JP2009054671A - 金属層研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミナなどの絶縁層上の溝中への、特にFeを含む埋め込み金属層を、研磨効率の高い酸性スラリーを用いてCMPで平坦化研磨したとき、この埋め込み金属の研磨表面に大きなディッシングが生じる現象を、使用スラリーを変えることなくディッシング量を大幅に抑制する。
【解決手段】溝を形成後、全面にストッパー層(めっき下地層、例えばRuなど)を積層し、溝内を除くストッパー層上に、埋め込み金属層より卑な金属からなる犠牲層(Fe含有金属に対してはAlなど)を積層し、その後、例えば、電気めっき法によって、Fe含有金属の埋め込みを行い、この埋め込み金属層をCMPにより同一スラリーを用いて、犠牲層の同じ高さまで平坦化を実施する。これによって、埋め込み金属層の研磨面のディッシングは効果的に抑制される。
【選択図】図5

Description

本発明は、絶縁層などに形成された溝に、例えば、めっきなどによって埋め込み形成された金属層を研磨によって平坦化するための金属層研磨方法に関し、特に、鉄(Fe)を含む磁性金属材料をダマシンプロセスで溝に埋め込み、これを化学機械研磨(CMP)法によって平坦化するときの金属層研磨方法に関する。
半導体デバイスをはじめとする各種電子デバイス製造において、絶縁層あるいは絶縁基板上に形成された溝などに、例えばめっきによって、埋め込み、かつ盛り上げて形成された金属層の、溝部での表面高さを基板表面と同一高さに加工する金属層研磨方法に関して、従来から、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)が数多く適用されてきた。
こういったCMPにおいては、埋め込んだ金属の表面をできるだけ基板表面と同一高さに平坦化するために、金属層の研磨レートと基板表面個所でのそれとの差を大きく、つまり溝の金属の研磨レートよりも研磨レートが遅い材料を用いて溝を除く基板表面で覆う、いわゆるストッパー層を形成して行うことが通常行われる。CMPの実施においては、その様な研磨レート差の効果が期待できる、スラリー(研磨剤)を用いることは勿論である。
例えば、磁気ヘッドの形成プロセスに関し、絶縁層に埋め込まれた、めっきで形成された磁性金属材料からなる主磁極層の上部面を、CMPによって絶縁層面と同一面で平坦化する例が、上記の様なストッパー層の適用を含めて報告されている(例えば、特許文献1、2など)。
特開2005−285193号公報 特開2006−107695号公報
しかし、上記のようなストッパー層を用いた場合でも、CMPを行う際の使用スラリーや研磨条件、また埋め込み溝のパターン形状・埋め込み金属や基板などの使用材料などによって、溝内の金属層が溝の両端に比べて中央部のへこみが大きい、例えば幅の広い溝の場合では皿状に窪むディッシングが生じることが報告されている(例えば、上記の特許文献1、2)。そういったディッシング発生の原因としては、ウエハー内でのめっき金属膜厚の不均一性やCMP研磨量のウエハー面内のばらつきなどによる部分的な過剰な研磨などが指摘され、それへの対応策として、例えば研磨圧力を低下させ、研磨速度を低くするなどの方法がある。
また、後に詳述するように、われわれが検討を進めている、磁気ヘッドの作製プロセスに適用するCMP工程で、従来行われてきた方法によって実施した場合においても、上記のディッシングが生じている。この場合、アルミナ基板上に深さ250〜300nmとし、幅20μm程度からより細い150nmの各種溝に、ストッパー層としてRuを用い、そこにNiFeを電気めっきで埋め込み、その後ストッパー層表面とNiFe電気めっき埋め込み層表面とを同じ高さとするように、CMPにより、研磨レートの高く、従って素子製造効率の高い非常に有用な、pH7未満の酸性スラリーを用いて平坦化を行った。その結果、深さ150nmないしそれ以上のディッシングが発生した。これに対処すべく、研磨圧力を下げるなどの対策を講じたが、このディッシング抑制には殆ど効果が無かった。
こういった、素子製造上不可欠な、めっき埋め込み金属の平坦化を図るダマシンプロセスにおいて、CMPの際に、上記のようなディッシングが生じると、この例では、高密度記録対応の磁気ヘッドとしての性能が確保できなくなる。
そこで本発明の課題は、この様な、ダマシンプロセスを含む、埋め込み金属の平坦化CMP工程において、ディッシングが抑制される金属層研磨方法を提供することにある。
本発明の金属層研磨方法は、
基板上に絶縁層を積層する工程と、
前記絶縁層上に溝を形成する工程と、
前記溝及び前記絶縁層を覆うように第1の金属層を積層する工程と、
前記溝の内部を除く前記第1の金属層上に第2の金属層を積層する工程と、
前記溝を埋め込みかつ前記第2の金属層上に第3の金属層を積層する工程と、
化学機械研磨によって前記第3の金属層を前記第2の金属層と同じ高さまで平坦化する第1の平坦化工程とを含み、
前記第2の金属層は前記第3の金属層よりも卑な金属からなることを特徴とする。
また、
前記化学機械研磨において、酸性スラリーを使用することを特徴とする。
また、
前記第1の平坦化工程の後、更に前記第3の金属層を前記絶縁層と同じ高さまで平坦化する第2の平坦化工程を含むことを特徴とする。
また、
前記第3の金属層は、鉄ニッケル合金(FeNi)、または鉄コバルト合金(FeCo)、または鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi)からなることを特徴とする。
そして、
前記第2の金属層は、アルミニウム(Al)、またはマグネシウム(Mg)、またはそれらを含む金属からなることを特徴とする。
溝への埋め込み金属を研磨加工するCMP平坦化プロセスにおいて、スラリーを介して、埋め込み金属とストッパー層(兼めっき下地層)間での電池作用によると考えられる埋め込み金属層に表面の生じる大きなディッシングが、従来方法においては生じていた。
本発明の金属研磨方法の、埋め込み金属より卑な金属層をストッパー層上に犠牲層として形成してからCMP平坦化プロセスを実施することで、ディッシングを大幅に抑制することが可能となる。
特に、この方法は、Feを含む金属(磁性材料)のCMPプロセスに有効である。
さらに、本方法は、従来の方法に比べ、単に金属層を一層分追加積層するのみで適用が可能な方法であり、導入容易な点でも優れた方法と言えよう。
(ダマシンプロセスにおけるCMPの実施検討)
図1に、従来の方法によって実施したダマシンプロセスを説明するための、各工程および各状況における形成基板の断面図を示す。
図1(1)に示すように、Al (酸化アルミニウム、アルミナ)の基板101に、幅約150nm、深さ約250nm、ピッチ約200nmの繰り返しV字型の溝を形成し、その上に、厚さ約50nmのRu(ルテニウム)からなるストッパー層102を形成し、さらにその上に、ストッパー層102をめっき下地層として、電気めっきによってFeNi(鉄ニッケル合金)からなるめっき金属層103を埋め込み形成する。このとき、めっき金属層103は、溝を十分埋め込んだ上に、更にストッパー層102面上、約300nm以上積層されるようにする。
基板101で示したものは、Alなど以外に他の絶縁基板を用いることや、導電性基板上に形成された、十分な厚さを有するAlをはじめとする他種の絶縁層でもかまわない。
次に、図1(2)に示すように、めっき金属層103をストッパー層102の表面と同じ高さに平坦化するため、スラリー(F−200、またはFS200、いずれもバイコウスキー社製、pH7未満の酸性スラリー)を用いて、CMP(Chemical Mechanical Polishing、化学機械研磨)処理を行う。ここに用いたスラリーは、中性スラリーなどに比べ研磨速度が高く、素子製造の効率の点から優れた、かつ有用なものを選んでいる。
めっき金属膜104の平坦化の進行によって、図1(3)のように、理想的にはストッパー層102上ではめっき金属層は無くなり、溝部分のみに埋め込まれた構造になる。
しかし、図1(4)に示すように、このCMP研磨では、研磨実施の結果、めっき金属層103の面とストッパー層102が研磨面に表出すると、めっき金属層103の表面に急激なディッシング104(金属層の上面中央部分付近からの凹みをここではディッシングと称する)が生じる。このディッシングの深さは、典型的には約150nmあるいはそれ以上にも達した。図示した溝は断面がV形状であるが、より幅が広い、例えば20μm幅、深さ250nmの溝における埋め込み金属層においても、形状は皿状であって、深さが同等の約150nmの平坦底面をもつディッシングが生じる
こういった急激なディッシング現象を解明するために、以下の検討実験を行った。
図2は検討実験用装置の模式図であって、ビーカーなどの容器105中に、CMPに用いたスラリー106を満たす。このスラリー106中に、図示するように、異なる二種の金属板、即ち、図中の金属試料X107と金属試料Yとを適切な間隔を置いて互いに向かい合うように配置し、両試料を結線109で電気的に接続する。この構成によってスラリー106を介して金属試料X、Yとで電気化学的接続が可能となる構成とする。
そしてこのスラリー106中に金属試料X・Yを、例えば、1時間放置した後に、スラリー106中に溶解して出た金属成分量(金属イオン濃度)を、例えば、原子吸光分析法(AAS;Atomic Absorption Spectroscopy)、あるいは
ICP(Inductively Coupled Plazma、高周波誘導結合プラズマ)発光分光分析法を用いて測定する。
表1は、金属試料X・Yをスラリー(F−200、pH7未満の酸性スラリー)中へ浸漬(常温、1時間)したときの、測定された溶出金属イオン濃度である。「FeNi単独」欄は、金属試料XをFeNi合金(90FeNi合金)とし、金属試料Yにはなにも接続しない状態(オープン状態)の場合であり、「FeNi−Ru」欄は、金属試料XをFeNi合金(90FeNi合金)とし、金属試料YにRu金属を接続した場合を表し、それぞれの場合で、金属浸漬後のスラリー中の、Fe,Ni,Al,Ruイオン濃度(μg/L)の測定結果(典型例)を示す。
Figure 2009054671
この表1から、FeNi単独の場合に比べ、FeNiとRuの組合せの場合に大量のFeイオンの溶出が測定されていることが解る。これは、後者の場合、スラリーを介してFeNiとRuの異種金属間で電気化学的接続が成立し、両者間による電池作用によって、Ruに比べて卑な金属(イオン化傾向の高い金属)である、FeNi合金中の、特にFeイオンが溶出したものと考えられる。
この状況は、図1(3)から(4)にかけてのCMP平坦化工程の状況と同じといえる。ここでは、ストッパー層102のRu層上のめっき金属層103のFeNi層が研磨されて無くなり、溝中のめっき金属層103のFeNi層と表出したストッパー層102のRu層の両者が、スラリーを介して接続された状態である。
このCMP工程におけるFeイオン溶出状況を図3(1)によって説明する。図3(1)は、図1(4)の一つの溝の断面模式図である。基板101上に形成された溝には、ストッパー層102を介してめっき金属層103が埋め込まれ、CMP研磨によるめっき金属層の平坦化プロセスでストッパー層102表面とめっき金属層103表面はスラリー106(F−200、pH7未満の酸性スラリー)に同時に接した状態になる。つまり、スラリーを介してFeNi層とRu層の異種金属間で電気化学的接続が成立し、図中、領域A(FeNi層表面)から、Ruに比べて卑な金属(イオン化傾向の高い金属)のFeが大量に溶出し、ディッシング104が発生するが、一方、領域B(Ru層表面)からは、Ruの溶出は相対的に非常に少ない。
よって、FeNiからなるめっき金属層表面は、CMP研磨中の段階で、これとRuストッパー層の表面がスラリーを介して電気化学的接合が成立し、両者間による電池作用が生じると、盛んなFe(イオン)の溶出、即ちFeNi層の減少、それによって、埋め込み金属表面におけるディッシングの急速な進展を引き起こすものと理解できる。
以上の実験事実をもとに、図2の検討実験用装置を用いて、金属試料X107側に、FeNi合金、金属試料Y側に、Feよりも卑な(イオン化傾向の高い)Al(アルミニウム)を配し、表1で示したものと同様な実験を行った。その結果を、表2に示す。
Figure 2009054671
表2において、FeNi−Ru欄は、表1の下側の欄のそれと同じであって、比較のために記している。表2の、FeNi―Al欄を見ると、同一条件下で、Feの溶出量に比べ、Alの溶出量が約150倍となっている。また、Fe溶出量自体も、FeNi−Ruの場合よりも約40分の1に減少している。
このような検討実験によって得られた特性を利用することで、上記と同じスラリーを用い、同じCMP平坦化工程を行った場合において、ディッシングの大幅な抑制が可能となる。これを図3(2)に示した一つの溝の断面模式図によって説明する。本図において、アルミナの基板101上に形成された溝には、Ruからなるストッパー層102を全面積層する。次に溝内部を除く、基板平面部のストッパー層102上に、FeNiより先に溶出する、いわば犠牲となるような効果を有するAlからなる犠牲層110を積層する。そして、基板全面にFeNiからなるめっき金属層103を埋め込み、CMP研磨によりめっき金属層の平坦化プロセスで、犠牲層110表面とめっき金属層103表面はスラリー106(F−200、pH7未満の酸性スラリー)に同時に接した状態になるまで研磨し、その段階でCMPを停止する。
図3(2)はこのCMP停止時の状況を示したものである。このとき、スラリー106とめっき金属層103とが接した部分Cと、スラリー106と犠牲層110とが接した部分Dとは、犠牲層110のAlはめっき金属層103のFeよりも(またNiよりも)イオン化傾向が大きい卑な金属であることから、Alの溶出速度はFeのそれより圧倒的に速い(表2参照)。従って、CMPのよって、FeNi層を研磨し、Al層が表出した時点(あるいは、Al層を途中まで研磨、あるいは少なくともAl層をRu層表面上に存在させ得るまで研磨した時点)でCMPを停止し、スラリーと分離する処理(CMP装置から取り出し、基板洗浄を行うことなどの処理)を行えば、Al層は電池作用によって、その溶出速度が速いため若干あるいは相当の溶解は進むものの、FeNi層は電池作用による溶出速度が圧倒的に遅いために、その溶解は殆ど行われないと考えることができる。即ち、この時点で、図2(1)で説明したような、ディッシング104は殆ど発生しないこととなる。
(第1の実施例)
図4〜図5は、本発明の金属層研磨方法を説明するための、各製造工程の基板断面を示す模式図である。
図4(1)に示すように、Al (酸化アルミニウム、アルミナ)からなる、絶縁性の基板1上に、上面の幅150nm、深さ250nmの溝を、例えば、RIE(Reactive Ion Etching、反応性イオンエッチング)によって形成する。基板1については、Al 以外に、セラミック材料など他の絶縁材料が適用可能であり、また、これは、他の基板上に形成された所要に厚さを有する絶縁層であっても構わない。次いで、Ru(ルテニウム)からなるストッパー層3を積層する。この層は、スパッタリングによって、例えば50nm厚とする。ストッパー層は、後述のめっき金属層埋め込みのための、めっきシード層の役割を果たす。この場合、Ruの他に、Ta、Ti、及びそれらを含む合金など各種金属の適用も可能である。
次に、図4(2)に示すように、基板表面のレジストを塗布し、図4(3)に示すように、既知のフォトリソグラフィーを適用して、溝2の個所のみ覆うように、溝部分レジスト5を 形成する。
そして、図4(4)に示すように、基板全面にAl(アルミニウム)からなる犠牲層6を積層する。この層は、例えば、スパッタリングにより、50nmの厚さとする。犠牲層は、後に実施する、溝へのめっき埋め込み金属層の材料によって決定される。つまり、めっき埋め込み金属層の材料より、卑である金属(イオン化傾向が高い金属)材料を選択する。この様な、埋め込み金属層がFeを含む合金であるなら、Alの代わりにMg(マグネシウム)、またはそれらを含む合金なども適用可能である。
次に、図5(5)に示すように、溝2を覆っていた溝部分レジスト5を除くと同時にその上のAl層をリフトオフ法で除去して、溝内部以外の基板面上にAlの犠牲層6を残す。
次に、図5(6)のように、溝内を十分に埋め込んで基板表面を覆うように、ストッパー層3をめっきシード層として電気めっき法により、FeNiからなるめっき金属層7(例え場、基板平面上で300nm以上の膜厚)を形成する。
次に、図5(7)に示すように、スラリー(F−200、pH7未満の酸性スラリー)を用いて、CMPによるめっき金属層7の平坦化研磨を行い、Alからなる犠牲層6が全面露出した時点で研磨を停止する。こので用いるスラリーは、前述のように、研磨速度が高く素子製造効率の高い、有用な、酸性スラリーである。
次に、図5(8)に示すように、めっき金属層7の表面層を含んで、犠牲層6、ストッパー層3(めっきシード層)をイオンミリングで除去し、基板1の面と同じ高さを有する溝内に埋め込まれためっき金属層7を得る。
この埋め込まれためっき金属層のディッシング量(基板平面部からのディッシング深さ)を、AFM(Atomic Force Microscope、原子間力顕微鏡)を用いて測定したところ、この実施例(溝幅150nm)において、16〜17nmの値が得られ、犠牲層を用いない従来の方法によるディッシング量の約150nmに比べ、大幅にディッシング量が抑制されている。また、20μmと、より溝幅大きい実施例でもディッシング量12〜19nmが得られ、本方法の効果が確認できている。
本実施例において、使用スラリーをFS200(pH7未満の酸性スラリー)を用いた場合でも、本発明の方法を適用することで、従来と比べ同様な大きな抑制効果が得られる。
また、上記では、埋め込みめっき金属層として、FeNi合金(90FeNi合金)の例を挙げたが、FeとNiの混合比にこれに限らない。また他のFeを含む合金、例えば、FeCo合金、FeCoNi合金でも、同様な効果が得られる。
(第2の実施例)
本実施例は、図5(7)以降のプロセスを、以下の様に行って平坦化を行った。即ち、図5(6)のようにFeNiからなるめっき金属層7を形成した後、スラリー(F−200、pH7未満の酸性スラリー)を用いて、CMPによるめっき金属層7の平坦化研磨を行い、Alからなる犠牲層6が全面露出した時点で研磨を停止する。
そして、本実施例では、CMPのスラリーを、pH7の中性のもの(例えば、FINAL−3、バイコウスキー社製)に換えて、Ruからなるストッパー層3(めっき下地層でもあるこの層を、この場合は文字通りストッパー層3として用いる)まで、Alの犠牲層6を除くように平坦化研磨する。ここに使用するpH7の中性のスラリーは、研磨速度のかなり遅い、いわゆる仕上げ研磨などに用いられる種類のものである。そして、このスラリーの場合では、この平坦化研磨の終了段階では、めっき金属層の表面には、ディッシングは全くといってよいほどに見出されず、Ru層とFeNi層間での電池作用が生じてはいないものと考えられる。
次に、図5(8)に示すように、めっき金属層7の表面層を含んで、この場合はストッパー層3(めっきシード層)を、イオンミリングで除去し、基板1の面と同じ高さを有する溝内に埋め込まれためっき金属層7を得る。
この実施例においても、めっき金属層で観測されたディッシング量は、殆ど、第1の実施例の場合と同じ程度のものであって、本発明の効果を確認することができる。
以上の実施例から明らかの様に、本発明の金属研磨方法を適用することによって、溝への埋め込み金属を基板表面と同じ高さに研磨加工するCMP平坦化プロセスにおいて、スラリーが介在する埋め込み金属とストッパー層(兼めっき下地層)間での電池作用によると考えられる埋め込み金属層に表面の生じる大きなディッシングの抑制を、埋め込み金属より卑な金属層をストッパー層上に犠牲層として形成してからCMP平坦化プロセスを実施することで可能となる。特に、この方法は、Feを含む金属(磁性材料)のCMPプロセスに有効であるともいえる。
さらに、本方法は、従来の方法に比べ、単に金属層を一層分追加積層するのみで顕著な効果を得ることができ、導入容易な点でも優れた方法と言えよう。
以上の実施例を含む実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
基板上に絶縁層を積層する工程と、
前記絶縁層上に溝を形成する工程と、
前記溝及び前記絶縁層を覆うように第1の金属層を積層する工程と、
前記溝の内部を除く前記第1の金属層上に第2の金属層を積層する工程と、
前記溝を埋め込みかつ前記第2の金属層上に第3の金属層を積層する工程と、
化学機械研磨によって前記第3の金属層を前記第2の金属層と同じ高さまで平坦化する第1の平坦化工程とを含み、
前記第2の金属層は前記第3の金属層よりも卑な金属からなることを特徴とする金属層研磨方法。
(付記2)
前記化学機械研磨において、酸性スラリーを使用することを特徴とする付記1記載の金属層研磨方法。
(付記3)
前記第1の平坦化工程の後、更に前記第3の金属層を前記絶縁層と同じ高さまで平坦化する第2の平坦化工程を含むことを特徴とする付記1または2記載の金属層研磨方法。
(付記4)
前記第1の平坦化工程の後で、前記第2の平坦化工程の前において、中性スラリーを使用しての化学機械研磨によって前記第3の金属層を前記第1の金属層と同じ高さまで平坦化する第3の平坦化工程を含むことを特徴とする付記3記載の金属層研磨方法。
(付記5)
前記第3の金属層を積層する工程は、電気めっきによって行い、前記第1の金属層は前記めっきによる第3の金属層を積層する工程におけるシード用金属膜であることを特徴とする付記1ないし3のいずれかに記載の金属層研磨方法。
(付記6)
前記第2の平坦化工程は、イオンミリングによることを特徴とする付記3に記載の金属層研磨方法。
(付記7)
前記第3の金属層は、鉄ニッケル合金(FeNi)、または鉄コバルト合金(FeCo)、または鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi)からなることを特徴とする付記1ないし6のいずれかに記載の金属層研磨方法。
(付記8)
前記第2の金属層は、アルミニウム(Al)、またはマグネシウム(Mg)、またはそれらを含む金属からなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の金属層研磨方法。
(付記9)
前記第1の金属層は、ルテニウム(Ru)、タンタル(Ta)、Ti(チタニウム)またはそれらを含む金属からなることを特徴とする付記1ないし8のいずれかに記載の金属層研磨方法。
(付記10)
前記絶縁層は、酸化アルミニウム(Al)からなることを特徴とする付記1ないし9のいずれかに記載の金属層研磨方法。
従来のダマシンプロセスを説明する図 検討実験用装置を説明する図 CMP工程におけるFeイオン溶出状況を説明する図 第1の実施例を説明する図(その1) 第1の実施例を説明する図(その2)
符号の説明
1、101 基板
2 溝
3、102 ストッパー層
4 レジスト
5 溝部分レジスト
6、110 犠牲層
7、103 めっき金属層
104 ディッシング
105 容器
106 スラリー
107 金属試料X
108 金属試料Y
109 結線

Claims (5)

  1. 基板上に絶縁層を積層する工程と、
    前記絶縁層上に溝を形成する工程と、
    前記溝及び前記絶縁層を覆うように第1の金属層を積層する工程と、
    前記溝の内部を除く前記第1の金属層上に第2の金属層を積層する工程と、
    前記溝を埋め込みかつ前記第2の金属層上に第3の金属層を積層する工程と、
    化学機械研磨によって前記第3の金属層を前記第2の金属層と同じ高さまで平坦化する第1の平坦化工程とを含み、
    前記第2の金属層は前記第3の金属層よりも卑な金属からなることを特徴とする金属層研磨方法。
  2. 前記化学機械研磨において、酸性スラリーを使用することを特徴とする請求項1記載の金属層研磨方法。
  3. 前記第1の平坦化工程の後、更に前記第3の金属層を前記絶縁層と同じ高さまで平坦化する第2の平坦化工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の金属層研磨方法。
  4. 前記第3の金属層は、鉄ニッケル合金(FeNi)、または鉄コバルト合金(FeCo)、または鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi)からなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の金属層研磨方法。
  5. 前記第2の金属層は、アルミニウム(Al)、またはマグネシウム(Mg)、またはそれらを含む金属からなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の金属層研磨方法。
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JP2011096705A (ja) * 2009-10-27 2011-05-12 Fujitsu Ltd 基板製造方法及び基板

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