JP2009071471A - 撮像装置及び撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影したい被写体の表情を取得しつつ、ブレ補正を確実に行うことが可能な撮像装置及び撮像方法を提供する。
【解決手段】撮像面に結像した被写体の画像データを取得する撮像画像取得部130と、画像データの中から被写体の顔の表情を検出し、検出された顔の表情度合いを算出する表情相関算出部126と、外部からの振動又は被写体の動きによって生じる画像データのブレ補正を行い、表情相関算出部で算出された表情度合いに基づいてブレ補正を行うブレ補正部128とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、撮像装置及び撮像方法に関する。
カメラによって被写体を撮影する際、レンズの光量が減少すると、より長時間の露出が必要となる。そのため、光量が少ないレンズを有するカメラによって撮影を行うとき、手でカメラを支持していると手振れが生じやすくなる。また、レンズの設計と光量は密接な関係があり、レンズの光量は、レンズの大きさやズーム倍率などによって影響を受ける。
一方、近年、デジタルカメラの小型化、軽量化、レンズの高倍率化が求められてきている。そのため、レンズの光量減少によるシャッタースピードの低下によって手振れの発生が顕著になってきた。三脚を常時携帯しないユーザーにとっては、カメラを手持ち状態で撮影することが前提である。そのため、手振れによるボケを軽減させるため、カメラに手振れ補正機能を持たせることが求められてきた。
ところで、デジタルカメラの一般的なユーザーへの普及に伴って、ポートレート撮影で笑顔等、人物の一瞬の表情を捉えたいというニーズがある。しかし、一般ユーザーにはシャッターチャンスを的確に捉えることは難しいことが多く、撮影したい表情を撮ることは困難である。
また、シャッターボタンを半押ししながら撮影したい表情を待つ間に、手振れ防止機構の補正限界を超えてしまうことがある。その結果、シャッターボタンを深押ししてシャッターを切ったときには手振れによるボケた画像が取り込まれる場合が多い。
具体的に、図1及び図2を参照して手振れ防止機構の補正限界について説明する。図1及び図2は、カメラを構えてシャッターボタンを半押しした状態から、画像を取り込むまでの期間の補正量を示すグラフである。図1(a)、図1(b)によれば、手振れ補正機構の補正動作が開始して補正量が補正限界に達する前に、シャッターボタンが深押しされて画像の取り込みが行われている。そのため、取り込まれた画像は手振れ防止機構によって手振れによるボケのない画像を取り込むことができる。
一方、撮影したい表情を撮影する場合、図2(b)に示すようにカメラを構えてシャッターボタンを半押しした状態から、被写体の人物が撮影したい表情に変化するまで長時間を要する場合がある。従って、撮影したい表情となった時に、実際にシャッターボタンを深押ししたとしても、図2(a)に示すように、手振れ補正機構の補正動作が開始した後、手振れ補正の補正量が補正限界を超えていることがある。そのため、取り込まれた画像は手振れによるボケた画像となることが多かった。
上記のように、シャッターボタンの半押し状態から深押し状態まで、短時間である場合は手振れ補正処理が実行されるが、長時間である場合は補正量が補正限界を超えるため手振れ補正が効かなくなる問題があった。
次に、光学式、電子式それぞれの手振れ補正機構について説明する。図3は、光学シフト防振方式のレンズを示す概略図である。手振れの補正限界量を増加させることによって、長時間にわたって手振れ補正の効きを維持させることができる。光学シフト防振方式のレンズにおいて、シフトレンズの可動範囲を増加させることで、手振れ補正の補正限界量を増やすことができる。一方、シフトレンズの可動範囲を増加させるには、レンズ全体を大型化させる必要があるため、カメラの小型化が困難になるという問題がある。
図4は、電子式手振れ補正の有効領域と実際に画像として抽出される実行領域を示す説明図である。電子式手振れ補正の場合、手振れのための余剰領域を増やすことで、補正の効きを向上させることができる。一方、余剰領域を増やすと画角が狭くなったり、ソース画素が減少することによる解像度劣化が生じたりするという問題がある。
また、レンズの径を大型化させることで光量を増やすことができるため、シャッタースピードの低下を軽減させ、手振れを軽減することが可能である。しかし、上記と同様に、カメラの小型が困難になるという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、撮影したい被写体の表情を取得しつつ、ブレ補正を確実に行うことが可能な、新規かつ改良された撮像装置及び撮像方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、撮像面に結像した被写体の画像データを取得する撮像画像取得部と、画像データの中から被写体の顔の表情を検出し、検出された顔の表情度合いを算出する表情相関算出部と、外部からの振動又は被写体の動きによって生じる画像データのブレ補正を行い、表情相関算出部で算出された表情度合いに基づいてブレ補正を行うブレ補正部とを備えることを特徴とする撮像装置が提供される。
かかる構成により、撮像画像取得部は、撮像面に結像した被写体の画像データを取得し、表情相関算出部は、画像データの中から被写体の顔の表情を検出し、検出された顔の表情度合いを算出し、ブレ補正部は、外部からの振動又は被写体の動きによって生じる画像データのブレ補正を行い、表情相関算出部で算出された表情度合いに基づいてブレ補正を行う。その結果、撮影したい被写体の表情を取得しつつ、ブレ補正を確実に行うことができる。
上記表情は、人物の笑顔であってもよい。かかる構成により、人物の笑顔度合いに応じてブレ補正を行うことができる。
上記ブレ補正部は、表情度合いに基づいてブレ補正の制御量を取得するタイミングを変化させるものであってもよい。また、上記ブレ補正部は、表情度合いが所定閾値以上となったとき、ブレ補正の制御量の取得を開始するものであってもよい。かかる構成により、表情度合いに応じて、ブレ補正が開始される。
上記ブレ補正部は、表情度合いに基づいてブレ補正の制御量を変化させるものであってもよい。また、上記ブレ補正部は、表情度合いが高いときブレ補正の制御量の単位時間当たりの取得回数を増加させ、表情度合いが低いときブレ補正の制御量の単位時間当たりの取得回数を減少させるものであってもよい。かかる構成により、表情度合いに応じて、ブレ補正の制御量が変化する。
上記検出された表情に対して相関演算するための基準表情に関するデータが記録された表情データ記録部と、検出された表情と基準表情との相関を演算する相関演算部とを備え、表情相関算出部は、相関演算部で算出された相関度から表情度合いを算出するものであってもよい。
上記被写体の顔の位置または大きさを抽出する顔位置サイズ処理部を備え、表情データ記録部は、顔の位置または大きさに基づいた基準表情に関するデータが記録され、相関演算部は、抽出された顔の位置または大きさに応じて、検出された表情と、顔の位置または大きさに基づいた基準表情との相関を演算するものであってもよい。
上記表情データ記録部は、複数の表情について基準表情に関するデータが記録され、利用者の入力に応じて、複数の表情のうち少なくとも1つが選択され、表情相関算出部が表情度合いを算出する表情が切り替えられる表情データ切替部を備えるものであってもよい。
上記撮像画像取得部は、表情相関算出部で算出された表情度合いが所定の閾値を満たすとき、撮像面に結像された被写体像を取り込むものであってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、撮像面に結像した被写体の画像データを取得するステップと、画像データの中から被写体の顔の表情を検出するステップと、検出された顔の表情度合いを算出するステップと、外部からの振動又は被写体の動きによって生じる画像データのブレ補正を行うステップと、算出された表情度合いに基づいてブレ補正を行うステップとを含むことを特徴とする撮像方法が提供される。
本発明によれば、撮影したい被写体の表情を取得しつつ、ブレ補正を確実に行うことができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置100について説明する。図5は、本実施形態に係る撮像装置を示すブロック図である。
撮像装置100は、例えばデジタルカメラであり、被写体の静止画の撮影が可能である。撮像装置100は、レンズユニット102と、信号処理部110と、CPU(Central Processing Unit)120と、記録部130と、手振れ検出部140などからなる。なお、撮像装置100は、被写体の動画の撮影が可能なビデオカメラなどであってもよい。
レンズユニット102は、被写体からの光を捉えて光情報を電気信号に変換させることができる。撮像素子106面上に結像された画像は、デジタル信号に変換されて信号処理部110に出力される。レンズユニット102は、レンズ104と撮像素子106などを備える。レンズ104は、例えばフォーカスレンズであり、被写体の像を撮像素子106面上に合焦させる。撮像素子106は、レンズ104を透過した光を光電変換して電気信号を生成する。撮像素子106は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーである。
信号処理部110は、レンズユニット102で生成された電気信号(デジタル信号)を処理する。信号処理部110は、例えば、顔画像アドレスコントローラ111と、相関演算部112、114と、基準顔データ記録部113と、基準笑顔データ記録部115と、補正画像アドレスコントローラ116などからなる。
顔画像アドレスコントローラ111は、レンズユニット102から出力されたデジタル信号からなる画像データについて、1画像に対して任意の複数の領域の位置とサイズを決定し、複数の領域を設定する。顔画像アドレスコントローラ111は、顔位置サイズ処理部122の指示を受けて、相関演算部112の顔についての相関演算で扱う画像を抽出し、相関演算部112、114に画像データを出力する。
相関演算部112は、レンズユニット102に取り込まれた被写体の映像に顔が含まれるかを判断するため相関演算を行う。相関演算部112は、顔画像アドレスコントローラ111から出力された画像データと、基準顔データ記録部113から取得された基準顔データとの相関演算を行う。相関演算部112は、顔として信頼できる度合い(以下、「顔度合い」ともいう。)をCPU120に出力する。
基準顔データ記録部113は、基準顔データを保持している。基準顔データは、相関演算部112に入力された画像に顔が含まれるかを判断するため、入力された画像データとの相関を演算するために用いられる。
相関演算部114は、レンズユニット102に取り込まれた被写体の映像に笑顔が含まれるかを判断するため相関演算を行う。相関演算部114は、顔画像アドレスコントローラ111から出力された画像データと、基準笑顔データ記録部115から取得された基準笑顔データとの相関演算を行う。相関演算部114は、笑顔として信頼できる度合い(以下、「笑顔度」ともいう。)の相関値をCPU120に出力する。
基準笑顔データ記録部115は、表情データ記録部の一例であり、基準笑顔データを保持している。基準笑顔データは、相関演算部114に入力された画像に笑顔が含まれるかを判断するとき、入力された画像データとの相関を演算するために用いられる。基準笑顔データ記録部115は、撮像面を基準とした顔の位置又は大きさに基づいた基準笑顔データを保持している。
補正画像アドレスコントローラ116は、レンズユニット102から出力されたデジタル信号からなる画像データについて、CPU120によって指示された領域を抽出する処理を行う。
CPU120は、プログラムによって演算処理装置及び制御装置として機能し、撮像装置100内に設けられた各構成要素の処理を制御することができる。CPU120は、信号処理部110から出力された情報に基づいて、相関演算のために抽出する画像領域の決定、画像の取り込みの判断、笑顔度の算出、手振れ補正を行う。CPU120は、例えば、顔位置サイズ処理部122と、取り込み判定部124と、笑顔度算出部126と、手振れ補正部128などからなる。
顔位置サイズ処理部122は、顔画像アドレスコントローラ111に対して、相関演算の対象領域の指示を処理する。顔の位置やサイズは、顔が存在すると予測される領域、又は顔が存在する領域に応じて切り替えることができる。例えば、撮像装置100がポートレートを扱うモードに設定されているとき、顔の位置は画像中心付近、サイズは画角の半分等と指定することができる。
取り込み判定部124は、笑顔度算出部126から出力された笑顔度が、画像の取り込み可能な値であるか否かを判定する。取り込み判定部124は、画像の取り込みが可能であると判定した場合、記録部130に対して信号処理部110の出力画像について取り込み許可を出力する。取り込み判定部124は、例えば、所定の閾値と笑顔度算出部126から出力された笑顔度との比較を行い、笑顔度が所定の閾値を超えたとき、記録部130に対して取り込み許可を出力する。
笑顔度算出部126は、表情相関算出部の一例であり、相関演算部114が出力する相関値から笑顔度を算出する。笑顔度算出部126は、算出した笑顔度を取り込み判定部124に出力する。笑顔度は、笑顔度算出部126が顔の位置やサイズを参照することで、実際の笑顔の笑顔度合いとの一致度を高めることができる。
手振れ補正部128は、ブレ補正部の一例であり、手振れ補正動作を制御する。手振れ補正部128は、笑顔度が高いとき手振れ補正の制御量の単位時間当たりの取得回数を増加させ、笑顔度が低いとき手振れ補正の制御量の単位時間当たりの取得回数を減少させるものであってもよい。即ち、手振れ補正部128は、笑顔度算出部126から出力された笑顔度に応じて、手振れ補正動作の効きを変化させる。例えば、笑顔度が低いとき、手振れ補正動作の効きを弱くし、笑顔度が高いとき、手振れ補正動作の効きを強くする。その結果、笑顔度が低い状態では、手振れ補正動作の効きが弱くなるため、補正量が補正限界に到達するまで長時間かかる。一方、笑顔度が高い状態であるときは、手振れ補正動作の効きが強い状態であり、補正限界前に画像を取り込むことで、ユーザーが撮影したい表情を捉えることができる。
図6は、本実施形態の手振れ補正部128のデジタル処理における積分ブロックを示す説明図である。
手振れ補正部128は、速度を1サンプリング前の積分値と積分することで補正位置を演算している。本実施形態の手振れ補正部128では、笑顔度に応じて手振れ検出部140から出力される速度に1以下の係数を乗算するとしてもよい。その結果、補正の強弱を変化させることができる。
また、相関演算部112による顔の相関値、顔の位置やサイズなどを用いて係数を変化させることによって、顔の有無で手振れ補正の強弱を変化させることができる。例えば、レンズユニット102に取り込まれた画像内に顔が検出されない場合は、係数を0にすることで、手振れ補正を停止するとしてもよい。
記録部130は、撮像画像取得部の一例であり、取り込み判定部124の指示に基づいて、補正画像アドレスコントローラ116から画像を取り込み、当該画像を記録する。
手振れ検出部140は、撮像装置100本体に設置され、撮像装置100外部から加えられた振動に応じて手振れ信号をCPU120に出力する。
(第1の実施形態の動作)
次に、本実施形態の撮像装置の動作について説明する。図7は、本実施形態の撮像装置の動作を示すフローチャートである。
まず、撮像装置100がユーザーによって構えられて、シャッターボタンが半押し状態になることで、撮像装置100は撮影準備状態となる(ステップS101)。次に、レンズユニット102によって被写体の画像データが取り込まれ、顔に関する相関演算部112は、画像内に顔が含まれるか否かを検出するための相関値を算出する(ステップS102)。このとき、顔位置サイズ処理部122は、顔画像アドレスコントローラ111に対して相関演算の対象領域を指示する。顔が検出された場合、笑顔に関する相関演算部114は、画像内の顔の笑顔度に関する相関値を算出し、笑顔度算出部126は笑顔度を算出する(ステップS103)。そして、笑顔度の算出結果から、笑顔が検出されたか否かを判断する(ステップS104)。
笑顔が検出されたとき、手振れ補正部128は手振れ補正制御を行う(ステップS105)。このとき、手振れ補正部128は、笑顔度に応じて手振れ補正動作の効きを変化させている。また、笑顔が検出されると、取り込み判定部124は笑顔度が所定の閾値(取り込み閾値)を超えるか否かを判断する(ステップS106)。所定の閾値超えたときは、取り込み判定部124は、記録部130に取り込み許可を出力し、記録部130は補正画像アドレスコントローラ116から画像を取り込み、当該画像を記録する(ステップS107)。
従来の技術では、図2(a)に示すように被写体の笑顔を待つ間に長時間が経過し、手振れ補正部の補正限界を超えてしまっていた。一方、本実施形態によれば、図8(b)に示すような笑顔度の変化に応じて、図8(a)に示すように補正量(手振れ補正の効き)を変化させるため、補正限界を超えることなく手振れ補正の効きを維持しつつ、被写体の笑顔を取り込むことができる。なお、図8は、カメラを構えてシャッターボタンを半押しした状態から、画像を取り込むまでの期間の補正量を示すグラフである。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置200について説明する。図9は、本実施形態に係る撮像装置を示すブロック図である。
上述した第1の実施形態は、電子式の手振れ補正機構を有する場合について説明した。一方、本実施形態では、光学シフト防振方式の手振れ補正機構を有する撮像装置について説明する。撮像装置200は、レンズユニット202と、信号処理部210と、CPU(Central Processing Unit)120と、記録部130と、手振れ検出部140などからなる。CPU120と、記録部130と、手振れ検出部140については、第1の実施形態と同様の構成機能を有するため、詳細な説明は省略する。以下では、レンズユニット202と、信号処理部210について、説明する。
レンズユニット202は、第1の実施形態で説明したレンズ104、撮像素子106に加えて、シフト防振レンズ208とレンズシフトドライバ209を更に有する。
シフト防振レンズ208は、外部からの振動に応じて手振れ補正を行うことができるレンズであり、レンズシフトドライバ209の駆動によってレンズが移動する。レンズシフトドライバ209は、外部からの振動に応じてシフト防振レンズ208を駆動させる。このような構成によって、撮像素子106面上には手振れ補正がされたブレのない被写体が結像される。そして、撮像素子106は、ブレのない被写体像の画像信号を記録部130に出力する。
信号処理部210は、第1の実施形態と比較して、補正画像アドレスコントローラを備えていない。第2の実施形態の撮像装置200は、シフト防振レンズ208を有する光学シフト防振方式の手振れ補正機構を備えるため、補正画像アドレスコントローラなしで、ブレのない画像を取得することができる。
そして、第1の実施形態で説明した場合と同様に、第2の実施形態は笑顔度の算出や笑顔度に応じた取り込みを行い、笑顔度に応じて補正の効きを変化させることができる。従って、図8(b)に示すような笑顔度の変化に応じて、図8(a)に示すように補正量(手振れ補正の効き)を変化させるため、補正限界を超えることなく手振れ補正の効きを維持しつつ、被写体の笑顔を取り込むことができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置300について説明する。図10は、本実施形態に係る撮像装置を示すブロック図である。
上述した第1の実施形態は、被写体の人物の笑顔を検出する場合について説明した。一方、本実施形態では、人物の笑顔に限定されず、その他の表情を捉えることができる撮像装置について説明する。撮像装置300は、レンズユニット102と、信号処理部310と、CPU(Central Processing Unit)320と、記録部130と、手振れ検出部140などからなる。レンズユニット102と、記録部130と、手振れ検出部140については、第1の実施形態と同様の構成機能を有するため、詳細な説明は省略する。以下では、信号処理部310と、CPU320について説明する。なお、第3の実施形態は、電子式の手振れ補正機構を有する場合であるが、第2の実施形態で説明した光学シフト防振方式の手振れ補正機構を有する場合についても同様に適用することができる。
信号処理部310は、例えば、顔画像アドレスコントローラ111と、相関演算部112、317と、基準顔データ記録部113と、表情データ切替部318と、表情データ記録部319と、補正画像アドレスコントローラ116などからなる。
相関演算部317は、レンズユニット102に取り込まれた被写体の映像にユーザーが撮影を希望する表情が含まれるかを判断するため相関演算を行う。相関演算部317は、顔画像アドレスコントローラ111から出力された画像データと、表情データ記録部319から取得された表情データとの相関演算を行う。相関演算部317は、選択された表情として信頼できる度合い(以下、「表情度」ともいう。)の相関値をCPU320に出力する。
表情データ切替部318は、表情データ切替指示部325の指示に基づいて、表情データ記録部319に記録された表情データの出力の切替を行う。
表情データ記録部319は、様々な表情(例えば、笑った表情、怒った表情、泣いた表情など)の顔データを保持している。様々な表情の顔データは、相関演算部317に入力された画像に比較対象とする表情が含まれるかを判断するとき、入力された画像データとの相関を演算するために用いられる。
CPU320は、例えば、顔位置サイズ処理部122と、取り込み判定部124と、表情データ切替指示部325と、表情相関算出部327と、手振れ補正部128などからなる。
表情データ切替指示部325は、ユーザーが撮影を希望する表情の選択に応じて、表情データ切替部318に対して表情データ記録部319からの表情データの取り込みの切り替えを指示する。これによって、様々な表情の顔データを切り替えることができる。
表情相関算出部327は、相関演算部317が出力する相関値から表情度を算出する。表情相関算出部327は、算出した表情度を取り込み判定部124に出力する。表情度は、表情相関算出部327が顔の位置やサイズを参照することで、実際の表情の表情度合いとの一致度を高めることができる。
次に、本実施形態の撮像装置の動作について説明する。図11は、本実施形態の撮像装置の動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザーによって撮影したい表情が選択され、表情データの切替が行われる(ステップS201)。撮像装置300がユーザーによって構えられて、シャッターボタンが半押し状態になることで、撮像装置300は撮影準備状態となる(ステップS202)。次に、レンズユニット102によって被写体の画像データが取り込まれ、顔に関する相関演算部112は、画像内に顔が含まれるか否かを検出するための相関値を算出する(ステップS203)。このとき、顔位置サイズ処理部122は、顔画像アドレスコントローラ111に対して相関演算の対象領域を指示する。顔が検出された場合、表情に関する相関演算部317は、画像内の顔の表情度に関する相関値を算出し、表情相関算出部327は表情度を算出する(ステップS204)。そして、表情度の算出結果から、選択された表情が検出されたか否かを判断する(ステップS205)。
選択された表情が検出されたとき、手振れ補正部128は手振れ補正制御を行う(ステップS206)。このとき、手振れ補正部128は、表情度に応じて手振れ補正動作の効きを変化させている。また、選択された表情が検出されると、取り込み判定部124は表情度が所定の閾値(取り込み閾値)を超えるか否かを判断する(ステップS207)。所定の閾値超えたときは、取り込み判定部124は、記録部130に取り込み許可を出力し、記録部130は補正画像アドレスコントローラ116から画像を取り込み、当該画像を記録する(ステップS208)。
本実施形態によれば、第1の実施形態のように被写体の表情が笑顔である場合に限定されず、他の表情についてもユーザーが希望する表情を確実に撮影することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
従来の撮像装置を構えてシャッターボタンを半押しした状態から、画像を取り込むまでの期間の補正量を示すグラフである。 従来の撮像装置を構えてシャッターボタンを半押しした状態から、画像を取り込むまでの期間の補正量を示すグラフである。 光学シフト防振方式のレンズを示す概略図である。 電子式手振れ補正の有効領域と実際に画像として抽出される実行領域を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る撮像装置を示すブロック図である。 同実施形態の手振れ補正部のデジタル処理における積分ブロックを示す説明図である。 同実施形態の撮像装置の動作を示すフローチャートである。 同実施形態の撮像装置を構えてシャッターボタンを半押しした状態から、画像を取り込むまでの期間の補正量を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る撮像装置を示すブロック図である。 同実施形態に係る撮像装置を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態の撮像装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
100、200、300 撮像装置
102、202 レンズユニット
104 レンズ
106 撮像素子
110、210、310 信号処理部
111 顔画像アドレスコントローラ
112、114、317 相関演算部
113 基準顔データ記録部
115 基準笑顔データ記録部
116 補正画像アドレスコントローラ
120、320 CPU
122 顔位置サイズ処理部
124 取り込み判定部
126 笑顔度算出部
128 手振れ補正部
130 記録部
140 手振れ検出部
208 シフト防振レンズ
209 レンズシフトドライバ
318 表情データ切替部
319 表情データ記録部
325 表情データ切替指示部
327 表情相関算出部

Claims (11)

  1. 撮像面に結像した被写体の画像データを取得する撮像画像取得部と、
    前記画像データの中から前記被写体の顔の表情を検出し、前記検出された顔の表情度合いを算出する表情相関算出部と、
    外部からの振動又は前記被写体の動きによって生じる前記画像データのブレ補正を行い、前記表情相関算出部で算出された前記表情度合いに基づいて前記ブレ補正を行うブレ補正部と、
    を備えることを特徴とする、撮像装置。
  2. 前記表情は、人物の笑顔であることを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記ブレ補正部は、前記表情度合いに基づいて前記ブレ補正の制御量を取得するタイミングを変化させることを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記ブレ補正部は、前記表情度合いが所定閾値以上となったとき、前記ブレ補正の制御量の取得を開始することを特徴とする、請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記ブレ補正部は、前記表情度合いに基づいて前記ブレ補正の制御量を変化させることを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  6. 前記ブレ補正部は、前記表情度合いが高いとき前記ブレ補正の制御量の単位時間当たりの取得回数を増加させ、前記表情度合いが低いとき前記ブレ補正の制御量の単位時間当たりの取得回数を減少させることを特徴とする、請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記検出された表情に対して相関演算するための基準表情に関するデータが記録された表情データ記録部と、
    前記検出された表情と前記基準表情との相関を演算する相関演算部と、
    を備え、
    前記表情相関算出部は、前記相関演算部で算出された相関度から前記表情度合いを算出することを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記被写体の顔の位置または大きさを抽出する顔位置サイズ処理部を備え、
    前記表情データ記録部は、顔の位置または大きさに基づいた基準表情に関するデータが記録され、
    前記相関演算部は、前記抽出された顔の位置または大きさに応じて、前記検出された表情と、前記顔の位置または大きさに基づいた基準表情との相関を演算することを特徴とする、請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記表情データ記録部は、複数の表情について前記基準表情に関するデータが記録され、
    利用者の入力に応じて、前記複数の表情のうち少なくとも1つが選択され、前記表情相関算出部が前記表情度合いを算出する前記表情が切り替えられる表情データ切替部を備えることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  10. 前記撮像画像取得部は、前記表情相関算出部で算出された表情度合いが所定の閾値を満たすとき、前記撮像面に結像された被写体像を取り込むことを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  11. 撮像面に結像した被写体の画像データを取得するステップと、
    前記画像データの中から前記被写体の顔の表情を検出するステップと、
    前記検出された顔の表情度合いを算出するステップと、
    外部からの振動又は前記被写体の動きによって生じる前記画像データのブレ補正を行うステップと、
    前記算出された前記表情度合いに基づいて前記ブレ補正を行うステップと、
    を含むことを特徴とする、撮像方法。
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