JP2009092388A - 渦流探傷プローブ - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性被検体の端近傍で生じる磁場分布の変化を効果的に抑制して、導電性被検体の端近傍の不感帯を有利に短くし得る渦流探傷プローブを提供すること。
【解決手段】導電性被検体の検知表面上を相対的に移動して、該導電性被検体の探傷を行う自己比較方式の渦流探傷プローブにおいて、所定の間隔をあけて配設された一対の検出コイル14a,14bの移動方向前方側及び後方側にそれぞれ位置するように、透磁性材料又は導電性材料からなる一対のシールド体16a,16bを、それぞれ、一対の検出コイル14a,14bに接触しないようにして近接配置せしめ、且つ、一対のシールド体16a,16bの外周面を、一対の検出コイル14a,14bの外周面と面一となるように配置せしめて、少なくとも一対のシールド体16a,16bから移動方向の外方に向かう磁束が遮蔽されるように構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、渦流探傷プローブに係り、特に、管、棒、板、ブロック塊等の導電性被検体の端部近傍に生じる不感帯を低減する渦流探傷プローブに関するものである。
従来より、カメラ筺体や複写機ドラムを始め、管、棒、板、ブロック塊等、各種の形状の導電性被検体の表面若しくは表層部近くに存在する欠陥(傷)を検出するために、渦流探傷試験(ET)が、行われている。かかる渦流探傷試験は、よく知られているように、金属等の導電性の被検体に、交流を流したコイルを近接させて、電磁誘導により導電性被検体に渦電流を発生させ、そして、被検体表面付近に存在する欠陥によって生じた渦電流の変化を検出して、探傷を行うものであり、大別して、時間的に変化する磁場(交番磁界)を発生せしめる励磁コイルと渦電流の変化の検出を行う検出コイルとを用いる相互誘導形と、励磁及び検出を兼ね備えたコイルを用いる自己誘導形があり、また、そのように大別された分類の中でも、検出方法により、自己比較方式、単一方式及び標準比較方式に分類され、それぞれ、試験対象に応じて、適宜に選択されている。そして、熱交換器の伝熱管の保守検査や、管、棒等の製造時検査等において探傷試験を行う場合には、並置された一対の検出コイル間のインピーダンス差を電圧信号に変換するなどして傷を検出する相互誘導形自己比較方式や自己誘導形自己比較方式の渦流探傷試験が広く実施されている。
例えば、相互誘導形自己比較方式の渦流探傷プローブを用いて、図1に示されるように、所定の長さの管を検査する場合には、一対の検出コイル2,2間に励磁コイル4が同軸的に配設された内挿型の渦流探傷プローブ6が用いられ、そのようなプローブ6が被検体である管8の内孔内に挿通され、軸方向に所定の速度で相対移動せしめられて、探傷が行われる。この際、渦流探傷プローブ6が、管端から充分に離れたところに位置せしめられている場合、換言すれば、磁場の分布から管端が充分に離れている場合には、励磁コイル4で形成される磁場は移動方向の前後で略均等となる(図1(a)参照)。このため、傷等の欠陥が、このような管端から離れたところに存在すれば、欠陥による渦電流変化(磁束変化)が、一対の検出コイル2,2間で、インピーダンス差となって現れ、探傷が正常に行われるのである。
しかしながら、図1(b)に示されるように、渦流探傷プローブ6が、管端の近傍にある場合には、磁場分布に管端の影響が現れて、移動方向の前後の検出コイル2,2間において磁場分布のバランスが崩れ、欠陥によって生じる検出コイル2,2間のバランス変化(具体的には、インピーダンス差や電圧差)よりも著しく大きなバランス変化が生じる。このため、管端近傍における欠陥の有無に拘わらず、極めて大きな疑似欠陥信号(多くの場合、ダイナミックレンジを超える検出信号)が現れて、管端近傍に欠陥が存在していても、疑似欠陥信号が被って検出できないといった問題が生じていたのである。
このように、所定の長さに切断された管等の導電性被検体の検査を行う場合には、端部まで保証されることが望ましいものの、管端に生じる不感帯(検査不能な領域)が大きな問題となっていたのであり、この不感帯を最小限にするために、特許文献1には、探傷コイルの差動検出コイルバランスの変化の時定数を下げたり、また、特許文献2には、光電スイッチを用いるなどして、別手段で管端を検出し、回路を切り替える等、信号処理にて不感帯を制御する方法が明らかにされており、更に、特許文献3には、管端の検出信号に基づいて、管端のみ励磁電流を増加させる方法が提案されているが、それらの手法は何れも、根本的に不感帯を減じたものではない。つまり、これらの従来技術は、管端で生じる磁場分布のバランスのズレを根本的に抑制乃至は軽減せしめるものではなく、磁場分布のバランスが崩れた影響下で、特定の信号処理をすることによって、検出コイルブリッジバランス変化の影響を抑えて、不感帯を減ずるものであったのである。
特開昭59−85952号公報 特開平4−115156号公報 実開平2−55160号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、導電性被検体の端近傍で生じる磁場分布の変化を効果的に抑制して、導電性被検体の端近傍の不感帯を有利に短くし得る渦流探傷プローブを提供することにある。
そして、かかる課題の解決のために、本発明の要旨とするところは、導電性被検体の検知表面上を相対的に移動して、該導電性被検体の探傷を行う自己比較方式の渦流探傷プローブであって、前記導電性被検体に対する相対的な移動方向において所定の間隔をあけて配設された一対の検出コイルを有すると共に、該一対の検出コイルの移動方向前方側及び後方側にそれぞれ位置するように、透磁性材料又は導電性材料からなる一対のシールド体を、それぞれ、該一対の検出コイルに接触しないようにして近接配置せしめ、且つ、(i)該一対のシールド体の前記検知表面側の面を、該検知表面に対して該一対の検出コイルの検知表面側の面と面一となるように、若しくは(ii)該検知表面に対して該一対の検出コイルの検知表面側の面よりも突き出た状態で近接するように、配置せしめて、少なくとも該一対のシールド体から前記移動方向の外方に向かう磁束が遮蔽されるように構成したことを特徴とする渦流探傷プローブにある。
なお、かかる本発明に従う渦流探傷プローブの好ましい態様の一つによれば、前記一対のシールド体が、前記導電性被検体の検知表面とは反対側の端部において、前記一対の検出コイルに接触しない状態で相互に連結されて、一体化せしめられ、前記一対の検出コイルが、該導電性被検体の検知表面側を除いて、該一体化されたシールド体により取り囲まれるように構成されている。
また、本発明における別の好ましい態様の一つによれば、(A)励磁コイルが、前記一対の検出コイルに接触せず且つ近接した状態で、該一対の検出コイル間に配設され、該励磁コイルが磁場を発生せしめる一方、該一対の検出コイルが、該磁場によって前記導電性被検体に生ずる渦電流の変化を検出するようにした、「相互誘導形自己比較方式」の渦流探傷プローブ、(B)励磁コイルが、前記一対の検出コイルに接触せず且つ近接した状態で、該一対の検出コイルの周りを取り囲むように配設され、該励磁コイルが磁場を発生せしめる一方、該一対の検出コイルが、該磁場によって前記導電性被検体に生ずる渦電流の変化を検出するようにした、「相互誘導形自己比較方式」の渦流探傷プローブ、又は、(C)前記一対の検出コイルが、磁場を発生せしめると共に、該磁場によって前記導電性被検体に生ずる渦電流の変化を検出する、「自己誘導形自己比較方式」の渦流探傷プローブであることが望ましい。
さらに、本発明の望ましい態様の他の一つによれば、(ア)同軸的に配置された前記一対の検出コイルが、前記導電性被検体の内部に挿入されて、該導電性被検体を探傷する、「内挿型」の渦流探傷プローブ、(イ)同軸的に配置された前記一対の検出コイルに、前記導電性被検体を貫通せしめて、該導電性被検体を探傷する、「貫通型」の渦流探傷プローブ、又は(ウ)それぞれの中心軸が平行となるように配置された前記一対の検出コイルを、前記導電性被検体の検知表面に対して該中心軸がそれぞれ交差するように(略直交するように)相対的に移動せしめて、該導電性被検体を探傷する、「上置型」の渦流探傷プローブであることが望ましい。
このように、本発明に従う渦流探傷プローブにあっては、一対の検出コイルに接触しないように近接配置された、透磁性材料又は導電性材料からなる一対のシールド体によって、シールド体の外方に向かう磁束が遮蔽されるようになっているところから、励磁コイル(自己誘導形の場合は、検出コイル)によって形成された磁場分布が、一対のシールド体の間で制限されるようになっているのである。また、一対のシールド体は、それぞれ、検出コイルに近接した状態で配置されているところから、シールド体間の距離自体も狭く設定されているのである。
しかも、本発明においては、(i)一対のシールド体の検知表面側の面が、導電性被検体の検知表面に対して、一対の検出コイルの検知表面側の面と面一となるように、若しくは(ii)導電性被検体の検知表面に対して、一対の検出コイルの検知表面側の面よりも突き出た状態で近接するように、一対のシールド体が配置されているところから、換言すれば、シールド体−検知表面間の距離が、検出コイル−検知表面間の距離と同じか、或いは、シールド体−検知表面間の距離が、検出コイル−検知表面間の距離よりも短くなるように、一対のシールド体が配置されているところから、磁束の遮蔽効果が高く、シールド体の外方に磁束が漏れ出るようなことが、極めて有利に防止され得るようになっているのである。
それ故、本発明に従う渦流探傷プローブにあっては、シールド体よりも外方に位置する、導電性被検体の端の影響を受けにくく、導電性被検体の端近傍で生じる磁場分布のバランス変化が効果的に抑制され得て、導電性被検体の端近傍の不感帯を有利に減ずることができるのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図2には、本発明に従う渦流探傷プローブの一実施形態を示す断面図が、概略的に示されている。かかる図2において、10は、相互誘導形自己比較方式の内挿型の渦流探傷プローブであって、励磁コイル12と、一対の検出コイル14a,14bと、一対のシールド体16a,16bとが、励磁コイル12を中央にして、それぞれ、軸方向に所定の間隔をあけて、非導電性且つ非透磁性である樹脂材料からなる略円柱状のホルダ部18に同軸的に保持されている。
より具体的には、励磁コイル12は、樹脂材料からなる略円柱状のボビン20の外周面に略等間隔で設けられた3つの円環状のコイル形成用凹溝のうち、中央に位置する凹溝に、所定の巻数となるように巻き付けられている一方、一対の検出コイル14a,14bは、励磁コイル12が巻き付けられた凹溝の両側の凹溝に、それぞれ、同一の巻数においてそれぞれ逆方向に巻き付けられている。このとき、それら励磁コイル12と検出コイル14a,14bは、検査対象である導電性被検体に接触しないように、その外周面が、ボビン20の外周面よりも突出しないように、ボビン20の外周面と略面一となるように巻き付けられて、配設されている。なお、ここにおいて、それら3つのコイル間の間隔としては、接触せず且つ近接しておれば、特に限定されるものではなく、従来と同様な間隔が採用され得るところである。
そして、このようにしてボビン20に同軸的に巻き付けられた励磁コイル12と検出コイル14a,14bのリード線21は、それぞれ、図2に示されるように、励磁コイル12及び検出コイル14a,14bの配設位置からボビン20の中心に向かって径方向に延びる、リード線を通すことが可能な小さな径の配線用穴22に通されている。
また、ボビン20の中央部には、配線用穴22に挿通されたリード線21を通し、且つ、ボビン20を、ホルダ基部30に対して、同軸的に取り付けるための取付孔24が設けられている。そして、その取付孔24内に、ホルダ基部30に一体的に形成された、取付孔24の内径と略同程度の外径を有する、長手の円筒形状を呈する管状突部31が挿入されている。これにより、ボビン20が、ホルダ基部30に対して、同軸的に配置されている。また、ホルダ基部30に一体的に設けられた円筒状突部31には、その長さ方向の中間部に、所定の長さの連通穴25が設けられており、ホルダ基部30の管状突部31に、ボビン20を外嵌させて取り付けた状態において、その連通穴25が、ボビン20に設けられた配線用穴22に連通せしめられている。そして、配線用穴22に挿通されたリード線21は、かかる連通穴25を通って、ホルダ基部30の管状突部31の内孔26内に導入され、ホルダ基部30の外部へと通されている。
そして、本実施形態においては、ボビン20の両端面に、磁束を遮蔽することが可能な材料からなる、所定厚さの円板状のシールド体16a,16b(図3参照)が、それぞれ、当接した状態で、同軸的に配設されている。より具体的には、シールド体16a,16bにも、その中央部に、ホルダ基部30に対してシールド体16a,16bを同軸的に取り付けるための取付孔17a,17bが、ホルダ基部30の円筒状突部31の外径と略同程度の内径で設けられており、シールド体16b、ボビン20及びシールド体16aのそれぞれの取付孔17b,24,17a内に、順次、ホルダ基部30の円筒状突部31が内挿されて、隣り合う部材同士が当接されることによって、それらシールド体16a,16bとボビン20が、同軸的に配置され、ボビン20が、一対のシールド体16a,16bにて挟持された構成となっている。そして、ボビン20の軸方向両側の外周部分が、シールド体16aと検出コイル14a、及びシールド体16bと検出コイル14bを仕切る区切り部23a,23bとなって、各シールド体16a,16bは、各検出コイル14a,14bに直に接触せず、且つ検出コイル14a,14bから区切り部23a,23bの厚さに相当する所定の間隔:D1 ,D2 (図4参照)をあけて、プローブ10の移動方向(図2中、左右方向)の前方側及び後方側に配設され、これにて、シールド体16a,16bからプローブ10の移動方向の外方に向かう磁束が遮蔽されるようになっている。
ここにおいて、上記シールド体16a,16bの材料としては、透磁率が高く、磁束を通しやすい、フェライト、パーマロイ、センダスト等の透磁性材料や、透磁率は高くないものの、磁束を遮蔽し得る、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、非磁性SUS等の導電性材料を例示することができる。
そして、シールド体16a,16bとして、透磁性材料を用いる場合には、磁束が透磁性材料内を流れて、外部への磁束の漏洩が極めて効率的に防止され得るのであり、また、透磁性が高く、導電性が比較的低い材料では、渦電流損が小さく、検出感度の低下を抑制することができるといった利点が得られる。一方、シールド体16a,16bとして、導電性材料を用いる場合には、渦電流損が生じて、透磁性材料ほどの検出感度は得られないものの、シールド体16a,16bの厚みを調整することによって、充分な遮蔽効果が得られると共に、加工性に優れ、複雑な形状であっても、導電性被検体の形状に応じたものを、容易且つ安価に作製することができるといった利点がある。
なお、シールド体16a,16bの厚みは、使用する材料に応じて、適宜に設定されることとなるが、シールド体16a,16bの厚み自体も、金属管等の導電性被検体の端部近傍に生じる不感帯となるため、可能な限り薄くすることが望ましい。一方、シールド効果を十分に得るためには、即ち、管端等の導電性被検体の端部の影響を十分に除くためには、ある程度の厚み以上となるように設定されることが望ましい。具体的には、導電性材料を用いた場合、シールド体16a,16bの厚みとしては、薄すぎると信号特性に変化が生じるようになることから、好ましくは0.5mm〜3mm、またシールド体16a,16bの剛性や取扱い性を考慮すると、1mm〜2mmがより一層望ましい。また、透磁性材料の場合、その透磁率は、導電性材料の透磁率の数十倍〜数百倍であるところから、厚みは、導電性材料からなるシールド体の厚みの数十分の一から数百分の一でよく、例えば、10μm以上の均質コーティングからなる膜にて、シールド体16a,16bを構成することも可能であるが、検出コイル14a,14bの両側に配置するシールド体16a,16bの厚みは、プローブ10の移動方向(図2中、左右方向)における磁場のバランスが良好に確保され得るように、同一である必要があるため、形状出しや厚みの均一性を考慮して、数mm程度の板状体が望ましい。
さらに、各検出コイル14a,14bと各シールド体16a,16bとの間隔:D1 ,D2 (図4参照)は、狭いほど(シールド体16a,16bが検出コイル14a,14bに近接するほど)、検出コイル14a,14bが導電性被検体の端部(例えば、管端)に近づき、端部よりも内側に位置するシールド体16a,16bの効果で、不感帯を短くすることができることから、好ましくはボビン20に検出コイル14a,14bを形成する上で必要とされる区切り部23a,23bの最小限の厚みと同じか、それ以上とされることが好ましいが、アルミニウム等の導電性材料からなるシールド体16a,16bを用いた場合には、間隔:D1 ,D2 が狭すぎると、欠陥検出感度:Φ(Wb/turn)が、渦流損失により大きく低下する一方、間隔:D1 ,D2 が広すぎても、欠陥検出感度が飽和状態となって感度の上昇が得られない傾向があるところから、好ましくは2mm以下、より好ましくは1〜1.5mm程度とされることが望ましい。一方、透磁性材料からなるシールド体16a,16bを用いた場合には、上記導電性材料とは異なり、磁束が表面に集中し、渦流損失が少ないため、間隔:D1 ,D2 は狭いほどよいものの、検出コイル14a,14bとシールド体16a,16bを組み合わせて形成するには、ある程度の厚さの区切り部23a,23bが必要となり、上記導電性材料の場合と同様に、1.0〜1.5mm程度が望ましい。なお、検出コイル14aとシールド体16aとの間隔:D1 と、検出コイル14bとシールド体16bの間隔:D2 は、プローブ10の移動方向(図2中、左右方向)における磁場のバランスが良好に確保され得るように、同一の間隔(D1 =D2 )とされる。
また、シールド体16a,16bは、図2に示されるように、ボビン20と略同一の直径を有している。このため、図4に示されるように、シールド体16a,16bの外周面は、ボビン20の外周面と略面一となっており、以て、ボビン20に略面一となるように巻回された励磁コイル12や検出コイル14a,14bの外周面とも、略面一とされている。従って、プローブ10を金属管等の導電性被検体に内挿した際に、シールド体16a,16bが、コイル(12,14a,14b)と同様に導電性被検体の検知表面に近接することとなって、シールド体16a,16bによる遮蔽効果が有利に発現されるようになっているのである。ここで、上記「検知表面」とは、導電性被検体の表面のうち、プローブ10が対峙されて、導電性被検体に生じた渦電流の検知が行われる表面をいうものとする。なお、シールド体16a,16bの外径が、励磁コイル12や検出コイル14a,14bの外径より小さく、励磁コイル12や検出コイル14a,14bの方が導電性被検体の検知表面に近接する場合には、シールド体16a,16bによる磁束の遮蔽効果が充分に発揮され得なくなって、磁束が漏れやすく、導電性被検体の端部の影響を受けるようになるのである。
また、本実施形態では、上述せるように、シールド体16a,16bに、同一の大きさの取付孔17a,17bがそれぞれ形成されており、同軸的に配置された一対の検出コイル14a,14bの両側にそれぞれ近接配置されたシールド体16a,16bによる磁束の遮蔽効果が、プローブ10の移動方向の前後で略同等となる。なお、上記シールド体16a,16bに形成される取付孔17a,17bの大きさとしては、シールド体16a,16bによる遮蔽作用を有利に享受すべく、可及的に小さくすることが望ましいのであり、少なくとも、コイル(12,14a,14b)のリード線21を挿通することができる大きさ(概略0.5mm程度以上)で、シールド体16a,16bの面積の10%以下となる径(具体的には、5mm以下)の直径となるように設計されることが望ましい。
また更に、シールド体16a,16bの、ボビン20に当接した面とは反対側の端面には、それぞれ、樹脂材料からなるホルダ先端部28とホルダ基部30が、当接した状態で、同軸的に且つ互いに固定的に取り付けられており、それらホルダ先端部28とホルダ基部30によって、一対のシールド体16a,16bとボビン20の一体物が、挟持された構造となっている。
より詳細には、ホルダ先端部28は、図2に示されるように、全体として、ボビン20の外径よりも小さな外径の円柱形状を呈しており、金属管等の導電性被検体にプローブ10を挿入し易くするために、先端側(図2中、左側)の外周面が、先端に向かって先細りするテーパ面とされている。また、ホルダ先端部28の他端側には、径方向外方に円環状に突出するフランジ部32が形成されている。このフランジ部32の外径は、シールド体16aの外径と略同一となっている。また、フランジ部32が設けられた側の端面には、その中央に、内周面に雌ねじが設けられた所定の深さの取付穴29が設けられている。そして、かかる取付穴29に、先端側の外周面に雄ねじが設けられた、ホルダ基部30の管状突部31を挿入し、ホルダ先端部28を周方向に相対的に回転させて雄ねじと雌ねじを螺合せしめることによって、図2に示されるように、ホルダ先端部28、シールド体16a,16b、ボビン20及びホルダ基部30が、同軸的に配置され、且つ離脱不能に一体化されている。
また一方、ホルダ基部30は、全体として、上記ホルダ先端部28と略同程度の外径の円柱形状を呈しており、その中心には、管状突部31に連通する貫通孔が設けられ、励磁コイル12や検出コイル14a,14bから続くリード線21が、挿通されている。また、シールド体16b側の端部には、上記ホルダ先端部28のフランジ部32と同様な、径方向外方に円環状に突出するフランジ部34が形成されている。このフランジ部34の外径も、シールド体16bの外径と略同一となっている。更に、かかるフランジ部34が設けられた側の端面には、その中央に、リード線21を通すことが可能な程度の小さな内孔26を有する管状突部31が、シールド体16a,16b及びボビン20を軸方向に貫通するのに十分な長さをもって、ホルダ先端部28側に向かって延びるように突設されている。そして、上述のように、管状突部31が、シールド体16a,16b及びボビン20の取付孔17a,17b,24内に挿入され、管状突部31の先端側の外周面に設けられた雄ねじとホルダ先端部28の取付穴29の内周面に設けられた雌ねじが螺合されて、ホルダ先端部28が螺子止めされることによって、ホルダ基部30のフランジ部34側の端面に、シールド体16bの端面が当接した状態で、固定されている。また更に、ホルダ基部30の他端側(図2中、右側)には、所定の深さにおいて、上記内孔26に比べて大きな径の凹陥部36が形成されていると共に、軸方向外方に突出する円筒状の係合突部38が凹陥部36と同軸的に形成されている。かかる係合突部38の外周面には、雄ねじが形成されている。また、かかる係合突部38の端面には、周方向に所定の間隔をあけて、リード線を半田付けするための、導電性金属材料からなる複数のピン40が、長さ方向の一部を係合突部38に埋設した状態で、脱抜不能に固設されている。
そして、本実施形態では、励磁コイル12及び検出コイル14a,14bからの複数のリード線21が、ホルダ基部30の凹陥部36内で、それぞれ1本ずつに散けて、係合突部38に固設されたピン40に、それぞれ、半田付けされている。また、各リード線が半田付けされたピン40には、それぞれ、ケーブル42の一端が連結され、該ケーブル42の他端が、図示しない渦流探傷装置の本体に接続されている。また、本実施形態では、複数のケーブル42が纏められて、プローブ10に固定された保護チューブ内に挿入されている。
さらに、ホルダ基部30の、係合突部38が設けられた側の端部には、樹脂材料からなる、略有底円筒状のカバー部44が螺合されて、一体的に取り付けられている。具体的には、かかるカバー部44は、その外径がホルダ基部30と略同程度とされると共に、内径が、ホルダ基部30の係合突部38の外径と略同程度とされており、カバー部44の開口端側の内面に設けられた雌ねじとホルダ部30の係合突部38の外面に設けられた雄ねじとを螺合せしめることによって、カバー部44の開口側端面が、ホルダ基部30の端面に当接した状態で、カバー部44とホルダ基部30とが、外周面において面一に固定されている。
また、カバー部44の、上記開口端とは反対側の底壁部46には、その中央に、貫通孔が形成されており、かかる底壁部46に形成された貫通孔から、ケーブル42が、プローブ10の外部に取り出されている。
かくして、上述せる如き構造の相互誘導形自己比較方式の内挿型の渦流探傷プローブ10は、通常、プローブ10の外径よりも大きな内径を有する金属管等の導電性被検体の内部に挿入されて、その探傷に用いられるのである。かかるプローブ10を用いて、導電性被検体である金属管の探傷を行うには、従来と同様な手法が採用され得るのであり、例えば、以下のようにして、渦流探傷操作が実施されることとなる。
すなわち、先ず、プローブ10を、ホルダ先端部28側から、導電性被検体である金属管内に挿入し、プローブ10或いは金属管を相対的に移動させて、プローブ10を、金属管の他端側まで挿通せしめる。その後、金属管の検知表面にコイル(12,14a,14b)が接触しないように、プローブ10に接続されたケーブルを一定の速度で引き戻して、プローブ10を、検知表面に対して、一定速度で相対的に移動せしめる一方、公知の信号処理操作を行い得る図示しない渦流探傷装置本体から、励磁コイル12に対して、所定の周波数の交流電流を流して、励磁コイル12の周囲に磁場(交番磁界)を発生せしめると共に、かかる磁場によって金属管に生じた渦電流の変化を、検出コイル14a,14bにて検知し、その検知信号を、図示しない渦流探傷装置本体に設けられた演算処理装置にて処理することによって、欠陥を検出するのである。この際、金属管内でのプローブ10のガタ付きを抑制して、プローブ10の中心軸と金属管の中心軸とを一致せしめるために、金属管の内表面を傷付けない限りにおいて、金属管の内径とプローブの外径との差を埋めるためのスペーサ部材(例えば、樹脂製の面ファスナ等)を、プローブ10のホルダ先端部28、ホルダ基部30及びカバー部44等の外周面に、取り付けるようにしてもよい。
このようにして、本実施形態のプローブ10を用いて、渦流探傷を行えば、図5(a),(b)に示されるように、所定の間隔をあけて3つのコイル(ホルダ先端部28側から順に、検出コイル14a、励磁コイル12、検出コイル14b)が巻き付けられたボビン20の、移動方向前方側及び後方側に、透磁性材料若しくは導電性材料からなる一対のシールド体16a,16bが、それぞれ、検出コイル14a,14bに接触しない状態で近接配置せしめられ、且つ、シールド体16a,16bの検知表面(金属管48の内表面52)側の面、即ち、シールド体16a,16bの外周面が、検出コイル14a,14bの外周面と略面一とされているところから、少なくともシールド体16a,16bから、移動方向の外方に向かう磁束、換言すれば、シールド体16aからホルダ先端部28側(図5中、左側)に向かう磁束とシールド体16bからホルダ基部30側(図5中、右側)に向かう磁束が、シールド体16a,16bによって極めて効果的に遮蔽され、以て、シールド体16a,16bにて、励磁コイル12が形成する磁場分布が制限され得るようになっているのである。
その結果、本実施形態の渦流探傷プローブ10によれば、シールド体16a,16bよりも外方(シールド体16aの位置よりもホルダ先端部28側及びシールド体16bの位置よりもホルダ基部30側)に位置する金属管48の管端50の影響が極めて効果的に低減され得て、管端50近傍で生じる磁場分布のバランスの変化が効果的に抑制乃至は軽減され、以て、金属管48の管端50近傍の不感帯が、従来のシールド体を有さないプローブを用いる場合に比して、極めて効果的に短縮され得るのである。
以上、本発明の具体的な構成について、上記相互誘導形自己比較方式の内挿型の渦流探傷プローブ10を一例に挙げて詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約を受けるものではない。
例えば、図6〜図8及び図10〜13には、導電性被検体の検知表面に対するコイルとシールド体の配設位置が容易に理解され得るように、本発明に従う渦流探傷プローブを、概念的に表した断面図(コイル及びシールド体以外の部位を省略した図)が示されているのであるが、本発明に従う渦流探傷プローブは、上記実施形態のように、励磁コイル12によって磁場を発生せしめる一方、形成された磁場によって導電性被検体(金属管48)に生じた渦電流の変化を一対の検出コイル14a,14bで検出する「相互誘導形自己比較方式」のプローブ(図6(a)参照)以外にも、図6(b)に示されるように、一対の検出コイル54a,54bで、磁場を発生せしめると共に、かかる磁場によって導電性被検体(48)に生じた渦電流の変化を検出する「自己誘導形自己比較方式」のプローブであってもよいのである。なお、図6以降に示される他の実施形態に関しては、その理解を容易とするために、同様な構造を有する部位には、同一の符号を付した。
さらに、本発明に従う渦流探傷プローブは、かかる図6(a),(b)に示されるように、同軸的に配置された一対の検出コイル14a,14b,54a,54bを金属管48等の導電性被検体の内部に接触しないように挿入して、導電性被検体(図6では、金属管48)を探傷する「内挿型」以外にも、図7(a),(b)に示されるように、金属管48や棒等の導電性被検体を、同軸的に配置された一対の検出コイル56a,56b,58a,58bに接触しないように貫通せしめて、導電性被検体(図7では、金属管48)を探傷する「貫通型」のプローブであっても、更には、図8に示されるように、各中心軸が平行となるように配置された一対の検出コイル62a,62bを、それらの中心軸が金属板64等の導電性被検体の検知表面(図8では、上面66)に対して交差した状態で、より具体的には、一対の検出コイル62a,62bの中心軸が検知表面(上面66)に対して実質的に直交した状態で、検知表面(上面66)に接触しないように相対的に移動せしめて、導電性被検体(金属板64)の探傷を行う「上置型」のプローブであっても何等差し支えないのである。
なお、上置型のプローブにおいては、図8にも示されるように、シールド体63が、一対の検出コイル62a,62bの移動方向(図8中、左右方向)の前方側及び後方側のみならず、移動方向に直交する側方側にも設けられているのであり、これにて、シールド体63から移動方向の外方に向かう磁束のみならず、側方に向かう磁束も遮蔽され得るようになっているのである。つまり、上置型のプローブにおいては、一対の検出コイル62a,62bの移動方向の前方側及び後方側に所定の間隔をあけて対向配置された一対の板状のシールド体63a,63bが、長手方向の両端側で、検出コイル62a,62bに接触しない状態で、相互に連結されて、一体化せしめられ、一つの矩形枠体状のシールド体63とされているのである。このため、かかる矩形枠体状のシールド体63にて囲まれた部分から外方へ向かう磁束が効果的に遮蔽され得るようになっているのである。つまり、導電性被検体(金属板64)を探傷するに際しては、導電性被検体の端部の影響が、プローブの移動方向の前後側からだけではなく、側方側からも生ずるところから、図8においては、検出コイル62a,62bの周囲を、枠体状のシールド体63で取り囲む構造が採用されているのである。
また、図7において例示されたプローブのうち、図7(a)に係る相互誘導形自己比較方式の貫通型の渦流探傷プローブの一実施形態が、図9に、断面形態において、概略的に示されている。この実施形態においては、プローブ68内に、導電性被検体(図9中、一点鎖線で示した金属管48)が貫通され得るように、プローブ68は、全体として、筒状とされている。
より具体的には、プローブ68は、励磁コイル70、一対の検出コイル72a,72b、及び一対のシールド体74a,74bを有して構成されている。そのうち、励磁コイル70及び検出コイル72a,72bは、樹脂材料からなる略円筒状のボビン76の外周面に略等間隔で設けられた3つの円環状の凹溝のそれぞれに、同軸的に巻き付けられており、励磁コイル70が、一対の検出コイル72a,72bに接触せず且つ近接した状態で、検出コイル72a,72bの間に位置するように、配設されている。
さらに、ボビン76の両側の端面には、透磁性材料又は導電性材料からなる、所定の厚さの円環板状のシールド体74a,74bが、それぞれ、例えば、エポキシ系接着剤等の公知の接着剤にて接合されており、これにて、ボビン76が、一対のシールド体74a,74bに挟持された状態で、互いに、固定された構造となっている。この本実施形態においても、ボビン76の軸方向両側の部分が、シールド体74aと検出コイル72a、及びシールド体74bと検出コイル72bを仕切る区切り部となって、上述せる如き実施形態と同様に、各検出コイル72a,72bと各シールド体74a,74bとは、直に接することなく、所定の間隔:D3 ,D4 をあけて、プローブ68の移動方向(図9中、左右方向)の前方側及び後方側に配設され、シールド体74a,74bからプローブ68の移動方向の外方に向かう磁束が遮蔽されるようになっている。これらの間隔:D3 ,D4 は、狭いほど磁場分布が狭くなって、不感帯を短くすることができるところから、前述のD1 ,D2 と同様な間隔とされることが、望ましい。
また、対向配置された一対のシールド体74a,74bの更に外側には、樹脂材料からなる円筒状のホルダ部78a,78bが、それぞれ、同軸的に取り付けられている。具体的には、ホルダ部78a,78bの向かい合う端面に設けられた、シールド体74a,74bの外径と略同程度の径を有する、嵌合凹部75a,75b内に、それぞれシールド体74a,74bが挿嵌され、また、当接面において、エポキシ系接着剤等の公知の接着剤で接着されることによって、ホルダ部78a,78bとシールド体74a,74bが、同軸的に固定されている。
そして、図9からも明らかなように、ボビン76、シールド体74a,74b、ホルダ部78a,78bは、何れも、内径が略同一とされており、それらが同軸的に接合されることによって、プローブ68の内孔面が面一とされている。
また、本実施形態においては、シールド体74a,74bの、導電性被検体(金属管48)の検知表面(外表面60)側の面、即ち、シールド体74a,74bの内周面80a,80bが、検出コイル72a,72bの内周面82a,82bよりも、金属管48の外表面60に対して突き出ている。換言すれば、シールド体74a,74bの内周面80a,80bの方が、検出コイル72a,72bの内周面82a,82bよりも、金属管48の外表面60に近接している。このため、励磁コイル70によって形成される磁束が、シールド体74a,74bから外方に向かって漏れ出るようなことが極めて効果的に抑制され、以て、検出コイル72a,72bが、シールド体74a,74bから漏れ出た磁束によって生ずる渦電流の変化を検出してしまうようなことが有利に抑制され得るようになっているのである。
その他、本発明に従う渦流探傷プローブは、上記した図2〜図9に示されるプローブ以外にも、図10,11に示されるように、励磁コイル84,86が、一対の検出コイル88a,88b,90a,90bに接触せず且つ近接した状態で、一対の検出コイル88a,88b,90a,90bの周りを取り囲むように配置される構造の、「相互誘導形自己比較方式」のプローブであってもよい。このようなコイル構造とすることによって、励磁コイル84,86の線太さや巻数に自由度が得られることとなって、電流量を増やしたり、巻線数を増加させることが可能となり、より一層大きな励磁力を得ることができるようになる。
また、貫通型のプローブにおいては、図7や図9、図10に示されるように、一対のシールド体が、それぞれ、独立して設けられていたが、図12(a)〜(c)に示されるように、導電性被検体(金属管48)の移動方向(図12中、左右方向)の前方側及び後方側に設けられた一対のシールド体92a,92b,94a,94b,96a,96bが、導電性被検体(金属管48)の検知表面(外表面60)とは反対側の端部において、検出コイル56a,56b,58a,58b,88a,88b及び励磁コイル55,84に接触しない状態で、相互に連結されて、一体化せしめられていてもよいのであり、このように、検出コイル56a,56b,58a,58b,88a,88b及び励磁コイル55,84を、導電性被検体(金属管48)の検知表面(外表面60)側を除いて、一体化されたシールド体92,94,96にて取り囲むことによって、磁束が径方向外方に漏れ出るようなことも有利に抑制され得る。つまり、図12(a)〜(c)においては、シールド体92,94,96が、全体として、略有底円筒状とされており、その両端の円環状の底壁部だけでなく、周壁部においても、磁束が遮蔽され得るようになっているのである。
加えて、上置型のプローブにおいても、図13(a),(b)に示されるように、シールド体98,100が、導電性被検体(金属板64)の検知表面(上面66)とは反対側の端部において、検出コイル62a,62b,90a,90b及び励磁コイル86に接触しない状態で、連結されていてもよいのであり、このように、検出コイル62a,62b,90a,90b及び励磁コイル86を筺体状のシールド体98,100にて取り囲むことによって、磁束が検知表面(上面66)の上方から漏れ出るようなことも有利に抑制され得る。
以上、図面に記載された渦流探傷プローブについて詳述してきたが、これらは例示に過ぎないのであって、種々なる変更を加えることができる。例えば、図9に示される貫通型のプローブ68では、シールド体74a,74bの外径と励磁コイル70及び検出コイル72a,72bの外径が略同一とされて、シールド体74a,74bの外周面と、励磁コイル70及び検出コイル72a,72bの外周面とが、略面一となっていたが、シールド体74a,74bの外周面は、コイルの外周面と面一とされる必要はない。貫通型のプローブにおいては、好適には、図7や図10に示されるように、シールド体が、励磁コイル及び検出コイルのうち、最も大きなコイルの外径(以下、コイル最大径と言う)よりも大なる外径を有していることが望ましく、こうすることによって、シールド体による遮蔽効果がより一層有利に発揮される。より好適には、シールド体の外径からコイル最大径を差し引いた差分が、コイル最大径から導電性被検体の外径を差し引いた差分と同程度となるような大きさとされることが、より一層望ましい。
加えて、上置型のプローブにおいても、図8や図11に示されるように、好適には、シールド体が、励磁コイル及び検出コイルのうち、高さ(軸方向の長さ)が最も大きなコイルよりも大なる高さを有していることが望ましく、こうすることによって、シールド体による遮蔽効果がより一層有利に発揮されるが、シールド体の高さを、コイルの高さと同程度とすることも勿論可能である。
また、図2に示される前記実施形態においては、シールド体16a,16bの外径が、励磁コイル12や検出コイル14a,14bの外径と略同一とされて、外周面が面一になっていたが、シールド体16a,16bが、導電性被検体の検知表面に当接しない限りにおいて、シールド体16a,16bの外径を大きくして、励磁コイル12や検出コイル14a,14bの外周面よりも、突出させて、検知表面に近接せしめることも可能である。
さらに、プローブの全体形状や、各シールド体、コイルの形状も、例示のものに、特に限定されるものではなく、導電性被検体の形状等に応じて適宜に変更可能であり、例えば、導電性被検体が、断面矩形状の金属管の場合には、その形状に応じて、矩形状にすることも、勿論可能である。更にまた、シールド体やコイルを保持するホルダ部の全体形状も、例示のものに何等限定されるものではなく、導電性被検体の形状等に応じて適宜に変更され得る。
また、図2や図9に示される実施形態では、シールド体16a,16b,74a,74b、ボビン20,76、ホルダ先端部28、ホルダ基部30、ホルダ部78a,78b等がねじや接着剤にて固定されていたが、それらの固定方法も、特に限定されるものではなく、例えば、ボビン20の軸方向の両端に雄ねじ部を設ける一方、ホルダ先端部28及びホルダ基部30に雌ねじ部を設け、それらの間にシールド体16a,16bを挟んで螺合するようにすることも可能であり、その他、公知の接合方法が採用され得る。
また、図5に示される実施形態では、プローブ10に接続されたケーブルを一定の速度で引き戻すことによって、プローブ10を走査していたが、走査手段は、特に限定されるものではなく、リニアアクチュエータ等の公知の手段を採用することが可能である。加えて、上例では、プローブ10を、金属管の他端側まで挿通せしめた後、所定の速度で引き戻しつつ、探傷を行うようにしていたが、例えば、ホルダとして、棒状の長尺なものを採用する場合には、引き戻しつつ探傷を行うのみならず、所定の速度で挿入しつつ探傷を行うことも可能である。
本発明に従う渦流探傷プローブには、上述のように、種々の方式や型、形状のものが含まれるのであるが、何れの形態のプローブであっても、従来の渦流探傷装置に対して、互換性をもって、接続され得るのである。
また、本発明に従う渦流探傷プローブは、探傷を主たる目的とするものであるが、探傷以外にも、距離センサ(変位センサ)や温度センサ等の渦流センサを採用する各種の用途の何れに対しても、同様に適用可能である。
加えて、本発明は、自己比較方式の渦流探傷プローブを対象とするものであるが、単一方式や標準比較方式においても、本発明と同様にして、検出コイルに対して所定の位置にシールド体を配設するようにすれば、導電性被検体の端近傍で生じる磁場分布の変化が効果的に抑制され得るようになる。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加え得るものであることが、理解されるべきである。
−シールド体による不感帯の短縮効果−
図2に示される如き構造の相互誘導形自己比較方式の内挿型の渦流探傷プローブを用いて、導電性被検体である薄肉アルミニウム管(外径:60mm、肉厚:1mm)の傷検査(特に、凹み傷検査)を行った。
具体的には、先ず、アルミニウム管の管端からXの位置(具体的には、10mm、15mm、30mm、60mm)の管内表面に、周方向長さ:10mm、軸方向長さ:0.2mm、深さ:50μmの傷(凹み)を人為的に付けた。一方、渦流探傷プローブとしては、シールド体として、透磁性材料であるフェライト(比透磁率μ:500)を用いたもの(実施例1)、シールド体として、導電性材料であるアルミニウム合金(導電率σ:3.7×107 S/m)を用いたもの(実施例2)、及び、比較のために、シールド体のないもの(比較例1)を、それぞれ、準備した。また、管内径とコイル外径の隙間:0.5mm、平均コイル径:55.5mm(外径:57mm、内径:54mm)、コイル幅:1.5mm、コイル間の間隙:1.5mm、検出コイルとシールド体の間隔:1.5mm、シールド体の厚み:2mm、シールド体の外径:57mmとし、また、励磁電流は、100mAとした。
そして、人為的に傷が付けられたアルミニウム管内に、ユニ電子製探傷器(型番:M3)に接続した渦流探傷プローブを内挿させて、渦流探傷を行い、検出コイルの1ターン当たりを貫く磁束の差(ΔΦ)の変化を求め、得られた結果を、図14のグラフにプロット
した。かかる図14中、●は、実施例1(フェライトのシールド体)、■は、実施例2(アルミニウム合金のシールド体)、○は、比較例1(シールド体無し)を、それぞれ、示している。なお、ΔΦは、測定電圧(数十mV〜数百mVオーダーで、探傷器の増幅度は
数万〜数十万倍;約90dB〜106dB)で、次式(I)を用いて逆算した。また、当該実施例の傷(凹み)を検出する場合、ΔΦは、一般に、3×10-14〜12×10-14
(Wb/turn)のオーダーとなる。
V=−j・2π・n・f・ΔΦ ・・・ (I)
(ここで、上記式(I)中、j:虚数単位(j2=−1)、n=35(ターン)、f=100000(Hz)とした。)
図14からも明らかなように、シールド体がない比較例1に係るプローブを用いた場合には、ΔΦが、X<30mmで急激に変化して、ΔΦが著しく大きくなっており(オーダ
ーが異なっており)、管端の影響を強く受けていることが認められた。一方、シールド体が設けられた実施例1及び実施例2に係るプローブを用いた場合には、管端近傍のX=10mmでも、ΔΦが殆ど変化しておらず、傷(凹み)による磁束変化分のみが検出コイル
間に現れ、探傷が正常に行われていることがわかった。即ち、実施例1及び実施例2を比較例1と比べると、不感帯が短くなっている。
また、ΔΦが大きいほど、検出コイルに発生する電圧が高い(即ち、検出感度が高い)
ため有利であると言えるのであるが、実施例1と実施例2を比較すると、透磁性材料(フェライト)を用いた実施例1の方が、導電性材料(アルミニウム合金)を用いた実施例2よりも、ΔΦが大きく、検出感度が高いことが、認められた。なお、検出感度は劣るもの
の、管端の影響を軽減させる目的には、導電性材料でも充分にその効果が発現され得ることがわかった。
−シールド体の厚みの影響−
図2に示される如き構造の相互誘導形自己比較方式の内挿型の渦流探傷プローブを用いて、シールド体の厚みの影響を、バランス点の変化を測定することにより調べた。
具体的には、渦流探傷プローブとして、種々の厚さ(0.5mm、1mm、3mm)のアルミニウム合金板をシールド体として配設したもの(実施例3〜5)、及び、比較のために、シールド体のないもの(比較例2)を、それぞれ、準備した。また、管内径とコイル外径の隙間:0.5mm、平均コイル径:55.5mm(外径:57mm、内径:54mm)、コイル幅:1.5mm、コイル間の間隙:1.5mm、検出コイルとシールド板の間隔:1.5mm、シールドの外径:57mmとし、また、励磁電流は、100mAとした。
そして、欠陥が無いアルミニウム管(外径:60mm、肉厚:1mm)内に、ユニ電子製探傷器(型番:M3)に接続した渦流探傷プローブを内挿し、相対的に移動せしめて、位相0°のH信号と、位相90°のV信号を検知し、位相0°の水平の実数項の電圧(○)、及び位相90°の垂直の虚数項の電圧(□)を、図15〜図18のグラフにプロットした。なお、図15〜図18に示されるグラフの横軸は、管端から検出コイルまでの距離(管端から、管端に近い側の検出コイルの管端側端部までの距離)である。
かかる図15〜図18からも明らかなように、厚さ:0.5mm(実施例3,図15)、1mm(実施例4,図16)及び3mm(実施例5,図17)のアルミニウム合金板をシールド体として用いた場合には、何れも、管端からの距離が5mm程度で、大きなバランス変化が無くなっているのに対し、シールド体が無い場合(比較例2,図18)には、管端から20mm程度まで、大きなバランス変化が生じていることが認められた。従って、導電性材料であるアルミニウム合金を用いた場合、シールド体の厚みが少なくとも0.5mm以上で、管端近傍の不感帯が有利に低減されることがわかった。
−シールド体と検出コイルの間隔の影響−
図2に示される如き構造の相互誘導形自己比較方式の内挿型の渦流探傷プローブを用いて、シールド体と検出コイルの間隔の影響を、検出コイルの1ターン当たりを貫く磁束の差(ΔΦ)を測定することにより調べた。
具体的には、渦流探傷プローブとして、シールド体と検出コイルの間隔(D1 =D2 )が、0.2mm、0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mmであるものを準備した。また、シールド体としては、フェライト板(実施例6)又はアルミニウム合金板(実施例7)を用いた。また、管内径とコイル外径の隙間:0.5mm、平均コイル径:55.5mm(外径:57mm、内径:54mm)、コイル幅:1.5mm、コイル間の間隙:1.5mm、シールド体の厚み:2mm、シールド体の外径:57mmとし、また、励磁電流は、100mAとした。
そして、内表面に人為的に欠陥が設けられたアルミニウム管(外径:60mm、肉厚:1mm)内に、ユニ電子製探傷器(型番:M3)に接続した渦流探傷プローブを内挿させて、渦流探傷を行い、検出コイルの1ターン当たりを貫く磁束の差(ΔΦ)の変化を求め
、得られた結果を、図19(実施例6:フェライト)又は図20(実施例7:アルミニウム合金)のグラフにプロットした。
かかる図19(実施例6)から明らかなように、シールド体として、透磁性材料であるフェライト(比透磁率μ:500、導電率σ:20S/m)を用いた場合には、間隔が狭いほど、検出感度が高く、渦流損失が少ないことがわかる。一方、図20(実施例7)から、シールド体として、導電性材料であるアルミニウム合金(比透磁率μ:1、導電率σ:3.7×107 S/m)を用いた場合には、検出コイルの幅(1.5mm)と同じ間隔:1.5mmのときと比較して、間隔:0.2mmのときには、渦流損失のために、感度が約60%に低下している。また、間隔:1.5mm以上では、感度の増加があまり見られず、飽和状態となることがわかる。
従来の渦流探傷プローブを用いて渦流探傷を実施した際における磁場分布を示す説明図であって、(a)は、渦流探傷プローブが管端から充分に離れたところに位置する場合の磁場分布を、(b)は、渦流探傷プローブが管端付近に位置する場合の磁場分布を示している。 本発明に従う渦流探傷プローブの一実施形態を示す断面説明図である。 図2におけるIII−III断面説明図である。 図2における部分拡大説明図である。 図2に示される渦流探傷プローブを用いて渦流探傷を実施した際における磁場分布を示す説明図であって、(a)は、渦流探傷プローブが管端から充分に離れたところに位置する場合の磁場分布を、(b)は、渦流探傷プローブが管端付近に位置する場合の磁場分布を示している。 本発明に従う渦流探傷プローブの実施形態を、コイル及びシールド体以外の部位を省略して概念的に表した断面説明図であって、(a)は、相互誘導形自己比較方式・内挿型の渦流探傷プローブを、(b)は、自己誘導形自己比較方式・内挿型の渦流探傷プローブを示している。 本発明に従う渦流探傷プローブの他の実施形態を、概念的に表した断面説明図であって、(a)は、相互誘導形自己比較方式・貫通型の渦流探傷プローブを、(b)は、自己誘導形自己比較方式・貫通型の渦流探傷プローブを示している。 本発明に従う渦流探傷プローブの他の実施形態を、概念的に表した図であって、自己誘導形自己比較方式・上置型の渦流探傷プローブを示している。 本発明に従う渦流探傷プローブの他の一実施形態を示す断面説明図である。 本発明に従う渦流探傷プローブの別の実施形態を、概念的に表した断面説明図であって、相互誘導形自己比較方式・貫通型の渦流探傷プローブを示している。 本発明に従う渦流探傷プローブの別の実施形態を、概念的に表した図であって、相互誘導形自己比較方式・上置型の渦流探傷プローブを示している。 本発明に従う渦流探傷プローブの更に別の実施形態を、概念的に表した断面説明図であって、(a)及び(c)は、相互誘導形自己比較方式・貫通型の渦流探傷プローブを、(b)は、自己誘導形自己比較方式・貫通型の渦流探傷プローブを示している。 本発明に従う渦流探傷プローブの更に別の実施形態を、概念的に表した図であって、(a)は、自己誘導形自己比較方式・上置型の渦流探傷プローブを、(b)は、相互誘導形自己比較方式・上置型の渦流探傷プローブを示している。 実施例において、欠陥位置Xに対して、検出コイル1ターン当たりを貫く磁束差ΔΦをプロットしたグラフである。 実施例において、管端からの検出コイルの距離に対して、バランス点をプロットしたグラフであり、シールド体として、厚みが0.5mmとされたアルミニウム板を用いた実施例3に係るグラフである。 実施例において、管端からの検出コイルの距離に対して、バランス点をプロットしたグラフであり、シールド体として、厚みが1mmとされたアルミニウム板を用いた実施例4に係るグラフである。 実施例において、管端からの検出コイルの距離に対して、バランス点をプロットしたグラフであり、シールド体として、厚みが3mmとされたアルミニウム板を用いた実施例5に係るグラフである。 実施例において、管端からの検出コイルの距離に対して、バランス点をプロットしたグラフであり、シールド体が無い比較例2に係るグラフである。 実施例において、シールド体と検出コイルの間隔に対して、検出コイル1ターン当たりを貫く磁束差ΔΦをプロットした実施例6に係るグラフである。 実施例において、シールド体と検出コイルの間隔に対して、検出コイル1ターン当たりを貫く磁束差ΔΦをプロットした実施例7に係るグラフである。
符号の説明
10 相互誘導形自己比較方式の内挿型の渦流探傷プローブ
12、55,70,84,86 励磁コイル
14a,14b,54a,54b,56a,56b,58a,58b,62a,62b,72a,72b,88a,88b,90a,90b 検出コイル
16a,16b,63(63a,63b),74a,74b,92(92a,92b),94(94a,94b),96(96a,96b),98,100 シールド体
18,78a,78b ホルダ部 20,76 ボビン
22 配線用穴 28 ホルダ先端部
30 ホルダ基部 32,34 フランジ部
36 凹陥部 38 係合突部
40 ピン 42 ケーブル
44 カバー部 48 金属管
50 管端 52 内表面
60 外表面 64 金属板
66 上面
68 相互誘導形自己比較方式の貫通型の渦流探傷プローブ
80a,80b シールド体の内周面 82a,82b 検出コイルの内周面

Claims (8)

  1. 導電性被検体の検知表面上を相対的に移動して、該導電性被検体の探傷を行う自己比較方式の渦流探傷プローブであって、
    前記導電性被検体に対する相対的な移動方向において所定の間隔をあけて配設された一対の検出コイルを有すると共に、該一対の検出コイルの移動方向前方側及び後方側にそれぞれ位置するように、透磁性材料又は導電性材料からなる一対のシールド体を、それぞれ、該一対の検出コイルに接触しないようにして近接配置せしめ、且つ、該一対のシールド体の前記検知表面側の面を、該検知表面に対して該一対の検出コイルの検知表面側の面と面一となるように、若しくは該検知表面に対して該一対の検出コイルの検知表面側の面よりも突き出た状態で近接するように、配置せしめて、少なくとも該一対のシールド体から前記移動方向の外方に向かう磁束が遮蔽されるように構成したことを特徴とする渦流探傷プローブ。
  2. 前記一対のシールド体が、前記導電性被検体の検知表面とは反対側の端部において、前記一対の検出コイルに接触しない状態で相互に連結されて、一体化せしめられ、前記一対の検出コイルが、該導電性被検体の検知表面側を除いて、該一体化されたシールド体により取り囲まれるように構成されている請求項1に記載の渦流探傷プローブ。
  3. 励磁コイルが、前記一対の検出コイルに接触せず且つ近接した状態で、該一対の検出コイル間に配設され、該励磁コイルが磁場を発生せしめる一方、該一対の検出コイルが、該磁場によって前記導電性被検体に生ずる渦電流の変化を検出するようにした、相互誘導形自己比較方式の渦流探傷プローブである請求項1又は請求項2に記載の渦流探傷プローブ。
  4. 励磁コイルが、前記一対の検出コイルに接触せず且つ近接した状態で、該一対の検出コイルの周りを取り囲むように配設され、該励磁コイルが磁場を発生せしめる一方、該一対の検出コイルが、該磁場によって前記導電性被検体に生ずる渦電流の変化を検出するようにした、相互誘導形自己比較方式の渦流探傷プローブである請求項1又は請求項2に記載の渦流探傷プローブ。
  5. 前記一対の検出コイルが、磁場を発生せしめると共に、該磁場によって前記導電性被検体に生ずる渦電流の変化を検出する、自己誘導形自己比較方式の渦流探傷プローブである請求項1又は請求項2に記載の渦流探傷プローブ。
  6. 同軸的に配置された前記一対の検出コイルが、前記導電性被検体の内部に挿入されて、該導電性被検体を探傷する、内挿型の渦流探傷プローブである請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の渦流探傷プローブ。
  7. 同軸的に配置された前記一対の検出コイルに、前記導電性被検体を貫通せしめて、該導電性被検体を探傷する、貫通型の渦流探傷プローブである請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の渦流探傷プローブ。
  8. それぞれの中心軸が平行となるように配置された前記一対の検出コイルを、前記導電性被検体の検知表面に対して該中心軸がそれぞれ交差するように相対的に移動せしめて、該導電性被検体を探傷する、上置型の渦流探傷プローブである請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の渦流探傷プローブ。
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