JP2009081547A - 移動通信システム、移動局装置、基地局装置、ハンドオーバー方法およびプログラム - Google Patents

移動通信システム、移動局装置、基地局装置、ハンドオーバー方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】周辺基地局情報を容易かつ適切に更新可能であり、かつ、更新の際に用いる無線リソースの消費を抑制すること
【解決手段】基地局装置は、移動局装置の当該基地局装置へのハンドオーバーの要求を受信する受信部と、この移動局装置が保持する周辺基地局情報の基地局識別情報各々に、予め決められた規則で周辺基地局識別子を割り当て、該周辺基地局識別子を用いた差分基地局情報を生成する差分基地局情報生成部と、この差分基地局情報を送信する送信部とを具備し、移動局装置は、周辺基地局情報を記憶する記憶部と、差分基地局情報を受信する受信部と、記憶部が記憶する周辺基地局情報各々に、上述の規則で割り当てた周辺基地局識別子を用いて差分基地局情報を記憶部に反映させる周辺基地局情報更新部と、記憶部の周辺基地局情報に基づき、各周辺基地局装置からの信号を測定する周辺基地局測定部とを具備することを特徴とする移動通信システム。
【選択図】図2

Description

本発明は、移動通信システム、移動局装置、基地局装置、ハンドオーバー方法およびプログラム、特に、移動局装置が基地局装置間をハンドオーバーする移動通信システム、移動局装置、基地局装置、ハンドオーバー方法およびプログラムに関する。
現在、第3世代の周波数帯に第4世代向けに検討されていた技術の一部を導入することによって、通信速度の高速化を目的とした第3世代の移動無線アクセス網の進化Evolved Universal Terrestrial Radio Access(以降、「EUTRA」という)が標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project)にて検討されている(非特許文献1)。
EUTRAでは、通信方式として、マルチパス干渉に強く、高速伝送に適したOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)方式を採用することが決まっている。また、EUTRAに関するデータ転送制御やリソース管理制御といった上位レイヤの動作に関する詳細仕様は、低遅延、低オーバーヘッド化を実現し、更に可能な限り簡易な技術の採用が進められている。
EUTRAでは、第3世代の移動無線アクセス網UTRAN(Universal Terrestrial Radio Access Network)で採用されたW−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)方式とでは、異なる制御方式が考えられている。例えば、W−CDMA方式では、特定の移動局装置向けではなく、あるエリア内に位置する移動局装置が共通して使用する情報(報知情報)を送信するための報知情報チャネル、及び移動局装置に対して個別に送信される測定制御情報メッセージに周辺基地局情報を含めていたが、EUTRAではこの周辺基地局情報を報知情報チャネルには含めず、移動局装置に対して個別に通知する測定制御情報メッセージのみを採用することで、報知情報チャネルの無線リソースの消費を削減する提案がなされている(非特許文献1)。なお、周辺基地局情報とは、基地局装置を識別するための基地局ID(基地局識別番号)と、送信電力情報、ダイバーシティの有無を表すダイバーシティ情報、測定時のオフセット値などといった基地局装置の測定に必要な情報群である基地局情報とを含む情報のことであり、移動局装置は、周辺基地局情報として通知された基地局装置をセル選択や、ハンドオーバー対象として基地局測定を行う。例えば、図26に示すように基地局装置a〜jが配置されているとき、基地局装置eと通信している移動局装置は、基地局装置a、b、c、d、e、f、hをハンドオーバー対象としている。
図27は、W−CDMA方式における基地局装置及び移動局装置が保持する周辺基地局管理テーブルを説明するための図である。基地局装置は、図27に示すように、管理上必要な論理的な番号(基地局管理番号)を基地局情報に対して各々割り振り、基地局管理番号と、基地局管理番号に対応する基地局装置の情報(基地局情報)とを1セットの周辺基地局情報として、複数セットの周辺基地局情報からなる周辺基地局情報のテーブル(周辺基地局管理テーブル)を生成する。
例えば、32セットの周辺基地局情報を保持する場合、1〜32までの基地局管理番号が各周辺基地局情報に対して割り振られる。この基地局管理番号は、基地局装置によって割り振られる。移動局装置は、前記基地局装置の周辺基地局管理テーブルを取得し、また、基地局装置の指示によって周辺基地局管理テーブルを更新する。この方法によって、基地局装置は移動局装置の周辺基地局管理テーブルを常に把握することが可能となる。
移動局装置がハンドオーバーする際に、基地局装置は、測定制御情報メッセージを該移動局装置に送信して、移動局装置が保持しているハンドオーバー対象の基地局装置の情報(周辺基地局情報)を変更させる。例えば、図26に示す基地局装置eと通信している移動局装置が、基地局装置hにハンドオーバーするときには、ハンドオーバー対象は、基地局装置eにおける基地局装置a、b、c、d、e、f、hから、基地局装置hにおける基地局装置d、e、f、g、h、i、jに変わる。このため、基地局装置は、移動局装置に、基地局装置a、b、cの基地局情報を削除させ、基地局装置g、i、jの基地局情報を追加させる。
図28は、W−CDMA方式における測定制御情報メッセージに含まれる周辺基地局情報のデータ構造の概略を示した図である。W−CDMA方式では、基地局装置は、この測定制御情報メッセージにより、移動局装置が保持する周辺基地局情報の変更を指示する。ハンドオーバー先の基地局装置は、ハンドオーバー後の移動局装置ではハンドオーバー対象にならない基地局情報数(削除基地局情報数)と、削除基地局情報数分の基地局管理番号(削除基地局管理番号)と、新規の基地局情報数(追加基地局情報数)と、追加基地局情報数分の基地局管理番号(追加基地局管理番号)と、基地局管理番号に対応する基地局情報(追加基地局情報)とを含む差分基地局情報を測定制御情報メッセージに含めて通知する。
図29は、EUTRAにおける周辺基地局情報が、ハンドオーバー後に移動局装置に対して個別に通知される場合のハンドオーバー手順を示すシーケンス図である。図29のシーケンスは、移動局装置が基地局装置1と通信を行っている状態から開始し、基地局装置2へハンドオーバーする制御を示したものである。ここで、移動局装置は基地局装置1に対して基地局装置1と基地局装置2の受信品質の測定結果を含んだ測定報告メッセージを通知する(S1)。基地局装置1は、前記測定報告メッセージの内容から基地局装置2へのハンドオーバーが必要であると判断したとき、基地局装置1から基地局装置2へハンドオーバー要求メッセージにて移動局装置のハンドオーバーの必要性を通知し、ハンドオーバーのための準備を要求する(S2)。このとき、同時に移動局装置の情報として周辺基地局情報テーブルを転送する(S3)。
図ではS2のハンドオーバー要求とS3の周辺基地局情報テーブルは別のメッセージとして記載してあるが、周辺基地局情報テーブルをハンドオーバー要求メッセージに含めてもよい。基地局装置2が、ハンドオーバーを実行可能と判断した場合、ハンドオーバー要求許可メッセージを基地局装置1に通知する(S4)。ハンドオーバー要求許可メッセージを受信した基地局装置1は、移動局装置に対してハンドオーバー指示メッセージを通知することで(S5)、移動局装置にてハンドオーバー処理が実施される。ハンドオーバー処理が完了した移動局装置は、基地局装置2に対してハンドオーバー完了メッセージを送信する(S6)。ハンドオーバー完了メッセージを受信した基地局装置2は、移動局装置が基地局装置2で通信を行う場合に必要な周辺基地局情報が含まれた測定制御情報メッセージを移動局装置に通知し(S7)、ハンドオーバーが完了する。
このようにハンドオーバー実施後に、ハンドオーバー先の基地局装置から通知される周辺基地局情報は、周辺基地局装置数の増加に伴い必要な情報量が増加するため、基地局装置の無線リソースの消費が多い。例えば、複数の移動局装置が同時にハンドオーバーする場合、本周辺基地局情報を通知するために無線リソースが大量に消費されるという問題があった。そのため、周辺基地局情報の情報量を削減して、無線リソースの消費を抑制するための方法がいくつか提案されている。
例えば、周辺基地局情報において共通する情報をまとめることで、また、周波数情報のように設定値が比較的連続する情報については差分を通知することで、情報量を削減する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、他の例では、最小限の周辺基地局情報のみを通知し、移動局装置で周辺基地局情報を結合することで情報量を削減する方法が提案されている(非特許文献2参照)。
また、他の例では、基地局装置で使用されるセル選択用のパラメータの多くが、各基地局装置で共通であることを利用し、基地局装置はパラメータを通知するのではなく、パラメータセットを事前に定義し、パラメータセットの番号を通知することで、情報量を削減する方法が提案されている(非特許文献3)。
特表2002−533032 3GPP TS36.300 V0.9.0(2007−3),Overall discription;Stage2http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html−info/36300.htm LG Electronics Inc.,"R2−070690",3GPP TSG RAN WG2#57,St.Louis,USA,12−16th February,2007. Samsung,"R2−070679",3GPP TSG RAN WG2 #57,St.Louis,USA,12−16th February 2007
しかしながら、共通する情報をまとめる方法は、例えば、基地局装置間で共通する情報が少ないときなど、情報量が十分に削減されないことがあるという問題がある。また、最小限の周辺基地局情報のみを通知する方法は、移動局装置が基地局装置の位置関係を把握できないため、移動局装置は、ハンドオーバー対象とならない周辺基地局情報であっても長時間保持してしまい、その結果、移動局装置は、不必要な基地局装置の測定を続けることで消費電力が増加するという問題がある。また、パラメータセットを用いる方法は事前に保持しているパラメータセット以外の値もしくは組合せの基地局情報以外を使用することができないという問題がある。
また、従来の周辺基地局情報の管理方法は、基地局情報に対して割り当てる論理的な基地局管理番号を移動局装置毎に別途用意していたため、ハンドオーバー時に基地局装置間で移動局装置の周辺基地局管理テーブルを転送する必要があり、周辺基地局情報の管理が複雑になるという別の問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ハンドオーバー時に、移動局装置が保持する周辺基地局情報を容易かつ適切に更新可能であり、かつ、更新の際に用いる無線リソースの消費を抑制することができる移動通信システム、移動局装置、基地局装置、無線通信方法およびプログラムを提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の移動通信システムは、前記移動局装置と前記基地局装置とを有する移動通信システムであって、前記基地局装置は、当該基地局装置へのハンドオーバー要求を受信する受信部と、受信した前記ハンドオーバー要求を契機として、所定の規則に基づき、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置が測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの各基地局装置に対して周辺基地局識別子を割り当て、該第1のリストと前記移動局装置が測定すべき基地局装置を示す第2のリストとの差分を表す差分基地局情報であって、前記周辺基地局識別子を用いた前記移動局装置向けの差分基地局情報を生成する差分基地局情報生成部と、生成した前記差分基地局情報を送信する送信部とを具備し、前記移動局装置は、前記第1のリストの周辺基地局情報を記憶する記憶部と、前記基地局装置が送信した差分基地局情報を受信する受信部と、前記所定の規則に基づき、前記第1のリストの各基地局装置に関する周辺基地局情報に対して周辺基地局識別子を割り当て、該周辺基地局識別子と、前記差分基地局情報とに基づいて前記記憶部が記憶する第1のリストの周辺基地局情報を前記第2のリストの周辺基地局情報に更新する周辺基地局情報更新部と、前記記憶部が記憶する周辺基地局情報に基づき、各基地局装置からの信号を測定する周辺基地局測定部とを具備することを特徴とする。
また、この発明の移動通信システムは、上述の移動通信システムであって、前記基地局装置の差分基地局情報生成部は、前記ハンドオーバー要求に基づき前記第1のリストを取得し、該第1のリストと前記第2のリストとを比較し、少なくとも前記第1のリストにのみ含まれている基地局装置を通知する削除情報を前記周辺基地局識別子に基づいて生成し、さらに前記第2のリストにのみ含まれる基地局装置に関する周辺基地局情報を通知する追加情報を生成し、前記削除情報と前記追加情報とを含む前記差分基地局情報を生成することを特徴とする。
また、この発明の移動通信システムは、上述の移動通信システムであって、前記基地局装置の前記送信部は、当該基地局装置の通信範囲の全移動局装置に宛てて送信する報知情報を用いて、当該基地局装置が保持する周辺基地局情報を示す第3のリストを移動局装置に送信し、前記基地局装置の差分基地局情報生成部は、前記ハンドオーバー要求に基づき取得したハンドオーバー前に移動局装置が測定対象としていた基地局装置を示すリストと前記第3のリストとを併せて前記第1のリストを生成し、該第1のリストと前記第2のリストとを比較して、前記第1のリストにのみ含まれている基地局装置を通知する削除情報を前記周辺基地局識別子に基づいて生成し、少なくとも前記削除情報を含む前記差分基地局情報を生成し、前記移動局装置の受信部は、前記報知情報を用いて送信された前記第3のリストを受信し、前記周辺基地局情報更新部は、ハンドオーバー前に当該移動局装置が測定対象としていた基地局装置を示すリストと受信した前記第3のリストとを併せ、重複を省いて生成した前記第1のリストを前記記憶部に記憶させることを特徴とする。
また、この発明の移動通信システムは、上述のいずれかの移動通信システムであって、前記基地局装置の差分基地局情報生成部は、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置の種別情報を取得し、前記第2のリストは、該種別情報に基づき選択された基地局装置に関する周辺基地局情報を示すリストであることを特徴とする。
また、この発明の移動通信システムは、上述のいずれかの移動通信システムであって、前記削除情報は、前記周辺基地局識別子に基づき基地局装置に割り当てられた各ビットにより、削除もしくは非削除を指示することを特徴とする。
また、この発明のハンドオーバー方法は、移動局装置と基地局装置とを備える移動通信システムにおけるハンドオーバー方法において、前記基地局装置が、前記移動局装置の当該基地局装置へのハンドオーバー要求を受信する第1の過程と、前記基地局装置が、前記第1の過程にて受信した前記ハンドオーバー要求を契機として、所定の規則に基づき、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置が測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの各基地局装置に対して周辺基地局識別子を割り当て、該第1のリストと前記移動局装置が測定すべき基地局装置を示す第2のリストとの差分を表す差分基地局情報であって、前記周辺基地局識別子を用いた前記移動局装置向けの差分基地局情報を生成する第2の過程と、前記基地局装置が、前記第2の過程にて生成した前記差分基地局情報を送信する第3の過程と、前記移動局装置が、前記第3の過程にて前記基地局装置が送信した差分基地局情報を受信する第4の過程と、前記移動局装置が、前記所定の規則に基づき、前記第1のリストの各基地局装置に関する周辺基地局情報に対して周辺基地局識別子を割り当て、該周辺基地局識別子と、前記差分基地局情報とに基づいて記憶部が記憶する前記第1のリストの周辺基地局情報を前記第2のリストの周辺基地局情報に更新する第5の過程と、前記移動局装置が、前記記憶部が記憶する周辺基地局情報に基づき、各周辺基地局装置からの信号を測定する第6の過程とを具備することを特徴とする。
また、この発明の基地局装置は、移動局装置の当該基地局装置へのハンドオーバー要求を受信する受信部と、受信した前記ハンドオーバー要求を契機として、所定の規則に基づき、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置が測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの各基地局装置に対して周辺基地局識別子を割り当て、該第1のリストと前記移動局装置が測定すべき基地局装置を示す第2のリストとの差分を表す差分基地局情報であって、前記周辺基地局識別子を用いた前記移動局装置向けの差分基地局情報を生成する差分基地局情報生成部と、生成した前記差分基地局情報を送信する送信部とを具備することを特徴とする。
また、この発明の移動局装置は、測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの周辺基地局情報を記憶する記憶部と、前記基地局装置が送信した差分基地局情報を受信する受信部と、所定の規則に基づき、前記第1のリストの各基地局装置に関する周辺基地局情報に対して周辺基地局識別子を割り当て、該周辺基地局識別子と、前記差分基地局情報とに基づいて前記記憶部が記憶する第1のリストの周辺基地局情報を前記第2のリストの周辺基地局情報に更新する周辺基地局情報更新部と、前記記憶部が記憶する周辺基地局情報に基づき、各基地局装置からの信号を測定する周辺基地局測定部とを具備することを特徴とする。
また、この発明のプログラムは、基地局装置が具備するコンピュータを、移動局装置の当該基地局装置へのハンドオーバー要求を受信する受信部、受信した前記ハンドオーバー要求を契機として、所定の規則に基づき、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置が測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの各基地局装置に対して周辺基地局識別子を割り当て、該第1のリストと前記移動局装置が測定すべき基地局装置を示す第2のリストとの差分を表す差分基地局情報であって、前記周辺基地局識別子を用いた前記移動局装置向けの差分基地局情報を生成する差分基地局情報生成部、生成した前記差分基地局情報を送信する送信部として動作させる。
また、この発明のプログラムは、周辺基地局情報を記憶する記憶部を具備する移動局装置のコンピュータを、前記基地局装置が送信した差分基地局情報を受信する受信部、所定の規則に基づき、前記第1のリストの各基地局装置に関する周辺基地局情報に対して周辺基地局識別子を割り当て、該周辺基地局識別子と、前記差分基地局情報とに基づいて記憶部が記憶する第1のリストの周辺基地局情報を前記第2のリストの周辺基地局情報に更新する周辺基地局情報更新部、前記記憶部が記憶する周辺基地局情報に基づき、各基地局装置からの信号を測定する周辺基地局測定部として動作させる。
この発明によれば、基地局装置は、予め決められた規則に基づき割り当てた周辺基地局識別子に基づいて周辺基地局情報を指定する差分基地局情報を送信し、移動局装置は、上述の規則に基づき割り当てた周辺基地局識別子を用いて、受信した差分基地局情報を記憶部に反映させる。このため、移動局装置の記憶部が保持する周辺基地局情報を容易かつ適切に更新可能であり、かつ、更新の際に用いる無線リソースの消費を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態において使用する無線フレームの構成の一例を示す図である。図1では、横軸に時間軸をとっており、縦軸に周波数軸をとっている。無線フレームは、周波数軸を複数のサブキャリアの集合で構成される一定の周波数領域(B)と、一定の送信時間間隔(スロット)で構成される領域を一単位として構成されている。
また、1スロットの整数倍から構成される送信時間間隔をサブフレームと呼ぶ。更に、複数のサブフレームをまとめたものをフレームと呼ぶ。図1では、1サブフレームが2スロットから構成される場合を示している。この一定の周波数領域(B)と1スロット長で区切られた領域を、基地局装置から移動局装置に対する下りの信号ではリソースブロックと呼び、移動局装置から基地局装置に対する上りの信号ではリソースユニットと呼ぶ。
図1中のBWはシステム帯域幅を示しており、Bはリソースブロック(またはリソースユニット)の帯域幅を示している。
次に、本発明の実施形態で使用する物理チャネルとその役割について説明する。物理チャネルは、データチャネルと制御チャネルとに分けられる。制御チャネルには、同期チャネル、報知情報チャネル、ランダムアクセスチャネル、下りリファレンスシグナル、上りリファレンスシグナル、下り共用制御チャネル、上り共用制御チャネルがある。このうち、本発明に関わる物理チャネルについて以下に説明する。
同期チャネルSCH(Synchronization Channel)は、基地局装置と移動局装置が無線同期を取るため、基地局装置から既知の信号を用いて、所定の時間間隔および周波数領域で送信する下りチャネルである。
報知情報チャネルは、特定の移動局装置向けではなく、ある基地局装置と無線接続が可能な通信範囲内に位置する移動局装置が共通して使用する情報(報知情報)を送信するための下りチャネルである。移動局装置は報知情報チャネルによって周辺基地局装置の情報などを取得する。この報知情報チャネルを使用して信号を送信するのは基地局装置である。
ランダムアクセスチャネルRACH(Random Access Channel)は、移動局装置が使用可能な無線リソースがスケジューリングされていない場合での上り送信を行うために使用される上りチャネルである。使用するのは移動局装置のみである。ランダムアクセスチャネルRACHは、互いに直交するデータ系列を用意し、この直交データ系列を送信することによって、例え送信タイミングが同一であっても、異なるデータ信号系列であれば基地局装置にて受信信号を分離可能としている。前記の直交データ系列をシグネチャ、シグネチャから構成される信号をプリアンブルと呼び、基地局装置が移動局装置を識別するために使用される。EUTRAにおいて、ランダムアクセスチャネルRACHは、移動局装置の位置登録、ハンドオーバー先の基地局装置へのハンドオーバー通知、無線リソースの要求、間欠送信時におけるデータ送信、上り無線同期の維持などを目的として使用されることが検討されており、更にランダムアクセスチャネルRACHで前記使用目的やCQI(Channel Quality Indicator:品質情報指標)を基地局装置に通知し、以降のリソース割当やスケジューリングを最適化することも検討されている。
下りリファレンスシグナルDL−RS(Downlink Reference Signal)は、基地局装置から移動局装置へ下りチャネルを利用して送信される。移動局装置は下りリファレンスシグナルを測定することで下りの受信品質を判定する。受信品質は、品質情報指標であるCQIとして上り共用制御チャネルを用いて基地局装置へ通知される。基地局装置は移動局装置から通知されたCQIに基づいて、移動局装置に対する下りのスケジューリングを行う。なお、受信品質としてはSIR(Signal−to−Interference Ratio:信号電力対干渉電力比)、SINR(Signal−to−Interference plus Noise Ratio:信号電力対干渉及び雑音電力比)、SNR(Signal−to−Noise Ratio:信号電力対雑音電力比)、CIR(Carrier−to−Interference Ratio:搬送波電力対干渉電力比)、BLER(Block Error Rate:ブロック誤り率)、またはパスロスなどを使用することができる。
上りリファレンスシグナルUL−RS(Uplink Reference Signal)は、移動局装置から基地局装置へ上りチャネルを利用して送信される。基地局装置は上りリファレンスシグナルUL−RSを測定することで、移動局装置の上り無線送信信号の受信品質を判定する。基地局装置は、受信品質に基づいて上りのスケジューリングを行う。上りリファレンスシグナルUL−RSは、上りデータチャネルの振幅、位相や周波数の変動量の計算に用いられ、上りデータチャネルを利用して送信された信号を復調するための参照信号としても使用される。
下り共用制御チャネルPDCCH(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)は、基地局装置から移動局装置へ送信される下りチャネルであり、複数の移動局装置に対して共通に使用される。基地局装置は、送信タイミング情報やスケジュール情報(上り/下りリソース割当て情報)の送信に下り共用制御チャネルを用いる。
上り共用制御チャネルPUCCH(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)は、移動局装置から基地局装置への信号の送信に利用される上りチャネルである。移動局装置は、品質情報指標(CQIなど)、HARQ(Hybrid Auto Repeat Request:ハイブリッドARQ)、ACK/NACK(Acknowledge/Not Acknowledge)などの情報を基地局装置に通知するために、上り共用制御チャネルを用いる。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施形態について以下、図を参照して説明する。図2は、本発明の第1の実施形態による移動局装置10の構成を示す概略ブロック図である。移動局装置は、受信部11、スケジュール部12、復号部13、制御信号処理部14、チャネル測定部15、基地局情報管理部16、CQI計算部17、符号部18、ランダムアクセス制御部19、チャネル変調部20、送信電力制御部21、送信部22、上位レイヤ処理部23、チャネル復調部24、周辺基地局情報記憶部25、周辺基地局計測部26を具備する。
受信部11は、図示しないアンテナを介して受信信号(基地局装置からの送信信号)を受信して、ベースバンド信号にダウンコンバートする。このベースバンド信号はチャネル復調部24と周辺基地局計測部26へと送られる。チャネル復調部24は、スケジュール部12より入力されるスケジューリング情報を基に、このベースバンド信号を復調して、データチャネル、制御チャネル、下りリファレンスシグナルDL−RSに分類する。分類された各チャネルは、データチャネルであれば復号部13へ、制御チャネルであれば制御信号処理部14へ、下りリファレンスシグナルDL−RSであればチャネル測定部15へと出力される。なお、前記以外のチャネルの場合、それぞれ他のチャネル制御部へと出力されるが、ここでは省略する。周辺基地局計測部26は、受信信号より同期チャネルSCHを検出し、周辺の基地局装置の情報(基地局IDグループ、フレームタイミングなど)を得る。得られた情報は上位レイヤ処理部23へ送信される。
復号部13は、データチャネルの信号を復号してユーザデータを取り出し、上位レイヤ処理部23へ出力する。制御信号処理部14は制御データを取り出して上位レイヤ処理部23へと出力する。取り出された制御データに、周辺基地局情報が含まれている場合、周辺基地局情報は基地局情報管理部16へ出力される。基地局情報管理部16は、周辺基地局情報を周辺基地局情報記憶部25に格納し、後述する周辺基地局管理テーブルを生成して上位レイヤ処理部23に通知する。また、制御信号処理部14は、制御チャネルに含まれるスケジューリング情報をスケジュール部12へ出力する。チャネル測定部15は、下りリファレンスシグナルDL−RSの受信品質を測定し、測定データとして上位レイヤ処理部23へ出力すると共に、CQI計算部17に前記受信品質を出力する。
CQI計算部17は、チャネル測定部15から受けた受信品質からCQIを計算してCQI値として上位レイヤ処理部23へ出力する。なお、CQI計算部17におけるCQIの計算方法として、時間方向について、下りリファレンスシグナルDL−RSの瞬時値から毎回求める方法と、ある一定の受信時間を平均して求める方法があるが、どちらを用いても良い。更に、周波数方向について、下りリファレンスシグナルDL−RS単位で求める方法と、ある受信帯域に亘って、すなわち複数サブキャリアの下りリファレンスシグナルDL−RSの受信品質を平均して求める方法があるが、どちらを用いても良い。また、前記以外のCQI計算方法を用いてもよい。
一方、上位レイヤ処理部23からはユーザデータと制御データが符号部18に入力され、これらのデータを符号部18は符号化する。ここで、制御データには、上りリファレンスシグナルUL−RSと上り共用制御チャネルPUCCHのデータを含む。また、上位レイヤ処理部23からスケジュール部12へスケジューリング情報が入力される。このスケジューリング情報には、上りチャネル及び下りチャネルに関する送受信のタイミングや多重方法、変調または復調情報が含まれている。また、ランダムアクセスチャネルRACHの送信時は、上位レイヤ処理部23からランダムアクセス制御部19に必要なランダムアクセス情報が入力され、ランダムアクセス制御部19がプリアンブルの選択を行った後に、符号部18が符号化する。
符号部18が各データを符号化して生成した各送信データは、チャネル変調部20に入力される。チャネル変調部20は、スケジュール部12から入力されるスケジューリング情報に従って、符号部18からの送信データを適切な変調方式で変調処理する。送信電力制御部21は、スケジュール部12の指示に従って各チャネルに適切な電力制御を行う。チャネル変調部20が送信データを変調したデータは送信部22に入力される。送信部22は、送信電力制御部21により送信電力を制御され、変調されたデータをアップコンバートした送信信号を、図示しないアンテナを介して送信する。なお、その他の移動局装置10の構成要素は、本発明に特に関係ないため省略してある。また、各ブロックの動作は、上位レイヤ処理部23によって統括的に制御される。上位レイヤ処理部23の詳細は、図10にて説明する。
図3は、本実施形態による基地局装置30の構成を示す概略ブロック図である。基地局装置30は、受信部31、スケジュール部32、復号部33、制御信号処理部34、チャネル測定部35、ハンドオーバー制御処理部36、周辺基地局情報処理部37、CQI計算部38、符号部39、チャネル変調部40、送信電力制御部41、送信部42、上位レイヤ処理部43、チャネル復調部44を具備する。
受信部31は、図示しないアンテナを介して受信信号(移動局装置、及び他の基地局装置からの送信信号)を受信して、ベースバンド信号にダウンコンバートする。このベースバンド信号は、チャネル復調部44へと送られる。チャネル復調部44は、スケジューリング情報を基に、ベースバンド信号を、データチャネル、制御チャネル、上りリファレンスシグナルUL−RSに分けて、それぞれを復調する。
復調された各データは、データチャネルであれば復号部33へ、制御チャネルであれば制御信号処理部34へ、上りリファレンスシグナルUL−RSであればチャネル測定部35へと出力される。復号部33は、データチャネル内のユーザデータの復号処理を行い上位レイヤ処理部43へ出力する。制御信号処理部34は、制御チャネル内の制御データを取り出して上位レイヤ処理部43へと出力する。このとき、制御データにハンドオーバー制御データが含まれていたときは、制御信号処理部34は、ハンドオーバー制御データをハンドオーバー制御処理部36へ出力する。
ハンドオーバー制御処理部36は、入力されたハンドオーバー制御データが、基地局装置間のハンドオーバー要求メッセージであるか、移動局装置からのハンドオーバー完了メッセージであるかを識別する。ハンドオーバー制御データがハンドオーバー要求であるとき、ハンドオーバー制御処理部36は、ハンドオーバー元の基地局装置の基地局ID(基地局識別番号)を取得し、さらにハンドオーバー制御処理部36が該基地局IDと対応付けて記憶しているハンドオーバー元周辺基地局の基地局IDを取得し、周辺基地局情報処理部37へ、この上位レイヤ処理部43から入力される自局周辺基地局情報の基地局IDとこのハンドオーバー元周辺基地局の基地局IDとの比較による差分基地局情報の生成を指示する。ハンドオーバー完了メッセージであるときは、ハンドオーバー制御処理部36は、周辺基地局情報処理部37で生成した差分基地局情報を、符号部39へ入力するよう指示する。なお、周辺基地局情報処理部37の詳細については、図7にて説明する。
また、制御信号処理部34は、スケジューリングの制御に関連する制御データを、チャネル復調部44と復号部33の各ブロックへ出力する。チャネル測定部35は、上りリファレンスシグナルUL−RSから受信品質を測定し、測定データとして上位レイヤ処理部43へ出力すると共に、CQI計算部38に前記受信品質を出力する。CQI計算部38は、受信品質からCQIを計算してCQI値として上位レイヤ処理部43へ出力する。また、チャネル測定部35は、上りリファレンスシグナルUL−RSをチャネル復調用の参照データとしてチャネル復調部44にも出力する。
一方、上位レイヤ処理部43からの送信要求を契機として、ユーザデータと制御データが符号部39に入力される。この制御データには、同期チャネルや報知情報チャネル、下りリファレンスシグナルDL−RS、下り共用制御チャネルPDCCHが含まれる。また、上位レイヤ処理部43よりスケジュール部32へスケジューリング情報が入力される。符号部39は、ユーザデータと制御データとを符号化して、チャネル変調部40に入力する。チャネル変調部40は、スケジュール部32から入力されるスケジューリング情報に従って、符号化された各データを適切な変調方式で変調処理する。送信電力制御部41は、スケジュール部32の指示に従って各チャネルに適切な電力制御を行う。チャネル変調部40で変調されたデータは送信部42に入力され、送信電力制御部41から電力制御されて送信される。なお、その他の基地局装置の構成要素は、本発明に特に関係ないため省略してある。また、各ブロックの動作は、上位レイヤ処理部43によって統括的に制御される。上位レイヤ処理部43の詳細は、図9にて説明する。
基地局装置30及び移動局装置10は、管理上必要な論理的な番号である基地局管理番号(周辺基地局識別子)を、基地局装置30と移動局装置10とで同じ規則(ここでは、基地局IDの順番)に基づいて周辺基地局情報に対して割り振り、基地局管理番号と基地局管理番号に対応する周辺基地局情報とを1セットとして、複数セットからなる周辺基地局情報のテーブル(周辺基地局管理テーブル)を生成する。移動局装置10は、この周辺基地局管理テーブルを一つ生成し、基地局装置30は、この周辺基地局管理テーブルを、通信中の移動局装置10毎、または同じ周辺基地局管理テーブルを保持する移動局装置のグループ毎に生成する。基地局装置30及び移動局装置10が保持する周辺基地局管理テーブルは、図27に示したものと同様のテーブル構成でよい。
例えば、32セットの周辺基地局情報を保持する場合、周辺基地局装置の基地局IDの昇順(または降順)に基づいて1〜32までの基地局管理番号が各周辺基地局情報に対して割り振られる。移動局装置10は、基地局装置30から周辺基地局情報を取得し、また、基地局装置30の追加/削除の指示によって周辺基地局管理テーブルを更新する。この方法によって、基地局装置30は基地局管理番号を移動局装置に明示しなくても、移動局装置10の周辺基地局管理テーブルを常に把握することが可能となる。
ここで、周辺基地局情報には、基地局ID、アンテナ本数、送信電力情報、ダイバーシティ情報、測定オフセット情報などが含まれる。
図4は、本実施形態における、ハンドオーバー時の周辺基地局情報の更新手順を示したシーケンス図である。移動局装置10が基地局装置30aと通信を行っている状態から開始し、基地局装置30bへハンドオーバーする制御を示したものである。ここで、基地局装置30a、30bは、図3にて説明した基地局装置30と同様の基地局装置である。移動局装置10は、周辺基地局管理テーブル生成処理にて周辺基地局管理テーブルを生成する(Sa1)。ただし、基地局管理番号は、従来方式のように基地局装置30aから割り振られるものではなく、移動局装置10が周辺基地局情報に含まれる基地局装置の基地局IDの昇順(または降順)に割り振るものとする。すなわち、基地局管理番号は基地局装置30a、30bからは通知されない。移動局装置10は、基地局IDを昇順(または降順)に並べ替え、ID番号の小さいもの(降順の場合は大きいもの)から順番に、連続した基地局管理番号を割り振る。なお、上述の周辺基地局管理テーブル生成処理は基地局情報管理部16が実施する。また、周辺基地局情報は、報知情報より取得しても、基地局装置30aから個別に通知されてもよい。このように、基地局装置30aは、移動局装置10が保持している基地局管理情報を基地局IDの順番から暗黙的に知ることが可能であるため、移動局装置毎に基地局管理情報を管理する必要がなくなる。
続いて、移動局装置10は、周辺基地局管理テーブルに基づき、基地局装置30aと基地局装置30bを含む周辺基地局装置の測定を行う。測定結果は、測定報告メッセージとして基地局装置30aへ通知する(Sa2)。なお、測定報告メッセージにハンドオーバー要求を示す制御情報が含まれていても良い。基地局装置30aは、前記測定報告メッセージの内容から基地局装置30bへのハンドオーバーが必要であると判断したとき、基地局装置30aから基地局装置30bへハンドオーバー要求メッセージにて移動局装置10のハンドオーバーの必要性を通知し、ハンドオーバーのための準備を要求する(Sa3)。基地局装置30bにて、ハンドオーバーが実行可能と判断した場合、ハンドオーバー要求許可メッセージを基地局装置30aに通知し(Sa4)、更に基地局装置30aから移動局装置10に対してハンドオーバー指示メッセージを通知すると(Sa5)、移動局装置10は、基地局装置30bと通信可能となるように通信パラメータを設定するハンドオーバー処理を実施する(Sa6)。
ハンドオーバー処理が完了した移動局装置10は、基地局装置30bに対してハンドオーバー完了メッセージを送信する(Sa7)。ハンドオーバー完了メッセージを受信した基地局装置30bは、移動局装置10が基地局装置30bと通信を行う場合に必要な差分基地局情報が含まれた測定制御情報メッセージを移動局装置10に通知し(Sa8)、ハンドオーバーを完了する。この測定制御情報メッセージを生成する際に、基地局装置30bは、移動局装置10が基地局装置30aからハンドオーバーしたことを知っているため、移動局装置10が保持している周辺基地局情報、すなわち基地局装置30aより取得した基地局IDの順番と、その基地局管理番号との対応付けを暗黙的に把握することが可能なため、基地局装置30bでは測定不要な周辺基地局装置の周辺基地局情報の削除を、基地局管理番号で指定する。移動局装置10は、周辺基地局管理テーブル更新処理にて、受信した測定制御情報メッセージ内の差分基地局情報を元に周辺基地局管理テーブルの更新を行う。
図5(a)、(b)は、図4におけるシーケンスSa8において基地局装置30bから移動局装置10に通知される差分基地局情報のデータ構造の一例を示したものである。図5(a)は、周辺基地局情報として、削除する基地局情報をビットマップ形式で指定した削除基地局ビットマップ情報が含んだデータ構造である。ビットマップ形式のビット数は、移動局装置10が記憶している周辺基地局情報の数と一致する数である。図5(b)は、周辺基地局情報として、削除する基地局情報を従来どおり基地局管理番号で指定したデータ構造である。また、図5(a)、(b)どちらも削除する基地局情報を指定する領域に続いて、新規に測定する必要のある基地局装置の基地局情報である追加基地局情報が必要数分格納されている。
図5(a)における削除基地局ビットマップ情報の一例を図6に示す。削除基地局ビットマップ情報のビット位置と、移動局装置10の周辺基地局管理テーブルにおける基地局管理番号は一対一に対応している。すなわち、周辺基地局管理テーブルに、例えば15セットの周辺基地局情報を格納し、1〜15の基地局管理番号を用いているときには、削除基地局ビットマップ情報として15ビットが必要である。基地局装置30bは、移動局装置10から削除して良い基地局情報のビットを「0」として通知し、逆に保持して欲しい基地局情報のビットは「1」として通知する。なお、削除を示すビットが「1」であり、保持を示すビットが「0」であっても良い。移動局装置10は、基地局情報の追加と削除を行った後、再度基地局ID順に基地局管理番号を割り振る。そのため、基地局装置30bにおいても、同様に再度基地局ID順に基地局管理番号を割り振ることで、基地局装置30bは、移動局装置10の基地局IDと基地局管理番号との対応付けを把握する。
図7は、基地局装置30における周辺基地局情報処理部37の詳細な処理について説明するための図である。周辺基地局情報処理部37は、差分抽出処理部50と基地局情報変換部51と周辺基地局情報生成部52とを具備する。差分抽出処理部50には、上位レイヤ処理部43から自局周辺基地局情報(第2のリスト)が入力され、ハンドオーバー制御処理部36よりハンドオーバー元周辺基地局情報(第1のリスト)が入力される。差分抽出処理部50は、入力された2つのリストを比較し、ハンドオーバー元周辺基地局にあって自局周辺基地局にない不要な基地局装置の基地局IDを削除基地局情報として基地局情報変換部51へと出力する。また、差分抽出処理部50は、自局周辺基地局情報に含まれているが、ハンドオーバー元周辺基地局の基地局IDに含まれていない基地局IDの基地局情報を追加基地局情報として出力する。
基地局情報変換部51は、差分抽出処理部50から受けた削除基地局情報を、移動局装置10の基地局管理番号との対応付けにより変換し、削除基地局管理番号情報を出力する。このとき、削除基地局管理番号情報は、図5(a)に示した削除基地局ビットマップ情報であってもよいし、図5(b)に示した基地局管理番号を列記したままであってよい。次に、基地局情報変換部51より出力された削除基地局管理番号情報と、先の追加基地局情報とをマージした情報を基に、周辺基地局情報生成部52は、差分基地局情報を生成する。
移動局装置10における周辺基地局管理テーブルの更新方法の一例を図8(a)〜(c)に示す。図8(a)は、移動局装置10における周辺基地局管理テーブルの一例であり、基地局IDが3、6、12、77、100、134の6つの基地局情報が、基地局管理番号1〜6に割り当てられていることを示している。残りの基地局管理番号は使用されていない。このとき、移動局装置10がハンドオーバーを行い、ハンドオーバー先の基地局装置30bから図8(b)で示すように、削除する周辺基地局情報がビットマップ形式で指定された差分基地局情報が、移動局装置10へ通知されたとする。図8(b)は、削除対象となる基地局管理番号として「2、4、5」を指定し、保持する基地局管理番号として「1、3、6」を指定している削除基地局ビットマップ情報が通知されたことを示している。すなわち、この削除基地局ビットマップ情報基地局管理番号「2、4、5」に対応する基地局ID「6、77、100」の削除が通知され、保持する基地局管理番号として「3、12、134」が通知されたことを示している。さらに、追加基地局IDとして、「51、233、510」が通知された例を示している。
なお、対応する基地局情報は説明を簡略化するため省略してある。なお、基地局管理番号7以降は当該移動局装置にて使用されていない番号であるため、該当ビットはない。図8(c)は、図8(b)で通知された削除基地局ビットマップ情報に従って、該当ビットの基地局情報を先に削除し、その後、同時に通知された追加基地局情報を加え、基地局ID順に並べなおした周辺基地局管理テーブルである。
図8(a)〜(c)は、削除処理の後に追加処理を行った場合の例を示したが、この処理の順番が逆の場合は意図した通りに周辺基地局情報管理テーブルの更新がなされない。よって、追加と削除のどちらを先に処理するかは当該移動通信システムで一意に決まっているか、基地局装置30bより処理順番を報知情報、またはハンドオーバー指示メッセージなどを用いて事前に通知する。
図9は、基地局装置における、ハンドオーバー時の差分基地局情報の作成手順を示したフローチャート図である。本フローチャート図は、基地局装置30bがハンドオーバー元基地局装置30aよりハンドオーバー要求を受信した時点から開始される(Sb1)。まず、基地局装置30bの上位レイヤ処理部43は、制御信号処理部34から制御データとしてハンドオーバー要求を受けると、要求されたハンドオーバーが可能であるかの判定処理を行う(Sb2)。この判定は、例えば、基地局装置30bの収容数および負荷に余裕が有るか否かで行う。このステップSb2で、例えば、収容局数もしくは負荷に余裕がなくハンドオーバーが不適切だと判定したとき(Sb2−No)は、上位レイヤ処理部43は、ハンドオーバー要求却下を制御データとして符号部39に出力して、ハンドオーバー元の基地局装置30aに通知して(Sb3)終了する。
一方、基地局装置30bは、ステップSb2でハンドオーバーが可能だと判定したとき(Sb2−Yes)は、上位レイヤ処理部43は、ハンドオーバー要求許可を制御データとして符号部39に出力して、ハンドオーバー元基地局装置に通知する(Sb4)。また、ハンドオーバー制御処理部36は、制御信号処理部34から受けたハンドオーバー要求よりハンドオーバー元基地局装置30aの基地局IDを取得し(Sb5)、該基地局IDに対応付けてハンドオーバー制御処理部36が記憶している該基地局IDの基地局装置がハンドオーバー元のときに移動局装置10が保持している周辺基地局情報を読み出す。次に、周辺基地局情報処理部37は、ステップSb5にてハンドオーバー制御処理部36が読み出した基地局IDの周辺基地局情報と、上位レイヤ処理部43から受けた自局周辺基地局情報との差分を取ることで、追加基地局情報と削除基地局情報とを抽出する(Sb6)。また、周辺基地局情報処理部37は、抽出した追加基地局情報と削除基地局情報とに基づいた差分基地局情報を生成し(Sb7)、生成後は、ハンドオーバー完了が移動局装置10より通知されるのを待つ(Sb8)。
移動局装置10からハンドオーバー完了が通知され、該ハンドオーバー完了を含んだハンドオーバー制御データを制御信号処理部34から受けたハンドオーバー制御処理部36が、ハンドオーバー完了を検出して、差分基地局情報の出力を周辺基地局情報処理部37に指示すると、周辺基地局情報処理部37は、生成した差分基地局情報を符号部39に出力して、移動局装置10に送信して(Sb9)、処理を終了する。
図10は、移動局装置10における、ハンドオーバー時の周辺基地局情報の更新手順を示したフローチャート図である。本フローチャート図は、移動局装置10がハンドオーバー元基地局装置30aにおける周辺基地局情報を取得し、周辺基地局管理テーブルを作成済みの状態から開始される。移動局装置10の周辺基地局計測部26は、周辺基地局情報記憶部25が記憶している周辺基地局情報を用いて、周辺基地局装置の信号を計測する。この計測結果を受けた上位レイヤ処理部23は、この測定結果を符号部18に出力して、基地局装置30aに通知するための測定報告を行っている(Sc1)。移動局装置10の上位レイヤ処理部23は、ハンドオーバー指示が基地局装置30aより通知されて、制御信号処理部14から制御データとして入力されたかの確認処理を行い(Sc2)、ハンドオーバー指示が通知されないときは(Sc2−No)、ステップSc1に戻り、周辺基地局計測部26は周辺基地局装置の信号を計測し、上位レイヤ処理部23はその測定結果の測定報告処理を継続する。
一方、ステップSc2にて、ハンドオーバー指示が通知されたときは(Sc2−Yes)、上位レイヤ処理部23は、ハンドオーバー指示に従い、ハンドオーバー処理を開始する(Sc3)。ハンドオーバー中は、上位レイヤ処理部23は、ハンドオーバーが完了したかの判定を行う(Sc4)。ハンドオーバーが完了した場合は(Sc4−Yes)、上位レイヤ処理部23は、ハンドオーバー完了報告を生成し、このハンドオーバー完了報告を符号部18に出力して、ハンドオーバー先基地局装置30bへ送信する(Sc5)。ハンドオーバー完了報告を受信した基地局装置30bは、測定制御情報として差分基地局情報を通知するので、移動局装置10の制御信号処理部14は、受信した制御チャネルからこの差分基地局情報を抽出する(Sc6)。この差分基地局情報に従って、基地局情報管理部16は、周辺基地局情報記憶部25の周辺基地局管理テーブルを更新し(Sc7)、処理を終了する。
なお、移動局装置10が初期セル選択後などで、周辺基地局情報管理テーブルを持っていない場合、基地局情報管理部16は、差分基地局情報中の削除基地局ビットマップ情報は無視し、追加基地局情報のみを処理する。
なお、本実施形態において、基地局装置30a、30b間にて通信するハンドオーバー要求とハンドオーバー要求許可/要求却下とは、送信部42にて送信され、受信部31にて受信されるとして説明したが、基地局装置30a、30bを接続するその他の通信手段を基地局装置30a、30bが具備しており、該通信手段にて送受信するようにしてもよい。
以上、ハンドオーバー手順における周辺基地局情報管理テーブルの更新方法について説明したが、セル再選択手順であっても同様の更新方法を使用することが出来る。
本実施の形態において、移動局装置と基地局装置は、同じ規則を用いて、基地局IDに基づいて基地局管理番号を割り振る。そのため、基地局装置間での移動局装置の基地局管理番号のやり取りも必要なくなり、基地局装置の処理量と、基地局管理番号を保持するメモリ容量とを削減することが可能となり、基地局装置の回路規模を削減できる。また、移動局装置に基地局管理番号を通知する必要がなくなるため、測定制御情報に含まれる周辺基地局情報の情報量が削減され、無線リソースの消費を低減することが可能である。また、移動局装置においても周辺基地局情報の管理が簡潔となり、回路規模が削減され、消費電力が低減する。また、基地局装置から移動局装置に周辺基地局情報の更新を指示する際に、周辺基地局情報の更新内容に制限がないため、適切な更新が可能である
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態について、以下に説明する。第1の実施形態は、基地局装置から送信される測定制御情報の情報量を削減しつつ、周辺基地局装置の管理を簡略化する方法を示した。しかしながら、第1の実施形態は、追加する周辺基地局情報に関しては従来と同じだけの情報量を必要としていた。そこで、第2の実施形態では、追加する周辺基地局情報を報知情報にて通知し、削除する周辺基地局情報の基地局管理番号のみを基地局装置から個別に通知する方法について示す。
図11は、本実施形態による移動局装置110の構成を示す概略ブロック図である。同図において、図2の各部に対応する部分(11〜13、15、17〜22、24〜26)には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態による移動局装置110は、受信部11、スケジュール部12、復号部13、制御信号処理部114、チャネル測定部15、基地局情報管理部116、CQI計算部17、符号部18、ランダムアクセス制御部19、チャネル変調部20、送信電力制御部21、送信部22、上位レイヤ処理部123、チャネル復調部24、周辺基地局情報記憶部25、周辺基地局計測部26を具備する。制御信号処理部114は、制御データに当該移動局装置10に向けて測定制御情報として送信された差分基地局情報、あるいは全移動局装置に向けて報知情報として送信された周辺基地局情報が含まれている場合、これらの情報を基地局情報管理部116に出力する。基地局情報管理部116は、差分基地局情報、あるいは周辺基地局情報を受けると、これらに従い周辺基地局情報記憶部25の記憶内容を更新する。上位レイヤ処理部123は、ハンドオーバー処理終了後に、基地局情報管理部116が周辺基地局情報を周辺基地局情報記憶部25に格納すると、ハンドオーバー完了メッセージを符号部18に出力して、ハンドオーバー先の基地局装置に送信する。なお、上位レイヤ処理部123の詳細は、図18にて説明する。
図12は、本実施形態による基地局装置130の構成を示す概略ブロック図である。同図において、図3の各部に対応する部分(31〜35、38〜42、44)には同一の符号を付し、その説明を省略する。基地局装置130は、受信部31、スケジュール部32、復号部33、制御信号処理部34、チャネル測定部35、ハンドオーバー制御処理部136、周辺基地局情報処理部137、CQI計算部38、符号部39、チャネル変調部40、送信電力制御部41、送信部42、上位レイヤ処理部143、チャネル復調部44を具備する。ハンドオーバー制御処理部136は、入力されたハンドオーバー制御データが、基地局装置間のハンドオーバー要求メッセージであるか、移動局装置からのハンドオーバー完了メッセージであるかを識別する。ハンドオーバー制御データがハンドオーバー要求であるとき、ハンドオーバー制御処理部136は、ハンドオーバー元の基地局装置の基地局ID(基地局識別番号)を取得し、さらに、該基地局IDと対応付けて記憶しているハンドオーバー元周辺基地局の基地局IDを読み出す。次にハンドオーバー制御処理部136は、周辺基地局情報処理部137へ、差分基地局情報の生成を指示する。ハンドオーバー完了メッセージであるときは、ハンドオーバー制御処理部136は、周辺基地局情報処理部137に生成した差分基地局情報を、符号部39へ出力するよう指示する。周辺基地局情報処理部137は、差分基地局情報の生成を指示されると、上位レイヤ処理部143から入力される自局周辺基地局情報(第3のリスト)とハンドオーバー元周辺基地局とを併せた周辺基地局(第1のリスト)と、ハンドオーバーが禁止されている基地局装置を第1のリストから除いたハンドオーバー先周辺基地局情報(第2のリスト)との比較による差分基地局情報の生成を行い、ハンドオーバー制御処理部136の指示に従い、該生成した差分基地局情報を符号部39へ出力する。なお、このときにハンドオーバー元周辺基地局情報、および自局周辺基地局情報は、基地局装置の容量制限に伴いハンドオーバーが禁止されるなどの理由により、実際に保持している数よりも少ない周辺基地局情報しか使用されない場合がありえる。
周辺基地局情報処理部137は、上述のハンドオーバー制御処理部136の指示に従い差分基地局情報を生成し、さらに、ハンドオーバー完了メッセージを受けたハンドオーバー制御処理部136からの指示を受けて、生成した差分基地局情報を符号部39に出力して、移動局装置110に送信する。なお、周辺基地局情報処理部137の詳細については、図15にて説明する。上位レイヤ処理部143は、自局の周辺基地局情報を記憶する自局周辺基地局情報記憶部145を具備し、この自局周辺基地局情報記憶部145が記憶している自局の周辺基地局情報を報知情報として、すなわち当該基地局装置に属する全移動局装置に宛てて送信する制御データとして定期的に符号部39に出力して送信させる。その他、上位レイヤ処理部143の詳細については、図17にて説明する。
図13は、本実施形態におけるハンドオーバー時の周辺基地局情報の更新手順を示したシーケンス図である。移動局装置110が、基地局装置130aと通信を行っている状態から開始し、基地局装置130bへハンドオーバーする制御を示したものである。ここで、基地局装置130a、130bは、図12にて説明した基地局装置130と同様の基地局装置である。移動局装置110は、ハンドオーバー前に基地局装置130aより報知情報に含まれる周辺基地局情報を受信し(Sd1)、制御信号処理部114から、この受信した周辺基地局情報を受けた基地局情報管理部116は、周辺基地局管理テーブル生成処理にて、周辺基地局情報記憶部25の周辺基地局管理テーブルを生成する(Sd2)。
ただし、基地局管理番号は、従来方式のように基地局装置130aから割り振られるものではなく、移動局装置110が周辺基地局情報に含まれる基地局装置の基地局ID順に割り振る。すなわち、基地局管理番号は基地局装置130aからは通知されない。移動局装置110の基地局情報管理部116は、基地局IDを順番に並べ替え、ID番号の小さいもの、あるいは大きいものから順番に、連続した基地局管理番号を割り振る。このようにすることで、基地局装置130a、130bは、移動局装置110が保持している基地局管理番号を基地局IDの順番から暗黙的に知ることが可能であるため、移動局装置毎に基地局管理番号を管理する必要がなくなる。
図13に戻り、続いて、移動局装置110の周辺基地局測定部26は、周辺基地局管理テーブルに基づき、基地局装置130aと基地局装置130bを含む周辺基地局装置の測定を行う。この測定結果を受けた上位レイヤ処理部123は、この測定結果を測定報告メッセージとして符号部18に出力して、基地局装置130aへ通知している(Sd3)。なお、測定報告メッセージにハンドオーバー要求を示す制御情報が含まれていても良い。基地局装置130aの上位レイヤ処理部43は、制御信号処理部34が抽出した前記測定報告メッセージの内容から基地局装置130bへのハンドオーバーが必要であると判断したとき、基地局装置130bへのハンドオーバー要求メッセージを符号部39に出力して基地局装置130bに送信することで、移動局装置110のハンドオーバーの必要性を通知し(Sd4)、ハンドオーバーのための準備を要求する。
基地局装置130bの上位レイヤ処理部43は、制御信号処理部34が抽出したハンドオーバー要求を受けて、ハンドオーバーが実行可能と判断した場合、ハンドオーバー要求許可メッセージを符号部39に出力して、基地局装置130aに通知する(Sd5)。このハンドオーバー要求許可メッセージを受けた基地局装置130aの上位レイヤ処理部43は、ハンドオーバー指示メッセージを符号部39に出力して、移動局装置110に対して通知する(Sd6)。このハンドオーバー指示メッセージを制御信号処理部114が抽出し、移動局装置110の上位レイヤ処理部23は、この抽出されたハンドオーバー指示メッセージに従い、ハンドオーバー処理を実施する(Sd7)。
ハンドオーバー処理が完了した移動局装置110は、基地局装置130bより報知情報として基地局装置130bの周辺基地局情報を受信し(Sd8)、制御信号処理部114がこの周辺基地局情報を制御チャネルから抽出し、基地局情報管理部116が、抽出された周辺基地局情報を周辺基地局情報記憶部25に保持する(Sd9)。ここで、周辺基地局情報記憶部25に保持する際に、周辺基地局管理テーブル更新処理1として、基地局情報管理部116は、新たに受信した基地局装置130bの周辺基地局情報を周辺基地局情報記憶部25の周辺基地局管理テーブルに追加し、基地局ID順にソートする。周辺基地局管理テーブル更新処理1を終了した移動局装置110の上位レイヤ処理部23は、基地局装置130bに対してハンドオーバー完了メッセージを送信する(Sd10)。
ハンドオーバー完了メッセージを受信した基地局装置130bでは、制御信号処理部34がハンドオーバー完了メッセージを抽出してハンドオーバー制御処理部36に出力する。ハンドオーバー制御処理部36は、ハンドオーバー完了メッセージを受けると、周辺基地局情報処理部137に差分基地局情報、本実施形態では削除基地局情報を含む測定制御情報メッセージを符号部39に出力して、移動局装置110に送信する(Sd11)。この測定制御情報メッセージを受信した移動局装置110では、制御信号処理部114がこの測定制御情報メッセージの削除基地局情報を抽出し、基地局情報管理部116に出力する。基地局情報管理部116は、この削除基地局情報を受けて、周辺基地局管理テーブル更新処理2にて、周辺基地局情報記憶部25の周辺基地局管理テーブルを更新する。
ここで、基地局装置130bは、移動局装置110が基地局装置130aからハンドオーバーしたことを知っているため、ハンドオーバー前に移動局装置110が保持していた周辺基地局情報、すなわち基地局装置130aの周辺基地局情報と、基地局装置130bの周辺基地局情報(第3のリスト)とをマージして報知情報受信後の移動局装置110が保持する周辺基地局情報(第1のリスト)を、基地局ID順にソートした周辺基地局情報と、その基地局管理番号との対応付けを暗黙的に把握することが可能なため、ハンドオーバー後の移動局装置に対し、基地局装置130bでは測定不要な周辺基地局装置を基地局管理番号で指定した削除基地局情報を生成することが可能である。なお、基地局装置130bの周辺基地局情報(第3のリスト)に必要な全ての周辺基地局情報を含めてもよく、この場合、基地局装置130aからハンドオーバー元周辺基地局情報を取得し、マージする処理は不要であり、第3のリストから削除すべき基地局のリストが差分基地局情報となる。
図14は、図13のステップSd11において基地局装置130bから移動局装置110に通知される削除基地局情報のデータ構造の一例を示したものである。削除基地局情報として、削除する周辺基地局情報の基地局管理番号が一つ以上含まれている。なお、本実施形態においては削除基地局情報を、削除する周辺基地局情報の基地局管理番号を羅列した情報であるとして説明したが、図6に示した削除基地局ビットマップの情報であってもよい。
図15は、基地局装置130における周辺基地局情報処理部137の構成を示す概略ブロック図である。周辺基地局情報処理部137は、差分抽出処理部150と基地局情報変換部151と周辺基地局情報生成部152を具備する。差分抽出処理部150には、上位レイヤ処理部143から自局周辺基地局情報(第3のリスト)が入力され、ハンドオーバー制御処理部136からハンドオーバー元周辺基地局情報が入力される。差分抽出処理部150は、入力された上述の2種類を併せた周辺基地局情報より基地局装置間の位置関係や回線容量制限などの情報に基づいてハンドオーバー先基地局装置の対象として不適切と判断した基地局情報を抽出し、その基地局IDを削除基地局情報として基地局情報変換部151へと出力する。
基地局情報変換部151は、差分抽出処理部150から受けた削除基地局情報を、移動局装置110の基地局管理番号(基地局管理番号は、上述の自局周辺基地局情報とハンドオーバー元周辺基地局情報の2種類を併せた周辺基地局情報により得られる)との対応付けにより変換し、削除基地局管理番号情報を出力する。なお、削除基地局管理番号情報は、図14に例示し基地局管理番号の羅列であってもよいし、図6に例次した削除しない基地局情報を格納している基地局管理番号に対応するビットを1に設定し、それ以外を0に設定した削除基地局ビットマップの形式であってもよい。なお、ビットマップ形式の場合に設定されるビットは逆でも良い。最後に、基地局情報変換部151より出力された削除基地局管理番号情報を基に、周辺基地局情報生成部152は、周辺基地局情報を生成する。なお、第3のリストに必要な全ての周辺基地局情報を含める場合、ハンドオーバー制御処理部136からのハンドオーバー元周辺基地局情報の入力処理、差分抽出処理部150におけるリストをマージ処理は不要である。
周辺基地局情報の管理テーブルの更新方法の一例を図16(a)〜(e)に示す。図16(a)は、ハンドオーバー前の移動局装置における周辺基地局管理テーブルの一例であり、基地局IDが3、4、23、183、244の基地局情報が、基地局管理番号1〜5に割り当てられていることを示している。残りの基地局管理番号は使用されていない。このとき、前記移動局装置がハンドオーバーを行い、ハンドオーバー先の基地局装置より図16(b)で示す周辺基地局情報を取得したとする。図16(b)は、周辺基地局情報として、新たに基地局IDが4、8、75、183、302の基地局情報が追加されることを示している。なお、対応する基地局情報は説明を簡略化するため省略してある。図16(c)は、ハンドオーバー元基地局装置と、ハンドオーバー先基地局装置から取得した基地局IDをソートすることで生成された周辺基地局情報を示している。ハンドオーバー先の基地局装置より同じ基地局IDの情報を取得した場合、無視するか、上書きする。更に、ハンドオーバー完了後にハンドオーバー先基地局装置より、図16(d)に示す削除基地局情報が通知される。図16(d)は、削除対象となる基地局管理番号として1、4、7、8が通知されたことを示している。図16(e)は、図16(d)で通知された削除基地局情報に従って、図16(c)の周辺基地局情報から該当する基地局情報を削除した後の新しい周辺基地局管理テーブルである。なお、ハンドオーバー先の基地局装置は、ハンドオーバー先の基地局装置の報知情報に含まれる周辺基地局情報に対してのみ削除基地局情報を通知しても良い。このとき、図16(c)に示す周辺基地局情報のソート処理は必要なく、第3のリストのみが用いられる。
図17は、基地局装置130bにおける、ハンドオーバー時の削除基地局情報の作成手順を示したフローチャート図である。本フローチャート図は、基地局装置130bがハンドオーバー元基地局装置130aよりハンドオーバー要求を受信した時点から開始される(Se1)。まず、基地局装置130bの上位レイヤ処理部143は、制御信号処理部136が抽出したハンドオーバー要求を受けて、該要求のハンドオーバーが可能であるか否かの判定処理を行う(Se2)。ここで、上位レイヤ処理部143が、収容局数や負荷によりハンドオーバーが不適切だと判定したときは(Se2−No)、上位レイヤ処理部143は、ハンドオーバー要求却下を符号部39に出力して、ハンドオーバー元基地局装置130aに通知して(Se3)、終了する。
一方、ステップSe2にてハンドオーバーが可能だと判定したときは(Se2−Yes)、上位レイヤ処理部143は、ハンドオーバー要求許可を符号部39に出力して、ハンドオーバー元基地局装置130aに通知する(Se4)。また、制御信号処理部136が抽出したハンドオーバー要求を受けると、ハンドオーバー制御処理部136は、このハンドオーバー要求からハンドオーバー元基地局装置130aの基地局IDを取得する(Se5)。さらに、ハンドオーバー制御処理部136は、取得した基地局IDに対応付けて記憶しているハンドオーバー元周辺基地局情報と、ハンドオーバー先周辺基地局情報とを、周辺基地局情報処理部137に出力する。ここで、ハンドオーバー制御処理部136が基地局IDに対応付けて記憶しているハンドオーバー元周辺基地局情報とハンドオーバー先周辺基地局情報とは、それぞれ該基地局IDの基地局装置と通信しているときに計測対象となる基地局装置の基地局情報からなる情報と、該基地局IDの基地局装置から当該基地局装置にハンドオーバーしてきたときに計測対象となる基地局装置の基地局情報からなる情報である。周辺基地局情報処理部137は、ハンドオーバー元周辺基地局情報と上位レイヤ処理部143から受けた自局周辺基地局情報とを併せた基地局情報から、ハンドオーバー先周辺基地局情報を除いた基地局情報の基地局管理番号を、削除基地局情報として抽出する(Se6)。
周辺基地局情報処理部137は、ステップSe6で抽出した削除基地局情報の基地局管理番号を羅列した周辺基地局情報を生成する(Se7)。周辺基地局情報を生成すると、周辺基地局情報処理部137は、ハンドオーバー完了が移動局装置110より通知されるのを待つ(Se8)。移動局装置110からハンドオーバー完了が通知されると(Se8−Yes)、制御信号処理部34はハンドオーバー完了を抽出して、ハンドオーバー制御処理部136に出力する。ハンドオーバー制御処理部136は、ハンドオーバー完了を受けると、周辺基地局情報処理部137に、周辺基地局情報の送信を指示する。周辺基地局情報処理部137は、この指示を受けると、ステップSe7にて生成した周辺基地局情報を符号部39に出力して、移動局装置110に通知し(Se9)、処理を終了する。
図18は、移動局装置110における、ハンドオーバー時の周辺基地局情報の更新手順を示したフローチャート図である。本フローチャート図は、移動局装置110がハンドオーバー元基地局装置130aにおける周辺基地局情報を取得し、周辺基地局管理テーブルを作成している状態から開始される。移動局装置110の上位レイヤ処理部123は、周辺基地局計測部26による測定結果を通知するための測定報告を定期的に符号部18に出力して、基地局装置130aに送信している(Sf1)。移動局装置110の上位レイヤ処理部123は、ハンドオーバー指示が基地局装置130aより通知されて、制御信号処理部114が抽出した該指示が入力されたか否かの確認処理を行い(Sf2)、ハンドオーバー指示が通知されていないときは(Sf2−No)、ステップSf1に戻って測定報告の通知を継続する。
一方、ステップSf2にてハンドオーバー指示が通知されたときは(Sf2−Yes)、上位レイヤ処理部123は、制御信号処理部114から入力されたハンドオーバー指示に従い、ハンドオーバー処理を開始する(Sf3)。ハンドオーバー中は、上位レイヤ処理部123は、ハンドオーバーが完了したかの判定を行い(Sf4)、ハンドオーバーが完了した場合(Sf4−Yes)、移動局装置110は、ハンドオーバー先基地局装置130bから報知情報を受信し、制御信号処理部114がこの報知情報からハンドオーバー先周辺基地局情報を抽出して(Sf5)、基地局情報管理部116に出力する。基地局情報管理部116は、受けた周辺基地局情報を、周辺基地局情報記憶部25の周辺基地局管理テーブルに追加する。
次に、上位レイヤ処理部123は、ハンドオーバー完了報告を符号部18に出力して、ハンドオーバー先基地局装置130bへ送信する(Sf6)。ハンドオーバー完了報告を受信した基地局装置130bは、測定制御情報として周辺基地局情報を通知してくる。移動局装置110は、この測定制御情報を受信し、制御信号処理部114がこの測定制御情報から周辺基地局情報を抽出して(Sf7)、基地局情報管理部116に出力する。基地局管理部116は、受けた周辺基地局情報に従って、周辺基地局情報記憶部25の周辺基地局管理テーブルを更新し(Sf8)、処理を終了する。
なお、ハンドオーバー先基地局装置の報知情報を受信するタイミングは、ハンドオーバー処理中の任意のタイミングでも可能である。例えば、ハンドオーバー前に事前に取得しても、削除基地局情報を受信した後でも、周辺基地局管理テーブルを更新することは可能であり、処理順序は、図18のフローチャート図に限定されない。
以上、ハンドオーバー手順における周辺基地局情報管理テーブルの更新方法について説明したが、セル再選択手順であっても同様の更新方法を使用することが出来る。
本実施の形態により、移動局装置が基地局IDに基づいて基地局管理番号を割り振るため、基地局装置で基地局管理番号を割り振る必要がなくなる。そのため、基地局装置間での移動局装置の基地局管理番号のやり取りも必要なくなり、基地局装置の処理量と、基地局管理番号を保持するメモリ容量とを削減することが可能となり、基地局装置の回路規模を削減できる。また、移動局装置に基地局管理番号を通知する必要がなくなり、更に、周辺基地局管理テーブルの更新時には削除する基地局管理番号のみを移動局装置に通知するため、測定制御情報に含まれる周辺基地局情報の情報量が削減され、無線リソースの消費を低減することが可能である。また、移動局装置においても周辺基地局情報の管理が簡潔となり、回路規模が削減され、消費電力が低減する。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態について以下に説明する。第1および第2の実施形態では、基地局装置から送信される測定制御情報の情報量を削減する方法を示した。しかしながら、これらの方法は、移動局装置毎に異なる周辺基地局情報を通知し、移動局装置のハンドオーバー先を基地局装置側で制御することが出来なかった。そこで、第3の実施形態では、移動局装置固有の情報を加味して選択された基地局装置の周辺基地局情報を生成する方法について示す。
図19は、本実施形態による移動局装置210の構成を示す概略ブロック図である。同図において、図2の各部に対応する部分(11〜22、24〜26)には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態による移動局装置210は、受信部11、スケジュール部12、復号部13、制御信号処理部14、チャネル測定部15、基地局情報管理部16、CQI計算部17、符号部18、ランダムアクセス制御部19、チャネル変調部20、送信電力制御部21、送信部22、上位レイヤ処理部223、チャネル復調部24、周辺基地局情報記憶部25、周辺基地局計測部26を具備する。
上位レイヤ処理部223は、図2の上位レイヤ処理部23に移動局クラス通知部227を加えたものである。移動局クラス通知部227は、当該移動局装置の移動局クラス情報を符号部18に出力して、基地局装置に送信する。移動局クラス情報とは、移動局装置の種別情報であり、例えば、移動局装置の通信サービス加入状態、移動局装置の優先度、呼種別、通信サービスのQoS(Quality of Service:サービス品質)、在圏している基地局装置の階層番号などで分類される。なお、移動局クラス通知部227は、これらの移動局クラス情報のいずれか一つを符号部18に出力するようにしてもよいし、複数の移動局クラス情報を組み合わせて符号部18に出力するようにしてもよい。
図20に、移動局クラス情報と、該移動局クラス情報に対応しており、該移動局クラスの移動局装置にとってハンドオーバー先の候補となる基地局装置、すなわち該移動局装置用の周辺基地局情報として選択される基地局装置との例を示す。図20に示すように、移動局クラス情報の通信サービス加入状態が「パケットサービス」であれば「通常の基地局」が選択され、「デジタル放送サービス」であれば「デジタル放送専用局」が選択され、「他の通信方式サービス」であれば「GSM/W−CDMA基地局」が選択される。ここで、GSMとは、Global System for Mobile Communications(第2世代携帯電話)である。
また、移動局クラス情報の移動局装置の優先度が「通常加入者」であれば「通常の基地局」が選択され、「防災(警察・消防)用」であれば「防災時優先局・専用局」が選択される。また、移動局クラス情報の呼種別が「緊急呼」であれば「優先局・専用局」が選択される。また、移動局クラス情報の通信サービスのQoSが「音声サービス」であれば「通常の基地局」が選択され、「ハイビジョン放送」であれば「高品質サービス提供局」が選択される。また、在圏している基地局装置の階層番号が「マクロセル」であれば「基地局半径大」の基地局装置が選択され、「マイクロセル」であれば「基地局半径中」の基地局装置が選択され、「プライベートセル」であれば「基地局半径小」の基地局装置が選択される。
図21は、本実施形態における基地局装置230の構成を示す概略ブロック図である。は、移動局クラス情報が上位レイヤ処理部より周辺基地局情報処理部へ入力される以外は図3と同じである。同図において、図3の各部に対応する部分(31〜36、38〜42、44)には同一の符号を付し、その説明を省略する。基地局装置230は、受信部31、スケジュール部32、復号部33、制御信号処理部34、チャネル測定部35、ハンドオーバー制御処理部36、周辺基地局情報処理部237、CQI計算部38、符号部39、チャネル変調部40、送信電力制御部41、送信部42、上位レイヤ処理部243、チャネル復調部44を具備する。
周辺基地局情報処理部237は、上位レイヤ処理部243から自局周辺基地局情報と移動局クラス情報とを入力され、ハンドオーバー制御処理部36からハンドオーバー元周辺基地局の基地局IDを入力される。周辺基地局情報処理237は、入力された自局周辺基地局情報のうち、入力された移動局クラス情報に対応する基地局装置を示す移動局クラス別基地局情報(第2のリスト)を抽出し、前記第2のリストと、入力されたハンドオーバー元周辺基地局情報(第1のリスト)を比較して差分基地局情報を生成する。また、周辺基地局情報処理237は、ハンドオーバー制御処理部36からの指示を受けると、生成した差分基地局情報を符号部39に出力して、移動局装置210に送信する。なお、周辺基地局情報処理部237の詳細については、図24にて説明する。
上位レイヤ処理部243は、制御信号処理部34から入力された制御データより、移動局クラス情報を抽出し、該移動局クラス情報を、自局周辺基地局情報とともに周辺基地局情報処理部237に出力する。上位レイヤ処理部243の詳細については、図24にて説明する。
図22は、本実施形態における、ハンドオーバー時の周辺基地局情報の更新手順を示したシーケンス図である。移動局装置210が基地局装置230aと通信を行っている状態から開始し、基地局装置230bへハンドオーバーする制御を示したものである。ここで、基地局装置230a、230bは、図21にて説明した基地局装置230と同様の基地局装置である。移動局装置210の移動局クラス通知部227は、少なくともハンドオーバー前に、移動局クラス情報を符号部18に出力して、通信中の基地局装置230aに対し移動局クラス情報を通知する(Sg1)。この移動局クラス情報の通知は、移動局装置210が、位置登録手順やランダムアクセス手順などで基地局装置230aに送信するメッセージに含めて事前に行う。
また、移動局装置210の基地局情報管理部16は、ハンドオーバー前に基地局装置230aからの報知情報あるいは測定制御情報から制御信号処理部14が抽出した周辺基地局情報を、周辺基地局情報記憶部25の周辺基地局管理テーブルに格納する(Sg2)。この周辺基地局情報を格納する周辺基地局管理テーブル生成処理により、周辺基地局管理テーブルを生成する。ただし、基地局管理番号は、周辺基地局情報に含まれる基地局装置の基地局ID順に周辺基地局情報管理部25により割り振られる。すなわち、基地局管理番号は基地局装置230aからは通知されない。基地局情報管理部16は、周辺基地局情報の基地局IDを順番に並べ替え、ID番号の小さいもの、あるいは大きいものから順番に、連続した基地局管理番号を割り振る。基地局装置230aは、移動局装置210が保持している基地局管理情報を基地局IDの順番から暗黙的に知ることが可能であるため、移動局装置毎に基地局管理情報を管理する必要がない。
続いて、移動局装置210の周辺基地局計測部26は、周辺基地局管理テーブルに基づき、基地局装置230aと基地局装置230bを含む周辺基地局装置の測定を行う。この測定結果を受けた上位部223は、該測定結果を測定報告メッセージとして符号部18に出力して、基地局装置230aへ通知する(Sg3)。なお、測定報告メッセージにハンドオーバー要求を示す制御情報が含まれていても良い。基地局装置230aの上位レイヤ処理部243は、制御信号処理部34が抽出した前記測定報告メッセージの内容から、測定報告メッセージの送信元である移動局装置210の基地局装置230bへのハンドオーバーが必要であると判断したとき、基地局装置230aの上位レイヤ処理部230は、ハンドオーバー要求メッセージを符号部39に出力して、基地局装置230bへ送信する(Sg4)。これにより、基地局装置230aは、基地局装置230bに移動局装置210のハンドオーバーの必要性を通知し、ハンドオーバーのための準備を要求する。このとき、基地局装置230aの上位レイヤ処理部243は、移動局装置210の情報としてシーケンスSg1で受けた移動局クラス情報を同時に転送する(Sg5)。図では、移動局クラス情報は、ハンドオーバー要求メッセージとは別のメッセージとして記載してあるが、ハンドオーバー要求メッセージに含めてもよい。
基地局装置230bの上位レイヤ処理部243は、制御信号処理部34が抽出したシーケンスSg4のハンドオーバー要求メッセージを受けて、ハンドオーバーが実行可能と判断した場合、ハンドオーバー要求許可メッセージを符号部39に出力して、基地局装置230aに通知する(Sg6)。これと同時に、制御信号処理部34が抽出したシーケンスSg4のハンドオーバー要求メッセージを受けて、ハンドオーバー制御処理部36は、周辺基地局情報処理部237に移動局クラス別基地局情報の生成を指示する。基地局装置230aの上位レイヤ処理部243は、制御信号処理部34が抽出したシーケンスSg6のハンドオーバー要求許可メッセージを受けて、ハンドオーバー指示メッセージを符号部39に出力して、移動局装置210に対して通知する(Sg7)。移動局装置210の上位レイヤ処理部223は、制御信号処理部14が抽出したハンドオーバー指示メッセージを受けて、ハンドオーバー処理を実施する(Sg8)。
ハンドオーバー処理が完了すると、移動局装置210の上位レイヤ処理部223は、ハンドオーバー完了メッセージを符号部18に出力して、基地局装置230bに対して送信する(Sg9)。ハンドオーバー完了メッセージを受信した基地局装置230bのハンドオーバー制御処理部36は、制御信号処理部34が抽出したハンドオーバー完了メッセージを受けて、周辺基地局情報処理部237に先に生成した移動局クラス別基地局情報を測定制御情報メッセージとして符号部39に出力し、移動局装置210に送信し(Sg10)、ハンドオーバーを完了する。
この移動局装置210に通知した測定制御情報メッセージには、移動局装置210が基地局装置230bで通信を行う場合に必要な移動局クラス別基地局情報が含まれている。ここで、基地局装置230bは、移動局装置210が基地局装置230aからハンドオーバーしたことを知っているため、移動局装置210が保持している周辺基地局情報、すなわち基地局装置230aの周辺基地局情報と、移動局クラス情報に基づいて選択した基地局装置230bの周辺基地局情報とをマージし、基地局ID順にソートされた周辺基地局情報と、その基地局管理番号との対応付けを暗黙的に把握することが可能なため、基地局装置230bでは測定不要な周辺基地局装置を基地局管理番号で指定することが可能である。移動局装置210の基地局情報管理部16は、制御信号処理部14が抽出した測定制御情報メッセージを受けて、周辺基地局管理テーブル更新処理にて、測定制御情報メッセージ内の移動局クラス別基地局情報を元に周辺基地局情報記憶部25の周辺基地局管理テーブルの更新を行う(Sg11)。
なお、移動局クラス別基地局情報には、削除基地局管理番号か追加基地局情報のどちらか一方、あるいは両方が含まれている。削除基地局管理情報番号は、削除する基地局情報の管理番号を直接通知しても、また、図5に示した削除基地局ビットマップ情報として通知されても良い。
図23は、基地局装置230における周辺基地局情報処理部237の構成を示す概略ブロック図である。周辺基地局情報処理部237は、周辺基地局情報選択部250と、差分抽出処理部251と、基地局情報変換部252と、周辺基地局情報生成部253とを具備する。周辺基地局情報選択部250には、上位レイヤ処理部243から自局周辺基地局情報と移動局クラス情報とが入力される。周辺基地局情報選択部250は、自局周辺基地局情報の中から移動局クラス情報に基づき選択した基地局装置の周辺基地局情報を生成し、移動局クラス別基地局情報として出力する。
例えば、移動局クラス情報として、移動局装置210の通信サービス加入状態が「デジタル放送サービス」を示すものであったとき、移動局クラス別基地局情報は、「デジタル放送サービス」に加入している移動局装置のみが使用可能な「デジタル放送専用局」を含む。また、移動局クラス情報として、呼種別が「緊急呼」を示すものであったとき、移動局クラス別基地局情報は、緊急呼を扱う「優先局・専用局」を含む。また、移動局クラス情報として、通信サービスのQoSが「音声サービス」を示すものであったとき、移動局クラス別基地局情報は、「音声サービス」のQoSを達成するような基地局装置である「通常の基地局」を示す。
差分抽出処理部251には、周辺基地局情報選択部250より上述した移動局クラス別基地局情報(第2のリスト)が入力され、ハンドオーバー制御処理部36よりハンドオーバー元周辺基地局情報(第1のリスト)が入力される。差分抽出処理部251は、入力された前記情報を比較し、ハンドオーバー元周辺基地局情報より不要な基地局情報を抽出し、削除基地局情報として基地局情報変換部252へと出力する。基地局情報変換部252は、前記削除基地局情報を移動局装置210の基地局管理番号との対応付けにより変換し、削除基地局管理番号情報を出力する。また、差分抽出処理部251は、自局周辺基地局情報に含まれているが、ハンドオーバー元周辺基地局情報に含まれていない基地局情報を追加基地局情報として出力する。このとき、削除基地局管理番号情報は、基地局管理番号のままであっても、削除しない基地局情報を格納している基地局管理番号に対応するビットを1に設定し、それ以外を0に設定したビットマップ形式であってもよい。なお、ビットマップ形式の場合に設定されるビットは逆でも良い。最後に、基地局情報変換部252より出力された削除基地局管理番号情報と、先の追加基地局情報とをマージした情報を基に、周辺基地局情報生成部253が移動局クラス別基地局情報を生成する。
図24は、基地局装置230bにおける、ハンドオーバー時の移動局クラス別基地局情報の作成手順を示したフローチャート図である。本フローチャート図は、基地局装置230bがハンドオーバー元基地局装置230aよりハンドオーバー要求を受信した時点から開始される(Sh1)。まず、基地局装置230aの上位レイヤ処理部243は、制御信号処理部34が抽出したハンドオーバー要求を受け、要求されたハンドオーバーが可能であるかの判定処理を行う(Sh2)。ここで、収容局数や負荷によりハンドオーバーが不適切だと判定したとき(Sh2−No)は、上位レイヤ処理部243は、ハンドオーバー要求却下を符号部39に出力して、ハンドオーバー元基地局装置230aに通知して終了する(Sh3)。
一方、ハンドオーバーが可能だと判定したとき(Sh2−Yes)は、上位レイヤ処理部243は、ハンドオーバー要求許可を符号部39に出力して、ハンドオーバー元基地局装置230aに通知する(Sh4)。また、ハンドオーバー制御処理部36は、制御信号処理部34が抽出したハンドオーバー要求を受け、該要求からハンドオーバー元基地局装置230aの基地局IDを取得する(Sh5)。また、周辺基地局情報処理部237は、前記基地局IDの周辺基地局情報と、移動局クラス情報に基づく自局周辺基地局情報との差分を取ることで、追加基地局情報と削除基地局情報とを抽出し(Sh6)、前記抽出した情報に基づいた移動局クラス別基地局情報を生成する(Sh7)。周辺基地局情報処理部237は、前記処理を行いつつ、ハンドオーバー完了が移動局装置210より通知されるのを待つ(Sh8)。ハンドオーバー完了が通知され、制御信号処理部16が抽出したハンドオーバー完了を受けたハンドオーバー制御処理部36がハンドオーバー完了を周辺基地局情報処理部237に指示し、周辺基地局情報処理部237は、ステップSh7にて生成した移動局クラス別基地局情報を符号部39に出力して、移動局装置210に送信し(Sh9)、処理を終了する。
図25は、移動局装置210における、ハンドオーバー時の周辺基地局情報の更新手順を示したフローチャート図である。本フローチャート図は、移動局装置210がハンドオーバー元基地局装置230aにおける周辺基地局情報を取得し、周辺基地局管理テーブルを作成している状態から開始される。移動局装置210の上位レイヤ処理部223は、測定結果を通知するための測定報告メッセージを符号部18に出力し、基地局装置230aに送信している(Si1)。移動局装置210の上位レイヤ処理部223は、ハンドオーバー指示が基地局装置230aより通知されたかの確認処理を行い(Si2)、ハンドオーバー指示が通知されないときは(Si2−No)、ステップSi1に戻り測定報告処理を継続する。
一方、ハンドオーバー指示が通知されたときは(Si2−Yes)、上位レイヤ処理部223は、制御信号処理部14が抽出したハンドオーバー指示を受けて、この指示に従い、ハンドオーバー処理を開始する(Si3)。ハンドオーバー中は、上位レイヤ処理部223は、ハンドオーバーが完了したかの判定を行い(Si4)、ハンドオーバーが完了した場合、ハンドオーバー完了報告を符号部18に出力して、ハンドオーバー先基地局装置230bへ送信する(Si5)。ハンドオーバー完了報告を受信した基地局装置230bは、測定制御情報として移動局クラス別基地局情報を通知してくるため、移動局装置210は、この移動局クラス別基地局情報の受信処理を行う。制御信号処理部14は、この受信した移動局クラス別基地局情報を抽出して、基地局情報管理部16に出力する。基地局情報管理部16は、この移動局クラス別基地局情報に従って周辺基地局情報記憶部25の周辺基地局管理テーブルを更新する。
本実施の形態により、移動局装置のクラス分類に応じた適切な周辺基地局情報を作成可能となるため、移動局装置の通信品質を向上させることが可能となる。また、移動局装置が基地局IDに基づいて基地局管理番号を割り振るため、基地局装置で基地局管理番号を割り振る必要がなくなる。そのため、基地局装置間での移動局装置の基地局管理番号のやり取りも必要なくなり、基地局装置の処理量と、基地局管理番号を保持するメモリ容量とを削減することが可能となり、基地局装置の回路規模を削減できる。また、移動局装置に基地局管理番号を通知する必要がなくなるため、測定制御情報に含まれる周辺基地局情報の情報量が削減され、無線リソースの消費を低減することが可能である。また、移動局装置においても周辺基地局情報の管理が簡潔となり、回路規模が削減され、消費電力が低減する。
なお、本実施の形態は、第1の実施形態において、移動局クラス情報を用いて、移動局装置に通知される周辺基地局情報を移動局クラス別基地局情報とするようにしたが、同様に第2の実施形態において、移動局クラス情報を用いて、移動局装置に通知される周辺基地局情報を移動局クラス別となるようにしてもよい。この場合、ハンドオーバー制御処理部136が周辺基地局情報処理部137に出力するハンドオーバー先周辺基地局情報を、移動局クラス別基地局情報とする。
なお、この処理部30は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、この処理部30はメモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、処理部30の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、図2における受信部11、スケジュール部12、復号部13、制御信号処理部14、チャネル測定部15、基地局情報管理部16、CQI計算部17、符号部18、ランダムアクセス制御部19、チャネル変調部20、送信電力制御部21、送信部22、上位レイヤ処理部23、チャネル復調部24、周辺基地局計測部26、および図3における受信部31、スケジュール部32、復号部33、制御信号処理部34、チャネル測定部35、ハンドオーバー制御処理部36、周辺基地局情報処理部37、CQI計算部38、符号部39、チャネル変調部40、送信電力制御部41、送信部42、上位レイヤ処理部43、チャネル復調部44、および図11受信部11、スケジュール部12、復号部13、制御信号処理部114、チャネル測定部15、基地局情報管理部116、CQI計算部17、符号部18、ランダムアクセス制御部19、チャネル変調部20、送信電力制御部21、送信部22、上位レイヤ処理部123、チャネル復調部24、周辺基地局計測部26、および図12における受信部31、スケジュール部32、復号部33、制御信号処理部34、チャネル測定部35、ハンドオーバー制御処理部136、周辺基地局情報処理部137、CQI計算部38、符号部39、チャネル変調部40、送信電力制御部41、送信部42、上位レイヤ処理部143、チャネル復調部44、および図19における、基地局情報管理部16、CQI計算部17、符号部18、ランダムアクセス制御部19、チャネル変調部20、送信電力制御部21、送信部22、上位レイヤ処理部223、チャネル復調部24、周辺基地局計測部26、および図21における受信部31、スケジュール部32、復号部33、制御信号処理部34、チャネル測定部35、ハンドオーバー制御処理部36、周辺基地局情報処理部237、CQI計算部38、符号部39、チャネル変調部40、送信電力制御部41、送信部42、上位レイヤ処理部243、チャネル復調部44の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明は、複数の基地局装置を有する移動通信システムに用いて好適であるが、これに限定されない。
周波数領域と時間領域で区切られた無線リソースを示す図である。 この発明の第1の実施形態における移動局装置10の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における基地局装置30の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態におけるハンドオーバー時の周辺基地局情報通知の動作例を示したシーケンス図である。 同実施形態における測定制御情報に含まれる周辺基地局情報のデータ構造を示す図である。 同実施形態における削除基地局をビットマップで通知する方法のデータ例を示す図である。 同実施形態における基地局装置30における周辺基地局情報処理部37の構造を示す概略ブロック図である。 同実施形態における移動局装置10の周辺基地局情報の管理テーブル更新による遷移の例である。 同実施形態における基地局装置30のハンドオーバー手順を示したフローチャート図である。 同実施形態における移動局装置10のハンドオーバー手順を示したフローチャート図である。 この発明の第2の実施形態における移動局装置110の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における基地局装置130の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態におけるハンドオーバー時の周辺基地局情報通知の動作例を示したシーケンス図である。 同実施形態における測定制御情報に含まれる周辺基地局情報のデータ構造を示す図である。 同実施形態における周辺基地局情報処理部137の構成を示すブロック図である。 同実施形態における移動局装置110の周辺基地局情報の管理テーブル更新の例である。 同実施形態における基地局装置130のハンドオーバー手順を示したフローチャート図である。 同実施形態における移動局装置110のハンドオーバー手順を示したフローチャート図である。 この発明の第3の実施形態における移動局装置210の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における移動局クラス情報と選択される基地局装置の対応を示す図である。 同実施形態における基地局装置230の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態におけるハンドオーバー時の周辺基地局情報通知の動作例を示したシーケンス図である。 同実施形態における基地局装置230における周辺基地局情報処理部237の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における基地局装置230のハンドオーバー手順を示したフローチャート図である。 同実施形態における移動局装置210のハンドオーバー手順を示したフローチャート図である。 従来の基地局装置の配置例を示した図である。 従来の周辺基地局情報の管理テーブルの一例である。 従来の周辺基地局情報の管理テーブルの更新方法を示すデータ構造の一例である。 従来のハンドオーバー手順を示すシーケンス図である。
符号の説明
10、110、210…移動局装置
11…受信部
12…スケジュール部
13…復号部
14、114…制御信号処理部
15…チャネル測定部
16、116…基地局情報管理部
17…CQI計算部
18…符号部
19…ランダムアクセス制御部
20…チャネル変調部
21…送信電力制御部
22…送信部
23、123、223…上位レイヤ処理部
24…チャネル復調部
25…周辺基地局情報記憶部
26…周辺基地局計測部
30、130、230…基地局装置
31…受信部
32…スケジュール部
33…復号部
34…制御信号処理部
35…チャネル測定部
36、136…ハンドオーバー制御処理部
37、137、237…周辺基地局情報処理部
38…CQI計算部
39…符号部
40…チャネル変調部
41…送信電力制御部
42…送信部
43、143、243…上位レイヤ処理部
44…チャネル復調部
50、150…差分抽出処理部
51、151…基地局情報変換部
52、152…周辺基地局情報生成部
145…自局周辺基地局情報記憶部
227…移動局クラス通知部

Claims (10)

  1. 前記移動局装置と前記基地局装置とを有する移動通信システムであって、
    前記基地局装置は、
    当該基地局装置へのハンドオーバー要求を受信する受信部と、
    受信した前記ハンドオーバー要求を契機として、所定の規則に基づき、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置が測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの各基地局装置に対して周辺基地局識別子を割り当て、該第1のリストと前記移動局装置が測定すべき基地局装置を示す第2のリストとの差分を表す差分基地局情報であって、前記周辺基地局識別子を用いた前記移動局装置向けの差分基地局情報を生成する差分基地局情報生成部と、
    生成した前記差分基地局情報を送信する送信部と
    を具備し、
    前記移動局装置は、
    前記第1のリストの周辺基地局情報を記憶する記憶部と、
    前記基地局装置が送信した差分基地局情報を受信する受信部と、
    前記所定の規則に基づき、前記第1のリストの各基地局装置に関する周辺基地局情報に対して周辺基地局識別子を割り当て、該周辺基地局識別子と、前記差分基地局情報とに基づいて前記記憶部が記憶する第1のリストの周辺基地局情報を前記第2のリストの周辺基地局情報に更新する周辺基地局情報更新部と、
    前記記憶部が記憶する周辺基地局情報に基づき、各基地局装置からの信号を測定する周辺基地局測定部と
    を具備することを特徴とする移動通信システム。
  2. 前記基地局装置の差分基地局情報生成部は、前記ハンドオーバー要求に基づき前記第1のリストを取得し、該第1のリストと前記第2のリストとを比較し、少なくとも前記第1のリストにのみ含まれている基地局装置を通知する削除情報を前記周辺基地局識別子に基づいて生成し、さらに前記第2のリストにのみ含まれる基地局装置に関する周辺基地局情報を通知する追加情報を生成し、前記削除情報と前記追加情報とを含む前記差分基地局情報を生成すること
    を特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  3. 前記基地局装置の前記送信部は、当該基地局装置の通信範囲の全移動局装置に宛てて送信する報知情報を用いて、当該基地局装置が保持する周辺基地局情報を示す第3のリストを移動局装置に送信し、
    前記基地局装置の差分基地局情報生成部は、前記ハンドオーバー要求に基づき取得したハンドオーバー前に移動局装置が測定対象としていた基地局装置を示すリストと前記第3のリストとを併せて前記第1のリストを生成し、該第1のリストと前記第2のリストとを比較して、前記第1のリストにのみ含まれている基地局装置を通知する削除情報を前記周辺基地局識別子に基づいて生成し、少なくとも前記削除情報を含む前記差分基地局情報を生成し、
    前記移動局装置の受信部は、前記報知情報を用いて送信された前記第3のリストを受信し、
    前記周辺基地局情報更新部は、ハンドオーバー前に当該移動局装置が測定対象としていた基地局装置を示すリストと受信した前記第3のリストとを併せ、重複を省いて生成した前記第1のリストを前記記憶部に記憶させること
    を特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  4. 前記基地局装置の差分基地局情報生成部は、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置の種別情報を取得し、
    前記第2のリストは、該種別情報に基づき選択された基地局装置に関する周辺基地局情報を示すリストであること
    を特徴とする請求項2または請求項3に記載の移動通信システム。
  5. 前記削除情報は、前記周辺基地局識別子に基づき基地局装置に割り当てられた各ビットにより、削除もしくは非削除を指示することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかの項に記載の移動通信システム。
  6. 移動局装置と基地局装置とを備える移動通信システムにおけるハンドオーバー方法において、
    前記基地局装置が、前記移動局装置の当該基地局装置へのハンドオーバー要求を受信する第1の過程と、
    前記基地局装置が、前記第1の過程にて受信した前記ハンドオーバー要求を契機として、所定の規則に基づき、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置が測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの各基地局装置に対して周辺基地局識別子を割り当て、該第1のリストと前記移動局装置が測定すべき基地局装置を示す第2のリストとの差分を表す差分基地局情報であって、前記周辺基地局識別子を用いた前記移動局装置向けの差分基地局情報を生成する第2の過程と、
    前記基地局装置が、前記第2の過程にて生成した前記差分基地局情報を送信する第3の過程と、
    前記移動局装置が、前記第3の過程にて前記基地局装置が送信した差分基地局情報を受信する第4の過程と、
    前記移動局装置が、前記所定の規則に基づき、前記第1のリストの各基地局装置に関する周辺基地局情報に対して周辺基地局識別子を割り当て、該周辺基地局識別子と、前記差分基地局情報とに基づいて記憶部が記憶する前記第1のリストの周辺基地局情報を前記第2のリストの周辺基地局情報に更新する第5の過程と、
    前記移動局装置が、前記記憶部が記憶する周辺基地局情報に基づき、各周辺基地局装置からの信号を測定する第6の過程と
    を具備することを特徴とするハンドオーバー方法。
  7. 移動局装置の当該基地局装置へのハンドオーバー要求を受信する受信部と、
    受信した前記ハンドオーバー要求を契機として、所定の規則に基づき、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置が測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの各基地局装置に対して周辺基地局識別子を割り当て、該第1のリストと前記移動局装置が測定すべき基地局装置を示す第2のリストとの差分を表す差分基地局情報であって、前記周辺基地局識別子を用いた前記移動局装置向けの差分基地局情報を生成する差分基地局情報生成部と、
    生成した前記差分基地局情報を送信する送信部と
    を具備することを特徴とする基地局装置。
  8. 測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの周辺基地局情報を記憶する記憶部と、
    前記基地局装置が送信した差分基地局情報を受信する受信部と、
    所定の規則に基づき、前記第1のリストの各基地局装置に関する周辺基地局情報に対して周辺基地局識別子を割り当て、該周辺基地局識別子と、前記差分基地局情報とに基づいて前記記憶部が記憶する第1のリストの周辺基地局情報を前記第2のリストの周辺基地局情報に更新する周辺基地局情報更新部と、
    前記記憶部が記憶する周辺基地局情報に基づき、各基地局装置からの信号を測定する周辺基地局測定部と
    を具備することを特徴とする移動局装置。
  9. 基地局装置が具備するコンピュータを、
    移動局装置の当該基地局装置へのハンドオーバー要求を受信する受信部、
    受信した前記ハンドオーバー要求を契機として、所定の規則に基づき、前記ハンドオーバー要求の要求元の移動局装置が測定対象としている基地局装置を示す第1のリストの各基地局装置に対して周辺基地局識別子を割り当て、該第1のリストと前記移動局装置が測定すべき基地局装置を示す第2のリストとの差分を表す差分基地局情報であって、前記周辺基地局識別子を用いた前記移動局装置向けの差分基地局情報を生成する差分基地局情報生成部、
    生成した前記差分基地局情報を送信する送信部
    として動作させるためのプログラム。
  10. 周辺基地局情報を記憶する記憶部を具備する移動局装置のコンピュータを、
    前記基地局装置が送信した差分基地局情報を受信する受信部、
    所定の規則に基づき、前記第1のリストの各基地局装置に関する周辺基地局情報に対して周辺基地局識別子を割り当て、該周辺基地局識別子と、前記差分基地局情報とに基づいて記憶部が記憶する第1のリストの周辺基地局情報を前記第2のリストの周辺基地局情報に更新する周辺基地局情報更新部、
    前記記憶部が記憶する周辺基地局情報に基づき、各基地局装置からの信号を測定する周辺基地局測定部
    として動作させるためのプログラム。
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