JP2009067508A - エレベータの給電装置 - Google Patents

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Shigeo Nakagaki
垣 薫 雄 中
Masaaki Shigeta
田 正 昭 繁
Yoshihiko Nakada
田 好 彦 中
Kimito Idemori
森 公 人 出
Akira Yamamoto
本 明 山
Junji Takeda
田 順 二 竹
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Abstract

【課題】給電線の据付け構造と作業を必要最小限にしてコストと時間を削減し、給電線の保守・点検作業を安全・容易にし、接触音や磨耗を防止し、安定した給電も行なう。
【解決手段】エレベータの給電装置10は、エレベータ昇降路内の昇降方向に敷設されて昇降路内を昇降する乗りかご1に取り付けられた案内装置16を案内するガイドレール20と、昇降路内の昇降方向に敷設されて乗りかご1に取り付けられた集電子11a、11bを接触させることにより乗りかご1へ電力を供給する給電線9a,9bとを備える。エレベータの給電装置10はさらに、給電線9a,9bがガイドレール20の近傍に配置されると共に、ガイドレール20および給電線9a,9bが少なくともその一部が共通である昇降路側取り付け構造により、昇降路に取り付けられている。
【選択図】図1

Description

エレベータの乗りかごへの給電は、テールコードと呼ばれるケーブルで乗りかごと建屋側の電源とを繋ぎ、このケーブルに電力を供給することにより、行なわれるのが一般的である。ところが1つの昇降路に複数の乗りかごが昇降するマルチカーエレベータのようなシステム(例えば、特許文献1)では、テールコードを用いることができず、これに代わる乗りかごへの給電方法が必要になる。
テールコードを用いないで乗りかごへ給電する方法の1つとして、昇降路にトロリー線あるいは給電線と称する通電導体を敷設し、これに乗りかごに設けた集電子を接触させて給電する方法がある。この方法については、既に幾つか提案されている。
第1の従来例は、特許文献2に開示されている。その請求項1では、傾斜を持った昇降路内に運転制御される斜行エレベータにおいて、乗りかごへの電力給電を昇降路内に配設したトロリー線と、乗りかごに設けた集電子とを使用して行ない、乗りかごと機械室との信号伝送を昇降路に設けた絶縁導体2本を対より(pair twisting)した密結合ケーブル線と、乗りかごに設けた結合器とにより行なうことを特徴とする斜行エレベータ、が提案されている。また、特許文献2の請求項2では、前記トロリー線と密結合ケーブルとは、エレベータ乗場出入口敷居下部を通るように配置されることを特徴とする請求項1記載の斜行エレベータが提案されている。
第2の従来例は特許文献3に開示されている。その請求項1では、エレベータの昇降路内に布設した複数のトロリー線と乗りかごに設けた、前記各トロリー線にそれぞれ揺動接触する集電子とを備えた給電装置において、かごが停止するたびにトロリー線と集電子を接触する構成としたことを特徴とするエレベータの制御装置、が提案されている。
第3の従来例は特許文献4に開示されている。その請求項1では、昇降路内に鉛直方向に二次導体を設置し、前記二次導体に平行して配置したガイドレールに沿って昇降する釣合い重りに一次導体を備えたリニアモータ式エレベータにおいて、前記ガイドレール内に絶縁材を介して導電材を埋め込み、前記等電材と接触した状態で前記釣合い重りと共に移動する集電部材を介して一次導体に給電を行なう手段を備えることを特徴とするリニアモータ式エレベータの給電装置、が提案されている。
特開2006−111408号公報 特開平06−135658号公報 特開平08−310742号公報 特開平08−333059号公報
第1の従来例は斜行エレベータに関するものであり、この斜行エレベータのために提案されている技術内容を上下方向に移動するエレベータに適用した場合、トロリー線を昇降路内に支持する構造が新たに必要となるばかりでなく、乗りかごとトロリー線の間の距離が一定となるように調整しながら据え付けを行なう必要があり、多くのコストと時間が必要になるという課題がある。また、斜行エレベータでは、昇降路を保守員が歩くことができるので、トロリー線の保守・点検を容易に行なうことができるのに対し、鉛直方向に移動するエレベータに適用した場合は、トロリー線の保守・点検が容易ではないという課題もある。
第2の従来例は、乗りかごが停止状態の時に集電子とトロリー線を接触させて給電し、乗りかごが走行中のときには集電子はトロリー線と開離した状態にするので、エレベータ走行時のトロリー線と集電子の接触摺勤音が無く、摩耗も発生しない。しかし、この場合も、トロリー線を昇降路内に支持する構造が新たに必要となるばかりか、乗りかごとトロリー線の間の距離が一定となるよう調整しながら据え付ける必要があり、多くのコストと時間が必要になるという課題がある。また、乗りかごは走行中の振動や、乗客の移動や乗降によって水平方向に変位する場合があり、集電子の取り付け位置によっては、その変位が増幅されて大きくなり、エレベータ走行中に集電子がトロリー線と衝突したり、エレベータ停止中に集電子とトロリー線が離れたりする可能性がある。すなわち、集電子を最良の位置に取り付けなくては、トロリー線と集電子の接触音が発生したり、摩耗が生じたりして、安定した給電ができなくなる。
第3の従来例は、ガイドレール内に絶縁材を介して給電線が埋め込まれているので、給電線を昇降路内に支持する新たな構造は必要なく、乗りかごと給電線の間の距離が一定となるよう調整しながら据え付ける手間も軽減される。しかし、ガイドレールを長手方向に沿って加工する必要があるなど、ガイドレールの製作に多大なコストを必要とする。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、第1の目的は給電線を昇降路内に支持するのに必要な新たな構造を必要最小限にするとともに、給電線を据え付ける作業を必要最小限にすることで、コストと時間を削減することである。第2の目的は、昇降路に据え付けた給電線の保守・点検作業を安全かつ容易に行える構成を提供することである。第3の目的は、集電子を最適な位置に取り付けることで、安定して給電線と集電子の接触音や磨耗を防止できると共に、安定した給電も行なうことができる構成を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の基本構成としての第1構成に係るエレベータの給電装置は、エレベータ昇降路内の昇降方向に敷設されて前記昇降路内を昇降する乗りかごに取り付けられた案内装置を案内するガイドレールと、前記昇降路内の前記昇降方向に敷設されて前記乗りかごに取り付けられた集電子を接触させることにより前記乗りかごへ電力を供給する給電線とを備えるエレベータの給電装置において、前記給電線は前記ガイドレールの近傍に配置されると共に、前記ガイドレールおよび前記給電線は少なくともその一部が共通である昇降路側取り付け構造により、前記昇降路に取り付けられていることを特徴とする。
本発明の第2構成に係るエレベータの給電装置は、上記第1構成に係る給電装置において、前記昇降路側取り付け構造は、前記ガイドレールを前記昇降路に取り付けるためのレールブラケットに前記給電線を固定する取付け部材を備えることを特徴とする。
本発明の第3構成に係るエレベータの給電装置は、上記第1構成に係る給電装置において、前記昇降路側取り付け構造は、前記ガイドレールに前記給電線を固定する取付け部材を備えることを特徴とする。
本発明の第4構成に係るエレベータの給電装置は、上記第1ないし第3構成に係る給電装置において、前記案内装置および前記集電子は、少なくとも一部が共通である乗りかご側取り付け構造により前記乗りかごに取り付けられていることを特徴とする。
本発明の第5構成に係るエレベータの給電装置は、上記第1ないし第3構成に係る給電装置において、前記集電子は、前記乗りかごの上部に取り付けられていることを特徴とする。
本発明の第6構成に係るエレベータの給電装置は、上記第1ないし第3構成に係る給電装置において、前記乗りかごの上部に前記集電子と前記給電線を点検するための点検用スペースが設けられていることを特徴とする。
本発明の第7構成に係るエレベータの給電装置は、上記第1ないし第3構成に係る給電装置において、前記集電子は、取り外し可能なカバーを備えることを特徴とする。
本発明の第8構成に係るエレベータの給電装置は、上記第1ないし第3構成に係る給電装置において、前記集電子は、前記案内装置の近傍に取り付けられた移動手段により移動自在に設けられると共に、前記乗りかごはこの乗りかご内で消費する電力を蓄積する電力蓄積装置と、前記集電子および給電線の接触・非接触状態を前記乗りかごの運転状況に関連付けて制御する制御装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の第9構成に係るエレベータの給電装置は、上記第8構成に係る給電装置において、前記制御装置は、前記乗りかごが停止しているときには前記集電子および前記給電線を接触状態とするように制御すると共に、前記乗りかごが昇降しているときには前記集電子および前記給電線を非接触状態とするように制御することを特徴とする。
本発明の第10構成に係るエレベータの給電装置は、上記第8構成に係る給電装置において、前記制御装置は、前記乗りかごが停止または低速で昇降しているときには前記集電子および前記給電線を接触状態とするように制御すると共に、前記乗りかごが高速で昇降しているときには前記集電子および前記給電線を非接触状態とするように制御することを特徴とする。
本発明の第11構成に係るエレベータの給電装置は、上記第8構成に係る給電装置において、前記制御装置は、前記電力蓄積装置としてのバッテリーに蓄積されている電力量が規定量より少ない場合には前記集電子および前記給電線を接触状態とするように制御すると共に、前記電力量が前記規定量よりも多い場合には前記集電子および前記給電線を非接触状態とするように制御することを特徴とする。
以下、本発明に係るエレベータの給電装置の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、図1ないし図6を用いて第1実施形態に係るエレベータの給電装置について説明する。最初に、第1実施形態の構成を説明する。図1は、本発明の第1実施形態によるエレベータ装置を示す模式図であり、エレベータ装置の全体を示す正面図である。
図1において、乗りかご1はロープ2の一端に結合され、このロープ2の他端には、釣合い重り3が結合されている。ロープ2は、建屋に設けられた巻上機シーブ4に巻掛けられ、巻上機シーブ4はモータ5により駆動される。モータ5は、制御線6によって制御装置7と結合され、制御装置7からの制御信号によりモータ5の駆動が制御される。
建屋には、電源装置8が設置され、電源装置8には2本の給電線9a、9bが接続されている。給電線9a、9bは、乗りかご1が走行する昇降路に沿って上下方向に配置されている。乗りかご1の上部には、給電装置10が搭載されており、給電装置10の一部である集電子11a、11bが、その先端に取り付けられている。図1においては、集電子11a、11bは、給電線9a、9bと接触している状態を示しているが、後述するように、乗りかご1の状態に応じて、接触したり接触しなかったりする。
また、建屋には建屋側アンテナ12が設けられ、伝送線13で制御装置7と接続されている。乗りかご1には、かご側アンテナ14が設けられている。建屋側アンテナ12とかご側アンテナ14は、互いに無線信号を送受信することができ、これらのアンテナを介して制御装置7と乗りかご1は、各種信号のやりとりを行なうことができる。
なお、乗りかご1や釣合重り3の両側には、それぞれ1対のガイドレールが設置され、このガイドレールと係合して乗りかご1や釣合い重り3を案内する案内装置が、乗りかご1や釣合い重り3に取り付けられているが、図が煩雑になるために、これらの構成は図1には表示されていない。
図2は、乗りかご1に搭載されている給電装置10付近を拡大した斜視図である。乗りかご1には、案内装置取付け枠15を介して案内装置16が取り付けられている。案内装置取付け枠15には給電装置10が取り付けられ、その先端には集電子11a、11bが取り付けられている。集電子11a、11bには電源配線17a、17bの一端が接続され、電源配線17a、17bの他端はかご制御ボックス18に引き込まれている。かご制御ボックス18には伝送線27aが取り付けられており、かご側アンテナ14と結ばれている。
昇降路には、レールブラケット19が設置され、その先端面にはガイドレール20が取り付けられている。ガイドレール20には前述した案内装置16が係合しており、乗りかご1が走行する際には、乗りかご1をガイドレール20に沿って案内するようになっている。レールブラケット19の先端面には、給電線支持部材22a、22bの一端も取り付けられ、その他端は給電線9a、9bに固定されている。つまり、ガイドレール20の近傍に給電線9a、9bが取り付けられ、それらは互いに平行で一定の距離を保ちながら、昇降路に取り付けられようになっている。給電線9a、9bの乗りかご側の面は、前述した集電子11a、11bが摺動可能に接触している。
図3は、かご制御ボックス18の内部を示す模式図である。かご制御ボックス18に引き込まれた電源配線17a、17bは、かご内電力供給装置23に接続されている。かご内電力供給装置23は電力蓄積装置24に内部配線25a、25bで接続されている。かご内電力供給装置23は、図示されていないドア駆動装置やかご内の照明器具など、乗りかご1に搭載されている各種電気機器に電力を供給している。
かご制御ボックス18の内部には、かご制御装置26が搭載されており、伝送線27aを介してかご側アンテナ14と接続され、伝送線27bを介してかご内電力供給装置23と接続され、伝送線27c を介して電力蓄積装置24と接続され、各種信号のやり取りにより、それぞれの機器の動作を制御するようになっている。
図4と図5はそれぞれ、給電装置10付近を拡大した平面図と正面図である。これらの図4と図5を用いて、給電装置10のより詳しい構成を説明する。図4,図5において、昇降路に設置されたレールブラケット19には、ガイドレール20と給電線9a、9bがそれぞれ、レールクリップ21a、21bおよび給電線支持部材22a、22bによって取り付けられている。
案内装置取付け枠15の側面には、アクチュエータ28が取り付けられ、アクチュエータ28には可動ロッド29が取り付けられている。アクチュエータ28には、図示されないかご制御ボックス18内のかご制御装置26との信号のやり取りができる手段が装備されており、かご制御装置26からの指令に応じて可動ロッド29を軸方向に出し入れする機能が備えられている。
案内装置取付け枠15の背面には、固定ロッド30が、背面方向に突出して取り付けられている。固定ロッド30の先端は、回転ロッド31の中央部付近と回転自在に結合されている。回転ロッド31は、中央部付近で固定ロッド30と回転自在に結合されるとともに、一端は前述の可動ロッド29と回転自在に結合され、他端はT形ロッド32の一端と回転自在に結合されている。
T形ロッド32の先端には絶縁材33a、33bを介して集電子11a、11bが、給電線9a、9bと接触するように取り付けられている。集電子11a、11bには電源配線17a、17bの一端が接続され、電源配線17a、17bの他端はかご制御ボックス18に引き込まれている。なお、図示していないが、T形ロッド32をガイドする機構があり、T形ロッド32は軸方向のみで直線運動するようになっている。
図6は、かご制御装置26からの指令によってアクチュエータ28が動作し、可動ロッド29を図6における矢印A方向に移動した状態を示す平面図である。この場合、回転ロッド31は、その中央部付近の固定ロッド30との結合点を中心に回転して、T形ロッド32を図6における矢印Bの方向に移動させる。この結果、集電子11a、11bも図6のB方向に移動し、集電子11a、11bと給電線9a、9bの間には、図6の符号δで示される隙間が生じることになる。
次に、作用について説明する。まず、ガイドレール20と、給電線9a、9bの取り付け作業について説明する。ガイドレール20のレールブラケット19への取り付け作業は従来と同じであり、ガイドレール20がほぼ鉛直になるよう慎重に芯出しをしながら行なわれる。
給電線9a、9bをレールブラケット19へ取り付ける際には、同じ長さの給電線支持部材22a、22bを用いて、順次取り付けていく。スペーサを介してガイドレール20をレールブラケット19へ取り付ける場合は、このスペーサと同じ厚さのスペーサを介して、給電線9a、9bをレールブラケット19へ取り付ける。このように作業することによって、昇降路の全長にわたって、給電線9a、9bとガイドレール20との相対的な位置関係を常に一定にしつつ給電線9a、9bを取り付けることができる。
乗りかご1は、ガイドレール20に沿って案内されるので、乗りかご1とガイドレール20との距離はほぼ一定とみなすことができる。また、前述したように給電線9a、9bとガイドレール20との相対的な位置関係は常に一定である。したがって、前述したように取り付けた給電線9a、9bとガイドレール20との距離はほぼ一定とみなすことができ、乗りかごとの距離が一定となるように煩雑な調整を行ないながら給電線を据え付ける必要はない。また、本第1実施形態では、給電線9a、9bを昇降路に支持するのに必要となる新たな構造は、給電線支持部材22a、22bとその固定に使用するボルト,ナット,スペーサ類のみである。
次に、乗りかご1が停止している状態での乗りかごへの給電について説明する。乗りかご1へ、建屋に設置されている電源装置8から、給電線9a、9bを介して所定電力が供給されている。給電線9a、9bには、乗りかご1に搭載された給電装置10の一部である集電子11a、11bが接触しているので、集電子11a、11bと電源配線17a、17bを介して、かご内電力供給装置23に電力が供給される。かご内電力供給装置23は、乗りかご1に搭載されている各種の電気機器に電力を供給したり、電力蓄積装置24にその電力を蓄積したりする。これらの動作は、かご制御装置26により制御される。電力蓄積装置24に蓄積された電力は、かご内電力供給装置23に電力が供給されない場合に使用される。
乗客が乗降する際に、乗りかご1が揺れて、乗りかご1のある部分では変位が大きく増幅される場合がある。しかし、案内装置16はガイドレール20に係合しているため、この部分の変位は少ない。また、給電装置10は案内装置16の近傍に取り付けられているため、給電装置10の先端に取り付けられている集電子11a、11bの変位も少なくなる。したがって、乗りかご1が揺れても集電子11a、11bの部分で変位が大きく増幅されることはなく、集電子11a、11bが給電線9a、9bから離れることはなく、安定した電力の供給がなされることになる。
次に、乗りかご1が走行を開始する場合について説明する。走行を開始する場合、制御装置7はモータ5に駆動指令を発すると共に、建屋側アンテナ12から、かご側アンテナ14に向け、駆動指令を発した旨の信号を発信する。駆動指令を受けたモータ5は、巻上機シーブ4を回転させ、乗りかご1と釣合重り3を駆動し、乗りかご1は走行を開始することになる。
一方、建屋側アンテナ12から発信された信号は、かご側アンテナ14で受信され、伝送線27aを介して、かご制御装置26に伝達される。信号を受信したかご制御装置26は、アクチュエータ28に指令を発して、可動ロッド29を図6の矢印A方向に移動させる。これにより、回転ロッド31は、その中央部付近の固定ロッド30との結合点を中心に回転し、T形ロッド32を図6の矢印B方向に移動させる。この結果、集電子11a、11bも図6の矢印B方向に移動して、集電子11a、11bと給電線9a、9bの間には、図6の符号δで示される隙間が生じる。
この状態で乗りかご1は走行することになるが、集電子11a、11bと給電線9a、9bの間には隙間δが生じているので、集電子11a、11bや給電線9a、9bの摺動音が発生したり、これらに摩耗が発生したりすることもなくなる。また、乗りかご1への給電は途絶えることになるが、電力蓄積装置24に蓄積された電力を利用して、乗りかご1に搭載されている各種の電気機器への電力の供給を継続することができる。
走行中の横揺れによって、乗りかご1のある部分では変位が大きく増幅される場合がある。しかし、案内装置16はガイドレール20に係合しているため、この部分の変位は少ない。また、給電装置10は、案内装置16の近傍に取り付けられているために、給電装置10の先端に取り付けられている集電子11a、11bの変位も少なくなる。したがって、乗りかご1が揺れても集電子11a、11bの部分で変位が大きく増幅されることはなく、集電子11a、11bが給電線9a、9bと衝突することはなく、常に安定して摺動音の発生や摩耗の発生を防止することができる。
乗りかご1が目的階に到着して停止する場合は、走行を開始する場合と同じ系統でアクチュエータ28に復帰指令を発することによって、集電子11a、11bと給電線9a、9bが接触している状態に復帰させることができる。
以上の説明では、停止中は集電子11a、11bと給電線9a、9bを接触させ、走行中は集電子11a、11bと給電線9a、9bを離すものとして説明したが、低速走行中は集電子と給電線を接触させ、高速走行中は集電子と給電線を離すようにしたり、バッテリーに蓄積している電力量が規定量より少ない場合には、集電子11a、11bと給電線9a、9bを接触させて規定量より多い場合は集電子11a、11bと給電線9a、9bを離すようにしたりするなど、集電子11a、11bと給電線9a、9bの接触状況を、乗りかごの運転状況や電力蓄積装置への電力蓄積状況に関連付けて制御しても良い。
また、以上の説明では2本の給電線で給電する場合について説明したが、給電線は2本に限定されるわけではなく、3本以上の給電線を用いて給電しても差し支えない。
以上のように、本第1実施形態によれば、給電線を昇降路内に支持するのに必要な新たな構造を必要最小限にするとともに、給電線を据え付ける作業を必要最小限にすることができ、また、集電子を最適な位置に取り付けることで、安定して給電線と集電子の接触音や磨耗を防止でき、安定した給電も行なうことができる。
また、レールブラケットは、給電線を取り付けるスペースを確保するため、従来よりも幅の広いものを使用する必要が生じる場合もあるが、これによる材料コストの増加は僅かである。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るエレベータの給電装置について、図7を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
図7は、上下一対のブラケットの中間付近を示した断面図である。ガイドレール20の背面には、支え板34が取り付けられている。支え板34には、給電線支持部材22a、22bが取り付けられている。給電線支持部材22a、22bの先端には、給電線9a、9bが取り付けられ、給電線9a、9bを昇降路内に支持している。
つまり、第1実施形態における給電線9a、9bは、給電線支持部材22a、22bを介してレールブラケット19に取り付けられていたが、第2実施形態においてはガイドレール20に直接取り付けられる構造になっている。
給電線9a、9bは、ガイドレール20に直接取り付けられているので、給電線9a、9bとガイドレール20との相対的な位置関係は、昇降路全長にわたって常に同一になっている。また、乗りかご1とガイドレール20との距離はほぼ一定とみなすことができるので、乗りかごとの距離が一定となるように、さらに容易で精度良く給電線を据え付けることができるようになる。
以上の説明では、給電線支持部材22a、22bに給電線9a、9bが取り付けられているものとして説明したが、給電線支持部材22a、22bを省略して、支え板34に給電線9a、9bを直接取り付けるようにしても良い。
以上のように本第2実施形態によっても、給電線を昇降路内に支持するのに必要な新たな構造を必要最小限にするとともに、給電線を据え付ける作業をさらに容易で精度良く行なうことができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図8を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
図8は、乗りかご1の上部に搭載されている給電装置付近を拡大した斜視図である。カバー35が案内装置取付け枠15に、ボルト36a、36bにより着脱可能に取り付けられている。給電装置全体は、カバー35で覆われている。カバー35の前には点検用スペース37が設けられている。
昇降路に設置された給電線9a、9bや給電装置を、保守・点検する作業について説明する。保守員は、点検用スペース37に位置し、乗りかご1を低速で走行させることにより、昇降路に沿って給電線9a、9bを保守・点検する。この時、給電装置全体は、カバー35で覆われているので、充電部で感電したり、摺動部にはさまれたりすることは無く、安全に保守・点検することができる。
また、給電装置を点検する場合には、保守員は点検用スペース37に位置して、ボルト36a、36bを緩めて外すことにより、カバー35を取り外し、給電装置を保守・点検することができる。
以上のように、本第3実施形態によって、昇降路に据え付けた給電線の保守・点検作業を安全かつ容易に行なえる構成を提供することができる。
本発明の第1実施形態によるエレベータ給電装置を模式的に示す正面図。 本発明の第1実施形態の給電装置付近を拡大して示す斜視図。 本発明の第1実施形態のかご制御ボックス内部を示す模式図。 本発明の第1実施形態の給電装置付近を拡大して示す平面図。 本発明の第1実施形態の給電装置付近を拡大して示す正面図。 本発明の第1実施形態の給電装置付近を拡大して示す平面図。 本発明の第2実施形態の上下一対のブラケットの中間付近を示す断面図。 本発明の第3実施形態の給電装置付近を拡大して示す斜視図。
符号の説明
1 乗りかご
9a、9b 給電線
10 給電装置
11a、11b 集電子
15 案内装置取付け枠
16 案内装置
18 かご制御ボックス
19 レールブラケット
20 ガイドレール
24 かご制御装置
28 アクチュエータ
35 カバー
37 点検用スペース

Claims (11)

  1. エレベータ昇降路内の昇降方向に敷設されて前記昇降路内を昇降する乗りかごに取り付けられた案内装置を案内するガイドレールと、前記昇降路内の前記昇降方向に敷設されて前記乗りかごに取り付けられた集電子を接触させることにより前記乗りかごへ電力を供給する給電線とを備えるエレベータの給電装置において、
    前記給電線は前記ガイドレールの近傍に配置されると共に、前記ガイドレールおよび前記給電線は少なくともその一部が共通である昇降路側取り付け構造により、前記昇降路に取り付けられていることを特徴とするエレベータの給電装置。
  2. 前記昇降路側取り付け構造は、前記ガイドレールを前記昇降路に取り付けるためのレールブラケットに前記給電線を固定する取付け部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの給電装置。
  3. 前記昇降路側取り付け構造は、前記ガイドレールに前記給電線を固定する取付け部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの給電装置。
  4. 前記案内装置および前記集電子は、少なくとも一部が共通である乗りかご側取り付け構造により前記乗りかごに取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし3に記載のエレベータの給電装置。
  5. 前記集電子は、前記乗りかごの上部に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし3に記載のエレベータの給電装置。
  6. 前記乗りかごの上部に前記集電子と前記給電線を点検するための点検用スペースが設けられていることを特徴とする請求項1ないし3に記載のエレベータの給電装置。
  7. 前記集電子は、取り外し可能なカバーを備えることを特徴とする請求項1ないし3に記載のエレベータの給電装置。
  8. 前記集電子は、前記案内装置の近傍に取り付けられた移動手段により移動自在に設けられると共に、前記乗りかごはこの乗りかご内で消費する電力を蓄積する電力蓄積装置と、前記集電子および給電線の接触・非接触状態を前記乗りかごの運転状況に関連付けて制御する制御装置と、を備えることを特徴とする請求項1ないし3に記載のエレベータの給電装置。
  9. 前記制御装置は、前記乗りかごが停止しているときには前記集電子および前記給電線を接触状態とするように制御すると共に、前記乗りかごが昇降しているときには前記集電子および前記給電線を非接触状態とするように制御することを特徴とする請求項8に記載のエレベータの給電装置。
  10. 前記制御装置は、前記乗りかごが停止または低速で昇降しているときには前記集電子および前記給電線を接触状態とするように制御すると共に、前記乗りかごが高速で昇降しているときには前記集電子および前記給電線を非接触状態とするように制御することを特徴とする請求項8に記載のエレベータの給電装置。
  11. 前記制御装置は、前記電力蓄積装置としてのバッテリーに蓄積されている電力量が規定量より少ない場合には前記集電子および前記給電線を接触状態とするように制御すると共に、前記電力量が前記規定量よりも多い場合には前記集電子および前記給電線を非接触状態とするように制御することを特徴とする請求項8に記載のエレベータの給電装置。
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