JP2009090668A - インクカートリッジ - Google Patents

Abstract

【課題】製造上の比較的大きな許容誤差があっても、カートリッジ側とプリンタ側の電気接点が確実に位置合わせ可能とする。
【解決手段】カートリッジ収容部に挿入可能（挿入方向１１）で、電気接点（２０）と、カートリッジ及び／又はプリンタの固有情報を記憶する手段とを備えたプレート（２１）を少なくともひとつの壁（１２）に配置したハウジングを有するインクカートリッジ（１０）である。該ハウジングは、２つの側面壁（１７，１８）と、頂部壁（１５）、底壁（１６）及び前後（端）壁（１２，１４）によって囲われる。少なくともハウジング壁の一部（１２’）、特にプレート（２１）に関連する端壁（１２）は、プレート（２１）より幅が狭い。後者は、さらに、関連する容器壁（１２）の縦方向に対して横方向、又は、カートリッジ（１０）の挿入方向（１１）に対して横方向（両方向矢印２４）に移動可能に取り付けられている。
【選択図】図１

Description

本発明は、請求項１の前文に記載のごとく、インクジェットプリンタ又はそれに関連するカートリッジ収容部に挿入可能なインクカートリッジに関する。ここでのカートリッジ収容部とは、通常はプリンタの内部で往復運動をするために装着されたキャリッジの一部である。

この種のインクカートリッジは一般的に知られている。一例として専ら欧州特許明細書１２４７６５１を挙げてみよう。従来のインクカートリッジの特徴として、電気接点と、カートリッジ及び/又はプリンタの固有情報の記憶手段とを備えたプレートがインクカートリッジハウジングに接続固着されている。従って、力を入れずにインクカートリッジをカートリッジ収容部に挿入するためには、インクカートリッジとプレートは確実に装着できるように製造しなければならない。プレート上の電気接点および、プレートに対向するカートリッジ収容部の境界壁上の電気接点は、横方向だけでなく、カートリッジ挿入方向にも互いにずれて配置されているので、インクカートリッジが関連の収容部に的確に挿入されないと、特に挿入方向と平行の方向に正確に挿入されないと、誤った電気接続が生じてしまう。

本発明の課題は上述の問題を解決することに着眼し、すなわち、製造上の比較的大きな許容誤差があっても、カートリッジ側とプリンタ側の電気接点が確実に位置合わせ可能なインクカートリッジを提供することにある。

本発明において、上述の問題は請求項１の特徴部分によって解決されており、好適な実施例と構造的な詳細は従属項に記載されている。

即ち、本発明において、プレートの幅がわずかに広く構成されており、好適な実施例によれば、そのプレートは幅が若干狭いインクカートリッジに取付けられているため、プリンタ固有の接点に関してプリンタ又はカートリッジ収容部のガイド溝にプレートがそれ自体を、カートリッジの製造時の許容誤差に特にかかわりなく、直接正しく位置合わせることができる。 結果として許容誤差は、もっぱらプレートの幅とプリンタの関連ガイド溝の幅との間の遊びであって、不可欠である。プレートの据付は、両側への移動が可能であり、即ち、カートリッジ挿入方向に対して横方向、又は関連のカートリッジ壁、特に壁端部の縦方向長に対して横方向の両側にわずかに移動可能であるように配置する。

プレートの自己調整をさらに容易にするために、プレートの少なくとも下隅の角がわずかに切り取られている。これは、特に輪郭が長方形であるプレートに適用する。

さらに、プレート上の電気接点は挿入方向のいかなる製造許容誤差も補正できるように、挿入方向に細長い切片形状に構成されている。この方法によれば、ラッチングフックを使用することなく、インクカートリッジとの接触が保証される。この電気接点片の幅は、プリンタ又はインクカートリッジ収容部での誤接触を引き起こす不適切な高さで電気接触することができない程度に狭くなっている。

本発明に係る構成のインクカートリッジの好適な一実施形態は、添付の図面を参照の上、詳細に後述する。

図１、２のインクカートリッジ１０は、インクジェットプリンタ又はそれに関連するカートリッジ収容部に挿入可能であり、特に図２の矢印１１の方向に挿入可能である。この挿入方向１１は、少なくともその最終状態においてインクカートリッジを囲うハウジング１３の前端壁１２の縦方向長と略平行に延びている。このハウジング１３はさらに、前端壁１２と、それに平行して延びている後端壁１４に加え、頂部１５、底部１６及び２つの平面状の側壁１７、１８を備える。容器に内接してインク室（ここでは詳細に記載されていない）が形成されている。加えて、換気室とインク貯蔵部材を有するインク貯蔵室とを備えることも可能である。これらは、先行技術において見出されるので、ここでは詳述を省略する。同様に、ハウジング１３内に形成されたインク室とインクジェットプリンタに備えられた供給接続部との間の流体接続を形成するように底部１６に形成された接続ポート１９の説明も省略する。

これも既に周知の特徴である。

図１、２及び３から分かるように、電気接点２０と、カートリッジ及び／又はプリンタの固有情報の記憶手段（詳細な図示なし）を備えたプレート２１が前端壁１２に配置されている。この領域、即ち前端壁１２の下半部の幅は、プレート２１よりわずかに狭い構造になっている。前端壁１２の狭小な領域は、図番１２’で示されている。この前端壁１２の狭小な領域１２’は、上下端に保持部材２２，２３を有し、これら各々の間で、端壁の縦方向長に対して横方向、又はカートリッジ挿入方向１１に対して横方向に往復移動可能なようにプレート２１が保持される。プレート２１が横方向に移動できる取付は、図１の両方向矢印２４に図示されている。実施例の記載では、上下端の保持部材は、プレート２１の上下端縁部に係合する留め具である。プレート２１自体は略長方形状であり、カートリッジが収容部に挿入されたときにプレートの自己調整が容易となるように、プレート２１の四隅は切り取られている。

プレートのカートリッジ１０との反対側に配置された電気接点または接点片２０は、互いに平行及び端壁１２の縦延長と平行に、又は挿入方向１１と平行に延びている。これらは、たとえカートリッジを収容部にラッチでとめなくても、特に、プリンタ又はカートリッジ収容部と関連する接触点が高さ的に相互ずれていたとしても、電気的接触が保証される長さに作られている。

電気接点を搭載したプレート２１が横方向へ移動できるようになったので、インクカートリッジを、少なくとも幅についてはもはや精密に製造する必要はない。また、比較的大きな製造許容誤差のあるインクカートリッジを使用することも可能である。インクカートリッジを収容部に挿入する際、プレート２１は自動的に正確な位置に移動する。

プレート２１の自己調整を容易にするためにさらに好適には、それに加えて、プレート２１の少なくとも下隅の角を取って丸くする。

プレート２１に関連し、当該プレート２１に比較して幅が狭い前端壁１２の領域１２’の幅は得られており、例えば、実施例記載の通り、縦方向の縁部２５，２６が内側に移動し、即ち引っ込むことによって形成されている。これにより、プレート２１の２つの縦方向縁部が既述の縦方向の縁部２５、２６からはみ出して突出することが保証される。従って、前端壁１２の矢印１１の方向に沿ってカートリッジがカートリッジ収容部に挿入されたとき、まずプレート２１はカートリッジ収容部のガイド溝に嵌合し、カートリッジ固有の電気接点２０が相応するプリンタ固有の電気接点に接触するように自己調整してガイド溝に位置合わせる。

先行技術に比して、本出願書類に開示されたすべての特徴はそれらのみ又は組合せが新規である限り、本発明にとって重要であることを主張する。

本発明に基づいて構成したインクカートリッジの正面図である。 図１記載のインクカートリッジの正面斜め上方からみた斜視図である。 図２を拡大して詳細IIIを示す図である。

符号の説明

１０…インクカートリッジ
１１…挿入方向
１２…前端壁
１２’…前端壁の下半部
１３…ハウジング
１４…後端壁
１５…頂部、頂壁
１６…底部、底面壁
１７…側壁
１８…側壁
１９…接続ポート
２０…電気接点
２１…プレート
２２…上端保持部材
２３…下端保持部材
２４…両方向矢印
２５…縦方向長の縁部
２６…縦方向長の縁部

Claims (5)

1. インクカートリッジ（１０）であって、インクジェットプリンタ又はそれに関連するカートリッジ収容部に挿入可能（挿入方向１１）となっており、２つの側壁（１７，１８）と、頂部壁（１５）と、底部壁（１６）と、前端壁（１２）と、後端壁（１４）とによって囲われたハウジング（１３）を有し、少なくとも壁端（１２）には、電気接点（２０）と、カートリッジ及び／又はプリンタの固有情報を記憶する手段とを備えたプレート（２１）が配置されているインクカートリッジ（１０）において、
   前記プレート（２１）は、関連する壁（１２）の関連部分（１２’）より幅がわずかに広い構造となっていることを特徴とするインクカートリッジ。
2. 前記プレート（２１）は、前記プレート（２１）の縦方向長に対して横方向に移動可能であるように、即ち、前記カートリッジ（１０）の挿入方向（１１）に対して横方向（両方向矢印２４）に移動可能であるように取付けられていることを特徴とする請求項１に記載のインクカートリッジ。
3. 前記プレート（２１）は、関連する壁（１２）における上側保持部材（２２）と下側保持部材（２３）との間に、壁（１２）の縦方向長に対して横方向に往復運動ができるように保持されていることを特徴とする請求項１又は２に記載のインクカートリッジ。
4. 前記プレート（２１）の形状は、略長方形であり、少なくとも下部の２つの隅が斜めに切り取られていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のインクカートリッジ。
5. 前記プレート（２１）は、前記カートリッジ（１０）と反対側において、互いに平行かつ関連する壁（１２）の縦方向と平行に延びるように、少なくとも１つ特には複数の電気接点（接点片２０）を有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載のインクカートリッジ。

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