JP2009090479A - パッド印刷装置、コーティング層の形成方法、及び光学部品 - Google Patents

パッド印刷装置、コーティング層の形成方法、及び光学部品 Download PDF

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夕佳 岡田
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Abstract

【課題】デバイスとしての要求特性から塗料の組成を調整できない場合において、外気温や湿度等の外部環境に影響を受けることなく、高い表面形状精度を有するコーティング層を簡易に形成することは従来困難であった。
【解決手段】印刷版12を介して塗料収納手段11に収納された塗料を転写するパッド14と、前記パッド14を内部に格納するように配置され、前記パッド14の周辺に外気から遮断された空間を形成する雰囲気調整室17を有するパッド印刷装置を用いて、ワーク18へ前記塗料の転写印刷を行う。
【選択図】図1

Description

本発明はパッド印刷装置、及びこれを用いたコーティング層の形成方法、及びこの形成方法を用いて製造される光学部品に関するものである。より詳細には、印刷工程中における塗料粘度の変化を制御し、外部環境による変動のない安定した形状の塗料を印刷するパッド印刷装置、安定した形状のコーティング層を形成する方法、及びこれを用いて製造される光学部品、例えばレンズ、プリズム等に関する。
光学部品や電子部品の表面には、特性の発現、耐候性や耐摩耗性の向上等を目的として、各種コーティング層が形成される場合が多い。コーティング層を構成する材料はその目的に応じて多岐に渡るが、樹脂系材料を使用する場合のコーティング層形成手段としては、スピンコート、ディップコート、スプレーコート、インクジェット法、スクリーン印刷、パッド印刷等の湿式法が主に使用される。このうちパッド印刷は、コーティング層材料を含有した塗料が配置された印刷版にシリコンゴム等で構成されるパッドを密着させ、印刷版内に形成された所定の印刷形状内の塗料をパッドに転写させた後、このパッドをワークに密着させることにより、ワーク上に塗料を転写する方法であり、凹凸形状を有するワークに均一なコーティング層を形成できる特長を有するものである。
特に光学部品や電子部品におけるコーティング層においては、その特性や形状を精密に制御する必要がある。パッド印刷によるコーティング層形成において、コーティング層の形状を決定する大きな要因の1つとして、塗料中に含有される溶媒の揮発による、プロセス中における塗料粘度の変化が挙げられる。
印刷版に配置される前、及び印刷版上に配置された塗料中の溶媒が揮発して粘度が経時的に変化すると、コーティング層の形状や特性の変動につながる。また、パッドに転写された塗料がワークに再転写される間における溶媒の揮発量も、コーティング層の形状に大きな影響を与える。通常の印刷であれば、溶媒や添加剤等の塗料組成により塗料粘度の変化を制御することが一般的であるが、電子部品や光学部品へのコーティング層形成にあたっては、デバイスとしての要求特性から、コーティング層、ならびにコーティング層が形成される基材の組成が変更できず、したがって塗料の組成を変更できない場合も少なくない。
これらの課題を解決するため、塗料を貯留する塗料室を密閉状態に形成し、塗料室内に溶媒容器を収容して塗料室内を有機溶媒ガスにより飽和状態とする方法、印刷版面の温度分布制御手段や印刷版面内または印刷版周辺部に設けた溶媒溜りにより、印刷版上の塗料からの溶媒蒸発を制御する方法、塗布手段全体を密閉手段により密閉して内部の有機溶媒ガス濃度を調整する方法、加熱手段によりパッドを加熱する方法が開示されている(特許文献1、2、3、4、5)。
特開平10−272759号公報 特開平11−320813号公報 特開平11−237637号公報 特開平6−134969号公報 特開平10−323965号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示されている方法においては、印刷版上に配置された塗料中の溶媒の揮発のみ制御する構成となっており、パッドに転写された塗料がワークに再転写される間における溶媒の揮発量が制御できないことから、塗料の組成によってはワークに塗料が転写できなかったり、ワークに転写された塗料に欠けやひび割れ、しわ等が生じたり、ワークに転写された塗料ににじみが生じたりすることにより、必要な形状の均一なコーティング層を得ることができないという課題を有していた。また、印刷形状が外気温や湿度等の外部環境に影響を受けるという課題も有していた。
また、特許文献3に開示されている方法においては、印刷工程全体における溶媒の揮発を制御することが可能ではあるが、塗布手段全体を密閉することから、装置が大規模になり、溶媒ガス濃度の調整に要する溶媒の量が多くなる上、密閉手段内の溶媒ガス濃度を均一に保持することが難しいという課題を有していた。また、塗布手段全体が飽和蒸気圧の溶媒ガスに曝される可能性があることから、塗布手段全体を耐久性の高い材質にて構成する必要があり、設備が高コストとなる課題、さらに樹脂や電子部品等、耐薬品性の低いワークに対して適用が難しいという課題も有していた。
また、特許文献4及び5に開示されている方法においては、パッドに転写された塗料中に含有される溶媒の揮発を促進することはできるが、溶媒の揮発を抑制することはできないことから、塗料の組成によっては塗料表面が過剰に乾燥することによりワークに転写された塗料に欠けやひび割れ、しわ等が生じ、必要な形状の均一なコーティング層を得ることができないという課題を有していた。
以上の課題により、広範囲の組成の塗料を用いて、高い表面形状精度を有するコーティング層を簡易に形成することは従来困難であった。
このような状況において、本発明は、デバイスとしての要求特性から塗料の組成を調整できない場合においても、必要最小限の溶媒を使用して印刷工程中における塗料粘度の変化を制御し、外部環境による変動のない安定した形状の塗料を印刷するパッド印刷装置、及びコーティング層の形成方法、ならびにこれを用いて製造される光学部品を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明のパッド印刷装置は、印刷形状を規定する印刷版上に塗料を配置する塗料配置手段と、ワークを保持するワーク保持手段と、前記印刷版上の塗料を前記印刷版上からその表面に転写し、さらにその表面から前記ワークの表面に転写するパッドと、前記パッドを前記印刷版に接触する位置から前記ワークに接触する位置まで移動させる移動手段と、前記ワーク及び前記ワーク保持手段を内部に含まず、かつ、前記パッドを内部に格納して前記パッドを外気から遮断する雰囲気調整室とを有する。
また、前記雰囲気調整室は、前記移動手段による前記パッドの移動に連動して開閉が可能なシャッターを有することが好ましい。
また、前記雰囲気調整室は、前記シャッターを前記印刷版の直上に相当する部分、ならびに前記ワークの直上に相当する部分に、それぞれ有することが好ましい。
また、前記雰囲気調整室は、前記移動手段による前記パッドの移動に追従して移動するように構成され、さらに、前記シャッターを、前記パッドの直下に相当する部分に有することが好ましい。
また、前記雰囲気調整室の内部における、前記塗料に含有される溶媒が気化した溶媒ガスの濃度を調整する濃度調整手段をさらに有することが好ましい。
また、前記濃度調整手段は、前記雰囲気調整室の内部における前記溶媒ガスの濃度を測定する濃度測定手段と、前記濃度測定手段によって測定された溶媒ガス濃度が所定の範囲内にあるかを判断する濃度制御手段と、前記雰囲気調整室の内部における前記溶媒ガスの濃度が、前記濃度制御手段により所定の範囲より低いと判断された場合に、前記雰囲気調整室内に前記溶媒を気化させたガスを供給する溶媒ガス供給手段と、前記雰囲気調整室の内部における前記溶媒ガスの濃度が、前記濃度制御手段により所定の範囲より高いと判断された場合に、前記雰囲気調整室内から前記溶媒ガスを排出する溶媒ガス排出手段を有することが好ましい。
また、前記雰囲気調整室の内部における温度を調整する温度調整手段をさらに有することが好ましい。
本発明のコーティング層の形成方法は、ワークを固定させる工程と、コーティング層材料またはその前駆体を含有する塗料を印刷版上に配置する工程と、パッドを前記印刷版に接触させて、前記塗料を前記印刷版上から前記パッド表面に転写する工程と、前記塗料を転写した前記パッドを外気から遮断された雰囲気調整室内に格納する工程と、前記塗料を転写した前記パッドを前記雰囲気調整室内より取り出す工程と、前記パッドの表面上の前記塗料を前記ワークに転写する工程と、を有する。
本発明の光学部品は、上記した本発明のコーティング層の形成方法を用いて、少なくとも1つの面にコーティング層が形成された光学部品である。
本発明のパッド印刷装置によれば、塗料の組成を調整できない場合においても、印刷工程中における塗料粘度の変化を制御し、外部環境による変動のない安定した形状の塗料を印刷することができる。また、塗料粘度の制御が小規模の装置で実現し、使用する溶媒が少量となるとともに均一性も向上する。さらに、コーティング層の表面形状精度が向上するため、得られた光学部品の特性も向上する。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下では例を挙げて説明するが、本発明は以下の例に限定されない。
(第1の実施形態)
本発明のパッド印刷装置の1実施形態について、図1を用いて説明する。
本発明のパッド印刷装置10は、塗料収納手段11、印刷版12、塗料配置手段13、パッド14、移動手段15、ワーク保持手段16、雰囲気調整室17ならびに印刷位置制御部(図示せず)より構成される。
塗料収納手段11は、ワーク18上へ印刷される塗料を収納するものである。
塗料は、コーティング層に要求される機能を実現するコーティング層材料、または印刷後の処理によりコーティング層材料へと変化するコーティング層原料を少なくとも含むものである。コーティング層原料としては、樹脂系のコーティング層材料の場合には、樹脂の単量体やオリゴマー、低分子量体等が、無機系のコーティング層材料の場合には、金属アルコキシドや金属塩に代表される前駆体等がそれぞれ挙げられる。印刷後の処理については、原料の種類に応じて、熱処理やエネルギー線(紫外線、可視光線、電子線等)照射等の中から適宜選定すればよい。
また塗料は、架橋剤、重合開始剤、増感剤、硬化剤、分散剤、レベリング剤等の添加剤を必要に応じて含有してもよい。
さらに塗料は、印刷工程中におけるハンドリング性改善、印刷形状制御、コーティング層材料ないしコーティング層原料の分散性確保等の目的で、溶媒を含有してもよい。溶媒は、塗料成分の溶解性あるいは分散性、ワーク18を構成する材質への非浸食性、ワーク18への濡れ性、揮発速度等を考慮して適宜選定する。
塗料収納手段11を構成する材質は、塗料の組成等に応じて金属や樹脂、ガラス等の中から適宜選定される。特に塗料として揮発性の高い有機溶媒を含むものや、環境により変質しやすいもの等を使用する場合は、塗料収納手段11は密閉可能な構成をとることが好ましい。
印刷版12は、ワーク18へ印刷される塗料の形状を規定するものである。印刷版12の材質は、使用する塗料の組成や印刷版12自身に要求される耐久性等に応じて金属や樹脂、ガラス等の中から適宜選定され、その表面に印刷形状に応じたパターンが形成されている。
塗料配置手段13は、図1においては、塗料収納手段11の下部に開口部を囲むように設置され、先端が印刷版12に接触したブレード19及びこれらを駆動する塗料配置駆動手段20より構成され、印刷版12のパターンの内部に、塗料収納手段11から塗料を配置する機能を有する。ブレード19を構成する材質も、塗料の組成や要求される耐久性等に応じて金属や樹脂、ガラス等から適宜選定される。
なお塗料配置手段13については、例えば、ブレード19の代わりに、塗料を供給するプレートならびに印刷版12上の余剰の塗料を掻き取るドクターブレードを、印刷版12と接触した状態で印刷版12上を往復運動することにより、印刷版12へ塗料を配置する構成等、図1と異なる構成をとっても差し支えない。これらの構成については既に公知である。
パッド14は、印刷版12のパターンの内部に配置された塗料を転写し、ワーク18上に再転写する機能を有するもので、材質としてはシリコンゴムやウレタン等の軟質の材料が使用される。ワーク18の形状に応じて軟質の材料を使用したパッド14が変形することにより、表面に凹凸形状を有するワーク18に対しても均一に塗料を転写することが可能となる。
移動手段15は、パッド14を、印刷版12付近の位置とワーク18付近の位置との間で移動させる機構、ならびに印刷版12ならびにワーク18に圧着及び離脱させる機構を有する。移動手段15は、圧縮空気等を利用したシリンダや、モータ等を使用して駆動させることができる。図1においては、移動手段15によるパッド14の移動は直線的なものとなっているが、ガイド溝、ねじ溝、カム、ジョイント等による機械的方法や、モータ制御等による電気的方法等を用いて、2次元的あるいは3次元的な移動を行う構成としても全く問題ない。
また図1においては、移動手段15ならびに塗料配置駆動手段20は各々独立して駆動する構成としているが、これらの駆動を必要に応じて連動させてもよい。連動の方法としては、タイミングプーリやタイミングベルトを使用した回転伝動機構や、電気回路による連動等を使用することができる。
ワーク保持手段16は、ワーク18を保持する機能を有する。ワーク18を保持する手段は、ワーク18の位置ずれが発生しないものであれば特に問わないが、真空吸着、ワーク18の形状に応じた凹凸やつめ等による保持、治具による挟み込み、ねじやクランプ等による締め付け、ばねや圧縮空気等による押し付け、粘着剤による保持等を、ワーク18の大きさ、重量、形状、強度、さらに前後の工程等に応じて適宜組み合わせればよい。
雰囲気調整室17は、ワーク18及びワーク保持手段16を内部に含まず、かつ、パッド14を内部に格納するように配置され、パッド14の周辺に外気から遮断された空間を形成する作用を有するものである。
パッド印刷における印刷膜厚ならびに形状精度は、印刷版12に形成されたパターンの深さならびに形状、パッド14のワーク18への圧着前後における駆動速度及び圧着時の圧力等に代表される印刷装置固有のパラメータの他に、塗料中の固形分量、粘度、表面張力等の塗料物性により規定される。特に塗料が溶媒を含有している場合、溶媒の揮発により塗料物性は大きく変動する。例えば、印刷工程中に塗料中の溶媒が過剰に揮発すると、塗料の接着性が低下してワーク18へ転写できなくなったり、塗料の粘度が高くなりすぎて流動性を失い、ワーク18に転写された塗料に欠けやひび割れ、しわ等が生じたりする等、塗料の印刷形状が安定せず、結果として十分な特性を有するコーティング層を得ることができなくなる。
このため、溶媒ガス濃度や温度等、パッド14周辺の雰囲気条件を制御し、印刷工程中における塗料からの溶媒揮発速度を最適に調整することは、パッド印刷における精密形状の安定な印刷に大きな効果がある。しかし、従来のパッド印刷装置においては、パッドは外気と直接接触する構造であったため、印刷工程中、特にパッドによる印刷版からワーク18への転写工程における塗料からの溶媒揮発速度は、外気の温度や湿度、ならびにパッド印刷装置に使用する塗料や周辺に設置した他の装置から発生する溶媒ガスの濃度等に大きく影響され、精密な制御は困難であった。また、特許文献3に開示されている、ワークを含めた塗布装置全体を仕切りによって密閉し、仕切り内の溶媒ガス濃度を調整する方法においては、塗布手段全体が飽和蒸気圧の溶媒ガスに曝される可能性がある。このため、塗布手段全体を、ステンレスその他の耐薬品性合金やセラミックなど、耐薬品性の高い材質にて構成する必要があり、設備が高コストとなる課題を有していた。さらに、塗布手段とともにワークも密閉された仕切り内に設置されることから、樹脂や電子部品等、耐薬品性の低いワークに対して適用が難しいという課題も有していた。
そこで本発明のパッド印刷装置における雰囲気調整室17は、パッド14周辺の雰囲気条件、特に溶媒ガス濃度を容易に制御し、かつ変動を抑制するために、パッド14の周辺雰囲気を外気から遮断する目的で配置される。
雰囲気調整室17を配置することにより、パッド14周辺雰囲気における溶媒ガス濃度は、装置周辺の外気より高く、飽和蒸気圧に対応する濃度までの範囲内で保持される。したがって先述したような、ワーク18への転写工程における塗料中溶媒の過剰揮発による印刷形状の不安定化が回避される。また、雰囲気調整室17を配置することにより、パッド14周辺雰囲気における溶媒ガス濃度は、印刷速度ならびに塗料組成が一定となれば、ほぼ一定の範囲内に保持されることから、外気の変動による印刷形状への影響も抑制される。また、パッド14の周辺雰囲気の溶媒ガス濃度のみを制御するため、雰囲気調整室17外に配置されるパッド印刷装置10の構成要素に関しては、高濃度の溶媒ガスに曝されることがなく、高耐久性の材質を使用する必要がなくなり、装置全体のコストも低く抑えることができる。また、移動手段15や塗料配置駆動手段20等の制御手段として電子回路を使用する場合は、この電子回路を雰囲気調整室17の外部に設置する構成をとることにより、溶媒ガスによる腐食を抑制され、装置としての長寿命化を図ることができる。
さらに本発明においては、ワーク18及びワーク保持手段16は、雰囲気調整室17の外部に配置される構成をとることから、ワーク18の耐薬品性が高くない場合、溶媒ガスによるワーク18への悪影響を最小限に抑制することが可能となる。このようなワーク18の例としては、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂等を使用した部品ないし構造体、電子部品、これらを搭載した基板等が挙げられる。
雰囲気調整室17を構成する材質は、溶媒ガスに対するガスバリア性を十分に有し、かつ溶媒ガスや装置周辺の雰囲気に対する耐久性を有する材質の中から適宜選定される。例えばアルミニウム系や鉄系等の金属材料、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、フッ素系樹脂、ビニルアルコール系樹脂等の樹脂材料、樹脂フィルムや金属箔を組み合わせた積層材料、層状無機化合物を樹脂中に分散したコンポジット材料、樹脂表面へシリカやアルミナ等の無機化合物を蒸着した複合材料等を使用することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また、外気温の変化による影響を低減するため、発泡スチロール樹脂やグラスウール等の断熱材を適宜組み合わせて使用しても差し支えない。
雰囲気調整室17の形状は、移動手段15によるパッド14の移動、ワーク18の前後の工程への搬送、メンテナンス等に支障を与えないものであれば、特に限定されない。また、パッド印刷装置10本体に恒久的に設置される構成としてもよいし、メンテナンス等の際に本体から着脱できる構成としても特に問題ない。
図1においては、雰囲気調整室17は、パッド14が移動手段15により移動する領域のほぼ全体を覆うように配置され、印刷版12の直上に相当する部分とワーク18の直上に相当する部分に、シャッター21a、21bをそれぞれ有する構成としている。
シャッター21a、21bは、パッドの移動に連動して開閉を行う。シャッター21aは、パッド14が印刷版12に接触するために雰囲気調整室17の外部を移動する期間にのみ開口し、一方シャッター21bは、パッド14がワーク18に接触するために雰囲気調整室17の外部を移動する期間にのみ開口するよう、シャッター制御手段22によりその開閉駆動が制御される。シャッター制御手段22によりシャッター21a、21bの開閉を制御することにより、雰囲気調整室17内の雰囲気が外気と接触する時間が最小限に抑えられ、雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度の変動が抑制される。
シャッター21a、21bとしては、機械的に動作するメカニカルシャッター、電気信号により動作する電子制御シャッター等、公知の技術を使用することができる。シャッター制御手段22は、使用するシャッター21a、21bの動作機構に応じ、公知の技術を用いて適宜構成される。
移動手段15ならびにシャッター21a、21bと、雰囲気調整室17の接続は、雰囲気調整室17に何らかの開口部を設置して行うこととなる。これらの接続部分に関しては、外気からの遮断性を確保するため、ガスシール性のある部材を配置しておくことが好ましい。一例として、軟質のゴムやシリコーン等の材質を、開口部の形状に合わせて配置することが考えられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
印刷位置制御部は、位置情報取得部と位置情報処理部により構成される。位置情報取得部としては、ワーク18の位置情報を取得する機能を有し、CCDカメラやCMOSカメラ等に代表される撮像手段や光位置センサ等公知の手段を使用することができる。なお位置情報の取得にあたっては、ワーク18及び/またはワーク保持手段16の所定の位置に、位置情報取得用マークが形成されていることが、安定に情報取得を行う観点からより好ましい。
位置情報処理部は、位置情報取得部より取得された位置情報を処理することにより、ワーク18を保持したワーク保持手段16及び/またはパッド14の移動量の情報へ変換し、これらの移動を行う機能を有する。位置情報取得部より取得される位置情報(例えば位置情報取得用マークの座標)と、実際に塗料を転写するワーク18上の印刷部分の位置情報(例えば印刷部分の重心の座標)との関係性について、あらかじめ位置情報処理部に入力しておき、位置情報の処理時に使用することにより、一度取得した位置情報を使用してワーク18を保持したワーク保持手段16及び/またはパッド14の移動量の情報へ一括して変換を行うことが可能となる。
なお印刷位置制御部は、基本的にはパッド印刷工程におけるワーク18とパッド14の位置関係を制御するものであると考えられるが、位置情報を取得、処理する機能を有することから、ワーク保持手段16へワーク18を設置する工程において設置位置を制御する機能を持たせてもよい。この場合にも、ワーク18及び/またはワーク保持手段16の適当な位置に、位置情報取得用マークが形成されていることが好ましい。
以下に、図1に示すパッド印刷装置10の動作機構について説明する。
最初に、塗料を転写するワーク18をワーク保持手段16に設置する。この際、先述したように、ワーク18及び/またはワーク保持手段16の所定位置に位置情報取得用マークを形成し、印刷位置制御部を使用してワーク18のワーク保持手段16への設置を行うことにより、ワーク18の設置位置がより精密に制御され、その結果印刷精度も向上する。
次に、ワーク18を設置したワーク保持手段16の位置情報を、印刷位置制御部を使用して取得し、ワーク保持手段16及び/またはパッド14の位置制御を行う。そしてこのワーク18が設置されたワーク保持手段16を、パッド印刷装置10の所定位置に設置する。なおここまでの、ワーク18をワーク保持手段16に設置する各工程に関しては、手動で実施してもよいし、ロボット等による自動運転を行っても当然差し支えない。
続いて、ワーク保持手段16に設置されたワーク18へ、パッド印刷による塗料転写を行う。具体的には、まず雰囲気調整室17に設けられたシャッター21aが開いた後、パッド14が移動手段15の作用により印刷版12の上面に圧着され、印刷版12のパターンの内部に供給された塗料がパッド14に転写される(図1(a))。次に、パッド14が移動手段15により元の位置に上昇した後、シャッター21aが閉じ、雰囲気調整室17は再び密閉状態に戻る(図1(b))。続いて、パッド14は移動手段15の作用によりワーク18の上方まで前進する(図1(c))。雰囲気調整室17に設けられたシャッター21bが開いた後、移動手段15の作用によりパッド14が下降してワーク18に圧着され、パッド14上に転写されていた塗料がワーク18へ転写印刷される(図1(d))。転写が終了すると、パッド14は移動手段15の作用により、ワーク18から離脱して印刷版12の上方へ戻る。この時点でシャッター21bが閉じ、雰囲気調整室17は再び密閉状態に戻る。
さらに、先述した塗料転写工程の間に、塗料配置手段13による印刷版12への塗料の供給を行う。具体的には、塗料配置駆動手段20によりブレード19が設置された塗料収納手段11を前進させて印刷版12へ塗料を塗布した後、塗料配置駆動手段20により塗料収納手段11を後退させ、印刷版12に接触したブレード19の先端により印刷版12上に残留した余剰の塗料を除去する。
図1においては、塗料配置駆動手段20は、塗料収納手段11ならびにブレード19を駆動させる構成としているが、塗料収納手段11ならびにブレード19を固定し、塗料配置駆動手段20が印刷版12を往復駆動させることにより、印刷版12への塗料の配置を行う等、他の構成としても特に問題ない。この点は、以下の実施の形態においても同様である。また、塗料配置駆動手段20による塗料供給は、移動手段15によるパッド14の移動と独立で行ってもよいし、必要に応じて連動させて行ってもよい。駆動の連動方法としては、先述したように、タイミングプーリやタイミングベルトを使用した回転伝動機構や、電気回路による連動等を使用することができる。
なお、パッド14上に残留した塗料を除去するパッドクリーニング手段を別途設け、パッド印刷工程のいずれかのタイミングにおいて、パッド14のクリーニングを実施してもよい。
パッド印刷工程を経て塗料が転写されたワーク18に関しては、ワーク保持手段16から脱着された状態で、あるいはワーク保持手段16に設置された状態のまま、乾燥や硬化等、後段の工程へと送られる。
本発明のパッド印刷装置により、デバイスとしての要求特性から塗料の組成を調整できない場合においても、印刷工程中における塗料粘度の変化を制御し、外部環境による変動のない安定した形状の塗料を印刷することができる。
(第2の実施形態)
本発明のパッド印刷装置の他の1実施形態について、図2を用いて説明する。図2において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本発明のパッド印刷装置10は、塗料収納手段11、印刷版12、塗料配置手段13、パッド14、移動手段15、ワーク保持手段16、雰囲気調整室17ならびに印刷位置制御部(図示せず)より構成される。
図2においては、雰囲気調整室17は、ワーク18及びワーク保持手段16を内部に含まず、かつ、パッド14を内部に格納し、かつ移動手段15によるパッド14の移動に追従して移動するように配置され、パッド14の直下に相当する部分にシャッター21cを有する構成としている。
シャッター21cは、パッド14が印刷版12ならびにワーク18に接触するために雰囲気調整室17の外部を移動する期間にのみ開口するよう、シャッター制御手段22によりその開閉駆動が制御される。シャッター制御手段22によりシャッター21cの開閉を制御することにより、雰囲気調整室17内の雰囲気が外気と接触する時間が最小限に抑えられ、雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度の変動が抑制される。また、第1の実施形態同様、パッド14の周辺雰囲気の溶媒ガス濃度のみを制御するため、雰囲気調整室17外に配置されるパッド印刷装置10の構成要素に関しては、高濃度の溶媒ガスに曝されることがなく、高耐久性の材質を使用する必要がなくなる。また、移動手段15や塗料配置駆動手段20等の制御手段として電子回路を使用する場合は、この電子回路を雰囲気調整室17の外部に設置する構成をとることにより、溶媒ガスによる腐食を抑制され、装置としての長寿命化を図ることができる。
さらに、ワーク18及びワーク保持手段16は、雰囲気調整室17の外部に配置される構成をとることから、ワーク18の耐薬品性が高くない場合、溶媒ガスによるワーク18への悪影響を最小限に抑制することが可能となる。
移動手段15ならびにシャッター21cと、雰囲気調整室17の接続は、雰囲気調整室17に何らかの開口部を設置して行うこととなる。これらの接続部分に関しては、第1の実施形態同様、外気からの遮断性を確保するため、ガスシール性のある部材を配置しておくことが好ましい。
以下に、図2に示すパッド印刷装置10の動作機構について説明する。
最初のワーク18を設置する工程は、先述した図1に示すパッド印刷装置10の動作機構と同様である。
続いて、ワーク保持手段16に設置されたワーク18へ、パッド印刷による塗料転写を行う。具体的には、まず雰囲気調整室17に設けられたシャッター21cが開いた後、パッド14が移動手段15の作用により印刷版12の上面に圧着され、印刷版12のパターンの内部に供給された塗料がパッド14に転写される。次に、パッド14が移動手段15により元の位置に上昇した後、シャッター21cが閉じ、雰囲気調整室17は再び密閉状態に戻る。続いて、パッド14が雰囲気調整室17とともに、移動手段15の作用によりワーク18の上方まで前進する。次に、シャッター21cが開いた後、移動手段15の作用によりパッド14が下降してワーク18に圧着され、パッド14上に転写されていた塗料がワーク18へ転写印刷される。転写が終了すると、パッド14は移動手段15の作用により、ワーク18から離脱して印刷版12の上方へ戻る。この時点でシャッター21cが閉じ、雰囲気調整室17は再び密閉状態に戻る。
これ以降の印刷版12への塗料供給工程、ならびに印刷後の工程については、先述した図1に示すパッド印刷装置10の動作機構と同様である。
本発明のパッド印刷装置により、デバイスとしての要求特性から塗料の組成を調整できない場合においても、印刷工程中における塗料粘度の変化を制御し、外部環境による変動のない安定した形状の塗料を印刷することができる。特に、雰囲気調整室の容積が小さいため、パッド周辺雰囲気の制御に要する溶媒が少量となり、制御が容易になるとともに安全性も向上する。
(第3の実施形態)
本発明のパッド印刷装置の他の1実施形態について、図3を用いて説明する。図3において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本発明のパッド印刷装置10は、塗料収納手段11、印刷版12、塗料配置手段13、パッド14、移動手段15、ワーク保持手段16、雰囲気調整室17、濃度調整手段30ならびに印刷位置制御部(図示せず)より構成される。なお本実施形態においては、雰囲気調整室17の構成を第1の実施形態と同様としているが、本発明の他の実施形態と同様の構成としても全く問題ない。
濃度調整手段30は、雰囲気調整室17の内部における、塗料に含有される溶媒が気化した溶媒ガスの濃度を調整する機能を有する。濃度調整手段30の構成の一例を図4に示す。図4においては、濃度調整手段30は、濃度測定手段40、濃度制御手段41、溶媒ガス供給手段42ならびに溶媒ガス排出手段43より構成される。
濃度測定手段40は、雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度を測定するものである。濃度測定手段40としては、塗料に含有される溶媒の種類に応じて、ガスセンサや、ガスクロマトグラフ装置、蒸気圧測定装置、赤外分光装置を利用した測定装置等、公知の測定手段を使用することができる。特に、溶媒が可燃性の有機溶媒である場合には、半導体式ないし接触燃焼式のガスセンサを濃度測定手段40として使用することにより、パッド印刷装置10全体の小型化を図ることができる。また必要に応じて、雰囲気調整室17内のガスを濃度測定手段40に導入するポンプ等を備えても特に問題ない。
濃度制御手段41は、濃度測定手段40によって測定された雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度が所定の範囲内にあるかを判断するとともに、後述する溶媒ガス供給手段42ならびに溶媒ガス排出手段43の動作を制御するものである。濃度制御手段41としては、マイクロコンピュータ、ICチップ等を適宜使用することができる。
雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度範囲は、ゼロから溶媒ガスの飽和蒸気圧に対応する濃度の範囲内において、要求される形状精度が得られる範囲をユーザが決定し、濃度制御手段41に入力する。これは、最適な印刷形状を得るための溶媒ガスの適正濃度は、ワーク18上に転写された塗料の形状や特性への要求項目、及び塗料組成、特に使用する溶媒の蒸気圧等にも依存するものであり、パッド印刷装置10側のパラメータだけでは決定できないからである。一般的には、塗料中の溶媒が過剰に揮発し、雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度が低くなりすぎると、先述したように、塗料の接着性が低下してワーク18へ転写できなくなったり、塗料の粘度が高くなりすぎて流動性を失い、ワーク18に転写された塗料に欠けやひび割れ、しわ等が生じたりする。一方、雰囲気調整室17内で溶媒ガスが過飽和になると、パッド14やワーク18上で溶媒が結露し、パッド14やワーク18へ塗料が転写されない、ワーク18上に転写された塗料ににじみが発生する等の現象が発生し、印刷形状が悪化するので好ましくない。
溶媒ガス供給手段42は、雰囲気調整室17の内部における溶媒ガスの濃度が、濃度制御手段41により所定の範囲より低いと判断された場合に、雰囲気調整室17内に溶媒を気化させたガスを供給するものである。図4においては、溶媒ガス供給手段42による溶媒ガス供給の方法として、内部にて溶媒が気液平衡に達した溶媒容器の開放による方法を示している。その他の溶媒ガス供給の方法としては、溶媒容器の加熱または超音波加振、雰囲気調整室17内ガスの溶媒容器へのバブリング、ノズルによる雰囲気調整室17内への溶媒ミスト噴射等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
溶媒ガス排出手段43は、雰囲気調整室17の内部における溶媒ガスの濃度が、濃度制御手段41により所定の範囲より高いと判断された場合に、雰囲気調整室17内から溶媒ガスを排出するものである。図4においては、溶媒ガス排出手段43による溶媒ガス排出の方法として、溶媒ガスを含有しない乾燥気体(例えば窒素ガス、乾燥空気等)の雰囲気調整室17への導入による方法を示している。その他の溶媒ガス排出の方法としては、開閉可能な換気口等を使用した自然排気、ファン等を使用した強制排気、活性炭やゼオライト等の吸着剤への吸着、等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
特に、溶媒ガス排出手段43として乾燥気体の雰囲気調整室17への導入を採用した場合、雰囲気調整室17内の雰囲気中に含有される水分を、乾燥気体中の水分量と同等にまで低減することが可能となる。したがって本実施形態のパッド印刷装置10を使用することにより、大規模な湿度調整設備を使用することなしに、水分により変質しやすい材料をワーク18上に印刷することも可能となる。
本実施形態において、パッド印刷工程自体は、上記第1の実施形態と同様である。パッド印刷工程中において、雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度が適正範囲から逸脱した場合に、濃度調整手段30を用いて適正範囲内になるように調整する。濃度調整手段30の動作機構について以下に示す。
まず、パッド印刷工程中の適当な時点において、雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度を濃度測定手段40により測定し、その測定値を濃度制御手段41に転送する。濃度測定及び測定値転送の頻度は、濃度制御手段41の処理能力により適宜設定すればよいが、印刷形状の安定化を図る目的からは、ワーク18の1個あたりの印刷に要する時間内に、少なくとも2回以上実施することが望ましい。
続いて、濃度制御手段41が、濃度測定手段40より転送された雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度測定値が、印刷装置ユーザがあらかじめ入力しておいた適正範囲内の値であるかどうかについて判断する。測定値が適正濃度の下限値より低かった場合、濃度制御手段41は溶媒ガス供給手段42を動作させ、雰囲気調整室17内に溶媒ガスを供給する。つまり図4においては、溶媒容器の蓋を開放する。溶媒ガス供給中も、濃度測定手段40による溶媒ガス濃度測定を続けて実行し、雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度が適正濃度にまで到達した時点で、濃度制御手段41は溶媒ガス供給手段42の動作を終了させる。つまり図4においては、溶媒容器の蓋を閉じる。
一方、測定値が適正濃度の上限値より高かった場合、濃度制御手段41は溶媒ガス排出手段43を動作させ、雰囲気調整室17内から溶媒ガスを排出させる。つまり図4においては、乾燥気体を雰囲気調整室17内に導入する。溶媒ガス排出中も、濃度測定手段40による溶媒ガス濃度測定を続けて実行し、雰囲気調整室17内の溶媒ガス濃度が適正濃度にまで到達した時点で、濃度制御手段41は溶媒ガス排出手段43の動作を終了させる。つまり図4においては、乾燥気体の導入を停止する。
なお、上記の溶媒ガス濃度調整の際、雰囲気調整室17内のガス圧が上昇することを防ぐため、シャッター制御手段22の作用によりシャッター21a及び/またはシャッター21bを開放してもよいし、別途ファンや開口部を設置してもよい。
本発明のパッド印刷装置により、デバイスとしての要求特性から塗料の組成を調整できない場合においても、印刷工程中における塗料粘度の変化を最適に制御し、外部環境による変動のない安定した形状の塗料をより精密に印刷することができる。
(第4の実施形態)
本発明のパッド印刷装置の他の1実施形態について、図5を用いて説明する。図5において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本発明のパッド印刷装置10は、塗料収納手段11、印刷版12、塗料配置手段13、パッド14、移動手段15、ワーク保持手段16、雰囲気調整室17、濃度調整手段30、温度調整手段50ならびに印刷位置制御部(図示せず)より構成される。なお本実施形態においては、雰囲気調整室17ならびに濃度調整手段30の構成を第3の実施形態と同様としているが、本発明の他の実施形態と同様の構成としても全く問題ない。
温度調整手段50は、雰囲気調整室17内の温度を制御するものである。温度調整手段50としては、ジュール熱による電気加熱、誘導加熱、可燃物の燃焼、ファンによる空冷、ヒートポンプ、ヒートパイプ、ペルチェ素子等の公知の手段を、温度制御手段ならびに温度測定手段と適宜組み合わせて使用することができる。温度制御手段としては、サーモスタット、マイクロコンピュータ等を使用したデジタル温度コントローラ、温度測定手段とリレーの組み合わせ等を、温度測定手段としては、塗料中の溶媒ガスに対して耐久性を有する測温抵抗体、サーミスタ、熱電対等を使用することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
温度調整手段50により雰囲気調整室17内の温度を制御することにより、塗料中に含有される溶媒の揮発速度を一定に調整することが可能となり、外気温の変動による印刷形状への影響が低減される。さらに、塗料自体の粘度も温度により調整できることから、印刷形状のさらなる安定化を図ることも可能となる。なお、雰囲気調整室17内の適正温度範囲については、第3の実施形態における溶媒ガス濃度と同様、要求される形状精度が得られる範囲をユーザが決定する。
本実施形態において、パッド印刷工程、ならびに濃度調整手段30の動作機構は上記第3の実施形態と同様である。パッド印刷工程中において、雰囲気調整室17内の温度が適正範囲から逸脱した場合に、温度調整手段50を用いて適正範囲内になるように調整する。温度調整の頻度は温度調整手段50の処理能力により適宜設定すればよいが、印刷形状の安定化を図る目的からは、ワーク18の1個あたりの印刷に要する時間内に少なくとも2回以上、雰囲気調整室17内の温度測定を実施することが望ましい。
本発明のパッド印刷装置により、デバイスとしての要求特性から塗料の組成を調整できない場合においても、印刷工程中における塗料粘度の変化を最適に制御し、外部環境による変動のない安定した形状の塗料をより精密に印刷することができる。特に、容積が小さい雰囲気調整室内のみ温度調整を行うことから、外気温による印刷形状への影響を容易に抑制することが可能となる。
(第5の実施形態)
本発明のパッド印刷装置を使用して形成した光学部品の1実施形態について説明する。
光学部品の表面には、屈折率、反射率、偏光特性等の光学特性の調整や、耐候性、耐摩耗性等の向上を目的として、各種コーティング層が形成される場合が多い。コーティング層を構成する材料はその目的に応じて多岐に渡るが、その中でも樹脂系材料は薄膜形成が容易であるため好んで使用される。
光学部品へのコーティング層形成においては、表面形状を特に精密に制御する必要がある。コーティング層の形成手段としてパッド印刷を採用すると、表面に凹凸形状を有する光学部品や立体的な構造を有する光学部品に対しても均一なコーティング層を形成できる可能性がある。しかし従来のパッド印刷装置においては、先述したとおり、塗料中に含有される溶媒の過剰揮発により、塗料の粘度が高くなりすぎて流動性を失い、基材に転写された塗料に欠けやひび割れ、しわ等が生じたりする等、塗料の印刷形状が安定せず、結果としてコーティング層の表面形状に要求される精度を実現することは困難であった。
本発明のパッド印刷装置を使用し、印刷工程中における塗料粘度の変化を制御することにより、特に表面平滑性に優れたコーティング層を光学部品上へ形成することが可能となる。
本発明の光学部品に形成されるコーティング層に使用される樹脂は、コーティング層の目的ならびにコーティング層形成プロセス全体への対応性等を勘案して選定される。樹脂として透明性が要求されるのであれば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及びエネルギー線硬化性樹脂といった樹脂の中から、透光性の高い樹脂を使用できる。例えば、アクリル樹脂;ポリメタクリル酸メチル等のメタクリル樹脂;エポキシ樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリカプロラクトン等のポリエステル樹脂;ポリスチレン等のポリスチレン樹脂;ポリプロピレン等のオレフィン樹脂;ナイロン等のポリアミド樹脂;ポリイミドやポリエーテルイミド等のポリイミド樹脂;ポリビニルアルコール;ブチラール樹脂;酢酸ビニル樹脂;脂環式ポリオレフィン樹脂を用いてもよい。また、ポリカーボネート、液晶ポリマー、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、非晶性ポリオレフィン等のエンジニアリングプラスチックを用いてもよい。また、これらの樹脂(高分子)の混合体や共重合体を用いてもよい。また、これらの樹脂を変性したものを用いてもよい。これらの中でも、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ブチラール樹脂、ポリオレフィン、及びポリカーボネート樹脂は、透明性が高く、成形性も良好である。さらに、メタクリル基、アクリル基、あるいはエポキシ基から選ばれる少なくとも1種類以上を有するエネルギー線硬化型樹脂を使用すると、生産性に優れるためより好ましい。
樹脂の光学特性や機械特性等の各種特性は、分子骨格や分子中に含まれる官能基等の設計により制御することが可能であるので、コーティング層の目的に適合する樹脂を、先述した樹脂の中から適宜選択して用いればよい。
また本発明の光学部品に使用されるコーティング層材料として、樹脂単独ではなく、樹脂に光学特性やその他の特性を改善する目的で他成分を添加した組成物を使用することもできる。添加される成分としては、例えばコーティング層の屈折率等の光学特性や機械特性等を改善する無機フィラー及びこの無機フィラーの分散性を改善する分散剤、コーティング層の吸収スペクトルを調節する色素や紫外線吸収剤等の成分、コーティング層の表面平滑性を改善するレベリング剤、重合開始剤、離型剤、安定剤、帯電防止剤等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
図6に、本発明の光学部品の一例として、レンズ基材60の一面に回折格子61ならびに光学調整層62が形成されたレンズ63を示す。レンズ基材60の一面には輪帯状の回折格子61が形成され、この回折格子61を覆うように光学調整層62が形成されている。
なお図6に示したレンズ63の構成はあくまで一例である。回折格子61のピッチは均等である必要はない。また、回折格子61は輪帯である必要はなく直線状、曲線状の回折格子やホログラフィック回折格子でも差し支えない。図6においては、回折格子61ならびに光学調整層62は片面のみに形成されているが、両面に形成されていても差し支えない。この場合、両面の回折格子は必ずしも同じ深さ、形状である必要はない。また両面における光学調整層のそれぞれの材料、及び厚みも同じである必要はない。レンズ63の形状は、図6のような平面と凸面である必要はなく、両面凸面、両面凹面、凹面と凸面、平面と凹面等でもよい。
図6に示したレンズ63においては、1次回折効率の波長依存性を低減し、広い波長領域において色収差がなくMTF特性に優れたレンズを実現する目的で、光学調整層62が形成されている。この目的を達成するためには、(数1)の右辺が所定の波長領域において一定値になるよう光学調整層62の屈折率nCλを厳密に調整するとともに、光学調整層62の表面形状もレンズ設計に応じて最適化しなければならない。なお(数1)において、nLλはレンズ基材60の波長λにおける屈折率、d´は回折格子61の深さである。
Figure 2009090479
本発明のパッド印刷装置を使用することにより、表面に回折格子61を有するレンズ基材60上へも、形状を最適化した光学調整層62を形成することが可能になる。
以下に、図6に示したレンズ63への光学調整層62(コーティング層)の形成方法の一例について説明する。使用するパッド印刷装置10としては、第1の実施形態にて説明したものとするが、本発明のパッド印刷装置であればいずれも同様に使用することができる。
最初に、レンズ設置工程を実施する。まずレンズ基材60をワーク保持手段16に設置する。次に、このレンズ基材60が設置されたワーク保持手段16を、パッド印刷装置10の所定位置に設置する。この前後に、レンズ基材60を設置したワーク保持手段16の位置情報を、印刷位置制御部を使用して取得し、ワーク保持手段16及び/またはパッド14の位置制御を行ってもよい。
続いて、パッド印刷工程を実施する。塗料として、光学調整層62の材料及び/またはその前駆体を含有する塗料を使用する。雰囲気調整室17に設けられたシャッター21aが開いた後、パッド14が移動手段15の作用により印刷版12の上面に圧着され、印刷版12のパターンの内部に供給された塗料がパッド14に転写される。次に、パッド14が移動手段15により元の位置に上昇して雰囲気調整室17に格納された後、シャッター21aが閉じ、雰囲気調整室17は再び密閉状態に戻る。続いて、パッド14は移動手段15の作用によりレンズ基材60の上方まで前進する。次に、雰囲気調整室17に設けられたシャッター21bが開いた後、移動手段15の作用によりパッド14が下降してレンズ基材60に圧着され、パッド14上に転写されていた塗料がレンズ基材60へ転写印刷される。転写が終了すると、パッド14は移動手段15の作用により、レンズ基材60から離脱して印刷版12の上方へ戻る。この時点でシャッター21bが閉じ、雰囲気調整室17は再び密閉状態に戻る。さらにこの間に、塗料配置手段13による印刷版12への塗料の供給を行う。具体的には、塗料配置駆動手段20によりブレード19が設置された塗料収納手段11を前進させて印刷版12へ塗料を塗布した後、塗料配置駆動手段20により塗料収納手段11を後退させ、印刷版12に接触したブレード19の先端により印刷版12上に残留した余剰の塗料を除去する。
パッド印刷工程により光学調整層の材料またはその前駆体を含有する塗料が印刷されたレンズ63は、必要に応じて、ワーク保持手段16から脱着された状態で、あるいはワーク保持手段16に設置された状態のまま、後処理工程へ搬送される。後処理工程は、塗料の組成に応じて公知の方法を適宜組み合わせればよい。例えば、燃焼熱、高温蒸気、ジュール熱、電磁波(赤外線、マイクロ波、紫外線等)、電磁誘導等の熱源を使用した加熱乾燥及び/または熱処理、減圧乾燥、エネルギー線(紫外線、可視光線、電子線、放射線)照射による樹脂硬化、等が一例として挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。こうした工程を経て、レンズ基材60上に光学調整層62が形成されたレンズ63が得られる。
なお、1回のパッド印刷工程により形成可能なコーティング層の厚さは、使用する塗料の組成やプロセス条件に大きく依存するが、一般的には10μm以下とされている。1回のパッド印刷工程によって十分なコーティング層厚さが得られない場合は、パッド印刷工程、ならびに必要に応じて後処理工程を複数回実施すればよい。
以下に、本発明のパッド印刷装置を使用して実施した印刷の具体例について説明する。
(実施例1)
本発明の光学部品として、次の方法によりレンズ63を作成した。光学調整層62の原料を含有する塗料として、脂環式炭化水素基含有アクリル系オリゴマー(d線屈折率1.53、アッベ数52、硬化後の密度1.1g/cm3)と酸化ジルコニウムフィラー(一次粒径3〜10nm、酸化ジルコニウム100重量部に対してシラン系表面処理剤を40重量部含有、固形分中における重量比が62重量%)のプロピレングリコールモノメチルエーテル分散液(全固形分62重量%)を使用した。レンズ基材60として、ポリカーボネート樹脂(6mm四方、厚さ0.8mm、d線屈折率1.585、アッベ数27.9)製の非球面レンズを用い、これに深さ15μmの輪帯状回折格子61を一面に付加した。レンズ部有効半径は0.865mm、輪帯数は19本、最小輪帯ピッチ14μm、回折面の近軸R(曲率半径)は−0.9487mmであった。このレンズ基材60上に、本発明の第1の実施形態に示したパッド印刷装置10を使用し、この回折格子61を被覆するように、前記塗料を印刷(印刷版3のパターン形状は直径2.4mm、深さ20μm)し、減圧乾燥(25℃、ゲージ圧<−0.098MPa、5分)を行った後、紫外線硬化(メタルハライドランプ(発光長125mm、入力80W/cm)使用、ピーク照度120mW/cm2、1面あたり積算光量5000mJ/cm2)を実施した。この印刷、乾燥、紫外線硬化の工程を合計4回繰り返すことにより、光学調整層62が形成されたレンズ63を得た。光学調整層62の屈折率特性は、d線屈折率1.623、アッベ数43であった。また、光学調整層62は回折格子61を完全に被覆しており、その表面平滑性は良好であった。レンズとしてのFナンバーは4.0、焦点距離1.865mmであった。
本レンズの1次回折効率の波長依存性を図7に示す。可視光域である、波長400〜700nmの全域に渡って95%以上の回折効率が得られている。本レンズを用いて撮像系を構成したところ、色収差のない良好な画像を得ることができた。
(比較例1)
光学調整層62の形成に、雰囲気調整室17を有しない従来のパッド印刷装置を使用して、次の方法により印刷を実施した。光学調整層62の原料を含有する塗料、ならびにレンズ基材60は実施例1と同じものを使用した。従来のパッド印刷装置を使用し、回折格子61を被覆するように前記塗料を印刷し、実施例1と同条件により乾燥ならびに紫外線硬化する工程を4回実施した。
光学調整層62は回折格子61を完全に被覆していたが、その表面にはしわが発生して畝状を呈しており、また光学調整層62にはひび割れも観察された。本レンズを用いて撮像系を構成したが、画像は結像しなかった。
本発明のパッド印刷装置は、光学部品や電子部品等各種デバイスへの機能性コーティング層形成に利用可能である。その他、半導体製造におけるレジスト等の塗布、各種ワーク上へのマーキングや意匠印刷にも利用可能である。
本発明の第1の実施形態に係るパッド印刷装置の構成を示す図 本発明の第2の実施形態に係るパッド印刷装置の構成を示す図 本発明の第3の実施形態に係るパッド印刷装置の構成を示す図 本発明の第3の実施形態に係る濃度調整手段の構成を示す図 本発明の第4の実施形態に係るパッド印刷装置の構成を示す図 本発明の第5の実施形態に係る光学部品の一例を示す図 本発明の第1の実施例に係るレンズの一次回折効率の波長依存性を示すグラフ
符号の説明
10 パッド印刷装置
11 塗料収納手段
12 印刷版
13 塗料配置手段
14 パッド
15 移動手段
16 ワーク保持手段
17 雰囲気調整室
18 ワーク
19 ブレード
20 塗料配置駆動手段
21a,21b,21c シャッター
22 シャッター制御手段
30 濃度調整手段
40 濃度測定手段
41 濃度制御手段
42 溶媒ガス供給手段
43 溶媒ガス排出手段
50 温度調整手段
60 レンズ基材
61 回折格子
62 光学調整層
63 レンズ

Claims (9)

  1. 印刷形状を規定する印刷版上に塗料を配置する塗料配置手段と、
    ワークを保持するワーク保持手段と、
    前記印刷版上の前記塗料を前記印刷版上からその表面に転写し、さらにその表面から前記ワークの表面に転写するパッドと、
    前記パッドを前記印刷版に接触する位置から前記ワークに接触する位置まで移動させる移動手段と、
    前記ワーク及び前記ワーク保持手段を内部に含まず、かつ、前記パッドを内部に格納して前記パッドを外気から遮断する雰囲気調整室と、を有するパッド印刷装置。
  2. 前記雰囲気調整室は、前記移動手段による前記パッドの移動に連動して開閉が可能なシャッターを有する、請求項1に記載のパッド印刷装置。
  3. 前記雰囲気調整室は、前記シャッターを前記印刷版の直上に相当する部分、ならびに前記ワークの直上に相当する部分に、それぞれ有する請求項1または2に記載のパッド印刷装置。
  4. 前記雰囲気調整室は、前記移動手段による前記パッドの移動に追従して移動するように構成され、
    さらに、前記シャッターを、前記パッドの直下に相当する部分に有する請求項1または2に記載のパッド印刷装置。
  5. 前記雰囲気調整室の内部における、前記塗料に含有される溶媒が気化した溶媒ガスの濃度を調整する濃度調整手段をさらに有する請求項1から4のいずれかに記載のパッド印刷装置。
  6. 前記濃度調整手段は、
    前記雰囲気調整室の内部における前記溶媒ガスの濃度を測定する濃度測定手段と、
    前記濃度測定手段によって測定された溶媒ガス濃度が所定の範囲内にあるかを判断する濃度制御手段と、
    前記雰囲気調整室の内部における前記溶媒ガスの濃度が、前記濃度制御手段により所定の範囲より低いと判断された場合に、前記雰囲気調整室内に前記溶媒を気化させたガスを供給する溶媒ガス供給手段と、
    前記雰囲気調整室の内部における前記溶媒ガスの濃度が、前記濃度制御手段により所定の範囲より高いと判断された場合に、前記雰囲気調整室内から前記溶媒ガスを排出する溶媒ガス排出手段と、を有する請求項5に記載のパッド印刷装置。
  7. 前記雰囲気調整室の内部における温度を調整する温度調整手段をさらに有する請求項1から6のいずれかに記載のパッド印刷装置。
  8. ワークを固定させる工程と、
    コーティング層材料またはその前駆体を含有する塗料を印刷版上に配置する工程と、
    パッドを前記印刷版に接触させて、前記塗料を前記印刷版上から前記パッド表面に転写する工程と、
    前記塗料を転写した前記パッドを外気から遮断された雰囲気調整室内に格納する工程と、
    前記塗料を転写した前記パッドを前記雰囲気調整室内より取り出す工程と、
    前記パッドの表面上の前記塗料を前記ワークに転写する工程と、を有するコーティング層の形成方法。
  9. 請求項8に記載のコーティング層の形成方法を用いて、少なくとも1つの面にコーティング層が形成された光学部品。
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