JP2009087717A - 面状照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大画面テレビジョン受像機等に用いるに好適な、薄型・軽量で、輝度むらのないまたは輝度むらが低減された照明光を射出することができ、かつ容易に大型化が可能である面状照明装置を提供すること。
【解決手段】一対の光源と、この光源の間に配置され、光出射面と、前記各光源に対向する対を成す光入射面とを有し、断面形状が前記光源から出射した光束の進行方向に向かって広がる形をした逆楔型の導光板の、傾斜背面部外表面に複数の微細なプリズムが形成されており、このプリズムを構成する長辺側部分の稜の長さL1と短辺側部分の稜の長さL2、導光板の傾斜背面部の長さと上記L1、プリズムの底部の角度θ1ならびにθ2を所定の関係を満たすようにしたことを特徴とする面状照明装置。
【選択図】図15

Description

本発明は、光源と、この光源から射出された光が入射され光射出面から射出する導光板とを備える屋内外を照明する面状照明装置、もしくは液晶表示装置の液晶パネルを照明するバックライトや、広告パネルや広告塔や看板などのバックライトとして用いられる面状照明装置に関する。
液晶表示装置には、液晶表示パネルの裏面側から光を照射し、液晶表示パネルを照明するバックライトユニットが用いられている。バックライトユニットは、照明用の光源が発する光を拡散して液晶表示パネルを照射する導光板や、プリズムシートや拡散シートなどの光学部材を用いて構成される。
現在、大型の液晶テレビのバックライトユニットは、導光板を配置せず、照明用の光源の直上に拡散板等の光学部材を配置した、いわゆる直下型と呼ばれる方式が主流である。この方式では、光源である冷陰極管を液晶表示パネルの背面に複数本配置し、内部を白色の反射面として均一な光量分布と必要な輝度を確保している。
しかしながら、直下型のバックライトユニットでは、光量分布を均一にするために、液晶表示パネルに対して垂直方向の厚みが所定厚み、一例としては30[mm]程度必要である。今後バックライトユニットは、さらに薄型のものが望まれるであろうが、直下型では光量むらの観点からさらに薄く、例えば10[mm]以下の厚みをもつバックライトユニットを実現することは困難である。
ここで、薄型化が可能なバックライトユニットとしては、照明用の光源から射出され、入射した光を、所定方向に導き、光が入射された面とは異なる面である光射出面から射出させる導光板を用いるバックライトユニットがある。
このような、導光板を用いたバックライトユニットとしては、透明樹脂に光を散乱させるための散乱粒子を混入させた導光板を用いる方式のバックライトユニットが提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
例えば、特許文献1には、少なくとも1つの光入射領域及び少なくとも1つの光取出面領域を有する光散乱導光体と前記光入射面領域から光入射を行う為の光源手段とを備え、前記光散乱導光体は前記光入射面から遠ざかるにつれて厚みを減ずる傾向を持った領域を有していることを特徴とする光散乱導光光源装置が記載されている。
また、特許文献2には、光散乱導光体と、光散乱導光体の光取出面側に配置されたプリズムシートと、光散乱導光体の裏面側に配置された反射体とを備えた面光源装置が記載されている。また、特許文献3には、プリズム列状の繰り返し起伏を有する光入射面と、光拡散性を与えられた光出射面を備えた板状の光学材料からなる光出射方向修正素子を備えた液晶ディスプレイが記載され、特許文献4には、内部に散乱能を与えられた光散乱導光体と、前記光散乱導光体の端面部から光供給を行う光供給手段を備えた光源装置が記載されている。
特許文献1〜4に記載の光散乱体を混入させた光散乱体導光板を備える面状照明装置では、光源から放射され、光入射面から光散乱導光体内に進入した光が、その内部を伝播する過程において、一定の割合で、1回または多重的な散乱作用を受ける。また、光散乱導光体の両面あるいは反射体の表面に到達した光の相当部分は反射作用を受けて、光散乱導光体内へ戻される。
このような複合的な過程を通して、光源の方向からみて前方斜め方向に向かう指向性をもって光取出面から高効率で出射される光束が生成される。つまり、光源から放射された光は光散乱導光体の光取出面から出射される。
このように、散乱粒子が混入された導光板を用いることで、高い出射効率で、均一な光を射出することができると記載されている。
また、導光板としては、光入射面から遠ざかるにつれて厚みを減ずる傾向を持った領域を有している形状の導光板以外にも、平板形状の導光板や、光入射面から遠ざかるにつれて厚みを減ずる傾向を持った領域を有している形状の導光板を突き合わせた形状の導光板を有する面状照明装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1〜4に記載の導光板を用いる面状照明装置では、大型化するために光源からより遠い位置まで光を到達させるためには、導光板自体の厚みを厚くする必要がある。つまり、面状照明装置を、薄型化、軽量化できないという問題がある。
また、特許文献1〜4に記載されている、光源の入射位置から遠ざかるにつれて厚みを減する傾向を持つ形状、または、平板形状では光の到達距離に限界があるため、大型化に限界があるという問題もある。
また、発光面の大きい光源を用い、導光板により多くの光を入射させることで、より高い輝度または照度の高い光を光射出面から射出させることができるが、導光板の形状により、用いることができる光源の発光面の大きさには、限界があるという問題もある。
本出願人は、先に上述のような問題に対する1つの解決策として、先に、特許文献5に開示されているような「面状照明装置」を提案した。
この装置は、所定間隔離間して配置される第1光源及び第2光源と、前記第1光源及び前記第2光源の間に配置される導光板とを備え、前記導光板は、光射出面と、前記第1光源に対向し前記光射出面の一辺を含む第1光入射面と、前記第2光源に対向し、前記一辺の対辺を含む第2光入射面とを有し、前記第1光入射面及び前記第2光入射面から中央に向かうに従って厚みが厚くなり、前記導光板の第1及び第2光入射面から入射して内部を伝搬する光を散乱し、かつ下記式(7)を満たす散乱粒子を含む面状照明装置である。ここで、
1.1≦Φ・N・L・K≦8.2 …(7)
(ただし、散乱粒子の散乱断面積をΦ、前記導光板の光の入射方向の半分の長さをL、散乱粒子の密度をN、補正係数をKとし、Kを0.005以上0,1以下とする)
特開平07−36037号公報 特開平08−248233号公報 特開平08−271739号公報 特開平11−153963号公報 国際公開第2007/020966号公報
本発明は、上述の特許文献1〜4に記載されている面状照明装置が有する諸問題を解消するとともに、特許文献5に係る面状照明装置をさらに改良した面状照明装置を提供することを目的とするものであり、より具体的には、大画面のテレビジョン受像機等に用いるに好適な、薄型・軽量で、輝度むらのないまたは輝度むらが低減された照明光を射出することができ、かつ、容易に大型化が可能である面状照明装置を提供することにある。
本発明に係る面状照明装置は、以下に詳述するように、導光板の傾斜背面部に特殊な形状を有するプリズムを形成した、輝度むらのない、または輝度むらが低減された面状照明装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る面状照明装置は、一対以上の光源と、この光源の間に配置され、矩形状の光出射面と、前記各光源に対向する対を成す光入射面とを有する導光板と、前記光源並びに導光板を収納する筐体を有する面状照明装置であって、
前記導光板は、前記矩形状の光出射面の一辺に略平行で前記矩形状の光出射面の略中央に位置する肉厚部とこの肉厚部に略平行に形成される一対の薄肉端部とを有するとともに、前記肉厚部から前記一対の薄肉端部のそれぞれに向かって肉厚が薄くなる一対の傾斜背面部を有し、
さらに、前記一対の傾斜背面部外表面には前記光入射面の幅方向に略平行に延びる複数の微細なプリズムが少なくとも傾斜背面部の一部に形成されており、下記の式(1)〜(3)を満足することを特徴とする。
10L2≦L1≦30L2 …(1)
/100≦L1≦L/10 …(2)
θb/30/<θ1<θb/10 …(3)
ここで、L1:長辺側部分の稜の長さ
L2:短辺側部分の稜の長さ
:導光板の傾斜背面部方向の長さ
θb:導光板の背面傾斜部の傾斜角
θ1:長辺側部分の傾斜角
θ2:短辺側部分の傾斜角
ここで、前記短辺側部分が前記光出射面と平行であることが好ましい。
また、前記プリズムの長辺側部分と短辺側部分とがそれぞれ平面で構成されており、その接合部が曲面で構成されていることが好ましい。
また、前記プリズムを構成する短辺側部分が曲面で構成されていることが好ましい。
この場合、曲面とするプリズムの短辺側部分の曲率は、後出の図15に示すように、導光板30の第1傾斜面30bの下面とプリズムの長辺側部分62とを滑らかに接続するように選定すればよい。
また、本発明に係る面状照明装置は、一対以上の光源と、この光源の間に配置され、矩形状の光出射面と、前記各光源に対向する対を成す光入射面とを有する導光板と、前記光源並びに導光板を収納する筐体を有する面状照明装置であって、
前記導光板は、前記矩形状の光出射面の一辺に略平行で前記矩形状の光出射面の略中央に位置する肉厚部とこの肉厚部に略平行に形成される一対の薄肉端部とを有するとともに、前記肉厚部から前記一対の薄肉端部のそれぞれに向かって肉厚が薄くなる一対の傾斜背面部を有し、
さらに、前記一対の傾斜背面部外表面には前記光入射面の幅方向に略平行に延びる複数の微細なプリズムが少なくとも傾斜背面部の一部に形成されており、
前記プリズムのピッチが肉眼の空間分解能を超える場合には、前記プリズムを構成する長辺側部分と短辺側部分との前記傾斜背面部に対する傾斜角(テーパ角)が、下記の式(4),(5)を満足することを特徴とする。
θ1<θ2 …(4)
0.1°<θ1<1° …(5)
ここで、θ1:長辺側部分の傾斜角
θ2:短辺側部分の傾斜角
また、前記導光板の光出射面に対する傾斜背面部の傾斜角(テーパ角)が、下記の式(6)を満足することを特徴とする。
66/100000<〔(D2−D1)/(L/2)〕26/1000 …(6)
ここで、D2:肉厚部厚さ
D1:薄肉端部厚さ(D1<D2)
L:導光長(薄肉端部間の距離)
また、前記プリズムを構成する長辺側部分と短辺側部分との前記傾斜背面部に対する傾斜角(テーパ角)が、下記の式(4),(5)を満足することが好ましい。
θ1<θ2 …(4)
0.1°<θ1<1° …(5)
ここで、θ1:長辺側部分の傾斜角
θ2:短辺側部分の傾斜角
また、前記導光板は、内部に多数の散乱粒子を含み、前記散乱粒子の散乱断面積をΦ、前記散乱粒子の密度をN、補正係数をK、光の入射方向における前記導光板の前記光入射面から前記導光板の厚みが最も厚くなる位置までの長さをLとしたときに、下記の不等式
1.1≦Φ・N・L・K≦8.2
0.005≦K≦0.1
を満足することが好ましい。
なお、前記光源が複数のLEDチップと該LEDチップを支持する支持体とを有し、前記複数のLEDチップは、前記支持体の前記光入射面に対向する面に、前記光入射面の長手方向に沿って、異なる配列密度で列状に配列されていること、もしくは、前記光源が複数のLEDチップと該LEDチップを支持する支持体とを有し、前記複数のLEDチップは、前記支持体の前記光入射面に対向する面に、前記光入射面の長手方向に沿って、異なる配列密度で列状に配列されていることが好ましい。
本発明によれば、上述のように構成したことにより、光源から射出される光を効率よく利用することができ、かつ、輝度むらのない、または低減された光を光射出面から射出させることが可能な面状照明装置を提供することができる。
さらに、装置を軽量化、薄型化しつつ、かつ、大型化、つまり、光射出面も大きくすることが可能な面状照明装置を提供することができる。
また、前記複数の微小なプリズムが形成されている導光板を用いるものでは、バックライトとして用いる際に、プリズムシートを不要とすることができ、バックライトとしての光の利用効率(光射出効率)を向上させることができ、バックライトの構成をコンパクトにし、コスト低減を図ることができる。
本発明に係る面状照明装置について、添付の図面に示す実施形態を基に詳細に説明する。まず、面状照明装置の基本構成について説明する。
図1は、本発明に係る面状照明装置を備える液晶表示装置の概略を示す斜視図であり、図2は、図1に示した液晶表示装置のII−II線断面図である。
また、図3(A)は、図2に示した面状照明装置(以下「バックライトユニット」ともいう)のIII−III線矢視図であり、図3(B)は、同(A)のB−B線断面図である。
図3に示したのは、本発明の第1の実施形態に係る二辺入射方式のバックライトユニット20を備えたものである。
液晶表示装置10は、バックライトユニット20と、そのバックライトユニット20の光射出面側に配置される液晶表示パネル12と、液晶表示パネル12を駆動する駆動ユニット14とを有する。なお、図1においては、面状照明装置の構成を示すため、液晶表示パネル12の一部の図示を省略している。
液晶表示パネル12は、予め特定の方向に配列してある液晶分子に、部分的に電界を印加してこの分子の配列を変え、液晶セル内に生じた屈折率の変化を利用して、液晶表示パネル12の表面上に文字、図形、画像などを表示する。
駆動ユニット14は、液晶表示パネル12内の透明電極に電圧をかけ、液晶分子の向きを変えて液晶表示パネル12を透過する光の透過率を制御する。
バックライトユニット20は、液晶表示パネル12の背面から、液晶表示パネル12の全面に光を照射する照明装置であり、液晶表示パネル12の画像表示面と略同一形状の光射出面を有する。
この第1の実施形態に係るバックライトユニット20は、図1、図2、図3(A)及び図3(B)に示すように、2つの主光源28、導光板30及び光学部材ユニット32及び反射板34を有する照明装置本体24と、下部筐体42、上部筐体44、折返部材46及び支持部材48を有する筐体26とで構成されている。また、図1(図2も参照)に示すように筐体26の下部筐体42の裏側には、主光源28及び副光源29に電力を供給する複数の電源を収納する電源収納部49が取り付けられている。
以下、バックライトユニット20を構成する各構成部品について説明する。
照明装置本体24は、光を射出する主光源28と、主光源28から射出された光を面状の光として射出する導光板30と導光板30から射出された光を、散乱や拡散させてよりムラのない光とする光学部材ユニット32とを有する。
まず、主光源28について説明する。
図4(A)は、図1及び図2に示す面状照明装置20の主光源28の概略構成を示す概略斜視図であり、図4(B)は、図4(A)に示す主光源28の断面図であり、図4(C)は、図4(A)に示す主光源28の1つのLEDチップのみを拡大して示す概略斜視図である。
図4(A)に示すように、主光源28は、複数の発光ダイオードのチップ(以下「LEDチップ」という。)50と、光源支持部52とを有する。なお、後述するように、LEDチップの配列方向において、LEDチップの配列密度を変化させることにより、好適な面状照明装置を実現することができる。
LEDチップ50は、青色光を射出する発光ダイオードの表面に蛍光物質を塗布したチップであり、所定面積の発光面58を有し、この発光面58から白色光を射出する。
つまり、LEDチップ50の発光ダイオードの表面から射出された青色光が蛍光物質を透過すると、蛍光物質が蛍光を発する。これにより、LEDチップ50から射出された青色光が透過すると、発光ダイオードから射出された青色光と蛍光物質が蛍光を発することで射出される光とで白色光を生成され、射出される。
ここで、LEDチップ50としては、GaN系発光ダイオード、InGaN系発光ダイオード等の表面にYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光物質を塗布したチップが例示される。
光源支持部52は、図4(B)に示すように、アレイ基板54と複数のフィン56とを有する。上述した複数のLEDチップ50は、所定間隔離間して一列でアレイ基板54上に配置されている。具体的には、主光源28を構成する複数のLEDチップ50は、後述する導光板30の第1光入射面30dまたは第2光入射面30eの長手方向に沿って、言い換えれば、光射出面30aと第1光入射面30dとが交わる線と平行に、または、光射出面30aと第2光入射面30eとが交わる線と平行に、アレイ状に配列されアレイ基板54上に固定されている。
アレイ基板54は、一面が導光板30の最薄側端面に対向して配置された板状の部材であり、導光板30の側端面である第1光入射面30dまたは第2光入射面30eに対向して配置されている。アレイ基板54の導光板30の光入射面30dに対向する面となる側面には、LEDチップ50が支持されている。
ここで、本実施形態のアレイ基板54は、銅やアルミニウム等の熱伝導性の良い金属で形成されており、LEDチップ50から発生する熱を吸収し、外部に放散させるヒートシンクとしての機能も有する。
複数のフィン56は、それぞれ銅やアルミニウム等の熱伝導性の良い金属で形成された板状部材であり、アレイ基板54のLEDチップ50が配置されている面とは反対側の面に、隣接するフィン56と所定間隔離間して連結されている。
光源支持部52に、フィン56を複数設けることで表面積を広くすることができ、かつ、放熱効果を高くすることができる。これにより、LEDチップ50の冷却効率を高めることができる。
また、ヒートシンクは、空冷方式に限定されず、水冷方式も用いることができる。
なお、本実施形態では、光源支持部52のアレイ基板54をヒートシンクとして用いたが、LEDチップの冷却が必要ない場合は、ヒートシンクに代えて放熱機能を備えない板状部材をアレイ基板として用いてもよい。
ここで、図4(C)に示すように、本実施形態のLEDチップ50は、LEDチップ50の配列方向の長さよりも、配列方向に直交する方向の長さが短い長方形形状、つまり、後述する導光板30の厚み方向(光射出面30aに垂直な方向)が短辺となる長方形形状を有する。言い換えれば、LEDチップ50は、導光板30の光射出面30aに垂直な方向の長さをa、配列方向の長さをbとしたときに、b>aとなる形状である。また、LEDチップ50の配置間隔をqとするとq>bである。このように、LEDチップ50の導光板30の光射出面30aに垂直な方向の長さa、配列方向の長さb、LEDチップ50の配置間隔qの関係が、q>b>aを満たすことが好ましい。
LEDチップ50を長方形形状とすることにより、大光量の出力を維持しつつ、薄型の光源とすることができる。光源を薄型化することにより、面状照明装置を薄型にすることができる。また、LEDチップの配置個数を少なくすることができる。
なお、LEDチップ50は、光源をより薄型にできるため、導光板30の厚み方向を短辺とする長方形形状とすることが好ましいが、本発明はこれに限定されず、正方形形状、円形形状、多角形形状、楕円形形状等種々の形状のLEDチップを用いることができる。
また、本実施形態では、LEDチップを1列に並べ、単層構造としたが、本発明はこれに限定されず、アレイ支持体に複数のLEDチップ50を配置した構成のLEDアレイを複数個、積層させた構成の多層LEDアレイを光源として用いることもできる。このようにLEDアレイを積層させる場合でもLEDチップ50を長方形形状とし、LEDアレイ46を薄型にすることで、より多くのLEDアレイを積層させることができる。このように、多層のLEDアレイを積層させる、つまり、LEDアレイ(LEDチップ)の充填率を高くすることで、より大光量を出力することができる。また、LEDアレイのLEDチップと隣接する層のLEDアレイのLEDチップも上述と同様に配置間隔が上記式を満たすことが好ましい。つまり、LEDアレイは、LEDチップと隣接する層のLEDアレイのLEDチップとを所定距離離間させて積層させることが好ましい。
また、本発明においては、LEDチップの配列方向において、LEDチップの配列密度を変化させることにより、好適な面状照明装置を実現することができる。
つまり、本発明では、主光源28のLEDチップ50aおよび50bを、対向する第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの長手方向の位置に応じて配列密度を変化させ、アレイ状に配列する。
LEDチップ50aおよび50bは、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの長手方向における中心部に対向する部分が最も配列密度が高く、中心部から離れるに従って配列密度が低くなるように、配列される。
なお、配列密度は、導光板30の2等分線α上の照度分布が釣鐘型の分布(中高分布)となるように決定されるのが好ましい。このような所望の照度分布を得るための密度分布の算出方法としては、例えば逐次反復法による計算や、その他の公知の方法を用いればよい。
これにより、導光板30において、中心部(横軸が0の位置)が最も照度が高く、周辺に離れるに従って照度が低下する、釣鐘型の照度分布を得ることができる。
本発明では、主光源28において、LEDアレイ50を、光入射面の中心部に対向する位置のLEDチップの配列密度が、周辺部よりも高くなるように配置することにより、光射出面30aから射出される光の照度分布を釣鐘型、つまり、中央部に向かうに従って徐々に照度が高くなる照度分布とすることができる。光射出面から射出される光の照度分布を釣鐘型とし、光射出面の中央部の照度を最も高くすることで、目視において、中央部と周辺部の照度差を少なく感じ、光射出面から均一な光が射出されているように見える。これにより、面状照明装置から液晶テレビ等に好適に用いることができる照度分布の光を射出させることができる。したがって、光射出面を大型化することができるため、本発明の面状照明装置を用いることで、液晶テレビ等の画面の大型化を実現することができる。
また、主光源28において、中央部から離れた位置に配置されたLEDチップ50の個数を削減することができるため、製造時にかかるコストを低くすることができ、また、消費電力も低減することができる。
次に、導光板30について説明する。
図5は、導光板30の形状を示す概略斜視図である。
導光板30は、図2、図3及び図5に示すように、略矩形形状の平坦な光射出面30aと、この光射出面30aの両端に、光射出面30aに対してほぼ垂直に形成された2つの光入射面(第1光入射面30dと第2光入射面30e)と、光射出面30aの反対側、つまり、導光板の背面側に位置し、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eに平行で、光射出面30aを2等分する2等分線α(図1、図3参照)を中心軸として互いに対称で、光射出面30aに対して所定の角度で傾斜する2つの傾斜面(第1傾斜面30bと第2傾斜面30c)と、光射出面30aの光入射面が形成されていない側の両端(光射出面30aと光入射面との交線に直交する2つの辺)に、光射出面30aに対して略垂直に形成された2つの側面(第1側面30fと第2側面30g)とを有している。
第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cは、第1光入射面30d及び第2光入射面30eから遠ざかるに従って光射出面30aからの距離が遠ざかる(長くなる)ように、つまり、それぞれ第1光入射面30d及び第2光入射面30eから導光板の中心に向かうに従って、導光板30の光射出面30aに垂直な方向の厚みが厚くなるように傾斜している。
つまり、導光板30は、両端部、すなわち第1光入射面30dと第2光入射面30eで厚みが最も薄くなり、中央部、すなわち第1傾斜面30bと第2傾斜面30cが交差する2等分線αに対応する位置で厚さが最大となる。言い換えれば、導光板30は、第1光入射面30dまたは第2光入射面30eから離れるに従って導光板の光射出面30aに垂直な方向の厚みが厚くなる形状である。なお、光射出面30aに対する第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cの傾斜角度は特に限定されない。
ここで、上述した2つの主光源28は、それぞれ導光板30の第1光入射面30d及び第2光入射面30eに対向して配置されている。具体的には、複数のLEDチップ50aと光源支持部52aで構成された主光源28が第1光入射面30dに対向して配置され、複数のLEDチップ50bと光源支持部52bで構成された主光源28が第2光入射面30eに対向して配置されている。ここで、本実施形態では、光射出面30aに垂直な方向において、光源28のLEDチップ50の発光面58の長さと第1光入射面30d及び第2光入射面30eの長さが略同じ長さである。
このように面状照明装置20は、2つの主光源28が、導光板30をはさみこむように配置されている。つまり、所定間隔離間して、向い合って配置された2つの主光源28の間に導光板30が配置されている。
図2に示す導光板30では、主光源28から射出され第1光入射面30d及び第2光入射面30eから入射した光は、導光板30の内部に含まれる散乱体(詳細は後述する)によって散乱されつつ、導光板30内部を通過し、直接、または第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cで反射した後、光射出面30aから出射する。このとき、第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cから一部の光が漏出する場合もあるが、漏出した光は導光板30の第1傾斜面30b及び第2傾斜面30c側に配置された反射板34によって反射され再び導光板30の内部に入射する。反射板34については後ほど詳細に説明する。
このように、導光板30を、対向する位置に主光源28が配置される第1光入射面30dまたは第2光入射面30eから離れるに従って、光射出面30aに垂直な方向の厚みが厚くなる形状とすることで、光入射面から入射する光を光入射面からより遠い位置まで届けることができ、光射出面を大きくすることができる。また、光入射面から入射した光を遠い位置まで好適に届けることができるため、導光板を薄型化することができる。
導光板30は、透明樹脂に、光を散乱させるための散乱粒子が混錬分散されて形成されている。導光板30に用いられる透明樹脂の材料としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ベンジルメタクリレート、MS樹脂、あるいはCOP(シクロオレフィンポリマー)のような光学的に透明な樹脂が挙げられる。導光板30に混錬分散させる散乱粒子としては、アトシパール、シンコーン、シリカ、ジルコニア、誘電体ポリマなどを用いることができる。このような散乱粒子を導光板30の内部に含有させることによって、均一で輝度むらが少ない照明光を光出射面から出射することができる。このような導光板30は、押出成形法や射出成形法を用いて製造することができる。
また、導光板30に含まれる散乱粒子の散乱断面積をΦ、光の入射する方向(導光板に入射した光の進行方向に平行な方向、光射出面に平行で、光射出面と光入射面(第1光入射面または第2光入射面)との接線に垂直な方向において、)における導光板30の第1光入射面30dまたは第2光入射面30eから光射出面30aに直交する方向の厚みが最大となる位置までの長さ、本実施形態では、導光板の光の入射する方向(本実施形態では、導光板30の第1光入射面30dに垂直な方向、以下、光軸方向ともいう)の半分の長さ(2等分線αの位置までの長さ)をL、導光板30に含まれる散乱粒子の密度(単位体積あたりの粒子数)をN、補正係数をKとした場合に、Φ・N・L・Kの値が1.1以上であり、かつ8.2以下であり、さらに、補正係数Kの値が0.005以上0.1以下であるという関係を満たしているのがよい。導光板30は、このような関係を満たす散乱粒子を含んでいるので、均一で輝度むらが少ない照明光を光出射面30aから出射することができる。
一般的に、平行光束を等方媒質に入射させた場合の透過率Tは、Lambert−Beer則により下記式(8)で表される。
T=I/I=exp(−ρ・x) …(8)
ここで、xは距離、Iは入射光強度、Iは出射光強度、ρは減衰定数である。
上記減衰定数ρは、粒子の散乱断面積Φと媒質に含まれる単位体積当たりの粒子数Npとを用いて下記式(9)で表される。
ρ=Φ・N …(9)
従って、導光板に入射した光の進行方向に平行な方向における導光板の入射面から厚みが最も厚い位置までの長さ、本実施形態では、導光板の光軸方向の半分の長さをLとすると、光の取り出し効率Eoutは、下記式(10)で与えられる。ここで、導光板の光軸方向の半分の長さLは、導光板30の光入射面に垂直な方向における導光板30の一方の光入射面から導光板30の中心までの長さとなる。
また、光の取り出し効率とは、入射光に対する、導光板の光入射面から光軸方向に長さL離間した位置に到達する光の割合であり、例えば、図2に示す導光板30の場合は、端面に入射する光に対する導光板の中心(導光板の光軸方向の半分の長さとなる位置)に到達する光の割合である。
out∝exp(−Φ・N・L) …(10)
ここで式(10)は有限の大きさの空間におけるものであり、式(8)との関係を補正するための補正係数Kを導入する。補正係数Kは、有限の空間の光学媒質中で光が伝搬する場合に経験的に求められる無次元の補正係数である。そうすると、光の取り出し効率Eoutは、下記式(11)で表される。
out=exp(−Φ・N・L・K) …(11)
式(11)に従えば、Φ・N・L・Kの値が3.5のときに、光の取り出し効率Eoutが3%であり、Φ・N・L・Kの値が4.7のときに、光の取り出し効率Eoutが1%である。
この結果より、Φ・N・L・Kの値が大きくなると、光の取り出し効率Eoutが低くなることが分かる。光は導光板の光軸方向へ進むにつれて散乱するため、光の取り出し効率Eoutが低くなると考えられる。
従って、Φ・N・L・Kの値は大きいほど導光板として好ましい性質であることが分かる。つまり、Φ・N・L・Kの値を大きくすることで、光の入射面と対向する面から射出される光を少なくし、光射出面から射出される光を多くすることができる。すなわち、Φ・N・L・Kの値を大きくすることで、入射面に入射する光に対する光射出面から射出される光の割合(以下、光利用効率ともいう)を高くすることができる。具体的には、Φ・N・L・Kの値を1.1以上とすることで、光利用効率を50%以上にすることができる。
ここで、Φ・N・L・Kの値は大きくすると、導光板30の光射出面30aから出射する光の照度むらが顕著になるが、Φ・N・L・Kの値を8.2以下とすることで、照度むらを一定以下(許容範囲内)に抑えることができる。なお、照度と輝度は略同様に扱うことができる。従って、本発明においては、輝度と照度とは、同様の傾向があると推測される。
以上より、本発明の導光板30のΦ・N・L・Kの値は、1.1以上かつ8.2以下であるという関係を満たすことが好ましく、2.0以上かつ8.0以下であることがより好ましい。また、Φ・N・L・Kの値は、3.0以上であればさらに好ましく、4.7以上であれば最も好ましい。
また、補正係数Kは、0.005以上0.1以下(0.005≦K≦0.1)であることが好ましい。
以下、具体例とともに、導光板30についてより詳細に説明する。
まず、散乱断面積Φ、粒子密度N、導光板の光軸方向の半分の長さL、補正係数Kを種々の値とし、Φ・N・L・Kの値が異なる各導光板について、計算機シミュレーションにより光利用効率を求め、さらに照度むらの評価を行った。ここで、照度むら[%]は、導光板の光射出面から射出される光の最大照度をIMaxとし、最小照度をIMinとし、平均照度をIAveとしたときの[(IMax−IMin)/IAve]×100とした。
また、副光源から入射する光は、光軸方向における位置によらず一定となるため、本具体例では、副光源を配置しない条件で評価を行った。
測定した結果を表1に示す。また、表1における判定は、光利用効率が50%以上かつ照度むらが150%以下の場合を○、光利用効率が50%より小さいまたは照度むらが150%より大きい場合を×として示す。
Figure 2009087717
また、図6に、Φ・N・L・Kの値と光利用効率(光入射面に入射する光に対して光射出面30aから射出される光の割合)との関係を測定した結果を示す。
表1及び図6に示すように、Φ・N・L・Kを1.1以上とすることで、光利用効率を大きくすること、具体的には光利用効率を50%以上とすることができ、8.2以下とすることで、照度ムラを150%以下にすることができることがわかる。
また、Kcを0.005以上とすることで、光利用効率を高くすることができ、0.1以下とすることで、導光板からの射出される光の照度むらを小さくすることができることがわかる。
次に、導光板に混錬又は分散させる微粒子の粒子密度Nが種々の値の導光板を作成し、それぞれの導光板の光射出面の各位置から射出される光の照度分布を測定した。ここで本実施形態では、粒子密度Nを除いて他の条件、具体的には、散乱断面積Φ、導光板の光軸方向の半分の長さL、補正係数K、導光板の形状等は、同じ値とした。従って、本実施形態では、Φ・N・L・Kは、粒子密度Nに比例して変化する。
このようにして種々の粒子密度の導光板について、それぞれ光射出面から射出される光の照度分布を測定した結果を図7に示す。図7は、縦軸を照度[lx]とし、横軸を導光板の一方の光入射面からの距離(導光長)[mm]とした。
さらに、測定した照度分布の導光板の側壁から射出される光の最大照度をIMaxとし、最小照度をIMinとし、平均照度をIAveとしたときの照度むら[(IMax−IMin)/IAve]×100[%]を算出した。
図8に、算出した照度むらと粒子密度との関係を示す。図8では、縦軸を照度むら[%]とし、横軸を粒子密度[個/m3]とした。また、図8には、横軸を同様に粒子密度とし、縦軸を光利用効率[%]とした、光利用効率と粒子密度との関係も併せて示す。
図7、図8に示すように、粒子密度を高くする、つまりΦ・N・L・Kを大きくすると、光利用効率は高くなるが、照度むらも大きくなる。また、粒子密度を低くする、つまり、Φ・N・L・Kを小さくすると、光利用効率は低くなるが、照度むらは小さくなることがわかる。
ここで、Φ・N・L・Kを1.1以上8.2以下とすることで、光利用効率を50%以上とし、かつ、照度むらを150%以下とすることができる。照度むらを150%以下とすることで、照度むらを目立たなくすることができる。
つまり、Φ・N・L・Kを1.1以上8.2以下とすることで、光利用効率を一定以上とし、かつ照度むらも低減することができることがわかる。
次に、光学部材ユニット32について説明する。
光学部材ユニット32は、導光板30の光射出面30aから射出された照明光をより輝度むらのない光にして、照明装置本体24の光出射面24aからより輝度むらのない照明光を射出するためのもので、図2に示すように、導光板30の光射出面30aから射出する照明光を拡散して輝度むらを低減する拡散シート32aと、光入射面と光射出面との接線と平行なマイクロプリズム列が形成されたプリズムシート32bと、プリズムシート32bから射出する照明光を拡散して輝度むらを低減する拡散シート32cとを有する。
拡散シート32a及び32c、プリズムシート32bとしては、本出願人の出願に係る特開2005−234397号公報の段落〔0028〕〜〔0033〕に開示されているものを適用することができる。
なお、本実施形態では、光学部材ユニットを2枚の拡散シート32aおよび32cと、2枚の拡散シートの間に配置したプリズムシート32bとで構成したが、プリズムシート及び拡散シートの配置順序や配置数は特に限定されず、また、プリズムシート、拡散シートとしても特に限定されず、導光板30の光射出面30aから射出された照明光の輝度むらをより低減することができるものであれば、種々の光学部材を用いることができる。
例えば、光学部材として、上述の拡散シート及びプリズムシートに、加えてまたは代えて、拡散反射体からなる多数の透過率調整体を輝度むらに応じて配置した透過率調整部材も用いることもできる。
次に、照明装置本体24の反射板34について説明する。
反射板34は、導光板30の第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cから漏洩する光を反射して、再び導光板30に入射させるために設けられており、光の利用効率を向上させることができる。反射板34は、導光板30の第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cに対応した形状で、第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cを覆うように形成される。本実施形態では、図2では、導光板30の第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cが断面三角形状に形成されているので、反射板34もこれに補形する形状に形成されている。
反射板34は、導光板30の傾斜面から漏洩する光を反射することができれば、どのような材料で形成されてもよく、例えば、PETやPP(ポリプロピレン)等にフィラーを混練後延伸することによりボイドを形成して反射率を高めた樹脂シート、透明もしくは白色の樹脂シート表面にアルミ蒸着などで鏡面を形成したシート、アルミ等の金属箔もしくは金属箔を担持した樹脂シート、あるいは表面に十分な反射性を有する金属薄板により形成することができる。
また、本実施形態では、反射板34を導光板30とを別部材としているが、導光板30から漏洩する光を反射して、再び導光板に入射させることができれば反射板34の構造はこれに限定されない。例えば、導光板30の光射出面30aと反対の背面側に光を反射する作用を持った材料を塗布して反射板34としてもよい。このように構成することで、導光板30の伸縮によって反射板34と下部誘導反射板38との間に隙間ができることを防止し、導光板30から光が漏れることを防止することができる。これにより、光利用効率を向上させることができる。
上部誘導反射板36は、導光板30と拡散シート32aとの間、つまり、導光板30の光射出面30a側に、光源28及び導光板30の光射出面30aの端部(第1光入射面30d側の端部及び第2光入射面30e側の端部)を覆うようにそれぞれ配置されている。言い換えれば、上部誘導反射板36は、光軸方向に平行な方向において、導光板30の光射出面30aの一部から光源28のアレイ基板54の一部までを覆うように配置されている。つまり、2つの上部誘導反射板36が、導光板30の両端部にそれぞれ配置されている。
このように、上部誘導反射板36を配置することで、光源28から射出された光が導光板30に入射することなく、光射出面30a側に漏れ出すことを防止できる。
これにより、光源28のLEDチップ50から射出された光を効率よく導光板30の第1光入射面30d及び第2光入射面30eに入射させることができ、光利用効率を向上させることができる。
下部誘導反射板38は、導光板30の光射出面30a側とは反対側、つまり、第1傾斜面30b及び第2傾斜面30c側に、光源28の一部を覆うように配置されている。また、下部誘導反射板38の導光板中心側の端部は、反射板34と連結されている。
ここで、上部誘導反射板36及び下部誘導反射板38としては、上述した反射板34に用いる各種材料を用いることができる。
下部誘導反射板38を設けることで、光源28から射出された光が導光板30に入射することなく、導光板30の第1傾斜面30b及び第2傾斜面30c側に漏れ出すことを防止できる。
これにより、光源28のLEDチップ50から射出された光を効率よく導光板30の第1光入射面30d及び第2光入射面30eに入射させることができ、光利用効率を向上させることができる。
なお、本実施形態では、反射板34と下部誘導反射板38と連結させたが、これに限定されず、それぞれを別々の部材としてもよい。
ここで、上部誘導反射板36及び下部誘導反射板38は、光源28から射出された光を第1光入射面30dまたは第2光入射面30e側に反射させ、光源28から射出された光を第1光入射面30dまた第2光入射面30eに入射させることができ、導光板30に入射した光を導光板30中心側に導くことができれば、その形状及び幅は特に限定されない。
また、本実施形態では、上部誘導反射板36を導光板30と拡散シート32aとの間に配置したが、上部誘導反射板36の配置位置はこれに限定されず、光学部材ユニット32を構成するシート状部材の間に配置してもよく、光学部材ユニット32と上部筐体44との間に配置してもよい。
次に、筐体26について説明する。
図1〜図3に示すように、筐体26は、照明装置本体24を収納して支持し、かつその光出射面24a側と導光板30の第1傾斜面30b及び第2傾斜面30c側とから挟み込み、固定するものであり、下部筐体42と上部筐体44と折返部材46と支持部材48とを有する。
下部筐体42は、上面が開放され、底面部と、底面部の4辺に設けられ底面部に垂直な側面部とで構成された形状である。つまり、1面が開放された略直方体の箱型形状である。下部筐体42は、図2に示すように、上方から収納された照明装置本体24を底面部及び側面部で支持すると共に、照明装置本体24の光出射面24a以外の面、つまり、照明装置本体24の光出射面24aとは反対側の面(背面)及び側面を覆っている。
上部筐体44は、上面に開口部となる照明装置本体24の矩形状の光出射面24aより小さい矩形状の開口が形成され、かつ下面が開放された直方体の箱型形状である。
上部筐体44は、図2に示すように、面状照明装置本体24及び下部筐体42の上方(光射出面側)から、照明装置本体24およびこれが収納された下部筐体42をその4方の側面部22bも覆うように被せられて配置されている。
折返部材46は、断面の形状が常に同一の凹(U字)型となる形状である。つまり、延在方向に垂直な断面の形状がU字形状となる棒状部材である。
折返部材46は、図2に示すように、下部筐体42の側面と上部筐体44の側面との間に嵌挿され、U字形状の一方の平行部の外側面が下部筐体42の側面部22bと連結され、他方の平行部の外側面が上部筐体44の側面と連結されている。
ここで、下部筐体42と折返部材46との接合方法、折返部材46と上部筐体44との接合方法としては、ボルトおよびナット等を用いる方法、接着剤を用いる方法等種々の公知の方法を用いることができる。
このように、下部筐体42と上部筐体44との間に折返部材46を配置することで、筐体24の剛性を高くすることができ、導光板が反ることを防止できる。これにより、例えば、輝度むらがないまたは少なく光を効率よく射出させることができる反面、反りが生じ易い導光板を用いる場合であっても、反りをより確実に矯正でき、または、導光板に反りが生じることをより確実に防止でき、輝度むら等のない、または低減された光を光射出面から射出させることができる。
なお、筐体の上部筐体、下部筐体及び折返部材には、金属、樹脂等の種々の材料を用いることができる。なお、材料としては、軽量で高強度の材料を用いることが好ましい。
また、本実施形態では、折返部材を別部材としたが、上部筐体または下部筐体と一体にして形成してもよい。また、折返部材を設けない構成としてもよい。
支持部材48は、延在方向に垂直な断面の形状が同一となる形状である。つまり、延在方向に垂直な断面の形状が同一の棒状部材である。
支持部材48は、図2に示すように、反射板34と下部筐体42との間、より具体的には、導光板30の第1傾斜面30bの第1光入射面30d側の端部に対応する位置の反射板34と下部筐体42との間に配置され、導光板30及び反射板34を下部筐体42に固定し、支持する。
支持部材48により反射板34を支持することで、導光板30と反射板34とを密着させることができる。さらに、導光板30及び反射板34を、下部筐体42の所定位置に固定することができる。
また、本実施形態では、支持部材を独立した部材として設けたが、これに限定されず、下部筐体42、または反射板34と一体で形成してもよい。つまり、下部筐体42の一部に突起部を形成し、この突起部を支持部材として用いても、反射板の一部に突起部を形成し、この突起部を支持部材として用いてもよい。
また、配置位置も特に限定されず、反射板と下部筐体との間の任意の位置に配置することができるが、導光板を安定して保持するために、導光板の端部側、つまり、本実施形態では、第1光入射面30d近傍、第2光入射面30e近傍に配置することが好ましい。
また、支持部材48の形状は特に限定されず、種々の形状とすることができ、また、種々の材料で作成することもできる。例えば、支持部材を複数設け、所定間隔毎に配置してもよい。
また、支持部材を反射板と下部筐体とで形成される空間の全域を埋める形状とし、つまり、反射板側の面を反射板に沿った形状とし、下部筐体側の面を下部筐体に沿った形状としてもよい。このように、支持部材により反射板の全面を支持する場合は、導光板と反射板とが離れることを確実に防止することができ、反射板を反射した光により輝度むらが生じることを防止することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の面状照明装置では、第1の実施形態の面状照明装置の構成に加えて、さらに副光源29を備えている。また、第1の実施形態において、導光板30の第1側面30f及び第2側面30gとされていた2つの面が、この副光源29からの光を入射するための第1副入射面30hおよび第2副入射面30iとなっている。このような構成により、本実施形態に係る面状照明装置では、導光板の四方から光を入射させる。それ以外の構成については、第1の実施形態と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
第2の実施形態における照明装置本体24は、図9(A)及び図9(B)に示すように、図3(A)及び図3(B)に示す第1の実施形態における構成に加えて、2つの副光源29を有している。
副光源29は、導光板30に対する配置位置、およびLEDチップの配列密度を除いて基本的には、第1の実施形態において上述した主光源28と同様の構成である。
2つの副光源29は、それぞれ導光板30の第1副入射面30h及び第2副入射面30iに対向して配置されている。具体的には、複数のLEDチップ50cと光源支持部52cで構成された副光源29が第1副入射面30hに対向して配置され、複数のLEDチップ50dと光源支持部52dで構成された副光源29が第2副入射面30iに対向して配置されている。
なお、副光源29においては、LEDチップ50の配列密度はどの位置においても一定のものである。
上述のように、第2の実施形態においては、導光板30の第1副入射面30hおよび第2副入射面30iに対向する位置にそれぞれ副光源29を配置し、導光板30の側面側からも光を入射させることで、光射出面30aからより輝度の高い光を射出させることができ、光量をアップさせることができる。このため、大光量の照明光を光射出面から射出することができるので、光射出面を大型化することができ、液晶表示装置において大画面化を実現することができる。
面状照明装置20は、基本的に以上のように構成される。
面状照明装置20は、導光板30の両端にそれぞれ配置された主光源28から射出された光が導光板30の光入射面(第1光入射面30d及び第2光入射面30e)に入射し、さらに、導光板30の他方の両端にそれぞれ配置された副光源29から射出された光が、側面(第1側面30f及び第2側面30g)に入射する。それぞれの面から入射した光は、導光板30の内部に含まれる散乱体によって散乱されつつ、導光板30内部を通過し、直接、または第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cで反射した後、光射出面30aから出射する。このとき、第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cから漏出した一部の光は、反射板34によって反射され再び導光板30の内部に入射する。
このようにして、導光板30の光射出面30aから射出された光は、光学部材32を透過し、照明装置本体24の光出射面24aから射出され、液晶表示パネル12を照明する。
液晶表示パネル12は、駆動ユニット14により、位置に応じて光の透過率を制御することで、液晶表示パネル12の表面上に文字、図形、画像などを表示する。
本発明の面状照明装置を用いて、光射出面から射出される光の照度分布を測定した。
なお、本実施形態では、導光板30として、第1側面30fから第2側面30gまでの長さを1000[mm]とし、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの光射出面30aに垂直な方向の長さdを580[mm]とし、2等分線αにおける光射出面30aから背面までの長さ、つまり、厚さの最も厚い部分の厚みDを3.5[mm]とし、第1光入射面30d、または第2光入射面30eから2等分線αまでの距離Lを290[mm]とした形状の導光板を用いた。
また、導光板の重量に対する導光板に混入した散乱粒子の重量の割合を0.07Wt%とした。
図10に示すグラフは、このような形状の導光板30を備える面状照明装置の光射出面から射出される光の照度を測定した場合の、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eに平行な方向における、導光板30の中心部の(すなわち、2等分線α上の)照度分布を示している。
図10では、縦軸を、相対照度[lx]とし、横軸を、導光板30の第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの長手方向における位置[mm]とした。なお、横軸において、0の位置は、導光板30の、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの長手方向における中心位置であり、−500および500の位置は、導光板30の、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの長手方向における両端部を示す。
本実施形態のように、主光源28および副光源29を配置した液晶表示装置10によれば、光射出面30aから射出する光の照度の絶対値を向上させることができ、液晶表示装置10の光量を全体的に向上させることができる。
また、本実施形態において用いた導光板30によれば、導光板30に主光源28および副光源29を配置した場合、主光源28のみを配置した場合と比較して、照度の絶対値が約1.5倍向上することがわかっている。
このように、導光板の四方を囲む形で光源を配置する構成によれば、大光量の照明光を光射出面から射出することができるので、装置の大型化を実現することができる。
ここで、本発明において、好ましくは、主光源28のLEDチップ50aおよび50bを、対向する第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの長手方向の位置に応じて配列密度を変化させ、アレイ状に配列する。
第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの位置に応じたLEDチップ50の配列密度の一例を図11に示す。
図11は、本発明の面状照明装置10の主光源28の長手方向における、LEDチップ50aおよび50bの配列密度を示す、LEDチップの分布図である。
図11では、横軸を、導光板18の第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの長手方向における距離を所定の長さ(本実施形態においては、4[mm])で区切った際の位置(区間)とし、縦軸を、この所定の単位長さの区間に配置されるLEDチップの個数[個]とした。なお、横軸において、0区間は、導光板18の光入射面18dの長手方向における中心位置を含む4[mm]の範囲であり、−12および12区間は、光入射面18dの長手方向における両端部から4[mm]中心側までの範囲を示す。
本実施形態では、図11に示されるように、LEDチップ50を配置する際の配列密度のパターンとして、I1およびX1の2つの例を使用する。
本実施形態では、図11に示されるように、導光板30の第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの中心部(横軸が0の位置)に対向する位置では、I1およびX1のパターンにおいて、LEDチップ50は、1区間(4[mm]の範囲)あたり14個の割合で配置される。そして、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの中心部から遠ざかるに従って、LEDチップ50の配列密度は減少していき、I1の場合は横軸が−11および11の位置で、X1の場合は横軸が−12および12の位置(すなわち第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの両端部に対向する位置)で、LEDチップ50の1区間あたりの配置個数は0となっている。
また、I1、X1のパターンにおいては共に、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの中心部(図11において横軸が0の位置)における配列密度が最大であり、中心部での配列密度を1とすると、他のどの位置においても、配列密度Dが、0<D≦1となるようにLEDチップ50が配列される。
図11に示すLEDチップの配列密度を用いた場合の、導光板30の照度分布のグラフを図12および図13に示す。
図12は、主光源28において、LEDチップ50を図11のI1およびX1のパターンの配列密度となるように配列した場合の、導光板30の中心を通り、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの長手方向と平行な方向における光射出面30aの照度分布を示している。なお、図12では、縦軸を、相対照度[lx]とし、横軸を、導光板30の第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの長手方向における位置[mm]とした。
図12に示されるように、I1またはX1のいずれのパターンの配列密度を用いた場合も、中心部(横軸が0の位置)が最も照度が高く、周辺に離れるに従って照度が低下する、釣鐘型の照度分布を得ることができる。
図13は、導光板30の中心を通り、第1側面30fおよび第2側面30gの長手方向と平行な方向における光射出面30aの照度分布を示している。なお、本実施形態において、副光源29においては、LEDチップ50の配列密度はどの位置においても一定のものとする。
図13では、縦軸を、相対照度[lx]とし、横軸を、導光板30の第1側面30fおよび第2側面30gの長手方向における位置[mm]とした。
図13に示されるように、導光板30の第1側面30fおよび第2側面30gの長手方向における照度分布は、主光源28のLEDチップ50の配列密度がI1であるかX1であるかにはほとんど関わらず、中心部(横軸が0の位置)が最も照度が高く、周辺に離れるに従って照度が低下する、釣鐘型の照度分布となる。
従って、主光源28においてLEDチップ50の配列密度を図11に示すものとすることにより、液晶表示装置10において、図12および図13に示されるような、光射出面30aの中心部が周囲と比べて照度の高い、釣鐘型の照度分布(中高分布)を得られることがわかる。
ところで、上述の第1および第2の実施形態では、光射出面における照度分布を釣鐘型の分布にするために、LEDチップの配列密度を、対向する光入射面の各部分に応じて変更する方法を用いたが、本発明はこれに限定されず、上述の第1または第2の実施形態において、LEDチップの配列密度はどの位置においても一定としておき、光源の光量を調整することにより、同様の効果を得ることもできる。つまり、各LEDチップごとに異なる光量を設定することにより、図12および13のような輝度分布を実現する。
本実施形態では、光入射面30dおよび30eの長手方向における中心部において、最も光量が大きく、中心部から離れるに従って光量が小さくなるように、各LEDチップ50の光量を独立して設定する。
このとき各LEDチップ50の光量は、導光板30の2等分線α上の照度分布が釣鐘型の分布(中高分布)となるように設定されるのが好ましい。すなわち、第1光入射面30dおよび第2光入射面30eの中心部に対向するLEDチップの光量を1とすると、他のどの位置においても、光量Iが、0<I≦1となるように各LEDチップ50の光量が設定される。
このように、各LEDチップ50の光量を独立して設定することにより、主光源28のLEDチップ50の配列密度を設定する場合と同様の効果を得ることができ、導光板30において、図12および13に示すような、釣鐘型の照度分布を得ることができる。
釣鐘型の照度分布を得るための各LEDチップ50の光量の算出方法としては、上述したように、逐次反復法による計算や、その他の公知の方法を用いればよい。
また、上述の第2の実施形態においては、主光源28のLEDチップ50のみでなく、副光源29の各LEDチップ50の光量も独立して設定することが好ましい。これにより、光射出面30a上の所定の領域ごとに異なる照度を設定することができる。つまり、光射出面30aにおける光量を2次元的に設定することができる。従って、光射出面の輝度を領域ごとに調整するエリアコントロールを行うことが可能となる。
また、本実施形態の導光板は、光入射面における導光板の厚み(入光部厚み)をD1とし、導光板の厚みが最大となる位置における、つまり本実施形態では二等分線αにおける導光板の厚み(中心厚み)をD2とし、導光板の光の入射方向の長さ(導光長)つまり、第1入射面から第2入射面までの長さをL(本実施形態では、L=2Lとなる)としたときに、
D1<D2
かつ、
27/100000<〔(D2−D1)/(L/2)〕<5/100
並びに、導光板の重量に対する混入された散乱粒子の重量の割合:Npaの範囲が
0.008%Wt<Npa<0.25%Wt
の関係を満たすことが好ましい。上記関係を満足する形状とすることで主光源の出射効率を30%以上に向上させることができる。
または、導光板は、
D1<D2
かつ、
66/100000<〔(D2−D1)/(L/2)〕<26/1000
並びに、導光板の重量に対する混入された散乱粒子の重量の割合:Npaの範囲が
0.008%Wt<Npa<0.25%Wt
の関係を満たすように改良することも好ましい。上記関係を満足する形状とすることで主光源の出射効率を40%以上に向上させることができる。
さらに、導光板は、
D1<D2
かつ、
1/1000<〔(D2−D1)/(L/2)〕<26/1000
並びに、導光板の重量に対する混入された散乱粒子の重量の割合:Npaの範囲が
0.008%Wt<Npa<0.25%Wt
の関係を満たすように改良することがさらに好ましい。上記関係を満足する形状とすることで、主光源の出射効率を50%以上に向上させることができる。
図14に、傾斜面の傾斜角がそれぞれ異なる導光板、つまり(D2−D1)/(L/2)が異なる種々の形状の導光板についてそれぞれ光利用効率を測定した結果を示す。ここで、本測定例では、副光源は、光が入射する方向の形状が平坦であり、傾斜面の形状によって光の利用効率は実質的に変化しないため、主光源のみを配置し、主光源の光利用効率を測定した。
なお、図14においては、横軸を導光板の(D2−D1)/(L/2)とし、縦軸を光利用効率[%]とした。
図14に示した測定結果からも、導光板の形状を
27/100000<〔(D2−D1)/(L/2)〕<5/100
とすることで、光利用効率を30%以上とすることができ、
66/100000<〔(D2−D1)/(L/2)〕<26/1000
とすることで、光利用効率を40%以上とすることができ、
1/1000<〔(D2−D1)/(L/2)<26/1000〕
とすることで、光利用効率を50%以上とすることができることがわかる。
なお、導光板は、上記形状に限定されず、光入射面から離れるに従って、導光板の厚みが厚くなる形状であれば、種々の形状とすることができる。
例えば、第1傾斜面30b及び第2傾斜面30cには、第1光入射面30d及び第2光入射面30eと平行な方向に微細なプリズム列を形成してもよい。また、このようなプリズム列の代わりに、プリズムに類する光学素子を規則的に形成することもできる。例えば、レンチキュラーレンズ、凹レンズ、凸レンズ、ピラミッド型など、レンズ効果を有する光学素子を導光板の傾斜面に形成することもできる。
以下では、面状照明装置として、代表的な二辺入射方式の面状照明装置(図3参照)、並びに四辺入射方式の面状照明装置(図9参照)のうちから、二辺入射方式の面状照明装置を例に挙げて、上述のような微細なプリズム列として特殊な形状を有するものを形成することにより、大画面のテレビジョン受像機等に用いるに好適な、薄型・軽量で、輝度むらのない、または輝度むらが低減された照明光を射出可能とする面状照明装置を構成する実施形態について説明する。
図15に、これについての一実施形態を示した。図15において、30は導光板、30bはその第1傾斜面、50はLEDチップ、52は光源支持部、そして、60は上述の微細なプリズム列を形成するプリズムの1要素を示している。
本実施形態に示すプリズム60は、導光板30の第1傾斜面30bの下面に複数個が連続的に配置されているものであり、後述するように、プリズムとしては、極めて特殊な形態を有するものとなっている。
すなわち、本実施形態に示すプリズム60は、三角形状の二辺の長さの比が、長辺側部分62の稜の長さをL1、短辺側部分64の稜の長さをL2とした場合、このL1とL2との比が、下記の式(1)
10L2≦L1≦30L2 …(1)
を満足するように構成されている。このような極端に扁平で、すなわち、三角形を構成する二辺の比が極めて大きい三角形状のプリズムは通常は用いられることはない。
本出願人は、先に、国際公開第2007/020966号公報により、傾斜面および平行面にプリズムを形成した導光板を提案し、そこで、上述のプリズムの形状を、その仮想的な底面に対して垂直でその頂点を通過する面に対して非対称な形状とすることで、光射出面から射出される光の角度分布特性を均一にすることができ、さらに正面輝度を向上させることができることを示している。
ただし、ここでの非対称の考え方は、上述のプリズムの二辺を、ここから上記仮想的な底面に下した垂直面に対して高々30%程度異なる角度で配置させるというものであり、本発明における「二辺の比が極めて大きい三角形状」とはその形状を全く異にするものである。
すなわち、本発明の実施形態に係る導光板30においては、その第1傾斜面30bの下面と上述のプリズムの長辺側部分62とのなす角をθ1、同第1傾斜面30bの下面とプリズムの短辺側部分64のなす角をθ2とすると、
θ1<θ2 …(4)
かつ、一例としては、
0.1°<θ1<1° …(5)
のような構成とするのがよい。
ここで、θ1が0.1°よりも小さい場合には、プリズムがない場合と略同等の光利用効率となり、逆に、θ1が1°よりも大きい場合でかつθ2≒0の場合には、光入射部付近で急峻なテーパ角度となり、第1傾斜面全体にプリズムを付与できなくなる。ここで無理に傾斜面全体にプリズムを付与すると、導光板の厚みが非常に厚くなってしまう。
また、θ1が大きくなるのに対応してθ2も大きくなるため、液晶バックライトユニットの外観性能を満足しなくなる。
このような構成とすることにより、上述の角度θ2に関しては、もちろん、頂角(頂部66のなす角)の大きさにもよるが、少なくとも数十°というオーダーの角度になって、他方の角度θ1とは極めて異なった角度になるわけで、本実施形態に示す面状照明装置では、このような大きく異なる角度で組み合わされる2面を有するプリズムという新規な構成を採用したことにより、導光板30から出射される出射光の輝度むらを低く抑え、かつ、容易に大型化が可能な面状照明装置を実現できるものである。
ここで、プリズムについては、対向する光出射面に直交する方向における底辺の長さを0.1[mm]以下とすることが好ましい。
プリズムの底辺の長さを0.1[mm]以下とすることで、プリズム構造の視認性をほぼ無視することができる。
ここで、傾斜背面部に形成するプリズムの領域の数、幅、比率は、特に限定されず、任意の数、幅、比率とすることができる。
また、上述の、本出願人が国際公開第2007/020966号公報により提案した導光板の場合は、プリズムの頂角が大きいため輝線ムラが増大し、視認されやすくなるため、肉眼の空間分解能よりも小さいプリズムのピッチが必要になる。しかし、本実施形態の場合は、プリズムに曲面部がない場合であっても、輝線は視認されない。
逆に、プリズムのピッチが小さくなりすぎ、波長の数倍程度の長さになると、回折格子となり、回折光が発生する。プリズムのピッチが大きい場合は、段落〔0104〕に記載したようなプリズム構造が必要になる。
なお、上述の導光板30の第1傾斜面30bの下面とプリズムの長辺側部分62と、同第1傾斜面30bの下面とプリズムの短辺側部分64とが接合される接合部は通常は三角形状になるが、この三角形状の頂部66を曲面で構成すると、プリズム構造の視認性を低下させることで、より好ましい形で面状照明装置を構成することができる。
前述のように、プリズムのピッチが肉眼の空間分解能よりも小さい0.1[mm]以下の大きさであれば、輝線は視認されない。逆に、0.1[mm]以上の場合は、短辺側が光出射面に平行であることが輝線の発生を防止できるため望ましく、この場合は、プリズムの頂部やプリズムと傾斜背面部との接合部が曲面状にしておくことが、同じく輝線の発生を防止できるため望ましい。
また、通常は、上述のプリズムを構成する長辺側部分62と短辺側部分64とは、いずれも平面形状とすればよいが、プリズムの短辺側部分のみを曲面で構成することも有効である。図16に一具体例を示す。この例に示すプリズム60aでは、その短辺側部分64aが曲面で構成されており、その曲率は、導光板30の第1傾斜面30bの下面とプリズムの長辺側部分62とを滑らかに接続するように選定すればよい。
この場合にも、上と同様に、プリズム構造の視認性を低下させることで、より好ましい形で面状照明装置を構成することができる。
なお、導光板30の傾斜面に対抗する形で配設される反射板34については、上記微細なプリズム構造との関係において、プリズム表面との間で全反射を起こすような空気層を作らないようにする配慮が必要となる。
本実施形態に係る面状照明装置では、プリズムのピッチが大きい場合でも小さい場合でも、輝線ムラを発生することなく、単純な逆テーパ型よりも導光板の厚みを薄くすることができ、かつ、より置くまで導光することができる。
図17に、本発明に係る面状照明装置に用いられる導光板30の傾斜背面部に設けたプリズムの形状の他の例を示す。
本実施形態に示す例は、プリズム60の長辺側62、短辺側64の寸法によらず、あくまでも、プリズム60の短辺側64を導光板30の光出射面に平行に形成しているものである。
本実施形態に係るプリズム60は、プリズムの一辺が導光板30の光出射面に平行に構成されているため、プリズムのピッチを大きくしても輝線が視認されないという利点を有するものである。
また、プリズムのピッチを大きくできる点で、このプリズムを製造する際の製造適性が大いに向上するという利点も得られる。
上記各実施形態においては、説明を判りやすくするために、本発明を、二辺入射方式の面状照明装置、並びに四辺入射方式の面状照明装置のうちから、二辺入射方式の面状照明装置を例に挙げた説明としたが、前述の通り、本発明は、四辺入射方式の面状照明装置についても好適に適用し得るものである。
以上、本発明に係る面状照明装置の基本構成について詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいことはいうまでもない。
本発明に係る面状照明装置を用いる液晶表示装置の一実施形態を示す概略斜視図である。 図1に示した液晶表示装置のII−II線断面図である。 (A)は、図2に示した面状照明装置の、III−III線矢視図であり、(B)は、(A)のB−B線断面図である。 (A)は、図1及び図2に示す面状照明装置の光源の概略構成を示す斜視図であり、(B)は、(A)に示す光源の断面図であり、(C)は、(A)に示す光源の1つのLEDを拡大して示す概略斜視図である。 導光板の形状を示す概略斜視図である。 Φ・N・L・Kと光利用効率との関係を測定した結果を示す図である。 粒子密度が異なるそれぞれの導光体から射出される光の照度をそれぞれ測定した結果を示す図である。 光利用効率及び照度むらと粒子密度との関係を示す図である。 (A)は、図2に示した面状照明装置の他の一例の、III−III線矢視図であり、(B)は、(A)のB−B線断面図である。 導光板の中心を通り光入射面に平行な方向における照度分布を測定した結果を示すグラフである。 導光板の中心を通り光入射面に平行な方向におけるLEDチップの配列密度を示すグラフである。 図11の配列密度により配列されたLEDチップを用いた場合の、導光板の中心を通り光入射面に平行な方向における照度分布を測定した結果を示すグラフである。 図11の配列密度により配列されたLEDチップを用いた場合の、導光板の中心を通り側面に平行な方向における照度分布を測定した結果を示すグラフである。 異なる種々の形状の導光板についてそれぞれ光利用効率を測定した結果を示すグラフである。 導光板の傾斜背面部に設けた特殊プリズムの形状を説明する部分側面図(その1)である。 導光板の傾斜背面部に設けた特殊プリズムの形状を説明する部分側面図(その2)である。 導光板の傾斜背面部に設けた特殊プリズムの形状を説明する部分側面図(その3)である。
符号の説明
10 液晶表示装置
12 液晶表示パネル
14 駆動ユニット
20 面状照明装置
24 照明装置本体
24a 光出射面
26 筐体
28 主光源
29 副光源
30 導光板
30a 光射出面
30b 第1傾斜面
30c 第2傾斜面
30d 第1光入射面
30e 第2光入射面
30f 第1側面
30g 第2側面
30h 第1副入射面
30i 第2副入射面
31 LEDガード用凹部
32 光学部材ユニット
32a,32c 拡散シート
32b プリズムシート
34 反射板
36 上側誘導反射板
38 下側誘導反射板
42 下部筐体
44 上部筐体
46 折返部材
48 支持部材
49 電源収納部
50 LEDチップ
52 光源支持部
54 アレイ基板
56 フィン
58 発光面
60,60a 特殊プリズム
62 (特殊プリズムの)長辺側部分
64,64a (特殊プリズムの)短辺側部分
66 (特殊プリズムの)頂部

Claims (8)

  1. 一対以上の光源と、
    この光源の間に配置され、矩形状の光出射面と、前記各光源に対向する対を成す光入射面とを有する導光板と、
    前記光源並びに導光板を収納する筐体を有する面状照明装置であって、
    前記導光板は、前記矩形状の光出射面の一辺に略平行で前記矩形状の光出射面の略中央に位置する肉厚部とこの肉厚部に略平行に形成される一対の薄肉端部とを有するとともに、前記肉厚部から前記一対の薄肉端部のそれぞれに向かって肉厚が薄くなる一対の傾斜背面部を有し、
    さらに、前記一対の傾斜背面部外表面には前記光入射面の幅方向に略平行に延びる複数の微細なプリズムが少なくとも傾斜背面部の一部に形成されており、下記の式(1)〜(3)を満足することを特徴とする面状照明装置。
    10L2≦L1≦30L2 …(1)
    /100≦L1≦L/10 …(2)
    θb/30/<θ1<θb/10 …(3)
    ここで、L1:長辺側部分の稜の長さ
    L2:短辺側部分の稜の長さ
    :導光板の傾斜背面部方向の長さ
    θb:導光板の背面傾斜部の傾斜角
    θ1:長辺側部分の傾斜角
    θ2:短辺側部分の傾斜角
  2. 前記短辺側部分が前記光出射面と平行である請求項1に記載の面状照明装置。
  3. 前記プリズムの長辺側部分と短辺側部分とがそれぞれ平面で構成されており、その接合部が曲面で構成されている請求項1または2に記載の面状照明装置。
  4. 前記プリズムを構成する短辺側部分が曲面で構成されている請求項1〜3のいずれかに記載の面状照明装置。
  5. 一対以上の光源と、
    この光源の間に配置され、矩形状の光出射面と、前記各光源に対向する対を成す光入射面とを有する導光板と、
    前記光源並びに導光板を収納する筐体を有する面状照明装置であって、
    前記導光板は、前記矩形状の光出射面の一辺に略平行で前記矩形状の光出射面の略中央に位置する肉厚部とこの肉厚部に略平行に形成される一対の薄肉端部とを有するとともに、前記肉厚部から前記一対の薄肉端部のそれぞれに向かって肉厚が薄くなる一対の傾斜背面部を有し、
    さらに、前記一対の傾斜背面部外表面には前記光入射面の幅方向に略平行に延びる複数の微細なプリズムが少なくとも傾斜背面部の一部に形成されており、
    前記プリズムのピッチが肉眼の空間分解能を超える場合には、前記プリズムを構成する長辺側部分と短辺側部分との前記傾斜背面部に対する傾斜角(テーパ角)が、下記の式(4),(5)を満足することを特徴とする面状照明装置。
    θ1<θ2 …(4)
    0.1°<θ1<1° …(5)
    ここで、θ1:長辺側部分の傾斜角
    θ2:短辺側部分の傾斜角
  6. 前記導光板の光出射面に対する傾斜背面部の傾斜角(テーパ角)が、下記の式(6)を満足する請求項1〜4のいずれかに記載の面状照明装置。
    66/100000<〔(D2−D1)/(L/2)〕26/1000 …(6)
    ここで、D2:肉厚部厚さ
    D1:薄肉端部厚さ(D1<D2)
    L:導光長(薄肉端部間の距離)
  7. 前記光源が複数のLEDチップと該LEDチップを支持する支持体とを有し、前記複数のLEDチップは、前記支持体の前記光入射面に対向する面に、前記光入射面の長手方向に沿って、異なる配列密度で列状に配列されている請求項1〜6のいずれかに記載の面状照明装置。
  8. 前記光源が複数のLEDチップと該LEDチップを支持する支持体とを有し、前記複数のLEDチップは、前記支持体の前記光入射面に対向する面に、前記光入射面の長手方向に沿って列状に配列されており、異なる光量の光を射出するLEDを含む請求項1〜6のいずれかに記載の面状照明装置。
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