JP2009077863A - 手乾燥装置 - Google Patents

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【課題】乾燥性能を十分に確保するとともに、品質および安全性を向上させた手乾燥装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本体ケース1に、ノズル部4と、ノズル部4に空気を送出するファンモーター2と、ファンモーター2から送出される空気を加熱する加熱手段3と、ファンモーター2への空気の吸気口5とを備え、吸気口5はノズル部4が空気を吹き出す空間6から吸気する位置に設けられるとともに、吸気口5には複数の板材7aを吸気流に沿う方向に配置した整流板7が設けられていることにより、その整流効果によって吸気流の増加および騒音の低減がなされるとともに、濡れた手から吹き飛ばされた水滴が本体ケース内に侵入するのが阻止されて、品質を確保することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、洗面所やトイレなどで手を洗った後、濡れた手を乾燥させる手乾燥装置に関する。
従来より、洗浄後の濡れた手を乾燥させる装置として、高速空気流により手に付着した水滴を吹き飛ばし乾燥させる手乾燥装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その手乾燥装置について図10を参照しながら説明する。
図に示すように本体ケース101は、前面と天面と両側面を形成するフロントケース102と、壁面を形成するリアケース103で外装を形成している。本体ケース101には、送風手段104と、この送風手段104と連通し送風空気を吹き出す吹き出しノズル105と、電装部品を制御する制御手段106を設けている。送風手段104は送風空気を発生させるブロアモーター107と送風ケース108からなる。吹き出しノズル105内の風路には送風空気を温風にする発熱手段109を設けている。本体ケース101の下面には、吹き出しノズル105の吹き出し口105aと、送風空気を本体ケース101内部に取り込む吸気口110とが設けられている。
特許第3970762号公報(0007段落,図1)
このような従来の手乾燥装置では、ノズル部から吹き出す空気を十分に確保するために、また、使用者から見えにくいようにするために、ファンモーターへの吸気口は、ノズル部から吹き出す空気で手を乾燥する空間から吸気する構成としていたため、極端に水滴が多いような使用状況によっては、吹き飛ばされた水滴を多量に吸い込んで故障の原因となったり、指を故意に突っ込んで可動部や電装部に触れてしまったりしないように、吸気口の大きさを制限しなければならなかったという課題がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、乾燥性能を十分に確保するとともに、品質および安全性を向上させた手乾燥装置を提供することを目的とする。
本発明の手乾燥装置は、上記目的を達成するために、本体ケースに、濡れた手を乾燥させる空気を吹き出すノズル部と、前記ノズル部に空気を送出するファンモーターと、前記ファンモーターから送出される空気を加熱する加熱手段と、前記ファンモーターへの空気の吸気口とを備え、前記吸気口は前記ノズル部が空気を吹き出す空間から吸気する位置に設けられるとともに、前記吸気口には複数の板材を吸気流に沿う方向に配置した整流板が設けられているものである。
また、他の手段は、整流板の板材の配置間隔を使用者の指が内部に入らない程度の寸法としたものである。
また、他の手段は、整流板の板材を湾曲した形状としたものである。
また、他の手段は、本体ケースに、濡れた手を乾燥させる空気を吹き出すノズル部と、前記ノズル部に空気を送出するファンモーターと、前記ファンモーターから送出される空気を加熱する加熱手段と、前記ファンモーターへの空気の吸気口とを備え、前記吸気口は前記ノズル部が空気を吹き出す空間から吸気する位置に設けられるとともに、前記吸気口には吸気流の流れに直交する方向に遮蔽板を設け、前記遮蔽板の端部側に流路を形成したものである。
また、他の手段は、遮蔽板を吸気口側が凸形状となるように湾曲させたものである。
また、他の手段は、複数の遮蔽板を互い違いに配設したものである。
また、他の手段は、本体ケースに、濡れた手を乾燥させる空気を吹き出すノズル部と、前記ノズル部に空気を送出するファンモーターと、前記ファンモーターから送出される空気を加熱する加熱手段と、前記ファンモーターへの空気の吸気口とを備え、前記吸気口は前記ノズル部が空気を吹き出す空間から吸気する位置に設けられるとともに、前記吸気口には、複数の板材を吸気流に沿う方向に配置した整流板と、吸気流の流れに直交する方向に設けられ、その端部側に流路が形成された遮蔽板とが設けられているものである。
本発明によれば、ファンモーターへの空気の吸気口がノズル部が空気を吹き出す空間から吸気する位置に設けられるとともに、前記吸気口には複数の板材を吸気流に沿う方向に配置した整流板が設けられていることにより、整流板の整流効果によってファンモーターへの吸気流の増加および騒音の低減がなされるとともに、整流板によって濡れた手から吹き飛ばされ飛散する水滴が本体ケース内に侵入するのが阻止されて、品質を確保することができるという効果のある手乾燥装置を提供することができる。
また、整流板の板材の配置間隔を使用者の指が内部に入らない程度の寸法としたことにより、送風性能を確保するとともに、安全性および品質を向上させることができる。
また、整流板の板材を湾曲した形状としたことにより、水滴の本体ケース内への侵入阻止効果がより大きくなる。
また、吸気口に吸気流の流れに直交する方向に遮蔽板を設け、前記遮蔽板の端部側に流路を形成したことにより、水滴の遮蔽板への衝突および付着した水滴の乾燥により、本体ケース内への侵入阻止をより効率よく達成できる。
また、遮蔽板を吸気口側が凸形状となるように湾曲させたことにより、水滴の本体ケース内への侵入阻止を効率よく達成するとともに、送風性能を向上させることができる。
また、複数の遮蔽板を互い違いに配設したことにより、水滴の本体ケース内への侵入阻止をさらに効率よく達成することができる。
また、吸気口に複数の板材を吸気流に沿う方向に配置した整流板と、吸気流の流れに直交する方向に設けられ、その端部側に流路が形成された遮蔽板とが設けられていることにより、送風性能を向上させて乾燥性能を確保できるとともに、吸気口に流入する吸気流に含まれる水滴の本体ケース内への侵入を確実に阻止して、品質を向上させることができる。
本発明の請求項1記載の手乾燥装置は、吸気口がノズルにより空気を吹き出す空間から吸気する位置に設けられるとともに、前記吸気口には複数の板材を吸気流に沿う方向に配置した整流板が設けられているものであり、吸気口から流入する空気を整流して、送風性能を向上させるとともに、ノズル部から吹き出される空気によって濡れた手から吹き飛ばされ飛散する水滴は、吸気流とともに吸気口から流入する際に整流板に触れて付着し、内部への侵入が阻止されるという作用を有する。
また、請求項2記載の手乾燥装置は、整流板の板材の配置間隔を使用者の指が内部に入らない程度の寸法としたものであり、吸気口の大きさは所定の面積を確保しても、整流板間の板材の間隔を使用者の指が入らない程度の寸法とすることで、送風性能を確保するとともに、使用者の指の内部進入防止および異物の侵入防止を図ることができる。
また、請求項3記載の手乾燥装置は、整流板の板材を湾曲した形状としたものであり、整流板の板材を湾曲した形状とすることにより、板材の表面積が大きくなり、吸気流に含まれる水滴の付着量が増加する。
また、請求項4記載の手乾燥装置は、吸気口には吸気流の流れに直交する方向に遮蔽板を設け、前記遮蔽板の端部側に流路を形成したこととしたものであり、手を乾燥させる空間に飛散して吸気口に流入する吸気流に含まれる水滴は、吸気流に直交する方向に設けられた遮蔽板に衝突して付着し、そして、付着した水滴は乾燥した空気が流入する際に乾燥され、付着した状態が継続することがなく、本体ケース内部への進入をより効率よく阻止できるという作用を有する。
また、請求項5記載の手乾燥装置は、遮蔽板を吸気口側が凸形状となるように湾曲させたとしたものであり、吸気口に流入する吸気流は、吸気口側が凸形状となるように湾曲した遮蔽板によって流れが滑らかになるともに、表面積が大きくなり、吸気流に含まれる水滴の付着量がより増加する。
また、請求項6記載の手乾燥装置は、複数の遮蔽板を互い違いに配設したものであり、複数の遮蔽板が、吸気口の流路における流入方向投影面の全域を遮蔽するように配設されるので、吸気流は遮蔽板間を曲折しながら流れ、水滴の付着量はいっそう増加する。
また、請求項7記載の手乾燥装置は、吸気口に複数の板材を吸気流に沿う方向に配置した整流板と、吸気流の流れに直交する方向に設けられ、その端部側に流路が形成された遮蔽板とが設けられていることとしたものであり、整流板によって吸気流の増加および騒音の低減と、水滴の内部への侵入阻止とがなされ、遮蔽板によって、さらに水滴の内部への侵入が阻止される。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜9を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、本体ケース1の内部に、高速の空気流を送出するファンモーター2と、ファンモーター2から送出する空気を加熱する加熱装置3とを設けている。また、本体ケース1の下部に、ファンモーター2から送出され加熱手段3で加熱されてなる温風を下方に向けて吹き出すノズル部4と、ファンモーター2への吸気流の入口となる吸気口5とを設けており、吸気口5は、ノズル部4が空気を吹き出す空間である手挿入空間6から吸気する位置に設けられることとなる。吸気口5がこの位置に設けられることにより、本体ケース1の後方から吸気するような構成と比べて、広い手挿入空間6から吸気してファンモーター2への吸気風量を十分に確保でき、また、ノズル部4から吹き出す加熱された空気を吸気する循環流が形成されて温度特性が向上し、乾燥性能を十分に確保できる。
そして、吸気口5には、図2に示すように、複数の板材7aを吸気流に沿う方向に平行に並べてなる整流板7が設けられている。
上記構成の手乾燥装置において、使用者が濡れた手を乾燥するために手を手挿入空間6に挿入すると、図示しない検知手段が手を検知して、ファンモーター2が駆動され高速の空気流を送出するとともに、加熱手段3が通電され空気流を加熱して温風をノズル部4から手に向かって吹き出す。
この運転によって、吸気流が吸気口5に吸込まれていくが、図11に示す吸気口110が単に開口している従来からのものでは、実線の矢印で示すように急縮小し吸込まれていく吸気流が、図11の点線の矢印で示すように、吸気口110を通過するとき流れが乱れて渦が発生して損失や騒音を発生することがあったが、実施の形態1では吸気口5整流されて吸気流量の増加および騒音の低減がなされることとなる。
また、図3に示すように、ノズル部4から吹き出される空気によって濡れた手から吹き飛ばされて飛散し、吸気流に含まれる水滴は、整流板7を通過する時に板材7aの面に付着し、本体ケース1内部への侵入が阻止される。そして、付着した水滴はファンモーター2が停止し通風がなくなると、自重で下方へ落下し、板材7aに付着した水滴が、次の運転で内部に吹き込まれることはない。
また、図4に示すように、板材7a間の間隔は人の指が入らない程度の大きさとしているので、使用者が故意に指を突っ込み内部の可動部や電装部に触れるという危険性がなくなる。
このように、実施の形態1の手乾燥装置によれば、吸気風量の増加による送風性能の向上で手の乾燥性能を十分に確保できるとともに、低騒音で品質及び安全性を向上させた手乾燥装置を提供できる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、上記実施の形態1に対し、図5に示すように、整流版7Bの板材7bを湾曲した形状としたことに特徴がある。
板材7bの形状を湾曲させることにより板材7bの表面積が大きくなり、吸気流が整流板7Bを通過するときに、吸気流に含まれる水滴の板材7bへの付着量が増加し、水滴の本体ケース1内部への侵入効果がより大きくなる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、上記実施の形態1に対し、図6に示すように、吸気口5に吸気流が流入して流れていく方向に直行する方向に遮蔽板8を設け、遮蔽板8の端部側に流路を設けたことに特徴がある。
上記構成により、吸気口5に流入する吸気流は、図6の実線の矢印で示すように遮蔽板8に衝突した後端部側に流れて内部に流入していき、吸気流に含まれる水滴は、図6の点線の矢印で示すように遮蔽板8に付着する。水滴の遮蔽板8への付着は遮蔽板8が吸気流に対して直交する方向に配設されているので効果的で、水滴の内部への侵入阻止を効率よく行うことが出来る。そして、遮蔽板8に付着した水滴は、ファンモーター2の通風が停止すると自重で下方に落下し、次の運転による通風で内部に進入することはない。
なお、本実施の形態3では遮蔽板8を2枚配設したものを示したが、もっと多くしても、または一枚でもよく、吸気風量と水滴の付着効果との関係等を考慮して決めればよい。
(実施の形態4)
実施の形態4は、上記実施の形態3に対し、図7に示すように、遮蔽板8Bを吸気口5側が凸形状になるように湾曲させたことに特徴がある。
上記構成により、遮蔽板8Bは湾曲して表面積が大きくなり、吸気流に含まれる水滴の付着量が増加し、また、吸気流が湾曲した面に沿って滑らかに流れるため、水滴の本体ケース1内への侵入阻止を効率よく達成できるとともに、送風性能を向上させることができる。
(実施の形態5)
実施の形態5は、上記実施の形態3に対し、図8に示すように、複数の遮蔽板8を互い違いに配置して千鳥状に設けたことに特徴がある。
上記構成により、千鳥状に配置した遮蔽板8が吸気口5における吸気流流入方向の投影面全域を遮蔽するようになり、吸気流は遮蔽板8間を曲折しながら流れていく。そして吸気流が流れていく時、含有する水滴が遮蔽板8に付着して内部へは侵入しない。遮蔽板8に付着した水滴は自重で落下するか、落下しない物は吸気流の風が継続される過程で蒸発して消失するため、次の手の乾燥運転時の吸気流に乗って本体ケース1内へ侵入することはない。
(実施の形態6)
実施の形態6は、図9に示すように、吸気口5の入口側に複数の板材7aを吸気流に沿う方向に配置した整流板7を設け、その下流側に吸気流の流れに直交する方向に配置され、その端部側に流路が形成される遮蔽板8を設けたことに特徴がある。
上記構成により、吸気口5に流入する吸気流は、まず整流板7によって整流され吸気流量の増加および騒音の低減と水滴の内部への侵入阻止がなされ、次に下流の遮蔽板8によってさらに水滴の内部への侵入が阻止される。
本発明に係る手乾燥装置は、乾燥性能を十分に確保すると共に、水滴の侵入が確実に阻止されるので、しっかりと洗浄し水が多量に付いた手を、使用頻度高く乾燥するような場所で使用される乾燥装置としてより有用である。
本発明の実施の形態1の手乾燥装置を示す側構成図 同手乾燥装置の吸気口部を示す模式図 図2のA部詳細図 同吸気口に設けた整流板の構成を示す模式図 本発明の実施の形態2の手乾燥装置の吸気口部を示す模式図 本発明の実施の形態3の手乾燥装置の吸気口部を示す模式図 本発明の実施の形態4の手乾燥装置の吸気口部を示す模式図 本発明の実施の形態5の手乾燥装置の吸気口部を示す模式図 本発明の実施の形態6の手乾燥装置の吸気口部を示す模式図 従来の手乾燥装置の側構成図 整流板を有していない吸気口における吸気流の状態を示す参考模式図
符号の説明
1 本体ケース
2 ファンモーター
3 加熱手段
4 ノズル部
5 吸気口
6 手挿入空間
7 整流板
7B 整流板
7a 板材
7b 板材
8 遮蔽板
8B 遮蔽板

Claims (7)

  1. 本体ケースに、濡れた手を乾燥させる空気を吹き出すノズル部と、前記ノズル部に空気を送出するファンモーターと、前記ファンモーターから送出される空気を加熱する加熱手段と、前記ファンモーターへの空気の吸気口とを備え、前記吸気口は前記ノズル部が空気を吹き出す空間から吸気する位置に設けられるとともに、前記吸気口には複数の板材を吸気流に沿う方向に配置した整流板が設けられていることを特徴とする手乾燥装置。
  2. 整流板の板材の配置間隔を使用者の指が内部に入らない程度の寸法とした請求項1に記載の手乾燥装置。
  3. 整流板の板材を湾曲した形状とした請求項1または2に記載の手乾燥装置。
  4. 本体ケースに、濡れた手を乾燥させる空気を吹き出すノズル部と、前記ノズル部に空気を送出するファンモーターと、前記ファンモーターから送出される空気を加熱する加熱手段と、前記ファンモーターへの空気の吸気口とを備え、前記吸気口は前記ノズル部が空気を吹き出す空間から吸気する位置に設けられるとともに、前記吸気口には吸気流の流れに直交する方向に遮蔽板を設け、前記遮蔽板の端部側に流路を形成したことを特徴とする手乾燥装置。
  5. 遮蔽板を吸気口側が凸形状となるように湾曲させた請求項4に記載の手乾燥装置。
  6. 複数の遮蔽板を互い違いに配設した請求項4または5に記載の手乾燥装置。
  7. 本体ケースに、濡れた手を乾燥させる空気を吹き出すノズル部と、前記ノズル部に空気を送出するファンモーターと、前記ファンモーターから送出される空気を加熱する加熱手段と、前記ファンモーターへの空気の吸気口とを備え、前記吸気口は前記ノズル部が空気を吹き出す空間から吸気する位置に設けられるとともに、前記吸気口には、複数の板材を吸気流に沿う方向に配置した整流板と、吸気流の流れに直交する方向に設けられ、その端部側に流路が形成された遮蔽板とが設けられていることを特徴とする手乾燥装置。
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