以下、本発明の実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態の説明において記す前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技機に向かって見た方向を指すものとする。
図1は、本発明の実施形態の遊技システムのシステム構成図である。
遊技場の内部には内部ネットワークが設けられており、当該内部ネットワークには遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)1及び情報収集端末装置3が接続される。遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標)によって構成される。当該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置(情報伝達装置)3を介して遊技用装置4から遊技データを収集して、各遊技機5(図4参照)の動作状態を監視する。なお、遊技用装置4は、遊技機5及び球貸ユニット6(図4参照)のことである。また、遊技場内部管理装置1には、停電時、UPS(Uninterruptible Power Supply)10から電気が供給される。
情報収集端末装置3には、遊技用装置4が接続される。情報収集端末装置3は、遊技用装置4から遊技データを収集して、所定期間の遊技データの累積値(例えば、遊技機5から出力される特賞信号に基づいて算出される特賞回数の累積値)を生成する。そして、当該累積値に基づいて遊技用装置4の稼動量を算出し、算出した稼動量を遊技場内部管理装置1に送信する。この情報収集端末装置3が生成する所定期間の遊技データの累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出される。
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、一週間)にわたるものとしてもよい。
なお、複数(例えば、二台)の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成でもよい。ただし、複数の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成の場合、球貸ユニット6は各遊技機5に一対一に対応して接続する構成とする。
また、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から収集した遊技データに基づいて、遊技場内部管理装置1へ出力する情報を生成し、生成した情報を遊技場内部管理装置1へ送信する。
遊技用装置4は、島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機5に球貸ユニット6が付加されて構成される。なお、遊技機5及び球貸ユニット6については、図4で詳細を説明する。
コーナーランプ7は、島設備毎に設けられており、島設備に設置された遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該島設備に異常が発生したことを遊技場の従業員に報知する。なお、コーナーランプ7の設置は、島設備毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎でもよい。
呼出しランプ8は、遊技用装置4毎に設けられており、遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該遊技用装置4に異常が発生したことを遊技場の従業員に報知する。
ジェットカウンタ(計数機)9は、遊技者が遊技の結果獲得した遊技媒体を計数し、計数後の遊技媒体を遊技用装置4に供給できるように、図示しない貯留タンクに計数後の遊技媒体を貯留する。
図2は、本発明の実施の形態の遊技場内部管理装置1の構成を示すブロック図である。
遊技場内部管理装置1には、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)104が設けられている。
RAM103は、各種データ(例えば、遊技機5の補助遊技の実行回数であるスタート回数、始動入賞数又はアウト数等)を一時的に記憶する記憶領域及びCPU101の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM102にプログラムを記憶する代わりに、HDD104にプログラムを保存し、RAM103にプログラムをコピーしRAM103でプログラムを動作させることも可能である。
これらのCPU101、ROM102、RAM103及びHDD104はバス105によって接続されている。バス105は、CPU101がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス105には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート106及びI/Oポート107が接続されている。
ネットワーク通信ポート106は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。
I/Oポート107には、遊技用装置4によって遊技が実行された結果生じる始動入賞信号やスタート信号等の、情報収集端末装置3から収集したデータや、遊技場内部管理装置1の稼動状態を表示するディスプレイや、遊技機5における特賞発生を報知するスピーカによって構成される出力装置109が接続される。また、I/Oポート107には、遊技場内部管理装置1の操作のための入力装置(キーボード、マウス等)110が接続される。また、I/Oポート107には、停電時に遊技場内部管理装置1に電源を供給するUPS10が接続される。
このように、遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3から稼動単位宛始動入賞数と稼動単位宛スタート数とを収集する情報収集手段としての機能を有する。
図3は、本発明の実施形態の情報収集端末装置3の構成を示すブロック図である。
情報収集端末装置3は、マイクロプロセッサ300、図示しない電源回路及びデータ入出力用端子が設けられる。
マイクロプロセッサ300は、3個のCPU301〜303を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)301、ネットワークCPU302及びアプリケーションCPU303の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU301〜303が接続されるアドレス及びデータのためのコモンバス304には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、RAM305、EEPROM306及びROM307が接続される。
RAM305は、各種データ(例えば、差球カウンタ及び特賞信号タイマなど)を一時的に記憶する記憶領域及びアプリケーションCPU303の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。EEPROM306は、不揮発性のメモリであって、情報収集端末装置3に接続される遊技機5の台番号、ネットワーク構成、アドレスの指定情報及び識別コード等の情報収集端末装置3に設定される情報等を記憶している。EEPROM306のプログラムによって書き換え可能な領域及びROM307には、遊技データ及び遊技者情報の収集に用いられるプログラムが記憶される。
また、コモンバス304には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート308、I/Oポート309及び通信ポート310が接続される。
ネットワーク通信ポート308は第1出力手段として機能し、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート308は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、当該ネットワーク接続端子はネットワークケーブルを介して遊技場内部管理装置1が接続され、さらに、内部ネットワークを通じて遊技場内部管理装置1と信号(管理用特賞信号、データ信号及び指令信号)を送受信する。
I/Oポート309は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続される。外部入出力端子には、遊技機5から出力される賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号、始動入賞信号及びガラス枠/外枠開放信号、周辺装置11(例えば、ジェットカウンタ9等)から出力される補給信号又は回収信号等のデータ、並びに球貸ユニット6から出力される球貸信号等が入力される。なお、賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号、始動入賞信号及びガラス枠/外枠開放信号は、通信ポート310と、遊技機5の遊技用マイクロコンピュータ501とで直接通信することによって受信することもできる。
また、I/Oポート309には、情報収集端末装置3に備わる台番号設定スイッチ31及びLED32に接続される。台番号設定スイッチ31は、情報収集端末装置3に接続された遊技用装置4の遊技機5の台番号を情報収集端末装置3に設定するためのスイッチである。
例えば、台番号設定スイッチ31は、サムホイールスイッチやディップスイッチ等の小型のスイッチが用いられる。例えば、台番号設定スイッチ31は、3桁10進のサムホイールスイッチであり、サムホイールスイッチに台番号と同じ値(例えば、001)を設定すると、情報収集端末装置3に台番号(001)が設定される
また、台番号設定スイッチ31は、台番号を設定する入力部(例えば、小型のキーボード)と入力部によって設定された台番号を表示する表示部とを備えたものであってもよい。
また、LED32は、情報収集端末装置3に備わり、LED点灯指令に対応して点灯する。
I/Oポート309は、台番号設定スイッチ31から出力される情報収集端末装置3に設定された台番号通知信号を受信し、LED32を点灯(又は点滅)させる命令を、LED32に送信する。
通信ポート310は、遊技機5に設けられた遊技用マイクロコンピュータ501の通信ポートとの間で、所定のプロトコルで通信を行う。通信ポート310は、遊技機5の遊技制御基板上に設けられたコネクタと接続される。
プロセッサには、CPU301〜303のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路311も内蔵される。
遊技用装置4から情報収集端末装置3に遊技データが入力されると、アプリケーションCPU303によって遊技データの累積値が算出される。そして、アプリケーションCPU303は、算出された遊技データの累積値に基づいて、遊技用装置4の稼動状態を判定する。遊技データの累積値は、RAM305に一定期間記憶されて管理される。なお、当該累積値を、情報収集端末装置3がネットワーク通信ポート308から出力して、遊技場内部管理装置1で管理してもよい。
図4は、本発明の実施形態の遊技用装置4の説明図である。
遊技機5に設けられた盤用外部情報から情報収集端末装置3のマイクロプロセッサ300のI/Oポート309には、以下のような遊技に関わる信号(遊技データ)が入力される。
遊技機5は、始動入賞口、一般入賞口又は大入賞口に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を、排出装置から、遊技盤の下方に設けられた供給皿に排出する。そして、所定数の賞球を排出する毎に「賞球信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技データとして出力する。
また、遊技機5は、特図変動表示ゲームの結果が特別遊技状態のときは、当該特別遊技状態中に「特賞信号」を遊技データとして出力する。
また、遊技機5は、当該特別遊技状態が確変図柄による特別遊技のときは、当該特別遊技状態中、及び、その後発生する特定遊技状態(確率変動状態)中に、「確変信号」を遊技データとして出力する。
また、遊技機5は、始動入賞口への遊技球の入賞により開始された特図変動表示ゲームを開始すると、特図変動表示ゲームを開始する毎に「スタート信号」を遊技データとして出力する。
また、遊技機5は、始動入賞口へ遊技球が入賞する毎に「始動入賞信号」を遊技データとして出力する。
また、遊技機5の盤用外部情報から出力される信号(遊技データ)には、特図変動表示ゲームが終了したときに出力される「図柄確定信号」等がある。これらの信号は、盤用外部情報から、電圧出力形式又は接点出力形式で出力される。
なお、遊技データを、遊技用マイクロコンピュータ501から情報収集端末装置3の通信ポート310に対して出力してもよい。この場合、所定のプロトコルを用いたデータ通信(例えば、暗号化通信)によって通信内容を秘匿でき、盤用外部情報から出力するよりも詳細な遊技データ(例えば、始動記憶数や抽出した乱数値など)を出力することができる。また、双方向通信によって接続相手のIDの認証を行い、不正な機器との接続を防止することができる。
球貸ユニット6は、所定数(例えば、25個)の遊技球を貸し出す毎に「球貸信号」を遊技データとして出力する。なお、「球貸信号」は、遊技機5の盤用外部情報から出力してもよい。
これらの信号を受信した情報収集端末装置3は、これらの遊技データを加算演算し、累積値を集計する。この累積値は、例えば、所定時間経過毎、特別遊技状態発生などのイベント時に情報収集端末装置3が内部ネットワークを介して遊技場内部管理装置1に送信する、又は、遊技場内部管理装置1からのポーリングの応答時に送信される。
また、遊技機5が設置される島設備には、遊技機5(球貸ユニット6から貸球が排出される場合は、遊技機5及び球貸ユニット6)に遊技球を補給する補給路と、遊技機5からアウト球を回収する回収路とを備えた補給回収機構が設けられている。
図示しない補給数計数装置は、遊技機5に補給された球数を計数する。補給数計数装置は補給球の計数結果である「補給信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技データとして出力する。
回収数計数装置12は、遊技機5から回収されたアウト球(回収球)、つまり、遊技者が遊技機5の遊技領域に発射した球を計数する。回収球計数装置はアウト球の計数結果である「回収信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技データとして出力する。
この補給数計数装置及び回収数計数装置12は情報収集端末装置3に接続されており、情報収集端末装置3が、補給数計数装置及び回収数計数装置12から出力される遊技データを加算演算し、累積値を集計する。なお、補給数計数装置及び回収数計数装置12は、遊技機5に設けてもよい。また、情報収集端末装置3は、回収信号、補給信号及び球貸信号を遊技機5から直接収集してもよい。
図5Aは、本発明の実施形態の情報収集端末装置3に設定された台番号が重複していない場合の遊技システムの通信の説明図である。
まず、遊技場内部管理装置1は、台番号が「001」に設定されている情報収集端末装置3が返信パケットを送信する要求を、ブロードキャストで送信する(1)。
この場合、情報収集端末装置Aの台番号が「001」に設定されているので、情報収集端末装置Aは、遊技場内部管理装置1から送信要求を受信すると(2)、返信パケットをブロードキャストで送信する(3)。なお、返信パケットは、図6で詳細を説明するが、情報収集端末装置Aに設定された台番号「001」及び情報収集端末装置AのMACアドレス「aab」を含む。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置Aから送信された返信パケットを受信すると、情報収集端末装置管理テーブル700を更新する。なお、情報収集端末装置管理テーブル700は、図7で詳細を説明する。ここで、遊技場内部管理装置1は、更新後の情報収集端末装置管理テーブル700を参照し、同じ台番号が複数の情報収集端末装置3に登録されているか否かを判定する。
この場合、台番号が「001」に設定されている情報収集端末装置3は、情報収集端末装置Aのみであるので、遊技場内部管理装置1は、同じ台番号が複数の情報収集端末装置3に設定されていないと判定する。
図5Bは、本発明の実施形態の情報収集端末装置3に設定された台番号が重複する場合の遊技システムの通信の説明図である。
図5Aと同じように、遊技場内部管理装置1は、台番号が「001」に設定されている情報収集端末装置3が返信パケットを送信する要求をブロードキャストで送信する(1)。
この場合、台番号が「001」に設定されている情報収集端末装置3は、情報収集端末装置A及び情報収集端末装置Nであるので、情報収集端末装置A及び情報収集端末装置Nは、返信パケットを送信する要求を受信すると(2)、返信パケットを送信する(3)、(4)。
なお、情報収集端末装置Aから送信される返信パケットは、情報収集端末装置Aに設定された台番号「001」、情報収集端末装置AのMACアドレス「aab」、及び情報収集端末装置管理テーブル700を更新する要求を含む。また、情報収集端末装置Nから送信される返信パケットは、情報収集端末装置Nに設定された台番号「001」、情報収集端末装置NのMACアドレス「nnn」、及び情報収集端末装置管理テーブル700を更新する要求を含む。
そして、遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置A及び情報収集端末装置Nから送信された返信パケットを受信すると、情報収集端末装置管理テーブル700を更新し、更新後の情報収集端末装置管理テーブル700を参照し、同じ台番号が複数の情報収集端末装置3が登録されていないか否かを判定する。
情報収集端末装置管理テーブル700には、台番号「001」のエントリには、情報収集端末装置AのMACアドレス「aaa」及び情報収集端末装置NのMACアドレス「nnn」が登録されているので、同じ台番号に複数の情報収集端末装置3が登録されていると判定する。
図6は、本発明の実施形態の遊技場内部管理装置と情報収集端末装置との間で通信されるパケットの一例の説明図である。
パケットは、ヘッダ部61及びボディ部62を含む。
ヘッダ部61は、パケットの送信先を示す宛先アドレス611及び返信パケットの送信元を示す送信元アドレス612を含む。
ブロードキャストで送信されるパケットである場合、宛先アドレス611には、ブロードキャストアドレスが格納される。また、送信元アドレス612には、返信パケットを送信した遊技場内部管理装置1又は情報収集端末装置3のMACアドレスが格納される。
ボディ部62は、情報収集端末装置3に設定された台番号621、情報収集端末装置3のMACアドレス622、及び指令内容又は集計データ623を含む。
図7は、本発明の実施形態の情報収集端末装置管理テーブル700の説明図である。
情報収集端末装置管理テーブル700は、遊技場内部管理装置1のHDD104に記憶される。
情報収集端末装置管理テーブル700は、管理番号701、台番号702、MACアドレス703及び集計データ704を含む。
管理番号701は、情報収集端末装置管理テーブル700に登録されるエントリの一意な識別子である。台番号702には、返信パケットに含まれる情報収集端末装置3に設定された台番号621が登録される。MACアドレス703には、返信パケットに含まれる情報収集端末装置3のMACアドレス622が登録される。集計データ704には、情報収集端末装置3が集計した遊技データ等が登録される。
なお、図5Bに示すように同じ台番号が複数の情報収集端末装置3に設定されていた場合、MACアドレス703には、複数のMACアドレスが登録されてもよいし、MACアドレス703には、一つのMACアドレスしか登録できないようしていた場合には、上書きされてもよい。または既にアドレスが登録済みの場合は登録を拒否してもよい。
図8は、本発明の実施形態の通信先設定処理のフローチャートである。
通信先設定処理は、遊技店の開店時に、遊技場内部管理装置1のCPU101によって実行される。
まず、これから通信先設定処理を実行する情報収集端末装置3の台番号を設定する(801)。ステップ801の処理では、設定される情報収集端末装置3の台番号は、遊技店に設置されたすべての情報収集端末装置3の台番号でもよいし、島ごとに配置された情報収集端末装置3の台番号でもよい。
次に、ステップ801の処理で設定された情報収集端末装置3の台番号のうち、一つの台番号を選択し、選択した台番号の情報収集端末装置3に、MACアドレスを含む返信パケットを送信する要求をブロードキャストで送信する(802)。
なお、ステップ802の処理で、送信されるMACアドレス取得指令パケットについて、図6を用いて説明する。
MACアドレス取得指令パケットは、ブロードキャストで送信されるため、ヘッダ部61の宛先アドレス611には、ブロードキャストアドレスが登録される。ヘッダ部61の送信元アドレス612には、MACアドレス取得指令パケットを送信する遊技場内部管理装置1のMACアドレスが登録される。ボディ部62の台番号621には、MACアドレス取得指令を実行させる情報収集端末装置3の台番号が登録される。ボディ部62のMACアドレス622には、何も登録されない。ボディ部62の指令内容623には、MACアドレスを含む返信パケットを送信する指令が登録される。
次に、情報収集端末装置3から応答を受信したか否かを判定する(803)。具体的には、遊技場内部管理装置1は、所定の時間の間に、ステップ802の処理でMACアドレス取得指令パケットを送信した台番号の情報収集端末装置3から返信パケットを受信したか否かを判定する。
ステップ803の処理で、情報収集端末装置3から応答がないと判定された場合、ステップ802の処理でMACアドレス取得指令パケットを送信した台番号の情報収集端末装置3が存在しない(抜け番号エラー)、遊技場内部管理装置1と情報収集端末装置3との間の通信経路に障害が発生している(経路障害)、又は情報収集端末装置3が動作していない(例えば、情報収集端末装置3の電源が入っていないことによる)等が原因で情報収集端末装置3が遊技場内部管理装置1との通信が不可能になっているエラーが発生していることが予測されるので、遊技場内部管理装置1に備わるディスプレイに通信障害が発生している旨を表示し(809)、通知先設定処理を終了する。
一方、ステップ803の処理で、情報収集端末装置3から応答があったと判定された場合、情報収集端末装置管理テーブル700を更新する(804)。
具体的には、遊技場内部管理装置1は、返信パケットに含まれる台番号621を抽出する。そして、遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号702のうち、抽出した台番号と一致するエントリのMACアドレス703に、返信パケットに含まれるMACアドレスを登録する。
これによって、遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3に設定された台番号と情報収集端末装置3のMACアドレスを関連付けることができる。
次に、遊技場内部管理装置1は、同じ台番号が複数の情報収集端末装置3に重複して設定されているか否かを判定する(805)。
具体的には、遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号702のうち、抽出した台番号と一致するエントリのMACアドレス703に複数のMACアドレスが登録されるか否かを判定する。
つまり、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号702のうち、抽出した台番号と一致するエントリのMACアドレス703に現在受信した返信パケットに含まれるMACアドレスと異なるMACアドレスが登録されていれば、複数のMACアドレスが登録されることになるので、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号702のうち、抽出した台番号と一致するエントリのMACアドレス703に現在受信した返信パケットに含まれるMACアドレスと異なるMACアドレスが登録されているか否かを判定する。
なお、情報収集端末装置管理テーブル703のMACアドレス703に複数のMACアドレスが登録される場合について説明したが、MACアドレス703に一つのMACアドレスしか登録されない場合について説明する。
この場合の同じ台番号が複数の情報収集端末装置3に重複して設定されているか否かを判定する他の方法としては、MACアドレス703が上書きされるか否かを判定してもよい。
つまり、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号702のうち、抽出した台番号と一致するエントリのMACアドレス703に現在受信した返信パケットに含まれるMACアドレスと異なるMACアドレスが登録されていれば、MACアドレス703が上書きされることになるので、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号702のうち、抽出した台番号と一致するエントリのMACアドレス703に現在受信した返信パケットに含まれるMACアドレスと異なるMACアドレスが登録されているか否かを判定する。
ステップ805の処理で、同じ台番号が複数の情報収集端末装置3に重複して設定されていると判定された場合、遊技場内部管理装置1と情報収集端末装置3との間で台番号に基づく通信ができないため、重複していると判定された台番号の情報収集端末装置3に備わるLED32を点灯させる指令をブロードキャストで送信する(808)。
ステップ808の処理においてブロードキャストで送信される重複時点灯指令パケット(LED点灯指令)について、図6を用いて説明する。
重複時点灯指令パケットはブロードキャストで送信されるため、ヘッダ部61の宛先アドレス611には、ブロードキャストアドレスが格納される。ヘッダ部61の送信元アドレス612には、重複時LED点灯指令パケットを送信する遊技場内部管理装置1のMACアドレスが格納される。ボディ部62の台番号621には、重複していると判定された台番号が格納される。ボディ部62のMACアドレス622には、重複していると判定された台番号に対応するMACアドレスが格納される。ボディ部62の指令内容623には、重複時LED点灯指令が格納される。
なお、本発明の実施形態では、MACアドレス622には重複していると判定された台番号に対応するMACアドレスが格納されるが、MACアドレス622に何も格納されなくてもよい。
なお、遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号702のうち、重複していると判定された台番号と一致するエントリのMACアドレス703に登録されている複数の情報収集端末装置3のMACアドレスを宛先とする重複時点灯指令パケットを、ユニキャストでそれぞれ送信することも可能である。
ステップ808の処理においてユニキャストで送信される重複時点灯指令パケットについて、図6を用いて説明する。
この場合、重複時点灯指令パケットはユニキャストで送信されるため、ヘッダ部61の宛先アドレス611には、送信先のMACアドレスである重複していると判定された台番号に対応するMACアドレスが格納される。ヘッダ部61の送信元アドレス612には、重複時LED点灯指令パケットを送信する遊技場内部管理装置1のMACアドレスが格納される。ボディ部62の台番号621及びMACアドレス622には、何も格納されない。ボディ部62の指令内容623には、重複時LED点灯指令が格納される。
以上によって、台番号が重複して設定されている情報収集端末装置3のLED32が台番号重複時の態様で点灯するので、遊技店の従業員は、どの情報収集端末装置3で台番号が重複して設定されているかを把握できる。
次に、遊技場内部管理装置1は、遊技場内部管理装置1に備わるディスプレイに台番号重複エラーが発生している旨を表示し(809)、通知先設定処理を終了する。
一方、ステップ805の処理で、同じ台番号が複数の情報収集端末装置3に重複して設定されていないと判定された場合、ステップ802の処理でMACアドレス取得指令パケットを送信した台番号に設定された情報収集端末装置3は、遊技場内部管理装置1と通信できるので、ステップ801の処理で設定されたすべての台番号の情報収集端末装置3に通信先設定処理が実行されたか否かを判定する(806)。
ステップ801の処理で設定されたすべての台番号の情報収集端末装置3に通信先設定処理が実行されていないとステップ806処理で判定された場合、ステップ802の処理に戻り、ステップ801の処理で設定された台番号のうち、まだ選択されていない台番号を選択し、通信先設定処理を続行する。
一方、ステップ801の処理で設定されたすべての台番号の情報収集端末装置3に通信先設定処理が実行されたとステップ806処理で判定された場合、遊技場内部管理装置1に備わるディスプレイに正常に通信先設定処理が終了した旨を表示し(807)、通信先設定処理を終了する。
本実施形態では、ステップ808の処理では、情報収集端末装置3に備わるLED32が点灯するのみであるので、ステップ808の処理でLED32を点灯させた後、多くの情報収集端末装置3に備わるLED32が点灯してしまい、遊技店の従業員が同じ台番号に設定されている情報収集端末装置3を特定できなくなることを防止するため、次の台番号の情報収集端末装置3に通信先設定処理を実行せずに、通信先設定処理を終了する。
情報収集端末装置3が7セグメントの表示器を備える場合には、ステップ808の処理で、当該表示器に重複している台番号を表示させてもよい。この場合、表示器に表示された台番号によって、遊技店の従業員は、同じ台番号が設定されている情報収集端末装置3を特定できるため、ステップ809の処理の後に通信先設定処理を即座に終了させずに、ステップ806の処理に戻り、まだ通信先設定処理を実行していない情報収集端末装置3に通信先設定処理を実行するようにしてもよい。
また、通信先設定処理が正常に終了しなかった場合には、エラー表示の終了後に自動的若しくは遊技店の従業員の操作により再度通信先設定処理を行うようにして、通信先設定処理が正常に終了するまで繰り返し行うとよい。
図9は、本発明の実施形態のLED順次点灯指令処理のフローチャートである。
LED点灯指令処理は、台番号順に情報収集端末装置3のLED32を順次点灯させ、遊技店の従業員が情報収集端末装置3に設定した台番号と実際に情報収集端末装置3に設定された台番号とが一致しているか否かを確認するための処理であり、通信先設定処理の実行後(正常な終了後)に遊技場内部管理装置1によって実行される。
まず、これからLED順次点灯処理を実行する情報収集端末装置3の台番号を設定する(901)。ステップ901の処理では、通信先設定処理によって台番号とMACアドレスとを関連付けられた情報収集端末装置3の台番号を、遊技場内部管理装置1が自動的に設定してもよいし、通信先設定処理によって台番号とMACアドレスとを関連付けられた情報収集端末装置3の台番号を遊技店の従業員が設定してもよい。
なお、ステップ901の処理では、島又は遊技店の通路ごとに配置された情報収集端末装置3の台番号を設定すると、遊技店の従業員は、島又は遊技店の通路単位で情報収集端末装置3のLED32が順次点灯していくことを確認できる。
次に、LED32を点灯させる確認時点灯指令パケット(LED点灯指令)をステップ901の処理で設定された台番号のうち一番小さい台番号を選択し、選択した台番号の情報収集端末装置3にLED32を点灯させる確認時点灯指令パケットをブロードキャストで送信する(902)。
ステップ902の処理においてブロードキャストで送信される点灯指令パケットの構成は、ステップ808の処理においてブロードキャストで送信される確認時点灯指令パケットと同じ構成であるため説明を省略する。
なお、遊技場内部管理装置1は、確認時点灯指令パケットを、ユニキャストでそれぞれ送信することも可能である。
ステップ902の処理においてユニキャストで送信される確認時点灯指令パケットの構成は、ステップ808の処理においてユニキャストで送信される重複時点灯指令パケットと同じ構成であるため説明を省略する。
次に、ステップ902の処理で確認時点灯指令パケット(LED点灯指令)を送信してから所定時間が経過したか否かを判定する(903)。
ステップ902の処理で確認時点灯指令パケット(LED点灯指令)を送信してから所定時間が経過していないとステップ903の処理で判定された場合、所定時間が経過するまでステップ903の処理を繰り返す。
一方、ステップ902の処理で確認時点灯指令パケット(LED点灯指令)を送信してから所定時間が経過したとステップ903の処理で判定された場合、ステップ901の処理で設定されたすべての台番号の情報収集端末装置3に確認時点灯指令パケット(LED点灯指令)が送信されたか否かを判定する(904)。
ステップ901の処理で設定されたすべての台番号の情報収集端末装置3に確認時点灯指令パケット(LED点灯指令)が送信されていないとステップ904の処理で判定された場合、ステップ902の処理に戻る。なお、ステップ902の処理では、現在選択されている台番号の次に小さい台番号を選択し、選択した台番号の情報収集端末装置3にLED32を点灯させる確認時点灯指令パケットをブロードキャストで送信する。
一方、ステップ901の処理で設定されたすべての台番号の情報収集端末装置3に確認時点灯指令パケット(LED点灯指令)が送信されたとステップ904の処理で判定された場合、遊技場内部管理装置1に備わるディスプレイにLED順次点灯指令処理が終了した旨を表示し(906)、LED順次点灯指令処理を終了する。
なお、本実施形態では、遊技場内部管理装置1が台番号の小さい順に確認時点灯指令パケット(LED点灯指令)を送信するが、台番号が大きい順に確認時点灯指令パケット(LED点灯指令)を送信するようにしてもよい。
図10は、本発明の実施形態のデータ収集処理のフローチャートである。
データ収集処理は、遊技場内部管理装置1が情報収集端末装置3から遊技データ等の遊技データを集計するために遊技場内部管理装置1のCPU101で実行される処理であり、所定のタイミングでメイン処理から呼び出され実行される。
まず、遊技場内部管理装置1は、ステップ1006の処理で設定された台番号の情報収集端末装置3から、データを収集する要求する指令をブロードキャストで送信する(1001)。なお、ステップ1006の処理で台番号が設定されていない場合、つまりデータ収集処理が一度も実行されていない場合、任意の台番号を設定し、設定した台番号の情報収集端末装置3から、遊技データを収集する指令をブロードキャストで送信する。
ステップ1001の処理においてブロードキャストで送信されるデータ収集指令パケットについて、図6を用いて説明する。
データ収集指令パケットはブロードキャストで送信されるため、ヘッダ部61の宛先アドレス611には、ブロードキャストアドレスが格納される。ヘッダ部61の送信元アドレス612には、データ収集指令パケットを送信する遊技場内部管理装置1のMACアドレスが格納される。ボディ部62の台番号621には、設定された台番号が格納される。ボディ部62のMACアドレス622には、設定された台番号に対応するMACアドレスが格納される。ボディ部62の指令内容623には、データ収集指令が格納される。
なお、本発明の実施形態では、MACアドレス622には設定された台番号に対応するMACアドレスが格納されるが、MACアドレス622に何も格納されなくてもよい。
なお、遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号702のうち、ステップ1001の処理でデータ収集指令パケットを送信した台番号と一致するエントリのMACアドレス703に登録されている複数の情報収集端末装置3のMACアドレスを宛先とするデータ収集指令パケットを、ユニキャストで送信することも可能である。
ステップ1001の処理においてユニキャストで送信されるデータ収集指令パケットについて、図6を用いて説明する。
データ収集指令パケットはユニキャストで送信されるため、ヘッダ部61の宛先アドレス611には、送信先のMACアドレスである設定された台番号に対応するMACアドレスが格納される。ヘッダ部61の送信元アドレス612には、データ収集指令パケットを送信する遊技場内部管理装置1のMACアドレスが格納される。ボディ部62の台番号621及びMACアドレス622には、何も格納されない。ボディ部62の指令内容623には、データ収集指令が格納される。
次に、遊技場内部管理装置1が、データ収集指令に対する応答を受信したか否かを判定する(1002)。
ステップ1002の処理で、データ収集指令に対する応答を受信したと判定された場合、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号のうち、データ収集指令を送信した情報収集端末装置3の台番号と一致するエントリの集計データ704に、受信した応答に含まれるデータを登録(累積加算)する(1005)。
一方、ステップ1002の処理で、データ収集指令に対する応答を受信していないと判定された場合、ステップ1001の処理でデータ収集指令を送信してから所定時間が経過したか否かを判定する(1003)。
ステップ1001の処理でデータ収集指令を送信してから所定時間が経過していないとステップ1003の処理で判定された場合、ステップ1002の処理に戻る。
一方、ステップ1001の処理でデータ収集指令を送信してから所定時間が経過したとステップ1003の処理で判定された場合、ステップ1001の処理でデータ収集指令を送信した台番号の情報収集端末装置3をデータ収集対象から除外し、情報収集端末装置3からデータが収集されなかった旨を遊技店の従業員に報知する(1004)。ここで、データ収集対象から除外するのは、情報収集端末装置3に異常が発生したり通信媒体に異常(断線)等してデータ収集処理が円滑に進まなくなるのを防止するためである。なお、報知する方法としては、遊技場内部管理装置1に備わるスピーカから警告音を出力する。遊技場内部管理装置1に備わるディスプレイに情報収集端末装置3からデータが収集されなかった旨を台番号と共に表示する等、種々の方法がある。
次に、情報収集端末装置管理テーブル700の台番号のうち、データ収集指令を送信した情報収集端末装置3の台番号と一致するエントリの集計データ704に、遊技データが集計されなかった旨を登録する(1005)。なお、この場合、集計データ704にデータが登録されているデータに上書きしないように、遊技データが集計されなかった旨を登録する。
次に、データを収集する対象の情報収集端末装置3の台番号を次の台番号に設定し(1006)、ステップ1001の処理に戻る。
図11は、本発明の実施形態の情報収集端末制御処理のフローチャートである。
情報収集端末制御処理は、情報収集端末装置3が受信したパケットに基づく処理を実行するための処理であり、情報収集端末装置3がブロードキャストで送信されたパケットを受信した場合に情報収集端末装置3のCPUによって実行される。
なお、情報収集端末装置3は、ユニキャストで送信されたパケットの場合、自分宛のパケットしか受信しないため、情報収集端末制御処理を実行する必要はない。
情報収集端末装置3が受信したパケットのボディ部62MACアドレスが含まれるか否かによって、受信したパケットが自分宛のパケットであるか否かを判定する処理が異なるため、まず、受信したパケットのボディ部62にMACアドレスが含まれるか否かを判定する(1101)。
受信したパケットのボディ部62にMACアドレスが含まれない場合、MACアドレスによって自分宛のパケットであるか否かを判定できないため、受信したパケットに含まれる台番号とパケットを受信した情報収集端末装置3に設定された台番号とが一致するか否かを判定する(1102)。
ステップ1102の処理で、受信したパケットに含まれる台番号とパケットを受信した情報収集端末装置3に設定された台番号とが一致しない場合、受信したパケットは自分宛でないため、自分宛の情報収集端末装置制御処理を終了する。
一方、ステップ1102の処理で、受信したパケットに含まれる台番号とパケットを受信した情報収集端末装置3に設定された台番号とが一致する場合、受信したパケットは自分宛であるため、受信したパケットの指令内容を抽出し、抽出した指令内容によって処理が分岐する(1104)。
一方、ステップ1101の処理で、受信したパケットのボディ部62にMACアドレスが含まれる場合、MACアドレスによって自分宛のパケットであるか否かを判定できるため、受信したパケットに含まれるMACアドレスと情報収集端末装置3に設定されているMACアドレスとが一致するか否かを判定する(1103)。
ステップ1103の処理で、受信したパケットに含まれるMACアドレスと情報収集端末装置3に設定されているMACアドレスとが一致しないと判定された場合、受信したパケットは自分宛でないため、自分宛の情報収集端末装置制御処理を終了する。
一方、ステップ1103の処理で、受信したパケットに含まれるMACアドレスと情報収集端末装置3に設定されているMACアドレスとが一致すると判定された場合、受信したパケットは自分宛であるため、ステップ1104の処理に進む。
ステップ1104の処理について説明する。
抽出した指令内容が、図8に示すステップ802の処理で送信されたMACアドレスを含む返信パケットを送信する指令である場合、受信したパケットに含まれる送信元(遊技場内部管理装置1)のMACアドレスを通信先として記憶する(1105)。
次に、情報収集端末装置3に設定されている台番号及び情報収集端末装置3のMACアドレスをボディ部に含む返信パケットを作成し、作成した返信パケットをブロードキャストで送信し(1106)、情報収集端末装置制御処理を終了する。
ステップ1106の処理において、ブロードキャストで送信される返信パケットについて、図6を用いて説明する。
返信パケットはブロードキャストで送信されるため、ヘッダ部61の宛先アドレス611には、ブロードキャストアドレスが格納される。ヘッダ部61の送信元アドレス612には、返信パケットを送信する情報収集端末装置3のMACアドレスが格納される。ボディ部62の台番号621には、返信パケットを送信する情報収集端末装置3に設定されている台番号が格納される。ボディ部62のMACアドレス622には、返信パケットを送信する情報収集端末装置3と遊技場内部管理装置1のMACアドレスが格納される。ボディ部62の指令内容623には、何も格納されない。
なお、情報収集端末装置3は、遊技場内部管理装置1のMACアドレスを宛先とする返信パケットを、ユニキャストで送信することも可能である。
ステップ1106の処理においてユニキャストで送信される点灯指令パケットについて、図6を用いて説明する。
返信パケットはユニキャストで送信されるため、ヘッダ部61の宛先アドレス611には、送信先の遊技場内部管理装置1のMACアドレスが格納される。ヘッダ部61の送信元アドレス612には、返信パケットを送信する情報収集端末装置3のMACアドレスが格納される。ボディ部62の台番号621には、返信パケットを送信する情報収集端末装置3に設定されている台番号が登録される。ボディ部62のMACアドレス622には、返信パケットを送信する情報収集端末装置3のMACアドレスが格納される。ボディ部62の指令内容623には、何も格納されない。
一方、抽出した指令内容が図8に示すステップ808の処理又はステップ902の処理で送信されたLED点灯指令である場合、情報収集端末装置3に備わるLED32を点灯させ(1107)、情報収集端末装置制御処理を終了する。
ステップ1107の処理では、LED32を点灯させるのは一例にすぎず、LED32の通常の状態から変化させればよい。例えば、LED32が通常状態で点灯している場合には、LED点灯指令を受信すると、LED32を消灯又は点滅させればよい。
なお、ステップ808の処理で送信されたLED点灯指令によるLED32の点灯か、ステップ902の処理で送信されたLED点灯指令によるLED32の点灯かを、遊技店の従業員が識別できるようにするために、ステップ808の処理で送信されたLED点灯指令の場合とステップ902の処理で送信されたLED点灯指令の場合とで、点灯パターンを変化させる。例えば、ステップ808の処理で送信されたLED点灯指令の場合、LED32を単に点灯させ、ステップ902の処理で送信されたLED点灯指令の場合、LED32を点滅させる。
一方、抽出した指令内容が図9に示すステップ1001の処理で送信されたデータ収集指令である場合、情報収集端末装置3が収集したデータを収集データパケットとして送信し(1108)、情報収集端末装置制御処理を終了する。
ステップ1106の処理において、ブロードキャストで送信される収集データパケットについて、図6を用いて説明する。
収集データパケットはブロードキャストで送信されるため、ヘッダ部61の宛先アドレス611には、ブロードキャストアドレスが格納される。ヘッダ部61の送信元アドレス612には、収集データパケットを送信する情報収集端末装置3のMACアドレスが格納される。ボディ部62の台番号621には、収集データパケットを送信する情報収集端末装置3に設定されている台番号が格納される。ボディ部62のMACアドレス622には、収集データパケットを送信する情報収集端末装置3と遊技場内部管理装置1のMACアドレスが格納される。ボディ部62の指令内容623には、情報収集端末装置3が収集したデータが格納される。
なお、情報収集端末装置3は、遊技場内部管理装置1のMACアドレスを宛先とする収集データパケットを、ユニキャストで送信することも可能である。
ステップ1106の処理においてユニキャストで送信される収集データパケットについて、図6を用いて説明する。
収集データパケットはユニキャストで送信されるため、ヘッダ部61の宛先アドレス611には、送信先の遊技場内部管理装置1のMACアドレスが格納される。ヘッダ部61の送信元アドレス612には、収集データパケットを送信する情報収集端末装置3のMACアドレスが格納される。ボディ部62の台番号621には、収集データパケットを送信する情報収集端末装置3に設定されている台番号が格納される。ボディ部62のMACアドレス622には、収集データパケットを送信する情報収集端末装置3のMACアドレスが格納される。ボディ部62の指令内容623には、情報収集端末装置3が収集したデータが格納される。
なお、ステップ808の処理、ステップ902の処理、及びステップ1001の処理で遊技場内部管理装置1が、各種指令パケットをブロードキャストで情報収集端末装置3へ各種指令パケットを送信する場合、各種指令パケットのボディ部62のMACアドレス622には、送信先のMACアドレスが格納されてもよいし、格納されなくてもよい。
しかし、各種指令パケットのMACアドレス622に何も格納されない場合、遊技場内部管理装置1から送信された各種指令パケットに含まれる台番号と情報収集端末装置3に設定されている台番号とが一致するか否かによって、処理を実行するか否かを判定する。この場合、情報収集端末装置3に台番号設定スイッチ31によって台番号が設定された後、台番号設定スイッチ31の誤動作によって、情報収集端末装置3に設定されていた台番号が変化してしまった場合に、遊技場内部管理装置1が意図しない情報収集端末装置3各種指令パケットの処理を実行してしまう。
一方、各種指令パケットのMACアドレス622には各種指令パケットの処理を実行させる情報収集端末装置3のMACアドレスが格納される場合、台番号設定スイッチ31の誤動作によって、情報収集端末装置3に設定されていた台番号が変化した場合でも、不変であるMACアドレスによって自分宛のパケットか否かを判定するため、意図した情報収集端末装置3に各種指令パケットの処理を実行させることができる。
なお、本発明の実施形態では、情報収集端末装置3が遊技データを収集する遊技用装置4は一つである場合について説明したが、情報収集端末装置3が遊技データを収集する遊技用装置4が複数であっても、適用できる。
具体的には、複数の遊技用装置4の遊技データを収集する情報収集端末装置3の台番号には、当該複数の遊技用装置4の遊技機5の台番号を設定すればよい。
例えば、情報収集端末装置3が、台番号が「001」及び「002」の2台の遊技機5から遊技データを収集する場合、情報収集端末装置3の台番号を「001、002」と設定すればよい。
また、情報収集端末装置3の台番号として、いずれか一つの遊技機の台番号を設定してもよい。
以上の説明では、パチンコ遊技機における説明をしたが、本願発明はパチスロ機にも適用することが可能である。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。