JP2009096978A - 粒子複合樹脂組成物、および粒子複合樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高弾性率、耐衝撃性、表面平滑性といった高い機械特性を有しながら、低線膨張係数の樹脂複合体を提供する。
【解決手段】スルホン酸基及びリン酸基を有する有機酸或いはシランカップリング剤で表面処理された、アスペクト比5〜500の酸化アルミニウム粒子と、縮合系高分子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子、ならびにカルボン酸無水物基及びカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも一つを分子構造内に有する高分子とを含む粒子複合樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】スルホン酸基及びリン酸基を有する有機酸或いはシランカップリング剤で表面処理された、アスペクト比5〜500の酸化アルミニウム粒子と、縮合系高分子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子、ならびにカルボン酸無水物基及びカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも一つを分子構造内に有する高分子とを含む粒子複合樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、高い機械物性と透明性および/または表面平滑性とを両立する材料及びその材料の製造方法に関するものである。
自動車における樹脂適用の増加を代表的な例として、樹脂材料が軽量化に寄与することは広く知られている。最近では、これまで鋼板が用いられていた自動車外板パネルの一部においても、軽量化を主たる目的としてポリアミド系材料が適用されるなど、軽量化に果たす樹脂化の役割は大きい。外板パネル以外においても、燃料タンクがこれまでの鋼板製のものから、ポリエチレンを主たる材料にした樹脂製の中空容器に変わるなど、金属材料から樹脂材料への代替は増加の傾向にある。
しかしながら、その一方でウィンドシールドをはじめとする大型部材においては、樹脂化は殆ど進んでいないのが実状である。例えばウィンドシールドの場合、ガラスが有する透明性、耐衝撃性は、すでにポリカーボネート樹脂によって得られている。しかし、熱に対する樹脂の膨張量(例えば、線膨張係数)が、ガラスのそれに比べてきわめて大きいこと、曲げ剛性(たとえば、曲げ弾性率)でガラスに劣ることから、これに代わる樹脂は一般的には得られていない。また透明性が要求されない部位においても、樹脂の膨張量が大きく、単純な置き換えは困難である。
熱膨張量の低減には、ガラス繊維等による補強が知られているが、透明性確保や、表面平滑性の為には、かような強化樹脂を選択することはできない。すなわち、透明性を有し、あるいは表面平滑性を有し、且つ熱膨張量が小さく、剛性が高い、という樹脂は得られていないというのが現状である。
一方、樹脂の諸物性を向上させる手法として、従来のガラス繊維やタルクなどによる強化樹脂に代わり、ナノオーダーレベルの無機微粒子を用いた複合材料、いわゆるポリマーナノコンポジットが注目されてきている。このような複合材料の例としては、特許文献1を挙げることができる。かかる発明は、層状クレイをインターカレートし、層間に樹脂を入れ込むものである。
また、透明性確保の点からは、小粒径化することが試みられており、この例として特許文献2を挙げることができる。これは、ポリマーを溶剤に溶解し、このポリマー溶液と溶剤に分散した無機微粒子とを十分混合した後、コンポジットを析出させる手法である。
これに対し、高アスペクト比で且つ小粒径の酸化アルミニウム粒子を用いた例として、特許文献3が挙げられる。かかる技術では、ナノオーダーレベルの粒子を用い、これをシランカップリング剤で表面処理し、分散性を向上し、フィルム等コンポジット材の表面性や弾性率、軟化温度の向上を図っている。
特許第2519045号
特開平11−343349号
特開2004−149687号
しかし、上記特許文献1に係る発明において、層状クレイの分散は比較的高く、機械的物性の向上が見られるが、層状クレイの形状が光の波長よりも大きいことから、透明性を得るには至っていない。また、上記特許文献2の手法は無機微粒子の形状(アスペクト比の低さ)に起因して、十分な機械特性のレベルにまでは到達していない。さらに、特許文献3に用いられるシランカップリング剤処理では、その反応性の点から十分な分散性が期待できない。さらに、ポリカーボネートのような縮合系高分子においては、アルミナが分解触媒となって高分子や樹脂などを加水分解させるため、分子量が成形過程で低下してしまう。そのため、高い機械物性が得られると推測される10wt%以上の添加は実質的に不可能である。
以上のように、様々検討がなされているが、機械物性と透明性もしくは表面平滑性の双方を十分なレベルで両立することは未だできていない。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、高弾性率、耐衝撃性、低線膨張係数といった高い機械特性を有しながら、透明性および/または表面平滑性を有する樹脂複合組成物を得ることを課題とする。
上述したように、従来の手法では、ポリカーボネート樹脂のような耐衝撃特性と透明性を有する樹脂を用いても、分子量低下を招き、機械特性の向上は実質的に不可能である。特に、透明性、弾性率向上、耐衝撃性向上の観点で、小粒径の粒子を選択する場合、粒子の表面積が増大することから、分子量低下がより顕著になるため、結果として耐衝撃性が低下し、二律背反の関係にあった。
本発明では、酸化アルミニウムを用いた場合の分子量低下メカニズムを明らかにすることで、分子量低下を抑制する樹脂選択を行い、機械物性の向上と、樹脂選択によっては透明性も確保する樹脂組成物を得るにいたっている。また、透明性を確保しない場合であっても、優れた表面平滑性を得るにいたっている。
本発明は、アスペクト比5〜500の酸化アルミニウム粒子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子と、縮合系高分子の複合物である。望ましくは、少なくともポリカーボネート、ポリアミドなどの縮合系高分子と、無水マレイン酸変性ポリスチレンなどのカルボン酸無水物基を一部に有する非縮合系高分子から構成されることを基本構成とする。より望ましくは、更にポリスチレンなどの非縮合系高分子および/または、アクリロニトリルブタジエンスチレンなどの非縮合系高分子を一部に有するコポリマーを含んでなる組成物である。
また、酸化アルミニウム粒子においては、特に短軸長さ1〜12nm、長軸長さ20〜700nmのベーマイト粒子が好ましく、またその表面においては、有機酸及びまたはシランカップリング剤で処理してあると更に好適である。
本発明によれば、透明性及び/又は表面平滑性を維持しながら機械的強度の優れる樹脂複合材を得ることができるようになる。その結果、機械特性の面から不可能であった、例えば、自動車の有機ガラス、大型樹脂外板として用いることができ、従来の無機ガラスや、鋼板に比べて大幅な軽量化に貢献することができる。
本発明の第一は、アスペクト比5〜500の酸化アルミニウム粒子と、縮合系高分子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子とを含む粒子複合樹脂組成物である。
これにより、本発明の粒子複合樹脂組成物は、透明性、弾性率、表面平滑性および耐衝撃性に優れるだけでなく、水、酸やアルカリなどにも耐性を有する材料として用いられる。たとえば、酸化アルミニウム粒子としてベーマイト粒子、縮合系高分子としてポリカーボネートを用いて、ナノコンポジットを形成させた場合、ベーマイト粒子の量(たとえば、20wt%を超える量)によって当該ナノコンポジット内部で大幅な加水分解が生じる。これにより、強度、耐衝撃性が激減する。しかし、本発明のように縮合系高分子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子とを加えることにより、透明性を維持しながら、強度、耐衝撃性、表面平滑性を向上することができる。
「粒子」
一般に高分子などの樹脂に添加する粒子としては、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、鉄酸化物、亜鉛酸化物、カルシウム酸化物、チタン酸化物、すず酸化物、ジルコニウム酸化物、マグネシウム酸化物、などを例示することができる。しかし、機械的特性及び光学的特性を高い次元で両立させるには、粒子断面径が小さく、アスペクト比を高くできる粒子が望ましい。発明者らが検討した結果、特に酸化アルミニウムが、原料安価にして、アスペクト比の高い粒子を作ることができるものとして最も効果的と結論付けられた。
一般に高分子などの樹脂に添加する粒子としては、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、鉄酸化物、亜鉛酸化物、カルシウム酸化物、チタン酸化物、すず酸化物、ジルコニウム酸化物、マグネシウム酸化物、などを例示することができる。しかし、機械的特性及び光学的特性を高い次元で両立させるには、粒子断面径が小さく、アスペクト比を高くできる粒子が望ましい。発明者らが検討した結果、特に酸化アルミニウムが、原料安価にして、アスペクト比の高い粒子を作ることができるものとして最も効果的と結論付けられた。
なお、本発明に係る粒子複合樹脂組成物の第1成分である酸化アルミニウムは、下記一般式で表され、式中のnが0のときはα、γ、δ、θアルミナを示し、nが1のときはベーマイト表す。またnが1を超えて3未満である場合は、ベーマイトと非晶構造のアルミナ水和物を表す。熱的安定性、市場入手性から前記酸化アルミニウム粒子の中でも、αアルミナ粒子、γアルミナ粒子及びベーマイト粒子が好ましく、特に好ましくは針状などにも形状制御が容易なベーマイト粒子である。
本発明に係る酸化アルミニウム粒子は、繊維状、紡錘状、棒状、針状、筒状、柱状などを作成可能であるが、特には、短軸長さが1〜12nm、長軸長さが20〜700nmであり、アスペクト比が5〜500であるような高異方性を示すものが好ましい。この理由は、先ず、アスペクト比は5を超えて高いほど、曲げ弾性率、線膨張係数を高くすることができる為である。アスペクト比が5未満ではその効果は極めて小さいことから5以上であることが必要である。
アスペクト比を高くする為には、短軸長さを小さくすることと長軸長さを大きくすることであるが、短軸長さを小さくすることは、量産性の低下を招き1nmが現実的な下限となる。長軸長さについても同じで、長くすることで量産性の低下を招き、700nmが現実的な上限であった。また、短軸長さが12nmを超える場合は、長軸長さが大きく低下する現象が見られ、60nm程度までしか生長できない。このため、アスペクト比5以上を得ることが難しくなるので、短軸長さは、1〜12nmが適正な範囲となる。但し、短軸長さが1〜4nmの範囲であれば、長軸長さは20nm以上に生長させることができるので、これらをまとめると短軸長さとしては、1〜12nm、長軸長さとしては20〜700nmが好ましい範囲となる。またこのときのアスペクト比は、短軸長さ1nmのときに得られる長軸長さの限界500nmから、アスペクト比は5〜500となる。
高透明性の樹脂組成物を得ようとする場合、長軸長さは300nm以下が好ましく、特に250nm以下が好ましい。これは、透明性が粒子複合樹脂組成物の厚さ以外に長軸長さに大きく影響を受けるからである。例えば、厚さ5nmにおいて、半透明性を得ようとする場合には、長軸は300nm以下、十分な透明性を得ようとする場合は、250nm以下が好ましい範囲である。なお、この場合も短軸長さは製造上安定であることから1〜12nmが好ましく、従ってアスペクト比は5〜300、好ましくは5〜250がその範囲となる。
これにより酸化アルミニウム粒子のナノ形状化で、透明性を向上させることができる。
なお、本発明に係るアスペクト比は、(長軸長さ/短軸長さ)をいい、長軸の長さは下記に詳説するが、透過型電子顕微鏡を用いて酸化アルミニウム粒子の長手方向の最大長さを測定し、短軸の長さは、前記長手方向と垂直の方向の最小長さを測定している。
本発明に係る粒子複合樹脂組成物の全体の質量に対して酸化アルミニウム粒子の量は、5〜35質量%が好ましく、10〜30質量がより好ましく、10〜20質量%が特に好ましい。これらの範囲の下限値は所望の曲げ弾性率、線膨張係数によって決まり、上限はIzod衝撃値によって決まる。
なお、上記酸化アルミニウム粒子は、本発明者らによって研究開発されたものであり、水熱合成でもゾル−ゲル法でも調製することができるが、本発明の酸化アルミニウム粒子の調製方法は以下に詳説するような方法で製造することができる。
「高分子(樹脂)」
本明細書における「縮合系高分子」とは、分子が脱離する反応により生成される高分子をいう。本明細書における「非縮合系高分子」とは、上記縮合系高分子以外の反応により生成される高分子を全て含む総称であり、縮合反応以外の重付加、付加重合、開環重合、および高分子反応により生成される高分子をいう。
本明細書における「縮合系高分子」とは、分子が脱離する反応により生成される高分子をいう。本明細書における「非縮合系高分子」とは、上記縮合系高分子以外の反応により生成される高分子を全て含む総称であり、縮合反応以外の重付加、付加重合、開環重合、および高分子反応により生成される高分子をいう。
本発明における粒子複合樹脂組成物における縮合系高分子の含有量は、使用する樹脂の総量に対して10〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜50質量%である。これは、10質量%未満においては、本発明の樹脂組成物の基本物性となる耐熱性、耐衝撃性など、縮合系高分子が担う機能を発現できなくなるためである。このため、下限としては10質量%であるが、十分な耐熱性、耐衝撃性を得るためには、25質量%以上が好ましい。一方、上限の90質量%については、後述の非縮合系樹脂の耐加水分解機能を得るために必要となる割合が10質量%であることから、90質量%以下となる。しかしながら、耐加水分解性機能を十分に発現させるためには、縮合系高分子の割合は少ないほうが良く、この点から50質量%以下が好ましい範囲である。
本発明に係る粒子複合樹脂組成物における主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子の含有量は、使用する樹脂の総量に対して90〜0質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜0質量%である。非縮合系高分子は、縮合系高分子の有する加水分解性をできるだけ、小さくするために混合する為に添加されるものであるが、非縮合高分子が50質量%を超える場合は、縮合系樹脂の有する耐熱性、耐衝撃性などの物性が損なわれるため、より好ましい範囲としては50〜0質量%となる。なお、0質量%の場合は、後述の相溶化樹脂が適用される場合に限定されるものである。
本発明に係る縮合系高分子としては、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフェニレンオキサイドなどの、カーボネート、エステル、アミド、エーテル基を有する高分子を選択することができ、なかでもポリカーボネートが好ましい。
本発明の樹脂複合組成物は高い機械特性を目的としているので、本発明の樹脂複合組成物の第2成分として縮合系高分子を選択する必要がある。
本発明の樹脂複合組成物は高い機械特性を目的としているので、本発明の樹脂複合組成物の第2成分として縮合系高分子を選択する必要がある。
なお、上記高分子は市販されているものを購入してもよく、また公知の開始剤、温度などの条件で合成してもよい。さらに、上記縮合系高分子の分子量測定は、GPC、光散乱、TOFMSなどのMSを用いてもよい。
本発明に係る縮合系高分子の重量平均分子量は、2万〜10万である。2万未満の場合はIzod衝撃値が低くなり自動車用外板のみならず種々の用途に見合う耐衝撃性が得られないからである。10万を超える場合は、市場入手性が乏しくなるばかりでなく、粘性が高くなりすぎて、所望の形状に成形することが困難となる好ましくない範囲である。さらに好ましい範囲としては、2万〜5万であり、この場合は粒子を含有している組成物にもかかわらず、粒子を含まない組成物と同様に成形性が優れ好適な範囲となる。
本発明に係る主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子は、縮合系高分子以外のものであれば特に制限されることはなく、本発明に係る非縮合系高分子の重量平均分子量は、5万〜30万である。5万未満の場合は、Izod衝撃値が低くなり自動車用外板のみならず種々の用途に見合う耐衝撃性が得られないからである。30万を超える場合は、市場入手性が乏しくなるばかりでなく、成形性を著しく損なうため、好ましくない範囲である。さらに好ましい範囲としては、5万〜20万であり、この場合は粒子を含有している組成物にもかかわらず、粒子を含まない組成物と同様に成形性がすぐれ好適である。
また、本発明に係る主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子としては、無水マレイン酸変性ポリスチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリエチレン、ポリスチレン、シクロオレフィンコポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、およびそれらの構成単位である各単量体を組み合わせてできる共重合体であるシクロオレフィン−CO−スチレン、アクリロニトリル−CO−スチレン、メチルメタクリレート−CO−スチレン、ブタジエン−CO−スチレンなどのスチレン系樹脂;アクリロニトリル−CO−ブタジエン、メチルメタクリレート−CO−ブタジエン、シクロオレフィン−CO−ブタジエンなどのブタジエン系樹脂;メチルメタクリレート−CO−シクロオレフィン、アクリロニトリル−CO−シクロオレフィンなどのシクロオレフィン系樹脂;メチルメタクリレート−CO−アクリロニトリルなどのアクリロニトリル系樹脂;またはメチルメタクリレート系樹脂だけではなく、ASB(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)などの3元共重合体といった多元共重合体なども挙げられる。ただしここで「−CO−」とは共重合体(コポリマー)であることを表す。
本発明に係る主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子は、第2成分である縮合系高分子と混和性(相溶性)を有しながらにして第2成分の縮合系高分子の加水分解を回避する機能を担うことが好ましい。
また、本発明に係る非縮合系高分子は、単種のみ用いてもよく、複数種類用いてよい。さらに、複数種類用いる場合、例えば、1種の非縮合系高分子を第2成分の縮合系高分子の加水分解を回避する機能として作用させるために用い、他の種類の非縮合系高分子を第2成分である縮合系高分子と混和性(相溶性)を発揮させるために用いる。
例えば、本発明の非縮合系高分子をいわゆる相溶剤として機能する場合は、上記例示に加えて、カルボン酸無水物構造およびカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも一つを化学構造中に有する重合体を含むことが好ましく、不飽和炭化水素を有するモノマーと、α,β―不飽和カルボン酸無水物モノマーとの共重合体であることがより好ましい。
相溶化剤としての非縮合系高分子を加えることにより粒子複合樹脂組成物の機械的特性の向上をうながすことができる。
本発明に係る不飽和炭化水素を有するモノマーは、エチレン性不飽和炭化水素であるビニル基を有するモノマーが好ましく、極性モノマーと非極性モノマーとに大別され、非極性モノマーとしては、例えばビニル芳香族化合物または開鎖共役ジエン類がある。例えばスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、第三−ブチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、ジエチルスチレン、o−メチル−p−イソプロピルスチレン、ハロスチレン類、例えばクロロスチレン、フルオロスチレンおよび沃化スチレン、2,4−ジシアノスチレン、ヒドロキシスチレン、アセトキシスチレン、ニトロスチレン、アミノスチレンおよびフェニルスチレンが有利である。スチレン、ビニルトルエンおよびα−メチルスチレンが特に有利である。
開鎖ジエン類には1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ペンタジエン、2−ネオペンチル−1,3−ブタジエンおよび置換された1,3−ブタジエン類、例えば2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−1,3−ブタジエン、置換された直鎖状共役ペンタジエン類、直鎖状のおよび枝分かれした共役ヘキサジエン類、および一般に4〜9個の炭素原子を持つ他の直鎖状のおよび枝分かれした共役ジエン類などが挙げられる。
開鎖ジエン類には1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ペンタジエン、2−ネオペンチル−1,3−ブタジエンおよび置換された1,3−ブタジエン類、例えば2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−1,3−ブタジエン、置換された直鎖状共役ペンタジエン類、直鎖状のおよび枝分かれした共役ヘキサジエン類、および一般に4〜9個の炭素原子を持つ他の直鎖状のおよび枝分かれした共役ジエン類などが挙げられる。
また、極性モノマーとしては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、アミド基含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン酸あるいはその誘導体、ビニルエステル化合物、塩化ビニルなどが挙げられる。具体的には、水酸基含有エチレン性不飽和化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシ−プロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−(6−ヒドロキシヘキサノイルオキシ)エチルアクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル;10−ウンデセン−1−オール、1−オクテン−3−オール、2−メタノールノルボルネン、ヒドロキシスチレン、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、N−メチロールアクリルアミド、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコール、アリロキシエタノール、2−ブテン−1,4−ジオール、グリセリンモノアルコールなどが挙げられる。
アミノ基含有エチレン性不飽和化合物は、エチレン性二重結合とアミノ基を有する化合物であり、このような化合物としては、アミノ基または置換アミノ基を少なくとも1種類有するビニル系単量体を挙げることができる。
アミド基含有エチレン性不飽和化合物としてはN−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミドなどが挙げられる。
なかでも、前記不飽和炭化水素を有するモノマーは、スチレンであることが特に好ましい。
本発明に係るカルボキシル基を有する重合体は、α,β―不飽和カルボン酸であるアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アシロキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、アゼライン酸、桂皮酸、p−クロロ桂皮酸、β−ステアリルアクリル酸、イタコン酸、シトロコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニチン酸、マレイン酸、フマール酸、トリカルボキシエチレン、及び無水マレイン酸などのモノマー単独または他のモノマーと公知の方法で反応することによって得られる。
本発明に係るα,β―不飽和カルボン酸無水物モノマーは、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、無水エタクリル酸、無水クロトン酸、無水桂皮酸、無水シトラコン酸、無水メサコン酸、無水ムコン酸、無水グルタコン酸など、およびその混合物が挙げられ、メタクリル酸、マレイン酸が特に好ましい。
なお、透明性を確保する為には、相溶剤としての非縮合系高分子の屈折率も他の縮合系高分子や他の非縮合系高分子と同様にできるだけ近接させる必要があることは自明である。また、(多元)共重合体を相溶剤として用いる場合、上記の屈折率の範囲と同様の組成比になるように、各モノマーの仕込を調節することが好ましい。
なお、上記重合体や樹脂は市販されているものを購入してもよく、また公知の開始剤、温度などの条件で合成してもよい。さらに、上記重合体、高分子、樹脂の分子量測定は、GPC、光散乱、TOFMSなどのMSを用いてもよいが、好ましくはGPC(クロロホルム中40℃)で測定する。
また、前述の本発明に係る酸化アルミニウム粒子の表面の−OH基および成形時の熱によって、例えばポリカーボネートなどの縮合系高分子は加水分解を招くことを発明者らは見出している。これらの縮合系高分子だけでは、分子量を維持することは現実には不可能である。そこで、本発明の樹脂複合組成物の第3成分として非縮合系高分子を混合することが好ましい。
本発明に係る主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子、および縮合系高分子は、1種のみ使用しても複数種使用してもよい。
また、本発明に係る非縮合系高分子は、主鎖が炭素−炭素結合からなる加水分解耐性高分子、ならびにカルボン酸無水物基およびカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも一つを分子構造内に有する高分子からなる群から選択される1以上を含むことが好ましく、主鎖が炭素−炭素結合からなる加水分解耐性高分子、およびカルボン酸無水物基を有する高分子からなる群から選択される1以上を含むことがより好ましく、カルボン酸無水物基を有する高分子を含むことが特に好ましい。
本明細書における「加水分解耐性高分子」とは、水に対して高分子鎖中の主鎖または側鎖の化学結合が切れにくい高分子の総称である。すなわち、一般的にはアセタール、酸無水物、酸塩化物、酸アミド、エステル、アミドなどが加水分解しやすい基と考えられているため、本発明に係る加水分解耐性高分子とは、上記加水分解しやすい基を含まない高分子と考えられる。しかし、特にアミド結合またはエステル結合を有さないもの称するか、または上記加水分解しやすい基を含む高分子であったとしても、厚さ1mmに成形された状態で65℃、100%RHで10週間保持したときの数平均分子量の減少分が、10%以内であれば本明細書における「加水分解耐性高分子」と称する。
本発明に係る主鎖が炭素−炭素結合からなる加水分解耐性高分子は、特に制限されるものではないが、具体的には、ポリスチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンコポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、およびそれらの構成単位である各単量体を組み合わせてできる共重合体であるシクロオレフィン−CO−スチレン、アクリロニトリル−CO−スチレン、メチルメタクリレート−CO−スチレン、ブタジエン−CO−スチレンなどのスチレン系樹脂;アクリロニトリル−CO−ブタジエン、メチルメタクリレート−CO−ブタジエン、シクロオレフィン−CO−ブタジエンなどのブタジエン系樹脂;メチルメタクリレート−CO−シクロオレフィン、アクリロニトリル−CO−シクロオレフィンなどのシクロオレフィン系樹脂;メチルメタクリレート−CO−アクリロニトリルなどのアクリロニトリル系樹脂;またはメチルメタクリレート系樹脂だけではなく、ASB(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)などの3元共重合体といった多元共重合体なども挙げられ、なかでもスチレン系樹脂が好ましい。ただしここで「−CO−」とは共重合体(コポリマー)であることを表す。
なお、前記加水分解耐性高分子は1種のみ使用しても2種以上を混合して使用してもよく、上記組み合わせは多数存在するので総ての列挙は省略するが、組み合わせられるものは本発明に係る加水分解耐性高分子の範囲に入ることはいうまでもない。
本発明に係るカルボン酸無水物基およびカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも一つを分子構造内に有する高分子としては、無水マレイン酸変性ポリスチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリスチレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリエチレン、(メタ)アクリル酸変性ポリスチレン、(メタ)アクリル酸変性ポリプロピレン、(メタ)マレイン酸変性ポリエチレンなどが挙げられる。
これにより、第2成分である縮合系高分子と混和性を有しながらにして第2成分の縮合系高分子の加水分解を回避する機能を担うことができる。
本発明に係る粒子複合樹脂組成物は、第1成分である酸化アルミニウム、第2成分である縮合系高分子、第3成分である非縮合系高分子(主鎖が炭素−炭素結合からなる加水分解耐性高分子および/またはカルボン酸無水物基およびカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも一つを分子構造内に有する高分子を含む)だけではなく、さらに第4成分として、非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体を含むことが好ましい。
本発明に係る第4成分としての非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体は、第2成分および/または第3成分と高い混和性を示すことが望ましい。
本発明に係る第4成分としての非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体は、無水マレイン酸変性ポリスチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリエチレン、ポリスチレン、シクロオレフィンコポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、およびそれらの構成単位である各単量体を組み合わせてできる共重合体であるシクロオレフィン−CO−スチレン、アクリロニトリル−CO−スチレン、メチルメタクリレート−CO−スチレン、ブタジエン−CO−スチレンなどのスチレン系樹脂;アクリロニトリル−CO−ブタジエン、メチルメタクリレート−CO−ブタジエン、シクロオレフィン−CO−ブタジエンなどのブタジエン系樹脂;メチルメタクリレート−CO−シクロオレフィン、アクリロニトリル−CO−シクロオレフィンなどのシクロオレフィン系樹脂;メチルメタクリレート−CO−アクリロニトリルなどのアクリロニトリル系樹脂;またはメチルメタクリレート系樹脂だけではなく、ASB(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)などの3元共重合体といった多元共重合体なども挙げられる。ただしここで「−CO−」とは共重合体(コポリマー)であることを表す。
例えば、第2成分としての縮合系高分子にポリカーボネートを選択し、第3成分としての非縮合系高分子に無水マレイン酸変性ポリスチレンを選択した場合、上記第4成分は、ポリスチレンや、これを一部に有するコポリマーであるアクリロニトリルブタジエンスチレンを選択することが好ましい。
また本発明における非縮合系高分子及び/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体の含有量は、使用する樹脂の総量に対して90〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜10質量%である。これらは、縮合系高分子の耐加水分解性を抑制する為に用いられるものであるが、50質量%を超えると、縮合系高分子の有する耐熱性、耐衝撃性が損なわれるので、好ましくは50質量%である。下限の10質量%は、前述の通り、縮合系高分子の加水分解性を抑制する為に最低限必要な量であることから設定できる値である。
本発明における非縮合系高分子及び/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体の重竜緒平均分子量は、5万〜30万である。この範囲にあることでIzod衝撃値が高くなり自動車用外板のみならず種々の用途に見合う耐衝撃性が得られるためである。また市場入手性が容易で成形性にも優れているため好ましい範囲である。さらに好ましい範囲としては、5万〜20万であり、この場合は粒子を含有している組成物にもかかわらず粒子を含まない組成物と同等の成形性を有することで好適である。
ここで、本発明に係る粒子複合樹脂組成物が透明性を得るための手段について述べる。この場合、使用する高分子や樹脂が透明であることが必要であるが、その他にこれらの高分子や樹脂の屈折率差を小さくすること、アルミナ粒子と樹脂の合成屈折率の差を小さくする必要がある。例えば、第1成分としての粒子にベーマイト、第2成分としての縮合系高分子にポリカーボネート、第3成分として非縮合系高分子に無水マレイン酸変性ポリスチレン、第4成分としてのとしてポリスチレンを選択した場合、高い透明性を得ることができる。第4成分としてポリメチルメタクリレート、シクロオレフィンコポリマーなどを混合することもできるが、この場合は、やや透明性が低下する。なぜなら、これらの高分子の屈折率がポリカーボネート;1.59、無水マレイン酸変性ポリスチレン;1.55〜1.58、ポリスチレン;1.58、ポリメチルメタクリレート;1.48、シクロオレフィンコポリマー;1.53であることに由来する。
さらに、ベーマイトの屈折率が、1.60〜1.63であることからも、1.58前後の樹脂を選択することによって、樹脂複合材を構成する樹脂、粒子の屈折率差が小さくなり透明性向上に寄与する。上記屈折率は23℃、測定波長589nmでの値である。
なお、本発明に係る粒子複合樹脂組成物を製造する段階だけではなく粒子複合樹脂組成物自体に、上記重合体や化合物以外にアルコール、ケトン類、その他添加剤を必要に応じて添加することができる。すなわち、例えば、本発明の樹脂組成物や粒子複合樹脂組成物は、必要に応じて、酸化防止剤及び熱安定剤(例えば、ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、チオエーテル、及びこれらの置換体及びその組み合わせを含む)、紫外線吸収剤(例えばレゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等)、滑剤、離型剤(例えばシリコン樹脂、モンタン酸及びその塩、ステアリン酸及びその塩、ステアリルアルコール、ステアリルアミド等)、染料(例えばニトロシン等)、顔科(例えば硫化カドミウム、フタロシアニン等)を含む着色剤、添加剤添着液(例えばシリコンオイル等)、及び結晶核剤(例えばタルク、カオリン等)などを単独又は適宜組み合わせて添加することができる。
以下、本発明に係る酸化アルミニウム粒子の製造方法を説明する。
「酸化アルミニウム粒子の製造方法」
(酸化アルミニウム粒子前躯体の生成)
最初にアルミニウム塩水溶液中にアルカリ水溶液を添加し、得られた反応混合物中に酸化アルミニウム粒子の前躯体である水酸化アルミニウムのゲル状物質を作成する。
「酸化アルミニウム粒子の製造方法」
(酸化アルミニウム粒子前躯体の生成)
最初にアルミニウム塩水溶液中にアルカリ水溶液を添加し、得られた反応混合物中に酸化アルミニウム粒子の前躯体である水酸化アルミニウムのゲル状物質を作成する。
前記アルミニウム塩としては、塩化アルミニウム無水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化アルミニウム、臭化アルミニウム六水和物、ヨウ化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、乳酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム12水和物(ナトリウムミョウバン)、過塩素酸アルミニウム九水和物、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムs−ブトキシド、アルミニウムt−ブトキシドなどから選ばれる少なくとも1種類のアルミニウム塩を例示できるが、市場での入手のし易さ、取り扱いの容易さ、価格の安価さからは、塩化アルミニウム六水和物、硝酸アルミニウム九水和物、臭化アルミニウム六水和物、硫酸ナトリウムアルミニウム12水和物(ナトリウムミョウバン)、アルミニウムイソプロポキシドが好ましいものである。
また、上記アルカリ水溶液は、アルミニウム塩の加水分解を促進するために反応系に添加するものであり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、及び水酸化バリウムなどから選ばれる少なくとも1種を例示することができる。
アルカリ化合物の使用量は、アルミニウム金属塩に対し、モル比で2〜4倍であることが発明者らの見解で好ましい。2倍未満では反応原料が熱処理して反応生成物を生成するのに不十分であり、反応溶液のゲル化も起きず、収率良く粒子を得ることができない場合がある。4倍超では逆にpHが高すぎ、アルカリがゲルを溶かしてしまい、癒着や凝集する粒子が増す傾向が見られた。
また、アルミニウム塩水溶液の濃度が1.0M〜3.0Mであり、アルカリ水溶液の濃度が4.0M〜10.0Mであることが好ましい条件である。これによって、アルミニウム塩水溶液とアルカリ水溶液との反応混合物中のゲル状物質の生成が収率よくできるようになる。なお、アルミニウム塩水溶液における金属塩の濃度としては、前述したように、1.0M〜3.0Mで行なうことが好ましいが、生産性からはそれぞれのアルミニウム金属塩溶解度上限の濃度がより好ましい条件でもある。
上記手法における反応混合物の濃度を変化させることによって、目的とする酸化アルミニウム粒子の形態を制御することができる。例えば、アルミニウム塩水溶液に対してアルカリ水溶液を総て滴下し、10分間撹拌して得た反応混合物のpHが4〜8となるように、アルカリ水溶液のpHを制御することにより、酸化アルミニウムの形態を針状とすることができる。この場合、pH値の低下とともに、アスペクト比は増大する傾向にある。pHが4未満、若しくは12より大きくなってしまう場合、酸化アルミニウム粒子の形状が不定形になったり、針状や板状などの形状が混在するようになる。pH値は、添加するアルカリ水溶液の濃度、容量を変更することで制御することができる。
アルミニウム塩水溶液とアルカリ水溶液との容量は等しいか、アルカリ水溶液が少ないことが好ましい。アルカリ水溶液の濃度が薄く、溶液の量が多すぎるとゲル化が難しくなる。アルミニウム塩の濃度と、アルミニウム塩及びアルカリ水溶液の容量を固定すれば、後の形態制御はアルカリ水溶液の濃度を変えれば良いだけとなるので、合成条件項目を少なくするために容量は等しいことがより好ましい。
なお、アルミニウム塩水溶液の種類、すなわちアルミニウム塩の種類を適宜変化させることにより、酸化アルミニウムの形態を制御することができる。例えば、アルミニウム金属塩水溶液を塩化アルミニウム六水和物の水溶液又は硝酸アルミニウムの水溶液から構成した場合、酸化アルミニウム粒子の形態を針状化することが容易となる。特に、塩化アルミニウム六水和物の水溶液を用いた場合に、アスペクト比のより高い針状の酸化アルミニウム粒子をより簡易に製造することができる。
以上のような工程を経ることにより、反応混合物中に酸化アルミニウム粒子の前躯体であるゲル状物質を生成することができる。この結果、以下に示す熱処理による酸化アルミニウム粒子の成長過程において、成長過程にある酸化アルミニウム粒子がゲル状物質中で固定され、粒子同士の癒着や凝集が抑制される。これにより、粒度分布幅が狭小化されたナノサイズレベルの酸化アルミニウム粒子を得ることができるようになる。
(熱処理)
上述のようにして酸化アルミニウム粒子前躯体を生成させた後は、以下の4段階からなる熱処理で粒子化できる。
上述のようにして酸化アルミニウム粒子前躯体を生成させた後は、以下の4段階からなる熱処理で粒子化できる。
第1の熱処理は、前記酸化アルミニウム粒子前躯体を室温以上の第1の温度に加熱することによって行う。第1の熱処理は、主として、前記酸化アルミニウム粒子前躯体内に生じた前記アルカリ金属塩の加水分解を促進し、前記反応混合物内における前記ゲル状物質の生成を促進させるためのものである。
第1の温度としては、室温(25℃)〜140℃で行なうことが好ましいが、反応時間を考慮すると120℃から140℃であることが好ましい。140℃を越える温度で第1の熱処理を行なうと、長さが不揃いの酸化アルミニウム粒子が生成してしまい、以降の熱処理を施行しても酸化アルミニウム粒子の粒度分布幅(標準偏差)を狭小化できない場合がある。なお、熱処理時間は24時間以上が好ましく、24時間未満では標準偏差の小さくなる効果が見られない。
第2の熱処理では、反応混合物を第1の熱処理における第1の温度よりも高い第2の温度に加熱することによって行う。この第2の熱処理は、主として高アスペクト比の酸化アルミニウム粒子を得るために行う。
第2の温度は第1の温度よりも高い温度で行う必要があり、具体的には140℃〜250℃の温度で行なうことができるが、特には170℃〜250℃であることが好ましい。
140℃未満であると粒子生成に時間がかかるばかりでなく、標準偏差が大きくなる(粒度分布幅が広い)。また、250℃以上ではアスペクト比の小さな粒子を製造するには有利であるが、高アスペクト比のものを所望する場合は、250℃程度が好ましい条件である。
140℃未満であると粒子生成に時間がかかるばかりでなく、標準偏差が大きくなる(粒度分布幅が広い)。また、250℃以上ではアスペクト比の小さな粒子を製造するには有利であるが、高アスペクト比のものを所望する場合は、250℃程度が好ましい条件である。
第2の熱処理における熱処理時間は、昇温段階を含め10〜30分以内が好ましい。時間が長くなる場合は、粒子径にばらつきが出ることや低アスペクト比化を招く。
第3の熱処理では、第2の熱処理の温度よりも低い温度で行う。第3の熱処理は、主として酸化アルミニウム粒子の粒度分布幅(標準偏差)を狭小化するために行う。
第3の熱処理の温度は、例えば130℃以下、好ましくは室温以下に設定する。そして、好ましくは第2の熱処理の温度から急速に冷却することである。冷却に要した時間も含め10分以内であることが好ましい。これによって、目的とする酸化アルミニウム粒子の粒度分布幅(標準偏差)をより狭小化することができるようになる。
第4の熱処理では、室温以上で熱処理を行う。この第4の熱処理は、主として前記高アスペクト比の酸化アルミニウム粒子の成長を行う。
第4の温度は室温以上に設定することが必要であり、好ましくは室温〜180℃の温度、特に好ましくは100℃〜180度の温度範囲に設定する。第4の温度が180℃よりも高いと、粒度分布幅を拡大させ、標準偏差を悪化させるばかりでなく、針状粒子は紡錘形状に、板状粒子は粒状となり、アスペクト比を損失する場合がある。詳しく述べると、第4の熱処理において、180℃以上の温度で熱処理を行なうと、生成していた粒子が再溶解、再結晶化(オストワルド熟成)し、粒子の形状、粒度分布幅が制御不能になる場合がある。これによって粒度分布幅を劣化させてしまう場合がある。また、第4の温度が100℃未満であると収率が悪化する場合がある。処理時間は4時間〜1週間であり、設定温度に応じて加熱時間は適宜調整する。
上記の熱処理後、前記反応生成物が入った容器を放冷し、遠心分離機を用いて生成した酸化アルミニウム粒子と溶液とを分離する。その後、副生成物の塩を除くために硝酸ナトリウム水溶液(0.5M)で遠心洗浄(3回)し、遠心水洗(1回)し、水メタノール混合溶液(体積比 水:メタノール=0.5:9.5)で遠心洗浄を1回行った後、乾燥させる。これにより、目的とする酸化アルミニウム粒子を得る。なお、このスキームで得られる酸化アルミニウム粒子はベーマイトであることがX線回折から判明している。
本発明に係る酸化アルミニウム粒子は、スルホン酸基およびリン酸基からなる群から選択される少なくとも一つの基を有する有機酸で被覆されていることが好ましい。
酸化アルミニウム粒子の表面の水酸基を取り除くことができるため、結果として酸化アルミニウム粒子の分散を良くして、透明性・機械特性を向上することができる。また、本発明に係る酸化アルミニウム粒子の表面には有機酸で被覆されているが、有機酸と酸化アルミニウム粒子との間の相互作用は化学的吸着であっても物理的吸着であってもよく、有機酸と酸化アルミニウム粒子との間の相互作用に制限はない。例えば配位結合、共有結合、イオン結合等の比較的強い化学結合、あるいはファンデルワールス力、水素結合、疎水−疎水相互作用、分子鎖の絡み合い効果等の比較的弱い可逆的な引力相互作用等が例示される。現在のところでは化学結合をしていないと考えられるため物理的吸着によって酸化アルミニウム粒子に有機酸が添着しているものと考えられる。
本発明に係るスルホン酸基およびリン酸基からなる群から選択される少なくとも一つの基を有する有機酸は、公知の有機酸であれば特に制限されないが、たとえば、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、オクタデシルスルホン酸、ハロゲン置換ベンゼンスルホン酸、アルキル置換ベンゼンスルホン酸、アルコキシ置換ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシ基置換ベンゼンスルホン酸、ニトロ基置換ベンゼンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸等の有機スルホン酸、モノフェニルリン酸、ジフェニルリン酸、トリフェニルリン酸、モノメチルリン酸、ジメチルリン酸、トリメチルリン酸などのリン酸エステル、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸などのホスホン酸、などが例示され、中でもアルキル置換ベンゼンスルホン酸が好ましい。
本発明に係る酸化アルミニウム粒子は、シランカップリング剤で表面処理されていてもよい。例えば上記酸化アルミニウム粒子の調製方法により酸化アルミニウム粒子を調製した場合、酸化アルミニウム粒子の表面には多数の−OH基が存在するため、疎水性である本発明の樹脂と混合すると酸化アルミニウム粒子が凝集しやすい。そのため、透明性・機械特性を低下することになるが、シランカップリング剤で表面処理をすることにより、疎水性−親水性バランスをコントロールするだけではなく、新たな官能基を酸化アルミニウム粒子に形成することもできる。その結果、透明性・機械特性を向上することができる。
本発明に係るシランカップリング剤は、特に限定は無く、公知のものを使用することができ、具体的には反応点としてトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリクロロシリル基、ジエトキシシリル基、ジメトキシシリル基、ジモノクロロシリル基、モノエトキシシリル基、モノメトキシシリル基、モノクロロシリル基、ヒドロシリル基、などを化学構造中に有する化合物を挙げることができる。また、これらの反応点官能基は分子内に少なくとも1つ以上存在し、酸化アルミニウム粒子の表面水酸基と反応することによりその表面に固定化される。更に本発明のシランカップリング剤を構成する化合物は、分子内に反応性官能基としてアクリロイル基、メタクリロイル基、活性水素含有アミノ基、エポキシ基、ビニル基、パーフルオロアルキル基、及びメルカプト基から選ばれた少なくとも1個の官能基を有するもの、あるいは長鎖アルキル基を有するものを用いることができる。より具体的には、n−ブチルトリクロロシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−デシルトリクロロシラン、n−デシルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルクロロシラン、n−ドデシルトリクロロシラン、n−ドデシルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリクロロシラン、n−ヘキサデシルトリクロロシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリクロロシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、t−ブチルジメチルメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリクロロシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−プロピルトリクロロシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルメチルジクロロシラン、n−デシルメチルジクロロシラン、ジ−n−ブチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシクロロシラン、ジ−n−オクチルジクロロシラン、ドコシルメチルジクロロシラン、ドデシルメチルジクロロシラン、ドデシルメチルジエトキシシラン、エチルメチルジクロロシラン、n−ヘプチルメチルジクロロシラン、n−ヘキシルメチルジクロロシラン、メチルペンチルジクロロシラン、n−オクタデシルメトキシジクロロシラン、n−オクタデシルメチルジクロロシラン、プロピルメチルジクロロシラン、n−デシルジメチルクロロシラン、エチルジメチルクロロシラン、n−オクタデシルジメチルクロロシラン、n−オクタデシルジメチルメトキシシラン、n−オクチルジメチルクロロシラン、n−プロピルジメチルクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチル−n−プロポキシシラン、トリ−n−プロピルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、トリトリルクロロシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(6アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシラン、N−3−[(アミノ(ポリプロピレノキシ))アミノプロピルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、3アミノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シランなどが挙げられる。これらのうち反応性と取り扱い容易性からトリメチルメトキシシラン、t−ブチルジメチルメトキシシラン、などのトリアルキルモノメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシランやジメチルジメトキシシランなどのジメトキシシランが好ましい。これらシランカップリング剤は2種以上を併用してもよい。
以下本発明に係る酸化アルミニウム粒子の表面処理について詳説する。
<粒子の表面処理>
前述のとおり、酸化アルミニウム粒子は水熱合成で作成される為、その表面には多数の−OH基が存在し親水性である。親水性のままでの高分子中への添加は凝集を伴う為、粒子複合樹脂組成物としての物性低下を招く。そこで、粒子の表面処理が必要となる。
前述のとおり、酸化アルミニウム粒子は水熱合成で作成される為、その表面には多数の−OH基が存在し親水性である。親水性のままでの高分子中への添加は凝集を伴う為、粒子複合樹脂組成物としての物性低下を招く。そこで、粒子の表面処理が必要となる。
粒子の表面処理としては、発明者らはスルホン酸基、リン酸基を有する有機化合物が、入手性と酸化アルミニウム粒子表面への吸着量から有効であることを見出し、特には、パラトルエンスルホン酸、モノフェニルリン酸などのアルキル基を有する芳香族スルホン酸、芳香族リン酸が好ましいことを見出した。
添加量については、例えば、パラトルエンスルホン酸の場合、短軸10nm、長さ200nmの酸化アルミニウム粒子の水コロイドに、粒子に対して10〜30phr添加することで改質できる。また、親水性が低下した粒子を有機溶媒、例えば、シクロヘキサノンやテトラヒドロフランなどの親水性有機溶媒に溶媒置換等を通じて再分散可能である。これらの有機酸は、粒子表面に吸着することで、縮合系高分子の分解基点となる−OH基を封じることにもなるが、さらに被覆を高める手法として、前記シランカップリング剤で覆うことも望ましい手法である。なおこれらの酸は、吸着できない遊離のものがあると縮合系高分子を分解させることになるので、選択した粒子形状に見合った添加量が必要である。
例えばトリメチルメトキシシランを用いた場合の添加量も酸と同様に遊離のものがあると透明性低下や加水分解させる要因となるので、必要量を添加することになる。上記テトラヒドロフランに分散させたものの場合、トリメチルメトキシシランを、上述の酸化アルミニウム粒子の場合には5〜20phr程度することで改質ができる。なお、シランカップリング剤の反応を促進する為に、加熱をすることも可能である。また、遊離のシランカップリング剤は揮発するものが多いので、加熱して減量することも可能である。
前記有機酸を本発明において使用すると、樹脂組成物のクロロホルム可溶成分中に該有機酸が検出される特徴がある。かかる検出はMS、NMR、IR、分取クロマトグラフィなどの化学分析手段の組み合わせで行うことができる。
有機酸、シランカップリング剤は、比較的添加量が少ないので、屈折率に対する影響は小さいが、粒子の屈折率を変化させるので、透明性の目安として適宜選択することが好ましい。なお、上記の有機酸などの23℃、測定波長589nmでの屈折率は以下の通りである。パラトルエンスルホン酸(1.56)、モノフェニルリン酸(1.543)、トリメチルメトキシシラン(1.46)である。
透明性を得るための指針としては、レイリー散乱の考え方を適用できる。ここでは、ベーマイトの屈折率である1.615を基準に取ったもので説明する。
上記シランカップリング剤、有機酸で変性した場合は、屈折率を適宜変更する必要があるが、マトリクスとなる樹脂の屈折率がベーマイトに近接しているほど、透明性が高くなることを示している(図1を参照)。
この考え方は、縮合系高分子と非縮合系高分子との間の屈折率にも同様に用いることができ、使用する高分子との間の屈折率差は小さいほど透明性には好ましいことを意味する。
<粒子複合樹脂組成物の製造方法>
本発明の粒子複合樹脂組成物は、酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させて酸化アルミニウム粒子分散液(1)を調製する段階と、
縮合系高分子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子と、必要により非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体と、を前記酸化アルミニウム粒子分散液(1)に混合した後に前記溶媒を留去する段階と、を含む工程I、または
酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させて酸化アルミニウム粒子分散液(1)を調製し、さらに酸化アルミニウム粒子分散液に主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子を溶解する段階と、
前記非水系溶媒を留去して再度前記非水系溶媒に分散させることにより、酸化アルミニウム粒子および主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子を含む分散液(2)を調製する段階と、
縮合系高分子と、必要により非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子と、を前記分散液(2)に溶解し、前記非水系溶媒を留去する段階と、を含む工程IIのいずれか一方の工程を有する製造方法から得られることが好ましい。
<粒子複合樹脂組成物の製造方法>
本発明の粒子複合樹脂組成物は、酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させて酸化アルミニウム粒子分散液(1)を調製する段階と、
縮合系高分子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子と、必要により非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体と、を前記酸化アルミニウム粒子分散液(1)に混合した後に前記溶媒を留去する段階と、を含む工程I、または
酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させて酸化アルミニウム粒子分散液(1)を調製し、さらに酸化アルミニウム粒子分散液に主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子を溶解する段階と、
前記非水系溶媒を留去して再度前記非水系溶媒に分散させることにより、酸化アルミニウム粒子および主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子を含む分散液(2)を調製する段階と、
縮合系高分子と、必要により非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子と、を前記分散液(2)に溶解し、前記非水系溶媒を留去する段階と、を含む工程IIのいずれか一方の工程を有する製造方法から得られることが好ましい。
すなわち、本発明における好適な製造方法としては、以下の3通りの手法を挙げることができる
第1の手法は、酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させた後、使用する全ての高分子を混合した後に溶媒を留去して粒子複合樹脂組成物を得る手法である。
第1の手法は、酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させた後、使用する全ての高分子を混合した後に溶媒を留去して粒子複合樹脂組成物を得る手法である。
第2の手法は、酸化アルミニウム粒子を表面処理して非水系溶媒に分散させた後、当該溶媒に溶解する高分子のみを添加し、当該非水系溶媒を留去して、得られた複合材を混合していない高分子と溶融混練する手法である。
第3の手法は、酸化アルミニウム粒子を表面処理して乾固させた後、得られた乾固物を使用する全ての高分子と溶融混練する手法である。
なお、上記の「使用する全ての高分子」とは、縮合系高分子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子と、必要により非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体を含むものである。
第1の手法は工程を簡便にすることができる利点がある。第2の手法は、加水分解を受けにくい非縮合系高分子で一旦酸化アルミニウムを被覆するので、加水分解を受けやすい縮合系高分子と酸化アルミニウムとの接触を避ける利点、即ち分子量維持の効果がある。第3の手法は、非水系溶媒を全く使用しない為、第1の手法よりも、更に簡便にすることできる利点があり、最も経済的有利な手法である。
製造した粒子複合樹脂組成物の成形方法には特に限定はなく、一般の射出成形法やこれとプレスを合わせた射出プレス法など適宜選択可能である。また、成形されたものは、自動車用の窓材や外板等、建築用資材として利用可能である。
また、上記酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させる温度や時間は特に制限されず公知の攪拌機など用いることができ、たとえば、20〜30℃、1〜12時間が好ましい。
さらに主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子、縮合系高分子、および必要により添加する非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体を非水系溶媒に分散させる温度、方法や時間も同様に特に制限されない。また、上記溶融混練する方法は、公知の攪拌機など用いることができ、たとえば、20〜40℃、1〜24時間が好ましい。
本発明に係る非水系溶媒は、公知のものではあれば特に制限されないが親水性を有するもの、例えば、メタノール、エタノール、アセトン、テトラヒドロフランなどが好例として挙げられる。
以下、実施例および比較例により本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本発明において採用した分析方法および分析機器は下記の通りである。
(1)粒子形状、粒子径
透過型電子顕微鏡(TEM)にて、粒子形状を観察した。
<観察方法(粒子形状)>
試料を純水(2段蒸留水)にて希釈後、超音波洗浄器にて15分間かけた。その後銅メッシュ上の親水処理済カーボン被覆コロジオン膜に試料を塗布し、乾燥させ観察試料を準備した。透過型電子顕微鏡にてその試料の電子顕微鏡像を120KV、70mA、10万倍にて撮影して、観察した。
透過型電子顕微鏡(TEM)にて、粒子形状を観察した。
<観察方法(粒子形状)>
試料を純水(2段蒸留水)にて希釈後、超音波洗浄器にて15分間かけた。その後銅メッシュ上の親水処理済カーボン被覆コロジオン膜に試料を塗布し、乾燥させ観察試料を準備した。透過型電子顕微鏡にてその試料の電子顕微鏡像を120KV、70mA、10万倍にて撮影して、観察した。
・TEM用銅メッシュ:マイクログリット150−Bメッシュ、カーボン補強済み 応研商事株式会社
・透過型電子顕徹鏡:JEOLJEM−1200EXII 日本電子株式会社
<観察方法(粒子径)>
透過型電子顕微鏡にて撮影した写真を市販のスキャナーで電子データとして取り込み、市販のパソコン上で長さを測るソフトを用いて粒子径を測定した。短軸径、長軸径、厚さ、一辺の長さ共にそれぞれ無作為に100個体選び、測定した。
ソフト名:Scion Image for Windows(登録商標)Scion corp.
(2)酸化アルミニウムの同定
粉末X線回折装置を用いた。
<観察方法>
試料を測定用無反射板に圧粉することにより、これを観察試料とし、X線解析装置にて測定し、酸化アルミニウムのJCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)と比較することにより同定した。
・X線解析装置:RINT−2000理学電機
(3)機械的物性、光学的物性測定
得られた樹脂組成物を乾燥して粒状にし、次いでペレット化した後射出成形して各種試料に供した。なお、乾燥は全ての樹脂組成物に対して、80℃の減圧下で24時間行った。射出成形は、ポリカーボネート、ポリアミド6、ポリブチレンテレフタレートを含むものについては260℃、含まないものについては、240℃の樹脂温度設定で実施した。
・透過型電子顕徹鏡:JEOLJEM−1200EXII 日本電子株式会社
<観察方法(粒子径)>
透過型電子顕微鏡にて撮影した写真を市販のスキャナーで電子データとして取り込み、市販のパソコン上で長さを測るソフトを用いて粒子径を測定した。短軸径、長軸径、厚さ、一辺の長さ共にそれぞれ無作為に100個体選び、測定した。
ソフト名:Scion Image for Windows(登録商標)Scion corp.
(2)酸化アルミニウムの同定
粉末X線回折装置を用いた。
<観察方法>
試料を測定用無反射板に圧粉することにより、これを観察試料とし、X線解析装置にて測定し、酸化アルミニウムのJCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)と比較することにより同定した。
・X線解析装置:RINT−2000理学電機
(3)機械的物性、光学的物性測定
得られた樹脂組成物を乾燥して粒状にし、次いでペレット化した後射出成形して各種試料に供した。なお、乾燥は全ての樹脂組成物に対して、80℃の減圧下で24時間行った。射出成形は、ポリカーボネート、ポリアミド6、ポリブチレンテレフタレートを含むものについては260℃、含まないものについては、240℃の樹脂温度設定で実施した。
・ヘイズ値は、へイズメーター(村上色彩研究所製 HM−65)で計測した。試験片は、1mmの厚さのものを用い、25℃±2℃の環境で計測した。
・曲げ弾性率は、ASTM D790に従い、オートグラフ(島津製作所(株)製 DSC−10T)で25℃±2℃の環境で計測した。
・Izod衝撃値は、ASTM D256(ノッチ有り)に従い、25℃±2℃の環境で計測した。
・線膨張係数は、熱機械測定装置(セイコー電子工業(株)製 TMA120C)で計測した。試験片は、3mm×3mm×25mm長のものを用いた。試験温度は、30℃〜70℃で行った。
・表面平滑性は、(株)ミツトヨ サーフテストSV3100で計測し、ISO多目的試験片の表面Raが50μm以下のものを良好とした。
・明細書に記載の屈折率は、多波長アッベ屈折計((株)アタゴ製DR−M2)で23℃±2℃の環境で計測した。
(4) 酸化アルミニウム粒子の合成
(A−1)ベーマイト粒子の調製
機械攪拌機を備えたテフロン(登録商標)製ビーカーに塩化アルミニウム六水和物(2.0M,40ml,25℃)を入れ、恒温槽で10℃に保ちつつ、攪拌(700rpm)しながら水酸化ナトリウム(5.10M,40ml,25℃)を約6分かけて滴下した。滴下終了後さらに10分間攪拌を続け、攪拌終了後、溶液のpHを測定した(pH=7.08)。溶液をテフロン(登録商標)ライナーを備えたオートクレーブに代え密栓し、オーブンで120℃、24時間経時させた(第1の熱処理)。第1の熱処理の終了後、前記オートクレーブをオイルバスヘ移し、180℃、30分間加熱した(第2の熱処理)。第2の熱処理終了後、前記オートクレーブを流水へ入れ、急速冷却(約10℃)をした(第3の熱処理)。第3の熱処理終了後、前記オートクレーブを再びオーブンヘ入れ150℃で、1日加熱を続けた(第4の熱処理)。
(A−1)ベーマイト粒子の調製
機械攪拌機を備えたテフロン(登録商標)製ビーカーに塩化アルミニウム六水和物(2.0M,40ml,25℃)を入れ、恒温槽で10℃に保ちつつ、攪拌(700rpm)しながら水酸化ナトリウム(5.10M,40ml,25℃)を約6分かけて滴下した。滴下終了後さらに10分間攪拌を続け、攪拌終了後、溶液のpHを測定した(pH=7.08)。溶液をテフロン(登録商標)ライナーを備えたオートクレーブに代え密栓し、オーブンで120℃、24時間経時させた(第1の熱処理)。第1の熱処理の終了後、前記オートクレーブをオイルバスヘ移し、180℃、30分間加熱した(第2の熱処理)。第2の熱処理終了後、前記オートクレーブを流水へ入れ、急速冷却(約10℃)をした(第3の熱処理)。第3の熱処理終了後、前記オートクレーブを再びオーブンヘ入れ150℃で、1日加熱を続けた(第4の熱処理)。
その後、前記オートクレーブを流水で冷やし、遠心分離(30000rpm,30min)で上澄み除去後、遠心水洗3回、水メタノール混合溶液(体積比 水:メタノール、0.5:9.5)遠心洗浄を1回行った。その後、凍結乾燥機を用いて乾燥させることにより無色結晶(A)を得た。この無色結晶(A)はX線回折の結果、ベーマイトであることが判明した。また、TEMを用いて粒子のサイズを調べたところ、長軸長さ125±13nm、短軸長さ(径)5.2±0.6nm、アスペクト比が約20の針状であることが判明した。なおアスペクト比はベーマイト粒子100個それぞれのアスペクト比を求めてその平均値とした。以下、他の実施例等も同様である。
(A−2)ベーマイト粒子
上記の欄「(A−1)ベーマイト粒子の調製」において、塩化アルミニウム六水和物(2.0M,40ml,25℃)の条件を塩化アルミニウム六水和物(4.0M,40ml,25℃)に変えて上記(A−1)と同様の方法でベーマイトを合成した。TEMを用いて粒子のサイズを調べたところ、長軸長さ50±30nm、短軸長さ(径)10±1.5nm、アスペクト比が約5の針状であることが判明した。
上記の欄「(A−1)ベーマイト粒子の調製」において、塩化アルミニウム六水和物(2.0M,40ml,25℃)の条件を塩化アルミニウム六水和物(4.0M,40ml,25℃)に変えて上記(A−1)と同様の方法でベーマイトを合成した。TEMを用いて粒子のサイズを調べたところ、長軸長さ50±30nm、短軸長さ(径)10±1.5nm、アスペクト比が約5の針状であることが判明した。
(A−3)ベーマイト粒子
上記の欄「(A−1)ベーマイト粒子の調製」において、塩化アルミニウム六水和物(2.0M,40ml,25℃)の条件を塩化アルミニウム六水和物(1.0M,40ml,25℃)に変えて上記(A−1)と同様の方法でベーマイトを合成した。TEMを用いて粒子のサイズを調べたところ、長軸長さ500±200nm、短軸長さ(径)3±2nm、アスペクト比が約500の針状であることが判明した。
(5)粒子分散溶液の作製及び樹脂組成物の作成
(B−1)ベーマイト分散液
上記(A−1)にて得たベーマイト粒子にパラトルエンスルホン酸(和光純薬製)をベーマイト粒子に対して15phr添加し、シクロヘキサノンに分散させた。
上記の欄「(A−1)ベーマイト粒子の調製」において、塩化アルミニウム六水和物(2.0M,40ml,25℃)の条件を塩化アルミニウム六水和物(1.0M,40ml,25℃)に変えて上記(A−1)と同様の方法でベーマイトを合成した。TEMを用いて粒子のサイズを調べたところ、長軸長さ500±200nm、短軸長さ(径)3±2nm、アスペクト比が約500の針状であることが判明した。
(5)粒子分散溶液の作製及び樹脂組成物の作成
(B−1)ベーマイト分散液
上記(A−1)にて得たベーマイト粒子にパラトルエンスルホン酸(和光純薬製)をベーマイト粒子に対して15phr添加し、シクロヘキサノンに分散させた。
(B−2)ベーマイト分散液
上記(A−2)にて得たベーマイト粒子にパラトルエンスルホン酸(和光純薬製)をベーマイト粒子に対して15phr添加し、シクロヘキサノンに分散させた。
上記(A−2)にて得たベーマイト粒子にパラトルエンスルホン酸(和光純薬製)をベーマイト粒子に対して15phr添加し、シクロヘキサノンに分散させた。
(B−3)ベーマイト分散液
上記(A−3)にて得たベーマイト粒子にパラトルエンスルホン酸(和光純薬製)をベーマイト粒子に対して15phr添加し、シクロヘキサノンに分散させた。
上記(A−3)にて得たベーマイト粒子にパラトルエンスルホン酸(和光純薬製)をベーマイト粒子に対して15phr添加し、シクロヘキサノンに分散させた。
(C−1)粒子複合樹脂組成物
上記(B−1)にポリスチレンをベーマイト粒子が50wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物をテトラヒドロフランに再度溶解した。更に、ポリカーボネートと無水マレイン酸変性ポリスチレンをポリスチレン:ポリカーボネート:無水マレイン酸ポリスチレンを質量比4.5:4.5:1で、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物を得た。
上記(B−1)にポリスチレンをベーマイト粒子が50wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物をテトラヒドロフランに再度溶解した。更に、ポリカーボネートと無水マレイン酸変性ポリスチレンをポリスチレン:ポリカーボネート:無水マレイン酸ポリスチレンを質量比4.5:4.5:1で、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物を得た。
(C−2)粒子複合樹脂組成物
上記(B−2)にポリスチレンをベーマイト粒子が50wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物をテトラヒドロフランに再度溶解した。更に、ポリカーボネートと無水マレイン酸ポリスチレンをポリスチレン:ポリカーボネート:無水マレイン酸ポリスチレンを質量比4.5:4.5:1で、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物を得た。
上記(B−2)にポリスチレンをベーマイト粒子が50wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物をテトラヒドロフランに再度溶解した。更に、ポリカーボネートと無水マレイン酸ポリスチレンをポリスチレン:ポリカーボネート:無水マレイン酸ポリスチレンを質量比4.5:4.5:1で、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物を得た。
(C−3)粒子複合樹脂組成物
上記(B−3)にポリスチレンをベーマイト粒子が50wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物をテトラヒドロフランに再度溶解した。更に、ポリカーボネートと無水マレイン酸ポリスチレンをポリスチレン:ポリカーボネート:無水マレイン酸ポリスチレンを質量比4.5:4.5:1で、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物を得た。
上記(B−3)にポリスチレンをベーマイト粒子が50wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物をテトラヒドロフランに再度溶解した。更に、ポリカーボネートと無水マレイン酸ポリスチレンをポリスチレン:ポリカーボネート:無水マレイン酸ポリスチレンを質量比4.5:4.5:1で、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合し、乾固させた樹脂組成物を得た。
(D−1)粒子複合樹脂組成物
上記(A−1)にポリスチレンとポリカーボネートと無水マレイン酸ポリスチレンをポリスチレン:ポリカーボネート:無水マレイン酸ポリスチレンを4.5:4.5:1で混合し、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合した。次いで、乾固させた粒子複合樹脂組成物を得た。
上記(A−1)にポリスチレンとポリカーボネートと無水マレイン酸ポリスチレンをポリスチレン:ポリカーボネート:無水マレイン酸ポリスチレンを4.5:4.5:1で混合し、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合した。次いで、乾固させた粒子複合樹脂組成物を得た。
(E−1)粒子複合樹脂組成物
上記(B−1)において、シランカップリング剤(信越化学(株)製、トリメチルメトキシシラン)を5phr加えた以外は、上記(C−1)と全く同様にした粒子複合樹脂組成物を得た。
上記(B−1)において、シランカップリング剤(信越化学(株)製、トリメチルメトキシシラン)を5phr加えた以外は、上記(C−1)と全く同様にした粒子複合樹脂組成物を得た。
(F−1)粒子複合樹脂組成物
上記(C−1)において、ベーマイトが20wt%になるように、樹脂の混合比率を変えた粒子複合樹脂組成物を得た。
上記(C−1)において、ベーマイトが20wt%になるように、樹脂の混合比率を変えた粒子複合樹脂組成物を得た。
(F−2)粒子複合樹脂組成物
上記(C−1)において、ベーマイトが10wt%になるように、樹脂の混合比率を変えた粒子複合樹脂組成物を得た。
上記(C−1)において、ベーマイトが10wt%になるように、樹脂の混合比率を変えた粒子複合樹脂組成物を得た。
(G−1)粒子複合樹脂組成物
上記(C−1)において、無水マレイン酸:ポリカーボネートを質量比5:5で、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合し、乾固させた粒子複合樹脂組成物を得た。
上記(C−1)において、無水マレイン酸:ポリカーボネートを質量比5:5で、且つベーマイト粒子が30wt%になるように混合し、乾固させた粒子複合樹脂組成物を得た。
(H−1)粒子複合樹脂組成物
上記(C−1)においてポリスチレンをアクリロニトリルブタジエンスチレンに変えた樹脂組成物を得た。
上記(C−1)においてポリスチレンをアクリロニトリルブタジエンスチレンに変えた樹脂組成物を得た。
(H−2)粒子複合樹脂組成物
上記(B−1)をフリーズドライした乾燥粉をベーマイト粒子が30wt%になるように、ポリプロピレン、ポリアミド6、無水マレイン酸変性ポリプロピレンを質量比4.5:4.5:1で溶融混合して粒子複合樹脂組成物を得た。
上記(B−1)をフリーズドライした乾燥粉をベーマイト粒子が30wt%になるように、ポリプロピレン、ポリアミド6、無水マレイン酸変性ポリプロピレンを質量比4.5:4.5:1で溶融混合して粒子複合樹脂組成物を得た。
(H−3)粒子複合樹脂組成物
上記(H−2)からポリプロピレンを無くし、ポリプロピレン:ポリアミド6:無水マレイン酸変性ポリプロピレン質量比を0:50:50で溶融混合して粒子複合樹脂組成物を得た。
上記(H−2)からポリプロピレンを無くし、ポリプロピレン:ポリアミド6:無水マレイン酸変性ポリプロピレン質量比を0:50:50で溶融混合して粒子複合樹脂組成物を得た。
(H−4)粒子複合樹脂組成物
上記(H−3)のポリアミド6をポリブチレンテレフタレートに、無水マレイン酸変性ポリプロピレンを無水マレイン酸ポリスチレンに変えて溶融混合して粒子複合樹脂組成物を得た。
上記(H−3)のポリアミド6をポリブチレンテレフタレートに、無水マレイン酸変性ポリプロピレンを無水マレイン酸ポリスチレンに変えて溶融混合して粒子複合樹脂組成物を得た。
(H−5)粒子複合樹脂組成物
上記(H−4)のポリブチレンテレフタレートの質量の1/2をポリカーボネートに変えて溶融混合して粒子複合樹脂組成物を得た。
上記(H−4)のポリブチレンテレフタレートの質量の1/2をポリカーボネートに変えて溶融混合して粒子複合樹脂組成物を得た。
(X)ベーマイト粒子を含む樹脂組成物(比較例)
上記(C−1)において、ベーマイト粒子が30wt%になるようにポリカーボネートを混合し、乾固させてベーマイト粒子を含む樹脂組成物を得た。
上記(C−1)において、ベーマイト粒子が30wt%になるようにポリカーボネートを混合し、乾固させてベーマイト粒子を含む樹脂組成物を得た。
(Y)ベーマイト粒子を含む樹脂組成物(比較例)
上記(C−1)において、ベーマイト粒子が30wt%になるように、ポリスチレンを混合し、乾固させてベーマイト粒子を含む樹脂組成物を得た。
上記(C−1)において、ベーマイト粒子が30wt%になるように、ポリスチレンを混合し、乾固させてベーマイト粒子を含む樹脂組成物を得た。
上記樹脂組成物に使用した原料樹脂は以下の通りである。
ポリスチレン;PSジャパン(株)製GPPS HF77
ポリカーボネート;三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、ノバレックス7030A
無水マレイン酸変性ポリスチレン;荒川化学(株)製、アラスター700
アクリロニトリルブタジエンスチレン;電気化学工業(株)製GR2000
ポリプロピレン;日本ポリプロ(株)製MA3H
ポリアミド6;三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製1010C2
無水マレイン酸変性ポリプロピレン;三菱化学(株)製P502
ポリブチレンテレフタレート;三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製5010R3
(実施例1)
上記(C−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例2)
上記(C−2)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例3)
上記(C−3)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例4)
上記(D−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例5)
上記(E−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例6)
上記(F−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例7)
上記(F−2)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例8)
上記(G−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例9)
上記(H−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例10)
上記(H−2)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例11)
上記(H−3)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例12)
上記(H−4)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例13)
上記(H−5)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(比較例1)
上記(X)で得た射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(比較例2)
上記(Y)で得た射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(評価結果)
各実施例、比較例の仕様及び評価結果を表1、表2に示す。
ポリスチレン;PSジャパン(株)製GPPS HF77
ポリカーボネート;三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、ノバレックス7030A
無水マレイン酸変性ポリスチレン;荒川化学(株)製、アラスター700
アクリロニトリルブタジエンスチレン;電気化学工業(株)製GR2000
ポリプロピレン;日本ポリプロ(株)製MA3H
ポリアミド6;三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製1010C2
無水マレイン酸変性ポリプロピレン;三菱化学(株)製P502
ポリブチレンテレフタレート;三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製5010R3
(実施例1)
上記(C−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例2)
上記(C−2)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例3)
上記(C−3)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例4)
上記(D−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例5)
上記(E−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例6)
上記(F−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例7)
上記(F−2)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例8)
上記(G−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例9)
上記(H−1)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例10)
上記(H−2)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例11)
上記(H−3)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例12)
上記(H−4)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(実施例13)
上記(H−5)で得た樹脂組成物の射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(比較例1)
上記(X)で得た射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(比較例2)
上記(Y)で得た射出成形物を用いて、Izod衝撃値、曲げ弾性率、ヘイズ値、線膨張係数、表面平滑性を計測した。
(評価結果)
各実施例、比較例の仕様及び評価結果を表1、表2に示す。
表2から明らかなように、縮合系高分子とカルボン酸無水物基を有する非縮合系高分子を用いたものは、Izod衝撃値が高い結果となった。これは比較例1の結果から明らかなように、ポリカーボネートを用いたことによって、Izod衝撃値が高くなるわけではない。非縮合系高分子を用いることによって、ポリカーボネートの分子量が維持できた為、ポリカーボネートが本来有している耐衝撃性が損なわれなかったためであると考えられる。また、これはポリカーボネートだけに発現したものではなく、ポリアミド、ポリエステルでも発現した。
以上、具体例を挙げながら本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
Claims (8)
- アスペクト比5〜500の酸化アルミニウム粒子と、縮合系高分子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子とを含む粒子複合樹脂組成物。
- 前記非縮合系高分子は、主鎖が炭素−炭素結合からなる加水分解耐性高分子、ならびにカルボン酸無水物基およびカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも一つを分子構造内に有する高分子からなる群から選択される1以上を含む、請求項1に記載の粒子複合樹脂組成物。
- 請求項1または2のいずれか1項に記載の粒子複合樹脂組成物は、さらに非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体を含む粒子複合樹脂組成物。
- 前記酸化アルミニウム粒子は、スルホン酸基およびリン酸基からなる群から選択される少なくとも一つの基を有する有機酸で被覆されていることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項に記載の粒子複合樹脂組成物。
- 前記酸化アルミニウム粒子は、シランカップリング剤で表面処理されていることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項に記載の粒子複合樹脂組成物。
- 酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させて酸化アルミニウム粒子分散液(1)を調製する段階と、
縮合系高分子および主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子を前記酸化アルミニウム粒子分散液(1)に混合した後に前記溶媒を留去する段階と、を含む工程I、または
酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させて酸化アルミニウム粒子分散液(1)を調製し、さらに酸化アルミニウム粒子分散液に主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子を溶解する段階と、
前記非水系溶媒を留去して再度前記非水系溶媒に分散させることにより、酸化アルミニウム粒子および主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子を含む分散液(2)を調製する段階と、
縮合系高分子を前記分散液(2)に溶解し、前記非水系溶媒を留去する段階と、を含む工程IIのいずれか一方の工程を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の粒子複合樹脂組成物を製造する方法。 - 酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させて酸化アルミニウム粒子分散液(1)を調製する段階と、
縮合系高分子と、主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子と、非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体と、を前記酸化アルミニウム粒子分散液(1)に混合した後に前記溶媒を留去する段階とを含む工程I、または
酸化アルミニウム粒子を非水系溶媒に分散させて酸化アルミニウム粒子分散液(1)を調製し、さらに酸化アルミニウム粒子分散液に主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子を溶解する段階と、
前記非水系溶媒を留去して再度前記非水系溶媒に分散させることにより、酸化アルミニウム粒子および主鎖が炭素−炭素結合からなる非縮合系高分子を含む分散液(2)を調製する段階と、
縮合系高分子と、非縮合系高分子および/または当該非縮合系高分子を一部に有する共重合体と、を前記分散液(2)に溶解し、前記非水系溶媒を留去する段階と、を含む工程IIのいずれか一方の工程を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の粒子複合樹脂組成物を製造する方法。
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JP2008073928A JP2009096978A (ja) | 2007-09-27 | 2008-03-21 | 粒子複合樹脂組成物、および粒子複合樹脂組成物の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010285315A (ja) * | 2009-06-11 | 2010-12-24 | Kawaken Fine Chem Co Ltd | 有機物アルミナ複合薄膜及びその製造方法 |
JPWO2013094679A1 (ja) * | 2011-12-21 | 2015-04-27 | 富士電機株式会社 | ナノコンポジット樹脂組成物 |
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- 2008-03-21 JP JP2008073928A patent/JP2009096978A/ja active Pending
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