JP2009046077A - 電動式ウォータポンプの異常判定装置 - Google Patents

電動式ウォータポンプの異常判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電動式ウォータポンプの駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを抑制することのできる電動式ウォータポンプの異常判定装置を提供する。
【解決手段】電動式ポンプ34の異常判定装置としての電子制御装置5は、エンジン2の停止時に電動式ポンプ34からエンジン2の第2通路12に設けられたヒータコア33に冷却水を圧送し、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対してヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが所定値Y以上低いときに電動式ポンプの駆動状態が異常である旨判定する。電子制御装置5は、冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwを水量センサ43により検出するとともに、該冷却水の量Lwが予め設定される所定量Lwth未満のときには電動式ポンプ34の異常判定を禁止する。
【選択図】図1

Description

この発明は、エンジンの停止時に電動式ウォータポンプから冷却水通路に設けられたヒータコアに冷却水を圧送し、前記エンジン内部の冷却水温度に対して前記ヒータコア内部の冷却水温度が所定値以上低いときに前記電動式ウォータポンプの駆動状態が異常である旨判定する電動式ウォータポンプの異常判定装置に関する。
従来、この種の電動式ウォータポンプの異常判定装置としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。図10に、特許文献1に記載の電動式ウォータポンプの異常判定装置も含め、こうした装置として従来一般に採用されている電動式ウォータポンプの異常判定装置についてその概略構成をブロック図として示す。
同図10に示されるように、エンジン2の冷却水が循環する冷却水通路20は、エンジン2のクランクシャフトにより駆動されるウォータポンプ(以下、機械式ポンプ31と称する)及びラジエータ32が設けられたメイン通路21と、同メイン通路21に接続されてラジエータ32をバイパスするバイパス通路22とによって構成されている。そして、エンジン運転時には、機械式ポンプ31により冷却水を圧送するとともに、エンジン2のシリンダブロックやシリンダヘッドに形成されたウォータジャケット14を冷却水が通過する際にこれらシリンダヘッドやシリンダブロックが冷却される。また、ウォータジャケット14を通過した冷却水はメイン通路21を通じてラジエータ32へ導入され、同ラジエータ32を流通する際に空気との熱交換により冷却される。
一方、ウォータジャケットを通過した冷却水の一部はバイパス通路22を通じてヒータコア33へ導入され、同ヒータコア33を通過する際に空気との熱交換により同ヒータコア33周囲の空気を加熱する。このように加熱された空気はブロア(図示略)によって車室に導入されてその暖房に供される。
また、バイパス通路22にはバッテリの電力により駆動されるウォータポンプ(以下、電動式ポンプ34と称する)が設けられている。そして、例えばアイドリングストップ時等のエンジン停止時、すなわち機械式ポンプ31の停止時には、電動式ポンプ34を駆動して、同電動式ポンプ34により冷却水を圧送する。これにより、ウォータジャケット14を通過した冷却水の一部はバイパス通路22を通じてヒータコア33に導入される。その結果、ウォータジャケット14を通過した冷却水をエンジン2の運転・停止状態に関わらず常にヒータコア33へ導入することができ、車室の暖房を行うことができるようになる。
ところで、例えば電気回路の断線等の原因により電動式ポンプ34が故障して電動式ポンプ34の駆動が停止すると、ヒータコア33へ冷却水が導入されなくなり車室の暖房を行うことができなくなる。
そこで従来は、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であることを検知すべく、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対してヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが所定値Y以上低いとき、すなわち「ThWE−ThWC≧Y」といった関係式が成立したときに、電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定するようにしている。これは、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるとき、すなわち電動式ポンプ34に対して駆動指令が出されているにもかかわらず同電動式ポンプ34が停止しているときには、エンジン2のウォータジャケット14を通過する際に加熱された冷却水がヒータコア33へ新たに導入されなくなることで、同電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときに比べてヒータコア33内部の冷却水温度ThWCがエンジン2内部の冷却水温度ThWEに対して大きく低下することに着目したものである。
特開2005―343412号公報
ところで、冷却水の漏れ等により冷却水通路20内に存在する冷却水の量が少ないときには、電動式ポンプ34からヒータコア33へ圧送される冷却水の量が少なくなる。この場合、ヒータコア33へ導入される冷却水の量が多いときに比べてヒータコア33内部の冷却水が冷却されやすくなるため、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対してヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが大きく低下することとなる。したがって、電動式ポンプ34が正常に駆動している場合であっても、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対してヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが大きく低下する。このため、エンジン内部の冷却水温度に対してヒータコア内部の冷却水温度が所定値以上低いことをもって電動式ウォータポンプが異常である旨判定する従来の異常判定装置にあっては、電動式ウォータポンプが正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされるといった問題が生じることがある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電動式ウォータポンプの駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを抑制することのできる電動式ウォータポンプの異常判定装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、エンジンの停止時に電動式ウォータポンプから冷却水通路に設けられたヒータコアに冷却水を圧送し、前記エンジン内部の冷却水温度に対して前記ヒータコア内部の冷却水温度が所定値以上低いときに前記電動式ウォータポンプの駆動状態が異常である旨判定する電動式ウォータポンプの異常判定装置において、前記冷却水通路に存在する冷却水の量を検出する水量検出手段と、前記冷却水の量が予め設定される所定量未満のときに前記電動式ウォータポンプの異常判定を禁止する禁止手段とを備えることをその要旨とする。
同構成によれば、冷却水通路に存在する冷却水の量が予め設定される所定量未満のとき、すなわち電動式ウォータポンプが正常に駆動されている場合であっても同ポンプによりヒータコアへ導入される冷却水の量が少なくなり、エンジン内部の冷却水温度に対してヒータコア内部の冷却水温度が所定値以上低くなるときには、電動式ウォータポンプの異常判定が禁止される。このため、電動式ウォータポンプの駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動式ウォータポンプの異常判定装置において、前記冷却水の量が前記所定量以上のとき、同冷却水の量が少ないときには同冷却水の量が多いときに比べて前記所定値を大きな値に設定する所定値設定手段を備えることをその要旨とする。
同構成によれば、冷却水通路に存在する冷却水の量が少ないときには冷却水の量が多きときに比べて判定処理に用いられる所定値が大きな値に設定される。これにより、エンジン内部の冷却水温度に対するヒータコア内部の冷却水温度の低下度合が冷却水通路に存在する冷却水の量に応じて変化すると、そうして変化する低下度合に即したかたちで、すなわち冷却水の量が少ないときには冷却水の量が多いときに比べて低下度合が大きくなるといった関係に即して判定処理が実行設定されるようになる。このため、電動式ウォータポンプの駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを一層好適に抑制することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、エンジンの停止時に電動式ウォータポンプから冷却水通路に設けられたヒータコアに冷却水を圧送し、前記エンジン内部の冷却水温度に対して前記ヒータコア内部の冷却水温度が所定値以上低いときに前記電動式ウォータポンプの駆動状態が異常である旨判定する電動式ウォータポンプの異常判定装置において、前記冷却水通路に存在する冷却水の量を検出する水量検出手段と、前記冷却水の量が少ないときには同冷却水の量が多いときに比べて前記所定値を大きな値に設定する所定値設定手段とを備えることをその要旨とする。
同構成によれば、冷却水通路に存在する冷却水の量が少ないときには冷却水の量が多きときに比べて判定処理に用いられる所定値が大きな値に設定される。これにより、エンジン内部の冷却水温度に対するヒータコア内部の冷却水温度の低下度合が冷却水の量に応じて変化しても、そうして変化する低下度合に即したかたちで、すなわち冷却水の量が少ないときには冷却水の量が多いときに比べて低下度合が大きくなるといった関係に即して判定処理が実行されるようになる。その結果、例えば、冷却水通路に存在する冷却水の量が少なく、且つ電動式ウォータポンプの駆動状態が正常であるときと、冷却水通路に存在する冷却水の量が多く、且つ電動式ウォータポンプの駆動状態が異常であるときとで、エンジン内部の冷却水温度に対するヒータコア内部の冷却水温度の低下度合が同等となる状況が生じた場合には、これらのうち電動式ウォータポンプの駆動状態が異常であるときにのみ同ポンプが異常である旨判定されるようになる。このため、電動式ウォータポンプの駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを抑制することができるようになる。
請求項2又は3に記載の発明は、具体的には請求項4に記載の発明によるように、所定値設定手段は、冷却水の量が少ないときほど所定値が大きくなるようにこれを連続的に可変設定するといった構成を採用することができる。同構成によれば、所定値を、冷却水通路に存在する冷却水の量とエンジン内部の冷却水温度に対するヒータコア内部の冷却水温度の低下度合との関係に更に即したかたちできめ細かく設定することができる。このため、電動式ウォータポンプの駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを一層好適に抑制することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動式ウォータポンプの異常判定装置において、前記エンジンの運転が停止されてからの経過時間が第1の所定時間以上であり且つ同第1の所定時間よりも長い第2の所定時間以下である所定期間に判定処理を実行することをその要旨とする。
電動式ウォータポンプの駆動状態に異常がある場合、エンジンの運転が停止されて電動式ウォータポンプに対して駆動指令が出されると、ヒータコア内部の冷却水温度が低下して同冷却水温度とエンジン内部の冷却水温度との乖離が徐々に大きくなる。その後、ヒータコア内部の冷却水温度とエンジン内部の冷却水温度との乖離は最大になり、それ以降、両者の乖離は徐々に小さくなる。そして、エンジンの運転が停止してから長期間が経過すると、エンジン内部の冷却水温度、ヒータコア内部の冷却水温度の双方が低下して両者はほぼ等しくなる。
同構成によれば、エンジンの運転が停止されてからの経過時間が第1の所定時間以上であり且つ同第1の所定時間よりも長い第2の所定時間以下である所定期間に判定処理が実行されるため、電動式ウォータポンプの駆動状態が異常である場合には、エンジン内部の冷却水温度に対してヒータコア内部の冷却水温度が上記所定値以上低い状態となっている可能性が高い期間にて判定処理が実行されるようになる。このため、異常判定の精度を向上させることができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電動式ウォータポンプの異常判定装置において、前記エンジン内部の冷却水温度に対する前記ヒータコア内部の冷却水温度の低下度合を監視するとともに、同低下度合が最も大きいときの前記各冷却水温度を用いて判定処理を実行することをその要旨とする。
同構成によれば、エンジン内部の冷却水温度に対するヒータコア内部の冷却水温度の低下度合を監視するとともに、同低下度合が最も大きいときの各冷却水温度を用いて判定処理が実行されるため、電動式ウォータポンプの駆動状態が異常である場合には、同ポンプが異常である旨を的確に判定することのできる各冷却水温度を用いて判定処理が実行されるようになる。このため、異常判定の精度を向上させることができるようになる。
<第1の実施の形態>
以下、この発明にかかる電動式ウォータポンプの異常判定装置を、車載エンジンの電動式ウォータポンプの異常判定装置として具体化した第1の実施の形態について図1〜図4を参照して説明する。なお、この実施の形態では、自動停止・始動機能を有するエンジンが採用されている。
図1は、電動式ウォータポンプの異常判定装置についてその概略構成を示したブロック図である。なお、同図1において電動式ウォータポンプが正常に駆動しているときの冷却水の流れ方向を矢印にて示している。
同図1に示されるように、エンジン2の冷却水通路10は、エンジン2のシリンダブロックやシリンダヘッドに形成されたウォータジャケット14、同ウォータジャケット14に対してそれぞれ接続される第1通路11、第2通路12、及び第3通路13によって構成されている。これらのうち第1通路11は、ウォータジャケット14の入口部14aと出口部14bとを接続する通路であり、同第1通路11には、エンジン2のクランクシャフトにより駆動されるウォータポンプ31(以下、機械式ポンプ31と称する)及びラジエータ32がそれぞれ設けられている。また、第2通路12は、ウォータジャケット14の出口部14bと第1通路11のうち機械式ポンプ31とラジエータ32との間の部分とを接続する通路であり、同第2通路12には、ヒータコア33及び三方弁35がそれぞれ設けられている。なお、このヒータコア33の近傍には、外気若しくは車室の空気を吸い込むとともにその空気をヒータコア33へ送り出すためのブロアファン36が設けられている。また、第3通路13は、三方弁35とウォータジャケット14の入口部14aとを接続する通路であり、同第3通路13にはバッテリの電力により駆動されるウォータポンプ34(以下、電動式ポンプ34と称する)が設けられている。この三方弁35は冷却水通路10における冷却水の流路を以下のように切り替える弁である。すなわち、エンジン2の運転時には三方弁35のAポートとBポートとを連通してヒータコア33を通過した後の冷却水を第1通路11へ導入する。一方、エンジン2が停止され電動式ポンプ34が駆動されるときには、三方弁35のAポートとCポートとを連通してヒータコア33を通過した後の冷却水を第3通路13へ導入する。
ウォータジャケット14には、エンジン2内部の冷却水温度ThWEを検出するためのエンジン用水温センサ41が設けられている。また、ヒータコア33には、同ヒータコア33内部の冷却水温度ThWCを検出するためのヒータコア用水温センサ42が設けられている。また、ヒータコア33には、冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwを検出するための水量センサ43が設けられている。また、エンジン2にはエンジン回転数NEを検出するためのクランク角センサ44等の各種センサが設けられている。これらセンサの検出信号は後述する電子制御装置5に対しそれぞれ出力されて同電子制御装置5に取り込まれる。この電子制御装置5は、演算処理や判断処理等を実行するCPU、各種のデータが記憶されるメモリ、各種駆動回路等を備えている。
電子制御装置5は、エンジン2の停止時、すなわち機械式ポンプ31の停止時に、電動式ポンプ34の駆動要求があるときには、同電動式ポンプ34に対し駆動指令信号を出力することにより同電動式ポンプ34を駆動させ、同電動式ポンプ34から冷却水をヒータコア33へ圧送する。また、電子制御装置5は、エンジン2の運転時には、三方弁35に対し切り替え信号を出力することにより同三方弁35の弁位置を切り替えてヒータコア33を通過した後の冷却水を第1通路11へ導入する一方、エンジン2の停止時には三方弁35に対し切り替え信号を出力することにより三方弁35の弁位置を切り替えてヒータコア33を通過した後の冷却水を第3通路13へ導入する。また、電子制御装置5は、暖房要求があるときにはブロアファン36に対し駆動指令信号を出力することによりブロアファン36からヒータコア33へ空気を送り出す。
こうした構成により、エンジン2の運転時には、冷却水は機械式ポンプ31により圧送され、ウォータジャケット14に導入される。そして、冷却水はウォータジャケット14を通過する際にシリンダヘッドやシリンダブロックを冷却するとともに冷却水自身は加熱されることとなる。また、ウォータジャケット14を通過した後の冷却水は、第1通路11を通じてラジエータ32へ導入され、ラジエータ32を通過する際に空気との熱交換により冷却水自身は冷却されることとなる。また、ウォータジャケット14を通過した後の冷却水の一部は、第2通路12を通じてヒータコア33へ導入され、ヒータコア33を通過する際に空気との熱交換により同ヒータコア33周囲の空気を加熱することとなる。ここで、暖房要求があるときには、ブロアファン36から送り込まれる空気によりヒータコア33周囲の加熱された空気が車室に導入されて車室の暖房が行われることとなる。また、ヒータコア33を通過した後の冷却水は、三方弁35を通じて第1通路11へ再び戻されることとなる。
一方、例えばアイドリングストップ時のようなエンジン2の停止時、すなわち機械式ポンプ31の停止時に、電動式ポンプ34の駆動要求があるときには、三方弁35の弁位置が切り替えられるとともに電動式ポンプ34が駆動されるようになる。これにより、図中矢印にて示されるように、冷却水は電動式ポンプ34により圧送され、ウォータジャケット14に導入される。そして、冷却水はウォータジャケット14を通過する際にシリンダヘッドやシリンダブロックを冷却するとともに冷却水自身は加熱されることとなる。更に、ウォータジャケット14を通過した冷却水は、第2通路12を通じてヒータコア33へ導入され、ヒータコア33を通過する際に空気との熱交換により同ヒータコア33周囲の空気を加熱することとなる。ここで、暖房要求があるときには、ブロアファン36から送り込まれる空気によりヒータコア33周囲の加熱された空気が車室に導入されて車室の暖房が行われることとなる。また、ヒータコア33を通過した後の冷却水は、三方弁35を通じて第3通路13へ戻されることとなる。このように暖房要求があるときには、エンジン2の運転・停止状態に関わらずウォータジェケット14通過後の冷却水を常にヒータコア33へ導入することができ、車室の暖房を行うことができる。なお、電動式ポンプ34により圧送される冷却水の一部は、第1通路11を通じてラジエータ32へ導入され、その後、ウォータジャケット14の出口部14bからウォータジャケット14を通じて第2通路12へ導入されるようになる。
ところで、例えば電気回路の断線等の原因により電動式ポンプ34が故障して電動式ポンプ34の駆動が停止すると、ヒータコア33へ冷却水が導入されなくなり車室の暖房を行うことができなくなる。
そこで、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であることを検知すべく、電子制御装置5を通じて、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対してヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが所定値Y以上低いとき、すなわち「ThWE−ThWC≧Y」といった関係式が成立したときに、電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定するようにしている。これは、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるとき、すなわち電動式ポンプ34に対して駆動指令が出されているにもかかわらず同電動式ポンプ34が停止しているときには、エンジン2のウォータジャケット14を通過する際に加熱された冷却水がヒータコア33へ新たに導入されなくなることで、同電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときに比べてヒータコア33内部の冷却水温度ThWCがエンジン内部の冷却水温度ThWEに対して大きく低下することに着目したものである。
ところで、冷却水の漏れ等により冷却水通路10に存在する冷却水の量が減少したときには、電動式ポンプ34からヒータコア33へ圧送される冷却水の量が少なくなる。この場合、ヒータコア33へ導入される冷却水の量が多いときに比べてヒータコア33内部の冷却水が冷却されやすくなるため、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対してヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが大きく低下することとなる。
ここで、水量センサ43により検出される冷却水の量Lw及び電動式ポンプ34の駆動状態と、エンジン2内部の冷却水温度ThWE、ヒータコア33内部の冷却水温度ThWC、及びこれらの温度差ΔThW(=ThWE−ThWC)の推移態様との関係の一例について図2を参照して説明する。
図2(a)は、冷却水の量Lwが多いときにおける各冷却水温度ThWE,ThWCとエンジン2が停止されてからの経過時間tとの関係を示したグラフであり、図2(b)は、冷却水の量Lwが少ないときにおける各冷却水温度ThWE,ThWCとエンジン2が停止されてからの経過時間tとの関係を示したグラフである。また、図2(c)は、エンジン2内部の冷却水温度ThWEとヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとの温度差ΔThW(=ThWE−ThWC、以下、温度差ΔThWと称する)とエンジン2が停止されてからの経過時間tとの関係を示したグラフである。なお、図2(a),(b)において、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときのエンジン2内部の冷却水温度ThWEの推移及びヒータコア33内部の冷却水温度ThWCの推移を実線及び一点鎖線にてそれぞれ示している。また、図2(a),(b)において、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときのエンジン2内部の冷却水温度ThWEの推移及びヒータコア33内部の冷却水温度ThWCの推移を二点鎖線及び破線にてそれぞれ示している。また、図2(c)において、冷却水の量Lwが多いときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときの温度差ΔThWの推移を実線にて示すとともに、冷却水の量Lwが多いときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときの温度差ΔThWの推移を一点鎖線にて示している。また、図2(c)において、冷却水の量Lwが少ないときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときの温度差ΔThWの推移を二点鎖線にて示すとともに、冷却水の量Lwが少ないときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときの温度差ΔThWの推移を破線にて示している。
同図2(a),(b)の実線及び二点鎖線にて示されるように、エンジン2が停止されると、エンジン2内部の冷却水温度ThWEは経過時間tが長くなるのにともなって温度Th1,Th11からそれぞれ徐々に低下するようになる。ここで、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときには、ウォータジャケット14において冷却水が流動せず同冷却水が加熱されやすくなるため、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときに比べて冷却水温度ThWEが緩やかに低下することとなる。また、冷却水の量Lwが少ないときには、冷却水の量Lwが多いときに比べてウォータジャケット14を通過する際に冷却水が加熱されやすくなるため、経過時間t0において、エンジン2内部の冷却水温度Th11は冷却水の量Lwが多いときの冷却水温度T1よりも高くなっている(Th11>Th1)。
一方、同図2(a),(b)の一点鎖線及び破線にて示されるように、エンジン2が停止されると、ヒータコア33内部の冷却水温度ThWCは温度Th2,Th12からそれぞれ徐々に低下するようになる。ここで、ヒータコア33はウォータジャケット14の出口部14bから離間した位置に設けられているため、ウォータジャケット14を通過した冷却水は第2通路12を通じてヒータコア33内部に導入されるまでに冷却されてその温度が低下することとなる。また、ブロアファン36から送り込まれる空気によってヒータコア33が冷却されるため、ヒータコア33内部に存在する冷却水は冷却されてその温度が低下することとなる。このため、エンジン2の停止直後において、ヒータコア33内部の冷却水温度Th2,Th12は、エンジン2内部の冷却水温度Th1,Th11よりもそれぞれ低くなっている(Th2<Th1,Th12<Th11)。また、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときには、第2通路12において冷却水が流動せず、ヒータコア33において冷却水が冷却されやすくなるため、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときに比べて冷却水温度ThWCが急激に低下することとなる。また、冷却水の量Lwが少ないときには、冷却水の量Lwが多いときに比べてヒータコア33において冷却水が冷却されやすくなるため、エンジン2の停止直後において、ヒータコア33内部の冷却水温度Th12は冷却水の量Lwが多いときの冷却水温度T2よりも高くなっている(Th2>Th12)。
また、図2(c)において、実線にて示されるように、冷却水の量Lwが多いときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときには、温度差ΔThWは経過時間tが長くなるのに伴って温度差A1から徐々に低下するようになる。また、図2(c)において、一点鎖線にて示されるように、冷却水の量Lwが多いときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときには、温度差ΔThWは経過時間tが長くなるのに伴って温度差A1から上昇し、経過時間t1において最大値A3(A3>A1)となり、同経過時間t1以降は徐々に低下するようになる。
一方、図2(c)において、二点鎖線にて示されるように、冷却水の量Lwが少ないときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときには、温度差ΔThWは経過時間tが長くなるのに伴って温度差A2から徐々に低下するようになる。ここで、エンジン2の停止直後における温度差A2は、冷却水の量Lwが多いときの温度差A1よりも大きい(A2>A1)。そして、冷却水の量Lwが少ないときの温度差ΔThWは、経過時間t1において冷却水の量Lwが多いときの上記温度差A3と同等の温度差A4となる(A4≒A3)。また、図2(c)において、破線にて示されるように、冷却水の量Lwが少ないときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときには、温度差ΔThWは経過時間tが長くなるのに伴って温度差A2から上昇し、経過時間t1において最大値A5(A5>A2)となり、経過時間t1以降は徐々に低下するようになる。
なお、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときには、実際には、一部の冷却水がラジエータ32側に流れ、ウォータジャケット14を通過する際に加熱されて高温となっている冷却水に対して、このラジエータ32を通過して低温となっている冷却水が混入する。このため、ラジエータ32を通過した後の冷却水の影響を考慮する場合にはこれを考慮しない場合に比べて、エンジン2内部の冷却水温度ThWEはより低くなると考えられる。しかし、こうした影響を考慮した場合であっても、図2(a),(b)に示される各冷却水温度曲線の相対的な関係は変わらず、図2(c)に示される温度差ΔThWの変化態様が変わることはないためこれを無視することができる。
したがって、図2(c)の一点鎖線及び二点鎖線にて示されるように、冷却水の水量Lwが少ないときには、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であっても、温度差ΔThWが所定値Y以上となることがあるため、単に同温度差ΔThWが所定値Y以上となることをもって電動式ポンプ34が異常である旨判定すると、電動式ポンプ34が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされるといった問題が生じることがある。
そこで、この実施の形態では、水量センサ43により冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwを検出し、同冷却水の量Lwが予め設定される所定量Lwth未満のときには電動式ポンプ34の異常判定を禁止することにより、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを抑制するようにしている。また、エンジン2の運転が停止されてからの経過時間tが後述する第1の所定時間t11以上であり且つ同第1の所定時間t11よりも長い第2の所定時間t12(t12>t11)以下である所定期間に判定処理を実行することにより、異常判定の精度を向上させるようにしている。
次に、電動式ポンプ34の異常判定処理について図3を参照して説明する。
図3は、電動式ポンプ34の異常判定を行う際の具体的な処理手順を示したフローチャートである。なお、この一連の処理は、電子制御装置5によって所定の周期をもって繰り返し実行される。
同図3に示されるように、この一連の処理では、まず、エンジン2の運転が停止されているか否かが判断される(ステップS11)。ここで、エンジン2の運転が停止されていない場合(ステップS11:「NO」)、この処理を一旦終了する。一方、エンジン2の運転が停止されている場合(ステップS11:「YES」)には、次に、電動式ポンプ34への駆動指令が出されているか否かが判定される(ステップS12)。そしてこの結果、電動式ポンプ34への駆動指令が出されていない場合(ステップS12:「NO」)には、電動式ポンプ34の駆動状態を判定することができないとしてこの処理を一旦終了する。
電動式ポンプ34への駆動指令が出されている場合(ステップS12:「YES」)には、次に、エンジン2の運転が停止されてからの経過時間tが後述する第1の所定時間t11以上であるか否かが判断される(ステップS13)。そしてこの結果、経過時間tが第1の所定時間t11未満である場合(ステップS13:「NO」)には、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であったとしても温度差ΔThWが所定値Y以上となっていない場合があり、電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨を正確に判定することができないことがあるとしてこの処理を一旦終了する。一方、経過時間tが第1の所定時間t11以上である場合(ステップS13:「YES」)には、次に、経過時間tが第2の所定時間t12以下であるか否かが判断される(ステップS14)。そしてこの結果、経過時間tが第2の所定時間t12よりも長い場合(ステップS14:「NO」)には、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であったとしても温度差ΔThWが所定値Yを下回る場合があり、電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨を正確に判定することができないことがあるとしてこの処理を一旦終了する。一方、経過時間tが第2の所定時間t12以下である場合(ステップS14:「YES」)には、冷却水の量Lwが読み込まれ(ステップS15)、次に、その冷却水の量Lwが予め設定される所定量Lwth以上であるか否かが判定される(ステップS16)。この所定量Lwthは、冷却水の量Lwがこの所定量Lwthを下回ると、上述したように電動式ポンプ34が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされるようになるときの冷却水の量Lwである。なお、この所定量Lwは実験等を通じて求められ、電子制御装置5のメモリに予め記憶されている。
ここで、上記第1の所定時間t11及び上記第2の所定時間t12の設定方法について図4のグラフを参照して説明する。
図4は、上記温度差ΔThWとエンジン2が停止されてからの経過時間tとの関係を示したグラフであり、特に冷却水の量Lwが上記所定量Lwth以上であるときの温度差ΔThWと経過時間tとの関係を示したものである。なお、同図4において、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときの温度差ΔThWの推移を実線にて示すとともに、電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときの温度差ΔThWの推移を一点鎖線にて示している。
同図4において、一点鎖線にて示されるように、エンジン2が停止されると、温度差ΔThWは経過時間tが長くなるにつれて上昇し、タイミングt10にて上記所定値Yとなる。その後、温度差ΔThWはタイミングt1において最大値となり、同タイミングt1以降においては、経過時間tが長くなるにつれて低下し、タイミングt13にて上記所定値Yとなる。ここで、上記第1の所定時間t11は、温度差ΔThWが上昇する際に上記所定値Yとなる期間(タイミングt0〜t10)よりも長く且つ温度差ΔThWが最大値となるまでの期間(タイミングt0〜t1)よりも短い範囲に設定される。また、上記第2の所定時間t12は、温度差ΔThWが最大値となるまでの期間(タイミングt0〜t1)よりも長く且つ温度差ΔThWが低下して上記所定値Y1となるまでの期間(タイミングt0〜t13)よりも短い範囲に設定される。
図3に示されるように、冷却水の量Lwが所定量Lwth未満である場合(ステップS16:「NO」)には、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされるおそれがあるとして判定処理が行われることなくこの処理を一旦終了する。一方、冷却水の量Lwが所定量Lwth以上である場合(ステップS16:「YES)には、次に、そのときのエンジン2内部の冷却水温度ThWE及びそのときのヒータコア33内部の冷却水温度ThWCがそれぞれ読み込まれる(ステップS17)。そして、エンジン2内部の冷却水温度ThWEからヒータコア33内部の冷却水温度ThWCを減じた温度差ΔThW(=ThWE−ThWC)が予め設定された所定値Y以上であるか否かが判断される(ステップS18)。この結果、温度差ΔThWが所定値Y未満である場合(ステップS18:「NO」)には、この処理を一旦終了する。一方、温度差ΔThWが所定値Y以上である場合(ステップS18:「YES」)には、電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定され(ステップS19)、この処理を一旦終了する。
以上説明した第1の実施の形態にかかる電動式ウォータポンプの異常判定装置によれば、以下に列記する作用効果が得られるようになる。
(1)冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwが予め設定される所定量Lwth未満のときには電動式ポンプ34の異常判定を禁止することとした。これにより、電動式ポンプ34が正常に駆動されている場合であっても同ポンプ34によりヒータコア33へ導入される冷却水の量が少なくなり、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対してヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが所定値Y以上低くなるときには、電動式ポンプ34の異常判定が禁止されるようになる。このため、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを抑制することができるようになる。
(2)電動式ポンプ34の駆動状態に異常がある場合、エンジン2の運転が停止されて電動式ポンプ34に対して駆動指令が出されると、ヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが低下して同冷却水温度ThWCとエンジン2内部の冷却水温度ThWEとの乖離が徐々に大きくなる。その後、ヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとエンジン2内部の冷却水温度ThWEとの乖離は最大になり、それ以降、両者の乖離は徐々に小さくなる。そして、エンジン2の運転が停止してから長期間が経過すると、エンジン2内部の冷却水温度ThWE、ヒータコア33内部の冷却水温度ThWCの双方が低下して両者はほぼ等しくなる。
上記実施の形態では、エンジン2の運転が停止されてからの経過時間tが第1の所定時間t11以上であり且つ同第1の所定時間t11よりも長い第2の所定時間t12以下である所定期間に判定処理が実行されるため、電動式ポンプ34の駆動状態が異常である場合には、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対してヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが上記所定値T以上低い状態となっている可能性が高い期間にて判定処理が実行されるようになる。このため、異常判定の精度を向上させることができるようになる。
<第2の実施の形態>
以下、この発明にかかる電動式ウォータポンプの異常判定装置を、車載エンジンの電動式ウォータポンプの異常判定装置として具体化した第2の実施の形態について図5〜図8を参照して説明する。
この実施の形態では、上記第1の実施の形態に対して以下の点が相違している。すなわち、この実施の形態では、冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwが予め設定される所定量Lwth未満のときに電動式ポンプ34の異常判定を禁止するのではなく、同冷却水の量Lwが少ないときほど判定処理に用いる所定値Yが大きくなるようにこれを可変設定することにより、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを抑制するようにしている。
また、エンジン2内部の冷却水温度ThWEとヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとの温度差ΔThW(=ThWE−ThWC)を監視するとともに、その最大値ΔThWmaxと可変設定される所定値Yとを比較し、同最大値ΔThWmaxが所定値Y以上となるときに電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定することにより、異常判定の精度を向上させるようにしている。
次に、電動式ポンプ34の異常判定処理について図5〜図7を参照して説明する。
図5は、電動式ポンプ34の異常判定を行う際の具体的な処理手順を示したフローチャートである。なお、この一連の処理は、電子制御装置5によって所定の周期をもって繰り返し実行される。また、図6はこの異常判定処理において上記所定値Yを設定するための具体的な処理手順を示したフローチャートである。また、図7は冷却水の量Lwと所定値Yとの関係を示したマップである。
同図5に示されるように、この一連の処理においてもまずは、エンジン2の運転が停止されているか否かが判断される(ステップS21)。ここで、エンジン2の運転が停止されていない場合(ステップS21:「NO」)には、この処理を一旦終了する。一方、エンジン2の運転が停止されている場合(ステップS21:「YES」)には、次に、電動式ポンプ34への駆動指令が出されているか否かが判定される(ステップS22)。そしてこの結果、電動式ポンプ34への駆動指令が出されていない場合(ステップS22:「NO」)には、この処理を一旦終了する。
電動式ポンプ34への駆動指令が出されている場合(ステップS22:「YES」)には、次に、判定処理に用いられる所定値Yが既に設定されているか否かが判定される(ステップS23)。そしてこの結果、所定値Yが設定されていない場合(ステップS23:「NO」)には、次に、所定値Yを設定するべく所定値設定処理が行われる(ステップS24)。一方、所定値Yが既に設定されている場合(ステップS23:「YES」)には、所定値設定処理(ステップS24)が行われることなくステップS25へ移行する。
この所定値設定処理では、図6に示されるように、まず、冷却水の量Lwが読み込まれる(ステップS241)。そして、次に、図7に示される演算用マップを参照して冷却水の量Lwに基づいて所定値Yが設定され(ステップS242)、この処理を終了する。なお、この演算用マップに示される所定値Yと冷却水の量Lwとの関係は実験等を通じて求められ、電子制御装置5のメモリに予め記憶されている。
ここで、図7を参照して冷却水の量Lwと所定値Yとの関係について説明する。
同図7に示されるように、所定値Yは冷却水の量Lwの関数として設定されており、冷却水の量Lwが少ないときほど所定値Yが大きくなる。すなわち、冷却水の量Lwが少ないときほど電動式ポンプ34の駆動状態にかかわらずヒータコア33における冷却水の冷却が促進されて上記温度差ΔThWが大きくなるため、これに即したかたちで所定値Yが設定される。
このように所定値設定処理を通じて所定値Yが設定されると、図5に示されるように、次に、そのときのエンジン2内部の冷却水温度ThWE及びそのときのヒータコア33内部の冷却水温度ThWCがそれぞれ読み込まれる(ステップS25)。こうして各冷却水温度ThWE,ThWCが読み込まれると、次に、それらの温度差ΔThWが算出される(ステップS26)。そして、次に、温度差ΔThWが、前回の制御周期までの設定されている温度差ΔThWの最大値ΔThWmax以上であるか否かが判定される(ステップS27)。なお、最初の制御周期においては、前回の制御周期が存在しないため前回の制御周期までの温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxとしてそのときの温度差ΔThWが採用される。そしてこの結果、今回の制御周期において算出された温度差ΔThWが現在の最大値ΔThWmax以上である場合(ステップS27:「YES」)には、次に、今回の制御周期において算出された温度差ΔThWが、新たな最大値ΔThWmaxとして設定される(ステップS28)。一方、今回の制御周期において算出された温度差ΔThWが現在の最大値ΔThWmax未満である場合(ステップS27:「NO」)には、温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxの更新(ステップS28)が行われることなくステップS29へ移行する。
こうして温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxが設定されると、次に、同温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxが所定値Y以上であるか否かが判定される(ステップS29)。この結果、上記温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxが所定値Y未満である場合(ステップS29:「NO」)には、この処理を一旦終了する。一方、上記温度差の最大値ΔThWmaxが所定値Y以上である場合(ステップS30:「YES」)には、電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定され(ステップS30)、この処理を一旦終了する。
図8は、上記温度差ΔThWとエンジン2が停止されてからの経過時間tとの関係を示したグラフである。なお、図8において、冷却水の量Lwが多いときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときの温度差ΔThWの推移を実線にて示すとともに、冷却水の量Lwが多いときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときの温度差ΔThWの推移を一点鎖線にて示している。また、図8において、冷却水の量Lwが少ないときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときの温度差ΔThWの推移を二点鎖線にて示すとともに、冷却水の量Lwが少ないときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときの温度差ΔThWの推移を破線にて示している。また、図8において、所定値Y1,Y2は、図7における所定値Y1,Y2に対応するものである。
同図8に示されるように、冷却水の量Lwが多いとき(図7中の冷却水の量Lw1)の所定値Y1は、冷却水の量Lwが少ないとき(図7中の冷却水のLw2)の所定値Y2よりも小さな値として設定されている(Y1<Y2)。このため、同図8において、一点鎖線にて示されるように、冷却水の量Lwが多いときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときには、温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxが所定値Y1以上となると、それ以降においては同電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定されることとなる。また、同図8において、実線にて示されるように、冷却水の量Lwが多いときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときには、温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxが所定値Y1以上となることはないため、同電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定されることはない。一方、同図8において、破線にて示されるように、冷却水の量Lwが少ないときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときには、温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxが所定値Y2以上となると、それ以降においては同電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定されるようになる。また、同図8において、二点鎖線にて示されるように、冷却水の量Lwが少ないときであり且つ電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときには、温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxが所定値Y2以上となることはないため、同電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定されることはない。ここで、温度差ΔThWの最大値ΔThWmaxは、冷却水の量Lwが少ないときに設定される所定値Y1以上となってはいるものの、冷却水の量Lwが多いときに設定される所定値Y2未満であるため、同電動式ポンプ34の駆動状態が異常である旨判定されることはない。
以上説明した第2の実施の形態にかかる電動式ウォータポンプの異常判定装置によれば、以下に列記する作用効果が得られるようになる。
(1)冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwが少ないときには同冷却水の量Lwが多いときに比べて所定値Yを大きな値に設定することとした。これにより、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対するヒータコア33内部の冷却水温度ThWCの低下度合が冷却水の量Lwに応じて変化しても、そうして変化する低下度合に即したかたちで、すなわち冷却水の量Lwが少ないときには冷却水の量Lwが多いときに比べて低下度合が大きくなるといった関係に即して判定処理が実行されるようになる。その結果、例えば、冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwが少なく、且つ電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるときと、冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwが多く、且つ電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときとで、エンジン2内部の冷却水温度ThWEに対するヒータコア33内部の冷却水温度ThWCの低下度合が同等となる状況が生じた場合には、これらのうち電動式ポンプ34の駆動状態が異常であるときにのみ同電動式ポンプ34が異常である旨判定されるようになる。このため、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを抑制することができるようになる。
(2)冷却水の量Lwが少ないときほど所定値Yが大きくなるようにこれを連続的に可変設定することとした。これにより、所定値Yを、冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwとエンジン2内部の冷却水温度ThWEに対するヒータコア33内部の冷却水温度ThWCの低下度合との関係に更に即したかたちできめ細かく設定することができる。このため、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを好適に抑制することができるようになる。
(3)電動式ポンプ34の駆動状態に異常がある場合、エンジン2の運転が停止されて電動式ポンプ34に対して駆動指令が出されると、ヒータコア33内部の冷却水温度ThWCが低下して同冷却水温度ThWCとエンジン2内部の冷却水温度ThWEとの乖離が徐々に大きくなる。その後、ヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとエンジン2内部の冷却水温度ThWEとの乖離は最大になり、それ以降、両者の乖離は徐々に小さくなる。そして、エンジン2の運転が停止してから長期間が経過すると、エンジン2内部の冷却水温度ThWE、ヒータコア33内部の冷却水温度ThWCの双方が低下して両者はほぼ等しくなる。
この点、上記実施の形態では、エンジン2内部の冷却水温度ThWEとヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとの温度差ΔThWを監視するとともに、その最大値ΔThWmaxを用いて判定処理を実行することとした。これにより、電動式ポンプ34の駆動状態が異常である場合には、同電動式ポンプ34が異常である旨を的確に判定することのできる温度差ΔThWmaxを用いて判定処理が実行されるようになる。このため、異常判定の精度を向上させることができるようになる。
なお、この発明にかかる電動式ウォータポンプの異常判定装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施の形態では、電動式ウォータポンプが搭載されるエンジンとして自動停止・始動機能を有するエンジン2を例示したが、こうしたエンジンとしてはアイドリングストップ機能を有するものに限られるものではなく、HV(hybrid vehicle)のようにモータ走行を行う場合に電動式ウォータポンプを駆動させるエンジンであってもよい。
・上記実施の形態では、エンジン2の運転時に駆動されるウォータポンプとして機械式ポンプ31を採用しているが、機械式ポンプ31、すなわちエンジンのクランクシャフトにより駆動されるウォータポンプはこの発明に必須の構成ではなく、これに代えて電動式ウォータポンプを採用することもできる。
・上記各実施の形態では、第1通路11、第2通路12、第3通路13、及びウォータジャケット14によって構成される冷却水通路10について例示したが、冷却水通路の構成はこれに限られるものではなく、図10にて例示した従来の冷却水通路10についても構成を適宜変更することによりこの発明を実施することは可能である。要するに、エンジン2の停止時に電動式ポンプ34から圧送される冷却水を自身に設けられたヒータコア33に導くことのできる冷却水通路であればよい。
・上記各実施の形態では、ヒータコア33内部に設けられた水量センサ43により冷却水通路10に存在する冷却水の量Lwを検出するようにしているが、水量検出手段としての水量センサの配設位置はこれに限られるものではなく、他に例えば、第2通路12において上記配設位置とは異なる位置に設けるようにしてもよい。また、冷却水通路10を構成する他の通路、すなわち第1通路11、第3通路13、及びウォータジャケット14のうちの任意の位置に設けることも可能である。要するに、冷却水通路10に存在する冷却水の量を検出することができるのであればよい。
・上記各実施の形態では、ヒータコア用水温センサ42によりヒータコア33内部の冷却水温度ThWCを直接的に検出するようにしているが、ヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとヒータコア33の表面温度との間に相関関係があるため、ヒータコア33の表面温度を検出することによりヒータコア33内部の冷却水温度ThWCを間接的に検出するようにしてもよい。
・上記第2の実施の形態では、判定処理に用いられる所定値Yを冷却水の量Lwに応じて連続的に可変設定するようにしているが、これに加えて、冷却水の量Lwに応じて設定される所定値Yを、外気温、若しくはブロアファン36の回転数によって補正するようにしてもよい。これは、外気温が低いときほど、若しくは、ブロアファン36の回転数が高いときほどヒータコア33内部の冷却水が冷却されやすくなるため、エンジン2内部の冷却水温度ThWEとヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとの温度差ΔThWが大きくなるといった関係に着目したものである。この場合、外気温が低いときほど、若しくは、ブロアファン36の回転数が高いときほど冷却水の量Lwに応じて設定される所定値Yが更に大きくなるように補正すれば、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることをより一層好適に抑制することができるようになる。
・上記第2の実施の形態では、エンジン2内部の冷却水温度ThWEとヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとの温度差ΔThWを監視するとともに、その最大値ΔThWmaxを用いて判定処理を実行するようにしているが、これに代えて、或いはこれに加えて、上記第1の実施の形態のように、エンジン2の運転が停止されてからの経過時間tが第1の所定時間t11以上であり且つ同第1の所定時間t11よりも長い第2の所定時間12以下である所定期間にて判定処理を実行するようにしてもよい。
・上記第1の実施の形態では、エンジン2の運転が停止されてからの経過時間tが第1の所定時間t11以上であり且つ同第1の所定時間t11よりも長い第2の所定時間12以下である所定期間にて判定処理を実行するようにしているが、これに代えて、或いはこれに加えて、エンジン2内部の冷却水温度ThWEとヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとの温度差ΔThWを監視するとともに、その最大値ΔThWmaxを用いて判定処理を実行するようにしてもよい。
・上記各実施の形態のように、エンジン2内部の冷却水温度ThWEとヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとの温度差ΔThWを監視するとともに、その最大値ΔThWmaxを用いて判定処理を実行するといった構成や、エンジン2の運転が停止されてからの経過時間tが第1の所定時間t11以上であり且つ同第1の所定時間t11よりも長い第2の所定時間12以下である所定期間にてのみ判定処理を実行するといった構成を採用することが、電動式ポンプ34の異常判定の精度を向上させる上では望ましい。但し、こうした構成を割愛した場合であっても、電動式ポンプ34の駆動状態が正常であるにもかかわらず異常である旨の誤判定がなされることを抑制することができるようにはなる。
・上記第2の実施の形態では、冷却水の量Lwが少ないときほど所定値Yが大きくなるようにこれを連続的に可変設定するようにしているが、所定値設定手段による所定値の設定態様はこれに限られるものではなく、他に例えば、図9に示されるように、冷却水の量Lwが所定量Lw11未満のときには第1の所定値Y3とするとともに、冷却水の量Lwが所定量Lw11以上のときには第1の所定値Y3よりも小さい第2の所定値Y4(Y4<Y3)とするようにしてもよい。また、エンジン2内部の冷却水温度ThWEとヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとの温度差ΔThWと冷却水の量Lwとの関係に一層即したかたちで所定値Yを設定することのできる他の関数F(Y,Lw)を採用するようにしてもよい。
・上記第1の実施の形態では、冷却水の量Lwが予め設定される所定量Lwth未満のときに電動式ポンプの異常判定を禁止するとともに、冷却水の量Lwが所定値Lwth以上のときには、固定値である所定値Yを用いて判定処理を行うようにしているが、これに代えて、冷却水の量Lwが所定値Lwth以上のときにおいて冷却水の量Lwが少ないときには、冷却水の量Lwが多いときに比べて所定値Yを大きな値として設定するようにしてもよい。
・上記実施の形態では、エンジン2内部の冷却水温度ThWに対するヒータコア33内部の冷却水温度ThWCの低下度合を、エンジン2内部の冷却水温度ThWからヒータコア33内部の冷却水温度ThWCを減じた温度差ΔThW(=ThWE−ThWC)によって把握するようにしているが、これに代えて、エンジン2内部の冷却水温度ThWEとヒータコア33内部の冷却水温度ThWCとの比(=ThWC/ThWE)によって上記低下度合を把握するようにしてもよい。
この発明の第1の実施の形態にかかる電動式ウォータポンプの異常判定装置について、同装置及びその周辺装置についてそれらの概略構成を示したブロック図。 (a)冷却水の量が多いときにおけるエンジン内部の冷却水温度及びヒータコア内部の冷却水温度とエンジンが停止されてからの経過時間との関係を示したグラフ、(b)冷却水の量が少ないときにおけるエンジン内部の冷却水温度及びヒータコア内部の冷却水温度とエンジンが停止されてからの経過時間との関係を示したグラフ、(c)エンジン内部の冷却水温度とヒータコア内部の冷却水温度との温度差とエンジンが停止されてからの経過時間との関係を示したグラフ。 同実施の形態における電子制御装置を通じて実行される電動式ウォータポンプの異常判定を行う際の具体的な処理手順を示したフローチャート。 エンジン内部の冷却水温度とヒータコア内部の冷却水温度との温度差と、エンジンが停止されてからの経過時間との関係を示したグラフ。 この発明の第2の実施の形態にかかる電動式ウォータポンプの異常判定装置について、電子制御装置を通じて実行される電動式ウォータポンプの異常判定を行う際の具体的な処理手順を示したフローチャート。 同実施の形態における電子制御装置を通じて実行される所定値の設定を行う際の具体的な処理手順を示したフローチャート。 同実施の形態における冷却水の量と所定値との関係を示すマップ。 エンジン内部の冷却水温度とヒータコア内部の冷却水温度との温度差とエンジンが停止されてからの経過時間との関係を示したグラフ。 冷却水の量と所定値との関係についてその変形例を示すマップ。 従来の電動式ウォータポンプの異常判定装置及びその周辺装置についてそれらの概略構成を示したブロック図。
符号の説明
2…エンジン、5…電子制御装置、10…冷却水通路、11…第1通路、12…第2通路、13…第3通路、14…ウォータジャケット、14a…出口部、14b…入口部、31…エンジン駆動式ポンプ、32…ラジエータ、33…ヒータコア、34…電動式ウォータポンプ、35…三方弁、36…ブロアファン、41…エンジン用水温センサ、42…ヒータコア用水温センサ、43…水量検出センサ、44…クランク角センサ。

Claims (6)

  1. エンジンの停止時に電動式ウォータポンプから冷却水通路に設けられたヒータコアに冷却水を圧送し、前記エンジン内部の冷却水温度に対して前記ヒータコア内部の冷却水温度が所定値以上低いときに前記電動式ウォータポンプの駆動状態が異常である旨判定する電動式ウォータポンプの異常判定装置において、
    前記冷却水通路に存在する冷却水の量を検出する水量検出手段と、
    前記冷却水の量が予め設定される所定量未満のときに前記電動式ウォータポンプの異常判定を禁止する禁止手段とを備える
    ことを特徴とする電動式ウォータポンプの異常判定装置。
  2. 請求項1に記載の電動式ウォータポンプの異常判定装置において、
    前記冷却水の量が前記所定量以上のとき、同冷却水の量が少ないときには同冷却水の量が多いときに比べて前記所定値を大きな値に設定する所定値設定手段を備える
    ことを特徴とする電動式ウォータポンプの異常判定装置。
  3. エンジンの停止時に電動式ウォータポンプから冷却水通路に設けられたヒータコアに冷却水を圧送し、前記エンジン内部の冷却水温度に対して前記ヒータコア内部の冷却水温度が所定値以上低いときに前記電動式ウォータポンプの駆動状態が異常である旨判定する電動式ウォータポンプの異常判定装置において、
    前記冷却水通路に存在する冷却水の量を検出する水量検出手段と、
    前記冷却水の量が少ないときには同冷却水の量が多いときに比べて前記所定値を大きな値に設定する所定値設定手段とを備える
    ことを特徴とする電動式ウォータポンプの異常判定装置。
  4. 請求項2又は3のいずれか一項に記載の電動式ウォータポンプの異常判定装置において、
    前記所定値設定手段は、前記冷却水の量が少ないときほど前記所定値が大きくなるようにこれを連続的に可変設定する
    ことを特徴とする電動式ウォータポンプの異常判定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動式ウォータポンプの異常判定装置において、
    前記エンジンの運転が停止されてからの経過時間が第1の所定時間以上であり且つ同第1の所定時間よりも長い第2の所定時間以下である所定期間に判定処理を実行する
    ことを特徴とする電動式ウォータポンプの異常判定装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電動式ウォータポンプの異常判定装置において、
    前記エンジン内部の冷却水温度に対する前記ヒータコア内部の冷却水温度の低下度合を監視するとともに、同低下度合が最も大きいときの前記各冷却水温度を用いて判定処理を実行する
    ことを特徴とする電動式ウォータポンプの異常判定装置。
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