JP2009048710A - 光情報記録媒体 - Google Patents

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和弘 藤川
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Abstract

【課題】 有機色素で構成された2層の記録層を有する光情報記録媒体として2P法で作成する場合、第2記録層がこれと接している中間樹脂転写層との間で反応し、記録層の劣化が生じるため、バッファー層を設けることが有効であるが、バッファー層の種類によっては、光情報記録媒体としての十分な特性が得られなくなる場合がある。
【解決手段】 中間樹脂層の屈折率を1.5に設定し、さらにバッファー層の屈折率を1.5、且つ、20nm以下の厚さを有する誘電体とすることで、耐久性と記録再生特性に優れた特性が得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光情報記録媒体に関し、より詳しくは、青色レーザによる情報の記録再生を可能とした光情報記録媒体に関する。
従来より、文字、図形等のデータを記録し再生可能な光情報記録媒体として、CD−R/CD−RW等が知られている。また、CD(コンパクトディスク)に比べて数倍の記録容量を有するDVD(デジタル多用途ディスク)が、映画等の画像や音声等の情報を記録した情報記録媒体として、広く使用されているようになっている。このDVDには、ユーザ側で情報の記録を1回に限り行えるDVD−R(追記型のデジタル多用途ディスク)や、情報の書換えが可能なDVD−RW(書換え可能型のデジタル多用途ディスク)が既に製品化され、大容量の光情報記録媒体として、広く一般化されている。
近年、情報通信機器の発達に伴い、光情報記録媒体に対して大容量化の要求が著しい。光情報記録媒体の大容量化としては、記録再生レーザの短波長化、光学系におけるレンズの高NA化、トラックピッチの狭小化、記録トラックのランド及びグルーブへの記録、そして記録層の多層化等が積極的に行われている。
特に、従来の光情報記録媒体に比べ、より高密度且つ高性能な記録再生を実現する光情報記録媒体のHD DVDあるいはBDでは、記録再生用レーザ光として波長405nm程度の青色レーザが使用される。
このような短波長の光を用いて記録再生特性を得るためには、光情報記録媒体の記録層に「Low to High特性」を有する有機色素材料を用いることが検討されている(特許文献1参照)。ここで、「Low to High特性」とは、例えば、記録層の青色レーザが照射される前の光反射率よりも、青色レーザ光の照射により形成される記録マーク部分の光反射率の方が高くなる特性を言う。
また、記録層の多層化はディスク寸法を変えることなく記録層の面積を容易に増やせ、さらに光学系におけるレンズの高NA化による対物レンズの開発、面ブレ抑制のための生産技術、防汚性確保のためのカートリッジ等が不要というメリットがある。
記録層の多層化として、特に2個の記録層を設ける2層化の方法としては、いわゆる2P法と逆積層法とが知られている。2P法は、光入射側の基板に形成した第1記録層と半透明反射層の上に、光硬化性の樹脂を塗布して光透過性スタンパを押し当て光照射により硬化した後、光透過性スタンパを剥がして溝パターンを転写し、その上に第2記録層を形成する方法である。逆積層法は、第1記録層を形成した第1基板と第2記録層を形成した第2基板とを透明接着剤で貼り合せて製造する方法である(特許文献2、特許文献3参照)。
特開2005−293772 特開2003−331463 特開2003−331473
30GBの容量を有するHD DVD-R for DLを有機色素で構成された2層の記録層を有する光情報記録媒体として2P法で作成する場合、第2記録層がこれと接している中間樹脂転写層との間で反応し、記録層の劣化が生じることがあった。
これに対して、特許文献2では、中間樹脂転写層と色素記録層との間にバッファー層を設けることが述べられている。しかしながら、本発明者が検討を行ったところバッファー層の種類によっては、光情報記録媒体としての十分な特性が得られなくなる場合があることが判明した。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものである。
即ち、本発明の目的は、片面に、「Low to High特性」を示す有機色素材料を含む2層の記録層を有する光情報記録媒体において、耐久性と記録再生特性に優れた光情報記録媒体を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明者は鋭意検討の結果、「Low to High特性」を示す有機色素材料を含む2層型光情報記録媒体において、中間層樹脂転写層とバッファー層材料の屈折率をほぼ同等にして中間樹脂転写層とバッファー層の光学的な干渉を弱めて記録特性の劣化を防ぐという知見に基づき本発明を完成した。
かくして本発明によれば、青色レーザ照射により光吸収率が低下する有機色素を含む2層の記録層を有する光情報記録媒体であって、一方の面側が、記録光又は再生光が入射される光入射側とされ、前記光入射面側から順に、透明基板、第1の記録層、半透明反射膜、中間樹脂転写層、バッファー層、第2の記録層、反射層、接着層、ダミー基板を備えており、前記中間樹脂層の屈折率が1.5で、前記バッファー層の屈折率が1.5の誘電体で、且つ、20nm以下の厚さを有することを特徴とする光情報記録媒体が提供される。
本発明の光情報記録媒体は、耐久性と記録再生特性に優れた特性が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、発明の実施の形態)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。また、使用する図面は本実施の形態を説明するためのものであり、実際の大きさを表すものではない。
図1は、本実施の形態が適用される光情報記録媒体を説明する図である。図1には、有機色素を含む記録層を2個有し、2P法により形成した2層型の光情報記録媒体が示されている。
図1は、2層型の光情報記録媒体断面概略図である。図1に示すように円盤状の光情報記録媒体は、記録再生光の光入射側から見て手前側の第1の透明基板1を有する第1層(L0層)と、記録再生光の光入射側から見て奥側の第2の中間樹脂転写層3を有する第2層(L1層)とから構成されている。
本実施の形態が適用される光情報記録媒体は、後述するように、有機色素を含む2層の記録層を有し、片面から、波長405±5nmの青色レーザ記録再生光が入射し、光入射面側から見て手前側の第1層(L0層)である第1記録層5と、奥側の第2層(L1層)である第2記録層7とに記録再生を行なう2層型光情報記録媒体である。
図1に示すように、2P法により形成する2層型の光情報記録媒体は、光入射面側の第1の透明基板1に形成した第1記録層5と半透明反射層6の上に、光硬化性の樹脂を塗布して光透過性スタンパを押し当て光照射により硬化した後、光透過性スタンパを剥がして溝パターンを転写し形成した中間樹脂転写層3、その上に第2記録層7と反射層8を形成し、さらに接着剤4により、ダミー基板2と向かい合わせに貼り合せて製造する。
次に、本実施の形態が適用される光情報記録媒体図1を構成する各層について説明する。
(第1の透明基板1、ダミー基板2)
第1の透明基板1に用いられる材料は、透明かつ複屈折率が小さい等の光学特性に優れ、さらに射出成形等の成形性に優れた材料が好ましい。また、吸湿性が小さいことが好ましい。具体的にはポリカーボネート樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等が例示できるがこれらに限定されるものではない。
ダミー基板2は機械的安定性が高く、剛性が大きく、さらに射出成形等の成形性に優れた材料が好ましい。また、吸湿性が小さいことが好ましい。但し、ダミー基板2又は9は、第1の透明基板1のように透明性や光学特性を備える必要はない。このような材料としては、第1の透明基板1に用いうる材料と同じものが用い得るほか、ABS樹脂、フィラー含有エポキシ樹脂、Alを主成分とした、例えば、Al−Mg合金等のAl合金基板等を用いることができる。
第1の透明基板1は、一方の面に螺旋状又は同心円状にトラッキング用の溝が形成されている。溝はサーボ用に溝が一定周期でウォブルしたり、アドレス用にウォブル周期が変調していたりしてもよい。また、管理情報等を形成するために、ピットが設けられていても良い。
本実施の形態において、第1の透明基板1は、原盤及びスタンパを作製し、射出成形により作製することが好ましい。
本実施の形態が適用される光情報記録媒体においては、第1の透明基板1及びダミー基板2の材料として、透明かつ複屈折率が小さい等の光学特性に優れたポリカーボネート樹脂を使用した。
第1の透明基板1のエンボス溝(グルーブ)の形状は、トラックピッチ0.4μm、溝幅200nm〜240nm、溝深さ40nm〜80nmである。

(第1記録層5と第2記録層7)
即ち、第1記録層5と第2記録層7に含まれる有機色素は、波長405nm程度の青色レーザ照射で生じる分解反応により光吸収率が低下し、その結果、形成される記録マーク部分の光反射率が、青色レーザ照射前の光反射率よりも高くなるという「Low to High特性」を実現している。
このような有機色素としては、例えば、シアニン色素、メロシアニン色素、スクアリウム色素、アントラキノン系色素、トリアリールメタン色素、ピリリウム色素、アゾ色素、含金属アゾ色素、フタロシアニン色素、ポリフィリン色素、トリアリールアミン色素、スクアリリウム色素、ピロメテン系色素、ホルマザン金属錯体系色素アヌレン系色素等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
また、クエンチャーや他の色素、添加剤、高分子(例えば、ニトロセルロース等の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー)、金属微粒子等を含んでいても良い。第1記録層5と第2記録層7は、上記の有機色素及び任意の添加剤を、公知の有機溶媒(例えば、テトラフルオロプロパノール、ケトンアルコール、アセチルアセトン、メチルセルロブ、トルエン等)で溶解・溶媒和したものを第1の透明基板1あるいは光透過性スタンパにより溝パターンを転写し形成した中間樹脂層3上に形成される。
第1記録層5と第2記録層7の形成手段としては、スピンコート法を用いるが、スピンコート条件は内周から外周にかけて、回転数を300rpm〜5000rpmの間で数条件組み合わせて行えばよく、これらのスピンコート条件、色素溶液の濃度、粘度、溶剤の乾燥速度を調節することにより、第1記録層5と第2記録層7の膜厚を制御できる。
本実施の形態では、有機色素溶液の濃度を調整して第1記録層5の膜厚を30nm〜60nm、第2記録層7の膜厚を30nm〜60nmになるように作製している。

(半透明反射層6)
第1の透明基板1の第1記録層5上に形成する半透明反射層6は、光の吸収が小さく光の透過率が30%以上あり、かつ適度な光の光反射率があることが望ましい。たとえば光反射率の高い金属膜を薄くすることで適当な透過率と光反射率をバランスすることができる。また、半透明反射層6は薄いので、耐食性のある材料が望ましい。さらに、中間層3への有機色素の侵み出しを防ぐために遮蔽性を持つことが好ましい。
半透明反射層6は、例えば、金、銀、アルミニウムあるいはこれらを含む合金を、スパッタ法等の手段により形成することができる。Agを主成分としているものはコストが安い点、光反射率が高い点から特に好ましい。
半透明反射層6は、膜の結晶粒が大きいと再生ノイズの原因となるため、結晶粒が小さい材料を用いるのが好ましい。純銀は結晶粒が大きい傾向があるためAgは合金として用いるのが好ましい。中でもAgを主成分とし、Ti、Zn、Cu、Pd、Au、Ca、In、Ga、Bi及び希土類金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を0.1原子%〜5原子%含有することが好ましい。
Ti、Zn、Cu、Pd、Au、Ca、In、Ga、Bi及び希土類金属のうち2種以上含む場合は、各々0.1原子%〜5原子%でもかまわないが、それらの合計が0.1原子%〜5原子%であることが好ましい。希土類金属の中では、ネオジウムが特に好ましい。具体的には、AgPdCu、AgCuAu、AgCuAuNd、AgCuNd、AgCaCu、AgGaCuCa、
AgBi、AgBiNd、AgIn等である。Auは結晶粒が小さく、耐食性に優れ好適であるが、Ag合金に比べて高価である。また、半透明反射層12としてSiO等の金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成して用いることも可能である。
尚、第1記録層5と半透明反射層6との間に、SiO、ZnS−SiO、Al等のエンハンス層や耐酸化層等の他の層を設けてもよい。また、半透明反射層6上に保護層を形成してもよいし、保護層を形成しなくてもよい。保護層としては光吸収層、反射層を保護できる層であればよく、例えば、紫外線硬化樹脂、シリコーン系樹脂等によって形成される。
本実施の形態では、半透明反射層6としてAgを主成分とするAg合金反射膜を用い、さらに膜厚8nm〜20nmで形成している。
(反射層8)
第2記録層7上に形成する反射膜8、光反射率が高く、耐食性に優れることが望ましい。光反射率を高くするために、反射層8の厚さは通常、50nm以上が好ましい。より好適には70nm以上である。但し、記録感度を上げるためにはある程度薄いことが好ましく、また、厚い反射膜を形成すると第1の透明基板1が反るため、通常は300nm以下が好ましく、より好ましくは200nm以下が望ましい。
反射層21の材料としては、再生光の波長で光反射率の十分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni等の金属を、単独または合金にして用いることが可能である。この中でも、Au、Al、Ag及びこれらの合金が材料として適している。合金を形成する成分としては、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Cu、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi、Ca及び希土類金属等の金属及び半金属を挙げることができる。
これらの中でも、Ag合金はコストが安く、光反射率が高く、耐食性に優れるために好ましい。Ag合金としてはAgを主成分とし、Ti、Zn、Cu、Pd、Au、Ca、In、Ga、Bi及び希土類金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を0.1原子%〜5原子%含有することが好ましい。Ti、Zn、Cu、Pd、Au、Ca、In、Ga、Bi及び希土類金属のうち2種以上含む場合は、各々0.1原子%〜5原子%でもかまわないが、それらの合計が0.1原子%〜5原子%であることが好ましい。希土類金属の中では、ネオジウムが特に好ましい。具体的には、AgPdCu、AgCuAu、AgCuAuNd、AgCuNd、AgCaCu、AgGaCuCa、AgBi、AgBiNd、AgIn等である。
反射層21を形成する方法としては、例えば、スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げられる。なかでも、スパッタ法が生産性の上で好ましい。
本実施の形態では、反射層8は、Ag合金反射膜を用いて膜厚70nm〜120nmで形成している。
(中間樹脂転写層3)
中間樹脂転写層3は、屈折率が1.5である他に、接着力が高く、硬化接着時の収縮力が小さく、環境保存安定性が高い材料が好ましい。本実施例の形態において、2層の記録層(第1記録層5、第2の記録層7)に、それぞれ別々にフォーカスサーボをかけるため、中間樹脂転写層3の膜厚は正確に制御することが好ましい。フォーカスサーボ機構にもよるが、中間樹脂転写層3の膜厚は、好ましくは10μm以上が必要であり、対物レンズの開口数が高いほどその距離は小さくてよい傾向がある。
例えば、光情報記録媒体が、厚さ0.6mmの2枚の基板を貼り合わせ、記録再生光として青色レーザを用いる場合は、中間樹脂転写層3の膜厚は約25〜30μmが好適である。中間樹脂転写層3は、半透明反射層6にダメージを与えない材料からなることが望ましい。
本実施の形態では、中間樹脂転写層3はラジカル系紫外線硬化樹脂を用いて厚さ25〜30μmで形成している。また、光入射面側の透明の第1基板1に形成した第1記録層5と半透明反射層6の上に、スピンコート法によって紫外線硬化樹脂を厚さ25〜30μm塗布して、光透過性スタンパと真空貼り合せ方式により貼り合せ、紫外線照射により硬化した後、光透過性スタンパを剥がして溝パターンを転写し形成し中間樹脂転写層3としている。
ここで、ラジカル系紫外線硬化樹脂としては、スピンコート法によって所定の膜厚を形成するために、0℃〜40℃の温度範囲において、粘度20mPa・s〜1000mPa・sであるものを用いることが好ましい。また、ラジカル系紫外線硬化樹脂としては、公知の全ての組成物を用いることができ、紫外線硬化性化合物と光重合開始剤を必須成分として含む組成物を用いられる。紫外線硬化性化合物としては、単官能アクリレート、単官能メタアクリレート、多官能アクリレート、多官能メタアクリレートを重合成モノマー成分として、各々、単独または2種類以上併用して用いることができる。
(光透過性スタンパ)
光透過性スタンパの構成材料としては、射出成形で容易に成形可能な高分子材料が好ましく、さらに中間樹脂転写層との剥離性の良い分子中に極性基を有しない高分子材料が好ましく、具体的にはポリオレフィン等がある。
(バッファー層9)
スパッタ法で形成するバッファー層9としては、中間樹脂転写層3と同等の屈折率(1.5)を有し、且つ、20nm以下の厚さの誘電体が適している。この中でも、耐熱性に優れた珪素を含む酸化物、窒化物、炭化物、あるいはこれらの混合物からなる誘電体が好ましい。
上記ではバッファー層の厚みを20nm以下と記したが、より好ましくは、4〜14nmである。
バッファー層が20nm以上になるとスパッタ法で形成する場合、成膜時間が長くなり生産性が低下する、あるいは、スパッタ中の熱応力により透明基板1の機械特性が悪化する。
以下に実施例に基づき本発明の形態をより具体的に説明する。尚、本発明の形態は実施例に限定されない。
(実施例1)
本実施例1は、30GB容量のHD DVD-R for DLを有機色素から成る2層の記録層を有する光情報記録媒体として構成した。
まずトラックピッチ0.4μm、溝幅230nm、溝深さ60〜70nmのスタンパを使用し、ポリカーボネート樹脂の射出成形により図3に示す厚み0.6mmの第1の透明基板1を作成する。この第1の透明基板1上に第1記録層5となる厚み色素層をスピンコート法により30〜60nmの厚みで形成し、Agを主成分とするAg合金反射膜から構成される厚み8〜20nmの半透明反射膜層6を形成する。
トラックピッチ0.4μm、溝幅230nm、溝深さ60〜70nmのスタンパを使用し、ポリオレフィン樹脂の射出成形により作成された厚み0.6mm光透過性スタンパとスピンコート法により形成された厚み25〜30μmの多官能アクリレート樹脂を主成分とするラジカル系紫外線硬化樹脂を介して真空貼り合せ方式で貼り合される。
次に、第1記録層5と半透明反射膜層6を有する第1の透明基板1と光透過性スタンパ10を屈折率が1.5で多官能アクリレート樹脂を主成分とする中間樹脂転写層3を介して引き剥がされる。
引き剥がし単板にバッファー層9として屈折率1.5のSiO2誘電体をスパッタ法で4nm形成し、第2記録層7となる色素層をスピンコート法により30〜60nmの厚みで形成し、Agを主成分とするAg合金反射膜から構成される厚み70〜120nmの反射膜層8を形成する。
最終工程として上記単板とダミー基板とをスピンコート法により形成された厚み25〜30μmのラジカル系紫外線硬化樹脂を介して真空貼り合せ方式で貼り合される。
こうして作成されたHD DVD-R for DLディスクを、波長405nm、NA(開口数)0.65(パルステック社製)評価機を使用し、記録線速6.61m/s、再生パワー0.7mWで第2記録層7の初期記録特性(PRSNR、PIエラー平均値)を測定した。また耐久性としてアーカイバル特性を評価した。なお、アーカイバル特性は80℃80%(RH)環境にて200時間保存後の第2記録層7の記録再生特性(PRSNR、PIエラー平均値)を評価した。
評価結果を表1に示すが、本実施例1構成のHD DVD-R for DLディスクは初期記録特性、アーカイバル特性とも良好な結果となった。
(実施例2)
実施例2は、バッファー層9として屈折率1.5のSiO2誘電体をスパッタ法で7nm形成した以外は、実施例1と同じ構成となる。
評価結果を表1に示すが、本実施例2構成のHD DVD-R for DLディスクは初期記録特性、アーカイバル特性とも良好な結果となった。
(実施例3)
実施例3は、バッファー層9として屈折率1.5のSiO2誘電体をスパッタ法で10nm形成した以外は、実施例1と同じ構成となる。
評価結果を表1に示すが、本実施例3構成のHD DVD-R for DLディスクは初期記録特性、アーカイバル特性とも良好な結果となった。
(実施例4)
実施例4は、バッファー層9として屈折率1.5のSiO2誘電体をスパッタ法で14nm形成した以外は、実施例1と同じ構成となる。
評価結果を表1に示すが、本実施例4構成のHD DVD-R for DLディスクは初期記録特性、アーカイバル特性とも良好な結果となった。
(比較例1)

比較例1は、実施例1に対しバッファー層を無くした構成となる。
評価結果を表1に示すが、本比較例構成のHD DVD-R for DLディスクは初期記録特性は良好な結果であったが、アーカイバル特性が悪化した。
(比較例2)
比較例2は、バッファー層9として屈折率2.2のZnS(80%)-SiO2(20%)比率の誘電体で厚みを10nmとした以外は、実施例1と同じ構成になる。
評価結果を表1に示すが、本比較例2構成のHD DVD-R for DLディスクは初期記録特性がバッファー層無し(比較例1)より悪化し、アーカイバル特性も悪化する結果となった。
Figure 2009048710
本実施の形態が適用される光情報記録媒体の一例図である。
符号の説明
1…第1の透明基板
2…ダミー基板
3…中間樹脂転写層
4…接着剤
5…第1記録層
6…半透明反射層
7…第2記録層
8…反射層
9…バッファー層

Claims (2)

  1. 青色レーザ照射により光吸収率が低下する有機色素を含む2層の記録層を有する光情報記録媒体であって、一方の面側が、記録光又は再生光が入射される光入射側とされ、前記光入射面側から順に、透明基板、第1の記録層、半透明反射膜、中間樹脂転写層、バッファー層、第2の記録層、反射層、接着層、ダミー基板を備えており、前記中間樹脂転写層の屈折率が
    1.5で、前記バッファー層の屈折率が1.5の誘電体で、且つ、20nm以下の厚さを有することを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 前記バッファー層が、珪素を含む酸化物、窒化物、炭化物、あるいはこれらの混合物からなる誘電体であることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013507274A (ja) * 2009-10-16 2013-03-04 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト 単一および複層における高反射率、耐引っ掻き性TiO2被膜

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