JP2009061635A - 基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置 - Google Patents

基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009061635A
JP2009061635A JP2007230217A JP2007230217A JP2009061635A JP 2009061635 A JP2009061635 A JP 2009061635A JP 2007230217 A JP2007230217 A JP 2007230217A JP 2007230217 A JP2007230217 A JP 2007230217A JP 2009061635 A JP2009061635 A JP 2009061635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
substrate
solder
electrodes
laser light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007230217A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009061635A5 (ja
Inventor
Nobuhiko Yamauchi
伸彦 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2007230217A priority Critical patent/JP2009061635A/ja
Publication of JP2009061635A publication Critical patent/JP2009061635A/ja
Publication of JP2009061635A5 publication Critical patent/JP2009061635A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Combinations Of Printed Boards (AREA)

Abstract

【課題】接続の精度を高めることが可能な基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置を提供すること。
【解決手段】ガラスエポキシからなる第1基板上に設けられた第1電極と、可撓性を有する第2基板上に設けられた第2電極とを接続するように前記第1基板と前記第2基板とを接合する基板の接合方法であって、前記第1電極と前記第2電極との間にハンダ部を配置し、前記ハンダ部にレーザ光を照射して前記ハンダ部を溶解することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置に関する。
流体を噴射する流体噴射装置として、例えばインクジェット式記録装置などが知られている。インクジェット式記録装置は、記録媒体に文字や画像等を記録する装置であり、記録ヘッド(噴射ヘッド)に設けられたノズル開口から記録媒体にインクが噴射される構成になっている。記録ヘッドとして、ノズル開口が一方向に沿って配列されたヘッドを用いるのが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
このヘッドは、例えばピエゾ素子などの圧電振動子に電気信号を供給することでノズル開口からインクを噴射する構成になっており、圧電振動子を駆動する駆動回路基板が設けられている。駆動回路基板は、例えばTCW等のハンダ装置(加熱装置)によってヘッドにハンダ付けされているものが多い。
駆動回路基板には複数の接続用電極が設けられており、ヘッド側にもこれらの接続用電極との間で電気的接続を行うための電極が複数設けられている。これら電極間にそれぞれハンダを配置し、ハンダが配置された領域全体をハンダ装置によって同時に加熱する。
特開2003−53970号公報
しかしながら、上記のハンダ装置は、加熱部全体で均一な温度でしか熱を供給することができず、例えば加熱部の位置によって温度に分布を持たせて加熱するといったことは通常困難である。駆動回路基板に設けられる電極は、グランド電極やコンデンサ電極、引き回し配線に接続する電極などそれぞれ役割が異なっており、電極ごとに熱容量も異なっている。これらの電極上のハンダを均一な温度で加熱した場合、熱容量の異なる電極間においてハンダが溶解したり溶解しなかったりする。その一方で、全てのハンダを溶解させようとして加熱温度を高く設定した場合、熱容量の低い電極上のハンダは加熱温度が高すぎて基板に焦げ付きが発生することがある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、基板の焦げ付きを防ぎ、接続の精度を高めることが可能な基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る基板の接合方法は、ガラスエポキシからなる第1基板上に設けられた第1電極と、可撓性を有する第2基板上に設けられた第2電極とを接続するように前記第1基板と前記第2基板とを接合する基板の接合方法であって、前記第1電極と前記第2電極との間にハンダ部を配置し、前記ハンダ部にレーザ光を照射して前記ハンダ部を溶解することを特徴とする。
本発明によれば、第1電極と第2電極との間にハンダ部を配置し、ハンダ部にレーザ光を照射して当該ハンダ部を溶解することとしたので、ハンダ部をピンポイントで溶解することができる。これにより、基板に焦げ付きが発生するのを回避することができると共に、ハンダ装置を用いてハンダ部を溶解する場合に比べて第1電極と第2電極との間における接続の精度を向上させることができる。加えて、従来のハンダ装置に用いられたポリイミドテープが不要になるため、基板の接合に要するコストを削減することができる。また、レーザ光を照射する装置は従来のハンダ装置に比べて一般的に小型であるため、本発明においては基板の接合に要するスペースを従来に比べて縮小させることができる。さらに、ハンダ装置を用いて接合する場合に必要であったエアーブロー工程がレーザ光を照射する手法では不要になるため、接合部に異物が混入するのを回避することができる。
上記の基板の接合方法は、前記ハンダ部に前記レーザ光を照射する際には、前記第1電極と前記第2電極とで前記ハンダ部を挟持することを特徴とする。
本発明によれば、ハンダ部にレーザ光を照射する際には、第1電極と第2電極とでハンダ部を挟持することとしたので、ハンダを溶解させたときに第1電極と第2電極とを確実に接続させることができる。
上記の基板の接合方法は、前記第1基板及び前記第2基板のうち少なくとも一方が前記レーザ光を透過させることが可能であり、前記レーザ光は、前記レーザ光を透過可能な基板を透過させて前記ハンダ部に照射することを特徴とする。
本発明によれば、第1基板及び第2基板のうち少なくとも一方がレーザ光を透過させることが可能であり、レーザ光は当該レーザ光を透過可能な基板を透過させてハンダ部に照射するので、容易にハンダ部を溶解させることができる。
上記の基板の接合方法は、前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ複数配列されており、前記ハンダ部は、前記第1電極と前記第2電極との間にそれぞれ配置し、それぞれの前記ハンダ部に対して前記第1電極及び前記第2電極の配列方向に順に前記レーザ光を照射することを特徴とする。
本発明によれば、第1電極及び第2電極はそれぞれ複数配列されており、ハンダ部は第1電極と第2電極との間にそれぞれ挟持させ、レーザ光はそれぞれのハンダ部に対して第1電極及び第2電極の配列方向に順に照射することとしたので、第1電極及び第2電極が複数設けられる場合であっても容易にハンダ部を溶解させることができる。
上記の基板の接合方法は、前記第1電極及び前記第2電極の熱容量に応じて、前記レーザ光の照射時間を変更しながら照射することを特徴とする。
本発明によれば、第1電極及び第2電極の熱容量に応じて、レーザ光の照射時間を変更しながら照射することとしたので、ハンダ部の焦げ付きを防ぐことができる。
上記の基板の接合方法は、前記第1電極及び前記第2電極の熱容量に応じて、前記レーザ光の照射強度を変更しながら照射することを特徴とする。
本発明によれば、第1電極及び第2電極の熱容量に応じて、レーザ光の照射強度を変更しながら照射することとしたので、ハンダ部の焦げ付きを防ぐことができる。
上記の基板の接合方法は、前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ複数配列されており、前記ハンダ部は、前記第1電極と前記第2電極との間にそれぞれ配置し、前記複数のハンダ部に対して同時に前記レーザ光が照射されるように前記レーザ光を分岐させることを特徴とする。
本発明によれば、第1電極及び第2電極はそれぞれ複数配列されており、ハンダ部は第1電極と第2電極との間にそれぞれ挟持させ、複数のハンダ部に対して同時にレーザ光が照射されるようにレーザ光を分岐させることとしたので、ハンダ部を溶解させるのに要する時間を短くすることができる。
上記の基板の接合方法は、前記レーザ光は、前記ハンダ部が設けられる領域よりも広い領域を照射することを特徴とする。
本発明によれば、レーザ光はハンダ部が配置される領域よりも広い領域を照射することとしたので、ハンダ部の位置にバラつきがあってもハンダ部を照射することができ、ハンダ部を確実に溶解させることができる。
本発明に係る流体噴射ヘッドの製造方法は、ガラスエポキシからなり第1電極が設けられた第1基板と、可撓性を有し第2電極が設けられる第2電極と、前記第1電極と前記第2電極とが接続されるように前記第1基板と前記第2基板とが接合された接合部とを備える流体噴射ヘッドの製造方法であって、上記の基板の接合方法によって基板を接合させることを特徴とする。
本発明によれば、第1電極と第2電極との間の接続感度を向上させることができ、コストを抑えることが可能な基板の接合方法によって基板を接合させることとしたので、流体噴射ヘッド全体の製造コストを抑えることができる。
本発明に係る流体噴射装置は、上記の流体噴射ヘッドの製造方法によって製造された流体噴射ヘッドを搭載したことを特徴とする。
本発明によれば、製造コストを抑えることができる製造方法によって流体噴射装置を製造することとしたので、流体噴射装置を低コストで得ることができる。
以下、図面をもとにして本発明の実施の形態を説明する。以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。本実施形態では、本発明に係る流体噴射装置として、インクジェット式プリンタを例示して説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ1の構成を概略的に示す斜視図である。
同図に示すように、プリンタ1は、液体噴射ヘッドの一種であるヘッド2を搭載すると共に液体貯留部材の一種であるインクカートリッジ3を着脱可能に装着するキャリッジ4と、ヘッド2の下方に配設され記録紙6が搬送されるプラテン5と、キャリッジ4を記録紙6の紙幅方向に移動させるキャリッジ移動機構7と、記録紙6を紙送り方向に搬送する紙送り機構8とを有する構成となっている。上記紙幅方向とは、主走査方向(ヘッド走査方向)である。上記紙送り方向とは、副走査方向(主走査方向に直交する方向)である。インクカートリッジ3としては、本実施形態のようにキャリッジ4に装着するものには限らず、プリンタ1の筐体側に装着してインク供給チューブを介してヘッド2に供給するタイプのものを採用してもよい。
ガイドロッド9は、主走査方向に架設された支持部材である。キャリッジ4は、このガイドロッド9に支持された状態で取り付けられている。このキャリッジ4は、キャリッジ移動機構7によりガイドロッド9に沿って主走査方向に移動するようになっている。リニアエンコーダ10は、キャリッジ4の主走査方向上の位置を検出する。この検出信号は、位置情報として制御部(図示せず)に送信されるようになっている。制御部は、このリニアエンコーダ10からの位置情報に基づいてヘッド2の走査位置を認識し、ヘッド2による記録動作(吐出動作)等を制御するようになっている。
ヘッド2の移動範囲のうちプラテン5の外側の領域には、ヘッド2の走査起点となるホームポジションが設定されている。このホームポジションには、キャッピング機構11が設けられている。キャッピング機構11は、キャップ部材11aによってヘッド2のノズル開口形成面を封止し、インク溶媒の蒸発を防止する。このキャッピング機構11は、封止状態のノズル開口面に負圧を与えてインクを強制的に吸引排出するクリーニング動作等にも用いられる。
図2は、ヘッド2の構成を概略的に示す断面図である。
同図に示すように、ヘッド2は、インク導入針13を立設する導入針ユニット14と、複数の圧電振動子15を有する振動子ユニット16と、インク流路が形成された流路ユニット17と、振動子ユニット16や流路ユニット17が固定されるヘッドケース18と、ガラスエポキシからなり圧電振動子15に駆動信号を供給するための回路基板(第1基板)28とを有する構成になっている。
インク導入針13は、合成樹脂で成型された中空針状の部材である。インク導入針13の内部空間は、図示しないインクカートリッジやサブタンク等の液体貯留部材内のインクが導入される針流路20となっている。インク導入針13の尖端部分には、針流路20との間で連通する導入孔21が設けられている。インク導入針13が液体貯留部材の内部に挿入された状態において、この導入孔21を通じて液体貯留部材内のインクが針流路20内に導入されるようになっている。
導入針ユニット14は、インク導入針13と同様に合成樹脂によって成型されている。導入針ユニット14の内部には、インク導入針13に対応したインク導入路22が形成されている。インク導入路22の上流端部は、導入針の取り付け位置に向けて徐々に拡径された形状になっている。インク導入路22の開口部分には、インク内の異物を除去するフィルタ23が設けられている。針流路20の下側の開口とインク導入路22の上側の開口とが平面視で重なるようにインク導入針13が導入針ユニット14上に固定されており、導入針ユニット14のインク導入路22とインク導入針13の針流路20とがフィルタ23を介して連通するようになっている。
振動子ユニット16は、圧電振動子15と、当該圧電振動子15が接合される固定板27と、上記回路基板28からの駆動信号を圧電振動子15に供給するフレキシブル基板(第2基板)29とを有している。圧電振動子15は、圧電体を電極で挟んで積層し、細長い櫛歯状に切り分けられた積層型の圧電振動子である。この圧電振動子15は、縦方向に伸縮可能な縦振動方式の圧電振動子として構成されている。各圧電振動子15は、固定端部が固定板27上に接合されており、自由端部が固定板27の先端縁よりも外側に突出した状態になっている。
圧電振動子15の表面には、個別外部電極30と共通外部電極31とが設けられている。個別外部電極30は、圧電振動子15の先端面部と、圧電振動子15における積層方向の一側面である配線接続面(フレキシブル基板29が接続される面)とに亘って形成された電極であり、圧電振動子15内部の個別内部電極(図示せず)に電気的に接続されている。共通外部電極31は、圧電振動子15の基端面部と、圧電振動子15における積層方向の他側面である固定板取付面とに亘って形成された電極であり、圧電振動子15内部の共通内部電極(図示せず)に電気的に接続されている。
これらの外部電極のうち、一方の個別外部電極30はフレキシブル基板29の個別端子に電気的に接続されており、他方の共通外部電極31はフレキシブル基板29の接地端子に電気的に接続されている。フレキシブル基板29からの駆動信号が個別外部電極30を介して圧電振動子15に供給され、個別外部電極30(個別内部電極)と共通外部電極31(共通内部電極)との電位差により圧電体が変形するようになっている。
流路ユニット17は、ノズルプレート33と、流路形成基板34と、封止板35とを有しており、これらノズルプレート33、流路形成基板34及び封止板35が一体的に網けられた構成になっている。この流路ユニット17は、ノズルプレート33が流路形成基板34の一方の表面に配置され、封止板35がノズルプレート33とは反対側となる流路形成基板34の他方の表面に配置されている。
ノズルプレート33は、複数のノズル開口37を列状に開設したステンレス鋼製の薄い板材である。流路形成基板34は、例えばシリコンウェハーから作製された板状部材であり、共通インク室38、インク供給口39及び圧力室40からなる一連のインク流路となる流路基部を有している。圧力室40は、ノズル開口37の配列方向(ノズル開口列方向)に直交する方向が長手方向になっている。インク供給口39は、圧力室40と共通インク室38との間を連通する流路幅の狭い狭窄部(オリフィス)として形成されている。共通インク室38は、インク導入針13から導入されインク導入路22及びケース流路25を介して供給されるインクを一時的に貯留する室である。共通インク室38に貯留されたインクは、インク供給口39を介して各圧力室40に供給されるようになっている。
封止板35は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の絶縁性を有する可撓性フィルムから作製された弾性体膜46をステンレス鋼等の導電性を有する支持基板45にラミネート加工した二重構造の複合板材である。弾性体膜46側の面が流路形成基板34に、支持基板45側の面がヘッドケース18の底面に、それぞれ接合されるようになっている。この封止板35は、圧力室40の一方の開口面を封止してこの圧力室40の容積を変動させるためのダイヤフラム部47が形成されている。ダイヤフラム部47は、圧電振動子15の先端面を接合するための島部49が各圧力室40に対応して設けられている。島部49は、ノズル開口37の列設方向と直交する方向に細長いブロック状に形成されている。
ヘッドケース18は、合成樹脂製の中空のブロック状部材であり、流路ユニット17に接合されている。ヘッドケース18の内部には、振動子ユニット16を収容する収容室53と、導入針ユニット14側からのインクを流路ユニット17側に供給するケース流路25とが設けられている。収容室53は、ヘッドケース18の高さ方向を貫通するように、流路ユニット取付面となるヘッドケース18の底面から導入針ユニット14や回路基板28が取り付けられる上面に亘って形成されている。収容室53の底面開口内には、封止板35のダイヤフラム部47が配置されている。ケース流路25は、インク導入穴50を介して上記共通インク室38に連通する状態になっている。ヘッドケース18の底面は、封止板35の支持基板45側の面に接着されている。
このヘッドケース18には、パッキン24を介在させた状態で導入針ユニット14が取り付けられている。導入針ユニット14のインク導入路22は、このパッキン24を介してヘッドケースのケース流路25と連通されている。
また、ヘッドケース18の上面には、回路基板28が配置されている。この回路基板28は、接合部70においてフレキシブル基板29に接合されている。
図3は、回路基板28とフレキシブル基板29との接合部70の構成を概略的に示す断面図である。
同図に示すように、回路基板28上には、フレキシブル基板29との接合部70に複数の電極(第1電極)28aが一列に配列されている。電極28aは、例えばAuなどの金属からなり、回路基板28上に形成された回路配線(図示せず)に電気的に接続されている。この電極28aは、例えば24個設けられている。電極28aの平面視での形状は、例えば一辺が1.0μm程度の略正方形である。
フレキシブル基板29上には、回路基板28との接合部70に複数の電極(第2電極)29aが一列に配列されている。電極29aは、例えばCuなどの金属からなり、フレキシブル基板29上に形成された配線(図示せず)に電気的に接続されている。この電極29aは、回路基板28上の電極28aに対応するように、例えば24個設けられている。
電極28aと電極29aとの間には、当該電極28aと電極29aとを電気的に接続するハンダ部60が設けられている。このハンダ部60は、電極28aと電極29aとを電気的に接続すると共に、回路基板28とフレキシブル基板29とを接合している。
次に、上記の回路基板28とフレキシブル基板29とを接合する工程を説明する。図4は、回路基板28とフレキシブル基板29とを接合する様子を示す図である。
回路基板28とフレキシブル基板29との間は、上記のようにハンダ部60によって接合する。まず、回路基板28の各電極28a上にハンダ部60を形成する。次に、回路基板28の各電極28aとフレキシブル基板29の各電極29aとが平面視で重なるように回路基板28とフレキシブル基板29とを位置合わせし、電極28aと電極29aとの間にハンダ部60が配置されるようにする。
位置合わせの後、フレキシブル基板29上を押圧部材61によって押圧し、各電極29aとハンダ部60とを当接させて、電極28aと電極29aとの間でハンダ部60を挟持させる。押圧部材61としては、例えばガラスなど、レーザ光を透過可能な材料からなる部材が好ましい。
電極28aと電極29aとの間でハンダ部60を挟持させた状態で、押圧部材61の上方からレーザ光Lを照射する。レーザ光Lは、押圧部材61及びフレキシブル基板29を透過してハンダ部60に照射される。このとき、図5に示すように、ハンダ部60が設けられた領域よりも広い領域が照射されるようにレーザ光Lの照射範囲を設定する。例えば電極28aの寸法が1.0μmであるのに対して、レーザ光Lの照射領域の径が1.2μmとなるように設定する。ハンダ部60が例えば図5の破線で示す位置にずれて形成されていたとしても、レーザ光Lが照射されることになる。また、図6に示すように、レーザ光Lの焦点位置がハンダ部60の内部(図中破線で示す高さ位置)になるように設定する。レーザ光Lが照射されたハンダ部60は、レーザ光のエネルギーによって溶解する。
レーザ光Lは、例えば電極28a及び電極29aの配列方向に沿って移動させながら各ハンダ部60について1つ1つ照射していく。レーザ光Lの照射強度及び照射時間については、電極28a及び電極29aの熱容量によって変化させるようにしても構わない。例えば、電極28aがグランド電極である場合、コンデンサに接続される場合、配線に接続される電極である場合などは、当該電極28aの熱容量が大きくなるため、レーザ光Lの照射強度を比較的強くし、照射時間を長くする。
一方、電極28aがダミー電極である場合には、上記の場合(グランド電極、コンデンサ電極、配線接続用電極)に比べて熱量量は小さくなるため、レーザ光Lの照射強度を比較的弱くし、照射時間も短くする。このように、レーザ光Lの照射強度及び照射時間を変化させながら、レーザ光Lを各ハンダ部60について順に照射していく。
照射強度を変化させる場合には、例えばレーザ光Lの移動速度を6μm/secと一定にしておき、熱容量の大きい部分では出力を31Wにして照射し、熱容量が小さい部分では出力を18Wとして照射する。照射時間を変化させる場合には、例えばレーザ光Lの照射強度を出力20Wとして一定にし、熱容量の大きい部分ではレーザ光Lの移動速度を20μm/secとし、熱容量の小さい部分ではレーザ光Lの移動速度を4.5μm/secとする。
また、上記のようにレーザ光の照射強度及び照射時間(移動速度)を変化させる他に、例えば熱容量の大きい部分ではレーザ光Lの焦点を合わせて高密度のエネルギーを供給するようにし、熱容量の小さい部分ではレーザ光Lの焦点をぼかして低密度のエネルギーを供給するようにしても構わない。
レーザ光Lが照射されて溶解したハンダ部60は、押圧部材61によって押圧され電極28a及び電極29aと密着する。この状態で当該ハンダ部60を冷却すると、ハンダ部60が密着した状態で電極28aと電極29aとの間が電気的に接続されると共に、回路基板28とフレキシブル基板29とが接合される。この後に上記の導入針ユニット14や振動子ユニット16、流路ユニット17、ヘッドケース18など各部材を組み合わせてヘッドが製造される。また、このヘッドにキャリッジ4や、プラテン5、キャリッジ移動機構7、紙送り機構8などを組み合わせてプリンタ1が製造される。
このように、本実施形態によれば、電極28aと電極29aとの間にハンダ部60を配置し、ハンダ部60にレーザ光Lを照射して当該ハンダ部60を溶解することとしたので、ハンダ部60をピンポイントで溶解することができる。これにより、ハンダ装置を用いてハンダ部を溶解する場合に比べて電極28aと電極29aとの間における接続の精度を向上させることができる。加えて、従来のハンダ装置に用いられたポリイミドテープが不要になるため、回路基板28とフレキシブル基板29との接合に要するコストを削減することができる。また、レーザ光Lを照射する装置は従来のハンダ装置に比べて一般的に小型であるため、回路基板28とフレキシブル基板29との接合に要するスペースを従来に比べて縮小させることができる。さらに、ハンダ装置を用いて接合する場合に必要であったエアーブロー工程がレーザ光を照射する手法では不要になるため、接合部70に異物が混入するのを回避することができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態においては電極28a及び電極29aの配列方向に沿ってレーザ光Lを順に照射するようにしたが、これに限られることは無く、押圧部材61の表面にレーザ光Lを分岐させる素子を配置し、レーザ光Lを複数のハンダ部60について分岐させるようにしても構わない。この場合、複数のハンダ部60に同時にレーザ光Lが照射されるため、順にレーザ光Lを照射していく場合に比べて、当該接合工程に要する時間を各段に短縮させることができる。レーザ光Lを分岐させる手段として、上記の素子のほかに、押圧部材61の上面にマスクを配置する構成であっても構わない。また、例えば押圧部材61の上面にレーザ光を分岐させる素子を形成したり、マスクを形成したりして、押圧部材61自体がこれらの機能を備えるようにしても構わない。
また、上記実施形態では、ヘッド2に搭載する圧電振動子15として、圧電体を縦に振動させる構成(縦振動方式)であったが、これに限られることは無く、例えば歪振動方式や静電振動方式、ウエハプロセスにより複数薄膜形成されたピエゾ素子などの圧電振動子を搭載した記録ヘッドであっても、本発明の適用は可能である。
また、上述の各実施形態において、流体噴射装置から噴射される流体としては、インクのみならず、特定の用途に対応する流体を適用可能である。流体噴射装置に、その特定の用途に対応する流体を噴射可能な噴射ヘッドを設け、その噴射ヘッドから特定の用途に対応する流体を噴射して、その流体を所定の物体に付着させることによって、所定のデバイスを製造可能である。例えば、本発明の流体噴射装置(流体噴射装置)は、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、及び面発光ディスプレイ(FED)の製造等に用いられる電極材、色材等の材料を所定の分散媒(溶媒)に分散(溶解)した流体を噴射する流体噴射装置に適用可能である。
また、流体噴射装置としては、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる流体を噴射する流体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体を例とする固体を噴射するトナージェット式記録装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。
本発明の実施の形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図。 ヘッドの構成を示す断面図。 回路基板とフレキシブル基板との接合部の構成を示す断面図。 回路基板とフレキシブル基板との接合の様子を示す工程図。 同、工程図。 同、工程図。
符号の説明
1…プリンタ 2…ヘッド 28…回路基板 28a…電極 29…フレキシブル基板29a…電極 30…個別外部電極 31…共通外部電極 60…ハンダ部 61…押圧部材 70…接合部

Claims (10)

  1. ガラスエポキシからなる第1基板上に設けられた第1電極と、可撓性を有する第2基板上に設けられた第2電極とを接続するように前記第1基板と前記第2基板とを接合する基板の接合方法であって、
    前記第1電極と前記第2電極との間にハンダ部を配置し、
    前記ハンダ部にレーザ光を照射して前記ハンダ部を溶解する
    ことを特徴とする基板の接合方法。
  2. 前記ハンダ部に前記レーザ光を照射する際には、前記第1電極と前記第2電極とで前記ハンダ部を挟持する
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板の接合方法。
  3. 前記第1基板及び前記第2基板のうち少なくとも一方が前記レーザ光を透過させることが可能であり、
    前記レーザ光は、前記レーザ光を透過可能な基板を透過させて前記ハンダ部に照射する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の基板の接合方法。
  4. 前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ複数配列されており、
    前記ハンダ部は、前記第1電極と前記第2電極との間にそれぞれ配置し、
    それぞれの前記ハンダ部に対して前記第1電極及び前記第2電極の配列方向に順に前記レーザ光を照射する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の基板の接合方法。
  5. 前記第1電極及び前記第2電極の熱容量に応じて、照射時間を変更しながら前記レーザ光を照射する
    ことを特徴とする請求項4に記載の基板の接合方法。
  6. 前記第1電極及び前記第2電極の熱容量に応じて、照射強度を変更しながら前記レーザ光を照射する
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の基板の接合方法。
  7. 前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ複数配列されており、
    前記ハンダ部は、前記第1電極と前記第2電極との間にそれぞれ配置し、
    前記複数のハンダ部に対して同時に前記レーザ光が照射されるように前記レーザ光を分岐させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の基板の接合方法。
  8. 前記レーザ光は、前記ハンダ部が設けられる領域よりも広い領域を照射する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の基板の接合方法。
  9. ガラスエポキシからなり第1電極が設けられた第1基板と、可撓性を有し第2電極が設けられる第2電極と、前記第1電極と前記第2電極とが接続されるように前記第1基板と前記第2基板とが接合された接合部とを備える流体噴射ヘッドの製造方法であって、
    請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の基板の接合方法によって基板を接合させることを特徴とする流体噴射ヘッドの製造方法。
  10. 請求項9に記載の流体噴射ヘッドの製造方法によって製造された流体噴射ヘッドを搭載したことを特徴とする流体噴射装置。
JP2007230217A 2007-09-05 2007-09-05 基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置 Withdrawn JP2009061635A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007230217A JP2009061635A (ja) 2007-09-05 2007-09-05 基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007230217A JP2009061635A (ja) 2007-09-05 2007-09-05 基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009061635A true JP2009061635A (ja) 2009-03-26
JP2009061635A5 JP2009061635A5 (ja) 2010-09-09

Family

ID=40556700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007230217A Withdrawn JP2009061635A (ja) 2007-09-05 2007-09-05 基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009061635A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013233723A (ja) * 2012-05-09 2013-11-21 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013233723A (ja) * 2012-05-09 2013-11-21 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4976364B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4715304B2 (ja) アライメント治具及び液体噴射ヘッドユニットの製造方法
CN102189803B (zh) 液体喷射头
US10112392B2 (en) Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus
JP2008100417A (ja) 液体噴射ヘッドのアライメント装置及びそのアラインメント方法
JP4341654B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP5271070B2 (ja) ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5018899B2 (ja) 液体噴射ヘッド
US20200001604A1 (en) Liquid ejection head and method of manufacturing same
US8069564B2 (en) Alignment jig and alignment apparatus for liquid-jet head and method for producing liquid-jet head
JP2009061635A (ja) 基板の接合方法、流体噴射ヘッドの製造方法及び流体噴射装置
JP2009101543A (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2013184412A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2016221693A (ja) 配線基板および液体吐出ヘッド
JP2008207443A (ja) 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置
JP2006281604A (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP7147319B2 (ja) 液体噴射装置および液体噴射ヘッド
JP2009119634A (ja) 液体噴射ヘッドの製造装置及びその製造方法並びにワークの製造装置
JP2008068515A (ja) 液体噴射ヘッドのアライメント治具及び液体噴射ヘッドのアライメント装置並びに液体噴射ヘッドのアライメント治具の取付方法
US7900328B2 (en) Method for manufacturing fluid ejecting head and method for manufacturing fluid ejecting apparatus
CN107856415B (zh) Mems器件、液体喷射头以及液体喷射装置
JP2013103380A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP4529621B2 (ja) 液体噴射装置、及び、液体噴射ヘッドの製造方法
JP2016157773A (ja) 電子デバイス、及び、電子デバイスの製造方法
JP2005219069A (ja) 接合方法、接合構造、接合装置、液滴吐出ヘッドの製造方法、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20100722

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100723

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100728

A621 Written request for application examination

Effective date: 20100728

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20111212