JP2009051765A - 男性機能増強剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 男性機能増強剤を提供すること。
【解決手段】 本発明は、トンカットアリ抽出物を含有することを特徴とする男性機能増強剤であって、錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤、軟剤、ゲル剤、ジェル剤、液剤等の固形または溶液の形態であることを特徴とする男性機能増強剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、トンカットアリ抽出物を含有することを特徴とする男性機能増強剤であって、錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤、軟剤、ゲル剤、ジェル剤、液剤等の固形または溶液の形態であることを特徴とする男性機能増強剤。
近年、高齢者人口の増加に伴い、男性の陰茎勃起機能不全症(ED)患者は急増しているといわれている。勃起機能不全症患者の回復薬として、バイアグラ(VIAGRA(商標))が知られている(特許文献1)。しかし、バイアグラは性行為の約30分前に服用しなけばならないうえ、性的な気分を高揚させる効果、精液増加および射精時の満足感が得られないでいた(非特許文献1)。さらに、服用を続けることで血圧の急激かつ大幅な低下、心臓への酸素供給に支障をきたす狭心などが挙げられ、最悪の場合には死に至ることがある。そのため、近年ではバイアグラとは異なる勃起機能不全症患者の回復薬、精力増進、精液増加および射精時の満足感等の効果(以下、「男性機能増強効果」と言う。)および安全性が得られた医薬品等の開発が求められている。
また、トンカットアリ(和名:ニガキ科ナガエカサ、学名:Eurycoma
longifolia)の抽出物は、マレーシアなどの東南アジアでは古来より解熱剤、マラリア治療および胃病等の民間薬として用いられてきた。しかしながら、トンカットアリの男性機能増強効果は知られていない。
特許3263379号公報 New England Journal of Medicine,1998年,第14巻338(20),P.1397−404
本発明は、男性機能増強効果に優れ、医薬品、医薬部部外品、化粧品および食品へ配合可能な男性機能増強剤の提供を目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、トンカットアリ抽出物に男性機能増強効果を見出した。
すなわち、本発明は、トンカットアリ抽出物を含有することを特徴とする男性機能増強剤に関する。
好ましくは、錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤、軟剤、ゲル剤、ジェル剤、液剤の固形または溶液の形態であることを特徴とする上記に記載の男性機能増強剤に関する。
本発明によれば、男性機能増強に有用である、男性機能増強剤を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、下記実施形態の記載により限定して解釈するべきでなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
(トンカットアリ抽出物)
本発明に用いられるトンカットアリとしては、東南アジアに生育する潅木の幹または根の抽出物が好ましく用いられる。中でも、トンカットアリの根の抽出物が好ましく用いられる。
トンカットアリ抽出物は、ユーリコマノンを主要成分として含有する他に、13α−エポキシユーリコマノン、ユーリコマラクトン、14,15β−ジヒドロキシクライネアノン、有機酸およびその他の生理活性成分を含有している。この主要成分であるユーリコマノンには、抗マラリア作用があることが知られている。
トンカットアリ抽出物は、幹または根の乾燥粉末を水で抽出して得られる。水を用いる場合には温水または熱水が用いられる。中でも、熱水が好ましく用いられる。
トンカットアリの抽出方法は特に制限はないが、例えば、加温抽出法などの当業者が使用する通常の抽出方法が用いられる。
本発明の男性機能増強剤に用いられるトンカットアリ抽出物は、具体的には、以下のような方法により調製されるが、これは例示であり、この方法に限定されない。
トンカットアリの根の粉砕物200kgを、約96℃の熱水で6時間抽出し、抽出液を得る(抽出工程)。その後、抽出液を濾過し、さらに煮詰めて溶解固形分濃度の指数であるブリックス(Brix)が40度以上になるまで濃縮する(濃縮工程)。そして、濃縮液を−20℃で凍結乾燥後、粉砕を行い、トンカットアリ抽出液の濃縮物2kgが得られる。
(男性機能増強剤)
本発明の製剤中に含有されるトンカットアリの量は特に制限はないが、トンカットアリの優れた男性機能増強を得ることを目的とする場合は、製剤全体に対して、通常0.01〜90質量%、好ましくは、0.1〜90質量%である。
本発明の男性機能増強剤は、錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤、軟剤、ゲル剤、ジェル剤、液剤等の固形または溶液の形態に公知の方法により適宜調製することができる。即ち、本発明の製剤として有用な固形製剤または液状製剤は、トンカットアリ抽出物および所望により適宜添加剤とを混合し、確立された公知の製剤製法により製造される。添加剤としては、例えば賦形剤、pH調整剤、清涼化剤、懸濁化剤、希釈剤、消泡剤、粘稠剤、溶解補助剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤または香料などが挙げられる。
上記賦形剤としては、例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール或いはキシリトールなどの糖アルコール、ブドウ糖、白糖、乳糖或いは果糖などの糖類、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、リン酸水素カルシウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、β−シクロデキストリン、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
上記pH調整剤としては、例えばクエン酸、リンゴ酸、リン酸水素ナトリウムまたはリン酸二カリウムなどが挙げられる。
上記清涼化剤としては、例えばl−メントールまたはハッカ水などが挙げられる。
上記懸濁化剤としては、例えば、カオリン、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、メチルセルロースまたはトラガントなどが挙げられる。
上記希釈剤としては、例えば精製水、エタノール、植物油または乳化剤等が挙げられる。
上記消泡剤としては、例えばジメチルポリシロキサンまたはシリコン消泡剤などが挙げられる。
上記粘稠剤としては、例えばキサンタンガム、トラガント、メチルセルロースまたはデキストリンなどが挙げられる。
上記溶解補助剤としては、例えばエタノール、ショ糖脂肪酸エステルまたはマクロゴールなどが挙げられる。
上記崩壊剤としては、例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチまたは部分アルファー化デンプンなどが挙げられる。
上記結合剤としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニールピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、プルラン、アルファー化デンプン、カンテン、トラガント、アルギン酸ナトリウムまたはアルギン酸プロピレングリコールエステルなどが挙げられる。
上記滑沢剤としては、例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル、セタノール、タルク、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ジメチルポリシロキサン、ミツロウまたはサラシミツロウなどが挙げられる。
上記抗酸化剤としては、例えばジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)またはクエン酸などが挙げられる。
上記コーティング剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタアクリル酸コポリマー、ポリビニルアセタートジエチルアミノアセテートまたはセラックなどが挙げられる。
上記着色剤としては、例えばリボフラビンまたは酸化チタンなどが挙げられる。
上記矯味矯臭剤としては、例えばクエン酸、アジピン酸、果糖、D−ソルビトール、ブドウ糖、サッカリンナトリウム、単シロップ、白糖、ハチミツ、アマチャ、カンゾウ、クエン酸、アジピン酸、オレンジ油、トウヒチンキ、ウイキョウ油、ハッカまたはメントールなどが挙げられる。
上記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン、ポリソルベート類、ラウリル硫酸ナトリウム、マクロゴール類またはショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。
上記可塑剤としては、例えばクエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、トリアセチンまたはセタノールなどが挙げられる。
上記香料としては、例えば、動物性香料或いは植物性香料等の天然香料、または単離香料或いは純合成香料等の合成香料などが挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限定して解釈すべきではなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
(実施例1:カプセル錠の製作)
トンカットアリ抽出物100mg、デキストリン270mgを含有したカプセル錠を製作した。
(実施例2:男性機能増強効果の評価)
男性機能増強効果の評価を行った。試験方法および評価方法を以下に示す。
健常成人9名に対して、前観察期間を14日間とし、国際勃起機能指標((IIEF)Urology、1997年、49巻、822〜830頁)によって測定を行った。
国際勃起機能指標の質問は、5種類の男性機能別に全15の質問が含まれる。なお、質問内容は表1に示す。また、各質問の評価方法は5段階評価で行った。結果を表2に示す。
同様に被験食摂取期間を14日間とし、実施例1のカプセル錠を1日1錠で摂取を行い、上述した国際勃起機能指標の測定を行った。結果を表2に示す。
Figure 2009051765
Figure 2009051765
表2の結果より、摂取前は摂取後に比べ、オーガスムでは増強効果がなかったが、
勃起機能、性交の満足度、性欲および総合満足度では増強効果が示され、特に勃起機能、性交の満足度および性欲の増強効果は顕著であった。そのため、トンカットアリ抽出物には男性機能増強効果があると考える。
(実施例3:射精量の変化)
男性機能増強効果の指標である射精量の変化について評価を行った。試験方法および評価方法を以下に示す。
健常成人9名に対して、被験食摂取期間を14日間とし、実施例1のカプセル錠を1日1錠で行い、表3の評価基準を行った。得られた結果の平均値を表4に示す。なお、前観察期間の14日間の射精量を基準として6段階で評価を行った。
Figure 2009051765
Figure 2009051765
表4の結果より、摂取前と摂取後に比べ、射精量増加の効果が示された。そのため、トンカットアリ抽出物には男性機能増強効果があると考える。
本発明は、トンカットアリ抽出物を含有することを特徴とする男性機能増強剤であって、錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤、軟剤、ゲル剤、ジェル剤、液剤の固形または溶液の形態であることを特徴とする男性機能増強剤。

Claims (2)

  1. トンカットアリ抽出物を含有することを特徴とする男性機能増強剤。
  2. 錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤、軟剤、ゲル剤、ジェル剤、液剤の固形または溶液の形態であることを特徴とする請求項1に記載の男性機能増強剤。
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