JP2009060876A - 水素生産方法および水素生産装置 - Google Patents

水素生産方法および水素生産装置 Download PDF

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Abstract

【課題】微生物を用いた水素の量産化とともにルテインなどの抗酸化物質の工業的生産の提供。
【解決手段】光合成能力を備えた緑藻1を含む緑藻培養液を用いて、明好気条件下、緑藻1の光合成により二酸化炭素を固定して有機物3aを生産する緑藻光合成工程10と、当該有機物3aを取り出して光合成細菌を含む光合成細菌培養液8に投入し、明嫌気条件下、光合成細菌により有機物3aから水素9を生成する細菌光合成工程20と、緑藻光合成工程10を経た緑藻培養液2から藻体を分離し、藻体中に生産・蓄積された物質を抽出する藻体内物質抽出工程30と、当該抽出物質から抗酸化物質を精製する抗酸化物質精製工程40とを含み、水素生産サイクルに抗酸化物質精製工程を組み込んだ。さらに、藻体内物質抽出工程30において抽出された有機物3bを乳酸発酵させて乳酸6を生産する乳酸発酵工程40を備え、当該乳酸6も利用して水素9を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、微生物による水素生産工程においてルテインなどの抗酸化物質の副産物の生産を伴う水素生産方法および水素生産装置に関する。
化石燃料に依存しないクリーンな水素製造の工業化・量産化が確立することは、地球温暖化対策に貢献し、京都議定書における温室効果ガス6%削減の公約達成に大きく寄与することは無論のこと、四方を海に囲まれた日本にとって、無尽蔵にかつ安価に調達できる海水と二酸化炭素による新エネルギー源の確保として、独自のエネルギー安全保障の上でも有効である。水素エネルギーは燃料電池として高い効率で電気エネルギーへ変換できること、発熱量が石油の3〜4倍で、燃焼後は水を生じて環境汚染の恐れが少ない等の利点を有している。
このような水素の生成方法としては、従来、化石燃料から水素を得る方法、水の電気分解等の非生物による水素生産方法、微生物等の生物による水素生産方法等が行われている。例えば、生物による水素生産方法としては、藻類等の微生物を用いることが研究されており、種々の提案がなされている。
例えば、本出願人は、特開昭58−60992号において、水素発生能を有する緑藻を、明好気条件下で培養するサイクルと、暗嫌気条件下で培養するサイクルを交互に繰り返し、明好気条件下の培養中に光合成を行わせ、暗微好気条件下で、光合成により蓄積した物質を分解して水素を発生させる水素生産方法を開示している。
また、本出願人は、特開2000−102397号において、光合成能力を有する緑藻を明好気条件下培養して光合成産物を得る工程、該緑藻を暗嫌気条件下培養し、該光合成産物の暗嫌気条件下の発酵液を得る工程、および該発酵液に、明嫌気条件下、光合成能力を有する細菌を作用させる工程を含む水素の生産方法において、該明好気条件下の緑藻の培養及び/ 又は明嫌気条件下で該発酵液に細菌を作用させる工程が透明塔型エアーリフト培養槽で行われる水素の生産方法を開示している。
さらに、本出願人は、特開2004−097116号公報において、明好気条件下、液相の浸透圧が5.0atm以上の条件で、光合成能力を有する緑藻により水素生成の資源を得る工程と、明嫌気条件下、上記資源を用いて光合成能力を有する細菌により水素を生成する工程とを含むことを特徴とする微生物による水素生産方法を開示している。
特開昭58−60992号公報 特開2000−102397号公報 特開2004−097116号公報
特開昭58−60992号は、実際に水素を生成することが可能である。
しかしながら、特開昭58−60992号は、水素を生成することが可能であることを開示しているものの、工業的生産過程での最適な水素生産の条件が未だ確立されておらず、量産化、工業化への対応の点で未だ改善の余地がある。
また、特開2000−102397号は、明好気的条件下における緑藻の培養及び/又は明嫌気条件下における光合成細菌による水素生産を、透明塔型エアーリフト培養槽を用いることにより、水素生産を効率よく行うことができる。つまり、光合成反応を伴う水素生産サイクルでは光を必要とするが、光が培養槽の深部まで到達できにくいところ、本発明は、培養槽内の細菌等への光の供給を効率的に行うという利点がある。
本発明は水素生産効率を高めることに対して有効であるが、いまだ商業ベースにのせるまでのコストダウンの達成には十分とは言えず、商業ベースにのせるためにさらなる努力が求められている。
また、特開2004−097116号は、太陽光等の光が照射され酸素が存在する明好気条件下において、液相の浸透圧を高めているため、光合成能力を有する緑藻が、光エネルギーを利用して光合成によりグリセロール等の低分子有機物を主成分とする水素生成の資源を生成し、その資源を細胞外に分泌するものであり、暗嫌気条件下での光合成能力を有する緑藻による発酵・分解工程を経ることなく、光合成能力を有する緑藻を用いて、より簡易にグリセロール等の水素生成の資源を得ることができる。従って、水素の生産システムを簡略化し、水素の生産効率を向上し、水素の量産化・工業化を図ることができる。
上記のように、本出願人の研究により水素の量産化・工業化に対して進展してきているが、水素生産を商業ベースにのせるためには水素生産をより低コストで行う必要がある。
ここで、水素生産を商業ベースにのせるための方策として、生産工程の簡略化、製造設備の削減を図るべく努力がなされているが、他の有力な方策は、水素生産サイクルにおいて水素以外に商業的に価値のある副産物を併せて生産することである。しかし、従来技術において、水素生産サイクルにおいて商業的に価値のある副産物を生産するサイクルは知られていない。
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであり、微生物を用いた水素生産において、ルテインなどの抗酸化物質の副産物の生産を可能とし、水素の量産化・工業化とともにこれら抗酸化物質の工業的生産を図ることができる方法および装置を提供することを目的とする。
本出願人は、鋭意研究の結果、以下のとおり、微生物を用いた水素生産において、ルテインなどの抗酸化物質の副産物の生産を可能とし、水素の量産化・工業化とともにこれら抗酸化物質の工業的生産を図ることができる水素生産方法および水素生産装置を発明するに至った。
本発明の水素生産方法は、
光合成能力を備えた緑藻を含む緑藻培養液を用いて、明好気条件下、前記緑藻の光合成により二酸化炭素を固定して有機物を生産する緑藻光合成工程と、
前記緑藻光合成工程により生産された前記有機物のうち前記緑藻体外に放出された有機物を取り出して光合成能力を備えた細菌を含む細菌培養液に投入し、明嫌気条件下、前記細菌の光合成により前記有機物から水素を生成する細菌光合成工程と、
前記緑藻光合成工程を経た前記緑藻培養液から前記緑藻の藻体を分離し、前記緑藻の藻体中に生産・蓄積された物質を抽出する藻体内物質抽出工程と、
前記藻体内物質抽出工程において抽出された物質から抗酸化物質を精製・生産する抗酸化物質精製工程とを含み、水素生産サイクルに抗酸化物質精製工程を組み込んだことを特徴とする水素生産方法である。
上記構成により、微生物を用いた水素生産において、ルテインなどの抗酸化物質の副産物の生産を可能とし、水素の量産化・工業化とともにこれら抗酸化物質の工業的生産を図ることが可能となる。
次に、上記水素生産方法において、前記藻体内物質抽出工程で抽出された物質に含まれる有機物を乳酸発酵させて乳酸を生産する乳酸発酵工程と、前記乳酸発酵工程により生産した乳酸を取り出して前記細菌培養液に投入し、前記乳酸も前記細菌光合成工程における資源として利用して水素を生成することが好ましい。
藻体内物質抽出工程で抽出された有機物には抗酸化物質のほかにでんぷんなどが含まれているが、でんぷんなどは直接細菌光合成工程における水素生産の資源として利用できないところ、でんぷんなどの有機物を乳酸発酵を経て乳酸に変換しておくことにより、細菌光合成工程における水素生産の資源として有効に活用することができ、水素生産速度をさらに高めることが可能となる。
ここで、本発明の水素生産方法において利用する緑藻が、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株であることが好ましい。
本発明者は鋭意研究の結果、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株が水素生産サイクルで利用する有機物を生産するとともに、ルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質を効率良く生産する能力があることを発見した。
さらに、ルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質の生産効率を高めるため、本発明者は天然の野生株の海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株を変異させてルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質を効率良く生産する変異株の作成を鋭意研究し、変異株の作成に成功した。
ここでは、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株に対する変異株の作成方法が、突然変異誘起剤(EMS:ethyl methanesulfonate)で処理後、致死濃度のパラコートでセレクションする方法とした。なお、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株に対する変異株の作成方法として紫外線照射による方法を採用することも可能である。紫外線照射による変異株の作成においても有用な変異株を作成することができた。
次に、本発明の水素生産装置は、
光合成能力を備えた緑藻を含む緑藻培養液が充填され、明好気条件下、前記緑藻の光合成により二酸化炭素を固定して有機物の生産を促進する緑藻光合成促進装置と、
光合成能力を備えた細菌を含む細菌培養液が充填され、前記緑藻光合成促進装置により生産された前記有機物のうち前記緑藻体外に放出された有機物を受け入れ、明嫌気条件下、前記細菌の光合成により当該有機物から水素の生成を促進する細菌光合成促進装置と、
前記緑藻光合成促進装置内の前記緑藻培養液から前記緑藻の藻体を分離し、前記緑藻の藻体中に生産・蓄積された物質を抽出する藻体内物質抽出装置と、
前記藻体内物質抽出装置において抽出された物質から抗酸化物質を精製・生産する抗酸化物質精製装置とを含み、水素生産とともに抗酸化物質生産を行うことを特徴とする水素生産装置である。
上記構成により、微生物を用いた水素生産に加え、ルテインなどの抗酸化物質の副産物の生産を可能とし、水素の量産化・工業化とともにこれら抗酸化物質の工業的生産を図ることが可能な装置を提供することができる。
次に、上記水素生産装置において、前記藻体内物質抽出装置において抽出された物質に含まれる有機物を乳酸発酵させて乳酸の生産を促進する乳酸生産促進装置と、前記乳酸生産促進装置により生産した乳酸を含む発酵液を取り出して細菌光合成促進装置内の細菌培養液に投入し、前記乳酸も前記細菌の光合成における資源として利用して水素の生成を促進することが好ましい。
上記構成により、水素生産装置において、緑藻の藻体内で生産される抗酸化物質のみならず、有機物を乳酸発酵を経て有効に活用することができ、水素生産速度をさらに高めることが可能となる。
ここで、本発明の水素生産装置において利用する緑藻が、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株であるであることが好ましく、上記にも触れたように、ルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質の生産効率を高めるため変異させた海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株の変異株を用いることが好ましい。
次に、本発明の光合成反応を伴う緑藻光合成促進装置及び細菌光合成促進装置において、培養槽を工夫してヘリカルフロープロモーター付きの透明塔型エアーリフトフォトバイオリアクターを用いることが好ましい。
ヘリカルフロープロモーター付きの透明塔型エアーリフトフォトバイオリアクターは、内筒と外筒の2重円筒構造を備え、内筒槽底部よりガスを通気し、内筒中に培養液の上昇流が生じ、当該内筒の上昇流により内筒外壁に設置されたヘリカルフロープロモーターを介して外筒に螺旋下降流が発生する仕組みとなっており、外筒槽底に至った螺旋下降流はクリアランス(隙間)を抜けて再び内筒に戻る仕組みとなっている。縦に深い筒状の培養槽として断面積を小さくして装置設置面積を小さくしつつも、緑藻および細菌を上下に効率よく循環させて光照射を行い、光合成反応を効率よく実行させることができる。
本発明によれば、微生物を用いた水素生産において、ルテインなどの抗酸化物質の副産物の生産を可能とし、水素の量産化・工業化とともにこれら抗酸化物質の工業的生産を図ることが可能となる。また、緑藻の藻体内で生産されるグリセロールは直接細菌光合成の資源となりえるが、でんぷんなどは直接細菌光合成の資源とならないところ、当該でんぷんなども乳酸発酵を経て乳酸に変換しておくことにより直接細菌光合成の資源として有効に活用することができ、水素生産速度をさらに高めることが可能となる。
また、本発明によれば、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株を用いることにより、ルテインなどの抗酸化物質の副産物の生産を効率的に行うことができ、さらに、ルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質の生産効率を高めるため変異させた海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株の変異株を用いることにより、より効率的にルテインなどの抗酸化物質の副産物の生産を行うことができる。
また、本発明によれば、光合成反応を伴う緑藻光合成促進装置及び細菌光合成促進装置として、ヘリカルフロープロモーター付きの透明塔型エアーリフトフォトバイオリアクターを用いることにより、装置設置面積を小さくしつつも、緑藻および細菌を上下に効率よく循環させて光照射を行い、光合成反応を効率よく実行させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の水素生産方法および水素生産装置の実施形態を説明する。ただし、本発明の技術的範囲は以下の実施形態に示した具体的な用途や形状・寸法などには限定されない。
本発明の水素生産サイクルの基本工程を説明する。
図1は本発明の水素生産サイクルの基本工程を示すブロック図である。
本発明の水素生産サイクルの基本工程は、緑藻光合成工程10、細菌光合成工程20、藻体内物質抽出工程30、抗酸化物質精製工程50の4つの工程を備えている。さらに、本実施例1では、藻体内物質抽出工程30から細菌光合成工程20へとつながる乳酸発酵工程40も兼ね備えた工程となっている。
水素生産装置の構成例は後述するが、以下に説明する各工程は、パイプあるいは/及びフィルター等を介して連続的に配置されるのが好ましい。各工程を連続的に行うことにより、生産速度を速めることができ、水素およびルテインなどの抗酸化物質をより効率的に量産化することができる。
まず、緑藻光合成工程10を説明する。
緑藻光合成工程10は、光合成能力を備えた緑藻を含む緑藻培養液を用いて、明好気条件下、緑藻の光合成により二酸化炭素を固定して有機物を生産する工程である。
緑藻光合成工程10は培養槽を備え、培養槽の中に光合成能力を備えた緑藻1を含む海水ベースの緑藻培養液2を保持している。ここで、明好気条件下、つまり、光の照射を受けるとともに、通気ガス中の二酸化炭素を培養液中に取り込みつつ、緑藻1の光合成反応を促進し、有機物を生産する。ここで有機物には、でんぷん、グリセロールなど種々のものが含まれている。
緑藻1は、クラミドモナス(Chlamydomonas)属に属する海産性緑藻クラミドモナスW−80株を用いることが好ましい。本発明は、水素生産サイクルにおいて、効率的な水素生産とルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質4の副産物の生産を可能とすることをポイントとする。野生種のクラミドモナスW−80株は海水から常法により単離された株であり、明好気条件下の光合成能力が高い上に、抗酸化物質4の生産能力が高いので好ましい。また、担体に固定化しやすいという性質もある。クラミドモナスW−80株あるいはこれに相当する株は、海水サンプルから光合成能力の比較により当業者が容易に単離することができる緑藻株である。
なお、本発明では、ルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質4の生産能力を高めることを目的としている。そこで、野生種の海産性緑藻クラミドモナスW−80株を改良し、海産性緑藻クラミドモナスW−80株に対して抗酸化物質4の生産能力を高めた緑藻変異株1aを用いることが好ましい。本発明者は鋭意研究の結果、変異株1aの作成に成功した。
なお、海産性緑藻クラミドモナスW−80株に対する変異株1aの作成方法は、突然変異誘起剤(EMS:ethyl methanesulfonate)で処理後、致死濃度のパラコートでセレクションする方法で変異処理して作成した。
変異株1aによる抗酸化物質4の生産能力の検証については後述する。
次に、緑藻光合成工程における緑藻培養液2は、その塩分濃度が1.0%〜10.0%である海水あるいは/及び少なくとも窒素供給源・無機成分・ビタミンを含む溶液や人工海水とすることが好ましい。上記した範囲の塩分濃度とすることにより、緑藻の働きにより光合成で生成された有機物3aを効率良く細胞外に分泌することができる。さらに好ましくは3.0%〜5.0%が良い。
ここで、塩分濃度とは、海水1kg中に溶解している無機塩類の全量の濃度を指す。
また、緑藻培養液2は適切な窒素供給源と無機成分・ビタミンを含む溶液であることが好ましい。無機成分を含む培地としては海水が好適に用いられるが、以下の組成の改変岡本培地(以下、MOM培地という)も好ましい。MOM培地とは、以下の[表1]の組成を持っている。
Figure 2009060876
培養液のpHは8.0である。
ここで、微量金属混合物Aの組成は、以下の[表2]の組成となっている。
Figure 2009060876
次に、緑藻1により生産された有機物を細胞外に取り出す工夫について述べる。
光合成能力を有する緑藻1は、通常は、光合成により得られた澱粉等の有機物を細胞内に蓄積するが、本発明では後述する細菌光合成工程20において水素9を生産する資源として、この緑藻光合成工程10で生産された有機物を工業的生産過程にて利用するため、緑藻1の細胞内に得られた有機物を緑藻1の細胞外に取り出す必要がある。ここで、緑藻1で生産された有機物は緑藻光合成工程の中で直接細胞外に分泌させて取り出せるグリセロールなどの有機物3aと後述するように細胞壁を破砕して取り出すでんぷんなどの有機物3bがある。
本発明者は、鋭意研究の結果、緑藻光合成工程10において緑藻培養液2の液相の浸透圧を高める手法や、緑藻1を担体に固定化する手法や、気相中の二酸化炭素の濃度を高めたりして緑藻1に対してストレスを与える手法などにより、当該緑藻1が光合成により生産したグリセロール等の低分子有機物3aを細胞外へ分泌することを見出している。本発明においても緑藻培養液2の液相の浸透圧を高める、緑藻1を担体に固定化する、気相中の二酸化炭素の濃度を高めるなどそれぞれの手法のいずれかまたはそれらを組み合わせて用いることにより、緑藻1が生成したグリセロール等の有機物3aを細胞外に分泌するよう促進することが好ましい。
まず、緑藻培養液2の液相の浸透圧を高める手法としては、例えば、緑藻培養液2の液相の浸透圧を5.0atm以上とする。上記のように液相の浸透圧を5.0atm以上としているのは、浸透圧がこれより小さいと、光合成能力を有する緑藻1により生成された光合成産物が緑藻内に蓄積されてしまい、光合成産物が水素生成の素材として緑藻1外へ分泌されない。よって、水素生成の素材が不足し、水素の生成効率が低下するためである。液相の浸透圧は、さらに好ましくは10.0atm以上、より好ましくは20.0atm以上が良い。液相の浸透圧が高い方が有機物3aを効率良く得ることができるが、緑藻1の存在環境等を考慮すると30.0atm以下が良い。なお、光合成能力を有する細菌により水素9を生成する工程中、液相の浸透圧は10.0atm〜30.0atmであるのが好ましい。
また、緑藻1を担体に固定化する手法としては、例えば、緑藻1を、緑藻培養液2に不溶な担体に30mg乾燥重量/cm3(担体)〜70mg乾燥重量/cm3(担体)固定化された状態で用いる。さらに好ましくは40mg乾燥重量/cm3(担体)〜50mg乾燥重量/cm3(担体)で固定化することが好ましい。つまり、緑藻1を浮遊細胞として用いるのではなく、緑藻1を担体に固定化することで、細胞にストレスを与えるだけでなく、単位体積当たりの細胞密度を高めることができると共に、細胞活性を安定化することができ、緑藻1の作用を長期に渡って持続させることができる。また、固定化された緑藻1が死滅すると自ら容易に担体から外れ、その後、緑藻1が新たに増殖等して担体に固着するため、連続的に緑藻1の作用を得ることができる。さらに、上記担体は、緑藻1を存在させる液体に不溶であるため、緑藻1を固定化した担体と、液体とをフィルター等を用いて固液分離により容易に分離することができる。よって、緑藻1を固定化した担体のみを回収して再循環させたり、必要な溶液のみを流通させたり、緑藻1が混合しないように分離したりすることもできる。
なお、本発明に用いる担体の材質としては、例えば、多孔質ガラスビーズ、ポリビニルアルコール、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリアクリルアミド、ポリビニルホルマール樹脂多孔質体、シリコンフォーム、セルロース多孔質体等の発泡体あるいは樹脂が好ましい。なお、多孔質体の開口部の大きさは、約10μm〜500μmが好適である。また、担体の形状は問わないが、担体の強度、培養効率等を考慮すると、球状あるいは立方体状で、大きさは、球状の場合、直径が1mm〜50mm、立方体状の場合、1mm〜50mm角が好ましい。
また、緑藻1の固定化には、例えば、担体結合法、架橋法および包括法等の公知の方法が適用でき、中でも担体結合法が最適である。担体結合法には、イオン交換性の樹脂に吸着させる化学的吸着法あるいは物理的吸着法が含まれる。微細藻、特に緑藻1は、一般的に粘着性があり、容易に粘着固定化されるものが多い。なお後述する光合成細菌7は細胞表面がマイナスに帯電しているものが多く、従って、固定化担体を予めプラスに帯電しているポリエチレンイミンによりコーティングし、これに光合成細菌7を電気的引力によって結合させると容易に固定化される。
また、気相中の二酸化炭素の濃度を高める手法としては、例えば、二酸化炭素の体積濃度が1.0%〜20.0%であるガスを培養槽に通気する手法がある。さらに好ましくは2.0%〜15.0%であるガスを培養槽に通気する手法がある。
次に、図1における細菌光合成工程20を説明する。
細菌光合成工程20は、緑藻光合成工程10により生産された有機物を取り出して光合成能力を備えた光合成細菌7を含む光合成細菌培養液8に投入し、明嫌気条件下、光合成細菌7の光合成により有機物から水素9を生成する工程である。
水素生産を支配する酵素として二トロゲナーゼが知られている。本発明では細菌光合成工程20で用いる光合成細菌7において水素生産を支配する酵素である二トロゲナーゼが高誘導された状態で用いられることにより、光合成細菌7が細胞の増殖に基質やエネルギーを使うことなく主に水素生産に基質やエネルギーを使うので高速度で水素9の生産を行うことができる。なお、光合成細菌7にニトロゲナーゼを高いレベルで誘導してから光合成細菌7を担体に固定化しても良いし、光合成細菌7を担体に固定化してから光合成細菌7にニトロゲナーゼを高いレベルで誘導しても良い。
光合成能力を有する細菌7としては、光合成無機栄養細菌および光合成有機栄養細菌(紅色非硫黄細菌、緑色滑走細菌等)が用いられ、1種または複数種を用いることができる。本発明においては、光合成有機物を基質(電子供与体)とするので、光合成有機栄養細菌が好適に用いられる。光合成有機栄養細菌としては、ロドスピリルム科(Rhodospirillaceae)に属する紅色非硫黄細菌、クロロフレクスス科(Chloroflexaceae)に属する緑色滑走細菌等が挙げられる。
上記光合成有機栄養細菌は、例えば、海水サンプルから乳酸(例えば、0.3mM)を基質として水素を発生する微生物を選択することにより得ることができる。光合成細菌7としては、例えば、ロドシュードモナス(Rhodopseudomonas)属に属するロドシュードモナスパラストリス(Rhodopseudomonas palustris)およびロドシュードモナスアシドフィラ(Rhodopseudomonas acidophila)、ロドスピリラム(Rhodospirillum)属に属するロドスピリラムルブラム(Rhodospirillum rubrum)ATCC11170、同IFO3986 等、ロドバクター(Rhodobacter)属に属するロドバクタースフェロイデス(Rhodobacter sphaeroides)、ロドバクターカプスレイタス(Rhodobacter capsulatus)ATCC23782、ATCC17013等、ロドブラム(Rhodovulum)属に属するロドブラムストリクタム(Rhodovulum strictum)、ロドブラムアドリアティカム(Rhodovulum adriaticum)、ロドブラム・サルフィドフィラム(Rhodovulum sulfidophilum)等が挙げられる。
本発明においては、海水サンプルから単離したロドブラム・サルフィドフィラムW−1S(Rhodovulum sulfidophilum W−1S)と名付けた株およびこれと同等の活性を有する光合成細菌が好ましい。
次に、藻体内物質抽出工程30を説明する。
藻体内物質抽出工程30は、緑藻光合成工程10を経た緑藻培養液2から緑藻1の藻体を分離し、緑藻1の藻体中に生産・蓄積された物質を抽出する工程である。
本発明では、緑藻1の緑藻培養液2からの取り出し方法には、培養槽中の緑藻培養液2の一部のみを取り出し、取り出した分量に相当する新たな培養液を培養槽に継ぎ足して緑藻光合成工程10を繰り返して行くいわゆる「持続的取り出し型」の取り出し方法と、培養槽中の緑藻培養液2の全量を一旦取り出してしまい、空になった培養槽に新たな培養液を注ぎ込んで緑藻光合成工程10を繰り返して行くいわゆる「全量取り出し型」の取り出し方法がある。
まず、緑藻光合成工程10を経た緑藻培養液2から緑藻1の藻体を分離する。緑藻培養液2をポンプなどで汲み上げ、フィルターにより濾しとるなどして藻体を分離し、適宜乾燥する。
次に、分離した緑藻1の藻体の細胞壁を破壊して内部の物質を抽出する。
本発明では緑藻1の藻体の細胞壁破壊の手段は特に限定されず、多様な手段がある。
例えば、超音波破砕法がある。緑藻1の藻体の細胞壁に対して所定範囲の周波数の超音波を当てて振動を起こし、細胞壁を破砕してゆく方法である。
また、例えば、有機溶媒による溶解法がある。有機溶媒により細胞内に含まれる抗酸化物質や有機物3bを溶解・抽出する方法である。
その他の方法であっても、細胞内に含まれる抗酸化物質や有機物を変質させることなく細胞外へ抽出させる方法であれば適用することができる。
上記のいずれの方法においても、細胞内に生成・蓄積されていた物質が細胞外へ抽出される。細胞内に生成・蓄積されていた物質には、デンプンなどの有機物3bと、ルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質4が含まれている。
ここで抽出されるデンプンなどの有機物3bは、緑藻光合成工程10で緑藻1の細胞外に放出されることなく緑藻1の細胞内に蓄積されていた有機物である。本発明ではこの緑藻1の細胞内に蓄積されていた有機物3bも後述する乳酸発酵工程40に引き渡すことにより有効利用する。
ルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質4は後述する抗酸化物質精製工程50に引き渡され、ルテインやゼアキサンチンなどの精製抗酸化物質4として精製される。
なお、緑藻1の緑藻培養液2から取り出し方法として「持続的取り出し型」の取り出し方法を採用している場合、本発明の水素生産サイクルは持続可能な形で繰り返されるので緑藻培養液2から取り出される緑藻1の分だけ緑藻光合成工程10の緑藻培養液2中に補充されねばならない。緑藻1の補充は、別の培養槽の中で変異株として別途増殖された緑藻1や、緑藻光合成工程10の緑藻培養液2において自己増殖した緑藻1などによりまかなわれる。
また、緑藻1の緑藻培養液2から取り出し方法として「全量取り出し型」の取り出し方法を採用している場合、培養槽中の緑藻培養液2の全量を入れ替える形で培養槽に新たな培養液を注ぎ込んで補充されねばならない。
緑藻1は、緑藻光合成工程10の緑藻培養液2における光合成反応を経て細胞内に有機物を合成するとともに活性酸素ストレスに対する高い耐性を持ちルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質4を合成する。そのため、緑藻1のエネルギーが効率良くそれら有機物の合成と抗酸化物質4の合成に使われることが好ましく、緑藻1の増殖はある程度抑えられる方が好ましい。
次に、抗酸化物質精製工程50を説明する。
抗酸化物質精製工程50は、藻体内物質抽出工程30において抽出された物質から抗酸化物質4を精製・生産する工程である。藻体内物質抽出工程30において抽出された抗酸化物質4は超音波破砕された液体中に存在している。この液体からルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質4を精製する。精製したルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質4は商業的に利用され得る。
このように本発明では、水素生産サイクルにおいてルテインやゼアキサンチンなどの商業的に価値のある抗酸化物質4を生産する過程を組み込むことができる。
なお、ここでは、藻体内物質抽出工程30において超音波を用いた細胞壁破砕を前提とした上で抗酸化物質生成工程50を説明したが、藻体内物質抽出工程30において他の物理的手法や化学的手法などにより細胞壁破砕手法を採った場合、適宜、当該手法に合った精製手法を適用することとなる。
次に、乳酸発酵工程40を説明する。
乳酸発酵工程40は、藻体内物質抽出工程30において抽出された物質に含まれていた有機物3bを乳酸発酵培養液槽に投入し、乳酸発酵培養液5中で乳酸発酵させて乳酸を生産する工程である。
乳酸発酵培養液5は、乳酸の製造に使用可能な乳酸生産微生物などが含まれており、藻体内物質抽出工程30から渡されたデンプンなどの有機物3bを乳酸発酵過程により分解し、乳酸を生成する。
乳酸発酵を行って乳酸を生産する微生物としては、細菌、酵母、カビが挙げられる。
細菌としては、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ラクトコッカス(Lactococcus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、バチルス(Bacillus)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属のものを例示できる。
酵母としては、クルベルマイセス(Kluyveromyces)属のものを例示できる。
カビとしては、リゾプス(Rhyzopus)属、アスペルギルス(Aspergillus)属のものを例示できる。
また、乳酸を生産する微生物には天然の状態で乳酸を生産するものに加え、乳酸を生成するように変異させられたり遺伝子操作により乳酸生産能力を付与されたりした微生物も含まれる。例えば、サッカロマイセス・セレビシエに対して、乳酸生成に関連する遺伝子を導入した変異酵母を挙げることができる。また、変異酵母以外にも、乳酸生成能を持たない細菌、酵母、カビに乳酸生成に関連する遺伝子を導入することで、使用可能である。具体的にはサッカロマイセス(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス(Schizosaccharomyces)、クルベルマイセス(Kluyveromyces)、ピキア(Pichia)、ハンゼヌラ(Hansenula)、カンジダ(Candida)、トリクスポロン(Trichosporon)属のものを例示できる。また細菌では大腸菌(Escherichia coli)、ザイモモナス(Zymomonas)属を例示できる。カビではリゾプス(Rhyzopus)属、アスペルギルス(Aspergillus)属などを例示できる。
この乳酸発酵培養液5中に、藻体内物質抽出工程30からデンプンなどの有機物3bが投入されれば、乳酸発酵培養液5中で乳酸発酵が行われて乳酸が生成される。
乳酸発酵工程40により生産された乳酸を含む発酵液は取り出され、細菌光合成工程20の光合成細菌培養液8中に投入され、細菌光合成工程20による水素生産サイクルに組み込まれる。
つまり、乳酸6も細菌光合成工程20における資源として利用して水素が生成され、緑藻光合成工程10において緑藻1内に生産された有機物と抗酸化物質はすべて無駄なく水素生産サイクル内で有効に活用され、生産効率が改善されている。
(装置構成例)
次に、本発明の水素生産サイクルを適用した水素生産装置100の構成例を説明する。
図2は、本発明にかかる水素生産装置100の構成例を模式的に示した図である。
緑藻光合成促進装置110は、緑藻光合成工程10に用いる培養槽であり、光合成能力を備えた緑藻1を含む緑藻培養液2が充填され、明好気条件下、緑藻1の光合成により二酸化炭素を固定して有機物の生産を促進する装置である。
細菌光合成促進装置120は、細菌光合成工程20に用いる培養槽であり、光合成細菌7を含む光合成細菌培養液8が充填され、緑藻光合成促進装置110により生産され細胞外に分泌した有機物3aおよび後述する乳酸発酵装置140で生産された乳酸6を受け入れ、明嫌気条件下、光合成細菌7の光合成により有機物3aおよび乳酸6から水素の生成を促進する装置である。
この構成例では、緑藻光合成促進装置110および細菌光合成促進装置120はそれぞれ、透明塔型エアーリフトフォトバイオリアクターとなっている。緑藻光合成促進装置110および細菌光合成促進装置120はそれぞれ、光エネルギー及び熱エネルギーを、光合成能力を有する緑藻1や光合成細菌6に均等に伝達可能な構成とすることが好ましい。
本発明で用いる透明塔型エアーリフトフォトバイオリアクターは、光エネルギー及び熱エネルギーを全ての緑藻または細菌に均等に循環的に伝えられるような流路を備え、流路内に光合成能力を有する緑藻を含む液体あるいは光合成能力を有する光合成細菌を含む液体を流通する構成となっている。これにより、均等に循環的に光エネルギーを伝達し、光阻害を低め、光合成能力を高めることができ、エネルギー効率が高まり、より生産性を向上することができる。なお、攪拌型槽とすることもできる。
透明塔型エアーリフトフォトバイオリアクターの構成例を説明する。緑藻光合成促進装置110のものを例に説明する。緑藻光合成促進装置110は円筒形であり、下部に、液体が流れる程度の空間をあけて、内筒槽112を配置し、二重円筒構造としている。緑藻光合成促進装置110内に設けられた内筒槽112の内側の下部において、通気装置115からエアーを通気することにより、内筒槽112の内側の下部から上部へ向かって緑藻培養液2の流れを発生させ、内筒槽112の内側の上面では、その流れにより内筒槽112の外側へ緑藻培養液2が流れるようにしている。その後、緑藻培養液2が外筒槽116と内筒槽112との間の空間に沿って下部へ向かって流れることにより、緑藻培養液2の循環状態を得ている。つまり、内筒槽112の内側に上昇流113を発生させ、当該上昇流が内筒槽112上部より外筒槽116の上部に入り、内筒槽112と外筒槽116の間に下降流114が発生し、外筒槽116の底部にあるクリアランス(隙間)118から内筒槽112底部に戻り、緑藻培養液2が循環するように構成されている。内筒槽112の上部外壁には、螺旋状や放射状の流れを生み出すヘリカルフロープロモーター117が配置されている。緑藻培養液2は、外筒槽116と内筒槽112との間を流れる際に最も強く、光が照射される構成としている。
次に、藻体内物質抽出装置130は、緑藻光合成促進装置110内の緑藻培養液2から緑藻1の藻体を分離し、緑藻1の藻体中に生産・蓄積された物質を抽出する装置であり、緑藻1の藻体の細胞壁を破砕して細胞内のルテインなどの抗酸化物質およびデンプンなどの有機物3bを細胞外に出す細胞壁破壊装置132、ルテインなどの抗酸化物質と緑藻1の細胞内から抽出したデンプンなどの有機物3bとを分ける分離装置133を備えている。ルテインなどの抗酸化物質およびデンプンなどの有機物の分離・抽出方法は特に限定されないが、例えば、溶媒に溶解して分離・抽出して取り出す方法などがある。
分離されたルテインなどの抗酸化物質は抗酸化物質精製装置150に送られ、分離されたデンプンなどの有機物3bは乳酸発酵装置140に送られる。
抗酸化物質精製装置150は、藻体内物質抽出装置130において抽出された抗酸化物質を精製する。最終的に、ルテインやゼアキサンチンなどの商業的に価値の高い抗酸化物質を工業的生産過程により量産することができる。
乳酸発酵装置140は、藻体内物質抽出装置130において抽出されたデンプンなど有機物3bを乳酸発酵させて乳酸の生産を促進する装置であり、乳酸生産菌を培養液とする乳酸発酵槽142と、発酵液から乳酸生産菌を濾し取って乳酸を分離・抽出する濾過装置141を備えている。濾過後の乳酸は、細菌光合成促進装置120内の細菌培養液に投入され、乳酸も細菌光合成における資源として利用され、水素の生成が促進される。
これら各装置間は、パイプあるいは/及びフィルター等を介して連続的に配置されるのが好ましい。また、各装置の出口には、フィルターが配置され、緑藻1や光合成細菌7が槽外へ流出しない構成とすることが好ましい。これにより、水素の生産効率をより高めることができる。上記フィルターとしては、最も多く用いられるのは、ポリスルフォンであるが、これ以外にも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニリデンフロライト等が用いられる。また、各槽は、不要な気体を排出する排出口を備えていても良い。
(実験)
緑藻光合成促進装置110および細菌光合成促進装置120として、実容積5Lのヘリカルフロープロモーター付きエアーリフト型バイオリアクターを用いた。ガラス製の透明塔型エアーリフト槽の高さは43cm、外径は13cm、ガラス製の内部円筒の直径は7.5cmとした。通気装置であるガス吹き込み口を槽の底から3.4cmの位置に設置した。具体的には、直径2cmの円板に多数個(例えば50個)の内径80μmの孔をあけ、そこからガスを吹き込んだ。
明好気条件としては、人工光を用いて行った。緑藻培養液2の主成分は、MOM培地とした。
まず、実験1として、本発明の緑藻光合成工程10から乳酸発酵工程40による乳酸発酵サイクルの組み込みによる水素生産量の増加効果を確認する。
比較例1では、緑藻1として、野生種の緑藻クラミドモナスW−80を用いた。光合成能力を有する細菌は、ロドブラム・サルフィドフィラムW−1Sを用いた。担体としては、ポリビニルアルコールからなる多孔性高分子材料を用いた。
また、比較例1では、実験1と同様、緑藻光合成促進装置110から直接供給される有機物3a(緑藻体外に放出されたグリセロールなど)の投入と、乳酸発酵装置140の乳酸発酵サイクルを用いて生成した乳酸6(藻体内物質抽出装置130から供給されるでんぷんなどの有機物3bから乳酸発酵により変換した乳酸)の投入とを行うサイクルを採用して水素生産を行った。
比較例2では、緑藻1として、野生種の緑藻クラミドモナスW−80を用いた。光合成能力を有する細菌は、ロドブラム・サルフィドフィラムW−1Sを用いた。担体としては、ポリビニルアルコールからなる多孔性高分子材料を用いた。
また、比較例2では、乳酸発酵装置140の乳酸発酵サイクルを用いずに、緑藻光合成促進装置110から直接供給される有機物3a(緑藻体外に放出されたグリセロールなど)の投入と、藻体内物質抽出装置130から供給されるでんぷんなどの有機物3bの投入とを行うサイクルを採用して水素生産を行った。
以上の比較例1、比較例2の相違点を整理すると以下の[表3]のようになる。
Figure 2009060876
上記条件にて実験1を実施し、比較例1と比較例2の実験結果を比較することにより、本発明の緑藻光合成工程10から乳酸発酵工程40の乳酸発酵サイクルによる水素生産能力の改善を確認することができる。
実験の結果、比較例1の水素生産量の方が、比較例2の水素生産量よりも多いという結果を得た。
以上、比較例1と比較例2を比較することにより、比較例1の水素生産量は比較例2の水素生産量よりも増加しており、乳酸発酵サイクルによる水素生産能力の改善を確認することができた。
次に、実験2として、本発明者が開発した緑藻クラミドモナスW−80の変異株の抗酸化物質生産能力の改善効果を確認する。
比較例1では、緑藻1として、野生種の緑藻クラミドモナスW−80を用いた。光合成能力を有する細菌は、ロドブラム・サルフィドフィラムW−1Sを用いた。担体としては、ポリビニルアルコールからなる多孔性高分子材料を用いた。
また、比較例1では、実験1と同様、乳酸発酵装置140を用いて緑藻1の細胞内から回収されたデンプンから乳酸発酵により生成した乳酸を投入するサイクルを採用した。
比較例3では、緑藻1として、緑藻クラミドモナスW−80の変異株を用いた。光合成能力を有する細菌は、ロドブラム・サルフィドフィラムW−1Sを用いた。担体としては、ポリビニルアルコールからなる多孔性高分子材料を用いた。
また、比較例3では、乳酸発酵装置140を用いて緑藻1から回収されたデンプンから乳酸発酵により生成した乳酸を投入するサイクルを採用した。
以上の比較例1、比較例3の相違点を整理すると以下の[表4]のようになる。
Figure 2009060876
つまり、比較例1と比較例3とを比較することにより、本発明者が開発した緑藻クラミドモナスW−80の変異株の抗酸化物質生産能力の改善を確認することができる。
実験の結果、比較例3のルテイン生産量の方が、比較例1のルテイン生産量よりも多いという結果を得た。
以上、比較例1と比較例3を比較することにより、比較例3のルテイン生産量は比較例1のルテイン生産量よりも増加しており、本発明者が開発した緑藻クラミドモナスW−80の変異株の抗酸化物質生産能力の改善効果を確認することができた。
以上、本発明のおける好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明は、微生物を用いた水素の量産化・工業化とともにこれら抗酸化物質の工業的生産を可能とする水素生産方法および水素生産装置に適用することができる。
本発明の水素生産サイクルの基本工程を示すブロック図 本発明にかかる水素生産装置100の構成例を模式的に示した図
符号の説明
1 緑藻
2 緑藻培養液
3a,3b 有機物
4 抗酸化物質
5 乳酸発酵培養液
6 乳酸
7 光合成細菌
8 光合成細菌培養液
9 水素
10 緑藻光合成工程
20 細菌光合成工程
30 藻体内物質抽出工程
40 乳酸発酵工程
50 抗酸化物質精製工程
100 水素生産装置
110 緑藻光合成促進装置
112 内筒槽
113 上昇流
114 下降流
115 通気装置
116 外筒槽
117 ヘリカルフロープロモーター
118 クリアランス(隙間)
120 細菌光合成促進装置
130 藻体内物質抽出装置
132 細胞壁破壊装置
133 分離装置
140 乳酸発酵装置
141 濾過装置
142 乳酸発酵槽
150 抗酸化物質精製装置

Claims (12)

  1. 光合成能力を備えた緑藻を含む緑藻培養液を用いて、明好気条件下、前記緑藻の光合成により二酸化炭素を固定して有機物を生産する緑藻光合成工程と、
    前記緑藻光合成工程により生産された前記有機物のうち前記緑藻体外に放出された有機物を取り出して光合成能力を備えた細菌を含む細菌培養液に投入し、明嫌気条件下、前記細菌の光合成により当該有機物から水素を生成する細菌光合成工程と、
    前記緑藻光合成工程を経た前記緑藻培養液から前記緑藻の藻体を分離し、前記緑藻の藻体中に生産・蓄積された物質を抽出する藻体内物質抽出工程と、
    前記藻体内物質抽出工程において抽出された物質から抗酸化物質を精製・生産する抗酸化物質精製工程とを含み、水素生産サイクルに抗酸化物質精製工程を組み込んだことを特徴とする水素生産方法。
  2. 前記藻体内物質抽出工程において抽出された物質に含まれる有機物を乳酸発酵させて乳酸を生産する乳酸発酵工程と、
    前記乳酸発酵工程により生産した乳酸を含む発酵液を取り出して前記細菌培養液に投入し、前記乳酸も前記細菌光合成工程における資源として利用して水素を生成する請求項1に記載の水素生産方法。
  3. 前記緑藻が、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株である請求項1または2に記載の水素生産方法。
  4. 前記緑藻が、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株に対して前記抗酸化物質の生産能力を高めた緑藻変異株である請求項3に記載の水素生産方法。
  5. 海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株に対する変異株の作成方法が、突然変異誘起剤(EMS:ethyl methanesulfonate)で処理後、致死濃度のパラコートでセレクションする方法である請求項4に記載の水素生産方法。
  6. 光合成能力を備えた緑藻を含む緑藻培養液が充填され、明好気条件下、前記緑藻の光合成により二酸化炭素を固定して有機物の生産を促進する緑藻光合成促進装置と、
    光合成能力を備えた細菌を含む細菌培養液が充填され、前記緑藻光合成促進装置により生産された前記有機物を受け入れ、明嫌気条件下、前記細菌の光合成により当該有機物から水素の生成を促進する細菌光合成促進装置と、
    前記緑藻光合成促進装置内の前記緑藻培養液から前記緑藻の藻体を分離し、前記緑藻の藻体中に生産・蓄積された物質を抽出する藻体内物質抽出装置と、
    前記藻体内物質抽出装置において抽出された物質から抗酸化物質を精製・生産する抗酸化物質精製装置とを含み、水素生産とともに抗酸化物質生産を行うことを特徴とする水素生産装置。
  7. 前記藻体内物質抽出装置において抽出された物質に含まれる有機物を乳酸発酵させて乳酸の生産を促進する乳酸生産促進装置と、
    前記乳酸生産促進装置により生産した乳酸を含む発酵液を取り出して細菌光合成促進装置内の細菌培養液に投入し、前記乳酸も前記細菌の光合成における資源として利用して水素の生成を促進する請求項6に記載の水素生産装置。
  8. 前記緑藻が、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株である請求項6または7に記載の水素生産装置。
  9. 前記緑藻が、海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株に対して前記抗酸化物質の生産能力を高めた緑藻変異株である請求項8に記載の水素生産装置。
  10. 海産性緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas)W−80株に対する変異株の作成方法が、突然変異誘起剤(EMS:ethyl methanesulfonate)で処理後、致死濃度のパラコートでセレクションする方法である請求項9に記載の水素生産装置。
  11. 前記緑藻光合成促進装置及び前記細菌光合成促進装置が、ヘリカルフロープロモーター付きの透明塔型エアーリフトフォトバイオリアクターを備えたことを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載の水素生産装置。
  12. 前記透明塔型エアーリフトフォトバイオリアクターが内筒槽および外筒槽の2重円筒槽構造を備え、
    前記内筒槽および外筒槽内の培養液の流れが、前記内筒槽底部からのガス通気により発生する上昇流と、前記上昇流が前記内筒槽上部より前記外筒槽上部に入り前記外筒槽上部から底部へ下降することにより発生する下降流を備えた前記内筒槽と前記外筒槽を巡る循環路を持ち、
    前記外筒槽に生じる下降流が前記内筒外壁に設置したヘリカルフロープロモーターを介して螺旋下降流となる仕組みとした請求項11に記載の水素生産装置。
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