JP2009062874A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室内における燃料の蒸発特性やバッテリの充電状態に拘わらず機関始動させること。
【解決手段】バッテリ91から供給された電力で作動して燃料Fを加熱させる燃料加熱手段55に対しての制御を行う燃料加熱制御手段と、そのバッテリ91から供給された電力で作動して機関始動時のクランクシャフト15に回転トルクを付与する機関始動補助装置(スタータモータ92等)に対しての制御を行う機関始動制御手段と、を備えた内燃機関の制御装置(電位制御装置1)において、燃焼室CC内における燃料Fの蒸発特性とバッテリ91の充電状態とに応じて燃料加熱手段55及び機関始動補助装置(スタータモータ92)への夫々の供給電力量を求める供給電力量演算手段を設けること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、噴射前の燃料を加熱させることの可能な内燃機関の制御装置に関する。
近年、自動車業界においては、自動車を取り巻く環境の変化に対応させる為に様々な取り組みが行われている。例えば、内燃機関の分野では、異なる燃料性状の燃料を用いても運転を行うことのできる所謂多種燃料内燃機関についての取り組みが為されている。この種の多種燃料内燃機関が搭載された車輌は、一般にフレキシブル燃料車(FFV:Flexible Fuel Vehicle)と呼ばれており、その一例としては、ガソリン燃料,アルコール燃料又はこれらの混合燃料の何れを利用しても運転を可能にし、埋蔵量の限界が謳われ続けているガソリン燃料等の化石燃料の消費抑制などのような環境性能の向上を図らんとするものが知られている。
ところで、一般に、ガソリン燃料に比べるとアルコール燃料の方が蒸発特性に劣る(つまり、蒸発潜熱が大きい)ので、外気温や機関温度(冷却水の温度、潤滑油の温度)が低い状態での低温始動時には、アルコール濃度が高いほど始動性が悪化してしまう。これが為、従来においては、着火される前の燃料をヒータ等の燃料加熱手段で加熱することによって燃焼室内における燃料の蒸発特性を向上させ、これにより低温始動性の向上を図らんとする技術について知られている。
例えば、下記の特許文献1には、燃料のアルコール濃度と機関温度(冷却水の温度)に基づいて機関始動不可と判断したならば、燃料加熱手段に通電して燃料の加熱を行った後にスタータモータに通電してクランキングを行い、機関始動可能と判断し且つ機関温度が所定温度以下ならば、燃料加熱手段への通電(即ち、燃料の加熱)と同時にスタータモータへの通電(即ち、クランキング)も行う、という技術が開示されている。
尚、下記の特許文献2には、燃料の加熱を行う為のヒータを複数配備し、燃料のアルコール濃度と冷却水の温度に応じてヒータの作動数を変化させる技術について開示されている。この特許文献2の技術においては、予熱期間中に検出したバッテリ電圧に基づいてヒータの減少数を設定し、スタータスイッチのオン操作に伴ってヒータの作動数を減少させることによって、バッテリの消費電力を抑えている。
また、下記の特許文献3には、ヒータ通電中でスタータスイッチがオンのときに燃料ポンプの回転数を低く設定し、燃料ポンプ駆動による電力消費を抑える、という技術が開示されている。
また、下記の特許文献4には、燃料のアルコール濃度と機関温度に基づいて燃料ポンプの吐出量を制御し、燃料を加熱させる際のヒータによる熱交換効率を向上させると共に加熱に要するエネルギを節約してバッテリの消費電力を抑えるという技術が開示されている。
特開平6−26427号公報 特開平4−76262号公報 特開平6−101608号公報 特開平5−149169号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術においては、燃料加熱手段への通電とスタータモータへの通電を同時に行うことがあるので、その際のバッテリの充電状態(つまり、バッテリの残存蓄電量)次第でスタータモータへの供給電力が足りなくなり、如何に燃料の加熱によって燃焼室内における燃料の蒸発特性を向上させたとしても、機関始動を行えなくなる可能性がある。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、燃焼室内における燃料の蒸発特性やバッテリの充電状態に拘わらず機関始動させることの可能な内燃機関の制御装置を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、バッテリから供給された電力で作動して燃料を加熱させる燃料加熱手段に対しての制御を行う燃料加熱制御手段と、そのバッテリから供給された電力で作動して機関始動時のクランクシャフトに回転トルクを付与する機関始動補助装置に対しての制御を行う機関始動制御手段と、を備えた内燃機関の制御装置において、燃焼室内における燃料の蒸発特性とバッテリの充電状態とに応じて燃料加熱手段及び機関始動補助装置への夫々の供給電力量を求める供給電力量演算手段を設けている。
このように、この請求項1記載の内燃機関の制御装置は、燃焼室内における燃料の蒸発特性とバッテリの充電状態を考慮に入れて燃料加熱手段と機関始動補助装置への夫々の供給電力量を求めるので、その燃焼室内における燃料の蒸発特性やバッテリの充電状態に拘わらず機関始動時にクランクシャフトに対してクランキング動作に必要な回転トルクを付与することができる。
ここで、例えば、その供給電力量演算手段は、請求項2記載の発明の如く、機関始動させる上で必要とされるクランクシャフトへの最小限の回転トルクを燃焼室内における燃料の蒸発特性に応じて求め、その最小限の回転トルクを少なくとも発生させることの可能な各供給電力量の配分をバッテリの残存蓄電量の範囲内で求めるよう構成すればよい。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、燃焼室内における燃料の蒸発特性とバッテリの充電状態とに応じて燃料加熱手段と機関始動補助装置への夫々の供給電力量を求めるので、その蒸発特性について考慮しつつバッテリの残存蓄電量の範囲内で夫々の供給電力量の配分を決めることができる。従って、この内燃機関の制御装置は、燃焼室内における燃料の蒸発特性やバッテリの充電状態に拘わらずクランキング動作が可能になり、その蒸発特性やバッテリの充電状態が悪くても機関始動させることができるようになる。
以下に、本発明に係る内燃機関の制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明に係る内燃機関の制御装置の実施例1を図1から図4に基づいて説明する。以下においては、適用対象たる内燃機関の一例を説明しつつその制御装置について詳述する。
ここで例示する内燃機関とは、ガソリン燃料,アルコール燃料(エタノール、メタノール、ブタノール等)又はこれらの混合燃料等のように異なる燃料性状の燃料を用いても運転を行うことのできる所謂フレキシブル燃料車に搭載される多種燃料内燃機関であって、図1に示す電子制御装置(ECU)1によって燃焼制御等の各種制御動作が実行されるものである。つまり、この内燃機関の制御装置は、その電子制御装置1によって構成されている。尚、その電子制御装置1は、図示しないCPU(中央演算処理装置),所定の制御プログラム等を予め記憶しているROM(Read Only Memory),そのCPUの演算結果を一時記憶するRAM(Random Access Memory),予め用意された情報等を記憶するバックアップRAM等で構成されている。
最初に、ここで例示する内燃機関の構成について図1に基づき説明を行う。尚、その図1においては1気筒のみを図示しているが、本発明は、これに限らず、多気筒の多種燃料内燃機関にも適用可能である。本実施例1においては、複数の気筒を具備しているものとして説明する。
この内燃機関には、燃焼室CCを形成するシリンダヘッド11,シリンダブロック12及びピストン13が備えられている。ここで、そのシリンダヘッド11とシリンダブロック12は図1に示すヘッドガスケット14を介してボルト等で締結されており、これにより形成されるシリンダヘッド11の下面の凹部11aとシリンダブロック12のシリンダボア12aとの空間内にピストン13が往復移動可能に配置される。そして、上述した燃焼室CCは、そのシリンダヘッド11の凹部11aの壁面とシリンダボア12aの壁面とピストン13の頂面13aとで囲まれた空間によって構成される。
この内燃機関は、機関回転数や機関負荷等の運転条件に従って空気と燃料を燃焼室CCに送り込み、その運転条件に応じた燃焼制御を実行する。その空気については、図1に示す吸気通路21とシリンダヘッド11の吸気ポート11bを介して外部から吸入される。一方、その燃料については、図1に示す燃料供給装置50を用いて供給される。
先ず、空気の供給経路について説明する。
この内燃機関の吸気通路21上には、外部から導入した空気に含まれる塵埃等の異物を除去するエアクリーナ22と、外部からの吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段23と、が設けられている。その吸入空気量検出手段23としては、吸入空気量を直接検出するエアフロメータ等の空気量検出センサ、吸気通路21内の圧力(即ち、吸気圧)を検出する吸気管圧センサなどが考えられる。後者の吸気管圧センサを利用する場合、吸入空気量は、その吸気圧と機関回転数から間接的に求める。この内燃機関においては、その吸入空気量検出手段23の検出信号が電子制御装置1へと送られ、その検出信号に基づいて電子制御装置1が吸入空気量や機関負荷等を算出する。尚、機関回転数については、クランクシャフト15の回転角度の検出を行うクランク角センサ16の検出信号から把握させることができる。
また、その吸気通路21上における吸入空気量検出手段23よりも下流側には、燃焼室CC内への吸入空気量を調節するスロットルバルブ24と、このスロットルバルブ24を開閉駆動するスロットルバルブアクチュエータ25と、が設けられている。本実施例1の電子制御装置1には、そのスロットルバルブアクチュエータ25を運転条件に従って駆動制御し、その運転条件に応じた弁開度(換言すれば、吸入空気量)となるようにスロットルバルブ24の開弁角度を調節させるスロットルバルブ制御手段が用意されている。ここでは、そのスロットルバルブアクチュエータ25とスロットルバルブ制御手段とでスロットルバルブ開度制御手段を構成する。例えば、そのスロットルバルブ24については、運転条件に応じた空燃比を成す為に必要な吸入空気量の空気が燃焼室CCへと吸入されるよう調節される。この内燃機関においては、そのスロットルバルブ24の弁開度を検出し、その検出信号を電子制御装置1に送信するスロットル開度センサ26が設けられている。
一方、吸気ポート11bはその一端が燃焼室CCに開口しており、その開口部分に当該開口を開閉させる吸気バルブ31が配設されている。その開口の数量は1つでも複数でもよく、その開口毎に吸気バルブ31が配備される。従って、この内燃機関においては、その吸気バルブ31を開弁させることによって吸気ポート11bから燃焼室CC内に空気が吸入される一方、その吸気バルブ31を閉弁させることによって燃焼室CC内への空気の流入が遮断される。
ここで、その吸気バルブ31としては、例えば、図示しない吸気側カムシャフトの回転と弾性部材(弦巻バネ)の弾発力に伴って開閉駆動されるものがある。この種の吸気バルブ31においては、その吸気側カムシャフトとクランクシャフト15の間にチェーンやスプロケット等からなる動力伝達機構を介在させることによってその吸気側カムシャフトをクランクシャフト15の回転に連動させ、予め設定された開閉時期に開閉駆動させる。ここで例示する内燃機関においては、このようなクランクシャフト15の回転に同期して開閉駆動される吸気バルブ31を適用することができる。
但し、この内燃機関は、その吸気バルブ31の開閉時期やリフト量を変更可能な所謂可変バルブタイミング&リフト機構等の可変バルブ機構を具備してもよく、これにより、その吸気バルブ31の開閉時期やリフト量を運転条件及び運転モードに応じた好適なものへと可変させることができるようになる。更にまた、この内燃機関においては、かかる可変バルブ機構と同様の作用効果を得るべく、電磁力を利用して吸気バルブ31を開閉駆動させる所謂電磁駆動弁を利用してもよい。
続いて、燃料供給装置50について説明する。
この燃料供給装置50としては、1つの燃料タンク内の燃料を吸気ポート11b内又は/及び燃焼室CC内に噴射するもの,複数の燃料タンク内に貯留された燃料性状の異なる燃料を燃料混合装置等で混ぜ合わせて吸気ポート11b又は/及び燃焼室CC内に噴射するもの等が考えられる。本実施例1においては、1つの燃料タンク41に貯留されている燃料Fを吸気ポート11bに噴射し、吸入空気と共に燃焼室CCへと導くポート噴射式のものを代表して例示する。
具体的に、この燃料供給装置50は、その燃料Fを燃料タンク41から吸い上げて燃料通路51に送出する燃料ポンプとしてのフィードポンプ52と、その燃料通路51の燃料Fを夫々の気筒に分配する燃料デリバリパイプ53と、この燃料デリバリパイプ53から供給された燃料Fを夫々の吸気ポート11bに噴射する各気筒の燃料噴射弁(燃料噴射手段)54と、を備える。
この燃料供給装置50は、そのフィードポンプ52及び燃料噴射弁54を運転条件に従って電子制御装置1の燃料噴射制御手段に駆動制御させ、これにより、その運転条件に対応させた燃料噴射量,燃料噴射時期及び燃料噴射期間等の燃料噴射条件で燃料Fが噴射されるように構成する。例えば、その燃料噴射制御手段には、その燃料Fをフィードポンプ52で燃料タンク41から吸い上げさせ、運転条件に応じた燃料噴射条件で燃料噴射弁54に噴射を実行させる。
このようにして吸気ポート11bに供給された燃料Fは、その吸気ポート11b内で上述した空気と混ざり合いながら吸気バルブ31の開弁と共に燃焼室CC内へと供給され、運転条件に応じた点火時期になると点火プラグ61の着火動作によって燃焼させられる。そして、その燃焼された後の筒内ガス(燃焼ガス)は、燃焼室CCから図1に示す排気ポート11cへと排出され、排気通路81を介して大気へと放出される。
その排気ポート11cには、燃焼室CCとの間の開口を開閉させる排気バルブ71が配設されている。その開口の数量は1つでも複数でもよく、その開口毎に上述した排気バルブ71が配備される。従って、この内燃機関においては、その排気バルブ71を開弁させることによって燃焼室CC内から排気ポート11cに燃焼ガスが排出され、その排気バルブ71を閉弁させることによって燃焼ガスの排気ポート11cへの排出が遮断される。
ここで、その排気バルブ71としては、上述した吸気バルブ31と同様に、動力伝達機構を介在させたもの、所謂可変バルブタイミング&リフト機構等の可変バルブ機構を具備したものや所謂電磁駆動弁を適用することができる。
また、排気通路81上には排気浄化装置82が配設されており、排気ガス中の有害成分の浄化が行われる。
上述したが如く、本機関に使用可能な燃料Fとしては、主としてガソリン燃料,アルコール燃料又はアルコール混合燃料が考えられる。そのアルコール混合燃料とは、アルコール燃料とこれとは燃料性状の異なる少なくとも1種類の燃料との混合燃料であり、ここでは炭化水素系燃料(例えばガソリン燃料)と混合されているものとする。一般に、そのアルコール燃料やアルコール混合燃料は、ガソリン燃料と比べた場合に燃料性状が異なるが、特にガソリン燃料よりも蒸発特性の点で劣っている。これが為、純粋なガソリン燃料が使用されているならば問題は起こり難いが、純粋なアルコール燃料やアルコール混合燃料等の如き低蒸発特性燃料が低温始動時に使用された場合には、点火プラグ61で着火させることができなくなる又は着火したとしても直ぐに失火してしまう可能性がある。かかる不都合は、アルコール濃度が高くなるにつれて顕著に表れるようになる。
そこで、この内燃機関においては、アルコール燃料やアルコール混合燃料で運転する際の低温始動時における始動性の悪化に対処すべく、燃料供給装置50上にヒータ等の燃料加熱手段を設け、予め燃料Fを暖めることによって、その燃料F自体の蒸発特性の改善、そして、その加熱された燃料(以下、「加熱燃料」という。)Fの供給された燃焼室CC内における燃料Fの蒸発特性の改善を図っている。
例えば、ここでは、図1に示す如く、燃料デリバリパイプ53に燃料加熱手段55を配設し、燃料通路51から送られてきた燃料デリバリパイプ53内の燃料Fを加熱させるように構成している。その燃料加熱手段55は、電子制御装置1の燃料加熱制御手段によってそのON/OFF動作が制御される。
ここで、例えば暖機運転終了後やガソリン燃料で運転する際には燃料Fを暖めなくとも適切に着火動作が行われると考えられるので、この燃料加熱手段55は、主に低温始動性に劣るアルコール燃料又はアルコール混合燃料で機関始動させるときに加熱動作(ON動作)させればよい。その加熱動作は、例えば、イグニッションON信号が検出された際やドアロック解除信号が検出された際に吸気温度や機関温度が所定よりも低ければ、機関始動動作(つまり、クランキング動作)が行われるよりも前から予め実行しておく。また、その加熱動作は、暖機運転終了後であっても、吸気温度や機関温度が所定よりも低くなったときに実行させてもよい。ここで、吸気温度については、吸気通路21上におけるエアクリーナ22と吸入空気量検出手段23との間に配設された図1に示す吸気温センサ17から検出することができる。また、機関温度とは、冷却水や潤滑油等の温度から求められるものである。その冷却水の温度や潤滑油の温度は、図1に示す水温センサ18や油温センサ19から各々検出することができる。
ところで、その燃料加熱手段55は、バッテリ91から供給された電力によって作動する。ここでは、電子制御装置1に電力供給回路が用意されており、その電力供給回路を介してバッテリ91の電力が燃料加熱手段55に供給されるものとする。つまり、その電子制御装置1の燃料加熱制御手段は、低温始動時等の燃料Fの加熱が必要とされるときに電力供給回路を制御して燃料加熱手段55へのバッテリ91の電力供給を行い、その燃料加熱手段55を作動させる。
本実施例1においては、その燃料加熱手段55への供給電力量Paを変えることができるように電力供給回路を構成しておくと共に、その供給電力量Paが多くなるにつれて大きな発熱量を発生させることができるように燃料加熱手段55を構成しておく。これが為、本実施例1の電子制御装置1には、必要とされる発熱量に応じた燃料加熱手段55への供給電力量Paを求める供給電力量演算手段が用意されている。
ここで、その必要とされる発熱量とは燃焼室CC内における燃料Fの蒸発特性に基づいて導き出すことができ、その燃焼室CC内における燃料Fの蒸発特性とは、燃焼室CCに供給される加熱対象の燃料Fの燃料性状及び温度並びに吸気温度及び機関温度から判断される内燃機関の状態から判断することができる。つまり、必要とされる発熱量(換言すれば、燃料加熱手段55への供給電力量)は、加熱対象の燃料Fの燃料性状及び温度並びに内燃機関の状態に基づいて求めることができる。
また、機関始動させる際には、そのバッテリ91から少なくとも機関始動補助装置に対して電力の供給が行われる。この電力供給は、電子制御装置1の機関始動制御手段によって制御され、その電子制御装置1の電力供給回路を介して実行される。
ここで、その機関始動補助装置とは、機関始動時にクランクシャフト15に対して回転トルクを付勢する装置であり、スタータモータ92(又は図示しないモータジェネレータ)の出力トルクを図示しない歯車群を介してクランクシャフト15に伝えることで当該クランクシャフト15に対して回転トルクを与えるものである。そして、本実施例1においては、その供給電力量Pbを変えることができるように電力供給回路を構成しておくと共に、その供給電力量Pbが多くなるにつれて大きな出力トルクを発生させることができるようにスタータモータ92を構成しておく。
このように、低温始動時には、燃料Fの加熱とクランキング動作が同時に行われる場合もあり、バッテリ91の電力を燃料加熱手段55と機関始動補助装置のスタータモータ92の双方に対して同時に供給しなければならなくなる場合がある。
しかしながら、バッテリ91は、常に満充電の状態にあるとは限らず、また、自己放電も起こす。これが為、燃料Fの加熱中にスタータモータ92への電力供給が必要とされる場合には、そのバッテリ91の充電状態(つまり、バッテリ91の残存蓄電量)如何でスタータモータ92への供給電力量Pbが不足し、そのスタータモータ92の出力トルクが上がらなくなるので、クランクシャフト15への付与トルクが足りなくなって機関始動させることができなくなる可能性がある。
具体的に、そのときのクランクシャフト15には、燃料Fの加熱に伴って増加する第1回転トルクTaと、機関始動補助装置の出力(つまり、スタータモータ92の作動)に伴って発生する第2回転トルクTbと、を働かせて、機関始動させる上で必要とされる最小限の回転トルク(以下、「機関始動回転トルク」という。)Tcmin以上の大きさの回転トルクTcを付与しなければならない。しかしながら、バッテリ91の充電状態が悪い(つまり、バッテリ91の残存蓄電量が少ない)場合には、その第1回転トルクTaと第2回転トルクTbを合わせても機関始動回転トルクTcminすら働かせることができない可能性がある。ここで、その第1回転トルクTaとは、加熱されなかった燃料(以下、「非加熱燃料」という。)Fへの着火によってクランクシャフト15に付与される付与トルクと加熱燃料Fへの着火によってクランクシャフト15に付与される付与トルクとの差分を指す。
また、その機関始動回転トルクTcminの大きさは、全ての条件において不変ではなく、加熱対象の燃料Fの燃料性状や温度、そして、内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)に応じて増減する。例えば、潤滑油の温度が高い場合には、その粘度が低くなり、クランクシャフト15と図示しないその軸受け及びコネクティングロッドとの間、シリンダボア12aの壁面とピストン13(厳密には図示しないピストンリングやオイルリング)との間においての摩擦損失が小さくなるので、小さな機関始動回転トルクTcminで機関始動させることができるようになる。つまり、この場合には、第1回転トルクTaや第2回転トルクTbを下げて燃料加熱手段55やスタータモータ92への供給電力量Pa,Pbを減らすことができるので、バッテリ91の充電状態が悪くても機関始動できる可能性が高くなる。
そこで、本実施例1の供給電力量演算手段には、バッテリ91の充電状態が悪くても機関始動(特に低温始動)させることの可能な燃料加熱手段55とスタータモータ92への夫々の供給電力量Pa,Pbを求めさせる。ここでは、その供給電力量Pa,Pbを燃焼室CC内における燃料Fの蒸発特性(即ち、加熱対象の燃料Fの燃料性状及び温度並びに吸気温度及び機関温度)とバッテリ91の充電状態に基づいて導き出す。
具体的に、本実施例1の電子制御装置1(内燃機関の制御装置)は、図2のフローチャートに示す如く、先ず、内燃機関の状態の判断、加熱対象の燃料Fの燃料性状の判断、バッテリ91の充電状態の判断を行う(ステップST1,ST2,ST3)。
その内燃機関の状態とは、吸気温度や機関温度(冷却水及び潤滑油の温度)のことであり、上述した吸気温センサ17、水温センサ18や油温センサ19から検出する。
更に、燃料性状は、加熱対象の燃料F自体の蒸発特性や着火特性等から判断されるものであり、ここでは低温始動性の善し悪しを表す例えば指数値として示される。その蒸発特性については、例えば排気ガス中のスモーク量、燃料給油時などに取得した燃料種別やアルコール濃度等の給油情報等に基づいて判断することができる。ここで、そのスモーク量は、排気通路81上に配設したスモークセンサ83を用いて検出することができる。一方、給油情報については、例えば、給油作業者が給油燃料Fの燃料性状の入力を行う為の入力装置を車輌に設けて電子制御装置1に認識させることができ、給油設備と車輌との間の夫々の通信装置を介した送受信によって認識させることもできる。また、着火特性については、例えば給油情報に含まれている燃料Fのセタン価や燃焼時の着火遅れ期間を利用することができる。その着火遅れ期間は、筒内圧の検出が可能な燃焼圧センサ84の検出値を利用して知ることができる。
また、バッテリ91の充電状態については、図示しない電圧計を設けてその検出値から判断してもよく、電子制御装置1に把握させるようにしておいてもよい。ここでは、そのバッテリ91の残存蓄電量Pbatが充電状態を示す値として求められている。
本実施例1の電子制御装置1の供給電力量演算手段は、これらについての判断を行った後に機関始動回転トルクTcminを求める(ステップST4)。
その機関始動回転トルクTcminは、上述したが如く、加熱対象の燃料Fの燃料性状及び温度並びに内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)に応じて変化する。ここで、その加熱対象の燃料Fの温度を検出すべく燃料Fの供給経路上に温度センサを設けてもよいが、低温始動時には、外気温に大きく左右される加熱対象の燃料Fの温度と吸気温度に殆ど差が無いと考えられる。これが為、ここでは、その加熱対象の燃料Fの温度を求めずに吸気温度で代用する。従って、このステップST4においては、上記ステップST1で求めた内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)と上記ステップST2で求めた加熱対象の燃料Fの燃料性状に基づいて、つまり燃焼室CC内における燃料Fの蒸発特性に応じた機関始動回転トルクTcminの演算を行う。かかる演算は、その内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)と燃料性状の指数値と機関始動回転トルクTcminとの対応関係を実験やシミュレーションによって求め、その対応関係を予め表しておいたマップデータ(図示略)を利用して行えばよい。例えば、このマップデータは、吸気温度や機関温度が高いほど、また、燃料性状の指数値が高い(つまり、低温始動性が良い)ほど、低い値の機関始動回転トルクTcminが選択されるものである。
また、この供給電力量演算手段は、燃料加熱手段55への供給電力量の暫定値(以下、「暫定供給電力量」という。)Pareqの演算を行う(ステップST5)。
この暫定供給電力量Pareqは、例えば、上記機関始動回転トルクTcminと同様に、加熱対象の燃料Fの燃料性状及び温度並びに内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)に応じて変化するものであり、これらに基づいて求める。尚、ここでも、その加熱対象の燃料Fの温度については、吸気温度によって代用する。従って、このステップST5においては、上記ステップST1,ST2で各々求めた内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)と加熱対象の燃料Fの燃料性状に基づいて暫定供給電力量Pareqの演算を行う。かかる演算は、その内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)と燃料性状の指数値と暫定供給電力量Pareqとの対応関係を実験やシミュレーションによって求め、その対応関係を予め表しておいたマップデータ(図示略)を利用して行えばよい。例えば、このマップデータは、吸気温度や機関温度が高いほど、また、燃料性状の指数値が高い(つまり、低温始動性が良い)ほど、低い値の供給電力量Pa(暫定供給電力量Pareq)が選択されるものである。尚、本実施例1においては本演算処理を行う以前から燃料Fの加熱が実行されているものとしているので、このステップST5においては、既に燃料加熱手段55に対して供給されている供給電力量Paを暫定供給電力量Pareqに設定してもよい。
そして、この供給電力量演算手段は、その暫定供給電力量Pareqを燃料加熱手段55に供給した際のクランクシャフト15に対する第1回転トルクTa、つまり燃料Fの加熱に伴い増加するクランクシャフト15の第1回転トルクTaを求める(ステップST6)。
例えば、ここでは、燃料加熱手段55への供給電力量Paと第1回転トルクTaとの対応関係について示すマップデータを利用する。このマップデータは、予め実験やシミュレーションを行って用意しておいたものであり、例えば図3に示す如く、燃料Fの燃料性状や内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)に応じた複数の対応関係(ここでは、3つの対応関係)が設定されている。この図3に示すマップデータは、供給電力量Paが多いほど高い第1回転トルクTaが選択されるものであり、更に、吸気温度や機関温度が高いほど、また、燃料性状の指数値が高い(つまり、低温始動性が良い)ほど、第1回転トルクTaが高くなるものである。従って、このステップST6においては、上記ステップST5で求めた暫定供給電力量Pareqのみならず、上記ステップST1,ST2の内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)と燃料性状の指数値をも図3のマップデータに照らし合わせて、その暫定供給電力量Pareqが供給された際の第1回転トルクTaを求める。例えば、その図3においては、暫定供給電力量Pareq(=Pa1)に対応する第1回転トルクTa(=Ta1)が求められる。尚、ここでは1つのマップデータに燃料性状等の全てのパラメータを含めたものとして例示したが、このステップST6で用いるマップデータは、燃料加熱手段55への供給電力量Paと第1回転トルクTaとの対応関係を所定の範囲内における燃料Fの燃料性状や内燃機関の状態毎に複数用意してもよい。
続いて、この供給電力量演算手段は、上記ステップST4,ST6で求めた機関始動回転トルクTcminと第1回転トルクTaに基づいて、燃料加熱手段55に対して暫定供給電力量Pareqが供給された際に機関始動させる為の最低限の第2回転トルク(以下、「第2回転トルク下限値」という。)Tbminを求める(ステップST7)。かかる演算は、下記の式1を用いて行う。
Tbmin=Tcmin−Ta … (1)
そして、この供給電力量演算手段は、その第2回転トルク下限値Tbminを発生させる為に必要なスタータモータ92への供給電力量の暫定値(以下、「暫定供給電力量」という。)Pbreqを求める(ステップST8)。
例えば、ここでは、スタータモータ92への供給電力量Pbと第2回転トルクTbとの対応関係について示すマップデータを利用する。このマップデータは、予め実験やシミュレーションを行って用意しておいたものであり、例えば図4に示す如く、内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)に応じた複数の対応関係(ここでは、3つの対応関係)が設定されている。この図4に示すマップデータは、供給電力量Pbが多いほど高い第2回転トルクTbが選択されるものであり、更に、吸気温度や機関温度が高いほど第2回転トルクTbが高くなるものである。従って、このステップST8においては、上記ステップST7で求めた第2回転トルク下限値Tbminのみならず、上記ステップST1の内燃機関の状態(吸気温度及び機関温度)をも図4のマップデータに照らし合わせて、その第2回転トルク下限値Tbminを発生させる為の暫定供給電力量Pbreqを求める。例えば、その図4においては、第2回転トルク下限値Tbmin(=Tb1)に対応する暫定供給電力量Pbreq(=Pb1)が求められる。
本実施例1の供給電力量演算手段は、燃料加熱手段55への暫定供給電力量Pareqとスタータモータ92への暫定供給電力量Pbreqの合計がバッテリ91の残存蓄電量Pbat以下なのか否かの判断を行う(ステップST9)。
ここで、その各暫定供給電力量Pareq,Pbreqの合計が残存蓄電量Pbat以下と判断された場合、この供給電力量演算手段は、ここで求められている各暫定供給電力量Pareq,Pbreqを夫々燃料加熱手段55とスタータモータ92への供給電力量Pa,Pbとして設定する(ステップST10)。従って、この場合には、燃料加熱制御手段がその供給電力量Pa(=Pareq)を燃料加熱手段55に対して供給すると共に、機関始動制御手段がその供給電力量Pb(=Pbreq)をスタータモータ92に対して供給することによって機関始動させられる(ステップST11)。
このように、この場合には、燃料Fの加熱を継続させながらスタータモータ92を作動させることができる。つまり、この場合には、低温始動時に燃料Fを加熱しながらの機関始動が可能になる。そして、その際には、バッテリ91の充電状態が良好ならば、所期の燃料Fの加熱状態を保ちながらクランキング動作させることができる。一方、バッテリ91の充電状態が悪いときには、燃料加熱手段55への供給電力量Paを低下させることによって燃料Fの加熱に使われる電力を抑え、これにより増やすことのできた供給電力量Pbをスタータモータ92に供給することによってクランキング動作を可能にしている。
一方、上記ステップST9にて夫々の暫定供給電力量Pareq,Pbreqの合計が残存蓄電量Pbatを超えているとの判断が為された場合、本実施例1の供給電力量演算手段は、上記ステップST5で求めた暫定供給電力量Pareqの値を低下させ(ステップST12)、この低下後の暫定供給電力量Pareqが「0」以下になってしまうのか否かについて判断する(ステップST13)。例えば、そのステップST12においては、その暫定供給電力量Pareqを図3に示す「Pa1」から「Pa2」へと低下させる。尚、このステップST12においては、所定の大きさ又は割合で暫定供給電力量Pareqを低下させるように予め設定しておく。
ここで、その低下後の暫定供給電力量Pareqが「0」よりも大きいと判断された場合、この供給電力量演算手段は、上記ステップST6に戻って新たな暫定供給電力量Pareqについて同様の演算処理を繰り返す。この場合には、暫定供給電力量Pareqの低下に合わせて第1回転トルクTaが図3に示す如く「Ta1」から「Ta2」へと減少する。また、この場合には、第2回転トルク下限値Tbminが図4に示す如く「Tb1」から「Tb2」へと増加し、これに伴って暫定供給電力量Pbreqが図4に示す「Pb1」から「Pb2」へと上昇する。そして、この場合には、上記ステップST9に進んで否定判定されたならば(Pareq+Pbreq>Pbat)、更に暫定供給電力量Pareqの値を低下させて再び同様の演算処理を実行させる。これとは異なり、そこで肯定判定されたときには(Pareq+Pbreq≦Pbat)、この時点で求められている低下後の暫定供給電力量Pareqと上昇後の暫定供給電力量Pbreqを夫々燃料加熱手段55とスタータモータ92への供給電力量Pa,Pbとして設定し、これらの供給電力量Pa,Pbを各々供給して機関始動させる。
また、上記ステップST13にて低下後の暫定供給電力量Pareqが「0」以下との判断が為された場合、供給電力量演算手段は、その暫定供給電力量Pareqを「0」に設定する(ステップST14)。これにより第1回転トルクTaが「0」になるので、この供給電力量演算手段は、下記の式2を用いて第2回転トルク下限値Tbminの演算を行い(ステップST15)、その第2回転トルク下限値Tbminを発生させる為に必要なスタータモータ92への暫定供給電力量Pbreqを上記ステップST8と同様にして求める(ステップST16)。
Tbmin=Tcmin … (2)
そして、この供給電力量演算手段は、その暫定供給電力量Pbreqがバッテリ91の残存蓄電量Pbat以下なのか否かの判断を行う(ステップST17)。
このステップST17にてその暫定供給電力量Pbreqが残存蓄電量Pbatよりも大きいとの判断が為された場合、本実施例1の電子制御装置1は、現状でのバッテリ91の充電状態では機関始動させることができないとの判断を行って、その燃料加熱制御手段と機関始動制御手段に対して各々燃料Fの加熱と機関始動を禁止させるように指令を送る(ステップST18)。つまり、この場合には、如何に運転者がクランキング動作させるべくイグニッションキー等の操作を行ってもスタータモータ92に対して電力が供給されなくなり、更に、燃料加熱手段55への電力供給が停止される。尚、その際には、バッテリ91の充電状態が悪化している旨を例えば図示しないインスツルパネルの表示部等に表示させてもよい。
また、上記ステップST17にてその暫定供給電力量Pbreqが残存蓄電量Pbat以下であるとの判断が為された場合、本実施例1の供給電力量演算手段は、上記ステップST10に進んで、その上昇後の暫定供給電力量Pbreqをスタータモータ92への供給電力量Pbとして設定すると共に、燃料加熱手段55への供給電力量Paを「0」に設定する。そして、本実施例1の電子制御装置1は、上記ステップST11に進んで、その燃料加熱手段55への電力供給を停止させると共にスタータモータ92への電力供給を行って機関始動させる。
このように、この場合には、燃料Fの加熱を停止しなければならない可能性もあるが、これと引き替えにスタータモータ92を作動させ易くなるので、たとえ低温始動時であっても機関始動させることのできる可能性が高くなる。つまり、この場合には、バッテリ91の充電状態の悪化が見受けられるが、燃料加熱手段55への電力供給を抑えていくことによって、そして、最後には電力供給を止めればクランキング動作の行える可能性が高くなるので、かかる対応を採らせるようにしている。
以上示した如く、本実施例1における内燃機関の制御装置は、バッテリ91の充電状態と燃焼室CC内における燃料Fの蒸発特性(加熱対象の燃料Fの燃料性状及び温度並びに吸気温度及び機関温度)に応じて、機関始動を可能にする燃料加熱手段55とスタータモータ92への供給電力量Pa,Pbの配分を調整している。つまり、この内燃機関の制御装置は、クランクシャフト15に対して少なくとも機関始動回転トルクTcminを働かせることの可能な夫々の供給電力量Pa,Pbの配分をバッテリ91の残存蓄電量Pbatの範囲内での調整している。従って、この内燃機関の制御装置は、バッテリ91の充電状態や外気温等の環境条件が悪くても、そのバッテリ91の残存蓄電量Pbatを有効活用した機関始動が可能になり、その充電状態や環境条件に影響されることのない、そして、燃料Fの燃料性状にも影響されることのない安定した始動性を実現することができるようになる。
次に、本発明に係る内燃機関の制御装置の実施例2について図5及び図6に基づき説明する。本実施例2の内燃機関の制御装置は、前述した実施例1と同様に電子制御装置1の一機能として用意されているものとする。また、この制御装置の適用対象たる内燃機関についても実施例1と同様のものを例示する。
前述した実施例1においては、そのステップST5で示したように、加熱対象の燃料Fの燃料性状が良いほど(つまり、低温始動性が良いほど)燃料加熱手段55への供給電力量Pa(厳密には、暫定供給電力量Pareq)を少なくしている。ここで、燃料加熱手段55とスタータモータ92に同量の供給電力量Pa,Pbが供給されるものと仮定する。この場合、その燃料Fの燃料性状が悪ければ、その燃料Fの加熱による第1回転トルクTaの増分は、スタータモータ92の作動による第2回転トルクTbの発生量よりも少なくなる可能性が高い。これが為、燃料Fの燃料性状が悪いときには、燃料加熱手段55に対するよりもスタータモータ92に対して多く電力を供給した方が機関始動回転トルクTcminをクランクシャフト15に付与できる(つまり、機関始動できる)可能性が高くなる。これとは逆に、加熱対象の燃料Fの燃料性状が良いときには、燃焼を安定させ易いので、燃料加熱手段55への供給電力量Paを多くして更なる燃焼の安定化を図ることが望ましい。
そこで、本実施例2においては、加熱対象の燃料Fの燃料性状が悪いほど燃料加熱手段55への供給電力量Paを少なくしていくように構成して、より安定した始動性が確保されるようにする。また、スタータモータ92への供給電力量Pbについては、その燃料性状の善し悪しに拘わらず多くして第2回転トルクTbの発生量を増やす方が好ましいのであるが、バッテリ91の充電状態が悪いときには一様に多くできないこともあるので、燃料加熱手段55への供給電力量Paとは逆に、燃料性状が悪いほど少なくしていく。ここでは、そのバッテリ91の残存蓄電量Pbatと燃料加熱手段55への供給電力量Paの差を求め、その差をスタータモータ92への供給電力量Pbとするものとして例示する。
具体的に、本実施例2の電子制御装置1(内燃機関の制御装置)は、図5のフローチャートに示す如く、先ず、内燃機関の状態の判断、加熱対象の燃料Fの燃料性状の判断、バッテリ91の充電状態の判断を実施例1のときと同様にして行い(ステップST21,ST22,ST23)、同じく実施例1のときと同様にして機関始動回転トルクTcminの演算を行う(ステップST24)。
ここで、本実施例2の供給電力量演算手段は、実施例1と同じく燃料加熱手段55への暫定供給電力量Pareqを求めるが(ステップST25)、その演算を図6に示すマップデータを利用して行う。
その図6のマップデータは、横軸を加熱対象の燃料Fの燃料性状(厳密には、その指数値)に対する燃料加熱手段55への供給電力量Paを表したものであり、その燃料性状が悪くなるにつれて供給電力量Paを少なくしていくものである。このマップデータは、予め実験やシミュレーションを行い、例えば吸気温度や機関温度(冷却水及び潤滑油の温度)の範囲毎に用意しておく。尚、この図6に示すマップデータにおいては、便宜上、バッテリ91の残存蓄電量Pbatとスタータモータ92への供給電力量Pbについても図示している。
従って、このステップST25においては、加熱対象の燃料Fの燃料性状が悪ければ低い値の暫定供給電力量Pareqが選択される一方、その燃料性状が良ければ高い値の暫定供給電力量Pareqが選択される。
また、本実施例2の供給電力量演算手段は、下記の式3に示す如く、バッテリ91の残存蓄電量Pbatからその燃料加熱手段55への暫定供給電力量Pareqを引いてスタータモータ92への暫定供給電力量Pbreqを求める(ステップST26)。従って、このステップST26においては、図6に示す如く、加熱対象の燃料Fの燃料性状が悪ければ高い値の暫定供給電力量Pbreqが選択される一方、その燃料性状が良ければ低い値の暫定供給電力量Pbreqが選択される。
Pbreq=Pbat−Pareq … (3)
そして、この供給電力量演算手段は、その暫定供給電力量Pareqを燃料加熱手段55に供給した際のクランクシャフト15に対する第1回転トルクTa、つまり燃料Fの加熱に伴い増加するクランクシャフト15の第1回転トルクTaと、その暫定供給電力量Pbreqをスタータモータ92に供給した際にクランクシャフト15に対して働かせる第2回転トルクTbと、を求める(ステップST27,ST28)。ここでは、実施例1のときと同様に、図3及び図4のマップデータを利用して第1及び第2の回転トルクTa,Tbの演算を行わせるものとする。
続いて、この供給電力量演算手段は、その第1回転トルクTaと第2回転トルクTbの合計が上記ステップST24で求めた機関始動回転トルクTcmin以上になっているか否かの判断を行う(ステップST29)。
ここで、その第1回転トルクTaと第2回転トルクTbの合計が機関始動回転トルクTcmin以上と判断された場合、この供給電力量演算手段は、ここで求められている各暫定供給電力量Pareq,Pbreqを夫々燃料加熱手段55とスタータモータ92への供給電力量Pa,Pbとして設定する(ステップST30)。従って、この場合には、燃料加熱制御手段がその供給電力量Pa(=Pareq)を燃料加熱手段55に対して供給すると共に、機関始動制御手段がその供給電力量Pb(=Pbreq)をスタータモータ92に対して供給し、機関始動が実行される(ステップST31)。
このように、この場合には、加熱対象の燃料Fの燃料性状が悪ければ、燃料加熱手段55への供給電力量Paを少なくして、その減少分の電力をも加えて大きくした供給電力量Pbがスタータモータ92に対して供給される。一方、その加熱対象の燃料Fの燃料性状が良いときには、燃料加熱手段55への供給電力量Paを多くして燃料Fの加熱量を増やし、その燃料F自体、そして、燃焼室CC内の蒸発特性を良好にして燃焼の更なる安定化を図っている。つまり、本実施例2の内燃機関の制御装置は、バッテリ91の残存蓄電量Pbatを有効活用して、燃料性状の善し悪しに拘わらず機関始動させることができる。
一方、上記ステップST29にて第1回転トルクTaと第2回転トルクTbの合計が機関始動回転トルクTcminよりも低いとの判断が為された場合、本実施例1の供給電力量演算手段は、ここで使用される燃料Fの燃料性状の善し悪しについての判断を行う(ステップST32)。
このステップST32の判断は、上記ステップST22で求めた燃料性状の指数値と基準となる燃料性状の指数値(以下、「基準燃料性状指数値」という。)との比較により行う。その基準燃料性状指数値とは、低温始動の可能な燃料群における夫々の燃料性状と不可能な燃料群における夫々の燃料性状の境界に位置している双方何れかの燃料に係る燃料性状の指数値であり、予めその値を設定しておく。ここでは、そのステップST22で求めた燃料性状の指数値が基準燃料性状指数値よりも小さければ燃料性状が良いと判断させ、その指数値が基準燃料性状指数値以上ならば燃料性状が悪いと判断させる。
そして、このステップST32にて燃料性状が悪いと判断された場合、本実施例2の供給電力量演算手段は、上記ステップST25で求めた暫定供給電力量Pareqの値を低下させ(ステップST33)、この低下後の暫定供給電力量Pareqが「0」以下になってしまうのか否かについて判断する(ステップST34)。そのステップST33,ST34については、実施例1のST12,ST13と同様にして行う。
ここで、その低下後の暫定供給電力量Pareqが「0」よりも大きいと判断された場合、この供給電力量演算手段は、実施例1のときと同様に、上記ステップST26に戻って新たな暫定供給電力量Pareqについて同様の演算処理を繰り返す。
また、上記ステップST34にて低下後の暫定供給電力量Pareqが「0」以下との判断が為された場合、供給電力量演算手段は、実施例1のときと同様に、その暫定供給電力量Pareqを「0」に設定する(ステップST35)。そして、この供給電力量演算手段は、実施例1のときと同様にして第2回転トルク下限値Tbminの演算を行い(ステップST36)、その第2回転トルク下限値Tbminを発生させる為に必要なスタータモータ92への暫定供給電力量Pbreqを例えば図4のマップデータを利用して求める(ステップST37)。
この供給電力量演算手段は、その暫定供給電力量Pbreqがバッテリ91の残存蓄電量Pbat以下なのか否かの判断を行う(ステップST38)。
このステップST38にてその暫定供給電力量Pbreqが残存蓄電量Pbatよりも大きいとの判断が為された場合、本実施例2の電子制御装置1は、実施例1のときと同様に、現状でのバッテリ91の充電状態では機関始動させることができないとの判断を行って、その燃料加熱制御手段と機関始動制御手段に対して各々燃料Fの加熱と機関始動を禁止させるように指令を送る(ステップST39)。
また、そのステップST38にてその暫定供給電力量Pbreqが残存蓄電量Pbat以下であるとの判断が為された場合、本実施例2の供給電力量演算手段は、上記ステップST30に進んで、その上昇後の暫定供給電力量Pbreqをスタータモータ92への供給電力量Pbとして設定すると共に、燃料加熱手段55への供給電力量Paを「0」に設定する。そして、この電子制御装置1は、上記ステップST31に進んで、その燃料加熱手段55への電力供給を停止させると共にスタータモータ92への電力供給を行って機関始動させる。
つまり、この場合には、実施例1のときと同様に、燃料加熱手段55への電力供給を抑えていき、最後には電力供給を止めることによって機関始動させることのできる可能性が高くなる。
これとは逆に、上記ステップST32にて燃料性状が良いと判断された場合、本実施例2の供給電力量演算手段は、上記ステップST25で求めた暫定供給電力量Pareqの値を上昇させ(ステップST40)、上記式3を用いてスタータモータ92への暫定供給電力量Pbreqを求める(ステップST41)。
そして、この供給電力量演算手段は、その暫定供給電力量Pbreqがスタータモータ92への供給電力量の下限値(以下、「下限供給電力量」という。)Pblim以下になったのか否かについての判断を行う(ステップST42)。その下限供給電力量Pblimとは、スタータモータ92を作動させることができなくなる供給電力量の下限値を表している。
ここで、その暫定供給電力量Pbreqが下限供給電力量Pblimよりも多いと判断された場合、この供給電力量演算手段は、上記ステップST27,ST28に戻って、その上昇後の暫定供給電力量Pareqに係る第1回転トルクTaと低下後の暫定供給電力量Pbreqに係る第2回転トルクTbを求め、同様の演算処理を繰り返す。その際、上記ステップST29で肯定判定されたときには、その上昇後の暫定供給電力量Pareqと低下後の暫定供給電力量Pbreqが各々燃料加熱手段55とスタータモータ92への供給電力量Pa,Pbとして設定され、これらに基づいて機関始動が実行される。つまり、ここでは、スタータモータ92の作動可能な限界に達するまで燃料Fの加熱量を増やしていき、これにより燃焼の安定化を強めながらクランキング動作の実行可能な供給電力量Pa,Pbの配分を探している。
また、上記ステップST42で暫定供給電力量Pbreqが下限供給電力量Pblim以下との判断が為された場合、電子制御装置1は、スタータモータ92の作動が不可能なので機関始動させることができないと判断して、上記ステップST39に進み、その燃料加熱制御手段と機関始動制御手段に対して各々燃料Fの加熱と機関始動を禁止させるように指令を送る。
以上示した如く、本実施例2における内燃機関の制御装置は、バッテリ91の充電状態と燃焼室CC内における燃料Fの蒸発特性(加熱対象の燃料Fの燃料性状及び温度並びに吸気温度及び機関温度)に応じて、機関始動を可能にする燃料加熱手段55とスタータモータ92への供給電力量Pa,Pbの配分を調整している。その調整の際、この内燃機関の制御装置は、燃料Fの燃料性状が悪くなるほど、燃料加熱手段55への供給電力量Paを抑えていくと共にスタータモータ92への供給電力量Pbを上げていき、始動性の安定化を図っている。従って、この内燃機関の制御装置は、バッテリ91の充電状態や外気温等の環境条件が悪くても、そのバッテリ91の残存蓄電量Pbatを有効活用した機関始動が可能になり、その充電状態や環境条件に影響されることのない、そして、燃料Fの燃料性状にも影響されることのないより安定した始動性を実現することができるようになる。
ところで、上述した各実施例1,2においては燃料デリバリパイプ53に燃料加熱手段55を設けているが、その燃料加熱手段55は、フィードポンプ52よりも下流の燃料通路51上に配設してもよい。
また、上述した各実施例1,2においては機関始動時におけるバッテリ91の電力の供給先として燃料加熱手段55とスタータモータ92のみを例示したが、例えば、空気調和器(所謂エアーコンディショナ)等の他の電動機器についても作動状態にある場合には、その電動機器への供給電力量も加味して上述した供給電力量Pa,Pbの配分を決めればよい。その際、バッテリ91の残存蓄電量Pbat如何ではクランキング動作が不可能になる場合もあり、このような場合には、上述した他の電動機器への電力供給を停止させて供給電力量Pa,Pbの配分を決めることが望ましい。
以上のように、本発明に係る内燃機関の制御装置は、燃焼室内における燃料の蒸発特性やバッテリの充電状態に拘わらず機関始動させる技術として有用である。
本発明に係る内燃機関の制御装置の適用対象となる内燃機関の一例について示す図である。 実施例1の制御装置による機関始動時の制御動作について説明するフローチャートである。 燃料加熱手段への供給電力量と燃料の加熱に伴い増加する第1回転トルクとの対応関係からなるマップデータの一例について示す図である。 スタータモータへの供給電力量とスタータモータの作動に伴い発生する第2回転トルクとの対応関係からなるマップデータの一例について示す図である。 実施例2の制御装置による機関始動時の制御動作について説明するフローチャートである。 燃料性状に応じた燃料加熱手段への供給電力量を求める際に用いるマップデータの一例について示す図である。
符号の説明
1 電子制御装置(内燃機関の制御装置)
15 クランクシャフト
17 吸気温センサ
18 水温センサ
19 油温センサ
41 燃料タンク
50 燃料供給装置
51 燃料通路
52 フィードポンプ(燃料ポンプ)
53 燃料デリバリパイプ
54 燃料噴射弁
55 燃料加熱手段
83 スモークセンサ
84 燃焼圧センサ
91 バッテリ
92 スタータモータ
CC 燃焼室
F 燃料

Claims (2)

  1. バッテリから供給された電力で作動して燃料を加熱させる燃料加熱手段に対しての制御を行う燃料加熱制御手段と、前記バッテリから供給された電力で作動して機関始動時のクランクシャフトに回転トルクを付与する機関始動補助装置に対しての制御を行う機関始動制御手段と、を備えた内燃機関の制御装置において、
    燃焼室内における燃料の蒸発特性と前記バッテリの充電状態とに応じて前記燃料加熱手段及び前記機関始動補助装置への夫々の供給電力量を求める供給電力量演算手段を設けたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記供給電力量演算手段は、機関始動させる上で必要とされる前記クランクシャフトへの最小限の回転トルクを前記燃焼室内における燃料の蒸発特性に応じて求め、該最小限の回転トルクを少なくとも発生させることの可能な前記各供給電力量の配分を前記バッテリの残存蓄電量の範囲内で求めるよう構成したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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CN114483408A (zh) * 2022-02-23 2022-05-13 闳臻智能科技(上海)有限公司 一种甲醇发动机用启动系统

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