JP2009091009A - 粒状物収納袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒状物を収納した状態で粒状物収納袋を持ち運ぶべく、手提げ部に指を引掛けた際、手提げ部が指に食い込むことを防止することができる粒状物収納袋を提供する。
【解決手段】プラスチック製の表てシート体5と裏シート体6の上辺部1・下辺部2・左辺部3・右辺部4を融着して粒状物Kを封入する粒状物収納部21を形成した粒状物収納袋に於て、上辺部1は補強プラスチック材の表裏両面に熱可塑性プラスチック材55を積層させたラミネート帯体7が表てシート体5と裏シート体6にサンドイッチ状に配設され、かつ、ラミネート帯体7の中間部位Aは表てシート体5・裏シート体6の間に取っ手として引出可能に介設されており、ラミネート帯体7の一面をエンボス加工面とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、粒状物収納袋に関する。
従来、米などの粒状物を収納する粒状物収納袋は、持ち運びのために手提げ部を有し、手提げ部に指を引掛けて持ち運ぶように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、手提げ部が、上辺の融着部に孔又はスリット等を形成したものから成り、粒状物を収納した状態で粒状物収納袋を持ち運ぶべく、手提げ部に指を引掛けた際、手提げ部が指に食い込んで指が痛くなるという欠点があった。また、手提げ部が強度的に弱く、破れる虞れがあった。
特開2002−316368号公報
解決しようとする課題は、粒状物を収納した状態で粒状物収納袋を持ち運ぶべく、手提げ部に指を引掛けた際、手提げ部が指に食い込んで指が痛くなる点である。また、手提げ部が強度的に弱く、破れる虞れがある点である。
そこで、本発明に係る粒状物収納袋は、プラスチック製の表てシート体と裏シート体の上辺部・下辺部・左辺部・右辺部を融着して粒状物を封入する粒状物収納部を形成した粒状物収納袋に於て、上記下辺部は粒状物未投入状態では未融着開口状であると共に、上記上辺部は補強プラスチック材の表裏両面に熱可塑性プラスチック材を積層させたラミネート帯体が上記表てシート体と裏シート体にサンドイッチ状に配設され、しかも、該ラミネート帯体はその中間部位を除いて、左右両側が粒状物排出阻止のための小寸法通気路を多数形成するように散点状に小融着部を多数配設して上記表てシート体・裏シート体に融着一体化し、かつ、上記ラミネート帯体の上記中間部位は上記表てシート体・裏シート体の間に取っ手として引出可能に介設されており、上記ラミネート帯体の一面又は両面をエンボス加工面とした。
また、プラスチック製の表てシート体と裏シート体の上辺部・下辺部・左辺部・右辺部を融着して粒状物を封入する粒状物収納部を形成した粒状物収納袋に於て、上記下辺部は粒状物未投入状態では未融着開口状であると共に、上記上辺部はナイロンフィルムの表裏両面にLLDPEフィルムを積層させたラミネート帯体が上記表てシート体と裏シート体にサンドイッチ状に配設され、しかも、該ラミネート帯体はその中間部位を除いて、左右両側が粒状物排出阻止のための小寸法通気路を多数形成するように散点状に小融着部を多数配設して上記表てシート体・裏シート体に融着一体化し、かつ、上記ラミネート帯体の上記中間部位は上記表てシート体・裏シート体の間に取っ手として引出可能に介設されており、上記ラミネート帯体の一面又は両面をエンボス加工面とした。
また、上記エンボス加工面は、上記粒状物収納部と外気とを連通する多数の内外連続凹溝を有する。
また、上記エンボス加工面の凹凸高さ寸法を3μm以上50μm以下に設定した。
また、上記ラミネート帯体の中間部位の下縁に沿って、上記表てシート体と上記裏シート体とを散点状に融着した散点融着列を有している。
また、散点状の上記小融着部が楕円状乃至長円形状であって、少なくとも上記中間部位の近傍域では、左右方向中央に向かって上方傾斜状に所定傾斜角をもって配設されている。
また、上記ラミネート帯体の上記左右両側の内の一方と、上記中間部位との境界域において、該ラミネート帯体と上記表てシート体と上記裏シート体とを、該ラミネート帯体を上下方向に横切るように融着した切取り線部を形成した。
また、上記表てシート体と裏シート体の上記左辺部・右辺部を、相互に融着する融着帯部は、上下中間位置が幅広として、上記粒状物収納部の上下中間位置に絞り部を形成した。
また、上記ラミネート帯体の中間部位の下縁に沿って、上記表てシート体と上記裏シート体とを融着した左右方向融着部と、該左右方向融着部の左右両端から上方へ上記表てシート体と上記裏シート体と上記ラミネート帯体を融着した上下方向傾斜融着部と、から成る台形状融着部を有する。
また、上記表てシート体と裏シート体の上記左辺部を相互に融着する融着帯部に非融着帯部を介在させるとともに、上記表てシート体と裏シート体の上記右辺部を相互に融着する融着帯部に非融着帯部を介在させた。
また、上記上辺部から上下方向切取り線部を形成し、かつ、該上下方向切取り線部の下端から、左右方向切取り線部を連結形成して、上記上下方向切取り線部と上記左右方向切取り線部を順次引き裂くことにより粒状物吐出口を形成可能に構成した。
本発明の粒状物収納袋によれば、粒状物を収納した状態で粒状物収納袋を持ち運ぶべく、手提げ部に指を引掛けた際、手提げ部が指に食い込むことを防止することができる。また、手提げ部が強度的に優れ、不意に切断することもない。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1〜図8は、本発明の第1の実施の形態を示す。図1に於て、粒状物収納袋20には粒状物K(例えば米)が封入(収納)された状態を例示する。図2は粒状物収納袋20の上辺部1とその近傍域を示す拡大図であり、図5は粒状物Kを吐出させるために上辺部1の一部を切り取った(取り去った)開封使用状態を示す要部拡大図である。
図1,図2,図5、及び、図3と図4に於て、この粒状物収納袋20は、プラスチック製の矩形状の表てシート体5と裏シート体6を有し、その上辺部1・下辺部2・左辺部3・右辺部4を、高周波加熱やニクロム線加熱等のヒーティングにて融着して、図1のように、粒状物Kを封入するのに用いられる。
(図示省略したが、)下辺部2は粒状物Kを投入する前の状態───即ち粒状物未投入状態───では、未融着開口状であり、(後述の)図13に於て矢印C−C間を切断して分離した状態(但し、上下は逆に描かれている)である。
そして、上辺部1には、幅寸法Wが12mm〜35mmの補強プラスチック材51(例えばナイロンフィルム52)の表裏両面53,54に熱可塑性プラスチック材55(例えばLLDPEフィルム56;リニアローデンシティポリエチレンすなわち直鎖状低密度ポリエチレンから成るフィルム)を積層させたラミネート帯体7が、表てシート体5と裏シート体6にサンドイッチ状に配設され(図4参照)、しかも、このラミネート帯体7は長手方向(左右方向)の中間部位Aを除いた残部───即ち、左右両側8,8が、散点状に小融着部9を多数配設して、表てシート体5と裏シート体6に融着一体化した構造である。
この多数の小融着部9の相互間は、粒状物排出(こぼれ)阻止のための小寸法の間隔Mの(小寸法)通気路10を多数形成する。
図6には、図2の要部拡大図を示すが、この図6中の矢印Eの如く、隣り合った小融着部9,9の間に形成される小寸法通気路10を、粒状物収納袋20内の空気が排出可能である。このように、脱気口としての上記小寸法通気路10が形成されていることによって、粒状物Kを封入した粒状物収納袋20を積上げた際に、内部の空気がスムーズに吐出(排出)して、崩れることなく複数段に積上げ可能である。このように、ラミネート帯体7をサンドイッチ状に挟んだ構造として、小寸法の間隔Mでは、未融着状態のラミネート帯体7のエンボス加工面59(図3)と表てシート体5又は裏シート体6の間を通過して、空気が図6の矢印Eのように排出(吐出)する。なお、小寸法の上記間隔Mは1mm〜7mmに設定し、好ましくは、2mm〜5mmとする。上限値を越すと内部の粒状物Kが外部へ出てくる(排出する)虞があり、逆に、下限値未満であると、(後述の)融着が不十分となり易く、又は、治具として余りに小さな加熱用突出子を多数形成する必要があり、製作が面倒で、また、使用時期が短いのに摩耗するような問題が生ずる。
また、ラミネート帯体7の上記中間部位Aは、表てシート体5・裏シート体6の間に、引出可能に介設されている。このように、中間部位Aは、図2(A)中の矢印Fのように、引出して、取っ手11を、図2(A)の仮想線のように、(倒立U字型に)形成できる。すなわち、図5(A)に示すように取っ手11を図5(A)の矢印方向へ引出し始め、図5(B)に示すように取っ手11を全体的に引出すことができる。図2(B)は、取っ手11に(仮想線にて示す)指Yを引っ掛けている状態を示す。
図3(A)及び図3(B)に示すように、ラミネート帯体7の両面57,58がエンボス加工面59とされている。エンボス加工面59は、粒状物収納部21と外気とを連通する多数の格子状内外連続凹溝60を有する。エンボス加工面59の凹凸高さ寸法hが3μm以上50μm以下に設定されている。凹凸高さ寸法hが3μm未満の場合、通気性が悪くなる。凹凸高さ寸法hが50μmを超える場合、エンボス加工に余分な手間がかかる。
図3(C)に示すように、ラミネート帯体7の一面57のみをエンボス加工面59とするも良い。
1枚のラミネート帯体7の引張強度(破断強度)が、30kg以上60kg以下に設定されている。引張強度がこの範囲にある場合、粒状物Kを収納した状態で、ラミネート帯体7を取っ手11として、手で振り廻したり、乱暴に取っ手11を引張ったとしても破断することがない。なお、60kgを超える引張強度は、不必要である。
なお、ラミネート帯体7に掛からないように、その中間部位Aの下縁に沿って、(ラミネート帯体7を外して)表てシート体5と裏シート体6とを散点状に融着した散点融着列12を有している。図例では、多数個の円形のスポット部13を一列に並べて、散点融着列12が形成されている。なお、スポット部13としては、丸味のある形状であれば、楕円型や長円型とするも好ましく、また、散点融着列12としては、2列や3列とすることも可能である。
追加説明すると、図1と図2と図5に示すように、上辺部1に於て、表てシート体5と裏シート体6は、散点融着列12よりも上方位置に、上方向(矢印F参照)に開口する収納袋部14を形成し、この収納袋部14の内部に、ラミネート帯体7の中間部位Aが、上方引出自在として収納されている。
なお、前記収納袋部14は、左右両側8,8の小融着部9の各最内端列のものと、散点融着列12によって、左辺・右辺・下辺(底辺)を包囲した、上方開口状袋状であるといえる。
次に、図1、図2、図5〜図7に示すように、散点状の上記小融着部9は、楕円状乃至長円形状である。しかも、左右方向中央に向かって上方傾斜状に所定傾斜角θをもって、全ての楕円状乃至長円形状の小融着部9は配設されている。
なお、多数の小融着部9の内で、少なくとも中間部位Aの近傍域───つまり、収納袋部14の左辺・右辺を形成する小融着部9───では、左右中央に向かって上方傾斜状に傾斜角θをもって配設する。上記傾斜角θとしては、30°〜60°とするのが好ましく、特に、40°〜50°が、望ましい。その理由は、図2と図5のように、取っ手11として、引き出したラミネート帯体7を上方へ引き上げる力が作用した際に、取っ手11の左右の下端部に作用する上方向の外力に沿った方向に、小融着部9が傾斜していて、強度上有利となるからである。
図2と図7と図8に於て、ラミネート帯体7の左右両側8,8の内の一方───図例では左側───と、中間部位Aとの境界域Zにおいて、切取り線部15が形成されている。つまり、この切取り線部15は、ラミネート帯体7を上下方向(幅方向)に、横切るように、表てシート体5とラミネート帯体7と裏シート体6とを、上下帯状(上下線状)に融着して形成されている。即ち、切取り線部15に沿って手で容易に引き裂くことが可能となる。そして、この切取り線部15の下端から、左方向に水平状に切取り線部16を連結形成する。これによって、図1と図2から、図5のような、切り取りが可能となる。即ち、ラミネート帯体7の左側8の部位は、切り取られて、そこが、粒状物吐出口17を形成する。
なお、図7のように、小さなV型ノッチ18や引裂き開始短線切り目を、切取り線部15の最上端に形成するのが好ましい。また、図7のように、ミシン目19を付加形成しても好ましい。
次に、図1と図14(A)に示すように、表てシート体5と裏シート体6の左辺部3・右辺部4を、相互に融着する融着帯部23, 24は、上下中間位置が幅広として、粒状物収納部21の上下中間位置に絞り部(くびれ部)25が形成される。このように構成すれば、内部の粒状物Kが下へ移動するのを防ぎ、安定した美しい外観・姿勢に、立てることができる。つまり、図14(B)は従来の粒状物収納袋40であり、粒状物Kが下方へ移動して、美しい外観とは言えない。これに対して、本発明のものは、図14(A)に示す如く、腰がくびれて粒状物Kがいっぱい収納されているように美しく見え、かつ、美しい姿勢で立てることができる。
次に、図9〜図13は、第1の実施の形態の粒状物収納袋20を製作するための連続シート26の製造方法を示す。即ち、図9に示すように、帯状(長尺)の第1プラスチックシート31と、帯状(長尺)の第2プラスチックシート32を、相互間隔Hがしだいに接近するように間欠的に送りGを与える。このとき、巻設ロール33, 34から、第1・第2プラスチックシート31, 32が間欠的に送り出される(繰出される)。
他方、別のロール35には、帯状の長尺ラミネート帯体36が予め(ロール状に)巻設されている。長尺ラミネート帯体36は、図3に示したラミネート帯体7と同様に、各層を積層させる(すなわち補強プラスチック材51の表裏両面53,54に熱可塑性プラスチック材55を積層させる)とともに、一面57又は両面57,58にエンボス加工を行なったものである。一面57のみにエンボス加工を行なったものは、途中の工程でのハンドリングを容易に行なうことができる(エンボス加工を行なっていない他面58は、平面状なので、エンボスバキュームにて容易に吸着することができる)。このロール35から、長尺ラミネート帯体36を繰出しつつ、送りJを与える。この長尺ラミネート帯体36の送りJは間欠的であり、かつ、第1・第2プラスチックシート31, 32の送りGと同一方向である。
図9と図10, 図11に示すように、第1・第2プラスチックシート31, 32の間に、その幅方向に多角筒型の受けローラ37が設置されており、例えば、六角形や八角形の筒型であり、その内部37Aは、バキューム手段に連通連結されて、真空に保持され、かつ、この受けローラ37の外壁には、多数の吸込孔が開設されていて、矢印J方向に間欠的に送られてくる長尺ラミネート帯体36は、吸込孔からの空気の吸込みにて、吸着されて、図9と図10のように、多角形の一辺に吸い着く。しかも、この多角筒型の受けローラ37は第1プラスチックシート31にも接近するように、配置されており、この図9と図10の状態でヒーティングされた仮付け用加熱押し具38を矢印N方向に押圧して、スポット状に第1プラスチックシート31に長尺ラミネート帯体36の先端を、仮付け41する。つまり、まな板の如き作用を、受けローラ37が果たす。
さらに、六角筒型の受けローラ37の角部(稜線部)39には、溶断刃(又は機械的切断刃)42が付設されており、従って、図10の状態で、長尺ラミネート帯体36は、この溶断刃(又は切断刃)42にて、幅方向の切断も同時に行われて、ラミネート帯体7を形成する。即ち、切断にてラミネート帯体7を形成すると共に、第1プラスチックシート31に仮付けする。
ところで、図10における溶断刃42を用いた場合、溶断の熱によって、図1に示した中間部位Aの幅方向両端縁(同図の上辺と下辺)が相互に融着する。
第1プラスチックシート31の前記送りGに伴って、仮付けされたラミネート帯体7は下流へ送られ、図9に示す融着装置43によって、第1・第2プラスチックシート31, 32の間にサンドイッチ状として、ラミネート帯体7を融着一体化する。このとき、同時に、左右辺部3,4も融着する。
図11と前述の図1とを比較すれば、分かるように、下辺部2の融着は未だ行われておらず、上辺部1の融着、及び、左辺部3・右辺部4の融着は、この時に、既に行われていることとなる。そして、図9と図11に符号Pにて示した1ピッチ分が、その後の図13と図12で示した切断工程にて切断されて、1個の粒状物収納袋20を構成する。
図9と図11のように、未切断(非分離の連続帯状)の粒状物収納袋用連続シート26は、通常は、一旦、ロール状に巻設して、保管される。
その後、粒状物投入機45にて粒状物Kを投入するには、図12及び図13に示すように、図1とは上下逆として、送りQを与え、上端としての下辺部2を、吸盤46, 46にて吸引47, 47して開口状として、ホッパー48から粒状物Kの投入を行うと共に、直後に、上端としての下辺部2を、図外の融着機(超音波又は熱融着)にて融着して、粒状物Kを封入し、さらに、矢印C,Cのように、切断する。
この切断によって、図1に於て、取っ手11が、引き出される前の状態───収納袋部14に収納された状態───のものが、得られる。
本発明に於て、表てシート体5・裏シート体6は、例えば、ナイロン製の外層と、ポリエチレン又はポリプロピレン製の内層を装着一体化したものから成る。
図15〜図17は、本発明の第2の実施の形態を示す。図15に於て、粒状物収納袋20には粒状物K(例えば米)が封入(収納)された状態を例示する。図16は粒状物収納袋20の上辺部1とその近傍域を示す拡大図であり、図17は粒状物Kを吐出させるために上辺部1の一部を切り取った(取り去った)開封使用状態を示す要部拡大図である。
ラミネート帯体7の中間部位Aの下縁に沿って、表てシート体5と裏シート体6とを融着した左右方向融着部61と、左右方向融着部61の左右両端(の各々)から上方へ表てシート体5と裏シート体6とラミネート帯体7を融着した上下方向傾斜融着部62と、から成る台形状融着部63を有する。左側の上下方向傾斜融着部62と右側の上下方向傾斜融着部62の左右方向の距離寸法Lは、上方へ次第に小さくなるように設定されている。例えば、図15〜図17に示すような4半円弧状(中心角が90°の円弧状)に形成されている。この場合、取っ手11を引出して粒状物収納袋20を吊下げる際、強度上有利となる。
上辺部1に於て、表てシート体5と裏シート体6は、台形状融着部63の内側(すなわち台形状融着部63によって包囲された範囲)に、上方向(矢印F参照)に開口する収納袋部14を形成し、この収納袋部14の内部に、ラミネート帯体7の中間部位Aが、上方引出自在として収納されている。
表てシート体5と裏シート体6の左辺部3を相互に融着する融着帯部23に非融着帯部64が介在している。表てシート体5と裏シート体6の右辺部4を相互に融着する融着帯部24に非融着帯部65が介在している。
上辺部1から上下方向切取り線部66を形成し、かつ、上下方向切取り線部66の下端から、(左方向又は右方向への)左右方向切取り線部67を連結形成して、上下方向切取り線部66と左右方向の切取り線部67を順次引き裂くことにより粒状物吐出口17を形成可能に構成されている。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
次に、図18〜図20は、第2の実施の形態の粒状物収納袋20を製作するための連続シート70の製造方法を示す。第1・第2プラスチックシート31, 32の間に、その幅方向に円筒型の受けローラ68が設置されており、その内部68Aは、バキューム手段に連通連結されて、真空に保持され、かつ、この受けローラ68の外壁には、多数の吸込孔が開設されていて、矢印J方向に間欠的に送られてくる長尺ラミネート帯体36は、吸込孔からの空気の吸込みにて、吸着されて、図18と図19のように、受けローラ68に吸い着く。
受けローラ68に吸い着いた状態の長尺ラミネート帯体36を、切断刃(例えばカッター)69により(上述の幅寸法Wに)切断する。受けローラ68は第1プラスチックシート31にも接近するように、配置されており、この図18と図19の状態でヒーティングされた仮付け用加熱押し具38を矢印N方向に押圧して、スポット状に第1プラスチックシート31に長尺ラミネート帯体36の先端を、仮付け41する。つまり、まな板の如き作用を、受けローラ68が果たす。その他の製造方法は、第1の実施の形態の粒状物収納袋20を製作するための連続シート26の製造方法と同様である。図20は切断工程を示す。
本発明は、設計変更可能であって、例えば、内外連続凹溝60の形状は、図3(A)に示した格子状の他に、上下方向の直線型、波形、ランダム型等であっても良い。また、第1の実施の形態の粒状物吐出口17を形成可能とする構成を、上辺部1から上下方向切取り線部66を形成し、かつ、上下方向切取り線部66の下端から、左右方向切取り線部67を連結形成する構成(すなわち第2の実施の形態に於て説明した構成)とするも良い。また、第2の実施の形態の粒状物吐出口17を形成可能とする構成を、ラミネート帯体7の左右両側8,8の内の一方と、中間部位Aとの境界域Zにおいて、ラミネート帯体7と表てシート体5と裏シート体6とを、ラミネート帯体7を上下方向(ないし斜め方向)に横切るように融着した切取り線部15を形成する構成(すなわち第1の実施の形態に於て説明した構成)とするも良い。
本発明は、上述のように、プラスチック製の表てシート体5と裏シート体6の上辺部1・下辺部2・左辺部3・右辺部4を融着して粒状物Kを封入する粒状物収納部21を形成した粒状物収納袋に於て、下辺部2は粒状物未投入状態では未融着開口状であると共に、上辺部1は補強プラスチック材51の表裏両面53,54に熱可塑性プラスチック材55を積層させたラミネート帯体7が表てシート体5と裏シート体6にサンドイッチ状に配設され、しかも、ラミネート帯体7はその中間部位Aを除いて、左右両側8,8が粒状物排出阻止のための小寸法通気路10を多数形成するように散点状に小融着部9を多数配設して表てシート体5・裏シート体6に融着一体化し、かつ、ラミネート帯体7の中間部位Aは表てシート体5・裏シート体6の間に取っ手11として引出可能に介設されており、ラミネート帯体7の一面57又は両面57,58をエンボス加工面59としたので、ラミネート帯体7は、流通過程では収納状態で邪魔とならず、しかも、消費者に於ては、簡単に引き出して、取っ手11として、重い粒状物Kを持ち運びが容易であって、至便である。また、取っ手11の付け根に相当する部分───散点状の小融着部9が多数配設した部分───は、応力が分散して、応力集中を生じないので、引き裂き等の強度上の問題が生じない利点もある。
また、ラミネート帯体7(特に補強プラスチック材51)の強度が大きく、使用時に破損することを防止することができる。また、ラミネート帯体7の代わりに不織布を用いた場合、不織布が線状となって、吊り下げた時に手が痛くなるが、ラミネート帯体7は形状保持性が良いので、吊り下げた時にも帯状のままであり、手が痛くなることを防止することができる。特に、全体として重量が大きくかつ通気性を必要とするような粒状物Kを収納する粒状物収納袋20として好適である。粒状物Kとしては、米のみならず、麦、とうもろこし、豆等や、果実類、あるいは、土、ドッグフード等を収納する袋として用いることもできる。また、エンボス加工面59によってエアーのブロッキングを防止することができる。すなわち、通気性が良好である。また、熱可塑性プラスチック材55にエンボス加工面59を形成するので、容易にエンボス加工を行うことができる。また、補強プラスチック材51に熱可塑性プラスチック材55を熱融着して、容易に製造することができる。なお、ラミネート帯体7の一面57のみをエンボス加工面59とした場合、製造過程に於てラミネート帯体7を容易にハンドリングすることができる。すなわち、ラミネート帯体7の(エンボス加工されていない平面状の)他面58をバキュームして受けローラ37に容易に吸着させることができる。
さらに、粒状物収納袋20を積上げたときに、内部の空気がスムーズに排出されて、コンパクトに積上げ得る。
また、プラスチック製の表てシート体5と裏シート体6の上辺部1・下辺部2・左辺部3・右辺部4を融着して粒状物Kを封入する粒状物収納部21を形成した粒状物収納袋に於て、下辺部2は粒状物未投入状態では未融着開口状であると共に、上辺部1はナイロンフィルム52の表裏両面53,54にLLDPEフィルム56を積層させたラミネート帯体7が表てシート体5と裏シート体6にサンドイッチ状に配設され、しかも、ラミネート帯体7はその中間部位Aを除いて、左右両側8,8が粒状物排出阻止のための小寸法通気路10を多数形成するように散点状に小融着部9を多数配設して表てシート体5・裏シート体6に融着一体化し、かつ、ラミネート帯体7の中間部位Aは表てシート体5・裏シート体6の間に取っ手11として引出可能に介設されており、ラミネート帯体7の一面57又は両面57,58をエンボス加工面59としたので、ラミネート帯体7は、流通過程では収納状態で邪魔とならず、しかも、消費者に於ては、簡単に引き出して、取っ手11として、重い粒状物Kを持ち運びが容易であって、至便である。また、取っ手11の付け根に相当する部分───散点状の小融着部9が多数配設した部分───は、応力が分散して、応力集中を生じないので、引き裂き等の強度上の問題が生じない利点もある。
また、ラミネート帯体7の強度が大きく、使用時に破損することを防止することができる。また、ラミネート帯体7の代わりに不織布を用いた場合、不織布が線状となって、吊り下げた時に手が痛くなるが、ラミネート帯体7は形状保持性が良いので、吊り下げた時にも帯状のままであり、手が痛くなることを防止することができる。特に、全体として重量が大きくかつ通気性を必要とするような粒状物Kを収納する粒状物収納袋20として好適である。粒状物Kとしては、米のみならず、麦、とうもろこし、豆等や、果実類、あるいは、土、ドッグフード等を収納する袋として用いることもできる。また、エンボス加工面59によってエアーのブロッキングを防止することができる。すなわち、通気性が良好である。また、LLDPEフィルム56にエンボス加工面59を形成するので、容易にエンボス加工を行うことができる。また、ナイロンフィルム52にLLDPEフィルム56を熱融着して、容易に製造することができる。なお、ラミネート帯体7の一面57のみをエンボス加工面59とした場合、製造過程に於てラミネート帯体7を容易にハンドリングすることができる。すなわち、ラミネート帯体7の(エンボス加工されていない平面状の)他面58をバキュームして受けローラ37に容易に吸着させることができる。
さらに、粒状物収納袋20を積上げたときに、内部の空気がスムーズに排出されて、コンパクトに積上げ得る。
また、エンボス加工面59は、粒状物収納部21と外気とを連通する多数の内外連続凹溝60を有するので、通気性が良い。
また、エンボス加工面59の凹凸高さ寸法hを3μm以上50μm以下に設定したので、適度な通気性を有する。
また、ラミネート帯体7の中間部位Aの下縁に沿って、表てシート体5と裏シート体6とを散点状に融着した散点融着列12を有しているので、内部の空気を一層スムーズに排出できる。
また、散点状の上記小融着部9が楕円状乃至長円形状であって、少なくとも中間部位Aの近傍域では、左右方向中央に向かって上方傾斜状に所定傾斜角θをもって配設されているので、取っ手11を手で持った状態で、取っ手11の付け根部を介して作用する上方向の外力に沿って、楕円状乃至長円形状の小融着部9が配置されていることとなり、無理なく、表てシート体5・裏シート体6から取っ手11へ力が伝達され、引き裂かれるような問題を防止できる。
また、ラミネート帯体7の左右両側8,8の内の一方と、中間部位Aとの境界域Zにおいて、ラミネート帯体7と表てシート体5と裏シート体6とを、ラミネート帯体7を上下方向に横切るように融着した切取り線部15を形成したので、切取り線部15に沿って、容易に引き裂いて、(切り取って、)粒状物吐出口17を形成できる。
また、表てシート体5と裏シート体6の左辺部3・右辺部4を、相互に融着する融着帯部23,24は、上下中間位置が幅広として、粒状物収納部21の上下中間位置に絞り部25を形成したので、図14(B)に示した従来の粒状物収納袋40のように、粒状物Kが過分に下へ集まって、粒状物Kが十分に充満していないような感じを与えることを防止し、図14(A)に示すように、美しい姿勢で、立てることができ、かつ、粒状物Kも下へ移動し過ぎないようにできる。
また、ラミネート帯体7の中間部位Aの下縁に沿って、表てシート体5と裏シート体6とを融着した左右方向融着部61と、左右方向融着部61の左右両端から上方へ表てシート体5と裏シート体6とラミネート帯体7を融着した上下方向傾斜融着部62と、から成る台形状融着部63を有するので、取っ手11を引出して吊り下げる際、強度的に優れる。すなわち、無理なく、表てシート体5・裏シート体6から取っ手11へ力が伝達され、引き裂かれるような問題を防止できる。また、粒状物が取っ手11近傍からこぼれることを完全に防止することができる。
また、表てシート体5と裏シート体6の左辺部3を相互に融着する融着帯部23に非融着帯部64を介在させるとともに、表てシート体5と裏シート体6の右辺部4を相互に融着する融着帯部24に非融着帯部65を介在させたので、融着帯部23と融着帯部24を融着した後に、すみやかに熱を逃がすことができる。
また、上辺部1から上下方向切取り線部66を形成し、かつ、上下方向切取り線部66の下端から、左右方向切取り線部67を連結形成して、上下方向切取り線部66と左右方向切取り線部67を順次引き裂くことにより粒状物吐出口17を形成可能に構成したので、上下方向切取り線部66と左右方向切取り線部67に沿って、容易に引き裂いて、(切り取って、)粒状物吐出口17を形成できる。
本発明の第1の実施の形態を示す正面図である。 要部拡大図である。 ラミネート帯体の要部拡大説明図である。 図2のA−A断面拡大簡略図である。 使用状態を示す要部拡大正面図である。 要部拡大説明図である。 要部拡大図である。 図7のD−D断面説明図である。 第1の実施の形態の粒状物収納袋を製作するための連続シートの製造方法の一例を示す正面図である。 要部拡大説明図である。 要部拡大底面図である。 粒状物投入工程の説明図である。 切断工程の説明図である。 本発明と従来例を対比した斜視説明図である。 第2の実施の形態を示す正面図である。 要部拡大図である。 使用状態を示す要部拡大正面図である。 第2の実施の形態の粒状物収納袋を製作するための連続シートの製造方法の一例を示す正面図である。 要部拡大説明図である。 切断工程の説明図である。
符号の説明
1 上辺部
2 下辺部
3 左辺部
4 右辺部
5 表てシート体
6 裏シート体
7 ラミネート帯体
8 左右両側
9 小融着部
10 小寸法通気路
11 取っ手
12 散点融着列
15 切取り線部
17 粒状物吐出口
21 粒状物収納部
23, 24 融着帯部
25 絞り部
61 左右方向融着部
62 上下方向傾斜融着部
63 台形状融着部
64 非融着帯部
65 非融着帯部
66 上下方向切取り線部
67 左右方向切取り線部
A 中間部位
h 凹凸高さ寸法
K 粒状物
Z 境界域
θ 傾斜角

Claims (11)

  1. プラスチック製の表てシート体(5)と裏シート体(6)の上辺部(1)・下辺部(2)・左辺部(3)・右辺部(4)を融着して粒状物(K)を封入する粒状物収納部(21)を形成した粒状物収納袋に於て、
    上記下辺部(2)は粒状物未投入状態では未融着開口状であると共に、上記上辺部(1)は補強プラスチック材(51)の表裏両面(53)(54)に熱可塑性プラスチック材(55)を積層させたラミネート帯体(7)が上記表てシート体(5)と裏シート体(6)にサンドイッチ状に配設され、しかも、該ラミネート帯体(7)はその中間部位(A)を除いて、左右両側(8)(8)が粒状物排出阻止のための小寸法通気路(10)を多数形成するように散点状に小融着部(9)を多数配設して上記表てシート体(5)・裏シート体(6)に融着一体化し、かつ、上記ラミネート帯体(7)の上記中間部位(A)は上記表てシート体(5)・裏シート体(6)の間に取っ手(11)として引出可能に介設されており、
    上記ラミネート帯体(7)の一面(57)又は両面(57)(58)をエンボス加工面(59)としたことを特徴とする粒状物収納袋。
  2. プラスチック製の表てシート体(5)と裏シート体(6)の上辺部(1)・下辺部(2)・左辺部(3)・右辺部(4)を融着して粒状物(K)を封入する粒状物収納部(21)を形成した粒状物収納袋に於て、
    上記下辺部(2)は粒状物未投入状態では未融着開口状であると共に、上記上辺部(1)はナイロンフィルム(52)の表裏両面(53)(54)にLLDPEフィルム(56)を積層させたラミネート帯体(7)が上記表てシート体(5)と裏シート体(6)にサンドイッチ状に配設され、しかも、該ラミネート帯体(7)はその中間部位(A)を除いて、左右両側(8)(8)が粒状物排出阻止のための小寸法通気路(10)を多数形成するように散点状に小融着部(9)を多数配設して上記表てシート体(5)・裏シート体(6)に融着一体化し、かつ、上記ラミネート帯体(7)の上記中間部位(A)は上記表てシート体(5)・裏シート体(6)の間に取っ手(11)として引出可能に介設されており、
    上記ラミネート帯体(7)の一面(57)又は両面(57)(58)をエンボス加工面(59)としたことを特徴とする粒状物収納袋。
  3. 上記エンボス加工面(59)は、上記粒状物収納部(21)と外気とを連通する多数の内外連続凹溝(60)を有する請求項1又は2記載の粒状物収納袋。
  4. 上記エンボス加工面(59)の凹凸高さ寸法(h)を3μm以上50μm以下に設定した請求項1,2又は3記載の粒状物収納袋。
  5. 上記ラミネート帯体(7)の中間部位(A)の下縁に沿って、上記表てシート体(5)と上記裏シート体(6)とを散点状に融着した散点融着列(12)を有している請求項1,2,3又は4記載の粒状物収納袋。
  6. 散点状の上記小融着部(9)が楕円状乃至長円形状であって、少なくとも上記中間部位(A)の近傍域では、左右方向中央に向かって上方傾斜状に所定傾斜角(θ)をもって配設されている請求項1,2,3,4又は5記載の粒状物収納袋。
  7. 上記ラミネート帯体(7)の上記左右両側(8)(8)の内の一方と、上記中間部位(A)との境界域(Z)において、該ラミネート帯体(7)と上記表てシート体(5)と上記裏シート体(6)とを、該ラミネート帯体(7)を上下方向に横切るように融着した切取り線部(15)を形成した請求項1,2,3,4,5又は6記載の粒状物収納袋。
  8. 上記表てシート体(5)と裏シート体(6)の上記左辺部(3)・右辺部(4)を、相互に融着する融着帯部(23)(24)は、上下中間位置が幅広として、上記粒状物収納部(21)の上下中間位置に絞り部(25)を形成した1,2,3,4,5,6又は7記載の粒状物収納袋。
  9. 上記ラミネート帯体(7)の中間部位(A)の下縁に沿って、上記表てシート体(5)と上記裏シート体(6)とを融着した左右方向融着部(61)と、該左右方向融着部(61)の左右両端から上方へ上記表てシート体(5)と上記裏シート体(6)と上記ラミネート帯体(7)を融着した上下方向傾斜融着部(62)と、から成る台形状融着部(63)を有する請求項1,2,3,4,6,7又は8記載の粒状物収納袋。
  10. 上記表てシート体(5)と裏シート体(6)の上記左辺部(3)を相互に融着する融着帯部(23)に非融着帯部(64)を介在させるとともに、上記表てシート体(5)と裏シート体(6)の上記右辺部(4)を相互に融着する融着帯部(24)に非融着帯部(65)を介在させた請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の粒状物収納袋。
  11. 上記上辺部(1)から上下方向切取り線部(66)を形成し、かつ、該上下方向切取り線部(66)の下端から、左右方向切取り線部(67)を連結形成して、上記上下方向切取り線部(66)と上記左右方向切取り線部(67)を順次引き裂くことにより粒状物吐出口(17)を形成可能に構成した請求項1,2,3,4,5,6,8,9又は10記載の粒状物収納袋。
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JP2015086007A (ja) * 2013-09-27 2015-05-07 株式会社熊谷 包装体、包装体の開封方法、及び包装体の製造方法
JP2015189514A (ja) * 2014-03-31 2015-11-02 花王株式会社 詰替え用粉体袋

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