JP2009052185A - 繊維、繊維集合体、および繊維の製造方法 - Google Patents

繊維、繊維集合体、および繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】卵殻膜成分を用いて卵殻膜の構造を模倣した繊維、繊維集合体および繊維の製造方法を提供すること。
【解決手段】卵殻膜成分を含有することを特徴とする繊維。この繊維は、卵殻膜成分を含有する溶液を用いてエレクトロスピニング法によって紡糸することにより製造される。このエレクトロスピニング法により得られた繊維からなる繊維集合体は、天然の卵殻膜を模倣しており、十分な通気性を備えている。また、人体の皮膚組織への密着性や止血性にも優れているので創傷被覆材や美容シートなどに好ましく適用できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、卵殻膜成分を含んだ繊維、繊維集合体、および繊維の製造方法に関する。
卵殻膜が創傷被覆材として有効であることは古くから知られている。それは、卵殻膜が有するアミノ酸の細胞産生作用や、網目構造による組織への密着性、適度な保湿性および通気性などが創傷被覆材として適しているからである。しかし、卵殻膜は、卵の大きさに応じた面積しか採取できず、形状も平面ではないので、創傷部位の形状に対応することが困難であった。それ故、卵殻膜成分からなるもしくは卵殻膜成分を含有する任意のシート状あるいはフィルム状の被覆材を工業的に得ることが望まれてきた。
そこで、卵殻膜をチオプロピオン酸等に溶解してフィルム状、シート状とした技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、卵殻膜の粉末を繊維処理剤化し、繊維生地に加工する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−192443号公報 特開平6−254149号公報 特開2005−194663号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載されたフィルム、シートでは、天然の卵殻膜が有する網目構造を備えておらず、保湿通気性が不十分であり、創傷被覆材や美容シートなどに用いた場合に組織への密着性が劣るという問題もある。また、特許文献3に記載された繊維処理剤においても、卵殻膜の構造を模倣するには至っておらず、卵殻膜の含有率を高くすることも困難である。
そこで本発明の目的は、卵殻膜成分を用いて卵殻膜の構造を模倣した繊維、繊維集合体および繊維の製造方法を提供することにある。
前記した課題を解決すべく、本発明は、以下に示すような繊維、繊維集合体および繊維の製造方法である。
(1)卵殻膜成分を含有することを特徴とする繊維。
(2)上述の(1)に記載の繊維において、さらに、ポリフェノール類を含有することを特徴とする繊維。
(3)上述の(2)に記載の繊維において、前記ポリフェノール類がカテキン類であることを特徴とする繊維。
(4)上述の(3)に記載の繊維において、前記カテキン類がエピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートおよびこれらの属性体のうち、少なくとも1種であることを特徴とする繊維。
(5)上述の(1)〜(4)のいずれか一つに記載の繊維において、さらに、高分子を含有することを特徴とする繊維。
(6)上述の(1)〜(5)のいずれか一つに記載の繊維において、前記卵殻膜成分の含有率が20質量%以上であることを特徴とする繊維。
(7)上述の(1)〜(6)のいずれか一つに記載の繊維において、該繊維の径が0.01μm以上、3μm以下であることを特徴とする繊維。
(8)上述の(1)〜(7)のいずれか一つに記載の繊維を集合させてなることを特徴とする繊維集合体。
(9)上述の(1)〜(7)のいずれか一つに記載の繊維の製造方法であって、前記卵殻膜成分を含有する溶液を用いてエレクトロスピニング法によって紡糸することを特徴とする繊維の製造方法。
(10)上述の(9)に記載の繊維の製造方法であって、前記卵殻膜成分を含有する溶液が、さらに高分子を含有することを特徴とする繊維の製造方法。
(11)上述の(9)または(10)に記載の繊維の製造方法であって、前記エレクトロスピニング法によって、芯/鞘構造を有する繊維を紡糸することを特徴とする繊維の製造方法。
(12)上述の(11)に記載の繊維の製造方法であって、芯部分形成用として卵殻膜成分を含有する溶液を用い、鞘部分形成用として高分子溶液を用いることを特徴とする繊維の製造方法。
(13)上述の(11)または(12)に記載の繊維の製造方法であって、紡糸により芯/鞘構造を形成した後、鞘成分を除去することを特徴とする繊維の製造方法。
(14)上述の(9)〜(13)のいずれか一つに記載の繊維の製造方法であって、紡糸された繊維を架橋処理することを特徴とする繊維の製造方法。
本発明の繊維によれば、繊維自体が卵殻膜成分を含有するので、その繊維からなる繊維集合体は、天然の卵殻膜とほぼ同様の性質を備えることができる。すなわち、本発明の繊維集合体は、天然の卵殻膜が有する網目構造を模倣することにより、十分な保湿通気性を備えている。また、人体の皮膚組織への密着性も優れているので創傷被覆材や美容シートなどに好ましく適用できる。さらに、繊維集合体の形状や面積に制限はないので、卵の大きさに応じた面積しか採取できず、形状も平面ではないという天然の卵殻膜の欠点を解消することもできる。特に、繊維中に、カテキン類に代表されるようなポリフェノール類が含まれていると、抗菌性、抗ウイルス性、抗酸化性、消臭および抗アレルギー性などの効果も期待できる。このポリフェノール類は、卵殻膜成分と複合体を形成することで、繊維集合体に耐水性を与えることが出来る。
また、本発明の繊維の製造方法によれば、卵殻膜成分を含有する溶液をエレクトロスピニング法によって紡糸することで簡易に卵殻膜含有繊維を得ることが可能となる。しかも繊維を製造すると同時に繊維集合体を形成することも可能となる。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
[繊維および繊維集合体]
本発明の繊維およびその集合体は、卵殻膜成分を含有することを特徴とする。すなわち、繊維自体が卵殻膜成分を含有している。
図5に、本発明の繊維集合体の一例として電子顕微鏡写真を示す。天然の卵殻膜と同様の網目構造を模倣できていることがわかる。この繊維集合体は、例えば創傷被覆材として利用される。
また、本発明の繊維およびその集合体には、ポリフェノール類がさらに含有されていてもよい。ここで、ポリフェノール類とは、カテキン類に代表されるような多価フェノールである。カテキン類は、茶葉、柿渋、樹皮またはカカオの実などから抽出して得ることができる。カテキン類としては、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートまたはこれらの属性体が挙げられる。
本発明の繊維における卵殻膜成分の含有量は、20質量%以上であることが好ましく、50質量%以上がより好ましく、特に、繊維が実質的に卵殻膜成分100質量%である場合が最も好ましい。この卵殻膜成分の繊維に占める含有量が20質量%未満では細胞産生作用や生分解性といった天然の卵殻膜が有する機能を十分発揮することが困難となる。
また、本発明の繊維は、繊維径が0.01μm以上、3μm以下であることが好ましく、0.1μm以上、1.8μm以下であることがより好ましい。このような範囲の繊維径とすることにより、繊維集合体として表面積を十分大きくすることができ、また天然の卵殻膜構造を模倣した適度な保湿通気性、フィルター効果を発現することができる。ただし、繊維径が0.01μm未満では、製造上困難であり、生産性も悪化する点で好ましくない。
上述のような本発明の繊維およびその集合体は、卵殻膜を粉砕し、溶液とした後、後述するエレクトロスピニング法(電解紡糸法、静電紡糸法ともいう)によって製造することができる。
[卵殻膜および卵殻膜溶液]
本発明に用いる卵殻膜としては、入手性の観点より鶏卵から採取されるものが好適であるが、特に鶏卵に限定されない。
卵殻膜は、物理的な粉砕による粒子化は比較的容易であり、チオプロピオン酸のような有機溶媒には可溶であるものの、水には本来不溶なタンパク質である。ただし、特殊な化学的処理または、酵素処理等を施すことにより、特定量の活性チオール基を含有する水可溶性の加水分解物や水可溶物として得ることができる。例えば、タンパク質の架橋ジスルフィド結合を開裂する還元反応と、高分子量タンパク質を部分的に切断する加水分解反応とを順次または同時に行なうことにより可溶性の卵殻膜成分として得ることができる(詳細は、特開2005−194663号公報参照)。
このように、卵殻膜成分を可溶化すると、後述するエレクトロスピニング法による繊維化(紡糸)が容易となる。
本発明においては、必要に応じて、卵殻膜溶液に各種のバインダーを溶解混合してもよい。バインダーとしては公知のものが使用可能であり、ポリウレタン、シリコーン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミド、ポリアニリン、ポリエチレンサルファイド、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリグルタミン酸、ヒアルロン酸、あるいはそれらの共重合体など溶媒に溶解可能な高分子(ポリマー)が挙げられる。また、デンプン、カゼイン、コラーゲン、核酸、カテキン、ゼラチン、セリシン、フィブロイン、キチン、キトサンなどの天然高分子、オルガノシリカやオルガノチタンなどのゾル溶液も挙げられる。このようなバインダーを用いることで、天然の卵殻膜では発現できない強固な繊維および繊維集合体とすることができる。また、紡糸液中に上述した各種高分子を含有させることでエレクトロスピニング法による繊維化(紡糸)がより容易となる。
ここで、卵殻膜溶液に前記したポリフェノール類を配合すると、卵殻膜成分とポリフェノール類とを含有した繊維を得ることができる。
また、溶媒としては、通常、水が用いられるが、それ以外にも前記構成成分を溶解しうるものが適宜選択される。例えば、酸、アルカリ、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、エーテル、トルエン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホルム等が挙げられる。溶媒の選択は、前記したバインダーを卵殻膜溶液中に均一に分散溶解できるか否かで判断すればよいが、さらに紡糸性の観点から2種類以上の溶媒を混合して使用してもよい。
さらに、必要に応じて、架橋剤(グルタルアルデヒド等)、界面活性剤、金属塩、増粘剤、色剤、防腐剤、各種安定剤を卵殻膜溶液に混合して使用してもよい。
また、バインダーを配合する場合は、最終的に得られる繊維や繊維集合体の強度等、その目的に応じた配合量とすればよい。
[繊維の製造装置]
次に、本発明の一実施形態にかかる繊維の製造装置を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる繊維の製造装置の概略を示す斜視図であり、図2は、図1の概略断面図を示す。
図1および図2において、繊維の製造装置はエレクトロスピニング装置であって、上述の卵殻膜溶液を満たした溶解液浸漬槽10の中に電圧印加ロール20が設置されている。電圧印加ロール20は溶解液浸漬槽10中で回転可能に支持され、少なくとも周面部は金属製である。溶解液浸漬槽10には高電圧発生装置21が接続されており、この高電圧発生装置21から電圧が加えられ、卵殻膜溶液はプラスに帯電し、電圧印加ロール20に電荷が集中するようになっている。電圧印加ロール20は図示しない回転駆動機構と連結されている。
電圧印加ロール20と対向する位置には、集積コンベア30が集積面30Aを電圧印加ロール20側に向けて配置されている。また、集積コンベア30を挟んで電圧印加ロール20と対向する位置には金属製ブロック31が配置され、この金属製ブロック31は高電圧発生装置21に接続され、マイナスに帯電している。
集積コンベア30は、導電性のある素材、例えば、アルミニウム等から形成された帯状部材、または金属製ブロック31の導電性を妨げない紙もしくは合成繊維から成る不織布であり、図示しない繰り出しロールから繰り出されるとともに図示しない巻き取りロールで巻き取られる構成である。
金属製ブロック31の集積コンベア30の流れ方向の前後にはガイドロール32がそれぞれ配置されている。
電圧印加ロール20と集積コンベア31の集積面30Aとの距離は、溶媒が蒸発しやすいように、集積した繊維集合体の堆積状態をみながら自由に選択すればよく、特に限定するものではない。印加電圧は、溶液の性状、堆積量によって変えればよく、電圧が高いほど多量の繊維が得やすい。例えば、60〜78kVの範囲で適宜設定すればよい。
このように、電圧印加ロールと金属製ブロックが電極となって、その間に静電場が形成され、電圧印加ロールに付着した卵殻膜溶液がロール表面から金属製ブロックに向かって糸状に引き出され、集積面に堆積する。電極間距離は、例えば100〜140mmで適宜設定すればよい。
[繊維および繊維集合体の製造方法]
次に、繊維および繊維集合体の製造方法にかかる実施形態を説明する。本実施形態の繊維の製造方法は、図1および図2で示されるエレクトロスピニング装置を用いたエレクトロスピニング法(電解紡糸法、静電紡糸法ともいう)である。
まず、溶解液浸漬槽10の内部に卵殻膜溶液を収納しておき、集積コンベア30を駆動する。集積コンベア30には高電圧発生装置21に接続された金属製ブロック31が近接配置されているため、この状態で、高電圧をかけると、溶液表面に電荷が誘発、蓄積される。この静電引力は卵殻膜溶液の表面張力に対抗する。電場力が臨海値を超えると、静電引力が表面張力を超え、荷電した溶液のジェットが噴射される。噴射されたジェットは体積に対して表面積が大きいため、溶媒が効率よく蒸発し、また体積の減少により電荷密度が高くなるため、さらに細いジェットになる。溶液のジェット噴射により金属製ブロック31側に自発的に牽引されることで紡糸がなされる。
紡糸された卵殻膜成分含有繊維は集積コンベア30の集積面30Aに堆積されるが、集積コンベア30は巻き取られるため、集積面30Aに堆積された卵殻膜成分含有繊維(繊維集合体)はコンベアの長さ方向に亘って所定厚さとなる。
ここで、得ようとする繊維(集合体)の性状を変更するには、エレクトロスピニング装置における各種条件を変更することで対応できる。例えば、電圧は、前記したように60〜78kV程度の範囲で調整するとよいが、電圧が低すぎるとジェットが発生せず、電圧が高すぎるとスパークが発生してしまうおそれがある。また、電極間距離は、100〜140mm程度の範囲で調整するとよいが、電極間距離が短いと溶媒が蒸発しきらないおそれがあり、電極間距離が長すぎるとジェットが発生しなくなるおそれがある。集積コンベア30のライン速度は4〜10cm/分の範囲で適宜変更すればよく、遅すぎると溶媒の蒸発が妨げられ、早過ぎると目付けが少なくなり堆積ムラが生じるおそれがある。また、集積コンベア30の材質である不織布の正味目付けは0.5〜4.0g/mの範囲内で適宜設定すればよく、堆積ムラが少ない条件で繰返し堆積させることによりこの範囲の目付とすることができる。このような条件で100〜500nm径の繊維(繊維集合体)を好適に製造することができる。
集積された繊維集合体は図示しない装置によって集積コンベア30から剥離される。なお、剥離の前後に、繊維集合体に対し、熱架橋、紫外線架橋、放射線架橋、グルタルアルデヒド架橋等の従来公知の架橋処理を施してもよい。
[実施形態の効果]
従って、本実施形態によれば次の作用効果を奏することができる。
(1)繊維自体が卵殻膜成分を含有するので、その繊維からなる繊維集合体は、天然の卵殻膜とほぼ同様の性質を備えることができる。具体的には、卵殻膜成分自体が繊維形成に寄与しているので、単に卵殻膜成分をフィルム状にした場合や、合成繊維や天然繊維の表面に卵殻膜成分を単に付着させた場合と異なり、卵殻膜固有の性質が強く発揮される。例えば、繊維集合体を創傷被覆材に適用した場合、天然の卵殻膜が有する網目構造を模倣することにより、アミノ酸の細胞産生作用や、網目構造による組織への密着性、適度な保湿性、通気性、およびフィルター効果による止血性を発揮することができる。
(2)また、繊維集合体は、人体の皮膚組織への密着性も優れているので創傷被覆材や美容シートなどに好ましく適用できる。さらに、繊維集合体の形状や面積に制限はないので、卵の大きさに応じた面積しか採取できず、形状も平面ではないという天然の卵殻膜の欠点を解消することもできる。
(3)繊維中に卵殻膜成分だけでなく、カテキン類に代表されるポリフェノール類が含まれていると、抗菌性、抗ウイルス性、抗酸化性、消臭および抗アレルギー性などの効果も期待できる。また、ポリフェノール類が卵殻膜成分と複合体を形成することにより、特に架橋処理を施さなくとも耐水性に優れた繊維集合体を得ることができる。
(4)繊維径を0.01μm以上、3μm以下にすることで、繊維集合体として製造可能な範囲でより表面積を大きくすることができ、フィルター効果による止血性が発現するため、創傷被覆効果や通気性さらには皮膚への密着性といった天然の卵殻膜が有する性質をより強く発揮することができるようになる。
(5)繊維にバインダーを配合することにより、天然の卵殻膜にはない物性(例えば高い繊維強度)を繊維自体および繊維集合体に付与することができる。
(6)本実施形態では、繊維の製造方法をエレクトロスピニング法(電解紡糸法、静電紡糸法ともいう)とした。従って、紡糸条件を制御することにより、天然の卵殻膜からは直接得られないような繊維径の繊維集合体を容易に製造することができる。また、エレクトロスピニング法は常温で紡糸できるため、卵殻膜成分の熱分解が抑えられ、また媒体が水であっても紡糸できるため、環境負荷が低い。
(7)紡糸液中に前記した各種高分子を含有させることでエレクトロスピニング法による繊維化(紡糸)が容易となり、繊維径の制御など繊維の製造がより容易となる。また、得られた繊維に対し、機械的強度や耐熱性など各種高分子の特徴を付与することが可能となる。
(8)本実施形態では、卵殻膜溶液が浸される溶解液浸漬槽10と、溶解液浸漬槽10の中に配置された電圧印加ロール20と、この電圧印加ロール20を介して生じる静電引力で紡糸されるとともに紡糸された繊維が集積される集積コンベア30とを備えて繊維の製造装置を構成したが、本発明の目的を達成できるのであれば、同じエレクトロスピニング法でもノズルを使用した紡糸法を用いてもよい。例えば、図3に示すようなノズルタイプの製造装置(紡糸装置)も好適である。この紡糸装置のノズル部に5〜30kVの電荷を与えることで、シリンジから押出された溶液がジェットとなり、コレクターにナノファイバーとして堆積させることができる。また、ノズルタイプの紡糸装置として、図4に示すような二重管構造のノズルを用いると、芯/鞘構造を有するナノファイバーが容易に得られる。例えば、卵殻膜溶液単独ではエレクトロスピニング法による紡糸が困難な場合であっても、鞘部分に紡糸性に優れる高分子(ポリマー)溶液を用いることで、芯/鞘構造の繊維として紡糸することができる。これは、芯が溶液のままでも、鞘部分の紡糸性がよいので結果として繊維化が容易になるためである。特に、卵殻膜溶液単独では溶媒が蒸発しにくく、透析すると濃度が低くなり、エレクトロスピニング法による紡糸が困難となることがあり、そのような場合に好適である。なお、芯/鞘構造とした場合、鞘部分が残存したままであると、卵殻膜成分が外に出ることで得られるはずの細胞産生などの効果が得られなくなるおそれがあるので、芯/鞘構造形成後に、鞘部の高分子は別途、除去することが好ましい。
(9)さらに、紡糸された繊維に架橋処理を施すことによって、天然卵殻膜同様の不溶体を形成することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、卵殻膜成分を分解せず、極細繊維を得られるエレクトロスピニング法を用いたが、本発明の目的を達成できるのであれば、他の紡糸法であってもよい。
また、前記実施形態では、エレクトロスピニング装置の静電場は、電圧印加ロール20と金属製ブロック31とで一対の電極を形成しているが、本発明ではこれを増やして、複数の電極間、溶解液浸漬槽で形成してもよい。この場合、複数の電圧印加ロール20は、異なる電圧値であってもよい。
以下、本発明の効果を実施例および比較例により確認する。なお、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
以下のようにして卵殻膜溶液を調製し、エレクトロスピニング法により卵殻膜を含有する繊維(繊維集合体)を製造した。
<卵殻膜溶液の調製>
ケン化後のケン化度が88mol%であり、4質量%水溶液の20℃での粘度が23mPa・sであるポリビニルアルコール(クラレ社製PV−217PVA)をバインダーとして用いた。水溶性化した卵殻膜(EMP−TF、出光テクノファイン製)、エタノール、および架橋剤としてのグルタルアルデヒドを用い、前記バインダー樹脂(PVA)/卵殻膜/水/エタノール/グルタルアルデヒド=10/10/60/19/1(質量%比)の割合で混合溶解した。
<繊維集合体の製造>
前記した卵殻膜溶液を用い、図1、図2のエレクトロスピニング装置により、電圧70kV、電極間距離100mm、集積コンベア30のライン速度4cm/分の条件で、エレクトロスピニングを行った。集積コンベア30の材質としては、ポリプロピレン(PP)製不織布を用い、繰返し堆積させた。
具体的には、卵殻膜溶液表面に電荷が蓄積され、液体の表面張力以上に電荷が高まったところで電圧印加ロール20の表面から糸が噴出(ジェット)した。このジェットは、溶媒の蒸発、電荷密度の増加、溶液糸の細化を繰り返しながら、集積コンベア30に堆積した。繊維集合体の正味目付は1.8g/mであった。
さらにこの集合体を、160℃で30分間加熱することで加熱架橋処理を行い、最終的に卵殻膜成分50質量%とバインダー(PVA)50質量%とからなる繊維集合体を得た。図5(A)、(B)に、この繊維集合体の電子顕微鏡写真を示した。繊維径は約460nmであった。電子顕微鏡写真より本発明の繊維集合体は、卵殻膜を模倣した網目構造を備えていることがわかる。
[実施例2]
<卵殻膜溶液の調製>
卵殻膜を物理的に機械粉砕して得たパウダー(E−SF、出光テクノファイン製)を10mol/lのβ−チオプロピオン酸水溶液に5質量%の濃度で混合し、80℃で2日間撹拌して卵殻膜を溶液化した。
<繊維集合体の製造>
前記で得られた溶液を芯形成用として用い、10質量%のPVA(PVA−217、クラレ社製)水溶液を鞘形成用として用いて、1:3の供給比で図4に記載の芯/鞘ノズルを有するエレクトロスピニング装置により紡糸し、約110nmの繊維径を有する繊維集合体を得た。図6に、この繊維集合体の電子顕微鏡写真を示した。電子顕微鏡写真より本発明の繊維集合体は、卵殻膜を模倣した網目構造を備えていることがわかる。
[実施例3]
<卵殻膜溶液の調製>
卵殻膜を物理的に機械粉砕して得たパウダー(E−SF、出光テクノファイン製)2g、15mol/lの尿素6g、ラウリル硫酸ナトリウム0.5g、メルカプトエタノール20g、蒸留水6gを混合し、80℃で2日間撹拌して卵殻膜を溶液化した。この溶液を1日間透析し卵殻膜溶液を得た。
<繊維集合体の製造>
前記で得られた卵殻膜溶液を芯形成用として用い、7質量%のPEO(ポリエチレンオキサイド、Mw=900000、ACROS社製)水溶液を鞘形成用として用いて、1:3の供給比で図4に記載の芯/鞘ノズルを有するエレクトロスピニング装置により紡糸し、約220nmの繊維径を有する繊維集合体を得た。この繊維集合体を、ヨウ素2質量%のメタノール溶液に2時間浸漬し、酸化架橋処理を行った。その後、1日間水に浸漬して水洗し、卵殻膜成分からなり約390nmの繊維径を有する繊維集合体を得た。図7に酸化架橋処理前の繊維集合体の電子顕微鏡写真を示し、図8に酸化架橋処理後の繊維集合体の電子顕微鏡写真を示した。電子顕微鏡写真より本発明の繊維集合体は、卵殻膜を模倣した網目構造を備えていることがわかる。また、酸化架橋処理を行うことで、卵殻膜を溶解する際に解離したS−S結合が再結合され、天然卵殻膜同様の不溶体に再構成されることになる。
[実施例4]
<卵殻膜溶液の調製>
ケン化後のケン価度88mol%のポリビニルアルコール(クラレ社製、PVA−217)4質量%水溶液(20℃での粘度が23mPa・s)をバインダーとし、水溶性化した卵殻膜(EMP−TF、出光テクノファイン製)およびエタノールを用いて、PVA/卵殻膜/水/エタノール=8/8/74/10(質量%比)の割合となるように混合溶解して卵殻膜溶液を得た。
<繊維集合体の製造>
前記で得られた卵殻膜溶液を用いて、図1のエレクトロスピニング装置により紡糸し、繊維集合体を得た。この繊維集合体を、グルタルアルデヒド/硫酸ナトリウム/硫酸=0.06/0.96/0.4(mol/l)で水溶液に12時間浸漬して不溶化処理(化学架橋処理)をした後、水洗し、室温で乾燥して卵殻膜成分を含有してなり、約330nmの繊維径を有する繊維集合体を得た。図9にこの繊維集合体の電子顕微鏡写真を示した。本発明の繊維集合体は、卵殻膜を模倣した網目構造を備えていることがわかる。
[実施例5]
<卵殻膜溶液の調製>
PEO(Mw=900000、ACROS社製)をバインダーとし、水溶性化した卵殻膜(EMP−TF、出光テクノファイン製)および水を用いて、PEO/卵殻膜/水=2/18/80(質量%比)の割合となるように混合溶解して卵殻膜溶液を得た。
<繊維集合体の製造>
前記で得られた卵殻膜溶液を用いて、図1のエレクトロスピニング装置により紡糸し、繊維集合体を得た。この繊維集合体を、10質量%カテキン(ポリフェノン70A、三井農林(株)製)のエタノール溶液に72時間浸漬して不溶化処理し、水洗後、室温で乾燥して、卵殻膜成分とカテキンを含有してなり約300nmの繊維径を有する繊維集合体を得た。図10にこの繊維集合体の電子顕微鏡写真を示した。本発明の繊維集合体は、卵殻膜を模倣した網目構造を備えていることがわかる。
[比較例1]
実施例1で得られた卵殻膜溶液をガラスシャーレ上にとり、乾燥後、メタノールで洗浄しフィルム状の卵殻膜を得た。しかし、天然の卵殻膜と異なり網目構造が存在しないため通気性に劣るものであった。
[比較例2]
バインダーとしてアクリルシリコーン樹脂系繊維処理剤(共栄社化学社製ライトエポックS-60NFE)を用い、卵殻膜パウダー(E−SF、出光テクノファイン製)を、繊維の質量に対してピックアップ率100%になるように浸漬、絞りをするため、E−SF/ライトエポックS-60NFE/水=18/40/42(質量%比)の割合で配合し、攪拌、分散したが増粘が著しく、繊維に加工することは出来なかった。
[比較例3]
バインダーとしてアクリルシリコーン樹脂系繊維処理剤(共栄社化学社製ライトエポックS-60NFE)を用い、水溶性化した卵殻膜(EMP−TF、出光テクノファイン製)を、繊維の質量に対してピックアップ率100%になるように浸漬、絞りをするため、EMP−TF/ライトエポックS-60NFE/水=18/40/42(質量%比)の割合で配合し、攪拌、溶解したが凝集が著しく、繊維に加工することは出来なかった。
本発明の繊維および繊維集合体は、創傷被覆材として利用できる。
本発明の実施形態にかかる繊維の製造方法に用いられる製造装置の概略を示す斜視図。 図1の断面図。 本発明の他の実施形態にかかる繊維の製造方法に用いられる製造装置(ノズルタイプ)の概略図。 本発明の他の実施形態にかかる繊維の製造方法に用いられる製造装置(芯/鞘ノズルタイプ)の概略図。 実施例1における紡糸後の繊維集合体を走査型電子顕微鏡で見た図。 実施例2における紡糸後の繊維集合体を走査型電子顕微鏡で見た図。 実施例3における紡糸後の繊維集合体を走査型電子顕微鏡で見た図。 実施例3における紡糸後の繊維集合体(酸化架橋処理後)を走査型電子顕微鏡で見た図。 実施例4における紡糸後の繊維集合体を走査型電子顕微鏡で見た図。 実施例5における紡糸後の繊維集合体を走査型電子顕微鏡で見た図。
符号の説明
10…溶解液浸漬槽
20…電圧印加ロール
21…高電圧発生装置
30…集積コンベア
30A…集積面
31…金属製ブロック
32…ガイドロール

Claims (14)

  1. 卵殻膜成分を含有することを特徴とする繊維。
  2. 請求項1に記載の繊維において、
    さらに、ポリフェノール類を含有することを特徴とする繊維。
  3. 請求項2に記載の繊維において、
    前記ポリフェノール類がカテキン類であることを特徴とする繊維。
  4. 請求項3に記載の繊維において、
    前記カテキン類がエピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートおよびこれらの属性体のうち、少なくとも1種であることを特徴とする繊維。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の繊維において、
    さらに、高分子を含有することを特徴とする繊維。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の繊維において、
    前記卵殻膜成分の含有率が20質量%以上であることを特徴とする繊維。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の繊維において、
    該繊維の径が0.01μm以上、3μm以下であることを特徴とする繊維。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の繊維を集合させてなることを特徴とする繊維集合体。
  9. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の繊維の製造方法であって、
    前記卵殻膜成分を含有する溶液を用いてエレクトロスピニング法によって紡糸することを特徴とする繊維の製造方法。
  10. 請求項9に記載の繊維の製造方法であって、
    前記卵殻膜成分を含有する溶液が、さらに高分子を含有することを特徴とする繊維の製造方法。
  11. 請求項9または請求項10に記載の繊維の製造方法であって、
    前記エレクトロスピニング法によって、芯/鞘構造を有する繊維を紡糸することを特徴とする繊維の製造方法。
  12. 請求項11に記載の繊維の製造方法であって、
    芯部分形成用として卵殻膜成分を含有する溶液を用い、
    鞘部分形成用として高分子溶液を用いることを特徴とする繊維の製造方法。
  13. 請求項11または請求項12に記載の繊維の製造方法であって、
    紡糸により芯/鞘構造を形成した後、鞘成分を除去することを特徴とする繊維の製造方法。
  14. 請求項9〜請求項13のいずれか一項に記載の繊維の製造方法であって、
    紡糸された繊維を架橋処理することを特徴とする繊維の製造方法。
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