JP2009071641A - 情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 著作権保護などのためにある間隔で暗号鍵が変わっているコンテンツを再生する機器において、問題なくコンテンツの再生や早送り・巻き戻しなどのトリックプレイを可能にする。
【解決手段】 特殊再生に必要なコンテンツ情報とそれに対応する復号に必要となる鍵情報を一組として、鍵情報取得処理や復号処理にかかる時間を回避できる量の情報をメモリなどの一時格納領域に貯め込む。一時格納領域に貯められた情報を復号、あるいはデコーダに提供するタイミングを制御することで特殊再生を実現する。
【選択図】図1

Description

著作権保護機能(セキュリティ強度)を備えたリムーバブルなコンテンツ格納メディアを利用する場合のコンテンツ再生方法及び情報処理装置に関する。
近年、デジタル放送では、著作権保護の観点から、「1度だけコピー可能」といった制限信号を付加してコンテンツを暗号化して提供している。そのため、対応レコーダでは、コンテンツを独自に暗号化してハードディスクに格納し、不正利用や人為的なミスによるコンテンツの流出を避けている。また、HDDに記録されているコンテンツをDVDやBlu-ray Diskなどに書き込む場合には、HDDに記録されているコンテンツを削除して(ムーブ機能)、「1度だけコピー可能」の決められたルールを守っている。
しかしながら、ハードディスクにコンテンツを格納する際に、独自に暗号化をしているため、リムーバブルなハードディスクを利用できない、あるいは利用できても、他の機器で利用することが出来ず、利用者にとって不便な面もあった。このような背景から、著作権保護機能を搭載したリムーバブルなハードディスク「Secure−iVDR」が登場している。Secure−iVDRは、暗号化コンテンツデータとその復号鍵を含むUsage Passの独立管理機能、格納したUsage Passを不正なアクセスから保護する機能、PKIベースの双方向認証を備えたUsage Pass転送機能を備え、コンテンツの著作権保護機能を実現するものである。さらに、このコンテンツ著作保護機能を用いて、音楽コンテンツを対象とした音楽プレイヤ、ビデオコンテンツを対称としたビデオプレイヤにおける仕様が規定されている。ビデオプレイヤの場合、ビデオストリームを分割した連続する3072バイトの論理ブロックをAligned Unit(AU)と呼び、このAU単位で、暗号化を行う。また、連続する512個のAUを纏めた論理ブロックをAllocaiton Unit(ALU)と呼び、この単位が一つのUsage Passによって暗号化される最小単位となる。コンテンツのムーブ機能を実現する場合、コンテンツの重複が許されている時間は1分以下であることを考慮し、Secure−iVDRでは、Usage Passを1分以下で変更する必要がある。(非特許文献1参照)。
Recording and Playback Device for iVDR - TV Recording specification(http://www.safia-lb.com/)
このような、Secure−iVDRを利用したレコーダでは、再生する場合に、レコーダ本体とSecure−iVDR間で相互認証を行い、レコーダ本体とSecure−iVDR間のUsage Pass 転送プロトコルを用いて暗号通信路を確立し、Usage Passを安全に読み出し、別途読み出した暗号化コンテンツをUsage Pass内に格納されていてる暗号鍵で復号し、復号したデータをデコータに渡すことにより、通常再生を実現する。しかしながら、レコーダ本体及びSecure−iVDRでは、組込み系のCPUを用いていることから、Usage Passを安全に読み出すためにかかる時間が大きい可能性があり、この場合、通常再生中にUsage Passの読み出しに間に合わず画面が乱れる可能性がある。また、マルチベンダでSecure−iVDRが提供される場合、Usage Passを安全に読み出すために必要となる時間がベンダ対応に異なる可能性がある。早送りや巻き戻しといった特殊再生を実現する場合、その倍速に対応した早さで、Usage Pass及びコンテンツを読み出す必要がある。地デジ対応のコンテンツは、MPEG2 TSと呼ばれる画像フォーマットで提供されており、特殊再生をする場合、少なくともIピクチャと呼ばれる特徴的なデータを1分間に複数(n)個表示し、さらに表示するフレームをある時間おきに抜粋(X倍速であれば、1分後にX分後のIピクチャを表示するように、x分の間にあるy個のデータを、y/n毎にフレームを選択)する必要がある。これを、1分未満で変わるUsage Passの読み出しと並行して行う必要があり、Usage Passを読み出すためにかかる時間が大きい場合、特殊再生を実現することは困難である。
この問題を解決するために、Usage Passの情報を先読みするという方法がある。しかし、この場合でもUsage Passの取得に要する時間によっては早送り・巻き戻しの速度が大きくなればなるほど、先読みを行なう時間がなくなってしまい、結果として映像を滑らかな変化させる早送り・巻き戻し処理に対応できないという問題があった。
Secure−iVDRを用いたレコーダでは、鍵情報に相当するUsage Passを安全に読み出すための処理は、Secure−iVDRに内蔵されているCPUで実行することから、Usage Passの取得に時間を要し、コンテンツ表示に間に合うように復号できず、再生映像が止まったりすることになる。例えばその取得時間が1秒程度であれば、通常再生は問題ないが、復号に必要な鍵情報はコンテンツに対して一つではなく、ある間隔で変更されるため、特殊再生の場合、選択したIピクチャが格納されているコンテンツの位置に応じたUsage Passを取得して、復号する必要がある。 このため、コンテンツ取得時に再生したコンテンツに対応したUsage Passを取得すると、コンテンツ表示に間に合わず、滑らかな再生または早送り・巻き戻しなどの特殊再生ができないという問題が生じる。
また、Secure−iVDR以外の装置でも、認証や暗復号処理に時間を要するものは同様の問題を抱えている。
上記課題を解決すべく、処理するコンテンツ情報とその情報に対応する鍵情報を一組みにしてメモリなどの一時格納領域に保存する。この領域に保存されている情報を使い、再生速度に応じて復号し、復号された表示データをデコーダやディスプレイに供給することにより特殊再生を実現する。
また、鍵情報取得時間はシステムの動作負荷によって変化する場合がある。この変化を吸収するために、表示されている映像と次に表示すべき映像の時間を比較して処理間隔を調整する、コンテンツ情報を余分に読み出しておいて鍵情報と共に一時格納領域に保存するという処理を行う。これらの処理により、ユーザから見て、滑らかなに特殊再生が行われているように見える。
本発明により、ある間隔で鍵情報が変更されるような暗号コンテンツの再生時及び早送り/巻き戻しのような特殊再生において滑らかに再生及び特殊再生を行なうことを可能とする。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、本発明が本実施例に限定されるものではない。
図1は本発明を実現するための1実施例における著作権保護機能を備えたリムーバブルハードディスク(Secure−iVDR)に対応したレコーダのハードウェア構成及びソフトウェア構成図である。レコーダはテレビに内蔵されても良いし、PCやDVDレコーダに内蔵されても良いことから、本実施例では、Secure−iVDRに対応したレコーダを以下、情報処理装置として記載する。また、コンテンツを記録、保存するリムーバブルハードディスク(Secure−iVDR)や通常のハードディスクを情報記録装置として記載する。
情報処理装置100はソフトウェアとして暗号化コンテンツを読み出すコンテンツデータ取得処理部510とコンテンツを復号化する復号処理部550、鍵情報を取得して一時保存、利用するための鍵情報取得部540、高セキュリティを保つために情報処理装置100と情報記録装置300、310の間で認証を行なうための認証処理部530、ユーザからの要求を受け付ける再生操作部500と実際にデコーダなどの出力装置140にコンテンツデータを出力するコンテンツ出力処理部520、コンテンツデータと対応する鍵情報を一時的に保存するための一時格納領域560を備える。なお、各ソフトウェアをCPU130で実行することにより、各処理を実現するが、各処理を行う処理部として集積回路化するなどしてハードウェアで実現することもできる。
また、情報処理装置100は、ハードウェアとしては、ソフトウェアの処理を行うCPU130のほか、録画用情報を取得するためのチューナ120、取得・記録したデータを映像・音声として出力するためのデコーダ140、デコーダにより出力される情報を実際に表現するためのスピーカやTVのパネル部分に相当する表示部150の他、情報記録装置であるHDDなどを接続するための記録装置接続部160、暗号・復号処理を補佐するための暗号処理部170、ユーザからの操作を受け付けるためのリモコン受信部180などから構成される。なお、表示部150は、情報処理装置100とは別個の構成となっていても良い。
また、情報記録装置300及び310の構成は大きく制御部とデータ格納部、耐タンパ領域の3つに分けることができる。制御部は情報記録装置300及び310を制御する部分であり、データのやりとりを行なう通信部610とSecure−iVDRのような高セキュリティレベルを実現するものでは認証処理部600を備える。記録する情報はデータ格納部に保存され、暗号化されたコンテンツデータ700やそのコンテンツに関連する情報を収めたコンテンツ説明情報720、コンテンツと時間の対応を表現するコンテンツ⇔時間情報730の他、コンテンツを復号するために必要な鍵情報を取得する際に用いられるコンテンツ⇔鍵情報710が存在する。なお、鍵情報800も情報記録装置300、310内に格納されるが、鍵情報は重要かつ容易に取得・変更されてはいけない情報であるため耐タンパ領域に格納される。通常のHDDのような耐タンパ領域を備えない場合でも、コピーフリーなどの暗号化の必要ないコンテンツや独自に暗号化を行なうコンテンツであれば、鍵情報などを意識せず、データ格納領域に保存して利用することが可能である。
ここで、例えばSecure−iVDRの場合、鍵情報を含むUsage Passは情報記録装置の中に備えた耐タンパ領域に格納しており、図1の鍵情報800に相当する。また、耐タンパ領域には簡単にはアクセスできないよう、この領域にアクセスして鍵情報を取り出すためには情報処理装置100と情報記録装置300または310間での認証が必須であり、セキュアな通信路を確保した上でやり取りが行なわれる。この仕組みよって格納されるコンテンツの安全性を高めている。
また、情報処理装置100と情報記録装置300間で利用される通信部は、Secure−iVDRのようなHDDではATAインタフェースやSCSIインタフェースが一般的に利用されているが、特に限定するものではなく、今後は赤外線通信や、有線/無線LANやBluetoothTMなどのネットワークの利用も考えられる。
コンテンツの再生処理は、コンテンツが暗号化されていなければ情報記録装置300または310から読み出し、デコーダ140を経由して表示部150にコンテンツデータを送ることで実現される。暗号化されて格納されているコンテンツの場合、そのコンテンツ及びコンテンツの位置に対応した鍵情報を取得し、その鍵を用いてコンテンツを復号しながら出力装置に復号済みコンテンツデータを送信することで実現される。
Secure−iVDRで利用されているTV録画仕様では、最長でも1分でUsage Passを変更しなくてはならないと規定されている。その他、放送されているコンテンツのコピー情報が変更された場合もUsage Passを変更しなければならない。
従って、コンテンツ及びその再生位置に対応した特定の鍵情報を読み出して、その鍵情報を用いてコンテンツを復号する必要がある。つまり、Secure−iVDRでは鍵情報であるUsage Passが複数のALU毎に変更されることが定められている。この複数のALUは、1分未満の再生映像分のコンテンツであり、1ALUは1.5MBと定義されている。また、Usage PassをSecure−iVDRから読み出すためには、情報処理装置と情報記録装置間で、Usage Passを暗号化してやり取りする。しかしながら、情報記録装置及び情報処理装置に搭載されている組込みCPUを用いた場合、情報記録装置での暗号処理、情報処理装置での復号処理に時間がかかり、コンテンツに対応する鍵情報を必要時に取得していては実際の再生処理動作が間に合わない場合がある。
特に、通常再生時ではデコーダ140内部のバッファや、メモリ110上に別途バッファを用意することにより、鍵情報取得に要する時間が長くても再生処理動作を問題なく行なうことができる場合があるが、早送り・巻き戻しなどの特殊再生においては、これらのバッファを利用すると映像を表示するタイミングを調整することができず、特殊再生が実現できないことがあり、用意しているバッファが意味をなさない場合がある。この状態ではバッファにデータを貯め込まないでデータをデコーダ140などに提供することが必要だが、鍵情報800の取得に時間がかかると特殊再生を実現するタイミングでデータを提供できず、特殊再生処理が破綻してしまう。
さらに映像コンテンツにおける「ある時間間隔」に相当するコンテンツ容量は、再生時間長期的にみると一定であるが、コンテンツを構成する映像データは、MPEGなど現在主流の動画形式の場合、「Iピクチャ」「Pピクチャ」「Bピクチャ」の3種類のデータで構成される。Iピクチャのサイズは、PピクチャやBピクチャと比べて突出して大きい。したがって、Iピクチャ再生時には読み出すコンテンツ容量が跳ね上がる。このため、Secure−iVDRでは、一つのUsage Passで暗号化されているALUの個数は特定できない。
これらの制約を考慮し、復号処理またはデコーダ140にデータを提供する直前でバッファとして用意している一時格納領域560にデータを貯め込み、貯め込んだデータを、特殊再生を実現できるタイミングで処理することにより、鍵情報800の取得に時間がかかる問題を回避する。
以下、Secure−iVDRを用いた場合で、早送り・巻き戻しなどの特殊再生の場合におけるUsage Passとコンテンツデータをペアにしてバッファに貯め込む処理を説明する。しかしながら、著作権保護を備えた情報記録装置として、一つのコンテンツにおいて、鍵情報が複数変更される場合には、本実施例の貯め込み処理が適用可能である。その他、鍵取得に時間がかかる以外に復号処理に時間がかかる場合(ハードウェアの支援がない場合など)でも本処理が適用可能である。
再生処理をUMLのアクティビティ図で示したものが図2であり、模式的に表したものが図3である。
まず、利用者がリモコンやGUI操作により再生指示部に対して再生したいコンテンツの指定及び再生開始を指示する(ステップS1000)。この指示を受けた再生操作部500は再生開始であればコンテンツデータ取得部510に再生対象コンテンツとその再生位置情報を、速度変更やジャンプ指示であればその速度や位置情報を再生対象コンテンツの情報と共に通知し、コンテンツデータ700からデータを取得する動作を開始する(ステップS1100)。コンテンツデータの名前と読み出す位置または速度を受け取ったコンテンツデータ取得部510は、実際にファイルのオフセット計算を行なうなどしてコンテンツデータ700から指定された位置・サイズのコンテンツデータ1000を読み出す(ステップS1200)。しかし、読み出したコンテンツデータは録画時に暗号化されて格納されているため、その暗号を解くためのコンテンツデータに対応した鍵情報を鍵情報取得部540に対し、要求する(ステップS1300)。
鍵情報取得部540はその内部の処理で、要求に対応する鍵情報を読み出して鍵情報1100を返す。Usage Passは通常複数のALUで変更されるが、一定期間は同じUsage Passを利用できるため、鍵情報要求のたびに時間のかかる鍵情報取得処理を行うことないよう、鍵情報取得部540内部に一時保存しておく。図3に示すように、読み出したコンテンツデータ1000とそれに対応した鍵情報1100を対応付けたデータ2000、2010、…として鍵情報取得に要する時間を回避できる量を一時格納領域560に保存すると共に、復号処理の開始を通知する(ステップS1400)。
以降、早送り・巻き戻しなどの特殊再生を実現する時間間隔で一時格納領域560に保存したデータ2000、2010、…を取り出し、取得した鍵情報1100を用いて復号処理部550においてコンテンツデータ1000を複合化し(ステップS1500)、コンテンツ出力処理部520によりデコーダ140介して表示部150である表示パネルなどに送られる。これの一連の処理により、コンテンツの視聴が可能になる(ステップS1600)。
以上に示した処理を、コンテンツデータ700の最後に到達するまで、または新たなユーザ要求が発生するまで、上記の処理を繰り返す。一時格納領域560に鍵情報とコンテンツデータを関連付けて保存し、早送り・巻き戻しを実現するタイミングで関連付けた情報を一時格納領域560から取得して復号処理部550で処理してデータを生成することで、鍵情報800から対応する鍵情報の取得に少々時間がかかっても問題なくコンテンツの特殊再生を行なうことができる。
早送り・巻き戻しは、等速以上の速度でコンテンツを閲覧する方法であり、通常再生(1倍速)でT(sec) かかるコンテンツをS倍で表示させようと思うと、T(sec)内で表示予定であったコンテンツの情報をT/S(sec) で表示すればよい。これを実現するためにデコーダ140に対しT(sec) 分のコンテンツデータを一度に渡した上で、T/S(sec) で表示するように指示できるようなものも存在する。しかしデコーダ140が上記のような仕組みを備えていたとしても「最大F(枚/sec)」といった処理の上限値が存在する。このため、S倍の値が大きくなるにつれて、一度に渡すコンテンツデータ量が莫大となり、デコーダ140が処理しきれない情報を受け取ることになり、処理が破綻してしまう。
これを避けるために、コンテンツデータ中に存在する「1画面全体の情報」をうまくピックアップしてやり、デコーダ140が破綻しない程度にデータを提供することで早送り・巻き戻しが実現できる。現在デジタル放送などで利用されているMPEGデータの場合、Iピクチャがこの情報に相当する。このIピクチャデータをコンテンツ中からうまく取得し、適切なタイミングでデコーダ140に提供して画を出画すれば、見た目上早送りや巻き戻しが実現できる。これ仕組みを、図4を用いて説明する。
コンテンツ3000をMPEGデータとする。このデータ中にはIピクチャの情報がところどころに存在しており、これらをI10、I20、…、I110とする。ここで一例として、デコーダ140のハードウェア性能を5(枚/sec)とし、I10の先頭からI100の直前の位置まで通常再生を行なうとT(sec) かかるとする。この時、デコーダ140のハードウェア性能が5(枚/sec)であるため、S倍速で再生する場合、再生時間がT/S(sec) となるようI10、I20、…、I90のうちの5枚を選択することになる。このため、I10、I30、I50、I70、I90が選択されて利用される。また、それぞれのIピクチャI10、I30、I50、I70、I90をT/S(sec)で再生させるためにT(sec) で再生させたとする。Tは特殊再生時にユーザに違和感を持たせないように、基本的に等間隔である必要がある。図4の場合であればT=T/5S(sec) となる。
このため、1秒あたりのIピクチャの数をI個、デコーダ140の最大性能をF(枚/sec)だとすると、以下の関係が成り立つ。
T(sec)のコンテンツをS倍速で再生させる場合、1秒間に表示するIピクチャの表示枚数の最大値はS×I枚であるので、一枚辺りのIピクチャの表示間隔をTとすると、
S×I<Fの時、
=1/SI (sec) (数1)
S×I≧Fの時、
=1/F (sec) (数2)
このTは、Tがとりうる最小の値であり、この間隔で動作させると画の変わる速度がS×I<Fを満たす間は倍速速度に応じて変わっていき、ユーザからは速度に応じた倍速再生を行っているように見える。ただし、デコーダ140の性能によっては、1秒間に表示可能な枚数が多いためにユーザから見るとチカチカと見え、目障りに感じる場合もある。その場合は最大の性能を適当に設定し、Tを決めてもよい。なお、今回の説明ではT(sec)のコンテンツをS倍速で再生させているため、T≦T/Sが成り立たなければならないため、Tの最大値はT/S(sec)である。
また、条件によっては表示可能枚数よりも多くのIピクチャデータが対象となるため、表示可能な枚数までデータを間引く必要がある。このIピクチャを間引く間隔をT(sec)とすると
S×I<Fの時、
=S/SI=1/I(sec) (数3)
[ もともとのIピクチャ間隔と同じである= まびかない ]
S×I≧Fの時、
=S/F(sec) (数4)
となる。
このため、ある基準点からT間隔を空けた位置のIピクチャの情報を取得すればよい。例えば、T=10、F=5、I=2、S=2とすれば、T=1(sec)、T=500(ms)であり、S=10の時、T=200(ms)、T=2(sec) となる。つまり、倍速速度が上がるにつれて、
の最小値は1/Fとなり、間引く間隔が大きくなる。この式を元に倍速を実現するためのIピクチャを選択して、所定の速度再生を実現する。
Secure−iVDRの場合、Usage Passを読み込む部分で時間がかかってしまうため、コンテンツデータをHDDから読み出せないタイミングが発生する。従って、要求があった時点でHDDよりコンテンツデータを取得するのでは、特殊再生を実現するための上記の式を満たすことができない。このため上述したように一時格納領域560に早送り・巻き戻しを実現するIピクチャの情報とそれに対応した鍵情報を組みにして保存する。ここで、一時格納領域560に保持するコンテンツデータ1000と鍵情報1100を組としたデータ2000をUsage Passの読み込みにかかる時間をまかなえる数だけ読み込んでおけばよい。この数をn とした場合、1つのUsage Passに対応する部分にて以下の式が成り立つ必要がある。なお、1つのIピクチャデータ取得に擁する時間をTiとし、鍵情報取得1100にかかる時間をTk(sec)、鍵情報取得時の揺らぎをα(sec)とする。
Figure 2009071641
このnを満たす量の情報を一時格納領域560に貯め込むことで、鍵情報1100を読み込むのに要する時間Tk+α(sec)を吸収することができる。この関係を常に満たすようにHDDからコンテンツデータ1000及び鍵情報1100を読み出すことで、最初に鍵情報1100取得時に時間がかかる時を除いて鍵情報取得に左右されることなく、滑らかな早送り・巻き戻しが可能になる。なお、鍵情報取得時に発生する揺らぎ時間をα(sec)で表現した。これは、Secure−iVDRにおいて、鍵情報1100であるUsage Pass取得時に要する時間が概ね一定であるものの、情報処理装置100において他の処理が行われている場合、鍵情報1100の取得以外の処理を行なっている場合がある。この場合「概ね一定」であった時間より処理が遅れることがあり、それを考慮したものである。
また、1つのUsage Passでまかなえる範囲においてn個のデータを読み込むことができない場合や、計算式上、n個が求まっても一時格納領域560を用意するメモリを圧迫する場合がある。この場合、Tを増やせばnの個数は相対的に小さくすることができる。つまり、1秒間に画面に表示する枚数を減らすことにより、Tを増やし、nを小さくすることが可能である。具体的にどのような値にするかは、早送り・巻き戻しの速度、デコーダ140の制限値であるF(枚/sec)やメモリ量、ユーザにどう見せるかによって決まってくるが、(5)式を満たすように値を決めればUsage Pass取得時間に関わらず、自らで制限した範囲内では滑らかに映像を更新することができ、ユーザから見ると早送り・巻き戻し処理が問題なく行なわれているように見える。
しかし、実際には早送り・巻き戻しを開始する位置はUsage Passが対応する領域内に常にn個のIピクチャデータを取得することが可能かどうかわからない。これの場合の処理を図5で説明する。
いま、コンテンツの再生位置が4000で示される位置にいるとする。この状態から早送りを開始すると、以降には2つ分のIピクチャデータしか存在しない。この範囲内の鍵情報1500であるUsage Passは再生に利用されているはずなので、既に読み込み済みであるが、早送りを開始するとすぐに次の鍵情報1600のUsage Passを読み込む必要がある。このとき、以下の式(6)が成立しなければ、鍵情報1600取得処理のため、I80、I90の情報を表示したあとに、映像が少し止まってしまう現象が発生する。
Figure 2009071641
つまり、式(5)の不等式をn=2で満たすことができればあれば次の鍵情報1600を読み込んでも映像が止まることなく、早送り処理を行うことができる。
そこで、式(5)を満たさないような位置から早送り・巻き戻しが開始された場合、鍵情報の範囲をコンテンツ⇔鍵情報710より判断し、指定された位置・速度・表示間隔において残りのIピクチャデータの数がn以下となってしまう場合は、次の鍵情報に対応する範囲における先頭のIピクチャデータからの処理を始める。図5の例では、早送りの開始位置を再生位置4000ではなく、次の鍵情報1600の先頭IピクチャデータのあるI100の位置である5000の位置に移し、その位置から早送り処理を開始する。このように処理開始位置をずらすことにより、式(5)を常に満たすように早送り処理を行うことができる。巻き戻し処理でも処理開始位置のずらす方向が逆になるだけであり、同様に処理することができる。
ただし、この場合、I80、I90を表示する2T時間だけ最終的にずれてしまう。この2Tという時間が人間にとって認知できないくらい短い時間であれば問題ないが、速度や1秒間あたりの表示枚数によっては、Tが結構大きい値になってしまい、ユーザが予想しているよりも数秒早く、早送り・巻き戻しの処理が終わってしまう可能性がある。これを解消するために、Iピクチャの表示間隔であるTの時間に対し、ある時間量(例えば人間が認識できない時間分)を上限として各データの処理時間に対して補正をいれる。
具体的には、実際に表示されている画の時刻と次に処理するデータの表示すべき時刻の情報とを比較して表示間隔の調整を行うなどの処理を行う。この処理の流れを図6と図7を用いて説明する。図6は図2のステップS1500を詳細に説明したものである。1回目の処理では、一時格納領域560に格納された最初のデータをすぐに取得(ステップS2000)して複合処理を行い(ステップS2100)、コンテンツ出力処理部520にデータを提供する(ステップS2200)。2回目以降の処理では、早送り・巻き戻しを実現させるためにあらかじめ設定したT(sec)の間隔で一時格納領域560からデータを取り出して処理を行う(ステップS2300)。ひとつのIピクチャを表示する表示間隔T(sec)は早送り・巻き戻しの速度やコンテンツ中のIピクチャの存在割合、デコーダ140の性能などによって変わる。
次に、表示時間間隔Tを補正する仕組みを、図7を用いて説明する。まず複合処理部550は一時格納領域560に格納された一番古いデータ(=一番最初に処理すべきデータ)を参照し、そのまま複合してコンテンツ出力処理部520に提供する。最終的に表示部150に画が表示されてユーザに見せる。2回目以降の処理では、一時格納領域560に格納されている一番古いデータ2000を参照し、「表示すべき時刻」を取得する。続いて、デコーダ140から現在表示部、あるいはデコーダ140で処理中の画像データの中から、表示時間情報を取得して、次のデータを表示すべきタイミングを算出する。例えばMPEG2ストリームであればDTSやPTSという表示時間に関連する情報が存在する。
ここで、「表示すべき時刻」は最初のデータであれば「0」であり、ただちに表示させることが望まれる。以降m番目のデータは、表示間隔がT(sec)なのであれば、先頭のデータから見て、(m−1)×T(sec)後の時刻に表示できればよく、Tが決まった時点で各データの「表示すべき時刻」が決定できる。このm番目または「表示すべき時刻」、表示間隔の情報は復号処理部550内部で保持しておいてもよいが、図8のように一時格納領域560に蓄積するデータの一部として保持しておいてもよい。なお図8の場合、表示すべき時刻が表示時間情報6000に、表示間隔 が処理時間情報7000に対応している。
さらに詳細に考えると、以下の時間をかけてユーザに画という情報を提供する。
1.複合にかかる時間
2.デコーダ140にデータを渡す時間
3.デコーダ140がデータを処理して画を生成する時間
4.表示部150がデコーダから画の情報を受け取り、処理する時間
5.複合処理以降で処理待ちの個数×T
通常、1〜5の数値はおおむね固定値と考えられ、本実施例のようにIピクチャデータをタイミングよく提供する場合は、5の複合処理以降での処理待ちデータはまず存在しないため、1〜4の数値とデコーダ140から取得する「現在再生時刻」により、動作間隔を決定できる。ここで、「次のデータの表示すべき時間」をTnext、「表示されているデータの時間(1番目のデータからの相対値)」をTdisp、上記1〜5に要する時間をTetcとすると、表示間隔がTなので、Tnext−TdispとT+Tetcの大小関係により、調整すべき時間量が以下のように決定できる。
(1) Tnext−Tdisp<T+Tetcの時、信号処理部520の処理間隔はTnext−Tdisp−Tetc (sec)とすればよい(処理間隔をTより小さくする)
(2) Tnext−Tdisp=T+Tetcの時、信号処理部520の処理間隔はT(sec)のままであり、処理に遅れがない状態である
(3) Tnext−Tdisp>T+Tetcの時、信号処理部520の処理間隔はTnext−Tdisp−Tetc (sec)とすればよい(処理間隔をTより大きくする)
ただし、上記から求められる時間間隔がユーザが認識できるほど大きい時間であれば、早送り・巻き戻し処理で映像が表示される度に「映像が詰まっている」「表示間隔が一定でない」という印象を与えてしまう。このため、ユーザに気づかれない範囲で調整する必要がある。仮にT=500msとし、範囲を±100msだとすれば、処理間隔は300ms〜600msの間ということになる。したがって、この例では最大200ms分の時間の幅が存在する。この幅をユーザが認知できない(または認知しにくいレベル)にすることで、ユーザには気づかれず表示間隔を変えて滑らかに処理しているように見せることができる。また、Tnext−Tdisp<T+Tetcが頻繁に成り立つ状態であれば、式(5)を満たす表示処理間隔のTよりも小さい時間間隔で複合処理部550が動作する必要がある。つまり、複合処理などの結果、「処理が間に合っていない状態」である。ユーザに映像の表示間隔を意識させないために処理間隔の調整量も限られるため、この状態が頻繁に続けば「表示の遅れ」が蓄積されてしまう。結果、蓄積された遅れが最後まで残るため、厳密な倍速が実現できない。この問題を避けるため、一時保存領域560に蓄えたデータを取り出して処理せずに捨てるための判定を設ければよい。例えば、Tnext−Tdisp−Tetc(sec)がT×1/2を下回る場合は一時保存領域560の先頭のデータを捨てる、と判断できるような閾値を設けて処理を行う。データを捨てた後は次のデータを参照して処理時間間隔を決定する。以降のデータは、それまでの処理と同様に行えばよい。このように1つデータを捨てることで論理的にはT(sec)分の時間を稼ぐことができる(=余裕を持てるようになる)ため、「表示の遅れ」を蓄積せずに処理でき、おおむね厳密な倍速再生が可能になる。
なお、今回はデコーダ140から再生している画像の時間情報を取得した例で説明したが、コンテンツ出力処理部520にてコンテンツデータを精査して表示すべき時間情報を取得してもよいし、処理対象が時間情報の付加された情報(Time Stamped TSなど)である場合は、その時間情報を利用してもよい。最初に処理するデータの時刻情報を基準点として保持しておけば、以降「表示すべき時刻」は基準点からの相対値をとればよい。
また、編集したコンテンツや受信不具合発生時に記録したコンテンツでは、途中でT以上に大きく「表示すべき時刻」がずれる場合がある。その場合は、ずれを見つけた時点までに処理した時間や「個数×表示間隔」を記録しておき、その大きくずれた時刻を新たな基準点とするために、元々の基準点から記録しておいた時間情報を足し合わせる。こうして取得する時間情報が不連続な場合にも対応することができる。
このように表示間隔を調整することで、ユーザは画の表示間隔が変化していることを体感することなく、指定された倍速で早送り・巻き戻しを実現できる。しかし、式(5)にも表現されているように、鍵情報800を取得する場合概ね一定時間で取り出すことができるものの、取得時間のゆらぎが存在する。このため、あるUsage Pass対応領域内のIピクチャデータが全て処理されたにも関わらず、次のUsage Pass取得処理に予定外の時間がかかってしまう場合がある。この時、一時格納領域560にはデータが存在しておらず、Iピクチャデータそのものは取得が完了していても、それらに対応する鍵情報800が取得できていないため、復号処理を行うことができない。この時、画面上では最後に処理された映像が映し出されており、鍵情報800を読み込んで復号して表示されるまでの間、映像が止まった状態になる。従って、ユーザからは滑らかに早送り・巻き戻し処理をしているようには見えなくなってしまう。
この問題に対応するため、表示枚数の制限から間引く予定であったIピクチャデータを余分に読み込んでおき、一時格納領域560に蓄えられているデータ数と表示されているデータの時間から余分なデータを利用するかどうかを決めて、処理を進める。これを表したものが図9である。また図10にあるように、余分なデータであることを認識するために一時格納領域560に蓄えるデータに種類8000の情報を追加し、一時格納領域560に有効なデータの個数の情報を保持する有効なデータ数9000を用意する。
式(5)より、ある倍速再生においてI10とI60をTで表示すればよいことが求められたとする。この場合でも、例えばUsage Pass対象範囲内の最後のIピクチャであるI90を読み込んでおき、一時格納領域560にその部分のUsagaPassである鍵情報1500と組にして格納する。復号処理部550は実際に表示されている映像の情報から表示間隔を調整しながら復号処理を進めるが、I60処理後、次のI100に対応する鍵情報1600の読み込みが完了しなかった場合、有効なIピクチャデータが一時格納領域560に存在しないことを認識して余分に蓄えておいたI90のデータを使って復号処理を行い、映像データを提供する。このように、実際には間引く予定であったIピクチャデータを余分に鍵情報と共に一時格納領域560に記憶しておき、データが足りなくなった場合、あるいは足りなくなりそうな場合に利用する。この仕組みにより、実際に表示される映像データの時間的な幅は変化してしまうが、ユーザから見える「画の切り替わり間隔」は保持されるため、違和感なく早送り・巻き戻しが実現できる。
なお、上記の例では最後に余分なデータを保持する場合について説明した。これは、式(5)が成り立つ最小のnの場合はちょうどn個処理した時に次の鍵情報が読めた状態になるためある。もし、鍵情報の取得に要する時間をその都度把握できる場合には、途中の間引く予定であったIピクチャデータも読んでおいて、同様に処理を行うことができる。図9の状態である場合、I90だけでなく、I20、I30、I40、I50、I70、I80も読んでおき、「余分なデータ」であることがわかるように印をつけておく。そして、一時保存領域560では、「有効なデータ数」もカウントしておき、図10の有効なデータ数9000で保持しておく。図9の場合はI10、I60の2つのデータを利用するため、「有効なデータ数=2」となる。この有効なデータを処理して次のデータを読むかどうか判断する際に、「有効なデータ数×T」と「鍵情報が取得に必要な残り時間」を比較することで、途中にある余分なデータを利用するかどうかを判断できる。なお、有効なデータ数9000がn以上の場合は特殊再生を行なうのに十分なデータが一時格納領域560に蓄積されているため、余分なデータを利用する必要はない。この時、余分なデータは処理せず有効なデータのみを処理する。
これは予測不可能な時間であるαの値をどのくらいにとるか、余分に設けているαの時間を超過する場合がどのくらいあるかによって変わる。そもそも、この処理はαとして容認していた誤差を超える場合に行なう処理のため、余分に読むデータの数は一意に決定できない。このためシステムの動作が完全に予測できないのであれば、ある程度の個数を保険として読み込んでおくことが望ましい。例えば、間引く間隔の半分の位置にあるデータを読んでおけば、静止画の場面でなければ、有効なデータと比べてそれなりに映像に変化があることが期待でき、ユーザも画が変わることにより早送り・巻き戻しが正しく行なえているように感じることができる。とはいえ、過度にHDDからIピクチャデータを読み込むことにもつながるため、どれだけの数を読むのかバランスを考えることが重要になる。なお、設計時において、αの最大値が確実に求められる場合は式(5)が常に成り立つため、本処理を行う必要なく画の切り替わり間隔を一定に保って早送り・巻き戻しの処理が可能である。
また、この方法はデータを飛ばさない場合(≒倍速速度が低い場合)には利用できないが、この時は表示間隔Tが比較的大きな値であるため、表示間隔調整により概ね解消できると考える。そもそもαは余裕を持たせるための値であるため、この値を超えることがないように設計することが重要である。
式(5)はひとつのUsage Passが対象とする範囲において成り立つべき式である。ある速度において、この式が成り立たない場合は1秒間に表示する枚数を調整することで回避できる可能性がある。具体的にはTの最大値であるT/S(sec)まで変化させることで1秒間当たりの表示枚数を変更する。
しかし、読み出す個数のnや表示間隔のTを調整しても式(5)が成り立たない場合も考えられる。つまりUsage Passの取得に多くの時間(T/S秒以上)を要する場合である。この場合、1つのUsage Passの範囲でまかないきれないため、複数個のUsage Pass対応領域の範囲から早送り・巻き戻しのための情報を取得する必要があり、式(5)とは異なる式を満たす必要がある。ここで、早送り・巻き戻しをS倍速でおこない、開始位置に対応するUsage Passの取得に要する時間をT、それぞれのUsage Pass対応領域を通常再生した際の再生時間をTcとすると、以下の式が成り立つn個のUsage Pass対応領域の範囲が対象となり、n−1個の領域を飛ばして処理を進めることになる。なお、n=3のときのイメージを図11に示す。
Figure 2009071641
また、表示する枚数を とし、1枚のIピクチャを読み込む時間を(平均的に)TI−Pictureとすれば、式(7)と以下の式から求められる。
Figure 2009071641
また、表示間隔であるTは以下のようになる。
Figure 2009071641
また、ある程度1秒当たりの表示枚数を保ちたいなら、式(9)の逆数が1秒当たりの表示枚数に相当するため、この値を決めた上で表示する枚数mや式(7)を満たすように最初のUsage Pass対応領域以降の飛ばす領域の数を決定する。ただし、1秒当たりの表示枚数の最大値は以下となる。
Figure 2009071641
ここで、Nは最初のUsage Pass対応領域の先頭から処理開始位置までに含まれているIピクチャの数とする。具体的には、図5におけるI10の先頭から位置4000までに含まれているIピクチャの数である。
以上より、1つのUsage Pass対応領域で特殊再生を実現できない場合は、複数のUsage Pass対応領域のうち最初のUsage Pass対応領域の情報を複数個分の時間に対応づけて処理を行う。つまり、図11の「表示可能区間」であるTcの範囲内にあるIピクチャを表示させ、以降のTcn+1、Tcn+2の情報を利用しない。次の処理ではTcn+3のIピクチャデータを利用して早送り・巻き戻しを実現する。巻き戻しの場合はコンテンツ検索方向が逆方向になるのみである。
また、早送り・巻き戻しの開始位置によっては、式(10)で求められる1秒当たりの表示最大数が設計者の意図していない値となる場合もある。その場合は、次のUsage Pass対応範囲の先頭から処理を進め、表示間隔を調整してもよい。また、コンテンツの終端・先頭付近では、明らかにIピクチャの情報が足りない場合も発生する。その場合は、終端・先頭まで到着したとして扱い、早送り・巻き戻しの処理を終了しても良い。
なお、本実施例では鍵取得処理に時間がかかる場合を例としていたため、図3のような処理となっているが、復号処理に時間がかかる場合も考えられる。この場合、図12のようにコンテンツ出力処理部にて動作間隔を調整することになるが、今まで説明してきたものと全く同様に処理できる。また、最初のUsage Passの読み込みに時間がかかる場合がある。この場合、特許文献1で説明されている先読み処理を組み合わせることで、次のUsage Pass読み込みの処理時間を無視できるため、より滑らかに処理を行うことができるほか、 個に満たないために次のUsage Pass対応領域の最初まで処理開始位置をずらす処理を行う必要がなくなる。
ハードウェア/ソフトウェア構成図 再生・特殊再生処理概要 鍵情報読み込み及び一時保存処理概要 トリックプレイ動作の例 鍵情報とコンテンツデータの対応図 特殊再生処理概要 表示間隔調整方法処理概要 一時保存領域に格納するデータ構造の図(1) 余分なデータを用いた表示間隔調整処理概要 一時保存領域に格納するデータ構造の図(2) 鍵取得処理時間が大きい場合の処理概要 コンテンツ出力処理部で動作間隔を調整する場合の処理概要
符号の説明
100…情報処理装置
110…メモリ
120…チューナ
130…CPU
140…デコーダ(出力装置)
150…表示部
160…記録装置接続部
170…暗号処理部
180…リモコン受信部
300、310…情報記録装置
400…リモコン
500…再生操作部
510…コンテンツデータ取得部
520…コンテンツ出力処理部
530…認証処理部
540…鍵情報取得部
550…復号処理部
610…通信部
600…認証処理部
700…コンテンツデータ
710…コンテンツ⇔鍵情報
720…コンテンツ説明情報
730…コンテンツ⇔時間情報
800…鍵情報
900…処理開始通知
1000…コンテンツデータ(コンテンツデータ700の一部)
1100、1400、1500、1600、1700、1800…鍵情報(鍵情報800の一部)
2000、2010…コンテンツデータと対応する鍵情報を組にしたデータ
3000…コンテンツデータ
4000…再生開始位置
5000…再生開始位置(Usage Pass先頭位置)
6000…このデータの表示時間情報
7000…このデータの処理時間情報(復号処理の動作間隔)
8000…コンテンツデータと対応する鍵情報を組にしたデータが有効か無効かを表現するデータ
9000…有効なデータの個数
I10〜I110…Iピクチャ情報

Claims (10)

  1. 情報処理装置であって、
    情報記憶装置に格納されたコンテンツを再生できる機能と、
    著作権保護機能として、暗号化されたコンテンツを安全に復号できる機能と、
    コンテンツ情報とその情報に対応する鍵情報を関連付けて保存できる機能と、を備えた情報処理装置
  2. 請求項1記載の情報処理装置であって、
    コンテンツの再生速度に応じたコンテンツ情報を送信することにより、指定された再生速度にてコンテンツの再生ができる機能を備えた情報処理装置
  3. 請求項1記載の情報処理装置であって、
    コンテンツの再生速度と鍵情報取得時間に応じて表示すべきコンテンツ情報とコンテンツの表示間隔を調整する機能を備えた情報処理装置
  4. 請求項1記載の情報処理装置であって、
    コンテンツの再生速度と鍵情報取得時間に応じてコンテンツ情報とその情報に対応する鍵情報を関連付けて保存する量を調整する機能を備えた情報処理装置
  5. 請求項1記載の情報処理装置であって、
    表示されているコンテンツ情報からコンテンツ情報の表示間隔を調整する機能を備えた情報処理装置
  6. 請求項1、及び請求項2、請求項3記載の情報処理装置であって、
    表示すべきコンテンツ情報以外のコンテンツ情報を読み込む機能と、
    その情報を対応する鍵情報と関連付けて保存する機能と、を備えた情報処理装置
  7. 請求項1、及び請求項2、請求項3、請求項4記載の情報処理装置であって、
    鍵情報の取得に時間がかかる場合に必要十分なコンテンツ情報とそれに対応する鍵情報を関連付けて保存する機能を備え、
    指示された再生速度を満たすように保存した情報を用いてコンテンツ再生を可能にする情報処理装置
  8. 請求項1、及び請求項2、請求項3、請求項4、請求項5記載の情報処理装置であって、
    保存されているコンテンツ情報の量に応じてコンテンツ情報の表示間隔を動的に変更する機能と、
    再生速度に応じて再生時間を調整する機能と、を備えた情報処理装置
  9. 請求項1、及び請求項2、請求項3、請求項4、請求項6記載の情報処理装置であって、
    表示されているコンテンツの時刻と、鍵取得に要する時間と、保存されたコンテンツ情報の量からコンテンツ表示間隔のゆらぎを判断する機能と、
    余分に読み込んだコンテンツ情報を処理する機能と、
    指定した再生速度を実現するように再生処理を行う機能と、を備えた情報処理装置
  10. 請求項1、及び請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6記載の情報処理装置であって、
    表示されているコンテンツの時刻と、鍵取得に要する時間と、保存されたコンテンツ情報の量からコンテンツ表示間隔のゆらぎを判断する機能と、
    コンテンツ情報の表示間隔を調整する機能と、
    余分に読み込んだコンテンツ情報を処理する機能と、
    指定した再生速度を実現するように再生処理を行う機能と、を備えた情報処理装置
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