JP2009052445A - オイル制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン始動時にオイルパンに貯留されているオイルの量を低減して、油温上昇を迅速に行わせるオイル制御装置を構成する。
【解決手段】エンジンのオイルパン4に連通路41を介して接続するシリンダ42にピストン43を内嵌し、このピストン43をオイル排出側に付勢するバネ44と、エンジンの吸気管18の負圧をピストン43に作用させてオイル貯留部Aのオイル吸排空間Sを拡大する圧力伝達経路45とを備え、油温センサ33での計測に基づいて圧力伝達経路45に備えた圧力設定弁46と、圧力調整弁48を制御してオイルパン4の油面を制御するECU30を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、オイル制御装置に関し、詳しくは、内燃機関のオイルパンに貯留されるオイルを制御する技術に関する。
上記のように構成されたオイル制御装置として、オイルパンの内部に縦壁状の仕切板を配置することで貯留空間を2つに分割し、仕切板に形成された開口に温度上昇に伴って開口を開放する開閉弁を備え、分割した一方の貯留空間からエンジンの潤滑のためのオイルを吸入するオイルパイプを配置したものが存在する(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、内燃機関(エンジン)の始動直後のようにオイルパンに貯留されているオイルの温度が低い場合には、開閉弁が閉じ状態に維持されるため、分割された貯留空間のうちオイルパイプが配置された側からオイルを吸入することになり、この貯留空間のオイルが良好に循環する結果、この貯留空間のオイルの温度上昇を短時間のうちに行え、オイルの温度が上昇した場合には、開閉弁が開放することで、他方の貯留空間の温度上昇も行えるようにしている。
また、内燃機関のオイル制御装置として、オイルパンの内部にトレー状のオイルパンセパレータを配置することにより、内部側の主室と、外部側の副室との2重構造にし、オイルパンセパレータに複数の連通孔を形成し、主室にエンジンの潤滑のためのオイルを吸入するオイル吸上管の下端のストレーナを配置したものが存在する(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2では、内燃機関(エンジン)の始動直後のようにオイルパンに貯留されているオイルの温度が低い場合には、主室からのオイルを吸上げるため、この主室のオイルのみが循環する。この結果、この主室のオイルの温度上昇を短時間のうちに行える。その後、温度上昇に伴いオイルの粘性が低下するに伴い、連通孔を介して主室に副室からオイルが流入できるようにしている。
特開2003−278519号公報 (段落番号〔0017〕〜〔0019〕、図1〜図3) 特開2003‐222012号公報 (段落番号〔0031〕〜〔0053〕、図4、図5、図9)
乗用車等の車両に備えられる内燃機関では、内燃機関の始動時にオイルパンに貯留されているオイルの温度が低く、オイルの粘性が高いため、エンジン内部の各摺動部の抵抗が増加し燃料消費量が増大する傾向にある。この不都合を解消するため、前記特許文献1や特許文献2に示される技術が考えられていた。
ここで、内燃機関の始動時においてオイルパンに貯留されているオイルの温度の迅速な上昇を考えると、特許文献1の技術では、エンジンの各部に供給されたオイルは、仕切板で分割された何れの空間にも還流するため、温度上昇の時間の短縮を図り難いものとなる。また、特許文献2の技術では、主室の外部の副室のオイルが主室の外周に接触する状態に存在するため、主室のオイルの温度が上昇する際に、この主室の温度が副室の温度に奪われ易い。更に、オイルパンを2重構造にするため、このオイルパンが内燃機関の下面から下方に突出して大型となる。
特許文献1、特許文献2に記載されたように、内燃機関の始動時にオイルパンに貯留されているオイルの一部の温度上昇を図ることの有効性は否定できず、改善が望まれている。
オイルパンにオイルを貯留した内燃機関では、始動時にオイルパンの油量を低減することにより、油温の迅速な上昇が実現するものであるが、例えば、オイルパンのオイルを電動ポンプ等で吸排するものでは構造が複雑化しやすく、簡便な構造が望まれていた。また、油面を低下させるものでは、車両の加速時に油面のレベルが変動する場合や、オイルパンのオイルの吸引量が増大して油面が適正なレベルより低下した場合には、潤滑系に供給されるオイルに対するエアーの混入を回避するために適正なレベルに戻すことも必要となり、この点にも改善の余地がある。
本発明の目的は、オイルパンに貯留されているオイルを制御する制御装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、車両に備えた内燃機関のオイルパンに連通し、前記オイルパンとの間でオイルの給排を行うようオイルを充満した容積可変のオイル貯留部を備えるとともに、前記車両の運転状態に応じて前記オイル貯留部の容積を増減させ、前記オイルパンのオイル量を調節する貯留部制御機構を備えた点にある。
この構成により、オイル貯留部の容積を増大させた場合には、オイルパンに貯留されたオイルがオイル貯留部に流入するため、オイルパンに貯留されているオイルの量が減少し、オイルの油面が低下する。従って、オイルパンに貯留されているオイルの量を適正に制御するオイル制御装置が合理的に構成された。
本発明は、前記貯留部制御機構が、前記内燃機関を潤滑するオイルの油温が低いほど前記オイル貯留部の容積を増大させ、前記油温が高いほど前記オイル貯留部の容積を減少させるように構成している。これによると、例えば、内燃機関の始動直後の運転状態であることを示す情報を取得した場合に、オイル貯留部の容積を増大させることにより、オイルパンに貯留されているオイル量を減少させ、短時間でオイルの温度上昇を図り得るものとなる。このように、オイルの温度に基づいてオイル貯留部の容積を調整することにより、オイルの温度が低い場合には、オイルパンのオイルの量を低減して短時間での温度上昇を実現する。
本発明は、前記貯留部制御機構が、前記内燃機関の吸気側流路の圧力低下に伴って前記オイル貯留部の容積を増大し、前記吸気側流路の圧力上昇に伴って前記オイル貯留部の容積を減少させても良い。これによると、内燃機関の稼動時に発生する負圧を利用してオイル貯留部の容量を減少させるので、専用のアクチュエータを備えなくとも、オイルパンのオイルを減少させることも可能となる。特に、内燃機関を始動し、アイドリング状態に維持した場合には、スロットルが閉じ姿勢に近いため、内燃機関の吸気側流路の負圧が高い状態に維持され、オイル貯留部の容積を最大近くまで増大させるものとなる。これにより、油温が低いオイルをオイルパンからオイル貯留部に流入させてオイルパンのオイル量を減少させ、油温の短時間での上昇を実現する。
本発明は、前記オイル貯留部に、前記オイルパンに連通するシリンダと、当該シリンダに対して摺動するピストンと、当該ピストンを前記シリンダの容積を減少させる側に付勢するバネとを備えると共に、前記貯留部制御機構として、前記吸気側流路と、前記シリンダのうち前記バネを備えた側の空間と、を連通する圧力伝達経路を備えても良い。これによると、負圧によってオイル吸引方向にピストンを移動させ、バネの付勢力によってオイル排出方向にピストンを作動させることが可能となり、簡単な構造でありながら、オイルの吸排を実現する。
本発明は、前記車両に作用する加速度を計測する加速度センサを備えると共に、前記貯留部制御機構が、前記加速度センサで計測される加速度が基準値より増大した場合に前記オイル貯留部の容積を縮小するように構成しても良い。これによると、加速度の作用によってオイルパンの油面が変動した場合にも、潤滑のための吸引位置からエアーを吸引する不都合を解消できる。
本発明は、前記オイルパンにおけるオイルの油面を計測する油面センサを備えると共に、前記貯留部制御機構は、前記オイル貯留部の容積の増減を図る際には、前記オイルパンにおける油面の目標レベルを設定し、前記油面センサが目標レベルを計測するまで前記オイル貯留部の容積の増減を図っても良い。これによると、油面センサでオイルパンにおける油面を取得できるので、例えば、暖機運転時においてオイルパンに必要な最低限のオイルが残留する際の油面のレベルに維持することにより、暖機を効率的に行うことや、オイルパンに必要な最低レベルより油面を低下させない制御を実現する。
本発明は、前記オイルパンのオイルの温度を計測する油温センサ及び前記内燃機関の冷却水の温度を計測する水温センサの何れか少なくとも一方と、前記車両に作用する加速度を計測する加速度センサとを備え、前記貯留部制御機構は、前記内燃機関の吸気側流路の負圧の増大によって前記オイル貯留部の容積を増大し、前記吸気側流路の負圧の減少によって前記オイル貯留部の容積を減少させると共に、前記吸気側流路からオイル貯留部に作用する負圧を調整する電磁制御型の弁を備え、前記油温センサと水温センサと加速度センサとの少なくとも1つの計測値に基づいて、前記オイル貯留部に貯留されるオイル量を目標量に維持するように前記弁を制御しても良い。これによると、油温センサと水温センサと加速度センサとの少なくとも1つの計測値に基づいて、これらの計測結果を反映した制御を行える。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔エンジンの構成〕
図1に示すように、シリンダヘッド1、シリンダブロック2、クランクケース3、オイルパン4夫々を上下に重ね合わせる形態で連結すると共に、シリンダブロック2に形成された複数のシリンダボアに摺動自在に収容したピストン5と、クランクケース3に回転自在に支持したクランクシャフト6とをコネクティングロッド7で連結することにより車両に備えられるエンジン(内燃機関の一例)が構成されている。
前記シリンダヘッド1には開閉自在な吸気バルブ10と、排気バルブ11と、点火プラグ12とを備えると共に、吸気バルブ10と排気バルブ11を開閉作動させる一対のカムシャフト13を備えている。
前記吸気バルブ10に対して、スロットル弁17、吸気管18を備えて吸気側流路を形成すると共に、吸気管18におけるエンジンの近傍に燃料噴射ノズル19を備えている。また、前記排気バルブ11から排気を送り出すために、排気管21を備えて排気系を構成している。
前記シリンダブロック2には前記シリンダボアの外周部分に冷却水を循環させる空間が形成され、この冷却水をシリンダブロック2の内部で循環させる、又は、外部のラジエータ(図示せず)との間で循環させるウォータポンプ(図示せず)を備えている。尚、このウォータポンプはエンジンの駆動力又は専用の電動モータの駆動力で駆動される。
前記オイルパン4にはオイルLの貯留空間が形成され、同図において規定レベルLsに油面が達する量のオイルLを貯留する形態で使用される。このエンジンでは、オイルパン4のオイル貯留空間4Sに貯留されたオイルLを、オイルストレーナ25、オイルポンプ26、オイル供給管27からオイルフィルタ28に送り、このオイルフィルタ28からエンジン各部に潤滑油として供給する潤滑系を備えている。
このようにエンジン各部に潤滑油として供給されたオイルLは、潤滑時に温度が上昇し、この潤滑の後にクランクケース3の内部に排出され、自重によってオイルパン4に流れ込み回収される。
このエンジンでは、ECU( Engine Control Unit)30に対してクランク角センサ31、アクセルペダルの操作量を検出するペダルセンサ(図示せず)等からの信号が入力する信号系が形成されると共に、このECU30から前記スロットル弁17を駆動するアクチュエータ17Aを制御し、燃料噴射ノズル19の燃料噴射タイミングを制御し、点火プラグ12の点火タイミングを制御する出力系が形成されている。
更に、エンジンには、シリンダブロック2の部位における冷却水の温度を計測する水温センサ32を備えている。オイルパン4には、このオイルパン4のオイル貯留空間4Sに貯留されたオイルLの温度を計測する油温センサ33を備えている。このオイルパン4の上部位置には、オイル貯留空間4Sに貯留されたオイルLの油面を計測する油面センサ34を備えている。更に、エンジンの単位時間内の回転数を計測する回転数センサ35を備えている。車両に作用する加速度を計測する加速度センサ36を備えている。これらのセンサ系からの信号が前記ECU30に入力する信号系が形成されている。この信号系は次に説明する油量制御装置において機能する。
尚、前記水温センサ32と油温センサ33とはサーミスタ等の素子を用いて温度を電気信号に変換するものが用いられる。前記油面センサ34は、例えばアームの先端に備えたフロートを油面に接触させ、このアームの角度をポテンショメータ等によって油面のレベルを電気信号として出力するものが用いられる。エンジン回転数センサは、タコジェネレータのようにエンジンのクランク軸等の回転数を電気信号として出力するものが用いられる。加速度センサは、ひずみゲージ等に基づいて加速度の値を電気信号として出力するものが用いられる。
〔オイル制御装置〕
本発明のエンジンでは、前記オイルパン4の底面近くに連通路41を介して連通し、容積の増減が自在なオイル貯留部Aと、エンジンの運転情報に基づいて前記オイル貯留部Aの容積の増減を図る貯留部制御機構Bとを有したオイル制御装置を備えている。
前記オイル貯留部Aは、軸芯方向を横向きに設定したシリンダ42と、このシリンダ42に対して前記軸芯方向に摺動自在に内嵌したピストン43とを備えている。ピストン43を基準にして連通路41が位置する部位にはオイル吸排空間Sが形成されている。このオイル吸排空間Sの容積はピストン43の位置によって増減する。このオイル貯留部Aによってオイルパン4のオイルを最大限吸引した際には、油面が低減レベルLmに達するようにオイル貯留部Aにおけるオイル吸排空間Sの容積が設定されている。
また、前記ピストン43を挟んで前記オイル吸排空間Sと対向する操作空間Cに、オイル排出方向(図1ではオイルパン側)に付勢する圧縮コイルバネ44を備えている。この操作空間Cと、前記スロットル弁17よりエンジン側の吸気管18との間に圧力伝達経路45が形成されている。更に、この圧力伝達経路45の中間位置には電磁制御型の圧力設定弁46が介装されている。更に、この圧力設定弁46に連通する吸気路47の中間に電磁制御型の圧力調整弁48が介装されている。
この圧縮コイルバネ44と、圧力伝達経路45と、圧力設定弁46と、圧力調整弁48とで貯留部制御機構Bが構成されている。
前記圧力設定弁46は、図2〜図4に示すように、圧力伝達経路45からの負圧を操作空間Cに直接作用させる負圧開放位置P1と、操作空間Cに対して吸気路47を介して外気の吸引を許す負圧作用位置P2とに切換自在な構造のものが用いられている。この圧力設定弁46は前記ECU30で制御される。前記吸気路47の端部にはフィルタ47Fを備えている。
前記圧力調整弁48は通気位置Q1と遮断位置Q2とに切換自在である。これにより、間歇的に供給される駆動信号のデューティ比の設定によって開度の調整が行える。
〔第1の油面制御の形態〕
本発明では、エンジン始動時には、オイルパン4のオイル貯留空間4Sに貯留されたオイルLをオイル貯留部Aのオイル吸排空間Sに吸引する。これにより、オイルパン4の油面を低下させ、油温を短時間で上昇させることができる。この温度上昇時に車両に加速度が作用した場合には、オイルパン4の油面を加速度の値に応じて上昇させる。これにより、オイルパン4から吸引するオイルLにエアーが混入するのを防止する。この制御の概要を図5のフローチャートに示す。
前記ECU30は、まず、油温の目標値T(目標レベル)と、加速度の基準値Gとをセットする。圧力設定弁46を負圧作用位置P2に設定するイニシャライズ(#101ステップ)の後に、前記油温センサ33での計測値から取得した油温Tx、又は、水温センサ32の計測値に基づいて推定した油温Txと目標値Tとを比較する(#102、#103ステップステップ)。
このイニシャライズが行われることにより、エンジンの始動直後には圧力伝達経路45を介して吸気管18からの負圧がシリンダ42の操作空間Cに作用してピストン43が作動する。これにより図2に示すように、オイル吸排空間Sの容積が拡大する。オイルパン4のオイルLはオイル貯留部Aに吸引され、オイルパン4のオイルが減少し、油面も低下する。
尚、エンジンの始動直後のようにエンジンがアイドリング状態にある状況では、車両を走行させている状況におけるエンジンの運転状況と比較して、スロットル弁17が閉じ姿勢に近く、エンジンの吸気圧強く作用するため、吸気管18(吸気側流路)の負圧が高い状態にある。このため、オイル貯留部Aを拡大してエンジンの始動直後にアイドリング状態を維持するだけで、オイルパン4の温度を短時間のうちに上昇させ得るものとなる。
次に、取得している油温Txが目標値Tを超えたことが判定された場合、つまり、エンジンの暖機が終了した場合には、圧力設定弁46を負圧開放位置P1に設定すると同時に、圧力調整弁48を通気位置Q1に設定する。これにより、図4に示すように、操作空間Cに対して外気が供給される。ピストン43は圧縮コイルバネ44の付勢力により作動端まで移動し、オイル吸排空間Sの全てのオイルLがオイルパン4に戻され、油面が規定レベルLsとなる(#103、#104ステップ)。
また、計測されている油温Txが目標値Tを超えないことが判定された場合(目標値未満である場合)において、加速度センサ36で計測された加速度Gxが基準値Gを超えることが判定された場合には、圧力設定弁46を負圧開放位置P1に設定する。この場合、計測された加速度Gxに対応してデューティ制御によって前記圧力調整弁48の開度の調節を行う(通気位置Q1と遮断位置Q2との切り換え短時間のうちに行う)。これにより、図3に示すように、操作空間Cに対して加速度Gxに対応した外気を供給する。前記ピストン43がオイル吸排空間SのオイルLをオイルパン4に戻す方向に作動し、オイルパン4の油面が上昇する(#103、#105、#106ステップ)。
この制御では、車両が急発進した場合や、急減速した場合のように、オイルパン4の油面が大きく変動する状況においてもオイルストレーナ25の部位でエアーの吸引を抑制する。加速度の作用によってオイルパン4の油面が大きく変動した場合にも、この油面がオイルストレーナ25のオイル吸引レベルより下方位置に達しないように、オイル吸排空間Sに吸引していたオイルLを、加速度に見合った量だけオイルパン4に戻すことになる。
また、計測されている油温Txが目標値Tを超えないことが判定された場合(目標値未満である場合)において、加速度センサ36で計測された加速度Gxが基準値Gを超えない場合には圧力設定弁46を負圧作用位置P2に設定(既に負圧作用位置P2にある場合には、その位置を維持)する(#103、#105、#107ステップ)。
この制御は、オイルパン4の油温が目標値まで上昇していない場合に、オイル貯留部Aのオイル吸排空間Sに対してオイルLを吸引した状態を維持する。
これらの制御は、この液面制御を継続する限り反復して行われる(#108ステップ)。
〔第2の油面制御の形態〕
この第2の油面制御の形態では、前述した第1の油面制御と基本的な制御は共通するものであるが、オイルパン4の油温が目標値Tに達することなく、基準値Gを超える加速度が作用しない状況においては、油温、エンジン回転数、加速度に基づいてオイルパン4の油面を制御する点に特徴を有する。この制御の概要を図6のフローチャートに示している。
図6のフローチャートの#201〜#206ステップの処理は、図5のフローチャートの#101〜#106ステップの処理と基本的に共通するものであるが、#202ステップにおいてエンジン回転数(Nx)を取得する点だけが異なっており、次に、#201〜#206ステップの処理を省略して制御の形態を説明する。
つまり、この第2の油面制御ではオイルパン4の油温が目標値Tに達することなく、基準値Gを超える加速度が作用しない状況(#205ステップ・Yes)では、油面センサ34によってオイルパン4の油面レベルHxを計測する。同時に、既に取得している油温Txと、エンジン回転数Nxと、加速度Gxとに基づいて油面MAPから目標油面レベルHを取得する。計測した油面レベルHxが目標油面レベルHと一致しない場合には、油面レベルHxを目標油面レベルHに維持するように、図3に示す如く、圧力設定弁46を負圧開放位置P1に設定し、圧力調整弁48をデューティ制御する(#207〜#210ステップ)。
この制御では、油面レベルHxと、油温Txと、エンジン回転数Nxと、加速度Gxとに対応して最適となる目標油面レベルHが油面MAPとして予め保存されている。この油面MAPでは、エンジン回転数が大きい場合のようにオイルパン4から吸引されるオイル量が増大し、しかも、基準値を超えない加速度が作用する状況等にも対応する目標油面レベルHを設定できるデータ構造を有するものである。
次に、#209ステップにおいて、計測した油面レベルHxが目標油面レベルHと一致することが判定された場合には、圧力設定弁46を負圧作用位置P2に設定(既に負圧作用位置P2にある場合には、その位置を維持)する(#211ステップ)。
これらの制御は、この液面制御を継続する限り反復して行われる(#212ステップ)。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)オイル貯留部Aをベローズのように柔軟に変形する袋状の素材を用いて構成する。尚、この袋状の素材で形成されたオイル貯留部Aのオイル吸排空間Sの容積の拡大を行う際に、実施形態と同様にエンジンの吸気管18(吸気側流路)からの負圧を用いても良く、専用のアクチュエータを用いても良い。
(b)オイル貯留部Aでオイルパン4のオイルを吸引した後に、油温センサで計測した油温が目標とする値に達した場合に、オイル貯留部Aでの吸引を停止し、オイルLをオイルパン4に戻すように制御形態を設定する。このように制御形態を設定することにより、オイルパン4のオイル量を規定された量に早期に戻して適正な潤滑を実現する。
(c)オイルの液面を低減する際に、目標とする油面のレベルを設定し、油面センサからの信号をフィードバックさせ、目標とする液面のレベルを計測した時点でオイル貯留部Aに対するオイルの吸引を停止するように圧力調整弁を制御するように制御形態を設定する。このように制御形態を設定することにより、オイルパンに対して貯留されるオイルLの量が規定値より少ない場合でも、オイルパンのオイルLが想定したレベルを越えて低減する不都合を回避できる。
(d)圧力設定弁46と圧力調整弁48とを備えるものに代えて、圧力設定弁46だけを備えても良い。このように構成したものではピストン43の位置を微妙に調節することが困難になるものの、オイルパン4の油温を制御することは可能である。
(e)ピストン43を作動させるために、電動モータ等の専用のアクチュエータを備える。このようにアクチュエータを用いた場合には、例えば、エンジンの停止時においても、オイル貯留部Aの容積を任意に設定できる。
エンジンの断面と制御系とを示す図 オイル給排空間の容積を最大限まで拡大した状態を示す図 オイル給排空間の容積を調整した状態を示す図 オイル給排空間の容積を縮小した状態を示す図 第1の油面制御の形態を示すフローチャート 第2の油面制御の形態を示すフローチャート
符号の説明
4 オイルパン
4S オイル貯留空間
32 水温センサ
33 油温センサ
34 油面センサ
36 加速度センサ
42 シリンダ
43 ピストン
44 バネ(圧縮コイルバネ)
45 圧力伝達経路
46 弁(圧力設定弁)
48 弁(圧力調整弁)
A オイル貯留部
B 貯留部制御機構
L オイル

Claims (7)

  1. 車両に備えた内燃機関のオイルパンに連通し、前記オイルパンとの間でオイルの給排を行うようオイルを充満した容積可変のオイル貯留部を備えるとともに、
    前記車両の運転状態に応じて前記オイル貯留部の容積を増減させ、前記オイルパンのオイル量を調節する貯留部制御機構を備えた内燃機関のオイル制御装置。
  2. 前記貯留部制御機構は、前記内燃機関を潤滑するオイルの油温が低いほど前記オイル貯留部の容積を増大させ、前記油温が高いほど前記オイル貯留部の容積を減少させるように構成した請求項1に記載のオイル制御装置。
  3. 前記貯留部制御機構は、前記内燃機関の吸気側流路の圧力低下に伴って前記オイル貯留部の容積を増大し、前記吸気側流路の圧力上昇に伴って前記オイル貯留部の容積を減少させるように構成した請求項1に記載のオイル制御装置。
  4. 前記オイル貯留部に、前記オイルパンに連通するシリンダと、当該シリンダに対して摺動するピストンと、当該ピストンを前記シリンダの容積を減少させる側に付勢するバネとを備えると共に、
    前記貯留部制御機構として、前記吸気側流路と、前記シリンダのうち前記バネを備えた側の空間と、を連通する圧力伝達経路を備えた請求項3に記載のオイル制御装置。
  5. 前記車両に作用する加速度を計測する加速度センサを備えると共に、前記貯留部制御機構が、前記加速度センサで計測される加速度が基準値より増大した場合に前記オイル貯留部の容積を縮小するように構成した請求項1に記載のオイル制御装置。
  6. 前記オイルパンにおけるオイルの油面を計測する油面センサを備えると共に、前記貯留部制御機構は、前記オイル貯留部の容積の増減を図る際には、前記オイルパンにおける油面の目標レベルを設定し、前記油面センサが目標レベルを計測するまで前記オイル貯留部の容積の増減を図るように構成した請求項1に記載のオイル制御装置。
  7. 前記オイルパンのオイルの温度を計測する油温センサ及び前記内燃機関の冷却水の温度を計測する水温センサの何れか少なくとも一方と、前記車両に作用する加速度を計測する加速度センサとを備え、
    前記貯留部制御機構は、前記内燃機関の吸気側流路の負圧の増大によって前記オイル貯留部の容積を増大し、前記吸気側流路の負圧の減少によって前記オイル貯留部の容積を減少させると共に、
    前記吸気側流路からオイル貯留部に作用する負圧を調整する電磁制御型の弁を備え、前記油温センサと水温センサと加速度センサとの少なくとも1つの計測値に基づいて、前記オイル貯留部に貯留されるオイル量を目標量に維持するように前記弁を制御する請求項1に記載のオイル制御装置。
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