JP2009095278A - 園芸バリカンとそれに用いるブレードアセンブリ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 園芸バリカンは、本体と、本体に設けられているとともに少なくとも一方が揺動可能に支持されている一対のブレードと、本体に内蔵されているとともに一対のブレードを相対的に往復角運動させる動力機構を備えている。それぞれのブレードには、その側部に刃先を有する複数の刃形成部が櫛状に形成されている。一方のブレードでは、複数の刃形成部のそれぞれが基部側から先端側に向かって他方のブレード側に湾曲しているとともに、少なくとも一つの刃形成部の曲率半径が他の刃形成部の曲率半径と異なることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
それぞれのブレードには、側部に刃先を有する複数の刃形成部が櫛状に形成されており、一方のブレードに形成された複数の刃先と、他方のブレードに形成された複数の刃先は、複数の刃先対を構成している。それぞれの刃先対は、一対のブレードの相対的な往復角運動に伴って開閉を繰り返し、芝生や生垣等の草木を繰り返し切断する。
本発明は、上記の問題を解決する。本発明は、一対のブレードに構成された全ての刃先対が十分な圧力で接触する園芸バリカンを具現化するための技術を提供する。
先に説明したように、刃形成部に与えた湾曲量に対して刃先対の接触圧に生じる変化量は、その刃形成部の位置や形状に応じて変化する。そのことから、櫛状に形成された複数の刃形成部では、両端に位置する刃形成部の曲率半径と、最も中央側に位置する刃形成部の曲率半径を、互いに異ならせることが好ましい。それにより、一対のブレードに構成された全ての刃先対を、より十分な圧力で接触させることが可能となる。
この形態によると、一対のブレードに構成された全ての刃先対を、より十分な圧力で接触させることが可能となる。
この形態によると、一対のブレードに構成された全ての刃先対を、より十分な圧力で接触させることが可能となる。
この形態によると、例えば一対のブレードの他方が平坦な場合に比して、一対のブレードに構成された刃先対の接触圧を有意に高めることができる。
このブレードアセンブリでは、一対のブレードに構成された全ての刃先対が、十分な圧力で接触することが可能となる。
(形態1) 一対のブレードのそれぞれは、本体に対して揺動可能に設けられている。
(形態2) 一対のブレードのそれぞれは、鏡面対称の形状を有している。
(形態3) 本体に内蔵されている動力機構は、一対のブレードを互いに180度の位相差を持って往復角運動させる。
(形態4) ブレードアセンブリは、本体に対して着脱可能に構成されている。
本発明を実施した芝生バリカンについて図面を参照しながら説明する。芝生バリカンは、園芸バリカンの一種であり、主に芝生の刈り込み作業に用いられる。
図1は、芝生バリカン10の側方断面図を示している。図2は、芝生バリカン10の底面図を示している。図2では、一部の構成が図示省略されており、芝生バリカン10の内部構造が示されている。
図1、図2に示すように、芝生バリカン10は、本体12と、本体12に固定されているブレードアセンブリ30を備えている。本体12は、主に、ハウジング14と、ハウジング14に設けられているトリガスイッチ16と、ハウジング14に内蔵されているモータ18と、モータ18の回転運動を減速して出力する歯車群20と、歯車群20によって回転させられる第1偏心カム22及び第2偏心カム24を備えている。第1偏心カム22と第2偏心カム24は、その回転軸23を回転中心に、互いに180度の位相差を持って偏心回転する。第1偏心カム22の径は、第2偏心カム24の径よりも大きい。本体12では、作業者がトリガスイッチ16を操作したときに、モータ18によって第1偏心カム22及び第2偏心カム24が偏心回転させられるようになっている。
ブレードアセンブリ30は、取付プレート32と上ブレード40と下ブレード70を備えている。取付プレート32と上ブレード40と下ブレード70は、支点ピン34によって互いに連結されている。取付プレート32と上ブレード40と下ブレード70は、支点ピン34の中心軸Rを揺動中心軸として、互いに独立して揺動可能となっている。上ブレード40の後方端と下ブレード70の後方端の間にはスペーサ部材36が介挿されており、上ブレード40と下ブレード70の相対角度が所定値に調整されている。
ブレードアセンブリ30は、複数のネジ28によって本体12に固定されており、ユーザによって着脱可能となっている。ブレードアセンブリ30は、摩耗等の進行によって劣化する消耗品である。劣化したブレードアセンブリ30は、ユーザ等によって新品のブレードアセンブリ30と交換される。
図4に示すように、上ブレード40の支点ピン34よりも前方部分には、櫛状に突出する6本の上刃形成部51、52、53が概ね左右方向に沿って形成されている。6本の上刃形成部51、52、53は左右対称に形成されており、左右対称の形状を有する上刃形成部には同じ符号が付されている。以下、左右方向の最も中央側に位置する2箇所の上刃形成部51を第1上刃形成部と称し、その左右両側に位置する2箇所の上刃形成部52を第2上刃形成部と称し、その左右両側に位置する(左右両端に位置する)2箇所の上刃形成部53を第3上刃形成部と称する。
図9に示すように、下ブレード70の支点ピン34よりも前方部分には、櫛状に突出する7本の下刃形成部81、82、83、84が概ね左右方向に沿って形成されている。7本の下刃形成部81、82、83、84は左右対称に形成されており、左右対称の形状を有する下刃形成部には同じ符号が付されている。以下、左右方向の最も中央側に位置する1箇所の下刃形成部81を第1下刃形成部と称し、その左右両側に位置する2箇所の下刃形成部82を第2下刃形成部と称し、その左右両側に位置する2箇所の下刃形成部83を第3下刃形成部と称し、その左右両側に位置する(左右両端に位置する)2箇所の下刃形成部84を第4下刃形成部と称する。
図10に示すように、下ブレード70は、上ブレード40に対して凹面状に湾曲している。より詳しくは、左右方向(下刃形成部81−84が並ぶ方向)に沿って、下ブレード70は円筒面状に湾曲している。下ブレード70の曲率半径R4は、実験等によって好適な値を求めることができる。本実施例の芝生バリカン10では、後段において説明する実験結果に基づいて、曲率半径R4=2500mmとなっている。ここで、下ブレード70の左右方向の全幅はおよそ160mmとなっている。
また、上ブレード40を上記のように湾曲させた場合、下ブレード70を前記したように円筒面状に湾曲させることによって、一対のブレード40、70に構成された刃先対の接触圧を効果的に調整することができる。本実施例の芝生バリカン10では、下ブレード70の曲率半径R4が後述する実験に基づいて設定されており、一対のブレード40、70に構成された刃先対の接触圧が十分に高められている。
例えば、上記した実施例の園芸バリカン10では、上記した上ブレード40と下ブレード70の構成を、互いに入れ換えることができる。
例えば、上記した実施例の園芸バリカン10では、下ブレード70を必ずしも湾曲させる必要はなく、平面状の下ブレード70を採用することもできる。また、下ブレード70を湾曲させる場合は、必ずしも円筒面状に湾曲させる必要はなく、球面状に湾曲させることも可能である。下ブレード70の形状は、上ブレード40の形状に合わせて適宜変更することができる。
12:本体
14:ハウジング
18:モータ
20:歯車群
22:第1偏心カム
24:第2偏心カム
30:ブレードアセンブリ
32:取付プレート
40:上ブレード
51、52、53:上刃形成部
61−66:上刃先
70:下ブレード
81−84:下刃形成部
91−96:下刃先
Claims (7)
- 本体と、
本体に設けられているとともに少なくとも一方が揺動可能に支持されている一対のブレードと、
本体に内蔵されているとともに一対のブレードを相対的に往復角運動させる動力機構を備え、
それぞれのブレードには、その側部に刃先を有する複数の刃形成部が櫛状に形成されており、
前記一対のブレードの一方では、複数の刃形成部のそれぞれが基部側から先端側に向かって他方のブレード側に湾曲しているとともに、少なくとも一つの刃形成部の曲率半径が他の刃形成部の曲率半径と異なることを特徴とする園芸バリカン。 - 前記一対のブレードの一方では、最も中央側に位置する刃形成部の曲率半径と、両端に位置する刃形成部の曲率半径が、互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の園芸バリカン。
- 前記一対のブレードの一方では、前記最も中央側に位置する刃形成部の曲率半径よりも、前記両端に位置する刃形成部の曲率半径の方が、小さいことを特徴とする請求項2に記載の園芸バリカン。
- 前記一対のブレードの一方では、両端側に位置する刃形成部ほどその曲率半径が小さいことを特徴とする請求項3に記載の園芸バリカン。
- 前記一対のブレードの他方は、前記一対のブレードの一方に対して凹面状に湾曲していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の園芸バリカン。
- 前記一対のブレードの他方は、その複数の刃形成部が櫛状に並ぶ方向に沿って、円筒面状に湾曲していることを特徴とする請求項5に記載の園芸バリカン。
- 園芸バリカンに用いるブレードアセンブリであって、
互いに揺動可能に支持されている一対のブレードを備え、
それぞれのブレードには、その側部に刃先が形成された複数の刃形成部が櫛状に形成されており、
一方のブレードでは、複数の刃形成部のそれぞれが基部側から先端側に向かって他方のブレード側に湾曲しているとともに、少なくとも一つの刃形成部の曲率半径が他の刃形成部の曲率半径と異なることを特徴とするブレードアセンブリ。
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