JP2009064790A - 集束イオンビーム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】透過型電子顕微鏡観察用試料を容易に作製し且つ透過型電子顕微鏡ホルダに装着することができることを目的とする。
【解決手段】集束イオンビーム装置は、試料室、イオンビーム光学系、試料ステージ、サイドエントリ型ステージ及び透過型電子顕微鏡試料ホルダ、及び、マイクロサンプリングステージ及び試料ホルダ交換機構、を有し、試料ステージは、試料を移動させるxテーブル、yテーブル、zテーブル、ローテーションテーブル及びチルトテーブルを有し、上記サイドエントリ型ステージは、x微動部及びyzt微動部を有し、上記x微動部とyzt微動部は、上記試料室にて対向するように配置され、上記x微動部は、上記チルトテーブルに設けられたチルト軸に設けられた中空部に配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微等のための試料を作製するために使用して好適な集束イオンビーム装置に関し、特に、透過型電子顕微鏡用試料を作成するのに好適な集束イオンビーム装置に関する。
半導体デバイスの分析装置として透過型電子顕微鏡、及び走査型電子顕微鏡が使用され、その試料を作製するために集束イオンビーム加工を行う収束イオンビーム装置が利用される。集束イオンビーム装置は、透過型電子顕微鏡、又は走査型電子顕微鏡と、試料ホルダを共有するように構成されている。即ち、集束イオンビーム装置は、透過型電子顕微鏡又は走査型電子顕微鏡の試料ホルダを着脱可能に装着することができる。従って、集束イオンビーム装置によって試料を作製した後、試料を保持した状態で、試料ホルダを取り外し、それを透過型電子顕微鏡、又は走査型電子顕微鏡に装着し、試料を観察することができる。
図1を参照して、透過型電子顕微鏡の試料ホルダを装着した集束イオンビーム装置の構成を説明する。この集束イオンビーム装置は、試料室2と、試料室2の上部に取り付けられたイオンビーム光学系3と、x軸方向に沿って配置されたサイドエントリ型ステージ10と、2次電子を検出する2次電子検出器4と、試料室2及びイオンビーム光学系3を真空排気する真空ポンプ5a、5b、及び6a、6bとを有する。
サイドエントリ型ステージ10は、試料1を保持する試料ホルダ11(以下透過型電子顕微鏡試料ホルダという。)と、試料1をx方向に移動するx微動部12aと、試料1をy方向及びz方向(光軸)に移動させ、且つチルト軸周りに回転させるチルト(Tilt)機構を持つyzt微動部12bと、を含む。x微動部12aおよびyzt微動部12bはそれぞれ試料室2の側面に装着され、yzt微動部12bの対面にx微動部12aが配置される。試料1は透過型電子顕微鏡試料ホルダ11の先端部に載置されている。
透過型電子顕微鏡試料ホルダ11は、yzt微動部12bから出し入れされる。yzt微動部12bには真空導入機構が設けられており、真空である試料室を大気開放することなく透過型電子顕微鏡試料ホルダ11をyzt微動部12bへ出し入れすることが可能である。yzt微動部12bに挿入された透過型電子顕微鏡試料ホルダ11は、真空の吸引力により試料室2中に引き込まれ、常にx微動部12aに押し当てられた状態になりx微動部12aの動きに追従する。
イオンビーム光学系3からのイオンビームは試料1に照射され、試料1からは2次電子が発生する。この2次電子を2次電子検出器4によって検出し、試料の表面の形状を観察するためのSIM(Scanning Ion Microscope)像を得ることができる。試料1の表面を加工する場合には、イオンビームのエネルギを高くする。
集束イオンビーム装置とサイドエントリ型ステージを用いて透過型電子顕微鏡用の試料を作成する手法は、例えばE.C.G.Kirk等が論文集Microscopy of Semiconducting Materials 1989,Institute of Physics Series No.100,p.501-506にて説明されている。透過型電子顕微鏡観察用試料作成後、作成された試料が載置された透過型電子顕微鏡試料ホルダ11をyzt微動部12bから引抜き、透過型電子顕微鏡のyzt微動部に挿入し、観察する。
図2を参照して、走査型電子顕微鏡の試料ホルダを装着した集束イオンビーム装置の構成を説明する。この集束イオンビーム装置は、試料室2と、試料室2の上部に取り付けられたイオンビーム光学系3と、x軸方向に沿って配置された試料移動ステージ20及び試料ホルダ交換機構28と、2次電子を検出する2次電子検出器4と、試料室2及びイオンビーム光学系3を真空排気する真空ポンプ5a、5b、及び6a、6bとを有する。
試料移動ステージ20は、試料1を保持する試料ホルダ21(以下走査型電子顕微鏡試料ホルダという。)と、試料1をx方向に移動するxテーブル22と、試料をy方向に移動するyテーブル23と、試料をz方向(光軸方向)に移動するzテーブル24と、試料をx軸に平行な軸線周りに回転傾斜させるチルトテーブル25と、試料をz軸回りに回転させるローテーションテーブル26とを有する。
走査型電子顕微鏡試料ホルダ21の出し入れは、試料ホルダ交換機構28を介して、なされる。このため真空である試料室2を大気開放することなく走査型電子顕微鏡試料ホルダ21の出し入れが可能である。
試料1を保持した走査型電子顕微鏡試料ホルダ21は、試料ホルダ交換機構28を介して、試料移動ステージ20に装着される。試料1の表面にイオンビームを照射し、穴を掘って観察したい部位を露出させる。加工後、走査型電子顕微鏡試料ホルダ21は、試料ホルダ交換機構28を介して、取り出され、走査型電子顕微鏡に装着される。即ち、走査型電子顕微鏡の試料交換機構を介して試料室内の試料移動ステージに取り付けられる。穴の底面を観察する場合はそのまま観察し、穴の側面を観察する場合はチルトテーブルを傾斜させることにより観察が可能となる。
特開2002−319364号公報 特開2001−256912号公報 「Microscopy of Semiconducting Materials 1989」、Institute of Physics Series No.100,p.501-506,by E.C.G.Kirk
走査型電子顕微鏡は、試料を作成する作業が容易である。走査型電子顕微鏡観察用の試料片は、ICチップやウェハなど場合では、数cmオーダの寸法である。従って、試料を試料ホルダに容易に載置することができ、試料の扱い易さは優れている。しかしながら、走査型電子顕微鏡は、分解能が低い。
透過型電子顕微鏡は分解能が高いが、試料を作成する作業が困難である。透過型電子顕微鏡観察用の試料片は、数mmのオーダにて仕上げる必要がある。切出した微小な試料片を試料ホルダに装着するのが困難である。試料片自体が小さくて扱い難いがため、落下、紛失、破損などの危険がある。また観察したい部位を含んだ試料片を切り出すこと自体が難しく、作製時間もかかる。
本発明の目的は、透過型電子顕微鏡観察用試料を作成し、それを透過型電子顕微鏡試料ホルダに装着する作業が容易に且つ簡単に行うことができる集束イオンビーム装置を提供することにある。
本発明によると、集束イオンビーム装置は、試料室と、該試料室に装着されたイオンビーム光学系と、上記試料室内に配置され走査型電子顕微鏡試料ホルダを有する試料ステージと、上記試料室のx軸方向に沿って配置されたサイドエントリ型ステージ及び透過型電子顕微鏡試料ホルダと、上記試料室のy軸方向に沿って配置されたマイクロサンプリングステージ及び試料ホルダ交換機構と、を有する。
走査型電子顕微鏡試料ホルダに保持された試料より微細試料片を切出し、それを透過型電子顕微鏡試料ホルダに移送することができる。
本発明によると、透過型電子顕微鏡観察用試料を作成し、それを透過型電子顕微鏡試料ホルダに装着する作業が容易に且つ簡単になる効果がある。
第3図は本発明の集束イオンビーム装置の外観を示す。説明のために図示のようにx軸、y軸及びz軸をとる。本例の集束イオンビーム装置は、試料室31と、試料室の上部に装着されたイオンビーム光学系32と、x軸方向に沿って配置されたサイドエントリ型ステージ33及び透過型電子顕微鏡試料ホルダ34と、y軸方向に沿って配置されたマイクロサンプリングステージ35及び試料ホルダ交換機構37と、デポジション装置36と、2次電子検出器38とを有する。サイドエントリ型ステージ33は、x微動部33a、及びyzt微動部33bを有する。
本発明の集束イオンビーム装置は、図2の集束イオンビーム装置に図1のサイドエントリ型ステージ10を組み込んだ構造を有する。従って、本例のサイドエントリ型ステージ33及び透過型電子顕微鏡試料ホルダ34は、図1のサイドエントリ型ステージ10及び透過型電子顕微鏡試料ホルダ11に相当し、本例の試料ホルダ交換機構37は、図2の試料ホルダ交換機構28に相当する。
図4を参照して、本例の集束イオンビーム装置の構成について説明する。図4は、図3の本例の集束イオンビーム装置のxz方向の断面構成を示す。試料室31内には試料ステージ100が装着されている。試料ステージ100は、上述のように、図2の試料移動ステージ20に相当し、略L字形のステージフレームを有し、ステージフレームは底板110aとそれに垂直な側板110bからなる。ステージフレームの底板110aは、試料室31の底部に取り付けられたベース102の上に固定されている。
試料ステージ100は、試料10を保持する試料ホルダ(以下、走査型電子顕微鏡試料ホルダという。)130と、試料10をx方向、y方向及びz方向に移動するxテーブル140、yテーブル150及びzテーブル160と、試料10をz軸周りに回転させるローテーションテーブル170と試料10をx軸に平行な軸線周りに回転させるチルトテーブル180とを有する。
上述のように、x軸、y軸及びz軸は、集束イオンビーム装置に設定している。従って、例えば、チルトテーブル180が傾斜している場合には、yテーブル150及びzテーブル160は、y軸及びz軸に対して傾斜した軸線に沿って移動する。しかしながら、説明の都合上、xテーブル140、yテーブル150及びzテーブル160の移動方向は、チルトテーブル180の傾斜角がゼロであると仮定している。チルトテーブル180の回転軸線は、試料10の表面とz軸(光軸)の交点を通るように設定されている。従って、チルトテーブル180を回転させることによって、試料10を傾斜させても、顕微鏡の視野が移動しないユーセントリック構造になっている。
zテーブル160は、x軸に垂直に配置された平板よりなり、図6に示すようにクロスローラ軸受161a、161bを介してステージフレーム110の側板110bに連結されている。図7に示すように、zテーブル160はzネジ162aとzナット162bの送り作用で移送される。zネジ162aは、両端を玉軸受166a、166bで支持され、軸受ハウジング167でzテーブル160に取り付けられている。zネジ162aの一端にカップリング168を介してDCモータ169が連結され、DCモータ169はステージフレーム110の底板110aに取り付けられている。zテーブル160は、DCモータ169を駆動してzネジ162aを回転することによりクロスローラ軸受161a、161bに案内されてz方向に移動し、試料10をz方向に移動する。
チルトテーブル180は略L字形の断面を有し、底板180aとそれに垂直な側板180bからなる。側板180bにはx軸に平行なチルト軸181が取り付けられ、チルト軸181は玉軸受183a、183bを介して回転自在にzテーブル160に連結されている。図7に示すように、チルト軸181にはウォームホィール182aが取り付けられ、これと組み合わされるウォームギヤ182bは玉軸受186a、186bで支持され、軸受ハウジング187でzテーブル160に取り付けられている。ウォームギヤ182bの一端には平歯車188aが取り付けられ、DCモータ189の出力軸に取り付けられた平歯車188bに噛み合わされる。DCモータ189はzテーブル160に取り付けられている。DCモータ189を駆動し、ウォームホィール182a、ウォームギヤ182bを回転させることにより、チルト軸181が回転し試料10を傾斜させる。チルト軸181には中空部181aが設けられている。
yテーブル150は、クロスローラ軸受151a、151bを介してチルトテーブル180の底板180aに取り付けられている。図6に示すように、yテーブル150はyボールネジ152aとyナット152bの送り作用で移送される。yナット152bはyテーブルに固定されている。yボールネジ152aは両端を玉軸受156a、156bで支持され、軸受ハウジング157a、157bでチルトテーブル180の底部180aに取り付けられている。
yボールネジ152aの一端にはカップリング158を介してDCモータ159が連結され、DCモータ159はチルトテーブル180に取り付けられている。yテーブル150は、DCモータ159を駆動してyボールネジ152aを回転させることにより、クロスローラ軸受151a、151bに案内されて試料10をx軸に垂直な方向に移動する。
xテーブル140は、図6に示すように、クロスローラ軸受141a、141bを介してyテーブル150に取り付けられている。図8に示すように、xテーブル140はxボールネジ142aとxナット142bの送り作用で移送される。xナット142bはxテーブル140に固定されている。xボールネジ142aは両端軸受146a、146bで支持され軸受ハウジング147でyテーブル150に取り付けられている。xボールネジ142aの一端には平歯車148aが取り付けられ、平歯車148a、と噛み合う平歯車148bはDCモータ149の出力軸と連結され、DCモータ149はyテーブル150に固定されている。
xテーブル140はDCモータ149を駆動し、xボールネジ142aを回転させることにより、クロスローラ軸受141a、141bに案内されてx方向に移動し、試料10をx方向に移動する。
ローテーションテーブル170は、玉軸受173a、173bを介してxテーブル140に回転自在に結合されている。ローテーションテーブル170にはウォームホィール172aが取り付けられ、図6に示すように、ウォームギヤ172bは両端を玉軸受176a、176bで支持され、軸受ハウジング177a、177bでxテーブル140に取り付けられている。ウォームギヤ172bの一端にはカップリング178を介してDCモータ179が連結されている。DCモータ179はxテーブル140に取り付けられている。ローテーションテーブル170は、DCモータ179を駆動し、ウォームギヤ172b、ウォームホィール172aを回転させることにより回転し、試料10を回転させる。
xテーブル140、yテーブル150、zテーブル160、チルトテーブル180を駆動するためのDCモータ149、159、169、189の後部にはロータリエンコーダが装着されている。ローテーションテーブル170についてはウォームギヤ172bの一端にロータリエンコーダが装着されている。これらのロータリエンコーダにより各テーブル位置、傾斜角度、回転角度を検出し、位置決めする。
図4及び図5を参照して説明する。サイドエントリ型ステージ33のyzt微動部33bは試料室31正面の開口部に取り付けられる。x微動部33aはyzt微動部33bに対向して試料室31後部に取り付けられ、チルト軸181の中空部181aに配置される。チルト軸181の中空部181aの大きさはxテーブル140、yテーブル150、zテーブル160、チルトテーブル180、ローテーションテーブル170が移動してもx微動部33aに接触しないように設定されている。
試料室31の上部にはロックウケ92が取り付けられ、ロックウケ92のメネジ部93にはロックネジ94がねじ込まれている。ロックネジ94の先端部は、試料移動ステージ100のステージフレーム110の側板110bを押圧している。ロックネジ94と試料室100の間のシールはOリング95、96によってなされる。このような構成により、試料移動ステージ100の耐震性が向上し、試料作製の精度が向上し、また観察分解能が向上し、試料切り出し位置の探索が容易になる。
試料移動ステージ100の動作を説明する。図4は試料10をイオンビーム加工している時の試料移動ステージ100とサイドエントリ型ステージ33の関係を示す。チルトテーブル180の側板180bには、跳ね上げ具97aが装着されている。説明の簡単化のためチルトテーブル180の傾斜角はゼロであると仮定する。zテーブル160が上方に移動し、x微動部33aの先端部97bは、上方に移動した跳ね上げ具97aによって持ち上げられている。透過型電子顕微鏡試料ホルダ34は、yzt微動部33bから退避した位置にある。走査型電子顕微鏡試料ホルダ130に装着された試料10は、集束イオンビームによって加工されることができる状態にある。試料10を集束イオンビーム加工する方法の例は図9を参照して説明する。
図5は、集束イオンビーム加工が終了し、試料10から切り出された微小試料片が走査型電子顕微鏡試料ホルダ130から透過型電子顕微鏡試料ホルダ34に移送された状態を示す。zテーブル160が下方に移動し、下方に移動した跳ね上げ具97aは、x微動部33aの先端部97bより離れている。試料10から切り出された微小試料片98が透過型電子顕微鏡試料ホルダ34の先端に配置されている。x微動部33aとyzt微動部33bが正規の位置に配置され、両者の先端部は接触している。
図9を参照して、本発明による集束イオンビーム装置を使用して、透過型電子顕微鏡観察用の微細試料片を作成する方法を説明する。微細試料片の作成方法は、マイクロサンプリング法として知られている。本例の集束イオンビーム装置は、透過型電子顕微鏡試料ホルダ34と走査型電子顕微鏡試料ホルダ130を有する試料移動ステージ100を備えるため、走査型電子顕微鏡試料ホルダ130に保持された試料より微細な試料片を切出し、それを透過型電子顕微鏡試料ホルダ34に移送する。こうして透過型電子顕微鏡観察用試料を保持した透過型電子顕微鏡試料ホルダ34を、集束イオンビーム装置より取り外し、透過型電子顕微鏡に装着する。
先ず、試料10が載置された走査型電子顕微鏡試料ホルダ130を試料ホルダ交換機構37を介して挿入し、試料移動ステージ100に装着する。図4に示すように、透過型電子顕微鏡試料ホルダ34は退避した位置に配置される。試料移動ステージ100のxテーブル140及びyテーブル150を移動して加工の対象となる部位を探し、ローテーションテーブル170を駆動して切り出す方向を定める。この作業および以後の作業は集束イオンビームを試料10に照射し、試料10表面からの2次粒子を検出してSIM像を見ながら行う。
図9(1)は、試料加工面の平面構成を示し、図9(2)はその断面構成を示す。図示のように試料加工面51に、集束イオンビームを照射して、4つの溝52、53、54、55を形成する。次に、図9(2)に示すように、試料加工面51に対して傾斜した溝56を形成する。先ず、試料移動ステージ100のチルトテーブル180を用いて試料を傾斜させ、斜線部56を集束イオンビームを照射して除去する。チルトテーブル180は、ユーセントリック構造となっているため、チルトテーブル180を傾斜しても、加工ターゲットは、SIM像画面から逃げることは無い。加工終了後、試料10の加工面51が水平になるように、チルトテーブル180の傾斜角を戻す。
溝56を形成することによって、溝56の上側に細長い柱状部分57が形成される。図9(3)に示すように、柱状部分57は、連結部57aによって試料に接続されている。次に、マイクロサンプリングステージ35を使ってプローブ99の先端を、柱状部分57に接触させる。デポジション装置36を使って、接触部分58に、タングステンをデポジションさせて接着する。次に、図9(4)に示すように、連結部57aに集束イオンビームを照射して、除去する。それによって、柱状部分57は、試料より切り離され、図9(5)に示すように、微小試料片98が形成される。
マイクロサンプリングステージ35を使って、微小試料片98を保持しているプローブ99を退避させる。zテーブル160が下方に移動し、試料10を保持している走査型電子顕微鏡試料ホルダ130を下方に退避させる。図5に示すように、跳ね上げ具97aが下方に移動し、x微動部33aの先端部97bは、水平に配置される。次に、図5に示すように、透過型電子顕微鏡試料ホルダ34を、内方に移動し、x微動部33aの先端部97bに接触させて固定する。
次にマイクロサンプリングステージ35を使用して、微小試料片98を保持しているプローブ99を試料室31内に挿入する。図9(6)に示すように、プローブ99の先端に保持された微小試料片98を、透過型電子顕微鏡試料ホルダ34の先端のメッシュ状部分上に配置する。デポジション装置36を使って斜線部66にタングステンをデポジションさせ、微小試料片98を透過型電子顕微鏡試料ホルダ34に固定する。次に図9(7)に示すように、プローブ99の先端に近い部分61に集束イオンビームを照射してプローブ99の先端を切り離す。
最後に透過型電子顕微鏡試料ホルダ34をyzt微動部33bから引抜き、透過型電子顕微鏡のサイドエントリ型ステージ33に装着し、透過型電子顕微鏡観察をする。SIM像を観察する時は集束イオンビームのエネルギを小さくし、試料に損傷を与えないようにする。
上述の説明では、本発明による集束イオンビーム装置を使用して、透過型電子顕微鏡用の試料を作製する方法を説明したが、本発明による集束イオンビーム装置を使用して、走査型電子顕微鏡用の試料を作製することもできる。
本発明によると、数cmオーダの試料片の任意の位置から微小試料片の形成、摘出し、それを透過型電子顕微鏡試料ホルダへの移送、載置する作業が容易に一貫してでき、作業が効率的に短時間で可能となる効果がある。
本発明によると、さらに、試料移動ステージのコンパクト化により耐振性が向上し、集束イオンビーム装置の分解能が向上し、SIM像を見ながら作業が効率的に行うことができる効果がある。
本発明によると、半導体デバイスの分析用の微細試料片の作製が精度良く行うことが出来る効果がある。
以上、本発明に例を説明したが、本発明に上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者に理解されよう。
サイドエントリ型ステージを搭載した従来の集束イオンビーム装置を示す縦断面図である。 試料移動ステージを搭載した従来の集束イオンビーム装置を示す縦断面図である。 本発明の集束イオンビーム装置の外観を示す図である。 本発明の集束イオンビーム装置のxz断面を示す図であり、試料移動ステージとサイドエントリ型ステージのイオンビーム加工している状態を示す図である。 本発明の集束イオンビーム装置のxz断面を示す図であり、イオンビーム加工が終了し試料から切り出した微小試料片を透過型電子顕微鏡試料ホルダに移送する時の関係を示す図である。 図4の矢印Aの方向から見た断面構成を示す図である。 図4の矢印Bの方向から見た断面構成を示す図である。 図6の矢印C−Cの方向から見た断面構成を示す図である。 試料移動ステージ上の試料から微小試料片を切り出して移送し、透過型電子顕微鏡試料ホルダに載置させる方法を説明する図である。
符号の説明
10…試料、31…試料室、32…イオンビーム光学系、33…サイドエントリ型ステージ、33a…x微動部、33b…yzt微動部、34…透過型電子顕微鏡試料ホルダ、35…マイクロサンプリングステージ、36…デポジション装置、37…試料ホルダ交換機構、38…2次電子検出器、40…ステージフレーム、41…ベース、100…試料移動ステージ、130…走査型電子顕微鏡試料ホルダ、140…xテーブル、141a,141b…クロスローラ軸受、142a…xボールネジ、142b…xナット、146a,146b…軸受、147…軸受ハウジング、148a,148b…平歯車、149…DCモータ、150…yテーブル、151a,151b…クロスローラ軸受、152a…yボールネジ、152b…yナット、156a,156b…玉軸受、157a,157b…軸受ハウジング、158…カップリング、159…DCモータ、160…zテーブル、161a,161b…クロスローラ軸受、162a…zネジ、162b…zナット、166a,166b…玉軸受、167…軸受ハウジング、168…カップリング、169…DCモータ、170…ローテーションテーブル、172a…ウォームホィール、172b…ウォームギヤ、173a,173b…玉軸受、176a,176b…玉軸受、177a,177b…軸受ハウジング、178…カップリング、179…DCモータ、180…チルトテーブル、181…チルト軸、181a…中空部、182a…ウォームホィール、182b…ウォームギヤ、183a,183b…玉軸受、186a,186b…玉軸受、187…軸受ハウジング、188a、188b…平歯車、189…DCモータ

Claims (5)

  1. 試料室と、該試料室に装着されたイオンビーム光学系と、上記試料室内に配置され走査型電子顕微鏡試料ホルダを有する試料ステージと、上記試料室のx軸方向に沿って配置されたサイドエントリ型ステージ及び透過型電子顕微鏡試料ホルダと、上記試料室のy軸方向に沿って配置されたマイクロサンプリングステージ及び試料ホルダ交換機構と、を有する集束イオンビーム装置。
  2. 請求項1記載の集束イオンビーム装置において、上記試料ステージは、試料をx方向に移動するxテーブルと、試料を試料面に沿って且つx軸に垂直な方向に移動するyテーブルと、試料を試料面に垂直に且つx軸に垂直な方向に移動するzテーブルと、試料を試料面に垂直な軸線周りに回転させるローテーションテーブルと、試料をx軸に平行な軸線周りに回転させるチルトテーブルとを有し、上記サイドエントリ型ステージは、上記透過型電子顕微鏡試料ホルダをx方向に移動するx微動部とy方向、z方向及びチルト方向に移動するyzt微動部とを有し、上記x微動部とyzt微動部は、上記試料室にて対向するように配置され、上記x微動部は、上記チルトテーブルを回転可能に支持するチルト軸に設けられた中空部内に配置されていることを特徴とする集束イオンビーム装置。
  3. 請求項1記載の集束イオンビーム装置において、上記チルトテーブルには突起状の跳ね上げ具が設けられ、上記zテーブルが上方に移動すると、上記跳ね上げ具が上記x微動部の先端部に当接して、上記x微動部の先端部は上方に移動し、上記zテーブルが下方に移動すると、上記跳ね上げ具は上記x微動部の先端部より離れ、上記x微動部の先端部は上記yzt微動部の先端に当接する位置に配置されるように構成されていることを特徴とする集束イオンビーム装置。
  4. 請求項1記載の集束イオンビーム装置において、上記試料室にメネジ部を設け、前記メネジ部にロックネジをねじ込み、試料室とロックネジはOリングでシールし、前記ロックネジの先端で試料ステージを支持するステージフレームの上部を押圧したことを特徴とする集束イオンビーム装置。
  5. 上記試料室にメネジ部を設け、前記メネジ部にロックネジをねじ込み、試料室とロックネジはOリングでシールし、前記ロックネジの先端は上記試料ステージを支持するステージフレームの上部を押圧していることを特徴とする集束イオンビーム装置。
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