JP2009064699A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池において、MEAとフレームとが相対的にずれることを抑制する技術を提供すること。
【解決手段】燃料電池であって、少なくともアノード、カソード、および、電解質膜を備え、発電領域外である周縁部において、周縁部の他の部分より肉厚がある肉厚部を有する膜電極接合体と、膜電極接合体の周縁部に沿って形成されるフレーム部であって、膜電極接合体の周縁部のうち、肉厚部を含む所定領域を、所定の押圧力で挟持することにより、膜電極接合体に固定されるフレーム部と、を備える。
【選択図】図3

Description

この発明は、燃料電池に関する。
アノード、カソード、および、電解質膜を備える膜電極接合体(以下では、「MEA」(Membrane Electrode Assembly)と呼ぶ)の周縁部にフレームが形成されたMEAモジュールと、セパレータとを備える燃料電池が知られている(下記特許文献1参照)。この場合、MEAとフレームとは、例えば、接着剤を用いて固定する。なお、フレームは、例えば、MEAの周縁部を保護したり、MEAのアノードとカソードとの間の短絡を抑制したり、反応ガスのリークを抑制したりする機能を有する。
特表平10−509839号公報
しかしながら、MEAモジュールにおいて、発電中に接着剤が化学的に劣化したり、MEA中の含水量の変化や、燃料電池の温度変化等により、例えば、電解質膜が収縮または膨張するため、MEAとフレームとの間にせん断力が生じ、MEAとフレームとが相対的にずれるおそれがあった。その結果、MEAのアノードとカソードとの間が短絡したり、反応ガスのリークが生じたりするなど、種々の不具合が生じるおそれがあった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、燃料電池において、MEAとフレームとが相対的にずれることを抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
燃料電池であって、
少なくともアノード、カソード、および、電解質膜を備え、発電領域外である周縁部において、該周縁部の他の部分より肉厚がある肉厚部を有する膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の前記周縁部に沿って形成されるフレーム部であって、前記膜電極接合体の前記周縁部のうち、前記肉厚部を含む所定領域を、所定の押圧力で挟持することにより、前記膜電極接合体に固定されるフレーム部と、
を備えることを要旨とする。
上記構成の燃料電池によれば、燃料電池において、膜電極接合体とフレームとが相対的にずれることを抑制することができる。
[適用例2]
適用例1記載の燃料電池において、前記フレーム部は、第1部材と第2部材とを備え、前記肉厚部を含む所定領域を、前記第1部材と前記第2部材とで挟持すると共に、前記第1部材と前記第2部材とを所定の押圧力で保持することにより、前記膜電極接合体に固定されることを特徴とする燃料電池。
このようにすれば、第1部材と第2部材とを用いて、膜電極接合体とフレームとが相対的にずれることを抑制することができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の燃料電池において、前記フレーム部は、前記膜電極接合体において、前記肉厚部を含む前記所定領域のうち、前記肉厚部よりも前記膜電極接合体の面に沿った方向に対して内側の部分を、挟持することを特徴とすることを特徴とする燃料電池。
このようにすれば、燃料電池において、電解質膜が収縮することにより、膜電極接合体とフレームとが相対的にずれることを抑制することができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の燃料電池において、前記フレーム部は、前記膜電極接合体において、前記肉厚部を含む前記所定領域のうち、前記肉厚部を、挟持することを特徴とする燃料電池。
このようにすれば、燃料電池において、電解質膜が収縮または膨張することにより、膜電極接合体とフレームとが相対的にずれることを抑制することができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の燃料電池において、前記フレーム部は、前記膜電極接合体の前記周縁部に接して設けられ、水分を保持可能な保水部を備えることを特徴とする燃料電池。
このようにすれば、電解質膜が収縮または膨張することを抑制することができる。その結果、電解質膜が収縮または膨張することにより、膜電極接合体とフレーム部とが相対的にずれることを抑制することができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の燃料電池において、前記フレーム部は、前記膜電極接合体の前記周縁部周辺に設けられ、熱を蓄熱可能であると共に、外部から所定のエネルギを受けた場合に、放熱可能な蓄熱部を備えることを特徴とする燃料電池。
このようにすれば、電解質膜が収縮することを抑制することができる。その結果、電解質膜が収縮または膨張することにより、膜電極接合体とフレーム部とが相対的にずれることを抑制することができる。
[適用例7]
適用例5に記載の燃料電池において、前記保水部は、前記膜電極接合体の前記肉厚部に接して設けられることを特徴とする燃料電池。
このようにすれば、電解質膜が収縮または膨張することを抑制することができる。その結果、電解質膜が収縮または膨張することにより、膜電極接合体とフレーム部とが相対的にずれることを抑制することができる。
[適用例8]
適用例6に記載の燃料電池において、前記蓄熱部は、前記膜電極接合体の前記肉厚部に接して設けられることを特徴とする燃料電池。
このようにすれば、電解質膜が収縮することを抑制することができる。その結果、電解質膜が収縮または膨張することにより、膜電極接合体とフレーム部とが相対的にずれることを抑制することができる。
[適用例9]
適用例1ないし適用例8のいずれかに記載の燃料電池において、前記膜電極接合体の前記肉厚部は、前記電解質膜によって形成されていることを特徴とする燃料電池。
このようにすれば、肉厚部を強固に形成することができ、燃料電池において、膜電極接合体とフレームとが相対的にずれることを抑制することができる。
[適用例10]
適用例9に記載の燃料電池において、前記膜電極接合体の前記肉厚部は、前記膜電極接合体の周縁部における最端部に形成されていることを特徴とする燃料電池。このようにすれば、肉厚部を簡便に形成することができる。
なお、本発明は、上記した燃料電池の他、膜電極接合体や燃料電池システムなどの他の装置発明の態様で実現することも可能である。また、このような装置発明に限られず、燃料電池の製造方法や膜電極接合体とフレームとの接合方法などの方法発明としての態様で実現することも可能である。
A.第1実施例:
A1.燃料電池の構成:
図1は、本発明の第1実施例に係る燃料電池1000の外観構成を示す説明図である。本実施例の燃料電池1000は、比較的小型で発電効率に優れる固体高分子型燃料電池である。燃料電池1000は、複数の燃料電池セルSLと、エンドプレートEPと、テンションプレートTSと、インシュレータISと、ターミナルTMと、を備えている。複数の燃料電池セルSLは、インシュレータISおよびターミナルTMを挟んで、2枚のエンドプレートEPによって挟持される。すなわち、燃料電池1000は、燃料電池セルSLが、複数個積層されたスタック構造である。また、燃料電池1000は、テンションプレートTSがボルトBTによって各エンドプレートEPに結合され、各燃料電池セルSLを、各部材を積層する方向(以下では、積層方向とも呼ぶ)に所定の力で締結する構造となっている。なお、積層方向に直交する方向であって、燃料電池セルSLに沿った方向を面方向とも呼ぶ。
燃料電池1000には、酸化ガスが供給され、後述する各セル内酸化ガス流路に酸化ガスを導入するための酸化ガス供給マニホールド(図示せず)と、各セル内酸化ガス流路から排出される酸化ガスを排出する酸化ガス排出マニホールド(図示せず)とが形成され、また、燃料ガスが供給され、後述する各セル内燃料ガス流路に燃料ガスを導入するための燃料ガス供給マニホールド(図示せず)と、各セル内燃料ガス流路から排出される燃料ガスを収集する燃料ガス排出マニホールド(図示せず)とが形成される。
図2は、燃料電池1000の構成単位である燃料電池セルSLを表わす分解斜視図である。燃料電池セルSLは、MEAモジュールMDと、アノード側セパレータSPAと、カソード側セパレータSPCと、を備えている。
燃料電池セルSLは、MEAモジュールMDを、アノード側セパレータSPAおよびカソード側セパレータSPCで挟持することにより構成される。
アノード側セパレータSPAおよびカソード側セパレータSPCは、ガス不透過な導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、焼成カーボン、あるいはプレス成形した金属板により形成されている。アノード側セパレータSPAおよびカソード側セパレータSPCは、酸化ガスおよび燃料ガスが流れるガス流路の壁面を成す部材であって、その表面には、ガス流路を形成するための溝51および溝50がそれぞれ形成されている。アノード側セパレータSPA、カソード側セパレータSPC、および、MEAモジュールMDが積層されると、溝50は、酸化ガスを後述のMEA10に供給するための流路であるセル内酸化ガス流路を形成し、溝51は、燃料ガスを後述のMEA10に供給するための流路であるセル内燃料ガス流路を形成する。
セパレータSPA,SPCは、その外周近くの互いに対応する位置に、複数の孔部を備えている。セパレータSPA,SPCを、MEAモジュールMDと共に積層して燃料電池を組み立てると、各セパレータの対応する位置に設けられた孔部は、互いに重なり合って、各セパレータの積層方向に燃料電池1000内部を貫通する流路を形成する。すなわち、セル内ガス流路に対して反応ガスを供給・排出する流路であるマニホールドを形成する。具体的には、溝50と連通する孔部53および54は、それぞれ、酸化ガス供給マニホールドおよび酸化ガス排出マニホールドを形成し、溝51と連通する孔部55および56は、それぞれ、燃料ガス供給マニホールドおよび燃料ガス排出マニホールドを形成する。溝50が形成するセル内燃料ガス流路、および、溝51が形成するセル内酸化ガス流路は、それぞれ、上記マニホールドと接続され、反応ガスが給排される。
A2.MEAモジュールMDの構成:
図3は、本実施例のMEAモジュールMDの断面図である。具体的には、図3(a)は、MEAモジュールMDの概略断面を示し、図3(b)は、MEA10の拡大断面を示し、図3(c)は、フレームFRの拡大断面を示す。MEAモジュールMDは、MEA10と、フレームFRとから構成される。MEA10において、反応ガスが供給され、電気化学反応が生じる領域を発電領域と呼ぶ。MEA10において、この発電領域外である周縁部に沿って、フレームFRが形成される。以下、MEAモジュールMDについて具体的に説明する。
MEA10は、電解質膜40と、電極であるカソード41およびアノード42と、ガス拡散層43,44と、を備え、一方の面にカソード41が、他方の面にアノード42が形成された電解質膜40を、ガス拡散層43,44で挟持して構成される。
電解質膜40は、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂や炭化水素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。そして、図3に示すように、電解質膜40は、周縁部における最端部において、他の周縁部分より肉厚がある肉厚部40Aを有している。この肉厚部40Aは、円柱状に形成されている。ここで、電解質膜40は、例えば、厚さが10〜50ミクロンのものを用い、この場合、肉厚部40Aは、例えば、厚さを100〜500ミクロンに形成することができる。また、肉厚部40Aは、枚葉状の電解質膜を用意し、その端部をロール状に巻いた状態で、熱プレスすることにより形成することができる。
カソード41およびアノード42は、カーボン粒子などの導電性を有する担体上に担持された、白金や白金合金等の触媒を備えている。ガス拡散層43,44は、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンペーパやカーボンクロスによって形成することができ、電気化学反応に供される反応ガスの流路になると共に、集電を行なう。また、ガス拡散層43,44は、MEA10の発電領域と略同じ大きさであり、すなわち、MEA10の発電領域部分にのみ形成されている。ガス拡散層43は、上記カソード側セパレータSPCと接触し、ガス拡散層44は、アノード側セパレータSPAと接触する。
MEA10において、電解質膜40の肉厚部40Aの表面には、カソード41およびアノード42は、形成されていない。そして、MEA10において、図3に示すように、肉厚部40Aの厚さtkは、周縁部における他の部分の厚さtmより厚く形成されている。
フレームFRは、フレーム上部部材FR1と、フレーム下部部材FR2と、フレーム接合部材FXと、保水剤20と、シールパッキン25と、を備える。フレームFRは、図3に示すように、MEA10の周縁部(肉厚部40Aおよび肉厚部40Aより内側部分)を、フレーム上部部材FR1とフレーム下部部材FR2とで挟持すると共に、フレーム接合部材FXによってフレーム上部部材FR1とフレーム下部部材FR2とを所定の押圧力で保持する。これにより、フレームFRは、MEA10の周縁部にしっかり固定される。なお、この押圧力は、例えば、0.1〜20MPaとすることが好ましく、0.5〜10MPaとすることがさらに好ましく、1.0〜5.0MPaとすることが特に好ましい。
また、フレーム上部部材FR1およびフレーム下部部材FR2は、MEA10を挟持した際、肉厚部40Aの外側に、四角柱状の空間(以下では、空間Pと呼ぶ)を形成する。保水剤20は、この空間Pに充填され、肉厚部40Aと接している。さらに、MEA10の周縁部には、シールパッキン25が配置され、カソード41とアノード42との間の反応ガスのリークを抑制するようにしている。フレーム上部部材FR1およびフレーム下部部材FR2は、電解質膜40やカソード41やアノード42を劣化させる物質(以下では、劣化物質とも呼ぶ。例えば、珪素(Si)等)を含有しない硬化樹脂で形成される。フレーム接合部材FXは、チタンやステンレスなどの金属で形成され、表面を絶縁被覆されている。保水剤20としては、ポリメタクリラート、ポリアクリロニトリル、または、ハイドロゲルなどの保水性を有する材料を用いる。保水剤20が充填される空間は、例えば、肉厚部40Aの体積の0.1倍〜20倍とすることが好ましく、肉厚部40Aの体積の0.5倍〜10倍とすることがさらに好ましく、肉厚部40Aの体積の1倍〜5倍とすることが特に好ましい。シールパッキン25は、劣化物質を含有しない材料(例えば、樹脂またはゴム)を用いる。
以上のように、本実施例の燃料電池1000では、MEAモジュールMDにおいて、MEA10の周縁部における最端部に肉厚部40Aを有し、その肉厚部40Aおよび肉厚部40Aより内側部分を、フレーム上部部材FR1とフレーム下部部材FR2とで挟持し、フレーム上部部材FR1とフレーム下部部材FR2とを所定の押圧力で保持するようにしている。このようにすれば、MEAモジュールMDにおいて、所定条件下で電解質膜40に収縮力または膨張力が生じても、肉厚部40Aが、フレーム上部部材FR1およびフレーム下部部材FR2に引っかかって、電解質膜40が収縮または膨張することを抑制することができる。従って、MEA10とフレームFRとの間にせん断力が生じることを抑制でき、MEA10とフレームFRとが相対的にずれることを抑制することができる。その結果、MEA10のアノード42とカソード41との間が短絡したり、反応ガスのリークが生じたりするなどを抑制することができる。また、接着剤を用いることなく、押圧力でフレームFRをMEA10に固定しているので、接着剤に混入される劣化物質によって、MEA10(特に、電解質膜40)が劣化することを抑制することができる。
また、本実施例の燃料電池1000では、肉厚部40Aに接するように保水剤20を配設するようにしている。このようにすれば、電解質膜40が湿潤状態の時には、余分な水分を保水剤20で吸収することができ、電解質膜40が乾燥状態の時には、保水剤20の水分を電解質膜40に放出することが可能となる。そうすると、電解質膜40が湿潤状態の時には、電解質膜40が膨張することを抑制でき、電解質膜40が乾燥状態の時には、電解質膜40が収縮することを抑制することができる。その結果、電解質膜40が収縮または膨張することにより、MEA10とフレームFRとが相対的にずれることを抑制することができる。
さらに、本実施例の燃料電池1000では、MEA10の周縁部における最端部に、電解質膜40の肉厚部40Aが形成された構成となっている。このようにすれば、カソード41およびアノード42は、肉厚部40Aを越えることが抑制され、すなわち、短絡を抑制することができる。また、反応ガスが、肉厚部40Aを越えることが抑制され、すなわち、反応ガスのリークも抑制することができる。
また、フレーム上部部材FR1、フレーム下部部材FR2、および、シールパッキン25は、劣化物質を含有しない材料を用いているので、電解質膜40が、劣化物質によって劣化することを抑制することができる。
なお、本実施例の燃料電池1000では、燃料電池1000を冷却する冷却媒体(水、エチレングリコール等の不凍水、空気等)を流通する機構を省略しているが、燃料電池1000は、このような機構を備えていてもよい。また、電解質膜40は、請求項における電解質膜に該当し、肉厚部40Aは、請求項における肉厚部に該当し、MEA10は、請求項における膜電極接合体に該当し、フレームFRは、請求項におけるフレーム部に該当し、フレーム上部部材FR1およびフレーム下部部材FR2は、請求項における第1部材または第2部材に該当し、保水剤20は、請求項における保水部に該当する。
B.第2実施例:
図4は、本発明の第2実施例に係る燃料電池1000AにおけるMEAモジュールMDxの断面図である。第2実施例の燃料電池1000Aは、基本的に第1実施例の燃料電池1000と同様の構成であり、同様の部分には、同様の記号を付し説明を省略する。本実施例の燃料電池1000Aは、MEAモジュールMDxの構成が、第1実施例の燃料電池1000におけるMEAモジュールMDの構成と相違する。以下に、図4を用いて、本実施例のMEAモジュールMDxについて説明する。
B1.MEAモジュールMDxの構成:
本実施例のMEAモジュールMDxは、フレームFRxにおいて、図4に示すように、空間Pに、蓄熱剤が充填された蓄熱カプセル30が配設されている。本実施例では、蓄熱剤として、発電時における高温時(例えば、80℃〜100℃程度)に蓄熱し、所定値(以下では、閾値thvと呼ぶ)以上の電圧を印加すると、放熱する材料を用いる。このような蓄熱剤としては、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸カリウム等を用いることができる。また、蓄熱カプセル30内には、電線35が挿入され、この電線35は、燃料電池1000Aの外部に設けられる電圧印加装置777と接続されている。従って、蓄熱カプセル30の蓄熱剤には、電圧印加装置777によって電圧を印加することができる。電圧印加装置777は、燃料電池セルSLのインピーダンスを測定することにより、電解質膜40が乾燥状態か否かを判断し、乾燥状態と判断した場合には、蓄熱カプセル30の蓄熱剤に閾値thv以上の電圧を印加する。
このようにすれば、電解質膜40が乾燥状態の時において、蓄熱カプセル30の蓄熱剤に、電圧印加装置777から閾値thv以上の電圧が印加されることにより、蓄熱剤から熱が放出され、電解質膜40を暖めることができる。そうすると、電解質膜40が乾燥状態であっても、電解質膜40に膨張力が生じるので、電解質膜40が収縮することを抑制することができる。その結果、電解質膜40が収縮することにより、MEA10とフレームFRxとが相対的にずれることを抑制することができる。なお、蓄熱カプセル30は、請求項における蓄熱部に該当する。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
上記第1実施例のフレームでは、電解質膜40に隣接して保水剤20のみが配設され、上記第2実施例のフレームでは、電解質膜40に隣接して蓄熱カプセル30のみが配設されているが、本発明はこれに限られるものではなく、フレームにおいて、電解質膜40に隣接して保水剤20および蓄熱カプセル30を併設するようにしてもよい。このようにすれば、電解質膜40が乾燥状態の時には、保水剤20の水分を電解質膜40に放出することが可能であると共に、電解質膜40を暖めることができる。そうすると、電解質膜40が収縮することをより抑制することができる。その結果、電解質膜40が収縮することにより、MEA10とフレームFRとが相対的にずれることをより抑制することができる。特に、本変形例の構成は、燃料電池温度が氷点下になった場合に有効であると考えられる。なぜなら、このような状況では、保水剤20が凍結することが考えられるが、蓄熱剤からの放出熱で、保水剤20を解凍することが可能であるからある。
C2.変形例2:
図5は、肉厚部40Aの形成位置に関する変形例を示す図である。上記実施例の燃料電池において、電解質膜40の肉厚部40Aは、MEA10において、周縁部における最端部に形成されているが、本発明はこれに限られるものではない。電解質膜40の肉厚部40Aは、MEA10の周縁部のいずれが場所に形成されていればよく、例えば、図5に示すように、周縁部の真ん中辺りに形成されていてもよい。このようにしても上記実施例の効果を奏することができる。
C3.変形例3:
上記実施例において、肉厚部40Aは、円柱状に形成されていたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、肉厚部40Aは、四角柱状や三角柱状に形成されていてもよい。このようにしても上記実施例の効果を奏することができる。
C4.変形例4:
上記第1実施例において、保水剤20は、肉厚部40Aに接する場所に配置されていたが、本発明はこれに限られるものでなく、保水剤20は、肉厚部40A以外のMEA10の周縁部に接する位置に配置されていてもよい。このようにしても上記実施例の効果を奏することができる。
C5.変形例5:
上記第2実施例において、蓄熱カプセル30は、肉厚部40Aに接する場所に配置されていたが、本発明はこれに限られるものでなく、蓄熱カプセル30は、MEA10の周縁部周辺のいずれかの位置に配置するようにしてもよい。このようにしても上記実施例の効果を奏することができる。
C6.変形例6:
上記第2実施例において、蓄熱カプセル30の蓄熱剤は、電圧印加装置777により電圧を印加されると、放熱する材料を用いていたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、蓄熱カプセル30の蓄熱剤は、所定の電界をかけることにより、放熱する材料を用いてもよい。この場合には、例えば、電解質膜40が乾燥すると、燃料電池1000の各セパレータに電流を流し、各セパレータを高電位にすることにより、電界を生じさせ、それにより、この蓄熱剤から熱を放出させるようにする。このようにしても上記実施例の効果を奏することができる。
C7.変形例7:
上記実施例のMEAモジュールMDでは、フレーム上部部材FR1とフレーム下部部材FR2の2つの部材を用いて、MEA10を挟持するようにしていたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、ある程度弾力性のある部材をコの字状に曲げて、MEA10を挟持するようにしてもよい。このようにしても、上記実施例の効果を奏することができる。
本発明の第1実施例に係る燃料電池1000の外観構成を示す説明図である。 燃料電池1000の構成単位である燃料電池セルSLを表わす分解斜視図である。 第1実施例のMEAモジュールMDの断面図である。 本発明の第2実施例に係る燃料電池1000AにおけるMEAモジュールMDxの断面図である。 肉厚部40Aの形成位置に関する変形例を示す図である。
符号の説明
10…MEA
20…保水剤
25…シールパッキン
30…蓄熱カプセル
35…電線
40…電解質膜
40A…肉厚部
41…カソード
42…アノード
43,44…ガス拡散層
50,51…溝
53〜56…孔部
777…電圧印加装置
1000,1000A…燃料電池
MD,MDx…MEAモジュール
SL…燃料電池セル
TM…ターミナル
EP…エンドプレート
FR,FRx…フレーム
IS…インシュレータ
TS…テンションプレート
FX…フレーム接合部材
FR1…フレーム上部部材
FR2…フレーム下部部材
SPA…アノード側セパレータ
SPC…カソード側セパレータ

Claims (10)

  1. 燃料電池であって、
    少なくともアノード、カソード、および、電解質膜を備え、発電領域外である周縁部において、該周縁部の他の部分より肉厚がある肉厚部を有する膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体の前記周縁部に沿って形成されるフレーム部であって、前記膜電極接合体の前記周縁部のうち、前記肉厚部を含む所定領域を、所定の押圧力で挟持することにより、前記膜電極接合体に固定されるフレーム部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池において、
    前記フレーム部は、
    第1部材と第2部材とを備え、前記肉厚部を含む所定領域を、前記第1部材と前記第2部材とで挟持すると共に、前記第1部材と前記第2部材とを所定の押圧力で保持することにより、前記膜電極接合体に固定されることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1ないし請求項2のいずれかに記載の燃料電池において、
    前記フレーム部は、
    前記膜電極接合体において、前記肉厚部を含む前記所定領域のうち、前記肉厚部よりも前記膜電極接合体の面に沿った方向に対して内側の部分を、挟持することを特徴とすることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池において、
    前記フレーム部は、
    前記膜電極接合体において、前記肉厚部を含む前記所定領域のうち、前記肉厚部を、挟持することを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料電池において、
    前記フレーム部は、
    前記膜電極接合体の前記周縁部に接して設けられ、水分を保持可能な保水部を備えることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の燃料電池において、
    前記フレーム部は、
    前記膜電極接合体の前記周縁部周辺に設けられ、熱を蓄熱可能であると共に、外部から所定のエネルギを受けた場合に、放熱可能な蓄熱部を備えることを特徴とする燃料電池。
  7. 請求項5に記載の燃料電池において、
    前記保水部は、
    前記膜電極接合体の前記肉厚部に接して設けられることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項6に記載の燃料電池において、
    前記蓄熱部は、
    前記膜電極接合体の前記肉厚部に接して設けられることを特徴とする燃料電池。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の燃料電池において、
    前記膜電極接合体の前記肉厚部は、
    前記電解質膜によって形成されていることを特徴とする燃料電池。
  10. 請求項9に記載の燃料電池において、
    前記膜電極接合体の前記肉厚部は、
    前記膜電極接合体の周縁部における最端部に形成されていることを特徴とする燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012166112A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Sumitomo Electric Ind Ltd ガス分解装置およびガス分解システム
JP2015018659A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 日産自動車株式会社 燃料電池
DE102015215258A1 (de) * 2015-08-11 2017-02-16 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Brennstoffzellenstapel
CN113113626A (zh) * 2021-03-25 2021-07-13 国家电投集团氢能科技发展有限公司 单电池和燃料电池

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