JP2009052943A - 健康状態測定装置および測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】便を採取することなく、非接触で簡単に排便時の便の水分量を計測することができ、これによって、人の健康状態を知ることができる健康状態測定装置およびその方法を提供する。
【解決手段】排便時に非接触で便の水分量を計測するための健康状態測定装置Mであって、この健康状態測定装置は、排便時に併発されるガス中の所定成分の濃度を測定するガスセンサ5と、あらかじめ前記所定成分濃度−水分量換算データを記憶している記憶装置7と、前記ガスセンサで測定された所定成分濃度と換算データから前記便の水分推定値を演算する制御部8とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、腸内の健康状態を判断するための有力な指標の一つである排泄物中の水分量を、非接触で推定することのできる健康状態測定装置および測定方法に関する。
人の腸内の健康状態を知るための指標の一つとして便の水分量を計測することが行われている。通常は、排泄された便を採取して重量を計り、その後乾燥により水分を除去し再度重量を計ることで両重量の差を計測して水分量としている。
非接触で排泄物中の水分量を測定あるいは推定する技術は知られていないが、非接触で水分量を測定する技術としては、たとえば特許文献1がある。特許文献1には、土壌用の水分測定装置に関するものであって、土壌の表面温度を赤外線強度によって感知し、この表面温度と外気温度との差を求め、その温度差から水分量を算出することが開示されている。
一方、排泄物とともに排出されるガス成分を利用して、腸内状態を知る技術としては特許文献2〜5がある。特許文献2は、腸内状態報知装置およびその方法に関する本出願人の発明である。この装置では、排泄物から出る排泄ガス中の水素ガスをガスセンサで測定し、ガスセンサから出力された信号値に対応した腸内状態情報を腸内健康度判定用付属情報から抽出してユーザに報知するものである。腸内状態情報としては、腸内に存在する種々の菌の総数、ビフィズス菌の数、悪玉菌の数、腸内菌の総数のうちのビフィズス菌数の割合、又は、腸内菌の総数のうちの悪玉菌数の割合等を採用している。
特許文献3に開示される排泄ガス測定装置及び方法も本出願人の発明であり、排泄ガス中の水素ガスあるいはメタンガスをガスセンサで検出し、ビフィズス菌数を推定して腸内健康度を判定するものである。
特許文献4に開示される健康測定装置は、排泄時に発生した臭気を酸化触媒で脱臭し、そのときに要した酸化電流から臭気成分濃度を検出するものである。
さらに、特許文献5に開示される生体モニタ装置は、布製のT字帯にガスセンサを装着し、肛門から放出されたガスをガスセンサで検知してデータ化し、メモリに蓄えられたデータと過去のデータとを比較し、差が大きい場合など異常が認められる場合に表示装置に警告を表示するものである。
また、特許文献6は臭いセンサを用いて定性的に便の状態を推定するもので、定量的に計測するものではない。
特開2006−275615号公報。 特開2005−315836号公報。 特開2005−292049号公報。 特開平8−211048号公報。 特開平9−43182号公報。 特許3582172号公報。
便の水分量を測定するのに便を採取するのは面倒であり、また乾燥のための時間がかかるため迅速性に欠ける。また計測時に便が重量計に接触するため計測のたびに洗浄しなくてはならない。
また、非接触で水分量を測定する技術は特許文献1に記載されたようなものであり、土壌のような広範囲の水分量を測定するには好適であっても、便のように温度変化が激しく、しかも、すぐ便器溜水中に落下してしまうものについて表面温度を測定することは困難であった。
また、腸内の健康度を知る尺度としては、特許文献2〜特許文献5に記載されているように腸内細菌、あるいは臭気を利用したもののみが知られていた。
本発明の健康状態測定装置は、排便時に非接触で便の水分量を計測するための健康状態測定装置であって、この装置は、排便時に併発されるガス中の所定成分の濃度をガスセンサによって測定し、あらかじめ記憶装置に記憶しておいた所定成分濃度−水分量換算データを呼び出し、制御部において、上記所定成分濃度と換算データから便の水分量推定値を演算する機能を有する構成である。
上記所定成分としては二酸化炭素であることが好ましい。また、前記所定成分濃度−水分量換算データとして、二酸化炭素濃度と便中に含まれるカルボン酸濃度との換算データ、およびカルボン酸濃度と水分量との換算データを使用することができ、カルボン酸としては、酢酸または総カルボン酸を用いることができる。ここで総カルボン酸とは腸内菌の代謝により生成される総てのカルボン酸であり例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などを示す。
また、前記所定成分濃度−水分量換算データとして、二酸化炭素濃度と便に含まれる水分濃度との換算データを使用することもできる。
前記ガスセンサとしては、測定中の最高濃度(ピーク値)を前記所定成分濃度として検出可能であれば制限はない。さらに、前記ガスセンサと連動する排便検知手段を備えていてもよい。これにより大便を検知して確実にガスセンサのデータを取り込むので誤った情報を使用者に伝えることがなくなる。
本発明の健康状態測定装置は、例えば洋式便器に付設された衛生洗浄便座装置に内蔵したり、洋式便器の便座に内蔵したり、あるいは、既設の洋式便器に後付けすることができる。また、携帯型にして、どこのトイレに入っても手軽に便の水分を測定できるようにすることも可能である。
本発明の健康状態測定方法は、排便時に非接触で便の水分量を計測する健康状態測定方法であって、この方法は、ガスセンサを使用して排便時に併発されるガス中の所定成分濃度を測定し、次に、あらかじめ記憶装置に記憶しておいた所定成分濃度−水分量換算データを呼び出し、制御部において、上記所定成分濃度と換算データから便の水分量推定値を演算する。
本発明の健康状態測定装置および健康状態測定方法によれば、排泄物に直接触れることなく簡便に便の水分量を測定することができる。そのため、従来困難であった毎日の生活の中での体調の定常的チェックを可能とすることができる。
本発明においては便の水分量を健康状態の判断に使用する。体調が不良の場合には下痢や便秘となることがよくある。一般的には便秘の便は水分量が60%以下、水分量が90%を越えると下痢便であることがわかっている。したがって便に含まれる水分量を知ることで健康状態を管理することが可能になる。
以下、図面を用いて本発明を具体的に説明する。図1(a)〜(c)は、検出されたガス濃度から便の水分量を推定するための手順を示す一例であり、(a)は排便時に発生したガス中の二酸化炭素濃度V(電圧による)をガスセンサで測定した例を示すグラフである。横軸の時間(秒)は排便所要時間を表し、t1は排便開始時、t2は排便終了時である。ここでの排便時間とはガスセンサの出力が記憶された時間である。ガスセンサは、少なくとも最高濃度(ピーク値:Vp値)を検出することが可能であればどのようなものでも良い。Vp値は排便量が最も多い時点で出現するため、このときのガス濃度を採用すれば、より正確な水分量を推定することができる。なお、二酸化炭素濃度(センサ出力)のデータは、本装置が次に使用される前に当該濃度を消去するか、あるいは、別の記憶部に移行させることにより、データの混交を防止することができる。
図1(b)は二酸化炭素の最高濃度(Vp値)と便中の酢酸濃度との相関を示すグラフのモデルである。後述の実施例において詳細に説明するが、実測したところ便中の酢酸濃度と併発されたガス中の二酸化炭素濃度には本図のような相関があることが判明した。その理由は明確ではないが、便の水分量は含まれるカルボン酸の濃度によって左右され、このカルボン酸の一定割合が体内で水と二酸化炭素に分解されているためと推測される。したがって、カルボン酸の内の大部分を占める酢酸の濃度も上記二酸化炭素濃度と相関があることになる。ここでは、二酸化炭素のVp値に対応する酢酸濃度をCacとした。
図1(c)は酢酸濃度と水分量との相関を示すグラフのモデルである。便中の酢酸濃度と水分量の相関は、他に含まれる酸や塩基の影響を受けてデータは多少乱れるものの、ほぼ、直線的な関係を示すことが判明した。酢酸濃度と同様にカルボン酸濃度を使用することもできる。なお、二酸化炭素濃度から直接水分量を推定することもできる。
本グラフから、上記の酢酸濃度Cacに対応する水分量、すなわち二酸化炭素濃度のVp値に対応する水分量Brを推測することができる。すなわち、Vpを得てそのVpから二酸化炭素と酢酸の関係をあらわすグラフに適用してCacを得、次いで酢酸と水分量の関係をあらわすグラフからCacに対応する水分量Brを得ることができる。得られた水分量Brを表示して本人に示したり、さらに、記憶部に蓄積しておき、適宜呼び出して時系列の水分量を表示することにより毎日の健康状態を管理することができる。
本発明の健康状態測定装置は、例えば洋式便器に付設された衛生洗浄便座装置に内蔵したり、洋式便器の便座に内蔵したり、あるいは、既設の洋式便器に後付けすることができる。また、携帯型にして、どこのトイレに入っても手軽に便の水分を測定できるようにすることも可能である。
図2は、本発明の健康状態測定装置Mを内蔵した洋式便器に付設された衛生洗浄便座装置の一例を示す(部分透視)外観図である。便器1に付設された健康状態測定装置を内蔵した衛生洗浄便座装置2と便鉢3周縁の頂部との間に設けたスペースを利用して脱臭ファン用排気通路4が設置されている。脱臭ファン用排気通路4内に二酸化炭素センサ5と排便検知手段である臭いセンサ6が取り付けられている。また、記憶装置7および制御部8は一体化して衛生洗浄便座装置2の後部内に組み込まれ、さらに、演算結果である水分量データの表示部9は、衛生洗浄便座装置の操作部10に組み込まれている。
すなわち、健康状態測定装置Mの構成は、二酸化炭素センサ5、臭いセンサ6、記憶装置7、制御部8および水分量データ表示部9からなる。なお、二酸化炭素センサ5および臭いセンサ6と制御部8とのデータ交換は結線により、また制御部8と表示部9とのデータ交換は赤外線により行っている。
図3は、本発明の健康状態測定装置(衛生洗浄便座装置に搭載)を使用した健康状態測定方法の手順を示す一例である。使用者(以後、「ユーザ」と呼ぶ。)の動作を左側に、衛生洗浄便座装置が行う処理(健康状態測定装置の処理を含む)を中央に、また、排便検知手段である臭いセンサの動作を右側に、それぞれ振り分けて表示した。
以下、本図を説明する。ユーザはトイレ内に入室し排便をして退室するのであるが、このトイレには本発明の健康状態測定装置が取り付けてあるため、退室する前には自分の便の水分量推定値を表示されることで、その日の体調を知り、あるいは継続的に測定していた場合は経時的な体調の変化を知ることができる。
ユーザが入室すると人体検知センサによって入室が検知される。するとガスセンサと臭いセンサのスイッチが入る。人体検知センサを使わない場合は、ユーザが健康状態測定装置の電源を手動で入れてもよい。
ユーザが着座すると着座センサが着座を検知し、ガスセンサと臭いセンサが記録および記憶を開始する。着座センサを使わずにユーザが各センサの始動スイッチを押してもよい。
ガスセンサと臭いセンサとは同時に稼動し記憶を開始する。ここで稼動開始時の両センサの時刻をt1とし、その時刻に対応するガスセンサの電圧値(Vol%濃度)をV1、臭いセンサの信号値をVs1と呼ぶ。
ユーザが排便を開始し終了するまで、両センサは一定時間txごとにデータVxおよびVsxを検出し、それらを記憶部に書き込む。
排便終了後、ユーザがおしり洗浄を開始する。このとき、洗浄ボタンと連動させて両センサの記録を終了させる。排便終了時の時間t2と各センサのそのときの検知データV2、Vs2が記憶される。なお、排便前または排便中に洗浄ボタンが使われるケースもあることを考慮する場合は、洗浄ボタンと連動させずにユーザが手動で記憶終了させる形式としてもよい。
さらに臭いセンサ側では、t1〜t2の範囲の最大値であるVsmaxを検索し、その値が閾値(Vc)よりも高いかどうかを比較する。もしVsmax≦Vcであった場合は排便なしと判断して臭いセンサとガスセンサの記録を消去する。Vsmax>Vcであった場合は排便ありと判断する。
排便ありと判断された場合、制御部ではt1〜t2の範囲で二酸化炭素濃度の最大値Vmaxを検索する。そしてVmaxの値またはVmaxから二酸化炭素濃度の最小値Vblを引いた値を測定値(ピーク値Vp)として記憶部に記録する。
以上のことにより、尿をしたときと便をしたときとの区別が確実に出来、排便を間違いなく検出できる。また人が長く滞在すると呼気によりセンサの出力が変動することがあるが、そのような排便ではない場合との区別ができる。
上述の図1(b)に示したような相関データに基づいてピーク値Vpに対応する酢酸濃度Cacを同定し、図1(c)の相関データに基づいて酢酸濃度Cacに対応する水分量Brを同定する。同定した水分量Brを記憶部に書き込み、さらに同定結果をユーザに表示等により報知する。
ユーザが離座すると、それを着座センサが感知し、また、退室すると人体検知センサによって退室が検知される。健康状態測定装置のスイッチは、離座または退室が検知されたときに電源offとする。
図4(a)〜(c)は、本発明の健康状態測定装置(洋式便器後付けタイプ)の一例を示す概要図であり、(a)は洋式便器の外観図であり、健康状態測定装置11は便鉢3の外側面に取り付けられている。また、(b)は(a)のA−A矢視図であって、健康状態測定装置11は、便座2と便鉢3周縁の頂部との間に設けたスペースを利用して設けられたフック型の吸入ファン用通路12によって便鉢3に固定されている。健康状態測定装置11内部には、吸入ファン13、二酸化炭素センサ5、一体化させた記憶装置7および制御部8が組み込まれている。
(c)には、便器に取り付けられた健康状態測定装置11を便座2に座ったユーザから見た状態(平面図)を示した。健康状態測定装置11の上面はコントロールパネルになっていてユーザ操作用ボタン14と水分量データ表示部915が設けられている。
図5は、本発明の健康状態測定装置(洋式便器後付けタイプ)を使用した健康状態測定方法の手順を示す一例である。ユーザの動作を左側に健康状態測定装置による処理を右側に振り分けて表示した。
まずユーザが入室しユーザ操作ボタンの中の動作開始スイッチを入れる。すると、健康状態測定装置の吸入ファンが起動し、次にガスセンサの起動および表示画面の起動が行われ、さらにガスセンサからの出力の記憶も開始される。ここで稼動開始時のガスセンサの検出時刻をt1とし、その時刻に対応するガスセンサの電圧値(Vol%濃度)をV1と呼ぶ。
ユーザが排便を開始し終了するまで、ガスセンサは一定時間txごとにデータVxを検出し、それらを記憶部に書き込む。
排便終了後、ユーザはユーザ操作ボタンの中の計測開始スイッチを入れる。この操作により、検出時刻t2およびそれに対応するガスセンサの信号値V2が書き込まれ記憶部への書き込みが終了する。次に、制御部ではt1〜t2の範囲のガスセンサ出力の最大値Vmaxを検索する。そしてVmaxの値またはVmaxから二酸化炭素濃度の最小値Vb1を引いた値を測定値(ピーク値Vp)として記憶部に記録する。
上述の図1(b)に示したと同様な、二酸化炭素濃度と総カルボン酸濃度との相関データに基づいてピーク値Vpに対応する総カルボン酸濃度Ccbを同定し、図1(c)に示したと同様な総カルボン酸濃度と水分量との相関データに基づいて総カルボン酸濃度Ccbに対応する水分量Brを同定する。同定した水分量Brを記憶部に書き込み、さらに同定結果をユーザに表示等により報知する。
その後、ユーザが終了スイッチを押して健康状態測定装置の動作は終了する。これによって、ガスセンサ、表示画面および吸入ファンの動作も終了する。
図6は、本発明の健康状態測定装置(携帯タイプ)の一例を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は透視外観図である。(a)に示すように携帯タイプの健康状態測定装置は、本体16と検知部17とに分かれていて、本体16の表面には水分量データ表示部9と動作開始スイッチ18および計測開始スイッチ19が配置されている。なお、(b)に示すように健康状態測定装置は携帯および使用に便利なように薄型に設計している。
健康状態測定装置の構造は、(c)に示すように検知部17の先端部には吸気口17a、本体16内部には吸入ファン13、二酸化炭素センサ5、一体化させた記憶装置7および制御部8、位置検知手段21、さらには電池20が組み込まれている。
図7は、本発明の健康状態測定装置(携帯タイプ)を使用した健康状態測定方法の手順を示す一例である。ユーザの動作が左側に、健康状態測定装置による処理が右側に振り分けて表示してある。
まずユーザが入室し、健康状態測定装置の動作開始スイッチを入れる。すると、吸入ファンが起動し、次にガスセンサの起動および表示画面の起動も行われる。さらに超音波センサによる位置検知手段、すなわち、人体と吸気口17aとの距離を検知できる超音波センサが起動される。ユーザが吸気口17aの位置を適宜変化させると、超音波センサが最適位置を検知したときユーザに報知される機能である。次に、ガスセンサ出力の記憶が開始される。ここで記憶開始時のガスセンサの検出時刻をt1とし、その時刻に対応するガスセンサの電圧値(Vol%濃度)をV1と呼ぶ。
ユーザが排便を開始し終了するまで、ガスセンサは一定時間tx(例えば1秒)ごとにデータVxを検出し、それらを記憶部に書き込む。
排便終了後、ユーザは計測開始スイッチを入れる。この操作により、ガスセンサと吸入ファンは停止され、このときの検出時刻t2およびそれに対応するガスセンサの信号値V2が書き込まれ記憶部への書き込みが終了する。次に、制御部ではt1〜t2の範囲のガスセンサ出力の最大値Vmaxを検索する。そしてVmaxの値またはVmaxから二酸化炭素濃度の最小値Vb1を引いた値を測定値(ピーク値Vp)として記憶部に記録する。
二酸化炭素濃度と便の水分量との相関データに基づいてピーク値Vpに対応する水分量Brを同定する。同定した水分量Brを記憶部に書き込み、さらに同定結果をユーザに表示等により報知する。
その後、ユーザが動作開始(終了)スイッチを押して健康状態測定装置の動作は終了する。表示画面の終了については、上記動作開始(終了)スイッチを押したときに一緒に消去しても良いし、別途、表示画面終了ボタンを設けておいても良い。
(実施例)
以下、併発されたガス中の二酸化炭素濃度と水分量との相関を調べた実施例を示す。
実施例1(衛生洗浄便座装置への組込タイプ)
本実施例は、図2に示した衛生洗浄便座装置への組込タイプの健康状態測定装置を使用し、ほぼ図3に示した手順に沿って操作を行った。図8(a)は、本実施例で採用した、二酸化炭素濃度から水分量を推定する手順を示す概念図、および(b)、(c)は換算データである。(a)に示したように、排便時に併発されるガス中の二酸化炭素を利用して便中の酢酸濃度を推定し、さらに酢酸濃度から水分量を推定した。(b)は排便時に発生されたガス中の二酸化炭素濃度(電圧による。容量%で表示)のピーク値Vpと、そのときに採取した便中の酢酸濃度(μmol/g)との相関を調べたデータである。データのばらつきはあるものの、ほぼ直線的な相関があることが判った。また、(c)は便中の酢酸濃度と便の水分量との相関を示すデータである。このデータから見て、酢酸濃度と水分量には良好な相関があることが分る。
実施例2(洋式便器後付けタイプ)
本実施例は、図4に示した洋式便器後付けタイプの健康状態測定装置を使用し、ほぼ図5に示した手順に沿って操作を行った。図9(a)は、本実施例で採用した二酸化炭素濃度から水分量を推定する手順を示す概念図、(b)、(c)は換算データである。(a)に示したように、排便時に併発されるガス中の二酸化炭素を利用して便中の総カルボン酸濃度(全有機酸濃度。図中ではT−VFAと表示)を推定し、さらに総カルボン酸濃度から水分量を推定した。総カルボン酸には酢酸が最も多く含まれるが、その他プロピオン酸、酪酸等が含まれている。
図9(b)は排便時に併発されたガス中の二酸化炭素濃度(電圧による。容量%で表示)のピーク値Vpと、そのときに採取した便中の総カルボン酸濃度(μmol/g)との相関を調べたデータである。データのばらつきはあるものの、ほぼ直線的な相関があることが判った。また、図9(c)は便中の総カルボン酸濃度と便の水分量との相関を示すデータである。このデータから見て、総カルボン濃度と水分量には良好な相関があることが分る。
実施例3(携帯タイプ)
本実施例は、図6に示した携帯タイプの健康状態測定装置を使用し、ほぼ図7に示した手順に沿って操作を行った。図10は、本実施例で採用した二酸化炭素濃度からダイレクトに水分量を推定する手順を示す概念図と換算データである。排便時に併発されるガス中の二酸化炭素を利用して便の水分量を推定した。排便時に発生したガス中の二酸化炭素濃度(電圧による。容量%で表示)のピーク値Vpと、そのときに採取した便の水分量(%)との相関を調べたデータは、ばらつきはあるものの相関が認められた。
以上の各実施例によれば、併発ガス中の二酸化炭素濃度から便の水分量を推定することが十分可能であることが判った。また、実施例1の酢酸濃度あるいは実施例2の総カルボン酸濃度を経由する方法を採用すれば、各酸の濃度と水分量には良好な相関があるため、一段と良好な結果をもたらすとものと思われる。
便の水分量が定量的に計測できることにより、例えば同じ下痢便でもどの程度の水分量の下痢便かがわかるので、より詳しく便の状態がわかる。
(a)〜(c)は本発明に係る検出されたガス濃度から便の水分量を推定するための手順を示す一例。 本発明の健康状態測定装置(衛生洗浄便座装置に搭載)の一例を示す(部分透視)外観図 本発明の健康状態測定装置(衛生洗浄便座装置に搭載)を使用した健康状態測定方法の手順を示す図 本発明の健康状態測定装置(洋式便器後付けタイプ)の一例を示す概要図 本発明の健康状態測定装置(洋式便器後付けタイプ)を使用した健康状態測定方法の手順を示す図 本発明の健康状態測定装置(携帯タイプ)の一例を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は透視外観図 本発明の健康状態測定装置(携帯タイプ)を使用した健康状態測定方法の手順を示す図 実施例1で採用した二酸化炭素濃度から水分量を推定する手順を示し、(a)は概念図、(b)、(c)は換算データを示す図 実施例2で採用した二酸化炭素濃度から水分量を推定する手順を示し、(a)は概念図、(b)、(c)は換算データを示す図 実施例3で採用した二酸化炭素濃度から水分量を推定する手順を示す概念図と換算データを示す図
符号の説明
1…便器、2…衛生洗浄便座装置、3…便鉢、4…脱臭ファン用排気通路、5…二酸化炭素センサ、6…臭いセンサ、7…記憶装置、8…制御部、9…水分データ表示部、10…衛生洗浄便座装置操作部、11…健康状態測定装置(洋式便器後付タイプ)、12…吸入ファン用通路、13…吸入ファン、14…ユーザ操作用ボタン、16…健康状態測定装置(携帯タイプ)の本体、17…検知部、18…動作開始スイッチ、19…計測開始スイッチ、20…電池、21…位置検知手段、M…健康状態測定装置。

Claims (10)

  1. 排便時に非接触で便の水分量を計測するための健康状態測定装置であって、
    排便時に併発されるガス中の所定成分の濃度を測定するガスセンサと、
    あらかじめ前記所定成分濃度−水分量換算データを記憶している記憶装置と、前記ガスセンサで測定された所定成分濃度と換算データから前記便の水分推定値を演算する制御部と、
    を有することを特徴とする健康状態測定装置。
  2. 前記所定成分が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1に記載の健康状態測定装置。
  3. 前記所定成分濃度−水分量換算データは、二酸化炭素濃度と便中に含まれるカルボン酸濃度との換算データ、およびカルボン酸濃度と水分量との換算データからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の健康状態測定装置。
  4. 前記カルボン酸が酢酸または総カルボン酸であることを特徴とする請求項3記載の健康状態測定装置。
  5. 前記所定成分濃度−水分量換算データは、二酸化炭素濃度と便に含まれる水分量との換算データであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の健康状態測定装置。
  6. 前記ガスセンサは、測定中の最高濃度(ピーク値)を前記所定成分濃度として検出可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の健康状態測定装置。
  7. 前記ガスセンサと連動する排便検知手段を備えることを特徴とする請求項6に記載の健康状態測定装置。
  8. 洋式便器に付設された衛生洗浄便座装置に内蔵されるか、便座に内蔵されるか、或いは既設の洋式便器に後付けされることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の健康状態測定装置。
  9. 携帯型であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の健康状態測定装置。
  10. 排便時に非接触で便の水分量を計測する健康状態測定方法であって、この方法は、ガスセンサを使用して排便時に併発されるガス中の所定成分の濃度を測定し、次に、あらかじめ記憶装置に記憶しておいた所定成分濃度−水分換算データを呼び出し、制御部において、上記所定成分濃度と換算データから便の水分推定値を演算することを特徴とする健康状態測定方法。
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