JP2009078784A - 作業車の旋回制御装置 - Google Patents
作業車の旋回制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009078784A JP2009078784A JP2007251307A JP2007251307A JP2009078784A JP 2009078784 A JP2009078784 A JP 2009078784A JP 2007251307 A JP2007251307 A JP 2007251307A JP 2007251307 A JP2007251307 A JP 2007251307A JP 2009078784 A JP2009078784 A JP 2009078784A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- turning
- command
- turn
- straight
- state
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)
Abstract
【課題】 旋回操作具の操作位置を検出するための操作位置検出手段の検出可能領域のうちのできるだけ広い範囲を有効に旋回制御に利用することが可能となる作業車の旋回制御装置を提供する。
【解決手段】 直進指令操作領域に復帰付勢される旋回操作具77の操作位置を検出する操作位置検出手段80の検出情報に基づいて車体の旋回状態を制御する旋回制御を実行する旋回制御手段64が基準値設定処理を実行する基準値設定モードとに切り換え自在に構成され、基準値設定処理として、旋回操作具77が右旋回指令操作領域RW側から直進指令領域F側に向けて移動付勢された位置にあるときの操作位置検出手段80の左側直進検出値と、旋回操作具77が右旋回指令操作領域RW側から直進指令領域F側に向けて移動付勢された位置にあるときの操作位置検出手段80の検出値である右側直進検出値とが入力されるに伴って直進指令操作領域を規定するための基準値を設定する。
【選択図】 図5
【解決手段】 直進指令操作領域に復帰付勢される旋回操作具77の操作位置を検出する操作位置検出手段80の検出情報に基づいて車体の旋回状態を制御する旋回制御を実行する旋回制御手段64が基準値設定処理を実行する基準値設定モードとに切り換え自在に構成され、基準値設定処理として、旋回操作具77が右旋回指令操作領域RW側から直進指令領域F側に向けて移動付勢された位置にあるときの操作位置検出手段80の左側直進検出値と、旋回操作具77が右旋回指令操作領域RW側から直進指令領域F側に向けて移動付勢された位置にあるときの操作位置検出手段80の検出値である右側直進検出値とが入力されるに伴って直進指令操作領域を規定するための基準値を設定する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、右旋回状態を指令する右旋回指令操作領域、直進状態を指令する直進指令操作領域、及び、左旋回状態を指令する左旋回指令操作領域の順に並ぶ操作全範囲にわたり移動操作自在な旋回操作具と、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域にあるときに前記旋回操作具を前記直進指令操作領域側に移動付勢する右側付勢作用部及び前記旋回操作具が前記左旋回指令操作領域にあるときに前記旋回操作具を前記直進指令操作領域側に移動付勢する左側付勢作用部を備えて前記旋回操作具を前記直進指令操作領域に復帰付勢する付勢手段と、前記旋回操作具の操作位置を検出する操作位置検出手段と、前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて車体の旋回状態を制御する旋回制御を実行する旋回制御手段とを備えた作業車の旋回制御装置に関する。
上記作業車の旋回制御装置において、従来では、旋回操作具がその基端部を中心にして、右旋回指令操作領域、直進指令操作領域、及び、左旋回指令操作領域の順に並ぶ操作全範囲にわたり揺動操作自在に支持され、前記付勢手段として、旋回操作具と一体的に揺動する係止ピンに対して揺動方向両側から接当作用する右側付勢作用部及び左側付勢作用部としての一対の接当部材がねじりバネによって係止ピンを挟み込む方向に揺動付勢するように構成された付勢手段が設けられ、旋回操作具が前記直進指令操作領域に復帰付勢される構成となっており、又、旋回操作具の揺動操作量を検出する操作位置検出手段としてのポテンショメータが旋回操作具に対して機械的に連動連係される状態で備えられて、前記ポテンショメータの検出値に基づいて旋回操作具の操作位置を検出して旋回制御を実行するようになっている(特許文献1参照。)。
又、この種の旋回制御装置では、従来、前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて前記旋回制御を実行するための基準値を設定する際には、例えば、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域における前記直進指令操作領域から最も離れた右最大操作位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である右側最大検出値と、前記旋回操作具が前記左旋回指令操作領域における前記直進指令操作領域から最も離れた左最大操作位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である左側最大検出値とを検出し、又、前記右側最大検出値と前記左側最大検出値との中央の値を直進指令領域の中心値に相当する基準値として、その中心値から左右両側に同一幅となる直進指令操作領域を設定するようにしたものがある。
そして、前記旋回操作具と付勢手段との間には組み付け誤差等に起因して、旋回操作具の操作全範囲における中央位置と、前記旋回制御を実行するための基準値としての直進指令領域の中心値に対応する旋回操作具の位置とが位置ずれするおそれがあり、又、組み付け誤差等に起因して旋回操作具と付勢手段との間には機械的なガタ(隙間)が生じるものであり、このような組み付け誤差等による影響を少なくすることが可能なように、ガタによる誤差分や中心位置のずれによる誤差分を考慮して余裕代を大きくして前記直進指令操作領域の幅を予め大きな幅に設定するようになっていた。
上記従来構成では、前記直進指令操作領域の幅が予め大きめの値に設定されていることから、操作位置検出手段にて検出可能な検出可能領域のうちで旋回制御に利用される領域が狭いものに制限されてしまい、操作位置検出手段の検出値を広い領域にわたって有効に利用することができない不利があった。
本発明の目的は、旋回操作具の操作位置を検出するための操作位置検出手段の検出可能領域のうちのできるだけ広い範囲を有効に旋回制御に利用することが可能となる作業車の旋回制御装置を提供する点にある。
本発明に係る作業車の旋回制御装置は、右旋回状態を指令する右旋回指令操作領域、直進状態を指令する直進指令操作領域、及び、左旋回状態を指令する左旋回指令操作領域の順に並ぶ操作全範囲にわたり移動操作自在な旋回操作具と、
前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域にあるときに前記旋回操作具を前記直進指令操作領域側に移動付勢する右側付勢作用部及び前記旋回操作具が前記左旋回指令操作領域にあるときに前記旋回操作具を前記直進指令操作領域側に移動付勢する左側付勢作用部を備えて前記旋回操作具を前記直進指令操作領域に復帰付勢する付勢手段と、
前記旋回操作具の操作位置を検出する操作位置検出手段と、
前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて車体の旋回状態を制御する旋回制御を実行する旋回制御手段とを備えたものであって、
その第1特徴構成は、前記旋回制御手段が、
前記旋回制御を実行する通常制御モードと、前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて前記旋回制御を実行するための基準値を設定する基準値設定処理を実行する基準値設定モードとに切り換え自在に構成され、
前記基準値設定処理として、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域側から前記直進指令領域側に向けて移動付勢された位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である左側直進検出値と、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域側から前記直進指令領域側に向けて移動付勢された位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である右側直進検出値とが入力されるに伴って、前記右側直進検出値よりも設定量だけ前記右旋回指令操作領域側に変更した右側直進用基準値と前記左側直進検出値よりも設定量だけ前記左旋回指令操作領域側へ変更した左側直進用基準値とを前記直進指令操作領域を規定するための基準値として設定するように構成されている点にある。
前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域にあるときに前記旋回操作具を前記直進指令操作領域側に移動付勢する右側付勢作用部及び前記旋回操作具が前記左旋回指令操作領域にあるときに前記旋回操作具を前記直進指令操作領域側に移動付勢する左側付勢作用部を備えて前記旋回操作具を前記直進指令操作領域に復帰付勢する付勢手段と、
前記旋回操作具の操作位置を検出する操作位置検出手段と、
前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて車体の旋回状態を制御する旋回制御を実行する旋回制御手段とを備えたものであって、
その第1特徴構成は、前記旋回制御手段が、
前記旋回制御を実行する通常制御モードと、前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて前記旋回制御を実行するための基準値を設定する基準値設定処理を実行する基準値設定モードとに切り換え自在に構成され、
前記基準値設定処理として、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域側から前記直進指令領域側に向けて移動付勢された位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である左側直進検出値と、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域側から前記直進指令領域側に向けて移動付勢された位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である右側直進検出値とが入力されるに伴って、前記右側直進検出値よりも設定量だけ前記右旋回指令操作領域側に変更した右側直進用基準値と前記左側直進検出値よりも設定量だけ前記左旋回指令操作領域側へ変更した左側直進用基準値とを前記直進指令操作領域を規定するための基準値として設定するように構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、前記旋回制御手段が、基準値設定モードに切り換えられると、前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて前記旋回制御を実行するための基準値を設定する基準値設定処理を実行する。すなわち、旋回制御手段は、旋回操作具が前記右旋回指令操作領域側から前記直進指令領域側に向けて移動付勢された位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である左側直進検出値と、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域側から前記直進指令領域側に向けて移動付勢された位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である右側直進検出値とが入力されるに伴って、前記右側直進検出値よりも設定量だけ前記右旋回指令操作領域側に変更した右側直進用基準値と前記左側直進検出値よりも設定量だけ前記左旋回指令操作領域側へ変更した左側直進用基準値とを前記直進指令操作領域を規定するための基準値として設定するのである。
このような基準値設定処理は、工場での生産段階において作業員によって行われるものであり、例えば、作業員が前記旋回制御手段を基準値設定モードに切り換えてから、旋回操作具を前記右旋回指令操作領域側に操作したのち前記直進指令領域側に向けて移動付勢されて停止した状態で作業員が指令してそのときの操作位置検出手段の検出値を検出して左側直進検出値として旋回制御手段に入力し、又、旋回操作具を前記左旋回指令操作領域側に操作したのち前記直進指令領域側に向けて移動付勢されて停止した状態でそのときの操作位置検出手段の検出値を検出して右側直進検出値として旋回制御手段に入力することで対応できるものとなる。そして、旋回制御手段は入力された右側直進検出値と左側直進検出値とに基づいて、右側直進用基準値と左側直進用基準値とを直進指令操作領域を規定するための基準値として設定するのである。
その結果、付勢手段の復帰付勢力により直進指令操作領域に移動復帰したときに旋回操作具の操作位置がばらついて変動したり、旋回操作具と付勢手段との間に機械的なガタが発生することがあっても、実際の旋回操作具におけるガタ(操作融通)を考慮した最適な右側直進用基準値と左側直進用基準値とを設定することができて、組み付け誤差等による影響を少なくすることが可能なものでありながら、前記直進指令操作領域の幅を極力狭い範囲に収めることが可能となる。その結果、旋回操作具の操作位置を検出するための操作位置検出手段の検出可能領域のうちで、直進状態を指令するための直進指令操作領域の幅が狭くなり、旋回状態を指令するための操作領域をできるだけ広い範囲にして旋回制御に利用することが可能となる。
従って、第1特徴構成によれば、旋回操作具の操作位置を検出するための操作位置検出手段の検出可能領域のうちのできるだけ広い範囲を有効に旋回制御に利用することが可能となる作業車の旋回制御装置を提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記旋回制御手段が、前記基準値設定処理において、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域における前記直進指令操作領域から最も離れた右最大操作位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である右側最大検出値と、前記旋回操作具が前記左旋回指令操作領域における前記直進指令操作領域から最も離れた左最大操作位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である左側最大検出値とが入力されるに伴って、前記右側最大検出値よりも設定量だけ直進指令操作領域側に変更した右側旋回用基準値と前記右側直進用基準値とを前記右旋回指令操作領域を規定するための基準値として設定し、前記左側最大検出値よりも設定量だけ直進指令操作領域側に変更した左側旋回用基準値と前記左側直進用基準値とを前記左旋回指令操作領域を規定するための基準値として設定するように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、旋回制御手段に対して、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域における前記直進指令操作領域から最も離れた右最大操作位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である右側最大検出値と、前記旋回操作具が前記左旋回指令操作領域における前記直進指令操作領域から最も離れた左最大操作位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である左側最大検出値とが入力される。例えば、上記したような作業員が、旋回操作具を前記右最大操作位置に操作している状態で作業員が指令してそのときの操作位置検出手段の検出値を検出して右側最大検出値として旋回制御手段に入力し、又、旋回操作具を前記左最大操作位置に操作している状態で作業員が指令してそのときの操作位置検出手段の検出値を検出して左側最大検出値として旋回制御手段に入力することで対応できる。
そして、旋回制御手段は、右側最大検出値と左側最大検出値とが入力されるに伴って、前記右側最大検出値よりも設定量だけ直進指令操作領域側に変更した右側旋回用基準値と前記右側直進用基準値とを前記右旋回指令操作領域を規定するための基準値として設定し、前記左側最大検出値よりも設定量だけ直進指令操作領域側に変更した左側旋回用基準値と前記左側直進用基準値とを前記左旋回指令操作領域を規定するための基準値として設定するのである。
その結果、旋回操作具が実際に操作可能な右最大操作位置及び左最大操作位置に対して設定量変更させて前記各基準値を設定することで、操作位置検出手段の検出情報を実際に操作することが可能な操作領域に対して極力広い範囲にわたり有効に利用することができ、右旋回指令操作領域及び左旋回指令操作領域を極力広くすることができる。
従って、第2特徴構成によれば、右旋回指令操作領域及び左旋回指令操作領域を極力広くすることが可能となる作業車の旋回制御装置を提供できるに至った。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成又は第2特徴構成に加えて、左右一対の走行装置の駆動状態を直進駆動状態と旋回駆動状態とに切り換え自在で、且つ、前記旋回駆動状態において油圧操作型の摩擦式油圧クラッチを入り状態にすることにより旋回状態に切り換えるように構成された走行駆動手段と、油圧源から供給される圧油の前記摩擦式油圧クラッチへの供給圧を変更調整する供給圧調整手段とが備えられ、前記旋回制御手段が、前記旋回操作具の操作に対応する前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域及び前記左旋回指令操作領域において前記直進指令操作領域から離れるほど大きい操作圧となる形態で前記供給圧調整手段を制御するように構成されている点にある。
第3特徴構成によれば、前記旋回制御手段が、前記旋回操作具の操作に対応する前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域及び前記左旋回指令操作領域において前記直進指令操作領域から離れるほど大きい操作圧となる形態で前記供給圧調整手段を制御することになる。そのとき、旋回操作具が前記直進指令操作領域から離れるほど大きい操作圧となるので、摩擦式油圧クラッチへの供給圧が変化して旋回状態が変化することになる。
従って、第3特徴構成によれば、旋回操作具の操作位置を検出するための操作位置検出手段の検出可能領域のうちのできるだけ広い範囲を有効に利用して、旋回操作具の操作に対応するように摩擦式油圧クラッチへの供給圧を変化させて所望の旋回状態を適正に現出させることができる。
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成に加えて、前記走行駆動手段が、前記旋回駆動状態において、前記摩擦式油圧クラッチとして、選択的に入り状態にすることにより複数種の旋回状態に切り換える複数の摩擦式油圧クラッチを備えて構成され、前記旋回制御手段が、前記旋回駆動状態において、前記複数種の旋回状態のいずれかを選択する旋回状態選択手段の指令に基づいて前記複数の摩擦式油圧クラッチを選択的に入り状態にするように構成されている点にある。
第4特徴構成によれば、走行駆動手段に複数の摩擦式油圧クラッチが備えられて、それら複数の摩擦式油圧クラッチを選択的に入り状態にすることにより複数種の旋回状態に切り換えることができる。そして、旋回制御手段は、複数種の旋回状態のいずれかを選択する旋回状態選択手段の指令に基づいて、複数の摩擦式油圧クラッチのうちの対応するものを入り状態にするが、そのことにより走行駆動手段が複数の旋回状態のうちで旋回状態選択手段の指令に対応した旋回状態に切り換わることになる。
複数の摩擦式油圧クラッチを選択的に入り状態にしたときにも、入り状態に切り換えられた各摩擦式油圧クラッチにおいて、旋回操作具が前記直進指令操作領域から離れるほど大きい操作圧となるので、摩擦式油圧クラッチへの供給圧が変化して旋回状態が切り換えられることになる。
従って、第4特徴構成によれば、選択的に入り状態に切り換えられる複数の摩擦式油圧クラッチの夫々において、旋回操作具の操作位置を検出するための操作位置検出手段の検出可能領域のうちのできるだけ広い範囲を有効に利用して、旋回操作具の操作に対応するように供給圧を変化させて所望の旋回状態を適正に現出させることができる。
以下、本発明に係る作業車の旋回制御装置の実施形態を、作業車の一例としてのコンバインに適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、右及び左のクローラ走行装置1で支持された車体の前部に、昇降シリンダ3にて横軸芯P1周りに駆動昇降自在に刈取部4が支持され、車体の前部の右側に運転部5が備えられ、運転部5の運転座席6の下側にエンジン7が備えられ、車体の後部の左側に脱穀装置8が備えられ、車体の後部の右側にグレンタンク9が備えられて、作業車の一例である自脱型のコンバインが構成されている。
図2に示すように、エンジン7の動力が伝動ベルト19、入力プーリー17、入力軸16を介して、走行変速用の静油圧式無段変速装置11の入力軸に伝達され、一方、エンジン7の動力が伝動ベルト20及び刈取変速用の静油圧式無段変速装置21を介して刈取部4に伝達される構成となっている。
次に図3を参照しながら、ミッションケース内部の伝動機構について説明する。
ミッションケース10の上部において入力軸22が支持され、入力軸22に伝動ギヤ23,24がスプライン構造により固定されている。前記静油圧式無段変速装置11の出力軸11cがミッションケース10の内部に挿入され、スプライン構造により伝動ギヤ24(入力軸22)に連結されている。又、ミッションケース10の上部に支持された副変速用伝動軸27に、高速ギヤ25及び低速ギヤ26が相対回転自在に外嵌され、伝動ギヤ23及び高速ギヤ25、伝動ギヤ24及び低速ギヤ26が咬合しており、シフト部材28がスプライン構造により副変速用伝動軸27に一体回転及びスライド自在に外嵌されている。これら伝動ギヤ23及び高速ギヤ25、伝動ギヤ24及び低速ギヤ26、シフト部材28により副変速装置が構成されており、シフト部材28を高速及び低速ギヤ25,26に咬合させることにより、入力軸22の動力が高低2段(低速及び高速位置)に変速されて、副変速用伝動軸27に伝達される構成となっている。
この副変速装置は、通常は、シフト部材28が高速ギヤ25に咬合する位置にスライド操作されて、高速位置が設定されている。
ミッションケース10の上部において入力軸22が支持され、入力軸22に伝動ギヤ23,24がスプライン構造により固定されている。前記静油圧式無段変速装置11の出力軸11cがミッションケース10の内部に挿入され、スプライン構造により伝動ギヤ24(入力軸22)に連結されている。又、ミッションケース10の上部に支持された副変速用伝動軸27に、高速ギヤ25及び低速ギヤ26が相対回転自在に外嵌され、伝動ギヤ23及び高速ギヤ25、伝動ギヤ24及び低速ギヤ26が咬合しており、シフト部材28がスプライン構造により副変速用伝動軸27に一体回転及びスライド自在に外嵌されている。これら伝動ギヤ23及び高速ギヤ25、伝動ギヤ24及び低速ギヤ26、シフト部材28により副変速装置が構成されており、シフト部材28を高速及び低速ギヤ25,26に咬合させることにより、入力軸22の動力が高低2段(低速及び高速位置)に変速されて、副変速用伝動軸27に伝達される構成となっている。
この副変速装置は、通常は、シフト部材28が高速ギヤ25に咬合する位置にスライド操作されて、高速位置が設定されている。
前記ミッションケース10の下部に直進用伝動軸29が支持され、直進用伝動軸29に伝動ギヤ31が固定され、この伝動ギア31は副変速用伝動軸27に固定の伝動ギヤ30と咬合している。又、直進用伝動軸29には、左右一対の出力ギア32R、32Lが相対回転自在に外嵌され、且つ、左右一対の咬合部33R、33Lがスプライン構造により直進用伝動軸29に一体回転及びスライド自在に外嵌されている。そして、右の出力ギヤ32Rと右の咬合部33Rの間で右のサイドクラッチ34が構成され、左の出力ギヤ32Lと左の咬合部33Lの間で左のサイドクラッチ34が構成されている。
次に、右及び左のサイドクラッチ34について説明する。
直進用伝動軸29の右及び左側部の外面にスプライン部が形成されて、右の咬合部33R及び左の咬合部33Lが直進用伝動軸29のスプライン部に一体回転及びスライド自在に外嵌され、受け部材40が直進用伝動軸29のスプライン部に一体回転自在に外嵌されている。受け部材40及びバネ41により右及び左の咬合部33R,33Lが、右及び左の出力ギヤ32R,32Lの咬合側に付勢されている。右及び左の咬合部33R,33Lが右及び左の出力ギヤ32R,32Lに咬合することにより、右及び左のサイドクラッチ34の伝動状態となるのであり、直進用伝動軸29の動力が、右及び左のサイドクラッチ34を介して、右及び左のクローラ走行装置1に伝達される。
直進用伝動軸29の右及び左側部の外面にスプライン部が形成されて、右の咬合部33R及び左の咬合部33Lが直進用伝動軸29のスプライン部に一体回転及びスライド自在に外嵌され、受け部材40が直進用伝動軸29のスプライン部に一体回転自在に外嵌されている。受け部材40及びバネ41により右及び左の咬合部33R,33Lが、右及び左の出力ギヤ32R,32Lの咬合側に付勢されている。右及び左の咬合部33R,33Lが右及び左の出力ギヤ32R,32Lに咬合することにより、右及び左のサイドクラッチ34の伝動状態となるのであり、直進用伝動軸29の動力が、右及び左のサイドクラッチ34を介して、右及び左のクローラ走行装置1に伝達される。
又、右及び左の出力ギヤ32R,32Lと右及び左の咬合部33R,33Lとの間に夫々形成された油室内に作動油を供給することで、右及び左の咬合部33R,33Lと右及び左の咬合部33R,33Lとが、バネ41の付勢力に抗してそれらが離間する側にスライド操作されて、右及び左のサイドクラッチ34がクラッチ切り状態(遮断状態)となり、前記作動油を排出すると、バネ41の付勢力により右及び左のサイドクラッチ34がクラッチ入り状態(伝動状態)となる。
前記ミッションケース10の下部には、左右の伝動軸35が同一軸芯上に左右に並ぶ状態で支持され、左右の伝動軸35に固定された左右の伝動ギヤ36が右の出力ギヤ32R及び左の出力ギア32Lに咬合しており、左右の伝動軸35に固定された左右の伝動ギヤ37が、右及び左の車軸38に固定された伝動ギヤ39夫々に咬合している。右及び左の車軸38は右及び左のクローラ走行装置1のスプロケットが連結されている。
そして、左右のサイドクラッチ34が共にクラッチ入り状態であれば、入力軸22の動力が、副変速用伝動軸27、伝動ギヤ30,31、直進用伝動軸29、右及び左のサイドクラッチ34、右及び左の出力ギヤ32R,32L、伝動ギヤ36、伝動軸35、伝動ギヤ37,39、右及び左の車軸38を介して、右及び左のクローラ走行装置1に伝達されると機体は直進状態で走行する伝動状態となる。
次に、車体を旋回走行させるための旋回用の伝動系の構造について説明する。
ミッションケース10内に伝動軸44が支持され、伝動軸44に相対回転自在に外嵌された伝動ギヤ45が、右の咬合部33Rの外周のギヤ部に咬合しており、伝動軸44と伝動ギヤ45との間に緩旋回クラッチ46が備えられている。緩旋回クラッチ46は摩擦多板式に構成されており、作動油が供給されることで伝動状態(入り状態)に操作され、作動油が排出されることで遮断状態(切り状態)に操作される。
ミッションケース10内に伝動軸44が支持され、伝動軸44に相対回転自在に外嵌された伝動ギヤ45が、右の咬合部33Rの外周のギヤ部に咬合しており、伝動軸44と伝動ギヤ45との間に緩旋回クラッチ46が備えられている。緩旋回クラッチ46は摩擦多板式に構成されており、作動油が供給されることで伝動状態(入り状態)に操作され、作動油が排出されることで遮断状態(切り状態)に操作される。
直進用伝動軸29に旋回クラッチケース47が相対回転自在に外嵌されて、伝動軸44に固定された伝動ギヤ48と旋回クラッチケース47の外周部の伝動ギヤとが咬合している。旋回クラッチケース47は左右対称に構成されており、旋回クラッチケース47と右及び左の出力ギヤ32R,32Lとの間に右及び左の旋回クラッチ49が構成されている。右及び左の旋回クラッチ49は摩擦多板式に構成されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作される。この右及び左の旋回クラッチ49は、摩擦板が互いに密になるように配置されており、作動油が排出されても右及び左の旋回クラッチ49が半伝動状態となるように構成されている。
前記緩旋回クラッチ46が伝動状態に操作されると、直進用伝動軸29の動力が右の咬合部33R、伝動ギヤ45、緩旋回クラッチ46、伝動軸44及び伝動ギヤ48を介して、直進用伝動軸29と同方向の回転で直進用伝動軸29よりも低速の動力として、旋回クラッチケース47に伝達される。右又は左のサイドクラッチ34のうちのいずれかを遮断状態に操作し、右又は左の旋回クラッチ49のうちのサイドクラッチ34が遮断された側のものを伝動状態に操作すると、伝動状態となる旋回クラッチ49を介して直進用伝動軸29と同方向の回転で直進用伝動軸29よりも低速の動力が右又は左の出力ギヤ32R,32Lのいずれか一方に伝達され、それに対応する側の走行装置1に低速の動力が伝達される。そのとき、右又は左の出力ギヤ32R,32Lの他方のものは、直進用伝動軸29の動力がそのまま伝達される。
前記伝動軸44には摩擦多板式の油圧ブレーキ50が備えられており、この油圧ブレーキ50は、作動油が供給されることで制動状態(入り状態)に操作され、作動油が排出されることで制動解除状態(切り状態)に操作される。この油圧ブレーキ50が制動状態に操作されると、伝動軸44及び伝動ギヤ48を介して、旋回クラッチケース47が制動状態となる。右又は左のサイドクラッチ34のうちのいずれかを遮断状態に操作し、右又は左の旋回クラッチ49のうちのサイドクラッチ34が遮断された側のものを伝動状態に操作すると、右又は左の出力ギヤ32R,32Lのうち、サイドクラッチ34が遮断されていない側のものが制動状態となり、反対側のものは直進用伝動軸29の動力がそのまま伝達される。
又、前記伝動軸44には、伝動ギヤ52が相対回転自在に外嵌され、この伝動ギア52は、副変速用伝動軸27に一体回転自在に備えられた伝動ギヤ51が咬合している。そして、伝動軸44と伝動ギヤ52との間に逆転クラッチ53が備えられている。逆転クラッチ53は摩擦多板式に構成されており、作動油が供給されることで伝動状態(入り状態)に操作され、作動油が排出されることで遮断状態(切り状態)に操作される。
前記逆転クラッチ53が伝動状態に操作されると、副変速用伝動軸27の動力が伝動ギヤ51,52、逆転クラッチ53、伝動軸44及び伝動ギヤ48を介して、直進用伝動軸29と逆方向の回転の動力として、旋回クラッチケース47に伝達される。右又は左のサイドクラッチ34のうちのいずれかを遮断状態に操作し、右又は左の旋回クラッチ49のうちのサイドクラッチ34が遮断された側のものを伝動状態に操作すると、伝動状態となる旋回クラッチ49を介して直進用伝動軸29とは逆方向の回転の動力が右又は左の出力ギヤ32R,32Lのいずれか一方に伝達され、それに対応する側の走行装置1に逆方向の回転動力が伝達される。そのとき、右又は左の出力ギヤ32R,32Lの他方のものは、直進用伝動軸29の動力がそのまま伝達される。
従って、前記緩旋回クラッチ46、前記油圧ブレーキ50、前記逆転クラッチ53の夫々が複数の摩擦式油圧クラッチMに対応するのであり、これら複数の摩擦式油圧クラッチMと、左右一対の走行装置の駆動状態を直進駆動状態と旋回駆動状態とに切り換えるための左右のサイドクラッチ34とを主要構成として備える上記したようなミッションケース10内に備えられた伝動機構が、左右一対の走行装置1の駆動状態を直進駆動状態と旋回駆動状態とに切り換え自在で、且つ、前記旋回駆動状態において複数の油圧操作型の摩擦式油圧クラッチMを選択的に入り状態にすることにより複数の旋回状態に切り換えるように構成された走行駆動手段100に相当する。
次に、図5を参照しながら、走行変速用の静油圧式無段変速装置11の操作について説明する。
静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pが、中立位置N、中立位置Nから前進Fの高速側及び後進Rの高速側に無段変速自在に構成されており、静油圧式無段変速装置11のモータ11Mが高低2段に変速自在に構成されている。静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pの斜板を操作する油圧シリンダ59、油圧シリンダ59に作動油を給排操作する制御弁60が備えられて、運転部5に備えられた変速レバー61と制御弁60とが機械的に連係されている。これにより、変速レバー61を操作することによって、制御弁60が操作され油圧シリンダ59が作動して、変速レバー61の操作位置に対応する位置に静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pの斜板を操作する。
静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pが、中立位置N、中立位置Nから前進Fの高速側及び後進Rの高速側に無段変速自在に構成されており、静油圧式無段変速装置11のモータ11Mが高低2段に変速自在に構成されている。静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pの斜板を操作する油圧シリンダ59、油圧シリンダ59に作動油を給排操作する制御弁60が備えられて、運転部5に備えられた変速レバー61と制御弁60とが機械的に連係されている。これにより、変速レバー61を操作することによって、制御弁60が操作され油圧シリンダ59が作動して、変速レバー61の操作位置に対応する位置に静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pの斜板を操作する。
静油圧式無段変速装置11のモータ11Mの斜板を操作する油圧シリンダ62、油圧シリンダ62に作動油を給排操作する電磁操作式の制御弁63が備えられており、変速レバー61の握り部に変速スイッチ61aが備えられて、変速レバー61の変速スイッチ61aの操作信号がマイクロコンピュータを備えた旋回制御手段としての制御装置64に入力されている。これにより、変速レバー61の変速スイッチ61aを操作することによって、制御装置64により制御弁63が操作され油圧シリンダ62が作動して、静油圧式無段変速装置11のモータ11Mの斜板が高速及び低速位置に操作される構成となっている。
そして、変速レバー61の操作位置を検出する操作位置センサー65が備えられ、機体の走行速度を検出するための左右の車軸の回転速度を検出する左右車軸回転センサー66R,66Lが備えられて、操作位置センサー65及び左右車軸回転センサー66R,66Lの検出値が制御装置64に入力されている。静油圧式無段変速装置11のモータ11Mの斜板が高速位置であるか低速位置であるかの検出は、変速レバー61の変速スイッチ61aの操作信号により制御装置64で認識される。これにより、静油圧式無段変速装置11のポンプ11P及びモータ11Mの操作位置、左右車軸回転センサー66R,66Lの検出値の平均値より求まる機体の走行速度により、副変速装置(シフト部材28)が高速位置であるか低速位置であるかを認識することができる。
次に、右及び左のサイドクラッチ34(右及び左の咬合部33R,33L)、右及び左の旋回クラッチ49、緩旋回クラッチ46、油圧ブレーキ50、逆転クラッチ53に作動油を給排操作する油圧ユニット57について説明する。
図4に示すように、前記油圧ユニット57には、右旋回制御弁67、左旋回制御弁68、リリーフ弁69、アンロード弁70、比例制御弁71、旋回切換制御弁72、信地旋回用パイロット弁73、超信地旋回用パイロット弁74が備えられている。そして、静油圧式無段変速装置11の入力軸により駆動される油圧ポンプ56からの外部配管58が油圧ユニット57に接続され、右旋回制御弁67が直進用伝動軸29の油路29bを介して右のサイドクラッチ34及び右の旋回クラッチ49に接続され、左旋回制御弁68が直進用伝動軸29の油路29bを介して左のサイドクラッチ34及び左の旋回クラッチ49に接続されている。
図4に示すように、前記油圧ユニット57には、右旋回制御弁67、左旋回制御弁68、リリーフ弁69、アンロード弁70、比例制御弁71、旋回切換制御弁72、信地旋回用パイロット弁73、超信地旋回用パイロット弁74が備えられている。そして、静油圧式無段変速装置11の入力軸により駆動される油圧ポンプ56からの外部配管58が油圧ユニット57に接続され、右旋回制御弁67が直進用伝動軸29の油路29bを介して右のサイドクラッチ34及び右の旋回クラッチ49に接続され、左旋回制御弁68が直進用伝動軸29の油路29bを介して左のサイドクラッチ34及び左の旋回クラッチ49に接続されている。
前記右旋回制御弁67及び左旋回制御弁68は、夫々、供給位置67a,68a及び排出位置67b,68bの2位置に切り換え操作自在な電磁操作式に構成されて、排出位置67b,68bに復帰付勢されている。アンロード弁70は遮断位置70a及び排出位置70bの2位置に切り換え操作自在な電磁操作式に構成されて、遮断位置70aに復帰付勢されている。右及び左旋回制御弁67,68と直進用伝動軸29の油路29bとの間から分岐した油路75に、比例制御弁71及び旋回切換制御弁72が直列的に接続されており、旋回切換制御弁72が伝動軸44の油路44aを介して緩旋回クラッチ46及び逆転クラッチ53に接続され、旋回切換制御弁72が油圧ユニット57の油路76を介して油圧ブレーキ50に接続されている。
前記比例制御弁71は電磁比例減圧弁にて構成され、後述するように制御装置64から供給される制御電流を変更調整することで作動油の流路下手側における前記各摩擦式油圧クラッチM(緩旋回クラッチ46、油圧ブレーキ50、逆転クラッチ53)への供給圧を変更調整することが可能な構成となっている。従って、この比例制御弁71が、油圧源から供給される圧油の前記摩擦式油圧クラッチMへの供給圧を変更調整する供給圧調整手段を構成する。
旋回切換制御弁72は、緩旋回位置72a、信地旋回位置72b及び超信地旋回位置72cに操作自在なパイロット操作式に構成されて、緩旋回位置72aに復帰付勢されている。油路75から分岐したパイロット作動油を旋回切換制御弁72に供給して信地旋回位置72bに操作するように信地旋回用パイロット弁73が構成され、油路75から分岐したパイロット作動油を旋回切換制御弁72に供給して超信地旋回位置72cに操作するように超信地旋回用パイロット弁74が構成されている。前記信地旋回用パイロット弁73及び前記超信地旋回用パイロット弁74は、夫々、旋回切換制御弁72にパイロット作動油を供給する供給位置とパイロット作動油の供給を停止して旋回切換制御弁72を中立に復帰させる停止位置の2位置に切り換え操作自在な電磁操作式に構成されて、停止位置に復帰付勢されている。
右旋回制御弁67及び左旋回制御弁68、アンロード弁70、比例制御弁71、信地旋回用パイロット弁73、超信地旋回用パイロット弁74は、後述するように、制御装置64によって制御操作される。
そして、図5に示すように、不感帯Fに復帰付勢されており、その不感帯Fから右方向側の最大操作位置Rm及び左方向側の最大操作位置Lmにわたる右旋回指令操作領域RW及び左旋回指令操作領域LWにわたり揺動操作自在な旋回操作具としての旋回レバー77が運転部5に備えられて、旋回レバー77の操作位置を検出する操作位置検出手段としての旋回レバーセンサ80が備えられ、この旋回レバーセンサ80の検出情報が制御装置64に入力されている。
旋回レバー77は、図16に示すように、直進指令操作領域としての不感帯F、及び、それに連なる状態で、右旋回状態を指令する右旋回指令操作領域RW、及び、左旋回状態を指令する左旋回指令操作領域LWの全範囲にわたり移動操作自在であり、旋回レバーセンサ80は旋回レバー77が右旋回指令操作領域RW及び左旋回指令操作領域LWにて不感帯Fから最も離れる最大操作位置(Rm、Lm)へ移動するほど大きい目標旋回力に対応する指令値を指令する構成となっており、前記旋回レバー77と前記旋回レバーセンサ80とにより操向指令手段200が構成される。
前記旋回レバーセンサ80は、ポテンショメータにて構成され、旋回レバー77の揺動支点付近に設けられて、直進指令位置に復帰付勢される旋回レバー77の左右揺動量を検出するために機械的に旋回レバー77と連動連係される状態で配備される。そして、旋回レバー77が右旋回指令操作領域RWにあるときに旋回レバー77を不感帯F側に移動付勢する右側付勢作用部及び旋回レバー77が左旋回指令操作領域LWにあるときに旋回レバー77を不感帯F側に移動付勢する左側付勢作用部を備えて旋回レバー77を不感帯に復帰付勢する付勢手段90が備えられている。
つまり、図5に示すように、旋回レバー77が車体前後軸芯X周りで左右揺動自在に支持され、この旋回レバー77と一体的に揺動する揺動レバー83が設けられ、この揺動レバー83に一体揺動する状態で係止ピン84が設けられている。一方、前記軸芯X周りで回動自在な一対の接当規制アーム85,86がコイルバネ89の付勢力によってそれらの間に固定軸88を挟み込む状態で回動付勢される状態で設けられ、前記係止ピン84が一対の接当規制アーム85,86の間に挟み込まれる状態で接当規制される構成となっている。又、旋回レバー77の下方側端部が旋回レバーセンサ80の係止片に片当たり状態で係合するように構成されている。旋回レバーセンサ80の係止片は右方向に回動付勢され、旋回レバー77の揺動操作に追従してその操作位置を検出することが可能な構成となっている。
旋回レバー77が図5に示す状態から例えば右方向に操作されると、係止ピン84及びその係止ピン84に接当する右側復帰付勢用の接当規制アーム86が一体的に揺動する。そのとき、他方の接当規制アーム85は固定軸88にて右方向への回動が規制されるから係止ピン84及び旋回レバー77は図5に示す状態に復帰付勢される。左方向への操作についても同様に、係止ピン84に接当する左側復帰付勢用の接当規制アーム85が一体的に揺動することから、係止ピン84及び旋回レバー77は図5に示す状態に復帰付勢されるのである。つまり、コイルバネ89、右側復帰付勢用の接当規制アーム86、固定軸88により右側付勢作用部が構成され、コイルバネ89、左側復帰付勢用の接当規制アーム85、固定軸88により左側付勢作用部が構成され、コイルバネ89を左方向と右方向夫々において引張り付勢するように兼用する構成となっている。
又、旋回状態を緩旋回状態、信地旋回状態及び超信地旋回状態に切り換え指令するための旋回モードスイッチ78が運転部5に備えられて、旋回モードスイッチ78の操作位置が制御装置64に入力されており、この旋回モードスイッチ78は緩旋回状態に対応する緩旋回位置、信地旋回状態に対応する信地旋回位置、超信地旋回状態に対応する超信地旋回位置に切り換え操作自在に構成され、制御装置64が、旋回モードスイッチ78の操作位置に応じて、緩旋回クラッチ46、油圧ブレーキ50、逆転クラッチ53のうちのいずれか選択された旋回モードに対応する摩擦式油圧クラッチMを入り状態にすることにより、走行駆動手段100の旋回状態を切り換えるようになっている。
前記旋回レバー77が不感帯F内に操作されると、右及び左旋回制御弁67,68が排出位置67b,68bに操作され、アンロード弁70が排出位置70bに操作されて、右及び左のサイドクラッチ34、右及び左の旋回クラッチ49から作動油が排出され、右及び左のサイドクラッチ34が伝動状態に操作されて、右及び左の旋回クラッチ49が半伝動状態に操作される。右及び左旋回制御弁67,68が排出位置67b,68bに操作され、アンロード弁70が排出位置70bに操作されるから、油圧ポンプ56からの作動油はアンロード弁70を通してミッションケース10に戻される。
これにより、入力軸22の動力が、副変速用伝動軸27、伝動ギヤ30,31、直進用伝動軸29、右及び左のサイドクラッチ34(右及び左の咬合部33R,33L)、右及び左の出力ギヤ32R,32L、伝動ギヤ36、伝動軸35、伝動ギヤ37,39、右及び左の車軸38を介して、右及び左のクローラ走行装置1に伝達されて、機体は直進する。
次に、旋回モードスイッチ78が緩旋回位置に操作されているときに旋回レバー77が旋回指令操作領域に操作された場合について説明する。
前記旋回モードスイッチ78が緩旋回位置に操作され、旋回レバー77が右方向に不感帯Fを外れると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに切り換えられ、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて伝動状態に操作される。
前記旋回モードスイッチ78が緩旋回位置に操作され、旋回レバー77が右方向に不感帯Fを外れると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに切り換えられ、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて伝動状態に操作される。
この場合、左の旋回クラッチ49が半伝動状態であるので、左のサイドクラッチ34の動力が、左の出力ギヤ32L及び左の旋回クラッチ49から右の旋回クラッチ49を介して右の出力ギヤ32Rに伝達され、直進用伝動軸29と同方向の回転で直進用伝動軸29より少し低速の動力が右の出力ギヤ32Rに伝達される。これにより、機体は緩やかに右に向きを変える。
旋回レバー77が右方向に操作されて不感帯Fを外れると、前述のように右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されるのとほぼ同時に、比例制御弁71及び旋回切換制御弁72を介して、緩旋回クラッチ46に作動油が供給され始めるのであり、旋回レバー77が不感帯を外れてから直進指令位置から離れる方向に右側に移動操作されるほど比例制御弁71により緩旋回クラッチ46の操作圧が昇圧操作される。
旋回レバー77の操作位置に基づいて比例制御弁71により緩旋回クラッチ46の操作圧が昇圧操作されるのに伴って、直進用伝動軸29の動力が右の咬合部33R、伝動ギヤ45、緩旋回クラッチ46、伝動軸44、伝動ギヤ48、旋回クラッチケース47及び右の旋回クラッチ49を介して、直進用伝動軸29と同方向の回転で直進用伝動軸29よりも低速の動力が右の出力ギヤ32Rに伝達される。
この場合、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力と、緩旋回クラッチ46からの動力とが、同時に右の出力ギヤ32Rに伝達される状態となるので、緩旋回クラッチ46の操作圧が低圧の範囲では、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力が緩旋回クラッチ46からの動力に打ち勝って、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力により右の出力ギヤ32Rが駆動される。これにより、緩旋回クラッチ46の操作圧が低圧の範囲では、機体は緩やかに右に向きを変える。
旋回レバー77の右側への移動操作量が大きくなり、緩旋回クラッチ46の操作圧が昇圧すると、緩旋回クラッチ46からの動力が左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力に打ち勝って、緩旋回クラッチ46からの動力により右の出力ギヤ32Rが駆動される。この状態において、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)を介して直進用伝動軸29の動力により駆動される左の出力ギヤ32Lよりも、緩旋回クラッチ46からの動力により右の出力ギヤ32Rが低速で駆動されることになり、機体は右に緩旋回する。
前記旋回レバー77が左方向に操作されて不感帯Fを外れると、左旋回制御弁68が供給位置68aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに保持され、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)及び左の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)が遮断状態に操作され、左の旋回クラッチ49に作動油が伝動状態に操作される。これと同時に、前述した左側への旋回と同様な操作が行われて、機体は緩やかに左に向きを変える。又、旋回レバー77の右側への移動操作量が大きくなり、緩旋回クラッチ46の操作圧が高圧になると、右旋回操作と同様な操作が行われて、機体は左に緩旋回する。
次に、旋回モードスイッチ78が信地旋回位置に操作されているときに旋回レバー77が旋回指令操作領域に操作された場合について説明する。
旋回モードスイッチ78が信地旋回位置に操作され、旋回レバー77が右方向に操作されて不感帯Fを外れると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに切り換えられ、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49に作動油が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ49が半伝動状態であるので機体は緩やかに右に向きを変える。
旋回モードスイッチ78が信地旋回位置に操作され、旋回レバー77が右方向に操作されて不感帯Fを外れると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに切り換えられ、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49に作動油が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ49が半伝動状態であるので機体は緩やかに右に向きを変える。
旋回レバー77が右方向に操作されて不感帯Fを外れると、前述のように右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されるのとほぼ同時に、比例制御弁71及び旋回切換制御弁72(信地旋回位置72b)を介して、油圧ブレーキ50に作動油が供給され始めるのであり、旋回レバー77が不感帯を外れてから直進指令位置から離れる方向に右側に移動操作されるほど比例制御弁71により油圧ブレーキ50の操作圧が昇圧操作される。
旋回レバー77の操作に伴って比例制御弁71により油圧ブレーキ50の操作圧が昇圧操作されるのに伴って、伝動軸44、伝動ギヤ48、旋回クラッチケース47及び右の旋回クラッチ49を介して、右の出力ギヤ32Rに制動力が掛かる。
この場合、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力と、油圧ブレーキ50の制動力とが、同時に右の出力ギヤ32Rに伝達される状態となるので、油圧ブレーキ50の操作圧が低圧の範囲では、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力が油圧ブレーキ50の制動力に打ち勝って、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力により右の出力ギヤ32Rが駆動される。これにより、油圧ブレーキ50の操作圧が低圧の範囲では、機体は緩やかに右に向きを変える。
旋回レバー77の右側への移動操作量が大きくなり、油圧ブレーキ50の操作圧が高圧になると、油圧ブレーキ50の制動力が左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力に打ち勝って、油圧ブレーキ50の制動力により右の出力ギヤ32Rが制動状態となり、機体は右に信地旋回する。
旋回レバー77が左方向に操作されて不感帯Fを外れると、左旋回制御弁68が供給位置68aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)及び左の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)が遮断状態に操作され、左の旋回クラッチ49に作動油が伝動状態に操作される。これと同時に、前述と同様な操作が行われて、機体は緩やかに左に向きを変える。旋回レバー77の左側への移動操作量が大きくなり、油圧ブレーキ50の操作圧が高圧になると、右旋回操作と同様な操作が行われて、機体は左に信地旋回する。
次に、旋回モードスイッチ78が超信地旋回位置に操作されているときに旋回レバー77が旋回指令操作領域に操作された場合について説明する。
旋回モードスイッチ78が超信地旋回位置に操作され、旋回レバー77が右方向に操作されて不感帯Fを外れると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに切り換えられ、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ49が半伝動状態であるので、機体は緩やかに右に向きを変える。
旋回モードスイッチ78が超信地旋回位置に操作され、旋回レバー77が右方向に操作されて不感帯Fを外れると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに切り換えられ、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ49が半伝動状態であるので、機体は緩やかに右に向きを変える。
旋回レバー77が右方向に操作されて不感帯Fを外れると、前述のように右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されるのとほぼ同時に、比例制御弁71及び旋回切換制御弁72(超信地旋回位置72c)を介して、逆転クラッチ53に作動油が供給され始めるのであり、旋回レバー77が直進指令位置から不感帯を外れて右側に移動操作されるほど比例制御弁71により逆転クラッチ53の操作圧が昇圧操作される。
旋回レバー77の操作に伴って比例制御弁71により逆転クラッチ53の操作圧が昇圧操作されるのに伴って、副変速用伝動軸27の動力が伝動ギヤ51,52、逆転クラッチ53、伝動軸44、伝動ギヤ48、旋回クラッチケース47及び右の旋回クラッチ49を介して、直進用伝動軸29と逆方向の回転の動力として右の出力ギヤ32Rに伝達される。
この場合、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力と、逆転クラッチ53からの動力とが、同時に右の出力ギヤ32Rに伝達される状態となるので、逆転クラッチ53の操作圧が低圧の範囲では、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力が逆転クラッチ53からの動力に打ち勝って、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力により右の出力ギヤ32Rが駆動される。これにより、逆転クラッチ53の操作圧が低圧の範囲では、機体は緩やかに右に向きを変える。
そして、旋回レバー77の右側への移動操作量が大きくなり、逆転クラッチ53の操作圧が高圧になると、逆転クラッチ53からの動力が左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)からの動力に打ち勝って、逆転クラッチ53からの動力により右の出力ギヤ32Rが駆動される。この状態において、左の出力ギヤ32Lに対して、右の出力ギヤ32Rが逆方向に駆動されて、機体は右に超信地旋回する。
次に、旋回レバー77が左方向に操作された場合には、不感帯Fを外れると、左旋回制御弁68が供給位置68aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに保持され、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)及び左の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、左のサイドクラッチ34(左の咬合部33L)が遮断状態に操作され、左の旋回クラッチ49に作動油が伝動状態に操作される。これと同時に、前述と同様な操作が行われて、機体は緩やかに左に向きを変える。旋回レバー77の左側への移動操作量が大きくなり、逆転クラッチ53の操作圧が高圧になると、右旋回の場合と同様な操作が行われて、機体は左に超信地旋回する。
ところで、前記旋回モードスイッチ78が緩旋回位置に操作されて緩旋回モードでの旋回を行っているとき、あるいは、旋回モードスイッチ78が信地旋回位置に操作されて信地旋回状態での旋回を行っているときに、旋回レバー77が不感帯を超えて右方向あるいは左方向に操作された旋回状態において、もう少し小さな半径で旋回する必要が生じることがある。
そこで、このコンバインでは、図5に示すように、旋回レバー77の握り部に旋回状態切換スイッチ81が備えられている。例えば、緩旋回モードの場合、旋回レバー77を操作して旋回走行を行っている状態で旋回状態切換スイッチ81を押し操作すると、旋回切換制御弁72が緩旋回位置72aから信地旋回位置72bに操作されて、機体は右又は左に信地旋回する状態に切り換えることができる。この信地旋回状態は旋回レバー77の旋回状態切換スイッチ81を押し操作している間だけであり、旋回レバー77の旋回状態切換スイッチ81から手を離して戻し操作すると、旋回切換制御弁72が信地旋回位置72bから緩旋回位置72aに操作されて、機体は緩旋回状態に戻る。
又、信地旋回状態の場合、旋回レバー77を操作して旋回走行を行っている状態で、旋回レバー77の旋回状態切換スイッチ81を押し操作すると、旋回切換制御弁72が信地旋回位置72bから超信地旋回位置72cに操作されて、機体は右又は左に超信地旋回する。この超信地旋回状態は旋回レバー77の旋回状態切換スイッチ81を押し操作している間だけであり、旋回レバー77の旋回状態切換スイッチ81から手を離して戻し操作すると、旋回切換制御弁72が超信地旋回位置72cから信地旋回位置72bに操作されて、機体は緩旋回状態に戻る。従って、旋回モードスイッチ78及び旋回状態切換スイッチ81が前記旋回状態選択手段に対応することになる。
次に、前記制御装置64による制御内容について説明を加える。
制御装置64は、操向指令手段200により旋回駆動状態が選択され且つ予め設定されている設定操作圧よりも大きい操作圧が指令されている状態において、旋回状態選択手段にて別の旋回状態が選択されたときには、そのときに指令している操作圧よりも小さい減少側操作圧になるように変更し、その後、その摩擦式油圧クラッチMを切り状態に切り換え且つ前記別の旋回状態に対応する摩擦式油圧クラッチMを入り状態に切り換え、次に、その摩擦式油圧クラッチMの操作圧が操向指令手段200にて指令されている操作圧になるように、比例制御弁71を制御するように構成されている。
制御装置64は、操向指令手段200により旋回駆動状態が選択され且つ予め設定されている設定操作圧よりも大きい操作圧が指令されている状態において、旋回状態選択手段にて別の旋回状態が選択されたときには、そのときに指令している操作圧よりも小さい減少側操作圧になるように変更し、その後、その摩擦式油圧クラッチMを切り状態に切り換え且つ前記別の旋回状態に対応する摩擦式油圧クラッチMを入り状態に切り換え、次に、その摩擦式油圧クラッチMの操作圧が操向指令手段200にて指令されている操作圧になるように、比例制御弁71を制御するように構成されている。
又、制御装置64は、操向指令手段200を構成する旋回レバー77の旋回指令操作領域における操作位置と目標操作圧との関係を、前記旋回指令操作領域における直進指令位置から離れる方向への移動量が大になるほど大きくなり、且つ、前記旋回指令操作領域の全範囲にわたって、前記旋回指令操作領域における直進指令位置から離れる方向への移動量が大になるほど、旋回レバー77の操作位置の単位量あたりの変化に対する目標操作圧の変化量を大側に変化させる二次関数に対応する関係として定めて、この二次関数に対応する関係として定められる前記旋回指令操作領域における直進指令位置から離れる方向への移動量と目標操作圧との関係、及び、旋回レバー77の操作位置に基づいて、その旋回レバー77の操作位置に対応する目標操作圧を求めて、その目標操作圧になるように比例制御弁71を制御するように構成されている。
図6に示すように、前記3種類の旋回状態として、緩旋回状態では、旋回レバー77が最大操作位置にまで操作されたときに、左右一対の走行装置のうち旋回内側の走行装置1の出力回転速度が反対側の走行装置の出力回転速度の約1/3の速度にまで減速される目標旋回状態が設定され(図6のラインL1参照)、信地旋回状態では、旋回中心側の走行装置1の出力回転速度が零となるような目標速度比率が設定され(図6のラインL2参照)、超信旋回状態では、旋回内側の走行装置1の出力回転速度が反対側の走行装置1の駆動回転方向とは逆回転方向で反対側の走行装置1の出力回転速度の約1/3の速度になるような目標速度比率が設定される(図6のラインL3参照)。
そして、図7に示すように、予め実験等により、上記したような目標速度比率が得られるように旋回レバー77の操作位置から求められる指令値と摩擦式油圧クラッチMの目標操作圧(具体的には、比例制御弁71に供給する目標電流)との相関関係が、操作位置(指令値)の単位量あたりの変化に対する摩擦式油圧クラッチMの目標操作圧の変化量を大側に変化させる二次関数に対応する関係として定められ、制御装置64に記憶されている。前記指令値の求め方については後述する。
又、前記制御装置64は、操向指令手段200の旋回指令操作領域における直進指令位置から離れる方向への移動量の単位時間あたりの変化の大きさにかかわらず、前記操向指令手段200の指令情報に対応する目標操作圧の単位時間あたりの変化量を上限値より小さい値に規制する状態で比例制御弁71を制御するように構成されている。つまり、旋回レバー77が短時間で大きく操作されたような場合であっても、摩擦式油圧クラッチMへの操作圧の単位時間あたりの上昇量は設定量以下の小さい値に抑制して急激な圧力上昇によるショックを軽減するようにしている。
図4に示すように、比例制御弁71の作動油流動方向の上手側の油路における作動油の圧力が設定圧以上であればオンする圧力スイッチ82が備えられ、比例制御弁71から作動油が供給される摩擦式油圧クラッチMに対して作動油が充填がされているか否かを検出するようにしている。
前記制御装置64は、前記旋回制御を実行する通常制御モードと、旋回レバーセンサ80の検出情報に基づいて前記旋回制御を実行するための基準値を設定する基準値設定処理を実行する基準値設定モードとに切り換え自在に構成され、前記基準値設定処理として、旋回レバーが右旋回指令操作領域RW側から不感帯F側に向けて移動付勢された位置にあるときの旋回レバーセンサ80の検出値である左側直進検出値と、前記旋回レバー77が前記右旋回指令操作領域RW側から前記直進指令領域側に向けて移動付勢された位置にあるときの旋回レバーセンサ80の検出値である右側直進検出値とが入力されるに伴って、前記右側直進検出値よりも設定量だけ前記右旋回指令操作領域RW側に変更した右側直進用基準値と前記左側直進検出値よりも設定量だけ前記左旋回指令操作領域LW側へ変更した左側直進用基準値とを前記直進指令操作領域を規定するための基準値として設定するように構成されている。
又、旋回レバー77が右旋回指令操作領域RWにおける前記直進指令操作領域から最も離れた右最大操作位置にあるときの旋回レバーセンサ80の検出値である右側最大検出値と、旋回レバー77が左旋回指令操作領域LWにおける前記直進指令位置から最も離れた左最大操作位置にあるときの前記旋回レバーセンサ80の検出値である左側最大検出値とが入力されるに伴って、前記右側最大検出値よりも設定量だけ直進指令操作領域側に変更した右側旋回用基準値と前記右側直進用基準値とを前記右旋回指令操作領域RWを規定するための基準値として設定し、前記左側最大検出値よりも設定量だけ直進指令操作領域側に変更した左側旋回用基準値と前記左側直進用基準値とを前記左旋回指令操作領域LWを規定するための基準値として設定するように構成されている。
上記した基準値設定処理は、コンバインの工場での出荷前の段階において行われるものである。具体的には、一般使用者が使用しないように蓋体等によって覆われる状態で記憶指令スイッチ91が設けられ、この記憶指令スイッチ91をオンしながら図示しないメインスイッチをオンすると制御装置64は基準値設定モードが設定され、記憶指令スイッチ91を操作しない状態でメインスイッチをオンすると制御装置64は通常制御モードが設定される(図12参照。)。
そして、基準値設定モードでは、作業員が旋回レバー77を右側の最大操作位置Rmに操作している状態で記憶指令スイッチ91をオンすると、制御装置64は右側の最大操作位置Rmにおける旋回レバーセンサ80の検出値である右側最大検出値(図16の点X1)を制御装置64が読み込み記憶する。次に、左側の最大操作位置Lmから不感帯Fに戻して手を離した状態で記憶指令スイッチ91をオンすると、そのときの旋回レバーセンサ80の検出値である右側直進検出値(図16の点X2)を制御装置64が読み込み記憶する。次に、旋回レバー77を左側の最大操作位置Lmに操作している状態で記憶指令スイッチ91をオンすると、制御装置64は左側の最大操作位置Lmにおける旋回レバーセンサ80の検出値である左側最大検出値(図16の点X4)を制御装置64が読み込み記憶する。そして、最後に、左側の最大操作位置Lmから不感帯Fに戻して手を離した状態で記憶指令スイッチ91をオンすると、そのときの旋回レバーセンサ80の検出値である左側直進検出値(図16の点X3)を制御装置64が読み込み記憶する。
そして、制御装置64は、前記4個の検出値、つまり、右側最大検出値X1、右側直進検出値X2、左側直進検出値X3、及び、左側最大検出値X4が入力されるに伴って、前記右側直進検出値X2よりも設定量だけ前記右旋回指令操作領域RW側に変更した右側直進用基準値と前記左側直進検出値X3よりも設定量だけ前記左旋回指令操作領域LW側へ変更した左側直進用基準値とを不感帯Fを規定するための基準値として設定する(図16参照。)。
又、前記右側最大検出値X1よりも設定量だけ不感帯F側に変更した右側旋回用基準値と前記右側直進用基準値とを前記右旋回指令操作領域RWを規定するための基準値として設定し、前記左側最大検出値X4よりも設定量だけ不感帯F側に変更した左側旋回用基準値と前記左側直進用基準値とを前記左旋回指令操作領域LWを規定するための基準値として設定する(図16参照。)。
このようにして設定された左旋回指令操作領域LWと右旋回指令操作領域RWにおいては、図17に示すように、旋回レバー77が不感帯Fから離れるほど大きい指令値を指令する構成となっている。又、図7に示すように指令値が大きいほど大きくする状態で目標操作圧を設定することになる。
上述したような右側直進検出値X2が検出される操作位置と左側直進検出値X3が検出される操作位置とで囲まれる領域fは、旋回レバー77における付勢手段90との間での機械的なガタの領域、言い換えると機械的な不感帯に対応する領域であり、旋回レバー77が右側から付勢移動したときは右側直進検出値X2が検出される操作位置で停止し、旋回レバー77が左側から付勢移動したときは右側直進検出値X2が検出される操作位置で停止することになる。
以下、図13〜図15に示すフローチャートを参照しながら、制御装置64の旋回制御について説明する。
旋回レバー77が不感帯F内にあれば、アンロード弁70を排出位置70aに切り換える(ステップ1、2)。又、左旋回制御弁68及び右旋回制御弁67は共に遮断状態に保持する(ステップ3、4)。旋回レバー77が不感帯Fを外れると、その操作方向が左方向であれば左旋回制御弁68を供給位置68aに切り換え、操作方向が右方向であれば右旋回制御弁67を供給位置67aに切り換え(ステップ5、6、7)、アンロード弁70を遮断位置70aに切り換える(ステップ8)。
旋回レバー77が不感帯F内にあれば、アンロード弁70を排出位置70aに切り換える(ステップ1、2)。又、左旋回制御弁68及び右旋回制御弁67は共に遮断状態に保持する(ステップ3、4)。旋回レバー77が不感帯Fを外れると、その操作方向が左方向であれば左旋回制御弁68を供給位置68aに切り換え、操作方向が右方向であれば右旋回制御弁67を供給位置67aに切り換え(ステップ5、6、7)、アンロード弁70を遮断位置70aに切り換える(ステップ8)。
旋回レバー77が旋回操作領域に操作されて旋回走行を行っているときに、旋回状態切換スイッチ81や旋回モードスイッチ78の操作による旋回状態の切り換えが指令されていない状態であれば、そのときに旋回モードスイッチ78にて選択されている旋回モードに対応する図7に示すような相関関係と旋回レバーセンサ80の検出情報に基づいて、比例制御弁71に対する目標電流を演算にて求め、旋回レバー77が最大操作位置(Rm,Lm)近傍に操作されていなければ、比例制御弁71に目標電流を供給する比例弁作動処理を実行する(ステップ14、15、16)。
この比例弁作動処理は、図13に示すように、比例制御弁71に出力している出力電流が演算にて求めた目標電流になるように出力電流を調整する(ステップ100、101)。このようにフィードフォワード処理にて出力電流を調整することで極力時間遅れの少ない状態で旋回レバー77の操作位置に対応する所望の旋回力が得られるようにしている。
そして、この比例弁作動処理においては、操向指令手段200の旋回指令操作領域における直進指令位置から離れる方向への移動量の単位時間あたりの変化の大きさにかかわらず、操向指令手段200の指令情報に対応する目標操作圧の単位時間あたりの変化量を上限値より小さい値に規制する状態で比例制御弁71を制御するようになっている。例えば、図11に示すように、旋回レバー77が短時間t1(例えば、50msec)の間にほぼ最大操作位置の近くまで揺動操作したような場合であっても、比例制御弁71に対する制御目標値である目標電流の値を単位時間当たりの上昇量を抑制して、旋回レバーの操作位置に対応する目標電流になるまで充分長い時間t2(例えば、250msec)にて上昇させるようにしてショックの少ない滑らかな旋回を行えるようにしている。
出力電流が目標電流に対する不感帯内に入ったのちは、図7に示すような相関関係から、旋回レバー77の操作位置に対応する指令値から求めた目標速度比率と左右の出力回転速度の出力値から求めた現在の速度比率との差が設定許容範囲内に収まるように出力電流を補正するようにしている(ステップ102、103)。
そして、旋回レバー77が旋回操作領域に操作されて旋回走行を行っているときに、旋回状態切換スイッチ81の操作あるいは旋回モードスイッチ78の切り換え操作による旋回状態の切り換えが指令され、しかも、そのとき、旋回レバー77が、予め設定されている設定旋回力よりも大きい大側の目標旋回力に対応する操作位置に操作されて旋回が指令されている状態であれば、前記目標旋回力に対応する目標操作圧よりも小さい減少側操作圧になるように、それまで設定されていた摩擦式油圧クラッチMの操作量を低減させる操作圧低減処理を実行したのちに旋回状態切換処理を実行する(ステップ9、10、11、12)。
すなわち、前記操作圧低減処理は、図14に示すように、旋回レバー77の操作位置に対応する状態で演算された現在の目標電流より設定量低い低側目標電流を求め、比例制御弁71への出力電流が低側目標電流になるように出力電流を調整するのである(ステップ201、202、203)。比例制御弁71への出力電流が低側目標電流になった後、切り換えが指令された旋回状態に対応する摩擦式油圧クラッチMに切り換える旋回状態切換処理を行う(ステップ12)。
図8及び図9を参照しながら、具体例で説明すると、例えば、切り換え前が緩旋回状態であり、切り換え後が超信地旋回状態であれば、緩旋回状態で旋回レバー77が最大操作位置に操作している状態(点aの位置)から、緩旋回状態での旋回状態を維持しながら緩旋回クラッチ46の操作圧を図中の点bに示す位置まで下げてから、旋回切換制御弁72を緩旋回位置72aから超信地旋回位置72cに切り換え(点cの位置)、その後、逆転クラッチ53の操作圧を点dの位置まで増加させるように電気的に制御するのである。尚、旋回レバー77の操作位置は同じ最大操作位置に維持されることになる。又、図10に示すように、切り換え前が緩旋回状態であり、切り換え後が信地旋回状態であっても同様である。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、前記基準値設定処理として、前記4個の検出値、つまり、右側最大検出値X1、右側直進検出値X2、左側直進検出値X3、及び、左側最大検出値X4が入力される構成としたが、このような構成に代えて、右側直進検出値X2と左側直進検出値X3だけを入力して不感帯Fを設定する構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、前記基準値設定処理として、予め定められた順序で作業員が旋回レバーを所定の位置に操作する毎に記憶設定スイッチをオンすることで複数の検出値を記憶して制御装置が設定する構成としたが、このような構成に代えて、例えば、旋回レバーセンサの検出値を表示する表示モニタを備えて、旋回レバーを所定の位置に操作したときの検出値を作業員が確認しておいて、その検出値を作業員が別途、設定記憶させる処理を行うようにする等、各種の形態で実施することができる。
(3)上記実施形態では、前記付勢手段として、コイルバネ89、右側復帰付勢用の接当規制アーム86、固定軸88により右側付勢作用部が構成され、コイルバネ89、左側復帰付勢用の接当規制アーム85、固定軸88により左側付勢作用部が構成される構成を例示したが、このような構成に代えて、例えば、前記右側付勢作用部及び前記左側付勢作用部が、夫々各別に付勢用バネと接当規制具とを備える構成とする等、各種の形態で実施することができる。
(4)上記実施形態では、複数の摩擦式油圧クラッチMとして、緩旋回クラッチ46、油圧ブレーキ50、逆転クラッチ53を備えて、前記複数の旋回状態として、前記緩旋回状態、信地旋回状態、超信地旋回状態の夫々に切り換え自在な構成を例示したが、このような構成に限らず、3つの摩擦式油圧クラッチMのうちのいずれか2つのものを備える構成、あるいは、3つの摩擦式油圧クラッチMのうちのいずれか1つのものを備える構成として、その操作圧を変更調整することで旋回状態を変更させるものでもよい。
(5)上記実施形態では、前記操向指令手段の操作位置の単位量あたりの変化に対する目標操作圧の変化量を大側に変化させる二次関数に対応する関係としたが、これらの関係を直線的に変化する対応関係とするものでもよく、又、旋回操作具が直進指令操作領域から離れるほど大きい目標操作圧を指令するように構成されるものに限らず、右旋回指令操作領域及び左旋回指令操作領域に操作されると、予め設定されている一定の操作圧が指令されるものであってもよい。
(6)上記実施形態では、作業車としてコンバインを示したが、本発明はコンバイン以外の農作業車や他の作業車にも適用することができる。
1 走行装置
64 旋回制御手段
71 供給圧調整手段
77 旋回操作具
78、81 旋回状態選択手段
80 操作位置検出手段
90 付勢手段
100 走行駆動手段
M 摩擦式油圧クラッチ
64 旋回制御手段
71 供給圧調整手段
77 旋回操作具
78、81 旋回状態選択手段
80 操作位置検出手段
90 付勢手段
100 走行駆動手段
M 摩擦式油圧クラッチ
Claims (4)
- 右旋回状態を指令する右旋回指令操作領域、直進状態を指令する直進指令操作領域、及び、左旋回状態を指令する左旋回指令操作領域の順に並ぶ操作全範囲にわたり移動操作自在な旋回操作具と、
前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域にあるときに前記旋回操作具を前記直進指令操作領域側に移動付勢する右側付勢作用部及び前記旋回操作具が前記左旋回指令操作領域にあるときに前記旋回操作具を前記直進指令操作領域側に移動付勢する左側付勢作用部を備えて前記旋回操作具を前記直進指令操作領域に復帰付勢する付勢手段と、
前記旋回操作具の操作位置を検出する操作位置検出手段と、
前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて車体の旋回状態を制御する旋回制御を実行する旋回制御手段とを備えた作業車の旋回制御装置であって、
前記旋回制御手段が、
前記旋回制御を実行する通常制御モードと、前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて前記旋回制御を実行するための基準値を設定する基準値設定処理を実行する基準値設定モードとに切り換え自在に構成され、
前記基準値設定処理として、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域側から前記直進指令領域側に向けて移動付勢された位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である左側直進検出値と、前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域側から前記直進指令領域側に向けて移動付勢された位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である右側直進検出値とが入力されるに伴って、前記右側直進検出値よりも設定量だけ前記右旋回指令操作領域側に変更した右側直進用基準値と前記左側直進検出値よりも設定量だけ前記左旋回指令操作領域側へ変更した左側直進用基準値とを前記直進指令操作領域を規定するための基準値として設定するように構成されている作業車の旋回制御装置。 - 前記旋回制御手段が、前記基準値設定処理において、
前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域における前記直進指令操作領域から最も離れた右最大操作位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である右側最大検出値と、前記旋回操作具が前記左旋回指令操作領域における前記直進指令操作領域から最も離れた左最大操作位置にあるときの前記操作位置検出手段の検出値である左側最大検出値とが入力されるに伴って、前記右側最大検出値よりも設定量だけ直進指令操作領域側に変更した右側旋回用基準値と前記右側直進用基準値とを前記右旋回指令操作領域を規定するための基準値として設定し、前記左側最大検出値よりも設定量だけ直進指令操作領域側に変更した左側旋回用基準値と前記左側直進用基準値とを前記左旋回指令操作領域を規定するための基準値として設定するように構成されている請求項1記載の作業車の旋回制御装置。 - 左右一対の走行装置の駆動状態を直進駆動状態と旋回駆動状態とに切り換え自在で、且つ、前記旋回駆動状態において油圧操作型の摩擦式油圧クラッチを入り状態にすることにより旋回状態に切り換えるように構成された走行駆動手段と、油圧源から供給される圧油の前記摩擦式油圧クラッチへの供給圧を変更調整する供給圧調整手段とが備えられ、
前記旋回制御手段が、前記旋回操作具の操作に対応する前記操作位置検出手段の検出情報に基づいて前記旋回操作具が前記右旋回指令操作領域及び前記左旋回指令操作領域において前記直進指令操作領域から離れるほど大きい操作圧となる形態で前記供給圧調整手段を制御するように構成されている請求項1又は2記載の作業車の旋回制御装置。 - 前記走行駆動手段が、前記旋回駆動状態において、前記摩擦式油圧クラッチとして、選択的に入り状態にすることにより複数種の旋回状態に切り換える複数の摩擦式油圧クラッチを備えて構成され、
前記旋回制御手段が、前記旋回駆動状態において、前記複数種の旋回状態のいずれかを選択する旋回状態選択手段の指令に基づいて前記複数の摩擦式油圧クラッチを選択的に入り状態にするように構成されている請求項3記載の作業車の旋回制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007251307A JP2009078784A (ja) | 2007-09-27 | 2007-09-27 | 作業車の旋回制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007251307A JP2009078784A (ja) | 2007-09-27 | 2007-09-27 | 作業車の旋回制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009078784A true JP2009078784A (ja) | 2009-04-16 |
Family
ID=40653860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007251307A Pending JP2009078784A (ja) | 2007-09-27 | 2007-09-27 | 作業車の旋回制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009078784A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011036323A (ja) * | 2009-08-07 | 2011-02-24 | Parama Tec:Kk | 無呼吸検出装置 |
-
2007
- 2007-09-27 JP JP2007251307A patent/JP2009078784A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011036323A (ja) * | 2009-08-07 | 2011-02-24 | Parama Tec:Kk | 無呼吸検出装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009078784A (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP4295637B2 (ja) | 走行車輌の旋回装置 | |
JP4996571B2 (ja) | 作業車 | |
JP5222084B2 (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP4537923B2 (ja) | 作業機の変速制御装置 | |
JP5086752B2 (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP5155633B2 (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP5385618B2 (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP5054478B2 (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP4681394B2 (ja) | 刈取作業機における駆動制御装置 | |
JP5107583B2 (ja) | 作業車両の走行装置 | |
JP4023686B2 (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP4624897B2 (ja) | コンバインの走行変速装置 | |
JP2009078775A (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP2007091091A (ja) | 作業車の走行制御装置 | |
JP2005247154A (ja) | 作業車の走行制御装置 | |
JP4297826B2 (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP2009078773A (ja) | コンバインの走行変速装置 | |
JP4141363B2 (ja) | 弁制御装置 | |
JP2009078774A (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP2005225462A (ja) | 走行車輌の旋回装置 | |
JP2009096357A (ja) | 作業車の操向操作構造 | |
JP4476000B2 (ja) | コンバインの走行変速装置 | |
JP2005104293A (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP2005106123A (ja) | 制御弁及び変速操作装置 |