JP2009065591A - 無線icタグ読み取りシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】無線ICタグ読み取りにおいて、空きチャネルの有効利用を図りつつデータの高速伝送の要請を満たす。
【解決手段】この無線ICタグ読み取りシステムは、複数の単位無線チャネルを使用して無線ICタグとの送受信を行うリーダ/ライタと、複数の単位無線チャネルのそれぞれにおける受信電波強度を同時に且つ繰り返して測定し、測定結果を示す情報を出力するリーダ/ライタのキャリアセンス実行部と、複数の単位無線チャネルのそれぞれにおける使用の可否を示す情報に基づいて、リーダ/ライタに使用させる単位無線チャネルを決定するリーダ/ライタ制御装置とを有し、リーダ/ライタ制御装置は、使用可能な単位無線チャネルに隣接する他の単位無線チャネルが使用可能であるかどうかを判定し、隣接する他の単位無線チャネルが使用可能である場合、リーダ/ライタに隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、無線ICタグ読み取りシステムに関し、より詳しくはいわゆる無線ICタグ(電子タグ、RFIDともいう)を読み取るための無線ICタグ読み取りシステムに関する。
いわゆる無線ICタグの読み取り装置は、他の読み取り装置が同一周波数帯域を使用する場合、近傍に存在すると双方の読み取り装置、或いは本来応答すべきではない読み取り装置と無線ICタグとの間において、読み取り用電波の干渉が起こる可能性があり、正常な無線ICタグの読み取りができなくなるおそれがある。
外部から放射された電波と読み取り用電波が互いに干渉することにより正常な無線ICタグの読み取りができなくなることを回避するため、無線ICタグ読み取り装置に割り当てられた周波数帯域を複数のチャネルに分割してチャネル単位で読み取り用電波の送信を行うことも一般的に行われている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
"情報通信審議会 情報通信技術分科会 省電力無線システム委員会 報告(案)"、[online]、[平成18年11月8日検索]、インターネット<http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/pdf/051005_2_2.pdf> 特開2000−20651号公開公報 特開2003−60652号公開公報
しかし、無線ICタグ読み取り装置に割り当てられた無線帯域が制限(限定)されている場合、各チャネルの帯域幅も制限(限定)される。例えば、米国では、902MHz〜928MHz(帯域幅26MHz)という帯域が無線ICタグ読み取り装置に割り当てられるのに対して、日本では、950MHz〜956MHz(帯域幅6Mz)、韓国では910MHz〜914MHz(帯域幅4MHz)であり、実際には両端の周波数帯域は隣接周波数帯域との干渉防止のためのガードバンドとされるため、さらに帯域幅が制限されている。
このような環境において、一般に無線ICタグ読み取り装置は一つのチャネルを使用して無線ICタグとの通信を行うのであるが、使用中のチャネルに隣接するチャネルが空きチャネル(他の無線ICタグ読み取り装置によって使用されておらず、またフロアノイズや、外部からの飛び込み電波などによる干渉電波が存在しないチャネル)であってもそのチャネルを使用せずに、無線ICタグとの送受信が行われる。
この場合、空きチャネルの有効利用を図ることができない、またより高速なデータ伝送を行う機会があるにもかかわらず見過ごせざるを得なかったという問題点があった。
本発明の目的は、隣接する複数のチャネルを束ねて使用することにより、空きチャネルの有効利用を図りつつデータの高速伝送の要請を満たすことが可能な無線ICタグ読み取り技術を提供することにある。
本発明は、複数の単位無線チャネルを束ねて使用可能な、無線ICタグの読み取りを行う無線ICタグ読み取りシステムとして提案される。
この無線ICタグ読み取りシステムは、複数の単位無線チャネルを使用して無線ICタグとの送受信を行う送受信手段(例えば、リーダ/ライタ、より詳しくはその送信部及び受信部、主制御部)と、複数の単位無線チャネルのそれぞれにおける受信電波強度を同時に且つ繰り返して測定し、測定結果を示す情報を出力するキャリアセンス手段(例えば、リーダ/ライタのキャリアセンス実行部)と、複数の単位無線チャネルのそれぞれにおける使用の可否を示す情報に基づいて、送受信手段に使用させる単位無線チャネルを決定する制御手段(例えば、リーダ/ライタ制御装置)とを有し、制御手段は、キャリアセンス手段により出力された測定結果を示す情報に基づいて、使用可能な単位無線チャネルに隣接する他の単位無線チャネルが使用可能であるかどうかを判定し、隣接する他の単位無線チャネルが使用可能である場合、例えば、その状況を無線ICタグ読み取り装置の内部にステータス・レジスタの形で提示するか、又は制御を行っている上位側にメッセージを通知するなどを行い、送受信手段に、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることを特徴としている。
この無線ICタグ読み取りシステムによれば、空きチャネルの有効利用を図りつつデータの高速伝送の要請を満たすことが可能となる。
また、上記の無線ICタグ読み取りシステムにおいて、制御手段は、他の送受信手段が使用している単位無線チャネルを含まないように、送受信手段に束ねて使用させる隣接する複数の単位無線チャネルの選択を行うようにしてもよい。
かかる無線ICタグ読み取りシステムによれば、空きチャネルの有効利用を図りつつデータの高速伝送の要請を満たすことが可能となることに加えて、他の送受信手段との電波干渉による読み取り効率/成功率の低下を防止することが可能となる。
また、上記の無線ICタグ読み取りシステムにおいて、制御手段は、送受信手段に、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能か否かを示す情報を記憶するステータスレジスタを有しており、制御手段が送受信手段に送受信を行うことを要求する場合、ステータスレジスタが記憶する情報が隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能であることを示している場合、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させる指示を制御手段は送受信手段に送信する、ことを特徴としてもよい。
かかる特徴を有する無線ICタグ読み取りシステムによれば、複数の単位無線チャネルを束ねて高速通信を行うことの可否をより高速に行うことが可能となり、無線ICタグ読み取り効率の向上を図ることが可能となる。
また、上記無線ICタグ読み取りシステムにおいて、送受信手段は、キャリアセンス手段が出力する測定結果を示す情報に基づいて、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用することが可能か否かを示す情報を記憶し、且つ制御手段から無線ICタグとの送受信を開始すべき旨の命令を受信した場合、情報に基づいて制御手段に高速通信の実行可否を制御手段に通知することを特徴としてもよい。
かかる特徴を有する無線ICタグ読み取りシステムによれば、個々の送受信手段周囲の単位無線チャネル使用状況の変化に直ちに対応して、複数の単位無線チャネルを束ねて高速通信を行うことの可否をより高速に行うことが可能となる。
また、上記の無線ICタグ読み取りシステムにおいて、送受信手段は、各単位無線チャネルの使用可否を示す情報(例えば、第3の実施の形態におけるBit8からBit0)及び、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能か否かを示す情報(例えば、第3の実施の形態におけるBit10)を記憶するステータスレジスタを有しているようにしてもよい。
かかる無線ICタグ読み取りシステムによれば、高速アクセス可能なステータスレジスタを利用することにより、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用する高速通信による無線ICタグとの通信を行うか否かを、より高速に判断することが可能となる。
また、上記の無線ICタグ読み取りシステムにおいて、送受信手段は、無線ICタグとの通信が正常に終了していないと判定した場合、ステータスレジスタに記憶されている隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能か否かを示す情報を参照し、この情報が隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能であることを示している場合、複数の単位無線チャネルを束ねて使用して無線ICタグとの通信を再度実行するようにしてもよい。
かかる無線ICタグ読み取りシステムによれば、上位の装置からの指令を待たずに無線ICタグとの通信、すなわち無線ICタグの読み取り処理を完了することができるため、より短時間での無線ICタグ40の読み取りが可能になる。
また、上記の無線ICタグ読み取りシステムにおいて、前記送受信手段は、複数の単位無線チャネルを束ねて使用して無線ICタグとの送受信を開始した後、無線ICタグとの通信が正常に終了していないと判定した場合、先に送受信に使用していた単位無線チャネルの数より少ない数の単位無線チャネルを使用して、前記無線ICタグとの通信を再度実行するようにしてもよい。
かかる無線ICタグ読み取りシステムによれば、上位の装置からの指令を待たずに無線ICタグとの通信、すなわち無線ICタグの読み取り処理を完了することができることに加えて、使用する単位無線チャネルの数を少なくすることにより、再度通信エラーが発生する可能性をさげつつ、短時間での無線ICタグ40の読み取りを可能とすることができる。
また、上記の無線ICタグ読み取りシステムにおいて、送受信手段は、複数の単位無線チャネルを束ねて使用して無線ICタグとの通信を再度実行したのち、その通信が正常に終了していないと判定した場合、制御手段に通信が正常に終了しないことを知らせるメッセージを送信するようにしてもよい。
かかる無線ICタグ読み取りシステムによれば、通信が正常に終了できない場合、問題発生した内容、対処内容などを上位の装置に通知することが可能となる。
本発明によれば、隣接する複数のチャネルを束ねて使用することによりデータの高速伝送の要請を満たすとともに、使用可チャネル(空きチャネル)の有効利用を図ることが可能な無線ICタグ読み取り技術を提供できる。
まず、本実施の形態における無線ICタグ読み取りシステムの基本的構成の例を説明する。
[1.無線ICタグ読み取りシステム]
図1は、本発明の一実施の形態である無線ICタグ読み取りシステムの基本的構成の例を示す機能ブロック図である。
無線ICタグ読み取りシステム1は、リーダ/ライタ制御装置10と、このリーダ/ライタ制御装置10に接続されたリーダ/ライタ20と、リーダ/ライタ20に接続されたアンテナユニット30とで構成される。以下、無線ICタグ読み取りシステム1の各構成要素について説明する。
[1.1.リーダ/ライタ制御装置]
リーダ/ライタ制御装置10は、リーダ/ライタ20の読み取り処理、すなわち無線ICタグ40との送受信処理、これに伴う送信時間制御、及びキャリアセンス(LBT)の結果に基づく空きチャネルの有無判定、送受信に使用する単位無線チャネルの決定及び指令、隣接する複数のチャネルを使用して送受信をすることの指令などを行う。すなわち、リーダ/ライタ制御装置10は、リーダ/ライタ20に読み取り動作(無線ICタグを受信状態にするための搬送波などの送信、質問コマンドを載せた変調波の送信、無線ICタグに電源供給し続けるための搬送波などの送信、無線ICタグからの応答の受信)を実行する様に命令し、また、リーダ/ライタ20に無線ICタグ40から読み取ったデータを送信する様に命令し、リーダ/ライタ20から受け取ったデータを記憶し、所定の情報処理(例えば、無線ICタグのユニークIDの一覧リストの生成)を行う機能を有するとともに、リーダ/ライタ20が送受信に使用する単位無線チャネルの指定、送受信に使用する単位無線チャネルに隣接する単位無線チャネルが未使用(空きチャネル)である場合複数のチャネルを束ねて使用する指令、及びキャリアセンスの実行結果の記憶、キャリアセンス結果に基づく使用チャネルの決定及び送信時間制御などを行う。
リーダ/ライタ制御装置10は、CPUなどの演算処理装置、ROM、RAMなどの記憶装置を備えた情報処理装置であって、例えば、コンピュータや各種コントローラなどである。図2は、リーダ/ライタ制御装置10のハードウエア構成例を示すブロック図である。図2に示す構成例において、リーダ/ライタ制御装置10は、CPU201と、一時記憶手段であるRAM202と、プログラムや固定データを記憶するROM203と、キーボードやポインティングデバイスなど利用者の入力を信号化してCPU201に提供する入力装置204と、CPU201の処理結果を利用者に示すための画面表示装置205(例えば、液晶ディスプレイ装置)と、リーダ/ライタ20と通信を行うための通信制御装置206(例えば、LANボードなど)とを有している。
図3は、リーダ/ライタ制御装置の機能ブロック図である。リーダ/ライタ制御装置10は、リーダ/ライタ20の送信及び受信動作を制御するとともに、リーダ/ライタ20が無線ICタグ40との送受信を行う際に使用する単位無線チャネル(すなわち、搬送波の周波数)を指定し、隣接する複数の単位無線チャネルが未使用である場合はこれら複数の単位無線チャネルを束ねて使用し、送受信を行うことを指令する送受信制御部211と、リーダ/ライタ20からキャリアセンスの結果を受け取り、これを記憶させるとともに、キャリアセンスの対象とする単位無線チャネル(周波数)を指示するキャリアセンス制御部212と、キャリアセンス結果を記憶格納するキャリアセンス結果記憶部213とを有する。
図4は、キャリアセンス結果記憶部213の記憶内容の例を示す図である。図4は、キャリアセンス結果記憶部の記憶内容であるキャリアセンス結果テーブルのデータ構成例を示している。この例では、キャリアセンス結果テーブル400は、リーダ/ライタ20の使用可能周波数帯として割り当てられた各単位無線チャネルについて、一つずつレコード401を有し、各レコード401はフラグ記憶フィールド402を有する。フラグ記憶フィールド402には、当該単位無線チャネルが使用可能であるか否かを示す情報、例えば、当該単位無線チャネルにおける干渉波電波の強さが所定値未満若しくは以下であるか否かを示す情報が書き込まれる。例えば、キャリアセンス制御部212が受け取った測定結果が、その単位無線チャネルの干渉波電波の強さが所定値の−74dBm以下であることを示していれば、キャリアセンス制御部212は、該当するレコード401のフラグ記憶フィールド402に「0」を格納する。一方、キャリアセンス制御部212が受け取った測定結果が、その単位無線チャネルの干渉波電波の強さが所定値の−74dBmを超えていることを示していれば、該当するレコード401のフラグ記憶フィールド402に「1」を格納する。フラグ記憶フィールド402に書き込まれる情報は、その単位無線チャネルにおける直近のキャリアセンスの結果であって、当該単位無線チャネルにおけるキャリアセンスが実行されるごとに最新の情報に書き換えられる。
なお、リーダ/ライタ制御装置10のこれら各部211〜213及びリーダ/ライタ制御装置10の動作については、後述する。
[1.2.リーダ/ライタ]
次に、本実施の形態にかかるリーダ/ライタ20を説明する。
リーダ/ライタ20は、無線により無線ICタグ40と送受信を行い、無線ICタグ40が記憶する情報(例えば、ユニークID)を読み取る装置である。また、リーダ/ライタ20は、無線ICタグ40と送受信を行う場合に、使用可能な複数の単位無線チャネル(周波数帯域)を選択的に用いることができるようになっている。例えば、いわゆる高出力型950MHz帯パッシブタグを読み取るリーダ/ライタを例にとると、送受信に割り当てられた無線帯域952〜954MHzを200KHz幅で分割した9つの単位無線チャネルを、このリーダ/ライタ20は選択的に用いることができる。
また、リーダ/ライタ20は、複数の単位無線チャネルのうち隣接する単位無線チャネルが未使用(使用可)な状態である場合には、これら隣接する単位無線チャネルを束ねて送受信を行うことができる。例えばチャネル2からチャネル4までの3つの単位無線チャネルが未使用である場合には、これら3つの単位無線チャネルを帯域幅600KHz(=200KHz×3)の一つのチャネルとして使用して送信を行うことができる。
また、リーダ/ライタ20は、上記単位無線チャネルのそれぞれについて、別のリーダ/ライタなど他の無線局による周波数帯域の使用の有無を監視するため、これら複数の単位無線チャネルを所定期間ずつ順番に継続してキャリアセンスする。本実施の形態にかかるリーダ/ライタ20において、各単位無線チャネルにおけるキャリアセンス時間は、通常そのリーダ/ライタが従わなければならない規格・基準で定められた時間とし、例えば前述の高出力型950MHz帯パッシブタグのためのリーダ/ライタであれば、各単位無線チャネルについて5msずつキャリアセンスを行う。
リーダ/ライタ20は、無線ICタグ40の読み取りのための電波送信中及び送信後の停止時間中であってもキャリアセンスを継続的且つ循環的に実行し続ける。もちろん送信時間及び停止時間以外(例えば、待機時間中)においてもキャリアセンスを継続的且つ循環的に実行し続ける。
リーダ/ライタ20は、上記のキャリアセンスの結果をリーダ/ライタ制御装置10に渡す。リーダ/ライタ20からキャリアセンスの結果を受けたリーダ/ライタ制御装置10は、各単位無線チャネルの使用可否を示すデータであるキャリアセンス結果テーブル400を記録する。
リーダ/ライタ20は、無線ICタグ40の読み取りを行う場合には、上記のキャリアセンスの結果に応じていずれかの単位無線チャネルを選択し、或いは隣接する複数の単位無線チャネルを選択し、それら単位無線チャネルにおいて無線ICタグ40とのコマンド/データの送受信を行う。
リーダ/ライタ20は、各単位無線チャネルを順番に切り替えながらキャリアセンスを行う一方、リーダ/ライタ制御装置10からの指令に応じて指定された単位無線チャネルにおいて無線ICタグ40の読み取りのための送受信を行う。この送受信は、最長で連続送信可能時間まで継続して行うことができる。この連続送信可能時間終了後さらに続けて送信を行う必要がある場合には、リーダ/ライタ20は連続送信可能時間終了時まで継続的行われていたキャリアセンスの最新結果を参照して、空きチャネルとなっている単位無線チャネルを探し、空きチャネルとなっている単位無線チャネルがあれば、その単位無線チャネルに移行して当該単位無線チャネルにおいて送信停止時間、キャリアセンス時間、バックオフ時間の経過を待つことなく直ちに送信を継続して行う。
図5に、リーダ/ライタ20の構成例を示すブロック図を掲げる。以下、図5を参照しながらリーダ/ライタ20の構成例を説明する。リーダ/ライタ20は、送信部501と、受信部502と、第一周波数可変発振部503と、キャリアセンス実行部504と、第二周波数可変発振部505と、主制御部506と、通信制御部507とを有している。
[1.2.1.送信部]
送信部501は、アンテナユニット30を介して無線ICタグ40へ搬送波や変調波を無線により送信する。図5は、送信部501の回路構成例を示すブロック図である。以下、図6を参照しながら送信部501の構成例について説明する。
図6に示す構成例では、送信部501は変調回路601と、変調回路601の出力側に接続された増幅回路602と、増幅回路602の出力に接続された第1のローパスフィルタ603と、第1のローパスフィルタ603の出力に接続されたカプラ604と、カプラ604の出力に接続された第2のローパスフィルタ605と、カプラ604の別の出力に接続されたパワー・ディテクタ606とを有している。
変調回路601は、主制御部506から出力されたコマンドなどをベースバンド信号として、第一周波数可変発振部503から出力された搬送波信号を所定の変調方式(例えば、Direct UP Converter方式)で変調し、変調波を出力する。増幅回路602は、変調波を変調回路601から受け取り、この変調波を空中放射できるレベルまで増幅する。第1のローパスフィルタ603、第2のローパスフィルタ605は、増幅された変調波に含まれるスプリアス信号を除去する役目を有する。カプラ604は、増幅された変調波を第1のローパスフィルタ603から受け取り、この変調波を分配してパワー・ディテクタ606に出力する。パワー・ディテクタ606は分配された変調波を受け取り、送信出力を検出して主制御部506に出力する。 また、このパワー・ディテクタ606は、電波送出時の、アンテナの接続の有無によって、検出値に違いがでるので、間接的にアンテナの接続がなされているかを知ることが可能となる。この違いを、主制御部506にて判断して、アンテナ未接続時の大電力での出力を抑制することや、読み取り装置を制御している上位側に通知することも可能である。(図は省略)
また変調回路601には前記第一周波数可変発振部503の出力が接続され、第一周波数可変発振部503から出力された信号を搬送波として変調を行う。
[1.2.2.受信部]
次に、受信部502について説明する。図7に、受信部502の回路構成例を示すブロック図を掲げる。図7に示す受信部502は、復調回路701と、増幅回路702とを有している。復調回路701には、アンテナユニットが受信した電波が供給される。また、復調回路701には、第一周波数可変発振部503の出力が接続されており、送信部が用いている単位無線チャネルと同一の単位無線チャネルを使用して無線ICタグ40からの応答を受信する。復調回路701は、例えばダイレクトコンバージョン方式を用いるデモジュレータで構成される。
増幅回路702は、復調回路701の出力を、アナログ信号をデジタル変換可能なレベルまで増幅する。例えば、増幅回路702は、復調回路701の出力に接続される第1の差動アンプ、これに接続されるアクティブ・フィルタ、さらにアクティブ・フィルタの出力に接続される第2の差動アンプによって構成される。増幅回路702の出力はADコンバータ(図略)を介してデジタル信号に変換され、主制御部506に渡される。
[1.2.3.第一周波数可変発振部]
第一周波数可変発振部503は、リーダ/ライタ制御装置10によって指定された単位無線チャネルに対応する周波数の搬送波信号を生成し、これを送信部501及び受信部502に供給する。第一周波数可変発振部503は、例えば、PLL(Phase Lock Loop)IC及びVCO(Voltage Control Oscillator)ICを搭載したモジュールである。
また、第一周波数可変発振部503は、複数の単位無線チャネルを束ねて使用することを指令された場合には、複数の単位無線チャネルを一つのチャネルとして使用するのに適した搬送波信号を生成する。
[1.2.4.キャリアセンス実行部]
キャリアセンス実行部504は、リーダ/ライタ制御装置10によって指定された単位無線チャネルのキャリアセンスを行い、指定された単位無線チャネルにおける受信電波(干渉電波)の信号強度を測定し出力する。図8に、キャリアセンス実行部504の回路構成例を示す。図8に示す構成例では、キャリアセンス実行部504は、アンテナユニット30が受信した受信信号と、第二周波数可変発振部505から出力される基準信号(指定された単位無線チャネルの中心周波数)とを混合してIF信号を出力するミキサ801と、ミキサ801の出力から基準信号(PLL_LO信号)やノイズを取り除くローパスフィルタ802と、ローパスフィルタ802の出力をDCレベルで変換可能にするまで増幅する増幅回路(例えば、ログアンプ)803とで構成される。この増幅回路803の出力はRSSI(Received Signal Strength Indicator)として、主制御部506に渡される。
[1.2.5 .第二周波数可変発振部]
第二周波数可変発振部505は、リーダ/ライタ制御装置10によって指定された単位無線チャネルに対応する周波数で基準信号(PLL_LO信号)を生成し、これをキャリアセンス実行部504に供給する。第二周波数可変発振部505は、例えば、PLL(Phase Lock Loop)IC及びVCO(Voltage Control Oscillator)ICを搭載したモジュールである。
[1.2.6.主制御部]
主制御部506は、リーダ/ライタ制御装置10からの制御命令を受け取り、これを解釈して送信部に未変調の搬送波やコマンドを乗せた変調波を送信させ、またこの送信した変調波に反応する無線ICタグ40からの応答信号を受信した受信部502の出力をデータ(ユニークID)にしてリーダ/ライタ制御装置10に渡す。また、主制御部506は、第一周波数可変発振部503、及び第二周波数可変発振部505に基準信号の周波数を部別個に指示する。また主制御部506は、キャリアセンス実行部504から出力されるRSSIを受け取り、これをリーダ/ライタ制御装置10に渡して、前述したキャリアセンス実行結果として記憶させる。
[1.2.7.通信制御部]
通信制御部507は、リーダ/ライタ制御装置10と通信を行う装置であって、例えばLANボードなどである。
[1.3.アンテナユニット]
図1に戻り、本実施の形態における無線ICタグ読み取りシステム1の構成要素の説明を続ける。
アンテナユニット30は、リーダ/ライタ20、より詳しくは送信部501から受け取った搬送波又は変調波を空中に放射し、これら搬送波又は変調波を無線ICタグ40に向けて放射すると共に、無線ICタグ40から放射された応答を受信し、この応答をリーダ/ライタ20、より詳しくは受信部502に供給する。また、アンテナユニット30は、受信信号(干渉電波を含む)をリーダ/ライタ20,より詳しくはキャリアセンス実行部504に供給する。
アンテナユニット30は、一例としては、送信用アンテナ、受信用アンテナ(例えば、ポールアンテナ、パッチアンテナなど)とこれを収納保護するためのケース(例えば、樹脂成形ケース)で構成されている。本実施の形態では、アンテナユニット30は、リーダ/ライタ20とは別体の装置になっており、アンテナユニット30はリーダ/ライタ20とはLANケーブルなどで接続される。従って、アンテナユニット30は、リーダ/ライタ20から離れた場所であっても設置できる様になっている。
また、アンテナユニット30が備える送信用アンテナ、受信用アンテナは別体型(送信用アンテナ、受信用アンテナを別個に設けている)であってもよいし、一体型(一つのアンテナを送信用及び受信用として用いる)のいずれであってもよい。
また、本発明が採用しうる別の構成例としては、アンテナユニット30をリーダ/ライタ20と別体とはせずに、複数のアンテナユニット30全体、若しくは送信アンテナ/受信アンテナをリーダ/ライタ20内に組み込む構成としても本実施の形態は成立する。
また、リーダ/ライタ20に接続するアンテナユニット30の数は一つに制限されない。一つのリーダ/ライタ20に複数のアンテナユニット30を接続し、リーダ/ライタ20はこれら複数のアンテナユニット30を切り替えながら送受信処理、キャリアセンス実行処理を行うような構成としても構わない。例えば、ある倉庫のような閉鎖空間内の四方にそれぞれアンテナ/ユニット30を設置し、これら4つのアンテナユニット30を一つのリーダ/ライタ20にケーブルなどを介して接続する。リーダ/ライタ20はこれら4つのアンテナユニット30をスイッチなどの切り替え手段で切り替えて接続し、4つの異なる方向及び位置から送受信、及び/又はキャリアセンスを行うようにしてもよい。
[1.5.無線ICタグ]
無線ICタグ40は、メモリ41と、制御部42と、送受信部43と、アンテナ44とを有している。メモリ41は、商品情報、発送者情報などの識別コードなど、読み取り対象となる情報を記憶している記憶装置である。制御部42は、リーダ/ライタ20からのコマンド、リクエスト、命令などを解釈し、これに応答する動作を実行する。送受信部43は、変調部(図略)、復調部(図略)を有しており、リーダ/ライタ20と交信を行うために信号の変調/復調を行う。アンテナ44はリーダ/ライタ20からの搬送波を受信し、これを送受信部43に給電すると共に、送受信部43からの変調信号を受け取り、これをリーダ/ライタ20に受信させる様、空中に放射する。
以上で、無線ICタグ読み取りシステム1の構成例の説明を終了する。
[2.無線ICタグ読み取りシステムの動作例]
次に、上記の無線ICタグ読み取りシステム1の動作例について説明する。
[2.1.送受信(読み取り)処理]
リーダ/ライタ制御装置10は、リーダ/ライタ20に無線ICタグ40の読み取りを要求する際、最新のキャリアセンス実行結果であるキャリアセンス結果テーブル400を参照して、他の無線局(リーダ/ライタを含む)によって使用されていない単位無線チャネルを選択して、この単位無線チャネルを使用して無線ICタグ40の読み取りを行うようリーダ/ライタ20に指令を送る。また、使用されていない単位無線チャネルが隣接しているかどうかを判定し、隣接する複数の単位無線チャネルが使用されていない場合には、これら隣接する使用可の単位無線チャネルの全部又は一部を一つの送信用チャネルとして使用するように、リーダ/ライタ20に指令する。リーダ/ライタ20はこの指令に従って、指定された単位無線チャネル、或いは複数の単位無線チャネルを使用して無線ICタグ40の読み取りを行う。この読み取りは、所定の連続送信可能時間内(例えば、4秒以内)で行われる。この所定の連続送信可能時間内で無線ICタグ40の読み取りが完了しない場合には、リーダ/ライタ20はその単位無線チャネルでの送受信を終了し、リーダ/ライタ制御装置10に使用可能な単位無線チャネルを問い合わせるか、リーダ/ライタ制御装置10からの指令を待つ。
リーダ/ライタ制御装置10は、そのリーダ/ライタ20が使用していた単位無線チャネルを除いた他の単位無線チャネルで使用可能なチャネル(空きチャネル)があるか否かを、キャリアセンス結果記憶部213に記憶されているキャリアセンス実行結果を参照して判定する。その判定の結果、使用可能な単位無線チャネル(すなわち、空きチャネル)があれば、その空きチャネルである単位無線チャネルを使用して送受信を継続するように、そのリーダ/ライタ20に指令する。
なお、本発明にかかる無線ICタグ読み取りシステム1は、連続送信可能時間の到来による使用単位無線チャネルの変更は、できる限り時間間隔を発生させないで行う。例えば、リーダ/ライタ20がある単位無線チャネルを使用して無線ICタグの読み取りを開始し、その後連続送信可能時間が満了した場合、そのリーダ/ライタ20は満了後、送信停止時間、キャリアセンス時間、バックオフ時間の経過を待つことなく、直ちに他の空きチャネルである別の単位無線チャネルを使用して無線IC40タグの読み取りを再開するように動作する。
従来のリーダ/ライタにおいては、連続送信可能時間が到来すると、リーダ/ライタは、所定の送信停止時間(例えば、50m秒)、その後のその単位無線チャネルの使用可否を判定するためのキャリアセンス時間(例えば、5m秒)、その後のバックオフ時間(キャリアセンス時間経過後の送信衝突を避けるための時間であって、キャリアセンス時間経過後、乱数などによってランダムに決定される長さの期間(例えば、0〜5m秒))の間はその単位無線チャネルにおいて送受信を停止している、すなわち無線ICタグ40の読み取り動作を中止する。その結果、これら送信停止時間、キャリアセンス時間、バックオフ時間の間は無線ICタグ40の読み取りを行うことができなくなり、無線ICタグ40の読み取り効率(単位時間あたりの無線ICタグの読み取り個数)が低下してしまうのであるが、本発明にかかる無線ICタグ読み取りシステム1はそのようなタイムロスをすることなく無線ICタグ40の読み取りを、タイムロスなく継続することができる。
図9は、本実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステム1の送受信(読み取り)処理の例を示すフローチャートである。
まず、無線ICタグ読み取りシステム1が無線ICタグ40の読み取りを行う場合、リーダ/ライタ制御装置10はリーダ/ライタ20に送受信(読み取り)開始命令を送信する。このとき、リーダ/ライタ制御装置10は送受信に使用する単位無線チャネルの指定を行う。この単位無線チャネルの指定(複数の単位無線チャネルを束ねて使用する場合を含む)は、後述するキャリアセンス処理の結果得られたキャリアセンス実行結果(具体的には、キャリアセンス結果テーブル400)に基づいてリーダ/ライタ制御装置10が選択、決定する。
この送受信開始命令を受信したリーダ/ライタ20は、指定された単位無線チャネルを使用して送受信処理実行を開始する(S901)。すなわち、リーダ/ライタ20は第一周波数可変発振部503により、指定された単位無線チャネルの中心周波数に応じた周波数の基準波を生成し、送信部501に供給する。なお、複数の単位無線チャネルを束ねて使用する場合には、これら複数の単位無線チャネルを合わせた周波数帯域の中心周波数となる基準波の生成が第一周波数可変発振部503によって行われる。
送信部501では基準波を用いてこの周波数帯の搬送波、及びこの搬送波を変調した変調波を生成し、変調波をアンテナユニット30に供給する。また、無線ICタグ40からの応答もこの基準波に基づいて受信部502によって復調され、復調の結果得られたデータはリーダ/ライタ制御装置10に渡される。
次に、無線ICタグ読み取りシステム1は、送受信処理開始から連続送信可能時間が経過したか否かを判定する(S902)。この判定は、データはリーダ/ライタ制御装置10によって行うようにしてもよいし、リーダ/ライタ20の主制御部506によって行うようにしてもよい。
連続送信可能時間が経過したか否かの判定の結果、連続送信可能時間が満了していないと判定した場合(S902、No)、無線ICタグ読み取りシステム1はステップS901に戻り送受信処理を継続する。一方、連続送信可能時間が満了したと判定した場合(S902、Yes)、リーダ/ライタ20は送受信処理を停止する(S903)。この送受信停止後、無線ICタグ読み取りシステム1は送受信終了条件が成立したか否かを判定する(S904)。送受信成立条件としては、送受信処理の繰り返しが所定回数に達したこと、読み取りに成功した無線ICタグの個数が想定工数に達したことなどが考えられる。どのような送受信終了条件にするかは、その無線ICタグ読み取りシステム1の運用により自由に決定できる、本発明においてどのような終了条件を用いるかについて制限はない。
リーダ/ライタ20が送受信終了条件が成立したと判定した場合(S904,Yes)は、無線ICタグ読み取りシステム1は送受信処理を終了する。一方、リーダ/ライタ20が送受信終了条件が成立していないと判定した場合(S904,No)は、無線ICタグ読み取りシステム1は、リーダ/ライタ制御装置10のキャリアセンス結果記憶部213に記憶されるキャリアセンス結果テーブル400を参照する(S905)。
次に、無線ICタグ読み取りシステム1はキャリアセンス結果テーブル400の内容に基づいて、使用可の単位無線チャネルがあるか否かを判定する(S906)。その結果、使用可の単位無線チャネルが存在していないと判定した場合には、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはリーダ/ライタ制御装置10はステップS905に戻り、キャリアセンス結果テーブル400に使用可の単位無線チャネル、すなわち使用可の単位無線チャネルが記憶されるのを待つ。一方、使用可の単位無線チャネルが存在していると判定した場合には、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはリーダ/ライタ制御装置10は、使用可の単位無線チャネルに隣接する他の単位無線チャネルが未使用であるか否かを判定する(S907)。
隣接する他の単位無線チャネルが使用可であると判定した場合(S907、Yes)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはリーダ/ライタ制御装置10は使用可である隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用するようにリーダ/ライタ20に指令する(S908)。例えば、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはリーダ/ライタ制御装置10は、使用可能な隣接する単位無線チャネルの各チャネル番号、その中心周波数などをコマンドに加えてリーダ/ライタ20に送信することによりかかる指令を行う。
一方、隣接する他の単位無線チャネルが使用可でないと判定した場合(S907、No)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはリーダ/ライタ制御装置10はステップS906において使用可であると判定した単独の単位無線チャネルを使用するようにリーダ/ライタ20に指令する(S909)。
このステップS908及びステップS909の後、無線ICタグ読み取りシステム1はステップS901に戻り、指定された使用可状態であるチャネルである単位無線チャネルを使用して送受信処理を継続する。
上述の送受信処理により、本発明にかかる無線ICタグ読み取りシステム1は、連続送信時間の時間満了後も、送信停止時間、キャリアセンス時間、バックオフ時間の経過を待つことなく直ちに送受信処理を継続することができるようになる。また、隣接する複数の単位無線チャネルが使用可である場合は、これらの複数の単位無線チャネルを一つのチャネルとして束ねて使用することにより、単一の単位無線チャネルより広い周波数帯域を利用した通信を行うことが可能となる。
上記の送受信処理において、複数の単位無線チャネルを束ねて使用する具体例について、図10を参照しながら説明する。図10は、あるリーダ/ライタ20についてのチャネル使用状況例を説明するための図である。
図10(A)は、あるリーダ/ライタ20についての9つの単位無線チャネルの使用状況を示す。図中、斜線の網掛けを付された単位無線チャネルはキャリアスキャンの結果その干渉波電波の強さが所定値を超えており使用不可と判定された単位無線チャネルであり、斜線の網掛けを付されていない単位無線チャネルはキャリアスキャンの結果その干渉波電波の強さが所定値を超えていないと判定された、使用可と判定された単位無線チャネルである。図示した例では、チャネルCH2とチャネルCH7が使用不可と判定された単位無線チャネルであり、その他の単位無線チャネルは使用可と判定された単位無線チャネルである。
さて、この状態のとき隣接する単位無線チャネルが使用可である単位無線チャネルはチャネルCH3からCH6までの4つの単位無線チャネルの組み合わせ、及びチャネルCH8,CH9の2つの単位無線チャネルの組み合わせが存在する。
リーダ/ライタ制御装置10は、いずれの組み合わせをリーダ/ライタ20に束ねて使用するように指示してもよい。リーダ/ライタ20が必要とするデータ伝送量に応じてこれら組み合わせを選択するようにしてもよい。例えば、必要とされるデータ伝送量が所定値を超える場合は、含まれる単位無線チャネル数が多い組み合わせを採用しデータ伝送の高速化を優先し、そうでない場合には単位無線チャネル数が少ない組み合わせを採用して、空きチャネルをより多く残して他のリーダ/ライタ20の使用を妨げないようにしてもよい。
図10(B)は、チャネルCH3からCH6までの4つの単位無線チャネルの組み合わせを束ねて使用させる場合を示している。この場合チャネルCH3からCH6までの4つの単位無線チャネルが束ねられて一つの無線チャネルとして使用されることとなる。一方、図10(C)は、チャネルCH8、CH9の2つの単位無線チャネルの組み合わせを束ねて使用させる場合を示している。この場合チャネルCH8、CH9単位無線チャネルが束ねられて一つの無線チャネルとして使用されることとなる。図10(B)の場合に比べて、使用する周波数帯域は狭くなるが、チャネルCH3からCH6を開けておくことができるため、他のリーダ/ライタ20の送受信を妨げる可能性を低くすることができる。
[2.2.キャリアセンス処理]
次に、本実施の形態にかかるキャリアセンス処理について説明する。無線ICタグ読み取りシステム1は、単位無線チャネルにおけるキャリアセンスを継続的且つ循環的に実行する方法を採用する。
図11は、実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステム1が行うキャリアセンス実行処理の一例を示すフローチャートである。以下、図11を参照しながら、無線ICタグ読み取りシステム1が行うキャリアセンス処理について説明する。
まず、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはリーダ/ライタ制御装置10のキャリアセンス制御部212は、直近に実行した送受信処理の終了後、送信停止時間に相当する所定時間(例えば、50m秒)経過したか否かを判定する(S1001)。所定時間が経過したと判定した場合(S1001、Yes)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212は、後述するステップS1005に進む。一方、所定時間が経過していないと判定した場合(S1001、No)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212は、キャリアセンスの対象となっている単位無線チャネルは、直近に実行した送受信処理において使用された単位無線チャネルか否かを判定する(S1002)。キャリアセンスの対象とする単位無線チャネルが、直近に実行した送受信処理において使用された単位無線チャネルではないと判定した場合(S1002、No)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212は、後述するステップS1005に進む。
一方、これからキャリアセンスを行う単位無線チャネルが、直近に実行した送受信処理において使用された単位無線チャネルであると判定した場合(S1002、Yes)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212は、その単位無線チャネルについて「使用中」又は「使用不可」を示すフラグを立てる(S1003)。より具体的には、キャリアセンス制御部212は、キャリアセンス結果記憶部213に記憶されているキャリアセンス結果テーブル400の当該単位無線チャネルに対応するレコード401において、フラグ記憶フィールド402に「使用中」或いは「使用不可」を示す情報(フラグ)を書き込む。
次に、キャリアセンス制御部212は、次順位の単位無線チャネルにおいてキャリアセンスを実行するべく、リーダ/ライタ20にキャリアセンスを行う対象の単位無線チャネルを次順位の単位無線チャネルに変更させる(S1004)。ここで、「次順位の単位無線チャネル」とは、各単位無線チャネルについて予め定められたキャリアセンス実行の順番において、次の順番に定められている単位無線チャネルのことをいう。例えば、チャネル1からチャネル9まで、数字が大きくなる順番にキャリアセンス実行の順番が定められているとすると、チャネル1の次順位の単位無線チャネルはチャネル2となり、チャネル2の次順位の単位無線チャネルはチャネル3となり、以下同様に定められることとなる。なお、各単位無線チャネルについて予め定められたキャリアセンス実行の順番に従って次の単位無線チャネルを決定する方式に本発明が制限されるものではない。各単位無線チャネルについて平均的にキャリアセンス実行が行われることが可能な方法であれば、そのような方法によって次に行うキャリアセンスの対象となる単位無線チャネルを決定しても本発明は成立する。例えば、出現確率が均等である乱数の使用によって、次の単位無線チャネルを決定するようにしてももちろん構わない。
ステップS1004による単位無線チャネルの通知を受けたリーダ/ライタ20は、再びステップS1001に戻り、ステップS1001の判定を行う。
さて、前述のステップS1001において所定時間が経過していないと判定した場合(S1001、No)、或いは前述のステップS1002において、直近の送受信処理において使用された単位無線チャネルではないと判定した場合(S1002、No)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212は、その単位無線チャネルにおいて受信電波強度(干渉波電波の強さ)が所定レベル以下か否かを判定する(S1005)。より具体的には、リーダ/ライタ制御装置10のキャリアセンス制御部212は、リーダ/ライタ20にキャリアセンスを行う単位無線チャネルを指令し、この指令を受けたリーダ/ライタ20の主制御部506は、指定された単位無線チャネルに応じた周波数の基準波を生成するよう、第二周波数可変発振部505に命令する。第二周波数可変発振部505は命令に応じて、指定された単位無線チャネルに応じた周波数の基準波を生成して、キャリアセンス実行部504に出力する。キャリアセンス実行部504は、この基準波を用いて指定された単位無線チャネルにおける受信電波強度(干渉波電波の強さ)に応じたRSSIを生成し、主制御部506に返す。主制御部506はこのRSSIをリーダ/ライタ制御装置10,より詳しくはキャリアセンス制御部212に渡し、キャリアセンス制御部212はこのRSSIに基づいて、その単位無線チャネルにおいて受信電波強度(干渉波電波の強さ)が所定レベル以下か否かを判定するのである。
ステップS1005において干渉波電波の強さが所定レベルを超えると判定した場合(S1005、No)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212は、その単位無線チャネルについて「使用中」或いは「使用不可」を示すフラグを立てる(S1003)。より具体的には、キャリアセンス制御部212は、キャリアセンス結果記憶部213に記憶されているキャリアセンス結果テーブル400の当該単位無線チャネルに対応するレコード401において、フラグ記憶フィールド402に「使用中」或いは「使用不可」を示す情報(フラグ)を書き込む。
次に、キャリアセンス制御部212は、次順位の単位無線チャネルにおいてキャリアセンスを実行するべく、リーダ/ライタ20に次順位の単位無線チャネルを通知する(S1004)。この単位無線チャネルの通知を受けたリーダ/ライタ20は、再びステップS1001を実行し、直近の送受信処理終了後所定時間が経過したか否かを判定する(S1001)。
一方、ステップS1005において受信電波強度(干渉波電波の強さ)が所定レベル以下と判定した場合(S1005,Yes)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212は、そのキャリアセンス実行開始からキャリアセンス時間(例えば、5m秒)経過したか否かを判定する(S1006)。キャリアセンス時間(例えば、5m秒)経過していないと判定した場合(S1006,No)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212はステップS1005に戻り、当該単位無線チャネルにおける干渉波電波の強さが所定レベル以下であるかを再度判定する(S1005)。一方、S1006においてキャリアセンス時間(例えば、5m秒)経過したと判定した場合(S1006,Yes)、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212はその単位無線チャネルについて「未使用」或いは「使用可」を示すフラグを立てる(S1007)。より具体的には、キャリアセンス制御部212は、キャリアセンス結果記憶部213に記憶されているキャリアセンス結果テーブル400の当該単位無線チャネルに対応するレコード401において、フラグ記憶フィールド402に「未使用」或いは「使用可」を示す情報(フラグ)を書き込む。
この後、無線ICタグ読み取りシステム1、より詳しくはキャリアセンス制御部212は、前述したステップS1004に進み、次の無線単位チャネルに移行する。
このようなキャリアセンス処理によれば、各単位無線チャネルについて常に継続的にチャネルに使用の有無をモニタでき、直ちに使用できる未使用(空き)チャネルを把握することが可能となる。このキャリアセンスの結果は、キャリアセンス結果記憶部213に記憶されることとなり、キャリアセンス制御部212はキャリアセンス結果記憶部213の記憶内容を参照することにより、リーダ/ライタ20が、送信停止時間、キャリアセンス時間、バックオフ時間により送受信を停止することなく、送受信の開始若しくは継続を直ちに行うことのできる単位無線チャネルを指示することが可能となる。
[2.3.動作の具体例]
次に、無線ICタグ読み取りシステム1の動作の具体例について説明する。図12は、無線ICタグ読み取りシステム1の動作の具体例を示すタイミングチャートである。なお、図12に示す例では、説明の簡便化のため、無線ICタグ読み取りシステム1に割り当てられた単位無線チャネルの数を3とし、チャネル1(CH1)、チャネル2(CH2)、及びチャネル3(CH3)を使用するものとする。
図12に示す例では、無線ICタグ読み取りシステム1は時刻t1において、チャネル1を使用して送受信処理(自システム送信1101)を開始する。これと並行して、無線ICタグ読み取りシステム1はチャネル2及びチャネル3においてキャリアセンス処理1102を行う。チャネル2及び3におけるキャリアセンス処理1102は、まずチャネル2においてキャリアセンス処理を行い、次にチャネル3においてキャリアセンス処理を行い、その後再びチャネル2においてキャリアセンス処理を行い、以下チャネル2、チャネル3を交互にキャリアセンスするというように、継続的且つ循環的に各単位無線チャネルにおいてキャリアセンス処理を行う。
さて、時刻t2において、他の無線局がチャネル2を使用して送信1103を開始したものとする。本システム1は、チャネル2において継続して行っているキャリアセンス処理1102により、チャネル2が使用中になったことを検出し、キャリアセンス結果テーブル400のチャネル2のレコード401に「使用中」を示すフラグを立てる。
次に、時刻t3が到来すると、本無線ICタグ読み取りシステム1はチャネル1において連続送信可能時間が満了したものとする。時刻t3においては、チャネル2における他の無線局の送信1103が継続しているため、キャリアセンス結果テーブル400のチャネル2のレコード401には「使用中」を示すフラグが立っている一方、チャネル3のレコード401には「未使用」を示すフラグが立っている。無線ICタグ読み取りシステム1は、時刻t3におけるキャリアセンス結果テーブル400を参照して、チャネル3が使用できると判定し、チャネル1における送信終了後、チャネル3を使用して送受信処理1106を継続開始する。
図12では、チャネル1において、時刻t3の後に従来の無線ICタグ読み取りシステムであれば行われるであろう送信停止時間1104、キャリアセンス時間1105の領域を表示した。従来のシステムではこれら送信停止時間1104、キャリアセンス時間1105の領域の終了時まで、送受信の再開を待たなければならないが、本システム1では時刻t3から直ちに送受信の再開をすることができるのである(自システム送信1106参照)。なお、チャネル1においては送信停止時間1104に相当する時間経過後、継続的で循環的なキャリアセンス処理1102の実行が行われるようになる。チャネル2においては継続的で循環的なキャリアセンス処理1102の実行が引き続き行われている。チャネル3においては自システムによる送受信処理が開始されたので、継続的で循環的なキャリアセンス処理1102の実行は中止される。
次に、時刻t4が到来すると、チャネル2における他のシステムの送信1103が終了する。時刻t4到来後におけるキャリアセンス結果テーブル400のチャネル1のレコードには「未使用」のフラグが立っており、またチャネル2のレコードにはチャネル1における他の無線局の送信は終了しているため(他システム送信1103参照)、「未使用」のフラグが立つ。
次に、時刻t5が到来すると、本無線ICタグ読み取りシステム1はチャネル3における連続送信可能時間が満了し、送受信を停止しなければならないものとする(自システム送信1106参照)。時刻t5においては、チャネル1及びチャネル2は本システム1も他の無線局も使用していないので、キャリアセンス結果テーブル400のチャネル1及びチャネル2のレコード401にはともに「未使用」のフラグが立っている。無線ICタグ読み取りシステム1は、時刻t5後におけるこのようなキャリアセンス結果テーブル400を参照して、チャネル1又は2が使用できると判定する。ここでは、チャネル1,2のいずれも選択可能であるが、チャネル2を使用して送受信を継続開始するものとする(自システム送信1107参照)。
図12に、従来のシステムでは設定されるであろうチャネル3の送信停止時間1108、キャリアセンス時間1109の領域を表示した。従来のシステムではこれら送信停止時間1108、キャリアセンス時間1109の領域の終了時まで、送受信の再開を待たなければならないが、本システム1では時刻t5から直ちに送受信の再開をすることができるのである(自システム送信1107参照)。なおチャネル2においては自システム1による送受信処理が開始されたので、継続的で循環的なキャリアセンス処理1102の実行は中止されている。なお、時刻t5到来後、チャネル1においては継続的で循環的なキャリアセンス処理1102の実行が引き続き行われる。チャネル3においては送信停止時間1108に相当する時間経過後、継続的で循環的なキャリアセンス処理1102の実行が行われるようになる。
このように、本システム1によれば、送信停止時間、キャリアセンス時間、バックオフ時間による送受信処理の停止期間を発生させることなく、無線ICタグの読み取り処理を実行できるため、単位時間あたりの無線タグ読み取り効率を向上させることが可能となる。
なお、上記の説明では、単一の単位無線チャネルを使用することを前提としたが、隣接する複数の単位無線チャネルを使用する場合においても、同様に処理が行われる。
[3.変形例]
隣接する複数の単位無線チャネルを束ねてリーダ/ライタ20に使用させる場合、リーダ/ライタ制御装置10は、そのリーダ/ライタ20のキャリアセンス結果テーブル400だけでなく、そのリーダ/ライタ制御装置10が制御する他のリーダ/ライタ20のチャネル使用状況を参照して、どの単位無線チャネルを使用させるかを決定するようにしてもよい。
図13は、そのリーダ/ライタ制御装置10が制御する他のリーダ/ライタ20のチャネル使用状況を参照して、どの単位無線チャネルを使用させるかを決定する一例を示した図である。
図13(A)は、あるリーダ/ライタ20のチャネル使用状況を示している。このリーダ/ライタ20ではチャネルCH2、CH7が使用不可状態(斜めの網掛けが付されて図示した)であり、リーダ/ライタ制御装置10からの指令に従ってチャネルCH8,CH9の2つの単位無線チャネルを束ねて使用している。
図13(B)は、上記リーダ/ライタ20とは別のリーダ/ライタ20のチャネル使用状況を示している。このリーダ/ライタ20では、チャネルCH6のみが使用不可状態であり、他の単位無線チャネルは使用可の状態である。
この別のリーダ/ライタ20に隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させる場合、チャネルCH1からCH5までの組み合わせと、チャネルCH7からCH9までの組み合わせのいずれかを選択可能であるが、この変形例では、図13(A)に示すリーダ/ライタ20が使用しているチャネルCH8、CH9に対する干渉を避けるよう、使用中のチャネルCH8、CH9を含まない組み合わせであるチャネルCH1からCH5までの組み合わせを、前記別のリーダ/ライタ20に使用させる。図13(C)は、別のリーダ/ライタ20がチャネルCH1からCH5までの組み合わせを束ねて使用している様子を示している。なお、別のリーダ/ライタ20にチャネルCH1からCH5のすべてを必ずしも使用させる必要はなく、これらから隣接する2〜4つの単位無線チャネルを束ねて使用させるようにしても本発明は成立する。
このようなリーダ/ライタ制御装置10による単位無線チャネルの選択によって、リーダ/ライタ20相互の干渉を防止することができ、無線ICタグ読み取りシステム1全体での読み取り効率、読み取り成功率などの向上を図ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。本発明の第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態の特徴に加えて、リーダ/ライタ制御装置10からリーダ/ライタ20に対して通信を開始するときに、リーダ/ライタ制御装置10が有する高速アクセス可能な記憶装置、具体的にはステータス・レジスタを参照することにより、リーダ/ライタ20がさらに高速通信が可能であるか否かを判定する機能、及び/又はリーダ/ライタ20が無線ICタグ40との送受信開始時、又は送受信中に、リーダ/ライタ20から上位であるリーダ/ライタ制御装置10に対して、さらに高速通信が可能であるとの通知が送信される付加機能を有している。
第2の実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステム1の構成は、図1に示した第1の実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステム1の構成と同様なのでここでその詳細な説明をすることは省略し、異なっている点のみ以下に説明する。
図14に、第2の実施の形態にかかるリーダ/ライタ制御装置10Aの構成例を示す。リーダ/ライタ制御装置10Aは、ステータスレジスタ1404を有する点を除いて、第1の実施の形態にかかるリーダ/ライタ制御装置10と同様であり、同一の構成要素には同一の参照符号を付してそれらの説明は省略する。
ステータスレジスタ1404は、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能か否かを示す情報を記憶する。例えば、そのリーダ/ライタ20における単位無線チャネルの使用状況が複数の単位無線チャネルを束ねて使用することが可能である状態、すなわち隣接する複数の単位無線チャネルが未使用或いは使用可である場合には、ステータスレジスタ1401は第1の所定の値を格納し、そうでない場合は前記所定の値とは異なる第2の所定の値を格納する。なお、第1或いは第2の値をステータスレジスタに書き込むのは、CPU201によるものであり、CPU201はキャリアセンス結果記憶部213に記憶されているキャリアセンス結果テーブル400の内容に基づいて、どちらの所定の値を書き込むかを判定するプログラムを有しており、このプログラムに従ってステータスレジスタ1401に値の書き込みが行われる。
また、リーダ/ライタ制御装置10の送受信部211は、前記ステータスレジスタ1404が記憶する値が隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能であることを示している場合、すなわち、前述の第1の所定の値である場合は、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させる命令をリーダ/ライタに送信する機能を有する。
次に、第2の実施の形態におけるリーダ/ライタ20について説明する。
図15に、第2の実施の形態にかかるリーダ/ライタ20の主制御部506の構成例を示す。第2の実施の形態におけるリーダ/ライタ20は、第1の実施の形態のリーダ/ライタ20と同様の構成を有するが、主制御部506が前述のキャリアセンス結果テーブル400に相当するキャリアセンス結果テーブル1530を記憶している点、且つ隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用することが可能か否かを示す情報を記憶する高速通信可否フラグ1540を有している点で異なっている。その他の点は第1の実施の形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
高速通信可否フラグ1540は、且つ隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用することが可能である場合は第1の値(例えば1)をとり、そうでない場合は第2の値(例えば、0)をとる情報である。演算部1510はキャリアセンス結果テーブル1530を常に監視し、キャリアセンス結果テーブル1530の内容の変化に応じて高速通信可否フラグ1540の書き換えをリアルタイムで行う。
次に、第2の実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステム1の動作例について説明する。以下は、第2の実施の形態における特徴的な動作のみを説明し、他については第1の実施の形態度同様に動作するものである。
図16は、リーダ/ライタ制御装置10が複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信の可否を判定する場合の動作例を示したシーケンス図である。
まず、リーダ/ライタ制御装置10が、あるリーダ/ライタ20について無線ICタグ40の読み取りのための送受信処理を開始させるきっかけである送受信開始命令とリガが発生したものとする(S1610)。このトリガはどのようなものでも本発明の成立を妨げないが、例えば、所定時刻の到来、所定間隔の満了、オペレータによる読み取り処理開始指示などである。
すると、リーダ/ライタ制御装置10、より詳しくは送受信制御部211はそのリーダ/ライタ20に対応するステータスレジスタ1404を参照する(S1620)。ステータスレジスタ1404は、他の記憶装置に比べて高速アクセスが可能であるので送受信制御部211はより高速に複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信の可否を判定することが可能となる。
送受信制御部211はステータスレジスタ1404の記憶内容に基づいて、複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信の可否を判定する(S1630)。判定の結果、複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信が可能であると判定した場合は、送受信制御部211は、そのリーダ/ライタ20に送受信開始命令とともに複数の単位無線チャネルを束ねて使用することの命令(高速通信命令と呼ぶ)を送信する(S1640)。なお、複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信が可能ではないと判定した場合は、送受信制御部211は、そのリーダ/ライタ20に送受信開始命令のみを送信する。
送受信開始命令とともに高速通信命令を受信したリーダ/ライタ20は複数の単位無線チャネルを束ねて使用することにより、無線ICタグ40との送受信を行う。この送受信は単一の単位無線チャネルを使用する場合に比べて、高速に行われることとなる。
次に、リーダ/ライタ20が複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信が可能であることを上位であるリーダ/ライタ制御装置10に通知する場合の動作例を、図17を参照しながら説明する。図17は、リーダ/ライタ10が複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信が可能であることを通知する場合の動作例を示したシーケンス図である。
まず、リーダ/ライタ制御装置10が、あるリーダ/ライタ20について無線ICタグ40の読み取りのための送受信処理を開始させるきっかけである送受信開始命令トリガが発生したものとする(S1710)。このトリガは図16の説明と同様である。
次に、リーダ/ライタ制御装置10の送受信制御部211は、そのリーダ/ライタ20に送受信開始命令を送信する(S1720)。
この命令を受信したリーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506の演算部1510は、高速通信可否フラグ1540の記憶内容を参照する(S1730)。次に、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506の演算部1510は、高速通信可否フラグ1540の記憶内容に基づいて、そのリーダ/ライタ20において複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信の可否を判定する(S1740)。判定の結果、複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信が可能であると判定した場合は、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506の演算部1510は、複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信が可能である旨の通知(高速通信可能通知と呼ぶ)を上位であるリーダ/ライタ制御装置10に送信する(S1750)。なお、複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信が可能ではないと判定した場合は、直ちに単一の単位無線チャネルを使用して無線ICタグ40読み取りのための送受信処理を実行する。
一方、高速通信可能通知を受信したリーダ/ライタ制御装置10は、そのリーダ/ライタ20が複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる送受信処理を行う必要があるか、或いはそのような送受信処理を行わせてよいか(他のリーダ/ライタの送受信処理の妨げにならないか)を判定する(S1760)。
この判定の結果、複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる送受信処理が必要である、或いはそのような送受信処理を行わせても構わない(他に悪影響がない)と判定した場合には、リーダ/ライタ制御装置10はそのリーダ/ライタ20に複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信の開始を許可する高速通信許可通知を送信する(S1780)。
この高速通信許可通知を受信したリーダ/ライタ20は、は複数の単位無線チャネルを束ねて使用することにより、無線ICタグ40との送受信を行う。この送受信は単一の単位無線チャネルを使用する場合に比べて、高速に行われることとなる。この送受信は単一の単位無線チャネルを使用する場合に比べて、高速に行われることとなる。
また、上記の例では、リーダ/ライタ20は無線ICタグ4040が送受信処理実行中においても、適宜なタイミングにおいて高速通信可否フラグ参照(S1730)及び高速通信可否判定(S1740)を実行し、リーダ/ライタ10に上記高速通信可能通知を送信する(S1750)ようにしても構わない。このように動作させることにより、チャネルの使用状況の変化に直ちに対応して、複数の単位無線チャネルを束ねて利用することによる高速通信を利用することが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。本発明の第3の実施の形態は、上記第1の実施の形態及び/又は第2の実施形態の特徴に加えて、リーダ/ライタ20は、無線ICタグ40の読み取りのための送受信時、とりわけ複数の単位無線チャネルを束ねて使用することによる高速通信実行時において、通信エラー(何らかの理由により無線ICタグとの通信が正常に終了できなかった場合)発生時に、リーダ/ライタ20が自動的、自律的に通信リトライ動作を行う機能を有することを特徴としている。例えば第3の実施の形態にかかるリーダ/ライタ20は、無線ICタグ40との高速通信時に通信エラーが発生した場合、リーダ/ライタ20が備えるステータス・フラグを自動的に参照し、高速通信可能であれば、高速通信を再度行い、高速通信ができない状態であれば、通常速度の通信にフォールダウンして、エラーが発生したときの通信のリトライを行う。さらに、第3の実施の形態にかかるリーダ/ライタ20は、フォールダウンした場合には、その旨、上位であるリーダ/ライタ制御装置10に電文やメッセージ、コマンドなどを通知する機能をさらに備えている。
第3の実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステム1の構成は、図1に示した第1の実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステム1の構成、及びリーダ/ライタ20の主制御部506については、図15に示した構成と同様であり、同一の構成には同一の参照符号を付し、ここでそれらの詳細な説明をすることは省略し異なっている点のみ以下に説明する。
第3の実施の形態にかかるリーダ/ライタ20において、キャリアセンス結果テーブル1530及び高速通信可否フラグ1540は、主制御部506として機能するマイクロプロセッサが有するステータスレジスタによって実現される。ここでいうステータスレジスタは、フラグビットの集まりであり、マイクロプロセッサでの様々な演算の状態(ステータス)を示すものである。
図18に、第3の実施の形態におけるリーダ/ライタ20のキャリアセンス結果テーブル1530及び高速通信可否フラグ1540として機能する、ステータスレジスタの実装例を示す。
図18に示すステータスレジスタのサイズは、16ビットである。この16ビットのうちMSBをBit16、LSBをBit0と呼ぶこととする。さて、図18に示した構成例においては、Bit15からBit11までは未使用であり、Bit10には高速通信可否フラグとして使用される。高速通信の実行が可能である場合すなわち、隣接する複数の単位無線チャネルが使用可である場合、Bit10はセット(1を書き込む)され、一方、高速通信の実行が不可である場合、すなわち、隣接する複数の単位無線チャネルが同時に使用可でない場合、Bit10はクリア(0を書き込む)される。
Bit9は未使用である。
Bit8からBit0は、チャネル1からチャネル9までの単位無線チャネルの使用可否を示すビットである。対応する単位無線チャネルが使用可(干渉電力が所定値未満)であればクリア(0を書き込む)され、対応する単位無線チャネルが使用不可(干渉電力が所定値以上)であればセット(1を書き込む)される。すなわち、Bit8からBit0は、キャリアセンス結果テーブル1530(図15参照)のフラグ記憶フィールド402に対応する。
主制御部506の演算部1510は、キャリアセンス実行部504の出力に応じて、リアルタイムでBit8からBit0をクリアし、或いはセットする。また、主制御部506はBit8からBit0の値を参照して、隣接する複数の単位無線チャネルが使用可であるかどうかを判定し、Bit10をセットし、或いはクリアする。主制御部506はこのステータスレジスタのBit10を参照することになんどきでも且つ瞬時に隣接する複数の単位無線チャネルが使用可であるかどうか、すなわち複数の単位無線チャネルを束ねて使用することにより高速通信を行うことが可能かどうかを判断できる。
上記のステータスレジスタを利用して、第3の実施の形態にかかるリーダ/ライタ20は、下記のように送受信処理を実行する。
図19は、第3の実施の形態にかかるリーダ/ライタ20の送受信処理の一例を示すフローチャートである。以下、図19を参照しながら第3の実施の形態にかかるリーダ/ライタ20の送受信処理について説明する。
リーダ/ライタ制御装置10から無線ICタグ40の読み取り処理開始命令を受信するなど、所定の条件が成立すると、リーダ/ライタ20は無線ICタグ40読み取りのための送受信処理(コマンドの送信、応答の受信)を開始する(S1910)。この送受信は単一の単位無線チャネルを用いる送受信(以下、通常通信と呼ぶ)でも隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて行う送受信(以下、高速通信と呼ぶ)でもよい。
無線ICタグとの通信を行った後、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506は通信が正常に終了したか否かを判定する(S1920)。一例としては無線ICタグ40から通信終了のメッセージを受信できたかどうかによってこの判定が行われる。
通信が正常に終了したと判定した場合(S1920、Yes)には、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506は通信を完了する(S1930)。このとき、リーダ/ライタ20は上位の装置、例えばリーダ/ライタ制御装置10に通信が完了したことを通知するメッセージを送信するようしてよい。
一方、通信が正常に終了していないと判定した場合(S1920、No)には、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506はステータスレジスタ、より詳しくは高速通信可否フラグ1540として機能するBit10を参照する(S1940)。ここで、高速通信可否フラグ1540として機能するBit10が高速通信可能を示す状態”ON”(上述の例では、1が書き込まれている)であれば、主制御部506は高速通信により無線ICタグ40との通信を再開する(S1960)。なお、高速通信を再開する場合、必ずしも先の通信実行時と同数の単位無線チャネルや同一の単位無線チャネルを使用する必要はなく、どの単位無線チャネルを使用して高速通信を行うかは制限されない。例えば、先の通信時には単位無線チャネルCH1、CH2、CH3の3つのチャネルを束ねて使用したが、CH1に干渉電波が発生して通信エラーが生じたため通信が正常に終了しなかった場合、ステップS1960において、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506は単位無線CH2,CH3の2つの単位無線チャネルを束ねて使用して高速通信を再開する(S1960)用に動作する構成としてもよいし、単位無線チャネルCH2、CH3、CH4の3つ、或いは単位無線チャネルCH2、CH3、CH4、CH5のように4つの単位無線チャネルを使用するものとしてもよい。高速通信再開時においても、ステータスレジスタの各単位無線チャネルの使用可否を示すビットを参照して、どの隣接する単位無線チャネルを束ねて使用するかを自由に決定することができる。
一方、高速通信可否フラグ1540として機能するBit10が高速通信不可を示す状態”OFF”(上述の例では、0が書き込まれている)であれば、主制御部506は通常通信により無線ICタグ40との通信を再開する(S1970)。なお、高速通信、及び通常通信の双方の場合においてどの単位無線チャネルを使用するかは、主制御部506がステータスレジスタのBit8からBit0を参照して自律的に決定する。
上述のステップS1960及びステップS1970の終了後、ステップS1920の場合と同様に、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506は通信が正常に終了したか否かを判定する(S1920)。
通信が正常に終了したと判定した場合(S1980、Yes)には、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506は通信を完了する(S1930)。このとき、リーダ/ライタ20は上位の装置、例えばリーダ/ライタ制御装置10に通信が完了したことを通知するメッセージを送信するようしてよい。
一方、通信が正常に終了していないと判定した場合(S1980、No)には、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506は送受信再実行終了条件が成立したか否かを判定する(S1990)。通信再実行終了条件としては、再実行の繰り返し数が所定回数を超えたか(例えば、10回再実行しても正常終了しない場合はそれ以上再実行しない)、或いは最初の通信開示時刻から所定時間経過した場合などが考えられるが、どのような終了条件を設定しても構わない。
再実行終了条件が成立していないと判定した場合(S1990、No)、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506はステップS1940に制御を戻し、通信再実行を試みる。一方、再実行終了条件が成立していないと判定した場合(S1990、No)、リーダ/ライタ20、より詳しくは主制御部506は上位の装置(例えば、リーダ/ライタ制御装置10)に無線ICタグ40との通信ができない又は完了しない旨を通知するメッセージである通信エラーメッセージを送信する(S2000)。上位の装置はこの通信エラーメッセージを受信した場合に、所定のアルゴリズムにより再度無線ICタグ40との通信をリーダ/ライタ20に行わせるかどうかを判定するなどの処理を行うことができる。なお、この通信エラーメッセージに問題発生した内容、対処内容などを示す情報を付加するようにしてもよい。
この通信エラーメッセージを送信後、リーダ/ライタ20は通信処理を終了し、上位の装置からの次の指令を待ち受ける。
以上で、第3の実施の形態にかかるリーダ/ライタ20の通信処理が終了する。なお、上記ので述べた以外の動作については、第1の実施の形態、又は第2の実施の形態にかかるリーダ/ライタ20の動作に順ずる。
上記第3の実施の形態の利点は以下の通りである。
(1)リーダ/ライタ20が自動的にリトライを行うため、上位の装置からの指令を待たずに無線ICタグ40との送受信、すなわち無線ICタグ40の読み取り処理を完了することができるため、より短時間での無線ICタグ40の読み取りを可能とできる。
(2)高速通信ができない状況下では、リーダ/ライタ20が自律的に通常通信にフォールダウンして通信を継続するするため、上位の装置からの指令を待たずに無線ICタグ40との送受信、すなわち無線ICタグ40の読み取り処理を完了することができる。
(3)通信が正常に終了できない場合、問題発生した内容、対処内容などを電文などで上位に通知することも可能である。
無線ICタグ読み取りシステムの構成例を示すブロック図 リーダ/ライタ制御装置のハードウエア構成例を示すブロック図 リーダ/ライタ制御装置の機能ブロック図 キャリアセンス結果テーブルの例を示す図 リーダ/ライタの構成例を示すブロック図 リーダ/ライタの送信部の回路構成例を示すブロック図 リーダ/ライタの受信部の回路構成例を示すブロック図 リーダ/ライタのキャリアセンス実行部の回路構成例を示すブロック図 無線ICタグ読み取りシステムが実行する送受信処理の例を示すフローチャート (A)はあるリーダ/ライタに関する単位無線チャネルの使用可否状況を示す図、(B)は複数の単位無線チャネルが束ねられて使用されている例を示す図、(C)は(B)とは異なる複数の単位無線チャネルが束ねられて使用されている例を示す図 無線ICタグ読み取りシステムが実行するキャリアセンス処理の例を示すフローチャート 無線ICタグ読み取りシステムが実行するキャリアセンス処理の例を示すフローチャート (A)はあるリーダ/ライタについて複数の単位無線チャネルが束ねられて使用されている例を示す図、(B)は別のリーダ/ライタにおける単位無線チャネルの使用可費状況を示す図、(C)はこの別のリーダ/ライタが複数の単位無線チャネルを束ねて使用している例を示す図 第2の実施の形態にかかるリーダ/ライタ制御装置の構成例を示すブロック図 第2の実施の形態にかかるリーダ/ライタの主制御部の構成例を示すブロック図 第2の実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステムの動作例を示すシーケンス図 第2の実施の形態にかかる無線ICタグ読み取りシステムの動作例を示す、別のシーケンス図 第3の実施の形態にかかるリーダ/ライタの主制御部が有するステータスレジスタの実装例を示す図 第3の実施の懈怠にかかるリーダ/ライタの送受信処理の一例を示すフローチャート
符号の説明
1…無線ICタグ読み取りシステム
10…リーダ/ライタ制御装置
20…リーダ/ライタ
30…アンテナユニット
40…無線ICタグ
501…送信部
502…受信部
503…第一周波数可変発振部
504…キャリアセンス実行部
505…第二周波数可変発振部
506…主制御部

Claims (8)

  1. 複数の単位無線チャネルを使用可能な、無線ICタグの読み取りを行う無線ICタグ読み取りシステムであって、
    前記複数の単位無線チャネルを使用して無線ICタグとの送受信を行う送受信手段と、
    前記複数の単位無線チャネルのそれぞれにおける受信電波強度を同時に且つ繰り返して測定し、測定結果を示す情報を出力するキャリアセンス手段と、
    前記複数の単位無線チャネルのそれぞれにおける使用の可否を示す情報に基づいて、前記送受信手段に使用させる単位無線チャネルを決定する制御手段と
    を有し、
    前記制御手段は、前記キャリアセンス手段により出力された測定結果を示す情報に基づいて、使用可能な単位無線チャネルに隣接する他の単位無線チャネルが使用可能であるかどうかを判定し、隣接する他の単位無線チャネルが使用可能である場合、前記送受信手段に、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させる
    ことを特徴とする無線ICタグ読み取りシステム。
  2. 前記制御手段は、他の送受信手段が使用している単位無線チャネルを含まないように、前記送受信手段に束ねて使用させる隣接する複数の単位無線チャネルの選択を行うことを特徴とする、請求項1に記載の無線ICタグ読み取りシステム。
  3. 前記制御手段は、前記送受信手段に、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能か否かを示す情報を記憶するステータスレジスタを有しており、前記制御手段が前記送受信手段に送受信を行うことを要求する場合、前記ステータスレジスタが記憶する情報が隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能であることを示している場合、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させる指示を前記制御手段は前記送受信手段に送信する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線ICタグ読み取りシステム。
  4. 前記送受信手段は、前記キャリアセンス手段が出力する測定結果を示す情報に基づいて、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用することが可能か否かを示す情報を記憶し、且つ前記制御手段から無線ICタグとの送受信を開始すべき旨の命令を受信した場合、前記情報に基づいて前記制御手段に高速通信の実行可否を前記制御手段に通知する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無線ICタグ読み取りシステム。
  5. 前記送受信手段は、各単位無線チャネルの使用可否を示す情報及び、隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能か否かを示す情報を記憶するステータスレジスタを有していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の無線ICタグ読み取りシステム。
  6. 前記送受信手段は、無線ICタグとの通信が正常に終了していないと判定した場合、前記ステータスレジスタに記憶されている隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能か否かを示す情報を参照し、この情報が隣接する複数の単位無線チャネルを束ねて使用させることが可能であることを示している場合、複数の単位無線チャネルを束ねて使用して無線ICタグとの通信を再度実行することを特徴とする請求項5に記載の無線ICタグ読み取りシステム。
  7. 前記送受信手段は、複数の単位無線チャネルを束ねて使用して無線ICタグとの送受信を開始した後、無線ICタグとの通信が正常に終了していないと判定した場合、先に送受信に使用していた単位無線チャネルの数より少ない数の単位無線チャネルを使用して、前記無線ICタグとの通信を再度実行することを特徴とする請求項5又は6に記載の無線ICタグ読み取りシステム。
  8. 前記送受信手段は、前記無線ICタグとの通信を再度実行したのち、その通信が正常に終了していないと判定した場合、前記制御手段に通信が正常に終了しないことを知らせるメッセージを送信することを特徴とする請求項6又は7に記載の無線ICタグ読み取りシステム。
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