JP2009045787A - プリンタおよびモータ制御方法 - Google Patents

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靖彦 吉久
Hitoshi Igarashi
人志 五十嵐
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Abstract

【課題】ホッパや戻しレバーを駆動させるモータの動作を安定化させることが可能なプリンタおよびモータ制御方法を提供すること。
【解決手段】印刷を実行するプリンタ10において、印刷用紙Pを載置しつつ揺動するホッパ31と、印刷用紙Pを下流側に搬送するための給送ローラ32と、揺動可能に設けられ、給送ローラ32に供給される次位以降の印刷用紙Pを戻すべく戻し位置まで回動可能な戻しレバー34と、ホッパ31および戻しレバー34を駆動させるためのモータ311と、ホッパ31および戻しレバー34の複数の待機位置を検出するための検出手段60と、検出手段60での待機位置の検出に基づいて、いずれかの待機位置の間を移行する過渡領域の時間を計測し、この計測に基づくモータ311の駆動速度を算出し、以後のモータ311の駆動で当該モータ311を目標速度に追従させる制御を行うモータ制御手段100と、を具備している。
【選択図】図10

Description

本発明は、プリンタおよびモータ制御方法に関する。
インクジェット式のプリンタには、後方側に印刷用紙をセットするための用紙ガイドを具備すると共に、ホッパ、給送ローラ、戻しレバーを具備するものがある。ホッパは、用紙ガイドの下方側に設けられていて、このホッパは、給送ローラに接離するように構成されている。給送ローラがホッパに接触している状態では、用紙ガイドにセットされている印刷用紙が、給送ローラに供給可能となる。
また、戻しレバーは、印刷が実行されるべき最上位の印刷用紙のみが給送ローラに供給された後には、次位以降の印刷用紙を持ち上げるように作動し、印刷用紙の重送を防止するようにしている。以上のような構成により、ホッパが給送ローラから離間している第1ポジション、ホッパが給送ローラに当接している第2ポジション、および戻しレバーが印刷中の印刷用紙の邪魔にならない位置に退避させる第3ポジション(戻し位置)の間を、ASFモータの動作に伴って切替可能としている(特許文献1参照)。
特開2005−41627号公報(図1等参照)
上述のホッパの駆動、および戻しレバーの駆動は、同じASFサブモータにより為される。ところで、このASFサブモータは、オープン制御が為されているのが現状である。そのため、ホッパの駆動、および戻しレバーの駆動に際しては、それらの速度制御ができない。特に、プリンタの使用期間、使用環境等によっては、歯車やモータの負荷特性等のメカ的な負荷が変動し、ホッパの駆動や戻しレバーの動作が一定とならず、停止位置もバラ付く、という問題がある。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、ホッパや戻しレバーを駆動させるモータの動作を安定化させることが可能なプリンタおよびモータ制御方法を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、印刷用紙に印刷を実行するプリンタにおいて、印刷用紙を載置しつつ揺動するホッパと、印刷用紙を下流側に搬送するための給送ローラと、揺動可能に設けられ、給送ローラに供給される次位以降の印刷用紙を戻すべく戻し位置まで回動可能な戻しレバーと、ホッパおよび戻しレバーを駆動させるためのモータと、ホッパおよび戻しレバーの複数の待機位置を検出するための検出手段と、検出手段での待機位置の検出に基づいて、複数の待機位置のうち、いずれかの待機位置の間を移行する過渡領域の時間を計測し、この計測に基づくモータの駆動速度を算出し、以後のモータの駆動で当該モータを目標速度に追従させる制御を行うモータ制御手段と、を具備するものである。
このように構成する場合、過渡領域での時間計測に基づいて、モータの駆動速度が算出され、以後のモータの駆動で目標速度に追従させられるので、ホッパおよび戻しレバーは、最適な駆動速度で駆動させることが可能となる。そのため、ホッパ動や戻しレバーが一定となるように動作可能となり、その停止位置のバラ付きを抑えることが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、複数の待機位置には、ホッパおよび戻しレバーのホームポジションであるリアホームポジションと、リアホームポジションから印刷用紙を前記給送ローラに供給可能とする給送ポジションと、給送ポジションから戻しレバーを戻し位置まで回動させ、給送ローラに供給される次位以降の印刷用紙を戻すためのポジションである紙戻しポジションとが設けられていて、過渡領域の時間は、紙戻しポジションからリアホームポジションに移行する間の時間としたものである。
このように構成する場合、紙戻しポジションからリアホームポジションまでの間は、印刷用紙をホッパが持ち上げたり、戻しレバーが持ち上げたりすることがなく、ホッパおよび戻しレバーに作用する負荷の変動が比較的小さい。そのため、過渡領域をこの紙戻しポジションからリアホームポジションとすることにより、当該過渡領域の時間計測のバラ付きを抑えることが可能となり、この時間計測に基づいて速度偏差を算出する等によって、モータを目標速度に良好に追従させることが可能となる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、モータ制御手段は、モータの駆動速度と目標速度との間で速度偏差を算出し、この速度偏差に所定のゲインを乗じたものを過渡領域の時間が計測されるたびに累積的に加算してメジャメント値を算出し、このメジャメント値に基づいてモータに印加するDuty比を決定する制御を行うものである。
このように構成する場合、速度偏差に所定のゲインを乗じたものを累積的に加算することにより、積分的な制御を行うことが可能となり、目標速度と駆動速度との間のオフセット分を取り除くことが可能となる。それにより、モータが駆動されるにつれて、当該モータを目標速度に良好に追従させることが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、モータ制御手段は、過渡領域において計測される時間が規定の範囲内に収まらない場合、この過渡領域における計測時間を速度偏差の算出には用いないとするものである。
このように構成する場合、規定の範囲内に計測時間が収まらないと、当該計測時間が速度偏差の算出に用いられないので、例えばギヤ等の駆動部位の外れにより計測時間が異常に大きくなっている場合や、検出手段における検出部位の振動等により計測時間が異常に短い場合に、それら異常な値に基づいて速度偏差が算出されるのを防止可能となる。それにより、モータの駆動が不安定になるのを防止可能となり、安定したモータの駆動を維持可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、検出手段は、回転可能に設けられ、ホッパおよび戻しレバーの過渡領域および揺動に対応する複数の突出部分または切欠を有するフラグ部材と、突出部分または切欠の回転に伴って光の受光状態と遮光状態とが切り替えられ、検出信号の出力レベルが変化する光学センサと、を具備し、制御部では、検出信号の出力レベルは、所定のしきい値を超える場合にHレベル、超えない場合にLレベルであると判断すると共に、この出力レベルの変化が所定の回数だけ継続した場合に、フラグ部材の回転方向におけるポジションが変化したと判断するものである。
このように構成する場合、光学センサでは、フラグ部材の突出部分または切欠の部位が複数存在することにより、それ以外の部位が交互に光学センサで検出されることで、光の受光状態と遮光状態とが切り替えられる。また、出力信号のレベル変化が所定の回数だけ継続することにより、回転方向におけるポジションが変化したと判断されるので、検出が不安定となることがなく、ノイズ的な誤検出を防止することが可能となる。
さらに、他の発明は、印刷用紙を供給部位に供給するモータ制御方法であって、印刷用紙を載置しつつ揺動するホッパ、および印刷用紙を下流側に搬送するための給送ローラに最上位の印刷用紙を供給した後に、給送ローラに供給される次位以降の印刷用紙を戻すための戻し位置まで戻しレバーの複数の待機位置を検出手段で検出し、検出手段での待機位置の検出に基づいて、複数の待機位置のうち、いずれかの待機位置の間を移行する過渡領域の時間を計測し、この計測に基づいてモータの駆動速度を算出し、この駆動速度の算出に基づいて、モータの駆動で当該モータを目標速度に追従させる制御を行うものである。
このように構成する場合、過渡領域での時間計測に基づいて、モータの駆動速度が算出され、以後のモータの駆動で目標速度に追従させられるので、ホッパおよび戻しレバーは、最適な駆動速度で駆動させることが可能となる。そのため、ホッパ動や戻しレバーが一定となるように動作可能となり、その停止位置のバラ付きを抑えることが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係るプリンタ10およびモータ制御方法について、図1から図14に基づいて説明する。なお、本実施の形態のプリンタ10は、インクジェット式のプリンタであるが、かかるインクジェット式プリンタは、インクを吐出して印刷可能な装置であれば、いかなる吐出方法を採用した装置でも良い。
また、以下の説明においては、下方側とは、プリンタ10が設置される側を指し、上方側とは、設置される側から離間する側を指す。また、印刷用紙Pが供給される側を給送側(後端側)、印刷用紙Pが排出される側を排紙側(手前側)として説明する。
<プリンタ10の概略構成>
図1に示すように、プリンタ10は、用紙搬送機構20と、リア給送機構30と、フロント給送機構40と、タイミング検知手段60と、制御部100と、を主要な構成要素としている。
これらのうち、用紙搬送機構20は、紙送り手段21と、排紙手段22とを具備している。これらのうち、紙送り手段21は、搬送駆動ローラ21aと、搬送従動ローラ21bとを備えている。搬送駆動ローラ21aは、不図示のモータによって回転駆動させられる。また、搬送従動ローラ21bは、不図示のバネによって搬送駆動ローラ21aに圧接されている。
また、排紙手段22は、印刷ヘッド26が対向する部位よりも下流側に設けられている。この排紙手段22は、排紙駆動ローラ22aと、排紙従動ローラ22bとを具備している。排紙駆動ローラ22aは、不図示のモータによって回転駆動させられる。また、排紙従動ローラ22bは、不図示のバネによって排紙駆動ローラ22aに圧接されている。
上述の紙送り手段21と排紙手段22とで構成される搬送経路の下方には、プラテン23が設けられている。また、プラテン23と対向するように、キャリッジ24が設けられている。このキャリッジ24は、ガイド軸25に沿って、主走査方向(図1における紙面の法線方向)に、その摺動がガイドされる。また、キャリッジ24には、プラテン23と近接対向するように、印刷ヘッド26が取り付けられている。
<リア給送機構30について>
次に、リア給送機構30について述べる。リア給送機構30は、ホッパ31と、給送ローラ32と、リタードローラ33と、戻しレバー34と、ホルダ35を備えている。これらのうち、ホッパ31は、バネ31b(図4参照)の付勢力を受け、かつ回動支点31a(図1参照)を支点として揺動可能に設けられており、かかる揺動により、印刷用紙Pを給送ローラ32に圧接/離間させる動作が実現される。また、給送ローラ32は、ホッパ31によって押し上げられた印刷用紙Pと接触しつつ回転することにより、接触している最上位の印刷用紙Pを下流側へ給送する。なお、給送ローラ32は、後述するASFモータ321の駆動力により、回転駆動させられる。
また、リタードローラ33は、給送ローラ32に対して進退可能に設けられると共に、トルクリミッタ機構によって所定の回転抵抗が与えられている。すなわち、給送ローラ32とリタードローラ33との間に複数枚の印刷用紙Pが介在する際には、回転抵抗の方が重なっている印刷用紙Pの間の摩擦力よりも大きいため、リタードローラ33は停止したままとなり、次位以降の印刷用紙Pの重送が防止される。また、給送ローラ32とリタードローラ33との間に、印刷用紙Pが1枚のみ介在する場合、給送ローラ32の回転トルクがリタードローラ33に伝達され、リタードローラ33は従動回転し、印刷用紙Pは下流側に送られる。なお、リタードローラ33は、図3に示すようなホルダ35に回転自在に取り付けられていて、このホルダ35に不図示のバネの付勢力が与えられることにより、ホッパ31の上昇/下降に連動して、リタードローラ33が給送ローラ32に対して進退する。
また、ホルダ35に隣接する部位には、図4に示すような用紙規制部材36が設けられている。用紙規制部材36は、印刷用紙Pの重送を、一層確実に防止するためのものであり、ホッパ31の下端に係合可能な位置に設けられている。そして、ホッパ31が下降する場合、用紙規制部材36は、不図示のバネの付勢力に抗して押し下げられる。それにより、用紙規制部材36に存在する規制部36aが給送ローラ32から離間し、図4(A)に示す隙間dが形成される。逆に、ホッパ31が上昇する場合、用紙規制部材36とホッパ31との間の係合が解除され、バネの付勢力によって規制部36aが給送ローラ32に近接する。そして、この近接状態では、規制部36aは給送ローラ32とリタードローラ33のニップ点近傍の上流側に位置し、印刷用紙Pの重送を効果的に防止している。
また、図3等に示すように、戻しレバー34は、印刷用紙Pの幅方向に伸びる回転軸34aに複数設けられている。この戻しレバー34は、図1における実線と二点鎖線(A位置、B位置)との間を移行可能となっている。ここで、図1において実線で示す位置は、戻しレバー34のリアホームポジションを示しており、印刷用紙Pの給送が開始されると、このリアホームポジションから下流側に倒れる(A位置に位置する)ように、図1において反時計回りに回動する。それにより、印刷用紙Pの供給経路が開放させられる。
また、印刷用紙Pの先端が戻しレバー34を通過した後には、戻しレバー34は、上流側に向かって起き上がるように、図1において時計回りに回動し、図1のB位置に位置させられる。それにより、次に送られるべき印刷用紙Pがホッパ31上に戻される。そして、1枚分の印刷用紙Pの給送が完了すると、戻しレバー34は、再び図1において反時計回りに回動させられ、図1の実線で示す位置に戻る。なお、この戻しレバー34は、後述するASFサブモータ311により駆動させられる。
<フロント給送機構について>
また、プリンタ10は、フロント給送機構40を具備する。フロント給送機構40は、プリンタ10のフロント側(下流側)かつ底部側にセットされた印刷用紙Pを、印刷ヘッド26に向けて給送するための機構である。このフロント給送機構40は、給送カセット41、ピックアップローラ42と、給送ローラ43と、リタードローラ44と、アシストローラ45と、を備えている。
ピックアップローラ42は、後述するASFモータ321によって駆動させられ、給送カセット41にセットされた最上位の印刷用紙Pに接して回転することにより、その印刷用紙Pを案内経路46へ送り込む。また、給送ローラ43は、ピックアップローラ42によって給送カセット41から送られてくる最上位の印刷用紙Pを、湾曲反転させつつ送り込む部分である。リタードローラ44は、給送ローラ43の外周面と対向する奥側下方の位置に、当該給送ローラ43に対して進退可能に設けられている。アシストローラ45は、給送ローラ43の上方側かつ奥側の外周面と接している。
その他、リア給送機構30、およびフロント給送機構40の下流側には、印刷用紙Pを搬送手段へと案内する紙案内51、上部紙案内52等が設けられており、リア給送機構30およびフロント給送機構40によって給送される印刷用紙Pは、紙案内51と上部紙案内52とによって搬送手段21へ案内される。その他、印刷用紙Pの通過を検出する紙検出センサ53(図2参照)が設けられている。
<動力伝達を切り替える構成>
以下、図5から図7に基づいて、リア給送機構30に設けられている動力伝達を切り替える構成について説明する。図5は制御部100から駆動対象までの関係を示すブロック図、図6は駆動伝達系の斜視図、図7は駆動伝達系の正面図である。
図5に示すように、リア給送機構30は、給送ローラ駆動部320と、ホッパ駆動部310の、2つの駆動系統を有している。給送ローラ駆動部320は、ASFモータ321と、動力伝達切換部322とを有し、ASFモータ321の動力を、動力伝達切換部322を介し、リア給送機構30の給送ローラ32およびフロント給送機構40のピックアップローラ42のいずれか一方へ選択的に伝達する。
ホッパ駆動部310は、ASFサブモータ311(モータに対応)と、動力伝達切換部312とを有し、ASFサブモータ311から、ホッパ31側、および戻しレバー34側への動力伝達のオン/オフ切り換えを、動力伝達切換部312を介して行う。なお、図5および図10における制御部100は、ASFモータ321およびASFサブモータ311の駆動を司る部分である。
図2に示すように、ASFモータ321および動力伝達切換部322は、支持部37の右側面下部に設けられる。図6に示すように、動力伝達切換部322は、ASFモータ321の回転軸に取り付けられたピニオン歯車323を含むギヤ輪列324に動力を伝達する。ギヤ輪列324中には、太陽歯車325が設けられているが、この太陽歯車325の回転軸には、第1揺動部材326が揺動可能に取り付けられている。第1揺動部材326には、2つの遊星歯車327,328が軸支されている。2つの遊星歯車327,328は、太陽歯車325に噛合すると共に、太陽歯車325の回転に従って太陽歯車325の周囲を揺動する。
ここで、太陽歯車325の回転に伴って、第1揺動部材326は揺動し、その揺動によって遊星歯車327はギヤ329に接離し、遊星歯車328はギヤ331に接離する(図7参照)。ここで、ギヤ329は、給送ギヤ330と噛み合っており、この給送ギヤ330は、給送ローラ32の回転軸と同軸上にある。それにより、遊星歯車327がギヤ329に接離することで、給送ローラ32への駆動力の伝達が切り替えられる。また、ギヤ331は、ピックアップローラ42に駆動力を伝達する部分である。それにより、遊星歯車328がギヤ331に接離することで、ピックアップローラ42への駆動力の伝達が切り替えられる。
ASFサブモータ311および動力伝達切換部312は、支持部37の右側面上部に設けられる(図2)。動力伝達切換部312は、ASFサブモータ311の回転軸に取り付けられたピニオン歯車311aから太陽歯車313に動力を伝達する。この太陽歯車313の回転軸には、第2揺動部材314が揺動可能に取り付けられている。第2揺動部材314には、遊星歯車315が太陽歯車313に噛合する状態で軸支されている。ここで、遊星歯車315は、自身の自重等により、通常はギヤ316に噛み合っていない。しかしながら、太陽歯車313が回転する場合、太陽歯車313と第2揺動部材314のつれ回りにより、遊星歯車315がギヤ316に接離する。ここで、ギヤ316は、固定的な二段ギヤであるホッパカム歯車317に噛合している。ホッパカム歯車317には、ホッパカム317aが形成されていて、このホッパカム317aには、ホッパ31に設けられている不図示のカムフォロアが当接している。
また、第1カム歯車317には、ギヤ318が噛み合っており、このギヤ318は、第2カム歯車319と噛み合っている。戻しカム歯車319には、戻しレバーカム319aが固定的に設けられていて、この戻しレバーカム319aには、図3に示す戻しレバーカムフォロア34bが当接している。それにより、ASFサブモータ311の駆動によって、戻しレバー34の図1に示すような揺動動作が実現される。なお、ホッパカム歯車317と戻しカム歯車319とは同時に回転駆動され、ホッパ31の上下動のサイクルと、戻しレバー34の揺動のサイクルとは等しく設けられている。
<タイミング検知手段について>
次に、タイミング検知手段60(検出手段に相当)について説明する。図8はタイミング検知手段60の斜視図である。図8に示すように、タイミング検知手段60はフラグ板61(フラグ部材に対応)を具備しており、このフラグ板61は、ギヤ318と同期回転する。このフラグ板61の外周には、3つのフラグ62a,62b,62c(第1情報列および突出部分に対応)が設けられていると共に、フラグ板61の円盤部分61aには、回転中心から所定の半径だけ離間した部位に、切欠63a,63b,63c(第2情報列に対応)が設けられている。
これらのうち、フラグ62a,62b,62cは、光を通過させない遮光部分である。そして、このフラグ62a〜62cが、位置検出センサ71の対向部分S1を通過し、当該位置検出センサ71の光軸を遮断する。ここで、位置検出センサ71(光学センサに対応)、および次に述べるホームセンサ72は、投受光方式の光学式のセンサであり、発光部と受光部(図示省略)をそれぞれ備えている。また、切欠63a,63b,63cは、光を通過させる部分である。そして、この切欠63a,63b,63cも、ホームセンサ72の対向部分S2を通過可能に設けられている。すなわち、ホームセンサ72の対向部分S2を通過する光軸が、切欠63a〜63c以外の円盤部分61aに差し掛かると、光を通過させない。しかしながら、ホームセンサ72の光軸が、切欠63a,63b,63cに差し掛かると、受光部では、投光部から発せられた光を受光可能となる。
なお、位置検出センサ71およびホームセンサ72では、遮光されている場合の検出信号の出力レベルはハイ(H)、受光状態の検出信号の出力レベルはロー(L)となるように設けられている(図9、図10参照)。ここで、図10に示すように、位置検出センサ71からのアナログの検出信号の出力レベルが、しきい値を跨いで変化し、変化後の状態を所定の回数(図10では4回)だけ維持することにより、ASIC104を介してデジタルの検出信号が入力されるCPU101では、フラグ板61の回転方向におけるポジションが変化したと判断する。
ここで、フラグ板61が回転する場合の、位置検出センサ71とホームセンサ72の信号の出力レベルの関係について、図9に示す。図8に示すように、フラグ板61は、矢示Aの向きに回転する。この回転方向において、フラグ62aは、リアホームポジション(原点に相当)に対応していて、そのとき、図4(A)に示すように、ホッパ31が下降し、給送が行われない状態となっている。また、フラグ62bは、図4(B)に示すように、ホッパ31が上昇し、給送が行われる状態に対応している(以下、これを給送ポジションとする。)。また、フラグ62cは、紙戻しポジション(戻し位置に相当)に対応している。すなわち、ホッパ31が上昇して、印刷用紙Pの供給が開始されると、当該印刷用紙Pの先端が戻しレバー34を通過する。かかる通過が、紙検出センサ53等で検出されると、ASFサブモータ311が駆動させられ、フラグ板61が回転駆動させられる。それにより、戻しレバー34が、図1において最も起き上がったB位置に位置させられる。
また、切欠63aは、リアホームポジションに対応している。ここで、図9に示すように、位置検出センサ71がHレベルの信号を出力し、かつホームセンサ72がLレベルの信号を出力する場合を、リアホームポジションと定めている。この信号出力の組み合わせは、フラグ板61の回転方向において、ここのみ存在するように設定されているため、位置検出センサ71がHレベルの信号を出力し、かつホームセンサ72がLレベルの信号を出力する場合を、制御部100は、リアホームポジションと判断可能となっている。
また、切欠63bは、送品ポジションと呼ばれるものに対応していて、プリンタ10の出荷時にバネ31bによるホッパ31の変形を抑えるべく、ホッパ31が上昇し、かつ戻しレバー34が紙戻しポジションに至らない状態に対応するものである。
また、切欠63cは、停止予告ポジションに対応していて、紙戻しポジションが近いことを予告するためのポジションである。すなわち、給送ポジションから紙戻しポジションに移行する場合、戻しレバー34は、図1の実線で示される状態から起き上がったB位置に移行させられる。このとき、戻しレバー34は、自身が受け止めている印刷用紙Pを持ち上げるように、回動する。
ところで、この起き上がり動作においては、戻しレバー34に作用する負荷は、印刷用紙Pの枚数や印刷用紙Pの種類等によって、大きく変化する。例えば、印刷用紙Pが光沢のある重い写真専用紙であって、それが数十枚セットされている場合と、印刷用紙Pが前者よりも軽い年賀状であって、それが2〜3枚のみ存在する場合、戻しレバー34に作用する負荷は、大幅に異なる。このように、負荷が大きく異なると、フラグ62cが検出されても、その検出時の紙戻しポジションへの突入速度が大きく異なり、安定して紙戻しポジションにおける目標停止位置に停止させることができない。そのため、切欠63cを設け、この切欠63cをホームセンサ72が検出する場合、まもなくフラグ62cが検出される、と制御部100は判断する。そして、後述するように制御部100は、ASFサブモータ311に印加する電圧(デューティ)を低下させる制御を行う。以上のような、フラグ62a〜62c、および切欠63a〜63cを、フラグ板61は有している。
<制御部の構成>
次に、制御部100について、図11に基づいて説明する。制御部100は、各種の制御を行う部分であり、モータ制御手段に対応する。この制御部100は、上述の位置検出センサ71、ホームセンサ72、紙検出センサ53、不図示のエンコーダセンサ、プリンタ10の電源をオン/オフする電源スイッチ等の各出力信号が入力される。図1に示すように、制御部100は、CPU101、メモリ102、インターフェース103、ASIC104、タイマ105、モータドライバ106等を具備していて、これらが例えばバス等の伝送路107を介して接続されている。そして、これらのハードウエアと、メモリ102に記憶されているソフトウエアの協働、または特有の処理を行う回路や構成要素の追加等によって、図11のブロック図に示す構成が機能的に実現されている。
なお、上述の各構成要素中、メモリ102は、RAM、ROM、EEPROM等のような、データを記憶可能な部分を指すが、オープン制御部111の実現のためのデータおよびプログラムは、ROMに記憶されている。また、後述するメジャメント値Mes 1および周期Tは、EEPROMに記憶させられる。
図11に示すように、メモリ102から所定のテーブル(データ)およびプログラムを読み込むことにより、CPU101には、オープン制御部111が実現される。オープン制御部111は、図9に示すようなDuty比の電圧を、ASFサブモータ311に印加する。また、ASIC104には、位置検出センサ71およびホームセンサ72からの検出信号の入力に基づいて、フラグ板61の回転ポジションを検出する位置演算部113が存在する。また、ASIC104には、CPU101でのオープン制御部111での計算、メジャメント実行部112での計算に基づいてASFサブモータ311、ASFモータ321の駆動を制御するモータ制御部114が存在する。
ここで、オープン制御部111は、図9に示すようなDuty比の電圧を、ASFサブモータ311に印加させるための計算を行い、その計算に基づく指令を出力する。
また、メジャメント実行部112は、後述する図12、図13に示すような処理フローを実行させる部分である。なお、このメジャメント実行部112では、紙戻しポジションからリアホームポジションまでの間の時間(周期T;過渡領域に対応)を計測する。この周期Tの計測に基づいて、その逆数(すなわち、計測速度の所定倍)を算出し、目標周期refTの逆数(すなわち、目標速度の所定倍)から計測速度の所定倍を減算する。それにより、速度偏差に所定のゲインを乗じたものが算出される。そして、この値を、前回までのメジャメント値に加算することにより、最新のメジャメント値が算出される(式1参照)。
また、タイマ105は、所定の時間が経過すると、タイマ信号を出力する。ここで、オープン制御部111は、このタイマ信号に基づいて、Duty比を加算または降下させる。また、オープン制御部111は、切欠63cを検出してから、このタイマ105のタイマ信号に基づいて所定の時間が経過したことが検出されると、ASFサブモータ311に印加するDuty比をゼロとして、当該ASFサブモータ311を停止させる制御信号を出力する。また、モータドライバ106は、モータ制御部113からの制御信号に基づいて、所定のDuty比に対応するパルス電圧を、ASFサブモータ311側に出力する。
<プリンタの動作に関して>
以上のような構成を有するプリンタ10のホッパ31、戻しレバー34の動作について、図12および図13の処理フロー等に基づいて、以下に説明する。
<電源オン時のシーケンス>
図12に示すように、プリンタ10の電源をオンとする場合、メモリ102から所定のプログラムやデータが読み込まれることにより、メジャメント実行部112が実現される。そして、このメジャメント実行部112は、メモリ102から、前回のメジャメント値である、Mes 0を取得する(S01)。そして、このMes 0が、適正なメジャメント値の範囲内に収まっているか否かを判断する(S02)。この判断において、適正なメジャメント値の範囲内に収まっていると判断される場合(Yesの場合)、当該メジャメント値を以後の駆動シーケンスで用いることが可能であるものと判断し、このMes 0を以後の駆動シーケンスで用いる(S03)。また、適正なメジャメント値に収まっていないと判断される場合(Noの場合)、Mes 0を規定のメジャメント初期値に設定し、このメジャメント初期値を以後の駆動シーケンスで用いる(S04)。
ここで、適正なメジャメント値の範囲内とは、例えば、遊星歯車315の噛み合いが外れて、周期Tが非常に大きくなっている場合(すなわち非常に遅くなっている場合)、プリンタ10に振動が生じて、フラグ62c、62aの検出にチャタリング等が生じていて、周期Tが非常に小さくなっている場合(すなわち非常に速くなっている場合)等が挙げられる。そして、これらの場合、メジャメント実行部112は、メジャメント値(ASFサブモータ311)の駆動に異常を来たしていて、適正なメジャメント値の範囲内にはないものと判断する。なお、S03およびS04を経た後には、次に説明する駆動シーケンスへと移行する。
<駆動シーケンス>
続いて、駆動シーケンスについて、図13の処理フローに基づいて説明する。この処理フローにおいては、前回周期Tを計測したか否かを判断する(S11)。この判断においては、電源オンの時点では、まだ計測していないので、Noと判断されるが、この場合には後述するS18に進む。また、この判断において、周期Tを計測したと判断される場合、次のS12に進行する。
ここで、周期Tとは、紙戻しポジションからリアホームポジションに移動するまでの時間である。すなわち、図9等に示すように、位置検出センサ71がフラグ62cのエッジを検出してから、フラグ62aのエッジを検出するまでの間の時間を計測する。なお、位置検出センサ71でフラグ62aを検出する場合、ホームセンサ72で切欠63aも検出されるが、そのとき、位置検出センサ71はH、ホームセンサ72はLの検出信号を出力し、それに基づいてリアホームポジションであると判断される。ここで、周期Tの計測部位は、図14に示すように、戻しレバー34が印刷用紙Pを持ち上げる等の動作を行わないため、印刷用紙Pの枚数や印刷用紙Pの種類に応じた負荷の変動がさほど生じない。そのため、この部分で周期Tを計測すれば、その計測値は、各歯車の駆動摩擦やASFサブモータ311等の駆動摩擦等のようなメカ的な負荷に対応している、と考えられるからである。
S11でYesと判断される場合、周期Tが適正な範囲内に収まっているか否かを判断する(S12)。この判断は、遊星歯車315が外れている場合(周期Tが非常に大きい場合)、およびチャタリングが生じている場合を想定したものであり、そのような場合を除外するものである。
この判断において、周期Tが適正な範囲内に収まっていると判断される場合(Yesの場合)、続いてメジャメント値Mes 1を計算する(S13)。メジャメント値Mes 1は、以下の式1により求められる。
Mes 1 = Mes 0 + G/ref T − G/T…式1
この式1では、速度偏差に所定のゲインを乗じたものを、前回までのメジャメント値Mes 0 に加算した、最新のメジャメント値Mes 1が算出される。
なお、メジャメント値Mes 1は、例えば、印加するDuty比=Duty比固定値×Mes 1/1000等の式に用いられる。すなわち、メジャメント値Mes 1は、ASFサブモータ311に印加するDuty比の算出に用いられる。また、メジャメント実行部112は、上述の式1のように速度偏差に所定のゲインを乗じたものを加算していく。すなわち、周期Tが計測されるたびに、前回のメジャメント値Mes 0に速度偏差に所定のゲインを乗じたものが加算されるので、周期Tが計測されるたびに、その加算は累積的となっていく。そのため、メジャメント実行部112は、ASFサブモータ311の制御としては、目標速度に追従する際の、オフセット分を取り除くための、積分制御を実行している。
上述のS13の計算の後に、続いて、計算されたメジャメント値Mes 1が、メジャメント下限値を下回っているか否かを判断する(S14)。ここで、S12では、既に周期Tが適正な範囲内か否かを判断しているので、このS14では、周期Tが適正な範囲内であるにも拘わらず、式1での計算によりメジャメント下限値を下回った場合のみが該当する。なお、このS14の判断においてYesの場合には、メジャメント値を計算によって得られたMes 1とはせずに、予め定められているメジャメント下限値を、新たにMes 1に設定する(S15)。
また、上述のS14の判断において、メジャメント値Mes 1が、メジャメント下限値を下回っていないと判断される場合(Noの場合)、続いて、計算されたメジャメント値Mes 1が、メジャメント上限値を上回っているか否かを判断する(S16)。ここで、S12では、既に周期Tが適正な範囲内か否かを判断しているので、このS16では、周期Tが適正な範囲内であるにも拘わらず、式1での計算によりメジャメント上限値を上回った場合のみが該当する。なお、このS16の判断においてYesの場合には、メジャメント値を計算によって得られたMes 1とはせずに、予め定められているメジャメント上限値を、新たにMes 1に設定する(S17)。
上述のS16でメジャメント値Mes 1が、メジャメント上限値を上回っていないと判断される場合(Noの場合)、S12で周期Tが適正な範囲内に収まっていないと判断される場合、S15またはS17の処理を経た後に、続いて、メモリ102の所定の領域に、メジャメント値Mes 1、および周期Tを記憶させる(S18)。
続いて、現在行われている駆動が、紙戻しポジションからリアホームポジションへ移動するものであるか否か(周期Tの測定部位であるか否か)を判断する(S19)。この判断で、紙戻しポジションからリアホームポジションへ移動する駆動が行われていると判断される場合(Yesと判断される場合)、次に周期Tを計測する(S20)。具体的には、図9に示す紙戻しポジションを過ぎたとき(すなわち、HからLとなるとき)から、次にHとなる(すなわち、リアホームポジションとなる)までの時間を計測する。この周期Tの計測は、上述したS11の判断、S12の判断、およびS13の計算で用いられる。
なお、上述のS20では、周期Tの計測を行うためには、当然ながらASFサブモータ311を駆動させて、フラグ板61を回転させる必要がある。ここで、この駆動に際しては、上述のMes 1が用いられて、このMes 1に基づくDuty比がASFサブモータ311に印加される。それにより、ASFサブモータ311では積分制御が為され、目標速度と実際の計測速度との間に存在する偏差が徐々に取り除かれる結果となる。
また、上述のS19の判断において、紙戻しポジションからリアホームポジションへ移動する駆動が行われていないと判断される場合(Noと判断される場合)、周期Tの計測を行わずに、ASFサブモータ311を駆動させる(S21)。以上のS20、S21の処理を行った場合、再びS11に戻り、ASFサブモータ311の駆動に際しては、この駆動シーケンスが呼び出される。
なお、電源オフの場合、次の電源オン時には、S18でメモリ102に記憶させられているメジャメント値Mes 1が、メジャメント値Mes 1として用いられる。
<本発明による効果>
上述のプリンタ10によれば、過渡領域での時間計測に基づいて、ASFサブモータ311の駆動速度が算出され、以後のASFサブモータ311の駆動で目標速度に追従させられるので、ホッパ31および戻しレバー34は、最適な駆動速度で駆動させることが可能となる。そのため、ホッパ31や戻しレバー34が一定となるように動作可能となり、その停止位置のバラ付きを抑えることが可能となる。
また、本実施の形態では、紙戻しポジションからリアホームポジションまでの間は、印刷用紙Pをホッパ31が持ち上げたり、戻しレバー34が持ち上げたりすることがなく、ホッパ31および戻しレバー34に作用する負荷の変動が比較的小さい(図14参照)。そして、この部分(過渡領域)で、周期Tの計測を行っている。そのため、当該過渡領域における周期Tのバラ付きを抑えることが可能となり、この周期Tの計測に基づいて速度偏差を算出する等によって、ASFサブモータ311を目標速度に良好に追従させることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、制御部100は、メジャメント値Mes 1の算出に当たって、速度偏差に所定のゲインを乗じたものを累積的に加算することにより、積分的な制御を行うことが可能としている。それにより、目標速度と駆動速度との間のオフセット分を取り除くことが可能となり、ASFサブモータ311が駆動されるにつれて、当該ASFサブモータ311を目標速度に良好に追従させることが可能となる。
また、本実施の形態では、S12の判断において、適正な範囲内に周期Tが収まらないと、当該周期Tが速度偏差の算出に用いられないので、例えば遊星歯車315等の駆動部位の外れにより周期Tが異常に大きくなっている場合や、フラグ板61や位置検出センサ71の検出部位の振動等により周期Tが異常に短い場合に、それら異常な値に基づいて速度偏差が算出されるのを防止可能となる。それにより、ASFサブモータ311の駆動が不安定になるのを防止可能となり、安定したASFサブモータ311の駆動を維持可能となる。
また、位置検出センサ71では、フラグ板61にフラグ62a〜62cが存在することにより、それ以外の部位が交互に位置検出センサ71で検出されることで、光の受光状態と遮光状態とが切り替えられる。また、フラグ62cとフラグ62aの間の計測は、位置検出センサ71からのアナログの検出信号の出力レベルの変化(しきい値を跨ぐ変化)が、所定のしきい値を所定回数(図10では4回)だけ継続することにより、フラグ板61の回転方向におけるポジションが変化したと判断されるので、ノイズ的な誤検出を防止することが可能となり、その検出が不安定となることがない。
<変形例>
以上、本発明の一実施の形態について述べたが、本発明は、種々変形可能である。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態においては、制御部100は、CPU101と、ASIC104とを備えている。しかしながら、制御部100としては、ASIC104のみでASFサブモータ311の制御を司るように構成しても良く、また、これら以外に種々の周辺機器が組み込まれた1チップマイコン等を組み合わせて、制御部100を構成するようにしても良い。
また、上述の実施の形態においては、メジャメント実行部112は、ASFサブモータ311の制御としては、目標速度に追従する際の、オフセット分を取り除くための、積分制御を実行している。しかしながら、メジャメント実行部112は、目標速度に追従させるために、比例制御を実行するようにしても良く、PI制御、PID制御を実行するようにしても良い。
また、上述の実施の形態においては、リア給送機構30とフロント給送機構40の両方を備えるプリンタ10について開示されている。しかしながら、フロント給送機構40を備えずに、リア給送機構30のみを備える機構に本発明を適用しても良い。
さらに、上述の実施の形態では、検出手段としては、光学式センサである位置検出センサ71およびホームセンサ72を用いている。しかしながら、検出手段が具備するセンサとしては光学式には限られず、接触式のセンサ、超音波センサ等、種々のセンサを用いることが可能である。
また、上述の実施の形態では、検出手段が具備するフラグ部材としては、突出部分に対応するフラグ62a〜62cと、切欠63a〜63cとを具備するフラグ板61が開示されている。しかしながら、回転中心からの半径が異なる部位にそれぞれ切欠の円弧列を設けるフラグ板としても良く、突出部分の突出長さが2種類存在するフラグ板としても良い。また、切欠63a〜63cを設ける代わりに、光を透過させる透明部分を設けるようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、停止予告ポジションに対応するものとして、フラグ板61に切欠63cを設けている。しかしながら、隣り合うフラグ間の間隔を十分に確保して、誤検出を防ぐことが可能であれば、停止予告ポジションに対応するフラグを設けるように構成しても良い。
本発明の一実施の形態に係るプリンタの側面構成を示す概略図である。 図1のプリンタのリア給送機構の外観を示す斜視図である。 図1のプリンタのホッパ、戻しレバーの駆動部分を示す斜視図である。 図1のプリンタのホッパの上昇姿勢および下降姿勢を示す側面図である。 図1のプリンタにおけるリア給送機構の駆動系を示すブロック図である。 図1のプリンタにおける動力伝達を切り替える機構を示す斜視図である。 図1のプリンタにおける動力伝達を切り替える機構を示す平面図である。 図1のプリンタにおけるタイミング検知機構を示す斜視図である。 各センサの検出信号の出力レベルとDuty比の関係を示す図である。 位置検出センサにおけるポジション確定の様子を示す図である。 制御部の概略構成を示すブロック図である。 電源オン時のシーケンスを示す処理フローである。 駆動時のシーケンスを示す処理フローである。 各回転ポジションにおいて戻しレバーに作用する負荷を示す図である。
符号の説明
10…プリンタ、20…用紙搬送機構、30…リア給送機構、31…ホッパ、32…給送ローラ、33…リタードローラ、34…戻しレバー、40…フロント給送機構、53…紙検出センサ、60…タイミング検知手段、61…フラグ板(検出手段の一部、フラグ部材に対応)、62a〜62c…フラグ(突出部分に対応)、63a〜63c…切欠、71…位置検出センサ(検出手段の一部、光学センサに対応)、72…ホームセンサ(検出手段の一部に対応)、100…制御部(モータ制御手段に対応)、111…オープン制御部、112…メジャメント制御部

Claims (6)

  1. 印刷用紙に印刷を実行するプリンタにおいて、
    上記印刷用紙を載置しつつ揺動するホッパと、
    上記印刷用紙を下流側に搬送するための給送ローラと、
    揺動可能に設けられ、上記給送ローラに供給される次位以降の印刷用紙を戻すべく戻し位置まで回動可能な戻しレバーと、
    上記ホッパおよび上記戻しレバーを駆動させるためのモータと、
    上記ホッパおよび上記戻しレバーの複数の待機位置を検出するための検出手段と、
    上記検出手段での上記待機位置の検出に基づいて、上記複数の待機位置のうち、いずれかの待機位置の間を移行する過渡領域の時間を計測し、この計測に基づく上記モータの駆動速度を算出し、以後の上記モータの駆動で当該モータを目標速度に追従させる制御を行うモータ制御手段と、
    を具備することを特徴とするプリンタ。
  2. 前記複数の待機位置には、
    前記ホッパおよび前記戻しレバーのホームポジションであるリアホームポジションと、
    上記リアホームポジションから前記印刷用紙を前記給送ローラに供給可能とする給送ポジションと、
    上記給送ポジションから前記戻しレバーを前記複数の待機位置のうちの戻し位置まで回動させ、前記給送ローラに供給される次位以降の前記印刷用紙を戻すためのポジションである紙戻しポジションとが設けられていて、
    前記過渡領域の時間は、上記紙戻しポジションから上記リアホームポジションに移行する間の時間であることを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
  3. 前記モータ制御手段は、前記モータの駆動速度と前記目標速度との間で速度偏差を算出し、この速度偏差に所定のゲインを乗じたものを前記過渡領域の時間が計測されるたびに累積的に加算してメジャメント値を算出し、このメジャメント値に基づいて前記モータに印加するDuty比を決定する制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載のプリンタ。
  4. 前記モータ制御手段は、前記過渡領域において計測される時間が規定の範囲内に収まらない場合、この過渡領域における計測時間を前記速度偏差の算出には用いないことを特徴とする請求項3記載のプリンタ。
  5. 前記検出手段は、
    回転可能に設けられ、前記ホッパおよび前記戻しレバーの前記過渡領域および揺動に対応する複数の突出部分または切欠を有するフラグ部材と、
    上記突出部分または上記切欠の回転に伴って光の受光状態と遮光状態とが切り替えられ、検出信号の出力レベルが変化する光学センサと、
    を具備し、
    前記モータ制御手段では、上記検出信号の出力レベルは、所定のしきい値を超える場合にHレベル、超えない場合にLレベルであると判断すると共に、この出力レベルの変化が所定の回数だけ継続した場合に、上記フラグ部材の回転方向におけるポジションが変化したと判断する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプリンタ。
  6. 印刷用紙を供給部位に供給するモータ制御方法であって、
    上記印刷用紙を載置しつつ揺動するホッパ、および上記印刷用紙を下流側に搬送するための給送ローラに最上位の上記印刷用紙を供給した後に、上記給送ローラに供給される次位以降の印刷用紙を戻すための戻し位置まで戻しレバーの複数の待機位置を検出手段で検出し、
    上記検出手段での上記待機位置の検出に基づいて、上記複数の待機位置のうち、いずれかの待機位置の間を移行する過渡領域の時間を計測し、
    この計測に基づいて上記モータの駆動速度を算出し、
    この駆動速度の算出に基づいて、上記モータの駆動で当該モータを目標速度に追従させる制御を行う、
    ことを特徴とするモータ制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109572234A (zh) * 2015-11-06 2019-04-05 东芝泰格有限公司 便携式打印机以及便携式打印机的控制方法

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