JP2009072318A - 電気かみそり - Google Patents

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Abstract

【課題】長毛やくせ毛の1次切断と、1次切断された短毛の2次切断を効果的に行ってひげ剃りを短時間で行える電気かみそりを提供する。
【解決手段】主として短毛を切断するための一群の刃穴15を備えた短毛切断部Sと、主として長毛を切断するためのスリット16を備えた長毛切断部Tとを外刃11に設ける。スリット16の長手方向中途部に、肌面に沿う長毛やくせ毛を起こす起毛リブ23を形成する。起毛リブ23はスリット16を幅方向へ横断するく字状のリブ状壁で形成して、リブ状壁の中途部に肌面を押圧するための屈曲部分24を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、網刃状の外刃を備えている電気かみそりに関する。
本発明に係る外刃に関して、肌面に倒れこんでいる長毛やくせ毛を起毛するための毛起し構造を設けることは例えば特許文献1に公知である。そこでは、アーチ状に保形される外刃の両裾部分に外膨らみ状の起毛リブとスリットとを交互に設けて、起毛リブで肌面を押すことにより長毛やくせ毛を起毛し、スリット内へ導入できるようにしている。また、特許文献2の外刃では、刃穴の周縁に連続山形の微細なひげ捕捉部を形成することにより、刃穴に入り込んだひげが穴周縁にそってすべるのを防止し、以てひげ切断を効果的に行えるようにしている。
実開昭56−125165号公報(第5頁10〜13行、第2図) 実公昭41−14513号公報(第2頁左欄7〜12行、第1図)
上記のように、長毛などを起毛するための毛起し構造や、ひげ切断を効果的に行うための切刃の構造に関して各種の提案があるものの、長毛などの1次切断を確実に行うことと、1次切断された短毛の2次切断を確実に行うこととを両立させるのは難しく、ひげ剃りに多くの時間を要する点に改善の余地がある。また、外膨らみ状の起毛リブを設ける特許文献1の外刃においては、スリットの両側に起毛リブを膨出形成するので、スリットの長手方向線に沿ってかみそりヘッドが移動操作される場合は問題なくひげ剃りを行えるが、スリットの長手方向線と交差する向きにかみそりヘッドが移動操作されるような場合に、起毛リブが肌面に引っ掛かって肌を傷つけるおそれがある。
本発明の目的は、長毛やくせ毛の1次切断と、1次切断された短毛の2次切断を効果的に行ってひげ剃りを短時間で行える電気かみそりを提供することにある。本発明の目的は、ひげ剃り時におけるかみそりヘッドの移動方向がどの方向であったとしても、起毛構造によって肌面が傷つけられるのを確実に防止でき、しかも長毛やくせ毛を確実に起毛できる外刃を備えた電気かみそりを提供することにある。
本発明の電気かみそりは、アーチ状に保形される外刃11と、外刃11の内面に摺接する内刃12とがかみそりヘッド2に設けてある。外刃11には、主として短毛を切断するための一群の刃穴15を備えた短毛切断部Sと、主として長毛を切断するためのスリット16を備えた長毛切断部Tとが設けてある。前記スリット16の長手方向中途部に、肌面に沿う長毛やくせ毛を起こす起毛リブ23が形成してあることを特徴とする。
起毛リブ23はスリット16を幅方向へ横断するリブ状壁で形成して、リブ状壁の中途部に1以上の屈曲部分24を設ける。
屈曲部分24を外刃11の湾曲表面より外面に突出させる。
内刃12は一方向へ回転駆動されるロータリー刃で構成する。外刃11の面壁には、内刃12の回転方向上手側から回転方向下手側へ向かって長毛切断部Tと短毛切断部Sとを隣接形成して、外刃11のアーチ頂部を含む面壁に短毛切断部Sを設ける。スリット16の内刃回転方向の上手側端部に設けられる毛起こし領域Z4に起毛リブ23を設け、毛起こし領域Z4に隣接して、起毛リブ23で起こされたひげを導入するひげ導入領域Z3を設ける。
短毛切断部Sは、一群の刃穴15と各刃穴15を囲む一群の網状切刃18で構成される基本パターンPを規則的に隣接配置して構成する。各網状切刃18は、三方向へ分岐するY字状の切刃要素19を不規則に連続させて形成する。前記切刃要素19の長さや向きを異ならせて、基本パターンPにおける各刃穴15の形状および大きさを全て異ならせる。
前記切刃要素19は三方向へ分岐する3個の分岐腕19aで構成する。短毛切断部Sにおいて、かみそりヘッド2の移動方向Mとほぼ平行な向きの分岐腕19aが占める割合を、かみそりヘッド2の移動方向Mとほぼ直交する向きの分岐腕19aが占める割合より大きく設定する。
本発明の電気かみそりにおいては、主として短毛を切断するための一群の刃穴15を備えた短毛切断部Sと、主として長毛を切断するためのスリット16を備えた長毛切断部Tとを外刃11に設け、スリット16の長手方向中途部に起毛リブ23を形成した。このように、スリット16および起毛リブ23を備えた外刃11によれば、スリット16に臨む肌面を起毛リブ23で押圧して、肌面に沿う長毛やくせ毛を積極的に起毛しスリット16内へ導入案内でき、したがって切断しにくい長毛やくせ毛の1次切断を効果的に行える。
スリット16を幅方向へ横断するリブ状壁で起毛リブ23を形成し、リブ状壁の中途部に1以上の屈曲部分24を設けるようにすると、屈曲部分24で肌面を局部的に押圧できるので、肌面に沿う長毛やくせ毛をさらに確実に起毛してスリット16内へ導入案内し切断できる。また、外刃11をアーチ状に保形した状態においては、屈曲部分24の突端を図1に符号Hで示すように外刃11の湾曲表面から僅かに突出させて、この突出部分(肌押部26)で肌面を局部的に強く押し付けることができるので、肌面に倒れこんだ長毛やくせ毛をさらに確実に起毛してスリット16内へ導入案内し1次切断できる。
屈曲部分24を外刃11の湾曲表面より外面に突出させると、湾曲表面より外面に突出する屈曲部分24で肌面を押圧して、肌面に沿って倒れこんだ長毛やくせ毛をさらに確実に起毛しながらスリット16内へ導入案内して切断できる。また、外刃11を電鋳法で形成する場合には屈曲部分24の縁部分の全てが丸められるので、湾曲表面からの突出寸法が大きい場合であっても屈曲部分24によって肌面が傷つけられるのを確実に防止できる。したがって、ひげ剃り時におけるかみそりヘッド2の移動方向がどの方向であったとしても、起毛リブ23によって肌面が傷つけられるのを確実に防止しながら、長毛やくせ毛を確実に起毛できることとなる。
一方向へ回転駆動される内刃12を備えた電気かみそりにおいて、外刃11の面壁に長毛切断部Tと短毛切断部Sとを内刃12の回転方向に沿って隣接形成し、スリット16の内刃回転方向の上手側端部に設けられる毛起こし領域Z4に起毛リブ23を設け、毛起こし領域Z4に隣接して、起毛リブ23で起こされたひげを導入するひげ導入領域Z3を設けると、起毛リブ23で起毛した長毛やくせ毛をひげ導入領域Z3内へ導入案内して、内刃12で切断できる。さらに、スリット16において1次切断された短毛は、スリット16に隣接する短毛切断部Sで捕捉されて2次切断される。このように、ロータリー式の電気かみそりにおいては、スリット16において長毛やくせ毛を1次切断し、さらに1次切断された短毛を短毛切断部Sで2次切断できるので、ひげ剃りを短時間で効果的に行うことができる。なお、長毛やくせ毛は、起毛リブ23の内刃回転方向上手側に臨むスリット部分で捕捉されることがあり、その場合には、起毛リブ23と内刃12の小刃12bとのせん断作用によって長毛やくせ毛を1次切断することができる。
一群の刃穴15と各刃穴15を囲む一群の網状切刃18で構成される基本パターンPを規則的に隣接配置して短毛切断部Sを構成し、各網状切刃18を三方向へ分岐するY字状の切刃要素19を不規則に連続させて形成し、切刃要素19の長さや向きを異ならせることにより、基本パターンPにおける各刃穴15の形状および大きさを全て異ならせた外刃11によれば、肌面からあらゆる方向へ向かって延びる短毛を刃穴15で確実に捕捉して効果的に切断できる。また、六角形の基本パターンPを規則的に配置して短毛切断部Sを構成するので、外刃11をアーチ状に保形した状態における湾曲壁の曲げ応力を、外刃11の幅方向や湾曲壁の前後で均一化できる。さらに湾曲壁の曲げ応力が均一化されることで、外刃11の湾曲形状を均一なものとして、外刃11を内刃12に対して均等に密着できる。
切刃要素19を三方向へ分岐する3個の分岐腕19aで構成し、短毛切断部Sにおいて、かみそりヘッド2の移動方向Mとほぼ平行な向きの分岐腕19aが占める割合を、かみそりヘッド2の移動方向Mとほぼ直交する向きの分岐腕19aが占める割合より大きく設定する外刃11によれば、かみそりヘッド2の移動方向Mとほぼ平行な向きの分岐腕19aでひげを刃穴15へ向かって強制的に導入案内して短毛の捕捉効果を高めることができ、その分だけ2次的なひげ切断を効果的に行うことができる。
(実施例) 図1ないし図7は本発明に係る外刃を備えたロータリー式の電気かみそりの実施例を示す。図2において電気かみそりは、本体部1と、その上部に設けられるかみそりヘッド2とからなる。本体部1の内部には2次電池3や回路基板が配置され、かみそりヘッド2の内部にはモーター4と、モーター動力を減速伝動する伝動機構7などが配置してある。本体部1の前面にはモーター起動用のスイッチボタン5と、表示灯6が設けてある。伝動機構7はギヤトレインで構成してあり、その終段ギヤ7aの回転動力を後述する内刃12に伝動する。
かみそりヘッド2には、外刃ホルダー10でアーチ状に保形される外刃11と、外刃11の内面に摺接する内刃12とが配置してある。外刃ホルダー10はヘッドケース13に対して着脱可能に装着してあり、外刃ホルダー10をヘッドケース13から取り外すことにより、外刃11の内面、および内刃12に付着した毛屑を清掃除去できる。かみそりヘッド2のヘッドケース13は、本体部1に設けた一対の支持腕を介して接続してある。図4に示すように内刃12は、円柱状の芯軸12aの周囲に10個の小刃12bをスパイラル状に埋設固定したロータリー刃で構成してあり、芯軸12aに固定した内刃軸12cの一端に先の終段ギヤ7aと噛み合う受動ギヤ12dが固定してある(図2参照)。
外刃11は、ニッケル、あるいはニッケルコバルト合金を素材にして電鋳法によって形成したシート状の網刃からなる。図5に示すように、外刃11の面壁には、主として短毛を切断するための一群の刃穴15を備えた短毛切断部Sと、主として長毛を切断するための一群のスリット16を備えた長毛切断部Tとが設けてある。長毛切断部Tと短毛切断部Sとは、矢印Rで示す内刃12の回転方向の上手側から回転方向下手側へ向かって記載順に配置されて隣接しており、図4に示すように外刃11のアーチ頂部を含む湾曲壁に短毛切断部Sが設けてある。
図6および図7に短毛切断部Sの詳細構造を示す。短毛切断部Sは、一群の刃穴15と各刃穴15を囲む一群の網状切刃18で構成してあり、刃穴15および網状切刃18の一群で構成される六角形の基本パターンPを単位構造にして、同パターンPを規則的に隣接配置して構成する。この実施例では、図6に示すように六角形の基本パターンPを外刃11の幅方向へ千鳥状に配置して、短毛切断部Sの形成領域内において網状切刃18が連続するようにした。
図7に示すように、各網状切刃18は、三方向へ分岐するY字状の切刃要素19を不規則に連続させて形成してあり、隣接する網状切刃18は互いに切刃要素19を共有する状態で連続している。各切刃要素19の大きさ、長さ、あるいは向きを異ならせることにより、網状切刃18で囲まれる刃穴15の形状および大きさが、1個の基本パターンPにおいて全て異なるようにしてある。なお、刃穴15の形状は、概ねではあるが三角形、四角形、五角形、六角形のいずれかとされ、それぞれ内面の角部分が丸められている。
上記のように、刃穴15の形状および大きさが異なり、しかも網状切刃18の形状や向きが異なっていると、肌面からあらゆる方向へ向かって延びる短毛を刃穴15で確実に捕捉して効果的に切断できる。さらに、六角形の基本パターンPを規則的に配置して短毛切断部Sを構成するので、外刃11をアーチ状に保形した状態における湾曲壁の曲げ応力を、外刃11の幅方向(内刃12の回転中心軸線に沿う方向)や湾曲壁の前後で均一化できる。また、湾曲壁の曲げ応力が均一化されるので、外刃11を内刃12に対して均等に密着できる。
上記のように、刃穴15および網状切刃18の形状および大きさは基本的にランダムに設定するが、かみそりヘッド2の移動方向との関係で刃穴15および網状切刃18を配置することにより、ひげ切断効果を向上できるようにしている。一般的にひげ剃り時には、本体部1の前面のスイッチボタン5が使用者と正対する状態で電気かみそりを保持し、かみそりヘッド2を肌面に沿って下から上へ移動させる(いわゆる逆さ剃り)ことで、短毛をより確実に捕捉し効果的にひげ切断を行うことができる。そこで、逆さ剃りを行うときに、かみそりヘッド2の移動方向に沿ってひげを強制的に導入案内できるようにして、短毛の捕捉効果を高めている。なお、図4に逆さ剃りするときのかみそりヘッド2の移動方向を符号Mで示しており、この移動方向Mは、外刃11と内刃12の摺接領域Z1における内刃12の回転方向とは逆向きになる。
具体的には、図7に示すように切刃要素19は三方向へ分岐する3個の分岐腕19aで構成されるので、短毛切断部Sにおいて、かみそりヘッド2の移動方向Mとほぼ平行な向きの分岐腕19aが占める割合を、かみそりヘッド2の移動方向Mとほぼ直交する向きの分岐腕19aが占める割合より大きく設定して、かみそりヘッド2の移動方向Mとほぼ平行な向きの分岐腕19aでひげを刃穴15へ向かって強制的に導入案内し、短毛の捕捉効果を高めることによりひげ切断を効果的に行えるようにしている。移動方向Mとほぼ平行な向きの分岐腕19aが占める割合が多い分だけ、移動方向Mの方向へ長い刃穴15の占める割合も大きくなるので、ひげが刃穴15の内部に入込みやすくなる利点もある。
図5に示すように長毛切断部Tは、内刃12の回転方向と平行に配置される一群のスリット16と、各スリット16を区分する一群のリブ刃22とを、外刃11の幅方向へ交互に配置して構成する。スリット16の一群は、幅寸法が小さな小スリット16aと幅寸法が大きな大スリット16bとを交互に配置して構成する。長毛やくせ毛を効果的にスリット16の内部へ導入案内するために、小スリット16aおよび大スリット16bのそれぞれに、長毛やくせ毛を起こす起毛リブ23を2個ずつ設けている。
起毛リブ23は、各スリット16a・16bを幅方向へ横断するく字形のリブ壁で形成してあり、2個のリブ壁は各スリット16a・16bの内刃回転方向Rの上手側のスリット端寄りに隣接配置する。起毛リブ23は、その屈曲部分24が内刃12の回転方向上手側に位置し、屈曲部分24とリブ刃22とを繋ぐ連続腕25が、屈曲部分24より内刃12の回転方向下手側に位置する状態で形成してある。つまり、屈曲部分24が逆さ剃りするときの内刃回転方向Rの上手側へ向かって突出するように、起毛リブ23を形成している。
上記のように、スリット16を幅方向へ横断する状態でく字状の起毛リブ23を設け、さらに屈曲部分24をかみそりヘッド2の移動方向Mへ向かって突出させると、スリット16の内部に入り込んだ肌面を屈曲部分24で他に先行して押圧することができる。さらに、外刃11を外刃ホルダー10でアーチ状に保形した状態においては、図1に符号Hで示すように屈曲部分24の突端の肌押部26が、外刃11の湾曲表面から僅かに突出する。これは、外刃11の曲げ応力が一対の連続腕25で吸収され、屈曲部分24が自由状態へ復帰しようとするからである。
したがって、かみそりヘッド2を方向Mへ向かって移動操作するときは、先の屈曲部分24と肌押部26によって、肌面が局部的に強く押し付けられるので、長毛やくせ毛をより確実に起毛してスリット16内へ導入案内できる。なお、電鋳法で形成される外刃11は、スリット16に面するリブ刃22や起毛リブ23の全ての縁部分が丸められるので、実際の肌押部26は丸められており、したがって肌押部26によって肌面が傷つけられることはない。
使用時における外刃11と内刃12の摺接状態を図4に示す。両者11・12の摺接領域Z1は、短毛切断部Sの湾曲方向の長さより僅かに大きく、短毛切断部Sの内刃回転方向の下手側の端縁と、摺接領域Z1の内刃回転方向の下手側の端縁とは同位置にある。スリット16(毛切断部T)は、内刃回転方向の上手側へ向かって短毛切断部Sに隣接する切断領域Z2と、ひげ導入領域Z3と、毛起こし領域Z4とに分けることができる。起毛リブ23は、毛起こし領域Z4のひげ導入領域Z3側の端部に設けてある。これらの領域のうち、切断領域Z2のみが摺接領域Z1の内部に位置している。
毛起こし領域Z4の起毛リブ23で起こされた長毛やくせ毛は、ひげ導入領域Z3においてスリット16内へ導入され、切断領域Z2で1次切断されて短くなる。このときのひげ切断は、スリット16の短毛切断部S側の端縁と内刃12の小刃12bとのせん断作用によって行われる。なお、長毛やくせ毛は、起毛リブ23の内刃回転方向上手側に臨むスリット部分で捕捉されることがあり、その場合には、起毛リブ23と内刃12の小刃12bとのせん断作用によって長毛やくせ毛を1次切断することができる。
上記では、外刃11をアーチ状に保形した状態において、く字形に折り曲がる屈曲部分24が自由状態へ復帰しようとすることを利用して肌押部26を形成したが、これとは別に外刃11を形成する過程で、外刃11の湾曲表面から突出する肌押部26を形成することができる。先に説明したように外刃11は電鋳法で形成するが、2次電鋳を行うときに肌押部26を形成することができ、あるいは3次電鋳を行って肌押部26を形成することができる。その場合には、屈曲部分24が自由状態へ復帰しようとすることも加わって、肌押部26が外刃11の湾曲表面から突出する寸法をさらに大きく設定できる。
電鋳時の電着金属の析出量は、流れた電流に比例し、単位面積あたりの電着量は常に一定になる特性がある。例えば、展開状態の外刃11の表面を小さな格子状に区分するとき、一つ一つの格子の面積は一定である。しかし、ひとつの格子においてフォトレジスト層が占める面積が多いほど、電着部の面積は小さくなる。したがって、電着部が占める面積が小さな格子においては、格子の面積に対応して電着金属の析出量が多くなり、結果的に電着部の厚みを他の部分に比べて分厚く形成できる。
上記の特性を利用して2次電鋳を行う際に肌押部26を形成できる。図8において、符号30は金属母材、符号31はフォトレジスト層、符号32は1次電着層、符号33は2次電着層であり、2次電着層33のみが外刃11として使用される。短毛切断部Sと長毛切断部Tを小さな格子で区切って比較すると、長毛切断部Tの格子における電着部の平均的な面積は、短毛切断部Sの格子における電着部の平均的な面積に比べて小さくなる。スリット16の開口面積が刃穴15の開口面積より大きいからである。したがって2次電鋳を行った状態では、起毛リブ23となる電着部分の厚みを、起毛リブ23の周囲の電着部分の厚みより寸法hの分だけ分厚くして肌押部26を形成できる。この場合には、他の部位に比べて厚みの大きな屈曲部分24の全体が肌押部26として機能する。
3次電鋳を行って肌押部26を形成する場合には、図9に示すように、2次電鋳を行ったのち起毛リブ23以外の部分をレジスト層34で覆い、2次電鋳で形成された起毛リブ23の外面に限って3次電鋳層35を成長させることにより、外刃11の湾曲表面から突出する肌押部26を形成することができる。この場合には、起毛リブ23の全体の厚みを分厚くして、起毛リブ23の全体が肌押部26として機能する。肌押部26の湾曲表面からの突出寸法は、2次電鋳で肌押部26を形成する場合に比べてさらに大きくすることができる。この場合にも、起毛リブ23や肌押部26の縁部分は全て丸められるので、起毛リブ23や肌押部26によって肌面が傷つけられることはない。
図10は、本発明に係る外刃11を、往復駆動される内刃12を備えた電気かみそりに適用した実施例を示す。そこでは、スリット38とリブ状の切刃39とが交互に形成してある櫛刃で内刃12を構成した。この場合の外刃11と内刃12の摺接領域Z1は、ロータリー刃で内刃12を構成した場合の摺接領域に比べて大きく、短毛切断部Sと長毛切断部Tの両者が摺接領域Z1に含まれる。また、各切断部S・Tにおけるひげ切断は、内刃12の往動時と復動時とのいずれの場合にも行われる。そのため、毛起こし領域Z4の起毛リブ23で起こされた長毛やくせ毛は、スリット16内へ導入されたその位置で切断でき、効果的に1次切断を行える。図10において符号40は内刃ホルダー、符号41は内刃駆動軸である。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同様に扱う。なお、往復動式の電気かみそりにおける内刃12は櫛刃である必要はなく、かまぼこ形の切刃を内刃ホルダーに一定間隔おきに配置して形成してあってもよい。
図11および図12は、それぞれスリット16、および起毛リブ23の別の実施例を示す。図11においては、先の実施例における起毛リブ23に比べて、起毛リブ23の内刃回転方向Rの幅寸法を大きくして、屈曲部分24に隣接するスリット44の幅寸法bができるだけ小さくなるようにした。詳しくは、スリット44の幅寸法bを0.06mmとして、ひげがスリット44に侵入するのを阻止できるようにした。一般に、ひげの直径寸法は0.07〜0.14mmとされているので、スリット44の幅寸法bは0.07mm未満であればよい。以上のように、スリット44の幅寸法bが小さいと、スリット44内へひげが入り込むのを防止できるので、スリット44のエッジ部分でひげを引っ掛けて引っ張るおそれがなく、痛みを伴うことなくひげを起こすことができる。とくに、スリット44に対して内刃12が摺接しない実施例1の電気かみそりにおいて有効である。
図12(a)における起毛リブ23は、全体がM字状になるように形成して、リブ壁の内刃回転方向の上手側周縁の2箇所に屈曲部分24を形成した。このように、リブ壁の2箇所に屈曲部分24を形成すると、屈曲部分24が肌面と接触する機会を増やして、長毛およびくせ毛をさらに効果的に起毛できる。また、この起毛リブ23の場合には、リブ壁の内刃回転方向の下手側周縁にも屈曲部分24とは逆向きの屈曲部分24aが形成されるので、かみそりヘッド2が移動方向Mへ移動操作されるときはもちろん、移動方向Mとは逆向きに移動操作されるときであっても、逆向きの屈曲部分24aで肌面を押圧して長毛およびくせ毛を起こすことができる。
図12(b)における起毛リブ23は全体を菱形に形成して、リブ壁の内刃回転方向の上手側周縁と下手側周縁のそれぞれに屈曲部分24・24aを形成した。この場合にも、上記の起毛リブ23と同様に、かみそりヘッド2が前または後へ移動操作されるときのいずれの場合にも、前向きの屈曲部分24と後向きの屈曲部分24aとで、肌面を押圧して長毛およびくせ毛を起こすことができる。
上記の実施例以外に、スリット16は短毛切断部Sに設けることができ、とくに往復動型の電気かみそりにおいては、短毛切断部Sにスリット16を分散配置して長毛などを起毛することができ、その場合の長毛切断部Tは短毛切断部Sの形成領域と重なることになる。短毛切断部Sにおける基本パターンPは千鳥状に配置する必要はなく、例えば基本パターンPの外形が四角形や平行四辺形であるような場合には、基本パターンPを外刃11の幅方向に沿って直線列状に配置することができる。
上記の実施例では、ヘッドケース13を本体部1に設けた一対の支持腕で支持するようにしたが、ヘッドケース13は本体部1と一体に形成することができ、その場合には、モーター4は本体部1の内部に配置することができる。
外刃と内刃の摺接構造を示す断面図である。 電気かみそりの正面図である。 かみそりヘッドの平面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 外刃の展開平面図である。 外刃における基本パターンの配置構造を示す展開平面図である。 基本パターンの詳細構造を示す展開平面図である。 外刃の別の実施例を示す説明図である。 外刃のさらに別の実施例を示す説明図である。 別の実施例に係るかみそりヘッドの縦断側面図である。 起毛リブの別の実施例を示す平面図である。 起毛リブのさらに別の実施例を示す平面図である。
符号の説明
2 かみそりヘッド
11 外刃
12 内刃
15 刃穴
16 スリット
23 起毛リブ
24 屈曲部分
26 肌押部
M かみそりHの移動方向
R 内刃の回転方向
S 短毛切断部
T 長毛切断部

Claims (6)

  1. アーチ状に保形される外刃(11)と、外刃(11)の内面に摺接する内刃(12)とがかみそりヘッド(2)に設けてある電気かみそりであって、
    外刃(11)には、主として短毛を切断するための一群の刃穴(15)を備えた短毛切断部(S)と、主として長毛を切断するためのスリット(16)を備えた長毛切断部(T)とが設けられており、
    前記スリット(16)の長手方向中途部に、肌面に沿う長毛やくせ毛を起こす起毛リブ(23)が形成してあることを特徴とする電気かみそり。
  2. 起毛リブ(23)がスリット(16)を幅方向へ横断するリブ状壁で形成されて、リブ状壁の中途部に1以上の屈曲部分(24)が設けてある請求項1記載の電気かみそり。
  3. 屈曲部分(24)が外刃(11)の湾曲表面より外面に突出させてある請求項2記載の電気かみそり。
  4. 内刃(12)が一方向へ回転駆動されるロータリー刃で構成されており、
    外刃(11)の面壁には、内刃(12)の回転方向上手側から回転方向下手側へ向かって長毛切断部(T)と短毛切断部(S)とが隣接形成されて、外刃(11)のアーチ頂部を含む面壁に短毛切断部(S)が設けられており、
    スリット(16)の内刃回転方向の上手側端部に設けられる毛起こし領域(Z4)に起毛リブ(23)が設けられ、毛起こし領域(Z4)に隣接して、起毛リブ(23)で起こされたひげを導入するひげ導入領域(Z3)が設けられている請求項2または3記載の電気かみそり。
  5. 短毛切断部(S)が、一群の刃穴(15)と各刃穴(15)を囲む一群の網状切刃(18)で構成される基本パターン(P)を規則的に隣接配置して構成されており、
    各網状切刃(18)は、三方向へ分岐するY字状の切刃要素(19)を不規則に連続させて形成されており、
    前記切刃要素(19)の長さや向きを異ならせて、基本パターン(P)における各刃穴(15)の形状および大きさが全て異ならせてある請求項1、2、3または4記載の電気かみそり。
  6. 前記切刃要素(19)が三方向へ分岐する3個の分岐腕(19a)で構成されており、
    短毛切断部(S)において、かみそりヘッド(2)の移動方向(M)とほぼ平行な向きの分岐腕(19a)が占める割合が、かみそりヘッド(2)の移動方向(M)とほぼ直交する向きの分岐腕(19a)が占める割合より大きく設定してある請求項5記載の電気かみそり。
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JP2012050615A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Kyushu Hitachi Maxell Ltd 回転刃、およびこの回転刃を備えた小型電気機器
CN107116579A (zh) * 2017-07-10 2017-09-01 王旺珍 一种高效剃毛刀头

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