JP2009047053A - コージェネレーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電ユニットを備えたコージェネレーション装置において、放熱ロスを防止するようにしたコージェネレーション装置を提供する。
【解決手段】商用電源12から家庭内電気負荷14に至る交流電力の給電路16に接続可能な発電機20と、それを駆動するエンジン22と、エンジン22の動作を制御する発電制御部24とからなると共に、発電ユニットケース30に収納された発電ユニット26を少なくとも備えるコージェネレーション装置において、ケース30を仕切り30aで仕切って得た少なくとも2つの室の一方30a1に発電機20とエンジン22を収容すると共に、他方の室30a2に発電制御部24を収容し、さらにそこに制御部専用の電動ファン(換気装置)24aを設ける。
【選択図】図1

Description

この発明はコージェネレーション装置に関し、より具体的には発電ユニットの換気についてのコージェネレーション装置に関する。
近年、商用電力系統から電気負荷に至る交流電力の給電路に内燃機関で駆動される発電機を接続し、商用電力系統と連系させて電気負荷に電力を供給すると共に、内燃機関の排熱を利用して加温した温水などを熱負荷に供給するようにした、いわゆるコージェネレーション装置が種々提案されている。また、その中で、騒音を抑えつつ、換気ファンモータ部を外気で直接冷却するものも知られており、その例として特許文献1記載の技術を挙げることができる。
特開平11−200951号公報
特許文献1記載の技術においては、防音ケースで囲まれたコージェネレーション装置において、防音ケースの換気口寄りの上部側に換気ファンを設け、防音ケースの天井板を二重構造として空洞部を形成し、その空洞部などを介して外気を吸い込むことにより、換気ファンのモータ部を直接冷却する冷却風を生成している。
ところで、この種の換気ファンの風量は一般に冷却の厳しい高温時に併せて設定されるので、高温時ではないとき、冷却風量が不要に増加することから、放熱ロスが大きい。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、発電ユニットを備えたコージェネレーション装置において、放熱ロスを防止するようにしたコージェネレーション装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、商用電力系統から電気負荷に至る交流電力の給電路に接続可能な発電機と、前記発電機を駆動する内燃機関と、前記内燃機関の動作を制御する制御部からなると共に、ケースに収納された発電ユニットを少なくとも備えるコージェネレーション装置において、前記ケースを仕切りで仕切って得た少なくとも2つの室の一方に前記発電機と前記内燃機関を、他方の室に前記制御部を収容し、さらに前記他方の室に前記制御部専用の換気装置を設けると共に、前記内燃機関を吸気管は吸気ダクト、排気管は排気ダクト、冷却水の給水口は給水管、排水口は排水管で直接接続し、よって前記一方の室に密閉して収容する如く構成した。
請求項2に係るコージェネレーション装置にあっては、前記他方の室に配置された温度センサを備えると共に、前記制御部は、前記温度センサの出力に応じて前記換気装置の動作を制御する如く構成した。
請求項1に係るコージェネレーション装置にあっては、ケースを仕切りで仕切って得た少なくとも2つの室の一方に発電機と内燃機関を収容すると共に、他方の室に制御部を収容し、さらに他方の室に制御部専用の換気装置を設ける如く構成したので、換気装置を制御部専用とすることで風量をある範囲に制限することができると共に、例えば温度などを検出してその動作を制御することで、放熱ロスを防止することができる。
また、内燃機関を吸気管は吸気ダクト、排気管は排気ダクト、冷却水の給水口は給水管、排水口は排水管で直接接続し、よって一方の室に密閉して収容する如く構成したので、上記した効果に加え、内燃機関からの排熱の制御部への伝達が低減されると共に、内燃機関を密閉構造とすることで、内燃機関の温度は上がることから、冷却水の温度も高温にすることができて暖房効率などを高めることができる。
請求項2に係るコージェネレーション装置にあっては、他方の室に配置された温度センサを備えると共に、制御部は、温度センサの出力に応じて換気装置の動作を制御する如く構成したので、上記した効果に加え、例えば温度が一定となるように換気装置の動作を制御することも可能となり、放熱ロスを一層良く防止することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係るコージェネレーション装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係るコージェネレーション装置を模式的に示す模式図である。
図示の如く、コージェネレーション装置(符号10で示す)は、商用電源(商用電力系統)12から家庭内電気負荷(電気負荷)14に至る交流電力の給電路(電力線)16に接続可能な発電機(「GEN」と示す)20と、発電機20を駆動する内燃機関(「ENG」と示し、以下「エンジン」という)22と、発電制御部24からなる発電ユニット26を備える。
商用電源12は、単相3線からAC100/200Vで50Hz(または60Hz)の交流電力を出力する。発電ユニット26は一体化され、発電ユニットケース(筐体)30の内部に収容される。
より具体的には図示の如く、発電ユニットケース30は仕切り30aで2つの室30a1,30a2に仕切られ、図において右の室30a1に発電機20とエンジン22が鉛直方向において上下に配置されると共に、左の室30a2に発電制御部24が収容される。発電制御部24はエンジン22から隔離され、エンジン22からの放熱を可能な限り遮断させられるようにエンジン22とは別室に収容される。
エンジン22は都市ガス(あるいはLPガス)を燃料とする、水冷4サイクルの単気筒OHV型の火花点火式のエンジンであり、例えば163ccの排気量を備える。図示は省略するが、発電ユニットケース30においてエンジン22のシリンダヘッドとシリンダブロックは横(水平)方向に配置され、その内部に1個のピストンが往復動自在に配置される。
発電ユニットケース30に気密に取り付けられた吸気ダクト22aから供給された吸気管(図示せず)から吸入され、同様に吸入されたガスと共にミキサ(図示せず)で混合され、生成された混合気は燃焼室(図示せず)に流れ、点火されるとき燃焼してピストン(図示せず)を駆動し、発電ユニットケース30において縦(鉛直)方向にピストンに連結されるクランクシャフト(図示せず)を回転させる。
よって生じた排ガスは、排気管(図示せず)から発電ユニットケース30に気密に取り付けられた排気ダクト32を流れて屋外に排出される。
シリンダブロックなどの発熱部位の付近に形成されるエンジンの冷却水通路(図示せず)を流れる、不凍液からなる冷却水は発熱部位と熱交換してエンジン22を冷却させつつ昇温する。詳細な図示は省略するが、冷却水通路は給水口と排水口を介して冷却水循環路34に直接かつ液密に接続される。冷却水循環路34は、排気管に沿って設けられた排気熱交換器36を通過させられ、そこでの熱交換によって内部を流れる冷却水はさらに昇温する。
図示の構成において発電ユニットケース30に気密に取り付けられた吸気ダクト22aと排気ダクト32は吸気管と排気管と直接かつ気密に接続されると共に、冷却水通路は給水口と排水口を介して冷却水循環路34に直接かつ液密に接続されることから、エンジン22は室30a1に密閉して収容される。
クランクシャフトの上端にはフライホイール(図示せず)が取り付けられると共に、その内側には多極コイルからなる発電機20が配置される。発電機20はフライホイールとの間で相対回転するとき、交流電力を発電する。発電機20の出力は、発電制御部24に送られる。
図示は省略するが、発電制御部24は、マイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)と、インバータと、DC/DCコンバータを備える。インバータは、DC/DCコンバータを介して発電機20の出力をAC100/200V(単相)に変換する。
発電ユニット26の発電出力は、1.0kW程度である。インバータの出力はブレーカ(図示せず)を介して給電路16に接続される。発電機20は逆に商用電源12からインバータを介して通電されるとき、エンジン22をクランキングするスタータモータとしても機能する。発電制御部24のECUは発電機20の機能をスタータとジェネレータの間で切り換えると共に、エンジン22などの動作を制御する。
図2は、発電ユニット26をより詳細に示すブロック図である。
図示の如く、室30a2には発電制御部24の専用の換気装置として電動ファン24aが設けられると共に、温度センサ24bが設けられて室30a2の温度を示す出力を生じる。発電制御部24は、温度センサ24bの出力を入力し、室30a2の温度が一定となるように、電動ファン24aの動作を制御する。
室30a2には下部で通気孔30a22が穿設される。電動ファン24aは、熱の浮力を考慮して室30a2の重力方向において上方に設ける。電動ファン24aの駆動に伴い、冷却風が通気孔30a22から吸引され、発電制御部24、特にそのインバータおよびDC/DCコンバータを冷却しつつ室30a22の内部のみ移動し、電動ファン24aから発電ユニットケース30の外部に排出される。
図1の説明に戻ると、コージェネレーション10は、発電ユニット26に加え、温風暖房ユニット40を備える。
温風暖房ユニット40は、エンジン22の冷却水循環路34に接続される排熱熱交換器42と、バーナ44と、バーナ44の燃焼ガスの吸排気路44aに接続される顕熱熱交換器44bと潜熱熱交換器44cと、吸気を排熱熱交換器42、および顕熱熱交換器44bと潜熱熱交換器44cに送って熱交換させ、よって生成された温風を温風通路から室内に供給するブロア46と、温風暖房ユニット制御部50を備える。
温風暖房ユニット40は温風暖房ユニットケース(図示せず)に収容されると共に、温風通路を介して各部屋に接続される。
以下、上記した構成を個別に説明する。
発電ユニット26と温風暖房ユニット40は、前記した冷却水循環路34で接続される。即ち、冷却水循環路34はエンジン22から温風暖房ユニット40に向けて延び、ブロア46の付近に配置された排熱熱交換器42に接続され、そこでブロア46で吸引された各部屋の冷気と熱交換させられた後、エンジン22に戻る。
冷気は排熱熱交換器42での熱交換で昇温させられて温風となり、ブロア46によって送風ダクト(図示せず)から温風通路から各部屋に供給され、各部屋を暖房する。
バーナ44は燃焼ファンで屋外から吸排気路44aを介して空気を吸引し、供給ガスと混合させて燃焼させる。それにより生じた燃焼ガスは顕熱熱交換器44bと潜熱熱交換器44cを通り、吸排気路44aから屋外に放出される。
顕熱熱交換器44bと潜熱熱交換器44cは、ブロア46の送風ダクト(図示せず)を通る空気と熱交換して昇温させる。具体的には、顕熱熱交換器44bは燃焼ガスの露点までの熱を放熱し、潜熱熱交換器44cは露点以下の熱を放熱する。潜熱熱交換器44cで発生する凝縮水はドレンパイプ(図示せず)を介して屋外に排出される。
ブロア46は各部屋から冷気を吸引する一方、排熱熱交換器42で熱交換によって昇温させられると共に、バーナ44の燃焼によってさらに昇温させられた温風を送風ダクトから各部屋に送風し、各部屋を暖房する。
温風暖房ユニット制御部(以下「温風制御部」という)50も発電制御部24のECUと同様、マイクロコンピュータからなるECU(電子制御ユニット)を備える。温風制御部のECUは、発電制御部24のECUと通信自在に接続されると共に、リモートコントローラ(図に「リモコン」と示す)60にも通信自在に接続される。リモートコントローラ60はユーザによって操作され、目標室温などの設定に使用される。
図1においてTは温度センサ、Vはバルブ、Pはポンプを示し、信号線の図示は一部省略するが、それらは温風制御部50に電気的に接続される。温風制御部50は温度センサ62,64の出力に基づき、バルブVとポンプPの動作を制御してエンジン22の排熱の回収と、ブロア46とバーナ44の動作を制御する。
即ち、温風制御部50は、排熱ポンプ70を駆動して冷却水循環路34を流れる冷却水を排熱熱交換器42に圧送し、冷却水循環路34を流れる循環水とブロア46で吸引された各部屋の冷気と熱交換させる。
尚、排気熱交換器36の内部での凝縮水の溜り込みによる腐食防止とエンジンオイルの耐久性を考慮し、温風制御部50は、冷却水のエンジン22の入口温度が例えば70℃となるように制御する。
温風制御部50の動作をさらに説明する。
先ず、商用電源12と連系してコージェネレーション装置10を運転する場合を説明する。
(a)暖房運転
温風制御部50は、各部屋に配置された温度センサ62(符号62で各部屋のセンサをまとめて示す)の出力と、リモートコントローラ60(符号60で各部屋のリモートコントローラをまとめて示す)を介してユーザから設定された温度(目標温度)と比較し、検出温度が設定温度を下回ると、発電制御部24に指令して発電ユニット26を稼動させると共に、検出温度が設定温度に達すると、稼動を停止させる。以降、それを繰り返す。
(b)バーナの稼動
温風制御部50は、規定時間を経過しても検出された室温が設定温度に達しないとき、あるいは検出された室温と設定温度との差が既定値を超えるとき、発電ユニット26の稼動のみでは不足と判断し、設定温度に達するまでバーナ44を稼動(燃焼)させ、バーナ44で昇温された温風をブロア46で各部屋に供給する。尚、検出温度が設定温度に達すると、バーナ44の稼動を停止させる。このように、温風制御部50は、室内の温度(室温)が目標温度に対して低いとき、バーナ44を燃焼させ、よって温風の温度を昇温させる。
次いで、商用電源12に停電が発生した場合など、商用電源12と連系せず、自立的にコージェネレーション装置10を運転する場合を説明する。
その場合、発電制御部24は、停電発生と同時に発電ユニット26を起動させる。発電制御部24のECUは、電気負荷14に応じて発電ユニット26を運転して発電させる。発電制御部24のECUは、電気負荷が増加すると電圧が降下する一方、電気負荷が減少すると電圧が上昇することから、一定の電圧となるように、発電出力を調整する。
発電ユニット26が動作すると、発電出力しないアイドル運転時も含め、熱出力が生じるが、温風制御部50は、熱需要に応じて上記した商用電源12との連系時と同様の暖房運転、バーナの稼働などを行う。
上記の如く、この実施例においては、商用電源(商用電力系統)12から家庭内電気負荷(電気負荷)14に至る交流電力の給電路(電力線)16に接続可能な発電機20と、前記発電機20を駆動するエンジン(内燃機関)22と、前記エンジン22の動作を制御する発電制御部(制御部)24からなると共に、発電ユニットケース(ケース)30に収納された発電ユニット26を少なくとも備えるコージェネレーション装置において、前記ケース30を仕切り30aで仕切って得た少なくとも2つの室の一方30a1に前記発電機20と前記エンジン22を、他方の室30a2に前記発電制御部24を収容し、さらに前記他方の室30a2に前記制御部専用の電動ファン(換気装置)24aを設ける如く構成した。
これにより、電動ファン24aを発電制御部24の専用とすることで風量をある範囲に制限することができると共に、例えば温度などを検出してその動作を制御することで、放熱ロスを防止することができる。
さらに、前記エンジン22を吸気管は吸気ダクト22a、排気管は排気ダクト32、冷却水の給水口は給水管、排水口は排水管で直接接続し、よって前記一方の室30a1に密閉して収容する如く構成したので、上記した効果に加え、エンジン22からの排熱の発電制御部24への伝達が低減されると共に、エンジン22を密閉構造とすることで、エンジン22の温度は上がることから、冷却水の温度も高温にすることができて温風暖房ユニット40における暖房効率などを高めることができる。
また、前記他方の室30a2に配置された温度センサ24bを備えると共に、前記発電制御部24は、前記温度センサ24bの出力に応じて前記電動ファン24aの動作を制御する如く構成したので、上記した効果に加え、例えば温度が一定となるように電動ファン24aの動作を制御することも可能となり、放熱ロスを一層良く防止することができる。
尚、上記において、発電機20の駆動源として都市ガス・LPガスを燃料とするガスエンジンとしたが、ガソリン燃料などを使用するエンジンであっても良い。
また、発電機20の出力およびエンジン22の排気量などを具体的な値で示したが、それらは例示であって限定されるものではないこともいうまでもない。
この発明の実施例に係るコージェネレーション装置を全体的に示すブロック図である。 図1に示す発電ユニットをより詳細に示すブロック図である。
符号の説明
10 コージェネレーション装置、12 商用電源(商用電力系統)、14 家庭内電気負荷(電気負荷)、16 給電路(電力線)、20 発電機、22 エンジン(内燃機関)、22a 吸気ダクト、24 発電制御部、24a 電動ファン(換気装置)、24b 温度センサ、26 発電ユニット、30 発電ユニットケース、30a 仕切り、30a1 一方の室、30a2 他方の室、32 排気ダクト、34 冷却水循環路、36 排気熱交換器、40 温風暖房ユニット、42 排熱熱交換器、44 バーナ、44b 顕熱熱交換器、44c 潜熱熱交換器、50 温風暖房ユニット制御部、54 温風通路

Claims (2)

  1. 商用電力系統から電気負荷に至る交流電力の給電路に接続可能な発電機と、前記発電機を駆動する内燃機関と、前記内燃機関の動作を制御する制御部からなると共に、ケースに収納された発電ユニットを少なくとも備えるコージェネレーション装置において、前記ケースを仕切りで仕切って得た少なくとも2つの室の一方に前記発電機と前記内燃機関を、他方の室に前記制御部を収容し、さらに前記他方の室に前記制御部専用の換気装置を設けると共に、前記内燃機関を吸気管は吸気ダクト、排気管は排気ダクト、冷却水の給水口は給水管、排水口は排水管で直接接続し、よって前記一方の室に密閉して収容することを特徴とする請求項1記載のコージェネレーション装置。
  2. 前記他方の室に配置された温度センサを備えると共に、前記制御部は、前記温度センサの出力に応じて前記換気装置の動作を制御することを特徴とする請求項1記載のコージェネレーション装置。
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