JP2009089776A - バルーンカテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】シャフト全長にわたってなだらかな剛性傾斜を確保し、これにより、シャフトを著しく肉厚に形成することなく良好な圧潰強度、耐圧性及び耐キンク性を確保すること。
【解決手段】バルーンカテーテル1において、プロキシマルシャフト20は、近位端21から遠位端22に延在するポリマチューブ23を備える。ディスタルシャフト30は、ポリマチューブ23の遠位端22からさらに遠位側に延在するポリマチューブ32を備える。プロキシマルシャフト20には、金属補強体24が設けられている。金属補強体24において、被覆面25は、ポリマチューブ23を近位端21から遠位端22まで被覆するよう金属材料により形成され、プロキシマルシャフト20の剛性を補強する。また、スパイラルスリット26は、被覆面25において近位端21から遠位端22まで、近位端21から遠位端22の方向に減少するピッチ幅で螺旋状に形成され、剛性の補強を調整する。
【選択図】図2

Description

本発明は、主に経皮的血管形成術(PTAやPTCA等)に用いられ、冠動脈等の血管における狭窄部又は閉塞部をバルーンにより拡張し、その末梢側の血行の再建等を行うバルーンカテーテルに関する。
一般に、PTCA(経皮的冠動脈形成術)では、まず細径のガイディングカテーテルを、大腿動脈または撓骨動脈に挿入し、ガイディングカテーテルの先端部が大腿動脈から胸大動脈、または撓骨動脈から上腕動脈を経由して冠動脈の入口部に到達するまで押し込む。次いでガイドワイヤを、ガイディングカテーテルに挿通し、さらに冠動脈の管腔に導入しガイドワイヤの先端部が冠動脈の狭窄部を横切るまで前進させる。次いでバルーンカテーテルを、ガイディングカテーテルに挿入し、さらにガイドワイヤに沿って前進させ、バルーンカテーテルの先端部に設けられたバルーンが狭窄部全体にかかるよう位置決めする。そしてバルーン内部に高圧流体を供給してバルーンを拡張させることより狭窄部の管腔壁を拡張し、冠動脈における血流を再建する。
上記PTCA等の血管形成術に用いるバルーンカテーテルのシャフトに関しては、様々な物性が要求される。例えば、高圧流体の流路を確保し得る内径と、ガイディングカテーテル等の内腔を大きな摩擦を生じることなく移動し得る外径とを有するよう、肉薄に形成される必要があるが、その一方で、バルーン拡張時の流体圧に対する耐圧性を確保することが要求される。さらに、トラッカビリティ(trackability)を確保するための柔軟性と、耐キンク性(kink-resistance)及びプッシャビリティ(pushability)を確保するための剛性とが、同時に要求される。
以前より、シャフトの物性向上のための様々な構成が提案されている。
一般に、従来のバルーンカテーテルは、例えば特許文献1記載のように、金属管のような高剛性を有するチューブにより構成されたシャフトを近位側に配置し、柔軟性を有するポリマチューブにより構成されたシャフトを遠位側に配置し、これらを相互接続するという基本構成を採る。この基本構成によりトラッカビリティとプッシャビリティとの両立を図っている。
上記基本構成では、近位側のシャフトと遠位側のシャフトとの接続部にて、剛性が急変する。このため、特許文献1記載のバルーンカテーテルは、その剛性急変部を含み一定の長さをもって延在する一部分がこれら2つのシャフトの中間の剛性を有するよう構成されており、これによりシャフト接続部における剛性の急変を緩和し、耐キンク性の確保を図っている。
また、例えば特許文献2では、上記基本構成において、2つのシャフトの間にポリマチューブから成る中間部分を設け、その中間部分に近位側シャフトの先端部を侵入させ、さらに侵入した先端部に螺旋状スリットを形成しており、これによりシャフト接続部における剛性急変の緩和、耐キンク性の確保を図っている。
また、例えば特許文献3では、上記基本構成において、近位側シャフトにおいて先端部の剛性を他の部分よりも低くし、低剛性の先端部を遠位側シャフト内に侵入させた状態で遠位側シャフトの近位端を近位側シャフトに接合しており、これによりシャフト接続部における剛性急変の緩和、耐キンク性の確保を図っている。
また、例えば特許文献4では、上記基本構成において、近位側シャフトの先端部を斜めにカットし、斜カットされた先端部を遠位側シャフトに嵌入させてこれら2つのシャフトを連結しており、これによりシャフト接続部における剛性急変の緩和、耐キンク性の確保を図っている。
また、例えば特許文献5では、近位側のシャフトに関して上記特許文献1〜4と異なる構成を採用し、ポリマチューブ内に螺旋状に捩られた金属線を挿入することによって近位側シャフトを構成して、これにより近位側シャフトの剛性及び柔軟性の両立を図っている。
特表平6−507105号公報 特許第3909991号公報 特開2002−253678号公報 特開2003−164528号公報 特開2002−78802号公報
しかしながら、上記従来のバルーンカテーテルにおいては、物性に関し依然として次のような問題がある。
特許文献1〜4のバルーンカテーテルに関しては、シャフト接続部における剛性急変が緩和されたとはいえ、近位側シャフトと遠位側シャフトとの中間の剛性を有する中間剛性部分がシャフト接続部付近にのみ一定の長さをもって延在するため、剛性急変の解消までに至らしめることは困難である。また、近位側のシャフトは、金属チューブ、すなわち金属により形成された管そのものの形状を有する構造体であるため、シャフト接続部付近を除く略全長にわたって均一の剛性を有する。よって、屈曲時にかかる応力は剛性が変化するシャフト接続部付近に集中することとなるため、耐キンク性の確保には一定の限界がある。
また、近位側のシャフトは、金属チューブの単体であることから、粘弾性が低く、屈曲時に弾性力による強度の跳ね返りを生じる。このため、使用時にあっては、シャフトを押し込む力に対する抵抗力が大きくなり、操作性に影響を与える。また、不使用時にあっては、バルーンカテーテルを保管する際にシャフトを巻回して束ねる作業を容易に行うことができない。
特許文献5のバルーンカテーテルに関しては、近位側のシャフトにおいて、ポリマチューブにより柔軟性を確保しつつ金属線により剛性を補強しているため、特許文献1〜4に関して前述した使用時の操作性や不使用時の作業容易性の面では、改善の可能性がある。ところが、この剛性補強は、プッシャビリティ及び耐キンク性のみを向上させるものであり、高圧流体に対する耐圧性を向上させるものではない。このため、金属の管そのものを近位側シャフトとして用いた場合に比べて遜色ない耐圧性を確保するためには、ポリマチューブを相当に肉厚に形成せざるを得ない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、シャフト全長にわたってなだらかな剛性傾斜を確保し、これにより、シャフトを著しく肉厚に形成することなく良好な圧潰強度、耐圧性及び耐キンク性を確保することができるバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
本発明のバルーンカテーテルは、近位端から遠位端に延在する第1のポリマチューブを備えたプロキシマルシャフトと、前記第1のポリマチューブの前記遠位端からさらに遠位側に延在する第2のポリマチューブを備えたディスタルシャフトと、を備え、前記プロキシマルシャフトには、前記第1のポリマチューブを前記近位端から前記遠位端まで被覆するよう金属材料により形成され、前記プロキシマルシャフトの剛性を補強する被覆部と、前記被覆部において前記近位端から前記遠位端まで、前記近位端から前記遠位端の方向に減少するピッチ幅で螺旋状に形成され、前記剛性の補強を調整するスリット部と、を有する金属補強体が設けられている構成を採る。
本発明によれば、シャフト全長にわたってなだらかな剛性傾斜を確保し、これにより、シャフトを著しく肉厚に形成することなく良好な圧潰強度、耐圧性及び耐キンク性を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るバルーンカテーテルの構成を示す外観図である。
図1において、バルーンカテーテル1は、ハブ10、プロキシマルシャフト20、ディスタルシャフト30、バルーン40及びガイドワイヤルーメンチューブ50を本体として有する。
ハブ10は、血管形成術においてバルーンカテーテル1を操作する医師の手元に配置される。ハブ10は、高圧流体を供給するインフレータ等のような圧力印加装置(図示せず)と接続可能に構成されている。プロキシマルシャフト20は、バルーンカテーテル1の特徴部分であり、ハブ10と流体連通可能に接合され、遠位側に延在し、さらにその遠位側には、ディスタルシャフト30が流体連通可能に接合されている。ディスタルシャフト30の遠位側にはバルーン40が接合されている。プロキシマルシャフト20とディスタルシャフト30とは、高圧流体をバルーン40内部に供給するための流路を形成する。バルーン40の遠位端は、ガイドワイヤルーメンチューブ50の外周面を囲繞してその外周面に接合される。これにより、バルーン40に供給される高圧流体がバルーン40内部に滞留し、バルーン40が拡張する。
ガイドワイヤルーメンチューブ50は、その内腔(ガイドワイヤルーメン)が上記流路と連通することなくディスタルシャフト30とコアキシャル型又はバイアキシャル型の二重管構造を成すようディスタルシャフト30を貫通し、さらにバルーン40を貫通して設けられている。ガイドワイヤルーメンチューブ50の近位側の開口部は、プロキシマルシャフト20とディスタルシャフト30との接合部近傍に配設され、ガイドワイヤルーメンチューブ50の遠位側の開口部は、バルーン40の先端部よりもさらに遠位側に配設されている。近位側の開口部は、ガイドワイヤ70の挿出口であるガイドワイヤポート60として設けられている。
本体における各部の長さに関しては、特定の値に限定されるものではないが、一例としては、バルーン40の長さは約10mm〜約30mmである。プロキシマルシャフト20の長さは約1000mmであり、プロキシマルシャフト20の近位端からガイドワイヤルーメンチューブ50の遠位端までの長さは約1400mmである。バルーン40の遠位端から突出する部分のガイドワイヤルーメンチューブ50の長さは数mmである。
また、ガイドワイヤ70は、ガイドワイヤルーメンチューブ50への挿抜が可能な径(例えば、約0.3mm)を有する金属線である。使用時には、ガイドワイヤ70は、その先端がガイドワイヤルーメンチューブ50の遠位側の開口部から突出するように、ガイドワイヤルーメンチューブ50に挿入される。ガイドワイヤ70は、血管形成術においてカテーテル挿入手技によりバルーンカテーテル1を押し込む際に、バルーン40が狭窄部に到達するまでバルーンカテーテル1を案内し得る十分な長さを有する。
挿入深度マーカ80は、バルーンカテーテル1の最先端部(ガイドワイヤルーメンチューブ50の遠位端)から900mm及び1000mmの位置に、プロキシマルシャフト20の外周面において他の部分と識別しやすいように異なる色で配設されており、カテーテル挿入手技の際にガイディングカテーテルへのバルーンカテーテル1の挿入深度を示す表示体としての機能を有する。すなわち、バルーンカテーテル1が1000mmの長さを有するガイディングカテーテルと併用される場合を例に挙げると、バルーンカテーテル1がその最先端部からガイディングカテーテルに挿入され1000mmの位置の挿入深度マーカ80がガイディングカテーテルの近位端に位置するまでは、医師は、バルーンカテーテル1の最先端部が未だガイディングカテーテルの遠位側の開口部から突出していないことを容易に認識することができる。なお、挿入深度マーカ80の位置及び個数は、上記のものだけに限定されず、種々変更して実施することができる。
バルーンマーカ90は、バルーン40内のガイドワイヤルーメンチューブ50の外周面上の一部にX線不透過性の材料から成る例えばコイルやリング等の部材を巻回すること等により形成されたものであり、X線透視下でのバルーン40の位置決めの際に使用し得る。
ここで、図2を用いて、バルーンカテーテル1の本体の構成についてより詳細に説明する。図2は、バルーンカテーテル1の一部を破断、拡大してその構成を示す要部断面図である。
プロキシマルシャフト20は、ポリマチューブ23を備える。ポリマチューブ23は、可撓性を有するポリマ材料から成り、例えば約0.7mmの外径及び約0.03〜0.05mmの厚さを有する管構造体(すなわち、管そのものの形状を有する構造体)であり、近位端21から遠位端22に延在している。ポリマチューブ23を構成する材料としては、例えば、ポリアミド、ポリアミドエラストマ、フッ素系樹脂、ポリイミド、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリウレタン等が挙げられる。これらを複合して成る材料を用いてもよい。また、これらの材料に極細の金属製編組線(ブレード線)を組み込んだものを用いてもよい。
プロキシマルシャフト20は、金属補強体24をさらに備える。金属補強体24は、ポリマチューブ23を構成するポリマ材料よりも強度の剛性を有する例えばSUS(ステンレス)等の金属材料から成り、ポリマチューブ23に内嵌されている。金属補強体24は、管構造体ではなく、一定の径を維持しつつ螺旋状に延在し、これにより長さ方向の断面が環状を成す壁部を有する螺旋構造体(コイル体)である。
より具体的には、金属補強体24は、被覆部としての被覆面25(すなわち上記壁部の外面)により、ポリマチューブ23の内周面に密着してこれを近位端21から遠位端22までの全長にわたって被覆して、プロキシマルシャフト20の剛性を補強する。すなわち、プロキシマルシャフト20をポリマチューブ23だけで構成した場合では、ポリマチューブ23を相当に肉厚に形成しなければ十分な耐キンク性及びプッシャビリティを確保できないところ、金属補強体24を装着することにより、ポリマチューブ23を肉薄に形成しながら十分な耐キンク性及びプッシャビリティを確保することができる。さらに金属補強体25は、剛性を補強する手段として、ポリマチューブ23を被覆する面(被覆面25)を有するため、単に金属細線を螺旋状に捩ってポリマチューブ23に装着した場合に比べて、高圧流体に対する耐圧性を向上させることができ、ポリマチューブ23をさらに薄肉化することができる。
金属補強体24の被覆面25には、近位端21から遠位端22までの全長にわたって螺旋状に、スパイラルスリット26が形成され、スパイラルスリット26の形成部分(スリット部)により、プロキシマルシャフト20の剛性を補強する度合いが調整される。スパイラルスリット26は、近位端21から遠位端22の方向に減少するピッチ幅で形成されるため、補強度合いは、近位端21から遠位端22の方向に軽減される。スパイラルスリット26の構成については後で詳述する。
上記構成を有する金属補強体24は、例えば、レーザ加工により金属管を螺旋状にカットすることにより形成することができる。この場合、近位端21付近でのピッチ幅が最大で100mmとなり、遠位端22付近でのピッチ幅が最小で0.2mmとなるようにピッチ幅を設定すると共に、スパイラルスリット26を構成することとなるカットの幅は0.01mm〜0.1mmの範囲で一定値を採るよう設定する。
なお、本実施の形態では、金属補強体24をポリマチューブ23に内嵌することにより、被覆面25でポリマチューブ23の内周面を被覆するが、金属補強体24をポリマチューブ23に外嵌することにより、金属補強体の壁部の内面でポリマチューブ23の外周面を被覆するようにしてもよい。金属補強体24を外嵌する場合は、プロキシマルシャフト20の耐圧性を一層向上させることができ、ポリマチューブ23のさらなる薄肉化に貢献し得る。一方で、この場合は、金属管をプロキシマルシャフトとして用いる多くの既存のバルーンカテーテルと同様、金属材料が外側に露出するため、押し込み時のプロキシマルシャフトの滑りを良化させるための特殊な加工(例えばテフロン(登録商標)コーティング)を金属に施すことが好ましい。これに対し本実施の形態では、前述の通り金属補強体24を内嵌することによりポリマチューブ23の内周面を被覆しその外周面を外側に露出させるため、滑りを良化させるための特殊な加工を不要とすることができる。さらに、良好な抗血栓性を維持することができる。
ディスタルシャフト30は、ポリマチューブ32を備える。ポリマチューブ32は、ポリマチューブ23と同様、ポリマ材料から成り、例えば約0.9mmの外径及び約0.05mmの厚さを有する管構造体である。ディスタルシャフト30は、その近位側の部分において、プロキシマルシャフト20の遠位端22を含む部分に、接着剤又は溶接により接合され、遠位端22からさらに遠位側に位置する遠位端31まで延在している。
なお、本実施の形態においては、ディスタルシャフト30の剛性を補強する手段を何ら設けていないが、極細の金属ワイヤをポリマチューブ32の内周面上に装着してもよい。この場合は、遠位端22よりも遠位側に数mm〜数十mmだけ舌部が突出するよう金属補強体24の遠位端を形成し、この舌部に金属ワイヤを溶接することにより、剛性補強手段としての金属ワイヤをディスタルシャフト30内に設けることができる。
また、本実施の形態では、プロキシマルシャフト20のポリマチューブ23とディスタルシャフト30のポリマチューブ32とを接着剤又は溶接により接合した場合を例にとって説明しているが、ポリマチューブ23とポリマチューブ32とを予め一体として形成してもよい。つまり、近位端21から遠位端31まで延在するポリマチューブを用いてもよい。
バルーン40は、ポリマ材料で成形されており、内部への高圧流体の供給・排出により拡縮が可能である。バルーン40の縮小時(非拡張時)の外径は、例えば約0.5〜1.0mmであり、バルーン40の拡張時の外径は、流体の圧力やバルーンの成形金型サイズに応じて異なる。
ガイドワイヤルーメンチューブ50は、ポリマチューブ23、32と同様、ポリマ材料から成り、例えば約0.6mmの外径及び約0.1mmの厚さを有する管構造体である。その内腔(ガイドワイヤルーメン)は、ガイドワイヤ70を挿通するためのものであるため、高圧流体の流路とは連通しない。したがって、ディスタルシャフト30は、ガイドワイヤルーメンチューブ50を内管として、ポリマチューブ32を外管として有する二重管構造を成す。ここで、二重管構造は、コアキシャル型であってもバイアキシャル型であってもよい。ガイドワイヤルーメンチューブ50の遠位端は、バルーン40の遠位端からさらに遠位側に突出するよう配置され、バルーンカテーテル1の最先端部、すなわちチップ51を構成する。
続いて、スパイラルスリット26のピッチ幅について、その一例を示す図3を用いてより詳しく説明する。
スパイラルスリット26は、近位端21から遠位端22までの全長にわたって形成され、しかも近位端21から遠位端22の方向に減少するピッチ幅を有する。これにより、屈曲時の応力が遠位端22に集中するのを回避することが可能となる、すなわち、遠位端22付近において剛性が急変する部分がもはや存在しなくなるため、遠位端22の付近にプロキシマルシャフト20とディスタルシャフト30との中間の剛性を有する部分を一定の長さをもって延在させる必要性もなくなる。
さらに、スパイラルスリット26のピッチ幅は、近位端21から遠位端22まで連続的に減少する。これにより、不連続にピッチ幅を減少させる場合に比べて、プロキシマルシャフト20が滑らかに屈曲し得るので、良好なトラッカビリティ及び操作性を確保することができる。
なお、ピッチ幅は、少なくとも挿入深度マーカ80(チップ51から900mmの位置に形成された挿入深度マーカ80a及びチップ51から1000mmの位置に形成された挿入深度マーカ80b)よりも近位側の位置と遠位端22との間において、連続的に減少させることにより、上記と同様に良好なトラッカビリティ及び操作性を確保することができる。
ここで、ピッチ幅減少度、すなわち近位端21から遠位端22の方向におけるピッチ幅の減少する度合いに関して説明する。スパイラルスリット26のピッチ幅減少度は、用途やユーザからの需要に応じて種々変更して設定し得るため、様々な形態を採り得る。図3に示す例では、チップ51から距離Dだけ離間して挿入深度マーカ80b付近に位置するピッチ幅境界部27より遠位側の第1領域と近位側の第2領域とで異なるピッチ幅減少度P、Pが設定されている。より具体的には、第1領域ではピッチ幅が非常に緩やかに減少するような低いピッチ幅減少度Pを採り、第2領域ではピッチ幅が第1領域ほど緩やかとならないような高いピッチ幅減少度Pを採る。なお、ピッチ幅境界部27の個数、位置はそれぞれ、一箇所、挿入深度マーカ80b付近に限定されるものではなく、複数箇所、挿入深度マーカ80bよりも近位側或いは遠位側の位置でもよい。また、ピッチ幅境界部27でのピッチ幅減少度の変化は、剛性の段差的な変化が生じないよう滑らかであることが好ましい(図4の曲線B、C)。なお、図3ではピッチ幅が特定の位置で変化する場合を例にとって説明したが、図4の曲線Aで示すようにピッチ幅減少度がプロキシマルシャフト20の全長にわたって略均一となるようピッチ幅を設定する形態もあり得る。また、図3ではピッチ幅減少度Pがピッチ幅減少度Pよりも低い場合を例にとって説明したが、その逆もあり得る。
以上説明したように、本実施の形態によれば、プロキシマルシャフトは、当該プロキシマルシャフトを構成するポリマチューブに金属補強体を装着して構成され、当該プロキシマルシャフトは、当該ポリマチューブをその近位端から遠位端まで被覆するよう金属材料により形成され、プロキシマルシャフトの剛性を補強する被覆部と、被覆部において近位端から遠位端まで、近位端から遠位端の方向に減少するピッチ幅で螺旋状に形成され、プロキシマルシャフトの剛性の補強を調整するスパイラルスリットと、を有する。すなわち、被覆部全長にわたって設けられたスパイラルスリットのピッチ幅の減少により、プロキシマルシャフト全長にわたって、ひいてはプロキシマルシャフトとディスタルシャフトとを含むシャフト全長にわたって、剛性の段差的な変化の全くない完全になだらかな剛性傾斜を確保することができる。したがって、屈曲時の応力がプロキシマルシャフトとディスタルシャフトとの接続部に集中するのを回避でき、その接続部に中間剛性部分を一定の長さをもって形成することなく耐キンク性を確保することができる。しかも、管構造体のポリマチューブに螺旋構造体の金属補強体を装着したことにより、プロキシマルシャフトに一定の粘弾性を与えることができる。よって、使用時にあっては、シャフトを押し込む力に対する抵抗力が低減させることができ、操作性を向上させることができる。また、不使用時にあっては、バルーンカテーテルを保管する際にシャフトを巻回して束ねる作業を容易に行うことができる。さらに、金属補強体は、ポリマチューブを被覆する構成を採るため、プロキシマルシャフトの耐圧性を向上させ、ひいてはポリマチューブを著しく肉厚に形成するのを回避し得る。
以上、本発明の実施の形態について説明した。なお、以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されない。つまり、上記装置の構成についての説明は一例であり、本発明の範囲においてこれらの例に対する様々な変更や追加が可能であることは明らかである。例えば、上記バルーンカテーテルにおける各部の寸法は、種々変更して実施可能である。
本発明の一実施の形態に係るバルーンカテーテルの構成を示す外観図 本発明の一実施の形態に係るバルーンカテーテルの要部断面図 本発明の一実施の形態に係るプロキシマルシャフトの断面図 本発明の一実施の形態に係る金属補強体におけるスリットのピッチ幅の説明に供する図
符号の説明
1 バルーンカテーテル
20 プロキシマルシャフト
23、32 ポリマチューブ
24 金属補強体
25 被覆面
26 スパイラルスリット
30 ディスタルシャフト
40 バルーン
80、80a、80b 挿入深度マーカ

Claims (6)

  1. 近位端から遠位端に延在する第1のポリマチューブを備えたプロキシマルシャフトと、
    前記第1のポリマチューブの前記遠位端からさらに遠位側に延在する第2のポリマチューブを備えたディスタルシャフトと、を備え、
    前記プロキシマルシャフトには、前記第1のポリマチューブを前記近位端から前記遠位端まで被覆するよう金属材料により形成され、前記プロキシマルシャフトの剛性を補強する被覆部と、前記被覆部において前記近位端から前記遠位端まで、前記近位端から前記遠位端の方向に減少するピッチ幅で螺旋状に形成され、前記剛性の補強を調整するスリット部と、を有する金属補強体が設けられていることを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 前記金属補強体は、前記被覆部が前記第1のポリマチューブの内周面全体を被覆するよう前記第1のポリマチューブに内嵌されていることを特徴とする請求項1記載のバルーンカテーテル。
  3. 前記金属補強体は、前記被覆部が前記第1のポリマチューブの外周面全体を被覆するよう前記第1のポリマチューブに外嵌されていることを特徴とする請求項1記載のバルーンカテーテル。
  4. 前記スリット部は、前記近位端と前記遠位端との間において連続的に減少する前記ピッチ幅で形成されていることを特徴とする請求項1記載のバルーンカテーテル。
  5. 前記プロキシマルシャフト及び前記ディスタルシャフトは、所定の長さを有するガイディングカテーテルに前記ディスタルシャフトの遠位端側から挿入され、
    前記スリット部は、前記ディスタルシャフトの前記遠位端から前記所定の長さ以上離間した位置と前記プロキシマルシャフトの前記遠位端との間において連続的に減少する前記ピッチ幅で形成されていることを特徴とする請求項1記載のバルーンカテーテル。
  6. 前記プロキシマルシャフトは、前記近位端と前記遠位端との間の位置に、ガイディングカテーテルへの挿入深度を示す表示体を有し、
    前記スリット部は、少なくとも前記表示体の位置と前記プロキシマルシャフトの前記遠位端との間において連続的に減少する前記ピッチ幅で形成されていることを特徴とする請求項1記載のバルーンカテーテル。
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