JP2009095659A - Ctシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 同時に大量のスライスを細かく撮影可能なX線CTシステムにおいては、撮影された複数ビューの投影データを用いて、複数のスライスの再構成処理を高速に行わなければならない。
【解決手段】 ホストマシン110は、CTスキャナ100に対しスキャンの指示を行うとともにCTスキャナから転送された投影データに基づき画像再構成処理を司る。ホストマシンには、画像再構成処理の分散処理を実行する1又は2以上のサブマシン111−113が接続される。ホストマシンは、分散処理の条件を定義する分散条件を入力し、分散条件に基づいて投影データをサブマシンに分配する。そして、サブマシンから処理の結果データを受信して再構成画像データを得る。
【選択図】 図1A

Description

本発明は、被検体にX線等の放射線を曝射して得た投影画像データに基づき被検体の断層像を再構成するCTシステムに関する。
CT装置は、発明されて以来めざましい進歩を遂げている。近年では、例えば、被検体を体軸方向へ移動させながらX線管を被検体の周囲を連続的に周回させることによって被検体に対して螺旋状にX線を曝射するヘリカルスキャン方式が実用化されている。また、2次元検出器により、一回転のみで複数スライスの断層撮影を実行可能とする装置も実用化されている。
いわゆる第3世代と称される放射線CT装置では一般に、次のような手順によって断層画像が撮影される。まず、被検体を間にして、X線管と多チャンネルのX線検出器とを対向配置する。このX線管とX線検出器とを、被検体の周りに360度に亘って回転させながら、X線管からX線ビームを被検体へ曝射し、被検体を透過したX線をX線検出器で検出する。このとき、X線管から曝射されるX線強度は一定(すなわち、X線管の管電圧、管電流が一定)としている。なお、X線管の焦点から放射されるX線は、扇形のX線ビームにコリメートされる。また、X線ビームの広がり幅は、スライス厚などに応じて決定される。
上記したような、X線管とX線検出器とを被検体の周りを回転させながらX線管からX線を被検体へ曝射し被検体を透過したX線をX線検出器で検出する動作は、「スキャン (scan)」と呼ばれる。また、上記回転中にX線検出器で透過X線を検出(サンプリング)する回転角度は、「ビュー(view)角度」と呼ばれる。このスキャンによって得られた複数ビューの投影画像データを再構成処理することにより、被検体の断層像を取得することができる。
このような最近のX線CT装置では、同時に大量のスライスを細かく撮影可能なことから、撮影された複数ビューの投影画像データを用いて、複数のスライスの再構成処理を高速に行わなければならないという課題にさらされている。
現在、このような再構成処理の分散処理方法としては、例えば特許文献1に示されているものがある。
特開2005-334110号公報
上記したように、X線CT装置の進歩により、大量のスライスを再構成しなければならない必要性から、これまで着目されなかった前処理、コンボリューション演算処理、後処理にも多大な処理負荷がかかっている。そのため、バックプロジェクション演算処理のみならず、前処理、コンボリューション演算処理、後処理の高速化を実現することが課題である。
本発明は、上述した課題を解決する放射線CTシステムを提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明のCTシステムは例えば以下の構成を備える。すなわち、被検体に対し放射線を多方向から曝射して投影画像データを収集するスキャンを行うCT装置と、前記CT装置と接続され、前記CT装置に対しスキャンの指示を行うとともに前記CT装置から転送された投影画像データに基づき再構成処理を行うホストマシンと、前記ホストマシンと接続され、前記再構成処理の分散処理を実行する1又は2以上のサブマシンとを有するCTシステムであって、前記ホストマシンは、前記分散処理の条件を定義する分散条件を入力する入力手段と、前記分散条件に基づいて、対向する投影画像データをセットにして前記サブマシンに分配する分配手段と、前記サブマシンから分散処理されたデータを受信する受信手段とを有し、前記サブマシンは、対応する投影画像データの組み合せにおいて、一方の投影画像データの画素値と、他方の投影画像データを回転軸に対象に左右反転させた座標位置の画素値とを加算する加算手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、複数のスライスの再構成処理を高速に実行可能なCTシステムが提供される。
以下、添付の図面に沿って本発明の実施の形態を説明する。
以下の説明では、放射線の一例としてX線の例を示している。
(実施形態1)
図1Aは、本実施形態におけるX線CTシステムの構成を示すブロック図である。
図示のように、本実施形態におけるX線CTシステムは、放射線撮影装置としてのCT装置100と、ホストマシン110と、サブマシン111,112,113とを有する構成である。
CT装置100において、ガントリ10は被検体Pを挿入する空洞部を有する。このガントリ10には、X線発生源であるX線管101と、被検体Pを介してこのX線管101と対向する位置に設けられ、被検体Pを透過したX線を検出する多チャンネルのX線検出器102が取り付けられている。また、X線管101の直下には、X線管101の焦点から放射されるX線を、設定されたスライス厚などに応じた広がりの扇形のX線ビーム(ファンビーム)にコリメートするためのコリメータ101aも設けられている。
ガントリ10は、モータ制御部104からの駆動信号に従い駆動するモータ103によって回転する。この回転により、このX線管101及びコリメータ101aとX線検出器102とが一体となって被検体Pの周りを旋回する。この旋回中、X線管制御部105の制御によりX線管101からX線ビームが被検体Pへ曝射しされる。被検体Pを透過したX線(投影画像データ)を2次元平面型のX線検出器102が検出する。このとき、X線管101から曝射されるX線強度は一定(すなわち、X線管101の管電圧、管電流が一定)とする。X線検出器102で検出された投影画像データはデータ収集部106に蓄積される。
上記したような、X線管101とX線検出器102とを被検体の周りを回転させながらX線管101からX線を多方向から被検体へ曝射し被検体を透過したX線をX線検出器102で検出する動作を、「スキャン (scan)」という。また、上記回転中にX線検出器102で透過X線を検出(サンプリング)する回転角度のことを、「ビュー(view)角度」という。前述したように、被検体Pの体軸を中心としたある回転角度においてX線検出器102で検出された投影画像データ(ある方向から検出された投影画像データ)を「ビュー」という。このスキャンによって得られた複数ビューの投影画像データをホストマシン110に転送し、ホストマシン110が3次元再構成処理を行うことにより、被検体Pの断層像を生成することができる。
なお、スキャンを行うための構成はこれに限るものではない。例えば図1Bに示すように、X線管101、コリメータ101a、及びX線検出器102を動かさずに、被検体Pを固定した回転台をモータ202(モータ制御部104により制御される)によって回転させる構成をとることもできる。
システム制御部107は、インタフェース(I/F)108を介してホストマシン110より受信したコマンドに基づいて、モータ制御部104、X線管制御部105、データ収集部106を統括的に制御する。システム制御部107はさらに、データ収集部106で収集された投影画像データをI/F108を介してホストマシン110に転送する。
ホストマシン110は、スキャンの設定及び指示、受信した投影画像データの再構成処理、及び断層像の表示を行う機器であり、ワークステーション等のコンピュータ装置で構成される。このホストマシン110は、ネットワーク114を介して1又は2以上のサブマシンと通信可能に接続されている。図示の例では、111〜113の3台のサブマシンがネットワーク114を介してホストマシン110に接続されている。もっとも、ホストマシン110、サブマシン111,112,113の相互接続はネットワーク114を介してではなくケーブル等によって直接接続する態様でもよい。
ホストマシン110のハードウェア構成例を、図2Aに示す。
CPU11は、このホストマシン110全体の制御を司る中央処理装置である。ROM12は固定的なプログラムやデータを記憶する読み出し専用のメモリ、RAM13はCPU11のワークエリアを提供し、データ等を一時的に記憶する読み書き可能なメモリである。I/F14は上記I/F108と接続するインタフェースである。15及び16はそれぞれ、各種設定を行うためのキーボード及びマウスである。HDD17はハードディスク装置であり、ここにオペレーティングシステム(OS)、CT制御プログラム、画像再構成処理プログラムが格納される他、再構成された断層像のデータ(再構成画像データ)も格納される。18はネットワーク114に接続するインタフェースである。VRAM19は、画像データを展開するメモリ、ディスプレイ20はVRAM19に展開された画像データを表示する表示デバイスである。
サブマシン111のハードウェア構成例を、図2Bに示す。サブマシン112,113もサブマシン111と同様の構成である。
CPU21は、このサブマシン111全体の制御を司る中央処理装置である。ROM22は固定的なプログラムやデータを記憶する読み出し専用のメモリ、RAM23はCPU21のワークエリアを提供し、データ等を一時的に記憶する読み書き可能なメモリである。I/F24はネットワーク114に接続するインタフェースである。25及び26はそれぞれ、各種設定を行うためのキーボード及びマウスである。HDD27はハードディスク装置であり、ここにオペレーティングシステム(OS)や画像再構成処理プログラムが格納される。VRAM29は、画像データを展開するメモリ、ディスプレイ30はVRAM29に展開された画像データを表示する表示デバイスである。
図3は、ホストマシン110の画像再構成処理に係る機能ブロック図である。この機能を実現するプログラムはHDD17にインストールされているCT制御プログラム又はそれと共に動作する画像再構成処理プログラムに含まれ、CPU11によって実行される。
再構成処理部301は、キーボード15又はマウス16を介してユーザにより入力された再構成条件及び分散条件を入力する。分散条件は、分散処理の条件を定義するもので、ここには、前処理、コンボリューション演算処理、バックプロジェクション処理、後処理のいずれの項目を分散処理するかという分散項目の情報が含まれる。再構成処理部301は更に、データ収集部106で収集されシステム制御部107、I/F108を介して転送された再構成パラメータ及び投影画像データを受信する。
再構成処理部301はその後、入力した分散条件に基づき、当該分散条件と、受信した再構成パラメータ及び投影画像データのうち分散処理に係るものを、分散制御部302に転送する。それ以外の投影画像データについては、再構成処理部301自身が処理することになる。
分散制御部302は、図4に示すように、データ分配部401と結果データ受信部402とを備えている。データ分配部401は、再構成処理部301から受信した再構成パラメータ及び投影画像データを、分散条件に従って投影角度をサンプリングして通信部303,304,305を介してサブマシン111,112,113に渡す。結果データ受信部402は、通信部303,304,305を介してサブマシン111,112,113から結果データを受信し、再構成処理部301に転送する。
アクセス受信部306は、サブマシン111,112,113の接続を管理しており、接続が確認されたサブマシンに対応する通信部を作成する。アクセス受信部306はまた、サブマシンの接続台数を分散制御部302に通知することも行う。
通信部303,304,305はそれぞれ、サブマシン111,112,113に対し、分散制御部302から送信された、分散条件及び再構成パラメータと投影画像データとを送信する。また、通信部303,304,305はそれぞれ、サブマシン111,112,113から再構成画像データを受信する。
再構成画像出力部307は、再構成処理部301が取りまとめた再構成画像データを、表示部308(VRAM19及びディスプレイ20で実現される)や記憶部309(HDD17で実現される)へ出力する。
図5は、例えばホストマシン110の再構成処理部301によって実行される一般的な画像再構成処理の概要を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに対応するプログラムは、ホストマシン110及びサブマシン111,112,113にそれぞれインストールされている画像再構成処理プログラムに共通に含まれている。よって、サブマシン111,112,113においても実行が可能である。
はじめに、再構成処理部301は、キーボード15又はマウス16を用いたユーザの操作により設定された再構成条件及び分散条件を入力する(ステップS501)。そして、キーボード15又はマウス16を用いたユーザの操作により再構成開始指令が発行されると(ステップS502)、スキャンが開始される。スキャン中、データ収集部106で収集されシステム制御部107、I/F108を介して転送された再構成パラメータ及び投影画像データを受信し、再構成を開始する。
まず、前処理を実行する(ステップS503)。前処理には、再構成に必要な補正や、座標変換などが含まれる。再構成に必要な補正としては例えば、ダーク(暗電流)補正、投影画像の画素値が水のX線吸収係数を基準とした値になるように補正する水補正、ビームハードニング補正などがある。また、座標変換としては、ファンビームデータを平行ビームデータに変換するファンパラ変換、重み係数を計算する直接法などがある。
次に、投影画像データを公知のフィルタ関数(再構成関数)と呼ばれる関数を用いて畳み込み積分し、投影画像データのボケを補正するコンボリューション演算処理(ステップS504)を実行する。さらに、バックプロジェクション演算処理(ステップS505)を実行する。バックプロジェクション処理とは、対象の物体にさまざまな角度からX線を照射し、観測された強度分布から、実空間座標の画素値を得る(再構成する)ことである。
その後、DICOM変換処理,JPG圧縮処理等の後処理(ステップS506)を行い、再構成画像データを生成する。再構成画像出力部307は、再構成画像データを表示部308に出力して表示処理を行うとともに、記憶部309に出力して保存する(ステップS507)。
図6は、本実施形態における、分散処理を含む画像再構成処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、ホストマシン110の再構成処理部301は、キーボード15又はマウス16を用いたユーザの操作により設定された再構成条件及び分散条件を入力する(ステップS601)。そして、キーボード15又はマウス16を用いたユーザの操作により再構成開始指令が発行されると(ステップS602)、スキャンが開始される。スキャン中、データ収集部106で収集されシステム制御部107、I/F108を介して転送された再構成パラメータ及び投影画像データを受信し、再構成を開始する。
再構成処理部301は、入力した分散条件から、前処理が分散項目として選択されているかを判定する(ステップS603)。前処理が分散項目として選択されていた場合は、分散制御部302のデータ分配部401は、分散条件に従って投影画像データを分配し、対応するサブマシンに送信する(ステップS603’1)。その投影画像データを受信したサブマシンは前処理を実行する(ステップS603’2)。一方、前処理が分散項目として選択されていなかった場合は、ホストマシン110の再構成処理部301が前処理を実行する(S6031)。
続いて、コンボリューション演算処理に移行する。
ステップS6031でホストマシン110の再構成処理部301が前処理を実行した場合は、ステップS6041で、分散条件から、コンボリューション演算処理が分散項目として選択されているかを判定する。コンボリューション演算処理が分散項目として選択されていた場合は、分散制御部302のデータ分配部401は、分散条件に従って投影画像データを分配し、対応するサブマシンに送信する(ステップS6043)。これにより投影画像データを受信したサブマシンは、コンボリューション演算処理を実行する(ステップS604’2)。一方、コンボリューション演算処理が分散項目として選択されていない場合は、ホストマシン110の再構成処理部301がコンボリューション演算処理を実行する(ステップS6042)。
ステップS603’2でサブマシンが前処理を実行した場合は、ステップS604’1で、分散条件から、コンボリューション演算処理が分散項目として選択されているかを判定する。コンボリューション演算処理が分散項目として選択されていた場合は、当該サブマシンはステップS603’2で前処理した投影画像データに対してコンボリューション演算処理を実行する(ステップS604’2)。一方、コンボリューション演算処理が分散項目として選択されていない場合は、ステップS603’2で前処理した投影画像データを結果データとしてホストマシン110に送信する(ステップS604’3)。ホストマシン110側では、分散制御部302の結果データ受信部402が、受信した結果データをまとめ、再構成処理部301に戻す。そして、再構成処理部301がコンボリューション演算処理を実行する(ステップS6042)。
次に、バックプロジェクション演算処理、後処理と続くが、いずれも上記のコンボリューション演算処理と同様の流れである。すなわち、バックプロジェクション演算処理は次のとおりである。
ステップS6042でホストマシン110の再構成処理部301がコンボリューション演算処理を実行した場合は、ステップS6051で、分散条件から、バックプロジェクション演算処理が分散項目として選択されているかを判定する。バックプロジェクション演算処理が分散項目として選択されていた場合は、分散制御部302のデータ分配部401は、分散条件に従って、コンボリューション演算処理されたデータを分配し、対応するサブマシンに送信する(ステップS6053)。これによりデータを受信したサブマシンは、バックプロジェクション演算処理を実行する(ステップS605’2)。サブマシンにおいてバックプロジェクションの演算処理された結果は、それだけでは意味をなさないので、一旦ホストマシン110に集められる。そして、ホストマシン110において、集められた各実空間の座標の画素値をそれぞれ加算することにより、最終的なバックプロジェクションの演算結果を得ることになる。一方、バックプロジェクション演算処理が分散項目として選択されていない場合は、ホストマシン110の再構成処理部301がバックプロジェクション演算処理を実行する(ステップS6052)。
ステップS604’2でサブマシンがコンボリューション演算処理を実行した場合は、ステップS605’1で、分散条件から、バックプロジェクション演算処理が分散項目として選択されているかを判定する。バックプロジェクション演算処理が分散項目として選択されていた場合は、当該サブマシンはステップS604’2でコンボリューション演算処理されたデータに対してバックプロジェクション演算処理を実行する(ステップS605’2)。一方、バックプロジェクション演算処理が分散項目として選択されていない場合は、ステップS604’2でコンボリューション演算処理されたデータを結果データとしてホストマシン110に送信する(ステップS605’3)。ホストマシン110側では、分散制御部302の結果データ受信部402が、受信した結果データをまとめ、再構成処理部301に戻す。そして、再構成処理部301がバックプロジェクション演算処理を実行する(ステップS6052)。
また、後処理は次のとおりである。
ステップS6052でホストマシン110の再構成処理部301がバックプロジェクション処理を実行した場合は、ステップS6061で、分散条件から、後処理が分散項目として選択されているかを判定する。後処理が分散項目として選択されていた場合は、分散制御部302のデータ分配部401は、分散条件に従って、バックプロジェクション演算処理された再構成画像データを分配し、対応するサブマシンに送信する(ステップS6063)。これにより再構成データを受信したサブマシンは、後処理を実行する(ステップS606’2)。一方、後処理が分散項目として選択されていない場合は、ホストマシン110の再構成処理部301が後処理を実行する(ステップS6062)。
ステップS605’2でサブマシンがバックプロジェクション処理を実行した場合は、ステップS606’1で、分散条件から、後処理が分散項目として選択されているかを判定する。後処理が分散項目として選択されていた場合は、当該サブマシンはステップS606’2で後処理を実行する。一方、後処理が分散項目として選択されていない場合は、ステップS605’2でバックプロジェクション処理した再構成画像データを結果データとしてホストマシン110に送信する(ステップS606’3)。ホストマシン110側では、分散制御部302の結果データ受信部402が、受信した結果データをまとめ、再構成処理部301に戻す。そして、再構成処理部301が後処理を実行する(ステップS6062)。
ステップS606’2においてサブマシンで後処理が行われた場合は、このステップS606’2における後処理の結果データがホストマシン110に転送される(ステップS607’)。この場合、ホストマシン110側では、分散制御部302の結果データ受信部402は、受信した結果データをまとめ、再構成処理部301に戻す。
そして、再構成処理部301は、ステップS607において、再構成画像データを表示部308に出力して表示処理を行うとともに、記憶部309に出力して保存する。
図7,8はそれぞれ、第1及び第2の具体例を適用した場合に、図6のフローチャートにおいてどのように処理が流れるかを示している。第1の具体例はコンボリューション演算処理とバックプロジェクション演算処理が分散項目として選択された場合であり、図7の太線Aで示される流れで処理が進む。一方、第2の具体例は前処理とバックプロジェクション演算処理が分散項目として選択された場合であり、図8の太線Bで示される流れで処理が進むことになる。なお、第1の具体例のように連続する処理(すなわち、コンボリューション演算処理とバックプロジェクション演算処理)を分散項目として選択する方が、ホストマシンとサブマシンとの間でデータ交換の回数が少なく済み、高速化の点で有利である。
次に、図6のステップS603’1,S6043,S6053において、投影画像データを各サブマシンに分配する方法を説明する。
例えば、フルスキャン(360度投影)、1020ビュー、サブマシンの数を3つと仮定した場合、投影角度をサンプリングする方法としては、以下の4つが考えられる。
(1)図9のように、連続した角度で3つのサブマシンに分配する。例えば、120度ずつ340ビューずつ各サブマシンに割り振る。
(2)図10のように、対向データをセットにして分配する。例えば、120度ずつ対向する170ビューずつ各サブマシンに割り振る。
図10に示す方法を用いる場合、コンボリューション演算処理及びバックプロジェクション演算処理が半分の演算量で実行可能となる。図13は図10の方法を用いた場合の分散処理を含む画像再構成処理の詳細を示すフローチャートである。図13のS1302,S130’2では、予めサブマシン又はメインマシンが、前処理後、対向する投影画像データの各組み合せにおいて、一方の投影画像データの画素値と、他方の投影画像データを回転軸対称に左右反転させた座標位置の画素値とを加算している。これによりViewが半分となるため、コンボリューション演算処理及びバックプロジェクション演算処理が半分の演算量で済む。なお、図13に示すその他のステップは図6と同じであるのでその説明を省略する。
なお、前処理を分散処理する場合には対向データをセットとしてサブマシンに分配すること(S130’1)が必須となる。
(3)図11のように、所定のビュー角度ごとにサブマシンに分配する。例えば、合計が120度ずつ340ビューずつになるように、所定のビュー角度ごとに分配する。
(4)図12のように、処理が終了したサブマシンから次のデータを逐次与える。例えば、サブマシン1が高速なマシンでサブマシン2,3が低速マシンであった場合、処理が終わったものから逐次的に割り振られるので、図12のようにサブマシン1の担当分が多くなる。この方法を用いると、サブマシンにおいて投影画像データを待つ時間が少なくなる。図12では0度から順番に割り振っているが、とびとびの角度で割り振ることも考えられる。
以上の実施形態1によれば、ホストマシンが投影角度単位で投影画像データを1台以上のサブマシンに分配するため、バックプロジェクションだけでなく、前処理・コンボリューション処理・後処理の分散処理が可能である。よって、前処理・コンボリューション処理・バックプロジェクション処理・後処理を分散処理させることで、再構成処理を高速化することが可能となる。
(実施形態2)
前述したように、近年のX線CT装置は同時に大量のスライスを細かく撮影可能なことから大量のスライスを高速に再構成しなければならず多大な負荷を生じている。またこれに伴い、医師にとっても、大量のスライスを診なければならず、大きな負荷となることが想像される。そこで本実施形態では、医師が診なければならない画像を絞り込むことができる機能を付加する。
本実施形態におけるホストマシン110の機能ブロック図を図14に示す。図14に示された構成は概ね図3と同様であるが、画像処理部320が付加されている。画像処理部320の詳細構成を図15に示す。
腫瘤検出部321は、撮影した各ビューの投影画像(投影画像データ)を画像処理し、腫瘤を検出する(図16参照)。腫瘤の検出はさまざまであるが、画素値が低くかつ所定の面積以上の部分を腫瘤とする。位置情報逆投影部322は、撮影した各ビューの投影画像から検出された腫瘤の座標を逆投影する(図17参照)。位置情報検出部323は、位置情報逆投影部322による逆投影の結果に基づいて、腫瘤の3次元座標における位置情報を検出する(図18参照)。
なお、位置情報逆投影部322で行われる逆投影は、腫瘤が検出された座標のみを逆投影するのではなく、検出された座標からの距離と反比例する重みを与えて逆投影するようにしてもよい。また、位置情報検出部323では、重みの閾値を設け、その閾値以上の重みがある部分を腫瘤が存在する3次元座標と決定することが好ましい。
次に、上記の画像処理部320の処理をサブマシンを利用した分散処理で行う場合について説明する。
画像処理部320の処理を分散処理で行う場合、分散条件に応じて、(1)「腫瘤検出のみ」、(2)「位置情報逆投影のみ」、(3)「腫瘤検出及び位置情報逆投影」、のいずれかをサブマシンに分散処理させることが可能である。
上記のうち(3)の「腫瘤検出及び位置情報逆投影」を例に説明すると、図19に示すように、サブマシン111,112,113は個々に分配された投影画像に腫瘤検出を行い、位置情報を逆投影する。サブマシン111,112,113は、その結果データをホストマシン110に送信し、ホストマシン110が全ての逆投影情報をもとに位置情報を検出する。
このとき、各サブマシンへの投影画像データの分配方法としては、次の2つ方法が考えられる。第1の方法は、図20に示すような1投影角度(1ビュー)単位の投影画像を分配する方法である。第2の方法は、図21に示すような、被検体の体軸を横切る方向で分割された投影画像を複数ビュー分まとめて分配する方法である。図20のように1ビュー単位の投影画像で分配される方法であれば、分配した画像に境界は生じないので腫瘤検出に問題は生じない。一方、図21のように被検体の体軸を横切る方向に画像を分割して分配した場合には、投影画像を切った部分に境界が生じ、その部分に存在する腫瘤の検出が困難になる。
この対策としては、分割された各画像に見つけたい腫瘤が入る程度のオーバーラップ部を設けて分配する方法(図22参照)や、サブマシン同士が、境界付近に関して腫瘤情報を交換して検出する方法(図23参照)等が考えられる。
以上説明した本実施形態によれば、各ビューの投影画像から腫瘤検出を行い、これを3次元座標に逆投影することで再構成処理部301が再構成処理を実行する前に腫瘤の座標を検出することができる。これにより、例えば、再構成処理部301が行う再構成の対象を、腫瘤が検出された位置のスライスに限定することが可能である。
なお、本実施の形態では、ホストマシン110とサブマシン111〜113がネットワークを介して接続される構成を説明したが、1つの装置内でバスに接続された処理デバイスとして構成されてもよい。
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。
図24は本発明を実施可能なシステム図である。プリンタ1112は医療用画像を印刷するためのものである。画像診断ワークステーション1113は画像診断のためのものである。画像データベース1114は撮影された画像を保存するものであり、PACS(Picture Archiving and Communications Systems)などとも呼ばれる。1117は撮影装置であり、X線CT装置や、MRI装置などに代表される装置で、モダリティなどとも呼ばれる。撮影装置1117で撮影された画像は診断モニタ1109に表示されたり、画像保存部1108に保存されたり、ネットワーク1111を介してプリンタ1112、診断ワークステーション113及び/又は画像データベース1114に出力されたりする。近年フィルムレス運用の場合はプリンタ1112を設けていない場合もある。
次に、撮影装置1118は各種モダリティ1117の1形態であるが、ここではコーンビームX線CT装置の概略図を示している。
全体の撮影コントロール、画像収集、画像処理及び画像出力は、X線撮影システム制御部1106が行う。X線撮影システム制御部1106がX線発生装置制御部1104にX線の発生を指示すると、X線発生装置制御部1104により制御されたX線源1103がX線を発生し、このX線が被写体である患者1102を透過してX線検出器1101により検知される。検知されたX線は投影画像として画像入力部1105に入力される。そして、X線源1103及びX線検出器1101を、被写体である患者1102を回転中心として回転させながら、所定の回転角度毎に投影画像の収集を行う。なお、患者1102が位置する部分に回転テーブル(図示せず)等を設けて回転可能とし、X線源1103とX線検出器1101との位置関係を保持しながら、患者1102を回転させてもよい。入力された各回転角度の投影画像に対して、画像処理部1107によってX線検出器1101の補正及びログ変換を含めた前処理や再構成処理等の画像処理がなされ、断層画像群が作成される。さらには、表示のウインドウ操作、体軸方向の断層画像の切り換え表示操作、断面変換操作、3次元表面表示操作等の種々の操作は操作部1110によって行われる。また、装置1115、1116は画像処理装置である。ここでは2台設置されているが2台に限定するものではなく台数に制限は無い。
本実施形態における画像処理装置1115,1116による動作は、図25に示すようなコンピュータシステム(ハードウェア)のプログラム実行による機能として実現できる。図25は撮影装置1118及び/又は画像処理装置1115、1116を実現するコンピュータシステムの構成図である。このシステムは、CPU201、メモリ2021、ネットワークインターフェイス203をはじめ、以下の構成を備える。制御装置204は、入力装置207と出力装置208を制御する。記憶装置205は、記憶制御部210、データベース211、記憶部212を含む。記憶制御部210は、患者情報を格納しているデータベース211と画像データが保存されている記憶部212を制御する。209は画像生成部である。これらの各構成要素は直接的又は間接的に、システムバス206に接続され、システムバス206を介して互いに通信可能である。なおこの構成は、LSIやASIC等でも構成できる。
次に、本実施形態の処理の流れを図26のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS301でCT撮影を行う。CT撮影は撮影装置1118にて行われる。
次に、ステップS302において、スライス面の指定がX線撮影システム制御部1106により検出される。スライス面の指定は撮影装置1118付属の操作部1110により診断モニタ1109を見ながら操作される。スライス面を指定するためには、被験者の単純撮影を表示することで選択する方法と、投影画像を用いて選択する方法があるがどちらでもかまわない。例えば、図29に示すように、再構成する断層画像のスライス面を指定する。上下のスライス面の間隔が狭ければ狭いほど3次元画像情報量は増加する。逆に上下のスライス面の間隔が広ければ、それだけ情報量が少ないことになる。
次に、ステップS303において、X線撮影システム制御部1106は、処理ノード数(処理を実行する画像処理装置の数)を確認する。処理ノード数はネットワーク1111を介して接続されている画像処理装置1115や1116の状態により決定される。ネットワークに接続された各ノードすなわち画像処理装置が画像処理可能状態であるかを確認する。なお、このような分散環境における状態確認方法は古くから様々な発明がなされており、それら公知の分散処理技術を用いることにより達成できる。また、画像処理装置1115や1116が動作可能な状態に無い場合は撮影装置1118自らが再構成処理を行う場合もある。
次に、ステップS304において、X線撮影システム制御部1106は、データの分配量を決定する。再構成処理分散の単純な例として、図30の700に示すような投影画像を取得した場合に通常であれば、全ての投影画像の再構成処理を行うことによってスライス画像を生成する。図30は、画像処理装置が1115a、1115b、1115cの3台ある場合の例を示している。画像処理装置1115aには701の領域のスライス画像処理、画像処理装置1115bには702の領域のスライス画像処理、画像処理装置1115cには703の領域のスライス画像処理を分散して処理するように分配する。従って、画像処理装置1115aが必要とする投影画像データは、スライス画像生成に必要な領域のみであるため投影画像の上部のみがあればよい、同様に1115bが必要とする投影画像データは投影画像の中間領域、1115cが必要とする投影画像データは投影画像の下部領域である。
次に、ステップS305で、X線撮影システム制御部1106は、各画像処理装置に処理元となるデータを分配する。分配では再構成処理に必要となる領域の投影データ、必要なスライス位置やその他画像処理パラメータなどを分配する。
次に、ステップS306で各画像処理装置1115や1116は再構成処理を行う。それぞれの画像処理装置は投影画像データの転送が終了後ただちに再構成処理を行う。分配された処理領域に関して必要となる領域のコンボリューション処理を施す。例えば図31に示したとおり、スライス面801の再構成処理のために必要となるコンボリューション領域は803である。また、スライス面802の再構成処理のために必要となるコンボリューション領域は804である。ここで、803と804の投影データ領域はオーバーラップしている。そのため、スライス面801のために投影データ領域803のコンボリューションを行い、さらに、スライス面802のために投影データ領域804のコンボリューションを行えば、オーバーラップしている領域分だけ無駄な処理が発生する。そこで、無駄な処理を行わないようスライス処理間でコンボリューション結果を共有しあい、うまく処理結果を再利用する必要がある。図27に示すように、コンボリューション処理は投影画像データの横ラインデータと再構成関数と呼ばれる1次元データとのコンボリューションをとることにより行われる。再構成関数の典型的な例であるRamachandoran及びShepp&Loganの関数を図32に示す。
その後、このようにコンボリューション処理した投影画像データを用いてバックプロジェクション処理を行う。バックプロジェクション処理は、図28に示すように、再構成画像の各画素について、その画素を透過した投影画像上の点の座標を求め、その座標の近傍4点の画素値を補間によって求め、足し込んでいくというものである。
ここで、補間における幾何学的関係を図33に示す。図33において点P1〜P4が投影点の近傍4画素の中心点である。これらの4点と投影点との距離を夫々d1〜d4、近傍4画素の画素値をQ1〜Q4とすれば、数式1により求められるバックプロジェクションデータVを用いて補間を行えばよい。
(数式1)
Figure 2009095659
そして、このように補間したバックプロジェクションデータVの足し込みを全投影画像データ、全画素について行えば再構成処理が完了する。以上のようにして指定されたスライス面の断層画像を作成することができる。
最後に、ステップS307で後処理を行う。後処理は再構成処理を行った各ノード1115や1116からネットワークを介して撮影装置1118へ処理済みのスライス画像を返信し、X線撮影システム制御部1106の統合手段1403で3次元再構成画像としてまとめることで行われる。まとめ処理には医用画像データフォーマットに変換したり、メモリやハードディスク上の不必要となったデータを削除したりする作業が行われる。
次に、分配量の決定方法について詳述する。
先ず初めに、再構成処理は投影画像データに対してコンボリューション処理を行い、コンボリューション処理した投影画像データを、再構成画像の各ピクセルにバックプロジェクションすることによって行われる。次に、ある任意の1スライス画像を再構成するために必要となる処理について説明する。ある任意のスライス面を再構成するために必要な投影データは、図35に示すように、投影画像中のある領域に限られる。この位置関係は図34に示す関係になっている。図34において再構成画像のZ座標がZiであるスライスの投影画像上のZ’座標の処理領域は下記の数式2で表される。
(数式2)
Zi ×(D+S)/(D+R) 〜 Zi ×(D+S)/(D−R)
数式2において、Rは再構成エリア半径(再構成画像の縦又は横の長さの半分)、DはX線源―回転中心(再構成画像中心)間距離、Sは回転中心―センサ間距離である。
また、投影画像Z’上の任意の点は、Ziを用いて数式3で表される。
(数式3)
Z’ = Zi×(D+S)/D
従って、例えば再構成すべきスライス面の間隔が密である必要が無い場合には、投影画像全体のデータが再構成に必要という訳ではなく、図36に示すように、断続的な領域のみあればよい。そして、コンボリューション処理もこの領域についてのみ行えばよい。
一方、例えば再構成すべきスライス面の間隔が密である場合には、図31のように隣り合うスライス面でオーバーラップしているためコンボリューションする領域は図31の場合は、領域803の下部から領域804の上部までを1度処理するだけでよい。
次に、再構成処理を配分する方法を考える。これまで見てきたように、再構成画像のZ座標の値|Zi|が大きくなればなるほど、すなわち再構成エリアの上下の端に近づけば近づくほど1スライスを生成するために必要となる投影データ量が多くなる。このことは、Z座標の値|Zi|が大きくなればより多くの処理時間もかかるということである。そこで、処理時間が最も均等になるための配分方法を導出する。はじめに1つの画像処理装置で処理をした場合にかかる時間は数式4で表される。
(数式4)
処理時間={Zi(D+S)/(D-R)-Zi(D+S)/(D+R)}*Con*Bp*Vn
数式4において、Conはコンボリューション処理にかかる単位時間当たりの時間、Bpはバックプロジェクション処理にかかる単位時間当たりの時間、Vnは投影画像数である。
ここで、(D+S)/(D-R)をa、(D+S)/(D+R)をb、Con*Bp*Vnをcとし、さらに、c*(a-b)をdすると、数式4は数式5のように書き換えられる。
(数式5)
処理時間=dZi
次に、再構成の対象とする領域の中心とX線軸との高さの差をZ(i)、Z(i)の最大値をZe、分散するノード数(分割数)をMとする。また、M/2=m、kを0<k≦mの自然数とする。また、ノード1番目に分配する分配領域は、Z(0)=0からZ(1)の領域である。ノードk番目に分配する分配領域は、Z(k−1)からZ(k)の領域である。ノードm番目に分配する分配領域は、Z(m−1)からZ(m)=Zeの領域である。このとき、Z(0)〜Z(m)をm分割した場合の、それぞれZ(0)〜Z(1)、Z(1)〜Z(2)、・・・、Z(k−1)〜Z(k)、・・・、Z(m−1)〜Z(m)で処理すべき分配量は、全処理量の1/mである。したがって、k番目の分配量Z(k−1)〜Z(k)は、数式6で表せる。
(数式6)
Z(k)=√{Z(k+1)×Z(k+1)−Ze×Ze/m}、Z(m)=Ze
例えば具体例を挙げて説明すると、Ze=10、m=5で0〜10までをスライス面の間隔を1で再構成画像を生成すると仮定すると、
Z(5)=Ze=10、
Z(4)=√{Z(5)*Z(5)−Ze*Ze/m}=√(80)=8.9...
Z(3)=√(60)=7.7...
Z(2)=√(40)=6.3...
Z(1)=√(20)=4.4...
Z(0)=0
となる。小数点以下の扱いについては設定や施設の方針にもよるが、ここでは切り上げ処理を行うこととする。
以上より、各ノードが再構成処理を行うスライス面は、m1がスライス0〜スライス5、m2がスライス6とスライス7、m3はスライス8、m4はスライス9、m5はスライス10を再構成する。分配されるスライス面が決められれば数式2によりZiの値から必要なデータ領域を求めることが出来る。
実施形態におけるX線CTシステムの構成例を示すブロック図である。 実施形態におけるX線CTシステムの別の構成例を示すブロック図である。 実施形態におけるホストマシンのハードウェア構成例を示すブロック図である。 実施形態におけるサブマシンのハードウェア構成例を示すブロック図である。 実施形態におけるホストマシンの画像再構成処理に係る機能ブロック図である。 実施形態における分散制御部の詳細構成を示す図である。 実施形態における画像再構成処理の概要を示すフローチャートである。 実施形態における分散処理を含む画像再構成処理の詳細を示すフローチャートである。 図6のフローチャートに沿って第1の具体例を説明する図である。 図6のフローチャートに沿って第2の具体例を説明する図である。 連続した角度で投影画像データを分配する方法の一例を示す図である。 対向データをセットにして投影画像データを分配する方法の一例を示す図である。 とびとびの角度で投影画像データを分割する方法の一例を示す図である。 細かいサンプリング角度で投影画像データを分配する方法の一例を示す図である。 対向データをセットにして投影画像データを分配する分散処理を含む画像再構成処理の詳細を示すフローチャートである。 実施形態2におけるホストマシンの機能ブロック図である。 実施形態2における画像処理部の詳細構成を示す図である。 実施形態2における腫瘤検出部の処理を説明する図である。 実施形態2における位置情報逆投影部の処理を説明する図である。 実施形態2における位置情報検出部の処理を説明する図である。 実施形態2における腫瘤検出及び位置情報逆投影の分散処理の例を説明する図である。 投影角度毎に投影画像データを分配する場合を示す図である。 体軸方向で分割した投影画像データを分配する場合を示す図である。 分割された画像にオーバーラップ部を設ける方法を説明する図である。 サブマシン同士が情報を交換する方法を説明する図である。 コーンビームX線CT装置の概略構成図である。 実施形態3において配設されるコンピュータシステムのブロック図である。 実施形態3における処理を説明するフローチャートである。 コンボリューション処理を説明する概念図である。 バックプロジェクション処理を説明する概念図である。 再構成スライス面の指定を説明する概念図である。 再構成分散の例を示す図である。 再構成に必要となる投影データ領域の例を示す図である。 再構成関数を説明する概念図である。 補間を説明する概念図である。 指定した再構成スライス面の再構成画像上の位置を説明する図である。 バックプロジェクションに必要な投影画像のライン範囲を説明する図である。 バックプロジェクションに必要な領域を説明する概念図である。
符号の説明
10:ガントリ
100:CTスキャナ
101:X線管
101a:コリメータ
102:X線検出器
103:モータ
104:モータ制御部
105:X線管制御部
106:データ収集部
107:システム制御部
108:インタフェース(I/F)
110:ホストマシン
111,112,113:サブマシン
114:ネットワーク

Claims (3)

  1. 被検体に対し放射線を多方向から曝射して投影画像データを収集するスキャンを行うCT装置と、
    前記CT装置と接続され、前記CT装置に対しスキャンの指示を行うとともに前記CT装置から転送された投影画像データに基づき再構成処理を行うホストマシンと、
    前記ホストマシンと接続され、前記再構成処理の分散処理を実行する1又は2以上のサブマシンと、
    を有するCTシステムであって、
    前記ホストマシンは、
    前記分散処理の条件を定義する分散条件を入力する入力手段と、
    前記分散条件に基づいて、対向する投影画像データをセットにして前記サブマシンに分配する分配手段と、
    前記サブマシンから分散処理されたデータを受信する受信手段と、を有し、
    前記サブマシンは、
    対向する投影画像データの組み合せにおいて、一方の投影画像データの画素値と、他方の投影画像データを回転軸に対象に左右反転させた座標位置の画素値とを加算する加算手段を有する
    ことを特徴とするCTシステム。
  2. 被検体に対し放射線を多方向から曝射して投影画像データを収集するスキャンを行うCT装置と、
    前記CT装置と接続され、前記CT装置に対しスキャンの指示を行うとともに前記CT装置から転送された投影画像データを用いた画像処理を実行するホストマシンと、
    前記ホストマシンと接続され、前記画像処理の分散処理を実行する複数のサブマシンと、
    を有するCTシステムであって、
    前記ホストマシンは、
    各方向の投影画像データから腫瘤を検出する腫瘤検出手段と、
    前記腫瘤検出手段により各方向の投影画像データから検出された腫瘤の座標を逆投影する位置情報逆投影手段と、
    前記位置情報逆投影手段による逆投影の結果に基づいて腫瘤の3次元座標における位置情報を検出する位置情報検出手段と、
    を有し、
    前記サブマシンは、分散条件に応じて、前記腫瘤検出手段及び前記位置情報逆投影手段における各処理の少なくともいずれか1つのための分散処理を実行する
    ことを特徴とするCTシステム。
  3. 放射線撮影装置において撮影された複数の投影画像データを複数の画像処理装置において3次元再構成処理を行うCTシステムであって、
    前記放射線撮影装置は、
    再構成の対象とする領域の中心とX線軸との高さの差をZ(i)、
    Z(i)の最大値をZe、
    分散するノード数をMとし、
    M/2をm、kを0<k≦mの自然数とするとき、
    ノード1番目に分配する分配領域を、Z(0)=0からZ(1)の領域、
    ノードk番目に分配する分配領域を、Z(k−1)からZ(k)の領域、
    ノードm番目に分配する分配領域を、Z(m−1)からZ(m)=Zeの領域とし、
    Z(k)が、
    Z(k)=√{Z(k+1)×Z(k+1)−Ze×Ze/m}、Z(m)=Ze
    で求められる領域の投影画像データを、各画像処理装置への分配すべき投影画像データとして決定する決定手段と、
    前記決定手段によって決定された投影画像データを各画像処理装置へ分配する分配手段と、を有し、
    前記複数の画像処理装置は、分配された投影画像データの再構成処理を行う処理手段を有する
    ことを特徴とするCTシステム。
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