JP2009261287A - クロレラ・水素生産方法およびクロレラ・水素生産装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 一連の生産工程において、クロレラ生産と微生物を用いた水素生産とを可能とし、クロレラの工業的生産とともに水素の量産化・工業化とともに図ることができる方法および装置を提供する。
【解決手段】 一連の工程として、暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養工程と、前記クロレラ暗培養工程にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ生産工程と、前記クロレラ生産工程後の培地に、中和剤となるバッファーと炭素源となる有機物とエンテロバクターを添加・攪拌して水素を生産する水素生産工程とを備え、一連の工程においてクロレラと水素の2つの生産とを可能とする。
【選択図】図1
【解決手段】 一連の工程として、暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養工程と、前記クロレラ暗培養工程にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ生産工程と、前記クロレラ生産工程後の培地に、中和剤となるバッファーと炭素源となる有機物とエンテロバクターを添加・攪拌して水素を生産する水素生産工程とを備え、一連の工程においてクロレラと水素の2つの生産とを可能とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、クロレラ生産と水素生産の方法および装置に関する。
自然界のクロレラは、生育温度20〜40℃、pH5〜9で生育し、通常は独立栄養性で光合成を行い、無性生殖による細胞分裂で2〜6個の娘細胞を形成して増殖する。
しかし、工業的生産工程においてクロレラを増殖する場合、日光照射による独立培養では、天候、季節による日光照射量の変動が大きいという問題や、微生物等の汚染を受けやすいという問題があり生産が安定しない。
そこで、クロレラをタンク内に入れて外界と遮断し、暗培養にてグルコース等を炭素源とする従属栄養で培養する方法が模索されている。暗培養とは、日光照射を利用せず、グルコースなどの有機化合物を炭素源およびエネルギー源として培養を行う、従属栄養的培養を意味する。
暗培養にて従属栄養により増殖したクロレラは、日光照射で独立栄養により増殖したクロレラに比べ、クロロフィルの含有率が少なく緑色が退色するという問題があるものの、クロレラは従属栄養で培養するほうがはるかに増殖効率が良いことも分かってきた。
しかし、工業的生産工程においてクロレラを増殖する場合、日光照射による独立培養では、天候、季節による日光照射量の変動が大きいという問題や、微生物等の汚染を受けやすいという問題があり生産が安定しない。
そこで、クロレラをタンク内に入れて外界と遮断し、暗培養にてグルコース等を炭素源とする従属栄養で培養する方法が模索されている。暗培養とは、日光照射を利用せず、グルコースなどの有機化合物を炭素源およびエネルギー源として培養を行う、従属栄養的培養を意味する。
暗培養にて従属栄養により増殖したクロレラは、日光照射で独立栄養により増殖したクロレラに比べ、クロロフィルの含有率が少なく緑色が退色するという問題があるものの、クロレラは従属栄養で培養するほうがはるかに増殖効率が良いことも分かってきた。
一方、微生物を利用した水素生産も産業界から期待されている。
微生物を用いた水素生産の大きな課題は、水素生産速度と水素生産コストの2つである。
水素生産速度の速い微生物は研究が進み、水素生産速度の速い様々な微生物が発見されており、例えば、エンテロバクターやクロストリジウムなどが注目されている。化石燃料に依存しないクリーンな水素製造の工業化・量産化が確立することは、地球温暖化対策に貢献し、京都議定書における温室効果ガス6%削減の公約達成に大きく寄与し、独自のエネルギー安全保障の上でも有効である。水素エネルギーは燃料電池として高い効率で電気エネルギーへ変換できること、発熱量が石油の3〜4倍で、燃焼後は水を生じて環境汚染の恐れが少ない等の利点を有している。
微生物を用いた水素生産の大きな課題は、水素生産速度と水素生産コストの2つである。
水素生産速度の速い微生物は研究が進み、水素生産速度の速い様々な微生物が発見されており、例えば、エンテロバクターやクロストリジウムなどが注目されている。化石燃料に依存しないクリーンな水素製造の工業化・量産化が確立することは、地球温暖化対策に貢献し、京都議定書における温室効果ガス6%削減の公約達成に大きく寄与し、独自のエネルギー安全保障の上でも有効である。水素エネルギーは燃料電池として高い効率で電気エネルギーへ変換できること、発熱量が石油の3〜4倍で、燃焼後は水を生じて環境汚染の恐れが少ない等の利点を有している。
上記したように、微生物を用いた水素生産の大きな課題は、水素生産速度と水素生産コストの2つである。水素生産速度の面からエンテロバクターやクロストリジウムなどの水素生産速度の速い微生物を用いた水素生産が研究されている。
しかし、現在、水素生産が高速であると言われているエンテロバクターの培養法では高価な培地の使用を前提としており、水素生産コストが高くなることが問題である。例えば、培地としてコーンスティープリカーなどが用いられている。
そのため、エンテロバクターやクロストリジウムという微生物を用いた水素生産では、水素生産速度を高めるだけではなく、商業ベースにのせるまでの水素生産コストの低減のためにさらなる努力が求められている。
そのため、エンテロバクターやクロストリジウムという微生物を用いた水素生産では、水素生産速度を高めるだけではなく、商業ベースにのせるまでの水素生産コストの低減のためにさらなる努力が求められている。
ここで、水素生産コストを低減して商業ベースにのせるための方策として、生産工程の簡略化、製造設備の削減を図る努力がなされているが、他の有力な方策としては、水素以外に商業的に価値のある生産物を一連のサイクルにおいて併せて生産することが考えられる。しかし、従来技術において、水素生産サイクルにおいて商業的に価値のある生産物を生産するサイクルは知られていない。
一方、クロレラ増殖は日光照射下の明培養で独立栄養により増殖することが多いが、クロレラの生産速度を重視し、暗培養にてグルコース等を炭素源として従属栄養で培養する方法が可能である。クロレラは食用としての価値も高く、今後ますます生産技術の開発とともに生産量が増えることが期待される。
本発明の発明者らは、クロレラの食材として価値、水素の価値に注目し、一連の工程において両者を効率的かつバランス良く工業的に生産することを研究し、両者の生産速度と生産コストについて相乗効果を得ることを目指した。
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであり、一連の生産工程において、クロレラ生産と微生物を用いた水素生産とを可能とし、クロレラの工業的生産とともに水素の量産化・工業化とともに図ることができる方法および装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであり、一連の生産工程において、クロレラ生産と微生物を用いた水素生産とを可能とし、クロレラの工業的生産とともに水素の量産化・工業化とともに図ることができる方法および装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、以下のとおり、一連の工程において、クロレラ生産と、微生物を用いた水素生産を可能とし、水素の量産化・工業化とともにクロレラの工業的生産を図ることができるクロレラ・水素生産方法およびクロレラ・水素生産装置を発明するに至った。
本発明のクロレラ・水素生産方法は、
暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養工程と、
前記クロレラ暗培養工程にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ生産工程と、
前記クロレラ生産工程後の培地に中和剤となるバッファーと炭素源となる有機物とエンテロバクターを添加・攪拌して水素を生産する水素生産工程とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産方法である。
ここで、中和剤となる前記バッファーはリン酸などが好ましい。
暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養工程と、
前記クロレラ暗培養工程にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ生産工程と、
前記クロレラ生産工程後の培地に中和剤となるバッファーと炭素源となる有機物とエンテロバクターを添加・攪拌して水素を生産する水素生産工程とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産方法である。
ここで、中和剤となる前記バッファーはリン酸などが好ましい。
また、本発明の他のクロレラ・水素生産方法は、
暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養工程と、
前記クロレラ暗培養工程にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ生産工程と、
前記クロレラ生産工程後の培地に炭素源となる有機物と水素生産菌を添加・攪拌して水素を生産する水素生産工程とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産方法である。
ここで、前記水素生産菌はクロストリジウムなどを用いることが好ましい。
暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養工程と、
前記クロレラ暗培養工程にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ生産工程と、
前記クロレラ生産工程後の培地に炭素源となる有機物と水素生産菌を添加・攪拌して水素を生産する水素生産工程とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産方法である。
ここで、前記水素生産菌はクロストリジウムなどを用いることが好ましい。
また、本発明のクロレラ・水素生産装置は、
暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養装置と、
前記クロレラ暗培養装置にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ抽出・生産装置と、
前記クロレラ抽出・生産装置から培地を受け入れ、中和剤となるバッファーと炭素源となる有機物とエンテロバクターを添加・攪拌して水素を生産する水素生産装置とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産装置である。
ここで、中和剤となる前記バッファーはリン酸などが好ましい。
暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養装置と、
前記クロレラ暗培養装置にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ抽出・生産装置と、
前記クロレラ抽出・生産装置から培地を受け入れ、中和剤となるバッファーと炭素源となる有機物とエンテロバクターを添加・攪拌して水素を生産する水素生産装置とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産装置である。
ここで、中和剤となる前記バッファーはリン酸などが好ましい。
また、本発明の他のクロレラ・水素生産装置は、
暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養装置と、
前記クロレラ暗培養装置にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ抽出・生産装置と、
前記クロレラ抽出・生産装置から培地を受け入れ、リン酸と炭素源となる有機物と水素生産菌を添加・攪拌して水素を生産する水素生産装置とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産装置である。
ここで、前記水素生産菌はクロストリジウムなどを用いることが好ましい。
暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養装置と、
前記クロレラ暗培養装置にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ抽出・生産装置と、
前記クロレラ抽出・生産装置から培地を受け入れ、リン酸と炭素源となる有機物と水素生産菌を添加・攪拌して水素を生産する水素生産装置とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産装置である。
ここで、前記水素生産菌はクロストリジウムなどを用いることが好ましい。
本発明のクロレラ・水素生産方法によれば、暗培養にてクロレラを生産する工程と、エンテロバクターを用いた水素を生産する工程とを一連の工程において併せて行うことができ、クロレラと水素の2つの生産が可能となり、両者の生産速度と生産コストについて相乗効果を得ることが可能となる。
また、本発明のクロレラ・水素生産装置によれば、暗培養にてクロレラを生産する工程を備えたクロレラ生産装置と、エンテロバクターを用いた水素生産工程を備えた水素生産装置と併用し、クロレラと水素の2つの生産が可能となり、両者の生産速度と生産コストについて相乗効果を得ることが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、本発明のクロレラ・水素生産方法およびクロレラ・水素生産装置の実施形態を説明する。ただし、本発明の技術的範囲は以下の実施形態に示した具体的な用途や形状・寸法などには限定されない。
本発明のクロレラ・水素生産サイクルの基本工程を説明する。
図1は本発明のクロレラ・水素生産サイクルの基本工程を示すブロック図である。
本発明のクロレラ・水素生産サイクルの基本工程は、クロレラ暗培養工程10、クロレラ生産工程20、水素生産工程30、活性汚泥化工程40の各工程を備えている。
このクロレラ暗培養工程10、クロレラ生産工程20、水素生産工程30、活性汚泥化工程40は連続処理とすることができる。
図1は本発明のクロレラ・水素生産サイクルの基本工程を示すブロック図である。
本発明のクロレラ・水素生産サイクルの基本工程は、クロレラ暗培養工程10、クロレラ生産工程20、水素生産工程30、活性汚泥化工程40の各工程を備えている。
このクロレラ暗培養工程10、クロレラ生産工程20、水素生産工程30、活性汚泥化工程40は連続処理とすることができる。
この一連のクロレラ暗培養工程10、クロレラ生産工程20、水素生産工程30、活性汚泥化工程40の各工程により、クロレラと水素の2つの生産物の生産が可能となる。
水素生産装置の構成例は後述するが、以下に説明する各工程は、パイプあるいは/及びフィルター等を介して連続的に配置されるのが好ましい。各工程を連続的に行うことにより、生産速度を速めることができ、クロレラおよび水素をより効率的に量産化することができる。
まず、クロレラ暗培養工程10を説明する。
クロレラ暗培養工程10は、暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラ1を増殖させる工程である。
クロレラ暗培養工程10は培養槽を備え、培養槽の中にクロレラ1を含む培養液2を保持している。ここで、有機物を炭素源として含む培養液2を添加し、従属栄養にて、暗培養条件下、つまり、光の照射を遮断してクロレラ1の増殖を促進する。ここで有機物には、グルコース、グリセロールなどがある。
クロレラ暗培養工程10は、暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラ1を増殖させる工程である。
クロレラ暗培養工程10は培養槽を備え、培養槽の中にクロレラ1を含む培養液2を保持している。ここで、有機物を炭素源として含む培養液2を添加し、従属栄養にて、暗培養条件下、つまり、光の照射を遮断してクロレラ1の増殖を促進する。ここで有機物には、グルコース、グリセロールなどがある。
例えば、培養液として、下記の培地を用いる。
フラスコを用いたラボスケールの実験では、クロレラ1の株種によって増殖能力は若干異なるものの、増殖能力が高いものであれば、概ね24時間で10倍程度に増殖するという結果が得られる。また、72時間後の増殖率の平均値としては、20倍から30倍程度に増殖する結果が得られる。つまり、各株は暗培養下において、30℃、3日間程度で十分に培養が可能であると言える。なお、培地の濃度を濃くしてタンク培養を行った場合は、さらに増殖率が高くなることが期待できる。
次に、クロレラ生産工程20は、クロレラ暗培養工程10にて培養された培養液2からクロレラ1を抽出・生産する工程である。
クロレラ1の抽出・生産は、クロレラ暗培養工程10にて培養された培養液2をポンプなどで汲み上げ、フィルターにより濾しとるなどしてクロレラ1と培養液2を分離し、クロレラ1を取り出せば良い。取り出したクロレラ1はその後、健康食品などの食用に加工することで有効活用を行う。
クロレラ1の抽出・生産は、クロレラ暗培養工程10にて培養された培養液2をポンプなどで汲み上げ、フィルターにより濾しとるなどしてクロレラ1と培養液2を分離し、クロレラ1を取り出せば良い。取り出したクロレラ1はその後、健康食品などの食用に加工することで有効活用を行う。
次に、水素生産工程30は、クロレラ生産工程20にてクロレラを抽出した後の培地を受け入れ、水素を生産する工程である。実施例1の例では、当該培地にリン酸と炭素源となる有機物とエンテロバクター4aを添加し、その混合液を攪拌してエンテロバクター4aによる水素3の生産を行わしめる工程となっている。
エンテロバクター4aとしては、水素3の生産に適したものであれば利用することができる。例えば、エンテロバクター・アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)、エンテロバクター・ゲルゴビエ(Enterobacter gergoviae)、エンテロバクター・クロアカ(Enterobacter cloacae)、およびエンテロバクター・サカザキ(Enterobacter sakazakii)などが水素生産に適している。
なお、エンテロバクター属細菌は、上記に掲げた菌株に限られるものではなく、グリセロールまたはグルコースから水素生産能を有する菌株であれば全て利用可能である。また、本発明における発酵工程では、上記で掲げた種々のエンテロバクター属細菌からなる細菌群から選ばれる1菌株を用いて発酵工程を行なってもよいし、2菌株以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
クロレラ培養工程10においてクロレラ1の増殖速度を高速に保つため、ある程度培地の有機物濃度などを維持する必要があり、培養液2はクロレラ1によって完全には消費されず、クロレラ1を抽出した後の培養液2の培養廃液には、栄養はリッチに残存している。本発明において水素生産工程30においてこの培養廃液に残っている栄養源をエンテロバクター4aによる水素生産エネルギーとして有効活用する。
ここで、クロレラ1を抽出した後の培養液2の培養廃液のみならず、エンテロバクター4aの生育に必要な培地成分を補強することが好ましい。補強の培地成分が含まれることによって、エンテロバクター4aの生育・増殖が活発になり、水素の発酵生産効率がさらに向上する。
上記培地成分としては、エンテロバクター4aの培養に適したものを適宜添加すればよい。クロレラ1を抽出した後の培養液2の培養廃液に、例えば、炭素源としてのグリセロール、バッファーとしてのリン酸(K2HPO4、KH2PO4等)などを補強すれば水素生産速度が向上することを見出した。また、酵母抽出液、およびカゼイン酵素分解物は、一般に微生物用培地に用いられている成分であり、補強する成分としては好適である。酵母抽出液、およびカゼイン酵素分解物をクロレラ1を抽出した後の培養液2の培養廃液に添加した場合において、水素3の生産量が向上する。
実施例1の水素生産工程30は、エンテロバクター4aが培養液2から水素を発酵生産する工程である。その発酵条件としては、エンテロバクター4aが水素を発酵生産する条件として好ましい条件であれば特に限定されるものではなく、その発酵方法は連続培養であってもバッチ培養であってもよい。バッチ培養は、タンク内に培養液2とエンテロバクター4aを投入し、発酵終了後に発酵液を抜き出すという培養方法であり、連続培養はエンテロバクター4aを担持した担体を発酵槽の中に据え付けておき、培養液2の流入と発酵液の流出を連続的に行なう培養方法である。
また、実施例1における水素生産工程30は、通気培養であっても、静置培養であってもよい。ただし、通気培養では増殖にエネルギーを使うために目的とする水素3の生産の効率が下がる。よって、攪拌を伴う静置培養の方が好ましいといえる。
連続培養では、その発酵液の流出の際にエンテロバクター4aが一緒に流出することを防止するためにエンテロバクター4aの固定化が必須となる。固定化担体を用いてタンク内にエンテロバクター4aを固定化してもよいし、特に固定化担体を用いることなく増殖したエンテロバクター4a同士が自己凝集体(フロック)を形成してタンク内に留まるという方法であってもよい。
エンテロバクター4aを浮遊細胞として用いるのではなく、エンテロバクター4aを担体に固定化することで、単位体積当たりの細胞密度を高めることができると共に、細胞活性を安定化することができ、エンテロバクター4aの作用を長期に渡って持続させることができる。また、固定化されたエンテロバクター4aが死滅すると自ら容易に担体から外れ、その後、エンテロバクター4aが新たに増殖等して担体に固着するため、連続的にエンテロバクター4aの作用を得ることができる。さらに、上記担体は、エンテロバクター4aを存在させる液体に不溶であるため、エンテロバクター4aを固定化した担体と、液体とをフィルター等を用いて固液分離により容易に分離することができる。よって、エンテロバクター4aを固定化した担体のみを回収して再循環させたり、必要な溶液のみを流通させたり、エンテロバクター4aが混合しないように分離したりすることもできる。
なお、本発明に用いる担体の材質としては、例えば、多孔質ガラスビーズ、ポリビニルアルコール、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリアクリルアミド、ポリビニルホルマール樹脂多孔質体、シリコンフォーム、セルロース多孔質体等の発泡体あるいは樹脂が好ましい。なお、多孔質体の開口部の大きさは、約10μm〜500μmが好適である。また、担体の形状は問わないが、担体の強度、培養効率等を考慮すると、球状あるいは立方体状で、大きさは、球状の場合、直径が1mm〜50mm、立方体状の場合、1mm〜50mm角が好ましい。
また、エンテロバクター4aの固定化には、例えば、担体結合法、架橋法および包括法等の公知の方法が適用でき、中でも担体結合法が最適である。担体結合法には、イオン交換性の樹脂に吸着させる化学的吸着法あるいは物理的吸着法が含まれる。
なお、水素生産工程30でのタンク内の温度は、エンテロバクター4aの育成に適した温度、30℃〜37℃、特に、最適温度と言われる37℃としておくと水素3の生産速度が向上する。
なお、水素生産工程30でのタンク内の温度は、エンテロバクター4aの育成に適した温度、30℃〜37℃、特に、最適温度と言われる37℃としておくと水素3の生産速度が向上する。
次に、活性汚泥化工程40は、水素生産工程30にて水素3の生産が終了した廃液を廃棄するため、最後に土壌菌などにより活性汚泥化処理を行い、廃棄できる形にする工程である。
例えは、水素3の生産が終了した廃液は曝気槽に送られ、曝気槽では好気性の微生物の存在下において曝気が行われ、好気性微生物の働きにより汚水中の有機物が凝集せしめられ、活性汚泥とされる。活性汚泥は曝気槽内において底面に沈降し、汚泥ピットに集められ、回収される。回収された汚泥の一部は曝気槽に戻され、曝気槽に戻された汚泥中に含まれる好気性微生物の利用により培養廃液中の有機物の活性汚泥化が行われる。
例えは、水素3の生産が終了した廃液は曝気槽に送られ、曝気槽では好気性の微生物の存在下において曝気が行われ、好気性微生物の働きにより汚水中の有機物が凝集せしめられ、活性汚泥とされる。活性汚泥は曝気槽内において底面に沈降し、汚泥ピットに集められ、回収される。回収された汚泥の一部は曝気槽に戻され、曝気槽に戻された汚泥中に含まれる好気性微生物の利用により培養廃液中の有機物の活性汚泥化が行われる。
(装置構成例)
次に、実施例1にかかるクロレラ生産と水素生産サイクルを一連の工程としたクロレラ・水素生産装置100の構成例を説明する。
図2は、本発明にかかるクロレラ・水素生産装置100の構成例を模式的に示した図である。
次に、実施例1にかかるクロレラ生産と水素生産サイクルを一連の工程としたクロレラ・水素生産装置100の構成例を説明する。
図2は、本発明にかかるクロレラ・水素生産装置100の構成例を模式的に示した図である。
クロレラ増殖装置110は、クロレラ生産工程10に用いる培養槽であり、クロレラ1を含む培養液2が充填され、暗培養の従属栄養の条件下、クロレラ1の増殖を促進する装置である。暗条件を保つためタンク外壁により光を遮蔽するもので良い。
なお、クロレラ増殖装置110では、クロレラ1に対して均等に培地成分を触れさせ、温度も一定に保ち、攪拌して均等に伝達可能な構成とすることが好ましい。そこで、攪拌プロペラが設けられているバイオリアクターや、エアーリフト型のバイオリアクターとすることも可能である。つまり、外壁は光を遮蔽する素材とし、攪拌プロペラ搭載型のバイオリアクターまたはエアーリフト型のバイオリアクターとしたタンクを用いることができる。
なお、クロレラ増殖装置110では、クロレラ1に対して均等に培地成分を触れさせ、温度も一定に保ち、攪拌して均等に伝達可能な構成とすることが好ましい。そこで、攪拌プロペラが設けられているバイオリアクターや、エアーリフト型のバイオリアクターとすることも可能である。つまり、外壁は光を遮蔽する素材とし、攪拌プロペラ搭載型のバイオリアクターまたはエアーリフト型のバイオリアクターとしたタンクを用いることができる。
クロレラ抽出・生産装置120は、クロレラ増殖装置110において増殖したクロレラ1の抽出に用いるろ過槽であり、クロレラ増殖装置110の増殖工程液の培養液2がクロレラ増殖装置110から投入され、ポンプなどで汲み上げて内部に設置されているフィルター等によりクロレラ1を濾しとり、クロレラ1と培養液2とを分離する装置である。
水素生産装置130は、内部にエンテロバクター4aを担持させた担体が備え付けられ、導入パイプから、クロレラ抽出・生産装置120においてクロレラ1が抽出され、濾し取られた培養廃液2を導入し、タンク内のエンテロバクター4aにより発酵させて水素の生産を促進する装置である。生産された水素3は集められ、ボンベ131などに貯蔵される。
活性汚泥化装置140は、曝気槽141を備え、曝気槽141中には好気性の微生物が存在している。活性汚泥は曝気槽141底面の汚泥ピットに集められ、回収される仕組みとなっている。
これら各装置間は、パイプあるいは/及びフィルター等を介して連続的に配置されるのが好ましい。また、各装置の出口には、フィルターが配置され、クロレラ1やエンテロバクター4aが槽外へ流出しない構成とすることが好ましい。これにより、水素の生産効率をより高めることができる。上記フィルターとしては、最も多く用いられるのは、ポリスルフォンであるが、これ以外にも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニリデンフロライト等が用いられる。また、各槽は、不要な気体を排出する排出口を備えていても良い。
実施例2は、水素生産工程30が、クロレラ生産工程後の培地に炭素源となる有機物と水素生産菌を添加・攪拌して水素を生産する水素生産工程となっている例である。
水素生産工程30以外のクロレラ暗培養工程10、クロレラ生産工程20、活性汚泥化工程40は実施例1の各工程と同様で良いので、実施例2での説明では省略し、水素生産工程30を中心に説明する。
水素生産工程30以外のクロレラ暗培養工程10、クロレラ生産工程20、活性汚泥化工程40は実施例1の各工程と同様で良いので、実施例2での説明では省略し、水素生産工程30を中心に説明する。
水素生産菌としては、水素3の生産に適したものであれば利用することができ、例えば、クロストリジウム4bを利用する。例えば、クロストリジウム ベイジェリンキ(Clostridium beijerinkii)AM21B株や、クロストリジウムsp(Clostridium sp)No.2株、クロストリジウムsp(Clostridium sp)X53株等が水素生産に適している。これらはシロアリから分離された細菌の水素生成能をスクリーニングし、より広い基質分解能を示す株となっている。
なお、クロストリジウム属細菌は、上記に掲げた菌株に限られるものではなく、グリセロールまたはグルコースから水素生産能を有する菌株であれば全て利用可能である。
なお、クロストリジウム属細菌は、上記に掲げた菌株に限られるものではなく、グリセロールまたはグルコースから水素生産能を有する菌株であれば全て利用可能である。
また、本発明における水素生産工程30では、上記で掲げた種々のクロストリジウム属細菌からなる細菌群から選ばれる1菌株を用いて発酵工程を行なってもよいし、2菌株以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
クロレラ培養工程10においてクロレラ1の増殖速度を高速に保つため、ある程度培地の有機物濃度などを維持する必要があり、培養液2はクロレラ1によって完全には消費されず、クロレラ1を抽出した後の培養液2の培養廃液には、栄養はリッチに残存している。本発明において水素生産工程30においてこの培養廃液に残っている栄養源をクロストリジウム4bによる水素生産エネルギーとして有効活用する。
ここで、クロレラ1を抽出した後の培養液2の培養廃液のみならず、クロストリジウム4bの生育に必要な培地成分を補強することが好ましい。補強の培地成分が含まれることによって、クロストリジウム4bの生育・増殖が活発になり、水素の発酵生産効率がさらに向上する。
上記培地成分としては、クロストリジウム4bの培養に適したものを適宜添加すればよい。クロレラ1を抽出した後の培養液2の培養廃液に、例えば、炭素源としてのグリセロールなどを補強すれば水素生産速度が向上することを見出した。また、酵母抽出液、およびカゼイン酵素分解物は、一般に微生物用培地に用いられている成分であり、補強する成分としては好適である。酵母抽出液、およびカゼイン酵素分解物をクロレラ1を抽出した後の培養液2の培養廃液に添加した場合において、水素3の生産量が向上する。
実施例2の水素生産工程30は、クロストリジウム4bが培養液2から水素を発酵生産する工程である。その発酵条件としては、クロストリジウム4bが水素を発酵生産する条件として好ましい条件であれば特に限定されるものではなく、その発酵方法は連続培養であってもバッチ培養であってもよい。嫌気状態にて、培養液2のpHを6.0付近、培養温度を37℃程度に保つと、バッチ培養でも連続培養においても培養液2の培養廃液に残存しているグルコースなどの有機物を水素に変換できる。バッチ培養は、タンク内に培養液2とクロストリジウム4bを投入し、発酵終了後に発酵液を抜き出すという培養方法であり、連続培養はクロストリジウム4bを担持した担体を発酵槽の中に据え付けておき、培養液2の流入と発酵液の流出を連続的に行なう培養方法である。
実施例2における水素生産工程30は、通気培養であっても、静置培養であってもよい。ただし、通気培養では増殖にエネルギーを使うために目的とする水素3の生産の効率が下がる。よって、攪拌を伴う静置培養の方が好ましいといえる。
連続培養では、その発酵液の流出の際にクロストリジウム4bが一緒に流出することを防止するためにクロストリジウム4bの固定化が必須となる。固定化担体を用いてタンク内にクロストリジウム4bを固定化してもよいし、特に固定化担体を用いることなく増殖したクロストリジウム4b同士が自己凝集体(フロック)を形成してタンク内に留まるという方法であってもよい。
クロストリジウム4bを浮遊細胞として用いるのではなく、クロストリジウム4bを担体に固定化することで、単位体積当たりの細胞密度を高めることができると共に、細胞活性を安定化することができ、クロストリジウム4bの作用を長期に渡って持続させることができる。また、固定化されたクロストリジウム4bが死滅すると自ら容易に担体から外れ、その後、クロストリジウム4bが新たに増殖等して担体に固着するため、連続的にクロストリジウム4bの作用を得ることができる。さらに、上記担体は、クロストリジウム4bを存在させる液体に不溶であるため、クロストリジウム4bを固定化した担体と、液体とをフィルター等を用いて固液分離により容易に分離することができる。よって、クロストリジウム4bを固定化した担体のみを回収して再循環させたり、必要な溶液のみを流通させたり、クロストリジウム4bが混合しないように分離したりすることもできる。
なお、本発明に用いる担体の材質としては、例えば、多孔質ガラスビーズ、ポリビニルアルコール、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリアクリルアミド、ポリビニルホルマール樹脂多孔質体、シリコンフォーム、セルロース多孔質体等の発泡体あるいは樹脂が好ましい。なお、多孔質体の開口部の大きさは、約10μm〜500μmが好適である。また、担体の形状は問わないが、担体の強度、培養効率等を考慮すると、球状あるいは立方体状で、大きさは、球状の場合、直径が1mm〜50mm、立方体状の場合、1mm〜50mm角が好ましい。
また、クロストリジウム4bの固定化には、例えば、担体結合法、架橋法および包括法等の公知の方法が適用でき、中でも担体結合法が最適である。担体結合法には、イオン交換性の樹脂に吸着させる化学的吸着法あるいは物理的吸着法が含まれる。
なお、水素生産工程30でのタンク内の温度は、クロストリジウム4bの育成に適した温度、30℃〜37℃、特に、最適温度と言われる37℃としておくと水素3の生産速度が向上する。
なお、水素生産工程30でのタンク内の温度は、クロストリジウム4bの育成に適した温度、30℃〜37℃、特に、最適温度と言われる37℃としておくと水素3の生産速度が向上する。
(実験)
以下、上記実施例1のクロレラ・水素生産、実施例2のクロレラ・水素生産について実験を行った。
以下、上記実施例1のクロレラ・水素生産、実施例2のクロレラ・水素生産について実験を行った。
クロレラ増殖装置110として、実容積3Lの三角フラスコを用いた。
暗培養従属栄養条件としては、緑藻培養液2の主成分は、表1に掲げた培地を用いた。
クロレラ抽出・生産装置120としてはフィルターを用いたろ過を行った。
このろ液を培養廃液2として水素生産工程30における培養廃液2として用いた。
水素生産工程30のタンクとして、実容積3Lの三角フラスコを用いた。水素生産工程30は遮光する必要がないのでガラス製とした。
暗培養従属栄養条件としては、緑藻培養液2の主成分は、表1に掲げた培地を用いた。
クロレラ抽出・生産装置120としてはフィルターを用いたろ過を行った。
このろ液を培養廃液2として水素生産工程30における培養廃液2として用いた。
水素生産工程30のタンクとして、実容積3Lの三角フラスコを用いた。水素生産工程30は遮光する必要がないのでガラス製とした。
実験1では、微生物としてエンテロバクター4aを用いた。エンテロバクター4aとしてはエンテロバクター・アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)HU101またはエンテロバクター・アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)HU201を用いた。微生物の担体としては、ポリビニルアルコールからなる多孔性高分子材料を用いて水素生産を行った。
実験結果として、本発明のクロレラ培養工程10、クロレラ抽出・生産工程20、水素生産工程30による一連の工程によるクロレラ生産と水素生産の両者の生産効果を確認する。
実験結果として、本発明のクロレラ培養工程10、クロレラ抽出・生産工程20、水素生産工程30による一連の工程によるクロレラ生産と水素生産の両者の生産効果を確認する。
実験2では、微生物としてクロストリジウム4bを用いた。クロストリジウム4bとしては、グリセロールまたはグルコースから水素生産能を有する菌株であれば全て利用可能であるが、一例としてクロストリジウムベイジェリンキ(Clostridium beijerinkii)AM21B株を用いた。担体としては、ポリビニルアルコールからなる多孔性高分子材料を用いて水素生産を行った。
なお、比較実験として実験3を行った。
実験3では、クロレラ培養廃液ではなく、バイオディーゼル廃液を用いて従来報告されている光合成有機栄養細菌を用いた水素生産量を確認した。
実験3では、クロレラ培養廃液ではなく、バイオディーゼル廃液を用いて従来報告されている光合成有機栄養細菌を用いた水素生産量を確認した。
光合成有機栄養細菌は、例えば、ロドシュードモナス(Rhodopseudomonas)属に属するロドシュードモナスパラストリス(Rhodopseudomonas palustris)およびロドシュードモナスアシドフィラ(Rhodopseudomonas acidophila)、ロドスピリラム(Rhodospirillum)属に属するロドスピリラムルブラム(Rhodospirillum rubrum)ATCC11170、同IFO3986 等、ロドバクター(Rhodobacter)属に属するロドバクタースフェロイデス(Rhodobacter sphaeroides)、ロドバクターカプスレイタス(Rhodobacter capsulatus)ATCC23782、ATCC17013等、ロドブラム(Rhodovulum)属に属するロドブラムストリクタム(Rhodovulum strictum)、ロドブラムアドリアティカム(Rhodovulum adriaticum)、ロドブラム・サルフィドフィラム(Rhodovulum sulfidophilum)等が挙げられる。
本発明においては、海水サンプルから単離したロドブラム・サルフィドフィラムW−1S(Rhodovulum sulfidophilum W−1S)と名付けた株を用いた。担体としては、ポリビニルアルコールからなる多孔性高分子材料を用いた。
本発明においては、海水サンプルから単離したロドブラム・サルフィドフィラムW−1S(Rhodovulum sulfidophilum W−1S)と名付けた株を用いた。担体としては、ポリビニルアルコールからなる多孔性高分子材料を用いた。
上記条件にて実験1、実験2、実験3を実施し、クロレラ培養廃液を利用した微生物による水素生産能力を確認することができる。
実験の結果、それぞれの水素生産は図5のようになった。
図5に見るように、実験1と実験2のいずれも水素生産量は大きく、比較実験である実験3に比べて水素生産量は同等程度はあり、クロレラ培養廃液を培地した有用微生物による水素生産能力の高さを確認することができた。
図5に見るように、実験1と実験2のいずれも水素生産量は大きく、比較実験である実験3に比べて水素生産量は同等程度はあり、クロレラ培養廃液を培地した有用微生物による水素生産能力の高さを確認することができた。
以上、本発明のおける好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明は、一連の工程において、クロレラの生産と水素生産の工業的生産を可能とするクロレラ・水素生産方法およびクロレラ・水素生産装置に適用することができる。
1 クロレラ
2 培養液
3 水素
4a エンテロバクター
4b クロストリジウム
5 土壌菌
6 活性汚泥
10 クロレラ培養工程
20 クロレラ抽出・生産工程
30 水素生産工程
40 活性汚泥化工程
100 クロレラ・水素生産装置
110 クロレラ増殖装置
120 クロレラ抽出・生産装置
130 水素生産装置
131 ボンベ
140 活性汚泥化装置
2 培養液
3 水素
4a エンテロバクター
4b クロストリジウム
5 土壌菌
6 活性汚泥
10 クロレラ培養工程
20 クロレラ抽出・生産工程
30 水素生産工程
40 活性汚泥化工程
100 クロレラ・水素生産装置
110 クロレラ増殖装置
120 クロレラ抽出・生産装置
130 水素生産装置
131 ボンベ
140 活性汚泥化装置
Claims (6)
- 暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養工程と、
前記クロレラ暗培養工程にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ生産工程と、
前記クロレラ生産工程後の培地に、中和剤となるバッファーと炭素源となる有機物とエンテロバクターを添加・攪拌して水素を生産する水素生産工程とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産方法。 - 暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養工程と、
前記クロレラ暗培養工程にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ生産工程と、
前記クロレラ生産工程後の培地に炭素源となる有機物と水素生産菌を添加・攪拌して水素を生産する水素生産工程とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産方法。 - 前記水素生産菌がクロストリジウムである請求項2に記載のクロレラ・水素生産方法。
- 暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養装置と、
前記クロレラ暗培養装置にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ抽出・生産装置と、
前記クロレラ抽出・生産装置から培地を受け入れ、中和剤となるバッファーと炭素源となる有機物とエンテロバクターを添加・攪拌して水素を生産する水素生産装置とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産装置。 - 暗培養にて有機物を炭素源とした従属栄養でクロレラを増殖させるクロレラ暗培養装置と、
前記クロレラ暗培養装置にて培養された前記クロレラを抽出・生産するクロレラ抽出・生産装置と、
前記クロレラ抽出・生産装置から培地を受け入れ、炭素源となる有機物と水素生産菌を添加・攪拌して水素を生産する水素生産装置とを備え、
一連の工程において前記クロレラと前記水素の2つの生産とを可能としたクロレラ・水素生産装置。 - 前記水素生産菌がクロストリジウムである請求項5に記載のクロレラ・水素生産装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20150026177A (ko) * | 2013-09-02 | 2015-03-11 | 연세대학교 원주산학협력단 | 클로렐라 불가리스 ysl001 균주를 이용한 수소의 생산방법 |
JP2016096764A (ja) * | 2014-11-20 | 2016-05-30 | 株式会社日本触媒 | ブタノール製造方法 |
-
2008
- 2008-04-23 JP JP2008113243A patent/JP2009261287A/ja active Pending
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