JP5464366B2 - 核種分析方法、核種分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、原子核から発せられる蛍光ガンマ線を検出・分析することによって核種を識別する核種分析方法、核種分析装置に関する。
原子から発せられる特性X線を調べることによって物質に含まれる元素を分析・識別する技術は広く用いられている。これに対して、例えば原子力発電の放射性廃棄物等の分析においては、元素の識別だけでなく、その同位体(陽子数が同じで中性子数のみが異なる原子核をもつ元素)の識別までもが必要になる。質量分析を行うことによって同位体の分析を高精度で行うことができるものの、質量分析は破壊分析であるため、非破壊でこの分析を行う技術が要求されている。
同位体を識別するためには、原子核の核種を分析することが必要であり、このためには、原子核から発せられる特有のエネルギーをもつガンマ線を調べることが有効である。ガンマ線はX線と比べて高い物質透過率をもつため、非破壊であることに加え、遮蔽された容器中の物質に対して分析を行うことができるという利点も有する。
この分析方法としては、核共鳴散乱(Nuclear Resonance Fluorescence:NRF)によって発生した蛍光ガンマ線を用いる方法が有効である。NRFガンマ線を用いた分析方法については、例えば非特許文献1に記載されている。この分析方法においては、試料に対してガンマ線を照射することによりこのガンマ線を原子核に吸収させた後で、同じエネルギーで放射されたガンマ線を測定する。このエネルギーは、原子核の核種毎に定まるため、放出された蛍光ガンマ線を調べることにより、核種の分析(同位体の組成分析等)が可能である。この際、原子核の壊変等は生じないため、この分析は非破壊で行われる。この分析方法において、試料に照射するガンマ線のエネルギーとしては、その励起エネルギーに対応して数MeV程度が必要である。また、NRFの反応断面積は小さいため、これを用いて高精度の分析を行うためには、充分な強度のガンマ線が必要となる。こうしたガンマ線としては、例えば制動放射光等が用いられている。制動放射光は、線形加速器(LINAC)等によって得られた高エネルギーの電子をターゲットに衝突させて減速する際に発するガンマ線やX線である。
例えば、208PbのNRFガンマ線としては、エネルギーが5.512MeVのものがある。208Pbが含まれる試料にこのエネルギーのガンマ線を照射した場合に、208Pbの原子核は、励起された後で、このエネルギーをもつ蛍光ガンマ線を発する。このガンマ線を検出して分析することによって、208Pbの組成分析を行うことができ、その強度のマッピングを行うことによって、試料中の208Pbの分布を調べることもできる。試料に含まれる複数の核種の分析を同様に行うことにより、核種組成の定量分析を行うことも可能である。ただし、ガンマ線の検出においては、NRFガンマ線と無関係のガンマ線が混在すると、ガンマ線検出器が検出するバックグラウンドが高くなるために、NRFガンマ線の検出精度が低くなるという問題がある。このため、高いS/N比でこうした測定を行うためには、単色性が高く高強度のガンマ線源が必要である。
非特許文献2には、よりこの分析方法に適したガンマ線として、レーザー逆コンプトン(Laser Compton Scattering:LCS)ガンマ線を用いる技術が記載されている。LCSガンマ線は、加速器によって得られた高エネルギーの電子線にレーザー光(可視光、赤外光等)を正面衝突させ、レーザー光が逆向きに散乱される際に電子のエネルギーが移動することによって高エネルギー化されたガンマ線である。このLCSガンマ線の特徴は、高エネルギー、高い単色性、高い指向性をもつことである。また、一般にレーザー光の波長(エネルギー)は一定であるが、電子のエネルギーを調整することによってガンマ線のエネルギーを調整することができる。高エネルギーの電子を得る加速器としては、エネルギー回収型リニアック(Energy Recovery Linac)を用いることができる。また、LCSガンマ線は、使用したレーザー光の偏光方向がそのまま保存されているという特徴をもつ。このため、非特許文献3においては、このレーザー光を偏光させることによってLCSガンマ線を偏光させ、炭素のような軽い元素の原子核についての分析を行った例が記載されている。
このように、特にLCSガンマ線を用いたNRF分析を行うことにより、高精度かつ非破壊で核種の分析を行うことができる。
W.Bertozzi、S.E.Korbly、R.J.Ledoux、and W.Park、「Nuclear resonance fluorescence and effective Z determination applied to detection and imaging of spatial nuclear material、explosives、toxic substances and contraband」、Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B261(2007)、p331、2007年 R.Hajima、T.Hayakawa、N.Kikuzawa、 and E.Minehara、「Proposal of nondestructive radionuclide assay using a high−flux gamma−ray source and nuclear resonance fluorescence」、Journal of Nuclear Science and Technology、vol.45、No.5、p441、2008年 大垣英明、紀伊俊輝、増田開、豊川弘之、鈴木良一、菊沢信宏、静間俊行、早川岳人、羽島良一、峰原英介、「レーザー逆コンプトン散乱γ線による核共鳴散乱を用いた物質同定−軽核の同定」、日本原子力学会「2008年春の学会」講演予稿集、40頁(2008年)
上記の通り、偏光したLCSガンマ線を用いてNRF分析を行う場合には、高精度の分析を行うことが可能である反面、このガンマ線の吸収によって発生する蛍光ガンマ線の発せられる方向は、この蛍光ガンマ線を発する遷移のメカニズムにより異なる。このため、異なる方向に発せられたガンマ線を検出することが必要になり、高価なガンマ線検出器を複数個設けることが必要になった。また、これに伴い、分析装置全体の構成が複雑になった。
すなわち、単純な構成で高精度のNRF分析を行うことは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の核種分析装置は、パルスレーザー光と高エネルギー電子との衝突によって発生したレーザーコンプトンガンマ線を試料に照射した際に試料中の原子核から発せられる蛍光ガンマ線を検出することによって前記試料における原子核核種を分析する核種分析装置であって、直線偏光されたパルスレーザー光を発するレーザー光源と、前記パルスレーザー光の偏光方向を垂直な2方向に切り替える偏光方向切替部と、前記偏光方向切替部から出力されたパルスレーザー光と前記高エネルギー電子とを衝突させてレーザーコンプトンガンマ線を発生させるガンマ線発生部と、前記レーザーコンプトンガンマ線を前記試料に照射させる照射部と、前記レーザーコンプトンガンマ線の光軸から垂直な方向に前記試料から発せられた蛍光ガンマ線を検出するガンマ線検出部と、前記偏光方向切替部において切り替えられた2つの偏光方向に対応する前記ガンマ線検出部の出力を用いて前記試料の原子核核種を分析する算出部と、を具備することを特徴とする。
本発明の核種分析装置において、前記偏光方向切替部は、高速軸が主面内に存在し回転軸を中心に45°の角度で回転する構成とされたλ/2波長板を具備することを特徴とする。
本発明の核種分析装置は、前記レーザーコンプトンガンマ線の放射角度を制限するコリメータが用いられたことを特徴とする。
本発明の核種分析装置は、前記ガンマ線検出部における検出タイミングが、前記レーザー光源における前記パルスレーザー光の発振タイミングと同期して設定されたことを特徴とする。
本発明の核種分析装置は、前記レーザーコンプトンガンマ線の光軸上における前記試料の後方に配置されたモニター用ガンマ線検出器を具備し、前記算出部において、前記ガンマ線検出部の出力を前記モニター用ガンマ線検出器の出力で規格化された値を用いて前記試料の原子核核種を分析することを特徴とする。
本発明の核種分析方法は、パルスレーザー光と高エネルギー電子との衝突によって発生したレーザーコンプトンガンマ線を試料に照射した際に試料中の原子核から発せられる蛍光ガンマ線を検出することによって前記試料の原子核核種を分析する核種分析方法であって、第1の偏光方向に直線偏光された第1のパルスレーザー光を前記高エネルギー電子に衝突させて発生した第1のレーザーコンプトンガンマ線を前記試料に照射し、前記第1のレーザーコンプトンガンマ線の光軸から垂直な方向に前記試料から発せられた蛍光ガンマ線を検出する第1の検出ステップと、前記第1の偏光方向と垂直な第2の偏光方向に直線偏光された第2のパルスレーザー光を前記高エネルギー電子に衝突させて発生し、前記第1のレーザーコンプトンガンマ線と同一方向に放射された第2のレーザーコンプトンガンマ線を前記試料に照射して前記試料から発せられた蛍光ガンマ線を、前記第1の検出ステップと同一の箇所で検出する第2の検出ステップと、前記第1の検出ステップにおいて検出された蛍光ガンマ線強度と、前記第2の検出ステップにおいて検出された蛍光ガンマ線強度とから前記原子核核種を分析する分析ステップと、を具備することを特徴とする。
本発明の核種分析方法において、前記第1のパルスレーザー光及び前記第2のパルスレーザー光は、同一のレーザー光源から発せられたパルスレーザー光をλ/2波長板に透過させて生成され、前記第1のパルスレーザー光及び前記第2のパルスレーザー光が前記λ/2波長板を透過する際の光軸の回りにおいて、前記第2の検出ステップにおける前記λ/2波長板の高速軸を、前記第1の検出ステップにおける前記λ/2波長板の高速軸から45°回転させた設定とすることを特徴とする。
本発明の核種分析方法は、前記第1の検出ステップにおいて、前記蛍光ガンマ線の検出タイミングを前記第1のパルスレーザー光の発振タイミングと同期させ、前記第2の検出ステップにおいて、前記蛍光ガンマ線の検出タイミングを前記第2のパルスレーザー光の発振タイミングと同期させることを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、単純な構成で高精度のNRF分析を行うことができる。
本発明の実施の形態となる核種分析装置の構成を示す図である。 発明の実施の形態となる核種分析装置において用いられる回転式波長板の構成を示す図である。 発明の実施の形態となる核種分析装置において用いられる回転式波長板の機能を示す図(a:垂直偏光、b:水平偏光)である。 垂直偏光のLCSガンマ線が試料に入射した場合に発せられるE1遷移ガンマ線とM1遷移ガンマ線の状況を示す図である。 238Uと239Puが混在する場合に使用するLCSガンマ線のスペクトルの設定の一例である。 本発明の実施の形態となる核種分析装置におけるパルスレーザー光の出力波形(a)、NRFガンマ線の出力波形(b)、ノイズ波形(c)である。
以下、本発明の実施の形態に係る核種分析装置の構成について説明する。この核種分析装置においては、レーザー逆コンプトン(Laser Compton Scattering:LCS)ガンマ線を用いた核共鳴散乱(Nuclear Resonance Fluorescence:NRF)によって発生した蛍光ガンマ線が検出される。図1は、この核種分析装置10を上側から見た構成図である。
ガンマ線発生部11においては、電子加速装置111によって、高エネルギーまで加速された電子線112が図中右方向に放射される。一方、レーザー光源12によって発せられたレーザー光13は、回転式波長板(偏光方向切替部)14を透過し、ガンマ線発生部11中の反射鏡113で反射され、電子線112と同じ光軸上で電子線112中の高エネルギー電子と正面衝突するように設定される。
これにより、レーザー光13は高エネルギー電子から逆コンプトン効果によってエネルギーを得て散乱され、LCSガンマ線15となり、図中右側に発せられる。LCSガンマ線15は、反射鏡113を透過し、コリメータ16を透過することによってその放射角が制限され、試料チャンバー(照射部)17中に設置された試料100に照射される。
試料100における原子核は、このLCSガンマ線15を吸収し、核共鳴散乱によって、吸収したLCSガンマ線15と同じエネルギーのNRFガンマ線21を発する。このNRFガンマ線21は、入射したLCSガンマ線15の光軸と垂直な方向に発せられ、試料チャンバー17中において試料100と同じ水平面上かつこの光軸と垂直の方向に設置されたNRFガンマ線検出器(ガンマ線検出部)22で検出される。また、試料チャンバー17中において試料100の後方のLCSガンマ線15の光軸上にあるモニター用ガンマ線検出器23は、試料100を透過した透過LCSガンマ線24を検出する。
試料チャンバー(照射部)17には駆動部25が接続されており、駆動部25は、ステッピングモーター等を用いて試料チャンバー17の位置を制御する。これにより、LCSガンマ線15の光軸と垂直な面内方向における試料100の位置を制御し、試料100中の所望の位置にLCSガンマ線15を照射することができる。これにより、その位置に応じたNRFガンマ線21の強度分布を測定し、マッピングを行うことも可能である。
制御部(算出部)26は、例えばマイクロコンピュータであり、電子加速装置111、レーザー光源12、回転式波長板14、NRFガンマ線検出器22、モニター用ガンマ線検出器23、駆動部25と接続され、これらの制御を行う。また、NRFガンマ線検出器22、モニター用ガンマ線検出器23で得られた検出結果が入力され、後述する核種分析処理も行う。
ここで、電子加速装置111は、電子銃等で発生した低エネルギーの電子を例えばMeV以上のエネルギーまで加速し、例えばエネルギー回収型線形加速器(ERL:Energy Recovery Linac)が用いられる。これによって加速された電子のエネルギーは単一である。すなわち、電子線112は単色である。ただし、そのエネルギーは可変であり、その制御は制御部26によって行われる。電子線112のエネルギーを設定することによって、LCSガンマ線15のエネルギーを設定することができる。
レーザー光源12は、一定の波長のレーザー光(可視光あるいは赤外光)13を発振する。このレーザー光13はパルス状に発振されたパルスレーザー光である。また、このレーザー光13は垂直方向(図1における紙面と垂直方向)に直線偏光しているものとする。ランダム偏光されたレーザー光を発振させ、これを偏光子に透過させることによって直線偏光させてもよい。
回転式波長板(偏光方向切替部)14は、垂直偏光されたレーザー光13の偏光方向を制御する。特に、レーザー光13の光軸を変えずに、その偏光方向を垂直な2方向に制御する。回転式波長板14の構成を図2(a)(b)に示す。ここで、図2(a)は、回転式波長板14全体の斜視図である。回転式波長板14は、円形のλ/2波長板141の中心に回転軸142が接続されて構成されている。回転軸142の中心軸は、レーザー光13がこのλ/2波長板141を透過する際の光軸と平行である。
図2(b)は、円形のλ/2波長板141における高速軸143と低速軸144の関係を示す図である。高速軸143、低速軸144は共にλ/2波長板141の主面内にあり、高速軸143に沿った偏光方向がある場合と、低速軸144に沿った偏光方向がある場合とでは、1/2波長の位相差が生ずるように、その厚さは設定される。この構成は、通常のλ/2波長板として知られるものと同様であり、入射光が直線偏光された場合に、その偏光方向を回転させる作用をもつ。この際、レーザー光13の波長に応じたλ/2波長板141を用いることができる。
この構成における回転式波長板14の入射前、出射後におけるレーザー光13の偏光の状況を、図3に示す。ここでは、レーザー光13の電場ベクトルが模式的に示されており、入射前は偏光方向は垂直方向であるものとする。まず、図3(a)に示されるように、高速軸143が垂直方向とされた場合に垂直偏光されたレーザー光13が入射した場合、これから出射するレーザー光13も垂直偏光となる。一方、このλ/2波長板141を角度θだけ回転させた場合には、その偏光方向は2θだけ回転する。従って、θ=45°とした場合、図3(b)に示されるように、垂直偏光されたレーザー光13が入射した場合には、これから出射するレーザー光13は水平偏光となる。この回転角度の制御は、回転軸142に接続されたステッピングモーターによって行うことができる。この制御も、制御部26によって行うことができる。この際、λ/2波長板141の平面度が充分高ければ、その回転動作によるレーザー光13の光軸の変動は無視できる程度となる。
こうして偏光方向が制御されたレーザー光13は、反射鏡113を介して高エネルギーの電子線112と正面衝突し、電子線112と同じ方向(レーザー光13と反対の方向)にLCSガンマ線15が発せられる。レーザー光13が直線偏光している場合、このLCSガンマ線15も直線偏光となり、その偏光方向はレーザー光13と同一となる。LCSガンマ線15は反射鏡113を透過し、鉛等の吸収体で構成されたコリメータ16中の開口部を通過する。この開口部以外におけるLCSガンマ線15は吸収体に吸収されるため、これにより、その放射角が狭い範囲に限定されたLCSガンマ線15が、試料チャンバー17中に設置された試料100に照射される。非特許文献1〜3に記載されるように、これによって、試料100からNRFガンマ線21が発せられる。なお、ガンマ線の物質透過能は高いため、試料チャンバー17中の試料100に対して充分な強度のLCSガンマ線15を照射することができる。このため、試料チャンバー17は、LCSガンマ線15を透過させる任意の材料で構成することが可能である。また、容器内に収容された試料100を用いることもできる。
電子線112とレーザー光13が共に単色であり、かつこれらが理想的に正面衝突した場合には、これらの光軸上で得られるLCSガンマ線15も単色となる。しかしながら、この散乱過程では、この光軸からわずかにずれた角度においてもLCSガンマ線15は発生し、そのエネルギーは、光軸上よりは低くなる。すなわち、実際にはLCSガンマ線15は完全な単色ではなく、そのスペクトルにはわずかな広がりをもつ。従って、コリメータ16によってその出射方向(放射角)を制限することにより、そのスペクトルにおける広がりは制限される。あるいは、電子線112及びレーザー光13が単色の場合であっても、コリメータ16を用いて、LCSガンマ15線のスペクトルにおける広がりを制御することができる。
NRFガンマ線検出器22、モニター用ガンマ線検出器23としては、例えばゲルマニウム検出器等の半導体検出器を用いることができる。これによれば、ガンマ線の強度だけでなく、そのエネルギースペクトルも測定することが可能である。これにより、広いエネルギー幅においてガンマ線を検出することが可能である。
入射するLCSガンマ線15が直線偏光している場合、試料100から発せられるNRFガンマ線21が発せられる方向とその偏光方向は、NRFガンマ線21に対応した遷移のメカニズムによって異なる。図4は、この状況を図3同様に模式的に示す図である。
主なこの遷移の種類としては、電気双極子遷移(E1遷移)と磁気双極子遷移(M1遷移)がある。図4においては、垂直方向に偏光した(その電場ベクトルの方向が垂直方向である)LCSガンマ線15が試料100に照射された場合に発せられるNRFガンマ線21がE1遷移ガンマ線211である場合とM1遷移ガンマ線212である場合の状況が示されている。E1遷移ガンマ線211、M1遷移ガンマ線212共に、LCSガンマ線15の光軸と垂直な方向に発せられる。ただし、E1遷移ガンマ線211は、水平方向(LCSガンマ線の偏光方向と垂直な方向)に発せられ、M1遷移ガンマ線212は、垂直方向(LCSガンマ線15の偏光方向と同じ方向)に発せられる。E1遷移ガンマ線211の偏光方向は垂直方向(LCSガンマ線15と同じ方向)であり、M1遷移ガンマ線212の偏光方向はLCSガンマ線15の光軸と同じ方向である。すなわち、LCSガンマ線15の偏光方向が定まれば、E1遷移ガンマ線211とM1遷移ガンマ線212の放射される方向は定まり、これらは90°異なる方向に放射される。LCSガンマ線15の偏光がランダムである場合には、これらのNRFガンマ線21は、光軸と垂直な方向に等方的に発せられる。あるいは、LCSガンマ線15の偏光方向が定まっている場合には、その偏光方向に対して上記の関係となる方向にNRFガンマ線検出器22を設置しない限り、NRFガンマ線21を検出することは困難である。
ここで、ある特定の核種における共鳴エネルギーがNRFガンマ線21のエネルギーに対応する。この共鳴エネルギーは、原子核の核種によって定まる。従って、予めこの共鳴エネルギーがわかっている場合には、NRFガンマ線21をNRFガンマ線検出器22で検出し、そのエネルギーを調べることによって、試料100に含まれる原子核の核種を認識することができる。試料100に複数の核種が含まれる場合には、検出された各エネルギーのNRFガンマ線21の強度比を求め、各共鳴エネルギーに対応した共鳴反応の反応断面積(あるいはその比率)がわかれば、各核種の組成分析も可能である。
前記の通り、NRFガンマ線21のエネルギーは、吸収したLCSガンマ線15のエネルギーと同一であるため、LCSガンマ線15のエネルギー(スペクトル)を設定することによって、検出されるNRFガンマ線21のエネルギー範囲を定めることができる。この設定の一例を図5に示す。ここでは、検出すべき核種を238Uと239Puの2種類とする。238Uの共鳴エネルギーは1.846MeV、239Puの共鳴エネルギーは2.040MeVであることが知られている。ここで、現時点ではこれらの共鳴エネルギーに対応する遷移がE1遷移であるかM1遷移であるかは明確にはなっていないが、仮に238Uの1.846MeVに対応する遷移がM1遷移、239Puの2.040MeVに対応する遷移がE1遷移であるとする。LCSガンマ線15のエネルギースペクトルにおける広がり中にこの2つのエネルギーが含まれるように設定する。このためには、その半値幅が1.8MeV〜2.1MeV程度(FWHMで15%程度)となるように設定すればよい。この領域にピークのあるLCSガンマ線15を得るためには、電子線112のエネルギーを343MeVとし、レーザー光13の波長を1064nmとすればよい。スペクトルの半値幅は、前記の通り、コリメータ16の開口によって設定することが可能である。
この設定により、238Uと239Puを共に含む試料100からは、1.846MeVのガンマ線と2.040MeVのガンマ線が同時に放出される。しかしながら、これらのガンマ線は90°異なる方向に放射される。これを検出して238Uと239Puの組成分布比率を求める、すなわち、これらの核種が混在する際の核種分析方法について以下に説明する。
制御部26は、回転式波長板14の回転軸142に接続されたステッピングモーターを制御し、その高速軸143が垂直方向となるように制御する。これにより、レーザー光13は、垂直方向に偏光された第1のパルスレーザー光となる。従って、LCSガンマ線15は、図4に示されるように、垂直方向に偏光された第1のレーザーコンプトンガンマ線となる。このため、239PuのE1遷移による2.040MeVのガンマ線は、図4に示されるように水平方向に発せられ、試料100からみて水平方向に設置されたNRFガンマ線検出器22でこれを検出することが可能である(第1の検出ステップ)。一方、238UのM1遷移による1.846MeVのガンマ線は試料100から垂直方向にのみ放射されるため、NRFガンマ線検出器22はこれを検出しない。
次に、制御部26は、回転式波長板14の回転軸142に接続されたステッピングモーターを制御し、その高速軸143が垂直方向から45°傾いた角度(θ=45°)となるように制御する。これにより、レーザー光13は、水平方向に偏光された第2のパルスレーザー光となる。従って、LCSガンマ線15も水平方向に偏光された第2のレーザーコンプトンガンマ線となる。このため、図4とは逆に、238UのM1遷移による1.846MeVのガンマ線が水平方向に発せられ、試料100からみて水平方向に設置されたNRFガンマ線検出器22でこれを検出することが可能である(第2の検出ステップ)。一方、239PuのE1遷移による2.040MeVは試料100から垂直方向にのみ放射されるため、NRFガンマ線検出器22はこれを検出しない。
第2の検出ステップにおける238UのM1遷移による1.846MeVのガンマ線と、第1の検出ステップにおける239PuのE1遷移による2.040MeVのガンマ線とは、試料100から同一の方向に発せられる。このため、単一の(同一箇所に設置された)NRFガンマ線検出器22を用いてこれらを検出することが可能である。
次に、制御部(算出部)26は、第1の検出ステップにおける2.040MeVのガンマ線の検出強度と第2の検出ステップにおける1.846MeVのガンマ線の検出強度との比率と、1.846MeVに対応する238UのM1遷移の反応断面積と2.040MeVに対応する239PuのE1遷移の反応断面積の比率とから、238Uと239Puの組成比率を算出することができる(分析ステップ)。
このように、以上の構成においては、水平方向に設置されたNRFガンマ線検出器22のみを用いて、2つのガンマ線を検出することができる。この際、単一のNRFガンマ線検出器22を用いて、異なる2方向に発せられる2種類のガンマ線を検出することが可能である。偏光方向がランダムであるLCSガンマ線15(レーザー光13)を用いないで上記の測定を行えば、上記の2種類のガンマ線は図4のように定まった方向には発せられないため、単一のNRFガンマ線検出器22を用いて、2つのガンマ線を同時に検出することも可能である。しかしながら、この場合には、1.846MeVと2.040MeVという近接したエネルギーのガンマ線が同時に検出され、かつ各々のガンマ線は光軸と垂直な面内で等方的に放出されるため、検出される強度が低下する。このため、NRFガンマ線検出器22で検出されたエネルギースペクトルにおける両者の分離が困難であり、それぞれの強度の算出の精度が劣化する。これに対して、上記の方法によれば、1.846MeVのガンマ線と2.040MeVのガンマ線を分離して検出することができる。また、各々のガンマ線の検出強度が高くなるため、その方向に設置されたNRFガンマ線検出器22で各々の強度を高精度で算出することが可能である。
また、駆動部25を制御し、試料100が設置された試料チャンバー17を、LCSガンマ線15の光軸と垂直な面内で移動させ、その位置毎における1.846MeVのガンマ線と2.040MeVのガンマ線の検出強度をマッピングすれば、試料100における238Uと239Puの分布が測定できる。
この際、NRFガンマ線21を検出するためのガンマ線検出器を1台のみとして上記の分析を行うことができる。すなわち、単純な構成で高精度のNRF分析を行うことができる。また、試料100を破壊せずに上記の分析を行うことができ、ガンマ線の高い物質透過率のために、容器中にある試料100に対しても上記の分析を行うことができる。
上記においては、2種類の核種が混在する場合のこれらの組成比率を算出する場合について説明されたが、3種類以上の核種が混在する場合においても、同様に組成比率が算出できることは明らかである。
また、LCSガンマ線15の特徴は、レーザー光13と同期して発せられる点であり、レーザー光13の出力波形、出力タイミングは、レーザー光源12においては適宜制御することが可能である。このため、レーザー光13がパルス状である場合には、LCSガンマ線15もこれに応じたパルス状となる。図6は、この際のLCSガンマ線15の発振波形(a)、NRFガンマ線21の波形(b)、及びNRFガンマ線検出器22で検出されるノイズ波形(c)を模式的に示した図である。図において、レーザー光13の出力パルス波形に応じ、LCSガンマ線15のパルス間隔Tは100μs程度、パルス幅tは数10ns程度とすることができる。NRFガンマ線21は、入射するLCSガンマ線15からps程度の遅れで発生し、図6(b)に示されるように、その出力形状はLCSガンマ線15に準じた形状となる。
この測定においては、NRFガンマ線検出器22で検出されるバックグラウンドが問題となる。バックグラウンドとしては、自然放射線や、あるいは試料100に放射性核種が含まれる場合には、この放射性核種が発する崩壊ガンマ線がある。こうしたバックグラウンドとなるガンマ線(放射線)はランダムに発生するため、試料100に入射するLCSガンマ線15との相関は認められない。このため、NRFガンマ線検出器22のサンプリング時間を、図6中にハッチングで示された期間(幅TON)としてレーザー光源12の発振タイミングと同期させることにより、バックグラウンドの影響を低減することが可能である。この場合には、幅TONの時間内で計測されたノイズ成分のみがバックグラウンドとなり、幅TOFFの時間内で発生したノイズ成分はバックグラウンドとはならない。こうしたサンプリング動作は、NRFガンマ線検出器22の動作タイミングをこのように設定することにより容易に行われる。TONをNRFガンマ線21が発せられる時間に近い値とすることが、バックグラウンドの影響を低減する上では好ましい。このサンプリング期間の立ち上がりタイミングは、レーザー光源12の発振タイミングと同期させて設定することができる。例えば、レーザー光源12の出力パルスの立ち上がりタイミングからある一定の短時間後にサンプリングを開始する設定とすることができる。
あるいは、NRFガンマ線検出器22は連続的に動作させ、その検出結果を一時的に記憶し、この結果とレーザー光源12(LCSガンマ線15)の出力波形との時間相関をとる処理を行うことにより、実質的にTONの期間のみの出力を算出することも可能である
また、LCSガンマ線15の強度がパルス毎に安定であるとは限らない。この場合には、NRFガンマ線21の強度もそれに応じて変動するが、モニター用ガンマ線検出器23で検出される透過LCSガンマ線24の強度も変動する。従って、制御部26は、例えばNRFガンマ線検出器22の検出結果をモニター用ガンマ線検出器23の検出結果で規格化した値を用いることにより、より正確に上記の解析を行うことが可能である。
なお、上記の例においては、回転式波長板が偏光方向切替部として用いられたが、パルスレーザー光の偏光方向を垂直な2方向に切り替えることが可能な方式であれば、他の方式を用いることも可能である。例えば、入射前のパルスレーザー光の偏光方向を90°回転させる設定としたλ/2波長板をパルスレーザー光の光路に単に出し入れする形態とすることも可能である。ただし、この場合には、このλ/2波長板の有無によってパルスレーザー光の光軸のずれが発生しないようにこの切替動作を行うことが必要である。
また、上記の例においては、電子加速装置、レーザー光源、回転式波長板、NRFガンマ線検出器等を制御する制御部が、NRFガンマ線検出器の検出結果から核種の分析を行う算出部を兼ねる構成としたが、制御部と算出部を分離して設置してもよい。
また、上記の例においては、パルスレーザー光を直線偏光させることによってLCSガンマ線を直線偏光させた。しかしながら、LCSガンマ線を完全な直線偏光とする必要はなく、ある特定の方向の偏光成分が強ければ、同様に核種の分析が可能であることは明らかである。例えば、パルスレーザー光を楕円偏光としてもよい。また、LCSガンマ線の偏光方向を垂直と水平の2種類に切り替える設定としたが、90°異なる2方向であれば、垂直と水平以外の方向であっても、これに応じてNRFガンマ線検出器(ガンマ線検出部)の設置位置を適宜設定することにより、上記と同様の構成を実現することが可能である。また、偏光方向の切替角度は厳密に90°とする必要はなく、2種類の蛍光ガンマ線の検出強度が共に充分である限りにおいて、この角度を厳密に90°とする必要はない。
また、上記の例では、電子加速装置を、単色の電子線が得られるエネルギー回収型線形加速器であるとしたが、そのエネルギーが制御できるものであればこれに限定されず、単色性も不要である。例えば、高強度のパルスレーザー光をターゲットに照射してプラズマ化し、電子をこのレーザープラズマ中で加速するレーザー駆動型粒子線発生器を用いれば、電子加速装置をより小型化でき、好ましい。
また、上記の例では、レーザー光源の発するレーザー光の波長(エネルギー)は一定であるとしたが、これを可変とすることもできる。この場合、偏光方向切替部にλ/2波長板を用いた場合には、これを波長に応じて変えることが必要となる。
10 核種分析装置
11 ガンマ線発生部
12 レーザー光源
13 レーザー光(パルスレーザー光)
14 回転式波長板(偏光方向切替部)
15 LCS(Laser Compton Scattering)ガンマ線
16 コリメータ
17 試料チャンバー(照射部)
21 NRF(Nuclear Resonance Fluorescence)ガンマ線
22 NRFガンマ線検出器(ガンマ線検出部)
23 モニター用ガンマ線検出器
24 透過LCSガンマ線
25 駆動部
26 制御部(算出部)
100 試料
111 電子加速装置
112 電子線
113 反射鏡
141 λ/2波長板
142 回転軸
143 高速軸
144 低速軸
100 試料
211 E1遷移ガンマ線
212 M1遷移ガンマ線

Claims (8)

  1. パルスレーザー光と高エネルギー電子との衝突によって発生したレーザーコンプトンガンマ線を試料に照射した際に試料中の原子核から発せられる蛍光ガンマ線を検出することによって前記試料における原子核核種を分析する核種分析装置であって、
    直線偏光されたパルスレーザー光を発するレーザー光源と、
    前記パルスレーザー光の偏光方向を垂直な2方向に切り替える偏光方向切替部と、
    前記偏光方向切替部から出力されたパルスレーザー光と前記高エネルギー電子とを衝突させてレーザーコンプトンガンマ線を発生させるガンマ線発生部と、
    前記レーザーコンプトンガンマ線を前記試料に照射させる照射部と、
    前記レーザーコンプトンガンマ線の光軸から垂直な方向に前記試料から発せられた蛍光ガンマ線を検出するガンマ線検出部と、
    前記偏光方向切替部において切り替えられた2つの偏光方向に対応する前記ガンマ線検出部の出力を用いて前記試料の原子核核種を分析する算出部と、
    を具備することを特徴とする核種分析装置。
  2. 前記偏光方向切替部は、
    高速軸が主面内に存在し回転軸を中心に45°の角度で回転する構成とされたλ/2波長板を具備することを特徴とする請求項1に記載の核種分析装置。
  3. 前記レーザーコンプトンガンマ線の放射角度を制限するコリメータが用いられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の核種分析装置。
  4. 前記ガンマ線検出部における検出タイミングが、前記レーザー光源における前記パルスレーザー光の発振タイミングと同期して設定されたことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の核種分析装置。
  5. 前記レーザーコンプトンガンマ線の光軸上における前記試料の後方に配置されたモニター用ガンマ線検出器を具備し、
    前記算出部において、前記ガンマ線検出部の出力を前記モニター用ガンマ線検出器の出力で規格化された値を用いて前記試料の原子核核種を分析することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の核種分析装置。
  6. パルスレーザー光と高エネルギー電子との衝突によって発生したレーザーコンプトンガンマ線を試料に照射した際に試料中の原子核から発せられる蛍光ガンマ線を検出することによって前記試料の原子核核種を分析する核種分析方法であって、
    第1の偏光方向に直線偏光された第1のパルスレーザー光を前記高エネルギー電子に衝突させて発生した第1のレーザーコンプトンガンマ線を前記試料に照射し、前記第1のレーザーコンプトンガンマ線の光軸から垂直な方向に前記試料から発せられた蛍光ガンマ線を検出する第1の検出ステップと、
    前記第1の偏光方向と垂直な第2の偏光方向に直線偏光された第2のパルスレーザー光を前記高エネルギー電子に衝突させて発生し、前記第1のレーザーコンプトンガンマ線と同一方向に放射された第2のレーザーコンプトンガンマ線を前記試料に照射して前記試料から発せられた蛍光ガンマ線を、前記第1の検出ステップと同一の箇所で検出する第2の検出ステップと、
    前記第1の検出ステップにおいて検出された蛍光ガンマ線強度と、前記第2の検出ステップにおいて検出された蛍光ガンマ線強度とから前記原子核核種を分析する分析ステップと、
    を具備することを特徴とする核種分析方法。
  7. 前記第1のパルスレーザー光及び前記第2のパルスレーザー光は、同一のレーザー光源から発せられたパルスレーザー光をλ/2波長板に透過させて生成され、
    前記第1のパルスレーザー光及び前記第2のパルスレーザー光が前記λ/2波長板を透過する際の光軸の回りにおいて、前記第2の検出ステップにおける前記λ/2波長板の高速軸を、前記第1の検出ステップにおける前記λ/2波長板の高速軸から45°回転させた設定とすることを特徴とする請求項6に記載の核種分析方法。
  8. 前記第1の検出ステップにおいて、前記蛍光ガンマ線の検出タイミングを前記第1のパルスレーザー光の発振タイミングと同期させ、
    前記第2の検出ステップにおいて、前記蛍光ガンマ線の検出タイミングを前記第2のパルスレーザー光の発振タイミングと同期させることを特徴とする請求項6又は7に記載の核種分析方法。
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