JP2009047453A - Oガス回収装置及びoガス回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ターゲット部内に残留する18Oガスの回収効率を向上できるOガス回収装置及びOガス回収方法を提供する
【解決手段】 18Oガスに陽子ビームを照射して18Fガスを生成するターゲット部3に18Oガスを供給すると共に、18Oガスを液化貯留することによってターゲット部3から18Oガスを吸引する回収ボンベ13を備えたOガス回収装置1において、ターゲット部3と回収ボンベ13とを連絡すると共に、18Oガスが双方向に流動するメインライン19と、メインライン19をバイパスするバイパスライン21と、バイパスライン21上に配置されると共に、ターゲット部3から回収ボンベ13に向けて18Oガスを移送するダイヤフラムポンプ35と、を備える。回収ボンベ13を冷却してターゲット部3から18Oガスを液化回収した後、ターゲット部3に残留する18Oガスをダイヤフラムポンプ35によって回収する。
【選択図】図1

Description

本発明は、18Oガスに加速粒子を照射して放射性同位元素を生成するターゲット部から18Oガスを回収する装置及び方法に関する。
ポジトロン断層撮影法(PET)は、生存被験者のポジトロン放射性医薬品の濃度を測定するための医療用撮影技術である。PET処置においては、FDGなどの放射性医薬品を被験者の血流に投与し、次に、生体内で放射性医薬品から放出されるポジトロン放射能の分布を放出断層撮影法により撮影する。被験者の組織が放射性医薬品と相互に作用するとき、コンピュータによる再構成手法が行われて組織の断層撮影画像が得られる。PET処置に用いられる放射性医薬品は、例えば、[18F]Fの放射性同位元素の合成によって生成される。[18F]Fは、例えば、特許文献1〜3に記載されている装置によって生成される。
これらの装置は、ターゲット部に18Oガスを供給し、サイクロトロンで発生した陽子ビームを18Oガスに照射する。18Oガスは陽子ビームに衝突すると核反応し、18F(−)イオンとなってターゲット部の壁面に付着する。その後、放射化していないFガスをターゲット部内に投入し、陽子ビームを再度照射する。すると、壁面に付着した18F(−)イオンがFと置換されて[18F]Fとなり、Heガスなどと一緒に回収される。[18F]Fを生成する際に使用する18Oガスは希少性が高く高価である。そこで、上記の各装置では、18Oガスを適宜回収して繰り返し使用するために回収ボンベを備えている。回収ボンベは、ターゲット部に連絡しており、回収ボンベを液体窒素で冷却すると、18Oガスが沸点以下になって液化状態になる。すると、回収ボンベとターゲット部との間に差圧が発生し、ターゲット部から18Oガスが吸引されて回収される。
特表2003−524787号公報 特開2006−3362号公報 特開2006−3363号公報
しかしながら、従来の装置では、ターゲット部と回収ボンベとの差圧を利用して18Oガスを回収するのみであるため、ターゲット部や管路内に18Oガスが残り易かった。特に、18Oガスを回収するための管路が細くなるほど、または、管路が長くなるほど18Oガスは管路内に残留し易くなるため、管路の径や長さによって、18Oガスの回収効率が低下し易かった。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、18Oガスの回収効率を向上できるOガス回収装置及びOガス回収方法を提供することを目的とする。
本発明は、18Oガスに加速粒子を照射して放射性同位元素を生成するターゲット部に18Oガスを供給すると共に、18Oガスを液化貯留することによってターゲット部から18Oガスを吸引する貯留部を備えたOガス回収装置において、ターゲット部と貯留部とを連絡すると共に、18Oガスが双方向に流動する第1のラインと、第1のラインをバイパスする第2のラインと、第2のライン上に配置されると共に、ターゲット部から貯留部に向けて18Oガスを移送するポンプと、を備えることを特徴とする。
このOガス回収装置では、第1のラインを介して貯留部からターゲット部に18Oガスが供給される。また、貯留部において、18Oガスを液化貯留することで第1のラインを介してターゲット部から18Oガスが吸引されて回収される。さらに、ターゲット部に18Oガスが残留していても、ポンプを駆動することで、第2のラインを介して残りの18Oガスを強制的に回収できる。その結果として、管路の太さや長さの影響を受けることなく、18Oガスの回収効率の向上が可能になる。
さらに、第1のラインは、貯留部側の第1の分岐部と、ターゲット部側の第2の分岐部と、第1の分岐部と第2の分岐部との間に配置された第1の主弁と、を有し、第2のラインは、第1の分岐部及び第2の分岐部に接続されると共に、ポンプよりも第1の分岐部側に配置された第1の副弁と、ポンプよりも第2の分岐部側に配置された第2の副弁と、を有すると好適である。このような構成により、第1の主弁、第1の副弁及び第2の副弁の調節によって第1のラインと第2のラインの開閉を調整できる。そして、貯留部において18Oガスを液化状態で貯留してターゲット部から18Oガスを回収する際には、第1の副弁及び第2の副弁を閉じて第1の主弁を開き、ポンプを駆動する際には、第1の主弁を閉じ、第1の副弁及び第2の副弁を開くことによって18Oガスを確実に回収できる。
さらに、18Oガスを補充する第3のラインを更に備え、第1のラインは、第2の分岐部とターゲット部との間に配置された第2の主弁と、第1の主弁と第2の主弁との間に設けられた第3の分岐部と、を更に有し、第3のラインは、第3の分岐部に接続されていると好適である。このような構成によれば、第3のラインを介して18Oガスを貯留部に補充する場合に、第1の主弁及び第2の主弁を閉じ、第1の副弁及び第2の副弁を開いてポンプを駆動することにより、18Oガスの補充を確実に行うことができる。
また、18Oガスに加速粒子を照射して放射性同位元素を生成するターゲット部から18Oガスを回収する酸素ガス回収方法において、第1のラインを介してターゲット部に連絡する貯留部で18Oガスを沸点以下に冷却し、18Oガスの液化によってターゲット部内の18Oガスを回収するステップと、第1のラインを閉じるステップと、第1のラインをバイパスする第2のライン上に配置されたポンプを駆動し、ターゲット部内に残留する18Oガスを第2のラインを介して貯留部に移送するステップと、を含むことを特徴とする。
このOガス回収方法によれば、貯留部で18Oガスを沸点以下に冷却し、18Oガスの液化によってターゲット部内の18Oガスを回収した後に、第1のラインを閉じてポンプを駆動するので、ポンプによって18Oガスを回収する負荷が少なくなり、効率的に18Oガスの回収が可能になる。
本発明に係るOガス回収装置及び酸素ガス回収方法によれば、ターゲット部内に残留する18Oガスの回収効率を向上させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明に係るOガス回収装置を示す図である。図1に示されるように、Oガス回収装置1は、[18O]O(以下、「18Oガス」という)に陽子ビーム(加速粒子)を照射して放射性同位元素である[18F]F(以下、「18Fガス」という)を生成するターゲット部3に接続されている。ターゲット部3は、18Oガスを収容する反応室と、陽子ビームを反応室内に透過する反応室窓と、反応室内で生成された18F(−)イオンが付着する壁部とを備えている。ターゲット部3の反応室の容積は90cc程度であり、アルミニウム、銀、ニッケルまたは金めっきされた銅などによって形成されている。
Oガス回収装置1は、18Oガスを液化して貯留すると共に、ターゲット部3に18Oガスを供給する貯留手段5と、貯留手段5とターゲット部3とを連絡する管や弁などが設けられたガス流動部7を備える。貯留手段5は、鉛などによって遮蔽された第1のシールド室9内に配置され、ガス流動部7の主要部は、鉛などによって遮蔽された第2のシールド室11内に配置されている。
貯留手段5は、18Oガスを貯留する回収ボンベ(貯留部)13と、液体窒素を貯留するデュワー瓶15と、回収ボンベ13を降下させてデュワー瓶15内の液体窒素に浸し、また、回収ボンベ13を上昇させて液体窒素から引き上げるシリンダ式駆動機構17とを備えている。回収ボンベ13を液体窒素内に浸すと、回収ボンベ13内の18Oガスは、冷却されて液化する。
ガス流動部7は、回収ボンベ13とターゲット部3とを連絡するメインライン(第1のライン)19と、ターゲット部3から18Fガスを回収するための18Fガス回収ライン25と、ターゲット部3にArガスや2%F/Arガスを供給したり、ターゲット部3やメインライン19を真空引きしたりするための付帯ライン27と、を備えている。さらに、ガス流動部7は、メインライン19をバイパスするバイパスライン(第2のライン)21と、回収ボンベ13に18Oガスを補充するための補充ライン(第3のライン)23と、を備えている。メインライン19、18Fガス回収ライン25、付帯ライン27、バイパスライン21及び補充ライン23に用いられる管は、径が20mm〜70mm程度のステンレス管である。
メインライン19は、回収ボンベ13に近い側から順番に第1配管部19a、第2配管部19b、第3配管部19c及び第4配管部19dに区分することができる。第1配管部19aの一部は、第2のシールド室11から露出して回収ボンベ13に接続されている。また、第4配管部19dの一部は、第2のシールド室11から露出してターゲット部3に接続されている。
第1配管部19aと第2配管部19bとの間には、第1の分岐部19eが形成され、第3配管部19cと第4配管部19dとの間には第2の分岐部19fが形成されている。第1の分岐部19eには、バイパスライン21の回収ボンベ13側の端部が接続され、第2の分岐部19fには、バイパスライン21のターゲット部3側の端部が接続されている。また、第2配管部19bと第3配管部19cとの間には、第3の分岐部19gが形成され、第3の分岐部19gには、補充ライン23の下流端部が接続されている。
第1配管部19aには、第1の電動弁19hが設けられ、第2配管部19bには、常時閉の第1の制御弁(第1の主弁)19jが設けられている。第3配管部19cには、モレキュラーシーブ19kが設けられている。
第4配管部19dには、第4の分岐部19mと第5の分岐部19nとが形成されている。第4の分岐部19mは、第5の分岐部19nよりもターゲット部3側に配置されている。第4配管部19dのターゲット部3側の終端部には、常時閉の第5の制御弁(第2の主弁)19pと圧力計19rとが設けられている。なお、第5の制御弁19pと圧力計19rとは、第2のシールド室11から露出して設けられている。
18Fガス回収ライン25は、第4の分岐部19mに接続されている。18Fガス回収ライン25には、常時閉の第2の制御弁25a、0.2MPa〜0.3MPaの設定圧に保持する減圧弁25b及びマスフローコントローラ25cが設けられている。
付帯ライン27は、第5の分岐部19nに接続されている。付帯ライン27は、ターゲット部3やメインライン19を真空引きするための吸引ライン29を有する。また、吸引ライン29には、Arガスを供給する第1ガス供給ライン31が接続され、さらに、2%F/Arガスを供給する第2ガス供給ライン33が接続されている。
吸引ライン29には、常時閉の制御弁や乾燥のためのソーダライム部などが設けられており吸引ライン29の下流端部には、真空ポンプ30が接続されている。真空ポンプ30の駆動により、吸引ライン29を介してターゲット部3やメインライン19が真空引きされる。
第1ガス供給ライン31は、Arガス供給部32に接続されており、さらに、逆止弁、常時閉の制御弁、圧力計などが設けられている。第1ガス供給ライン31を介して1MPaG〜1.5MPaGのArガスがターゲット部3に供給される。第2ガス供給ライン33は、2%F/Arガス供給部34に接続されており、さらに、逆止弁、常時閉の制御弁、圧力計などが設けられている。第2ガス供給ライン33を介して0.2MPaG〜2MPaGの2%F/Arガスがターゲット部3に供給される。
バイパスライン21には、ダイヤフラムポンプ(ポンプ)35が設けられている。ダイヤフラムポンプ35は、ターゲット部3に近い第2の分岐部19f側から回収ボンベ13に近い第1の分岐部19e側に向けて18Oガスを移送する。また、バイパスライン21には、ダイヤフラムポンプ35よりも第2の分岐部19fに近い側に常時閉の第3の制御弁(第2の副弁)21aが設けられ、ダイヤフラムポンプ35よりも第1の分岐部19eに近い側に常時閉の第4の制御弁(第1の副弁)21bが設けられている。
補充ライン23の下流端部は、メインライン19の第3の分岐部19gに接続され、上流端部は、18Oガス供給ボンベ36に接続されている。また、補充ライン23には、第2の電動弁23aが設けられている。なお、補充ライン23が接続された第3の分岐部19gは、メインライン19における第1の制御弁(第1の主弁)19jと第5の制御弁(第2の主弁)19pとの間に設けられている。
また、Oガス回収装置1は、エアー駆動のための電磁弁37及び制御部39を備えている。電磁弁37は、第1の制御弁19j、第2の制御弁25a、第3の制御弁21a、第4の制御弁21b及びシリンダ式駆動機構17に接続されたエアー供給ライン上に設けられており、電磁弁37の開閉により各制御弁19j,25a,21a,21bの開閉やシリンダ式駆動機構17の駆動が行われる。制御部39は、電磁弁37、第1の電動弁19h、第2の電動弁23a、ダイヤフラムポンプ35及び付帯ライン27に設けられた制御弁などに接続されており、ダイヤフラムポンプ35の駆動制御、第1、第2の電動弁19h,23aの開閉制御、及び付帯ライン27の開閉制御などを行う。
次に、Oガス回収装置1による18Oガスのターゲット部3への供給、ターゲット部3での18F(−)イオンの生成、ターゲット部3からの18Oガスの液化回収、ターゲット部3に残留する18Oガスのポンプ回収、ターゲット部3での18Fガスの生成及び18Fガスの回収について順番に説明する。
18Oガスの供給)
図2に示されるように、制御部39は、第5の制御弁19pを開き、第2の電動弁23aを閉じる(第1のステップ)。その結果として、メインライン19が開いた状態になる。なお、メインライン19は、吸引ライン29を介して適宜に真空引きされている。
次に、制御部39は、第1の電動弁19h及び第1の制御弁19jを開き、シリンダ式駆動機構17を駆動して回収ボンベ13をデュワー瓶15の液体窒素から引き上げる。その結果として液相であった18Oは気体状態の18Oガスとなり、体積の膨張によってターゲット部3に供給される(図2の白抜き矢印参照)。制御部39は、圧力計19rなどを監視しており、ターゲット部3内が所定圧まで達すると、第5の制御弁19pなどを閉じる(第2のステップ)。
18F(−)イオンの生成)
ターゲット部3への18Oガスの供給が終了すると、サイクロトロン(図示せず)で発生した、例えば、16.5MeVの陽子ビームをターゲット部3内の18Oガスへ照射する(第3のステップ)。ターゲット部3内では、18O(p、n)18F核反応によって18F(−)イオンが生成され、18F(−)イオンはターゲット部3内に設けられた壁部に付着する。所定時間、例えば、45分程度、陽子ビームを照射した後、陽子ビームの照射を停止する(第4のステップ)。
18Oガスの液化回収)
図3に示されるように、制御部39は、第5の制御弁19pを開き、シリンダ式駆動機構17を駆動して回収ボンベ13をデュワー瓶15の液体窒素内に浸して18Oガスを冷却し、沸点以下にする(第5のステップ)。すると、回収ボンベ13内の18Oガスは液化状態になり、回収ボンベ13内に負圧が発生する。その結果として、回収ボンベ13とターゲット部3との間の差圧は、例えば、30kPa程度になり、ターゲット部3内に残っている18Oガスはメインライン19を流動して回収ボンベ13内に回収される(図3の白抜き矢印参照)。
18Oガスのポンプ回収)
回収ボンベ13とターゲット部3との間の差圧によって18Oガスの多くは回収される。しかしながら、回収ボンベ13内には、まだ、18Oガスが残留しており、残留18Oガスを強制的に回収するためにポンプ回収が行われる。
まず、制御部39は、第1の制御弁19jを閉じ、代わりに第3の制御弁21a及び第4の制御弁21bを開く(第6のステップ)。その結果として、メインライン19が閉じ、バイパスライン21が開いた状態になる。
次に、図1に示されるように、制御部39は、ダイヤフラムポンプ35を駆動し、ターゲット部3に残留している18Oガスを強制的に吸引し、回収ボンベ13に移送する(第7のステップ)。その結果として、ターゲット部3内に残留する18Oガスのほとんどを回収でき(図1の白抜き矢印参照)、18Oガスの回収効率を飛躍的に向上できる。
18Fガスの生成、回収)
18Oガスの回収が終了すると、制御部39は、第3の制御弁21a及び第4の制御弁21bを閉じてバイパスライン21を閉じ、制御部39は第2ガス供給ライン33及び第1ガス供給ライン31を開いて2%F/ArガスとキャリアガスとしてのArガスとを同時にターゲット部3内に供給する(第8のステップ)。
ターゲット部3内に2%F/ArガスとArガスとが供給されると、制御部39は、第5の制御弁19pなどを閉じる。すると、ターゲット部3内には、再び陽子ビームが照射される(第9のステップ)。ターゲット部3内に放射化していない2%F/ArガスとキャリアガスとしてのArガスとを同時に供給することで、壁部に付着していた18F(−)イオンはFに置換されて18Fガスとなる。さらに、この置換は、陽子ビームの照射によって促進される。
その後、制御部39は、第1ガス供給ライン31及び第2ガス供給ライン33を閉じて18Fガス回収ライン25を開き、ターゲット部3内に生成された18Fガスを回収する(第10のステップ)。
以上のOガス回収方法では、18Oガスの液化回収に加えて、ダイヤフラムポンプ35による強制的な回収を行っており、希少性の高い18Oガスを回収ボンベ13内に効率良く回収できる。
特に、上記のOガス回収方法では、回収ボンベ13とターゲット部3との差圧を利用してターゲット部3内の18Oガスを回収した後に、ダイヤフラムポンプ35を駆動して残留する18Oガスを回収するので、ダイヤフラムポンプ35の駆動負荷は少なくて済む。
18Oガスの補充方法)
次に、回収ボンベ13内の18Oガスが減った場合の補充方法について説明する。図4に示されるように、18Oガスを補充する場合には、制御部39は、メインライン19の第1の電動弁19h及び第1の制御弁19jを開き、補充ライン23の第2の電動弁19jを開く(第1のステップ)。この状態で、補充ライン23は開いた状態になる。
次に、回収ボンベ13をデュワー瓶15内に漬け、冷却して18Oガスを液化し、補充ライン23を開くことで、18Oガス供給ボンベ36から回収ボンベ13に向けて18Oガスが補充される。
さらに、回収ボンベ13内の18Oガスの量が不十分な場合には、制御部39は、第1の制御弁19jを閉じ、第3の制御弁21a及び第4の制御弁21bを開いてバイパスライン21を開く(第3のステップ)。次に、制御部39は、ダイヤフラムポンプ35を駆動し、18Oガス供給ボンベ36から18Oガスを吸引し、18Oガスを回収ボンベ13に移送する(第4のステップ)。その結果として、18Oガスを効率的に補充できる(図4の白抜き矢印参照)。
以上のOガス回収装置1では、メインライン19を介して回収ボンベ13からターゲット部3に18Oガスが供給される。また、回収ボンベ13において、18Oガスを液化貯留することでメインライン19を介してターゲット部3から18Oガスが吸引されて回収される。さらに、ターゲット部3に18Oガスが残留していても、ダイヤフラムポンプ35を駆動することで、バイパスライン21を介して、残りの18Oガスを強制的に回収できる。その結果として、18Oガスの回収効率を向上させることができる。
なお、本実施形態では、18Oガスの回収効率は、ダイヤフラムポンプ35の能力(到達圧力)に依存する。例えば、ダイヤフラムポンプ35を駆動しない場合のターゲット部3の内圧は0.2MPaGである。ダイヤフラムポンプ35の到達圧力を、例えば−0.05MPaGとすると、ターゲット部3の容量が0.1Lであれば、以下の式(1)に示されるように、毎回、0.25NLの18Oガスを多く回収できることになる。
(0.2MPaG−(−0.05MPaG))/0.1×0.1L=0.25NL・・・(1)
また、Oガス回収装置1では、18Oガスの供給、回収が行われるメインライン19の一部である第4配管部19dを利用して、18Fガスの回収を行っている。回収ボンベ13とターゲット部3との差圧を利用して18Oガスを回収する場合、第4配管部19dの径が大きい程、18Oガスの回収効率は高くなる。一方で、第4配管部19dは18Fガスの回収にも利用されているために、径が大きくなると、18Fガスの付着に伴う18Fガスの回収ロスが大きくなる。しかしながら、Oガス回収装置1では、ダイヤフラムポンプ35によって18Oガスの強制的な回収を行うので、18Oガスの回収効率を低下させることなく、第4配管部19dの径を小さくでき、18Oガスの回収効率の向上と18Fガスの損失低減とを両立できる。
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、第2のラインに設けられるポンプとしてはダイヤフラムポンプに限定されず、気体を移送可能なポンプであれば適用できる。
本発明の第1実施形態に係るOガス回収装置を示し、18Oガスのポンプ回収時を示す図である。 Oガス回収装置を示し、18Oガスの供給時を示す図である。 Oガス回収装置を示し、18Oガスの液化回収時を示す図である。 Oガス回収装置を示し、18Oガスの補充時を示す図である。
符号の説明
1…Oガス回収装置、3…ターゲット部、13…回収ボンベ(貯留部)、19…メインライン(第1のライン)、19e…第1の分岐部、19f…第2の分岐部、19g…第3の分岐部、19j…第1の制御弁(第1の主弁)、19p…第5の制御弁(第2の主弁)、21…バイパスライン(第2のライン)、21a…第3の制御弁(第2の副弁)、21b…第4の制御弁(第1の副弁)、23…補充ライン(第3のライン)、35…ダイヤフラムポンプ(ポンプ)。

Claims (4)

  1. 18Oガスに加速粒子を照射して放射性同位元素を生成するターゲット部に前記18Oガスを供給すると共に、前記18Oガスを液化貯留することによって前記ターゲット部から前記18Oガスを吸引する貯留部を備えたOガス回収装置において、
    前記ターゲット部と前記貯留部とを連絡すると共に、前記18Oガスが双方向に流動する第1のラインと、
    前記第1のラインをバイパスする第2のラインと、
    前記第2のライン上に配置されると共に、前記ターゲット部から前記貯留部に向けて前記18Oガスを移送するポンプと、
    を備えることを特徴とするOガス回収装置。
  2. 前記第1のラインは、
    前記貯留部側の第1の分岐部と、前記ターゲット部側の第2の分岐部と、前記第1の分岐部と前記第2の分岐部との間に配置された第1の主弁と、を有し、
    前記第2のラインは、前記第1の分岐部及び前記第2の分岐部に接続されると共に、前記ポンプよりも前記第1の分岐部側に配置された第1の副弁と、前記ポンプよりも前記第2の分岐部側に配置された第2の副弁と、を有することを特徴とする請求項1記載のOガス回収装置。
  3. 前記18Oガスを補充する第3のラインを更に備え、
    前記第1のラインは、前記第2の分岐部と前記ターゲット部との間に配置された第2の主弁と、前記第1の主弁と前記第2の主弁との間に設けられた第3の分岐部と、を更に有し、
    前記第3のラインは、前記第3の分岐部に接続されていることを特徴とする請求項2記載のOガス回収装置。
  4. 18Oガスに加速粒子を照射して放射性同位元素を生成するターゲット部から前記18Oガスを回収する酸素ガス回収方法において、
    第1のラインを介して前記ターゲット部に連絡する貯留部で前記18Oガスを沸点以下に冷却し、前記18Oガスの液化によって前記ターゲット部内の前記18Oガスを回収するステップと、
    前記第1のラインを閉じるステップと、
    前記第1のラインをバイパスする第2のライン上に配置されたポンプを駆動し、前記ターゲット部内に残留する前記18Oガスを前記第2のラインを介して前記貯留部に移送するステップと、
    を含むことを特徴とする酸素ガス回収方法。
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