JP2009082293A - 化粧用冷却具 - Google Patents

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卓弘 笹尾
Yoshinori Shimizu
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Abstract

【課題】化粧をする前に顔面の肌を冷却する化粧用冷却具において、使用時に顔面に対する追従性及び触感が良好で、しかも化粧用冷却具を持つ手が冷たくないようにすることを目的とする。
【解決手段】弾性発泡体11と、前記弾性発泡体11の片面側に配置された蓄冷体21と、前記弾性発泡体11及び前記蓄冷体21を収納する袋体31とよりなり、前記蓄冷体21は、柔軟な蓄冷剤収納袋22に冷却状態においても可撓性を有するゲル状の蓄冷剤25が収納されたものからなり、前記袋体31は、可撓性材質からなって蓄冷体出し入れ口37を備えると共に前記蓄冷体配置側の外面が肌との接触面とされたものからなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、化粧に際して肌を冷却する化粧用冷却具に関する。
化粧をする際、肌を冷やして化粧を行うと肌への化粧乗りが良好となると言われている。しかしながら、化粧水を含ませて使用される通常の化粧用パフは、冷却機能を有していないことから、化粧乗りを良好にするため、顔面形状に形成された袋内に保冷剤が収容された冷却用マスクや水を含ませたタオルを冷蔵庫に収容して予め冷却し、化粧時に冷蔵庫から冷却用マスクやタオルを取り出して顔面に所定時間被せて肌を冷やし、その後に化粧用パフで化粧することが行われている。
しかし、従来の冷却用マスク等の冷却用具は、凍ると硬くなりすぎて肌との接触時に不快感を与えたり、凍る前の保冷剤が柔らか過ぎることから冷蔵庫で冷却用具を冷却する際に保冷剤が偏った状態で凍り、それにより冷却用具の厚みが不均一になって使用時の触感を損なったりする問題がある。さらに、水を含ませたタオルを予め冷却して使用する場合には、冷却したタオルを肌に当てて冷やす際にタオルを持つ手が冷たくなり過ぎるため、扱い難い問題もある。
また、冷蔵庫で偏りや変形を生じ難い冷却パッドも提案されているが、化粧用冷却具として顔面の冷却に使用した場合、顔面の肌は、常日頃、化粧用パフによる滑らかな触感に慣れていることもあって、他の部位の肌よりも触感が敏感となっており、従来提案されている冷蔵庫で偏りや変形を生じ難い冷却パッドであっても、肌に触れた際にはまだ硬さを感じ、触感に劣る問題がある。さらに、使用する際に冷却パッドを持つ手が冷たくなりすぎる問題もある。
特開2003−113038号公報 特開2005−7018号公報 特開2002−173671号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、冷却して使用する際の顔面に対する追従性及び触感が良好で、しかも化粧用冷却具を持つ手が冷たくない化粧用冷却具の提供を目的とする。
請求項1の発明は、弾性発泡体と、前記弾性発泡体の片面側に配置された蓄冷体と、前記弾性発泡体及び前記蓄冷体を収納する袋体とよりなり、前記蓄冷体は、柔軟な蓄冷剤収納袋に冷却状態においても可撓性を有するゲル状の蓄冷剤が収納されたものからなり、前記袋体は、可撓性材質からなって蓄冷体出し入れ口を備えると共に前記蓄冷体配置側の外面が肌との接触面とされていることを特徴とする化粧用冷却具に係る。
請求項2の発明は、請求項1において、前記蓄冷剤は水、アルコール、ゲル化剤を含み、前記水100重量部に対して前記アルコールが40〜60重量部、前記ゲル化剤が2〜4重量部であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記外袋は、前記弾性発泡体側の外面に把持部が形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、前記弾性発泡体は、反発弾性(JIS K 6400−3)が15%以下であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、袋体における蓄冷体配置側の外面が肌に対する接触面とされると共に、袋体における蓄冷体とは反対側の外面は弾性発泡体により蓄冷体の冷気が遮断されるため、化粧時に蓄冷体とは反対側の外面を持って使用することにより、化粧用冷却具を持つ手が冷たくなるのを防ぐことができる。また、蓄冷体が、柔軟な蓄冷剤収納袋に冷却状態においても可撓性を有するゲル状の蓄冷剤が収納されたものからなるため、使用時に顔面に対する蓄冷体の追従変形性を有し、顔面の肌に与える触感を良好にすることができる。さらに弾性発泡体の片側に蓄冷体が配置されているため、化粧用冷却具を顔面に押しつけた際に、弾性発泡体の緩衝性により顔面の肌に与える触感を一層良好にすることができる。
請求項2の発明によれば、蓄冷体内の蓄冷剤が水100重量部に対して、アルコール40〜60重量部、ゲル化剤2〜4重量部含むものからなるため、蓄冷体を冷蔵庫に収納して冷却する際に蓄冷体内の蓄冷剤が偏るのを防ぐことができ、蓄冷剤の偏りにより蓄冷体が変形して袋体内へ蓄冷体の収納が難くなるおそれがない。さらに、蓄冷剤の偏りにより化粧用冷却具の使用時に顔面に対する蓄冷体の追従変形性が不良となるのを防ぐことができ、肌に与える触感を良好にすることができる。
請求項3の発明によれば、袋体は弾性発泡体側の外面に把持部が形成されているため、化粧用冷却具を使用する際に便利であり、また、把持する側と肌に対する接触側とを間違えるのを防ぐことができる。
請求項4の発明によれば、弾性発泡体を、反発弾性(JIS K 6400−3)15%以下の低反発性発泡体で構成したため、化粧用冷却具を顔面へ押しつけた際に、弾性発泡体の低反発性によって肌に与える触感が一層良好となる。
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例に係る化粧用冷却具の斜視図、図2は図1の2−2断面図、図3は本発明の他の第2実施例に係る化粧用冷却具の斜視図、図4は図3の4−4断面図、図5は本発明の第3実施例に係る化粧用冷却具の一部切り欠き斜視図である。
図1及び図2に示す第1実施例の化粧用冷却具10は、化粧をする際に肌を冷やすのに好適なものであり、弾性発泡体11と蓄冷体21と袋体31とよりなる。
弾性発泡体11は、化粧用冷却具10の蓄冷体21側を顔面の肌に押しつけた際に、弾性発泡体11の緩衝性により肌に与える触感を良好にすると共に、化粧用冷却具10を持つ手と蓄冷体21との間に介在して蓄冷体21の冷気を遮断し、化粧用冷却具10を持つ手が冷たくなるのを防止する効果、さらには手による化粧用冷却具10を押圧する力を分散させて肌が局部的に押圧される不快感を生じ難くする効果を奏する。前記弾性発泡体11としては、ポリウレタンフォーム等で構成され、特には反発弾性(JIS K 6400−3)が15%以下、好ましくは1〜15%の低反発弾性発泡体、例えば、低反発弾性ポリウレタンフォームが好ましい。反発弾性が前記範囲の低反発弾性発泡体を前記弾性発泡体11として用いれば、化粧用冷却具10を肌に押しつけて使用する際に、前記弾性発泡体11による反発弾性力が小さいことから、肌に与える触感が一層良好となる。前記弾性発泡体11の大きさは、化粧用冷却具10の大きさに応じて適宜決定される。図2に示す弾性発泡体11の大きさの例として、厚み10〜40mm、直径60〜120mm程度の略円柱状あるいは略円盤状からなるものを挙げる。
蓄冷体21は、化粧用冷却具10の使用時に化粧用冷却具10と接触する肌を冷やすためのものであり、予め冷蔵庫で冷却された後、前記化粧用冷却具10における肌との接触側となる前記弾性発泡体11の片側にセットされる。前記蓄冷体21は、蓄冷剤収納袋22に蓄冷剤25が充填された構成からなる。
前記蓄冷剤収納袋22は、樹脂の一層または二層で構成された柔軟性のあるフィルムで形成され、蓄冷剤が収納された後、ウェルダー加工等により蓄冷剤充填口が封止されている。前記蓄冷剤収納袋22の素材は、ポリ塩化ビニルやエチレン酢酸ビニル等、冷却によっても柔軟性の損なわれないものであればよく、適宜選択される。さらに、シリカやアルミニウム等を蒸着した蒸着フィルムは、蓄冷剤中の水分の揮発を防いで蓄冷剤の使用可能期間を長くすることができるため、蓄冷剤収納袋22として好ましい材質である。前記蓄冷剤収納袋22を構成するフィルムの厚みは50〜75μm程度が好ましい。50μm未満の場合は蓄冷剤収納袋22が強度不足となり、一方75μmを超えると、蓄冷剤収納袋22が柔軟性に欠け、前記蓄冷体21の顔面に対する形状追従性が損なわれやすくなる。
蓄冷剤25は、冷却状態においても可撓性を有するゲル状のものからなり、水、アルコール、ゲル化剤を含むものであり、それらが均一に攪拌分散されて前記蓄冷剤収納袋22に充填されている。なお、前記蓄冷体21は、家庭用冷蔵庫の冷凍庫に収納されて冷却されることが一般的であり、家庭用冷蔵庫における冷凍庫の冷却温度である−20℃に蓄冷剤25が冷却されても可撓性を有する必要がある。このことから、前記蓄冷剤25が可撓性を有する冷却状態の温度は、本実施例では−20℃〜0℃に設定され、前記蓄冷剤25が−20℃〜0℃の冷却状態においても可撓性を有するように、水、アルコール、ゲルが後述のように決められている。すなわち、本実施例の蓄冷剤25は非冷却状態の常温から−20℃の範囲で可撓性を有する。
水は蓄冷剤25の主原料を構成するものであり、融解潜熱が大きいため、大なる冷却効果が得られる。
アルコールとしては、メチルアルコール,エチルアルコール等のモノアルコール、またはプロピレングリコール,グリセリン等の多価アルコールが挙げられる。前記アルコールは、寒剤としての効果もあるので、前記蓄冷剤の望む融点に合わせて選択されるが、特に、本発明では、前記蓄冷体21を冷却した状態でも蓄冷剤25が可撓性のある柔らかいものとして、前記化粧用冷却具10の使用時の触感を良好とする必要があるため、通常の家庭用冷蔵庫における冷凍庫の冷却温度よりも低い−20℃以下の凝固点を有する多価アルコールが好ましい。さらに、前記多価アルコールの中でも、プロピレングリコールは凝固点が−31℃であって、通常の家庭用冷蔵庫における冷凍庫の冷却温度よりも充分低い凝固点(−31℃)を有し、しかもゲル化剤との相溶性も良いため、冷却状態でも可撓性を有する柔らかい蓄冷剤25を得るのに好適である。
前記アルコールの量は、水100重量部に対して40〜60重量部の範囲が好ましい。特に化粧用冷却具10は使用時における顔面形状に対する蓄冷剤の形状追従性(変形性)が重要なため、アルコールの量を一般的な冷却具用蓄冷剤における量よりも多い40〜60重量部とするのが好ましい。前記アルコールが40重量部未満では使用時に顔面形状に対する蓄冷剤の形状追従性が悪く、触感に劣るようになる。一方、前記アルコールが60重量部を超えると、蓄冷剤の冷却能力が低下して化粧用冷却具10の使用可能時間が短くなりすぎる。特に好ましいアルコールの量は、水100重量部に対して45〜55重量部である。
ゲル化剤は、前記蓄冷剤25をゼリー状にするためのものであり、公知のカルボキシメチルセルロース(CMC),ポリビニルアルコール,ポリアクリル酸ナトリウム,ポリアクリルアミド等の親水性ポリマーを架橋とすることにより水不溶性とした高吸水性ポリマー、天然多糖類であるデンプン,ゼラチン,グアガム等を使用することができる。特にカルボキシメチルセルロース(CMC)は、安全性や入手のし易さ等から好適なものである。
ゲル化剤の量は、水100重量部に対して2〜4重量部が好ましい。ゲル化剤が2重量部未満の場合、蓄冷剤25が柔らかくなり過ぎて蓄冷剤収納袋22内で容易に移動する状態となり、蓄冷体21を長手方向に垂直に立てると蓄冷剤が垂れる(移動する)、すなわち垂れ性に劣るようになるため、冷蔵庫で蓄冷体21を冷却した際に蓄冷剤25の偏りを生じ、その蓄冷剤25の偏りによって前記袋体31への蓄冷体21の収納が難しくなったり、化粧用冷却具10の使用時に顔面の形状に対する蓄冷剤の形状追従性が低下したり、肌に与える触感が劣る(不快に感じる)ようになる。一方、ゲル化剤が4重量部を超える場合、化粧時に顔面の肌の冷却に使用される化粧用冷却具10としては、蓄冷剤25が硬くなりすぎ、顔面の形状に対する蓄冷剤25の形状追従性が劣ったり、肌に与える触感が劣ったりする(不快に感じる)ようになる。特に好ましいゲル化剤の量は、水100重量部に対して2〜3重量部である。
また、前記蓄冷剤25を長期間形状保持するための配合剤としてカリミョウバンを添加してもよい。カリミョウバンを添加する場合には、顔面形状に対する蓄冷剤25の形状追従性を損なわないようにするため、カリミョウバンの量は水100重量部に対して0.15重量部以下とするのが好ましい。
前記蓄冷体21の平面形状及び大きさは、前記弾性発泡体11における前記蓄冷体21配置側の面と略等しい平面形状および大きさとされるのが好ましい。なお、前記蓄冷体21の厚みについては適宜決定される。図2に示す蓄冷体21の大きさの例として、厚み5〜15mm、直径60〜120mm程度の略円盤状のものを挙げる。
袋体31は、前記弾性発泡体11及び前記蓄冷体21を収納可能な可撓性材質の袋状からなり、前記袋体31内の前記弾性発泡体11の片側に前記蓄冷体21を収納配置可能とされ、前記蓄冷体21側の外面が肌との接触面32とされている。また、前記袋体31には、前記弾性発泡体11側の外面に把持部35が形成されている。前記把持部35は、前記化粧用冷却具10を使用する際に化粧用冷却具10を持つ部分であり、本実施例では、バンド状(帯状)からなり、前記把持部35と前記袋体31の弾性発泡体側外面33との間に指が挿入されることにより化粧用冷却具10が把持される。本実施例の袋体31は、織布等の可撓性材質を縫製により円筒袋形状としたものからなり、側面36には前記接触面32寄りの位置に蓄冷体出し入れ口37が形成されている。蓄冷体出し入れ口37は、ファスナー38で開閉可能とされている。なお、前記ファスナーに代えてフック等の他の係合手段を設けたり、あるいはファスナーや他の係合手段を設けたりすることなく、スリット等の開閉口のみで前記蓄冷体出し入れ口37を構成してもよい。前記袋体31の材質は、伸縮性のある生地からなるものが好ましい。例えば、縦横の伸縮性に優れるツーウェイ生地は、前記袋体31の材質として好ましいものである。なお、前記袋体31内には、前記弾性発泡体11の収納部分と前記蓄冷体21の収納部分との間に仕切りを設けてもよい。
図3及び図4に示す第2実施例の化粧用冷却具10Aは、長方形のバッグ状のものからなり、符号11Aは弾性発泡体、21Aは蓄冷体、22Aは蓄冷剤収納袋、25Aは蓄冷剤、31Aは袋体、32Aは肌との接触面、33Aは弾性発泡体側外面、35Aは把持部、37Aは蓄冷体出し入れ口、38Aはファスナーである。なお、本実施例の把持部35Aは、前記弾性発泡体側外面33Aに形成された手挿入口で構成されている。また、図3に示す弾性発泡体11Aの大きさの例として、40〜60mm×70〜120mm×10〜30mmの略直方体形状を挙げる。また、前記蓄冷体21Aの大きさの例として、前記弾性発泡体11Aと略等しい平面サイズで、厚みが5〜15mm程度を挙げる。前記弾性発泡体11A、前記蓄冷体21A及び前記袋体31Aの詳細は、前記第1実施例の化粧用冷却具10で説明した通りである。
図5に示す第3実施例の化粧用冷却具10Bは、巾着袋状の袋体31B内に弾性発泡体11Bと蓄冷体21Bを収納したものである。符号22Bは蓄冷剤収納袋、35Bは把持部、37Bは蓄冷体出し入れ口、39Bは蓄冷体出し入れ口を開閉可能にするための紐である。前記紐39Bは、前記蓄冷体出し入れ口37Bを閉じた状態で結ぶことにより、前記蓄冷体出し入れ口37Bが自然に開くのを防ぐことができる。なお、蓄冷体や蓄冷剤等、各部の詳細は、前記第1実施例の化粧用冷却具10における説明と同様である。
水100重量部にプロピレングリコール(PG)を50重量部とカルボキシメチルセルロース(CMC)を2.0重量部混合して蓄冷剤を調製し、この蓄冷剤30gを内層がLLDPEフィルム50μm、外装がシリカ蒸着ナイロンフィルム15μmの二層フィルムから形成した直径90mm、内容量40mlの円形蓄冷剤収納袋に充填して蓄冷体を形成した。また、反発弾性(JIS K 6400−3)7%の低反発弾性ポリウレタンフォーム(品番:EGR−40STN、イノアックコーポレーション製)から形成した厚み20mm、直径90mmの円柱状弾性発泡体の片面側に前記蓄冷体を配置し、その状態で、袋体内に収納し、実施例1の化粧用冷却具を得た。使用した袋体は、ツーウェイ生地から形成した直径90mm、高さ28mmの円筒状のものであり、側面にファスナーで開閉する蓄冷体出し入れ口を有し、また、袋体における弾性発泡体側の外面にはバンド状の把持部を有するものであって、図1及び図2の袋体31と略等しい外形からなる。また、前記カルボキシメチルセルロース(CMC)を2.5重量部とした実施例2の化粧用冷却具、カルボキシメチルセルロース(CMC)を4.0重量部とした実施例3の化粧用冷却具をそれぞれ形成した。
比較のため、前記実施例2における弾性発泡体を無くし、袋体の高さを前記実施例2における袋体の高さから弾性発泡体の厚み分低くした高さ8mmの比較例1、前記実施例1におけるカルボキシメチルセルロース(CMC)を5.0重量部として蓄冷剤を冷却状態(−20℃〜0℃)で可撓性の無い(変形しない)ものとした比較例2の化粧用冷却具をそれぞれ形成した。
前記実施例1〜実施例3、比較例1及び比較例2の蓄冷体を化粧用冷却具から取り出して家庭用冷蔵庫の冷凍庫に収納し、−20℃で8時間冷却した後、蓄冷体を冷蔵庫から取り出し、蓄冷体を手で押圧して蓄冷体が可撓性を有するか否か調べた。その後、直ちに蓄冷体をそれぞれ対応する実施例及び比較例の袋体内に収納し、把持部とは反対側の弾性発泡体の片面側に配置した。そして、把持部と袋体の外面間に指を挿入して化粧用冷却具を持ち、蓄冷体側の袋体の外面を顔面の肌に押し当てて、肌に与える触感が良好か否か判断すると共に、化粧用冷却具を持つ手が冷たいか否か判断した。その判断結果を表1に示す。触感は局部的な押圧感や硬さ感が小さく良好な感じの場合に「○」、硬い感じあるいは手の押圧力が分散することなく肌を局部的に押圧する感じが大きい場合に「×」とした。一方、手の冷たさは、袋体の外面と接触する指が冷たく感じない場合に「○」、冷たく感じた場合に「×」とした。
Figure 2009082293
表1に示すように、実施例1〜3の化粧用冷却具は、いずれも触感が良好であり、しかも化粧用冷却具を持つ手が冷たさを感じなかった。それに対し、弾性発泡体が無い比較例1の化粧用冷却具においては手の押圧力で局部的な圧力を肌が感じて触感が悪かった。また、比較例2の化粧用冷却具にあっては、蓄冷剤が冷却状態で可撓性の無いことから、蓄冷剤が顔面形状に追従せず、しかも蓄冷剤が硬いことから触感が悪かった。
なお、実施例1〜3における蓄冷体を、冷凍庫内で段差のある棚に載置して8時間冷却した後に冷凍庫から取り出して蓄冷体の外観を観察したところ、蓄冷剤の偏りは見られなかった。また、実施例1〜3における蓄冷体について、冷却前の常温状態で蓄冷体の上端を持って蓄冷剤の垂れ性(流動性)を調べたところ、蓄冷体の下部が膨らむ(すなわち蓄冷剤が下方へ流動する)ことがなかった。このことから、実施例1〜3の蓄冷剤は、垂れ性の良好な(流動性の低い)ものであり、冷凍庫への収納時に蓄冷剤が偏るのを防ぐことができ、蓄冷剤の偏りにより袋体へ蓄冷体を収納し難くなったり、肌に与える触感を損ねたりするおそれがないものであることがわかる。
また、前記垂れ性に関するカルボキシメチルセルロース(CMC)の下限量を確認するため、実施例1におけるカルボキシメチルセルロース(CMC)を1.0重量部にした蓄冷剤を調製し、この蓄冷剤を充填した蓄冷体を冷却前の常温状態で蓄冷体の上端を持って蓄冷剤の垂れ性(流動性)を調べた。その結果、蓄冷体の下部が膨み、垂れ性が悪いことがわかった。それに対し、前記のようにカルボキシメチルセルロース(CMC)が2.0重量部の実施例1は蓄冷剤の垂れ性が良好であり、これらのことから、前記垂れ性に関して、前記カルボキシメチルセルロース(CMC)の量は、水100重量部に対して2.0重量部以上であるのが好ましいことがわかる。
また、前記触感に関するプロピレングリコール(PG)の下限量を確認するため、実施例1におけるプロピレングリコール(PG)量を30重量部と40重量部にそれぞれ変更した化粧用冷却具を作成し、実施例と同様に触感を判断した。その結果、プロピレングリコール(PG)量が30重量部の場合には、蓄冷体の硬さを感じ、触感が悪かったのに対し、プロピレングリコール(PG)量が40重量部の場合には、触感が良好であった。これらのことから、前記触感に関して、前記プロピレングリコール(PG)の量は、水100重量部に対して4.0重量部以上であるのが好ましいことがわかる。
このように本発明の化粧用冷却具は、使用時に顔面に与える触感を良好にすることができると共に化粧用冷却具を持つ手が冷たくなるのを防ぐ効果を奏するものである。
本発明の第1実施例に係る化粧用冷却具の斜視図である。 図1の2−2断面図である。 本発明の第2実施例に係る化粧用冷却具の斜視図である。 図3の4−4断面図である。 本発明の第3実施例に係る化粧用冷却具の一部切り欠き斜視図である。
符号の説明
10,10A,10B 化粧用冷却具
11,11A,11B 弾性発泡体
21,21A,21B 蓄冷体
22,22A,22B 蓄冷剤収納袋
25,25A 蓄冷剤
31,31A,31B 袋体
32,32A 肌との接触面
33,33A 弾性発泡体側外面
35,35A,35B 把持部
37,37A,37B 蓄冷体出し入れ口

Claims (4)

  1. 弾性発泡体と、
    前記弾性発泡体の片面側に配置された蓄冷体と、
    前記弾性発泡体及び前記蓄冷体を収納する袋体とよりなり、
    前記蓄冷体は、柔軟な蓄冷剤収納袋に冷却状態においても可撓性を有するゲル状の蓄冷剤が収納されたものからなり、
    前記外袋は、可撓性材質からなって蓄冷体出し入れ口を備えると共に前記蓄冷体配置側の外面が肌との接触面とされていることを特徴とする化粧用冷却具。
  2. 前記蓄冷剤は水、アルコール、ゲル化剤を含み、前記水100重量部に対して前記アルコールが40〜60重量部、前記ゲル化剤が2〜4重量部であることを特徴とする請求項1に記載の化粧用冷却具
  3. 前記外袋は、前記弾性発泡体側の外面に把持部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧用冷却具。
  4. 前記弾性発泡体は、反発弾性(JIS K 6400−3)が15%以下であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の化粧用冷却具。
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