以上のように、温度情報の取得に関しては様々な実装形態が想定されるが、本発明では温度情報取得方法について何ら制限はない。
ストレージコントローラ3Bは、温度情報データ信号D11−1、D11−2に基づいて、プロセッサ4から入力したデータ信号D6をデータ記録用HDD1−1、1−2又はバッファ用HDD2−1、2−2に切り替えて出力する。また、このストレージコントローラ3BはRAIDコントローラとしての機能も兼ね備え、規定されたRAIDレベルに応じてデータ記録用HDD1−1、1−2へデータを書き込むように制御する。
なお、この例で、データ記録用HDD1−1、1−2およびバッファ用HDD2−1、2−2はRAID0を構成し、1つのデータを2つのハードディスクに分散して書き込んでデータの読み書きを高速化した形式になっている。このRAID0以外のRAIDレベルでも、本発明で提案している方法を実行することは可能であるが、本発明のメリットを最大限に享受できるのは、高速化を実現したRAID0である。また、説明の理解を容易にするために、2台のデータ記録用HDD1−1、1−2および2台のバッファ用HDD2−1、2−2は2台に構成したが、これに限らず2台以上に構成してもよい。
この例で、ストレージコントローラ3Bは、ポートとして3−10−1、3−10−2、3−11−1、3−11−2、3−20−1、3−20−2、3−30を具備する。また、ストレージコントローラ3Bは、切替部の一例であるスイッチ制御部3−4B、判定部の一例である温度デコーダ制御部3−5B、テーブル管理部3−6B及びRAIDコントローラ3−7を具備する。
ポート3−11−1は、温度情報信号線11−1を介してデータ記録用HDD1−1に接続され、このデータ記録用HDD1−1から温度情報データ信号D11−1を入力する。また、ポート3−11−1は、温度デコーダ制御部3−5Bに接続され、入力した温度情報データ信号D11−1を温度デコーダ制御部3−5Bに出力する。
同様に、ポート3−11−2は、温度情報信号線11−2を介してデータ記録用HDD1−2に接続され、このデータ記録用HDD1−2から温度情報データ信号D11−2を入力する。また、ポート3−11−2は、温度デコーダ制御部3−5Bに接続され、入力した温度情報データ信号D11−2を温度デコーダ制御部3−5Bに出力する。
この温度デコーダ制御部3−5Bは、これらの温度情報データ信号D11−1、D11−2を所定の温度情報に其々デコードする。また、温度デコーダ制御部3−5Bは、信号線6bを介してプロセッサ4に接続され、このプロセッサ4から閾値設定信号3−52を入力する。温度デコーダ制御部3−5Bは、入力した閾値設定信号3−52が示す値(上限温度)と、デコードした其々の温度情報が示す値(計測温度)とを比較する。温度デコーダ制御部3−5Bはスイッチ制御部3−4Bに接続され、比較結果に基づいて切替信号3−50を生成し、この切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Bに出力する。
スイッチ制御部3−4Bは、この切替信号3−50に基づいて、データ出力先のポートを切り換えるようにRAIDコントローラ3−7を制御する。この例で、RAIDコントローラ3−7は、スイッチ制御部3−4Bの制御に基づいて、4つパターンでデータ信号D6を各ポートに出力する。
第1のパターンとしてHDD1−1、1−2の温度が上昇していない場合、RAIDコントローラ3−7はポート3−10−1及び3−10−2にデータ信号D6を出力する。第2のパターンとしてHDD1−1のみの温度が上昇した場合、RAIDコントローラ3−7はポート3−10−2及び3−20−1にデータ信号D6を出力する。第3のパターンとしてHDD1−2のみの温度が上昇した場合、RAIDコントローラ3−7はポート3−10−1及び3−20−2にデータ信号D6を出力する。第4のパターンとしてHDD1−1及び1−2の温度が上昇した場合、RAIDコントローラ3−7はポート3−20−1及び3−20−2にデータ信号D6を出力する。
スイッチ制御部3−4Bはテーブル管理部3−6Bに接続され、データ出力先のポートを切り換えるようにRAIDコントローラ3−7を制御後、宛先ポート番号などを含んだテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Bに出力する。
テーブル管理部3−6Bは、出力されたテーブル制御信号3−40に基づいて、所定のテーブル(図11及び図12参照)を書き替える。以上の構成によって、データ記録用HDD1−1、1−2の運転温度を示す温度情報データ信号D11−1、D11−2に基づいてスイッチ制御部3−4Bが切り替えられ、データを保存するデータ記録用HDD1−1、1−2或いはバッファ用HDD2−1、2−2が選択される。これにより、データ記録用HDD1−1、1−2の温度上昇によるデータの欠落や、間引き、記録ビットレートの低下などの不具合が発生することを防止できると共に、データを高速かつ確実に記録できる。
ポート3−30は、信号線6aを介してプロセッサ4に接続され、プロセッサ4からデータ信号D6を入力する。また、ポート3−30はRAIDコントローラ3−7に接続され、入力したデータ信号D6をこのRAIDコントローラ3−7に出力する。
スイッチ制御部3−4Bは、切替信号3−50に基づいて接続を例えばポート3−10−1、3−10−2に切り替えるようにRAIDコントローラ3−7を制御する。RAIDコントローラ3−7は、ポート3−10−1、データ信号線10−1を経由してデータ信号D6をデータ記録用HDD1−1に出力するように制御し、またポート3−10−2、データ信号線10−2を経由してデータ信号D6をデータ記録用HDD1−2に出力するように制御する(上述の第1のパターン)。
また、スイッチ制御部3−4Bは、切替信号3−50に基づいて接続を例えばポート3−20−1、3−20−2に切り替えるようにRAIDコントローラ3−7を制御する。RAIDコントローラ3−7は、ポート3−20−1、データ信号線20−1を経由してデータ信号D6をバッファ用HDD2−1に出力するように制御し、またポート3−20−2、データ信号線20−2を経由してデータ信号D6をバッファ用HDD2−2に出力するように制御する(上述の第4のパターン)。
上述の第2及び第3のパターンのときも同様にして、スイッチ制御部3−4Bは、切替信号3−50に基づいてRAIDコントローラ3−7を制御する。RAIDコントローラ3−7は、スイッチ制御部3−4Bの制御に基づいて、該当するポートにデータ信号D6を出力するように制御する。なお、バッファ用HDD2−1、2−2の台数は1台でも2台以上でも構わない。
図10は、データ記録用HDD1−1、1−2の内部温度の変化例を示すグラフである。図10に示すグラブの縦軸は温度を示し、横軸は時刻を示している。この例で、縦軸に記載の温度Tsmaxは、書き込み先をデータ記録用HDD1−1、1−2からバッファ用HDD2−1、2−2へ変更する温度を示している。また、縦軸に記載の温度Tsminは、書き込み先をバッファ用HDD2−1、2−2からデータ記録用HDD1−1、1−2へ変更する温度を示している。
また、横軸に記載の時刻t0は、データ記録装置200或いはデータ記録用HDD1−1、1−2の電源投入時刻を示している。また、横軸に記載の時刻t1は、電源投入後から上昇したデータ記録用HDD1の内部温度が一定になる時刻を示している。この時刻t0から時刻t1の時間(power on)は、データ記録用HDD1−1、1−2の初期化処理の動作時間である。
時刻t2は、データ記録用HDD1−1、1−2への書き込みを開始する時刻を示している。この時刻t2において、図9に示したデータ信号線10−1、10−2を経由してデータ記録用HDD1−1、1−2へのデータ書き込みが始まり、内部温度は次第に上昇していく。この時、ハードディスクの個体差により温度上昇の割合は異なることがある。なお、時刻t1から時刻t2の時間(standby)は、データ記録用HDD1−1、1−2のスタンバイ状態である。
時刻t3は、データ記録用HDD1−1、1−2への書き込みを終了する時刻を示している。この時刻t3にデータ書き込みが終了した時点でのデータ記録用HDD1−1、1−2の温度は内部温度Tsmax未満であるため、ここではバッファ用HDD2−1、2−2へのデータ書き込みは行われない。時刻t3でデータ書き込み終了後は、自然空冷或いは冷却ファンなどの適当な冷却手段を使用することで、データ記録用HDD1−1、1−2の内部温度は図10に示すように次第に低下する。
続いて時刻t4は、書き込みを終了してから、再びデータ記録用HDD1−1、1−2への書き込みを開始する時刻を示している。この時刻t4において、図9に示したデータ信号線10−1、10−2を経由してデータ記録用HDD1−1、1−2へのデータ書き込みが始まり、内部温度は次第に上昇していく。なお、時刻t3から時刻t4の時間(standby)は、データ記録用HDD1−1、1−2のスタンバイ状態である。
時刻t52は、データ記録用HDD1−2の内部温度が温度Tsmax、すなわち書き込み先をデータ記録用HDD1−2からバッファ用HDD2−2へ変更する温度まで上昇した時刻を示している。この時刻t52でデータ記録用HDD1−2の内部温度が温度Tsmax以上である場合、内部温度の上昇を通知する温度情報データ信号D11−2(図9参照)が温度情報信号線11−2を経由して温度デコーダ制御部3−5Bに伝送される。
温度デコーダ制御部3−5Bは、接続先をポート3−10−2からポート3−20−2に切り替えるようにスイッチ制御部3−4Bを制御する。スイッチ制御部3−4Bは、時刻t52以降にデータ記録用HDD1−2に書き込まれるべきデータを、ポート3−20−2を経由してバッファ用HDD2−2に出力する。この時刻t52以降は、データ記録用HDD1−2へのアクセスがなくなるため、自然空冷或いは適当な冷却手段を使用することで、データ記録用HDD1−2の内部温度は図10に示すように低下する。
同様に、時刻t51は、データ記録用HDD1−1の内部温度が温度Tsmaxに上昇した時刻を示している。この時刻t51でデータ記録用HDD1−1の内部温度が温度Tsmax以上である場合、内部温度の上昇を通知する温度情報データ信号D11−1(図9参照)が温度情報信号線11−1を経由して温度デコーダ制御部3−5Bに伝送される。
温度デコーダ制御部3−5Bは、接続先をポート3−10−1からポート3−20−1に切り替えるようにスイッチ制御部3−4Bを制御する。スイッチ制御部3−4Bは、時刻t51以降にデータ記録用HDD1−1に書き込まれるべきデータを、ポート3−20−1を経由してバッファ用HDD2−1に出力するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。この時刻t51以降は、データ記録用HDD1−1へのアクセスがなくなるため、自然空冷或いは適当な冷却手段を使用することで、データ記録用HDD1−1の内部温度は図10に示すように低下する。
時刻t62は、データ記録用HDD1−2の内部温度が、上述の温度Tsmaxから温度Tsmin、すなわち書き込み先をバッファ用HDD2−2からデータ記録用HDD1−2へ変更する(戻す)温度に低下した時刻を示している。
データ記録用HDD1−2の内部温度が温度Tsminまで下がると、内部温度の下降を通知する温度情報データ信号D11−2(図9参照)が温度情報信号線11−2を経由して温度デコーダ制御部3−5Bに伝送される。温度デコーダ制御部3−5Bは、接続先をポート3−20−2からポート3−10−2に切り替えるようにスイッチ制御部3−4Bを制御する。スイッチ制御部3−4Bは、時刻t62からポート3−10−2を経由してデータ記録用HDD1−2に出力するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。また、スイッチ制御部3−4Bは、時刻t52から時刻t62の間にバッファ用HDD2−2に書き込まれたデータを、所定のタイミングでデータ記録用HDD1−2に転送するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。
同様に、時刻t61は、データ記録用HDD1−1の内部温度が、上述の温度Tsmaxから温度Tsminに低下した時刻を示している。データ記録用HDD1−1の内部温度が温度Tsminまで下がると、内部温度の下降を通知する温度情報データ信号D11−1(図9参照)が温度情報信号線11−1を経由して温度デコーダ制御部3−5Bに伝送される。温度デコーダ制御部3−5Bは、接続先をポート3−20−1からポート3−10−1に切り替えるようにスイッチ制御部3−4Bを制御する。スイッチ制御部3−4Bは、時刻t61からポート3−10−1を経由してデータ記録用HDD1−1に出力するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。また、スイッチ制御部3−4Bは、時刻t51から時刻t61の間にバッファ用HDD2−1に書き込まれたデータを、所定のタイミングでデータ記録用HDD1−1に転送するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。
時刻t7は、データ記録用HDD1−1、1−2への書き込みを終了する時刻を示している。なお、時刻t7以降は、データ記録用HDD1−1、1−2はスタンバイ状態に(standby)に移行する。このように、上限の閾値を示す温度Tsmax及び加減の閾値を示す温度Tsminに基づいて、データ記録用HDD1−1、1−2とバッファ用HDD2−1、2−2への書き込み処理を切り替える。
続いて、図9に示したテーブル管理部3−6Bが有する切替テーブル3−6cを説明する。図11は、切替テーブル3−6cの構成例を示す説明図である。図11に示す切替テーブル3−6cは、バッファ用HDD2−1、2−2に一時的に記録されたデータをデータ記録用HDD1−1、1−2に転送する場合に使用される。
この切替テーブル3−6cは、項目「時刻」、項目「動作」、項目「HDD1−1の内部温度」、項目「HDD1−2の内部温度」、項目「データ番号」及び項目「宛先ポート番号」から構成されている。項目「HDD1−1の内部温度」の欄には、データ記録用HDD1−1の内部温度が書き込まれる。項目「時刻」の欄には、データ記録用HDD1−1の内部温度が計測された時刻が書き込まれる。項目「動作」の欄には、上述の時刻におけるデータ記録用HDD1−1の動作が書き込まれる。項目「宛先ポート番号」の欄には、図9に示したポートの番号を示す3−10−1、3−10−2、3−20−1、3−20−2の番号が書き込まれる。項目「データ番号」の欄には、各ポートから出力されたデータを識別するための番号が書き込まれる。
例えば、図10に示したデータ記録用HDD1−1、1−2の内部温度の変化例のグラフにおける時刻t1〜時刻t3までのテーブル更新例を図11に示す切替テーブル3−6cを用いて説明する。図11に示す切替テーブル3−6cは、データを記録するためのハードディスクが2台、すなわちデータ記録用HDD1−1、1−2の状態(RAID)であって、これらのデータ記録用HDD1−1、1−2の内部温度が図10に示した温度Tsmaxまで上昇せず、バッファ用HDD2−1、2−2への切り替えが無い場合を示している。
この場合、図11に示す切替テーブル3−6cの項目「時刻」の欄には、先ず図10に示した時刻t0が書き込まれ、項目「HDD1−1の内部温度」、「HDD1−2の内部温度」の欄には、この時刻t0のときの内部温度Ts5(図10参照)が書き込まれ、項目「動作」の欄には、この時刻t0のときのデータ記録用HDD1−1、1−2の動作「HDD電源ON」が書き込まれ、項目「宛先ポート番号」の欄には、宛先ポート番号「初期値設定(例えば「0」)」が書き込まれ、項目「データ番号」の欄には、データ番号「初期値設定(例えば0)」が書き込まれる。
次に、例えば図10に示した時刻t0から時刻t2に推移した場合、切替テーブル3−6cの項目「時刻」の欄には、時刻t0に続いて時刻t2が書き込まれ、項目「HDD1−1の内部温度」の欄には、この時刻t2のときの内部温度Ts6(図10参照)が書き込まれ、項目「動作」の欄には、この時刻t2のときのデータ記録用HDD1−1の動作「Write開始」が書き込まれ、項目「宛先ポート番号」の欄には、宛先ポート番号「3−10−1」が書き込まれ、項目「データ番号」の欄には、データ番号「0」が書き込まれる。
同様にデータ記録用HDD1−2に対しても、切替テーブル3−6cの項目「時刻」の欄には、時刻t0に続いて時刻t2が書き込まれ、項目「HDD1−2の内部温度」の欄には、この時刻t2のときの内部温度Ts6(図10参照)が書き込まれ、項目「動作」の欄には、この時刻t2のときのデータ記録用HDD1−2の動作「Write開始」が書き込まれ、項目「宛先ポート番号」の欄には、宛先ポート番号「3−10−2」が書き込まれ、項目「データ番号」の欄には、データ番号「1」が書き込まれる。
以下同様にして、図10に示した時刻t3に推移した場合までが切替テーブル3−6cの各々の項目に書き込まれる。そして、項目「動作」の欄に書き込まれた動作「Write開始」から動作「Write終了」の間で、項目「宛先ポート番号」の欄に書き込まれた番号が、全て宛先ポート番号「3−10−1」、「3−10−2」の場合、バッファ用HDD2−1、2−2への切り替えがなかったので、切替テーブル3−6cの全ての項目の欄に初期値(例えば「0」)が設定されて当該テーブル3−6cが初期化される。
次に、図10に示したデータ記録用HDD1−1、1−2の内部温度の変化例のグラフにおける時刻t1〜時刻t7までのテーブル更新例を図12及び図13に示す切替テーブル3−6dを用いて説明する。図12に示す切替テーブル3−6dは、データを記録するためのハードディスクがデータ記録用HDD1−1、1−2の状態(RAID)であって、これらのデータ記録用HDD1−1、1−2の内部温度が図10に示した温度Tsmaxまで上昇し、バッファ用HDD2−1、2−2への切り替えが行われた場合を示している。
この例で、図12に示す切替テーブル3−6dの時刻t1から時刻t3までの書き込み内容は、図11に示した切替テーブル3−6cの内容と同一である。時刻t3に続いて、図10に示した時刻t4が書き込まれ、この時刻t4のときの内部温度Ts4(図10参照)が書き込まれ、この時刻t4のときのデータ記録用HDD1−1の動作「HDD1−1にWrite開始」が書き込まれ、宛先ポート番号「3−10−1」が書き込まれ、データ番号「P+1」が書き込まれる。同様にして、時刻t4のときのデータ記録用HDD1−2の動作「HDD1−2にWrite開始」が書き込まれ、宛先ポート番号「3−10−2」が書き込まれ、データ番号「P+2」が書き込まれる。同様に時刻「t4+α」から時刻「t52-α」までが切替テーブル3−6dの各々の項目に書き込まれる。
そして、時刻「t52-α」に続いて時刻t52が書き込まれ、この時刻t52のときのデータ記録用HDD1−2の内部温度Tsmax(図10参照)が書き込まれ、この時刻t52のときのデータ記録用HDD1−1の動作「Write先をHDD1−2からHDD2−2へ切替」が書き込まれ、宛先ポート番号「3−20−2」が書き込まれ、データ番号「R」が書き込まれる。この時刻t52の時点で、データ記録用HDD1−2の内部温度が、書き込み先をデータ記録用HDD1−2からバッファ用HDD2−2へ変更する温度Tsmaxまで上昇したので、宛先ポート番号が「3−10−2」から「3−20−2」に変更される。
そして、時刻t52に続いて時刻「t52+α」から時刻「t51-α」までは、データ記録用HDD1−1及びバッファ用HDD2−2の書き込み処理が切替テーブル3−6dの各々の項目に書き込まれる。時刻「t51-α」に続いて時刻t51が書き込まれ、この時刻t51のときのデータ記録用HDD1−1の内部温度Tsmax(図10参照)が書き込まれ、この時刻t52のときのデータ記録用HDD1−2の動作「Write先をHDD1−1からHDD2−1へ切替」が書き込まれ、宛先ポート番号「3−20−1」が書き込まれ、データ番号「S」が書き込まれる。この時刻t51の時点で、データ記録用HDD1−1の内部温度が、書き込み先をデータ記録用HDD1−1からバッファ用HDD2−1へ変更する温度Tsmaxまで上昇したので、宛先ポート番号が「3−10−1」から「3−20−1」に変更される。時刻t51に続いて時刻「t51+α」から時刻「t62-α」までは、バッファ用HDD2−1、2−2の書き込み処理が切替テーブル3−6dの各々の項目に書き込まれる。
そして、時刻「t62-α」に続いて時刻t62が書き込まれ、この時刻t62のときの内部温度Tsmin(図10参照)が書き込まれ、この時刻t62のときのデータ記録用HDD1−2の動作「Write先をHDD2−2からHDD1−2へ切替」が書き込まれ、宛先ポート番号「3−10−2」が書き込まれ、データ番号「U」が書き込まれる。この時刻t62の時点で、データ記録用HDD1−2の内部温度が、書き込み先をバッファ用HDD2−2からデータ記録用HDD1−2へ変更する温度Tsminまで下降したので、宛先ポート番号が「3−20−2」から「3−10−2」に変更される。時刻t62に続いて時刻「t62+α」から時刻「t61-α」までは、データ記録用HDD1−2、バッファ用HDD2−1の書き込み処理が切替テーブル3−6dの各々の項目に書き込まれる。
そして、時刻「t61-α」に続いて時刻t61が書き込まれ、この時刻t61のときの内部温度Tsmin(図10参照)が書き込まれ、この時刻t62のときのデータ記録用HDD1−1の動作「Write先をHDD2−1からHDD1−1へ切替」が書き込まれ、宛先ポート番号「3−10−1」が書き込まれ、データ番号「V」が書き込まれる。この時刻t62の時点で、データ記録用HDD1−1の内部温度が、書き込み先をバッファ用HDD2−1からデータ記録用HDD1−1へ変更する温度Tsminまで下降したので、宛先ポート番号が「3−20−1」から「3−10−1」に変更される。時刻t61に続いて時刻「t61+α」から時刻「t7」までは、データ記録用HDD1−1、1−2の書き込み処理が切替テーブル3−6dの各々の項目に書き込まれる。
そして、時刻t2における動作「Write開始」から時刻t7における動作「Write終了」の間で、項目「宛先ポート番号」の欄に書き込まれた番号が、宛先ポート番号「3−20−1」、「3−20−2」が含まれる場合、バッファ用HDD2−1、2−2への切り替えが行われたので、バッファ用HDD2−1に記録されたデータが、所定のタイミングでデータ記録用HDD1−1に転送される。また、バッファ用HDD2−2に記録されたデータが、所定のタイミングでデータ記録用HDD1−2に転送される。転送完了後、切替テーブル3−6dの全ての項目の欄に初期値(例えば「0」)が設定されて当該テーブル3−6dが初期化される。
続いて、図14〜図17を参照してデータ記録装置200の動作例を説明する。図14は、データ記録装置200の初期化例を示すフローチャートである。図14に示すステップST41で、データ記録装置200の不図示の電源がONされてステップST42に移行する。ステップST42で、データ記録用HDD1−1、1−2、バッファ用HDD2−1、2−2、ストレージコントローラ3B、プロセッサ4及びメモリ5を起動してステップST43に移行する。
ステップST43で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度センサー12−1からデータ記録用HDD1−1の温度情報データ信号D11−1を、ポート3−11−1を経由して定期的に取り込む。また、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度センサー12−2からデータ記録用HDD1−2の温度情報データ信号D11−2を、ポート3−11−2を経由して定期的に取り込む。続いてステップST44に移行する。
ステップST44で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度情報データ信号D11−1、D11−2を所定の温度情報にデコードし、外部から設定された閾値設定信号3−52の値と比較する。この例で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度センサー12−1、12−2から電圧情報を入力し、この電圧情報を例えば摂氏温度又は華氏温度を示す温度情報にデコードする。また、この温度デコーダ制御部3−5Bは、プロセッサ4から摂氏温度又は華氏温度を示す閾値設定信号3−52を入力して、当該閾値設定信号3−52が示す温度(上限温度)と、デコードした温度情報が示す温度(計測温度)とを比較する。なお、プロセッサ4からの閾値設定信号3−52が示す上限温度は、予め、データ記録装置200の制御プログラムに組み込んでも良いし、ユーザがコマンドなどを使用して設定(変更)するようにしても良い。また、この上限温度は、例えばハードディスクのメーカーの指定によって決定する。続いて、ステップST45に移行する。
ステップST45で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度センサー12−1、12−2から出力された温度情報データ信号D11−1、D11−2から求められた計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、これらの計測温度が上限温度未満である(計測温度<上限温度)と判定した場合、ステップST46に移行する。
ステップST46で、温度デコーダ制御部3−5Bは、データ記録用HDD1−1、1−2にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Bに出力する。スイッチ制御部3−4Bは、この切替信号3−50に基づいて、データ通信経路をポート3−10−1、3−10−2経由に設定するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。これにより、データ通信経路がデータ記録用HDD1−1、1−2に切り替えられ、プロセッサ4はストレージコントローラ3Bを介してデータ記録用HDD1−1、1−2とデータ通信できるようになる。このとき、プロセッサ4はバッファ用HDD2−1、2−2とはデータ通信しない。
また、上述のステップST45で、温度デコーダ制御部3−5Bは、計測温度が上限温度以上である(計測温度≧上限温度)と判定した場合、ステップST47に移行する。
ステップST47で、温度デコーダ制御部3−5Bは、バッファ用HDD2−1、2−2にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Bに出力する。スイッチ制御部3−4Bは、この切替信号3−50に基づいて、データ通信経路をポート3−20−1、3−20−2経由に設定するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。これにより、データ通信経路がバッファ用HDD2−1、2−2に切り替えられ、プロセッサ4はストレージコントローラ3Bを介してバッファ用HDD2−1、2−2とデータ通信できるようになる。このとき、プロセッサ4はデータ記録用HDD1−1、1−2とはデータ通信しない。このように、データ記録装置200の初期化処理が行われる。
なお、上述のステップST45で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度センサー12−1、12−2から出力される温度情報データ信号D11−1、D11−2から求められた計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、いずれか一方の計測温度のみが上限温度未満、例えば、温度情報データ信号D11−1が示す計測温度が上限温度未満で、温度情報データ信号D11−2が示す計測温度が上限温度以上であると判定した場合、不図示の処理ステップで、スイッチ制御部3−4Bは、データ通信経路をポート3−10−1、3−20−2経由に設定するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。
また、上述のステップST45で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度情報データ信号D11−1、D11−2から求められた計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、例えば、温度情報データ信号D11−1が示す計測温度が上限温度以上で、温度情報データ信号D11−2が示す計測温度が上限温度未満であると判定した場合、不図示の処理ステップで、スイッチ制御部3−4Bは、データ通信経路をポート3−10−2、3−20−1経由に設定するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。
続いて、データ記録装置200の初期化処理後、実際にデータ記録用HDD1−1、1−2にデータを書き込む処理を説明する。図15は、データ記録装置200の動作例を示すフローチャートである。図15に示すステップST48で、プロセッサ4は、信号線6aを介してストレージコントローラ3Bのポート3−30へデータ信号D6を転送してステップST49に移行する。
ステップST49で、ストレージコントローラ3Bは、ポート3−30を経由してスイッチ制御部3−4Bへデータ信号D6を転送してステップST50に移行する。
ステップST50で、温度デコーダ制御部3−5Bは、データ記録用HDD1−1、1−2の温度センサー12−1、12−2から温度情報データ信号D11−1、D11−2を入力する。温度デコーダ制御部3−5Bは、これらの温度情報データ信号D11−1、D11−2を例えば、摂氏温度を示す温度情報(計測温度)にデコードし、この計測温度と閾値設定信号3−52が示す上限温度と比較してステップST51に移行する。
ステップST51で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度センサー12−1、12−2により計測された計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、これらの計測温度が上限温度未満である(計測温度<上限温度)と判定した場合、ステップST52に移行する。
ステップST52で、温度デコーダ制御部3−5Bは、データ記録用HDD1−1、1−2にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Bに出力する。このとき、温度デコーダ制御部3−5Bは、データ記録用HDD1−1、1−2の動作、計測温度及び計測時刻を示すテーブル制御信号3−51をテーブル管理部3−6Bに出力する。
スイッチ制御部3−4Bは、切替信号3−50に基づいてデータ通信経路をポート3−10−1、3−10−2経由に切り替えるようにRAIDコントローラ3−7を制御する。これにより、データ通信経路がデータ記録用HDD1−1、1−2に切り替えられ、プロセッサ4はストレージコントローラ3Bを介してデータ記録用HDD1−1、1−2とデータ通信するようになる。また、スイッチ制御部3−4Bは、データ番号(例えば「0」)と宛先ポート番号「3−10−1」、「3−10−2」を示すテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Bに出力する。続いてステップST53に移行する。
ステップST53で、テーブル管理部3−6Bは、スイッチ制御部3−4Bから出力されたテーブル制御信号3−40及び温度デコーダ制御部3−5Bから出力されたテーブル制御信号3−51に基づいて、例えば図12に示したように切替テーブル3−6dを書き替える。この例で、テーブル管理部3−6Bは、切替テーブル3−6dの項目「時刻」の欄に、時刻t2を書き込み、項目「HDD1−1の内部温度」の欄に、この時刻t2のときの内部温度Ts6(図10参照)を書き込み、項目「動作」の欄に、この時刻t2のときのデータ記録用HDD1−1の動作「HDD1−1にWrite開始」を書き込み、項目「宛先ポート番号」の欄に、宛先ポート番号「3−10−1」を書き込み、項目「データ番号」の欄に、データ番号「0」を書き込む。
また、テーブル管理部3−6Bは、切替テーブル3−6dの項目「時刻」の欄に、時刻t2を書き込み、項目「HDD1−2の内部温度」の欄に、この時刻t2のときの内部温度Ts6(図10参照)を書き込み、項目「動作」の欄に、この時刻t2のときのデータ記録用HDD1−2の動作「HDD1−2にWrite開始」を書き込み、項目「宛先ポート番号」の欄に、宛先ポート番号「3−10−2」を書き込み、項目「データ番号」の欄に、データ番号「1」を書き込む。続いてステップST54に移行する。
ステップST54で、RAIDコントローラ3−7は、ポート3−30を経由して転送されたデータ信号D6をポート3−10−1、3−10−2に出力する。続いて、ステップST55に移行する。
ステップST55で、データ記録用HDD1−1は、ポート3−10−1を経由して入力したデータ信号D10−1をディスクに書き込む。また、データ記録用HDD1−2は、ポート3−10−2を経由して入力したデータ信号D10−2をディスクに書き込む。続いてステップST56に移行する。
ステップST56で、データ記録用HDD1−1、1−2は、データ書き込みが終了したか否かを判定する。データ書き込みが終了であれば、図16に示すステップST62に移行する。また、データ書き込みが終了でなければステップST50に戻って、温度情報データ信号D11−1、D11−2が示す計測温度と閾値設定信号3−52が示す上限温度と比較してステップST51に移行する。
ステップST51で、上述の判定とは反対に、温度デコーダ制御部3−5Bが、計測温度と上限温度との比較後、計測温度が上限温度以上である(計測温度≧上限温度)と判定した場合、ステップST57に移行する。
ステップST57で、温度デコーダ制御部3−5Bは、バッファ用HDD2−1、2−2にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Bに出力する。このとき、温度デコーダ制御部3−5Bは、データ記録用HDD1−1、1−2の動作、計測温度及び計測時刻を示すテーブル制御信号3−51をテーブル管理部3−6Bに出力する。
スイッチ制御部3−4Bは、切替信号3−50に基づいてデータ通信経路をポート3−20−1、3−20−2経由に切り替えるようにRAIDコントローラ3−7を制御する。これにより、データ通信経路がバッファ用HDD2−1、2−2に切り替えられ、プロセッサ4はストレージコントローラ3Bを介してバッファ用HDD2−1、2−2とデータ通信するようになる。また、スイッチ制御部3−4Bは、データ番号(例えば「S+1」、「S+2」)と宛先ポート番号「3−20−2」、「3−20−1」を示すテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Bに出力する。続いてステップST58に移行する。
ステップST58で、テーブル管理部3−6Bは、スイッチ制御部3−4Bから出力されたテーブル制御信号3−40及び温度デコーダ制御部3−5Bから出力されたテーブル制御信号3−51に基づいて、例えば図13に示したように切替テーブル3−6dを書き替える。例えば、テーブル管理部3−6Bは、切替テーブル3−6dの項目「時刻」の欄に、時刻「t51+α」を書き込み、項目「HDD1の内部温度」の欄に、この時刻「t51+α」のときの内部温度「Tsmax-β」(図10参照)を書き込み、項目「動作」の欄に、「HDD2−1、HDD2−2にWrite処理」を書き込み、項目「宛先ポート番号」の欄に、宛先ポート番号「3−20−2」を書き込み、項目「データ番号」の欄に、データ番号「S+1」を書き込む。続いてステップST59に移行する。
ステップST59で、RAIDコントローラ3−7は、ポート3−30を経由して転送されたデータ信号D6をポート3−20−1、3−20−2に出力する。続いて、ステップST60に移行する。
ステップST60で、バッファ用HDD2−1は、ポート3−20−1を経由して入力したデータ信号D20−1をディスクに書き込む。また、バッファ用HDD2−2は、ポート3−20−2を経由して入力したデータ信号D20−2をディスクに書き込む。続いてステップST61に移行する。
ステップST61で、バッファ用HDD2−1、2−2は、データ書き込みが終了したか否かを判定する。データ書き込みが終了であれば、図16に示すステップST62に移行する。また、データ書き込みが終了でなければステップST50に戻って、温度情報データ信号D11−1、D11−2が示す計測温度と閾値設定信号3−52が示す上限温度と比較する。
図16に示すステップST62で、スイッチ制御部3−4Bは、プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータがあるか否かを判定する。この判定は、バッファ用HDD2−1、2−2からデータ記録用HDD1−1、1−2へのデータ転送処理よりも本来のデータ記録、例えばメモリ5のデータをデータ記録用HDD1−1、1−2に記録する処理を優先させるためである。プロセッサ4からポート3−30に対してデータが送信されている場合、上述のステップST48に戻る。プロセッサ4からポート3−30に対してデータが送信されていない場合、ステップST63に移行する。
ステップST63で、スイッチ制御部3−4Bは、切替テーブル3−6dの内容を示すテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Bから入力し、宛先ポート番号及びデータ番号の情報を確認する。続いてステップST64に移行する。
ステップST64で、スイッチ制御部3−4Bは、異なる番号の宛先ポートへデータを転送したか否かを判定する。この例で、スイッチ制御部3−4Bは、ポート3−20−1、3−20−2を経由してバッファ用HDD2−1、2−2にデータを転送したか否かを判定する。スイッチ制御部3−4Bは、ポート3−20−1、3−20−2を経由してバッファ用HDD2−1、2−2にデータを転送した場合、ステップST65に移行する。
ステップST65で、スイッチ制御部3−4Bは、プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータがあるか否かを判定する。プロセッサ4からポート3−30に対して送信しているデータがないと判定した場合、ステップST69に移行する。
ステップST69で、温度デコーダ制御部3−5Bは、データ記録用HDD1−1、1−2の温度センサー12−1、12−2から温度情報データ信号D11−1、D11−2を入力する。温度デコーダ制御部3−5Bは、これらの温度情報データ信号D11−1、D11−2を、摂氏温度を示す温度情報(計測温度)にデコードし、この計測温度と閾値設定信号3−52が示す上限温度と比較してステップST70に移行する。
ステップST70で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度センサー12−1、12−2により計測された計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、これらの計測温度が上限温度未満である(計測温度<上限温度)と判定した場合、図17に示すステップST71に移行する。
ステップST71で、温度デコーダ制御部3−5Bは、データ記録用HDD1−1、1−2にデータを出力するための切替信号3−50をスイッチ制御部3−4Bに出力してステップST72へ移行する。
ステップST72で、スイッチ制御部3−4Bは、バッファ用HDD2−1のデータをデータ記録用HDD1−1に転送し、バッファ用HDD2−2のデータをデータ記録用HDD1−2に転送するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。この例で、スイッチ制御部3−4Bは、宛先ポート番号及びデータ番号を示す切替テーブル3−6d(図12及び図13参照)の情報に基づいてデータを転送するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。例えば、スイッチ制御部3−4Bは、切替テーブル3−6dの宛先ポート番号「3−20−2」に該当するデータ(例えばデータ番号「S+1」)をバッファ用HDD2−2から読み出して、データ記録用HDD1−2に転送制御する。また、スイッチ制御部3−4Bは、切替テーブル3−6dの宛先ポート番号「3−20−1」に該当するデータ(例えばデータ番号「S+2」)をバッファ用HDD2−1から読み出して、データ記録用HDD1−1に転送制御する。なお、バッファ用HDD2−1、2−2に保存されたデータには、例えばヘッダ情報にデータ番号が含まれている。続いてステップST73に移行する。
ステップST73で、スイッチ制御部3−4Bは、バッファ用HDD2−1、2−2からデータ記録用HDD1−1、1−2へデータの転送が終了したか否かを判定する。例えば、スイッチ制御部3−4Bは、RAIDコントローラ3−7から入力した転送済みデータのデータ番号を切替テーブル3−6dから消去し、この切替テーブル3−6dに残りのデータ番号が存在するか否かにより転送制御の終了を判定する。転送が終了していない場合、ステップST65に戻る。転送が終了した場合、ステップST74に移行する。
ステップST74で、スイッチ制御部3−4Bは、バッファ用HDD2−1、2−2からデータ記録用HDD1−1、1−2へデータの書き込み処理制御を終了してステップST75に移行する。
ステップST75で、スイッチ制御部3−4Bは、バッファ用HDD2−1、2−2からデータ記録用HDD1−1、1−2へ転送したデータをバッファ用HDD2−1、2−2から消去するようにRAIDコントローラ3−7を制御してステップST76に移行する。
ステップST76で、スイッチ制御部3−4Bは、切替テーブル3−6dの中身を消去するためのテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Bに出力する。テーブル管理部3−6Bは、このテーブル制御信号3−40に基づいて、切替テーブル3−6dに記録された情報、例えば時刻t0〜時刻t7までの情報を削除(初期値設定)する。続いてステップST77に移行する。
ステップST77で、スイッチ制御部3−4Bは、プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータが存在するか否かをRAIDコントローラ3−7を介して判定する。プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータが存在する場合、ステップST48に戻る。プロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータが存在しない場合、データ転送処理の終了となる。
また、上述のステップST65で、スイッチ制御部3−4Bは、プロセッサ4からポート3−30に対して送信しているデータがあると判定した場合、ステップST66に移行する。
ステップST66で、スイッチ制御部3−4Bは、バッファ用HDD2−1、2−2からデータ記録用HDD1−1、1−2へのデータ転送処理を中断するようにRAIDコントローラ3−7を制御し、転送が終了した時点のデータのデータ番号を示すテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Bに出力する。テーブル管理部3−6Bは、このテーブル制御信号3−40に基づいて当該転送が終了した時点のデータのデータ番号を切替テーブル3−6dに記録する。これにより、スイッチ制御部3−4Bは、次回にバッファ用HDD2−1、2−2からデータ記録用HDD1−1、1−2へ転送するデータを識別できるようになる。続いてステップST48に戻る。
また、上述のステップST64で、スイッチ制御部3−4Bは、異なる番号の宛先ポートへデータを転送しなかった場合、すなわちポート3−20−1、3−20−2を経由してバッファ用HDD2−1、2−2にデータを転送しなかった場合、ステップST67に移行する。ステップST67で、データの書き込みを終了してステップST68に移行する。
ステップST68で、スイッチ制御部3−4Bは、切替テーブル3−6dの中身を消去するためのテーブル制御信号3−40をテーブル管理部3−6Bに出力する。テーブル管理部3−6Bは、このテーブル制御信号3−40に基づいて、切替テーブル3−6dに記録された情報、例えば時刻t0〜時刻t7までの情報を削除(初期値設定)して上述のステップST77に移行してプロセッサ4からポート3−30に対して送信するデータが存在するか否かを判定する。
なお、上述のステップST51で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度センサー12−1、12−2から出力される温度情報データ信号D11−1、D11−2から求められた計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、いずれか一方の計測温度のみが上限温度未満、例えば、温度情報データ信号D11−1が示す計測温度が上限温度未満で、温度情報データ信号D11−2が示す計測温度が上限温度以上であると判定した場合、不図示の処理ステップで、スイッチ制御部3−4Bは、データ通信経路をポート3−10−1、3−20−2経由に設定するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。
また、上述のステップST51で、温度デコーダ制御部3−5Bは、温度情報データ信号D11−1、D11−2から求められた計測温度と、閾値設定信号3−52が示す上限温度とを比較後、例えば、温度情報データ信号D11−2が示す計測温度が上限温度未満で、温度情報データ信号D11−1が示す計測温度が上限温度以上であると判定した場合、不図示の処理ステップで、スイッチ制御部3−4Bは、データ通信経路をポート3−10−2、3−20−1経由に設定するようにRAIDコントローラ3−7を制御する。
このように、本発明に係るデータ記録装置200及びデータ記録方法によれば、データ記録用HDD1−1、1−2の計測温度が上限温度以上である場合に、データをバッファ用HDD2−1、2−2に記録するように制御するものである。この例では、計測温度が所定の温度まで下がったときに、当該バッファ用HDD2−1、2−2に記録されたデータをデータ記録用HDD1−1、1−2に転送する。
従って、データ記録用HDD1−1、1−2の温度上昇に応じて、データ記録用HDD1−1、1−2からバッファ用HDD2−1、2−2にデータを記録するようにデータ通信経路を切り替えることができる。これにより、データ記録用HDD1−1、1−2の温度上昇によるデータの欠落や、間引き、記録ビットレートの低下などの不具合が発生することを防止できると共に、データを高速かつ確実に記録できる。また、高ビットレートデータのリアルタイム記録を実現できる。
なお、データ記録用のハードディスクとバッファ用のハードディスクとの設置台数を同数用いたが、同数でなくても良い。例えば、データ記録用のハードディスクが2台に対して、バッファ用のハードディスクが1台でも良い。
ハードディスクを内蔵したハードディスクレコーダに適用して好適である。
1、1−1、1−2・・・データ記録用HDD(データ記録用の記録部)、2、2−1、2−2・・・バッファ用HDD(バッファ用の記録部)、3A、3B・・・ストレージコントローラ(記録制御手段)、3−4A、3−4B・・・スイッチ制御部(切替部)、3−5A、3−5B・・・温度デコーダ制御部(判定部)、3−6A、3−6B・・・テーブル管理部、4・・・プロセッサ、5・・・メモリ、12、12−1、12−2・・・温度センサー
Claims (9)
- データ記録用の記録部と、バッファ用の記録部と、
前記データ記録用の記録部の温度を計測する温度センサーと、
前記温度センサーにより計測された計測温度と当該計測温度の比較基準となる上限温度とを比較し、比較後、前記計測温度が前記上限温度以上であるか否かを判定し、判定結果に基づいて、前記データ記録用の記録部又は前記バッファ用の記録部にデータを記録するように制御する記録制御手段とを備え、
前記記録制御手段は、
前記計測温度が前記上限温度未満である場合、前記データ記録用の記録部に前記データを記録するように制御し、
前記計測温度が前記上限温度以上である場合、前記バッファ用の記録部に前記データを記録するように制御することを特徴とするデータ記録装置。 - 前記記録制御手段は、
前記計測温度が所定の温度まで下がったときに、前記バッファ用の記録部に記録されたデータを、前記データ記録用の記録部に転送することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。 - 前記記録制御手段は、
前記バッファ用の記録部に記録されたデータを前記データ記録用の記録部に転送する際に、前記データ記録用の記録部がデータの書き込み途中か否かを判定し、
前記データが書き込み途中でない場合には、前記バッファ用の記録部に記録されたデータを前記データ記録用の記録部に転送し、
前記データが書き込み途中である場合には、前記バッファ用の記録部に記録されたデータを、前記データ記録用の記録部に転送しないことを特徴とする請求項2に記載のデータ記録装置。 - 前記データ記録用の記録部及び前記バッファ用の記録部には、ハードディスクが用いられることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
- 前記データ記録用の記録部及び前記バッファ用の記録部を各1台ずつ有することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
- 前記データ記録用の記録部を2台以上有して所定のRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)を構成し、かつ、前記バッファ用の記録部を2台以上有して所定のRAIDを構成することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
- 前記記録制御手段は、
前記温度センサーにより計測された計測温度と、前記計測温度の比較基準となる上限温度とを比較し、比較後、前記計測温度が前記上限温度以上であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部により判定された結果に基づいて、前記データ記録用の記録部又は前記バッファ用の記録部にデータを記録するように切り替える切替部と、
前記切替部により切り替えられたデータの切替内容を示す切替情報、及び前記判定部により判定されたデータの判定内容を示す判定情報を管理するテーブル管理部とを備え、
前記切替部は、
前記計測温度が前記上限温度未満である場合、前記データを前記データ記録用の記録部に記録するようにデータ通信経路を切り替え、
前記計測温度が前記上限温度以上である場合、前記データを前記バッファ用の記録部に記録するようにデータ通信経路を切り替え、前記計測温度が所定の温度まで下がったときに、当該バッファ用の記録部に記録されたデータを、前記データ記録用の記録部に転送し、転送後、前記テーブル管理部の切替情報を更新することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。 - バッファ用の記録部に接続されたデータ記録用の記録部にデータを記録する方法であって、
前記データ記録用の記録部の温度を計測する第1ステップと、
計測された計測温度と、当該計測温度の比較基準となる上限温度とを比較する第2ステップと、
比較後、前記計測温度が前記上限温度以上であるか否かを判定する第3ステップと、
前記計測温度が前記上限温度未満である場合に、前記データを前記データ記録用の記録部に記録する第4ステップと、
前記計測温度が前記上限温度以上である場合に、前記データを前記バッファ用の記録部に記録する第5ステップと
を有することを特徴とするデータ記録方法。 - 前記第5ステップで、
前記データをバッファ用の記録部に記録後、前記計測温度が所定の温度まで下がったときに、当該バッファ用の記録部に記録されたデータを、前記データ記録用の記録部に転送することを特徴とする請求項8に記載のデータ記録方法。
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