JP2009082260A - ドラム式洗濯乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】
洗濯乾燥機における洗剤ケースと乾燥フィルタを電動で自動的に開放する。
【解決手段】
洗剤ケース10と乾燥フィルタ17にそれぞれ連結板16を設け、洗濯機本体に設けた駆動手段15により回転する回転板19と連結板16とを噛み合わせて、回転板19の回転により連結板16を移動させて洗剤ケース10と乾燥フィルタ17とを電動で開放する。洗剤ケース10は洗濯工程で布量検知が完了して洗剤を投入すべき時点で自動的に電動で開放する。乾燥フィルタ17は乾燥工程が終了した時点、ないし乾燥フィルタ17の詰まりを検出したら自動的に開いてユーザに洗剤投入ないし乾燥フィルタ17の清掃を促す。
【選択図】図1

Description

本発明は、衣類の洗濯および乾燥を行うドラム式洗濯乾燥機に係る。
ドラム式洗濯乾燥機は、水平、あるいは略水平に傾斜して配置された水槽内にドラムを回転自在に配置して、回転軸のまわりにドラムを回転駆動して洗濯物を洗濯,すすぎ,脱水,乾燥まで行うものである。
洗濯を行う際には、ドラム内部に衣類を投入し、例えば引き出し式に設けられた洗剤ケースを引き出して、その内部に洗剤を投入する。洗剤ケースに水を注入して洗剤を溶解した洗剤液をドラム内部に注入して衣類に浸透させたのちに洗濯工程を行う。洗濯の都度、洗剤ケースには洗剤を投入する必要がある。
すすぎ,脱水まで完了して水分を含んだ洗濯物を乾燥させるには、湿気を含んだドラム内部の空気を水槽外に排気して、除湿手段によって除湿した後に加熱手段によって加熱し、ファンによって加圧・加速された乾燥された空気をドラム内部に吹き込むことで洗濯物から水分を蒸発させる、という乾燥サイクルを繰り返すことで洗濯物を乾燥させる。
乾燥サイクルを行うと、衣類から糸くずであるリントが放出されるので、それらのリントがヒータなどに付着しないようにリントを捕集するリントフィルタが乾燥風路には設けられている。リントフィルタにリントが蓄積すると、乾燥させた空気経路の通風抵抗が大きくなって風量が低下するので乾燥性能が低下する。
そのため、例えば乾燥サイクルを行うたびにユーザはそのリントフィルタを洗濯乾燥機本体から引き出して後、リントを掻き出して清掃する必要がある。
これらの操作をユーザが行うために、洗剤ケースと乾燥フィルタとを装置本体の前面に引き出し可能に配置した形態が開示されている(特許文献1)。
特開2006−55381号公報
洗濯の際には、洗濯物の量に応じて適量の洗剤を投入するのが望ましいので、洗濯工程を開始する際に最初に洗濯物の質量を検出する工程を備えている洗濯乾燥機が知られている。このような洗濯乾燥機においては、ユーザが洗濯機に洗濯物を投入した後に電源を投入して洗濯開始のボタンを押下すると、ドラムを所定の速度で回転させて、そのときにドラム回転用モータに加わる回転トルクの大小をたとえばモータに加わる電流の大小として検出することで、洗濯物の質量を検出しているものである。検出された洗濯物の質量の大小に応じて、例えば液晶や発光素子などの表示手段に洗剤の最適量を表示してユーザに知らせることができる。この時点でユーザが洗剤ケースを手前に引き出して、表示された量の洗剤を投入した後に再度洗剤ケースを閉じる動作を行う。しかし、ユーザが洗濯乾燥機の操作に不慣れな場合などには、洗剤を投入する洗剤ケースの位置が判りづらい、あるいはユーザが洗剤を投入すべき時点がわからなくて洗剤を投入し忘れたままで洗濯工程を開始することがあった。
洗剤ケースを本体にセットした状態において、最も振動の大きい脱水工程においても振動で洗剤ケースが本体から抜け出してくることがないように、洗剤ケースは適度な嵌合力のツメなどで本体と嵌合しており、洗剤ケースを引き出すためには、ツメが外れるまでは嵌合力以上の力で引っ張る必要がある。さらに長期間使用した場合には、洗剤ケースと本体筐体との間にこぼれた洗剤が付着して徐々に堆積し、洗剤ケースと本体筐体とが固着して、洗剤ケースを引き出す力がさらに大きくなることがある。
乾燥を行った際には、衣類から剥離した繊維くずであるリントが堆積して風路に詰まったり、過熱手段であるヒータに詰まることを防止するために、リントを捕集する乾燥フィルタを設けている。乾燥フィルタは蓄積したリントをユーザが清掃できるように例えば引き出し式に配置されている。
この乾燥フィルタは乾燥工程を行うごとに毎回清掃することが望ましいが、ユーザが清掃を忘れたり、あるいはフィルタの位置が判りづらかったりして清掃されないまま連続して乾燥を行ってしまい、乾燥フィルタにリンクが詰まって温風が流れにくいまま乾燥を行って、乾燥終了までに長時間かかったりする。
乾燥時の温風もれを防ぐために乾燥フィルタと装置筐体との間には柔軟なゴムパッキンを設けており、ゴムパッキンの弾性変形によって気密を保つ構成としているので、乾燥フィルタを抜き差しする際にはゴムパッキンを変形させながら抜き差しする力が必要である。
上記目的のために、本発明におけるドラム式洗濯乾燥機は、一面を開口端とし他端を底面として水平または傾斜して弾性的に支持された円筒状の水槽と、前記水槽の内部に前記水槽と同心に回転自在に軸支された円筒状かつ一端を開口端とした回転ドラムと、水槽および回転ドラムの開口端に開閉自在に設けられた蓋体と、回転ドラムを回転駆動するモータと、水槽に開口した排気口と吹き込み口とを接続した空気流路を形成する風路ダクトと、風路ダクト内の空気を送風する送風ファンと、空気を加熱するヒータと、開閉自在に引き出し可能に支持され、空気中の繊維くずを捕集するフィルタと、開閉自在に引き出し可能に支持され、洗剤を投入する洗剤ケースとを備え、前記洗剤ケースと前記フィルタとは、電動の駆動手段によって閉位置から開位置まで移動するように構成したものである。
本発明によれば、洗剤ケースや乾燥フィルタが電動で自動的に開くので洗剤ケースや乾燥フィルタの位置が誰にでも判りやすく、洗濯工程中に洗剤ケースに洗剤を投入するべき時点で洗剤ケースが自動的に開き、乾燥工程が完了して乾燥フィルタを清掃すべき時点で乾燥フィルタが自動的に開くので、洗剤を投入する時点や乾燥フィルタを清掃する時点がユーザにとって迷うことなくわかりやすく、さらに洗剤ケースを引き出す力、乾燥フィルタを引き出す力が必要ない、という効果がある。
<全体構成>
本発明によるドラム式洗濯乾燥機の構成について、以下図面を用いて説明する。
図1は本発明によるドラム式洗濯乾燥機の全体を示す斜視図、図2は正面図、図3は概略断面図である。
ドラム式洗濯乾燥機本体1においては、サスペンション2によってベース3上に前面側を開放した水槽4を略水平に傾斜して支持しており、前記サスペンション2は水槽4の動作時の振動を低減するために、ばねによる弾性力と例えばオイルを封入して減衰力とを生じる構成としている。前記水槽4の内側には回動自在に軸支された前面側を開放した回転ドラム5が配置され、水槽4の背面に設けられた駆動モータ8の駆動力によって回転する。ドラム式洗濯乾燥機本体1の前面側には開口部6が形成されており、ユーザは洗濯物14を前記開口部6からドラムの内部に投入したり、洗濯・乾燥が終了した洗濯物14を取り出すことができる。洗濯物14の取り出しのために、開口部6を開閉するフタ7が設けられており、例えば開閉式に軸支されていて7′で図示した開放位置にまで開くことができる。
本体1の前面側の開口部6と、水槽4の前面側とは、例えばゴムなどの柔軟材で形成されたベローズ9によって接続されており、フタ7を閉じた際にはベローズ9の一部がフタ7に接する位置関係とすることで、水槽4が振動した場合でも水封を確実にしている。
ドラム式洗濯乾燥機本体1を前面にあるフタ7側からみたときに、水槽4の左上の角部には一つの給水栓91を共通に有する主給水弁93,ソフナー給水弁89,除湿水給水弁88が配置される。給水栓91には給水ホース28で水道の蛇口に接続される。これらの弁は排水弁同様電動式のものである。
各給水弁93,89,88の前方(図中左下)には洗剤ボックスを配設している。この洗剤ボックスは、主給水弁93からのホースが接続される第1の水道水供給路と、ソフナー給水弁からのホースが接続される第2の水道水供給路とを有し、引き出し式の洗剤ケースが挿入されている。
主給水弁93の出口は洗剤ボックスの第1の水道水供給路にホースで接続される。ソフナー給水弁52の出口は洗剤ボックスの第2の水道水供給路にホースで接続される。そして除湿水給水弁88は除湿ダクト13に接続された除湿水注水口にホースで接続される。洗剤が投入されて洗剤ケース10を奥まで押し込むと洗剤ケース10はセットされるので、しかる後に給水ホース28に接続された給水装置25に設けられた主給水弁93,ソフナー給水弁89、を経由して洗剤投入口12の内部に給水され、洗剤またはソフナーを溶解した洗剤溶液となる。洗剤溶液は洗剤ホース51を通って水槽4に設けられた突起部52を通って水槽4の内部に供給される。
水槽4の前面からみて右上の角部には、乾燥工程において洗濯物14から離脱した繊維くずを捕捉する乾燥フィルタ17が配置されている。乾燥フィルタ17は洗濯乾燥機本体1の前面側から抜き差し可能に設けられており、ユーザは乾燥フィルタ17を抜き出して捕集されたリントを清掃することができる。この乾燥フィルタ17の構成の詳細については後述する。
洗剤ケース10と乾燥フィルタ17との間の中央部分には操作パネル11が配置されており、例えば洗濯開始ボタンなどが配置されている。
<電動構成の概略>
図3および図4に示すように、洗剤ケース10の下部と水槽4との隙間には、洗剤ケース10を電動で自動的に矢印35方向に開放するための駆動手段15が配置されており、洗剤ケース10には駆動手段15からの開き力を受けるための連結板16が設けられている。駆動手段15に設けられた回転板19が駆動軸18のまわりに回転すると、回転板19に植立された駆動ピン20が連結板16にかみ合って洗剤ケース10を矢印35方向に押し出して、上面にある洗剤投入口12が開放される構成である。その構成と動作の詳細については後述する。
<乾燥手段の構成>
次に、図5を用いて乾燥手段の構成について説明する。
水槽4の前面からみて右上の角部には乾燥手段84が配置されている。本発明における乾燥手段84は、除湿ダクト13,乾燥フィルタ17,ファン53,ヒータ36,吹き込みダクト22,湿度センサ84,温度センサ97とを備えている。
ドラム5内部の洗濯物14から水分を含んだ湿り空気を水槽4の背面下部に設けた排気口85から矢印30方向に排出し、水槽4背面に沿って略下方から上方に、例えば冷却水を流して湿り空気を冷却することで湿り空気中の水分を凝結させて除湿する熱交換器などの除湿手段を含む除湿ダクト13が設けられている。水槽4と除湿ダクト13との間は伸縮自在なジャバラで接続されている。外槽4の上面において、除湿ダクト13はほぼドラム5の回転軸に沿って前面に向かって延伸したダクトによって乾燥フィルタ17と接続されていて、空気は矢印31の方向に送風される。乾燥フィルタ17によって空気に含まれる繊維くずであるリントが捕集される。乾燥フィルタ17は水槽4の開口部6に近接した洗濯乾燥機本体1の前面近傍に設けられており、図1に示すように乾燥フィルタ17を手前に引き出して捕集されたリントをとり出して清掃できる。
乾燥フィルタ17においてリントを捕集された空気は矢印32の方向に設けられた風路を通り、ファン53の内部に設けられた回転羽根19の回転中心部に導入される。ファン53は先に説明したように、いわゆる遠心式のシロッコファンないしはターボファンであり、回転羽根はファン駆動モータによって回転して空気を遠心力によって加速する。
加速された空気はヒータ36を通過する際に加熱されて乾燥した温風となり、ジャバラ82を経由して吹き込みダクト22を通り、水槽4の前面に開口した吹き込み口26からドラム5の内部に矢印34に示す方向に吹き込まれる。ドラム5内部に吹き込まれた温風は洗濯物14を加熱して水分を蒸発して湿り空気となり、排気口から水槽4の外部に吸引されて再度除湿ダクト13を通って、除湿される。このとき除湿給水弁88を開放することで除湿ダクト13の内側に除湿水を一定量流して湿り空気を冷却して凝結させることで除湿する。
上記のような乾燥サイクルを継続的に繰り返すことによって湿った衣類は乾燥される。
本実施例におけるヒータ36は例えば所謂PTCヒータであって、ヒータを通過する風量が増加してヒータの温度が低下すると発熱素子を流れる電流が増加して発熱量が増加し、逆に風量が減少してヒータの温度が上昇すると熱素子を流れる電流が低下して発熱量が減少する特性をもつ。
上記のような構成なので、フィルタ17を水槽4の開口部6に近接した洗濯乾燥機本体1の前面に設けているのでフィルタ17を取り出して清掃するのが容易なので、好適である。
ここで、乾燥フィルタ17においても図4に示した洗剤ケース10と同様な構成として、把手27の下部に連結板16を備え、本体に設けられた駆動手段15によって電動で乾燥フィルタ17を開放することができる。
湿度センサ84は除湿ダクト13の内部に設けられ、除湿ダクト13に内部の空気の湿度を検出する。温度センサ97はヒータ36よりも下流側の吹き込みダクト22寄りに設けられており、ヒータ36により加熱された空気の温度を検出する。
<制御系の構成>
次に図6を用いて駆動手段15の動作を制御するための制御系の回路構成について説明する。図6は、制御系の構成を示すブロック図である。
操作パネル11には各種表示器および電源を含む各種スイッチが設けられており、これらは操作回路部94に接続される。スイッチは洗い,すすぎ,脱水,乾燥の各工程の実行を選択するものであり、各表示器は洗剤量,水量あるいは各種工程の時間,進行状態,異常を表示するものである。
図6は主制御基板40に設けられたマイクロコンピュータ100(以下マイコンと呼ぶ)を中心に構成される制御回路部である。これは洗濯機の運転全般を制御する制御手段として機能する。このマイコン100には、前記操作パネル11の電源スイッチを含む各種スイッチの操作信号が入力される。そして使用者の操作信号に応じた運転設定値や必要洗剤量,水量あるいは各種工程の時間,進行状態,異常等の情報を前記各表示器あるいはブザーに出力する。
電源回路95は商用電源を直接整流平滑して、マイコン100やその他回路に必要な直流電源を供給する。このためマイコン100やその他の回路の直流電源は商用交流電源に重畳された形になる。
そしてマイコン100はこれらの入力信号と予め記憶された制御プログラムに基づいて各電動弁,各モータを制御する。マイコン100は各制御回路96を介してPTCヒータ36,主給水弁93,ソフナー給水弁89,除湿水給水弁88,排水弁86に商用電源を通電し加熱あるいは弁の開閉を制御する。またマイコン100は、送風ファン制御回路98を介して送風ファンモータ53の回転数を制御して風量を可変する。更に、マイコン100はモータ駆動回路99を介してドラム12を回転駆動する駆動モータ(ブラシレスモータ)8の回転方向,回転数を制御する。モータ駆動回路99は、駆動モータ8の回転負荷トルクが大きくなれば印加する電流を増加して駆動トルクを増加させ、回転負荷トルクが小さくなれば印加する電流を減少して駆動トルクを減少させて、回転速度を一定に保つ制御を行う。モータ駆動回路99において、駆動モータ8を所定の速度で回転させた際の駆動モータ8に印加される電流を検出することで、駆動モータ8に加わる負荷トルクの大小を判定し、ドラムの内部に投入された布量を検出することができる。洗剤量演算部101は、検出された布量に基づいて、洗濯に必要な洗剤量を算出するものであって、その一例としては図15に示すような、記憶部104に記憶された駆動モータ8に印加される電流106と、電流に対応した布量107と、布量に対応した洗剤量108(本実施例では、計量スプーンの何杯か、によって指示する)との関係を示す数値テーブルを参照することで洗剤量が得られる。なお、図15に示した数値テーブルにおいては布量107を備えた例を示したが、駆動モータ印加電流106と洗剤量108のみのテーブルであってもよく、またさらに布量107の多少に応じて主給水弁93から給水される給水量109を備えた数値テーブルであってもよい。
温度センサ97と湿度センサ90は衣類乾燥に用いられる温風の温度と湿度とを検出して主制御基板40に送る。比較部102は、温度センサ97と湿度センサ90による測定値を予め設定され記憶部104に記憶された基準値103と比較して、基準値103との大小をマイコン100に対して出力する。
さらに、洗剤ケース10と乾燥フィルタ17の駆動部41が接続されており、駆動部41には駆動手段15のそれぞれのモータ54と、駆動軸18の回転位置を検出する回転検知手段57、および開閉状態を検出する閉じ検知58とが接続されており、洗剤ケース10と乾燥フィルタ17の開放動作を制御する。
回転検知手段57は一例としては軸の回転によってその抵抗値が変化する可変抵抗器であり、あるいは軸の所定の回転位置を検出するマイクロスイッチやマグネットと磁界の変化を検出するホールICとの対、などの検知手段であってもよい。
閉じ検知58は洗剤ケース10ないし乾燥フィルタ17が完全に閉じられているか否かを検出するもので、例えば洗剤ケース10ないし乾燥フィルタ17に備えられたマグネットと洗濯乾燥機本体1に備えられたホール素子であってもよく、あるいはマイクロスイッチなどの検知手段であってもよい。
操作パネル11には洗剤ケース10ないし乾燥フィルタ17が完全に閉じられていない状態になっていることをユーザに知らせるための報知手段が備えられていてもよい。この報知手段70の一例は、ブザーを鳴動させるかランプを点灯ないし点滅させる。
<駆動機構の動作説明>
次に、駆動手段15と連結板16の構成について、図7および図8を用いて詳細に説明する。
図7は駆動部15に設けられた回転板19と洗剤ケース10にも受けられた連結板16との関係を示す概略図、図7は駆動手段15の内部構成の一例を示す斜視図である。なお、以下洗剤ケース10の場合として説明するが、乾燥フィルタ17の場合であっても構成と開き動作については同様である。
駆動手段15においては、回転出力軸である駆動軸18の周りに回転自在に回転駆動体である回転板19が軸支されており、回転板19には駆動伝達部材である駆動ピン20が備えられている。本実施例において駆動ピン20は4本設けられており、駆動軸18からの距離に応じて距離r1に第一の駆動ピン20a、距離r2に第二の駆動ピン20b、距離r3に第三の駆動ピン20c、距離r4に第四の駆動ピン20dが設けられており、それぞれの駆動ピン20は円筒形状をなし、かつ駆動ピン20の中心軸は駆動軸18の回転中心軸と平行となっている。ここで、r1<r2<r3<r4とする。
本実施例において、回転板19は、洗剤ケース10を開放する際には矢印CCW方向に回転する。連結板16は先に述べたように洗剤ケース10に設けられているので、洗剤ケース10とともに矢印35方向に移動自在である。図7においては、図示右下方向が洗濯乾燥機の正面側としており、連結板16が右下左方向に移動することで洗剤ケース10は開く。
連結板16には、洗剤ケース10を開放する際に第一の駆動ピン20aが接する第一の受け面21a、第二の駆動ピン20bが接する第二の受け面21b、第三の駆動ピン20cが接する第三の受け面21c、第四の駆動ピン20dが接する第四の受け面21dとが備えられている。駆動ピン20と受け面21との動作時の詳細な説明は後述する。
図8において、モータ54の回転軸にはウォームギヤ55が設けられており、ウォームホイール56と噛み合って減速される。ウォームホイール56とアイドラピニオン57とは一体として回転し、アイドラピニオン57は駆動ギヤ60と噛み合って減速される。駆動軸18と駆動ギヤ60とは連結されており、このようなギヤの構成によりモータ54の回転速度は例えば1/100程度に減速され、駆動軸18に設けられた回転板19を回転させる。本実施例においては、駆動軸18と駆動ギヤ60との間には図示しないトルク制限手段を設け、回転板19に過大な外力が加えられた場合にはトルク制限手段が介在して駆動軸18と駆動ギヤ60とが互いにすべることで、駆動手段15の破損を防止できる。また、駆動軸18には回転検知手段59を設けて駆動軸18の回転位置を検出できる構成としている。このような回転検知手段59の一例は、回転板19に設けられた永久磁石59aと駆動手段15本体に設けられている、磁界の変化を検出するホールIC59bの対である。
(開き動作)
次に、本発明による駆動手段15により洗剤ケース10を開く際の動作の詳細について図9を用いて説明する。図9(a)が洗剤ケース10が閉じられている状態を示しており、(b)(c)(d)(e)の順に動作することで洗剤ケース10を開放する動作を示している。回転板19は駆動軸18とともに回転自在であり、連結板16は図示左右方向に移動自在に支持されており、かつ連結板16は洗剤ケース10に備えられているので、連結板16の左方向への動きが洗剤ケース10の開き動作を示している。ここで、洗剤ケース10が閉じられている状態における連結板16の図示左端の位置を示す基準線を引き込み位置34として表す。
(b)の状態において、回転板19は矢印CCW方向に回転し、第一の駆動ピン20aが第一の受け面21aと接し、連結板16に対して矢印23a方向の力を生じる。このとき、第一の駆動ピン20aは駆動軸18から図7に示した距離r1の位置にあるので、第一の駆動ピン20aから連結板16に伝えられる力は、駆動軸18に加わるトルクをTとすれば、T/r1となる。この力を、洗剤ケース10を本体に勘合しているツメを外す力、および洗剤によって洗剤ケース10と洗濯乾燥機本体とが固着している力の合力よりも大なるように設定することで、洗剤ケース10は連結板16とともに図示左方向に移動して、開き始める。
さらに回転板19がCCW方向に回転した(c)の状態においては、第二の駆動ピン20bが第二の受け面21bと接し、第一の駆動ピン20aは第一の受け面21aからは離反する。すなわち、第二の駆動ピン20bは駆動軸18から図7に示した距離r2の位置にあり、かつr2>r1となるようにしていて第一の駆動ピン20aよりも第二の駆動ピン20bの方が回転中心である駆動軸18からの距離が離れているので回転の周速が速い。そのため、第二の駆動ピン20bが第二の受け面21bと当接した後は、第一の駆動ピン20aは第一の受け面21aからは離反するのである。この状態において、第二の駆動ピン20bは第二の受け面21bに接して、矢印23bの力を与える。このとき、第二の駆動ピン20bは駆動軸18から図3に示した距離r2の位置にあるので、第二の駆動ピン20bから第二の受け面21bを介して連結板16に伝えられる力は、駆動軸18に加わるトルクをTとすれば、T/r2となる。この力は図9(b)の状態において矢印23aの方向に第一の駆動ピン20aにより連結板16に加わる力よりも小なのであるが、既に洗剤ケース10は開き始めているので、仮に固着した洗剤があったとしても既に引き剥がされており、本体に勘合しているツメも既に外れているので開き動作を継続するために必要な力は小さくて済むので、開き動作は継続される。
回転板19がさらにCCW方向に回転すると、第二の駆動ピン20bは第二の受け面21bからは離反して第三の駆動ピン20cが第三の受け面21cと接し、連結板16の左方への移動が継続される。
さらに回転板19がCCW方向に回転した(d)の状態においては、第三の駆動ピン20cは第三の受け面21cからは離反して第四の駆動ピン20dが第四の受け面21dと接し連結板16の左方への移動がさらに継続された後、第四の駆動ピン20dが第四の受け面21dから離反する状態を示している。図9(a)の状態から図9(d)の状態に至るまでの連結板16の移動量33の範囲が、連結板16が駆動ピン20から力を受ける範囲である開き駆動範囲、ということになる。図9(d)の状態よりも洗剤ケース10が開放されて連結板16が図示左方に移動すると、連結板16は駆動ピン20からの駆動力は受けないのであるが、洗剤ケース10は矢印23d方向への速度を持っているので、摩擦負荷によって徐々に減速して停止するまでは、開き動作を継続する。このように動作するので、洗剤ケース10の開き量は連結板16の移動量33よりも大きくなる。
本発明の構成においては、駆動ピン20が連結板16と接して駆動力を与える位置は、駆動軸18からみて、洗剤ケース10の開き方向23に対して略直角方向にあるので、駆動ピン20の速度23は回転板19の回転速度と駆動ピン20までの腕の長さに比例する。このことにより、扉を押し出す速度23は開き始めは遅いがその後順次高速化するので、開き始めの加速が唐突でなく、さらに最大開き速度を大きくできるので開き動作が遅すぎてユーザを待たせることがなく、結果としてソフトでスムーズな開き動作を実現できる。
上記の動作により洗剤ケース10が開放された後、回転板19はさらにCCW方向への回転を継続し、図9(a)の状態に至って回転を停止する。なお、言うまでも無くこの際には連結板16は図9(a)に示す位置ではなく、洗剤ケース10は開いているので図示左方に移動した状態である。
上記説明したように本発明による扉開閉装置においては、回転板19は洗剤ケース10の開き動作を行った後に、同一方向への回転を継続して一回転すれば洗剤ケース10を閉じた際の状態、すなわち次に図9にて説明する原点範囲に戻ることができるので、原点範囲に復帰するのが高速で都合がよい。仮に回転板19が一方向への回転ではなくて洗剤ケース10の開き動作を行ったのちに一端停止してから逆方向に回転してから原点範囲に復帰する構成であるとすれば、本発明のように一方向への回転と比べれば原点範囲に戻るまでの時間が余計にかかることは明らかである。
<手動動作>
次に、図10を用いて、洗剤ケース10が閉じられた状態にある際の回転板19の好適な位置(原点位置)について説明する。図10において、実線で図示する連結板16は図示左端が引き込み位置34に合致されており洗剤ケース10が閉鎖された位置にある。洗濯機においては、本発明のような電動の駆動手段15が備えられているとしても、洗剤ケース10を何らかの理由でユーザが手で引き出す場合もある。また、洗剤ケース10が汚れて清掃したいという場合には、洗剤ケース10全体を洗濯乾燥機本体から取り出して水洗いなどをするので、ユーザが洗剤ケース10を引っ張れば本体から取り外せることが望ましい。
または、故障によって駆動手段15が動作しない場合などにおいては、ユーザが手動で自在に開閉または取り外しできることが望ましい。このように手動で開閉する場合には、扉駆動手段15は洗剤ケース10の開閉の際にユーザによる手動動作を妨げたり、動作が重くなる、などの現象が生じない構成であることが望ましい。
洗剤ケース10が閉じられた状態からユーザが手動で洗剤ケース10を引き出して開いたとすると、洗剤ケース10に設けられている連結板16が図示左側に移動して、破線の位置16′となる。破線の位置においては各符号には′を付加して記す。ここで、回転板19が図9の実線で示す位置にあり、その位置において連結板16に設けられた第二の受け面21bの先端である第二の先端37bと、第一の駆動ピン20aとの間に隙間38があって、連結板16が図示左方に移動する際に第二の先端37bと第一の駆動ピン20aとが接触しない位置関係にあれば、ユーザが手動で洗剤ケース10を引き出す際に連結板16と駆動ピン20とが接触しないので、自在に洗剤ケース10を移動して引き出して開くことができる。
次に回転板19が破線の位置19′にあって、その位置において連結板16に設けられた第一の先端37aと第四の駆動ピン20dとの間に隙間39があって、連結板16が図示左方に移動する際に第一の先端37aと第四の駆動ピン20d′とが接触しない位置関係にあれば、ユーザが手動で洗剤ケース10を引き出す際に連結板16と駆動ピン20とが接触しないので、自在に洗剤ケース10を引き出して開くことができるので好適である。
上記で説明したように、ユーザが手動で洗剤ケース10を開閉する際に連結板16と駆動ピン20とが接触しないためには、駆動軸18と第一の駆動ピン20aとを結ぶ線が原点範囲103の角度範囲内にあればよい。したがって、洗剤ケース10を閉鎖した場合には、回転板19が上記の原点範囲103になるように設定することが望ましく、手動で開閉する際にも使い勝手がよい。
このような回転板19の角度範囲を本発明では原点範囲にある、と称するものとする。
洗剤ケース10を閉鎖した場合には回転板19は原点範囲にあるので、使用者が洗剤ケース10まては乾燥フィルタ17をいつでも手動で引き出すことが可能である。
<動作制御>
次に本実施例の動作を説明する。
まず、洗濯乾燥機における洗濯・乾燥の概略の工程を説明する。図11に洗濯乾燥機の標準コースの概略フローチャートを示す。まず、使用者が電源スイッチを入れ、標準コースの動作が開始されると、洗濯物の洗い,2回の中間脱水とすすぎ,最終脱水,乾燥が順に行われる。まず洗濯物の布量検出が行われ(ステップS1)、しかる後に使用者が洗剤を投入する(ステップS20)。必要な水道水の給水(ステップS2)の後、洗い(ステップS3)が行われ、洗濯水を排水する(ステップS4)。このあと洗濯物に含まれる洗剤を絞りだすために、1回目の中間脱水が行われ(ステップS5)、再度1回目のすすぎのため給水を開始する(ステップS6)。1回目のすすぎ(ステップS7)が終了したら、このすすぎ水の排水(ステップS8)が行われる。このあと、まだ洗濯物に含まれている洗剤を絞りだすために、2回目の中間脱水(ステップS9)が行われ、再度2回目のすすぎのため給水を開始する(ステップS10)。2回目のすすぎ(ステップS11)が終了したら、このすすぎ水を排水(ステップS12)して最終脱水(ステップS13)が行われる。最後に乾燥(ステップS14)が行われて洗濯,乾燥が終了する。
<洗剤ケース開指示>
図12を用いて、洗い動作を開始するまでの、図11におけるステップS1からステップS3までの動作について、より詳細に説明する。図12は洗濯工程を開始する際の概略の手順を示す流れ図である。
洗濯を行う際には、ユーザがフタ7を開いて、洗濯物を開口部6からドラム5の内部に投入する(ブロック61)。フタを閉じてから電源スイッチを押して装置の電源を投入し(ブロック62)、洗濯のみを行うか、または洗濯から乾燥までを連続して行う洗濯乾燥コースかを選択して(ブロック63)、スタートスイッチを押下して選択したコースを起動する(ブロック64)。洗濯機は起動されるとまず最初に、投入された洗濯物の量を測定するための布量検知動作を行う(ブロック65)。布量検知(図11のステップS1)においては、例えば洗濯機はドラム5を所定の回転速度で回転し、そのときに駆動モータ8に加わるトルクの大小を駆動モータ8への印加電流の大小によって判定することで、布量の多少を検出することができる。布量の多少に応じて洗剤量演算部101において投入すべき洗剤の量の適正値が判定されて、例えば操作パネル11に設けられた表示手段に適正な洗剤量を例えば計量スプーンの目盛りの値として表示して(ブロック66)、ユーザに洗剤量を指示する。さらに主制御基板40から洗剤ケース駆動部41に開き指示信号を送って駆動手段15を動作させて洗剤ケース10を電動で開放する(ブロック67)。
ここで、ユーザは解放された洗剤ケース10に対して、表示手段に表示されている洗剤の量を計量スプーンで計量して投入し(ブロック68)、洗剤を投入し終わったら洗剤ケース10を押し込んで閉じる(ブロック69)。洗剤ケース10が閉じられたことを閉じ検知58で検知するか、あるいは洗剤ケース10が開かれてから所定の時間が経過して、ユーザが洗剤を投入し終わったと判断してから図示しない給水バルブを開いて洗剤ケース内へ給水し、洗剤ケース内の洗剤を溶かしながら洗剤ホース51と水槽突起52を経由して水槽4の内部に洗剤溶液を供給する(ブロック70)。規定の水位まで給水されたか否かを判定し(ブロック71)、規定水位に達していたら給水を停止して(ブロック72)、引き続き洗い動作を開始する(ブロック72)。以上のように制御することにより、洗濯物の布量の検知が終了して、ユーザが洗剤を入れるべき時点で洗剤ケース10が自動的に開くので、初めて使う人であっても洗剤を入れるべき洗剤ケースの場所に迷うことがなく判り易い。
またさらに、洗剤ケース10が自動的に電動で開くので、ユーザに対して洗剤を投入することを促す効果がある。またさらに、投入すべき洗剤量を表示している操作パネル11に隣接して洗剤ケース10が配置されているので、表示されている洗剤量を視認しながら洗剤を投入する動作を行うことが出来るので、使い勝手がよい。
<フィルタ開指示>
次に、図13を用いて乾燥フィルタ17を開放する際の制御について説明する。図13は、乾燥フィルタ17の開放動作をする際の概略手順を示す流れ図である。
図13において、洗濯工程と脱水工程が完了したら(ブロック74)、ヒータ36とファン53を駆動して温風をドラム内部に吹き込んで衣類を乾燥させる乾燥工程を開始する(ブロック75)。先に説明したように、乾燥工程においては衣類から生じる繊維くずであるリントを乾燥フィルタ17により捕集することで、リントがヒータに詰まったり、風路内に蓄積して風路を塞ぐことのないようにしている。乾燥工程の途中において乾燥フィルタ17にリントが蓄積するとフィルタ17の通風抵抗が増大するので衣類に吹き付けられる風量が減少して乾燥時間が長くなる。そこで、先に説明したようにPTCヒータ36の特性により風量が低下すると温風の温度が上昇するため、ヒータ36の下流側に設けた温度センサ97による温度測定値を比較部102において基準値103と比較して、もし基準値103を超えていたら乾燥フィルタ17が詰まって風量が低下したもの、と判断することができる。このように、温度センサ97はフィルタ詰まり検出手段として機能する。
風量が低下したことを検出するとフィルタ17がリントによって詰まっているものと判定して(ブロック76)、乾燥工程を中止する(ブロック78)。乾燥工程を再開するためには乾燥フィルタ17に蓄積したリントを清掃することが必要なので、主制御基板40からフィルタ駆動部41に開き指示信号を送って乾燥フィルタ17を電動で開放する(ブロック79)。
すると、乾燥工程を中止してから乾燥フィルタ17を電動で開放した状態になるので、ユーザは乾燥フィルタ17を手で引き出して内部に蓄積したリントを取り出して清掃し(ブロック80)、しかる後に乾燥フィルタ17を再度洗濯乾燥機本体にセットする(ブロック81)。そうすれば、乾燥工程を再開することができる。
乾燥工程の途中でフィルタ詰まりが生じなかった場合(ブロック76にてNo)には、湿度センサ90によって除湿ダクト13内部の湿度を検知して、比較部102において記憶された基準値103と比較し、湿度が基準値103以下か否かを判定し(ブロック77)、基準値103以下であれば乾燥工程が終了したと判断して乾燥フィルタ17を電動で開放する(ブロック79)。上記のように動作するので、乾燥工程が終了する都度乾燥フィルタ17は電動で自動的に開く。乾燥フィルタ17が洗濯乾燥機から飛び出した状態で乾燥工程が終了するので、乾燥の完了した衣類を取り出す際に、ユーザは飛び出した乾燥フィルタ17に容易に気づく。そのことはユーザに対して乾燥フィルタ17の清掃を促すことになるので、ユーザが乾燥工程の度に乾燥フィルタ17の清掃を忘れることがなくなる。その結果として乾燥フィルタ17の清掃を忘れたことにより乾燥工程に長時間必要となったり、フィルタ詰まりによって乾燥工程の途中で洗濯乾燥機が停止することがなくなる。
<機構動作>
次に洗剤ケース10ないし乾燥フィルタ17を開放する際の駆動手段15の開き制御の手順について説明する。図14は洗剤ケース10ないし乾燥フィルタ17を開放する際の開き制御の手順を示す流れ図である。
洗剤ケースないしフィルタ駆動部41により洗剤ケース10ないし乾燥フィルタ17が開き動作を開始(ブロック43)すると、駆動部41は回転検知手段57の状態を監視して、駆動手段15の回転板19が原点範囲103にあるか否かを検出する(ブロック44)。ここで、原点範囲103とは、図10にて説明したように、洗剤ケース10を手動で開閉動作した場合にも、連結板16が駆動ピン20と干渉することがない範囲にある状態のことを言う。
もし、回転板16が原点範囲103にない場合には、モータ54に通電(ブロック45)して、回転板16を回転させて原点範囲103になるようにする。モータ54をCW方向に回転させるか、あるいはCCW方向に回転させるかの判定は、回転検知手段57からの信号によって回転板16が原点範囲103に対してどちらの方向にずれているか、を駆動部41が判定してモータ54に対して駆動電圧の印加方向を定める。
回転板19が原点範囲103にあることが検出できており、開き指示信号が検出(ブロック46)されたらモータ54を通電(ブロック47)して、回転板19を回転させる。このときの回転板19の回転方向は、図8であれば矢印CCW方向としており、回転板19が回転すれば図8にて説明したように連結板16が駆動ピン20によって押されて洗剤ケース10が開く。モータ54が引き続き回転して、回転検知手段57により検出された回転板19の回転位置が原点範囲103に入ったことが確認できたら(ブロック48)、モータを停止させて(ブロック49)一連の開き動作を終了する(ブロック50)。
(電圧の掛け方)
ここで、モータ54に通電(ブロック47)させて洗剤ケース10を開き始める際の電圧の加え方について説明する。モータ54を通電する際に定格電圧を急峻に加えると、モータ54のコイルには突入電流が流れ、モータ54は最大の出力トルクを出して停止状態から急激に回転し始める。したがって、洗剤ケース10が開き始める際には最大の加速を行うことになり、開き始めの動作が急峻で勢いよく開く。
そこで、モータ54に通電(ブロック47)する際に定格電圧を急峻に加えるのではなく、通電の当初はたとえば定格電圧の1/2程度の低電圧を加え、駆動手段15が駆動を開始してのち洗剤ケース10が開くとともに徐々に電圧を高くして、図9に示した開き動作においては(c)ないし(d)の状態となって駆動ピン20から連結板16に伝達される開き方向23への速度が最大になるまでに、連続的に、あるいは断続的に電圧を上昇させて定格電圧にいたるような電圧を変化させる通電を行うことが望ましい。そのように電圧を徐々に増加させることにより、洗剤ケース10ないし乾燥フィルタ17が開きはじめる際の動作がゆっくりとなるので、勢い良く開くことがなく、開き方に高級感を付与できる。
またさらに、図9(d)の状態を過ぎたのちは回転板19は矢印CCW方向に回転を継続して後、図9(a)に示した位置まで回転してから停止するのであるが、洗剤ケース10が開いた後は回転板19には負荷がかからずに空転する状態となる。したがって、図9(d)の状態を過ぎたのちはモータ54に加える電圧を定格電圧よりも低くしてモータ54の回転速度を低速としてもよい。そのようにモータ54の回転を低速とすることで、モータ54から生じる騒音や振動を低減して静粛な動作を実現できる、という効果がある。さらに、回転板19を図10にて説明した原点範囲103に確実に停止させたいのであるが、低速で回転させることによってモータ54が停止時に行き過ぎることがないので停止精度が向上して好適である。
<他の実施例>
本実施例においては駆動手段15は回転板19を備え、洗剤ケース10に設けられた連結板16を押し出して洗剤ケース10ないし乾燥フィルタ17を開く構成を示したが、そのような構成に限定されるものではなく、回転板と連結板の代わりに、洗濯乾燥機本体に回転する小歯車であるピニオンを設け、洗剤ケース10ないし乾燥フィルタ17に直線状の歯車であるラックを設けてかみ合わせることで、ピニオンの回転を直線的動作に変換して洗剤ケース10を引き出す構成であってもよい。
本実施例においては洗剤ケースと乾燥フィルタはユーザの手前側に引き出し式に引き出す形態として図示したが、その形態に限定されるものではなく、洗濯乾燥機の上方に回動あるいはポップアップする形態であってもよい。
本実施例においては洗剤ケースと乾燥フィルタは所定の時点で自動的に開くので、洗剤ケース10と乾燥フィルタ17を電動で開閉するための開指示ボタンとを操作パネルに備えない構成であってもよいし、使用者がいつでも電動で開放できるように、洗剤ケースと乾燥フィルタの開き指示ボタンを設ける構成であってもよい。
本実施例においては洗剤ケースと乾燥フィルタの両方を電動で自動的に開く構成としたが、洗剤ケースと乾燥フィルタのいずれか片方のみを電動で開放する構成であってもよい。
本実施例は所謂ドラム式洗濯機の例を示したが、その形態に限定されるものではなく、略鉛直軸のまわりに洗濯槽が回転する形態であって、かつ洗剤ケースや乾燥フィルタを備えた縦型の洗濯機または洗濯乾燥機であってもよい。
<効果>
以上説明したように、本発明によれば、洗剤ケースや乾燥フィルタが電動で自動的に開くので洗剤ケースや乾燥フィルタの位置が誰にでも判りやすく、洗濯工程中に洗剤ケースに洗剤を投入するべき時点で洗剤ケースが自動的に開き、乾燥工程が完了して乾燥フィルタを清掃すべき時点で乾燥フィルタが自動的に開くので、洗剤を投入する時点や乾燥フィルタを清掃する時点がユーザにとって迷うことなくわかりやすく、さらに洗剤ケースを引き出す力と乾燥フィルタを引き出す力が必要ない、という効果がある。
本発明によるドラム式洗濯乾燥機の全体と内部構成を示す斜視図。 本発明によるドラム式洗濯乾燥機の正面図。 本発明によるドラム式洗濯乾燥機の左側面図。 本発明による洗剤ケースの構成を示す斜視図。 本発明によるドラム式洗濯乾燥機の乾燥手段の構成を示す斜視図。 本発明による制御系の構成を示すブロック図。 本発明による駆動手段の構成を示す概略図。 本発明による駆動手段の構成を示す斜視図。 本発明による駆動手段の動作を示す概略図。 本発明による駆動手段の原点位置を示す概略図。 本発明による洗濯乾燥機の工程を示す流れ図。 本発明による洗剤ケース開放時の動作を示す流れ図。 本発明による乾燥フィルタ開放時の動作を示す流れ図。 本発明による駆動手段の動作を示す流れ図。 本発明による数値テーブルの一例を示す図。
符号の説明
1 洗濯乾燥機本体
2 サスペンション
3 ベース
4 水槽
5 ドラム
6 開口部
7 フタ
8 駆動モータ
9 ベローズ
10 洗剤ケース
11 操作パネル
12 洗剤投入口
13 除湿ダクト
14 洗濯物
15 駆動手段
16 連結板
17 乾燥フィルタ
18 駆動軸
19 回転板
20 駆動ピン
20a 第一の駆動ピン
20b 第二の駆動ピン
20c 第三の駆動ピン
20d 第四の駆動ピン
21 押し面
21a 第一の押し面
21b 第二の押し面
21c 第三の押し面
21d 第四の押し面
22 吹き込みダクト
23 開き方向
24 矢印
25 給水装置
26 吹き込み口
27 把手
28 給水ホース
29 フィルタ開口部
33 移動量
36 ヒータ
37 先端
40 本体制御基板
41 駆動制御部
42 電源
51 洗剤ホース
52 水槽突起
53 ファン
54 モータ
55 ウォームギヤ
56 ウォームホイール
57,59 回転検知手段
58 閉じ検知
60 駆動ギヤ
82 ジャバラ
83 開指示ボタン
84 乾燥手段
85 排気口
86 排水弁
87 排水ホース
88 除湿給水弁
89 ソフナー給水弁
90 湿度センサ
91 給水栓
92 スイッチ
93 主給水弁
94 操作回路
95 電源回路
96 制御部
97 温度センサ
98 送風制御
99 モータ駆動部
100 マイコン
101 洗剤量演算部
102 比較部
102 基準値
103 原点範囲

Claims (5)

  1. 一面を開口端とし他端を底面として水平または傾斜して弾性的に支持された円筒状の水槽と、前記水槽の内部に前記水槽と同心に回転自在に軸支された円筒状かつ一端を開口端とした回転ドラムと、水槽および回転ドラムの開口端に開閉自在に設けられた蓋体と、回転ドラムを回転駆動するモータと、水槽に開口した排気口と吹き込み口とを接続した空気流路を形成する風路ダクトと、風路ダクト内の空気を送風する送風ファンと、空気を加熱するヒータと、開閉自在に引き出し可能に支持され、空気中の繊維くずを捕集するフィルタと、開閉自在に引き出し可能に支持され、洗剤を投入する洗剤ケースとを備え、前記洗剤ケースと前記フィルタとは、電動の駆動手段によって閉位置から開位置まで移動することを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
  2. 前記洗濯乾燥機はさらに、回転ドラム内に投入された洗濯物の布量を検知する布量検知手段と、検知された布量に応じた洗剤量を表示する表示手段とを備え、洗濯工程において投入された布量を検出して前記布量に応じた洗剤量を表示した後に前記洗剤ケースを電動の駆動手段によって閉位置から開位置まで移動することを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯乾燥機。
  3. 前記洗濯乾燥機はさらに、乾燥工程が終了した後に電動の駆動手段によって前記乾燥フィルタを閉位置から開位置まで移動することを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯乾燥機。
  4. 前記洗濯乾燥機はさらに前記乾燥フィルタの詰まりを検出するフィルタ詰まり検出手段を備え乾燥工程の終了以前に乾燥フィルタの詰まりを検出したら乾燥工程を停止したのち電動の駆動手段によって前記乾燥フィルタを閉位置から開位置まで移動することを特徴とする請求項1から3に記載のドラム式洗濯乾燥機。
  5. 円筒状の水槽と、前記水槽の内部に回転自在に軸支された回転ドラムと、水槽および回転ドラムの開口部に開閉自在に設けられた蓋体と、回転ドラムを回転駆動するモータと、水槽に開口した排気口と吹き込み口とを接続した空気流路を形成する風路ダクトと、風路ダクト内の空気を送風する送風ファンと、空気を加熱するヒータと、開閉自在に引き出し可能に支持され、空気中の繊維くずを捕集するフィルタと、開閉自在に引き出し可能に支持され、洗剤を投入する洗剤ケースとを備え、前記洗剤ケースと前記フィルタとは、電動の駆動手段によって閉位置から開位置まで移動することを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
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