以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1はウェブ加工装置を適用したプリンタの全体構成図を示す。給紙部1には、支持部2が設けられている。この支持部2には、例えば帯状に形成された紙又はフィルム等のウェブ3が巻回された状態で回転可能に支持されている。このウェブ3は、巻き戻されて記録部4を通り、ウェブ加工系5に設けられたニップローラ6、加速ローラ7により後処理機としてのスタッカ8に導かれる。このうち記録部4は、ウェブ3に対して情報の記録を行う。この記録部4は、例えばインクジェットプリンタ、レーザビームプリンタ、オフセット印刷機等である。後処理機としては、スタッカ8に限らず、例えば紙折機、製本機、フィニッシャー、丁合機等でもよい。なお、加速ローラ7の上流には、紙端センサ9が設けられている。
ウェブ加工系5には、ウェブ3に対して加工、例えばレーザビームを照射して搬送中のウェブ3を切断するウェブ加工装置10が設けられている。このウェブ加工装置10には、ウェブ搬送部11と、ウェブ加工部12とが備えられている。ウェブ搬送部11は、ウェブ3を矢印A方向に搬送する。
ウェブ加工部12は、ウェブ搬送部11により搬送中のウェブ3に対して例えばレーザビームを照射してウェブ3を切断する。このウェブ加工部12は、レーザビーム13を出力するレーザ光源14と、このレーザ光源14から出力されたレーザビーム13をウェブ3に照射してウェブ3を切断する加工ヘッド15とを有する。レーザ光源14は、例えばCO2レーザ、YAGレーザ又はLD励起ファイバレーザ等がウェブ3の材料に応じて選択的に用いられ、かつウェブ3を加工するときの加工条件に応じたレーザ出力により連続的にレーザビーム13を出力する、又はウェブ3を加工するときの加工条件に応じたパルス周波数でパルス的にレーザビーム13を出力する。
レーザ光源14と加工ヘッド15との間には、第1のミラー16が設けられている。この第1のミラー16は、レーザ光源14から出力されたレーザビーム13を反射して加工ヘッド15に導く。加工ヘッド15は、加工ヘッド本体17を有し、この加工ヘッド本体17内に第2のミラー18と、集光レンズ19とが設けられている。第2のミラー18は、第1のミラー16により反射されたレーザビーム13を再び反射して集光レンズ19に導く。この集光レンズ19は、第2のミラー18により反射されたレーザビーム13を集光してウェブ3に照射する。この加工ヘッド15は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜する方向すなわち図2に示すようにx軸方向に対して傾斜する方向(矢印B方向)に移動可能である。
図2はウェブ搬送部11及び加工ヘッド本体17のxy平面の構成図を示し、図3はウェブ搬送部11の側面構成図を示す。なお、ウェブ3は、帯状であるが、図示する関係上により長方形により示す。ウェブ搬送部11は、例えば3つの搬送ユニット20〜22を備える。ウェブ搬送部11は、3つの搬送ユニット20〜22に限らず、例えば複数の搬送ユニット、例えば5つの搬送ユニットを並設することが可能である。
これら搬送ユニット20〜22は、それぞれ搬送方向A(x軸方向)に対して並行に設けられ、かつy軸方向に対して所定間隔毎に設けられている。なお、搬送ユニット20を第1列、搬送ユニット21を第2列、搬送ユニット22を第3列とする。
第1列の搬送ユニット20は、ウェブ3を載置して搬送するための無端の搬送ベルト23と、搬送方向Aに配列された複数の搬送ローラ例えば7個の各搬送ローラ24−1〜24−7とから成る。搬送ベルト23は、各搬送ローラ24−1〜24−7に掛けられている。これら搬送ローラ24−1〜24−7は、搬送ベルト23におけるウェブ3の載置側に移動したウェブ3面上で搬送ベルト23を搬送方向Aに移動させる。
第2列の搬送ユニット21は、ウェブ3を載置して搬送するための無端の搬送ベルト25と、搬送方向Aに配列された複数の搬送ローラ、例えば7個の各搬送ローラ26−1〜26−7とから成る。搬送ベルト25は、各搬送ローラ26−1〜26−7に掛けられている。これら搬送ローラ26−1〜26−7は、搬送ベルト25におけるウェブ3の載置側に移動したウェブ3面上で搬送ベルト25を搬送方向Aに移動させる。
第3列の搬送ユニット22は、ウェブ3を載置して搬送するための無端の搬送ベルト27と、搬送方向Aに配列された複数の搬送ローラ例えば7個の各搬送ローラ28−1〜28−7とから成る。搬送ベルト27は、各搬送ローラ28−1〜28−7に掛けられている。これら搬送ローラ28−1〜28−7は、搬送ベルト27におけるウェブ3の載置側に移動したウェブ3面上で搬送ベルト27を搬送方向Aに移動させる。
一方、ウェブ加工装置10は、ウェブ搬送部11によるウェブ3の搬送方向Aに対して交差する方向、例えば第1列の搬送ユニット20から第3列の搬送ユニット22に向かって搬送方向Aの上流側から下流側に傾斜する方向に加工ヘッド本体17を移動させる。この加工ヘッド本体17の移動の傾斜角αは、ウェブ3を幅方向(y軸方向)に対して並行に加工するためのウェブ3の搬送方向Aへの搬送速度と加工ヘッド本体17の傾斜する方向Bへの移動速度との関係から設定される。
このウェブ加工装置10は、加工ヘッド本体17と、リニアガイド29とを備える。このうちリニアガイド29は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで設けられている。加工ヘッド本体17は、リニアガイド29上を移動可能に設けられ、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動可能である。
加工ヘッド本体17には、図1に示すようにレーザ光源14から出力されたレーザビーム13が第1のミラー16、第2のミラー18を介して集光レンズ19に入射する。この場合、レーザ光源14から出力されたレーザビーム13は、リニアガイド29の配設方向と同一方向に沿って進行し、加工ヘッド本体17内に導かれる。集光レンズ19は、レーザビーム13を微小スポットに絞ってパワー密度を高め、ウェブ3の表面上に照射する。これにより、図4に示すようにウェブ3の表面4上におけるレーザビーム13のスポット位置(レーザ加工点とも称する)13sの温度は、ウェブ3を形成する媒体材料の沸点以上の温度まで急上昇する。これによりレーザビーム13のスポット位置13sでは、ウェブ3が瞬時に気化し、加工が行われる。
又、加工ヘッド本体17内には、図4に示すように第1の仕切り板30と、第2の仕切り板31とが設けられている。これにより、第1と第2の仕切り板30、31との間には、第1の空領F1が形成される。又、第2の仕切り板31とガイド板36との間には、第2の空領F2が形成される。これら第1と第2の仕切り板30、31には、それぞれレーザビーム13を通過させる各孔32、33が設けられている。
加工ヘッド本体17の側面には、エアー吸入孔34と、エアー吸出し孔35とが設けられている。エアー吸入孔34は、第1の仕切り板30と第2の仕切り板31との間の加工ヘッド本体17の側面に設けられ、第1の空領F1に連通する。エアー吸出し孔35は、第2の仕切り板31とガイド板36との間に設けられ、第2の空領F2に連通する。しかるに、外部からの圧縮されたエアーがエアー吸入孔34を通して第1の空領F1に供給されると、このエアーは、第1の空領F1から第2の空領F2に流れ、エアー吸出し孔35を通って外部に流出する。
ガイド板36は、搬送するウェブ3上に移動する加工ヘッド本体17をガイドする。このガイド板36には、微小スポットに絞ったレーザビーム13をウェブ3の表面上に照射するための貫通孔37が設けられている。
ウェブ加工装置10には、第1乃至第3のウェブガイド38〜40が設けられている。これら第1〜第3のウェブガイド38〜40は、それぞれウェブ3を安定して搬送させる。これら第1〜第3のウェブガイド38〜40は、それぞれウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角α、すなわちリニアガイド29に対して並行に設けられている。これら第1〜第3のウェブガイド38〜40のうち第1のウェブガイド38は、リニアガイド29よりもウェブ3の搬送方向Aに対して下流側で、かつウェブ3に対して加工ヘッド本体17の配置側と同一側に設けられている。この第1のウェブガイド38は、長方形状に形成され、かつウェブ3の搬送方向Aの上流側でウェブ3から離れる方向に湾曲している。
又、第2及び第3のウェブガイド39、40は、それぞれウェブ3を介して加工ヘッド本体17と対峙する側に設けられている。なお、第2のウェブガイド39は、第3のウェブガイド40よりもウェブ3の搬送方向Aに対して下流側に配置されている。これら第2及び第3のウェブガイド39、40は、それぞれ長方形状に形成され、かつウェブ3の搬送方向Aの上流側でウェブ3から離れる方向に湾曲している。
なお、これら第1乃至第3のウェブガイド38〜40は、図示しない枠状の装置フレームに設けられている。第1乃至第3のウェブガイド38〜40は、ウェブ加工装置10とウェブ搬送部11に対して一定の相対的な位置関係が保持される。
第1列〜第3列の搬送ユニット20〜22は、それぞれリニアガイド29上に移動する加工ヘッド本体17の移動経路すなわち加工ヘッド本体17によるウェブ3に対する加工位置に対応する搬送ローラ、例えば第1列の搬送ユニット20において搬送ローラ24−3、第2列の搬送ユニット21において搬送ローラ26−3、第3列の搬送ユニット22において搬送ローラ28−3が各搬送ベルト23、25、27をそれぞれウェブ3から離間する位置に配置されている。
具体的に第1列〜第3列の各搬送ユニット20〜22における各搬送ローラ24−1、24−2、…、28−7の配置について図4乃至図6を参照して説明する。
図4は第1列の搬送ユニット20における各搬送ローラ24−1〜24−7の配置を示す。各搬送ローラ24−1、24−2、24−4、24−5は、x軸方向に沿って設けられている。又、各搬送ローラ24−6、24−7は、それぞれ各搬送ローラ24−1、24−5のz軸方向の各真下に設けられている。
このうち搬送ローラ24−3は、加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対してウェブ3を介して対峙する位置に配置され、かつウェブ3から離間する位置すなわちz軸方向にウェブ3から離れる位置に搬送ベルト23を引き回して配置されている。この搬送ローラ24−3のウェブ3から離間する距離は、例えば搬送ローラ24−3に掛かっている搬送ベルト23がウェブ3を載置する側とは反対側で移動する搬送ベルト23に対して接触しない程度に離間していればよい。
このようにウェブ3に対して搬送ベルト23が離間することにより、ウェブ3と搬送ベルト23との間には、第1の空間E1が形成される。これと共に、各搬送ローラ24−2、24−4は、例えば搬送ローラ24−3の搬送方向Aに対して上流側と下流側とにおいて搬送ローラ24−3から等距離に配置されている。これにより、搬送ベルト23は、略V字形状に引き回される。なお、搬送ベルト23には、エアーを通すための複数の孔が例えば均一に設けられている。これにより、搬送ベルト23の各孔を通してエアー吸引41が図示しないエアー吸引機、例えば吸引ファン等により行われるようになっている。
図5は第2列の搬送ユニット21における各搬送ローラ26−1〜26−7の配置を示す。各搬送ローラ26−1、26−2、26−4、26−5は、x軸方向に沿って設けられている。又、各搬送ローラ26−6、26−7は、それぞれ各搬送ローラ26−1、26−5のz軸方向の各真下に設けられている。
このうち搬送ローラ26−3は、加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対してウェブ3を介して対峙する位置に配置され、かつウェブ3から離間する位置すなわちz軸方向にウェブ3から離れる位置に搬送ベルト25を引き回して配置されている。この搬送ローラ26−3のウェブ3から離間する距離は、例えば搬送ローラ26−3に掛かっている搬送ベルト25がウェブ3を載置する側とは反対側で移動する搬送ベルト25に対して接触しない程度に離間していればよい。
このようにウェブ3に対して搬送ベルト25が離間することによりウェブ3と搬送ベルト25との間には、第1の空間E2が形成される。これと共に、各搬送ローラ26−2、26−4は、例えば搬送ローラ26−3の搬送方向Aに対して上流側と下流側とにおいて搬送ローラ26−3から等距離に配置されている。これにより、搬送ベルト25は、略V字形状に引き回される。
なお、搬送ベルト26には、エアーを通すための複数の孔が例えば均一に設けられている。これにより、搬送ベルト26の各孔を通してエアー吸引42が図示しないエアー吸引機、例えば吸引ファン等により行われるようになっている。加工ヘッド本体17は、第1列の搬送ユニット20上に在るので、図5では第1〜第3のウェブガイド38、39、40のみを示す。
図6は第3列の搬送ユニット22における各搬送ローラ28−1〜28−7の配置を示す。各搬送ローラ28−1、28−2、28−4、28−5は、x軸方向に沿って設けられている。又、各搬送ローラ28−6、28−7は、それぞれ各搬送ローラ28−1、28−5のz軸方向の各真下に設けられている。
このうち搬送ローラ28−3は、加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対してウェブ3を介して対峙する位置に配置され、かつウェブ3から離間する位置すなわちz軸方向にウェブ3から離れる位置に搬送ベルト27を引き回して配置されている。この搬送ローラ28−3のウェブ3から離間する距離は、例えば搬送ローラ28−3に掛かっている搬送ベルト27がウェブ3を載置する側とは反対側で移動する搬送ベルト27に対して接触しない程度に離間していればよい。
このようにウェブ3に対して搬送ベルト27が離間することによりウェブ3と搬送ベルト27との間には、第3の空間E3が形成される。これと共に、各搬送ローラ28−2、28−4は、例えば搬送ローラ28−3の搬送方向Aに対して上流側と下流側とにおいて搬送ローラ28−3から等距離に配置されている。これにより、搬送ベルト27は、略V字形状に引き回される。
なお、搬送ベルト27には、エアーを通すための複数の孔が例えば均一に設けられている。これにより、搬送ベルト27の各孔を通してエアー吸引43が図示しないエアー吸引機、例えば吸引ファン等により行われるようになっている。図6は、上記図5と同様に、加工ヘッド本体17が第1列の搬送ユニット20上に在るので、第1〜第3のウェブガイド38、39、40のみを示す。
第1〜第3列の搬送ユニット20〜22において各エアー吸引41〜43は、例えば吸引ファン等により行っているが、これに限らず、第1〜第3列の搬送ユニット20〜22の各搬送ベルト23、25、27へのウェブ3の吸着方法は、例えばニップローラをウェブ3の表面に押し当てて行ってもよい。
第1列〜第3列の各搬送ユニット20〜22における各搬送ローラ24−1、24−2、…、28−7は、全て同一半径に形成されている。このうち例えば第1列の搬送ユニット20における搬送ローラ24−5と、第2列の搬送ユニット21における搬送ローラ26−5と、第3列の搬送ユニット22における搬送ローラ28−5との間には、図2に示すようにローラ軸44が挿設されている。このローラ軸44の一端部には、駆動モータ45が設けられている。この駆動モータ45は、ローラ軸44を介して各搬送ローラ24−5、26−5、28−5を回転駆動し、各無端の搬送ベルト23、25、27を図3に示す矢印C方向に所定の移動速度で移動する。
このように各搬送ローラ24−1、24−2、…、28−7が全て同一半径に形成され、かつ各搬送ローラ24−5、26−5、28−5の間にローラ軸44を挿設して駆動モータ45により駆動するので、第1〜第3列の各搬送ユニット20〜22における各搬送ベルト23、25、27は、互いに等速度で、かつ同一の移動速度で矢印C方向に移動する。これら搬送ベルト23、25、27の移動によってウェブ3は、所定の搬送速度で搬送方向Aに移動することが可能になる。
又、例えば第1列の搬送ユニット20における搬送ローラ24−1と、第2列の搬送ユニット21における搬送ローラ26−1と、第3列の搬送ユニット22における搬送ローラ28−1との間には、図2に示すようにローラ軸46が挿設されている。このローラ軸46の一端部には、エンコーダ47が設けられている。このエンコーダ47は、各搬送ローラ24−1、26−1、28−1の回転速度を検出する。なお、図示しない制御系によってエンコーダ47から出力される回転速度信号に基づいて駆動モータ45の回転数を制御し、各搬送ベルト23、25、27の搬送速度を予め設定された搬送速度に制御することが可能である。
なお、各搬送ユニット20〜22の外側には、図示しない枠状の装置フレームが設けられている。ウェブ加工装置10及びウェブ搬送部11は、それぞれ装置フレームに固定されている。これにより、ウェブ加工装置10とウェブ搬送部11とは、一定の相対的な位置関係が保持される。
次に、上記の如く構成された装置の動作について説明する。
給紙部1の支持部2には、例えば帯状に形成された紙又はフィルム等のウェブ3が巻回されて回転可能に支持されている。この給紙部1からウェブ3が連続的に記録部4に給紙される。この記録部4は、例えばインクジェットプリンタ、レーザビームプリンタ、オフセット印刷機等であり、ウェブ3に対して情報の記録を行う。情報の記録が行われたウェブ3は、ウェブ加工系5に送られる。このウェブ3は、ウェブ加工系5に設けられたニップローラ6、加速ローラ7により搬送方向Aに搬送されながらウェブ加工装置10においてレーザビーム13の照射による切断等の加工が行われる。この後、ウェブ3は、後処理機としてのスタッカ8、又は例えば紙折機、製本機、フィニッシャー、丁合機等に導かれる。
ここで、ウェブ加工装置10におけるレーザビーム13の照射による切断等のレーザ加工について説明する。
レーザ光源14から出力されたレーザビーム13は、第1のミラー16により反射して加工ヘッド15に導かれる。この加工ヘッド15の加工ヘッド本体17内には、第2のミラー18が設けられているので、加工ヘッド15に導かれたレーザビーム13は、第2のミラー18により反射して集光レンズ19に導かれる。そして、レーザビーム13は、集光レンズ19により集光されてウェブ3の表面上に照射される。このとき、集光レンズ19は、レーザビーム13を微小スポットに絞ってパワー密度を高め、ウェブ3の表面上に照射する。ウェブ3の表面上におけるレーザビーム13のスポット位置13sの温度は、ウェブ3を形成する媒体材料の沸点以上の温度まで急上昇する。これによりレーザビーム13のスポット位置13sでは、ウェブ3が瞬時に気化し、ウェブ3の切断等の加工が行われる。
ウェブ3の切断等のレーザ加工を行うとき、加工ヘッド本体17内には、図4に示すように外部からの圧縮されたエアーがエアー吸入孔34を通して第1の空領F1に供給される。このエアーは、第1の空領F1から第2の空領F2に流れ、エアー吸出し孔35を通って外部に流出する。これにより、ウェブ3の切断等の加工により生じた粉塵やガスが集光レンズ19に付着することを防ぐことができる。又、エアー吸出し孔35からのエアーの吸引圧力をエアー吸入孔34に供給するエアー圧縮圧力よりも大きく設定すれば、図4乃至図6に示すようにレーザ加工点13sから見たときのウェブ3の裏面側にある第1の空間E1からエアー48がガイド板36の貫通孔37を通して第2の空領F2に吸い込まれ、さらにエアー吸出し孔35に流れる。これによってレーザビーム13によるレーザ加工点13sへのエアーアシストが行われ、加工効率が促進される。
一方、ウェブ搬送部11における駆動モータ45が駆動する。この駆動モータ45の駆動によりローラ軸44により連結された第1列〜第3列の各搬送ユニット20〜22における各搬送ローラ24−5、26−5、28−5が同期して回転する。第1列〜第3列の各搬送ユニット20〜22における各搬送ローラ24−1、24−2、…、28−7は、全て同一半径に形成されている。これにより、第1〜第3列の各搬送ユニット20〜22における各搬送ベルト23、25、27は、図3に示す矢印C方向に所定の移動速度で移動する。
このように各搬送ローラ24−1、24−2、…、28−7が全て同一半径に形成され、かつ各搬送ローラ24−5、26−5、28−5の間にローラ軸44を挿設して駆動モータ45により駆動するので、第1〜第3列の各搬送ユニット20〜22における各搬送ベルト23、25、27は、互いに等速度で、かつ同一の移動速度で矢印C方向に移動する。
このとき、第1列の搬送ユニット20における搬送ローラ24−3は、図4に示すように加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対して、ウェブ3を介して対峙する位置に配置される。これにより、搬送ベルト23は、ウェブ3から離間する位置に略V字形状に引き回されて移動する。又、搬送ベルト27の各孔を通してエアー吸引41が例えば吸引ファン等のエアー吸引機により行われる。
第2列の搬送ユニット21における搬送ローラ26−3も同様に、図5に示すように加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対して、ウェブ3を介して対峙する位置に配置される。これにより、搬送ベルト25は、ウェブ3から離間する位置に略V字形状に引き回されて移動する。又、搬送ベルト27の各孔を通してエアー吸引42が例えば吸引ファン等のエアー吸引機により行われる。
第3列の搬送ユニット22における搬送ローラ28−3も同様に、図6に示すように加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対してウェブ3を介して対峙する位置に配置される。これにより、搬送ベルト27は、ウェブ3から離間する位置に略V字形状に引き回されて移動する。又、搬送ベルト27の各孔を通してエアー吸引43が例えば吸引ファン等のエアー吸引機により行われる。
この状態で、ウェブ3が第1〜第3列の各搬送ユニット20〜22における各搬送ベルト23、25、27上に導かれると、ウェブ3は、各搬送ベルト23、25、27の各孔を通しての各エアー吸引41、42、43によって当該各搬送ベルト23、25、27上に吸着保持され、所定の搬送速度で搬送方向Aに移動する。
これと共に、加工ヘッド本体17は、リニアガイド29に沿ってウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの方向に所定の移動速度で移動する。このとき加工ヘッド本体17は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動する。すなわち、加工ヘッド本体17は、第1列の搬送ユニット20における搬送ローラ24−3と、第2列の搬送ユニット21における搬送ローラ26−3と、第3列の搬送ユニット22における搬送ローラ28−3とによってそれぞれV字形状に引き回されている各搬送ベルト23、25、27の上方に移動する。
この加工ヘッド本体17のリニアガイド29に沿った移動により、ウェブ3の表面上におけるレーザビーム13のスポット位置もウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの方向に移動する。このとき、加工ヘッド本体17は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動するので、レーザビーム13のスポット位置13sは、図7に示すようにウェブ3の幅方向(y軸方向)に移動する。しかるに、ウェブ3の表面上で移動するレーザビーム13のスポット位置13sでは、ウェブ3の表面上におけるレーザビーム13のスポット位置の温度がウェブ3を形成する媒体材料の沸点以上の温度まで急上昇するので、ウェブ3が瞬時に気化し、ウェブ3の切断等の加工が行われる。この結果、ウェブ3は、当該ウェブ3の幅方向(y軸方向)に切断される。
この後、ウェブ3は、後処理機としてのスタッカ8、又は例えば紙折機、製本機、フィニッシャー、丁合機等に導かれる。
このように上記第1の実施の形態によれば、第1列〜第3列の搬送ユニット20〜22において、加工ヘッド本体17の移動経路に対応する搬送ローラ、例えば第1列の搬送ユニット20における搬送ローラ24−3、第2列の搬送ユニット21における搬送ローラ26−3、第3列の搬送ユニット22における搬送ローラ28−3によって、各搬送ベルト23、25、27をそれぞれウェブ3から離間する位置に配置するので、搬送中のウェブ3に対してダメージを与えることなく高品質でウェブ3に対して切断等の加工ができる。
すなわち、第1列〜第3列の各搬送ユニット20〜22は並設されているが、これら搬送ユニット20〜22の各搬送ローラ24−1、24−2、…、28−7が全て同一半径に形成され、かつ各搬送ローラ24−5、26−5、28−5との間にローラ軸44を挿設して連結し、このローラ軸44の一端部に駆動モータ45を設けたので、第1列〜第3列の各搬送ユニット20〜22の各搬送ベルト23、25、27を等速でかつ所定の移動速度で移動することができる。なお、各搬送ローラ24−5、26−5、28−5は、1つの搬送ローラに形成してもよい。これにより、各搬送ローラ24−5、26−5、28−5の間で発生しうる製品バラツキ、例えばローラ直径のバラツキや偏心のバラツキを抑えることができ、各搬送ベルト23、25、27間の移動速度の差を無くすことができる。
各搬送ローラ24−3、26−3、28−3によって各搬送ベルト23、25、27をそれぞれウェブ3から離間するので、各搬送ベルト23、25、27上でウェブ3と接触する面は、レーザビーム13を照射してウェブ3を加工する部分を境界部として上流側と下流側との2箇所の領域に分かれるが、当該上流側と下流側とも同一の各搬送ベルト23、25、27を引き回しているので、レーザビーム13を照射してウェブ3を加工するレーザ加工点13sを境界部として上流側と下流側とにおいて各搬送ベルト23、25、27の移動速度は同一であり、ウェブ3を等速でかつ所定の搬送速度で搬送することができる。
図4乃至図6に示すように、各搬送ローラ24−3、26−3、28−3によって各搬送ベルト23、25、27をそれぞれウェブ3から離間するので、レーザビーム13を照射するウェブ3上のレーザ加工点13sの背後近傍に各搬送ベルト23、25、27が配置されることがない。これによって、ウェブ3の加工時にウェブ材料の飛散やレーザビーム13の照射により発生する熱により各搬送ベルト23、25、27にダメージを加えることが避けられ、さらに各搬送ベルト23、25、27上の飛散物等がウェブ3に再付着することを防止できる。
加工ヘッド本体17から照射されるレーザビーム13のウェブ3面上に対する垂直方向への位置決めは、第1のウェブガイド38、第2のウェブガイド39、第3のウェブガイド40及びガイド板36により行うことができ、さらに加工ヘッド本体17のガイド板36と第1及び第2のウェブガイド38、39との隙間や、第1のウェブガイド38と第2のウェブガイド39との隙間にウェブ3が位置決めされ、これによってレーザビーム13の照射によりレーザ加工されたウェブ3でもばたつきを発生せずに、安定して搬送できる。
ウェブ3の搬送中にレーザビーム13を照射してレーザ加工を行う場合、このレーザ加工の途中や加工直後にウェブ3が加工箇所を中心に順次切断されていく状態になる。このようにウェブ3が順次切断されても、各搬送ユニット20〜22の各搬送ベルト23、25、27を等速でかつ所定の移動速度で移動するので、ウェブ3が千切れることなく、高品質な例えばレーザビーム13の照射により切断等のレーザ加工ができる。
ウェブ3の切断等のレーザ加工を行うとき、加工ヘッド本体17内には、図4に示すように外部からの圧縮されたエアーがエアー吸入孔34を通して第1の空領F1に供給され、さらに第1の空領F1から第2の空領F2に流れ、エアー吸出し孔35を通って外部に流出するので、ウェブ3の切断等の加工により生じた粉塵やガスが集光レンズ19に付着することを防ぐことができる。
又、エアー吸出し孔35からのエアーの吸引圧力をエアー吸入孔34に供給するエアー圧縮圧力よりも大きく設定すれば、図4乃至図6に示すようにレーザ加工点から見たときのウェブ3の裏面側にある第1の空間E1からエアー48がガイド板36の貫通孔37を通して第2の空領F2に吸い込まれ、さらにエアー吸出し孔35に流れるので、レーザビーム13によるレーザ加工点13sへのエアーアシストが行われ、加工効率を促進できる。これにより、レーザ加工点13sで発生する粉塵やガスを除去でき、さらにレーザ加工点13sへのアシストガスの供給による加工効率を促進することが可能である。
例えば、記録部4等の上位装置における記録動作やウェブ加工装置10でのウェブ3の搬送を停止させずにウェブ3の切断等の加工ができるので、ウェブ3を所定距離だけ搬送してレーザビーム13によりレーザ加工する毎の停止・始動動作が不要となり、搬送系の負荷を低減することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図8はウェブ搬送部50及び加工ヘッド本体17のxy平面の構成図を示し、図9はウェブ搬送部50の側面構成図を示す。このウェブ搬送部50は、1つの搬送ユニットから成る。このウェブ搬送部(搬送ユニット)50は、ウェブ3を載置して搬送するための無端の搬送ベルト51と、搬送方向Aに配列された複数の搬送ローラ例えば7個の各搬送ローラ52−1〜52−7とから成る。搬送ベルト51は、各搬送ローラ52−1〜52−7に掛けられている。この搬送ベルト51は、ウェブ3の幅よりも若干大きな幅に形成されている。
各搬送ローラ52−1〜52−7は、ウェブ3の幅と略同一の長さに形成され、長手方向がウェブ3の搬送方向Aに対して直交する方向に配置されている。各搬送ローラ52−1〜52−7は、搬送ベルト51におけるウェブ3の載置側に移動したウェブ3面上で搬送ベルト51を搬送方向Aに移動させる。これら搬送ローラ52−1〜52−7は、全て同一半径に形成されている。このうち搬送ローラ52−5には、駆動モータ45が接続されている。この駆動モータ45の駆動により搬送ベルト51は、図9に示すように等速度で所定の移動速度で矢印D方向に移動する。この搬送ベルト51の移動によってウェブ3は、所定の搬送速度で搬送方向Aに移動することが可能になる。なお、搬送ローラ52−1には、エンコーダ47が接続されている。
図9は搬送ユニット50における各搬送ローラ52−1〜52−7の配置を示す。各搬送ローラ52−1、52−2、52−4、52−5は、x軸方向に沿って設けられている。又、各搬送ローラ52−6、52−7は、それぞれ各搬送ローラ52−1、52−5のz軸方向の各真下に設けられている。
搬送ローラ52−3は、加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対してウェブ3を介して対峙する位置に配置され、かつウェブ3から離間する位置すなわちz軸方向にウェブ3から離れる位置に搬送ベルト51を引き回して配置されている。この搬送ローラ52−3のウェブ3から離間する距離は、例えば当該搬送ローラ52−3に掛かっている搬送ベルト51がウェブ3を載置する側とは反対側で移動する搬送ベルト51に対して接触しない程度に離間していればよい。
このようにウェブ3に対して搬送ベルト51が離間することによりウェブ3と搬送ベルト51との間には、空間E10が形成される。これと共に、各搬送ローラ52−2、52−4は、例えば搬送ローラ52−3の搬送方向Aに対して上流側と下流側とにおいて搬送ローラ52−3から等距離に配置されている。これにより、搬送ベルト51は、略V字形状に引き回される。なお、搬送ベルト51には、エアーを通すための複数の孔が例えば均一に設けられている。これにより、搬送ベルト51の各孔を通してエアー吸引53が図示しないエアー吸引機、例えば吸引ファン等により行われるようになっている。
次に、上記の如く構成された装置の動作について上記第1の実施の形態と異なるところについて説明する。
ウェブ搬送部50における駆動モータ45が駆動すると、この駆動モータ45の駆動により搬送ローラ52−5が回転する。これにより、搬送ユニット50における搬送ベルト51は、図9に示す矢印D方向に所定の移動速度で移動する。このとき、搬送ユニット50における搬送ローラ52−3は、図9に示すように加工ヘッド本体17によるウェブ3のレーザ加工点13sに対してウェブ3を介して対峙する位置に配置される。これにより、搬送ベルト51は、ウェブ3から離間する位置に略V字形状に引き回されて移動する。又、搬送ベルト51の各孔を通してエアー吸引53が例えば吸引ファン等のエアー吸引機により行われる。この状態で、ウェブ3が搬送ユニット50における搬送ベルト51上に導かれると、ウェブ3は、各搬送ベルト51の各孔を通してのエアー吸引53によって当該各搬送ベルト51上に吸着保持され、所定の搬送速度で搬送方向Aに搬送される。
これと共に、加工ヘッド本体17は、リニアガイド29に沿ってウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの方向に所定の移動速度で移動する。このとき加工ヘッド本体17は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動する。すなわち、加工ヘッド本体17は、搬送ユニット50における搬送ローラ52−3によってV字形状に引き回されている搬送ベルト51の上方に移動する。
この加工ヘッド本体17のリニアガイド29に沿った移動によりウェブ3の表面4上におけるレーザビーム13のスポット位置13sもウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの方向に移動する。このとき、加工ヘッド本体17は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動するので、レーザビーム13のスポット位置13sは、上記図7に示すのと同様に、ウェブ3の幅方向(y軸方向)に移動する。しかるに、ウェブ3の表面上で移動するレーザビーム13のスポット位置では、ウェブ3の表面上におけるレーザビーム13のスポット位置13sの温度がウェブ3を形成する媒体材料の沸点以上の温度まで急上昇するので、ウェブ3が瞬時に気化し、ウェブ3の切断等の加工が行われる。この結果、ウェブ3は、当該ウェブ3の幅方向(y軸方向)に切断される。
このように上記第2の実施の形態によれば、各搬送ローラ52−1〜52−7をウェブ3の幅と略同一若しくはそれよりもわずかに長く形成し、その長手方向をウェブ3の搬送方向Aに対して直交する方向に配置し、このうちの搬送ローラ52−3を加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対してウェブ3を介して対峙する位置に配置し、かつウェブ3から離間する位置すなわちz軸方向にウェブ3から離れる位置に搬送ベルト51を引き回して配置するので、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏すると共に、上記第1の実施の形態よりも搬送ベルト51と各搬送ローラ52−1〜52−7との各数量を減少することができ、コスト削減の効果を奏することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図10はウェブ搬送部60及び加工ヘッド本体17のxy平面の構成図を示し、図11はウェブ搬送部60の側面構成図を示す。ウェブ搬送部60は、例えば5つの搬送ユニット61、62、25、63、64を備える。これら搬送ユニット61、62、25、63、64は、それぞれ搬送方向A(x軸方向)に対して並行に設けられ、かつy軸方向に対して所定間隔毎に設けられている。各搬送ユニット61、62を第1列、搬送ユニット21を第2列、各搬送ユニット63、64を第3列とする。
第1列の各搬送ユニット61、62は、それぞれ独立し、搬送方向A(x軸方向)に一列に設けられている。これら搬送ユニット61、62は、互いに加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置のz軸方向の下方の空間を介して離間して設置されている。このうち搬送ユニット61は、ウェブ3を載置して搬送するための無端の搬送ベルト23aと、搬送方向Aに配列された複数の搬送ローラ例えば2個の搬送ローラ24−1、24−2とから成る。搬送ベルト23aは、各搬送ローラ24−1、24−2に掛けられている。これら搬送ローラ24−1、24−2は、図11に示すように搬送ベルト23aを矢印G1方向(図中時計回り)に移動させる。又、搬送ユニット62は、ウェブ3を載置して搬送するための無端の搬送ベルト23bと、搬送方向Aに配列された複数の搬送ローラ例えば2個の搬送ローラ24−4、24−5とから成る。搬送ベルト23bは、各搬送ローラ24−4、24−5に掛けられている。これら搬送ローラ24−4、24−5は、図11に示すように搬送ベルト23aを矢印G2方向(図中時計回り)に移動させる。
第2列の搬送ユニット21は、上記同様に、無端の搬送ベルト25と、各搬送ローラ26−1〜26−7とから成り、このうち搬送ローラ26−3は、加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対してウェブ3を介して対峙する位置に配置され、かつウェブ3から離間する位置すなわちz軸方向にウェブ3から離れる位置に搬送ベルト25を引き回して配置されている。
第3列の各搬送ユニット63、64は、それぞれ独立し、搬送方向A(x軸方向)に一列に設けられている。これら搬送ユニット63、64は、互いに加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置のz軸方向の下方の空間を介して離間して設置されている。このうち搬送ユニット63は、ウェブ3を載置して搬送するための無端の搬送ベルト27aと、搬送方向Aに配列された複数の搬送ローラ例えば2個の搬送ローラ28−1、28−2とから成る。搬送ベルト27aは、各搬送ローラ28−1、28−2に掛けられている。これら搬送ローラ28−1、28−2は、図11に示すように搬送ベルト27aを矢印G4方向(図中時計回り)に移動させる。又、搬送ユニット64は、ウェブ3を載置して搬送するための無端の搬送ベルト27bと、搬送方向Aに配列された複数の搬送ローラ例えば2個の搬送ローラ28−4、28−5とから成る。搬送ベルト27bは、各搬送ローラ28−4、28−5に掛けられている。これら搬送ローラ28−4、28−5は、図11に示すように搬送ベルト27bを矢印G5方向(図中時計回り)に移動させる。
次に、上記の如く構成された装置の動作について上記第1の実施の形態と異なるところについて説明する。
ウェブ搬送部60における駆動モータ45が駆動すると、この駆動モータ45の駆動により各搬送ローラ24−5、26−5、28−5が同期して回転する。これにより、第1列の搬送ユニット62における搬送ベルト23bは、図11に示す矢印G2方向に所定の移動速度で移動する。このとき搬送ベルト23bの各孔を通してエアー吸引が例えば吸引ファン等のエアー吸引機により行われる。
第2列の搬送ユニット21における搬送ベルト25は、図11に示す矢印G3方向に所定の移動速度で移動する。このとき搬送ベルト25の各孔を通してエアー吸引が例えば吸引ファン等のエアー吸引機により行われる。この搬送ユニット21における搬送ローラ26−3は、図11に示すように加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対してウェブ3を介して対峙する位置に配置される。これにより、搬送ベルト25は、ウェブ3から離間する位置に略V字形状に引き回されて移動する。このとき搬送ベルト27の各孔を通してエアー吸引が例えば吸引ファン等のエアー吸引機により行われる。
第3列の搬送ユニット64における搬送ベルト27bは、図11に示す矢印G5方向に所定の移動速度で移動する。このとき搬送ベルト27bの各孔を通してエアー吸引が例えば吸引ファン等のエアー吸引機により行われる。
この状態で、ウェブ3が各搬送ユニット61、21、63における各搬送ベルト23a、25、27a上に導かれると、ウェブ3は、各搬送ベルト23a、25、27aの各孔を通してのエアー吸引によって当該各搬送ベルト23a、25、27a上に吸着保持される。ウェブ3は、各搬送ベルト23a、25、27aのうち搬送ベルト25により補足され、この搬送ベルト25の移動と共に所定の搬送速度で搬送方向Aに搬送される。このとき、各搬送ベルト23a、27aは、搬送ローラ24−1と搬送ローラ28−1とが搬送ローラ26−1と同軸で結合されているため、搬送ベルト25によるウェブ3の搬送方向Aへの搬送に伴って、各矢印G1、G4方向に移動する。そうして、ウェブ3が各搬送ユニット62、21、64における各搬送ベルト23b、25、27b上に導かれると、ウェブ3は、各搬送ベルト23b、25、27bの各孔を通してのエアー吸引によって当該各搬送ベルト23b、25、27b上に吸着保持され、これら搬送ベルト23b、25、27bの移動と共に所定の搬送速度で搬送方向Aに搬送される。
これと共に、加工ヘッド本体17は、リニアガイド29に沿ってウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの方向に所定の移動速度で移動する。すなわち、加工ヘッド本体17は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動する。このとき、加工ヘッド本体17は、第1列の各搬送ユニット61、62の間の上方と、搬送ユニット21における搬送ローラ26−3によってV字形状に引き回されている搬送ベルト51の上方と、第3列の各搬送ユニット63、64の間の上方との各間を移動する。
このように加工ヘッド本体17がウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動すると、レーザビーム13のスポット位置13sは、上記図7に示すのと同様に、ウェブ3の幅方向(y軸方向)に移動する。しかるに、ウェブ3の表面上で移動するレーザビーム13のスポット位置13sでは、ウェブ3の表面上におけるレーザビーム13のスポット位置の温度がウェブ3を形成する媒体材料の沸点以上の温度まで急上昇するので、ウェブ3が瞬時に気化し、ウェブ3の切断等の加工が行われる。この結果、ウェブ3は、当該ウェブ3の幅方向(y軸方向)に切断される。
このように上記第3の実施の形態によれば、第1列の各搬送ユニット61、62をそれぞれ独立し、かつ互いに加工ヘッド本体17によるウェブ3のレーザ加工点13sのz軸方向の下方の空間を介して離間して設置し、第2列の搬送ユニット21における搬送ローラ26−3を加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置に対してウェブ3を介して対峙する位置に配置され、かつウェブ3から離間する位置すなわちz軸方向にウェブ3から離れる位置に搬送ベルト25を引き回して配置し、さらに第3列の各搬送ユニット63、64をそれぞれ独立し、かつ互いに加工ヘッド本体17によるウェブ3の加工位置のz軸方向の下方の空間を介して離間して設置したので、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏すると共に、ウェブ3を介して加工ヘッド本体17と対峙する空間の幅を狭くできると共に、ウェブ搬送部60を簡略化することができ、コスト削減の効果を奏することができる。
上記第1乃至第3の実施の形態は、ウェブ3にレーザビーム13を照射してウェブ3を切断する場合について説明したが、ウェブ3の切断に限らず、レーザ光源14をパルス駆動してパルスのレーザビーム13を出力するようにし、ウェブ3に対して例えば破線いわゆるミシン目状の加工を行うようにしてもよい。又、レーザ光源14のパワーを中間的な値に設定することにより折り目用のハーフカット加工やマーキング加工などを行うようにしてもよい。
加工ヘッド本体17内に配置する光学素子としては、例えばミラーと集光レンズとを一体化した偏心放物面鏡を用いることにより、加工ヘッド本体17内の部品点数を削減できると共に、小型化を図れる。特に赤外領域のレーザビーム13を出力するレーザ光源14を用いる場合には、透過素子内でのレーザビーム13の吸収によるパワー損失を低減できる。
次に、本発明のウェブ加工装置に用いられる加工ヘッド本体17について図面を参照して説明する。
加工ヘッド本体17に関する技術は、例えば特開2007−68249号公報に開示されている。この特開2007−68249号公報は、被加工物をレーザ加工するため集光器を備えたレーザ光照射手段と、レーザ光の照射により生成される粉塵を収集して排出する粉塵排出手段とを備えたレーザ加工装置に関し、粉塵排出手段は、下壁に集光器から照射されるレーザ光が通過する第1の開口を備えた第1のカバー部材と、第1のカバー部材を囲繞して配設された下壁にレーザ光が通過するとともに粉塵を吸引する第2の開口を備えた第2のカバー部材と、第1のカバー部材と集光器間に形成され第1の開口と連通するエアー導入室と、第1・第2のカバー部材間に形成された第2の開口と連通する集塵室と、エアー導入室にエアーを供給する第1のエアー供給手段と、集塵室に旋回流を生成する旋回流生成手段とを開示する。
しかしながら、特開2007−68249号公報は、集光器から被加工物の加工面までの距離を一定に保つ機能を備えていない。被加工物が例えば搬送機構等により搬送中であれば、集光器から被加工物の加工面までの距離は変動する可能性がある。このように集光器から被加工物の加工面までの距離が変動すると、被加工物の加工面に対するレーザ光の集光位置がずれる可能性がある。このため、被加工物の加工面上に集光されるレーザ光のパワー密度が不安定となり、レーザ加工後における被加工物の加工面の外面の品質を良好に保つことができない。
そこで、本発明のウェブ加工装置に用いられる加工ヘッド本体17は、被加工物の加工面の外面の品質を良好に保つことを目的とする。
次に、本発明のウェブ加工装置に用いられる加工ヘッド本体17の特徴について説明する。
(1)第1の本装置は、ウェブに対して加工を行う加工ヘッドにおいて、
前記ウェブの加工位置に対応する部分に開口部が形成されたヘッド本体と、
前記ヘッド本体内の圧力を大気圧よりも低く設定し、前記開口部及び当該開口部の近傍に対して前記ウェブを吸着保持させる負圧設定部と、
を具備することを特徴とする加工ヘッドである。
(2)第2の本装置は、前記ヘッド本体内に、前記開口部を通して前記ウェブに対してレーザビームを照射して前記ウェブを加工するレーザ照射源を備えたことを特徴とする第1の本装置に記載の加工ヘッドである。
(3)第3の本装置は、前記レーザ照射源として前記ヘッド本体の外部から導入されたレーザビームを集光して前記ウェブに照射するレンズ系、又は前記レーザビームを出力するレーザ光源を備えることを特徴とする第2の本装置に記載の加工ヘッドである。
(4)第4の本装置は、前記負圧設定部として前記ヘッド本体内にエアーを吸入させるためのエアー吸入部と、
前記ヘッド本体内からエアーを吸出すためのエアー吸出し部と、
を有することを特徴とする第1の本装置に記載の加工ヘッドである。
(5)第5の本装置は、前記ヘッド本体内に形成され、前記開口部と連通する第1の空間部と、
前記ヘッド本体内に形成され、前記第1の空間部と連通する第2の空間部と、
を有し、
前記エアー吸入部は、前記第2の空間部に連通して設けられ、
前記エアー吸出し部は、前記第1の空間部に連通して設けられ、
前記エアーを前記エアー吸入部及び前記開口部から吸入し、前記第2の空間部から前記第1の空間部に通し、前記エアー吸出し部から吸い出す、
ことを特徴とする第4の本装置に記載の加工ヘッドである。
(6)第6の本装置は、前記負圧設定部として前記ヘッド本体内からエアーを吸出すためのエアー吸出し部と、
前記エアーを前記エアー吸入部から吸入し、前記ヘッド本体内に通し、前記開口部から吸い出す、
ことを特徴とする第4の本装置に記載の加工ヘッドである。
(7)第7の本装置は、前記ヘッド本体と前記ウェブとの間に介在し、前記ウェブ上に前記ヘッド本体を移動させるためのベアリングと、
前記ヘッド本体を前記ベアリングを介して前記ウェブに対して押し付け、前記ヘッド本体と前記ウェブとの間の距離を一定に保持する押付部と、
を有することを特徴とする第6の本装置に記載の加工ヘッドである。
次に、加工ヘッド本体17の一実施例について説明する。
図12は加工ヘッド本体17の構成図を示す。加工ヘッド本体17は、例えば立方体、直方体等に形成されている。この加工ヘッド本体17内は、第2のミラー18と、集光レンズ19とが設けられると共に、第1の仕切り板30と、第2の仕切り板31とが加工ヘッド本体17の内壁に所定の間隔で設けられている。又、加工ヘッド本体17のウェブ3と接触する側には、ガイド板36が設けられている。このガイド板36は、搬送するウェブ3上に移動する加工ヘッド本体17をガイドする。このガイド板36には、微小スポットに絞ったレーザビーム13をウェブ3の表面上に照射するための貫通孔37が設けられている。
第2のミラー18と集光レンズ19と貫通孔37とは、同軸上に設けられている。集光レンズ19は、第2のミラー18で反射したレーザビーム13を集光し、スポット光としてウェブ3面上に照射する。この集光レンズ19によるレーザビーム13のスポット位置13sは、例えば貫通孔37の位置すなわちガイド板36の底面の位置に一致する。
第1の仕切り板30には、レーザビーム13を通過させるための孔32が設けられると共に、第2の仕切り板31にもレーザビーム13を通過させるための孔33が設けられている。孔32は、孔33よりも大きな開口面積を有する。これは、レーザビーム13が集光レンズ19により集光されながら各孔32、33を通過するからである。
加工ヘッド本体17の内壁に第1の仕切り板30と第2の仕切り板31とが設けられることにより加工ヘッド本体17内には、第1の空領F1と、第2の空領F2が形成される。このうち第1の空領F1は、第1の仕切り板30と第2の仕切り板31との間に形成される。第2の空領F2は、第2の仕切り板31とガイド板36との間に形成される。
又、加工ヘッド本体17の側面には、エアー吸入孔34と、エアー吸出し孔35とが設けられている。エアー吸入孔34は、第1の仕切り板30と第2の仕切り板31との間の加工ヘッド本体17の側面に設けられ、第1の空領F1に連通する。エアー吸出し孔35は、第2の仕切り板31とガイド板36との間に設けられ、第2の空領F2に連通する。
しかるに、外部からの圧縮されたエアーHがエアー吸入孔34を通して第1の空領F1に供給されると、このエアーは、第1の空領F1から第2の空領F2に流れ、エアー吸出し孔35を通って外部に参照符号Jとして図示するように流出する。
次に、上記の如く構成された加工ヘッド本体17における作用について説明する。
レーザ光源14から出力されたレーザビーム13は、第1のミラー16により反射して加工ヘッド15に導かれる。この加工ヘッド15に導かれたレーザビーム13は、第2のミラー18により反射して集光レンズ19に導かれる。レーザビーム13は、集光レンズ19により集光されてスポット光としてウェブ3の表面上に照射される。このレーザビーム13のスポット位置13sは、例えばガイド板36の底面の位置に一致する。これにより、ウェブ3の表面4上におけるレーザビーム13のスポット位置13sの温度は、ウェブ3を形成する媒体材料の沸点以上の温度まで急上昇する。これによりレーザビーム13のスポット位置13sでは、ウェブ3が瞬時に気化し、ウェブ3の切断等の加工が行われる。
一方、ウェブ3は、例えば図2に示す各搬送ベルト23、25、27の各孔を通しての各エアー吸引41、42、43によって当該各搬送ベルト23、25、27上に吸着保持され、所定の搬送速度で搬送方向Aに搬送される。
このようにウェブ3の切断等の加工が行われるとき、加工ヘッド本体17内には、エアー吸入孔34を通して外部からの圧縮されたエアーHが第1の空領F1に供給される。このエアーHは、第1の空領F1から第2の空領F2に流れ、さらにエアー吸出し孔35を通って外部に流出する。これにより、ウェブ3の切断等の加工により生じた粉塵やガスKは、エアーHの第1の空領F1から第2の空領F2、エアー吸出し孔35への流れに引き寄せられ、エアーの流出Jと共に貫通孔37からエアー吸出し孔35に向かって流れ、エアー吸出し孔35から加工ヘッド本体17の外部に流出する。これにより、ウェブ3の切断等の加工により生じた粉塵やガスKが集光レンズ19に付着することを防止できる。
又、エアー吸出し孔35からのエアーの流出の圧力、換言すれば、エアー吸出し孔35からのエアーの吸引圧力をエアー吸入孔34に供給するエアーHの圧縮圧力よりも大きく設定すれば、上記図4乃至図6に示すようにレーザ加工点13sから見たときのウェブ3の裏面側にある第1の空間E1からエアー48がガイド板36の貫通孔37を通して第2の空領F2に吸い込まれ、さらにエアー吸出し孔35に流れる。これによってレーザビーム13によるレーザ加工点13sへのエアーアシストが行われ、加工効率が促進される。
これと共に、エアー吸出し孔35からのエアーの吸出しによってエアーが貫通孔37からエアー吸出し孔35に向かって流れるので、この貫通孔37からエアー吸出し孔35に向かうエアーの吸引力によってウェブ3がガイド板36の底面に吸着される。このウェブ3のガイド板36の底面への吸着は、ウェブ3が所定の搬送速度で搬送方向Aに向かって搬送中に行われる。このウェブ3のガイド板36の底面への吸着によってウェブ3の搬送中の位置は、常にレーザビーム13のスポット位置13sに維持される。換言すれば、集光レンズ19とウェブ3表面上の位置との距離が常に一定に維持される。
このように加工ヘッド本体17の一実施例によれば、加工ヘッド本体17内に第1の仕切り板30と第2の仕切り板31とを設けて加工ヘッド本体17内に第1の空領F1と第2の空領F2と形成し、かつエアー吸入孔34を第1の空領F1に連通して設けると共に、エアー吸出し孔35を第2の空領F2に連通して設け、外部からの圧縮されたエアーHがエアー吸入孔34を通して第1の空領F1に供給されると、このエアーは、第1の空領F1から第2の空領F2に流れ、エアー吸出し孔35を通って外部に流出すると共に、エアーをガイド板36の貫通孔37からエアー吸出し孔35に向かって流すので、ウェブ3の切断等の加工により生じた粉塵やガスKが集光レンズ19に付着することを防止でき、レーザビーム13によるレーザ加工点13sへのエアーアシストを行って加工効率を促進でき、さらにウェブ3をガイド板36の底面に吸着させることによってウェブ3の搬送中の位置を常にレーザビーム13のスポット位置13sに維持できる。これにより、当該ウェブ加工装置に用いられる加工ヘッド本体17であれば、ウェブ3の加工面の外面の品質を良好に保つことができる。
次に、加工ヘッド本体17の他の実施例について説明する。なお、図12と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図13は加工ヘッド本体17の構成図を示す。リニアガイド29は、コ字形状の断面に形成されている。このリニアガイド29は、図示しない枠状の装置フレームに固定されている。このリニアガイド29のコ字形状内に加工ヘッド本体17が移動可能に設けられている。この加工ヘッド本体17の与圧バネ70を介してベアリング支持体71が設けられている。このベアリング支持体71には、ベアリング72が回転可能に設けられている。このベアリング72は、リニアガイド29に接触しながら回転し、リニアガイド29に沿って移動する。なお、リニアガイド29は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで設けられている。これにより、加工ヘッド本体17は、例えば上記図2に示すようにウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動可能である。
ガイド板36には、例えば2つのベアリング支持体73a、73bが設けられている。これらベアリング支持体73a、73bには、それぞれ各ベアリング74、75が回転可能に設けられている。これらベアリング74、75は、それぞれ搬送中のウェブ3に接触しながら回転する。
このように加工ヘッド本体17に各ベアリング74、75を設けた場合、集光レンズ19とウェブ3との距離は、図12に示す加工ヘッド本体17における集光レンズ19とウェブ3との距離よりも長くなる。これにより、図13に示す集光レンズ19の焦点距離は、各ベアリング支持体73a、73bと各ベアリング74、75をそれぞれ取り付けた分だけ図12に示す集光レンズ19の焦点距離よりも長く設定されている。当該焦点距離の集光レンズ19を用いることによりレーザビーム13のスポット位置13sは、ウェブ3面上になる。
加工ヘッド本体17のガイド板36にウェブ3を介して第4のウェブガイド76が設けられている。この第4のウェブガイド76は、リニアガイド29に対応してウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで設けられている。この第4のウェブガイド76は、凹形状の断面を有し、長尺形状に形成されている。この凹形状断面のうちの凸部76a、76bは、それぞれ各ベアリング74、75の位置に対応する。従って、各ベアリング74、75は、ウェブ3を介して各凸部76a、76b上に載って回転移動する。又、凹形状断面のうちの凹部(溝部)76cは、ガイド板36に設けられた貫通孔37に位置関係が対応する。
各凸部76a、76bのうちウェブ3の搬送方向Aに対して下流側の凸部76bには、第5のウェブガイド77が固定されている。この第5のウェブガイド77は、レーザ加工後のウェブ3の引っ掛かりを防止する。
加工ヘッド本体17の内壁には、第1の仕切り板30のみが設けられている。これにより、加工ヘッド本体17内には、空領F3が形成される。この空領F3は、第1の仕切り板30とガイド板36との間に形成される。
又、加工ヘッド本体17の側面には、エアー吸入孔34のみが設けられている。このエアー吸入孔34は、第1の仕切り板30とガイド板36との間の加工ヘッド本体17の側面に設けられ、空領F3に連通する。しかるに、外部からの圧縮されたエアーHがエアー吸入孔34を通して空領F3に供給されると、このエアーは、空領F3からガイド板36の貫通孔37を通って外部に参照符号Mとして図示するように流出する。
次に、上記の如く構成された加工ヘッド本体17における作用について説明する。
レーザ光源14から出力されたレーザビーム13は、第1のミラー16により反射して加工ヘッド15に導かれる。この加工ヘッド15に導かれたレーザビーム13は、第2のミラー18により反射して集光レンズ19に導かれる。レーザビーム13は、集光レンズ19により集光されてスポット光としてウェブ3の表面上に照射される。このレーザビーム13のスポット位置13sは、各ベアリング74、75と接触するウェブ3面上に一致する。これにより、ウェブ3の表面上におけるレーザビーム13のスポット位置13sの温度は、ウェブ3を形成する媒体材料の沸点以上の温度まで急上昇し、このレーザビーム13のスポット位置13sでは、ウェブ3が瞬時に気化し、ウェブ3の切断等の加工が行われる。
このようにウェブ3の切断等の加工が行われるとき、加工ヘッド本体17内には、エアー吸入孔34を通して外部からの圧縮されたエアーHが空領F3に供給される。このエアーHは、空領F3からガイド板36の貫通孔37を通って外部に流出する。
従って、ガイド板36の貫通孔37内には、レーザビーム13が通過すると共に、エアーHが流れ、かつウェブ3面上におけるレーザビーム13のスポット位置すなわちレーザビーム13の照射によりレーザ加工点13sにおいては、レーザビーム13のスポット光の照射と、エアーHの吹き付けとが行われる。
一方、ウェブ3は、例えば図2に示す各搬送ベルト23、25、27の各孔を通しての各エアー吸引41、42、43によって当該各搬送ベルト23、25、27上に吸着保持され、所定の搬送速度で搬送方向Aに搬送される。これと共に、加工ヘッド本体17は、リニアガイド29に沿ってウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの方向に所定の移動速度で移動する。すなわち、加工ヘッド本体17は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動する。
このとき、加工ヘッド本体17は、与圧バネ70の力量と加工ヘッド本体17の重量との和に応じた押し付け力によって各ベアリング74、75をウェブ3の表面上に押し付ける。これにより、加工ヘッド本体17は、ウェブ3に対して最適な押し付け力によって押し付けてウェブ3の表面上を移動する。この加工ヘッド本体17の移動時、各ベアリング74、75は、ウェブ3を介して第4のウェブガイド76の各凸部76a、76b上に支持される。この結果、集光レンズ19とウェブ3表面上の位置との距離が常に一定に維持される。これにより、当該ウェブ加工装置に用いられる加工ヘッド本体17であれば、被加工物の加工面の外面の品質を良好に保つことができる。
又、ウェブ3に対するレーザ加工によって発生した粉塵やガスは、第4のウェブガイド76における凹部(溝部)76cを通って当該第4のウェブガイド76の端部から外部に流れる。
このように上記加工ヘッド本体17の他の実施例によれば、加工ヘッド本体17を与圧バネ70の力量と加工ヘッド本体17の重量との和に応じた押し付け力によって各ベアリング74、75を介してウェブ3の表面上に押し付けるので、集光レンズ19とウェブ3表面上の位置との距離が常に一定に維持される。これにより、ウェブ3の加工面の外面の品質を良好に保つことができる。又、ウェブ3の切断等の加工により生じた粉塵やガスKが集光レンズ19に付着することを防止できる。
そのうえ、第4のウェブガイド76や第5のウェブガイド77、さらに第4のウェブガイド76の各凸部76a、76bへの各ベアリング74、75の押し付けによってウェブ3は、平面度を保って搬送される。これにより、ウェブ3は、搬送不良等により引っ掛かることなく安定して搬送し、ウェブ3の外形品質も低下することがない。
なお、リニアガイド29に対して加工ヘッド17が吊り下がる構成となるよう、ベアリング72のウェブ3に近い側がリニアガイド29に接し、バネ70で加工ヘッド17を吊り下げるように配置し、バネ70は加工ヘッド17に加わる重力より小さい力量とすることで、ベアリング73a、73bがウェブ3の表面に接する圧力を小さくし、ウェブ3へのダメージや搬送抵抗を減らすことも可能である。
次に、本発明のウェブ加工装置に用いられる加工ヘッド本体17のガイド板36について図面を参照して説明する。
加工ヘッド本体17のガイド板36に関する技術は、例えば特開2003−205491号公報に開示されている。この特開2003−205491号公報は、ワイヤーコードを等間隔で、平行に埋設した所定幅のゴムシート材料を回転丸刃によりワイヤーコードに沿って所定幅に切断するゴムシート材料の切断方法であって、ゴムシート材料の切断部をスクレーパ部材によりテーブルの支持面から浮かした状態で回転駆動させた回転丸刃によりワイヤーコードに沿って切断することを開示する。又、特開2003−205491号公報は、カッター支持部材にスクレーパ部材が一体的に取り付けられ、このスクレーパ部材の回転丸刃が侵入する切断用溝部が形成され、この切断用溝部にガイド部材が一体的に形成されていることを開示する。このガイド部材は、切断したゴムシート材料がゴムシート材料本体と密着しないように少なくとも3mm以上の段差を有するもので、スクレーパ部材の先端から後端側に向かって所定の長さで下向きに湾曲して形成され、所定幅に切断されたゴムシート材料がゴムシート材料本体と密着せず自重によって下方にガイドし、ゴムシート材料本体と確実に分離させて切断させることを開示する。
しかしながら、特開2003−205491号公報は、ゴムシート材料の切断部をスクレーパ部材によりテーブルの支持面から浮かした状態で回転駆動させた回転丸刃によりワイヤーコードに沿って切断するシステムであるので、例えばレーザビーム13をウェブ3に照射してウェブ3を切断するシステムに適用すると、ウェブ3を切断したときにその切断端が捲れ等して湾曲し、この湾曲した切断端がスクレーパ部材と当接する可能性がある。特にウェブ3が薄い部材であれば、当該ウェブ3の湾曲した切断端がスクレーパ部材と当接し、ウェブ3にダメージを与える可能性がある。
そこで、本発明のウェブ加工装置に用いられる加工ヘッド本体17のガイド板36は、切断されたウェブの切断端に対してダメージを与えることなくウェブを高品質に保てることを目的とする。
次に、本発明のウェブ加工装置に用いられる加工ヘッド本体17のガイド板36の特徴について説明する。
(1)第1の本装置は、加工ヘッドとウェブとを相対的に移動させて前記加工ヘッドにより前記ウェブを加工するときに前記加工ヘッドに対して前記ウェブをガイドする加工ヘッドのガイド部材において、
前記ウェブに対する加工位置を開口領域内に配置させる開口部が形成され、
前記開口部は、少なくとも前記加工ヘッドに対する前記ウェブの移動方向に対して傾斜して鋭角に交わる少なくとも2辺の縁部が形成されている、
ことを特徴とする加工ヘッドのガイド部材である。
(2)第2の本装置は、前記加工ヘッドと前記ウェブとの相対的な移動による前記ウェブ上の加工位置の移動軌跡上に一致して前記少なくとも2辺の縁部の交わる点が移動することを特徴とする第1の本装置に記載の加工ヘッドのガイド部材である。
(3)第3の本装置は、前記開口部が前記傾斜して鋭角に交わる2辺の縁部を組み合わせて形成された菱形から成ることを特徴とする第1の本装置に記載の加工ヘッドのガイド部材である。
(4)第4の本装置は、前記縁部の傾斜角度θが
0°<θ<90°
の範囲内に形成されていることを特徴とする第1の本装置に記載の加工ヘッドのガイド部材である。
(5)第5の本装置は、前記縁部の傾斜角度θが
45°<θ<60°
の範囲内に形成されていることを特徴とする第1の本装置に記載の加工ヘッドのガイド部材である。
(6)第6の本装置は、前記少なくとも2辺の縁部の交わる部分が前記ウェブに対して離間する方向に湾曲していることを特徴とする第1の本装置に記載の加工ヘッドのガイド部材である。
次に、加工ヘッド本体17のガイド板36の一実施例について説明する。
図14は加工ヘッド本体17のガイド板36の構成図を示す。ウェブ3は、上記説明と同様に、例えば図2に示すように各搬送ベルト23、25、27の各孔を通しての各エアー吸引41、42、43によって当該各搬送ベルト23、25、27上に吸着保持され、所定の搬送速度で搬送方向Aに移動する。
これと共に、加工ヘッド本体17も、上記説明と同様に、例えば図2に示すように例えばリニアガイド29に沿ってウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの方向に所定の移動速度で移動する。このとき加工ヘッド本体17は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αで、かつウェブ3の搬送速度との関係で決定される所定の移動速度で移動する。
従って、レーザビーム13のスポット位置(レーザ加工点)13sは、ウェブ3の搬送速度と加工ヘッド本体17の移動速度との相対的な関係から図14に示すようにウェブ3の幅方向(矢印N方向)に移動する。
ガイド板36は、平板状に形成されている。このガイド板36には、開口部としての貫通孔37が設けられている。この貫通孔37は、微小スポットに絞られたレーザビーム13を通過させ、当該レーザビーム13をウェブ3の表面上に照射するために設けられている。この貫通孔37は、例えば菱形に形成されている。この菱形の貫通孔37は、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜して鋭角に交わる少なくとも2辺の縁部80、81を有する。貫通孔37は、菱形に形成されているので、2辺の縁部80、81に対して貫通孔37の中心点を対称に2辺の縁部82、83が形成されている。なお、貫通孔37の中心点は、レーザ加工点13sと一致する。又、菱形の貫通孔37における互いに対向する各内角α同士と各内角β同士は、それぞれ等しく形成されている。
貫通孔37における一方の隅部84は、2辺の縁部80、81が交わって成り、かつこのうちの縁部80は、搬送方向Aに対して傾斜角度θ1で傾斜する。この傾斜角度θ1は、例えば0°<θ1<90°の範囲内に形成される。この傾斜角度θ1は、例えば45°<θ<60°の範囲内が最適である。
なお、他方の隅部85は、2辺の縁部82、83が交わって成り、かつこのうちの縁部82も搬送方向Aに対して傾斜角度θ2で傾斜する。この傾斜角度θ2は、傾斜角度θ1と同様に、例えば0°<θ2<90°の範囲内に形成され、かつ例えば45°<θ2<60°の範囲内が最適である。
これら傾斜角度θ1、θ2は、次のように決定される。例えば図15に示すようにレーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Nに移動してレーザ加工を行ってウェブ3を切断しているとき、既に切断されたウェブ3の一部分に捲れ86が生じることがある。このウェブ3の捲れ86の角度をウェブ3の幅方向Nに対してψとすると、傾斜角度θ1は、捲れ角度ψよりも大きく設定するのがよい(θ1>ψ)。
このように縁部80の傾斜角度θ1を設定すれば、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Nに移動してウェブ3を切断するときにウェブ3の一部分に捲れ86が生じても、この捲れ86は、図16に示すように傾斜角度θ1に傾斜する縁部80の矢印N方向への移動による押し付けによって直される。
なお、傾斜角度θ2は、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Nとは反対の矢印M方向に移動してウェブ3を切断する場合又は移動のみ行う場合に設定されるもので、傾斜角度θ1と同様に、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Mに移動してウェブ3を切断しているとき又は移動のみ行う場合、ウェブ3の一部分に捲れが生じることがある。従って、傾斜角度θ2も捲れ角度よりも大きく設定される。これにより、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Mに移動してウェブ3を切断するとき又は移動のみ行う場合にウェブ3の一部分に捲れが生じても、この捲れは、傾斜角度θ2に傾斜する縁部82の矢印M方向への移動による押し付けによって直される。
レーザビーム13のスポット位置(レーザ加工点)13sは、ウェブ3の搬送速度と加工ヘッド本体17の移動速度との相対的な関係から図14に示すようにウェブ3の幅方向(矢印N方向)に移動するので、貫通孔37における各隅部84、85もウェブ3の幅方向(矢印N方向)すなわちレーザビーム13のスポット位置(レーザ加工点)13sの移動軌跡上に一致して移動する。
次に、上記の如く構成された加工ヘッド本体17のガイド板36の作用について説明する。
レーザ光源14から出力されたレーザビーム13が加工ヘッド本体17に導かれると、このレーザビーム13は、加工ヘッド本体17内の集光レンズ19により集光され、貫通孔37内を通ってスポット光としてウェブ3の表面上に照射される。ウェブ3の表面4上におけるレーザビーム13のスポット位置13sの温度は、ウェブ3を形成する媒体材料の沸点以上の温度まで急上昇し、このレーザビーム13のスポット位置13sでは、ウェブ3が瞬時に気化し、ウェブ3の切断等の加工が行われる。
一方、ウェブ3は、例えば図2に示す各搬送ベルト23、25、27上に吸着保持され、所定の搬送速度で搬送方向Aに搬送される。これと共に、加工ヘッド本体17は、リニアガイド29に沿ってウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの方向に所定の移動速度で移動する。これにより、レーザビーム13のスポット位置(レーザ加工点)13sは、図14に示すようにウェブ3の搬送速度と加工ヘッド本体17の移動速度との相対的な関係からウェブ3の幅方向(矢印N方向)に移動する。なお、図14はレーザビーム13のスポット位置(レーザ加工点)13sがウェブ3の一端部に到達してウェブ3に対するレーザ加工の開始時の状態を示し、図17は貫通孔37における一方の隅部84がウェブ3の一端部に到達する直前の状態を示し、図18は貫通孔37における一方の隅部84がウェブ3の一端部を到達した直後の状態を示す。
このようにレーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Nに移動してレーザ加工を行ってウェブ3を切断しているとき、図15に示すようにウェブ3の一部分に捲れ86が生じることがある。貫通孔37の一方の隅部84における縁部80は、傾斜角度θ1に形成されているので、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Nに移動してウェブ3を切断するときにウェブ3の一部分に捲れ86が生じても、この捲れ86は、図16に示すように傾斜角度θ1に傾斜する縁部80の矢印N方向への移動による押し付けによって直される。
なお、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Nとは反対の矢印M方向に移動してウェブ3を切断する場合又は移動のみ行う場合、貫通孔37の他方の隅部85における縁部82も傾斜角度θ1に等しい傾斜角度θ2に形成されているので、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Mに移動してウェブ3を切断するとき又は移動のみ行う場合にウェブ3の一部分に捲れが生じても、この捲れは、傾斜角度θ2に傾斜する縁部82の矢印M方向への移動による押し付けによって直される。
このように加工ヘッド本体17のガイド板36によれば、菱形の貫通孔37を形成し、この貫通孔37にウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜して鋭角に交わる2辺の縁部80、81及び2辺の縁部82、83を形成したので、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Nに移動してウェブ3を切断するときにウェブ3の一部分に捲れ86が生じても、この捲れ86を傾斜角度θ2に傾斜する縁部80の矢印N方向への移動による押し付けて直すことができる。これにより、切断した後のウェブ3を高品質に保つことができる。なお、ガイド板36における貫通孔37が例えば正方形や長方形に形成され、ウェブ3の一端に対して平行な縁部を有すると、ウェブ3に生じた捲れ86がウェブ3の一端に当接し、ウェブ3に生じた捲れ86をさらに折り曲げるおそれがある。
次に、ガイド板36の変形例について説明する。
ガイド板36は、図19に示すように平板に形成されている。このような平板のガイド板36であってもウェブ3に生じた捲れ86直すことができるが、さらにガイド板36は、図20に示すように貫通孔37の一方の隅部84に湾曲部87を形成してもよい。この湾曲部87は、例えばガイド板36自体をウェブ3から離れる方向に湾曲させて形成させる。
このようにガイド板36における貫通孔37の一方の隅部84に湾曲部87を形成すれば、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Nに移動してウェブ3を切断するときにウェブ3の一部分に捲れ86が生じても、この捲れ86を傾斜角度θ2に傾斜する縁部80の矢印N方向への移動による押し付けて直すことができる。
さらに、レーザビーム13のスポット位置(レーザ加工点)13sがウェブ3の一端部に到達してウェブ3に対するレーザ加工の開始時に、貫通孔37の一方の隅部84がウェブ3の一端部に引っ掛かることがない。
この湾曲部87は、ガイド板36一方の隅部84に設けるに限らず、他方の隅部85に設けてもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上記実施の形態では、レーザビーム13をウェブ3に照射してのレーザ加工に適用した場合について説明したが、レーザ加工に限らず、水流を用いたジェット加工、放電加工、ワイヤカットなどを用いることも可能である。
又、ウェブ加工装置10は、1つ設けた場合について説明したが、これに限らず、加工内容やウェブ幅に応じて複数設けてもよい。
ガイド板36の貫通孔37は、菱形に形成して一方の隅部84と他方の隅部85とを設けているが、レーザ加工点13sがウェブ3の幅方向Nのみに移動してウェブ3を切断する場合であれば、貫通孔37に一方の隅部84のみを形成するようにしてもよい。
加工ヘッド本体17は、図21に示すようにウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの矢印B方向に所定の移動速度で移動するに限らず、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角−αである方向Baに所定の移動速度で移動するようにしてもよい。
又、加工ヘッド本体17は、図22に示すようにウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの矢印B方向に所定の移動速度で移動し、この後、ウェブ3の例えば裏側を矢印Bc方向に移動して元の位置に戻り、再び、ウェブ3の搬送方向Aに対して傾斜角αの矢印B方向に所定の移動速度で移動するようにしてもよい。
1:給紙部、2:支持部、3:ウェブ、4:記録部、5:ウェブ加工系、6:ニップローラ、7:加速ローラ、8:スタッカ、9:紙端センサ、10:ウェブ加工装置、11:ウェブ搬送部、12:ウェブ加工部、13:レーザビーム、14:レーザ光源、15:加工ヘッド、16:第1のミラー、17:加工ヘッド本体、18;第2のミラー、19:集光レンズ、20〜22:搬送ユニット、23,25,27:搬送ベルト、24−1〜24−7:搬送ローラ、26−1〜26−7:搬送ローラ、28−1〜28−7:搬送ローラ、29:リニアガイド、30:第1の仕切り板、31:第2の仕切り板、32,33:孔、34:エアー吸入孔、35:エアー吸出し孔、36:ガイド板、37:貫通孔、38:第1のウェブガイド、39:第2のウェブガイド、40:第3のウェブガイド、41〜43:エアー吸引、44:ローラ軸、45:駆動モータ、46:ローラ軸、47:エンコーダ、48:エアー、50:ウェブ搬送部(搬送ユニット)、51:搬送ベルト、52−1〜52−7:搬送ローラ、53:エアー吸引、60:ウェブ搬送部、61,62,63,64:搬送ユニット、23a,23b:搬送ベルト、27a,27b:搬送ベルト、70:与圧バネ、71:ベアリング支持体、72:ベアリング、73a,73b:ベアリング支持体、74,75:ベアリング、76:第4のウェブガイド、76a,76b:凸部、76c:凹部(溝部)、77:第5のウェブガイド、80〜83:縁部、84:一方の隅部、85:他方の隅部、86:捲れ、87:湾曲部、E1:第1の空間、E2:第2の空間、E3:第3の空間、F1:第1の空領、F2:第2の空領、E10:空間。