JP2009073869A - 増粘効果の高い澱粉及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】未処理澱粉よりも増粘効果が高く、且つ塩素臭が低減された漂白澱粉及びその製造方法の提供することを目的とする。
【解決手段】澱粉懸濁液のpHを10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2に調整した後、微量の次亜塩素酸ナトリウムを添加し、その後pHを10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2に維持し続けて反応させ、反応終了後にpHを10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2に維持し続けて残存塩素除去処理を行ない、その後水洗、脱水、乾燥、粉砕する工程により漂白澱粉を生成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、増粘効果の高い澱粉及びその製造方法に関し、特に未処理澱粉よりも増粘効果が高く、且つ塩素臭が低減された漂白澱粉及びその製造方法に関する。
一般的に澱粉は、水存在下での加熱時に吸水して粒が膨潤し、その膨潤が物理的限界に達すると粒が崩壊する。崩壊が進むと粒は細分化され、やがて完全に消失する。これら一連の現象において、その粘度は澱粉粒の状態に応じて変化していく。例えば、澱粉を水に懸濁しただけでは粒がほとんど吸水しない為、粘度もほとんど発現しない。これを加熱していくと粒が膨潤し、粘度が発現する。その後加熱温度が上昇すると粒の膨潤が促進され、粘度は増加していく。粒の膨潤が物理的限界の直前に達すると、粘度も最大となる。その後粒の崩壊が起こると粘度は低下し始め、崩壊した粒が一定に細分化されるまで粘度は低下していく。
澱粉は様々な食品に用いられているが、そのほとんどが加熱時の澱粉の増粘によって食感を向上させることを目的としている。代表的な例としては、タレ、ソース、ドレッシング、フィリング類の粘性や保形性の向上及び安定化、水産畜産練り食品、点心類、麺類、和洋菓子類の粘弾性の付与及び安定化などが挙げられる。
しかしながら、前述したように澱粉は一定以上の加熱によって崩壊する性質がある為、加熱・調理条件によっては粘度が低下し、期待する粘度が得られない場合がある。この現象は、機械的シェア、加圧、極端な酸性もしくはアルカリ性によって促進され易い。
この現象は、澱粉が崩壊し難いようにすることによって改善することが可能である。即ち、澱粉の粒構造を強化することによって澱粉の膨潤を抑制し、崩壊し難い性質に変化させることができる。粒構造を強化する方法としては、リン酸架橋、アセチル化アジピン酸架橋などのように澱粉の分子内もしくは分子間に架橋構造を化学修飾的に導入する方法が挙げられる。一方で、湿熱処理、温水処理などの物理的加工によって澱粉粒の結晶構造を変化させる方法が挙げられる。
しかしながら、リン酸架橋やアセチル化アジピン酸架橋などの化学修飾方法において用いられるオキシ塩化リン、トリメタリン酸ナトリウム、アジピン酸などの架橋剤は高価である為、より安価な粒構造の強化方法が求められている。物理的加工方法においても、湿熱処理は必要とされる設備が非常に高価であり、また温水処理は極めて長い反応時間が必要とされる為、いずれも安価な製造方法であるとは言い難い。
比較的安価に粒構造を強化する方法として、次亜塩素酸ナトリウムを用いる方法が知られている。次亜塩素酸ナトリウムは澱粉の漂白剤もしくは殺菌剤として一般的に用いられている物質であるが、非特許文献1には、コーンスターチにこれを少量添加することで粒構造を強化し、加熱時の増粘性を高められることが示されている。この現象はCHO基による分子間架橋結合の結果であろうと推測されている。特許文献1には、少量の次亜塩素酸ナトリウムの添加によってワキシーコーンスターチの増粘性が向上することが記載されている。特許文献2には次亜塩素酸処理のもち種澱粉の製造方法が記載され、アルカリ側で次亜塩素酸処理を行うことが記載されている。特許文献3には、次亜塩素酸塩などの酸化剤で処理した酸化澱粉の製造方法において、澱粉中に残存する酸化剤を除去する為にL−アスコルビン酸を使用することが記載されている。しかしながら、これらの文献に示された方法で次亜塩素酸ナトリウムを用いた場合、反応終了後に残存塩素除去処理を完全に行なったとしても、強い塩素臭が澱粉に残留してしまう為、食品の香りや風味を著しく低減することが問題となる。
特許文献4には、澱粉に多量の次亜塩素酸ナトリウムを添加して酸化処理を行った後にアルカリ処理を行い、その後少量の次亜塩素酸ナトリウムを添加して澱粉を漂白し、さらに残留塩素を除去することが記載されている。しかしながら、特許文献4記載の方法では、最初の酸化処理において多量の次亜塩素酸ナトリウムを用いる為に強い塩素臭が澱粉に残留する。さらに、最初の酸化処理よって澱粉が著しく低粘度化する為、その後にアルカリ処理や少量の次亜塩素酸ナトリウムの添加及び残留塩素除去処理を行っても、澱粉の増粘効果を得ることができず、むしろ粘度低下が促進される。
澱粉科学 第22巻 第1号 p.12〜13(1975) 特開平10−53601号公報 特開2005−304389号公報 特開2004−123959号公報 特表2002−521530号公報
液相反応において添加した次亜塩素酸ナトリウムを完全に反応させる為には長時間の反応が必要となるが、長時間反応させると澱粉の低粘度化が起こり、目的とする増粘効果を得ることができない。そこで、目的とする増粘効果が得られるような反応時間で反応を行なった後、残存塩素除去処理を行なって反応を完全に止める必要があるが、非特許文献1及び特許文献1記載の方法では、この残存塩素除去処理がpH6.0で行なわれている。このように次亜塩素酸ナトリウムが反応し続けている、もしくは微量残留している状況下でpHを中性付近以下にすると、残存する次亜塩素酸ナトリウムから塩素ガスが発生し、澱粉に塩素臭が残留してしまう。
従って本発明は、未処理澱粉よりも増粘効果が高く、且つ塩素臭が低減された漂白澱粉及びその製造方法の提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、高アルカリ性下(pH10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2)で次亜塩素酸
ナトリウムを反応させた後、高アルカリ性(pH10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2)を維持したまま残存塩素除去処理を行ない、最終的に得られる澱粉中に塩素が残留せず、且つカルボキシル基含量を0.1重量%未満となるようにすることで、未処理澱粉よりも増粘効果が高く、且つ塩素臭が低減された漂白澱粉が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
一実施形態に係る本発明の漂白澱粉は、高アルカリ性下(pH10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2)で次亜塩素酸ナトリウムを反応させた後、高アルカリ性(pH10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2)を維持したまま残存塩素除去処理を行ない、最終的に得られる澱粉中に塩素が残留せず、且つカルボキシル基含量を0.1重量%未満となるように生成されることを特徴としている。
また、一実施形態に係る本発明の漂白澱粉の製造方法は、澱粉懸濁液のpHを10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2に調整した後、微量の次亜塩素酸ナトリウムを添加し、その後pHを10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2に維持し続けて反応させ、反応終了後にpHを10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2に維持し続けて残存塩素除去処理を行ない、その後水洗、脱水、乾燥、粉砕を経て生成されることを特徴としている。
本発明の一実施形態に係る本発明の漂白澱粉によれば、残存する次亜塩素酸ナトリウムから発生する塩素ガスは最低限に抑えられ、結果として澱粉に残留する塩素臭を著しく低減することができる。また、pHが中性付近以下では次亜塩素酸ナトリウムによる澱粉の低粘度化が促進されてしまうが、本発明においては、次亜塩素酸ナトリウムが反応し続けている、もしくは微量残留している状況下でpHを中性付近以下することがない為、従来の方法よりも増粘効果を損なうことがなく、むしろ向上させた漂白澱粉及びその製造方法を提供することができる。
本発明でいう澱粉とは、コーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、サゴ澱粉、緑豆澱粉、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉などから選ばれた少なくとも一種の澱粉であることを意味する。この中でも、増粘性が高く、且つ市場で大量に流通している安価な澱粉としてタピオカ澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、馬鈴薯澱粉が挙げられ、これらが好ましい。
一般的に澱粉の漂白は、過酢酸、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸ナトリウム、二酸化硫黄、亜硫酸塩類、過マンガン酸カリウム、過硫酸アンモニウムから選ばれた少なくとも一種の漂白剤を用いて行なわれる。ただし、これら漂白剤の中でも次亜塩素酸ナトリウムが最も高い増粘性付与効果を有し、且つ安価であることから、本発明においては次亜塩素酸ナトリウムを用いることを特徴としている。一方で、本発明でいう未処理澱粉とは、上記漂白剤を用いて処理されていない澱粉を意味する。
本発明でいう加工澱粉とは、化学的及び/もしくは物理的加工によって澱粉の物性や性質を改変したものを意味する。化学的加工においては、その代表的な種類として、リン酸架橋、アセチル化アジピン酸架橋、アルデヒド架橋、アクロレイン架橋、エピクロルヒドリン架橋、グラフト重合、アセチル化、リン酸化、ギ酸化、脂肪酸化、硫酸化、ヒドロキシエチル化、ヒドロキシアルキル化、ヒドロキシプロピル化、カルボキシルメチル化、シアノエチル化、メチル化、カチオン化、オクテニルコハク酸化などが挙げられる。物理的加工においては、その代表的な種類として、α化、湿熱処理、油脂加工、酵素処理、酸処理、アルカリ処理、温水処理、ボールミル処理、高圧処理などが挙げられる。本発明においては、上記加工によって得られる澱粉の性質と次亜塩素酸ナトリウムによる澱粉の粒構造の強化を組み合わせることを目的として、これら加工澱粉を原料として用いることが可能である。例えば、アセチル化、ヒドロキシプロピル化、オクテニルコハク酸化のように澱粉の粒構造を強化する効果がない加工方法と次亜塩素酸ナトリウムによる粒構造の強化を組み合わせることは、加工澱粉の物性改良においては有意義である。また、リン酸架橋やアセチル化アジピン酸架橋のように澱粉粒の粒構造を強化することを目的とした加工方法と次亜塩素酸ナトリウムによる粒構造の強化を組み合わせることについても、リン酸架橋やアセチル化アジピン酸架橋に用いる架橋剤の低減や粒構造強化の度合いの微調整において有効である。従って、本発明の製造方法が上記加工澱粉の製造工程に含まれていてもよい。
本発明でいうカルボキシル基含量とは、次亜塩素酸ナトリウムを用いた反応によって導入された澱粉中のカルボキシル基を示すものであり、この値を用いて次亜塩素酸ナトリウムによる加工の度合いを判定することができる。本発明においては、澱粉中のカルボキシル基含量を0.1重量%未満にすることで、未処理澱粉よりも増粘性を高め、且つ塩素臭の残留を低減させることができる。カルボキシル基含量が0.1%以上であると、次亜塩素酸ナトリウムによる低粘度化が促進される為に増粘性を得ることができず、さらに反応において澱粉懸濁液中の次亜塩素酸ナトリウムの量が過剰となる為、塩素臭が残留し易くなる。
上記カルボキシル基含量は、以下の方法によって定量される。乾燥物重量5.0gの澱粉試料に0.1N塩酸50mlを加え、30分間攪拌した後、ガラスフィルター(17G−4)を用いて吸引濾過する。なお、濾液が塩化物の反応を呈さなくなるまで蒸留水で洗浄を続ける。塩化物の反応は、濾液に0.1N硝酸銀溶液を添加することで確認することができ、濾液が白濁すれば塩化物反応が起こっていることとなる。残留物を水300mlに懸濁し、攪拌しながら水浴上で加熱してゲル化させ、さらに15分間加熱した後、フェノールフタレイン指示薬を3滴加え、直ちに0.1N水酸化ナトリウム溶液で呈色するまで滴定する。空試験では、乾燥物重量5.0gの澱粉試料に蒸留水50mlを加え、30分間攪拌した後、ガラスフィルター(17G−4)を用いて吸引濾過し、蒸留水200mlで洗う。残留物を蒸留水300mlに懸濁し、攪拌しながら水浴上で加熱してゲル化させ、さらに15分間加熱した後、フェノールフタレイン指示薬を3滴加え、直ちに0.1N水酸化ナトリウム溶液で呈色するまで滴定する。カルボキシル基含量は以下の計算式を用いて算出する。
カルボキシル基含量(重量%)=(A−B)×F×0.45/5
A:試料滴定量(ml)
B:空試験滴定量(ml)
F:0.1N水酸化ナトリウムの力価
本発明に用いる次亜塩素酸ナトリウムの添加量は、澱粉乾燥物重量に対して有効塩素として50〜4000ppm、好ましくは100〜2000ppmである。ただし、未処理澱粉よりも高い増粘性を得る為に必要とされる次亜塩素酸ナトリウムの最適な添加量は、原料澱粉の種類によって異なる。例えば、原料澱粉がタピオカ澱粉の場合、次亜塩素酸ナトリウムの添加量は200〜1000ppm、好ましくは300〜700ppmが最適である。原料澱粉がコーンスターチの場合、次亜塩素酸ナトリウムの添加量は200〜2000ppm、好ましくは500〜1000ppmが最適である。原料澱粉がワキシーコーンスターチの場合、次亜塩素酸ナトリウムの添加量は200〜4000ppm、好ましくは500〜2000ppmが最適である。原料澱粉が馬鈴薯澱粉の場合、次亜塩素酸ナトリウムの添加量は50〜1000ppm、好ましくは100〜500ppmが最適である。
次亜塩素酸ナトリウムの有効塩素は、以下の方法によって定量される。約10gの次亜塩素酸ナトリウム試料を精秤し、200mlのメスフラスコに移した後、蒸留水を加えて200mlの試料溶液とする。この試料溶液10mlを200ml共栓付き三角フラスコに採り、10%ヨウ化カリウム溶液20mlと30%硫酸20mlを加え、混合する。これを暗所にて5分間静置した後、0.05Nチオ硫酸ナトリウムで無色化するまで滴定する。空試験では、試料溶液に蒸留水10mlを用いて同様の操作を行なう。有効塩素は以下の計算式を用いて算出する。
有効塩素(重量%)=(A−B)×F×3.55/S
A:試料滴定量(ml)
B:空試験滴定量(ml)
F:0.05Nチオ硫酸ナトリウムの力価
S:試料重量(g)
本発明における次亜塩素酸ナトリウム添加後の反応は、pH10.5〜11.5、好ましくはpH10.8〜11.2を維持して行なわれる。pHの維持は、水酸化ナトリウムや炭酸カルシウムなどのアルカリ剤を適宜添加することで達せられ、アルカリ剤は固体もしくは溶液のいずれでも構わない。pH維持を行なわなければ、次亜塩素酸ナトリウムの反応によってpHは徐々に低下していく。pHが中性付近以下に達すると、次亜塩素酸ナトリウムによる澱粉の低粘度化が起こり、さらには塩素ガスの発生が促進される。従って、反応中のpHを高アルカリ性に保つことは、澱粉の物性及び臭いの観点から非常に重要である。ただし、pHを11.5以上に保つと反応中に澱粉の膨潤が起こり、反応中の澱粉懸濁液の粘度が高くなる為、反応の不均一化や工程内での詰まりの原因となり、好ましくない。
本発明における次亜塩素酸ナトリウム添加後の反応温度は、15〜55℃、好ましくは30〜45℃である。反応温度が15℃以下では反応効率が極端に低下し、55℃以上では反応中の澱粉懸濁液の粘度が高くなる為、反応の不均一化や工程内での詰まりの原因となり、好ましくない。
本発明における次亜塩素酸ナトリウム添加後の反応時間は、15〜180分間、好ましくは30〜90分間である。次亜塩素酸ナトリウムによる増粘効果の向上は、比較的短時間の反応によって得ることができるが、15分間以下の反応では反応の不均一化が起こり易く、150分間以上の反応では澱粉の低粘度化が起こる為、好ましくない。
本発明における残存塩素除去処理とは、次亜塩素酸ナトリウムによる反応を終了させる為に、反応中の澱粉懸濁液に亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウムなどの還元剤を添加することを意味する。還元剤は固体もしくは溶液のいずれでも構わない。また、還元剤の添加量は、次亜塩素酸ナトリウムの添加量や残留している残存塩素量に応じて適宜調整することができる。澱粉懸濁液に残留している残存塩素の有無は、KIチェック法によって定性的に確認することができる。
上記KIチェック法とは、以下の方法である。濾紙に1N硫酸を数滴添加し、その上に澱粉懸濁液を数滴添加して馴染ませる。その上に10%ヨウ化カリウム溶液を数滴添加し、変色が認められた場合は塩素が残留していることを意味する。変色が認められなかった場合は塩素が残留しておらず、残存塩素除去処理が完全に行なわれたことを意味する。
還元剤による残存塩素除去処理は非常に短時間で達することができるが、反応時間を延長したとしても澱粉の物性及び臭いに何ら影響を与えない為、残存塩素除去処理時間は特に制限されるものではない。また前述したように、残存塩素除去処理をpH10.5〜11.5、好ましくはpH10.8〜11.2に維持し続けて行なうことによって、澱粉の増粘効果を損なうことなく、且つ澱粉に残留する塩素臭を著しく低減することが可能となる。
本発明によって得られる漂白澱粉を食品に用いることで、加熱・調理後の増粘性、粘弾性、保形性の向上及び安定化を達することができる。その用途例としては、タレ、ソース、ドレッシング、フィリング、水産畜産練り食品、点心類、麺類、和洋菓子類などが挙げられる。
以下に実施例を示すことで本発明の詳細を説明するが、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施例1)
未処理のタピオカ澱粉100gに水を加え、固形分38%濃度の澱粉懸濁液を調製した。次いで、3%水酸化ナトリウムを用いてpH11.0に調整し、次亜塩素酸ナトリウムを澱粉乾物重量に対して有効塩素として500ppm添加し、3%水酸化ナトリウムを用いてpH11.0に維持しながら34℃で60分間反応した。その後、ピロ亜硫酸ナトリウムを澱粉乾物重量に対して250ppm添加し、3%水酸化ナトリウムを用いてpH11.0に維持しながら34℃で30分間反応させた後、9%塩酸を用いてpH5.5に調整した。次いで、この澱粉懸濁液を5倍量の水で2回洗浄し、生じた澱粉ケーキを40℃で7時間乾燥して、水分8〜15%に調整した。これをミキサーで粉砕し、80メッシュを通したものを澱粉試料とした。
(比較例1)
3%水酸化ナトリウム及び9%塩酸を用い、次亜塩素酸ナトリウム添加後の反応pH及びピロ亜硫酸ナトリウム添加後の反応pHをいずれも5.5に保ったものを比較例1−1、8.0に保ったものを比較例1−2、10.0に保ったものを比較例1−3の澱粉試料とした。その他の操作は実施例1と同様とした。
(比較例2)
次亜塩素酸ナトリウム添加後の反応pHを11.0に保った後、ピロ亜硫酸ナトリウム添加後の反応pHを5.5に保ったものを比較例2−1、8.0に保ったものを比較例2−2の澱粉試料とした。その他の操作は実施例1と同様とした。
(比較例3)
次亜塩素酸ナトリウムを添加せず、その他の操作を実施例1と同様に操作して澱粉試料を得た。
(試験例1)
澱粉試料に蒸留水を加え、適宜濃度を調整した澱粉懸濁液30gを調製し、ラピッド・ビスコ・アナライザー−4(NEWPORT SCIENTIFIC PTY LTD社製)を用いて加熱後粘度を測定した。測定条件は以下の通りである。測定によって得られた粘度チャートの最終粘度(50℃)を澱粉試料の糊粘度として、表1〜4に示した。
温度設定:50℃で60秒間保持後、0.2℃/秒で95℃まで昇温し、95℃で150秒間保持する。その後、0.2℃/秒で50℃まで冷却し、50℃で120秒間保持する。
パドル回転数:160rpm
(試験例2)
澱粉試料10gを200mlトールビーカーに採り、プラスチック棒で攪拌しながら澱粉の塩素臭の強弱を官能的に評価した。次いで、この澱粉試料に蒸留水15ml加えて十分攪拌し、攪拌しながら澱粉懸濁液の塩素臭の強弱を官能的に評価した。さらに、この澱粉懸濁液試料に沸騰した蒸留水を加えて100mlの澱粉糊を調製し、攪拌しながら塩素臭の強弱を官能的に評価した。臭いの官能評価は0〜5の6段階評価で点数を付け、点数が高いほど塩素臭が強いものとした。得られた結果を表1〜4に示した。
Figure 2009073869
表1より、実施例1は比較例1〜3よりも糊粘度が高く、且つ塩素臭が低減されており、本発明の目的とする効果が得られることを確認した。なお、カルボキシル基含量はいずれも0.1%未満であった。
(実施例2)
未処理のコーンスターチ100gに水を加え、固形分38%濃度の澱粉懸濁液を調製した。次いで、3%水酸化ナトリウムを用いてpH11.0に調整し、次亜塩素酸ナトリウムを澱粉乾物重量に対して有効塩素として1000ppm添加し、3%水酸化ナトリウムを用いてpH11.0に維持しながら34℃で60分間反応した。その後、ピロ亜硫酸ナトリウムを澱粉乾物重量に対して500ppm添加し、3%水酸化ナトリウムを用いてpH11.0に維持しながら34℃で30分間反応させた後、9%塩酸を用いてpH5.5に調整した。次いで、この澱粉懸濁液を5倍量の水で2回洗浄し、生じた澱粉ケーキを40℃で7時間乾燥して、水分8〜15%に調整した。これをミキサーで粉砕し、80メッシュを通したものを澱粉試料とした。
(比較例4)
次亜塩素酸ナトリウム添加後の反応pHを11.0に保った後、ピロ亜硫酸ナトリウム添加後の反応pHを5.5に保ったものを比較例4−1、8.0に保ったものを比較例4−2の澱粉試料とした。その他の操作は実施例2と同様とした。
(比較例5)
次亜塩素酸ナトリウムを添加せず、その他の操作を実施例2と同様に操作して澱粉試料を得た。
Figure 2009073869
表2より、実施例2は比較例4及び5よりも糊粘度が高く、且つ塩素臭が低減されており、本発明の目的とする効果が得られることを確認した。なお、カルボキシル基含量はいずれも0.1%未満であった。
(実施例3)
未処理のワキシーコーンスターチを原料に用い、実施例2と同様に操作して澱粉試料を得た。
(比較例6)
次亜塩素酸ナトリウム添加後の反応pHを11.0に保った後、ピロ亜硫酸ナトリウム添加後の反応pHを5.5に保ったものを比較例6−1、8.0に保ったものを比較例6−2の澱粉試料とした。その他の操作は実施例1と同様とした。
(比較例7)
次亜塩素酸ナトリウムを添加せず、その他の操作を実施例3と同様に操作して澱粉試料を得た。
Figure 2009073869
表3より、実施例3は比較例6及び7よりも糊粘度が高く、且つ塩素臭が低減されており、本発明の目的とする効果が得られることを確認した。なお、カルボキシル基含量はいずれも0.1%未満であった。
(実施例4)
未処理の馬鈴薯澱粉100gに水を加え、固形分38%濃度の澱粉懸濁液を調製した。次いで、3%水酸化ナトリウムを用いてpH11.0に調整し、次亜塩素酸ナトリウムを澱粉乾物重量に対して有効塩素として250ppm添加し、3%水酸化ナトリウムを用いてpH11.0に維持しながら34℃で60分間反応した。その後、ピロ亜硫酸ナトリウムを澱粉乾物重量に対して125ppm添加し、3%水酸化ナトリウムを用いてpH11.0に維持しながら34℃で30分間反応させた後、9%塩酸を用いてpH5.5に調整した。次いで、この澱粉懸濁液を5倍量の水で2回洗浄し、生じた澱粉ケーキを40℃で7時間乾燥して、水分8〜15%に調整した。これをミキサーで粉砕し、80メッシュを通したものを澱粉試料とした。
(比較例8)
次亜塩素酸ナトリウム添加後の反応pHを11.0に保った後、ピロ亜硫酸ナトリウム添加後の反応pHを5.5に保ったものを比較例8−1、8.0に保ったものを比較例8−2の澱粉試料とした。その他の操作は実施例1と同様とした。
(比較例9)
次亜塩素酸ナトリウムを添加せず、その他の操作を実施例3と同様に操作して澱粉試料を得た。
Figure 2009073869
表4より、実施例4は比較例8及び9よりも糊粘度が高く、且つ塩素臭が低減されており、本発明の目的とする効果が得られることを確認した。なお、カルボキシル基含量はいずれも0.1%未満であった。

Claims (13)

  1. 未処理澱粉に水を加えた澱粉懸濁液に次亜塩素酸ナトリウムを添加して反応させた後、前記澱粉懸濁液の残存塩素除去処理がpH10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2で行われることより生成されることを特徴とする澱粉。
  2. 前記次亜塩素酸ナトリウムによる反応がpH10.5〜11.5、好ましくは10.8〜11.2で行われることより生成されることを特徴とする請求項1記載の澱粉。
  3. 前記生成された澱粉中のカルボキシル基含量が0.1重量%未満であり、且つ糊粘度が未処理澱粉よりも高いことを特徴とする請求項2記載の澱粉。
  4. 前記次亜塩素酸ナトリウムの添加量が澱粉乾燥物重量に対して有効塩素として50〜4000ppm、好ましくは100〜2000ppmであることを特徴とする請求項3記載の澱粉。
  5. 前記未処理澱粉がタピオカ澱粉であり、且つ前記次亜塩素酸ナトリウムの添加量が澱粉乾燥物重量に対して有効塩素として200〜1000ppm、好ましくは300〜700ppmであることを特徴とする請求項3記載の澱粉。
  6. 前記未処理澱粉がコーンスターチであり、且つ前記次亜塩素酸ナトリウムの添加量が澱粉乾燥物重量に対して有効塩素として200〜2000ppm、好ましくは500〜1000ppmであることを特徴とする請求項3記載の澱粉。
  7. 前記未処理澱粉がワキシーコーンスターチであり、且つ前記次亜塩素酸ナトリウムの添加量が澱粉乾燥物重量に対して有効塩素として200〜4000ppm、好ましくは500〜2000ppmであることを特徴とする請求項3記載の澱粉。
  8. 前記未処理澱粉が馬鈴薯澱粉であり、且つ前記次亜塩素酸ナトリウムの添加量が澱粉乾燥物重量に対して有効塩素として50〜1000ppm、好ましくは100〜500ppmであることを特徴とする請求項3記載の澱粉。
  9. 請求項1〜8記載の澱粉の製造方法。
  10. 請求項1〜8記載の澱粉を原料とすることを特徴とする加工澱粉。
  11. 請求項9記載の製造方法が含まれることを特徴とする加工澱粉製造方法。
  12. 請求項1〜8記載の澱粉を含有することを特徴とする食品。
  13. 請求項9記載の製造方法が含まれることを特徴とする食品製造方法。
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