JP2009075013A - デジタル周囲長測定器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 構成が簡単で再現性よく測定できる小型の周囲長測定器を提供する。
【解決手段】 テープ14を腹囲に巻き付けて一定の締め付け強さで締め付けると、テープ14が巻き掛けられているローラ20が引っ張られ、引張力が引張コイルばね34の付勢力よりも大きくなると、ローラ20が移動して動作開始スイッチ34が作動し、デジタルコード目盛38がリニアセンサ24によって読み取られ、そのデジタルコード目盛38で表されている値が腹囲寸法として取得される。テープ14に設けられたデジタルコード目盛38の目盛部は、基準位置からの長さ寸法値をそのテープ14の幅方向のみに情報を有する一次元コードで各目盛が表されているから、各目盛を容易に読み取って腹囲寸法が得られる。
【選択図】図2
【解決手段】 テープ14を腹囲に巻き付けて一定の締め付け強さで締め付けると、テープ14が巻き掛けられているローラ20が引っ張られ、引張力が引張コイルばね34の付勢力よりも大きくなると、ローラ20が移動して動作開始スイッチ34が作動し、デジタルコード目盛38がリニアセンサ24によって読み取られ、そのデジタルコード目盛38で表されている値が腹囲寸法として取得される。テープ14に設けられたデジタルコード目盛38の目盛部は、基準位置からの長さ寸法値をそのテープ14の幅方向のみに情報を有する一次元コードで各目盛が表されているから、各目盛を容易に読み取って腹囲寸法が得られる。
【選択図】図2
Description
本発明は、腹囲等の周囲長を自動的に測定してデジタル値で取得するための測定器に関する。
近年、健康診断等で腹囲測定が行われるようになっている。腹囲測定は、内臓脂肪型肥満の代用的な診断方法として行われているもので、内臓脂肪型肥満に高血糖、高血圧、高脂血症のうちの2つ以上を合併したメタボリックシンドローム(すなわち代謝症候群)の診断のために行われる。メタボリックシンドローム診断基準検討委員会が2005年に発表した暫定的な診断基準では、男性が85cm以上、女性が90cm以上の腹囲のとき、内臓脂肪型肥満と診断される。
ところで、従来から、健康診断等では、体重や血圧等については自動的に測定し、データをコンピュータ等に送信して管理することが行われているが、腹囲測定は専ら巻き尺による手動測定が行われており、測定値を手書き或いはコンピュータに手入力等している。そのため、測定や入力に手間がかかると共に、読み取り誤りや書き誤り、入力誤り等が生じ易い問題があった。なお、バンド帯の表面に目盛を施すと共にバックルにその目盛の透過部分を設け、バックルにバンド帯を挿し通してバックルに設けた基線で目盛を読み取ることによって周囲長を測定するバンド状ウエスト測定器が提案されている(例えば特許文献1を参照。)。腹囲測定にこのような測定器を用いれば、読み取り誤りを抑制できるものと考えられるが、測定値を記録する際の手間や誤りについては、一般的な巻き尺を用いた測定と何ら変わらない。
実公昭43−029133号公報
特開平06−167301号公報
特許第2726800号公報
特開平07−236623号公報
特開平08−299306号公報
これに対して、胸囲等の周囲長を自動的に測定する方法が従来から種々提案されており(例えば、特許文献2〜5を参照。)、これらを腹囲測定に利用することが考えられる。例えば、特許文献2には、帯尺材と、その長手方向に摺動可能なカーソル部とを備え、その帯尺材の長手方向に沿って変位検知素子が設けられたエンコーダでそれらカーソル部と変位検知素子との相対移動変位量を検出して、測定部位の寸法を自動的に測定する巻尺が記載されている。また、特許文献3には、昇降可能な胸囲測定台を備え、これに一端が固定された胸囲計測テープと同調してワイヤーエンコーダからワイヤを引き出し、そのワイヤーエンコーダで引き出し量を計測することで胸囲を自動的に測定する胸囲測定装置が記載されている。また、特許文献4には、昇降可能な胸囲測定部本体から形状記憶テープを繰り出して連結環状化し、その形状記憶テープの繰り出し量をエンコーダで監視して胸囲を測定する胸囲測定装置が記載されている。
しかしながら、前記特許文献2に記載された巻き尺では、カーソル部を帯尺材の長手方向に摺動させるので、胸囲や腹囲等のような曲面の測定では帯尺材が測定部位からずれ易い問題がある。しかも、測定値の読み取りは、カーソル部を摺動させ帯尺材のたるみをなくしたのちに行われるが、「たるみのない状態」は測定者の感覚に委ねられているので、再現性の良い測定が困難である。
また、前記特許文献3,4に記載された胸囲測定装置では、胸囲計測テープ等を定張力で引き出すことによって一定の締め付け強さが得られるので、再現性よく測定することができるが、胸囲測定台からのワイヤや胸囲計測テープの繰り出し機構、或いは胸囲測定部本体からの指向性テープの繰り出し機構、それらの連結機構、ワイヤ等の繰り出し量を計測するためのエンコーダ等が必要で、装置が複雑で大がかりなものとなる問題がある。
なお、前記特許文献5には、体に巻き付けた弾性を有するベルトからベースを介してトランスデューサに力が加えられるように構成され、そのベースの変形方向が制限されているので、体動の影響を排除して胸囲や腹囲の周囲長の変化を検出できる呼吸監視装置が記載されているが、この装置は周囲長そのものを測定するためのものではなく、周囲長の変化を測定するものであり、腹囲等の測定に用いることはできない。すなわち、腹囲等の周囲長を再現性よく測定できる簡単な測定器は、従来存在しなかった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的は、構成が簡単で再現性よく測定できる小型の周囲長測定器を提供することにある。
斯かる目的を達成するため、本発明のデジタル周囲長測定器の要旨とするところは、(a)測定対象物に巻き付けられる帯状体と、(b)所定の基準位置から各々の形成位置までの長さ寸法値を予め定められた規則に従って前記帯状体の幅方向に情報を有する図形に変換した一次元コードで各目盛が表された一次元コード目盛部を有し且つそれら各目盛はその帯状体の長手方向にそれぞれ所定の長さ寸法を以て互いに密接してその帯状体の一面に設けられているデジタルコード目盛と、(c)前記帯状体が巻き掛けられた巻掛け部と、(d)前記巻掛け部に巻き掛けられた前記帯状体を引っ張ることによってその巻き掛け部に作用する引っ張り力が所定値に至ったときに作動する動作開始スイッチと、(e)前記動作開始スイッチの作動時に所定位置に位置する前記デジタルコード目盛の目盛を読み取るリニアセンサと、(f)前記リニアセンサで読み取ったデジタルコード目盛から前記測定対象物の周囲長を取得する周囲長取得手段とを、含むことにある。
このようにすれば、デジタル周囲長測定器は、デジタルコード目盛を設けた帯状体が巻き掛け部に巻き掛けられており、その帯状体を引っ張ってその巻き掛け部に所定の引っ張り力が作用したときに動作開始スイッチが作動し、その作動時に所定位置に位置するデジタルコード目盛がリニアセンサによって読み取られ、そのデジタルコード目盛で表されている値が周囲長として取得される。このとき、帯状体に設けられたデジタルコード目盛の一次元コード目盛部は、基準位置からの長さ寸法値をその帯状体の幅方向に情報を有する図形に変換した一次元コードで各目盛が表されているから、各目盛を容易に読み取ることができ、これを変換時の規則に従ってデコードすることで周囲長に対応する数値が得られる。そのため、リニアセンサでデジタルコード目盛を光学的に読み取ることで周囲長を容易に取得できるから、エンコーダで引き出し量を計測して周囲長を取得する従来の測定器に比較して構造が簡単で小型になる。また、帯状体から巻き掛け部に一定の引っ張り力が作用したとき、すなわち、一定の力で測定対象を締め付けたときの目盛が周囲長として取得されるから、再現性よく測定することができる。
なお、本願において、目盛の各々は、長さ寸法値を図形化して表したものであるが、各目盛は、帯状体の幅方向に情報を有する図形から成る一次元コードで表される。すなわち、各目盛は、帯状体の長手方向には情報を有しないので、帯状体の長手方向における各目盛の長さ寸法の範囲内では、どの位置で読み取っても同一の長さ寸法を取得できる。本願発明のデジタル周囲長測定器は、帯状体の長手方向の任意の位置にあるデジタルコード目盛を読み取ることが必要であるから、帯状体の長手方向における一様性が求められる。本願において帯状体に設けられている目盛を「デジタルコード目盛」と称したのは、例えば、目盛を数字そのもので表したようなものを除外したものである。
また、デジタルコード目盛としては、例えば、帯状体をその幅方向において複数の区画に区分し、2進コードやグレイコードの各桁をそれら複数の区画に割り当て、0,1を白、黒で表したものが典型例として挙げられる。0,1を表すものは、白、黒に限られず、一定のパターンの有無、互いに異なる2種のパターンでもよい。但し、単純なものほど読み取り間違いが起きにくいから、白黒で表すのが好ましい。また、バーコードも好適な例として挙げられる。
ここで、好適には、前記デジタル周囲長測定器は、前記帯状体の幅方向の両端に前記デジタルコード目盛の幅方向の範囲を示すための読取校正ラインを備えたものである。このようにすれば、読取校正ラインの内側を読み取ることで、周囲長を確実に取得できる。すなわち帯状体が蛇行する等によってその幅方向におけるリニアセンサとの相対位置が変化した場合にも、その相対位置変化に起因する読み取り誤りが抑制される。上記の読取校正ラインは、例えば、一定の幅寸法で帯状体の長手方向に連続する帯状パターンである。このような2本の読取校正ラインが設けられる場合には、デジタルコード目盛の幅寸法は常にそれら2本の読取校正ライン間の幅寸法となるため、読み取ったデジタルコード目盛の幅寸法をこれと比較することによって、蛇行や汚損等に起因して読み取り範囲が不適正になった場合の検出が容易になる。
また、好適には、前記デジタルコード目盛は、前記一次元コード目盛部の各目盛の前記帯状体の長手方向における一端からの長さ寸法を表すためにその帯状体の長手方向に沿って前記所定の長さ寸法よりも短い第2の長さ寸法毎に設けられたカウント用目盛を備えたものである。デジタルコード目盛は、前記一次元コード目盛部の目盛を取得しようとする最小目盛毎に設けることもできるが、上記のようなカウント用目盛を設けて2つの目盛を併用することも可能である。このようにすれば、一次元コード目盛部を読み取って得た値に、カウント用目盛を読み取って得た値を加算することで周囲長が得られる。そのため、最小目盛が同一の場合には、一次元コード目盛部のみで目盛を設けた場合に比較して、帯状体の長手方向における一次元コード目盛部の長さ寸法が長くなることから、一次元コード目盛部の汚損等に起因する測定誤りが生じ難くなる。また、一次元コード目盛部の読み取りに失敗してリトライする場合における読み取り値の変化も抑制される。
上記第2の長さ寸法は、例えば、前記所定の長さ寸法の1/n(但し、nは2以上の整数)の大きさで設けられる。但し、カウント用目盛は一次元コード目盛部の目盛の1/10までの大きさで設けることが好ましく、nの値が大きくなり過ぎるとカウント誤りによる精度低下が生じ易くなる。好ましくは、1/2、1/5、または1/10の大きさである。例えば、一次元コード目盛部の目盛が1(cm)毎に設けられる場合には、カウント用目盛を1(mm)毎に設けると、一次元コード目盛部からセンチメートル単位の値を、カウント用目盛からミリメートル単位の値を読み取ることができ、これらを加算することで周囲長が得られる。
また、好適には、前記デジタルコード目盛は、前記一次元コード目盛部がグレイコードで設けられたものである。このようにすれば、グレイコードは、値が1だけ変化したときに2桁以上の数値が同時に変化することがないので、帯状体に表された一次元コード目盛部は、隣り合った目盛の図形パターンが著しく異なることが無い。そのため、読み取りラインが傾いた場合にも、一次元コード目盛部から読み取られる寸法値の著しい変化が無いので、大きな読み取り誤差が生ずることが抑制される。因みに、2進コードでは、値が1だけ変化したときに2桁以上、甚だしくは全ての桁の数値が同時に変化する場合があるので、読み取りラインの僅かな傾きによって、全く異なる数値が読み取られ得る問題がある。
また、好適には、前記デジタル周囲長測定器は、前記周囲長取得手段によって取得した周囲長をデジタル表示するための表示器を含むものである。このようにすれば、測定した値を直ちに読み取ることができ、読み取り誤りも生じ難い利点がある。
また、好適には、前記デジタル周囲長測定器は、取得した周囲長データを外部処理装置に送信するための通信手段を備えたものである。このようにすれば、取得した周囲長データをデジタル周囲長測定器で表示、印刷、或いは記憶等するだけでなく、適宜の外部処理装置に送って処理することができるため、他の機器に表示させたり、多数の取得データの管理や他のデータと併せて管理することも容易である。上記通信手段は、外部処理装置に有線で取得データを送信するものであってもよいが、無線で送信するように構成すれば、通信手段を利用する場合にもデジタル周囲長測定器の取扱いが容易である。
また、好適には、前記デジタル周囲長測定器は、腹囲測定や胸囲測定等の生体の周囲長測定に用いられるものである。本発明のデジタル周囲長測定器の用途は特に限定されないが、測定対象に巻き付けるだけで自動的に周囲長を取得でき、これをデジタル表示し或いは他の装置に送信することが可能であるから、健康診断等のように多数の受診者の腹囲や胸囲等を効率よく測定することや、測定したデータを一括して管理すること等が求められる場合に好適である。そのため、例えばメタボリックシンドロームの判断基準としての腹囲測定にも好適に用いられ得る。
また、好適には、前記リニアセンサに備えられる感光素子の配列方向は、前記巻き掛け部に巻き掛けられた前記帯状体の幅方向に沿った方向である。この方向に対して傾斜していると、その傾斜状態に応じて読み取り誤りが生じ易くなる。
また、好適には、前記デジタル周囲長測定器は、前記巻き掛け部に巻き掛けられている前記帯状体の一端側と、その反対側の他端側とを分離自在に連結するための連結装置を備えたものである。このようにすれば、それら一端側と他端側とを分離させた状態で測定対象に帯状体を巻き付け、連結させた後に帯状体の一端側を引っ張ることで周囲長を取得できるので、測定作業が容易になる。
上記の連結装置は、前記動作開始スイッチを作動させるための引っ張り力に耐えるものであれば特に限定されず、機械的或いは磁気的等に作用する適宜の構成のものを用い得る。前記連結位置は、例えば前記巻掛け部近傍に設けられるが、帯状体の長手方向の中間位置に設けることもできる。
また、好適には、前記動作開始スイッチは、デジタル周囲長測定器の全電源を投入する主スイッチを兼ねたものである。このようにすれば、前記引っ張り力が所定値に至ったときに電源が投入されると共に測定が行われるので、常時電源が投入されている場合に比較して、電力消費が抑制される利点がある。特に、デジタル周囲長測定器を電池駆動する場合には、電池の消耗が抑制されて測定可能回数が多くなり、測定可能な時間が長くなる。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された腹囲測定器10の計測部12の近傍を示す斜視図である。図1において、腹囲測定器10は、例えば健康診断等において腹囲の測定に用いられるものであって、全体が平箱状を成す計測部12と、測定時に腹囲に巻き付けられるテープ14と、測定時にその計測部12と連結されて一体化させられる係合部16とを備えている。本実施例においては、テープ14が帯状体に相当する。
上記の計測部12は、測定した腹囲を液晶などでデジタル表示するための表示器18を表面に備えると共に、その内部にローラ20,レンズ22,リニアセンサ24,および後述する制御回路等を備えたものである。前記の係合部16は、この計測部12の図1における左端部に磁気的或いは機械的に着脱自在に連結されるようになっている。
前記のテープ14は、例えば、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂から成るものであって、図1においては中間部を省略したが、例えば1500〜2000(mm)程度の全長を有する。テープ14の図1において右側に位置する一端部は、計測部12の一端側の開口部から内部に挿入されており、前記ローラ20に巻き掛けられることによって折り返され、端縁が開口部から外側に出た状態になっている。また、他端部は前記の係合部16に固定されている。そのため、腹囲の測定時等に係合部16が計測部12取り付けられた際には、テープ14の両端部がそれら計測部12および係合部16を介して連結されることにより、全体として環状を成すものとなる。本実施例においては、ローラ20が巻き掛け部に相当する。
図2は、前記の計測部12の内部構造の要部を示す図である。前記のローラ20は、その両端部に配置された一対の軸受け26,26にその回転軸28において支持されている。軸受け26,26には、その長手方向に沿って伸びる長孔30がそれぞれ設けられており、回転軸28は、その長孔30に嵌め入れられている。そのため、ローラ20はその長孔30の長手方向に移動可能な状態で軸受け26,26に支持されている。
また、回転軸28の一端部には引張コイルばね32が掛け止められている。引張コイルばね32は、回転軸28とは反対側に位置する他端が計測部12の内壁等に固定されており、その回転軸28を計測部12の開口部から離隔する方向に付勢している。そのため、ローラ20は、常には開口部から最も離隔した位置に位置する。なお、図2においては1本の引張コイルばね32が設けられているが、回転軸28の両端を2本の引張コイルばねで引っ張るようにしてもよい。
また、一対の軸受け26,26の一方には、開口部近傍の位置に動作開始スイッチ34が取り付けられている。動作開始スイッチ34はその押しボタンが回転軸28側に向かって設けられており、その回転軸28が前記引張コイルばね32の付勢力に抗して長孔30の一端まで移動させられると、その回転軸28で押しボタンが押し込まれ、作動させられるようになっている。上記引張コイルばね32は、その固定端から離隔する方向にローラ20を引っ張る力が予め定められた一定の値に到達したときに、そのローラ20が長孔30の一端まで移動するように、その引っ張り強さが定められている。
また、前記のレンズ22の近傍には前記リニアセンサ24の光源として機能させられるLED36が備えられている。そのLED36からはテープ14に向かって光が照射され、その反射光がレンズ22で集光されてリニアセンサ24に入射させられる。テープ14の表面すなわちローラ20に巻き掛けられた状態で外周側に向かう一面には、例えば格子状に区分することにより形成された矩形の多数の区画の各々が白黒何れかで塗り潰されたデジタルコード目盛38が設けられている。上記リニアセンサ24は、ローラ20の外周面上でレンズ22に向かう側に位置させられているデジタルコード目盛38を読み取るようになっている。図2においては、テープ14の長手方向の一部のみにデジタルコード目盛38を表しているが、デジタルコード目盛38は、少なくとも腹囲測定に必要な広い範囲に亘って連続して設けられており、例えばテープ14の全長に亘って設けられている。
上記のデジタルコード目盛38は、例えば、図3に示されるように、テープ14の幅方向の中間部に形成された目盛部40と、その両外側に形成された2本の読取校正ライン42,42とから構成されている。目盛部40は、図における左右方向であるテープ14の長手方向と、図における上下方向であるテープ14の幅方向のそれぞれに沿って区分されることによって形成された、縦横に並ぶ複数の矩形区画から成る。目盛部40の矩形区画は、テープ14の幅方向には、例えば16個が設けられており、一つの数値を表す一次元コードがこれら1列に並ぶ16個の矩形区画によって構成されている。また、矩形区画の各々は、テープ14の長手方向における長さ寸法が1(mm)で、互いに密接し、1(cm)の範囲に10個の一次元コードが設けられている。本実施例においては、上記目盛部40が一次元コード目盛部に相当し、所定の長さ寸法は1(mm)である。
上記の1列の矩形区画すなわち一次元コードは、例えば、矩形区画の各々が0を意味する白色または1を意味する黒色で塗りつぶされたもので、例えば、図3における上から下に向かって上位桁から下位桁が並ぶように記述されている。各列により表される数値は、予め定められた基準位置からその列が設けられている位置までの長さ寸法である。したがって、テープ14の長手方向に並ぶ各列は、1(mm)毎に記された長さ寸法の目盛になっている。上記基準位置は、例えば、ローラ20が最も開口側に位置するときにレンズ22側に向かうその表面位置で、上記の長さ寸法は、テープ14の係合部16側の端縁からその表面位置までの長さ寸法に、計測部12の係合部16側端縁からそのローラ20表面までの長さ寸法と、係合部16の長さ寸法とを加算した値である。
上記一次元コードで表されている数値は、0および1から成る数字列で、例えば、グレイコードである。すなわち、一次元コードの各々は、それぞれで表そうとする長さ寸法値を、予め定められた規則に従ってテープ14の幅方向に情報を有する図形に変換したものとなっている。なお、図3はデジタルコード目盛38の形成状態を説明するための図であって、描かれてる各列は長さ寸法を正確に表したものとはなっていない。
また、前記読取校正ライン42,42は、テープ14の長手方向に沿って連続するもので、例えば1(mm)程度の一定の幅寸法を有している。これら2本の読取校正ライン42,42は、前記目盛部40が形成されている範囲を、腹囲測定の際に認識するために設けられているものである。例えば、前記リニアセンサ24で読み取った範囲内に両ライン42,42が共に含まれている場合に、すなわち、読み取ったパターンの幅寸法が読取校正ライン42,42間の幅寸法に一致する場合に、その読取範囲が適切であると判断される。
なお、前記リニアセンサ24は、例えば、64個の感光素子が一定の中心間隔で一列に配設された受光部を備えたCCDセンサで、レンズ22にその受光部が向かい、且つ、その配列方向がローラ20の長手方向すなわちそのローラ20に巻き掛けられたテープ14の幅方向に一致させられている。感光素子の各々は、縦寸法120(μm)程度、配列方向に沿った幅寸法70(μm)程度の大きさを備え、中心間隔は125(μm)程度である。
また、前記ローラ20は、円筒状を成すものであって、例えば、巻き掛けられた前記テープ14が容易に滑るように滑らかな表面を備えている。
図4は上記腹囲測定器10の構成を説明するブロック図である。図4において、前記リニアセンサ24は、電子制御装置50から供給される制御信号に従ってデジタルコード目盛38の読み取りを実行し、得られた電圧信号をその電子制御装置50に出力する。この電子制御装置50は、前記動作開始スイッチ34がオンになると、電池52からの電力供給を受けて起動させられ、オフになると電力供給が絶たれて停止させられる。
また、データ送信機54は、別途用意されたパーソナルコンピュータ(以下、PCという)等に無線で接続されるもので、電子制御装置50から供給された腹囲寸法等の周囲長信号をそのPC等に送信する。なお、データを受けたPC等では、送信された体温データに対応する被測定者識別情報が入力され、或いは、予め入力されている被測定者情報の中から該当者が選択され、そこに送信されたデータが追加され、他の生体情報と共に管理される。
また、LED36は前述したように前記リニアセンサ24の光源であり、ブザー56は、腹囲測定器10の動作状態を示すためのもので、それぞれ電子制御装置50から供給される制御信号に従って点灯或いは鳴動させられる。LED36は、例えば、電子制御装置50の起動時に点灯させられ、デジタルコード目盛38の読み取りが終了すると消灯させられる。また、ブザー56は、例えば、電子制御装置50の起動時、測定開始時および終了時に一時的に、或いは異常発生時に連続的に鳴動させられる。なお、前記図1、図2においては、電池52、データ送信機54やブザー56等が省略されている。
上記電子制御装置50は、CPU58,ROM60,RAM62,および図示しないI/Oポート等を備えた所謂マイクロコンピュータにて構成されている。CPU58は、ROM60に予め記憶されたプログラムに従ってRAM62の一時記憶機能を利用しつつ信号処理を実行し、I/Oポートから駆動信号を出力することにより、液晶表示器18,リニアセンサ24,LED36,ブザー56を制御する。また、CPU58は、電子制御装置50に供給される信号に基づいて演算処理を実行することにより、前記デジタルコード目盛38を読み取り、腹囲寸法に変換して、データ送信機54に供給する。
図5は、上記電子制御装置50の制御機能の要部を示す機能ブロック線図である。図5において、動作開始スイッチ34が投入されると、動作状態判定手段64は腹囲測定器10の動作状態、例えば、測定開始、測定中、リトライ中等を判定する。点灯制御手段66および鳴動制御手段68は、上記の動作状態の判定結果に応じて出力される信号に従い、LED36の点灯制御信号を出力し、或いは、ブザー56の鳴動制御信号を出力する。コード読取手段70は、上記の動作状態の判定結果に応じて出力される信号に従い、リニアセンサ24によるデジタルコード目盛38の読み取りを実行し、読み取り内容に応じて形成される電圧信号を数値化手段72に供給する。数値化手段72は、上記の電圧信号から前記目盛部40に相当する部分を取り出してデコード、基数変換処理などを施すことにより、10進コードで表される腹囲寸法値データを生成し、適否判定手段74に供給する。適否判定手段74は、リニアセンサ24によって読み取った範囲が適切か否か、すなわちテープ14の測定範囲内を適切に読み取っているか否かを、例えば、前記2本の読取校正ライン42,42が共に読み取られた場合に生ずるべき信号パターンと比較する等により、読み取ったパターンの幅寸法に基づいて判定する。また、適否判定手段74は、前記数値化手段72によって得られた腹囲寸法が通常の測定において得られるべき値、例えば500〜1500(mm)の範囲内にあるか否かにより、読み取った範囲が適切であるか否かを判定する。例えば、目盛部40にゴミが付着していたり、目盛が部分的に消えている等によって上記数値範囲から外れる異常値が得られた場合には、読み取り範囲が不適正と判定する。そして、判定結果を動作状態判定手段64に出力すると共に、読み取り範囲が適切と判定された場合には、腹囲寸法値データを表示手段76および出力手段78に供給する。また、前記動作状態判定手段64は、読み取り範囲が不適切と判定された場合にはコード読取手段70にリトライ指示を出し、適切と判断された場合には点灯制御手段66にLED36の消灯指示を出す。表示手段76は、生成された腹囲寸法値データを表示器18に表示させ、出力手段78は、生成された腹囲寸法をデータ送信機44に供給する。なお、動作状態判定手段64は、3回リトライしても適切な測定値が得られなかった場合には、エラー表示信号を生成し、表示手段76および出力手段78に供給する。
図6は、上記腹囲測定器10を用いて腹囲を測定し、表示器18に表示すると共にPCに測定データを送信する場合の作動を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートに従って腹囲測定方法を説明する。
測定に際しては、まず、図7(a)に示されるように、係合部16を計測部12から分離させた状態で、テープ14を被測定者の腹囲80に巻き付け、図7(b)に示されるように、計測部12を係合部16に連結する。次いで、テープ14の一端を図7(b)に示す締め付け方向に引っ張ると、テープ14はローラ20に巻き掛けられているので、テープ14が腹囲80に密着し、その後、そのテープ14によってローラ20が図7(b)における右方に引っ張られる。テープ14を更に引っ張ると腹囲80の締め付け力が増大させられるが、その右方への引っ張り力が前記引張コイルばね32の付勢力による左方への引っ張り力を超えると、ローラ20が図7(b)における右方に移動させられる。そして、締め付け力が更に増大してローラ20が一点鎖線で示される右端まで移動させられると、前記動作開始スイッチ34が押されるので、計測部12の電源が入る。前記図6に示されるフローチャートは、このようにして電源が入ることで開始される。
ステップS1では、前記LED36が点灯する。これにより、計測部12内部に位置するテープ14の表面にレンズ22を通して或いはレンズ22の隣接位置から光が照射されるので、その表面に記されているデジタルコード目盛38の読み取りが可能となる。
次いで、ステップS2では、リニアセンサ24による読み取りが開始される。このステップ2では、図7(b)に一点鎖線で示される位置にあるテープ14の読取位置82に位置するデジタルコード目盛38の一列、すなわち、一つの一次元コードが読み取られる。ステップS3では、読み取った値から前記数値化手段72によって十進数で表される腹囲寸法値データを生成した後、適否判定手段74によって、前述したような基準に従って、読み取った値が測定範囲内か否か、すなわち、適正な値か否かが判断される。この判断が肯定された場合にはステップS4に進み、否定された場合にはステップS7に進む。リニアセンサ24で読み取られたデジタルコード目盛38は、グレイコードが白黒の塗り分けパターンで表されたものであり、その白黒パターンが0,1から成る数字列に変換された後、更に、10進数に基数変換されて腹囲寸法が生成される。
測定範囲内であると判断された場合に実行されるステップS4では、適正な読み取りが行われたことを意味する信号が動作状態判定手段64に供給され、コード読取手段70によって、リニアセンサ24によるデジタルコード目盛38の読み取りが終了させられる。次いで、ステップS5では、点灯制御手段66によってLED36が消灯させられる。次いで、ステップS6では、読み取りデータから生成された腹囲寸法が、表示手段76によって測定結果として前記表示器18に表示される。
一方、測定範囲内では無いと判断された場合に実行されるステップS7では、リトライ回数すなわちリニアセンサ24による読み取り回数が3回を超えているか否かが判断される。この判断が否定される間は、ステップS2に戻ってデジタルコード目盛38の読み取りが繰り返され、ステップS3において適正な読み取りが行われたか否かが再び判断される。このようにテープ14を引っ張る過程で再読み取りが行われることにより、読み取りに失敗した位置から僅かに外れた位置で再読み取りが行われることになるので、汚損等によって読み取りに失敗した場合にも、再読み取りで適正な読み取りが行われ得る。なお、この繰り返しは極めて短い時間間隔で行われるので、デジタルコード目盛38の読み取り位置の変化は僅かに留まり、リトライに起因する腹囲寸法測定値の変化は殆ど生じない。しかしながら、繰り返し読み取りを行っても適正な読み取り結果が得られず、リトライ回数が3回を超えた場合には、ステップS7の判断が肯定されるので、ステップS2には戻らず、ステップS8に進む。ステップS8では、リニアセンサ24によるデジタルコード目盛38の読み取りが終了させられ、次いで、ステップS9では、LED36が消灯させられる。そして、ステップS10では、前記表示器18に、腹囲寸法を表す数値に代えて、「測定エラー」等のエラー表示が為される。
次いで、ステップ11では、測定結果すなわち取得した腹囲寸法またはエラー表示が、前記出力手段78によって前記データ送信機54を経由してPC等に送られる。これら一連の処理が終了し、テープ14を緩めると、前記動作開始スイッチ34が非押圧状態に復帰して電源が切断される。
上述したように、本実施例によれば、テープ14を腹囲80に巻き付けて一定の締め付け強さで締め付けると、テープ14はローラ20に巻き掛けられているので、そのローラ20が引っ張られるが、引張力が引張コイルばね34の付勢力よりも大きくなると、ローラ20が移動して動作開始スイッチ34が作動し、デジタルコード目盛38がリニアセンサ24によって読み取られ、そのデジタルコード目盛38で表されている値が腹囲寸法として取得される。このとき、テープ14に設けられたデジタルコード目盛38の目盛部40は、基準位置からの長さ寸法値をそのテープ14の幅方向のみに情報を有する図形、すなわち矩形を白黒で塗り分けた図形に変換した一次元コードで各目盛が表されているから、各目盛を容易に読み取ることができ、これをデコードすることで腹囲寸法が得られる。そのため、リニアセンサ24でデジタルコード目盛38を光学的に読み取ることで腹囲寸法を容易に取得できるから、従来の測定器に比較して構造が簡単で小型になる。また、テープ14からローラ20に一定の引っ張り力が作用したときの目盛が腹囲寸法として取得されるから、再現性よく測定することができる。
また、本実施例によれば、デジタルコード目盛38に読取校正ライン42が備えられているから、2本の読取校正ライン42,42が共に検知できることを以て、測定範囲内を読み取ったか否かが判断され、その読取校正ライン42の内側のパターンから腹囲寸法を確実に取得できる。すなわち、読取校正ライン42,42が読み取られていないとき(すなわち読み取ったパターン幅が短すぎるとき)はリニアセンサ24で再読取されるので、テープ14の蛇行などに起因して誤った腹囲寸法を取得することが抑制される。
また、本実施例によれば、デジタルコード目盛38の再読み取り(リトライ)は、読み取ったパターンから生成された腹囲寸法が異常な値である場合にも行われる。何れにしても、本実施例においては、テープ14を締め付け方向に引っ張る過程でデジタルコード目盛38の読み取りが行われ、読み取った値が測定範囲内に無い等、不適正と判定されたときは、再度読み取りが行われる。そのため、デジタルコード目盛38が部分的に汚損等されて読み取りが失敗した場合にも、その位置から腹囲寸法値に殆ど影響しない程度に僅かに締め付け方向に移動した位置で再度読み取りが行われるので、1回の測定で腹囲寸法を取得できる可能性が高められている。
また、本実施例によれば、前記デジタルコード目盛38は、目盛部40がグレイコードで設けられているから、テープ14の引張方向等に起因して読み取りラインが傾いた場合にも、目盛部40から読み取られる寸法値の著しい変化が無いので、大きな読み取り誤差が生ずることが抑制される。
ところで、前記図3に示したデジタルコード目盛38は、目盛部40の各列が1(mm)毎に設けられていたが、これに代えて、例えば、図8に示すような目盛部84を備えたデジタルコード目盛86を用いることもできる。目盛部84は、テープ14の長手方向における長さ寸法が1(cm)とされた一次元コードによって構成される主目盛(一次元コード目盛)88と、その主目盛88と一方の読取校正ライン42との間に1(mm)毎に黒色矩形パターンが設けられたカウント用目盛90とから成る。この目盛86では、1(cm)単位の長さ寸法が主目盛88から読み取られると共に、その主目盛88の各列の基端(すなわち、その列よりも1(cm)だけ短い長さ寸法を表す前列終端)からの長さ寸法が1(mm)単位でカウント用目盛90から読み取られる。そのため、これらを加算することによって、デジタルコード目盛38と同様に基準位置からの1(mm)単位の長さ寸法を得ることができる。
なお、上記デジタルコード目盛86が前記デジタルコード目盛38に代えて用いられる場合には、例えば、以下のようにして腹囲寸法を取得する。すなわち、前述した実施例と同様にして、テープ14の締め付けによって動作開始スイッチ34が入った後、リニアセンサ24による読み取りを一定時間毎、例えば1(ms)毎に継続して行い、主目盛88の次の目盛が読み取られるまでのカウント用目盛90の矩形パターンの個数を数える。このとき、数えられた矩形パターンの個数は、主目盛88の読み取り位置から次の目盛までのミリメートル単位の長さ寸法になる。そのため、動作開始スイッチ34が入ったときに読み取られた主目盛88から得られる寸法値に1(cm)を加算した値から、カウント用目盛90で取得した長さ寸法を減じることで、動作開始スイッチ34が入ったときの腹囲寸法が算出される。本実施例においては、所定の長さ寸法は1(cm)、第2の長さ寸法は1(mm)である。
上記の実施例によれば、前記図3に示されるデジタルコード目盛38と最小目盛が同一の場合には、目盛部40の目盛を一次元コードのみで設けたデジタルコード目盛38に比較して、テープ14の長手方向における主目盛88の各目盛の長さ寸法が長くなる。そのため、目盛部84の汚損等に起因する測定誤りが生じ難くなる。
なお、上記のようなデジタルコード目盛86が用いられる場合にも前記図6に示されるフローに従ってリトライが行われる。例えば、読み取ったパターンの幅寸法が2本の読取校正ライン42,42間の幅寸法に満たないときや、主目盛88から読み取られた値が例えば500〜1500(mm)の範囲から外れた異常値である場合等にデジタルコード目盛86が再読み取りされる。主目盛88は、テープ14の長手方向に1(cm)の長さ寸法を有しているので、本実施例によれば、このように再読み取りを行っても主目盛88から読み取られる寸法値が変化し難い利点がある。また、上記の主目盛88から読み取った値の適否判断および再読み取りは、カウント用目盛90の読み取り(すなわちカウント)とは独立して行われ、そのカウント終了を待つことなく、読み取ったパターンのデコードや数値化、適否判定などが行われる。
一方、カウント用目盛90は、前述した説明から明らかなように、動作開始スイッチ34が入った位置を基準に取ることが必須となる。そのため、カウント用目盛90の再読み取りは行わないが、仮に汚損等に起因してカウント用目盛90の2,3個の読み落としが生じたとしても、それに起因する測定誤差は2〜3(mm)に過ぎない。したがって、少なくとも腹囲測定用途に関しては特に問題にならない。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述した実施例においては、計測部12と係合部16とが着脱自在に構成されていたが、腹囲測定器10の使い勝手を得るためには、全周の適宜の位置で分断可能に構成されていれば足りる。例えば、テープ14の中間部で接続するように構成されていてもよい。
また、実施例においては、計測部12に表示器18が備えられていたが、測定値は何らかの方法で表示可能とされていれば足りるから、例えば、測定データをPC等に無線等によって送信して処理する場合等には、表示器18は必ずしも設けられていなくとも良い。
また、実施例においては、テープ14を巻き掛けるためにローラ20が備えられていたが、テープ14を一端を引っ張ることのできる状態で巻き掛けられるのであれば、その構成は特に限定されない。例えば、ローラ20に代えてバーなどが備えられていても良い。
また、実施例においては、テープ14を引っ張ったときに計測部12の開口側に向かってローラ20が移動し、動作開始スイッチ34を押すように構成されていたが、移動することなくて引張力を検知して動作開始スイッチが入るように構成されていてもよい。
また、実施例においては、一定の締め付け強さの状態で腹囲寸法を測定するためにローラ20を引張コイルばね32で付勢していたが、テープ14の一定の引張強さが検出できるのであれば、その方法は特に限定されない。例えば、圧電作用等を利用して検出することもできる。
また、実施例においては、テープ14を引っ張ることで作動する動作開始スイッチ34で電子制御装置50の電源を入れるように構成されていたが、消費電力が特に問題にならないのであれば、電源スイッチを別に設け、動作開始スイッチ34は単に一定の引張力のときに腹囲寸法を取得する目的で設けられていてもよい。
また、実施例においては、目盛部40がグレイコードで設けられていたが、テープ14の幅方向に情報を有する一次元コードで形成されているのであれば、2進コードで設けられていてもよく、バーコード等の他の形態で設けられていてもよい。
また、実施例においては、1(mm)単位で腹囲寸法を測定できるようにデジタルコード目盛38、86が構成されていたが、測定できる最小単位は測定目的に応じて適宜定められるもので、1(cm)単位や0.1(mm)単位などとすることもできる。
また、実施例においては、1(mm)単位で一次元コードが記された目盛部40が備えられたデジタルコード目盛38と、1(cm)単位で一次元コードが記された主目盛88および1(mm)単位で記されたカウント用目盛90が併用されたデジタルコード目盛86が例示されていたが、デジタルコード目盛の構成はこれらに限られず、適宜のものを用い得る。例えば、上記主目盛88と1〜10(mm)の範囲の数値を表すように1(mm)単位で一次元コードが記された副目盛とをテープ14の幅方向に分割して設け、それらの間に読取校正ライン42と同様な形状の区分線を配置した態様でもよい。
また、実施例においては、テープ14に読取校正ライン42,42が設けられていたが、テープ14の蛇行を機械的に防止できるのであれば、読取校正ライン42は設けられなくとも良い。
また、図8に示すデジタルコード目盛86においては、カウント用目盛90が2本の読取校正ライン42,42の一方に沿って設けられていたが、両方に沿って、すなわち、テープ14の幅方向の両端近傍の各々にカウント用目盛90が設けられていてもよい。このようにすれば、テープ14の蛇行等に起因して一方の端のカウント用目盛が読み取りできない場合にも、他方のカウント用目盛を読み取ることができる。
また、実施例においては、図2に示されるようにリニアセンサ24の光源として1個のLED36が備えられていたが、LED36の個数は、その光量やリニアセンサ24の読取り範囲等に応じて適宜定められるもので、必要に応じて複数個が設けられる。
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
10:腹囲測定器、12:計測部、14:テープ、16:係合部、18:表示器、20:ローラ、24:リニアセンサ、32:引張コイルばね、34:動作開始スイッチ、38:デジタルコード目盛、40:目盛部、42:読取校正ライン
Claims (5)
- 測定対象物に巻き付けられる帯状体と、
所定の基準位置から各々の形成位置までの長さ寸法値を予め定められた規則に従って前記帯状体の幅方向に情報を有する図形に変換した一次元コードで各目盛が表された一次元コード目盛部を有し且つそれら各目盛はその帯状体の長手方向にそれぞれ所定の長さ寸法を以て互いに密接してその帯状体の一面に設けられているデジタルコード目盛と、
前記帯状体が巻き掛けられた巻掛け部と、
前記巻掛け部に巻き掛けられた前記帯状体を引っ張ることによってその巻き掛け部に作用する引っ張り力が所定値に至ったときに作動する動作開始スイッチと、
前記動作開始スイッチの作動時に所定位置に位置する前記デジタルコード目盛の目盛を読み取るリニアセンサと、
前記リニアセンサで読み取ったデジタルコード目盛から前記測定対象物の周囲長を取得する周囲長取得手段と
を、含むことを特徴とするデジタル周囲長測定器。 - 前記帯状体の幅方向の両端に前記デジタルコード目盛の幅方向の範囲を示すための読取校正ラインを備えたものである請求項1のデジタル周囲長測定器。
- 前記デジタルコード目盛は、前記一次元コード目盛部の各目盛の前記帯状体の長手方向における一端からの長さ寸法を表すためにその帯状体の長手方向に沿って前記所定の長さ寸法よりも短い第2の長さ寸法毎に設けられたカウント用目盛を備えたものである請求項1または請求項2のデジタル周囲長測定器。
- 前記デジタルコード目盛は、前記一次元コード目盛部がグレイコードで設けられたものである請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のデジタル周囲長測定器。
- 前記周囲長取得手段によって取得した周囲長を表示するための表示器を含むものである請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のデジタル周囲長測定器。
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