JP2009085019A - 温度影響を低減した可変圧縮比内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の温度上昇が機械圧縮比に与える影響を低減し、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御の精度を向上させる。
【解決手段】運転状態に応じた目標機械圧縮比となるように制御されている可変圧縮比内燃機関において、内燃機関の温度上昇を検出し、目標の機械圧縮比と内燃機関の温度上昇から、実際の機械圧縮比に発生する偏差を算出し、この偏差に基づいて実際の機械圧縮比を求める。又は、偏差が小さくなるように、内燃機関の構成部材の温度を制御する。更に、内燃機関の構成部材を、略同一又は近接した線膨張率を有する材料で形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、温度影響を低減した可変圧縮比内燃機関に関する。
圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積とから定まる機械圧縮比を変更することができる可変圧縮比内燃機関においては、例えば、特許文献1に示すように、シリンダブロックを、クランクケースに対する距離を変化させることができるように構成して燃焼室容積を変化させ、或は、特許文献2に示すように、コネクティングロッドを複数のロッドのリンク機構とし、ピストンの往復運動の行程長さを変化させることができるように構成して行程容積を変化させる。しかし、特許文献1や特許文献2の可変圧縮比内燃機関では、運転時に、燃焼室を構成する部材が温度上昇のために膨張し、燃焼室容積や行程容積が、意図する目標機械圧縮比に対して変化する。すなわち、従来は、シリンダブロック及びクランクケースの材料の線膨張率が、クランクシャフト及びコネクティングロッドの材料の線膨張率よりも大きく、内燃機関の温度が上昇した場合、シリンダブロック及びクランクケースの熱伸び量が、クランクシャフト及びコネクティングロッドの熱伸び量より大きいため、実際の機械圧縮比は、目標の機械圧縮比より小さくなる。ここで、機械圧縮比とは、圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積のみから機械的に定まる圧縮比である。
従来使用されている機械圧縮比の範囲(機械圧縮比10前後)においては、この熱伸びが機械圧縮比に与える影響は小さかった。しかし、内燃機関の圧縮比を高くすると、一般に、熱効率は上昇し、最高圧力、最高温度も上昇する。したがって、燃費の向上、燃焼改善のために、高圧縮比化が図られ、熱伸びが機械圧縮比に与える影響を無視することができなくなった。例えば、所定の最低温度(例えば−40℃)でピストンとシリンダヘッド又は吸排気バルブとが干渉しないように機械圧縮比を調整すると、内燃機関暖気状態での機械圧縮比が低下し、目標の機械圧縮比との偏差が発生する。内燃機関の点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御は、機械圧縮比に対応して最適な時期が決定されるため、機械圧縮比に偏差が生じると、点火時期の制御や、噴射時期の制御を精度良く行うことができず、ノッキング回避や、燃費改善、燃焼改善の制御を精度良く行うことができない。そこで、機械圧縮比に対する温度の影響を低減する必要がある。
特許文献2には、レシプロ式内燃機関におけるピストン・クランク機構のようなリンク機構に用いられるピン連結構造において、材料の熱膨張率を考慮したピン連結構造が示されているが、圧縮比に対する熱伸びの影響を考慮したものではない。
特開2003−206771号公報 特開2003−247524号公報
上述のように、可変圧縮比内燃機関では、運転時に、燃焼室を構成する部材が温度上昇のために膨張し、燃焼室容積や行程容積が変化する。この温度による燃焼室容積や行程容積の変化は、従来考慮されておらず、目標の機械圧縮比と実際の機械圧縮比との間に偏差が発生し、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御を精度良く行うことができなかった。
本発明は、内燃機関の温度上昇が機械圧縮比に与える影響を低減し、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御の精度を向上させる手段を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明によれば、圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積とから定まる機械圧縮比を変更することができ、運転状態に応じた目標機械圧縮比となるように制御されている可変圧縮比内燃機関であって、可変圧縮比内燃機関の温度を検出する、検出手段と、目標機械圧縮比に対して実際の機械圧縮比に発生する、可変圧縮比内燃機関の温度に基づく偏差を算出する、計算手段と、を備え、前記偏差に基づいて、実際の機械圧縮比を求める、可変圧縮比内燃機関が提供される。
すなわち、請求項1の発明では、運転状態に応じた目標機械圧縮比に制御されている可変圧縮比内燃機関において、内燃機関の温度上昇による熱膨張のために、実際の機械圧縮比に目標機械圧縮比からの偏差が発生し、正確な機械圧縮比での運転ができないことから、この偏差を計算し、実際の機械圧縮比を求める。したがって、実際の機械圧縮比を使用することにより、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御の精度を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積とから定まる機械圧縮比を変更することができ、運転状態に応じた目標機械圧縮比となるように制御されている可変圧縮比内燃機関であって、可変圧縮比内燃機関が、シリンダを有するシリンダブロックと、シリンダ内で往復運動をするピストンとを備え、シリンダブロックとクランクシャフトとの距離を変化させることができ、又は、ピストンの往復運動の行程長さを変化させることができ、更に、可変圧縮比内燃機関の温度を検出する、検出手段と、シリンダブロック及びクランクケースの温度を制御する制御手段と、クランクシャフト及びコネクティングロッドの温度を制御する、制御手段と、目標機械圧縮比に対して実際の機械圧縮比に発生する、可変圧縮比内燃機関の温度に基づく偏差を算出する、計算手段と、を備え、偏差を小さくするように、シリンダブロック及びクランクケースの温度と、クランクシャフト及びコネクティングロッドの温度とを制御する、可変圧縮比内燃機関が提供される。
すなわち、請求項2の発明では、運転状態に応じた目標機械圧縮比に制御されている可変圧縮比内燃機関において、内燃機関の温度上昇による熱膨張のために、実際の機械圧縮比に目標機械圧縮比からの偏差が発生し、正確な機械圧縮比での運転ができないことから、シリンダブロック及びクランクケースの温度とクランクシャフト及びコネクティングロッドの温度とに温度差を与えた場合に発生する偏差をあらかじめ求めておき、これをマップとして備えることにより、この偏差が小さくなるように、シリンダブロック及びクランクケースの温度とクランクシャフト及びコネクティングロッドの温度とを制御する。したがって、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御の精度を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積とから定まる機械圧縮比を変更することができ、運転状態に応じた目標機械圧縮比となるように制御されている可変圧縮比内燃機関であって、可変圧縮比内燃機関が、シリンダを有するシリンダブロックと、シリンダ内で往復運動をするピストンとを備え、シリンダブロックとクランクシャフトとの距離を変化させることができ、又は、ピストンの往復運動の行程長さを変化させることができ、シリンダブロック及びクランクケースの材料と、クランクシャフト及びコネクティングロッドの材料とが、略同一又は近接した線膨張率を有する材料から成る、可変圧縮比内燃機関が提供される。
すなわち、請求項3の発明では、運転状態に応じた目標機械圧縮比に制御されている可変圧縮比内燃機関において、内燃機関の温度上昇による熱膨張のために、実際の機械圧縮比に目標機械圧縮比からの偏差が発生し、正確な機械圧縮比での運転ができないことから、この偏差が小さくなるように、シリンダブロック及びクランクケースの材料と、クランクシャフト及びコネクティングロッドの材料とを、略同一又は近接した線膨張率を有する材料とする。したがって、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御の精度を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、シリンダブロック及びクランクケースの材料と、クランクシャフト及びコネクティングロッドの材料とが、略同一又は近接した線膨張率を有する材料から成る、請求項2に記載の可変圧縮比内燃機関が提供される。
すなわち、請求項4の発明では、運転状態に応じた目標機械圧縮比に制御されている可変圧縮比内燃機関において、内燃機関の温度上昇による熱膨張のために、実際の機械圧縮比に目標機械圧縮比からの偏差が発生し、正確な機械圧縮比での運転ができないことから、この偏差が小さくなるように、シリンダブロック及びクランクケースの材料と、クランクシャフト及びコネクティングロッドの材料とを、略同一又は近接した線膨張率を有する材料とし、更に、シリンダブロック及びクランクケースの温度とクランクシャフト及びコネクティングロッドの温度とに温度差を与えた場合に発生する偏差をあらかじめ求めておき、これをマップとして備えることにより、この偏差が小さくなるように、シリンダブロック及びクランクケースの温度とクランクシャフト及びコネクティングロッドの温度とを制御する。したがって、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御の精度を更に有利に向上させることができる。
各請求項に記載の発明によれば、内燃機関の温度上昇が機械圧縮比に与える影響を低減し、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御の精度を向上させる手段を提供するという共通の効果を奏する。
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
図2は、可変圧縮比内燃機関の、実施形態の概略構成を説明する図である。可変圧縮比内燃機関20は、シリンダ7を有するシリンダブロック2と、クランクケース1と、シリンダ7内で往復運動をするピストン8とを備え、シリンダブロック2は、燃焼室容積を変化させるために、クランクケース1に対してスライドできるように取付けられ、駆動機構9によって、シリンダ7の軸線方向に駆動される。ピストン8はコネクティングロッド4を介して、クランクケース1に回転可能に取付けられたクランクシャフト3に連結される。したがって、クランクシャフト3に対するシリンダブロック2の距離を変化させることができ、圧縮行程時のピストンの行程容積に対して、燃焼室容積を変化させることができ、機械圧縮比を変化させることができる。
従来のシリンダブロック2及びクランクケース1はアルミ合金製であり、線膨張率は約24[×10-6/K]、クランクシャフト3及びコネクティングロッド4は鋳鉄製であり、線膨張率は約11[×10-6/K]である。この場合、基準温度、すなわち、ピストン8とシリンダヘッド5又は吸排気バルブ10、11とが干渉しないように機械圧縮比を調整する温度を、−40℃とし、標準的なサイズの内燃機関について、シリンダブロック2及びクランクケース1の熱伸び量と、クランクシャフト3及びコネクティングロッド4の熱伸び量との関係を、温度上昇に対して示したものが、図3である。更に、この場合の温度上昇と目標の機械圧縮比に対して、実際の機械圧縮比が減少する値、すなわち目標機械圧縮比に対する、実際の機械圧縮比の偏差を示したものが図4である。図4は、例えば、目標の機械圧縮比が25で、基準温度からの温度上昇が120℃である場合、実際の機械圧縮比は約1.8減少し、約23.2となることを表す。
図1は、本発明を可変圧縮比内燃機関に適用した場合の、実施形態の概略構成を説明するフローチャートである。本実施形態では、図4の関係をあらかじめマップとして備え、図1に示すように、ステップ100で、内燃機関の温度上昇を検出する。次に、現在の運転状態における目標の機械圧縮比と内燃機関の温度上昇とから、ステップ200で、マップを使用して、目標の機械圧縮比に対する実際の機械圧縮比の偏差を算出する。最後に、ステップ300で、目標の機械圧縮比から実際の機械圧縮比を求める。したがって、実際の機械圧縮比を使用することにより、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御の精度を向上させることができる。
一方、図6は、図3の構成部材の間の熱伸び差を示すグラフで、シリンダブロック2及びクランクケース1の温度と、クランクシャフト3及びコネクティングロッド4の温度との間に温度差をつけた場合の、熱伸び差を示すグラフである。本実施例の場合には、シリンダブロック2及びクランクケース1を冷却水によって冷却し、クランクシャフト3及びコネクティングロッド4を冷却オイルによって冷却する。この場合、シリンダブロック及びクランクケースの温度を、クランクシャフト及びコネクティングロッドの温度より低くなるように冷却すると、両者の温度差が0℃、20℃、40℃の場合について、図6の各グラフが得られる。更に、両者の温度差が40℃の場合について、温度上昇と目標の機械圧縮比に対して、実際の機械圧縮比に発生する偏差を図7に示す。図7では、例えば、目標の機械圧縮比が25で、基準温度からの温度上昇が120℃である場合、実際の機械圧縮比は約0.7減少し、約24.3となることがわかり、上述した図4の例と比較して、実際の機械圧縮比の偏差が小さくなっていることがわかる。したがって、本実施形態では、図6及び図7の関係をあらかじめマップとして備え、図5に示すように、ステップ400で、内燃機関の温度上昇を検出する。次に、現在の運転状態における目標の機械圧縮比と内燃機関の温度上昇とから、ステップ500で、マップを使用して、機械圧縮比の偏差が許容できる範囲となる冷却水温度目標値及び冷却オイル温度目標値を算出する。最後に、ステップ600で、冷却水温度と冷却オイル温度、すなわち、シリンダブロック2及びクランクケース1の温度とクランクシャフト3及びコネクティングロッド4の温度を、それぞれ制御する。したがって、実際の機械圧縮比の、目標機械圧縮比に対する偏差を小さくすることができ、機械圧縮比に基づく点火時期の制御や、直噴内燃機関の噴射時期の制御の精度を向上させることができる。
図8は、シリンダブロック2及びクランクケース1がアルミ合金製で、クランクシャフト3及びコネクティングロッド4をステンレス鋼製とした場合の、温度上昇と目標の機械圧縮比に対して、実際の機械圧縮比に発生する偏差を示す。この場合は、クランクシャフト及びコネクティングロッドの線膨張率は、約17[×10-6/K]であり、その他の条件は図4の場合と同一である。図8では、例えば、目標の機械圧縮比が25で、基準温度からの温度上昇が120℃である場合、実際の機械圧縮比は約0.9減少し、約24.1となり、目標機械圧縮比に対する実際の機械圧縮比の偏差が小さくなっていることがわかる。シリンダブロック2及びクランクケース1の材料とクランクシャフト3及びコネクティングロッド4の材料とは、例えば両者ともアルミ合金製とする等、略同一の線膨張率を有することが好ましい。両者の線膨張率が略同一の場合には、目標機械圧縮比に対する実際の機械圧縮比の偏差を略ゼロとすることができる。
図9は、図8の材料構成に対して、図6と同様の温度差を与えた場合のグラフである。温度差40℃では、熱伸びの差は全くなくなり、温度差20℃でも、熱伸びの差が非常に小さいことがわかる。図10は、構成部材の間の温度差が20℃の場合について、温度上昇と目標の機械圧縮比に対して、実際の機械圧縮比に発生する偏差を示したものである。図10では、例えば、目標の機械圧縮比が25で、基準温度からの温度上昇が120℃である場合、実際の機械圧縮比の偏差を略ゼロとすることができることがわかる。すなわち、シリンダブロック2及びクランクケース1の材料と、クランクシャフト3及びコネクティングロッド4の材料とを、略同一又は近接した線膨張率を有する材料とし、更に、シリンダブロック2及びクランクケース1の温度とクランクシャフト3及びコネクティングロッド4の温度とを制御することにより、内燃機関の温度上昇が機械圧縮比に与える影響を有利に低減することができる。
本発明を可変圧縮比内燃機関に適用した場合の、実施形態の概略構成を説明するフローチャートである。 可変圧縮比内燃機関の、実施形態の概略構成を説明する図である。 可変圧縮比内燃機関の構成部材の熱伸び量の一例を示すグラフである。 可変圧縮比内燃機関の温度上昇による目標機械圧縮比と実際の機械圧縮比の偏差の一例を示すグラフである。 本発明を可変圧縮比内燃機関に適用した場合の、他の実施形態の概略構成を説明するフローチャートである。 図3の構成部材の間に温度差を与えた場合の熱伸び差を示すグラフである。 図6の温度差を40℃とした場合に、図4に対応する偏差が小さくなることを示すグラフである。 図4に対して可変圧縮比内燃機関の構成部材の材料を変更した実施例の、可変圧縮比内燃機関の温度上昇による目標機械圧縮比と実際の機械圧縮比の偏差の一例を示すグラフである。 図8の実施例に対して、構成部材の間に温度差を与えた場合の熱伸び差を示すグラフである。 図9の実施例について、構成部材の間の温度差が20℃の場合に、目標機械圧縮比と実際の機械圧縮比の偏差の一例を示すグラフである。
符号の説明
1 クランクケース
2 シリンダブロック
3 クランクシャフト
4 コネクティングロッド
5 シリンダヘッド
6 燃焼室
7 シリンダ
8 ピストン
9 駆動機構
10 吸気バルブ
11 排気バルブ
20 可変圧縮比内燃機関

Claims (4)

  1. 圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積とから定まる機械圧縮比を変更することができ、運転状態に応じた目標機械圧縮比となるように制御されている可変圧縮比内燃機関であって、
    前記可変圧縮比内燃機関の温度を検出する、検出手段と、
    前記目標機械圧縮比に対して実際の機械圧縮比に発生する、前記可変圧縮比内燃機関の温度に基づく偏差を算出する、計算手段と、を備え、
    前記偏差に基づいて、実際の機械圧縮比を求める、
    可変圧縮比内燃機関。
  2. 圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積とから定まる機械圧縮比を変更することができ、運転状態に応じた目標機械圧縮比となるように制御されている可変圧縮比内燃機関であって、
    前記可変圧縮比内燃機関が、シリンダを有するシリンダブロックと、前記シリンダ内で往復運動をするピストンとを備え、前記シリンダブロックとクランクシャフトとの距離を変化させることができ、又は、前記ピストンの往復運動の行程長さを変化させることができ、
    更に、前記可変圧縮比内燃機関の温度を検出する、検出手段と、
    前記シリンダブロック及びクランクケースの温度を制御する制御手段と、前記クランクシャフト及びコネクティングロッドの温度を制御する、制御手段と、
    前記目標機械圧縮比に対して実際の機械圧縮比に発生する、前記可変圧縮比内燃機関の温度に基づく偏差を算出する、計算手段と、を備え、
    前記偏差を小さくするように、前記シリンダブロック及びクランクケースの温度と、前記クランクシャフト及びコネクティングロッドの温度とを制御する、
    可変圧縮比内燃機関。
  3. 圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積とから定まる機械圧縮比を変更することができ、運転状態に応じた目標機械圧縮比となるように制御されている可変圧縮比内燃機関であって、
    前記可変圧縮比内燃機関が、シリンダを有するシリンダブロックと、前記シリンダ内で往復運動をするピストンとを備え、前記シリンダブロックとクランクシャフトとの距離を変化させることができ、又は、前記ピストンの往復運動の行程長さを変化させることができ、
    前記シリンダブロック及びクランクケースの材料と、前記クランクシャフト及びコネクティングロッドの材料とが、略同一又は近接した線膨張率を有する材料から成る、
    可変圧縮比内燃機関。
  4. 前記シリンダブロック及びクランクケースの材料と、前記クランクシャフト及びコネクティングロッドの材料とが、略同一又は近接した線膨張率を有する材料から成る、請求項2に記載の可変圧縮比内燃機関。
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