JP2011160264A - 信号処理回路とこの回路を有する通信装置 - Google Patents

信号処理回路とこの回路を有する通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 平均電力が大きく変動する場合でも、パワーアンプ16の電力効率を確実に向上することができる信号処理回路9を提供する。
【解決手段】 本発明は、電力増幅回路5に入力する変調波信号のPAPR(Peak-to-Average Power Ratio)を低減するための信号処理回路9に関する。この信号処理回路9は、変調波信号のIQベースバンド信号の瞬時電力Pを算出する電力算出部18と、瞬時電力Pの上限(下限でもよい。)が所定の閾値Pth相当となるように、IQベースバンド信号の振幅を制限する信号処理部19〜26と、この信号処理部19〜26で用いる閾値Pthを所定の制御周期ごとに更新する閾値更新部30と、を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、IQベースバンド信号をクリッピング処理するピーク電力抑制回路と、この回路を有する通信装置に関する。より具体的には、無線送信機における電力増幅回路に入力するIQベースバンド信号の振幅制限をより適切に行うための、クリッピング方法の改良に関する。
例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex :直交周波数分割多重)方式やW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式のような、複数の搬送波を用いて送信信号を変調する方式では、搬送波の位相が重なり合って大きなピーク電力を持つ信号になることがある。
その一方で、電力増幅器(パワーアンプ)には優れた線形性が要求されるが、最大出力を超えるレベルの信号が入力されると、出力が飽和して非線形歪みが増大する。
このため、大きなピーク電力の信号を非線形増幅器に入力すると出力信号に非線形歪みが生じ、受信側における受信特性の劣化や帯域外輻射の原因となる。
ピーク電力に対して非線形歪みを増大させないためには、ダイナミックレンジの広い電力増幅器が必要となるが、頻繁には出現しないピーク電力のために増幅器のダイナミックレンジを広げると、時間軸上の波形の平均電力と短時間のピーク電力との比(PAPR:Peak to Average Power Ratio)が大きくなり、電力効率が悪くなる。
従って、出現頻度が低い大きなピーク電力の信号については、そのまま増幅器に入力するよりも入力前に抑制する方が合理的である。そこで、電力増幅前のIQベースバンド信号のピーク電力を抑制するため、所定の閾値を超えるピーク電力のIQベースバンド信号に対して瞬間的に逆向きの振幅を与えるクリッピング処理を行うものがある。
かかるクリッピング処理は、時間軸上でインパルス状の信号を逆向きに印加する処理であるから、周波数軸上では、広い周波数帯域のノイズが印加されるのと同じこととなる。そのため、クリッピング処理のみを単純に行った場合には、帯域外にノイズを生じさせるという問題がある。
そこで、かかる帯域外輻射の問題に対処するため、NS−CFR(Noise Shaping-Crest Factor Reduction)及びPC−CFR(Peak Cancellation - Crest Factor Reduction)と呼ばれるピーク電力抑制回路が知られている。
このうち、NS−CFRは、瞬時電力が閾値を超えるIQベースバンド信号のピーク成分に対して、ローパスフィルタやFIR(Finite Impulse Response )フィルタ等でフィルタリングを行って帯域制限し、この帯域制限後のピーク成分を元のIQベースバンド信号から減算するものである(特許文献1参照)。
また、PC−CFRは、クリッピングしても帯域外輻射を生じさせないための基本関数を予め設定しておき、瞬時電力が閾値を超えるIQベースバンド信号のピーク成分にその基本関数を乗算したものを、元のIQベースバンド信号から減算するものである(特許文献2及び3参照)。
一方、高周波増幅器の高効率化技術として、パワーアンプのドレイン電圧を出力電力に応じて変化させることにより、固定電圧の場合の動作時に生じる電力ロスを減らして高効率化を実現する、ET(Envelope Tracking)方式の電力増幅回路が知られている。
このET方式の電力増幅回路は、パワーアンプに入力する変調波信号から振幅情報(エンベロープ)を抽出し、これをパワーアンプの電源電圧として印加して、パワーアンプをほぼ飽和に近い状態で動作させるものである(特許文献4参照)。
特許第3954341号公報 特許第3853509号公報 特開2004−135087号公報(図1〜図6) 特開2008−288977号公報
ところで、例えば、多数の携帯電話と通信する基地局装置の場合には、現状の通話量に対応して、送信平均電力が時間帯ごとに大幅に変動する場合がある。
この場合、上記ET方式の電力増幅回路では、入力信号の振幅情報(エンベロープ)に応じてパワーアンプの電源電圧を制御するので、そのような変動があっても電源効率が悪化しないように追従することができる。
これに対して、上記従来のピーク電力抑制回路では、IQベースバンド信号の瞬時電力のピークを検出する閾値が固定値であるため、最大通話量に対応して送信電力が大きい時間帯でしか動作しないようになっている。
このため、従来のピーク電力抑制回路では、通話量が比較的少ないために、IQベースバンド信号の平均電力が小さい時間帯では動作せず、パワーアンプの電力効率を向上することができなかった。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、IQベースバンド信号の平均電力が大きく変動する場合でも、パワーアンプの電力効率を確実に向上することができる信号処理回路等を提供することを目的とする。
(1) 本発明の信号処理回路は、電力増幅回路に入力する変調波信号のPAPRを低減するための信号処理回路であって、前記変調波信号のIQベースバンド信号の瞬時電力を算出する電力算出部と、前記瞬時電力の上限又は下限若しくはこれらの双方が所定の閾値相当となるように、前記IQベースバンド信号の振幅を制限する信号処理部と、前記信号処理部で用いる前記閾値を所定の制御周期ごとに更新する閾値更新部と、を備えていることを特徴とする。
本発明の信号処理回路によれば、上記閾値更新部が、信号処理部で用いる閾値を所定の制御周期ごとに更新するので、時間帯によってIQベースバンド信号の平均電力が変動しても、信号処理部におけるIQベースバンド信号の振幅制限を確実に実行することができる。
このため、IQベースバンド信号の平均電力が変動する場合でも、電力増幅回路に入力する変調波信号のPAPRを小さくでき、パワーアンプの電力効率を確実に向上することができる。
(2) 本発明の信号処理回路は、前記制御周期ごとの前記IQベースバンド信号の平均電力を算出する平均算出部を更に備えていることが好ましい。
この場合、前記閾値更新部において、算出された前記平均電力に基づいて前記制御周期ごとの前記閾値を算出することができる。具体的には、例えば、平均算出部で算出された制御周期ごとの平均電力に対して、所定の倍率を乗算した値を閾値として採用することにより、制御周期ごとの閾値を算出すればよい。
(3) 上記のように、制御周期ごとの平均電力に基づいて同周期ごとの閾値を算出して、閾値を動的に更新する場合には、当該制御周期は、前記IQベースバンド信号の平均電力が時間的に変動する可能性のある周期を採用すればよい。
(4) より具体的には、当該信号処理回路をLTE(Long Term Evolution )方式の送信機に使用する場合には、前記制御周期として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex )のシンボル周期を採用すればよい。
その理由は、LTEでは、OFDMのシンボル周期は送信電力が大きく変動し得る最小の時間単位であり、そのシンボル周期ごとに算出した平均電力に基づいて閾値を更新すれば、当該閾値を正確かつ迅速に更新できるからである。
(5) また、当該信号処理回路をW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式の送信機に使用する場合には、前記制御周期として、クローズドループ送信電力制御の制御周期を採用すればよい。
その理由は、W−CDMAでは、クローズドループ送信電力制御の制御周期は送信電力が大きく変動し得る最小の時間単位であり、その制御周期ごとに算出した平均電力に基づいて閾値を更新すれば、当該閾値を正確かつ迅速に更新できるからである。
(6) 本発明の信号処理回路において、前記制御周期と同期する同期信号を外部装置から取得し、前記同期信号に基づいて前記制御周期を生成する周期生成部を更に備えていることが好ましい。
この場合、上記周期生成部が、外部装置から取得した同期信号に基づいて制御周期を生成するので、基地局装置以外の通信装置(例えば、RRH(Remote Radio Head )等)にも本発明の信号処理回路を搭載できるようになる。
(7) 本発明の信号処理回路において、前記信号処理部は、算出された前記瞬時電力がその上限を規定する第1の閾値よりも大きい前記IQベースバンド信号を、当該第1の閾値相当の瞬時電力に抑制するクリッピング処理を行うものを採用することができる。
この場合には、前記閾値更新部において、前記第1の閾値を所定の制御周期ごとに更新すればよい。
(8) また、本発明の信号処理回路において、前記信号処理部は、算出された前記瞬時電力がその下限を規定する第2の閾値よりも小さい前記IQベースバンド信号を、当該第2の閾値相当の瞬時電力に底上げするブースティング処理を行うものであってもよい。
この場合には、前記閾値更新部において、前記第2の閾値を所定の制御周期ごとに更新すればよい。
(9) 更に、本発明の信号処理回路において、前記信号処理部は、算出された前記瞬時電力がその上限を規定する第1の閾値よりも大きい前記IQベースバンド信号を、当該第1の閾値相当の瞬時電力に抑制するクリッピング処理と、算出された前記瞬時電力がその下限を規定する第2の閾値よりも小さい前記IQベースバンド信号を、当該第2の閾値相当の瞬時電力に底上げするブースティング処理との、双方を行うものであってもよい。
この場合には、前記閾値更新部において、前記第1及び第2の閾値の双方を所定の制御周期ごとに更新すればよい。
(10) 本発明の通信装置は、本発明の信号処理回路と、その後段に配置された前記電力増幅回路とが搭載された送信機を有するものであり、本発明の信号処理回路と同様の作用効果を奏する。
以上の通り、本発明によれば、信号処理部で用いる閾値を所定の制御周期ごとに更新するようにしたので、時間帯によってIQベースバンド信号の平均電力が変動する場合でも、パワーアンプの電力効率を確実に向上することができる。
第1実施形態に係る無線通信システムの全体構成図である。 基地局装置のOFDM送信機の要部を示す機能ブロック図である。 電力増幅回路の一例を示す機能ブロック図である。 第1実施形態に係る信号処理回路の機能ブロック図である。 IQベースバンド信号と閾値との関係を示すIQ平面の座標図である。 IQベースバンド信号の瞬時電力と逐次更新される閾値の時間的変化を示すグラフである。 LTEのダウンリンクフレームのフレーム構成図である。 第2実施形態に係る無線通信システムの全体構成図である。 第2実施形態に係る信号処理回路の機能ブロック図である。 第3実施形態の信号処理回路が、ブースティング処理を行った場合のIQベースバンド信号と閾値との関係を示すIQ平面の座標図である。 IQベースバンド信号の瞬時電力と逐次更新されるブースティング用の閾値の時間的変化を示すグラフである。 本発明の第4実施形態に係る信号処理回路の機能ブロック図である。 第4実施形態の信号処理回路の場合のIQベースバンド信号と第1及び第2閾値との関係を示すIQ平面の座標図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
〔無線通信システム〕
図1は、本発明を好適に適用可能な、第1実施形態に係る無線通信システムの全体構成図である。
図1に示すように、本実施形態の無線通信システムは、基地局装置(BS:Base Station)1と、この装置1のセル内で当該装置1と無線通信を行う複数の移動端末(MS:Mobile Station)2とから構成されている。
この無線通信システムでは、基地局装置1と移動端末2との間の変調方式として、OFDM方式が採用されている。この方式は、送信データを多数の搬送波(サブキャリア)に乗せるマルチキャリアのデジタル変調方式であり、各サブキャリアは互いに直交しているため、周波数軸で重なりが生じる程に密にデータを並べられる利点がある。
また、本実施形態の無線通信システムは、LTE(Long Term Evolution )方式が適用される携帯電話用のシステムよりなり、各基地局装置1と移動端末2との間においてLTE方式に準拠した通信が行われる。
もっとも、本発明を適用可能な無線通信システムはLTEに限られるものではなく、W−CDMAを採用してもよい。
〔LTEのダウンリンクフレーム〕
図7は、LTEのダウンリンクフレームの構造を示す図である。図中、縦軸方向は周波数を示しており、横軸方向は時間を示している。
図7に示すように、ダウンリンク(DL)フレームを構成する合計10個のサブフレーム(subframe♯0〜♯9)は、それぞれ2つのスロット(slot♯0とslot♯1)により構成されており、1つのスロットは7個のOFDMシンボルにより構成されている(Normal Cyclic Prefixの場合)。
また、図中、データ伝送の上での基本単位であるリソースブロック(RB:Resource Block)は、周波数軸方向に12サブキャリア、時間軸方向に7OFDMシンボル(1スロット)として定められている。
従って、例えば、DLフレームの周波数帯域幅が5MHzに設定されている場合には、300個のサブキャリアが配列されるので、リソースブロックは、周波数軸方向に25個配置される。
なお、1つのサブフレームの送信時間は1msであり、本実施形態では、1つのサブフレームを構成する2つのスロットがそれぞれ7個のOFDMシンボルを含むので、1つのOFDMシンボルの送信周期(シンボル周期)は、1/14ms(=約0.071ms)となっている。
図7に示すように、各サブフレームの先頭には、基地局装置1が移動端末2に対し、下り通信に必要な情報を送信するための制御チャネルが割り当てられている。
この制御チャネルには、DL制御情報や、当該サブフレームのリソース割当情報、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Report Request)による受信成功通知(ACK:Acknowledgement)、受信失敗通知(NACK:Negative Acknowledgement)等が格納される。
図7に示すDLフレームにおいて、PBCH(Physical Broadcast CHannel)は、ブロードキャスト送信によってシステムの帯域幅等を端末装置に通知するための同報チャネルであり、0番目(♯0)及び6番目(♯5)のサブフレームには、基地局装置1やセルを識別するための信号である、第1同期信号(P−SCH:Primary Synchronization CHannel)及び第2同期信号(S−SCH:Secondary Synchronization CHannel)が割り当てられている。
また、上記の各チャネルが割り当てられていない他の領域(図7中でハッチングのない領域)のリソースブロックは、ユーザデータ等を格納するためのDL共有通信チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared CHannel)として用いられる。
上記PDSCHに格納されるユーザデータの割り当てについては、各サブフレームの先頭に割り当てられている上記制御チャネル内のリソース割当情報で規定されており、移動端末2は、このリソース割当情報により、自己に対するデータがサブフレーム内に格納されているか否かを判断できる。
〔送信機の構成〕
図2は、基地局装置1のOFDM送信機3の要部を示す機能ブロック図である。
この送信機3は、送信用プロセッサ4と電力増幅回路5とを備えており、送信用プロセッサ4は、例えば、1又は複数のメモリやCPUを内部に有するFPGA(Field Programmable Gate Array )により構成されている。
上記FPGAは、プロセッサの出荷時や基地局装置1の製造時等において、各種の論理回路に対する構成情報を予め設定(コンフィギュレーション)可能であり、かかる設定作業を経ることにより、図2に示す各機能部6〜10が構成されている。
すなわち、本実施形態の送信用プロセッサ4は、左から順に、S/P変換部6、マッピング部7、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部8、信号処理部9及び直交変調部10を含んでいる。
送信用プロセッサ4に入力されたシリアルの信号列は、S/P(シリアルパラレル)変換部6において複数の信号列に変換され、変換された各パラレルの信号列は、マッピング部7において、所定の振幅と位相の組み合わせからなる複数のサブキャリア信号f1,f2,……fnに変換される。
この各サブキャリア信号f1,f2,……fnは、IFFT部8によって時間軸上で互いに直交するベースバンド信号としてのI信号及びQ信号に変換される。
このIQ信号(Iin,Qin)は、後段の信号処理部(本実施形態の信号処理回路)9において所定の信号処理が施される。この信号処理後のIQ信号(Iout,Qout)は、直交変調部10において直交変調されて変調波信号となり、この変調波信号は、後段の電力増幅回路5に入力される。
なお、本実施形態の信号処理回路9は、IQ信号の瞬時電力Pが所定の閾値Pthよりも大きくならないように、当該IQ信号をクリッピング処理するものであるが、その詳細については後述する。
〔電力増幅回路の構成〕
図3は、電力増幅回路5の一例を示す機能ブロック図である。
本実施形態の電力増幅回路5は、前記ET方式を採用しており、パワーアンプ16に入力する変調波信号から振幅情報(エンベロープ)を抽出し、これをパワーアンプ16の電源電圧として印加することにより、パワーアンプ16をほぼ飽和に近い状態で動作させるものである。
図3に示すように、この電力増幅回路5は、具体的には、歪み補償部12、包絡線検波部13、ゲート電圧調整部14、ドレイン電圧変調部15及びパワーアンプ16を備えている。
このうち、歪み補償部12は、例えば、パワーアンプ16の入力信号(変復調信号)に対してその歪み特性と逆の特性を予め付加することで、パワーアンプ16の出力信号を歪みの少ない状態で得るプリディストータよりなる。
包絡線検波部13は、変調波信号の包絡線を検波するものであり、例えばダイオード検波器や、IQベースバンド信号のI成分とQ成分から変調波信号の振幅成分を算出する回路から構成されている。
この包絡線検波部13は、エンベロープ信号をゲート電圧調整部14とドレイン電圧変調部15に出力する。
ゲート電圧調整部14は、所定の閾値電圧とエンベロープ信号の値を比較して、その比較結果に対応して、パワーアンプ16のゲート電圧を切り換える。また、ドレイン電圧変調部15は、エンベロープ信号に基づいて電源電圧を増幅し、その増幅した電源電圧をパワーアンプ16のドレイン端子に印加する。
パワーアンプ16は、例えば、FET(Field Effect Transistor)型のトランジスタよりなり、ドレイン電圧とゲート電圧に基づいて変調波信号を増幅する。
〔信号処理回路の構成〕
図4は、本発明の第1実施形態に係る信号処理回路9の機能ブロック図である。
図4に示すように、本実施形態の信号処理回路9は、電力算出部18、比較部19、補正信号算出部20、フィルタ21,22、スケーリング部23,24、加減算器25,26、遅延部27,28、平均算出部29及び閾値更新部30を含む。
本実施形態では、上記比較部19、補正信号算出部20、フィルタ21,22、スケーリング部23,24及び加減算器25,26により、瞬時電力Pが所定の閾値Pthよりも大きいIQベースバンド信号を、当該閾値Pth相当の瞬時電力Pに抑制するクリッピング処理を行う信号処理部が構成されている。
電力算出部18は、入力側のI信号とQ信号(Iin,Qin)の2乗和よりIQベースバンド信号の瞬時電力Pを算出する。また、比較部19は、算出された瞬時電力Pとその時点における閾値Pthとを比較し、瞬時電力Pが閾値Pthよりも大きい場合に、補正信号算出部20に算出指令を発する。
補正信号算出部20は、比較部19から算出指令を受けると、次の式に基づいて、Iin信号とQin信号に印加すべき補正信号ΔI,ΔQをそれぞれ算出し、これを出力する。なお、補正信号算出部20は、算出指令を受けない場合にはゼロを出力する。
なお、次式において、SQRT(・)は、括弧内の変数の平方根を取る関数である(以下、同様)。
ΔI={1−SQRT(Pth/P)}×Iin
ΔQ={1−SQRT(Pth/P)}×Qin
補正信号算出部20が出力した補正信号ΔI,ΔQは、それぞれ、後段のローパスフィルタやFIRフィルタ等よりなるフィルタ21,22によって帯域制限(ノイズシェーピング)され、更にその後段のスケーリング部23,24によって振幅調整されて、加減算器25,26に入力される。
また、加減算器25,26の前段にある遅延部27,28は、電力算出部18や補正信号算出部20等における演算処理の時間だけ、Iin信号とQin信号の時間を遅延させる。
そして、加減算器25,26は、遅延されたIin信号とQin信号から補正信号ΔI,ΔQをそれぞれ減算し、Iout信号(=SQRT(Pth/P)×Iin)とQout信号(=SQRT(Pth/P)×Qin)を出力する。
この減算により、瞬時電力Pが閾値Pthを超えるIQベースバンド信号については、閾値Pth相当の瞬時電力の信号に補正される。また、瞬時電力Pが閾値Pth以下のIQベースバンド信号については、補正されずにそのまま出力される。
図5は、上記クリッピング処理を行った場合のIQベースバンド信号と閾値Pthとの関係を示すIQ平面の座標図である。
この図5に示すように、本実施形態の信号処理回路9による信号処理は、IQベースバンド信号の瞬時電力Pの外周側をカットするクリッピング処理である。このため、電力増幅回路5に入力する変調波信号のPAPRが低下するので、パワーアンプ16の電力効率が向上する。
図4に戻り、平均算出部29は、送信電力が大きく変動し得る最小の時間単位であるOFDMシンボルのシンボル周期を、平均電力を算出する制御周期として取得している。
また、平均算出部29は、電力算出部18からIQベースバンド信号の瞬時電力Pを取得しており、その瞬時電力Pを上記シンボル周期内で平均化することにより、シンボル周期ごとのIQベースバンド信号の平均電力Pave を算出し、これを閾値更新部30に出力する。
閾値更新部30は、平均算出部29から取得したシンボル周期ごとの平均電力Pave に所定の倍率を乗算した値を、そのシンボル周期における閾値Pthとして採用する。例えば、IQベースバンド信号のピーク電力Ppeakと平均電力Pave との比率を6dBに絞る場合には、上記所定の倍率は2倍となる。
閾値更新部30は、上記のようにしてシンボル周期ごとに閾値Pthを算出して当該閾値Pthを動的に更新し、その更新した閾値Pthを比較部19に出力する。
そして、比較部19は、閾値更新部30から取得した閾値Pthを用いて、電力算出部18が算出した瞬時電力Pの大小を判定し、瞬時電力Pが更新後の閾値Pthを超えた場合に前記算出指令を発する。
図6は、IQベースバンド信号の瞬時電力Pと逐次更新される閾値Pthの時間的変化を示すグラフである。
図6に示すように、本実施形態では、信号処理回路9におけるクリッピング処理に用いる閾値Pthが、シンボル周期(1/14ms)ごとに算出した平均電力Pave に基づいて逐次算出され、そのシンボル周期ごとに更新される。
このため、例えば、移動端末2による通話量の変動に対応して、IQベースバンド信号の平均電力Pave が変動しても、信号処理回路9によるクリッピング処理が常に行われることになるので、PAPRの低減よるパワーアンプ16の電力効率の向上を、有効に確保することができる。
また、本実施形態の信号処理回路9によれば、閾値Pthを更新する制御周期として、送信電力が変動し得る最小の時間単位であるOFDMのシンボル周期を採用しているので、閾値Pthを正確かつ迅速に更新できるという利点もある。
もっとも、LTEでは、リソースブロック(図7参照)がユーザ割当の最小単位になっているので、このリソースブロックの送信周期である7OFDMシンボル(1スロット)を、閾値Pthを更新する制御周期として採用することにしてもよい。
〔第2実施形態〕
図8は、本発明の第2実施形態に係る無線通信システムの全体構成図である。
図8に示すように、本実施形態の無線通信システムでは、基地局装置1に、CPRI(Common Public Radio Interface)を介してRRH42が接続されており、このRRH42には、図9に示す第2実施形態に係る信号処理回路9と前記電力増幅回路5とが設けられている。
また、本実施形態では、基地局装置1は、RRH42との間で同期を確立するための同期信号41を、ファイバを通じてRRH42に送出しており、この同期信号41は、OFDMのシンボル周期と同期する1ms周期のクロック信号よりなる。
図9に示すように、本実施形態の信号処理回路9では、上記同期信号41が入力される周期生成部40が設けられている。
この周期生成部40は、外部装置である基地局装置1から取得した同期信号41からシンボル周期を生成し、生成したシンボル周期を平均算出部29に出力する。なお、その他の構成は、第1実施形態(図4)の信号処理回路9と同様であるから、図4の場合と同じ符号を図9に付して詳細な説明を省略する。
上記の通り、本実施形態では、シンボル周期と同期する同期信号41を基地局装置1から取得し、その同期信号41に基づいてシンボル周期を生成するので、RRH42にも本発明の信号処理回路9を搭載することができる。
〔第3実施形態〕
前記第1実施形態の信号処理回路9(図4)では、瞬時電力Pの上限を規定するクリッピング用の閾値(第1閾値)Pthよりも大きいIQベースバンド信号を、当該閾値Pth相当の瞬時電力Pに抑制する「クリッピング処理」を行うが、この処理とは逆に、瞬時電力Pが所定の第2の閾値Pth’(<Pth)よりも小さいIQベースバンド信号を、当該閾値Pth’相当の瞬時電力Pに底上げする処理(以下、これを「ブースティング処理」という。)を行うものであってもよい。
この「ブースティング処理」を行う信号処理回路9は、前記比較部19と補正信号算出部20の動作をクリッピング処理の場合と逆転させることにより、第1実施形態の信号処理回路9(図4)と同じ回路構成で実装することができる。
以下、図4を参照しつつ、上記「ブースティング処理」を行う信号処理回路9の動作について説明する。
すなわち、比較部19は、算出された瞬時電力Pとその時点におけるブースティング用の第2の閾値Pth’とを比較し、瞬時電力Pが閾値Pth’よりも小さい場合に、補正信号算出部20に算出指令を発する。
補正信号算出部20は、比較部19から算出指令を受けると、次の式に基づいて、Iin信号とQin信号に印加すべき補正信号ΔI,ΔQをそれぞれ算出し、これを出力する。なお、補正信号算出部20は、算出指令を受けない場合にはゼロを出力する。
ΔI={1−SQRT(Pth’/P)}×Iin
ΔQ={1−SQRT(Pth’/P)}×Qin
補正信号算出部20が出力した補正信号ΔI,ΔQは、それぞれ、後段のローパスフィルタやFIRフィルタ等よりなるフィルタ21,22によって帯域制限(ノーズシェーピング)され、更にその後段のスケーリング部23,24によって振幅調整されて、加減算器25,26に入力される。
また、加減算器25,26の前段にある遅延部27,28は、電力算出部18や補正信号算出部20等における演算処理の時間だけ、Iin信号とQin信号の時間を遅延させる。
そして、加減算器25,26は、遅延されたIin信号とQin信号から補正信号ΔI,ΔQをそれぞれ減算し、Iout信号(=SQRT(Pth’/P)×Iin)とQout信号(=SQRT(Pth’/P)×Qin)を出力する。
この減算により、瞬時電力Pが閾値Pth’未満のIQベースバンド信号については、閾値Pth’相当の瞬時電力の信号に補正される。また、瞬時電力Pが閾値Pth’以上のIQベースバンド信号については、補正されずにそのまま出力される。
図10は、上記ブースティング処理を行った場合のIQベースバンド信号と閾値Pth’との関係を示すIQ平面の座標図である。
この図10に示すように、本実施形態の信号処理回路9によるブースティング処理は、IQベースバンド信号の瞬時電力Pの外周側をカットする従来のクリッピング処理とは逆に、その瞬時電力Pの内側をカットしてくり抜くような処理となる。このように瞬時電力Pを底上げする「ブースティング処理」の場合も、電力増幅回路5に入力する変調波信号のPAPRが低下するので、パワーアンプ16の電力効率が向上する。
一方、本実施形態の信号処理回路9においても、閾値更新部30は、平均算出部29から取得したシンボル周期ごとの平均電力Pave に所定の倍率を乗算した値を、そのシンボル周期におけるブースティング用の閾値Pth’として採用する。例えば、IQベースバンド信号の平均電力Pave と谷間電力(逆ピーク電力)Pvalleyの比率を6dBに絞る場合には、上記所定の倍率は1/2倍となる。
閾値更新部30は、上記のようにしてシンボル周期ごとにブースティング用の閾値Pth’を算出して当該閾値Pth’を動的に更新し、その更新した閾値Pth’を比較部19に出力する。
そして、比較部19は、閾値更新部30から取得した閾値Pth’を用いて、電力算出部18が算出した瞬時電力Pの大小を判定し、瞬時電力Pが更新後の閾値Pth’よりも小さい場合に前記算出指令を発する。
図11は、IQベースバンド信号の瞬時電力Pと逐次更新されるブースティング用の閾値Pth’の時間的変化を示すグラフである。
図11に示すように、本実施形態では、信号処理回路9におけるブースティング処理に用いる閾値Pth’が、シンボル周期(1/14ms)ごとに算出した平均電力Pave に基づいて逐次算出され、そのシンボル周期ごとに更新される。
このため、本実施形態の信号処理回路9においても、第1実施形態の場合と同様の作用効果を奏することができる。
すなわち、例えば、移動端末2による通話量の変動に対応して、IQベースバンド信号の平均電力Pave が変動しても、信号処理回路9によるブースティング処理が常に行われることになるので、PAPRの低減よるパワーアンプ16の電力効率の向上を、有効に確保することができる。
また、本実施形態の信号処理回路9によれば、ブースティング用の閾値Pth’を更新する制御周期として、送信電力が変動し得る最小の時間単位であるOFDMのシンボル周期を採用しているので、閾値Pth’を正確かつ迅速に更新できるという利点もある。
もっとも、本実施形態においても、LTEの場合には、リソースブロック(図7参照)の送信周期である7OFDMシンボル(1スロット)を、ブースティング用の閾値Pth’を更新する制御周期として採用することにしてもよい。
なお、「ブースティング処理」を行う本実施形態の信号処理回路9においても、第2実施形態の場合(図9)と同様に、同期信号41からシンボル周期を生成する周期生成部40を設けるようにすれば、RRH42に搭載することができる。
〔第4実施形態〕
図12は、本発明の第4実施形態に係る信号処理回路9の機能ブロック図である。
図12に示すように、本実施形態の信号処理回路9では、IQベースバンド信号に対してクリッピング処理を行うための第1補正信号算出部20と、同信号に対してブースティング処理を行うための第2補正信号算出部34の双方を備えている点で、第1実施形態(図4)の信号処理回路9と異なる。
以下、第1実施形態(図4)と同じ機能部については、図12に同一符号を付して説明を省略し、相違点に係る構成ついて重点的に説明する。
比較部19は、クリッピング処理用の大きい方の第1閾値Pth1と、ブースティング処理用の第2閾値Pth2の2つの閾値を保持している。
また、比較部19は、算出された瞬時電力Pと各閾値Pth1,Pth2を比較し、瞬時電力Pが第1閾値Pth1よりも大きい場合には、第1補正信号算出部20に算出指令を発するとともに、瞬時電力Pが第2閾値Pth2よりも小さい場合には、第2補正信号算出部34に算出指令を発する。
この場合、第1補正信号算出部20が出力する第1補正信号ΔI1,ΔQ1は、第1実施形態の場合と同様に、次式によって算出される。
ΔI1={1−SQRT(Pth1/P)}×Iin
ΔQ1={1−SQRT(Pth1/P)}×Qin
一方、第2補正信号算出部34は、比較部19から算出指令を受けると、次の式に基づいて、Iin信号とQin信号に印加すべき第2補正信号ΔI2,ΔQ2をそれぞれ算出し、これを出力する。なお、第2補正信号算出部34は、算出指令を受けない場合にはゼロを出力する。
ΔI2={1−SQRT(Pth2/P)}×Iin
ΔQ2={1−SQRT(Pth2/P)}×Qin
第2補正信号算出部34が出力した第2補正信号ΔI2,ΔQ2は、それぞれ、後段のローパスフィルタやFIRフィルタ等よりなるフィルタ35,34によって帯域制限(ノーズシェーピング)され、更にその後段のスケーリング部37,38によって振幅調整されて、加減算器25,26に入力される。
そして、加減算器25,26は、遅延されたIin信号とQin信号から第2補正信号ΔI2,ΔQ2をそれぞれ減算し、Iout信号(=SQRT(Pth2/P)×Iin)とQout信号(=SQRT(Pth2/P)×Qin)を出力する。
この減算により、瞬時電力Pが第2閾値Pth2未満のIQベースバンド信号については、第2閾値Pth2相当の瞬時電力の信号に補正される。また、瞬時電力Pが第2閾値Pth2以上のIQベースバンド信号については、補正されずにそのまま出力される。
図13は、第4実施形態の信号処理回路9の場合のIQベースバンド信号と第1及び第2閾値Pth1,Pth2との関係を示すIQ平面の座標図である。
この図13に示すように、本実施形態の信号処理回路9は、ベースバンド信号の瞬時電力Pの外周側をカットするクリッピング処理と、IQベースバンド信号の瞬時電力Pの内側をカットしてくり抜くブースティング処理との双方を行うものである。
このため、クリッピング処理のみを行う第1実施形態(図4)の信号処理回路9に比べて、電力増幅回路5に入力する変調波信号のPAPRを更に低下させることができ、パワーアンプ16の電力効率をより向上することができる。
なお、本実施形態の信号処理回路9では、平均算出部29が、瞬時電力Pをシンボル周期内で平均化した平均電力Pave を算出し、閾値更新部30は、そのシンボル周期ごとの平均電力Pave に所定の倍率を乗算することにより、当該シンボル周期におけるクリッピング用の第1閾値Pth1とブースティング用の第2閾値Pth2とを動的に更新する。
そして、比較部19は、閾値更新部30から取得した各閾値Pth1,Pth2を用いて、瞬時電力Pとの大小を判定し、瞬時電力Pが更新後の第1閾値Pth1よりも大きい場合に第1補正信号算出部20に算出指令を発し、瞬時電力Pが更新後の第2閾値Pth2よりも小さい場合に第2補正信号算出部34に算出指令を発する。
なお、「クリッピング処理」と「ブースティング処理」の双方を行う本実施形態の信号処理回路9においても、第2実施形態の場合(図9)と同様に、同期信号41からシンボル周期を生成する周期生成部40を設けるようにすれば、RRH42に搭載することができる。
〔その他の変形例〕
今回開示した実施形態は例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の構成と均等の範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、本発明の信号処理回路9は、LTE方式だけでなく、W−CDMA方式に準拠した通信装置にも採用することができる。
このW−CDMA方式では、クローズドループ送信電力制御によって基地局装置1の送信電力を制御するようになっており、この制御周期が送信制御の最小時間単位となっている。具体的には、この制御周期は、1無線フレーム周期10msの15分の1(=約0.667ms)である。
そこで、本発明の信号処理回路9をW−CDMA方式の送信機に使用する場合には、閾値Pthを更新する場合の制御周期として、クローズドループ送信電力制御の制御周期を採用すればよい。
また、上記実施形態では、NS−CFRに基づくクリッピング処理を行う信号処理回路9を例示したが、PC−CFRに基づくクリッピング処理を行う信号処理回路9にも、本発明を適用することができる。
また、本発明の信号処理回路9は、ET方式の電力増幅回路5だけでなく、EER(Envelope Elimination and Restoration)方式の電力増幅回路に適用することもできる。
もっとも、EER方式では、RF信号には振幅変動がなく、包絡線信号に振幅変動があるので、EER方式の電力増幅回路に本発明を適用する場合には、その包絡線信号に本発明の信号処理を施して当該電力増幅回路の効率改善を図ることになる。
1 基地局装置
2 移動端末
3 送信機
4 送信用プロセッサ
5 電力増幅回路
9 信号処理部(信号処理回路)
16 パワーアンプ
18 電力算出部
19 比較部
20 補正信号算出部
21,22 フィルタ
23,24 スケーリング部
25,26 加減算器
27,28 遅延部
29 平均算出部
30 閾値算出部
34 第2補正信号算出部
35,36 フィルタ
37,38 スケーリング部
40 周期生成部
41 同期信号
42 RRH

Claims (10)

  1. 電力増幅回路に入力する変調波信号のピーク電力対平均電力比 (Peak-to-Average Power Ratio:以下、特許請求の範囲において「PAPR」という。)を低減するための信号処理回路であって、
    前記変調波信号のIQベースバンド信号の瞬時電力を算出する電力算出部と、
    前記瞬時電力の上限又は下限若しくはこれらの双方が所定の閾値相当となるように、前記IQベースバンド信号の振幅を制限する信号処理部と、
    前記信号処理部で用いる前記閾値を所定の制御周期ごとに更新する閾値更新部と、
    を備えていることを特徴とする信号処理回路。
  2. 前記制御周期ごとの前記IQベースバンド信号の平均電力を算出する平均算出部を更に備えており、
    前記閾値更新部は、算出された前記平均電力に基づいて前記制御周期ごとの前記閾値を算出する請求項1に記載の信号処理回路。
  3. 前記制御周期は、前記IQベースバンド信号の平均電力が変動する可能性のある周期である請求項2に記載の信号処理回路。
  4. 前記信号処理回路は、LTE(Long Term Evolution )方式の送信機に使用されており、前記制御周期は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex )のシンボル周期に設定されている請求項3に記載の信号処理回路。
  5. 前記信号処理回路は、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式の送信機に使用されており、前記制御周期は、クローズドループ送信電力制御の制御周期に設定されている請求項3に記載の信号処理回路。
  6. 前記制御周期と同期する同期信号を外部装置から取得し、前記同期信号に基づいて前記制御周期を生成する周期生成部を更に備えている請求項2に記載の信号処理回路。
  7. 前記信号処理部は、算出された前記瞬時電力がその上限を規定する第1の閾値よりも大きい前記IQベースバンド信号を、当該第1の閾値相当の瞬時電力に抑制するクリッピング処理を行うものであり、
    前記閾値更新部は、前記第1の閾値を所定の制御周期ごとに更新する請求項1〜6のいずれか1項に記載の信号処理回路。
  8. 前記信号処理部は、算出された前記瞬時電力がその下限を規定する第2の閾値よりも小さい前記IQベースバンド信号を、当該第2の閾値相当の瞬時電力に底上げするブースティング処理を行うものであり、
    前記閾値更新部は、前記第2の閾値を所定の制御周期ごとに更新する請求項1〜6のいずれか1項に記載の信号処理回路。
  9. 前記信号処理部は、算出された前記瞬時電力がその上限を規定する第1の閾値よりも大きい前記IQベースバンド信号を、当該第1の閾値相当の瞬時電力に抑制するクリッピング処理と、算出された前記瞬時電力がその下限を規定する第2の閾値よりも小さい前記IQベースバンド信号を、当該第2の閾値相当の瞬時電力に底上げするブースティング処理とを行うものであり、
    前記閾値更新部は、前記第1及び第2の閾値の双方を所定の制御周期ごとに更新する請求項1〜6のいずれか1項に記載の信号処理回路。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の前記信号処理回路と、その後段に配置された電力増幅回路とが搭載された送信機を有することを特徴とする通信装置。
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