JP2009049180A - ケーブル位置規制構造および液晶テレビジョン - Google Patents

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Abstract

【課題】結束用部品などの別部品を使用することのないケーブル位置規制構造を提供する。
【解決手段】電子部品を実装した主基板から延出する特定のケーブルの位置を規制するためのケーブル位置規制構造において、主基板60とは別の複数のサブ基板を主基板60に対して接続するための複数の基板間接続ケーブルと、各基板間接続ケーブルに対応して主基板60上に所定の間隔を空けて配設された複数のコネクタ67a、67bと、主基板60に対し略垂直かつ各コネクタの並びと略平行な状態で各コネクタの近傍に取り付けられたときに、各基板間接続ケーブルの各一端と各コネクタとを中継する一枚状の中継基板65とを備え、特定のケーブル69aをコネクタ間の隙間であって且つ当該隙間の位置に対応する中継基板65の縁と主基板60とによって挟まれる空間に通すことにより、当該特定のケーブルの位置を規制する。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板から延出するケーブルの位置を規制するためのケーブル位置規制構造および当該構造を採用する電子機器に関する。
テレビジョンなどの電子機器内部に搭載される基板においては、他の基板や基板外の他の部品との接続のために、種々のケーブル類が延出している。これら延出する各ケーブルが通る経路は、基板上に密集して実装されている電子部品との接触回避や、電子機器内のスペースの制約や、安全性の確保など、各種制限の基で決定される。そして、かかる制限に従った経路にケーブルを確実に留まらせるために、所定の結束用部材を用いてケーブルの複数の途中箇所を基板や他の部品に対して固定していた。
回路基板に半田付けされるダイオード、ヒューズ抵抗、セメント抵抗、電解コンデンサ等の固定用電子部品の端子の間に、フラットケーブルやリード線を通すことにより、固定用電子部品と回路基板との隙間にフラットケーブルやリード線を挿通してフラットケーブルやリード線の浮き上がりを防止する構成が知られている(特許文献1参照。)。
また、機器のシャーシ上において対向的に立設された2本の取付部材の各対向面に形成されたガイド溝にプリント基板を挿入する際、プリント基板からのリード線を、ガイド溝に挿入されるべきプリント基板の側縁部に形成されている切欠に嵌合させた状態で挿入する、プリント基板の取付構造が知られている(特許文献2参照。)。
また、AV基板とケーブルを介して接続した中継基板のコネクタを、電源基板のコネクタに嵌合させることにより、中継基板をコネクタを介して電源基板に起立させた基板接続装置が知られている(特許文献3参照。)。
特開2005‐243817号公報 実開昭59‐132683号公報 実用新案登録第3115118号公報
従来においては、上記制限に従った経路にケーブルを確実に留まらせるために、多くの結束用部材を必要としていたが、結束用部材を多数使用することは電子機器の製造にかかるコストの上昇を招いていた。
また上記文献1においては、半田付け前に回路基板上に置いたダイオード等の固定用電子部品の端子間にケーブル類を通した状態を保持しつつ当該端子を回路基板に半田付けするか、或いは、端子が回路基板に半田付けされ固定された状態の固定用電子部品の下端と回路基板との間の狭い隙間にケーブル類を通す必要があるため、ケーブル類固定のための作業性が非常に悪かった。さらに、固定用電子部品および当該固定用電子部品が半田付けされるダミーパターンは、ケーブル類を固定するためだけに設けられているため、コスト面で非常に無駄が多く、かつ、一般的に多くの電子部品やパターンが密集する基板の設計を困難なものにしてしまう。
また上記文献2においては、リード線を線処理するために、取付部材というプリント基板やプリント基板上に実装される電子部品とは異なる部材が別途必須であった。
また上記文献3は、基板から延出するケーブル類についてその途中箇所を固定することによりにケーブル類の位置を規制しようとするものではない。
本発明は上記課題にかんがみてなされたもので、製品の設計上要求されるケーブル類の位置規制を従来よりも容易な処理かつ少ない部品数にて行うことにより、製品製造にかかるコストの削減と品質の保持とを両立することの可能な、ケーブル位置規制構造および当該構造を採用した液晶テレビジョンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のケーブル位置規制構造では、電子部品を実装した主基板から延出する特定のケーブルの位置を規制する。具体的には、主基板とは別の複数のサブ基板を主基板に対して接続するための複数の基板間接続ケーブルと、各基板間接続ケーブルに対応して主基板上に所定の間隔を空けて配設された複数のコネクタと、主基板に対し略垂直かつ各コネクタの並びと略平行な状態で各コネクタの近傍に取り付けられたときに、各基板間接続ケーブルの各一端と各コネクタとを中継する一枚状の中継基板とを備える。そして、上記特定のケーブルを、コネクタ間の隙間であって且つ当該隙間の位置に対応する中継基板の縁と主基板とによって挟まれる空間に通す。その結果、上記特定のケーブルの位置を規制する。
すなわち本発明では、複数のサブ基板からそれぞれ伸びる各基板間接続ケーブルと、各基板間接続ケーブルに対応する主基板側の各コネクタとの接続を、一枚状の中継基板を用いて行うようにし、この中継基板を各コネクタ近傍に取り付けたときにコネクタ同士と中継基板の縁とに囲まれて生じる空間に上記特定のケーブルを通す構成とした。そのため、基板上の構成として本来必要な部品のみを用いて上記特定のケーブルの位置や延出方向を確実に規制することができる。また、上記特定のケーブルの途中箇所を各コネクタと中継基板の縁とによって規制するため、当該規制位置において従来使用していた別部品としての結束用部材を使用する必要が無くなる。
主基板上には、例えば電源回路など様々な電子部品が実装され、このような電子部品とケーブル類との接触を避ける必要性がある。そこで、本発明の他の構成例として、上記特定のケーブルは、主基板上において、上記各コネクタの位置よりも内側の位置から延出するものとしてもよい。かかる特定のケーブルを上記各コネクタと中継基板とによる位置規制の対象とすれば、特定のケーブルはその延出位置から主基板の外側に向かって引き廻されるようになる。そのため、主基板に実装される各電子部品と特定のケーブルとが接触することを容易に回避することができる。
本発明の他の構成例として、上記コネクタ間の隙間の位置に対応する中継基板の縁には、上記特定のケーブルが通過可能な大きさの切欠を形成するとしてもよい。当該切欠を設けることにより、上記特定のケーブルの、中継基板の縁と主基板とで挟まれた空間を通過する箇所が、中継基板の縁によって押圧されることがなくなる。そのため、特定のケーブルに不要な応力を与えることなくその位置を規制することができる。なお上記特定のケーブルとしては、例えば、主基板から所定のスピーカに対して音声信号を送信するためのケーブルが想定される。
これまではケーブル位置規制構造という視点で本発明にかかる技術的思想を説明したが、当該構造を採用したテレビジョンなどの電子機器も一つの発明として把握することができる。そこで、上述したケーブル位置規制構造の全ての特徴を含みさらに具体的な発明として、所定のバックライトに交流電圧を供給するインバータ回路と、放送信号を受信するためのチューナ回路と、放送信号に含まれた音声信号を増幅して出力する音声信号処理回路と、各回路に対し電源を供給する電源回路とを少なくとも実装した主基板から延出する特定のケーブルの位置を規制する構造、を有する液晶テレビジョンにおいて、
上記液晶テレビジョンの外部に向かって発光する発光素子を実装した第1サブ基板と、上記液晶テレビジョンの外部からの操作を受付けるための操作部を実装した第2サブ基板と、上記第1サブ基板から延出する第1フラットケーブルと、上記第2サブ基板から延出する第2フラットケーブルと、上記第1フラットケーブルに対応して主基板上に設けられたコネクタであって電源回路の1次側の領域よりも外側の位置に配設された主基板側第1コネクタと、上記第2フラットケーブルに対応して主基板上に設けられたコネクタであって上記1次側の領域よりも外側の位置において、主基板側第1コネクタと所定の間隔を空けて配設された主基板側第2コネクタと、上記第1フラットケーブルの一端と接続する中継側第1コネクタおよび第2フラットケーブルの一端と接続する中継側第2コネクタを備え、中継側第1コネクタを主基板側第1コネクタに接続するとともに中継側第2コネクタを主基板側第2コネクタに接続したときに、主基板側第1コネクタおよび主基板側第2コネクタの並びと略平行な状態で主基板に対し略垂直に起立する一枚状の中継基板と、上記主基板上において主基板側第1コネクタおよび主基板側第2コネクタの位置よりも内側の位置から延出する、上記音声信号処理回路が出力する音声信号をスピーカに対して送信するための上記特定のケーブルとを備え、上記中継基板は、主基板側第1コネクタと主基板側第2コネクタとの隙間の位置に対応する縁に上記特定のケーブルが通過可能な大きさの切欠を有し、上記特定のケーブルを上記隙間であって且つ中継基板の切欠と主基板とによって挟まれる空間に通すことにより、当該特定のケーブルの位置を規制する構成を把握することができる。
このような、より具体的な構成においても、上述したケーブル位置規制構造と同様の作用および効果を発揮する。
以下では、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態にかかるテレビジョン(以下、TVと略す。)10を正面から簡略的に例示している。TV10はいわゆる薄型TVであり、その内部においてケーブル位置規制構造を採用する。TV10は、筺体としてのフロントキャビネット20を備える。フロントキャビネット20の前面21の略中央には、開口22が形成されている。開口22からは表示画面としての液晶パネル31が露出している。従って、TV10は液晶テレビジョンであると言える。
開口22の周囲、つまり前面21の所定位置には、TV10の主電源のオン・オフ状態をその発光状態によって外部に知らせるため等の発光素子(LED)40が備えられている。前面21の下方範囲の左右位置には、複数の小穴からなる左右のスピーカ窓23a,23bが形成されている。左スピーカ窓23aの内側には左スピーカが、右スピーカ窓23bの内側には右スピーカがそれぞれ配設される。本実施形態における左右上下はTV10の前面21に正対したときの左右上下を言うものとする。
図2は、TV10の内部構成を分解した状態で簡略的に例示している。同図では後方斜視図によりTV10の内部を示している。
フロントキャビネット20は、前面21の上下左右の各縁から側面24を後方に延出させている。フロントキャビネット20内には液晶モジュール30が配設される。液晶モジュール30は概略、液晶パネル31と、液晶パネル31の背面側のバックライトモジュール32とからなる。バックライトモジュール32は、内部に所定本数のバックライト(蛍光管)32aを備えており、外部から交流電圧の供給を受けることによりバックライト32aを発光させる。バックライトモジュール32は、バックライト32a以外にも反射板などの部材を適宜備える。
液晶モジュール30の背面側には各基板が配設される。同図では、アナログ主基板60と、デジタル主基板70とを示している。TV10内部には、アナログ主基板60やデジタル主基板70以外にも種々の基板や左右のスピーカ等が収容されるが、同図では省略している。各基板の構成については後述する。
フロントキャビネット20の背後には、TV10の内部構成を背後から覆うようにして図示しないリアキャビネットが取り付けられる。つまりTV10の筺体は、フロントキャビネット20とリアキャビネットによって構成される。
図3は、TV10内部に収容される各基板の位置関係等を、TV10の後側から例示している。同図では、2点鎖線でフロントキャビネット20の範囲を例示している。
TV10は、アナログ主基板60やデジタル主基板70の他、第1サブ基板80、第2サブ基板90、中継基板65といった各種基板を備える。アナログ主基板60は、特許請求の範囲に記載した主基板の一例に該当する。
アナログ主基板60上においては、右上寄りの領域にインバータ回路61が形成され、右下寄りの領域に電源回路62が形成され、中央部から左側にかけての領域にはチューナ回路63や、音声信号処理回路66が形成され、チューナ回路63の略下方の領域には入出力端子回路64が形成される。
電源回路62は、外部から供給を受けた交流電圧を直流電圧に変換して他の各回路に供給する回路であり、変圧器62cなどを備える。電源回路62に対応する基板上の領域は、変圧器62cの1次側の回路に該当する領域62aと2次側の回路に該当する領域62bとに分けられている。
インバータ回路61は、電源回路62から供給された直流を交流化しつつレベルを制御して上記バックライトモジュール32のバックライト32aに供給する回路である。
チューナ回路63は、チューナ63aを含み、アンテナ(不図示)を介して放送信号を受信するとともに受信した放送信号から中間周波信号を抽出して出力する回路である。
アナログ主基板60は、その左上部分が略矩形に切欠かれた形状をしている。そして、当該切欠かれた範囲に略収まるように、デジタル主基板70が配設されている。アナログ主基板60とデジタル主基板70は、所定のインターフェース72によって通信可能に接続されている。デジタル主基板70は、デジタル信号処理の主体となる1チップIC71を実装している。デジタル主基板70は、IC71の機能によって上記中間周波信号からの映像信号・音声信号の復調処理や、映像信号に対する画像処理、スケーリング処理などを行う。デジタル主基板70が出力する映像信号は図示しないタイミングコントローラを経由して液晶パネル31に出力される。
音声信号処理回路66は、デジタル主基板70から出力された音声信号を入力し、当該音声信号に所定の増幅処理などを施した上で、左右のスピーカに出力する。
本実施形態では、アナログ主基板60上における左下側の所定位置に、コネクタ68が実装されており、コネクタ68からケーブル(リード線)68aが延出している。ケーブル68aは左スピーカ100aに接続するものであり、ケーブル68aを介して左スピーカ100aに音声信号が出力される。また、アナログ主基板60上における右下側の所定位置には、コネクタ69が実装されており、コネクタ69からケーブル(リード線)69aが延出している。ケーブル69aは右スピーカ100bに接続するものであり、ケーブル69aを介して右スピーカ100bに音声信号が出力される。
むろん、音声信号処理回路66と各コネクタ68,69はそれぞれ、基板中の図示しないパターンによって電気的に接続されている。ケーブル69aは、特許請求の範囲に記載した特定のケーブルの一例に該当する。
入出力端子回路64は、図示しない複数の信号入力出力用のジャックを備え、ジャックを介して外部装置(例えば、DVDレコーダ)とTV10との信号の入出力を実現する。
第1サブ基板80は、本実施形態ではアナログ主基板60よりも下方において、その面をアナログ主基板60の面と略平行な状態にして配設される。第1サブ基板80は、フロントキャビネット20の前面21側を向く面に上述の発光素子40(図3では不図示)を実装する。第1サブ基板80からはフラットケーブル81(第1フラットケーブル)が延出している。第1サブ基板80は、フラットケーブル81によってアナログ主基板60に接続することにより、主基板60,70側から発光素子40の発光を制御する信号の供給を受ける。
第2サブ基板90は、本実施形態ではアナログ主基板60よりも右側において、アナログ主基板60に対して略垂直な状態で配設される。第2サブ基板90は外側を向く面に、TV10外部から所定の操作を受付けるための各操作部(スイッチ)50を実装している。例えば、TV10のチェンネル切替や、音量調整や、主電源のオン・オフなどの操作を受付けるための各操作部50を実装する。各操作部50は、フロントキャビネット20の側面よりも外側に一部露出している。第2サブ基板90からはフラットケーブル91(第2フラットケーブル)が延出している。第2サブ基板90は、フラットケーブル91によってアナログ主基板60に接続することにより、操作部50の操作に対応した信号を主基板60,70側に送信する。フラットケーブル81,91は、特許請求の範囲に記載した基板間接続ケーブルの一例に該当する。
なお図3では、基板上の回路構成等を極めて簡易に示しているが、実際に各基板には、所定のレイアウトによって描かれ複数のパターンやランドが存在し、ICや、ダイオード、抵抗、コンデンサ等の各種電子部品が実装されていることは言うまでも無い。
フラットケーブル81の第1サブ基板80に接続していない側の一端および、フラットケーブル91の第2サブ基板90に接続していない側の一端は、共通の中継基板65に対し接続している。中継基板65は、フラットケーブル81のアナログ主基板60に対する接続およびフラットケーブル91のアナログ主基板60に対する接続をそれぞれ中継する基板である。言い換えると本実施形態では、従来個別に存在していた、複数のサブ基板をそれぞれアナログ主基板に対して接続するための各中継基板を、一枚状にまとめている。本実施形態の中継基板65は、アナログ主基板60上において電源回路62が形成されている領域よりも左右方向において外側(左右方向において基板の中心から遠い側)の位置に、アナログ主基板60に対して略垂直な状態で取り付けられる。具体的には、中継基板65は少なくとも電源回路62の上記領域62aよりも左右方向において外側の位置に取り付けられる。
図4,5は、アナログ主基板60上で中継基板65が取り付けられる位置周辺を拡大して斜視図により例示している。図4は、中継基板65をアナログ主基板60に取り付ける前の状態を、図5は、中継基板65をアナログ主基板60に取り付けた後の状態をそれぞれ例示している。
アナログ主基板60には、フラットケーブル81に対応して設けられたコネクタ67aと、フラットケーブル91に対応して設けられたコネクタ67bとが実装されている。コネクタ67aおよびコネクタ67bは、電源回路62の領域62aよりも左右方向において外側の位置に、上下方向に並び、かつ互いの間に所定の間隔(隙間D)を空けて配設されている。コネクタ67a,67bは、特許請求の範囲に記載したコネクタの一例に該当する。また、コネクタ67aは主基板側第1コネクタに該当し、コネクタ67bは主基板側第2コネクタに該当する。
また本実施形態では、コネクタ67a,67bの位置よりも左右方向において内側(左右方向において基板の中心に近い側)の位置に上記コネクタ69が実装されている。つまり、右スピーカ100bとアナログ主基板60とを接続するためのケーブル69aは、コネクタ67a,67bの位置よりも左右方向において内側の位置から延出している。
一方、中継基板65は、その基板上のコネクタ65a1を介してフラットケーブル81と接続し、基板上のコネクタ65b1を介してフラットケーブル91と接続している。さらに中継基板65には、コネクタ65a1と基板中のパターン(不図示)を介して電気的に接続するコネクタ65a2、コネクタ65b1と基板中のパターン(不図示)を介して電気的に接続するコネクタ65b2がそれぞれ実装されている。コネクタ65a2は、アナログ主基板60の上記コネクタ67aと接続するための端子であり、コネクタ65b2は、アナログ主基板60の上記コネクタ67bと接続するための端子である。この意味でコネクタ65a2は、特許請求の範囲に記載した中継側第1コネクタに該当し、コネクタ65b2は、特許請求の範囲に記載した中継側第2コネクタに該当する。
コネクタ65a2,65b2は、互いの間に上記隙間Dと同等の間隔を設けた状態で中継基板65に実装されている。コネクタ65a2,65b2はそれぞれ複数本のピン65a21,65b21を備えている。ピン65a21,65b21がコネクタ67a,67b側のソケット(不図示)と接触することにより、コネクタ65a2がコネクタ67aに、コネクタ65b2がコネクタ67bに夫々電気的に接続し、その結果、フラットケーブル81がコネクタ67aに、フラットケーブル91がコネクタ67bに夫々電気的に接続する。
本実施形態のケーブル位置規制構造では、図4に示すように、コネクタ67a,67bの隙間Dにコネクタ69から延出するケーブル69aを通過させた上で、図5に示すように、コネクタ65a2をコネクタ67aに、コネクタ65b2をコネクタ67bにそれぞれ嵌合させることにより、中継基板65をアナログ主基板60に対して取り付ける。中継基板65は、コネクタ65a2,65b2をコネクタ67a,67bに嵌合させたときに、コネクタ67a,67bの並びと略平行な状態で、アナログ主基板60に対し略垂直に起立する。従ってケーブル69aは、隙間D内であって、かつ中継基板65のアナログ主基板60に対向する縁65cとアナログ主基板60とによって挟まれる空間を通過することになる。
中継基板65をアナログ主基板60に取り付けたときに隙間Dの位置に対応する中継基板65の縁65cの一部位置に、図4,5に示すように、ケーブル69aが通過可能な大きさの切欠65c1を形成してもよい。そして、切欠65c1内をケーブル69aが通過する状態で、中継基板65をアナログ主基板60に取り付ける。かかる構成とすれば、中継基板65の縁65cをアナログ主基板60に当接させても中継基板65がケーブル69aを不要に押圧することなく、コネクタ67a,67bの間であって、中継基板65の縁65cと、アナログ主基板60とによって挟まれた空間(以下適宜、ケーブル位置規制用空間と呼ぶ。)にケーブル69aを挿通させることができる。なお、上記切欠65c1を形成しない場合には、中継基板65をアナログ主基板60に取り付けたときに縁65cとアナログ主基板60の面との間にケーブル69aの太さに相当する隙間が確保されるようにすれば好適である。
本実施形態ではこのような構成を採用することで、以下の効果を発揮する。
TV10においては、製品の品質および安全性を確保するため、ケーブル類等の所定の部品が上記領域62aからある規格上の距離(例えば、4mm)以上、離れていることが要求される。従来においては、かかる規格上の要請を満たすために、コネクタ69から延出するケーブル69aの複数の途中箇所を、各サブ基板とアナログ主基板とを接続するフラットケーブル等の他の部材に対して樹脂製の結束用バンド(結束用部材の一種)で縛り付けることにより、ケーブル69a全体の位置を規制し、ケーブル69aが上記領域62aに接近しないようにしていた。
一方、本実施形態では、複数のサブ基板から延出する複数のフラットケーブル81,91とアナログ主基板60とを夫々中継するための基板を一枚状にした。そして、各フラットケーブル81,91に対応するアナログ主基板60側のコネクタ67a,67bと中継基板65という、TV10の内部構成として本来必要な部品のみを用いて、ケーブル69aの延出方向・位置を規制するとした。つまり、アナログ主基板60の設計上、コネクタ67a,67bよりも左右方向において内側の位置から延出するケーブル69aを、上記ケーブル位置規制用空間に挿通させることで、強制的にコネクタ67a,67bよりも左右方向において外側に仕向ける。
その結果、従来使用していた上記結束用バンドの数を大きく減少させつつ、ケーブル69aを、コネクタ67a,67bよりも左右方向において内側に存在する回路、特に電源回路62の1次側の領域62aから確実に隔離させることが可能となった。具体的には、ケーブル69aを上記領域62aから確実に隔離するために必要な結束用バンドは、フラットケーブル81,91とケーブル69aとを一まとめに結束しつつ、アナログ主基板60の右下角に形成された貫通孔60aに通されることによりフラットケーブル81,91とケーブル69aとを上記右下角付近にまとめて固定するための結束用バンド110(図3参照)のみとなる。
このように本実施形態によれば、結束用部材の数を減らすことでTV10の製造に要するコストを低減しながら、製品に要求される品質および安全性を担保することができる。
また、中継基板65はアナログ主基板60に対し、コネクタ65a2,65b2とコネクタ67a,67bとの着脱によって、容易に取り付け、取り外しができる。そのため、ケーブル69aを中継基板65によって押さえ込む作業は非常に容易であり、また、必要に応じてかかる作業をやり直す場合でも、容易にやり直しを行うことができる。
なお上述したケーブル位置規制構造の適用対象は、上記TV10に限られるものではなく、基板上からケーブル類を延出させる構成を備えるさまざまな電子機器において適用可能である。
本実施形態にかかるTVの一例を示した正面図。 TVの内部構成の一例を示した後方斜視図。 各基板の位置関係などの一例をTVの背面側から示した図。 中継基板をアナログ主基板に取り付ける前の状態の一例を示した斜視図。 中継基板をアナログ主基板に取り付けた後の状態の一例を示した斜視図。
符号の説明
10…TV
20…フロントキャビネット
30…液晶モジュール
31…液晶パネル
32…バックライトモジュール
32a…バックライト
40…発光素子
50…操作部
60…アナログ主基板
61…インバータ回路
62…電源回路
62a,62b…領域
63…チューナ回路
65…中継基板
65a1,65a2,65b1,65b2,67a,67b,68,69…コネクタ
65c…縁
65c1…切欠
66…音声信号処理回路
68a,69a…ケーブル
70…デジタル主基板
80…第1サブ基板
81,91…フラットケーブル
90…第2サブ基板
100a…左スピーカ
100b…右スピーカ

Claims (5)

  1. 電子部品を実装した主基板から延出する特定のケーブルの位置を規制するためのケーブル位置規制構造において、
    上記主基板とは別の複数のサブ基板を主基板に対して接続するための複数の基板間接続ケーブルと、
    上記各基板間接続ケーブルに対応して主基板上に所定の間隔を空けて配設された複数のコネクタと、
    上記主基板に対し略垂直かつ各コネクタの並びと略平行な状態で各コネクタの近傍に取り付けられたときに、各基板間接続ケーブルの各一端と各コネクタとを中継する一枚状の中継基板とを備え、
    上記特定のケーブルをコネクタ間の隙間であって且つ当該隙間の位置に対応する中継基板の縁と主基板とによって挟まれる空間に通すことにより、当該特定のケーブルの位置を規制することを特徴とするケーブル位置規制構造。
  2. 上記特定のケーブルは主基板上において、上記各コネクタの位置よりも内側の位置から延出することを特徴とする請求項1に記載のケーブル位置規制構造。
  3. 上記隙間の位置に対応する中継基板の縁には、上記特定のケーブルが通過可能な大きさの切欠を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のケーブル位置規制構造。
  4. 上記特定のケーブルは、主基板から所定のスピーカに対して音声信号を送信するためのケーブルであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のケーブル位置規制構造。
  5. 所定のバックライトに交流電圧を供給するインバータ回路と、放送信号を受信するためのチューナ回路と、放送信号に含まれた音声信号を増幅して出力する音声信号処理回路と、各回路に対し電源を供給する電源回路とを少なくとも実装した主基板から延出する特定のケーブルの位置を規制する構造、を有する液晶テレビジョンにおいて、
    上記液晶テレビジョンの外部に向かって発光する発光素子を実装した第1サブ基板と、
    上記液晶テレビジョンの外部からの操作を受付けるための操作部を実装した第2サブ基板と、
    上記第1サブ基板から延出する第1フラットケーブルと、
    上記第2サブ基板から延出する第2フラットケーブルと、
    上記第1フラットケーブルに対応して主基板上に設けられたコネクタであって電源回路の1次側の領域よりも外側の位置に配設された主基板側第1コネクタと、
    上記第2フラットケーブルに対応して主基板上に設けられたコネクタであって上記1次側の領域よりも外側の位置において、主基板側第1コネクタと所定の間隔を空けて配設された主基板側第2コネクタと、
    上記第1フラットケーブルの一端と接続する中継側第1コネクタおよび第2フラットケーブルの一端と接続する中継側第2コネクタを備え、中継側第1コネクタを主基板側第1コネクタに接続するとともに中継側第2コネクタを主基板側第2コネクタに接続したときに、主基板側第1コネクタおよび主基板側第2コネクタの並びと略平行な状態で主基板に対し略垂直に起立する一枚状の中継基板と、
    上記主基板上において主基板側第1コネクタおよび主基板側第2コネクタの位置よりも内側の位置から延出する、上記音声信号処理回路が出力する音声信号をスピーカに対して送信するための上記特定のケーブルとを備え、
    上記中継基板は、主基板側第1コネクタと主基板側第2コネクタとの隙間の位置に対応する縁に上記特定のケーブルが通過可能な大きさの切欠を有し、
    上記特定のケーブルを上記隙間であって且つ中継基板の切欠と主基板とによって挟まれる空間に通すことにより、当該特定のケーブルの位置を規制することを特徴とする液晶テレビジョン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019010683A (ja) * 2017-06-29 2019-01-24 セイコーエプソン株式会社 ロボット制御装置およびロボットシステム

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