JP2009097575A - ディスク式スチームトラップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温時にバイメタル環に叩かれた環状板が損傷することのないディスク式スチームトラップを提供する。
【解決手段】 内外輪弁座6,7と蓋部材5とにより形成する変圧室4内に弁ディスク9を配置する。外輪弁座7の外周に形成した円錐状の斜面部14に有端のバイメタル環15を配置する。バイメタル環15と弁ディスク9の間に環状板16を配置する。バイメタル環15の外側に上面が高温時に拡開したバイメタル環15の上面よりも上方に位置して環状板16の外周下面を係止する外ストッパー部17を形成する。バイメタル環15の内側に上面を外ストッパー部17の上面と同一平面に形成して環状板16の内周下面を係止する内ストッパー部18を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、変圧室すなわち熱力学的蒸気室の圧力変化に応じて弁ディスクが開閉することにより、蒸気配管系に発生する復水を自動的に排出するディスク式スチームトラップに関し、特にバイメタルを用いてエアバインディングを解消できるようにしたものに関する。
バイメタルを用いてエアバインディングを解消できるようにしたディスク式スチームトラップの基本的構成は、内外輪弁座と蓋部材とにより形成する変圧室内に弁ディスクを配置し、外輪弁座の外周に形成した円錐状の斜面部に有端のバイメタル環を配置すると共に、弁ディスクとバイメタル環の間に環状板を配置し、斜面部と温度変化によるバイメタル環の拡開縮閉作用との協働によって低温時に縮閉したバイメタル環が環状板を介して弁ディスクを内外輪弁座から離座せしめてエアバインディングを解消するものである。このディスク式スチームトラップにおいては、バイメタル環が破損する問題点があった。これは、弁ディスクの内外輪弁座への着座閉弁時の衝撃や排出流体による流動抵抗によって、環状板が高温時に上下に激しく動揺して弁ディスクに叩かれるために、この環状板を介してバイメタル環が弁ディスクに叩かれるためである。
上記の問題点を解決するディスク式スチームトラップが特開平8−28788号公報に開示されている。これは、バイメタル環の外側に上面が高温時に拡開したバイメタル環の上面よりも上方に位置して環状板の外周下面を係止する外ストッパー部を形成したものである。そのため、高温時に拡開して斜面部を下動したバイメタル環の上面よりも上面が上方に位置する外ストッパー部により環状板がバイメタル環よりも上方で係止される。そのため、環状板が上下に激しく動揺して弁ディスクに叩かれても、バイメタル環は環状板を介して弁ディスクに叩かれることがなく損傷することがない。しかしながら、弁ディスクに叩かれる環状板はその外周下面のみが外ストッパー部に衝突するために環状板が損傷する問題点があった。
特開平8−28788号公報
解決しようとする課題は、高温時にバイメタル環に叩かれる環状板が損傷することのないディスク式スチームトラップを提供することである。
本発明のディスク式スチームトラップは、内外輪弁座と蓋部材とにより形成する変圧室内に弁ディスクを配置し、外輪弁座の外周に形成した円錐状の斜面部に有端のバイメタル環を配置すると共に、弁ディスクとバイメタル環の間に環状板を配置し、斜面部と温度変化によるバイメタル環の拡開縮閉作用との協働によって低温時に縮閉したバイメタル環が環状板を介して弁ディスクを内外輪弁座から離座せしめてエアバインディングを解消するディスク式スチームトラップにおいて、バイメタル環の外側に上面が高温時に拡開したバイメタル環の上面よりも上方に位置して環状板の外周下面を係止する外ストッパー部を形成し、バイメタル環の内側に上面を外ストッパー部の上面と同一平面に形成して環状板の内周下面を係止する内ストッパー部を形成したことを特徴とする。
本発明は、弁ディスクに叩かれる環状板の外周下面と内周下面を外ストッパー部と内ストッパー部に衝突させることにより、環状板が損傷することがないという優れた効果を生じる。
本発明の熱応動式スチームトラップは、バイメタル環の外側に上面が高温時に拡開したバイメタル環の上面よりも上方に位置して環状板の外周下面を係止する外ストッパー部を形成し、バイメタル環の内側に上面を外ストッパー部の上面と同一平面に形成して環状板の内周下面を係止する内ストッパー部を形成したものである。そのため、高温時に拡開して斜面部を下動したバイメタル環の上面よりも上面が上方に位置する外ストッパー部と内ストッパー部により環状板がバイメタル環よりも上方で係止される。そのため、環状板が上下に激しく動揺して弁ディスクに叩かれても、バイメタル環は環状板を介して弁ディスクに叩かれることがなく損傷することがない。また、弁ディスクに叩かれる環状板はその外周下面が外ストッパー部に衝突し内周下面が内ストッパー部に衝突するので損傷することがない。
上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する(図1参照)。本体1に同一軸上に入口2と出口3を形成し、この入口2及び出口3と連通する変圧室4を蓋部材5と本体1とで形成する。入口2と出口3の変圧室4側開口端に内輪弁座6と外輪弁座7を同心円状で同一平面に形成してその間に環状溝8を形成する。内外輪弁座6,7に離着座する円板状の弁ディスク9を変圧室4内に配置する。入口2と変圧室4は内輪弁座6に形成した入口通路10を介して連通し、変圧室4と出口3は環状溝8の一部から形成した出口通路11を介して連通する。蓋部材4の外側にキャップ12を被せて空気保温室13を形成する。
外輪弁座7の外周に円錐状の斜面部14を形成し、有端のバイメタル環15を配置すると共に、バイメタル環15と弁ディスク9の間に環状板16を配置する。バイメタル環15の外側に上面が高温時に拡開したバイメタル環15の上面よりも上方に位置して環状板16の外周下面を係止する外ストッパー部17を形成する。バイメタル環15の内側に上面を外ストッパー部17の上面と同一平面に形成して環状板16の内周下面を係止する内ストッパー部18を形成する。
上記実施例の作動を説明する。トラップ本体が低温の場合、バイメタル環15は縮閉して斜面部14を上動し、環状板16を介して弁ディスク9を持上げて内外輪弁座6,7から離座開弁状態にし、低温の復水や空気を出口通路11から出口3に排出する。高温復水が流入してくると、バイメタル環15は拡開して斜面部14を下動し、これに伴って環状板16も下動し、環状板16はバイメタル環15の上面よりも上方に形成された外ストッパー部17と内ストッパー部18により外周下面と内周下面がバイメタル環15よりも上方で係止される。そのため、環状板16が上下に激しく動揺して弁ディスク9に叩かれても、バイメタル環15は環状板16を介して弁ディスク9に叩かれることがなく損傷することがない。また、弁ディスク9に叩かれる環状板16はその外周下面が外ストッパー部17に衝突し内周下面が内ストッパー部18に衝突するので損傷することがない。
入口通路10を介して弁ディスク9に作用する入口2側の流体圧力により、弁ディスク9は内外輪弁座6,7から離座開弁し、高温復水を出口通路11から出口3に排出する。高温復水が排出されて蒸気が内外輪弁座6,7と弁ディスク9の間を高速に通過することによって内外輪弁座6,7と弁ディスク9の間の圧力が低下し、また蒸気が変圧室4に廻り込むことによって変圧室4の圧力が上昇することによって、弁ディスク9が内外輪弁座6,7に着座閉弁して出口通路11を閉止する。そして、変圧室4内の蒸気が放熱等により凝縮しその蒸気圧力が低下してくると、弁ディスク9は内外輪弁座6,7から離座開弁する。このような開閉弁のサイクルを繰り返す。
本発明の実施例のディスク式スチームトラップの断面図。
符号の説明
1 本体
2 入口
3 出口
4 変圧室
5 蓋部材
6 内輪弁座
7 外輪弁座
8 環状溝
9 弁ディスク
10 入口通路
11 出口通路
12 キャップ
13 空気保温室
14 斜面部
15 バイメタル環
16 環状板
17 外ストッパー部
18 内ストッパー部

Claims (1)

  1. 内外輪弁座と蓋部材とにより形成する変圧室内に弁ディスクを配置し、外輪弁座の外周に形成した円錐状の斜面部に有端のバイメタル環を配置すると共に、弁ディスクとバイメタル環の間に環状板を配置し、斜面部と温度変化によるバイメタル環の拡開縮閉作用との協働によって低温時に縮閉したバイメタル環が環状板を介して弁ディスクを内外輪弁座から離座せしめてエアバインディングを解消するディスク式スチームトラップにおいて、バイメタル環の外側に上面が高温時に拡開したバイメタル環の上面よりも上方に位置して環状板の外周下面を係止する外ストッパー部を形成し、バイメタル環の内側に上面を外ストッパー部の上面と同一平面に形成して環状板の内周下面を係止する内ストッパー部を形成したことを特徴とするディスク式スチームトラップ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012241818A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Tlv Co Ltd ディスク式スチームトラップ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0828788A (ja) * 1994-07-15 1996-02-02 Tlv Co Ltd ディスク式スチ―ムトラップ
JP2001263583A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Tlv Co Ltd ディスク式スチームトラップ

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