JP2009090689A - ヘッドアップディスプレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】 対象物までの距離に関わらずドライバに虚像を視認させることができると同時に、虚像の奥行きに関する違和感を低減できるヘッドアップディスプレイの提供。
【解決手段】 ドライバ9が視認可能な範囲内における虚像8の表示サイズに、最大画像サイズと最小画像サイズの制限を設けると共に、この最大画像サイズと最小画像サイズの間で対象物A1までの距離に基づいて虚像8の表示サイズを変更する画像サイズ変更部12と、最大画像サイズの虚像8または最小画像サイズの虚像8に、対象物A1までの距離に応じて虚像8に奥行き感を生じさせる奥行き情報を付加する奥行き情報付加演算部13(奥行き情報付加合成部14共)を備えることとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイの技術分野に関する。
従来、表示器の表示像をフロントガラスに反射させて、この反射した表示像の虚像をドライバに見せるようにしたヘッドアップディスプレイの技術が公知になっている(特許文献1参照)。
また、虚像の表示サイズを変化させて奥行き感を持たせることにより、ドライバの運転支援を行うことが提案されている(特許文献2参照)。
特開平09−35177号公報 特開2006−17626号公報
しかしながら、従来の発明にあっては、虚像の表示サイズを線形に変化させているため、遠方の虚像は非常に小さくなる一方、至近の虚像は非常に大きくなって、視認できなくなるという問題点があった。
加えて、虚像の結像位置はドライバから常に一定距離の位置にあるため、虚像に奥行き感が生じず、違和感が大きいという問題点があった。
そこで、虚像の結像位置を変化させることが考えられるが、この場合には、装置の大型化やコストアップが必須となり、実際上の採用が困難となる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、装置の大型化やコストアップを招くことなく、対象物までの距離に関わらずドライバに虚像を視認させることができると同時に、虚像の奥行きに関する違和感を低減できるヘッドアップディスプレイを提供することである。
本発明の請求項1記載の発明では、表示器の表示像をフロントガラスに反射させて、この反射した表示像の虚像をドライバの視界に重畳して表示すると共に、車両前方の対象物を前記虚像の表示対象にしたヘッドアップディスプレイであって、前記ドライバが視認可能な範囲内における前記虚像の表示サイズに、最大画像サイズと最小画像サイズの制限を設けると共に、この最大画像サイズと最小画像サイズの間で対象物までの距離に基づいて虚像の表示サイズを変更する画像サイズ変更手段と、前記最大画像サイズの虚像または最小画像サイズの虚像に、対象物までの距離に応じて虚像に奥行き感を生じさせる奥行き情報を付加する奥行き情報付加手段を備えることを特徴とする。
本発明の請求項1記載の発明にあっては、表示器の表示像をフロントガラスに反射させて、この反射した表示像の虚像をドライバの視界に重畳して表示すると共に、車両前方の対象物を前記虚像の表示対象にしたヘッドアップディスプレイであって、前記ドライバが視認可能な範囲内における前記虚像の表示サイズに、最大画像サイズと最小画像サイズの制限を設けると共に、この最大画像サイズと最小画像サイズの間で対象物までの距離に基づいて虚像の表示サイズを変更する画像サイズ変更手段と、前記最大画像サイズの虚像または最小画像サイズの虚像に、対象物までの距離に応じて虚像に奥行き感を生じさせる奥行き情報を付加する奥行き情報付加手段を備えるため、装置の大型化やコストアップを招くことなく、対象物までの距離に関わらずドライバに虚像を視認させることができると同時に、虚像の奥行きに関する違和感を低減できる。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
以下、実施例1を説明する。
図1は実施例1のヘッドアップディスプレイが採用された車両を説明する図、図2は実施例1のコントローラの構成を説明する図、図3は実施例1の対象物の一例を示す図(a)と、撮像された画像を示す図(b)である。
図4は実施例1の画像の加工を説明する図、図5は実施例1のドライバから見た虚像を説明する図、図6〜12は実施例1のヘッドアップディスプレイのコントローラによる処理を説明するフローチャート図である。
先ず、全体構成を説明する。
図1に示すように、実施例1のヘッドアップディスプレイ1は、車両2のインストパネル3内に設けられた光源4から表示器(LCD)5に光を投光し、表示器5に表示した表示画像を鏡6でフロントガラス7に反射させることにより、虚像8をドライバ9の視界に重畳して表示するものである。
また、実施例1の鏡6は傾斜角度を任意に変化させることができるようになっており、フロントガラス7への反射位置を任意の位置に設定できるようになっている。
また、表示器5の表示像の表示制御はコントローラ10で行っている。
図2に示すように、コントローラ10は、図外のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)を備える他、ROMに記憶された後述する各種処理のプログラムを読み出してCPUで実行することによって、対象物画像抽出部11、画像サイズ変更部12、奥行き情報付加演算部13、奥行き情報付加合成部14、表示画像作成部15の機能的な各部を備える。
また、コントローラ10は、表示器5以外の各種機器16に接続され、これらから各種の情報を取得できるようになっている。
実施例1では、ナビゲーション16aからの現在地、日時、方位、誘導中の経路を含む情報と、照度センサ16bからの車外周囲の明るさの情報と、車両前方に設置されたカメラ16cからの車両前方の画像と、ECU(Engine Control Unit)を介した車速センサ16dからの車速の情報を取得できるようになっている。
対象物画像抽出部11は、例えば、図3(a)に示すように、ナビゲーション16aが車両2を車両前方の交差点で左折する経路の誘導を行っている際に、経路の誘導ポイントとなる対象物A1(実施例1では建物)をカメラ16cで撮像して、図3(b)に示すような画像C1を取得する。
その後、画像C1から対象物A1を公知のパターンマッチングにより特定・抽出して、図4(a)に示すような画像C2を作成する。
画像サイズ変更部12は、後述する画像サイズ変更処理によって、画像C2をドライバ9に視認可能な大きさに拡縮してサイズ変更することにより、図4(b)に示すような画像C3を作成する。
なお、図4(b)では画像C2を拡大して画像C3を作成した場合を図示している。
奥行き情報付加演算部13は、画像C3に後述する奥行き情報付加手法をナビゲーション16a、照度センサ16a、車速センサ16d等の情報から、どの付加を行うかを判断し、その加工度合いの調整を光源位置テーブル13a、青み量テーブル13b、肌理テーブル13cを参照しながら演算する。
奥行き情報付加合成部14は、奥行き情報付加演算部13に従って画像C3に奥行き情報を付加する処理を行うことにより、図4(c)に示すような画像C4を作成する。
なお、図4(c)では画像C3に後述する陰影処理を合成して陰影を厚くした画像C4を作成した場合を図示している。
表示画像作成部15は、画像C4を表示器5に出力する。
この際、図5に示すように、表示器5の表示画像に表示された画像C5の虚像8は鏡6の角度調整によってドライバ9の視界、詳細にはドライバ9から対象物A1が見える位置に重畳して見えるようになっている。
次に、作用を説明する。
[コントローラによる虚像表示の制御]
次に、コントローラ10による虚像表示の制御について説明する。
図6に示すように、先ず、ステップS1では、対象物画像抽出部11で対象物の画像C2(図4(a)参照)を作成すると共に、各種機器16から各情報を取得した後、ステップS2に移行する。
ステップS2では、車両2と対象物A1との距離d(図3(a)参照)を取得した後、ステップS3に移行する。
なお、距離dは、カーナビゲーション16aによって取得するか、図示しないステレオカメラやレーザ測距装置等を用いて取得する。
ステップS3では、画像C2に対して、後述する画像サイズ変更処理を行って画像C3(図4(b)参照)を作成した後、ステップS4に移行する。
[画像サイズ変更処理]
ここで、画像サイズ変更処理とは、対象物A1が遠方にあり、虚像8が小さくなってドライバ9による視認が困難になったり、対象物A1が至近であり、虚像8が大きくなってドライバ9による視認が困難になるのを回避するために、画像C2を拡大・縮小してサイズ変更することにより、ドライバ9による虚像8の視認性を向上させるための処理である。
具体的には、図7に示すように、先ず、ステップS20において、d>dの場合にはステップS21に移行し、d≧d≧dの場合にはステップS22に移行し、d<dの場合にはステップS23に移行する。
ここで、dは画像サイズを拡大し始める距離、dは画像サイズの拡大し終える距離が予め設定されている。
ステップS21では、画像サイズS=Sminに設定してステップS24に移行する。
ステップS22では、画像サイズS=S=d−d/d−d・Sd+Sminに設定してステップS24に移行する。
ステップS23では、画像サイズS=Smaxに設定してステップS24に移行する。
ここで、Sminは最小画像サイズ、Smaxは最大画像サイズ、SdはSmax−Sminの値がそれぞれ予め設定されている。
なお、SminとSmaxの画像サイズは、ドライバ9から虚像8を視認可能な範囲に予め設定されており、Sminよりも画像サイズが小さくなると虚像8が小さくてドライバ9による視認が困難になり、Smaxよりも画像サイズが大きくなると虚像8が大きくてドライバ9による視認が困難にときの値である。
ステップS24では、ステップS21〜23のいずれかで設定された画像サイズに画像C2をサイズ変更して画像3を作成した後、ステップS4に移行する。
従って、実施例1では、画像サイズC3の最大値をSmaxとし、最小値をSminとして、これら両者の間で画像サイズC2を距離dに応じてドライバから虚像8を視認可能な範囲で拡大・縮小することになる。
これによって、対象物A1が遠方にある場合や至近である場合に虚像8がドライバ9から視認困難になるのを回避するために、画像C2を拡大・縮小してサイズ変更することにより、ドライバ9による虚像8の視認性を向上させることができる。
図6に戻り、ステップS4では、ステップS20において、d>dまたはd<dの場合にはステップS5に移行し、d≧d≧dの場合にはステップS8に移行する。
ステップS5では、後述する奥行き情報付加手法を選択する。
[奥行き情報付加手法]
ここで、奥行き情報付加手法とは、画像C3に奥行き情報を付加することにより、ドライバ9に虚像8の奥行き感を持たせるための処理である。
具体的には、実施例1では、奥行き情報付加手法として、陰影処理、輝度処理、彩度処理、色相処理、肌理処理の5つの手法を用意しており、ステップS5ではこれらの中の1つまたは複数の手法を車両2の周囲の状況に応じて適宜選択する。なお、陰影処理は必須としても良い。
[陰影処理]
先ず、陰影処理について説明する。
図8に示すように、先ず、ステップS30では、基本モデルとなる陰影画像を作成した後、ステップS31に移行する。
ステップ31ではナビゲーション16aから取得された現在位置、日時、方位の情報から、これらの情報と光源の位置が関連づけて予め記憶された光源位置テーブルを参照して光源位置を取得した後、ステップS31に移行する。
ステップS32では、陰影画像の陰影方向を設定した後、ステップS33に移行する。
ステップS33では、ステップS20において、d≧dの場合にはステップS34に移行し、d<dの場合にはステップS35に移行する。
ここで、dには対象物に付加する陰影の最大ずらし量となる距離が予め設定されている。
ステップS34では、陰影のずらし量Sh=d/d・Shmaxに設定してステップS36に移行する
ここで、ずらし量Shmaxは最大ずらし量が予め設定されており、Shmaxよりもずらし量が大きくなると陰影が大きくなりすぎてドライバ9による視認が困難になるときの値である。
ステップS35では、陰影のずらし量Sh=Shmaxに設定してステップS36に移行する。
ステップS35では、画像C3に対して、ステップS34またはステップS35のいずれかで設定されたずらし量で陰影を合成した画像C4を作成して終了する。
従って、陰影処理では、陰影のずらし量の最大値をShmaxとして、対象物A1との距離dに応じて適切なずらし量を合成した画像C4を作成することができる。
[輝度処理]
次に、輝度処理について説明する。
図9に示すように、先ず、ステップS40では、照度センサ16bから明るさを取得した後、ステップS41に移行する。
ステップS41では、ステップS20において、d≧dの場合にはステップS42に移行し、d≧d≧dの場合にはステップS43に移行し、d<dの場合にはステップS44に移行する。
ここで、dは輝度を上昇し始める距離、dは輝度を上昇し終える距離がそれぞれ予め設定されている。
ステップS42では、輝度L=Lminに設定してステップS45に移行する。
ステップS43では、輝度L=d−d/d−d・Ld+Lminに設定してステップS45に移行する。
ステップS44では、輝度L=LmaxとしてステップS45に移行する
ここで、Lminは最低値、Lmaxは最高輝度値、LdはLmax−Lminの値がそれぞれ予め設定され、Lminよりも輝度が低くなると虚像8が暗くてドライバ9による視認困難となり、Lmaxよりも輝度が高くなると虚像8が明るすぎてドライバ9による視認困難となるときの値である。
ステップS45では、画像C3に対して、ステップS42〜S44のいずれかで設定された輝度で合成した画像C4を作成して終了する。
従って、輝度処理では、輝度の最大値をLmaxとし、最小値をLminとして対象物A1との距離dに応じて適切な輝度で合成した画像C4を得ることができる。
この処理は、例えば夜などに輝度が目立つ状況等に用いると好適である。
[彩度処理]
次に、彩度処理について説明する。
図10に示すように、先ず、ステップS50では、ステップS2において、d≧dの場合にはステップS51に移行し、d<dの場合にはステップS52に移行する。
ここで、dは最大彩度となる距離が予め設定されている。
ステップS51では、彩度Sa=d/d・Samaxに設定してステップS53に移行する
ステップS52では、彩度Sa=Samaxに設定してステップS53に移行する。
ここで、Samaxは最大彩度が予め設定され、Samaxよりも彩度が大きくなると虚像8をドライバ9が見づらくなるときの値である。
ステップS53では、画像C3に対して、ステップS51またはステップS52で設定された彩度で合成した画像C4を作成して終了する。
従って、彩度処理では、彩度の最大値をSamaxとして対象物A1との距離dに応じて適切な彩度で合成した画像C4を得ることができる。
この処理は、例えば天気がくもり空で、同色系のアスファルト道路上を走行しているときに用いると好適である。
[色相処理]
次に、色相処理について説明する。
図11に示すように、先ず、ステップS60では、配色を設定した後、ステップS61に移行する。なお、配色は対象物A1の種類やその部位等に応じて予めコントローラ10のROMに記憶しておく。
ステップS61では青み量の色相が時間と関連づけて記憶された青み量テーブルに基づいて青み量を設定した後、ステップS62に移行する。
ステップS63では、画像C3に対して、ステップS61で設定された青み量で合成した画像C4を作成して終了する。
従って、色相処理では、画像C3青の寒色系の色を付加することにより、例えば、車外が暖色系に包まれる朝夕における虚像8の視認を良好にできる。
[肌理処理]
次に、肌理処理について説明する。
図12に示すように、先ず、ステップS70では、肌理(柄)の種類が記憶された肌理テーブルに基づいて肌理データを設定した後、ステップS71に移行する。
ステップS71では肌理の勾配を設定した後、ステップS72に移行する。
ステップS72では、画像C3に対して、ステップS71で設定された勾配で肌理を合成した画像C4を作成して終了する。
従って、肌理処理では、虚像8に肌理を設定することにより、視認性を向上できるようになっている。
この処理は、例えば上述した処理で十分な効果が得られない場合に用いると好適である。
図6に戻り、ステップS6では、奥行き情報付加合成部14により、ステップS5で選択された奥行き情報付加の処理を行って、表示画像作成部15により画像C5(表示画像)を作成する。
ステップS7では、ステップS6で作成された画像C5を表示器5から発してドライバ9に虚像表示して終了する。
[ヘッドアップディスプレイの作動]
このように構成されたヘッドアップディスプレイ1を用いると、先ず、車両前方の画像C1から対象物A1の画像C2を作成すると共に、各種機器16から前述した各情報を取得する(ステップS1→ステップS2)。
次に、車両2と対象物A1との距離dを取得する(ステップS3)。
次に、画像C2を対象物A1との距離dに応じて画像サイズを行う(ステップS4、ステップS20〜S24)。
この際、前述したように、画像サイズC3の最大値をSmaxとし、最小値をSminとして、これら両者の間で画像サイズC2を距離dに応じてドライバから虚像8を視認可能な範囲で拡大・縮小することにより、ドライバ9から虚像8が視認困難になる虞がなく、良好な虚像8の視認性を実現して運転支援できる。
なお、実施例1では、図3(a)において距離d<dであり、図4(b)に示すように、画像C2のサイズがSmaxにサイズ変更されて拡大され、これによってドライバ9に遠方の虚像8を視認し易くしている例である。
次に、対象物A1までの距離dを判定して(ステップS4)、画像C3が最大サイズまたは最小サイズにサイズ変更された場合には、奥行き情報付加手法を適宜選択して処理を行った後、表示器6で画像C5を出力して虚像8をドライバ9の視線に重畳して表示する(ステップS5〜S7)。
この際、陰影処理を選択して行った場合には、陰影のずらし量の最大値をShmaxとして、対象物A1との距離dに応じて適切なずらし量を合成した画像C4を作成することができる(ステップS30〜S35)。
実施例1では、図4(a)において距離d<dであり、図4(b)に示すように、画像C3に対して陰影の最大ずらし量が設定・合成され、これによって、図3(b)と図5を比較して明白なように、遠方の虚像8を視認し易くしている例である。
また、輝度処理を選択して行った場合には、輝度の最大値をLmaxとし、最小値をLminとして対象物A1との距離dに応じて適切な輝度で合成した画像C4を得ることができる(ステップS40〜S44)。
また、彩度処理を選択して行った場合には、輝度の最大値をLmaxとして対象物A1との距離dに応じて適切な彩度で合成した画像C4を得ることができる(ステップS50〜S53)。
また、色相処理を選択して行った場合には、画像C3に青の寒色系の色を合成することにより、虚像8の視認を良好にできる(ステップS60〜S62)。
また、肌理処理を選択して行った場合には、虚像8に肌理を設定して合成することにより、視認性を向上できるようになっている(ステップS70〜S72)。
これらにより、虚像6に奥行き情報を付加して奥行き感を生じさせることができ、ドライバ9の違和感を低減できる。
また、実施例1のように、特に遠方にある対象物A1の虚像8を表示させる際に、陰影のずらし量を大きくできるため、虚像8を目立つようにしてドライバ9による視認性を良好にできる。
一方、画像C3が最大サイズと最小サイズの間のサイズに変更された場合には、画像C3に奥行き情報を施すことなく、表示器6で表示画像を出力して虚像8をドライバ9の視線に重畳して表示する(ステップS4→S7)
また、実施例1では、虚像6に奥行き情報が車速に関係なく付加され、これにより、車両の停止中であってもドライバ9に虚像8の奥行き感を生じさせることができる。
最後に、発明の効果を説明する。
以上、説明したように、実施例1のヘッドアップディスプレイ1にあっては、表示器5の表示像をフロントガラス7に反射させて、この反射した表示像の虚像8をドライバ9の視界に重畳して表示すると共に、車両前方の対象物A1を虚像8の表示対象にしたヘッドアップディスプレイ1であって、ドライバ9が視認可能な範囲内における虚像8の表示サイズに、最大画像サイズと最小画像サイズの制限を設けると共に、この最大画像サイズと最小画像サイズの間で対象物A1までの距離に基づいて虚像8の表示サイズを変更する画像サイズ変更部12と、最大画像サイズの虚像8または最小画像サイズの虚像8に、対象物A1までの距離に応じて虚像8に奥行き感を生じさせる奥行き情報を付加する奥行き情報付加演算部13(奥行き情報付加合成部14共)を備えるため、装置の大型化やコストアップを招くことなく、対象物A1までの距離に関わらずドライバ9に虚像8を視認させることができると同時に、虚像8の奥行きに関する違和感を低減できる。
即ち、本発明では、画像サイズが所定の最大画像サイズと最小画像サイズの範囲においては、画像C2を拡縮させることなく奥行き感を出すようにする。
一方、最大画像サイズまたは最小画像サイズでは画像サイズの拡縮が留まるが、その場合には別の奥行き情報を付加することにより奥行き感を生じさせることができる。
また、奥行き情報を車速に関わらず虚像8に付加するようにしたため、車両の停止時であっても虚像8に奥行き感が得られる。
以上、実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、虚像の対象物の種類、数、大きさ、位置等は適宜設定できる。
また、画像C2をカメラ16cで撮像した元画像を切り出した画像(またはこの画像にトレース処理を施した画像)、あるいはパターンマッチングにより対象物を特定・抽出するために予め用意された画像に前述した処理を施して表示画像としても良い。
実施例1のヘッドアップディスプレイが採用された車両を説明する図である。 実施例1のコントローラの構成を説明する図である。 実施例1の対象物の一例を示す図(a)と、撮像された画像を示す図(b)である。 実施例1の画像の加工を説明する図である。 実施例1のドライバから見た虚像を説明する図である。 実施例1のヘッドアップディスプレイのコントローラによる処理を説明するフローチャート図である。 実施例1のヘッドアップディスプレイのコントローラによる処理を説明するフローチャート図である。 実施例1のヘッドアップディスプレイのコントローラによる処理を説明するフローチャート図である。 実施例1のヘッドアップディスプレイのコントローラによる処理を説明するフローチャート図である。 実施例1のヘッドアップディスプレイのコントローラによる処理を説明するフローチャート図である。 実施例1のヘッドアップディスプレイのコントローラによる処理を説明するフローチャート図である。 実施例1のヘッドアップディスプレイのコントローラによる処理を説明するフローチャート図である。
符号の説明
A1 対象物
1 ヘッドアップディスプレイ
2 車両
3 インストパネル
4 光源
5 表示器
6 鏡
7 フロントガラス
8 虚像
9 ドライバ9
10 コントローラ
11 対象物画像抽出部
12 画像サイズ変更部
13 奥行き情報付加演算部
14 奥行き情報付加合成部
15 表示画像作成部
14 各種機器
16a ナビゲーション
16b 照度センサ
16c カメラ
16d 車速センサ

Claims (2)

  1. 表示器の表示像をフロントガラスに反射させて、この反射した表示像の虚像をドライバの視界に重畳して表示すると共に、車両前方の対象物を前記虚像の表示対象にしたヘッドアップディスプレイであって、
    前記ドライバが視認可能な範囲内における前記虚像の表示サイズに、最大画像サイズと最小画像サイズの制限を設けると共に、この最大画像サイズと最小画像サイズの間で対象物までの距離に基づいて虚像の表示サイズを変更する画像サイズ変更手段と、
    前記最大画像サイズの虚像または最小画像サイズの虚像に、対象物までの距離に応じて虚像に奥行き感を生じさせる奥行き情報を付加する奥行き情報付加手段を備えることを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
  2. 請求項1記載のヘッドアップディスプレイにおいて、
    前記奥行き情報を車速に関わらず虚像に付加するようにしたことを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
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