JP2009053073A - 中性子チョッパー - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、コンパクトに構成され、中性子導管を容易に近接配置できるとともに、真空漏れが発生しにくい中性子チョッパーを提供することを目的とする。
【解決手段】中性子チョッパー1は、内部に密閉空間を形成するとともに中性子が通過可能な窓部13を有するハウジング10と、前記ハウジング10の内部に固定された固定軸20と、前記固定軸20に回転自在に支持されるとともに、前記ハウジング10内を通過する中性子を遮断可能な遮断部33が設けられたロータ30と、前記ハウジング10の内部に配設される、前記ロータ30を回転させるための電動機40と、を備える。そして、前記電動機40の固定子41は前記固定軸20に固定され、前記電動機40の回転子42は前記固定子41から前記固定軸20周りの回転力を受けるとともに、前記ロータ30に固定されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、中性子を試料に照射し、散乱された中性子から試料内部の構造等を分析する中性子散乱実験装置に利用される中性子チョッパーに関する。
中性子散乱実験装置は、中性子を試料に照射して、試料で散乱された中性子を観測して試料の物性(内部構造)を分析するものである。当該中性子散乱実験装置において、中性子発生源にてパルス状に発生した中性子は、中性子導管(例えば、スーパーミラー等)により低損失で中性子を輸送できるように設計されたビーム輸送系によって試料まで導かれる。途中、中性子チョッパー等にてそのビームの時間幅を適宜整形、選別される。試料に入射された中性子は、その試料内の原子・分子配列、運動の様相に応じて、特定の角度・特定の速度で散乱されて、中性子検出器によって検出される。散乱された中性子のエネルギーは、パルス状の中性子ビームの飛行時間を測定することによって決定され、散乱強度の角度依存性等と共に解析されて、実験結果が抽出される。
中性子発生源としての核破砕中性子源では、陽子が液体水銀標的に衝突した瞬間に、高速中性子が発生し、それが瞬時に伝送される。中性子散乱実験装置による観測は、非常に高精度、高感度で実現されるので、所定間隔で発生する当該高速中性子がバックグラウンド源となり、観測を妨げる要因となる。
非特許文献1には、この高速中性子を遮断する装置としての中性子チョッパー(いわゆるTチョッパー)が開示されている。この中性子チョッパーは、数百meV以上の不要に高いエネルギーを有する中性子を遮断するのに十分な質量の金属ハンマーを装備した回転体と、それをパルス中性子の発生に同期した高精度で回転させる機構とを有する。具体的には、真空容器内において、中性子を遮断するために、高Ni材料のInconelX−750でできたハンマーがロータと一体的に設けられている。そして、真空容器の外側に設置されたモータからの動力が磁気シールユニットを介して当該ロータに伝達され、ロータ及びハンマーが回転する。このハンマーで高速中性子が発生する時間原点(t=0)近傍だけビームラインを遮断することにより、その高速中性子が実験装置の下流側に伝送されるのを防ぐ。分析実験に必要とされる中性子はエネルギーが低く飛行速度が遅いため、これらの高速中性子に比べれば遅い時刻に中性子チョッパーの位置に到達する。そのため、ハンマーの回転のタイミングを調整することで、その到達時刻にはハンマーがビームラインを遮断しないようにできるので、必要な中性子ビームの輸送を損なわずに、バックグラウンド源となる不要な高速中性子のみを除去することができる。
大久保隆治、外4名、第7回高エネ研メカ・ワークショップ報告集"中性子 T0チョッパーの開発"、[online]、インターネット〈URL:http://ilc.kek.jp/MechWS/2006/〉
ここで、大気中を中性子が通過すると空気の分子に衝突・散乱し、減衰するため、中性子チョッパーの前後に、中性子導管をできるだけ近接して設置する必要がある。しかしながら、非特許文献1に記載された中性子チョッパーは、モータやモータの動力を伝達するための機構が中性子チョッパーを形成するハウジングの外に配置されているため、中性子導管を当該ハウジングに近接配置しにくい構成となり問題となる。
また、非特許文献1に記載された中性子チョッパーは、大気側にあるモータから真空側にあるハンマーに動力を伝達する構成であるため、真空漏れが発生し易く問題となる。
更に、真空漏れを抑制するための磁気シールユニットや、モータからハンマーに動力を伝達するためのカップリング、タイミングベルト等、多くの機器を要し、コストが増加することや、中性子チョッパーが大型化してしまうことが問題となる。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、コンパクトに構成され、中性子導管を容易に近接配置できるとともに、真空漏れが発生しにくい中性子チョッパーを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明は、中性子を試料に照射し、散乱された中性子から試料内部の構造等を分析する中性子散乱実験装置に利用される中性子チョッパーに関する。
そして、本発明に係る中性子チョッパーは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明の中性子チョッパーは、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る中性子チョッパーにおける第1の特徴は、内部に密閉空間を形成するとともに中性子が通過可能な窓部を有するハウジングと、前記ハウジングの内部に固定された固定軸と、前記固定軸に回転自在に支持されるとともに、前記ハウジング内を通過する中性子を遮断可能な遮断部が設けられたロータと、前記ロータを回転させるために、前記ハウジングの内部に配設されるとともに前記固定軸と前記ロータとの間に設けられた電動機と、を備えることである。
この構成によると、遮断部が設けられたロータを回転させるための電動機がハウジング内部に配設されているため、電動機からロータまでの動力伝達系がハウジング内で完結する。その結果、ハウジングにおいてハウジング内外を連通するような経路が少なくなり、真空漏れが発生しにくい構成となる。また、電動機や当該電動機の動力を伝達するための機構がハウジングの外に配置されないため、中性子チョッパーの前後に設置される中性子導管を中性子チョッパーのハウジングに近接して配置し易い構成となる。
また、電動機が、固定軸とロータとの間に設けられており、ロータの回転中心近傍に駆動機構が集中して配置される。その結果、駆動機構の配置スペースが過度に大きくなることなく、駆動機構、及び、当該駆動機構やロータ等を内包するハウジングをコンパクトに構成することができる。これにより、中性子チョッパーを小型化することが可能になる。
また、本発明に係る中性子チョッパーにおける第2の特徴は、前記電動機の固定子は前記固定軸に固定され、前記電動機の回転子は前記固定子から前記固定軸周りの回転力を受けるとともに、前記ロータに固定されていることである。
この構成によると、固定子が固定軸に安定して支持されるとともに、固定子との相互作用により回転子が受ける回転力がロータの回転に直接寄与することになるため、効率よくロータを回転することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る中性子チョッパーを用いた分光器の概略図である。
本実施形態に係る中性子チョッパーとしてTチョッパーを例に挙げて説明する。Tチョッパー1は、例えば、図1に示すような、
試料9の原子配列構造、原子、分子の運動状態と物性や機能の関係等に関する情報を得るための中性子実験装置100に好適に用いられる。中性子実験装置100は、パルス中性子発生源2と、ビームシャッター3と、Tチョッパー1と、ディスクチョッパー4と、試料槽5と、真空散乱槽6と、ビームストッパ7と、中性子導管8と、を有する。
パルス中性子発生源2は、パルス状の白色中性子(中性子ビーム)を発生させるものである。ここで、白色中性子とは、様々なエネルギー(速度)を有する中性子の集まりである。当該パルス中性子発生源2として、例えば、核破砕中性子源においては、所定の繰り返し周期(例えば、25Hz)で入射する高エネルギー(例えば、3GeV)の陽子ビームを標的(例えば、液体水銀)に衝突させ、核破砕によってパルス状の中性子ビームを発生させることができる。
中性子導管8は、パルス中性子発生源2とビームシャッター3との間、ビームシャッター3とTチョッパー1との間、Tチョッパー1とディスクチョッパー4との間、ディスクチョッパー4と試料槽5との間等に配設され、白色中性子中の中性子を損失しないように各装置に導くものである。尚、中性子導管8として、例えば、導管の内壁にNiを貼り付け、全反射を利用して中性子を導くものが用いられる。
ビームシャッター3は、パルス中性子発生源2から発生して試料槽5に向かう中性子を遮断可能なシャッターである。
ディスクチョッパー4は、中性子ビームを通過する通過部と中性子ビームを遮断する遮断部とを有するディスクを回転させて、白色中性子のパルスの整形を行ったり、白色中性子から、あるエネルギー(速度)だけを有する単色中性子を選別したりするための中性子チョッパーである。
真空散乱槽6は、試料9の後方に配置され、試料9に入射されて散乱された中性子を検出可能な検出器6aを有している。当該検出器6aにより検出された中性子の散乱角度や速度が解析されることにより、試料9の原子配列構造、原子、分子の運動状態と物性や機能の関係等に関する情報を得ることができる。
チョッパー1は、パルス中性子発生源2から高速中性子が発生する時間原点近傍だけ中性子のビームラインを遮断することにより、その高速中性子が実験装置の下流側(試料槽5側)に伝送されるのを防ぐための中性子チョッパーである。
以下、このTチョッパー1について詳述する。
図2は、図1に示すTチョッパー1において中性子の進行方向と略平行に配置される固定軸20と直交する断面を模式的に示す図である。図3は、図2に示すTチョッパー1のX−X断面矢視図である。また、図4は、図2に示すTチョッパー1のY−Y断面矢視図である。
図2〜図4に示すように、Tチョッパー1は、ハウジング10と、ハウジング10に固定された固定軸20と、固定軸20に回転自在に支持されるロータ30と、ロータ30を回転させるための電動機40と、を備えている。
ハウジング10は、前後に開口する円柱状空間10Aが内側に形成された本体部11と、当該本体部11の前後を覆うように設置された一対の端面部12・12と、を有する。端面部12・12は、ハウジング10内の円柱状空間10Aが密閉されるように、Oリングを介してボルト等により本体部11に対して取り付けられている。
図3に示すように、一対の端面部12・12は、上端部近傍位置において、互いに対面する位置に開口部12a・12aを有しており、当該開口部12a・12aを覆うように、薄肉板状のビーム窓13・13(窓部)が設けられている。ビーム窓13は、例えば、アルミニウムからなり、中性子は、当該ビーム窓13を通過することができる。
尚、ビーム窓13は、ハウジング10内の円柱状空間10Aが密閉されるように、Oリングを介してボルト等により端面部12に対して取り付けられている。
また、一対の端面部12・12には、円柱状空間10Aの中心軸と交差する位置において、取付穴12b・12bが形成されており、当該取付穴12b・12bに対して固定軸20の両端部が固定されている。尚、固定軸20は、端面部12・12に対して相対回転できないように固定されている。そして、取付穴12bを外側から覆うように、蓋部材14が取り付けられている。
尚、蓋部材14は、ハウジング10内の円柱状空間10Aが密閉されるように、Oリングを介してボルト等により端面部12に対して取り付けられている。
ハウジング10の周りには、地面に対して固定された支持枠15が設けられている。ハウジング10は当該支持枠15に対してボルト等で固定されている。
ロータ30は、略円筒状に形成され、例えば、アルミニウム合金等で構成される。図3及び図4に示すように、当該ロータ30には、円筒軸方向両端部において円筒中心(固定軸20側)に向かって延出する支持部31・31がボルト等により固定されている。この支持部31・31は、固定軸20が貫通可能な円形状の空所を中心部に有する円板状部材により構成される。また、当該支持部31・31と固定軸20との間には、ころがり軸受32・32が介設されている。即ち、ロータ30は、支持部31・31と、ころがり軸受32・32と、を介して固定軸20に対して回転自在に支持されている。
また、ロータ30は、外周面の一部において、半径方向を深さ方向とするとともに円筒軸方向における一端の近傍部から他端の近傍部まで延びる溝部30aが形成されている。尚、当該溝部30aの縁部は、円筒軸方向において直線状に延びて互いに対面する一対の凸条部30b・30bとなるように、円筒状のロータ30の外周面を段状に切削することにより形成されている。
溝部30aには、ハンマー33(遮断部)が嵌め込まれて固定されている。当該ハンマー33は、数百meV以上のエネルギーを有する中性子を遮断するのに十分な質量の金属からなり、例えば、高Ni材料のInconel X−750により、中性子の進行方向(図3中、矢印Aで示す方向)における長さが約300mm程度となるように構成されている。尚、本実施形態においては、3つのハンマーブロックが中性子の進行方向に並んで配置され、ハンマー33を構成しているが、これらのハンマーブロックが一体的に形成されていてもよい。ハンマー33は、中性子の進行方向と垂直な断面(図2参照)が略正方形状に形成された頭部33aと当該頭部33aよりも幅狭で延びる胴部33bとからなり、当該頭部33aをロータ30の外周面から突出させた状態で、胴部33bを溝部30aに挿入され、当該溝部30aの縁部を構成する一対の凸条部30b・30bと胴部33bとを貫通する複数のボルト34によりロータ30に対して固定されている。
尚、ハンマー33は、ロータ30の回転時において、当該ハンマー33が固定軸20に対して鉛直上方に位置したとき(図2に示す状態のとき)に、頭部33aにより一対のビーム窓13・13の間を直線的に結ぶ経路が遮られるようにロータ30に対して固定されている。
電動機40は、回転磁界をつくるために巻線をはめ込まれた固定子41と、固定子41の外側に所定の隙間を有して設けられ当該回転磁界により固定子41の周りを回転する回転子42を備えて構成される外回転子型の三相誘導電動機である。電動機40の固定子41は、固定軸20におけるロータ30を支持するための一対の軸受32・32の中間部に、図示しないボルト等により固定されている。また、電動機40における回転子42の回転中心軸が固定軸20の中心軸と同軸になるように、固定子41が固定軸20に対して固定される。また、電動機40の回転子42は、ロータ30の内周面に対して図示しないボルト等により固定されている。尚、電動機40の固定子41への電力供給は、例えば、固定軸20内を軸方向に貫通するように設けられた電力線等により行われる。
電動機40を駆動すると、回転子42には、固定子41から固定軸20周りの回転モーメントが作用し、回転子42及び当該回転子42に固定されるロータ30は、固定軸20周りに回転する。
次に、Tチョッパー1の動作について説明する。
チョッパー1のハウジング10内は、約1Pa程度の真空状態とされ、電動機40の駆動により、ロータ30及びハンマー33が固定軸20周りを回転する。電動機40の回転数は、パルス中性子発生源2におけるパルス中性子の発生に同期するように調整される。そして、Tチョッパー1内を高速中性子が通過しようとするときに、ハンマー33がビーム窓13・13の間の経路を遮断するように、回転のタイミングを調整することで、この高速中性子が実験装置の下流側に伝送されるのを防ぐことができる。
以上、説明したように、本実施形態に係るTチョッパー1は、内部に密閉空間を形成するとともに中性子が通過可能なビーム窓13・13を有するハウジング10と、ハウジング10の内部に固定された固定軸20と、固定軸20に回転自在に支持されるとともに、ハウジング10内を通過する中性子を遮断可能なハンマー33が設けられたロータ30と、ロータ30を回転させるために、ハウジング10の内部に配設されるとともに固定軸20とロータ30との間に設けられた電動機40と、を備える。
この構成によると、ハンマー33が設けられたロータ30を回転させるための電動機40がハウジング10内部に配設されているため、電動機40からロータ30までの動力伝達系がハウジング10内で完結する。その結果、ハウジング10においてハウジング10内外を連通するような経路が少なくなり、真空漏れが発生しにくい構成となる。
また、電動機40や電動機40の動力を伝達するための機構がハウジング10の外に配置されないため、Tチョッパー1の前後に設置される中性子導管8をTチョッパー1のハウジング10に近接して配置し易い構成となる。中性子導管8を近接配置することで、大気中を中性子が通過する長さを短くすることができ、中性子が空気の分子に衝突・散乱して減衰することを抑制できる。
また、電動機40が、ハンマー33の回転中心となる固定軸20とロータ30との間に設けられており、ロータ30の回転中心近傍に駆動機構が集中して配置される。その結果、駆動機構の配置スペースが過度に大きくなることなく、電動機40等の駆動機構、及び、当該駆動機構やロータ等を内包するハウジングをコンパクトに構成することができる。これにより、Tチョッパー1を小型化することが可能になる。
また、電動機40の固定子41は固定軸20に固定されているので、電動機40の固定子41が固定軸20に安定して支持される。また、固定子41と固定軸20とが略一体的に形成されるため電動機40をより小型化することができる。
また、電動機40の回転子42は固定子41から固定軸20周りの回転力を受けるとともに、ロータ30に直接固定されて、電動機40による回転力がロータ30の回転に直接作用する構成であるため、固定子41との相互作用により回転子42が受ける回転力がロータ30の回転に直接寄与することになる。したがって、効率よくロータ30を回転することが可能になる。また、電動機40によりロータ30を回転させるためにタイミングベルト等の回転力伝達部材が不要となる。このように、駆動機構が簡易な構成なため、製造コストを削減できるとともに、故障等が発生しにくく、メンテナンス費用を削減することも可能である。
また、中性子を遮断する遮断部であるハンマー33と、ロータ30とが別部材により構成されており、ハンマー33のみに中性子遮断材であるInconelX−750を用いて構成されている。これにより、ロータ30は、比較的安価な部材により形成できるため、材料コストを削減することができる。尚、中性子を遮断する遮断部をロータと別部材により構成する場合に限らず、遮断部をロータと一体的に形成してもよい。この場合、ボルト等の取付部材が不要となるため、部品点数を削減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。例えば、以下のように変形して実施することができる。
(1)本実施形態においては、ロータ30の円周方向における一の位置にハンマー33が設けられたTチョッパーを例示したが、この場合に限られず、ロータの円周方向にハンマーが複数設置されたTチョッパーに本発明を適用することもできる。
(2)遮断部としてのハンマーを有するTチョッパーに本発明を適用する場合に限らず、ディスク部分を遮断部として有するディスクチョッパー等の中性子チョッパーに本発明を適用することもできる。
(3)ロータを回転させるための電動機は、三相誘導電動機に限らず、固定子と回転子との相互作用により回転モーメントが回転子に作用するような他の外回転子型電動機を適宜用いることができる。
(4)固定子41を固定軸20に直接固定する構成に限らず、電動機40のハウジング等を介して固定軸20に取り付けた構成であってもよい。また、回転子42をロータ30に直接固定する構成に限らず、減速機等を介して電動機40の回転をロータ30に伝達する構成としてもよい。また、固定子41に回転磁界を発生させるための巻線を設ける場合に限らず、回転子側に巻線を設け、ブラシ等を介して当該回転子側に電力供給する構成としてもよい。
本発明の実施形態に係る中性子チョッパーを用いた分光器の概略図である。 図1に示すTチョッパーにおいて固定軸と直交する断面を模式的に示す図である。 図2に示すTチョッパーのX−X断面矢視図である。 図2に示すTチョッパー1のY−Y断面矢視図である。
符号の説明
1 Tチョッパー(中性子チョッパー)
10 ハウジング
13 ビーム窓(窓部)
20 固定軸
30 ロータ
33 ハンマー(遮断部)
40 電動機
41 固定子
42 回転子
100 中性子実験装置

Claims (2)

  1. 内部に密閉空間を形成するとともに中性子が通過可能な窓部を有するハウジングと、
    前記ハウジングの内部に固定された固定軸と、
    前記固定軸に回転自在に支持されるとともに、前記ハウジング内を通過する中性子を遮断可能な遮断部が設けられたロータと、
    前記ロータを回転させるために、前記ハウジングの内部に配設されるとともに前記固定軸と前記ロータとの間に設けられた電動機と、
    を備えることを特徴とする中性子チョッパー。
  2. 前記電動機の固定子は前記固定軸に固定され、
    前記電動機の回転子は前記固定子から前記固定軸周りの回転力を受けるとともに、前記ロータに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の中性子チョッパー。
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