JP2009055395A - 通信装置におけるピーク電力低減装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 位相制御部26は、位相パターンテーブル25から順次位相回転パターンを選択し、選択された位相回転パターンでIFFT22a〜22kにより変換された時間軸の各ブロック毎の合成波形の位相が、位相回転部23で回転される。位相回転された各ブロックの合成波形が加算器24で加算されてOFDMシンボルが生成される。OFDMシンボル毎のピーク値が検出されて、ピーク値が第1しきい値以下になったことが検出された際に、そのOFDMシンボルを出力しPTS処理を終了する。
【選択図】 図2
Description
部分系列伝送(PTS)の処理内容を説明すると、PTSではまず一次変調した送信シンボルで変調したサブキャリアをB個のブロックに分割する。次に分割したサブキャリアをブロック毎にIFFTを行い各ブロックのサブキャリアを合成する。合成した時間軸波形に対してブロック毎に位相回転を行い、位相回転を行った時間軸波形を加算してOFDMシンボルを生成し、そのOFDMシンボル波形をメモリに保存する。
図1に示す送信機1において、送信データ10は符号器&インタリーバ11に供給されて、誤り訂正符号の符号化が行われると共に、符号化された送信データがインターリーブされる。インターリーブとは、符号を入れ替えることで、誤りが発生した時に誤った符号を分散させて誤り訂正を行いやすくする手法である。符号器&インタリーバ11から出力される符号化およびインタリーブされた送信データは、直列−並列変換器(S/P変換器)12において、サブキャリア数にマッピングされる。
本発明にかかる通信装置におけるピーク電力低減装置は、IFFT&PTS15およびリニアスケーリング部16により構成される。
まず、しきい値設定型処理について説明すると、位相制御部26では、ピーク電力の上限とされる第1しきい値Ppが予め設定されている。この第1しきい値Ppは、検出されたOFDMシンボルのピーク電力値PiMAXと対比され、検出されたOFDMシンボルのピーク電力値PiMAXが第1しきい値Ppを超えている場合は、位相制御部26はピーク電力値PiMAXが大きすぎると判断し、次の位相回転パターンを位相パターンテーブル25から読み出して位相回転部23に供給する。ここで、図4にOFDMシンボルの時間軸波形の一例を示す。図4の横軸は時間、縦軸は送信電力とされ破線で示す時間軸波形W2のピーク値はP2とされ、ピーク電力値P2は第1しきい値Ppを超えている。これにより、位相回転部23において次に選択された位相回転パターンに基づいてk個のブロックの合成波形がそれぞれ位相回転され、位相回転されたk個のブロックの合成波形は、加算器(Σ)24において加算されてOFDMシンボルが再度生成される。このOFDMシンボルはテンポラリメモリに一時記憶されると共に、位相制御部26に供給されてピーク電力値PiMAXが検出され第1しきい値Ppと対比される。このように、位相パターンテーブル25から順次位相回転パターンを読み出し、読み出した位相回転パターンに基づいてk個のブロックの合成波形それぞれの位相回転を行い、位相回転されたk個のブロックの合成波形からOFDMシンボルを生成する処理は、生成されたOFDMシンボルのピーク電力値PiMAXが第1しきい値Pp以下となったことが検出されるまで繰り返し実行される。繰り返し実行される処理の最大繰り返し回数を設定することができ、ここでは最大繰り返し回数がN(<U=Lk)に設定されている。
探索回数設定型処理において、位相制御部26は全位相回転パターンの中からランダムに定数個の位相回転パターンを選択して位相パターンテーブル25から順次読み出して処理を行う。定数個の位相回転パターンの数は探索回数の上限値Mと同数となり、位相回転パターン数(探索回数)がM(<U=Lk)に設定される。そして、位相パターンテーブル25からランダムな順序で読み出された位相回転パターンに基づいてk個のブロックの合成波形が位相回転部23によりそれぞれ位相回転される。位相制御されたk個のブロックの合成波形は、加算器(Σ)24において加算されてOFDMシンボルが生成される。このOFDMシンボルはテンポラリメモリに一時記憶されると共に、位相制御部26に供給されてピーク電力値Pi,uMAX(i:シンボル番号、u:パターン番号(u=1,2…M))が検出される。このような処理がM回繰り返し実行された時点において、それまでに得られたM個のOFDMシンボルのうちの最小のピーク電力値Pi,uMAXを有するOFDMシンボルを位相制御部26が検出し、そのOFDMシンボルをテンポラリメモリから読み出してリニアスケーリング部16に送るようにする。この探索回数設定型処理においては、演算量をM/U に減らすことができる。
図5にはリニアスケーリング部16に入力される1フレーム分のOFDMシンボルの時間軸波形が示されており、図5の横軸は時間、縦軸は送信電力とされている。図示する例では、1フレームは4つのOFDMシンボルからなっており、1番目のOFDMシンボルのピーク値はP1aとされ予め定められた第2しきい値Pcを下回っており、2番目のOFDMシンボルのピーク値はP2aとされ第2しきい値Pcを上回っている。また、3番目のOFDMシンボルのピーク値はP3aとされ第2しきい値Pcを下回っており、4番目のOFDMシンボルのピーク値はP4aとされ第2しきい値Pcを上回っている。1フレームの平均電力値はPav1とされ、OFDMシンボルの周期はTsとされている。
なお、リニアスケーリング部16に入力されるOFDMシンボルのピーク電力P1a〜P4aは、IFFT&PTS15により第1しきい値Pp以下となるようにPTS処理されていることから、電力増幅器において送信信号電力の平均値と電力増幅器の最大送信電力との差であるバックオフ(back-off )を小さくすることができ、電力効率を向上することができると共に、消費電力を低減させてコストを低減することができるようになる。これにより、本発明にかかるピーク電力低減装置を組み込んだOFDM方式の送信機を、小型化や消費電力の低減が強く求められる移動局へ適用することが可能となる。また、第2しきい値Pcより上回っているピーク電力が発生した場合は、リニアスケーリング部16によって補償することができ、帯域外輻射の影響を小さくすることができる。
変調器14から1シンボル単位の送信シンボルが入力されて、しきい値設定型処理がスタートされると、送信シンボルで変調されたサブキャリアがステップS10にて複数のブロックに分割され、分割された各ブロックのサブキャリアがIFFTされて時間軸の合成波形とされる。次いで、ステップS11にて初期設定が行われ、繰り返し回数の上限値をN(<U)に、送信電力の第1しきい値をPpに設定すると共に、繰り返し回数jを「1」に設定する。そして、ステップS12にて位相パターンテーブル25から最初の位相回転パターンu(1,2,・・・N)を選択し、ステップS13にて選択した位相回転パターンに基づいてブロック毎にIFFTした合成波形の位相を合成波形毎に回転する。そして、位相が回転されたIFFTされた全合成波形についてステップS14にて加算を行うことにより、OFDMシンボルを生成して記憶する。次いで、生成されたOFDMシンボルのピーク電力値Pi,uMAXをステップS15にて検出し、検出されたピーク電力値Pi,uMAXが第1しきい値Pp以下となっているか否かがステップS16にて判断される。ここで、検出されたピーク電力値Pi,uMAXが第1しきい値Ppを超えていると判断された場合は、ステップS17に進み最小MIN[Pi,u-1MAX]とピーク電力値Pi,uMAXとが対比されて小さい値が最小MIN[Pi,u-1MAX]とされる。ここで、最小MIN[Pi,u-1MAX]は今までに検出されたピーク電力値のうちの最小のピーク電力値であるが、この場合は繰り返し回数jが「1」にセットされていたことからステップS15で検出されたピーク電力値Pi,uMAXが最小MIN[Pi,u-1MAX]とされる。次いで、ステップS18にて繰り返し回数jがNに達したか否かが判断される。
変調器14から1シンボル単位の送信シンボルが入力されて、探索回数設定型処理がスタートされると、ステップS30にて送信シンボルで変調されたサブキャリアが複数のブロックに分割され、分割された各ブロックのサブキャリアがIFFTされて時間軸の合成波形とされる。次いで、ステップS31にて初期設定が行われ、探索回数の上限値をM(<U)に、探索回数hを「1」に設定する。次いで、ステップS32にて位相パターンテーブル25から位相回転パターンu(1,2,・・・M)をランダムに選択し、ステップS33にて選択した位相回転パターンに基づいてブロック毎にIFFTした合成波形の位相を合成波形毎に回転する。そして、位相が回転されたIFFTされた全合成波形についてステップS34にて加算を行うことにより、OFDMシンボルを生成して記憶する。次いで、生成したOFDMシンボルのピーク電力値Pi,uMAXをステップS35にて検出し、ステップS36にて最小MIN[Pi,u-1MAX]とピーク電力値Pi,uMAXとが対比されて小さい値が最小MIN[Pi,u-1MAX]とされる。ここで、最小MIN[Pi,u-1MAX]は今までに検出されたピーク電力値のうちの最小のピーク電力値であるが、この場合は繰り返し回数hが「1」にセットされていたことからステップS35で検出されたピーク電力値Pi,uMAXが最小MIN[Pi,u-1MAX]とされて記憶される。さらに、ステップS37にて探索回数hがMに達したか否かが判断される。
この場合、ステップS36では繰り返し行われた処理で得られたOFDMシンボルの内の最小のピーク電力値である最小MIN[Pi,u-1MAX]が検出されて記憶されている。これにより、テンポラリメモリに記憶するOFDMシンボルとしては、ステップS36において検出されている最小MIN[Pi,u-1MAX]のOFDMシンボルと現在の処理で得られたOFDMシンボルの2シンボルだけを記憶しておけばよいことになる。なお、ステップS36の処理を行うことに替えて、ステップS39において記憶されたM個のOFDMシンボルの内の最小のピーク電力値Pi,uMAXを有するOFDMシンボルを検出してリニアスケーリング部16に出力するようにしてもよい。
図9に示すテーブルAは、サブキャリア数が32、ブロック数が8、位相回転パターン数が128とされ、1ブロックから8ブロックまでの各ブロックに与えられる位相回転角の候補数が「0」と「π」の2位相とされたテーブルとされている。この位相回転パターンのテーブルAは、送信側と受信側とに共通して用意されており、128通りの位相回転パターンにはそれぞれ「0」ないし「127」の7ビットで表されるユニークなパターン番号が順番に付与されている。パターン番号「0」の位相回転パターンでは、1ブロックから8ブロックまでの各ブロックに与えられる位相回転角が「0」とされいずれのブロックの位相も回転されない。また、パターン番号「1」の位相回転パターンでは、1ブロックから7ブロックまでの各ブロックに与えられる位相回転角が「0」とされ、8ブロックに与えられる位相回転角が「π」とされている。さらに、パターン番号「2」の位相回転パターンでは、1ブロック〜6ブロックおよび8ブロックの各ブロックに与えられる位相回転角が「0」とされ、7ブロックに与えられる位相回転角が「π」とされている。さらにまた、パターン番号「3」の位相回転パターンでは、1ブロックから6ブロックまでの各ブロックに与えられる位相回転角が「0」とされ、7ブロックおよび8ブロックに与えられる位相回転角が「π」とされている。
図10に示すテーブルBは、サブキャリア数が32、ブロック数が8、位相回転パターン数が4とされ、1ブロックから8ブロックまでの各ブロックに与えられる位相回転角の候補数が「0」と「π」の2位相とされたテーブルとされている。この位相回転パターンのテーブルBは、送信側と受信側とに共通して用意されており、4通りの位相回転パターンにはそれぞれ「0」ないし「3」の2ビットで表されるユニークなパターン番号が順番に付与されている。パターン番号「0」の位相回転パターンでは、1ブロックから8ブロックまでの各ブロックに与えられる位相回転角が「0」とされいずれのブロックの位相も回転されない。また、パターン番号「1」の位相回転パターンでは、1ブロックから7ブロックまでの各ブロックに与えられる位相回転角が「0」とされ、8ブロックに与えられる位相回転角が「π」とされている。
図11に示すランダムパターンテーブルは、サブキャリア数が32、ブロック数が8、位相回転パターン数が128とされ、1ブロックから8ブロックまでの各ブロックに与えられる位相回転角の候補数が「0」と「π」の2位相とされた図9に示すテーブルAから位相回転パターンをランダムに選択するテーブルとされている。このランダムパターンテーブルは、位相回転パターンをランダムに選択する乱数パターンからなる行が4行用意されており、各行の列数は同数とされている。各行にはそれぞれ「0」ないし「3」の2ビットで表されるユニークなランダムパターン番号が順番に付与されている。
位相回転パターンの制御情報とパイロットシンボルとを伝送する手段の一例を図12に示す。図12に示す伝送手段においては、例えば、サブキャリア数が32とされ、ブロック数が8とされた例が示されている。チャネル推定を行うためのパイロットシンボルは4シンボル(1フレーム)毎に全てのサブキャリアに配置されて伝送され、位相回転パターンの制御情報はパイロットシンボルが配置されていないシンボルにおける1番目のブロックにそれぞれ配置されて伝送される。パイロットシンボルにおける既知のコードは、シンボルのピーク電力を低くすることができるコードとされてパイロットシンボルに関してはPTS処理が行われず、そのブロックは位相回転されることなく伝送される。このため、全サブキャリアに周期的に配置された既知のコードのパイロットシンボルを受信側において受信することにより、フェージングやマルチパス環境の伝搬路のチャネル伝達関数をサブキャリア毎に求めることができる。また、位相回転の制御情報で変調される1番目のサブキャリアが含まれる1ブロックは、図9および図10に示す位相回転パターンのようにいずれの位相回転パターンが採用されても位相回転は与えられない。このことから、PTS処理されたシンボル毎に伝送される位相回転パターンの制御情報を、受信側において受信することにより、PTS処理により各ブロックに与えられた位相回転をシンボル毎に元に戻すことができる。
なお、位相回転パターンの制御情報の配置は位相回転されない1番目のブロックに限られるものではなく、位相回転されることのないブロックであれば位相回転パターンの制御情報を配置することができる。
また、図15に探索回数Mに対する確率Prが1%(0.01)となるPAPR0特性を示す。図15を参照すると、探索回数Mを増やすにつれPAPRが小さくなるが、探索回数Mを約16回以下としていくにつれてPAPRが急激に増加していくことがわかる。このことから、探索回数Mは4回以上とするのが好適とされる。なお、探索回数Mと位相回転パターン数Uとは等しい数とされている。
図16を参照すると、探索回数Mを増やしていくにつれてBER特性が改善されていくことがわかる。これは、図14および図15に示すように、PTS処理を行った際に探索回数Mを増やしていくと各シンボルのピーク電力値PiMAXが小さくなるため、その状態でリニアスケーリング部16においてリニアスケーリング処理を行うと線形圧縮より線形増幅を行うシンボルの割合が多くなるため、送信電力が向上しBER特性が改善されたものと考えられる。
このように、PTS処理とリニアスケーリング処理とを組み合わせることにより、リニアスケーリング部16における第2しきい値Pc=5dBとし、探索回数Mを4回とした場合では、探索回数Mを128回とした場合と比較して演算量を1/32まで削減することができるにもかかわらず、理論値とほぼ同等のBER特性が得られるようになる。
図17を参照すると、繰り返し回数uが4回目、つまり位相回転パターンを4回繰り返した場合は全シンボルの約50%において第1しきい値Pp以下のピーク電力値PiMAXが得られる確率Prとなること、および、繰り返し回数uが16回目になると全シンボルの約90%において第1しきい値Pp以下のピーク電力値PiMAXが得られる確率Prとなることがわかる。
上記したように、探索回数設定型処理では、どのシンボルにおいても定数個の位相回転パターンを演算するようにしたが、しきい値設定型処理では定数個以下の演算で所定の第1しきい値Ppを下回るPAPR値を発生させるシンボルの割合が高くなるため、探索回数設定型処理よりも演算量の削減が可能となる。
図19を参照して、第1しきい値Ppを約6dBとしたBER特性を理論値と対比すると、0.5dB程度の劣化が見られるが第1しきい値Ppを約5dBとした場合は理論値とほぼ同等のBER特性が得られている。このように、PTS処理とリニアスケーリング処理とを組み合わせた構成とすることで、繰り返し回数と上限値N=4とし、第1しきい値をPp=5dBとした場合、BER特性を劣化させることなく探索回数設定型処理よりも約25%の演算量を削減することができる。
PTS処理における第1しきい値とリニアスケーリング処理における第2しきい値の設定は演算量削減効果とBER特性とのトレードオフの関係があることから、繰り返し回数の上限値Nと第1しきい値Ppとをチューニングすることにより、さらにPAPR低減および演算量の削減が見込まれる。なお、PTS処理における第1しきい値Ppとリニアスケーリング処理における第2しきい値Pcとを同じ値としてもよい。
本発明にかかる以上の説明では、位相回転角の候補として「0」と「π」の2位相としたが、本発明はこれに限るものではなく、位相回転角の候補を4位相として0、π/2、π、3π/2としたり、位相回転角の候補を6位相として、0、π/6、π/3、π/2、4π/6、5π/6としてもよい。さらに、位相回転角の候補数を8位相や12位相等に増やすようにしてもよい。また、サブキャリア数も32本に限らず送信データの帯域に応じて512本や1024本等に増やすことができる。さらに、サブキャリアを分割するブロック数も8ブロックに限らず、16ブロックや32ブロック等とすることができる。このように、位相回転角の候補数、サブキャリア数、ブロック数を増やすことにより、位相回転パターン数は指数関数的に増大する。しかしながら、本発明においては、上述したように全ての位相回転パターンのうちから設定された数の位相回転パターンを選択してPTS処理を行うようにしていることから、位相回転角の候補数、サブキャリア数、ブロック数を増やしても、演算量の増加量を低減することができる。
Claims (7)
- 並列の送信シンボルを複数のサブキャリアを用いて変調する変調手段と、
変調された所定数の前記サブキャリアを含むブロックに、変調された前記複数のサブキャリアを分割するブロック化手段と、
前記ブロックに含まれる前記所定数のサブキャリアを前記各ブロックごとに合成して時間軸の合成波形を生成する合成手段と、
該合成手段から出力される前記合成波形の位相を、前記ブロックの合成波形毎に制御する位相制御手段と、
該位相制御手段において位相制御された前記各ブロックの前記合成波形を加算することによりOFDM(直交周波数多重)シンボルを生成する加算手段と、
該加算手段から出力された前記OFDMシンボルのシンボル波形におけるピーク電力値が、予め定められた第2しきい値になるように、前記シンボル波形のゲインを前記各OFDMシンボル毎に調整するリニアスケーリング手段とを備え、
前記位相制御手段においては、位相回転角の少なくとも2つの候補をそれぞれ前記各ブロックに与える組み合わせとされる複数の位相回転パターンの内から順次位相回転パターンを選択する選択手段と、該選択手段で選択された位相回転パターンに応じて前記各合成波形の位相を位相回転させる位相回転手段と、前記加算手段から出力される前記シンボル波形のピーク電力値を検出する検出手段とを有し、前記検出手段が前記シンボル波形のピーク電力値が予め設定された第1しきい値以下になったことを検出した際に、前記位相回転パターンの選択を終了させてその時に前記加算手段から出力されるOFDMシンボルを前記リニアスケーリング手段に送るようにしたことを特徴とする通信装置におけるピーク電力低減装置。 - 送信シンボルを複数のサブキャリアを用いて変調する変調手段と、
変調された所定数の前記サブキャリアを含むブロックに、変調された前記複数のサブキャリアを分割するブロック化手段と、
前記ブロックに含まれる前記所定数のサブキャリアを前記各ブロックごとに合成して時間軸の合成波形を生成する合成手段と、
該合成手段から出力される前記合成波形の位相を、前記ブロックの合成波形毎に制御する位相制御手段と、
該位相制御手段において位相制御された前記各ブロックの前記合成波形を加算することによりOFDM(直交周波数多重)シンボルを生成する加算手段と、
該加算手段から出力された前記OFDMシンボルのシンボル波形におけるピーク電力値が、予め定められた第2しきい値になるように、前記シンボル波形のゲインを前記各OFDMシンボル毎に調整するリニアスケーリング手段とを備え、
前記位相制御手段においては、位相回転角の少なくとも2つの候補をそれぞれ前記各ブロックに与える組み合わせとされる複数の位相回転パターンの内から順次位相回転パターンを選択する選択手段と、該選択手段で選択された位相回転パターンに応じて前記各合成波形の位相を位相回転させる位相回転手段と、前記加算手段から出力される前記シンボル波形のピーク電力値を検出する検出手段とを有し、前記選択手段が選択した前記位相回転パターンの選択数が予め定めた所定数に達した際に、前記検出手段において検出された前記シンボル波形のピーク電力値の内の最小のピーク電力値が得られる位相回転パターンに対応するOFDMシンボルを前記リニアスケーリング手段に送るようにしたことを特徴とする通信装置におけるピーク電力低減装置。 - 送信シンボルを複数のサブキャリアを用いて変調する変調手段と、
変調された所定数の前記サブキャリアを含むブロックに、変調された前記複数のサブキャリアを分割するブロック化手段と、
前記ブロックに含まれる前記所定数のサブキャリアを前記各ブロックごとに合成して時間軸の合成波形を生成する合成手段と、
該合成手段から出力される前記合成波形の位相を、前記ブロックの合成波形毎に制御する位相制御手段と、
該位相制御手段において位相制御された前記各ブロックの前記合成波形を加算することによりOFDM(直交周波数多重)シンボルを生成する加算手段と、
該加算手段から出力された前記OFDMシンボルのシンボル波形におけるピーク電力値が、予め定められた第2しきい値になるように、前記シンボル波形のゲインを前記各OFDMシンボル毎に調整するリニアスケーリング手段とを備え、
前記位相制御手段においては、位相回転角の少なくとも2つの候補をそれぞれ前記各ブロックに与える組み合わせとされる複数の位相回転パターンの内から順次位相回転パターンを選択する選択手段と、該選択手段で選択された位相回転パターンに応じて前記各合成波形の位相を位相回転させる位相回転手段と、前記加算手段から出力される前記シンボル波形のピーク電力値を検出する検出手段とを有し、前記検出手段が前記シンボル波形のピーク電力値が予め設定された第1しきい値以下になったことを検出した際に、前記位相回転パターンの選択を終了させてその時に前記加算手段から出力されるOFDMシンボルを前記リニアスケーリング手段に送るようにし、前記選択手段が選択した前記位相回転パターンの選択数が予め定めた所定数に達しても前記検出手段が前記シンボル波形のピーク電力値が前記第1しきい値以下になったことを検出しない場合は、前記検出手段において検出された前記シンボル波形のピーク電力値の内の最小のピーク電力値が得られる位相回転パターンに対応するOFDMシンボルを前記リニアスケーリング手段に送るようにしたことを特徴とする通信装置におけるピーク電力低減装置。 - 前記複数の位相回転パターンのテーブルが用意されており、該テーブルにおいては前記各位相回転パターン毎にユニークなパターン番号が付与されて、前記位相回転パターンに付与されている前記パターン番号の情報を、前記テーブルと同じテーブルが用意されている受信側に送ることにより、位相制御されていた前記シンボル波形の位相を、受信側において元に戻せるようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の通信装置におけるピーク電力低減装置。
- 前記各位相回転パターン毎にユニークなパターン番号が付与されているテーブルと、前記パターン番号をランダムに選択する乱数が複数の行と列に配列されているランダムパターンテーブルとが用意されており、前記選択手段において位相回転パターンを選択する際に、前記ランダムパターンテーブルの所定の前記列の乱数に対応する位相回転パターンが列方向に順次選択されると共に、次のシンボル波形では次の列の乱数に対応する位相回転パターンが列方向に順次選択され、前記ランダムパターンテーブルにおける前記位相回転パターンの当該パターン番号が含まれている前記行を示すユニークなランダムパターン番号の情報を、前記テーブルおよび前記ランダムパターンテーブルと同じテーブルおよびランダムパターンテーブルが用意されていると共に同期がとられている受信側に送ることにより、前記位相回転パターンに応じて位相制御されていた前記シンボル波形の位相を、受信側において元に戻せるようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の通信装置におけるピーク電力低減装置。
- 前記位相回転パターンでは少なくとも1つのブロックに位相回転が与えられないようにされており、当該ブロックに前記OFDMシンボルに与えられている位相回転パターンの制御情報を配置すると共に、チャネル推定を行うためのパイロットシンボルを、所定期間毎に前記複数のサブキャリアにそれぞれ配置して伝送するようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の通信装置におけるピーク電力低減装置。
- 前記位相回転パターンでは少なくとも1つのブロックに位相回転が与えられないようにされており、当該ブロックに前記OFDMシンボルに与えられている位相回転パターンの制御情報を配置すると共に、チャネル推定を行うためのパイロットシンボルを、所定期間毎に前記複数のサブキャリア毎に順次時間をずらしてスキャッタード配置して伝送するようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の通信装置におけるピーク電力低減装置。
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